JP5824065B2 - 過剰増殖性障害の治療におけるmps−1およびtkk阻害剤として使用するための6置換イミダゾピラジン - Google Patents

過剰増殖性障害の治療におけるmps−1およびtkk阻害剤として使用するための6置換イミダゾピラジン Download PDF

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Description

本発明は、本明細書に記載および定義される一般式(I)の置換イミダゾピラジン化合物、前記化合物の製造方法および中間体、前記化合物を含む医薬組成物および組み合わせ医薬、疾患の治療または予防のための医薬組成物を製造するための前記化合物の使用、ならびに前記化合物の製造で有用な中間化合物に関する。
本発明は、Mps−1(単極紡錘体1)キナーゼ(チロシントレオニンキナーゼ、TTKとしてもまた公知である)を阻害する化合物に関する。Mps−1は、有糸分裂チェックポイント(紡錘体チェックポイント、紡錘体形成チェックポイントとしてもまた公知である)の活性化において重要な役割を果たし、それによって有糸分裂の間の適切な染色体分離を確実にする二重特異性Ser/Thrキナーゼである[Abrieu A et al., Cell, 2001, 106, 83-93]。全ての分裂細胞は、2個の娘細胞への複製された染色体の等しい分離を確実に行わなければならない。有糸分裂に入ると、染色体は、それらのキネトコアにおいて紡錘体装置の微小管に付着する。有糸分裂チェックポイントは、付着していないキネトコアが存在する限り活性であり、有糸分裂細胞が分裂後期に入り、それによって付着していない染色体を伴って細胞分裂が完了することを防止する監視機序である[Suijkerbuijk SJ and Kops GJ, Biochemica et Biophysica Acta, 2008, 1786, 24-31;Musacchio A and Salmon ED, Nat Rev Mol Cell Biol., 2007, 8, 379-93]。全てのキネトコアが正しい二方向性、すなわち、二極性の様式で、有糸分裂紡錘体と付着すると、チェックポイントの目的は果たされ、細胞は分裂後期に入り、有糸分裂が進行する。有糸分裂チェックポイントは、MAD(有糸分裂停止、MAD1〜3)およびBub(ベンゾイミダゾールによって阻害されない発芽、Bub1〜3)ファミリーのメンバー、モータータンパク質CENP−E、Mps−1キナーゼ、ならびに他の成分を含めたいくつかの必須タンパク質の複雑なネットワークからなり、これらの多くは、増殖性細胞(例えば、癌細胞)および組織において過剰発現している[Yuan B et al., Clinical Cancer Research, 2006, 12, 405-10]。有糸分裂チェックポイントシグナル伝達におけるMps−1キナーゼ活性の重要な役割は、shRNA−サイレンシング、遺伝生化学、およびMps−1キナーゼの化学阻害剤によって示されてきた[Jelluma N et al., PLos ONE, 2008, 3, e2415;Jones MH et al., Current Biology, 2005, 15, 160-65;Dorer RK et al., Current Biology, 2005, 15, 1070-76;Schmidt M et al., EMBO Reports, 2005, 6, 866-72]。
不完全に低減した有糸分裂チェックポイント機能と、異数性および腫瘍発生とを関連させる十分な証拠が存在する[Weaver BA and Cleveland DW, Cancer Research, 2007, 67, 10103-5;King RW, Biochimica et Biophysica Acta, 2008, 1786, 4-14]。対照的に、有糸分裂チェックポイントの完全な阻害は、重度の染色体の不分離および腫瘍細胞におけるアポトーシスの誘発をもたらすことが認識されてきた[Kops GJ et al., Nature Reviews Cancer, 2005, 5, 773-85;Schmidt M and Medema RH, Cell Cycle, 2006, 5, 159-63;Schmidt M and Bastians H, Drug Resistance Updates, 2007, 10, 162-81]。したがって、Mps−1キナーゼまたは有糸分裂チェックポイントの他の成分の薬理学的阻害による有糸分裂チェックポイント抑止は、増殖性障害(固形腫瘍、例えば、癌腫および肉腫および白血病およびリンパ性悪性腫瘍、または制御されない細胞増殖と関連する他の障害を含める)の治療のための新規なアプローチを表す。
確立された抗有糸分裂薬物、例えば、ビンカアルカロイド、タキサンまたはエポチロンは、紡錘体形成チェックポイント(SAC)を活性化し、微小管動態を安定化または不安定化することによって有糸分裂停止を誘発する。この停止によって、姉妹染色分体が分離して2つの娘細胞の形成が防止される。有糸分裂における長引く停止によって、細胞は、細胞質分裂を伴わない有糸分裂終了、または細胞死をもたらす分裂死へと強いられる。
対照的に、Mps−1の阻害剤はSACの不活性化を誘発し、これにより有糸分裂を通した細胞の進行を促進し、重度の染色体の不分離および最終的に細胞死をもたらす。
これらの知見は、Mps−1阻害剤が、温血動物、例えば、ヒトにおける増強された制御されていない増殖性細胞過程、例えば、癌、炎症、関節炎、ウイルス性疾患、神経変性疾患、例えば、アルツハイマー病、心血管疾患、または真菌病と関連する障害の治療のための治療上の価値があるであろうことを示唆する。
したがって、Mps−1の阻害剤は、単一の薬剤として、または他の薬物と組み合わせて、治療上の選択肢を補うべき価値のある化合物を表す。
様々な化合物クラスがMps−1キナーゼに対して阻害作用を示すことが従来技術から公知である。例えば、WO2010/124826A1は、Mps−1キナーゼの阻害剤として置換イミダゾキノキサリン化合物を開示しており;WO2011/026579A1は、Mps−1阻害剤として置換アミノキノキサリンを開示している。WO2011/063908A1、WO2011/064328A1およびWO2011063907A1は、Mps−1キナーゼの阻害剤としてトリアゾロピリジン誘導体を開示している。
イミダゾピラジン誘導体は、様々な疾患の治療または予防について開示されてきた。
WO2007/038314A2(Bristol−Myers Squibb Company)は、MK2修飾を含むキナーゼ修飾因子として有用である縮合ヘテロ環化合物に関する。特に、WO2007/038314A2は、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン誘導体に関する。
米国特許出願公開US2008/0045536A1(Bristol−Myers Squibb Company)は、同様に、MK2修飾を含むキナーゼ修飾因子として有用である縮合ヘテロ環化合物に関する。特に、この文献は、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン誘導体に関する。
WO2010/042699A1(Bristol−Myers Squibb Company)は、キナーゼ修飾因子(特に、CK2修飾)として有用な縮合ヘテロ環化合物に関する。特に、WO2010/042699A1は、3位においてニトリル基で置換されているイミダゾ[1,2−b]ピリダジン誘導体に関する。
WO2007/025090A2(Kalypsis,Inc.)は、MEKキナーゼの阻害剤として有用なヘテロ環化合物に関する。特に、WO2007/025090A2は、とりわけ、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン誘導体に関する。
WO1998/08847A1(Pfizer,Inc.)は、副腎皮質刺激ホルモン放出因子(ホルモン)CRF(CRH)アンタゴニストとして有用であるヘテロ環化合物に関する。特に、WO1998/08847A1は、とりわけ、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン誘導体に関する。
WO2011/013729A1は、Mps−1阻害剤として縮合イミダゾール誘導体を開示している。開示されている縮合イミダゾール誘導体の中で、またイミダゾピラジン誘導体が存在する。例えば、WO2011/013729A1は、式C1
Figure 0005824065

C1
[式中、(X、Y、V、W)は、(−N=、=CR−、=N−、−CR=)、(−CR=、=N−、=N−、−CR=)、(−N=、=CR−、=N−、−N=)または(−N=、=CR−、−O−、−N=)であり;
は、置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
Zは、式−NRによって表される基または式−ORによって表される基であり;
Aは、置換もしくは非置換芳香族炭化水素環、置換もしくは非置換芳香族ヘテロ環、置換もしくは非置換非芳香族炭化水素環、または置換もしくは非置換非芳香族ヘテロ環であり;
、R、R、R、およびRは、多種多様の置換基を表す(WO2011/013729A1、例えば、請求項1を参照されたい)]
の化合物を開示する。
しかしながら、上記に記載の技術常識は、本明細書において記載および定義されているような、および以下で「本発明の化合物」と称するような、本発明の一般式(I)の具体的に置換されたイミダゾピラジン化合物またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、あるいはこれらの混合物、あるいはこれらの薬理活性について記載していない。前記本発明の化合物は、驚くべき有利な特性を有することが見出されており、これは本発明の基となっている。
特に、前記本発明の化合物は、驚くべきことに、Mps−1キナーゼを効果的に阻害することが見出されており、それによって、制御されていない細胞増殖、過剰増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応の疾患、特に、制御されていない細胞増殖、過剰細胞増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応が単極紡錘体1キナーゼ(Mps−1)によって直接的もしくは間接的に介在される疾患、例えば、血液系腫瘍、固形腫瘍、および/またはこれらの転移、例えば、白血病および骨髄異形性症候群、悪性リンパ腫、頭頸部腫瘍(脳腫瘍および脳転移を含む)、胸部の腫瘍(非小細胞および小細胞肺腫瘍を含む)、胃腸の腫瘍、内分泌系腫瘍、乳房の腫瘍および他の婦人科腫瘍、泌尿器系腫瘍(腎臓、膀胱および前立腺腫瘍を含む)、皮膚の腫瘍、ならびに肉腫、ならびに/またはこれらの転移の治療または予防のために使用し得る。
第1の態様において、本発明には、一般式(I):
Figure 0005824065

(I)
[式中:
は、CH−Z−Z部分であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
Zは、水素原子、あるいはC〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基であって;
前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
は、
Figure 0005824065

基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−、C〜Cアルコキシ−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R’、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’基であり;ならびに
6eは、水素、ハロゲン、−OH、−CN、C〜Cアルキル−、−C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルキル−から選択される1、2、3または4個の基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよいシクロプロピル−基であり;
は、水素原子またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜C−アルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、−(CH−(4〜8員ヘテロシクロアルケニル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−、−C〜Cアルキル−アリール、−C〜Cアルキル−ヘテロアリール、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R、−NO、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し;
前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、−(CH−(4〜8員ヘテロシクロアルケニル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−、−C〜Cアルキル−アリール、−C〜Cアルキル−ヘテロアリール、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

基であって、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−またはアリール−基であり;
は、水素原子であり;
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であって;
前記3〜7員ヘテロシクロアルキル−またはヘテロアリール−は、1、2、3または4個のC〜Cアルキル−基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく、
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−N(H)C(=O)R、−C〜Cアルキル−C(=O)N(H)R、−C〜Cアルキル−C(=O)OR、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’,−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であり;
R、R’およびR’’は、各々独立して、水素原子またはC〜Cアルキル−、−C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、アリール−もしくはヘテロアリール−基であり;
mは、0、1、2、3、4、5または6の整数であり;
nは、1、2、3、4または5の整数である]
の化合物またはの立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、あるいはこれらの混合物が包含される。
本明細書に記載される用語は、好ましくは下記の意味を有する。
「ハロゲン原子」または「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味すると理解される。
「C〜Cアルキル」という用語は、好ましくは、1個、2個、3個、4個、5個もしくは6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状の飽和一価炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ペンチル、2−メチルブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、ネオ−ペンチル、1,1−ジメチルプロピル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、2−エチルブチル、1−エチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、または1,2−ジメチルブチル基、またはこれらの異性体を意味すると理解される。特に、前記基は、1個、2個、3個もしくは4個の炭素原子(「C〜Cアルキル」)を有し、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル基、より具体的には、1個、2個もしくは3個の炭素原子(「C〜Cアルキル」)を有し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル−またはイソ−プロピル基である。
「ハロC〜Cアルキル」という用語は、好ましくは、直鎖状または分岐状の飽和一価炭化水素基を意味すると理解され、「C〜Cアルキル」という用語は、上記で定義され、1個もしくは複数の水素原子は、同一にまたは異なって、ハロゲン原子で置き換えられており、すなわち、1個のハロゲン原子は、互いに独立している。特に、前記ハロゲン原子は、Fである。前記ハロC〜Cアルキル基は、例えば、−CF、−CHF、−CHF、−CFCF、または−CHCFである。
「C〜Cアルコキシ」という用語は、好ましくは、式−O−(C〜Cアルキル)の直鎖状または分岐状の飽和一価炭化水素基を意味すると理解され、「C〜Cアルキル」という用語は、上記で定義され、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、ペントキシ、イソ−ペントキシ、またはn−ヘキソキシ基、またはこれらの異性体である。
「ハロC〜Cアルコキシ」という用語は、好ましくは、上記で定義したような直鎖状または分岐状の飽和一価C〜Cアルコキシ基を意味すると理解され、水素原子の1個もしくは複数は、同一にまたは異なって、ハロゲン原子で置き換えられている。特に、前記ハロゲン原子は、Fである。前記ハロC〜Cアルコキシ基は、例えば、−OCF、−OCHF、−OCHF、−OCFCF、または−OCHCFである。
「C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル」という用語は、好ましくは、上記で定義したような直鎖状または分岐状の飽和一価C〜Cアルキル基を意味すると理解され、水素原子の1個もしくは複数は、同一にまたは異なって、上記で定義されているようなC〜Cアルコキシ基で置き換えられており、例えば、メトキシアルキル、エトキシアルキル、プロピルオキシアルキル、イソプロポキシアルキル、ブトキシアルキル、イソブトキシアルキル、tert−ブトキシアルキル、sec−ブトキシアルキル、ペンチルオキシアルキル、イソペンチルオキシアルキル、ヘキシルオキシアルキル基、またはこれらの異性体である。
「ハロC〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル」という用語は、好ましくは、上記で定義したような直鎖状または分岐状の飽和一価C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル基を意味すると理解され、水素原子の1個もしくは複数は、同一にまたは異なって、ハロゲン原子で置き換えられている。特に、前記ハロゲン原子は、Fである。前記ハロC〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル基は、例えば、−CHCHOCF、−CHCHOCHF、−CHCHOCHF、−CHCHOCFCF、または−CHCHOCHCFである。
「C〜Cアルケニル」という用語は、好ましくは、1つもしくは複数の二重結合を含有し、かつ2個、3個、4個、5個もしくは6個の炭素原子、特に、2個もしくは3個の炭素原子(「C〜Cアルケニル」)を有する直鎖状または分岐状の一価炭化水素基を意味すると理解され、前記アルケニル基が複数の二重結合を含有する場合、前記二重結合は、互いに分離しており、または互いに共役していてもよいことが理解される。前記アルケニル基は、例えば、ビニル、アリル、(E)−2−メチルビニル、(Z)−2−メチルビニル、ホモアリル、(E)−ブタ−2−エニル、(Z)−ブタ−2−エニル、(E)−ブタ−1−エニル、(Z)−ブタ−1−エニル、ペンタ−4−エニル、(E)−ペンタ−3−エニル、(Z)−ペンタ−3−エニル、(E)−ペンタ−2−エニル、(Z)−ペンタ−2−エニル、(E)−ペンタ−1−エニル、(Z)−ペンタ−1−エニル、ヘキサ−5−エニル、(E)−ヘキサ−4−エニル、(Z)−ヘキサ−4−エニル、(E)−ヘキサ−3−エニル、(Z)−ヘキサ−3−エニル、(E)−ヘキサ−2−エニル、(Z)−ヘキサ−2−エニル、(E)−ヘキサ−1−エニル、(Z)−ヘキサ−1−エニル、イソプロペニル、2−メチルプロパ−2−エニル、1−メチルプロパ−2−エニル、2−メチルプロパ−1−エニル、(E)−1−メチルプロパ−1−エニル、(Z)−1−メチルプロパ−1−エニル、3−メチルブタ−3−エニル、2−メチルブタ−3−エニル、1−メチルブタ−3−エニル、3−メチルブタ−2−エニル、(E)−2−メチルブタ−2−エニル、(Z)−2−メチルブタ−2−エニル、(E)−1−メチルブタ−2−エニル、(Z)−1−メチルブタ−2−エニル、(E)−3−メチルブタ−1−エニル、(Z)−3−メチルブタ−1−エニル、(E)−2−メチルブタ−1−エニル、(Z)−2−メチルブタ−1−エニル、(E)−1−メチルブタ−1−エニル、(Z)−1−メチルブタ−1−エニル、1,1−ジメチルプロパ−2−エニル、1−エチルプロパ−1−エニル、1−プロピルビニル、1−イソプロピルビニル、4−メチルペンタ−4−エニル、3−メチルペンタ−4−エニル、2−メチルペンタ−4−エニル、1−メチルペンタ−4−エニル、4−メチルペンタ−3−エニル、(E)−3−メチルペンタ−3−エニル、(Z)−3−メチルペンタ−3−エニル、(E)−2−メチルペンタ−3−エニル、(Z)−2−メチルペンタ−3−エニル、(E)−1−メチルペンタ−3−エニル、(Z)−1−メチルペンタ−3−エニル、(E)−4−メチルペンタ−2−エニル、(Z)−4−メチルペンタ−2−エニル、(E)−3−メチルペンタ−2−エニル、(Z)−3−メチルペンタ−2−エニル、(E)−2−メチルペンタ−2−エニル、(Z)−2−メチルペンタ−2−エニル、(E)−1−メチルペンタ−2−エニル、(Z)−1−メチルペンタ−2−エニル、(E)−4−メチルペンタ−1−エニル、(Z)−4−メチルペンタ−1−エニル、(E)−3−メチルペンタ−1−エニル、(Z)−3−メチルペンタ−1−エニル、(E)−2−メチルペンタ−1−エニル、(Z)−2−メチルペンタ−1−エニル、(E)−1−メチルペンタ−1−エニル、(Z)−1−メチルペンタ−1−エニル、3−エチルブタ−3−エニル、2−エチルブタ−3−エニル、1−エチルブタ−3−エニル、(E)−3−エチルブタ−2−エニル、(Z)−3−エチルブタ−2−エニル、(E)−2−エチルブタ−2−エニル、(Z)−2−エチルブタ−2−エニル、(E)−1−エチルブタ−2−エニル、(Z)−1−エチルブタ−2−エニル、(E)−3−エチルブタ−1−エニル、(Z)−3−エチルブタ−1−エニル、2−エチルブタ−1−エニル、(E)−1−エチルブタ−1−エニル、(Z)−1−エチルブタ−1−エニル、2−プロピルプロパ−2−エニル、1−プロピルプロパ−2−エニル、2−イソプロピルプロパ−2−エニル、1−イソプロピルプロパ−2−エニル、(E)−2−プロピルプロパ−1−エニル、(Z)−2−プロピルプロパ−1−エニル、(E)−1−プロピルプロパ−1−エニル、(Z)−1−プロピルプロパ−1−エニル、(E)−2−イソプロピルプロパ−1−エニル、(Z)−2−イソプロピルプロパ−1−エニル、(E)−1−イソプロピルプロパ−1−エニル、(Z)−1−イソプロピルプロパ−1−エニル、(E)−3,3−ジメチルプロパ−1−エニル、(Z)−3,3−ジメチルプロパ−1−エニル、1−(1,1−ジメチルエチル)エテニル、ブタ−1,3−ジエニル、ペンタ−1,4−ジエニル、ヘキサ−1,5−ジエニル、またはメチルヘキサジエニル基である。特に、前記基は、ビニルまたはアリルである。
「C〜Cアルキニル」という用語は、好ましくは、1つもしくは複数の三重結合を含有し、かつ2個、3個、4個、5個もしくは6個の炭素原子、特に、2個もしくは3個の炭素原子(「C〜Cアルキニル」)を含有する直鎖状または分岐状の一価炭化水素基を意味すると理解される。前記C〜Cアルキニル基は、例えば、エチニル、プロパ−1−イニル、プロパ−2−イニル、ブタ−1−イニル、ブタ−2−イニル、ブタ−3−イニル、ペンタ−1−イニル、ペンタ−2−イニル、ペンタ−3−イニル、ペンタ−4−イニル、ヘキサ−1−イニル、ヘキス−2−イニル、ヘキス−3−イニル、ヘキサ−4−イニル、ヘキサ−5−イニル、1−メチルプロパ−2−イニル、2−メチルブタ−3−イニル、1−メチルブタ−3−イニル、1−メチルブタ−2−イニル、3−メチルブタ−1−イニル、1−エチルプロパ−2−イニル、3−メチルペンタ−4−イニル、2−メチルペンタ−4−イニル、1−メチルペンタ−4−イニル、2−メチルペンタ−3−イニル、1−メチルペンタ−3−イニル、4−メチルペンタ−2−イニル、1−メチルペンタ−2−イニル、4−メチルペンタ−1−イニル、3−メチルペンタ−1−イニル、2−エチルブタ−3−イニル、1−エチルブタ−3−イニル、1−エチルブタ−2−イニル、1−プロピルプロパ−2−イニル、1−イソプロピルプロパ−2−イニル、2,2−ジメチルブト−3−イニル、1,1−ジメチルブタ−3−イニル、1,1−ジメチルブタ−2−イニル、または3,3−ジメチルブタ−1−イニル基である。特に、前記アルキニル基は、エチニル、プロパ−1−イニル、またはプロパ−2−イニルである。
「C〜Cシクロアルキル」という用語は、3個、4個、5個もしくは6個の炭素原子(「C〜Cシクロアルキル」)を含有する飽和一価単環式もしくは二環式の炭化水素環を意味すると理解される。前記C〜Cシクロアルキル基は、例えば、単環式炭化水素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、もしくはシクロヘキシル、または二環式炭化水素環である。
「C〜Cシクロアルケニル」という用語は、好ましくは、前記シクロアルケニル環のサイズが許容するように、4個、5個、6個、7個もしくは8個の炭素原子、および1つ、2つ、3つもしくは4つの二重結合(共役し、または共役していない)を含有する、一価単環式もしくは二環式の炭化水素環を意味すると理解される。前記C〜Cシクロアルケニル基は、例えば、単環式炭化水素環、例えば、シクロブテニル、シクロペンテニル、もしくはシクロヘキセニル、または二環式炭化水素環、例えば、シクロオクタジエニル環である。
「3員〜7員ヘテロシクロアルキル」という用語は、2個、3個、4個、5個、もしくは6個の炭素原子、およびC(=O)、O、S、S(=O)、S(=O)、NR(Rは、水素原子、またはC〜Cアルキル−またはハロ−C〜Cアルキル−基を表す)から選択される1つもしくは複数のヘテロ原子含有基を含有する、飽和一価単環式もしくは二環式の炭化水素環を意味すると理解される;前記ヘテロシクロアルキル基が、炭素原子のいずれかの1つ、または存在する場合、窒素原子を介して、分子の残りの部分に結合することが可能である。
特に、前記3員〜7員ヘテロシクロアルキルは、2個、3個、4個もしくは5個の炭素原子、および上記のヘテロ原子含有基の1つもしくは複数を含有することができ(「3員〜6員ヘテロシクロアルキル」)、より特定すると前記ヘテロシクロアルキルは、4個もしくは5個の炭素原子、および上記のヘテロ原子含有基の1つもしくは複数を含有することができる(「5員〜6員ヘテロシクロアルキル」)。
特に、これらに限定されないが、前記ヘテロシクロアルキルは、例えば、4員環、例えば、アゼチジニル、オキセタニル、または5員環、例えば、テトラヒドロフラニル、ジオキソリニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピロリニル、オキソピロリジニル、または6員環、例えば、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、1,1−ジオキシド−1,2−チアジナン−2−イル、もしくはトリチアニル、または7員環、例えば、ジアゼパニル環であってもよい。所望により、前記ヘテロシクロアルキルは、ベンゾ縮合している。
前記ヘテロシクリルは、二環式、例えば、これらに限定されないが、例えば、5,5員環、例えば、ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル環、または5,6員二環式環、例えば、ヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−2(1H)−イル環であってもよい。
上記のように、前記窒素原子含有環は、部分的に不飽和であってもよく、すなわち、これは、1つもしくは複数の二重結合を含有することができ、例えば、これらに限定されないが、例えば、2,5−ジヒドロ−1H−ピロリル、4H−[1,3,4]チアジアジニル、4,5−ジヒドロオキサゾリル、または4H−[1,4]チアジニル環であり、あるいは、これは、ベンゾ縮合していてもよく、例えば、これらに限定されないが、例えば、ジヒドロイソキノリニル環である。
「4員〜8員ヘテロシクロアルケニル」という用語は、4個、5個、6個、もしくは7個の炭素原子、およびC(=O)、O、S、S(=O)、S(=O)、NR(Rは、水素原子、またはC〜Cアルキル−またはハロ−C〜Cアルキル−基を表す)から選択される1つもしくは複数のヘテロ原子含有基を含有する、不飽和一価単環式もしくは二環式の炭化水素環を意味すると理解される;前記ヘテロシクロアルケニル基が、炭素原子のいずれかの1つ、または存在する場合、窒素原子を介して、分子の残りの部分に結合することが可能である。前記ヘテロシクロアルケニルの例は、1つもしくは複数の二重結合を含有してもよく、例えば、4H−ピラニル、2H−ピラニル、3H−ジアジリニル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロリル、[1,3]ジオキソリル、4H−[1,3,4]チアジアジニル、2,5−ジヒドロフラニル、2,3−ジヒドロフラニル、2,5−ジヒドロチオフェニル、2,3−ジヒドロチオフェニル、4,5−ジヒドロオキサゾリル、または4H−[1,4]チアジニル基、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロチオピラニル、1−オキシド−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル、ジヒドロピラニルであり、あるいは、これは、ベンゾ縮合していてもよい。
「アリール」という用語は、好ましくは、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個もしくは14個の炭素原子を有する一価芳香族もしくは部分芳香族の単環式もしくは二環式もしくは三環式の炭化水素環(「C〜C14アリール」基)、特に、6個の炭素原子を有する環(「Cアリール」基)、例えば、フェニル基;もしくはビフェニル基、または9個の炭素原子を有する環(「Cアリール」基)、例えば、インダニルもしくはインデニル基、または10個の炭素原子を有する環(「C10アリール」基)、例えば、テトラリニル、ジヒドロナフチル、もしくはナフチル基、または13個の炭素原子を有する環(「C13アリール」基)、例えば、フルオレニル基、または14個の炭素原子を有する環(「C14アリール」基)、例えば、アントラニル基、もしくは2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル−もしくは1,3−ベンゾジオキソリル−基を意味すると理解される。
「ヘテロアリール」という用語は、好ましくは、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個もしくは14個の環原子(「5員〜14員ヘテロアリール」基)、特に、5個もしくは6個もしくは9個もしくは10個の原子を有し、かつ同一または異なっていてもよい少なくとも1個のヘテロ原子(前記ヘテロ原子は、酸素、窒素または硫黄などである)を含有し、かつさらにいずれの場合にもベンゾ縮合していてもよい、一価単環式、二環式もしくは三環式の芳香族環系を意味するものと理解される。特に、ヘテロアリールは、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チア−4H−ピラゾリルなど、およびそのベンゾ誘導体、例えば、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、イミダゾピリジニルなど;またはピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなど、およびそのベンゾ誘導体、例えば、キノリニル、キナゾリニル、イソキノリニルなど;またはアゾシニル、インドリジニル、プリニルなど、およびそのベンゾ誘導体;またはシンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフトピリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、キサンテニル、もしくはオキセピニルなどから選択される。
一般に、および他に断りのない限り、ヘテロアリールまたはヘテロアリーレン基は、その全ての可能性のある異性体の形態、例えば、その位置異性体を含む。このように、いくつかの例示的な非制限的な例のために、ピリジニルまたはピリジニレンという用語には、ピリジン−2−イル、ピリジン−2−イレン、ピリジン−3−イル、ピリジン−3−イレン、ピリジン−4−イルおよびピリジン−4−イレンが含まれ;またはチエニルまたはチエニレンという用語には、チエン−2−イル、チエン−2−イレン、チエン−3−イルおよびチエン−3−イレンが含まれる。
「C〜C」という用語は、本明細書を通して使用されるように、例えば、「C〜Cアルキル」、「C〜Cハロアルキル」、「C〜Cアルコキシ」、または「C〜Cハロアルコキシ」の定義との関連で、1〜6個、すなわち、1個、2個、3個、4個、5個、もしくは6個の炭素原子の有限な数の炭素原子を有するアルキル基を意味すると理解される。前記用語「C〜C」は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C;特に、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C;より具体的には、C〜C;「C〜Cハロアルキル」または「C〜Cハロアルコキシ」の場合、さらにより具体的には、C〜Cと解釈されることがさらに理解される。
同様に、本明細書において使用する場合、「C〜C」という用語は、本明細書を通して使用されるように、例えば、「C〜Cアルケニル」および「C〜Cアルキニル」の定義との関連で、2〜6個、すなわち、2個、3個、4個、5個、もしくは6個の炭素原子の有限な数の炭素原子を有するアルケニル基またはアルキニル基を意味すると理解される。前記用語「C〜C」は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C;特に、C〜Cと解釈されることがさらに理解される。
さらに、本明細書において使用する場合、「C〜C」という用語は、本明細書を通して使用されるように、例えば、「C〜Cシクロアルキル」の定義との関連で、3〜6個、すなわち、3個、4個、5個もしくは6個の炭素原子の有限数の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味すると理解される。前記用語「C〜C」は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C;特に、C〜Cと解釈されることがさらに理解される。
さらに、本明細書において使用する場合、「C〜C」という用語は、本明細書を通して使用されるように、例えば、「C〜Cシクロアルケニル」の定義との関連で、4〜8個、すなわち、4個、5個、6個、7個もしくは8個の炭素原子の有限な数の炭素原子を有するシクロアルケニル基を意味すると理解される。前記用語「C〜C」は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C;特に、C〜Cと解釈されることがさらに理解される。
「置換された」という用語は、示された原子上の1つもしくは複数の水素が、示した基から選択したもので置き換えられていることを意味し、ただし、その状況下での指定された原子の通常の原子価を超えることはないものとし、かつその置換によって安定的な化合物がもたらされるものとされる。置換基および/または変数の組み合わせは、このような組み合わせが安定的な化合物をもたらす場合に限り許容される。
「適宜置換されていてもよい」という用語は、特定の基、ラジカルまたは部分による所望による置換を意味する。
環系置換基とは、例えば、環系上の利用可能な水素を置き換える、芳香族または非芳香族環系に結合している置換基を意味する。
本明細書において使用する場合、「1回または複数回」という用語は、例えば、本発明の一般式の化合物の置換基の定義において、「1回、2回、3回、4回または5回、特に、1回、2回、3回または4回、より特定すると、1回、2回または3回、さらにより特定すると、1回または2回」を意味すると理解される。
化合物、塩、多形、水和物、溶媒和物などという語の複数形が本明細書において使用される場合、これは、単一の化合物、塩、多形、異性体、水和物、溶媒和物などをまた意味する。
「安定的な化合物」または「安定的な構造」とは、反応混合物からの有用な程度の純度での単離、および効果的な治療剤への製剤化に耐えうるのに十分に頑強である化合物を意味する。
本発明の化合物は、所望の様々な置換基の位置および性質によって、1つもしくは複数の不斉中心を含有し得る。不斉炭素原子は、(R)または(S)配置で存在していてもよく、単一の不斉中心の場合はラセミ混合物、および複数の不斉中心の場合はジアステレオマー混合物をもたらす。場合によっては、非対称はまた、所与の結合の周りの制限された回転、例えば、特定の化合物の2つの置換された芳香族環を結ぶ中心の結合によって存在し得る。
環上の置換基はまた、シスまたはトランス型で存在し得る。全てのこのような配置(エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む)は、本発明の範囲内に含めることが意図される。
好ましい化合物は、より望ましい生物活性を生じさせるものである。本発明の化合物の分離された、純粋もしくは部分的に純粋な異性体および立体異性体またはラセミ混合物またはジアステレオマー混合物はまた、本発明の範囲内に含まれる。このような物質の精製および分離は、当技術分野で公知の標準的技術によって達成することができる。
光学異性体は、従来の方法による、例えば、光学活性な酸もしくは塩基を使用したジアステレオマー塩の形成、または共有結合性ジアステレオマーの形成による、ラセミ混合物の分割によって得ることができる。適当な酸の例は、酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジトルオイル酒石酸およびショウノウスルホン酸である。ジアステレオ異性体の混合物は、当技術分野において公知の方法によって、例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶によって、これらの物理的および/もしくは化学的差異に基づいて、これらの個々のジアステレオマーに分離することができる。次いで、光学活性な塩基または酸は、分離されたジアステレオマー塩から遊離される。光学異性体の分離のための様々な方法は、エナンチオマーの分離を最大化するように最適に選択された、キラルクロマトグラフィー(例えば、キラルHPLCカラム)の使用(従来の誘導体化を伴う、または伴わない)が関連する。適切なキラルHPLCカラムは、Diacelによって製造されている(例えば、全てが通常選択可能である他の多くのものの中でも、Chiracel ODおよびChiracel OJ)。誘導体化を伴うまたは伴わない酵素学的分離がまた有用である。本発明の光学活性な化合物は、同様に、光学活性な出発物質を利用したキラル合成によって得ることができる。
様々なタイプの異性体を互いに限定するために、IUPAC規則セクションEを参照されたい(Pure Appl Chem 45, 11-30, 1976)。
本発明は、単一の立体異性体として、または任意の比の前記立体異性体の任意の混合物として、本発明の化合物の全ての可能性のある立体異性体を含む。本発明の化合物の単一の立体異性体、例えば、単一のエナンチオマーまたは単一のジアステレオマーの単離は、例えば、任意の適切な技術常識の方法、例えば、クロマトグラフィー、特に、キラルクロマトグラフィーによって達成し得る。
さらに、本発明の化合物は、互変異性体として存在し得る。例えば、ヘテロアリール基としてピラゾール部分を含有する本発明の任意の化合物は、例えば、1H互変異性体、もしくは2H互変異性体、または任意の量の2種の互変異性体の混合物としてさえ存在することができ、あるいはトリアゾール部分は、例えば、1H互変異性体、2H互変異性体、もしくは4H互変異性体、または任意の量の前記1H、2Hおよび4H互変異性体の混合物としても、すなわち、
Figure 0005824065

で存在することができる。
本発明は、単一の互変異性体として、または任意の比の前記互変異性体の任意の混合物として、本発明の化合物の全ての可能性のある互変異性体を含む。
さらに、本発明の化合物は、N−オキシドとして存在することができ、これは本発明の化合物の少なくとも1つの窒素が酸化されていると定義される。本発明は、全てのこのような可能性のあるN−オキシドを含む。
本発明はまた、本明細書に開示されている化合物の有用な形態、例えば、代謝物、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、塩、特に、医薬的に許容される塩、および共沈殿物に関する。
本発明の化合物は、水和物として、または溶媒和物として存在することができ、本発明の化合物は、化合物の結晶格子の構造要素として、極性溶媒、特に、例えば、水、メタノールまたはエタノールを含有する。極性溶媒、特に、水の量は、化学量論または非化学量論比で存在し得る。化学量論的溶媒和物の場合、例えば、それぞれ、水和物、半溶媒和物(水和物)(セミ溶媒和物(水和物))、一溶媒和物(水和物)、セスキ溶媒和物(水和物)、二溶媒和物(水和物)、三溶媒和物(水和物)、四溶媒和物(水和物)、五溶媒和物(水和物)などの溶媒和物または水和物が可能である。本発明は、全てのこのような水和物または溶媒和物を含む。
さらに、本発明の化合物は、遊離形態で、例えば、遊離塩基として、または遊離酸として、または双性イオンとして存在することができ、あるいは塩の形態で存在することができる。前記塩は、任意の塩、有機または無機の付加塩、特に、薬学において従来通りに使用される任意の医薬的に許容される有機または無機の付加塩であってもよい。
「医薬的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の相対的に無毒性の無機酸または有機酸付加塩を指す。例えば、S. M. Berge, et al. "Pharmaceutical Salts," J. Pharm. Sci. 1977, 66, 1-19を参照されたい。
本発明の化合物の適切な医薬的に許容される塩は、例えば、鎖または環において窒素原子を担持する本発明の化合物の酸付加塩、例えば、十分に塩基性であるもの、例えば、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、重硫酸、リン酸、もしくは硝酸)、または有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、アセト酢酸、ピルビン酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、安息香酸、サリチル酸、2−(4−ヒドロキシベンゾイル)−安息香酸、ショウノウ酸、ケイ皮酸、シクロペンタンプロピオン酸、ジグルコン酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、パモ酸、ペクチニン酸、過硫酸、3−フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバル酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、イタコン酸、スルファミン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、2−ナフタリンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、酒石酸、ステアリン酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、アジピン酸、アルギン酸、マレイン酸、フマル酸、D−グルコン酸、マンデル酸、アスコルビン酸、グルコヘプタン酸、グリセロリン酸、アスパラギン酸、スルホサリチル酸、ヘミ硫酸、もしくはチオシアン酸)を有する酸付加塩であってもよい。
さらに、十分に酸性である本発明の化合物の別の適切な医薬的に許容される塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩もしくはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩もしくはマグネシウム塩、アンモニウム塩、または生理学的に許容されるカチオンを生じさせる有機塩基を有する塩、例えば、N−メチル−グルカミン、ジメチル−グルカミン、エチル−グルカミン、リシン、ジシクロヘキシルアミン、1,6−ヘキサジアミン、エタノールアミン、グルコサミン、サルコシン、セリノール、トリス−ヒドロキシ−メチル−アミノメタン、アミノプロパンジオール、sovak塩基、1−アミノ−2,3,4−ブタントリオールを有する塩である。さらに、塩基性窒素含有基は、低級ハロゲン化アルキル、例えば、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチル;硫酸ジアルキル、例えば、硫酸ジメチル、ジエチル、およびジブチル;ならびに硫酸ジアミル、長鎖ハロゲン化物、例えば、塩化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル、ハロゲン化アラルキル、例えば、臭化ベンジルおよびフェネチルならびに他のものなどの薬剤で四級化し得る。
本化合物の酸付加塩は、いくつかの公知の方法のいずれかによって、化合物と適当な無機酸または有機酸との反応によって調製し得ることを当業者であればさらに認識するであろう。代わりに、本発明の酸性化合物のアルカリおよびアルカリ土類金属塩は、種々の公知の方法によって、本発明の化合物と適当な塩基とを反応させることによって調製される。
本発明は、単一の塩として、または前記塩の任意の比の任意の混合物として、本発明の化合物の全ての可能性のある塩を含む。
本明細書において使用する場合、「インビボ加水分解性エステル」という用語は、カルボキシまたはヒドロキシ基を含有する本発明の化合物のインビボ加水分解性エステル、例えば、ヒトまたは動物体において加水分解し、親酸またはアルコールを生成する医薬的に許容されるエステルを意味すると理解される。カルボキシのための適切な医薬的に許容されるエステルには、例えば、アルキル、シクロアルキルおよび適宜置換されていてもよいフェニルアルキル、特に、ベンジルエステル、C〜Cアルコキシメチルエステル、例えば、メトキシメチル、C〜Cアルカノイルオキシメチルエステル、例えば、ピバロイルオキシメチル、フタリジルエステル、C〜Cシクロアルコキシ−カルボニルオキシ−C〜Cアルキルエステル、例えば、1−シクロヒキシルカルボニルオキシエチル;1,3−ジオキソレン−2−オンイルメチルエステル、例えば、5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オンイルメチル;およびC〜Cアルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば、1−メトキシカルボニルオキシエチルが含まれ、本発明の化合物中で任意のカルボキシ基において形成し得る。
ヒドロキシ基を含有する本発明の化合物のインビボ加水分解性エステルは、無機エステル、例えば、リン酸エステルおよび[α]−アシルオキシアルキルエーテル、およびエステル分解のインビボ加水分解の結果として親ヒドロキシ基を得る関連する化合物を含む。[α]−アシルオキシアルキルエーテルの例として、アセトキシメトキシおよび2,2−ジメチルプロピオニルオキシメトキシが含まれる。ヒドロキシのためのインビボ加水分解性エステル形成性基の選択には、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチルならびに置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル、アルコキシカルボニル(炭酸アルキルエステルを得る)、ジアルキルカルバモイルおよびN−(ジアルキルアミノエチル)−N−アルキルカルバモイル(カルバメートを得る)、ジアルキルアミノアセチルおよびカルボキシアセチルが含まれる。本発明は、全てのこのようなエステルを包含する。
さらに、本発明は、本発明の化合物の全ての可能性のある結晶形態、または多形(単一の多形として、または任意の比の複数の多形の混合物として)を含む。
第2の態様において、本発明は、上記に記載の一般式(I)の化合物であって:式中、
は、CH−Z部分であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
Zは、水素原子、あるいはC〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基であって;
前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
は、
Figure 0005824065

基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子であり;ならびに
6eは、シクロプロピル−基であり;
は、水素原子またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、−(CH−(4〜8員ヘテロシクロアルケニル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−、−C〜Cアルキル−アリール、−C〜Cアルキル−ヘテロアリール、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し;
前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、−(CH−(4〜8員ヘテロシクロアルケニル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−、−C〜Cアルキル−アリール、−C〜Cアルキル−ヘテロアリール、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

基であって、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−またはアリール−基であり;
は、水素原子であり;
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であり;
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−N(H)C(=O)R、−C〜Cアルキル−C(=O)N(H)R、−C〜Cアルキル−C(=O)OR、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R、−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であり;
R、R’およびR’’は、各々独立して、水素原子またはC〜Cアルキル−、−C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、アリール−またはヘテロアリール−基であり;
mは、0、1、2、3、4、5または6の整数であり;
nは、1、2、3、4または5の整数である、
化合物またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、あるいはこれらの混合物が包含される。
第3の態様において、本発明には、上記に記載の一般式(I)の化合物であって、式中:
は、CH−Z部分であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
Zは、水素原子、あるいはC〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基であって;
前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
は、
Figure 0005824065

基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子であり;ならびに
6eは、シクロプロピル−基であり;
は、水素原子またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、−(CH−(4〜8員ヘテロシクロアルケニル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−、−C〜Cアルキル−アリール、−C〜Cアルキル−ヘテロアリール、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し;
前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、−(CH−(4〜8員ヘテロシクロアルケニル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−、−C〜Cアルキル−アリール、−C〜Cアルキル−ヘテロアリール、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

基であって、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
は、水素原子であり;
は、水素原子であり;
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であり;
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−N(H)C(=O)R、−C〜Cアルキル−C(=O)N(H)R、−C〜Cアルキル−C(=O)OR、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であり;
R、R’およびR’’は、各々独立して、水素原子またはC〜Cアルキル−、−C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、アリール−またはヘテロアリール−基であり;
mは、0、1、2、3、4、5または6の整数であり;
nは、1、2、3、4または5の整数である、
化合物またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、あるいはこれらの混合物が包含される。
第4の態様において、本発明には、上記に記載の一般式(I)の化合物であって、式中:
は、CH−Z部分であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
Zは、水素原子、あるいはC〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、ハロ−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cアルキニル−またはヘテロアリール−基であって;
前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、ハロ−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cアルキニル−またはヘテロアリール−基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
は、基
Figure 0005824065

であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子であり;ならびに
6eは、シクロプロピル−基であり;
は、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し;
前記−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

基であって、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
は、水素原子であり;
は、水素原子であり;
は、水素原子または−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’−基であり;
は、水素原子またはC〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルケニル、−S(=O)R基であり;
R、R’およびR’’は、各々独立して、水素原子または−C〜Cシクロアルキルもしくはヘテロアリール−基であり;
mは、0、1の整数であり;
nは、1の整数である、
化合物またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、あるいはこれらの混合物が包含される。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、CH−Z部分であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
Zは、水素原子、あるいはC〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基であって;
前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよい。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、
Figure 0005824065

基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−、C〜Cアルコキシ−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R’、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’基であり;ならびに
6eは、水素、ハロゲン、−OH、−CN、C〜Cアルキル−、−C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルキル−から選択される1、2、3または4個の基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよいシクロプロピル−基である、
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、水素原子またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、−(CH−(4〜8員ヘテロシクロアルケニル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−、−C〜Cアルキル−アリール、−C〜Cアルキル−ヘテロアリール、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

(式中、は、前記分子の残部との結合点を示す)基であって;
前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、−(CH−(4〜8員ヘテロシクロアルケニル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−、−C〜Cアルキル−アリール、−C〜Cアルキル−ヘテロアリール、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよい化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−またはアリール−基である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、水素原子である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であって;
前記3〜7員ヘテロシクロアルキル−またはヘテロアリール−は、1、2、3または4個のC〜Cアルキル−基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよい
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−N(H)C(=O)R、−C〜Cアルキル−C(=O)N(H)R、−C〜Cアルキル−C(=O)OR、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
R、R’およびR’’は、各々独立して、水素原子またはC〜Cアルキル−、−C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、アリール−もしくはヘテロアリール−基である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
mは、0、1、2、3、4、5または6の整数である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
nは、1、2、3、4または5の整数である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、
Figure 0005824065

(式中、は、前記分子の残部との結合点を示す)
基であって、
6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子であり;ならびに
6eは、シクロプロピル−基である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、水素原子である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、CH−Z基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
Zは、水素原子、あるいはC〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、ハロ−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cアルキニル−またはヘテロアリール−基であって;
前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、ハロ−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cアルキニル−またはヘテロアリール−基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよい;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、基
Figure 0005824065

であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子であり;ならびに
6eは、シクロプロピル−基である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

は、前記分子の残部との結合点を示す)
基であって;
前記−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−N(H)C(=O)Rまたは
Figure 0005824065

基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよい;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、水素原子である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、水素原子または−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’-基である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
は、水素原子またはC〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルケニル、−S(=O)R基である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
R、R’およびR’’は、各々独立して、水素原子または−C〜Cシクロアルキルもしくはヘテロアリール−基である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
mは、0、1の整数である;
化合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中:
nは、1の整数である;
化合物またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、あるいはこれらの混合物に関する。
上記に記載の態様の実施態様において、本発明は、上記に記載の実施態様のいずれかに記載の式(I)の化合物(その立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、あるいはこれらの混合物の形態)に関する。
本発明は、上記に記載の一般式(I)の化合物の本発明の実施態様内の部分的な組み合わせに関するものであることが理解されるべきである。
より具体的には、本発明は、下記の実施例に開示される一般式(I)の化合物を包含する。
別の態様において、本発明は、本明細書の実施例に記載されるステップを特徴とする、本発明の化合物の製造方法を包含する。
さらなる態様において、本発明は、特に、本明細書に記載の方法において、一般式(I)の本発明の化合物の製造に有用である中間体化合物を包含する。
特に、本発明は :
−一般式(13):
Figure 0005824065

(13)
[式中、R、R、RおよびRは、上記に記載の一般式(I)について定義されるとおりであり、Qは脱離基(例えば、塩素、臭素またはヨウ素)である]
の化合物;
−一般式(9):
Figure 0005824065

(9)
[式中、R、R、RおよびRは、上記に記載の一般式(I)について定義されるとおりである]
の化合物;ならびに
−一般式(6):
Figure 0005824065

(6)
[式中、R、R、RおよびRは、上記に記載の一般式(I)について定義されるとおりである]の化合物の使用を包含する。
さらに別の態様において、本発明は、上記に定義されるような一般式(I)の化合物の製造のための:
−上記に定義されるような一般式(13)の中間体化合物;
−上記に定義されるような一般式(9)の中間体化合物;または
−上記に定義されるような一般式(4)の中間体化合物;
の使用を包含する。
上記に記載されるように、本発明の別の態様は、本発明による化合物を製造するために用いられうる方法である。
下記の表は、この段落および実施例で用いられる略語を記載する。NMRピーク形式は、スペクトルで現されるように記載され、可能な限り高次効果は考慮されない。
Figure 0005824065
下記のスキームおよび手順は、本発明の一般式(I)の化合物への一般合成経路を例示するが、限定的なものではない。スキームにおいて例示したような変換の順序は、様々な方法で変更できることは当業者には明らかである。したがって、スキームにおいて例示されている変換の順序は、限定的なものではない。さらに、置換基、R、R、R、R、またはRのいずれかの相互変換は、例示された変換前および/または後に達成することができる。これらの変更は、保護基の導入、保護基の切断、官能基の還元もしくは酸化、ハロゲン化、メタル化、置換、または当業者にとって公知の他の反応などであってもよい。これらの変換は、置換基のさらなる相互変換を可能とする官能基を導入するものを含む。適当な保護基ならびにこれらの導入および切断は、当業者には周知である(例えば、T.W. Greene and P.G.M. Wuts in Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, Wiley 1999を参照されたい)。具体例は、下記の段落に記載される。さらに、2つまたはそれ以上の連続的な工程を、前記工程の間にワークアップを行なうことなく実施することが可能である(例えば、当業者には周知のような「ワンポット」反応)。
第1の反応スキームについて、下記で概要を述べる:
一般式(I)の化合物の合成
スキーム1
Figure 0005824065

式中、R、R、R、R、およびRは、上記の一般式(I)について示したような意味を有し、Yは、「適当な官能基」を表し、これを介してR−Y化合物のRは、カップリング反応によって、化合物のQ−担持炭素原子上にカップリングすることができ、それによって前記Qを前記R部分と置き換える。
一般式(I)の化合物は、スキーム1において示されている手順によって合成することができる。スキームは、合成の最後の工程として位置NH−R、RおよびRにおけるバリエーションを可能とする主要な経路を例示する。ここで、位置NH−RおよびRにおける主なバリエーションがなされる。また、他の経路を、目的化合物の合成のために用いた。
NH−Rの導入のための重要な反応は、すなわち、適切な塩基(例えば、DIPEAなど)の存在下で、適切な溶媒(例えば、DMF、またはNMP)中で、室温から沸点の範囲の温度での適切なアミンとの反応による8−ハロまたは8−スルホニル前駆体の求核置換である(反応(4)〜(5)、(11)〜(6)、(9)〜(I))。
3位におけるR部分の導入は、式R−Y(Rは、上記の一般式(I)の化合物について定義した通りであり、Yは、「適切な官能基」を表し、これを介してR−Y化合物のRは、化合物のQ−担持炭素原子上にカップリングすることができ、それによって前記Qを前記R部分と置き換える)の化合物によるカップリング反応、例えば、特に金属触媒カップリング反応によって、適切な3−ハロ前駆体から達成される(反応(3)〜(7)、(5)〜(6)、(10)〜(11))。R−Yにおけるこのような「適切な官能基」Yの例として、ボロン酸化合物、R−B(OH)、またはボロン酸エステル化合物、R−B(OC〜C−アルキル)が含まれる。「このような脱離基Q」の例として、塩素、臭素、またはヨウ素原子が含まれる。このようなカップリング反応の例は、"Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions", Armin de Meijere (Editor), Francois Diederich (Editor) September 2004, Wiley Interscience ISBN:978-3-527-30518-6と表題を付けられたテキストにおいて見出し得る。前記カップリング反応は、所望により適切な触媒、例えば、Pd(OAc)およびP(oTol)の存在下で、所望により適切な塩基、例えば、炭酸カリウムと共に、所望により適切な溶媒、例えば、THF中で起こる。
部分の導入は、R−Yの様々な反応(R部分について使用されるカップリング反応を含める)によって達成することができる。
このような「適切な官能基」Yのさらなる例として、以下が含まれる。
−カップリング反応において活性化することができる水素原子、例えば、オレフィン水素原子、例えば、−C(H)=C(H)−H、または、
−例えば、塩基(このような化合物の一例は、アリール−O−H(アリール−Oは、Rの一例である)である)と共に除去し得る水素原子。
対応する反応には、他のパラジウム触媒カップリング反応、例えば、アルキン導入のためのアルキンを伴う薗頭カップリング反応、アルケン導入のためのアルケンを伴うヘックカップリング反応、アミン導入のためのアミンを伴うHartwig Buchwaldカップリング反応が含まれる。エーテルおよびチオエーテルは、塩基、例えば、水素化ナトリウムの存在下で、適切な溶媒、例えば、DMSO中、室温から沸点の範囲の温度にて、適切なアルコールまたはチオールとの反応によって導入することができる。
出発物質、一般式(A)の6−置換3,5−ジブロモ−ピラジン−2−イルアミン中間体は市販されており、または当業者には公知の手順によって合成することができる。代わりに、6位におけるR置換基はまた、目的化合物への合成経路の後の段階において組み込むことができる。
式(A)の中間体は、適切な溶媒系、例えば、THFおよび水において、室温から溶媒の沸点の範囲の温度にて、α−ハロ−ケト誘導体、例えば、2−ブロモ−1,1−ジエトキシ−エタンとの反応によって、一般式(1)の対応する6,8−ジブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン中間体に変換することができる。
8−チオメチルイミダゾ[1,2−a]ピラジン中間体は、適切な溶媒、例えば、DMFの存在下で、−20℃から溶媒の沸点の範囲の温度にて、ナトリウムチオメチレートによる8−ハロ前駆体の変換によって得ることができる(反応(1)〜(2))。
8−メタンスルホニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン中間体は、適切な溶媒、例えば、DCM中、室温から沸点の範囲の温度にて、酸化剤、例えば、メタ−クロロ過安息香酸との反応によって、8−チオメチルイミダゾピラジン前駆体から得ることができる(反応(3)〜(4)、(8)〜(9))。
3−ハロ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン中間体は、適切な溶媒、例えば、DMFの存在下で、室温から溶媒の沸点の範囲の温度にて、適切なハロゲン化剤、例えば、NISとの反応によって、適切な3−水素前駆体から得ることができる(反応(1)〜(10)、(2)〜(3))。
本発明の方法によって生成される化合物および中間体は、精製を必要とし得る。有機化合物の精製は当業者には周知であり、同じ化合物を精製するいくつかの方法が存在し得る。場合によっては、精製は必要なくてもよい。場合によっては、化合物は、結晶化によって精製し得る。場合によっては、不純物は、適切な溶媒を使用して撹拌することによって除去し得る。場合によっては、化合物は、適切なクロマトグラフィーシステム、例えば、Flashmaster II(Separtis)またはIsoleraシステム(Biotage)および溶離液、例えば、ヘキサン/EtOAcまたはDCM/メタノールの勾配と組み合わせた、例えば、Separtisからの、例えば、プレパックシリカゲルカートリッジ、例えば、Isolute(登録商標)FlashシリカゲルまたはIsolute(登録商標)Flash NH2シリカゲルを使用した、クロマトグラフィー、特に、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し得る。場合によっては、化合物は、適切なプレパック逆相カラムおよび溶離剤、例えば、添加物、例えば、トリフルオロ酢酸、ギ酸またはアンモニア水を含有し得る、水およびアセトニトリルの勾配と組み合わせた、例えば、ダイオードアレイ検出器および/またはオンラインエレクトロスプレーイオン化質量分析計を備えたWaters自動清浄器を使用して分取HPLCによって精製し得る。
UPLC−MS分析を、下記のように行った。
方法A:システム:PDA検出器およびWaters ZQ質量分析計を備えたUPLC Acquity(Waters);カラム:Acquity BEH C18、1.7μm、2.1×50mm;温度:60℃;溶媒A:水+0.1%ギ酸;溶媒B:アセトニトリル;グラジエント:99%A→1%A(1.6分)→1%A(0.4分);流速:0.8mL/分;注入容量:1.0μl(0.1mg〜1mg/mLの試料濃度);検出:PDA走査範囲210〜400nm−固定およびESI(+)、走査範囲170〜800m/z
化合物の名称は、ISIS/DrawのAutonom2000アドイン[MDL Information Systems Inc.(Elsevier MDL)]またはACD labsのICS命名ツールを使用して作成した。
スキーム1および2における中間体の付番は、下記の中間体実施例の番号と一致する。
中間体実施例1−1:6,8−ジブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジンの製造
Figure 0005824065

水(6.4L)/THF(482mL)中の2−アミノ−3,5−ジブロモピラジン(427g,1688mmol)の攪拌した懸濁液に、室温でブロモアセトアルデヒド−ジエチルアセタール(998g,5065mmol)を一度に加えた。還流下で4時間攪拌し、清澄な橙色の溶液を室温でさらに15時間攪拌した。該懸濁液を濾過し、残った固形物をMeOH(2L)で洗浄し、60℃にて減圧中で乾燥させて、6,8−ジブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジンをオフホワイト色の固形物(500g,107%(残渣としてMeOHを含む)として得た:1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ =9.02 (s, 1H), 8.23 (d, 1H), 7.89 (d, 1H) ppm. UPLC-MS: RT = 0.80 分; m/z 277.9 [MH+]; 必要なMW = 276.9.
中間体実施例1−2:(6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−イル)メタノールの製造
Figure 0005824065

ステップA:エチル 6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキシレートの製造
Figure 0005824065

室温で炭酸ジメチル(133mL)中の2−アミノ−3,5−ジブロモピラジン(20g,79mmol)の攪拌溶液に、エチル 3−ブロモ−2−オキソプロパノエート(17.14g,79mmol)を一度に加えた。110℃で3時間攪拌し、該溶液を室温で終夜攪拌した。水およびDCMを加え、水相をDCMで抽出した。有機相を水で洗浄し、、Na(SO)で乾燥させ、濾過し、有機相を蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーにより、13.95g(50.6%)のエチル 6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキシレートを得た:1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ =8.30 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 4.48 (q, 2H), 1.43 (tr, 3H) ppm.
ステップB:(6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−イル)メタノールの製造
Figure 0005824065

0℃でトルエン(558mL)中のエチル 6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−カルボキシレート(13.95g,40mmol)の攪拌溶液に、80mLのDIBAH(120mmol,3当量,トルエン中で1.5M)を滴下して加えた。室温で終夜攪拌し、該溶液を1M HClに注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出し、有機相を水、食塩水(sole)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。溶媒を留去し、DCMから再結晶化して、5.55g(45.2%)の(6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−イル)メタノールを得た:1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ =8.93 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 5.46 (bs, 1H), 4.63 (s, 2H) ppm. UPLC-MS: RT = 0.73 分; m/z 308.0 [MH+]; 必要なMW = 307.0.
中間体実施例2−1:6−ブロモ−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジンの製造
Figure 0005824065

−20℃でMeOH(2900mL)中の中間体実施例1−1の6,8−ジブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン(489g,1766mmol)の攪拌した懸濁液に、800mLの水中のナトリウム メタンチオレート(225g,3214mmol,1.8当量)の溶液を滴下して加えた。終夜攪拌し、清澄な溶液を30Lの水に注ぎ入れ、黄色がかった沈殿物を濾過し、3Kの水で洗浄し、減圧中で乾燥させて、301gの6−ブロモ−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン(69.8%)を得た。1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ = 8.64 (1H, s), 8.00 (1H, d), 7.66 (1H, d2.54 (3H, s) ppm.
中間体実施例3−1:6−ブロモ−3−ヨード−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジンの製造
Figure 0005824065

DMF(4200mL)中の6−ブロモ−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン(210.0g,860.3mmol)の攪拌溶液に、NIS(212.9g,946.3mmol,1.1当量)を室温で一度に加えた。60℃で18時間攪拌し、暗色溶液を蒸発させ、褐色の残渣をDCM(7L)中に溶解させ、水で洗浄し(2x5L)、食塩水で洗浄し(2x5L)、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を慎重に留去することによって結晶化して、255g(80.1%)の6−ブロモ−3−ヨード−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジンを得た:1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ = 8.24 (1H, s), 7.79 (1H, s), 2.46 (3H, s) ppm.
中間体施例4−1:6−ブロモ−3−ヨード−8−メタンスルホニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジンの製造
Figure 0005824065

DCM(2000mL)中の6−ブロモ−3−ヨード−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン(100.0g,270.3mmol)の攪拌溶液に、メタ−クロロ過安息香酸(116.6g,675.6mmol,2.5当量)を0℃で数回に分けて加えた。室温で1時間攪拌し、さらなる当量のメタ−クロロ過安息香酸(46.64g,270.3mmol)を加え、混合物を終夜攪拌した。該懸濁液を濾過し、有機相を水で洗浄し(2L)、飽和NaHCO溶液(2L)、食塩水(2L)、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、197gの橙色の固形物を得た。該固形物をエタノール(300mL)中で15分間還流させ、濾過し、減圧中にて50℃で乾燥させて、104.5g(96.2%)の6−ブロモ−3−ヨード−8−メタンスルホニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジンを黄色の固形物として得た:1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 8.45 (1H, s), 8.07 (1H, s), 3.54 (3H, s) ppm.
中間体実施例5−1:(6−ブロモ−3−ヨード−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)−イソブチル−アミンの製造
Figure 0005824065

NMP(100mL)中の6−ブロモ−3−ヨード−8−メタンスルホニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン(5.08g,12.64mmol)の攪拌溶液に、3.77mLのイソブチルアミン(2.77g,37.90mmol,3当量)を室温で一度に加えた。室温で2時間攪拌し、500mLの水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3x200mL)。有機相を濾過し、蒸発させ、残渣をMeOH/水から再結晶化して3.87g(77.52%)の(6−ブロモ−3−ヨード−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)−イソブチル−アミンを得た:1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ = 8.09 (1H, tr), 7.60 (1H, s), 7.54 (1H, s), 3.19 (2H, dd), 1.95 (1H, m), 0.85 (6H, d) ppm.
中間体実施例6−1:4−(6−ブロモ−8−イソブチルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−N−シクロプロピルベンズアミドの製造
Figure 0005824065

ジオキサン(1300mL)中の(6−ブロモ−3−ヨード−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)−イソブチル−アミン(74.20g,188mmol)の攪拌溶液に、130mLの水、119gの三リン酸カリウム(563mmol,3当量)、50.06gの[4−[(シクロプロピルアミノ)カルボニル]フェニル]−ボロン酸(244mmol,1.3当量)および7.42gのPd(dppf)Cl(9mmol,0.05当量)を、室温でアルゴン雰囲気下にて一度に加えた。40℃で72時間攪拌し、該混合物を5Lの水に注ぎ入れ、該沈殿物を濾過して除去し、水で洗浄した。該沈殿物をDCM中に入れ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、該溶媒を蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(DCM/アセトン 95:5)により、45.2g(56.20%)の4−(6−ブロモ−8−イソブチルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−N−シクロプロピルベンズアミドを得た:1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 7.90 (2H, d), 7.65 (1H, s), 7.58 (2H, d), 7.56 (1H, s), 6.32 (1H, s), 6.20 (1H, tr), 3.46 (2H, dd), 2.95 (1H, m), 2.01 (1H, m), 1.04 (6H, d), 0.92 (2H, m), 0.66 (2H, m) ppm.
中間体実施例6−2:4−[6−ブロモ−2−(ヒドロキシメチル)−8−(イソブチルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル]−N−シクロプロピルベンズアミドの製造
Figure 0005824065

0.71mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の50mg(107μmol)のN−シクロプロピル4−[6,8−ジブロモ−2−(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル]ベンズアミドの溶液に、32μLの2−メチルプロパン−1−アミンを加え、該混合物を23℃で3時間攪拌した。トルエンを加え、溶媒を留去した。残渣をクロマトグラフィーで精製して、40.7mg(83%)の表題化合物を得た。1H-NMR (300 MHz d6-DMSO): δ = 8.52 (1H, d), 8.12 (1H, t), 7.95 (2H, d), 7.68 (2H, d), 7.50 (1H, s), 5.18 (1H, t), 4.46 (2H, d), 3.23 (2H, m), 2.85 (1H, m), 2.00 (1H, m), 0.87 (6H, m), 0.68 (2H, m), 0.55 (2H, m) ppm. UPLC-MS: RT = 1.18 分; m/z 459.4 [MH+]; 必要なMW = 458.4.
下記の中間体化合物は、適当な中間体実施例化合物11および適当なアミン化合物を用いて、上記に記載の方法と同様に調製した[保持時間(RT(分))または実測された質量ピークなどのLC−MSデータは、特に明示されていなければ、LC−MS方法Aを用いて収集した]:
Figure 0005824065
中間体実施例6−7:4−{6−ブロモ−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}−2−クロロ−N−シクロプロピルベンズアミドの製造
Figure 0005824065

THF(50mL)中の6−ブロモ−3−ヨード−8−メタンスルホニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン(4.02g,10mmol)の攪拌溶液に、1.47gのイソブチルアミン(20mmol,2当量)を室温で一度に加えた。終夜攪拌し、30mLの1Mの炭酸カリウム溶液(30mmol,3当量)、3.72gの[3−クロロ−4−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]ボロン酸(15mmol,1.5当量)および0.81gのPd(dppf)Cl(1mmol,0.1当量)を室温で加えた。65℃で96時間攪拌し、該混合物を減圧中で濃縮し、酢酸エチル中に入れ、水で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、該溶媒を蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(酢酸エチル/ヘキサン)により、1.88g(62.20%)の4−{6−ブロモ−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}−2−クロロ−N−シクロプロピルベンズアミドを得た。1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ = 8.51 (1H, d), 8.11 (1H, t), 7.77 (1H, s), 7.74 (1H, s), 7.71 (1H, s), 7.64 (1H, d), 7.51 (1H, d), 3.23 (2H, t), 2.80 (1H, m), 1.99 (1H, m), 0.87 (6H, d), 0.67 (2H, m), 0.50 (2H, m) ppm. UPLC-MS: RT = 1.33 分; m/z 463.8 [MH+]; 必要なMW = 462.8.
下記の中間体化合物は、適当なアミンおよび適当なボロン酸誘導体を用いて、上記に記載の方法と同様に調製した[保持時間(RT(分))または実測された質量ピークなどのLC−MSデータは、特に明示されていなければ、LC−MS方法Aを用いて収集した]:
Figure 0005824065

Figure 0005824065
Figure 0005824065
Figure 0005824065
中間体実施例7−1:4−(6−ブロモ−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−N−シクロプロピルベンズアミドの製造
Figure 0005824065

THF(214mL)および水(100mL)中の中間体実施例3−1の6−ブロモ−3−ヨード−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン(25.00g,67.6mmol)の攪拌溶液に、43gの三リン酸カリウム(203mmol,3当量)、18.01gの[4−[(シクロプロピルアミノ)カルボニル]フェニル]−ボロン酸(87.8mmol,1.3当量)および5.52gのPd(dppf)Cl(6.8mmol,0.1当量)を、アルゴン雰囲気にて室温で一度に加えた。45℃で終夜攪拌し、酢酸エチルを加え、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムでで乾燥させ、濾過した。溶媒を留去し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製(n−ヘキサン/酢酸エチル 85:15)により、15.33g(56.26%)の4−(6−ブロモ−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−N−シクロプロピルベンズアミドを得た:1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 8.07 (1H, s), 7.92 (2H, d), 7.77 (1H, s), 7.60 (2H, d), 6.32 (1H, bs), 2.95 (1H, m), 2.70 (3H, s), 0.92 (2H, m), 0.67 (2H, m) ppm. UPLC-MS: RT = 1.12 分; m/z 404.3 [MH+]; 必要なMW = 403.3.
中間体実施例8−1:N−シクロプロピル4−(8−メチルスルファニル−6−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

n−プロパノール(270mL)およびNMP(15 mL)中の4−(6−ブロモ−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−N−シクロプロピルベンズアミド(7.34g,18.2mmol)の攪拌溶液に、27.3mLの2M 炭酸カリウム溶液、4.44gのフェニルボロン酸(36.4mmol,2当量)、トリフェニルホスフィン(238.7mg,0.91mmol,0.05当量)、1.28gのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(1.82mmol,0.1当量)を、アルゴン雰囲気下にて室温で一度に加えた。120℃で2時間攪拌し、該混合物を減圧中で濃縮し(50v/v%)、水でトリチュレートし、DCMで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、該溶媒を蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(酢酸エチル/n−ヘキサン)、続いて酢酸エチルからの結晶化により、5.87g(80.5%)のN−シクロプロピル4−(8−メチルスルファニル−6−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミドを得た:1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 8.30 (1H, s), 7.94 (4H, d), 7.77 (1H, s), 7.65 (2H, d), 7.50 - 7.37 (3H, m), 6.38 (1H, bs), 2.95 (1H, m), 2.80 (3H, s), 1.04 (6H, d), 0.92 (2H, m), 0.67 (2H, m) ppm.
中間体実施例8−2:N−シクロプロピル4−(8−メタンスルファニル−6−ピリジン−4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

THF(120mL)中の4−(6−ブロモ−8−メチルスルファニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−N−シクロプロピルベンズアミド(12.1g,30mmol)の攪拌溶液に、90mLの1Mの炭酸カリウム溶液(90mmol,3当量)、18.4gの4−ピリジルボロン酸(150mmol,5当量)および2.45gのPd(dppf)Cl(3mmol,0.1当量)を、アルゴン雰囲気下にて室温で一度に加えた。140℃のマイクロ波オーブン中にて90分間加熱し、有機相を減圧中で除去し、残った酢酸エチル溶液で抽出した。有機相を濾過し、該溶媒を蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(メタノール/DCM)により、6.9g(56.7%)のN−シクロプロピル4−(8−メタンスルファニル−6−ピリジン−4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミドを得た:1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ = 8.84 (1H, s), 8.64 (2H, d), 8.57 (1H, d), 8.08 (2H, d), 8.00 (2H, d), 7.98 (1H, s), 7.86(2H, d), 2.87 (1H, m), 2.72 (3H, s), 0.69 (2H, m), 0.57 (2H, m) ppm.
中間体実施例9−1:N−シクロプロピル4−(8−メチルスルホニル−6−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

DCM(60mL)中のN−シクロプロピル4−(8−メチルスルファニル−6−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミド(2.95g,5.89mmol)の攪拌懸濁液に、3−クロロ過安息香酸(3.91g,14.73mmol,2.5当量)を室温で数回に分けて加えた。4時間攪拌し、該溶媒を減圧中で留去し、残渣を酢酸エチル中に入れ、飽和NaHCO溶液、半飽和チオ硫酸ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、該生成物を、慎重に蒸発し、結晶化させて単離して、1390mg(93.81%)のN−シクロプロピル4−(8−メチルスルホニル−6−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミドを得た:1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 8.69 (1H, s), 8.07 (1H, s), 7.99 (2H, d), 7.88 (2H, d), 7.66 (2H, d), 7.47 (3H, m), 6.43 (1H, bs), 3.63 (3H, s), 2.96 (1H, m), 0.93 (2H, m), 0.69 (2H, m) ppm. UPLC-MS: RT = 1.07 分; m/z 433.5 [MH+]; 必要なMW = 432.5.
中間体実施例9−2:N−シクロプロピル4−(8−メタンスルホニル−6−ピリジン−4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

N−シクロプロピル4−(8−メタンスルホニル−6−ピリジン−4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミドは、N−シクロプロピル4−(8−メタンスルファニル−6−ピリジン−4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミドを用いて、実施例9.1と同様に調製して、74mg(57.4%)のN−シクロプロピル4−(8−メタンスルホニル−6−ピリジン−4−イル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−ベンズアミドを得た:UPLC-MS: RT = 0.66 分; m/z 434.5 [MH+]; 必要なMW = 433.5.
中間体実施例10−1:6,8−ジブロモ−3−ヨード−イミダゾ[1,2−a]ピラジンの製造
Figure 0005824065

DMF(210mL)中の中間体実施例1−1(8.7g,31.4mmol)の攪拌溶液に、NIS(7.42g,33mmol,1.05当量)を室温で一度に加えた。60℃で18時間攪拌し、該溶媒を減圧中で留去し、残渣をDCM中に入れ、水および飽和チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、該溶媒を蒸発させて、9.46g(74.8%)の6,8−ジブロモ−3−ヨード−イミダゾ[1,2−a]ピラジンを得た:1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 8.22 (1H, s), 7.91 (1H, s) ppm.
中間体実施例10−2:(6,8−ジブロモ−3−ヨードイミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−イル)メタノールの製造
Figure 0005824065

(6,8−ジブロモ−3−ヨードイミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−イル)メタノールは、6,8−ジブロモ−3−ヨード−イミダゾ[1,2−a]ピラジンと同様に調製して、5.53g(70.66%)の(6,8−ジブロモ−3−ヨードイミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−イル)メタノールを得た:1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ = 8.57 (1H, s), 5.41 (1H, t), 4.55 (2H, d) ppm.UPLC-MS: RT = 0.91 分; m/z 433.9 [MH+]; 必要なMW = 432.9.
中間体実施例11−1:N−シクロプロピル4−[6,8−ジブロモ−2−(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル]ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

5.53g(12.78mmol)の中間体実施例15−2に従って調製した(6,8−ジブロモ−3−ヨードイミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−イル)メタノール、3.78gの4−(シクロプロピルアミノカルボニル)フェニルボロン酸、0.93g(1,1,−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)−ジクロロパラジウム(II)、19mLの2M 三塩基性リン酸カリウム溶液および55mLのテトラヒドロフランを含む混合物を、100℃で30分間マイクロ波照射した。水を加え、該混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、溶媒を留去して、残渣をクロマトグラフィーで精製して、1.83g(31%)の表題化合物を得た。1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ = 8.56 (1H, d), 8.53 (1H, s), 7.98 (2H, d), 7.74 (2H, d), 5.48 (1H, t), 4.53 (2H, d), 2.85 (1H, m), 0.69 (2H, m), 0.56 (2H, m) ppm. UPLC-MS: RT = 0.94 分; m/z 467.1 [MH+]; 必要なMW = 466.1
下記の中間体化合物は、適当なボロン酸構成要素および適当なジブロモヨード前駆物質を用いて、同様に調製した:
Figure 0005824065

中間体実施例12:N−シクロプロピル2−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

ステップA:4−ブロモ−N−シクロプロピル2−メチルベンズアミドの製造
Figure 0005824065

室温でDCM(8.4L)中の4−ブロモ−2−メチル安息香酸(300g,1.4mol)の攪拌溶液に、シクロプロパンアミン(79.64g,1.4mol)およびEDC(320.9g,1.67mol)を一度に加えた。終夜攪拌し、該溶液を水で洗浄し、水相をDCMで再抽出した。有機相を合わせて、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残った固形物をジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、濾過し、洗浄し、減圧中で乾燥させて、260g(73.4%)の4−ブロモ−N−シクロプロピル2−メチルベンズアミドを得た:1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ =7.34 (s, 1H), 7.27 (d, 1H), 7.14 (d, 1H), 5.96 (bs, 1H), 2.85 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 0.85 (m, 2H), 0.59 (m, 2H) ppm.
ステップB:N−シクロプロピル2−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

室温でジオキサン(2L)中の4−ブロモ−N−シクロプロピル2−メチルベンズアミド(260g,1.02mol)の溶液に、ビス−(ピナコラト)−ジボラン(390g,1.53 mol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(19.5g,40.9mmol)、酢酸カリウム(150.6g,1.53mol)およびトリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(9.37g,10.2mmol)を加え、該混合物を6時間還流させ、室温に冷却後、水(3L)および酢酸エチル(5L)を加え、該混合物を15分間攪拌した。有機相を水で洗浄し、Na(SO)で乾燥し、濾過し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)により、308g(56.3%)のN−シクロプロピル2−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミドを得た:1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ =7.63 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.28 (d, 1H), 5.94 (bs, 1H), 2.87 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 1.33 (s, 6H), 0.85 (m, 2H), 0.59 (m, 2H) ppm.
実施例1−1:N−シクロプロピル4−{8−[(2−メチルプロピル)アミノ]−6−[(1E)−プロペ−1−エン−1−イル]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

2mLのNMP中の0.4mmolの中間体実施例6−1(171mg)を、密封したバイアル中で、0.8mmolの(1E)−プロペ−1−エン−1−イルボロン酸(69mg)、0.04mmolのPd(dppf)Cl(32mg)および1.2mmolのKCO(1.2mL,水中で1M,3当量)と合わせて、マイクロ波照射下にて140℃で40分間加熱した。冷却し、該溶液を濾過し、プレパラティブHPLCにかけて26.7mg(16.7%)のN−シクロプロピル4−{8−[(2−メチルプロピル)アミノ]−6−[(1E)−プロペ−1−エン−1−イル]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドを得た:1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 7.88 (2H, d), 7.60 (2H, d), 7.54 (1H, s), 7.36 (1H, s), 6.76 (1H, m), 6.27 (1H, bs), 6.21 (1H, d), 6.02 (1H, t), 3.50 (2H, dd), 2.95 (1H, m), 2.05 (1H, m), 1.91 (3H, d), 1004 (6H, d), 0.92 (2H, m), 0.66 (2H, m) ppm; UPLC-MS: RT = 1.35 分; m/z (ES+) 390.5 [MH+]; 必要なMW = 389.5.
下記の実施例化合物は、適当な中間体実施例6および適当なボロン酸構成要素を用いて、上記に記載の方法と同様に調製した[保持時間(RT(分))または実測された質量ピークなどのLC−MSデータは、特に明示されていなければ、LC−MS方法Aを用いて収集した]:

Figure 0005824065

Figure 0005824065

Figure 0005824065

Figure 0005824065

Figure 0005824065

1)4−{6−(シクロヘキセ−1−エン−1−イル)−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}−N−シクロプロピルベンズアミドからの副生成物
実施例1−20:N−シクロプロピル4−{6−(4−エテニルフェニル)−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

0.5g(1.17mmol)の4−{6−ブロモ−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}−N−シクロプロピルベンズアミド(中間体実施例6−1)、345mgの(4−エテニルフェニル)ボロン酸、17mLのn−プロパノール、1.75mLの2M炭酸カリウム水溶液、15mgのトリフェニルホスフィンおよび82mgのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの混合物を、120℃で2時間攪拌した。該溶液を冷まし、水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、溶媒を留去し、残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにかけて、509mg(97%)の表題化合物を得た。1H-NMR (CDCl3): δ= 0.67 (2H), 0.92 (2H), 1.06 (3H), 1.08 (3H), 2.09 (1H), 2.95 (1H), 3.58 (2H), 5.28 (1H), 5.80 (1H), 6.13 (1H), 6.34 (1H), 6.75 (1H), 7.47 (2H), 7.59 (1H), 7.65 (2H), 7.87 (2H), 7.92 (2H), 7.95 (1H) ppm.
実施例2−1:tert−ブチル [3−({3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]−6−(ピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル}アミノ)プロピル]カルバメートの製造
Figure 0005824065

0.1mmolのN−シクロプロピル4−[8−(メチルスルホニル)−6−(ピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル]ベンズアミド(中間体実施例9−2)(1mL,NMP中で0.1M)、0.2mmolのtert−ブチル(3−アミノプロピル)カルバメート(0.4mL,NMP中で0.5M,2当量)および0.3mmolのDIPEA(41μL,3当量)を密封バイアル中で合わせて、マイクロ波照射下にて170℃で60分間加熱した。冷まし、該溶液を濾過し、プレパラティブHPLCにかけて、8.9mgのtert−ブチル[3−({3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]−6−(ピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル}アミノ)プロピル]カルバメート(11%)を得た:1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ = 8.58 (2H, d), 8.54 (1H, d), 8.32 (1H, s), 8.02 - 7.93 (3H, m), 7.87 - 7.76 (4H, m), 6.83 (1H, tr), 3.58 (2H, m), 3.01 (2H, m), 2.86 (1H, m), 1.77 (2H, m), 1.32 (9H, s), 0.68 (2H, m), 0.55 (2H, m) ppm; UPLC-MS: RT = 0.90 分; m/z (ES+) 528.6 [MH+]; 必要なMW = 527.6.
実施例2−2:tert−ブチル[5−({3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]−6−フェニルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル}アミノ)ペンタ−2−イン−1−イル]カルバメートの製造
Figure 0005824065

0.3mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の75mg(173μmol)の中間体実施例9−1に従って調製したN−シクロプロピル4−[8−(メチルスルホニル)−6−フェニルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル]ベンズアミドの溶液に、60μLのtert−ブチル(5−アミノペント−2−イン−1−イル)カルバメートを加え、該混合物を50℃で終夜攪拌した。トルエンを加え、該混合物を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製して、23.6mg(25%)の表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.67 (2H), 0.92 (2H), 1.45 (9H), 2.67 (2H), 2.95 (1H), 3.87 (2H), 3.93 (2H), 4.82 (1H), 6.32 (2H), 7.32-7.49 (3H), 7.62 (1H), 7.65 (2H), 7.88 (2H), 7.92 (2H), 7.98 (1H) ppm.
実施例2−3:tert−ブチル[(2E)−5−({3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]−6−フェニルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル}アミノ)ペンタ−2−エン−1−イル]カルバメートの製造
Figure 0005824065

100mg(231μmol)の中間体実施例9−1に従って調製したN−シクロプロピル4−[8−(メチルスルホニル)−6−フェニルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル]ベンズアミドは、tert−ブチル[(2E)−5−アミノペンタ−2−エン−1−イル]カルバメートを用いて、実施例2−1と同様に変換して、ワークアップおよび精製し、28.5mg(21%)の表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.67 (2H), 0.92 (2H), 1.44 (9H), 2.51 (2H), 2.95 (1H), 3.74 (2H), 3.79 (2H), 4.67 (1H), 5.62 (1H), 5.71 (1H), 6.09 (1H), 6.34 (1H), 7.36 (1H), 7.44 (2H), 7.60 (1H), 7.65 (2H), 7.90 (2H), 7.92 (2H), 7.96 (1H) ppm.
実施例2−4:tert−ブチル[(2Z)−5−({3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]−6−フェニルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル}アミノ)ペンタ−2−エン−1−イル]カルバメートの製造
Figure 0005824065
100mg(231μmol)の中間体実施例9−1に従って調製したN−シクロプロピル4−[8−(メチルスルホニル)−6−フェニルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル]ベンズアミドは、tert−ブチル[(2Z)−5−アミノペンタ−2−エン−1−イル]カルバメートを用いて、実施例2−1と同様に変換して、ワークアップおよび精製し、37.7mg(28%)の表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.67 (2H), 0.92 (2H), 1.45 (9H), 2.56 (2H), 2.95 (1H), 3.75-3.86 (4H), 5.21 (1H), 5.60-5.70 (2H), 6.10 (1H), 6.33 (1H), 7.36 (1H), 7.44 (2H), 7.60 (1H), 7.65 (2H), 7.89 (2H), 7.92 (2H), 7.96 (1H) ppm.
実施例3−1:(RS)N−シクロプロピル4−{6−[4−(シクロプロピルスルフィニル)フェニル]−8−(イソブチルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

ステップA:N−シクロプロピル4−{6−[4−(シクロプロピルスルファニル)フェニル]−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

500mg(1.17mmol)の中間体実施例6−1に従って調製した4−{6−ブロモ−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}−N−シクロプロピルベンズアミドは、[4−(シクロプロピルスルファニル)フェニル]ボロン酸を用いて、実施例1と同様に変換して、ワークアップおよび精製し、512mg(88%)の表題化合物を得た。
ステップB:(RS)N−シクロプロピル4−{6−[4−(シクロプロピルスルフィニル)フェニル]−8−(イソブチルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

5.0mLのジクロロメタン中の50mg(100μmol)のN−シクロプロピル4−{6−[4−(シクロプロピルスルファニル)フェニル]−8−(イソブチルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドの溶液を−30℃に冷却し、1.16mLのアセトン中で0.15モルのジオキシラン溶液を加えた。15分攪拌し、該混合物を23℃に温め、該溶媒を留去し、残渣をクロマトグラフィーで精製して、33.3mg(59%)の表題化合物を得た。1H-NMR (CDCl3): δ= 0.67 (2H), 0.86-1.05 (5H), 1.06 (3H), 1.07 (3H), 1.25 (1H), 2.09 (1H), 2.28 (1H), 2.95 (1H), 3.56 (2H), 6.36 (1H), 6.54 (1H), 7.60 (1H), 7.63 (2H), 7.70 (2H), 7.94 (2H), 7.96 (1H), 8.02 (2H) ppm.
実施例4−1:4−{6−シクロヘキシル−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}−N−シクロプロピルベンズアミドの製造
Figure 0005824065

8mLのエタノール中の52mg(0.12mmol)の4−{6−(シクロヘキセ−1−エン−1−イル)−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}−N−シクロプロピルベンズアミド(実施例1−3)の溶液に、5mgの10% Pd/Cを加え、該混合物を、水素雰囲気下にて室温および大気圧で終夜攪拌した。該混合物を濾過し、HPLCで精製して、20.8mg(40%)の表題化合物を得た。UPLC-MS: RT = 1.39 分; m/z (ES+) 432.6 [MH+]; 必要なMW = 431.6. 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.65 (2H), 0.89 (2H), 1.02 (6H), 1.17 - 1.54 (5H), 1.67 - 2.07 (6H), 2.42 (1H), 2.94 (1H), 3.47 (2H), 6.06 (1H), 6.39 (1H), 7.34 (1H), 7.53 (1H), 7.59 (2H), 7.89 (2H) ppm.
下記の実施例化合物は、上記に記載の方法と同様に調製した[保持時間(RT(分))または実測された質量ピークなどのLC−MSデータは、特に明示されていなければ、LC−MS方法Aを用いて収集した]:
Figure 0005824065
*)アルケン前駆物質は、実施例1−1の方法と同様に合成した
実施例5−1:N−シクロプロピル4−{6−[(E)−(1−メチル−5−オキソピロリジン−2−イリデン)メチル]−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

ステップA:N−シクロプロピル4−{6−[5−(メチルアミノ)−5−オキソペンチ−1−イン−1−イル]−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

1mLのTHF中の128mg(0.3mmol)の4−{6−ブロモ−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}−N−シクロプロピルベンズアミドの溶液に、133mg(1.2mmol)のN−メチルペンタ−4−イン−アミド、42mg(0.06mmolのジクロロパラジウム−トリフェニルホスファン(1:2)および363mg(1.5mmol)のテトラブチルアンモニウムフルオリドを加え、該混合物をマイクロ波チューブ中にて80℃で180分間加熱した。該混合物を蒸発させ、2mLのDMSO中に再溶解させ、濾過し、HPLCで精製して、60mg(44%)の表題化合物を得た。UPLC-MS: RT = 1.01 分; m/z (ES+) 459.6 [MH+]; 必要なMW = 458.6.
ステップB:N−シクロプロピル4−{6−[(E)−(1−メチル−5−オキソピロリジン−2−イリデン)メチル]−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドの製造
Figure 0005824065

1.00mLのNMP中の23mg(0.05mmol)のN−シクロプロピル4−{6−[5−(メチルアミノ)−5−オキソペンタ−1−イン−1−イル]−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミドの溶液に、6.5mg(0.1mmol)のアジ化ナトリウムおよび0.5mgの(0.003mmol)のヨウ化銅(I)を加え、該混合物を、マイクロ波チューブ中にて160℃で30分間加熱した。該混合物を濾過し、HPLCで精製して、4.3mg(19%)の表題化合物を得た。UPLC-MS: RT = 1.08 分; m/z (ES+) 459.6 [MH+]; 必要なMW = 458.6. 1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 7.91 (2H, d), 7.59 (4H, m), 7.39 (1H, s), 6.31 (1H, tr), 6.28 (1H, s), 3.45 (1H, m), 3.40 (2H, t), 2.95 (1H, m), 2.82 (3H, s), 2.56 (1H, m),2.33 (1H, s), 2.05 (1H, m), 1.95 (1H, m), 1.05 (6H, d), 0.92 (2H, m), 0.66 (2H, m) ppm.
実施例6−1:N−{3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ピリジン−2−カルボキサミドの製造
Figure 0005824065

2mLのトルエン中の100mg(0.23mmol)の4−{6−ブロモ−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}−N−シクロプロピルベンズアミドの溶液に、88mg(0.7mmol)のピリジン−2−カルボキサミド、76mg(0.23mmol)の炭酸セシウム、8.4mg(0.01mmol)の1E,4E)−1,5−ジフェニルペンタ−1,4−ジエン−3−オン−パラジウム(3:2)および10.8mg(0.02mmol)の(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスファン)を加え、該混合物をマイクロ波チューブ中にて140℃で2時間加熱した。該混合物を濾過し、HPLCで精製して、32mg(28%)の表題化合物を得た。UPLC-MS: RT = 1.32 分; m/z (ES+) 470.5 [MH+]; 必要なMW = 469.5. 1H-NMR (300 MHz, d6-DMSO): δ = 9.88 (1H, s), 8.76 (1H, s), 8.73 (1H, d), 8.56 (1H, d), 8.13 - 8.04 (2H, m), 7.99 (2H, d), 7.88 (1H, t), 7.76 (1H, s), 7.72 (1H, d), 7.69 (1H, m), 3.31 (2H, t), 2.87 (1H, m), 2.06 (1H, m), 0.92 (2H, d), 0.69 (2H, m), 0.55 (2H, m) ppm.
さらに、本発明の式(I)の化合物は、当業者に公知の方法によって本明細書に記載の塩のいずれにも変換することができる。同様に、本発明の式(I)の化合物のいずれの塩も、当業者に公知の方法によって遊離化合物に変換することができる。
本化合物の医薬組成物
本発明はまた、1種もしくは複数の本発明の化合物を含有する医薬組成物に関する。これらの組成物を利用して、それを必要としている患者への投与によって、所望の薬理効果を達成することができる。本発明のために、患者は、特定の状態または疾患のための治療を必要としているヒトを含む哺乳動物である。したがって、本発明は、医薬的に許容される担体、および医薬有効量の本発明の化合物またはその塩からなる医薬組成物を含む。医薬的に許容される担体は、好ましくは、担体によって生じ得る副作用が活性成分の有益な作用を損なわないような、活性成分の有効な活性と一致する濃度である、患者にとって相対的に無毒性および無害である担体である。化合物の医薬有効量は、好ましくは、治療されるべき特定の症状において結果を生じ、または影響を及ぼす量である。本化合物は、任意の有効な従来の用量単位形態(即時、持続および徐放性放出製剤を含む)を使用して、当技術分野で周知の医薬的に許容される担体と共に、経口的、非経口的、局所的、経鼻、眼科的、光学的、舌下、直腸、経膣的、および同様のものによって投与することができる。
経口投与のために、化合物は、固体または液体調製物、例えば、カプセル剤、丸剤、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、溶融剤、散剤、溶剤、懸濁剤、または乳剤中に製剤化することができ、医薬組成物の製造の技術分野には公知の方法によって調製し得る。固形単位製剤は、例えば、界面活性剤、滑沢剤、および不活性な充填剤、例えば、ラクトース、スクロース、リン酸カルシウム、およびトウモロコシデンプンを含有する通常の硬質または軟質シェルのゼラチンタイプでありうるカプセル剤でありうる。
別の実施形態において、本発明の化合物は、結合剤(例えば、アカシア、トウモロコシデンプンまたはゼラチン)、投与の後の錠剤の崩壊および溶解を助けるための崩壊剤(例えば、バレイショデンプン、アルギン酸、トウモロコシデンプン、およびグアーガム、トラガカントガム、アカシア)、顆粒化錠剤の流動性を改善し、錠剤ダイスおよびパンチの表面への錠剤材料の接着を防止するための滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸、またはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムもしくはステアリン酸亜鉛)、錠剤の美的な資質を増強し、患者にとってこれらをより許容されるものとするための染料、着色剤、ならびに香味剤(例えば、ペパーミント、冬緑油、またはサクランボフレーバー)と組み合わせて、従来の錠剤基剤、例えば、ラクトース、スクロースおよびトウモロコシデンプンと共に錠剤化し得る。経口液体製剤に用いるための適切な添加剤には、リン酸二カルシウムおよび賦形剤、例えば、水およびアルコール、例えば、エタノール、ベンジルアルコール、およびポリエチレンアルコール(医薬的に許容される界面活性剤、懸濁化剤または乳化剤の添加し、または添加しない)が含まれる。様々な他の物質は、コーティング剤として、または投与単位の物理的形態をその他の点で修正するために存在し得る。例えば、錠剤、丸剤またはカプセル剤は、セラック、糖または両方でコーティングし得る。
分散性散剤および顆粒剤は、水性懸濁剤の調製に適している。これらは、分散化剤または湿潤剤、懸濁剤および1種もしくは複数の保存剤と混合した活性成分を実現する。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、既に上述したものによって例示される。さらなる添加剤、例えば、上記のこれらの甘味剤、香味剤および着色剤もまた、存在し得る。
本発明の医薬組成物はまた、水中油型乳剤の形態であってもよい。油性相は、植物性油、例えば、流動パラフィン、または植物性油の混合物であってもよい。適切な乳化剤は、(1)天然のガム、例えば、アラビアガムおよびトラガカントガム、(2)天然のホスファチド、例えば、ダイズおよびレシチン、(3)脂肪酸および無水ヘキシトール、例えば、モノオレイン酸ソルビタンに由来するエステルまたは部分エステル、(4)前記部分エステルと酸化エチレンとの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンであってもよい。乳剤はまた、甘味剤および香味剤を含有し得る。
油性懸濁剤は、植物性油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油に、または鉱油、例えば、流動パラフィンに、活性成分を懸濁させることによって製剤し得る。油性懸濁剤は、増粘剤、例えば、蜜蝋、固形パラフィン、またはセチルアルコールを含有し得る。懸濁剤はまた、1種もしくは複数の保存剤、例えば、エチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシベンゾエート;1種もしくは複数の着色剤;1種もしくは複数の香味剤;および1種もしくは複数の甘味剤、例えば、スクロースまたはサッカリンを含有し得る。
シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースと共に製剤し得る。このような製剤はまた、粘滑剤、および保存剤、例えば、メチルおよびプロピルパラベン、ならびに香味剤および着色剤を含有し得る。
本発明の化合物はまた、無菌の液体または液体の混合物、例えば、水、食塩水、デキストロース水溶液および関連する糖液、アルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、またはヘキサデシルアルコール、グリコール、例えば、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール、グリセロールケタール、例えば、2,2−ジメチル−1,1−ジオキソラン−4−メタノール、エーテル、例えば、ポリ(エチレングリコール)400、油、脂肪酸、脂肪酸エステル、または脂肪酸グリセリド、またはアセチル化脂肪酸グリセリドであってもよい医薬担体と共に、医薬的に許容される界面活性剤、例えば、セッケンまたは洗剤、懸濁化剤、例えば、ペクチン、カルボマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、もしくはカルボキシメチルセルロース、または乳化剤および他の医薬アジュバントの添加を伴い、もしくは伴わずに、好ましくは生理学的に許容される賦形剤中で、化合物の注射可能な投与量として、非経口的に、すなわち、皮下、静脈内、眼球内、滑液嚢内、筋肉内、または腹腔内に投与し得る。
本発明の非経口製剤において使用できる油の例示は、石油、動物、野菜、または合成由来のもの、例えば、落花生油、ダイズ油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、ペトロラタムおよび鉱油である。適切な脂肪酸には、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸およびミリスチン酸が含まれる。適切な脂肪酸エステルは、例えば、オレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルである。適切なセッケンには、脂肪酸アルカリ金属塩、アンモニウム塩、およびトリエタノールアミン塩が含まれ、適切な洗剤には、陽イオン系洗剤、例えば、ハロゲン化ジメチルジアルキルアンモニウム、ハロゲン化アルキルピリジニウム、および酢酸アルキルアミン;陰イオン系洗剤、例えば、アルキル、アリール、およびオレフィンスルホネート、アルキル、オレフィン、エーテル、およびモノグリセリドスルフェート、およびスルホサクシネート;非イオン系洗剤、例えば、脂肪アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、およびポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)または酸化エチレンまたは酸化プロピレンコポリマー;ならびに両性洗剤、例えば、アルキル−β−アミノプロピオネート、および2−アルキルイミダゾリン第四級アンモニウム塩、ならびに混合物が含まれる。
本発明の非経口組成物は、典型的には、約0.5重量%〜約25重量%の活性成分を溶液中に含有する。保存剤およびバッファーをまた、有利に使用し得る。注射の部位における刺激作用を最小化または排除するために、このような組成物は、好ましくは約12〜約17の親水性親油性バランス(HLB)を有する非イオン性界面活性剤を含有し得る。このような製剤における界面活性剤の量は好ましくは、約5重量%〜約15重量%の範囲である。界面活性剤は、上記のHLBを有する単一の成分でよく、または所望のHLBを有する2種以上の成分の混合物であってもよい。
非経口製剤において使用される界面活性剤の例示は、ポリエチレンソルビタン脂肪酸エステルのクラス、例えば、モノオレイン酸ソルビタン、および酸化エチレンと、酸化プロピレンおよびプロピレングリコールの縮合によって形成される疎水性塩基との高分子量付加体である。
医薬組成物は、無菌の注射可能な水性懸濁剤の形態であってもよい。このような懸濁剤は、適切な分散化剤または湿潤剤および懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアラビアゴム;分散化剤または湿潤剤(天然のホスファチド、例えば、レシチン、酸化アルキレンと脂肪酸との縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、酸化エチレンと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカ−エチレンオキシセタノール、酸化エチレンと脂肪酸およびヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、または酸化エチレンと脂肪酸および無水ヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンであってもよい)を使用して公知の方法によって製剤化し得る。
無菌の注射可能な調製物はまた、無毒性の非経口的に許容される賦形剤または溶媒中の、無菌の注射可能な溶液剤または懸濁剤であってもよい。用いられうる賦形剤および溶媒は、例えば、水、リンゲル液、等張食塩液および等張グルコース溶液である。さらに、無菌の不揮発性油は、溶媒または懸濁媒として従来通りに用いられる。このために、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性の不揮発性油を用いてもよい。さらに、注射剤の調製において、脂肪酸、例えば、オレイン酸を使用することができる。
本発明の組成物はまた、薬物の直腸投与のための坐剤の形態で投与し得る。これらの組成物は、薬物と、常温で固体であるが、直腸の温度で液体であり、したがって直腸において融解して薬物を放出する適切な非刺激性添加剤とを混合することによって調製することができる。このような材料は、例えば、カカオバターおよびポリエチレングリコールである。
本発明の方法において用いられる別の製剤は、経皮デリバリー装置(「パッチ」)を用いる。このような経皮パッチを使用して、制御された量の本発明の化合物の持続注入または非持続注入を提供し得る。医薬品のデリバリーのための経皮パッチの構成および使用は、当技術分野で周知である(例えば、参照により本明細書中に取り込まれる1991年6月11日に発行された米国特許第5,023,252号を参照されたい)。このようなパッチは、医薬品の連続、拍動性、またはオンデマンド型デリバリーのために構成し得る。
非経口投与のための制御放出製剤は、当技術分野において公知のリポソーム、ポリマーミクロスフィアおよびポリマーゲル製剤を含む。
機械デリバリー装置によって医薬組成物を患者に導入することが望ましくまたは必要であり得る。医薬品の送達のための機械デリバリー装置の構成および使用は、当技術分野で周知である。例えば、脳へ直接薬物を投与するための直接の技術は、通常、血液脳関門を迂回するための患者の脳室系中への薬物デリバリーカテーテルの設置を伴う。体の特定の解剖学的領域への薬剤の輸送のために使用される1つのこのような埋め込み式デリバリー系は、1991年4月30日に発行された米国特許第5,011,472号に記載されている。
本発明の組成物はまた、必要に応じてまたは所望により、一般に担体または賦形剤と称される他の従来の医薬的に許容される配合成分を含有することができる。適当な剤形においてこのような組成物を調製するための従来の手順を利用することができる。このような成分および手順は、下記の参照文献(それらの各々は参照により本明細書中に取り込まれる)に記載されているものを含む。Powell, M.F. et al., "Compendium of Excipients for Parenteral Formulations" PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 1998, 52(5), 238-311;Strickley, R.G "Parenteral Formulations of Small Molecule Therapeutics Marketed in the United States (1999)-Part-1" PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 1999, 53(6), 324-349;およびNema, S. et al., "Excipients and Their Use in Injectable Products" PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 1997, 51(4), 166-171。
その目的とする投与経路のために、組成物を製剤するために必要に応じて使用することができる一般に使用される医薬成分としては、
酸性化剤(例として、これらに限定されないが、酢酸、クエン酸、フマル酸、塩酸、硝酸が含まれる);
アルカリ化剤(例として、これらに限定されないが、アンモニア溶液、炭酸アンモニウム、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、水酸化カリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロラミンが含まれる);
吸着剤(例として、これらに限定されないが、粉末セルロースおよび活性炭が含まれる);
エアロゾル噴射剤(例として、これらに限定されないが、二酸化炭素、CCl、FClC−CClFおよびCClFが含まれる)
空気置換剤(例として、これらに限定されないが、窒素およびアルゴンが含まれる);
抗真菌保存剤(例として、これらに限定されないが、安息香酸、ブチルパラベン、エチルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウムが含まれる);
抗菌保存剤(例として、これらに限定されないが、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、塩化セチルピリジニウム、クロロブタノール、フェノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀およびチメロサールが含まれる);
抗酸化剤(例として、これらに限定されないが、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、次亜リン酸、モノチオグリセロール、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウムが含まれる);
結合材料(例として、これらに限定されないが、ブロックポリマー、天然および合成ゴム、ポリアクリレート、ポリウレタン、シリコーン、ポリシロキサンおよびスチレン−ブタジエンコポリマーが含まれる);
緩衝剤(例として、これらに限定されないが、メタリン酸カリウム、リン酸二カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム無水物およびクエン酸ナトリウム二水和物が含まれる)
運搬剤(例として、これらに限定されないが、アカシアシロップ、芳香シロップ、芳香エリキシル、サクランボシロップ、ココアシロップ、オレンジシロップ、シロップ、トウモロコシ油、鉱油、落花生油、ゴマ油、静菌性塩化ナトリウム注射液および注射用静菌水が含まれる)
キレート剤(例として、これらに限定されないが、エデト酸二ナトリウムおよびエデト酸が含まれる)
着色剤(例として、これらに限定されないが、FD&C赤色3番、FD&C赤色20番、FD&C黄色6番、FD&C青色2番、D&C緑色5番、D&Cオレンジ色5番、D&C赤色8番、カラメルおよび酸化鉄(III)が含まれる);
清澄剤(例として、これらに限定されないが、ベントナイトが含まれる);
乳化剤(例として、これらに限定されないが、アカシア、セトマクロゴール、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、レシチン、モノオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン50モノステアレートが含まれる);
カプセル化剤(例として、これらに限定されないが、ゼラチンおよび酢酸フタル酸セルロースが含まれる);
香味剤(例として、これらに限定されないが、アニス油、桂皮油、ココア、メントール、オレンジ油、ハッカ油およびバニリンが含まれる);
保湿剤(例として、これらに限定されないが、グリセロール、プロピレングリコールおよびソルビトールが含まれる);
研和剤(例として、これらに限定されないが、鉱油およびグリセリンが含まれる);
油(例として、これらに限定されないが、ラッカセイ油、鉱油、オリーブ油、落花生油、ゴマ油および植物性油が含まれる);
軟膏基剤(例として、これらに限定されないが、ラノリン、親水性軟膏剤、ポリエチレングリコール軟膏、ペトロラタム、親水性ペトロラタム、白色軟膏、黄色軟膏、およびローズ水軟膏が含まれる);
浸透増強剤(経皮的デリバリー)(例として、これらに限定されないが、モノヒドロキシもしくはポリヒドロキシアルコール、一価もしくは多価アルコール、飽和もしくは不飽和の脂肪アルコール、飽和もしくは不飽和の脂肪エステル、飽和もしくは不飽和のジカルボン酸、精油、ホスファチジル誘導体、セファリン、テルペン、アミド、エーテル、ケトンおよび尿素が含まれる);
可塑剤(例として、これらに限定されないが、フタル酸ジエチルおよびグリセロールが含まれる);
溶媒(例として、これらに限定されないが、エタノール、トウモロコシ油、綿実油、グリセロール、イソプロパノール、鉱油、オレイン酸、落花生油、精製水、注射用水、注射用滅菌水および灌注用滅菌水が含まれる);
硬化剤(例として、これらに限定されないが、セチルアルコール、セチルエステルワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィン、ステアリルアルコール、白蝋および黄蝋が含まれる);
坐剤基剤(例として、これらに限定されないが、カカオバターおよびポリエチレングリコール(混合物)が含まれる);
界面活性剤(例として、これらに限定されないが、塩化ベンザルコニウム、ノノキシノール10、オクトキシノール9、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウムおよびモノパルミチン酸ソルビタンが含まれる);
懸濁化剤(例として、これらに限定されないが、寒天、ベントナイト、カルボマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カオリン、メチルセルロース、トラガカントおよびveegumが含まれる);
甘味剤(例として、これらに限定されないが、アスパルテーム、デキストロース、グリセロール、マンニトール、プロピレングリコール、サッカリンナトリウム、ソルビトールおよびスクロースが含まれる);
錠剤の接着防止剤(例として、これらに限定されないが、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクが含まれる);
錠剤の結合剤(例として、これらに限定されないが、アカシア、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム、圧縮糖、エチルセルロース、ゼラチン、液体グルコース、メチルセルロース、非架橋のポリビニルピロリドン、およびアルファ化デンプンが含まれる);
錠剤およびカプセル剤の賦形剤(例として、これらに限定されないが、第二リン酸カルシウム、カオリン、ラクトース、マンニトール、結晶セルロース、粉末セルロース、沈降炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ソルビトールおよびデンプンが含まれる);
錠剤のコーティング剤(例として、これらに限定されないが、液体グルコース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースおよびセラックが含まれる);
錠剤の直接圧縮添加剤(例として、これらに限定されないが、第二リン酸カルシウムが含まれる);
錠剤の崩壊剤(例として、これらに限定されないが、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、結晶セルロース、ポラクリリンカリウム、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウムおよびデンプンが含まれる);
錠剤流動促進剤(例として、これらに限定されないが、コロイド状シリカ、トウモロコシデンプンおよびタルクが含まれる);
錠剤の滑沢剤(例として、これらに限定されないが、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、ステアリン酸およびステアリン酸亜鉛が含まれる);
錠剤/カプセル剤の不透明化剤(例として、これらに限定されないが、二酸化チタンが含まれる);
錠剤の艶出剤(例として、これらに限定されないが、カルナウバ蝋および白蝋が含まれる);
増粘剤(例として、これらに限定されないが、蜜蝋、セチルアルコールおよびパラフィンが含まれる);
等張化剤(例として、これらに限定されないが、デキストロースおよび塩化ナトリウムが含まれる);
粘度増加剤(例として、これらに限定されないが、アルギン酸、ベントナイト、カルボマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウムおよびトラガカントが含まれる);ならびに
湿潤剤(例として、これらに限定されないが、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、レシチン、モノオレイン酸ソルビトール、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、およびステアリン酸ポリオキシエチレンが含まれる)
が挙げられる。
本発明による医薬組成物は、下記のように例示することができる。
無菌の静脈内溶剤:本発明の所望の化合物の5mg/mLの溶剤は、無菌の注射可能な水を使用して作製することができ、pHは必要に応じて調節する。投与のために溶剤を無菌の5%デキストロースで1〜2mg/mLに希釈し、約60分に亘り静脈への注入として投与する。
静脈内投与のための凍結乾燥散剤:無菌の調製物は、(i)100〜1000mgの凍結乾燥した散剤としての所望の本発明の化合物、(ii)32〜327mg/mLのクエン酸ナトリウム、および(iii)300〜3000mgのデキストラン40で調製することができる。製剤を、無菌の注射可能な食塩水またはデキストロース5%で10〜20mg/mLの濃度まで再構成し、これを食塩水またはデキストロース5%で0.2〜0.4mg/mLまでさらに希釈し、静脈内への急速投与または15〜60分に亘る静脈への注入によって投与する。
筋肉内懸濁剤:筋肉内注射のために下記の溶液剤または懸濁剤を調製することができる。
50mg/mLの所望の本発明の水不溶性化合物
5mg/mLのカルボキシメチルセルロースナトリウム
4mg/mLのTWEEN80
9mg/mLの塩化ナトリウム
9mg/mLのベンジルアルコール
硬質シェルカプセル剤:多数の単位カプセル剤は、標準的な2つの部分からなる硬式ゼラチンカプセルをそれぞれ100mgの粉末の活性成分、150mgのラクトース、50mgのセルロースおよび6mgのステアリン酸マグネシウムで充填することによって調製する。
軟質ゼラチンカプセル剤:消化できる油、例えば、ダイズ油、綿実油またはオリーブ油中の活性成分の混合物を調製し、溶融したゼラチン中に容積式ポンプによって注入し、100mgの活性成分を含有する軟質ゼラチンカプセルを形成させる。カプセルを洗浄し、乾燥させる。活性成分をポリエチレングリコール、グリセリンおよびソルビトールの混合物に溶解し、水混和性の医薬ミックスを調製することができる。
錠剤:多数の錠剤を、投与単位が、100mgの活性成分、0.2mgのコロイド状二酸化ケイ素、5mgのステアリン酸マグネシウム、275mgの結晶セルロース、11mgのデンプン、および98.8mgのラクトースであるように、従来の手順によって調製する。適当な水性および非水性コーティング剤を用いて、嗜好性を増加させ、外観および安定性を改善し、または吸収を遅延させ得る。
即時放出錠剤/カプセル剤:これらは、従来および新規な方法によって作製した固体経口剤形である。これらの単位は、医薬品の即時の溶解およびデリバリーのために水を伴わずに経口的に摂取される。活性成分を、成分、例えば、糖、ゼラチン、ペクチンおよび甘味剤を含有する液体中で混合する。これらの液体は、凍結乾燥および固体状態抽出技術によって固体錠剤またはカプレット剤に凝固される。薬物化合物は、粘弾性および熱弾性の糖およびポリマーまたは発泡性成分と共に圧縮し、水を必要とすることなく即時放出を意図する多孔性マトリックスを生成し得る。
併用療法
本発明の化合物は、単一の医薬品として、または1種もしくは複数の他の医薬品と組み合わせて投与することができ、組み合わせは、許容されない有害作用をもたらさない。本発明はまた、このような組み合わせに関する。例えば、本発明の化合物は、公知の抗過剰増殖性薬剤または他の適応剤などと合わせること、ならびにこれらの混合物および組み合わせと合わせることができる。他の適応剤には、これらに限定されないが、血管形成阻害剤、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、DNA挿入抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節剤、または抗ホルモンが含まれる。
さらなる医薬品は、afinitor、アルデスロイキン、アレンドロン酸、アルファフェロン、アリトレチノイン、アロプリノール、aloprim、aloxi、アルトレタミン、アミノグルテチミド、アミホスチン、アムルビシン、アムサクリン、アナストロゾール、anzmet、aranesp、アルグラビン、三酸化ヒ素、aromasin、5−アザシチジン、アザチオプリン、BAY80−6946、BCGまたはtice BCG、bestatin、酢酸ベタメタゾン、リン酸ベタメタゾンナトリウム、ベキサロテン、ブレオマイシン硫酸塩、ブロクスウリジン、ボルテゾミブ、ブスルファン、カルシトニン、campath、カペシタビン、カルボプラチン、casodex、セフェゾン、セルモロイキン、cerubidine、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クラドリビン、クロドロン酸、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、DaunoXome、デカドロン、リン酸デカドロン、delestrogen、デニロイキンジフチトクス、depo−medrol、デスロレリン、デクスラゾキサン、ジエチルスチルベストロール、diflucan、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ドロナビノール、DW−166HC、eligard、elitek、ellence、emend、エピルビシン、エポエチンアルファ、epogen、エプタプラチン、ergamisol、estrace、エストラジオール、エストラムスチンリン酸エステルナトリウム、エチニルエストラジオール、ethyol、エチドロン酸、エトポホス、エトポシド、ファドロゾール、ファルストン、フィルグラスチム、フィナステリド、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルコナゾール、フルダラビン、5−フルオロデオキシウリジン一リン酸、5−フルオロウラシル(5−FU)、フルオキシメステロン、フルタミド、ホルメスタン、フォステアビン、ホテムスチン、フルベストラント、gammagard、ゲムシタビン、ゲムツズマブ、gleevec、gliadel、ゴセレリン、グラニセトロンHCl、ヒストレリン、hycamtin、hydrocortone、エイルトロ−ヒドロキシノニルアデニン、ヒドロキシ尿素、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、インターフェロンα、インターフェロン−α2、インターフェロンα−2A、インターフェロンα−2B、インターフェロンα−n1、インターフェロンα−n3、インターフェロンβ、インターフェロンγ−1a、インターロイキン−2、イントロンA、iressa、イリノテカン、kytril、硫酸レンチナン、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、酢酸ロイプロリド、ラパチニブ、レバミソール、レボフォリン酸カルシウム塩、levothroid、levoxyl、ロムスチン、ロニダミン、マリノール、メクロレタミン、メコバラミン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メルファラン、menest、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、metvix、ミルテホシン、ミノサイクリン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、Modrenal、Myocet、ネダプラチン、neulasta、neumega、neupogen、ニルタミド、nolvadex、NSC−631570、OCT−43、オクトレオチド、オンダンセトロンHCl、orapred、オキサリプラチン、パクリタキセル、pediapred、ペガスパルガーゼ、Pegasys、ペントスタチン、ピシバニール、ピロカルピンHCl、ピラルビシン、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム、プレドニムスチン、プレドニゾロン、プレドニゾン、premarin、プロカルバジン、procrit、ラルチトレキセド、RDEA119、rebif、エチドロン酸レニウム−186、リツキシマブ、roferon−A、ロムルチド、salagen、sandostatin、サルグラモスチム、セムスチン、シゾフィラン、ソブゾキサン、solu−medrol、スパルホス酸、幹細胞療法、ストレプトゾシン、塩化ストロンチウム−89、スニチニブ、synthroid、タモキシフェン、タムスロシン、タソネルミン、テストラクトン、taxotere、テセロイキン、テモゾロミド、テニポシド、プロピオン酸テストステロン、testred、チオグアニン、チオテパ、サイロトロピン、チルドロン酸、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレオスルファン、トレチノイン、trexall、トリメチルメラミン、トリメトレキサート、酢酸トリプトレリン、パモ酸トリプトレリン、UFT、ウリジン、バルルビシン、ベスナリノン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビルリジン、zinecard、ジノスタチンスチマラマー、zofran、ABI−007、アコルビフェン、actimmune、affinitak、アミノプテリン、アルゾキシフェン、アソプリスニル、アタメスタン、アトラセンタン、ソラフェニブ(BAY43−9006)、avastin、CCI−779、CDC−501、celebrex、セツキシマブ、クリスナトール、酢酸シプロテロン、デシタビン、DN−101、ドキソルビシン−MTC、dSLIM、デュタステリド、エドテカリン、エフロルニチン、エキサテカン、フェンレチニド、ヒスタミン二塩酸塩、ヒストレリンヒドロゲルインプラント、ホルミウム−166DOTMP、イバンドロン酸、インターフェロンγ、イントロン−PEG、イキサベピロン、キーホールリンペットヘモシアニン、L−651582、ランレオチド、ラソフォキシフェン、リブラ、ロナファルニブ、ミプロキシフェン、ミノドロン酸、MS−209、リポソームMTP−PE、MX−6、ナファレリン、ネモルビシン、neovastat、ノラトレキセド、オブリメルセン、onco−TCS、オシデム、ポリグルタミン酸パクリタキセル、パミドロン酸二ナトリウム、PN−401、QS−21、クァゼパム、R−1549、ラロキシフェン、ランピルナーゼ、13−cis−レチノイン酸、サトラプラチン、セオカルシトール、T−138067、tarceva、taxoprexin、サイモシンα1、チアゾフリン、チピファルニブ、チラパザミン、TLK−286、トレミフェン、TransMID−107R、バルスポダール、バプレオチド、バタラニブ、ベルテポルフィン、ビンフルニン、Z−100、ゾレドロン酸またはこれらの組み合わせであってもよい。
組成物に加えることができる抗過剰増殖性薬剤には、これらに限定されないが、参照により本明細書に取り込まれている11th Edition of the Merck Index, (1996)において癌化学療法投薬計画に一覧表示されている化合物、例えば、アスパラギナーゼ、ブレオマイシン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、コラスパーゼ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エピルビシン、エポチロン、エポチロン誘導体、エトポシド、5−フルオロウラシル、ヘキサメチルメラミン、ヒドロキシ尿素、イホスファミド、イリノテカン、ロイコボリン、ロムスチン、メクロレタミン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、プロカルバジン、ラロキシフェン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、チオグアニン、トポテカン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、およびビンデシンが含まれる。
本発明の組成物と共に使用するのに適した他の抗過剰増殖性薬剤には、これらに限定されないが、参照により本明細書に取り込まれているGoodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics (Ninth Edition), editor Molinoff et al., publ. by McGraw-Hill, pages 1225-1287, (1996)において新生物疾患の治療において使用されることが認められているそれらの化合物、例えば、アミノグルテチミド、L−アスパラギナーゼ、アザチオプリン、5−アザシチジンクラドリビン、ブスルファン、ジエチルスチルベストロール、2’,2’−ジフルオロデオキシシチジン、ドセタキセル、エリスロヒドロキシノニルアデニン、エチニルエストラジオール、5−フルオロデオキシウリジン、5−フルオロデオキシウリジン一リン酸、リン酸フルダラビン、フルオキシメステロン、フルタミド、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、イダルビシン、インターフェロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メルファラン、ミトタン、パクリタキセル、ペントスタチン、N−ホスホノアセチル−L−アスパルテート(PALA)、プリカマイシン、セムスチン、テニポシド、プロピオン酸テストステロン、チオテパ、トリメチルメラミン、ウリジン、およびビノレルビンが含まれる。
本発明の化合物と共に使用するのに適した他の抗過剰増殖性薬剤には、これらに限定されないが、他の抗癌剤、例えば、エポチロンおよびその誘導体、イリノテカン、ラロキシフェンならびにトポテカンが含まれる。
本発明の化合物はまた、タンパク質療法剤と組み合わせて投与し得る。癌または他の血管形成障害の治療に適し、かつ本発明の組成物と共に使用するのに適したこのようなタンパク質療法剤には、これらに限定されないが、インターフェロン(例えば、インターフェロンα、β、またはγ)スーパーアゴニストモノクローナル抗体、Tuebingen、TRP−1タンパク質ワクチン、Colostrinin、抗FAP抗体、YH−16、ゲムツズマブ、インフリキシマブ、セツキシマブ、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス、リツキシマブ、サイモシンα1、ベバシズマブ、メカセルミン、メカセルミンリンファバート、オプレルベキン、ナタリズマブ、rhMBL、MFE−CP1+ZD−2767−P、ABT−828、ErbB2特異的免疫毒素、SGN−35、MT−103、リンファバート、AS−1402、B43−ゲニステイン、L−19をベースとする放射性免疫治療剤、AC−9301、NY−ESO−1ワクチン、IMC−1C11、CT−322、rhCC10、r(m)CRP、MORAb−009、アビスクミン、MDX−1307、Her−2ワクチン、APC−8024、NGR−hTNF、rhH1.3、IGN−311、エンドスタチン、ボロシキシマブ、PRO−1762、レクサツムマブ、SGN−40、ペルツズマブ、EMD−273063、L19−IL−2融合タンパク質、PRX−321、CNTO−328、MDX−214、チガポチド、CAT−3888、ラベツズマブ、α粒子放出放射性同位体連結リンツズマブ、EM−1421、HyperAcuteワクチン、ツコツズマブセルモロイキン、ガリキシマブ、HPV−16−E7、Javelin−前立腺癌、Javelin−黒色腫、NY−ESO−1ワクチン、EGFワクチン、CYT−004−MelQbG10、WT1ペプチド、オレゴボマブ、オファツムマブ、ザルツムマブ、シントレデキンベスドトクス、WX−G250、Albuferon、アフリベルセプト、デノスマブ、ワクチン、CTP−37、エフングマブ、または131I−chTNT−1/Bが含まれる。タンパク質療法として有用なモノクローナル抗体には、これらに限定されないが、ムロモナブ−CD3、アブシキシマブ、エドレコロマブ、ダクリズマブ、ゲムツズマブ、アレムツズマブ、イブリツモマブ、セツキシマブ、ベバシズマブ、エファリズマブ、アダリムマブ、オマリズマブ、ムロモナブ−CD3、リツキシマブ、ダクリズマブ、トラスツズマブ、パリビズマブ、バシリキシマブ、およびインフリキシマブが含まれる。
本発明の化合物はまた、生物学的治療剤、例えば、抗体(例えば、avastin、rituxan、erbitux、herceptin)、または組換えタンパク質と合わせてもよい。
本発明の化合物はまた、抗血管形成剤、例えば、avastin、アキシチニブ、DAST、recentin、ソラフェニブまたはスニチニブと組み合わせてもよい。プロテアソームの阻害剤もしくはmTOR阻害剤、または抗ホルモンもしくはステロイド性代謝酵素阻害剤との組み合わせもまた可能である。
一般に、本発明の化合物または組成物と組み合わせた細胞毒性剤および/または細胞増殖抑制剤の使用は、下記の役割を果たす。
(1)いずれかの薬剤単独の投与と比較して、腫瘍の増殖を減少させ、または腫瘍を消去さえすることにおいてより優れた有効性を生じさせ、
(2)投与される化学療法剤のより少ない量の投与を実現し、
(3)単一の薬剤による化学療法および特定の他の併用療法において観察されるよりも、より少ない有害な薬理学的な合併症を伴って患者において耐容性に優れた化学療法治療を実現し、
(4)哺乳動物、特に、ヒトにおいてより広いスペクトルの様々な癌タイプの治療を実現し、
(5)治療を受けた患者においてより高い奏効率を実現し、
(6)標準的化学療法による治療と比較して、治療を受けた患者においてより長い生存時間を実現し、
(7)より長い腫瘍進行時間を実現し、かつ/あるいは
(8)他の癌薬剤の組み合わせが拮抗的作用を生じさせる公知の例と比較して、単独で使用される薬剤の結果と少なくとも同様に優れた有効性および忍容性の結果を生じさせる。
細胞を放射線に対して感作させる方法
本発明の明確な実施形態において、本発明の化合物を使用して、細胞を放射線に対して感作させ得る。すなわち、細胞の放射線治療の前の、本発明の化合物による細胞の処理によって、本発明の化合物による任意の処理の非存在下での細胞よりも、細胞をDNA損傷および細胞死に対してより感受性とする。一態様において、細胞を、少なくとも1種の本発明の化合物で処理する。
それゆえ、本発明はまた、細胞を死滅させる方法を提供し、ここでは細胞に、従来の放射線処理と組み合わせて1種もしくは複数の本発明の化合物を投与する。
本発明はまた、細胞を細胞死に対してより感受性とする方法を提供し、ここでは細胞を、細胞を処理して細胞死をもたらし、または誘発する前に、1種もしくは複数の本発明の化合物で処理する。一態様において、正常細胞の機能を阻害し、または細胞を死滅させる目的のために、DNA損傷をもたらすために、細胞を1種もしくは複数の本発明の化合物で処理した後、細胞を、少なくとも1種の化合物、または少なくとも1つの方法、またはこれらの組み合わせで処理する。
一実施形態において、細胞を少なくとも1種のDNA傷害剤で処理することによって、細胞を死滅させる。すなわち、細胞を1種もしくは複数の本発明の化合物で処理して、細胞を細胞死に対して感作させた後、細胞を少なくとも1種のDNA傷害剤で処理して、細胞を死滅させる。本発明において有用なDNA傷害剤には、これらに限定されないが、化学療法剤(例えば、シスプラチン)、電離放射線(X線、紫外線)、発癌物質、および突然変異誘発物質が含まれる。
別の実施形態において、細胞を少なくとも1つの方法で処理し、DNA損傷をもたらし、または誘発することによって、細胞を死滅させる。このような方法には、これらに限定されないが、経路が活性化されているときDNA損傷をもたらす細胞シグナル伝達経路の活性化、経路が阻害されているときDNA損傷をもたらす細胞シグナル伝達経路の阻害、および細胞における生化学的変化の誘発(変化はDNA損傷をもたらす)が含まれる。非限定的例として、細胞におけるDNA修復経路は阻害することができ、それによってDNA損傷の修復を防止し、細胞においてDNA損傷の異常な蓄積がもたらされる。
本発明の一態様において、放射線または細胞におけるDNA損傷の他の誘発の前に、本発明の化合物を、細胞に投与する。本発明の別の態様において、本発明の化合物を、放射線または細胞におけるDNA損傷の他の誘発と同時に、細胞に投与する。本発明のさらに別の態様において、放射線または細胞におけるDNA損傷の他の誘発が開始された直後に、本発明の化合物を細胞に投与する。
別の態様において、細胞は、インビトロである。別の実施形態において、細胞は、インビボである。
上記のように、本発明の化合物は、驚くべきごとに、Mps−1を効果的に阻害することが見出されており、したがって、制御されていない細胞増殖、過剰増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応の疾患、または制御されていない細胞増殖、過剰増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応を伴う疾患、特に、制御されていない細胞増殖、過剰増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応が、Mps−1によって介在される疾患、例えば、血液系腫瘍、固形腫瘍、および/またはこれらの転移、例えば、白血病および骨髄異形性症候群、悪性リンパ腫、頭頸部腫瘍(脳腫瘍および脳転移を含む)、胸部の腫瘍(非小細胞および小細胞肺腫瘍を含む)、胃腸の腫瘍、内分泌系腫瘍、乳房の腫瘍および他の婦人科腫瘍、泌尿器系腫瘍(腎臓、膀胱および前立腺腫瘍を含む)、皮膚の腫瘍、ならびに肉腫、ならびに/あるいはこれらの転移の治療または予防のために使用し得る。
したがって、別の態様によると、本発明は、上記のような疾患の治療または予防において使用するための、本明細書において記載および定義されているような、一般式(I)の化合物またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩(特に、医薬的に許容される塩)、あるいはこれらの混合物を包含する。
したがって、本発明の別の特定の態様は、疾患の予防または治療のための、上記の一般式(I)の化合物またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくはその塩(特に、医薬的に許容される塩)、あるいはこれらの混合物の使用である。
それゆえ、本発明の別の特定の態様は、疾患の治療または予防のための医薬組成物の製造のための、上記の一般式(I)の化合物の使用である。
前述の2つの段落において記載される疾患は、制御されていない細胞増殖、過剰増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応の疾患、または制御されていない細胞増殖、過剰細胞増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応を伴う疾患、特に、制御されていない細胞増殖、過剰細胞増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応が、Mps−1によって介在される疾患、例えば、血液系腫瘍、固形腫瘍、および/またはこれらの転移、例えば、白血病および骨髄異形性症候群、悪性リンパ腫、頭頸部腫瘍(脳腫瘍および脳転移を含む)、胸部の腫瘍(非小細胞および小細胞肺腫瘍を含める)、胃腸の腫瘍、内分泌系腫瘍、乳房腫瘍および他の婦人科腫瘍、泌尿器系腫瘍(腎臓、膀胱および前立腺腫瘍を含む)、皮膚の腫瘍および肉腫、ならびに/あるいはこれらの転移である。
「不適当な」という用語は、好ましくは、本発明の状況において、特に、「不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応」との関連で、本明細書において使用する場合、正常よりも小さく、または正常より大きく、前記疾患の病態と関連し、前記疾患の原因であり、または前記疾患をもたらす反応を意味すると理解される。
好ましくは、疾患の治療または予防において使用し、疾患は、血液系腫瘍、固形腫瘍および/またはこれらの転移である。
過剰増殖性障害の治療方法
本発明は、哺乳動物の過剰増殖性障害を治療するための、本発明の化合物およびその組成物を使用するための方法に関する。化合物は、細胞増殖および/または細胞分裂を阻害、遮断、低下、減少させるなどし、かつ/あるいはアポトーシスを生じさせるために利用することができる。この方法は、ヒトを含めたそれを必要としている哺乳動物に、障害を治療するのに有効な一定の量の本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩、異性体、多形、代謝物、水和物、溶媒和物もしくはエステル;などを投与することを含む。過剰増殖性障害には、これらだけに限らないが、例えば、乾癬、ケロイド、および皮膚に影響を与える他の過形成、良性前立腺肥大(BPH)、固形腫瘍、例えば、乳房、気道、脳、生殖器、消化管、尿路、目、肝臓、皮膚、頭頸部、甲状腺、副甲状腺の癌、およびこれらの遠隔転移が含まれる。これらの障害にはまた、リンパ腫、肉腫、および白血病が含まれる。
乳癌の例として、これらに限定されないが、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、上皮内腺管癌、および上皮内小葉癌が含まれる。
気道の癌の例として、これらに限定されないが、小細胞および非小細胞肺癌、ならびに気管支腺腫および胸膜肺芽腫が含まれる。
脳の癌の例として、これらに限定されないが、脳幹および視床下部の神経膠腫、小脳星状細胞腫および大脳星状細胞腫、髄芽腫、上衣細胞腫、ならびに神経外胚葉性腫瘍および松果体腫瘍が含まれる。
男性の生殖器の腫瘍には、これらに限定されないが、前立腺および睾丸癌が含まれる。女性の生殖器の腫瘍には、これらに限定されないが、子宮内膜、子宮頸部、卵巣、膣および外陰部の癌、ならびに子宮の肉腫が含まれる。
消化管の腫瘍には、これらに限定されないが、肛門、結腸、結腸直腸、食道、胆嚢、胃、膵臓、直腸、小腸、および唾液腺癌が含まれる。
尿路の腫瘍には、これらに限定されないが、膀胱、陰茎、腎臓、腎盂、尿管、尿道およびヒト乳頭状腎癌が含まれる。
眼の癌には、これらに限定されないが、眼球内黒色腫および網膜芽細胞腫が含まれる。
肝臓癌の例として、これらに限定されないが、肝細胞癌(肝細胞癌、線維層板型の変形を伴う、または伴わない)、胆管癌(肝内胆管癌、胆管細胞癌)、および混合型肝細胞胆管癌が含まれる。
皮膚癌には、これらに限定されないが、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚癌、および非黒色腫皮膚癌が含まれる。
頭頸部癌には、これらに限定されないが、喉頭癌、下咽頭癌、上咽頭癌、中咽頭癌、口唇癌および口腔癌および扁平上皮細胞が含まれる。リンパ腫には、これらに限定されないが、AIDSが関連するリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、ホジキン病、および中枢神経系のリンパ腫が含まれる。
肉腫には、これらに限定されないが、軟部組織の肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫、および横紋筋肉腫が含まれる。
白血病には、これらに限定されないが、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、および有毛細胞白血病が含まれる。
これらの障害は、ヒトにおいて十分に特徴付けられてきたが、他の哺乳動物においても同様の病因を伴ってまた存在し、本発明の医薬組成物を投与することによって治療することができる。
「治療する」または「治療」という用語は、本明細書に亘り述べられているように、従来通りに使用され、例えば、疾患または障害、例えば、癌腫に対抗し、緩和し、減少させ、軽減し、状態を改善するなどの目的のための対象の管理またはケアである。
キナーゼによって介在される障害の治療方法
本発明はまた、異常なマイトジェン細胞外キナーゼ活性と関連する障害(これらに限定されないが、脳卒中、心不全、肝腫大、心肥大、糖尿病、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、異種移植片拒絶の症状、敗血症性ショックまたは喘息を含める)の治療方法を提供する。
本発明の化合物の有効量を用いて、上記の背景技術のセクションにおいて言及したそれらの疾患(例えば、癌)を含むこのような障害を治療することができる。それにも関わらず、このような癌および他の疾患は、作用機序および/またはキナーゼと障害との関係に関わらず、本発明の化合物で治療することができる。
「異常なキナーゼ活性」または「異常なチロシンキナーゼ活性」という語句には、キナーゼをコードする遺伝子、または遺伝子がコードするポリペプチドの任意の異常な発現または活性を含む。このような異常な活性の例には、これらに限定されないが、遺伝子またはポリペプチドの過剰発現;遺伝子増幅;常時活性型または過剰活性型キナーゼ活性を生じさせる変異;遺伝子変異、欠失、置換、付加などが含まれる。
本発明はまた、有効量の本発明の化合物(塩、多形、代謝物、水和物、溶媒和物、そのプロドラッグ(例えば、エステル)、およびそのジアステレオマー形態を含める)を投与することを含む、特に、マイトジェン細胞外キナーゼのキナーゼ活性を阻害する方法を提供する。キナーゼ活性は、細胞において(例えば、インビトロ)、または治療を必要としている哺乳動物対象、特に、ヒト患者の細胞において阻害することができる。
血管形成障害の治療方法
本発明はまた、過剰および/または異常な血管形成と関連する障害および疾患の治療方法を提供する。
血管形成の不適当および異所性の発現は、生物にとって有害であり得る。いくつかの病的状態は、外来性血管の増殖と関連する。これらは、例えば、糖尿病性網膜症、虚血性網膜静脈閉塞症、および未熟児網膜症[Aiello et al. New Engl. J. Med. 1994, 331, 1480;Peer et al. Lab. Invest. 1995, 72, 638]、加齢黄斑変性症[AMD;Lopez et al. Invest. Opththalmol. Vis. Sci. 1996, 37, 855を参照されたい]、血管新生緑内障、乾癬、水晶体後線維増殖症、血管線維腫、炎症、関節リウマチ(RA)、再狭窄、ステント内再狭窄、血管移植片再狭窄などを含む。さらに、癌組織および新生物組織と関連する血液供給の増加は、増殖を助長し、急速な腫瘍拡大および転移をもたらす。さらに、腫瘍における新しい血管およびリンパ管の増殖は、不制御細胞のための避難経路を提供し、転移を促進し、結果として癌を拡散させる。このように、本発明の化合物を利用して、例えば、血管形成を阻害および/または減少させることによって;内皮の細胞増殖または血管形成に関与する他のタイプのものを阻害、遮断、低下、減少させるなどし、かつこのような細胞型の細胞死またはアポトーシスをもたらすことによって、上記の血管形成障害のいずれかを治療および/または予防することができる。
用量および投与
標準的毒性試験により、哺乳動物において上記で同定された状態の治療を決定するための標準的薬理学的アッセイにより、これらの結果とこれらの状態を治療するために使用される公知の医薬品の結果とを比較することにより、過剰増殖性障害および血管形成障害の治療に有用な化合物を評価することが知られている標準的な実験室の技術に基づいて、本発明の化合物の有効量は、それぞれの所望の適応症の治療のために容易に決定することができる。これらの状態の1つの治療において投与される活性成分の量は、用いる特定の化合物および投与単位、投与方法、治療期間、治療を受ける患者の年齢および性別、ならびに治療を受ける状態の性質および程度などを考慮することによって広範に変更することができる。
投与される活性成分の総量は、一般に、約0.001mg/kg〜約200mg/kg体重/日、好ましくは約0.01mg/kg〜約20mg/kg体重/日の範囲である。臨床的に有用な投与スケジュールは、1日1〜3回の投与から4週間毎に1回の投与の範囲である。さらに、患者が薬物を一定期間投与されない「休薬期間」は、薬理効果と忍容性との間の全体的バランスにとって有利であり得る。単位投与量は約0.5mg〜約1500mgの活性成分を含有してもよく、1日当たり1回もしくは複数回、または1日1回未満で投与することができる。静脈、筋肉、皮下注射による投与および注射剤の平均1日投与量は好ましくは、0.01〜200mg/kg(総体重)である。平均1日直腸投薬計画は、好ましくは0.01〜200mg/kg(総体重)である。平均1日膣投薬計画は、好ましくは0.01〜200mg/kg(総体重)である。平均1日局所投薬計画は、好ましくは0.1〜200mg(1日1回〜4回投与)である。経皮的な濃度は好ましくは、0.01〜200mg/kgの1日用量を維持するのに必要とされる濃度である。平均1日吸入投薬計画は、好ましくは0.01〜100mg/kg(総体重)である。
当然ながら、それぞれの患者についての特定の最初および継続した投薬計画は、担当する診断医が決定する状態の性質および重症度、用いる特定の化合物の活性、患者の年齢および全身症状、投与の時間、投与経路、薬物の排せつ率、薬物の組み合わせなどによって変化する。本発明の化合物または医薬的に許容される塩もしくはエステル、またはその組成物の所望の治療様式および投与の数は、従来の治療試験を使用して当業者が確認することができる。
好ましくは、前記方法の疾患は、血液系腫瘍、固形腫瘍および/またはこれらの転移である。
本発明の化合物は、特に、腫瘍の増殖および転移、特に、腫瘍増殖の前処理を伴う、または伴わない、全ての適応症および段階の固形腫瘍の治療および予防、すなわち、予防方法において使用することができる。
特定の薬理学的または薬学的特性について試験する方法は、当業者に周知である。
本明細書に記載されている試験的実験の例は、本発明を例示する役目を果たし、本発明は、特定の実施例に限定されない。
生物学的アッセイ:増殖アッセイ
培養した腫瘍細胞(MCF7、ホルモン依存性ヒト乳癌細胞、ATCC HTB22;NCI−H460、ヒト非小細胞肺癌細胞、ATCC HTB−177;DU145、ホルモン依存性ヒト前立腺癌細胞、ATCC HTB−81;HeLa−MaTu、ヒト子宮頸癌細胞、EPO−GmbH、Berlin;HeLa−MaTu−ADR、多剤耐性ヒト子宮頸癌細胞、EPO−GmbH、Berlin;HeLaヒト頸部腫瘍細胞、ATCC CCL−2;B16F10マウス黒色腫細胞、ATCC CRL−6475)を、96ウェルマルチタイタープレートにおいて、10%ウシ胎仔血清を補充した200μLのこれらのそれぞれの増殖培地中で、5000細胞/ウェル(MCF7、DU145、HeLa−MaTu−ADR)、3000細胞/ウェル(NCI−H460、HeLa−MaTu、HeLa)、または1000細胞/ウェル(B16F10)の密度で蒔いた。24時間後、1つのプレート(ゼロ点プレート)の細胞を、クリスタルバイオレットで染色し(下記を参照されたい)、一方、他のプレートの培地を新鮮な培地(200μl)で置き換え、それに試験物質を様々な濃度で加えた(0μM、および0.01〜30μMの範囲;溶媒であるジメチルスルホキシドの最終濃度は0.5%であった)。細胞を、試験物質の存在下で4日間インキュベートした。細胞増殖を、細胞をクリスタルバイオレットで染色することによって決定した。11%グルタルアルデヒド溶液(20μl/測定点)を15分間室温で加えることによって細胞を固定した。水による固定細胞の3回の洗浄サイクルの後、プレートを室温で乾燥させた。0.1%クリスタルバイオレット溶液(100μl/測定点)(pH3.0)を加えることによって細胞を染色した。染色した細胞の水による3回の洗浄サイクルの後、プレートを室温で乾燥させた。10%酢酸溶液(100μl/測定点)を加えることによって染料を溶解した。吸光度を、595nmの波長での測光によって決定した。細胞数の変化(パーセント)を、ゼロ点プレートの吸光度値(=0%)および未処理(0μm)細胞の吸光度(=100%)への測定した値の標準化によって計算した。IC50値を、会社独自のソフトウェアを使用して4パラメーターフィットによって決定した。
Mps−1キナーゼアッセイ
ヒトキナーゼMps−1は、ビオチン化基質ペプチドをリン酸化する。リン酸化産物の検出は、ドナーとしてユウロピウム標識抗ホスホ−セリン/トレオニン抗体から、アクセプターとして架橋アロフィコシアニン(SA−XLent)で標識したストレプトアビジンへの、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)によって達成された。化合物を、キナーゼ活性のこれらの阻害について試験する。
N−末端GSTタグ化ヒト完全長組換えMps−1キナーゼ(Invitrogen、Karslruhe、Germanyから購入、カタログ番号PV4071)を使用した。キナーゼ反応のための基質として、アミノ酸配列PWDPDDADITEILGのビオチン化ペプチド(アミド形態におけるC末端、Biosynthan GmbH、Berlinから購入)を使用した。
アッセイのために、50nLの100倍濃度の試験化合物のDMSO溶液を、ブラック低容量384ウェルマイクロタイタープレート(Greiner Bio−One、Frickenhausen、Germany)中にピペットで移し、アッセイバッファー[0.1mMのナトリウム−オルト−バナジン酸塩、10mMのMgCl、2mMのDTT、25mMのHEPES(pH7.7)、0.05%BSA、0.001%プルロニックF−127]中の2μlのMps−1の溶液を加え、混合物を22℃で15分間インキュベートし、キナーゼ反応の開始前にMps−1への試験化合物の事前結合を可能とした。次いで、アッセイバッファー中の3μlのアデノシン三リン酸の溶液(ATP、5μlのアッセイ容量中の16.7μM≧最終濃度は、10μMである)およびペプチド基質(5μlのアッセイ容量中の1.67μM≧最終濃度は、1μMである)を加えることによってキナーゼ反応を開始させ、このように得られた混合物を60分の反応時間の間に22℃でインキュベートした。アッセイにおけるMps−1の濃度を酵素ロットの活性に調節し、直線的範囲のアッセイを有するように適切に選択し、典型的な酵素濃度は約1nMの範囲であった(5μlのアッセイ容量における最終濃度)。3μlのHTRF検出試薬の溶液(100mMのHEPES(pH7.4)、0.1%BSA、40mMのEDTA、140nMのストレプトアビジン−XLent[#61GSTXLB、Fa.Cis Biointernational、Marcoule、France]、1.5nMの抗ホスホ(Ser/Thr)−ユウロピウム−抗体[#AD0180、PerkinElmer LAS、Rodgau−Jugesheim、Germany])を加えることによって、反応を停止させた。
このように得られた混合物を、22℃で1時間インキュベートし、抗ホスホ(Ser/Thr)−ユウロピウム−抗体へのリン酸化ペプチドの結合を可能にした。続いて、リン酸化基質の量を、ユウロピウム−標識抗ホスホ(Ser/Thr)抗体からストレプトアビジン−XLentへの共鳴エネルギー移動の測定によって評価した。したがって、350nmでの励起後の620nmおよび665nmでの蛍光発光を、Viewlux TR−FRET読み取り装置(PerkinElmer LAS、Rodgau−Jugesheim、Germany)で測定した。「ブランク補正した標準化比」(Viewlux特定読み取り機、665nmおよび622nmでの発光の従来の比と同様、ブランクおよびEu−ドナークロストークは、比率を計算する前に、665nmでのシグナルから減算する)を、リン酸化基質の量の尺度として取った。データを標準化した(阻害剤を伴わない酵素反応=0%阻害、全ての他のアッセイ成分はあるが、酵素なし=100%阻害)。試験化合物を、同じマイクロタイタープレート上で、各濃度について2連の値で、20μM〜1nMの範囲の10の異なる濃度にて試験し(20μM、6.7μM、2.2μM、0.74μM、0.25μM、82nM、27nM、9.2nM、3.1nMおよび1nM、1:3段階希釈により100倍濃度のストック溶液のレベルにおいてアッセイの前に調製した希釈系列)、IC50値を、社内ソフトウェアを使用して4パラメーターフィットによって計算した。
実験のセクションにおいて記載した化合物についてのIC50値を、表において示す。
Figure 0005824065
紡錘体形成チェックポイントのアッセイ
紡錘体形成チェックポイントは、有糸分裂の間に染色体の適切な分離を確実にする。有糸分裂に入ると、染色体は凝縮し始め、これはセリン10上のヒストンH3のリン酸化を伴う。セリン10上のヒストンH3の脱リン酸化は、分裂後期において始まり、初期分裂終期において終わる。したがって、セリン10上のヒストンH3のリン酸化は、有糸分裂における細胞のマーカーとして利用することができる。ノコダゾールは、微小管不安定物質である。このように、ノコダゾールは、微小管動態を妨害し、紡錘体形成チェックポイントを動員する。細胞は有糸分裂のG2/M移行期において停止し、セリン10上でリン酸化ヒストンH3を示す。Mps−1阻害剤による紡錘体形成チェックポイントの阻害は、ノコダゾールの存在下で有糸分裂の遮断を無効化し、細胞は有糸分裂を早まって完了する。この変化は、セリン10上のヒストンH3のリン酸化と共に細胞の減少によって検出される。この低下を、本発明の化合物が有糸分裂ブレークスルーを誘発する能力を決定するためのマーカーとして使用する。
ヒト頸部腫瘍細胞系HeLa(ATCC CCL−2)の培養した細胞を、384ウェルマイクロタイタープレートにおいて、1%(v/v)グルタミン、1%(v/v)ペニシリン、1%(v/v)ストレプトマイシンおよび10%(v/v)ウシ胎仔血清を補充した20μlのダルベッコ培地(w/oフェノールレッド、w/oピルビン酸ナトリウム、w1000mg/mlのグルコース、wピリドキシン)中で2500細胞/ウェルの密度で撒種した。37℃で一晩のインキュベーション後、10μl/ウェルのノコダゾールを0.1μg/mlの最終濃度で細胞に加えた。24時間のインキュベーション後、細胞を、細胞周期進行のG2/M期において停止させた。ジメチルスルホキシド(DMSO)に可溶化した試験化合物を、様々な濃度で加えた(0μM、および0.005μM〜10μMの範囲;溶媒DMSOの最終濃度は、0.5%(v/v)であった)。細胞を、試験化合物の存在下で37℃にて4時間インキュベートした。その後、細胞を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の4%(v/v)パラホルムアルデヒドにおいて4℃で一晩固定し、次いでPBS中の0.1%(v/v)Triton X(商標)100において室温で20分間透過処理し、PBS中の0.5%(v/v)ウシ血清アルブミン(BSA)において室温で15分間遮断した。PBSで洗浄した後、20μl/ウェルの抗体溶液(抗ホスホ−ヒストンH3クローン3H10、FITC;Upstate、カタログ番号16−222;1:200希釈)を細胞に加え、これを室温で2時間インキュベートした。その後、細胞をPBSで洗浄し、20μl/ウェルのHOECHST33342染料溶液(5μg/ml)を細胞に加え、細胞を暗中にて室温で12分間インキュベートした。細胞をPBSで2回洗浄し、次いでPBSで覆い、4℃で分析するまで保存した。Perkin Elmer OPERA(商標)ハイコンテンツ分析読み取り装置で画像を得た。Molecular Devicesからの画像分析ソフトウェアMetaXpress(商標)で、細胞周期応用モジュールを利用して画像を分析した。このアッセイにおいて、両方の標識であるHOECHST33342およびセリン10上のリン酸化ヒストンH3を測定した。HOECHST33342はDNAを標識し、細胞数を計数するために使用される。セリン10上のリン酸化ヒストンH3の染色によって、有糸分裂細胞の数を決定する。Mps−1の阻害は、ノコダゾールの存在下で有糸分裂細胞の数を減少させ、これは不適当な有糸分裂の進行を示す。生アッセイデータを、4パラメーターロジスティック回帰分析によってさらに分析し、それぞれの試験した化合物についてのIC50値を決定した。
他のMpsキナーゼについてのアッセイは、適当な試薬を使用して同様に行い得ることは当業者には明らかである。
このように、本発明の化合物は、1種もしくは複数のMps−1キナーゼを効果的に阻害し、したがって、制御されていない細胞増殖、過剰増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応の疾患、特に、制御されていない細胞増殖、過剰増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応が、Mps−1によって介在される疾患、より、制御されていない細胞増殖、過剰増殖、不適当な細胞性免疫反応、もしくは不適当な細胞性炎症反応の疾患が、血液系腫瘍、固形腫瘍、および/またはこれらの転移、例えば、白血病および骨髄異形性症候群、悪性リンパ腫、頭頸部腫瘍(脳腫瘍および脳転移を含む)、胸部の腫瘍(非小細胞および小細胞肺腫瘍を含む)、胃腸腫瘍、内分泌系腫瘍、乳房の腫瘍および他の婦人科腫瘍、泌尿器系腫瘍(腎臓、膀胱および前立腺腫瘍を含む)、皮膚の腫瘍、ならびに肉腫、ならびに/またはこれらの転移である疾患の治療または予防に適している。

Claims (12)

  1. 一般式(I):
    Figure 0005824065
    (I)
    [式中:
    は、CH−Z部分であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
    Zは、水素原子、あるいはC〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基であって;
    前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
    は、
    Figure 0005824065
    基であって、
    は、前記分子の残部との結合点を示し、
    6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−、C〜Cアルコキシ−、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R’、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、または−S(=O)(=NR)R’基であり;ならびに
    6eは、水素、ハロゲン、−OH、−CN、C〜Cアルキル−、−C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルキル−から選択される1、2、3または4個の基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよいシクロプロピル−基であり;
    は、−N(H)C(=O)Rまたは
    Figure 0005824065
    基であって、
    は、前記分子の残部との結合点を示し;
    前記−N(H)C(=O)Rまたは
    Figure 0005824065
    基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
    は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−またはアリール−基であり;
    は、水素原子であり;
    は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、または−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であって;
    前記3〜7員ヘテロシクロアルキル−またはヘテロアリール−は、1、2、3または4個のC〜Cアルキル−基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく、
    は、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−N(H)C(=O)R、−C〜Cアルキル−C(=O)N(H)R、−C〜Cアルキル−C(=O)OR、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、または−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であり;
    R、R’およびR’’は、各々独立して、水素原子またはC〜Cアルキル−、−C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、アリール−またはヘテロアリール−基であり;
    mは、0、1、2、3、4、5または6の整数であり;
    nは、1、2、3、4または5の整数である]
    の化合物。
  2. が、CH−Z部分であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
    Zは、水素原子、またはC〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−,アリール−もしくはヘテロアリール−基であって;
    前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
    が、
    Figure 0005824065
    基であって、
    は、前記分子の残部との結合点を示し、
    6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子であり;ならびに
    6eは、シクロプロピル−基であり;
    が、−N(H)C(=O)Rまたは
    Figure 0005824065
    基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し;
    前記−N(H)C(=O)Rまたは
    Figure 0005824065
    基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
    が、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、C〜Cアルキル−またはアリール−基であり;
    が、水素原子であり;
    が、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、または−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であり;
    が、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−N(H)C(=O)R、−C〜Cアルキル−C(=O)N(H)R、−C〜Cアルキル−C(=O)OR、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’,−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、または−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であり;
    R、R’およびR’’が、各々独立して、水素原子またはC〜Cアルキル−、−C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、アリール−もしくはヘテロアリール−基であり;
    mが、0、1、2、3、4、5または6の整数であり;
    nが、1、2、3、4または5の整数である;
    請求項1に記載の化合物。
  3. が、CH−Z部分であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
    Zは、水素原子、あるいはC〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基であって;
    前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、R’(R’’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、HN−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−CN、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cシクロアルキル−、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cシクロアルケニル−、C〜Cアルキニル−、アリール−またはヘテロアリール−基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
    が、
    Figure 0005824065
    基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
    6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子であり;ならびに
    6eは、シクロプロピル−基であり;
    が、−N(H)C(=O)Rまたは
    Figure 0005824065
    基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し;
    前記−N(H)C(=O)Rまたは
    Figure 0005824065
    基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
    が、水素原子であり;
    が、水素原子であり;
    が、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、R(R’)N−C〜C−アルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、−N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、または−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であり;
    が、水素またはハロゲン原子、あるいは−CN、HO−、C〜Cアルコキシ−、ハロ−C〜Cアルコキシ−、C〜Cアルキル−、−C〜Cアルキル−N(H)C(=O)R、−C〜Cアルキル−C(=O)N(H)R、−C〜Cアルキル−C(=O)OR、ハロ−C〜Cアルキル−、R(R’)N−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル、HO−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、ハロ−C〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルケニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル−、アリール−、ヘテロアリール−、−C(=O)R、−C(=O)N(H)R、−C(=O)N(R)R’、−C(=O)O−R、−N(R)R’、−NO、−N(H)C(=O)R、−N(R)C(=O)R’、−N(H)C(=O)N(R)R’、−N(R)C(=O)N(R’)R’’、−N(H)C(=O)OR、N(R)C(=O)OR’、−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’,−N(H)S(=O)R、−N(R)S(=O)R’、−N=S(=O)(R)R’、−OR、−O(C=O)R、−O(C=O)N(R)R’、−O(C=O)OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)R、−S(=O)N(H)R、−S(=O)N(R)R’、−S(=O)(=NR)R’、または−S(=O)−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)基であり;
    R、R’およびR’’が、各々独立して、水素原子またはC〜Cアルキル−、−C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル−、アリール−もしくはヘテロアリール−基であり;
    mが、0、1、2、3、4、5または6の整数であり;
    nが、1、2、3、4または5の整数である、
    請求項1または2に記載の化合物。
  4. が、CH−Z部分であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
    Zは、水素原子、あるいはC〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、ハロ−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cアルキニル−またはヘテロアリール−基であって;
    前記C〜Cアルキル−、−(CH−C〜Cアルケニル、−(CH−C〜Cアルキニル、−(CH−(3〜7員ヘテロシクロアルキル)、ハロ−C〜Cアルキル−、HO−C〜Cアルキル−、C〜Cアルケニル−、C〜Cアルキニル−またはヘテロアリール−基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
    が、基
    Figure 0005824065
    であって、は、前記分子の残部との結合点を示し、
    6a、R6b、R6c、R6dは、各々独立して、水素またはハロゲン原子であり;ならびに
    6eは、シクロプロピル−基であり;
    が、−N(H)C(=O)Rまたは
    Figure 0005824065
    基であって、は、前記分子の残部との結合点を示し;
    前記−N(H)C(=O)Rまたは
    Figure 0005824065
    基は、1、2、3または4個のR基で同一にまたは異なって適宜置換されていてもよく;
    が、水素原子であり;
    が、水素原子であり;
    が、水素原子または−N(H)C(=O)OR、または−N(R)C(=O)OR’−基であり;
    が、水素原子またはC〜Cアルコキシ−C〜Cアルキル−、−C〜Cアルケニル、または−S(=O)R基であり;
    R、R’およびR’’が、各々独立して、水素原子または−C〜Cシクロアルキルもしくはヘテロアリール−基であり;
    mが、0、1の整数であり;
    nが、1の整数である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. −シクロプロピル4−{6−[(E)−(1−メチル−5−オキソピロリジン−2−イリデン)メチル]−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル}ベンズアミド;および
    N−{3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]−8−[(2−メチルプロピル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ピリジン−2−カルボキサミド
    からなる群から選択される、化合物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物の製造方法であって、一般式(13):
    Figure 0005824065
    (13)
    [式中、R、R、RおよびRは、請求項1〜のいずれか1項において定義されるとおりであり、Qは、塩素、臭素またはヨウ素原子である]
    の中間体化合物を、一般式(13a):
    −Y
    (13a),
    [式中、Rは、請求項1〜のいずれか1項において定義されるとおりであり、Yは、ボロン酸−B(OH)またはボロン酸エステル−B(OC〜Cアルキル)である]
    の化合物と反応させて、一般式(I):
    Figure 0005824065
    (I)
    [式中、R、R、R、RおよびRは、請求項1〜のいずれか1項において定義されるとおりである]
    の化合物を得るステップを含む方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物の製造方法であって、一般式(9):
    Figure 0005824065
    (9)
    [式中、R、R、RおよびRは、請求項1〜のいずれか1項において定義されるとおりである]
    の中間体化合物を、一般式(9a):
    N−R
    (9a),
    [式中、Rは、請求項1〜のいずれか1項において定義されるとおりである]
    の化合物と反応させて、
    一般式(I):
    Figure 0005824065
    (I)
    [式中、R、R、R、RおよびRは、請求項1〜のいずれか1項において定義されるとおりである]
    の化合物を得るステップを含む方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物の製造方法であって、一般式(6):
    Figure 0005824065
    (6)
    [式中、R、R、RおよびRは、請求項1〜のいずれか1項において定義されるとおりである]
    の中間体化合物を、一般式(6a):
    −Y
    (6a),
    [式中、Rは、請求項1〜のいずれか1項において定義されるとおりであり、Yは、ボロン酸−B(OH)またはボロン酸エステル−B(OC〜Cアルキル)である]
    の化合物と反応させて、一般式(I):
    Figure 0005824065
    (I)
    [式中、R、R、R、RおよびRは、請求項1〜のいずれか1項において定義されるとおりである]
    の化合物を得るステップを含む方法。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、ならびに医薬的に許容される希釈剤または担体を含む、医薬組成物。
  10. 疾患の予防剤または治療剤の製造のための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  11. 前記疾患が、制御されていない細胞増殖、過剰細胞増殖、不適当な細胞性免疫反応または不適当な細胞性炎症反応の疾患である、請求項10に記載の使用。
  12. 前記制御されていない細胞増殖、過剰細胞増殖、不適当な細胞性免疫反応または不適当な細胞性炎症反応の疾患が、血液系腫瘍、固形腫瘍および/またはその転移である、請求項11に記載の使用。
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