JP5822913B2 - 2色発色性インサイツハイブリダイゼーション - Google Patents

2色発色性インサイツハイブリダイゼーション Download PDF

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Description

(関連出願とのクロスリファレンス)
この発明は、その全内容を出典明示によりここに援用する2010年4月20日出願の米国仮特許出願第61/326037号及び2010年6月2日出願の米国仮特許出願第61/350560号の優先権を主張するものである。
(発明の分野)
本発明は、発色性インサイツハイブリダイゼーションのためのシステム及び方法、特に単一アッセイで2以上の呈色検出系の間の干渉を防止する方法に関し、さらにはブレイクアパートプローブを利用するスコア化アッセイ方法にも関する。
分子の細胞遺伝学的技術、例えば色素生成性インサイツハイブリダイゼーション(CISH)は、分子技術と染色体の視覚的評価(核型分析)とを組合せたものである。分子細胞遺伝学的方法は、核酸プローブの、細胞内でのその相補的核酸へのハイブリダイゼーションをベースにしている。特定の染色体領域に対するプローブは、中期染色体又は間期核における、その相補的配列を認識し、そこにハイブリダイズするであろう(例えば、組織サンプルにおいて)。プローブは、多様な診断及び研究目的用に開発されている。
配列プローブは、特定の染色体領域又は遺伝子における、単一のコピーDNA配列にハイブリダイズする。これらは関心ある症候群又は病状に関連した、染色体の重要な領域又は遺伝子を同定するために使用される。中期染色体において、このようなプローブは、各染色分体にハイブリダイズし、通常は、染色体毎に2つの小さな離散的シグナルが生じる。
配列プローブ、例えば反復枯渇プローブ又は唯一の配列プローブのハイブリダイゼーションは、構成遺伝子異常、例えば微小欠失症候群、染色体転座、遺伝子増幅及び異数性症候群、腫瘍性疾患、並びに病原体感染を含む、多くの疾患及び症候群に関連した染色体異常の検出を可能にさせた。最も一般的には、これらの技術は、顕微鏡用スライド上の標準的な細胞遺伝学的調製物に適用される。さらに、これらの手順は、ホルマリン固定されたパラフィン包埋組織、血液、又は骨髄スメア、及び直接的に固定された細胞又は他の核単離物のスライドに使用することができる。
例えば、これらの技術は癌の診断及び予後の双方に対して腫瘍細胞を特徴付けるためにしばしば使用される。多くの染色体異常は癌の発生に関連している(例えば、異数性、例えばある種の骨髄疾患に関連した8番染色体トリソミー:転座、例えば慢性骨髄性白血病におけるBCR/ABL再構成;及び腫瘍化に関連した特定の核酸配列の増幅)。分子技術は、このような後天的な染色体異常の検出及び特徴付けにおける標準的な細胞遺伝学的試験を増強することができる。
2色CISH用のシステムが紹介されている。これらには、Dako DuoCISHTMシステム及びZytoVision ZytoDot(登録商標)2Cシステムが含まれる。これらのシステムは双方とも、2色検出工程に別々の酵素(アルカリホスファターゼ及び西洋わさびペルオキシダーゼ)を使用する。
本発明は、発色性インサイツハイブリダイゼーション(CISH)のためのシステム及び方法、特に単一アッセイにおける2以上の色調検出システム間の干渉を防止する方法に関し、さらにはブレイクアパートプローブを利用するアッセイをスコア化するための方法にも関する。
いくつかの実施態様では、本発明は、サンプル中の核酸を検出するための方法であって、少なくとも第1及び第2の核酸プローブをサンプル中の第1及び第2の標的核酸にハイブリダイズさせ;酵素と第1発色性基質系を含み第1核酸プローブに特異的な第1発色性検出試薬にサンプルを接触させ、ここで、該接触は、酵素が第1発色性基質系に作用して検出可能な第1色素原を生じる条件下でなされ;酵素を変性させ;酵素と第2発色性基質系を含み第2核酸プローブに特異的な第2発色性検出試薬にサンプルを接触させ、ここで、該接触は、酵素が前記第2発色性基質系に作用して検出可能な第2色素原を生じる条件下でなされ;第1及び第2の検出可能な色素原を検出することを含む方法を提供する。いくつかの実施態様では、変性は、変性剤を含む溶液でサンプルを処理することをさらに含む。いくつかの実施態様では、変性剤は、ホルムアミド、アルキル置換アミド、尿素、又は尿素系変性剤、チオ尿素、塩酸グアニジン、及びその誘導体からなる群から選択される。いくつかの実施態様では、変性剤はホルムアミドである。
いくつかの実施態様では、第1核酸プローブは第1のハプテンを含み、第2の核酸プローブは第2のハプテンを含む。いくつかの実施態様では、第1のハプテンはDIG及びDNPの一方であり、第2のハプテンはDIG及びDNPの他方である。いくつかの実施態様では、第1及び第2の発色性基質系は、ジアミノベンジジン(DAB)、4-ニトロフェニルホスフェート(pNPP)、ナフトールホスフェート/ファーストレッド(Fast Red)(及び、その変形、例えばファーストレッドKL/ナフトールAS-TR、ナフトールホスフェート/フクシン(fuschin)、ナフトールホスフェート/ファーストブルーBB(4-(ベンゾイルアミノ)-2,5-ジエトキシベンゼンジアゾテトラクロロジンケート)、ブロモクロロインドリルホスフェート(BCIP)/ナフトールホスフェート、BCIP/NBT、BCIP/INT、テトラメチルベンジジン(TMB)、2,2'-アジノ-ジ-[3-エチルベンゾチアゾリンスルホネート](ABTS)、o-ジアニシジン、4-クロロナフトール(4-CN)、ニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシド(ONPG)、o-フェニレンジアミン(OPD)、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-ガラクトピラノシド(X-Gal)、メチルウンベリフェリル-β-D-ガラクトピラノシド(MU-Gal)、p-ニトロフェニル-α-D-ガラクトピラノシド(PNP)、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-D-グルクロニド(X-Gluc)、及び3-アミノ-9-エチルカルバゾール(AEC)を含む系からなる群から選択される。いくつかの実施態様では、第1の発色性基質系は、ファーストブルーBB又はナフトールホスフェート/ファーストレッドの一方であり、第2の発色性基質系は、ファーストブルーBB/ナフトールホスフェート及びナフトールホスフェート/ファーストレッドの他方から選択される。
いくつかの実施態様では、サンプルは細胞を含む。いくつかの実施態様では、細胞はスライドに固定される。いくつかの実施態様では、細胞は組織である。いくつかの実施態様では、第1及び第2の検出可能な色素原は明視野顕微鏡によって検出される。
いくつかの実施態様では、第1核酸プローブに対して特異的な第1の発色性検出試薬は、第1のハプテンに対して特異的な第1の抗体、及び第1の抗体に対して特異的な第2の抗体をさらに含み、ここで第2の抗体は酵素にコンジュゲートされる。いくつかの実施態様では、酵素は、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ及びβ-ラクタマーゼからなる群から選択される。いくつかの実施態様では、第2の核酸プローブに対して特異的な第2の発色性検出試薬は、第2のハプテンに対して特異的な第1の抗体、及び第1の抗体に対して特異的な第2の抗体をさらに含み、ここで第2の抗体は酵素にコンジュゲートされる。いくつかの実施態様では、酵素は、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ及びβ-ラクタマーゼからなる群から選択される。いくつかの実施態様では、第1及び第2の発色性検出試薬における酵素は、同じ酵素である。いくつかの実施態様では、酵素はアルカリホスファターゼである。いくつかの実施態様では、第1核酸プローブに対して特異的な第1の発色性検出試薬は、第1のハプテンに対して特異的であり、酵素にコンジュゲートしている第1の抗体、及び第2のハプテンに対して特異的であり、酵素にコンジュゲートしている第2の抗体をさらに含有している。いくつかの実施態様では、酵素は西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ及びβ-ラクタマーゼからなる群から選択される。
いくつかの実施態様では、ハイブリダイズ工程及び接触工程は自動化される。
いくつかの実施態様では、本発明は、酵素と第1発色性基質系を含み第1核酸プローブに特異的な第1発色性検出試薬;酵素と第2発色性基質系を含み第2核酸プローブに特異的な第2発色性検出試薬;及び変性試薬を含むキットを提供する。
いくつかの実施態様では、本発明は、患者における癌を診断し、癌を患ってる患者の予後を提供し、患者における癌の再発の可能性を予測し、癌に対する患者の素因を予測し、又は患者が治療法での治療の候補であることを示し、ここで、癌が、ALK遺伝子の再構成に関連している方法であって、患者サンプルに5'及び3'ALKブレイクアパートプローブをハイブリダイズさせ;5'及び3'ALKブレイクアパートプローブのハイブリダイゼーションに関連したシグナルを検出し;融合した非再構成シグナル以外の任意のシグナルを異常なシグナルとしてスコア化し;スコアを使用して、患者における癌を診断し、患者に対する予後を提供し、患者における癌の再発の可能性を予測し、癌に対する患者の素因を予測し、患者が処置の対象であることを示すことを含む方法を提供する。いくつかの実施態様では、癌は非小細胞肺癌である。いくつかの実施態様では、5'及び3'ALKブレイクアパートプローブは、5'又は3'のいずれかが、ALK再構成に関連したブレイクポイントにハイブリダイズするプローブセットである。いくつかの実施態様では、5'及び3'ALKブレイクアパートプローブは、5'及び3'ALKブレイクアパートプローブに対して異なる色素原を用い、発色性検出することにより検出される。いくつかの実施態様では、発色性検出は、5'及び3'ALKブレイクアパートプローブそれぞれに対して特異的な第1及び第2の発色性検出試薬を用い、5'及び3'ALKブレイクアパートプローブを検出することを含む。いくつかの実施態様では、5'ALKブレイクアパートプローブに特異的な第1の発色性検出試薬は、酵素と第1の発色性基質系を含み、5'ALKブレイクアパートプローブに特異的な第2の発色性検出試薬は、酵素と第2の発色性基質系を含む。
いくつかの実施態様では、発色性検出は、酵素が第1発色性基質系に作用して検出可能な第1色素原を生じる条件下でサンプルを第1発色性検出試薬と接触させ;酵素を変性させ;酵素が第2発色性基質系に作用して検出可能な第2色素原を生じる条件下でサンプルを第2発色性検出試薬と接触させることを含む。いくつかの実施態様では、変性は、変性剤を含む溶液でサンプルを処理することをさらに含む。いくつかの実施態様では、変性剤は、ホルムアミド、アルキル置換アミド、尿素、又は尿素系変性剤、チオ尿素、塩酸グアニジン、及びその誘導体からなる群から選択される。いくつかの実施態様では、変性剤はホルムアミドである。いくつかの実施態様では、酵素はアルカリホスファターゼである。いくつかの実施態様では、基質はアルカリホスファーゼ基質である。いくつかの実施態様では、アルカリホスファーゼ基質は、ナフトールホスフェート/ファーストレッド(及び、その変形、例えばファーストレッドKL/ナフトールAS-TR)、ナフトールホスフェート/フクシン、ナフトールホスフェート/ファーストブルーBB(4-(ベンゾイルアミノ)-2,5-ジエトキシベンゼンジアゾテトラクロロジンケート)、5-ブロモ,4-クロロ,3-インドリルホスフェート(BCIP)/ナフトールホスフェート、BCIP/ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)、及びBCIP/p-ヨードニトロテトラゾリウム(INT)からなる群から選択される。いくつかの実施態様では、5'及び3'ALKブレイクアパートプローブは、蛍光検出により検出される。いくつかの実施態様では、少なくとも1の5'及び3'ALKブレイクアパートプローブは、シルバーインサイツハイブリダイゼーションにより検出される。いくつかの実施態様では、5'及び3'ALKブレイクアパートプローブの一方は、シルバーインサイツハイブリダイゼーションにより検出され、5'及び3'ALKブレイクアパートプローブの他方は、発色性インサイツハイブリダイゼーションにより検出される。
いくつかの実施態様では、スコア化は、サンプル中の約15%〜75%、20%〜60%、25%〜45%、及び27%〜38%の異常なシグナルを持つ細胞からなる群から選択されるカットオフ範囲を適用することをさらに含み、ここでカットオフ範囲内のサンプルは、患者における癌の診断、患者に対する予後良好又は予後不良、患者における癌の再発可能性の予測、癌に対する患者の素因の予測、及び特定の治療に対して患者が候補であることの指標に相関している。いくつかの実施態様では、該方法は、カットオフ範囲が適用される場合、90%を超え、95%を超え、99%を超え、又は100%からなる群から選択される感度及び/又は特異性を有する。いくつかの実施態様では、カットオフ範囲に対する理想値からの距離(Distance From Ideal value)は、≦0.2、≦0.1、及び0からなる群から選択される。
いくつかの実施態様では、方法は、サンプルがスコア化をベースにしたALK再構成に対してポジティブ(陽性)であるかネガティブ(陰性)であるかに基づく、患者に対する予後を提供することをさらに含む。いくつかの実施態様では、方法は、サンプルがスコア化をベースにしたALK再構成に対してポジティブであるかネガティブであるかに基づく、患者に対する診断を提供することをさらに含む。いくつかの実施態様では、方法は、サンプルがスコア化をベースにしたALK再構成に対してポジティブであるかネガティブであるかに基づく、患者に対する再発可能性の予測を提供することをさらに含む。いくつかの実施態様では、方法は、サンプルがスコア化をベースにしたALK再構成に対してポジティブであるかネガティブであるかに基づく、癌に対する患者の素因の予測を提供することをさらに含む。いくつかの実施態様では、方法は、サンプルがスコア化をベースにしたALK再構成に対してポジティブであるかネガティブであるかに基づく、患者に対する特定の治療を提供することをさらに含む。いくつかの実施態様では、方法は、サンプル中の約10%〜40%の異常なシグナルを有する細胞からのカットオフの適用をさらに含み、ここで、カットオフを超えるサンプルは、患者における癌の診断、患者に対する予後良好又は予後不良、患者における癌の再発可能性の予測、癌に対する患者の素因の予測、又は特定の治療に対して患者が候補であることの指標に相関している。
図1は、2つのアルカリホスファターゼ(AP)検出を使用する明視野ブレイクアパートインサイツハイブリダイゼーションシグナル検出スキームである。ジゴキシゲニン(DIG)標識ニックトランスレーション化プローブ及び2,4 ジニトロフェニル(DNP)標識ニックトランスレーション化プローブを、同時ハイブリダイズさせた(工程1)。先ず、DIG標識プローブのシグナルを、アルカリホスファターゼ(AP)ベースの青色検出を用いて可視化した(工程2)。ついで、AP酵素をハイブリダイゼーション用バッファーでブロックした(工程3)。2,4 ジニトロフェニル(DNP)プローブのシグナルをAPベースの赤色検出を用いて可視化した(工程4)。最後に、組織切片をヘマトキシリンで対比染色した。 図2は、2色検出システム間をブロックすることなく、明視野ブレイクアパートインサイツハイブリダイゼーション2色検出を使用する、組織サンプルにおける代表的標的検出を示す。 図3は、APベースの2色インサイツハイブリダイゼーションシグナルにおけるブロック工程の代表的効果を示す。 図4は、明視野ブレイクアパートインサイツハイブリダイゼーション用のALKプローブセットの設計を示す。2つの無反復ALKプローブを、ALK遺伝子の隣接セントロメア領域(5'プローブ、770kb)、及びテロメア領域(3'プローブ、683kb)を標的にするように生じせしめた。5'ALKプローブをジゴキシゲニン(DIG)で標識し、3'プローブを2,4 ジニトロフェニル(DNP)で標識した。 図5は、明視野ブレイクアパートインサイツハイブリダイゼーション用のMALT1プローブセットの設計を示す。2つの無反復MALT1プローブを、MALT1遺伝子の隣接セントロメア領域(5'プローブ、499kb)、及びテロメア領域(3'プローブ、693kb)を標的にするように生じせしめた。5'MALT1プローブをジゴキシゲニン(DIG)で標識し、3'プローブを2,4 ジニトロフェニル(DNP)で標識した。 図6は、比較ゲノムハイブリダイゼーション中期コントロールスライドにおける、染色体18セントロメアプローブを有するMALT1プローブと、染色体2セントロメアプローブを有するALKプローブのための、2色蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)を示す。5'ALK FISHシグナル(緑)を、染色体2セントロメアプローブ(赤)で標識された同じ染色体において検出した(A)。3'ALK FISHシグナル(緑)を、染色体2セントロメアプローブ(赤)で同定された染色体2において検出した(B)。MALT1 FISHシグナル(緑)を、同様の染色体において、染色体18セントロメアプローブ(赤)と同時検出した(C)。また、3'MALT1 FISHシグナル(緑)を、染色体18において、染色体18セントロメアシグナル(赤)と同時検出した(D)。100×。 図7は、ALK及びMALT1遺伝子に対する、明視野ブレイクアパートインサイツハイブリダイゼーション(ba-ISH)アッセイの最適化を示す。ホルマリン固定され、パラフィン包埋された扁桃腺を、ba-ISH適用を最適化するために利用した。ジゴキシゲニン(DIG)標識5'ALKプローブ(A)と、2,4 ジニトロフェニル(DNP)標識3'ALKプローブ(B)を、それぞれアルカリホスファターゼ(AP)ベースの青色検出及び赤色検出で検出した。ALK遺伝子に対する青色及び赤色双方の検出を実施し、紫色のドットが作製された(C)。DIG標識3'MALT1プローブ(D)と、DNP標識5'MALT1プローブ(E)を、それぞれAP青色検出及びAP赤色検出で検出した。5'及び3'MALT1プローブの同時検出を、紫色ドットとして認識した(F)。ALKプローブの共局在化により、青色及び赤色ドットにわずかな分離が生じるが(C)、MALT1プローブは、同一の紫色ドットになった(F)。100×。 図8は、記録された臨床ケースにおける、明視野ALK及びMALT1ブレイクアパートインサイツハイブリダイゼーション(ba-ISH)を示す。未分化大細胞リンパ腫(ALCL)サンプルの非腫瘍細胞は、共局在化した5'及び3'ALKプローブシグナルを示し(A)、腫瘍細胞は黄色の星印で示した。明るく対比染色された腫瘍細胞では、青色及び赤色ドット(青色及び赤色矢印)として認識される、ALK遺伝子の破損が示された(B)。正常なMALT1遺伝子を、粘膜関連リンパ腫組織(MALT)のリンパ腫のケースで、5'及び3'MALT1プローブの共局在化として観察した(C)。MALT1遺伝子の破損を、MALTリンパ腫のケースで、単離された青色及び赤色ドット(青色及び赤色矢印)として観察した(D)。100×。 図9A−Dは、青色検出とついで赤色検出(A及びB)、赤色検出とついで青色検出(C及びD)を使用する、2色ba-ISHの比較を示す。A549は、野生型ALK遺伝子を有する肺癌細胞系異種移植である。NCI-H2228は再構成したALK遺伝子を有する肺癌細胞系異種移植である。 図10は、2色CISH用のISHパラメーターを比較するための受信機運用特性(ROC)曲線のプロットである(単一リーダー、試料に対して一つの複製物)。 図11は、2色CISH用のISHパラメーターのDFI対カットオフ比較のプロットである(単一リーダー、試料に対して一つの複製物)。
本発明は、発色性インサイツハイブリダイゼーション(CISH)のためのシステム及び方法、特に単一アッセイにおける2以上の色調検出システム間の干渉を防止する方法に関し、さらにはブレイクアパートプローブを利用するアッセイをスコア化するための方法にも関する。インサイツハイブリダイゼーションは、中期又は間期の染色体調製物(例えば、スライド上に乗せられた細胞又は組織サンプル)における、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)を含有するサンプルと、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)に対して特異的であるか、又は特異的にハイブリダイズ可能なプローブ(すなわち、上述した標的核酸プローブ)とを接触させることを含む。スライドは、場合によっては前処理されて、例えば均一なハイブリダイゼーションに干渉するおそれのある、パラフィン固定され、パラフィン包埋された組織に存在するパラフィン又は他の物質が除去される。染色体サンプル及びプローブを双方とも、例えば加熱により処理し、二本鎖核酸を変性させる。ハイブリダイゼーションを生じせしめるのに十分な時間(典型的には平衡に達するまで)及び条件下で、プローブ(適切なハイブリダイゼーションバッファーにおいて処方)とサンプルとを組合せる。染色体調製物を洗浄し、過度の標的核酸プローブを除去し、染色体標的の特異的標識を実施する。インサイツハイブリダイゼーション手順の一般的記述については、例えば米国特許第4,888,278号を参照のこと。蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)、発色性インサイツハイブリダイゼーション(CISH)及びシルバーインサイツハイブリダイゼーション(SISH)についての多くの手順が、当該技術分野で知られている。例えばFISHを実施するための手順は、米国特許第5447841号、同5472842号、同5427932号、及び例えばPinkelら, Proc. Natl. Acad. Sci. 83:2934-2938, 1986; Pinkelら, Proc. Natl. Acad. Sci. 85:9138-9142, 1988, 及びLichterら,Proc. Natl. Acad. Sci. 85:9664-9668, 1988に記載されている。CISHは、例えばTannerら, Am. J. Pathol. 157:1467-1472, 2000、及び米国特許第6942970号に記載されている。さらなる検出方法は米国特許第6280929号に提供される。インサイツハイブリダイゼーションによるウイルスを検出するための例示的手順は、Poddigheら, J. Clin. Pathol. 49:M340-M344, 1996に見いだすことができる。
いくつかの実施態様では、本発明の方法は、サンプル中で、少なくとも第1及び第2の核酸プローブを、第1及び第2の標的核酸にハイブリダイズさせることを含む。ついで、サンプルを、第1核酸プローブに特異的な第1の発色性検出試薬に接触させる。発色性検出試薬は、好ましくは酵素と第1の発色性基質を含む。この工程は、酵素が第1の発色性基質において、検出可能な第1の色素原を生成するように作用するのに適切な条件下でなされる。いくつかの実施態様では、第1及び第2の発色性検出試薬は、直接検出用の試薬を含む。いくつかの好ましい直接検出実施態様では、核酸プローブは、好ましくはハプテンで標識される。これらの実施態様では、試薬は、以下に詳細に記載するように、酵素に対する発色性基質(類)及び酵素にコンジュゲートした抗ハプテン抗体を含む。いくつかの実施態様では、第1及び第2の発色性検出試薬は、間接検出用の試薬を含む。いくつかの好ましい直接検出実施態様では、核酸プローブは、好ましくはハプテンで標識される。これらの実施態様では、試薬は、以下に詳細に記載するように、酵素に対する発色性基質(類)及び酵素にコンジュゲートした一次抗ハプテン抗体及び二次抗種抗体(例えば、適切であるならば、抗マウス、抗ウサギ、抗ヤギ、抗ヒト抗体)を含む。
いくつかの好ましい実施態様では、酵素は、第1核酸プローブに特異的な第1発色性検出試薬の適用後に変性される。ついで、サンプルを、第2核酸プローブに特異的な第2発色性検出試薬と接触させる。発色性検出試薬は、好ましくは酵素と第2発色性基質を含む。この工程は、酵素が第2発色性基質において、検出可能な第2色素原を生成するように作用するのに適切な条件下でなされる。ついで第1及び第2色素原は、例えば明視野顕微鏡によって検出される。いくつかの実施態様では、第1及び第2発色性検出試薬は同じ酵素、例えばアルカリホスファターゼである。本発明の例示的方法(及び例示的試薬)の模式図を図1に提供する。このシステムは任意のCISHシステムに有用であり、ここでは1以上の標的が所望される。色調検出の順番は可逆的であり、例えば赤色検出が青色検出の前に実施されてよく、またその逆もしかりである。いくつかの実施態様では、システムではブレイクアパートプローブセットが使用される。標的遺伝子がバラバラになった場合(転座のため)、別個の色調シグナル(例えば、赤色及び青色)が可視化されるが、プローブが共局在化しているならば(すなわち、転座なし)、色の組合せ(例えば紫)が可視化される。
変性工程により、第1発色性検出試薬のセットに使用される酵素が、第2発色性基質に作用することが防止される。同様に、これにより、2つの異なる有色色素原の可視化及び検出が改善される。いくつかの好ましい実施態様では、変性剤は、第1の発色性検出試薬セットにおいて酵素を変性させる物質である。いくつかの実施態様では、変性剤は、例えばホルムアミド、アルキル置換アミド、尿素、又は尿素系変性剤、チオ尿素、塩酸グアニジン、又はその誘導体である。アルキル置換アミドの例には、限定されるものではないが、N-プロピルホルムアミド、N-ブチルホルムアミド、N-イソブチルホルムアミド、及びN,N-ジプロピルホルムアミドが含まれる。いくつかの実施態様では、変性剤はバッファーに提供される。例えば、ホルムアミドは、20mMの硫酸デキストラン(50−57%の%ホルムアミド(UltraPureホルムアミドストック)、2X SSC(0.3Mのシトラート及び3MのNaClを含有する、20X SSCストック)、2.5mMのEDTA(0.5MのEDTAストック)、5mMのトリス、pH7.4(1mMのトリス、pH7.4ストック)、0.05%のブリジ(Brij)-35(ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテルを含有する10%原液)、pH7.4を含有するハイブリダイゼーション用バッファーで提供されうる。好ましい実施態様では、サンプルは、第1の標的プローブ検出酵素、例えばアルカリホスファターゼを変性させるのに十分な期間及び条件下で、変性剤で処理される。いくつかの実施態様では、サンプルは、約15〜約30分、好ましくは約20〜24分、約37℃で、変性剤で処理される。いくつかの実施態様では、サンプルは、標的酵素を変性させ、第2の核酸プローブの標的へのハイブリダイゼーションを保存するのに十分な期間及び条件下で、変性剤で処理される。
本発明の方法及びプロセスを実施するための付加的な試薬及び系を、以下にさらに詳細に記載する。
1.核酸プローブ
本発明は、一又は複数の標的核酸配列にハイブリダイズする核酸プローブを利用する。核酸プローブは、好ましくはハイブリダイゼーションに適した条件下、例えばインサイツハイブリダイゼーション、サウザンブロット、又はノーザンブロットに適した条件下で、標的核酸配列にハイブリダイズする。好ましくは、検出プローブ部分は、任意の適切な核酸、例えばRNA、DNA、LNA、PNA、又はその組合せを含み、双方の標準的なヌクレオチド、例えばリボヌクレオチド及びデオキシリボヌクレオチド、並びにヌクレオチド類似体を含むこともできる。LNA及びPNAは、DNAとDNA、又はDNAとRNAの間に形成されるものよりも安定した(すなわち、増加したTを有する)ハイブリダイゼーション複合体を形成する、2つの核酸類似体の例である。LNAとPNA類似体は、化学合成中に、伝統的なDNA及びRNAヌクレオシドと組合せられ、プローブとして使用可能なハイブリッド核酸分子が提供される。LNA及びPNA類似体の使用により、ハイブリダイゼーションパラメーター、例えばハイブリダイゼーション複合体のTを変更することができる。これにより、標的核酸配列への標的プローブ部分のハイブリダイゼーションに必要な条件と同様又は類似した条件下で、標的核酸プローブの検出標的配列にハイブリダイズする検出プローブの設計が可能になる。
適切な核酸プローブは、所望のパラメーター、例えば温度、長さ、GC含有量等に基づき、プローブの選択を最適にする、コンピュータ実行アルゴリズムにより、又は手動で選択することができる。インターネット又はパーソナルコンピューターを介して使用するための、多くのコンピュータ実行アルゴリズム又はプログラムが入手可能である。例えば、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)から複数の結合領域を生じさせるために、反復(又は他の所望しない、例えばバックグラウンド生成)核酸配列を欠く配列領域が、手動で、又はコンピュータアルゴリズム、例えばRepeatMaskerを使用することで同定される。反復部を枯渇した、唯一の特異的プローブを作製する方法は、例えば米国特許出願公開第2001/0051342号及び同2008/0057513号、及び米国特許第61/291750号及び同61/314654号に見いだされる。数個から数百キロベースに及ぶ標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)、典型的には、実質的又は好ましくは完全に反復(又は他の所望しない、例えばバックグランド生成)のない多くの結合領域において、核酸配列が同定される。
いくつかの実施態様では、ハプテンは、例えば、ハプテニル化ヌクレオシドの使用により、核酸プローブに導入される。(例えば、標識プローブへの導入を容易にするための)ハプテンと他のdNTPへの標識をコンジュゲートさせるための方法は、当該技術でよく知られている。手順の例は、例えば米国特許第5258507号、同4772691号、同5328824号、及び同4711955号を参照。実際、多くの標識dNTPが、例えばDetection Technologies (Molecular Probes, Eugene, Oreg.)から商業的に入手可能である。標識は、ホスフェート(例えば、α、β又はγホスフェート)又は糖等、dNTPの任意の位置に、直接又は間接的に結合可能である。プローブは、任意の適切な公知の核酸合成方法により合成可能である。いくつかの実施態様では、検出プローブは、ホスホラミダイトヌクレオシド及び/又はホスホラミダイトヌクレオシド類似体を使用し、化学的に合成することができる。例えばいくつかの実施態様では、プローブは、標準的なRNA又はDNAホスホラミダイトヌクレオシドを使用することにより合成される。いくつかの実施態様では、プローブは、LNAホスホラミダイト又はPNAホスホラミダイトのいずれかの、単独で又は標準的ホスホラミダイトヌクレオシドとの組合せを使用して合成される。いくつかの実施態様では、ハプテンは、所望の検出可能部分を有する脱塩基性ホスホラミダイトに導入される。また、検出プローブを合成するための他の方法を使用することもできる。例えば、LNA類似体、又はLNA類似体と標準的なヌクレオチドとの組合せから作製されるプライマーを、プローブの残りの部分の転写に使用することができる。他の例として、検出可能部分を有するプライマーは、プローブの残りの部分の転写に使用することができる。さらなる他の実施態様では、例えば転写又は化学的合成により生成されたプローブのセグメントは、酵素的又は化学的ライゲーションにより、結合させてもよい。
多くのハプテンが、検出プローブの検出可能部分に使用されている。このようなハプテン類には、限定されるものではないが、ピラゾール、特にニトロピラゾール;ニトロフェニルK;ベンゾフラザン;トリテルペン類;尿素及びチオ尿素、特にフェニル尿素、及びフェニルチオ尿素;ロテノン、及びここではロテノイドと称されるロテノン誘導体;オキサゾール及びチアゾール、特にオキサゾール及びチアゾールスルホンアミド;クマリン及びクマリン誘導体;ポドフィロトキシン及びポドフィロトキシン誘導体により例証されるシクロリグナン;及びその組合せが含まれる。ハプテンの特定の例には、限定されるものではなが、2,4-ジニトロフェニル(DNP)、ビオチン、フルオレセイン誘導体(FITC、TAMRA、テキサスレッド等)、ジゴキシゲニン(DIG)、5-ニトロ-3-ピロゾールカルバミド(ニトロピラゾール、NP)、4,5,-ジメトキシ-2-ニトロシンナミド(ニトロシンナミド、NCA)、2-(3,4-ジメトキシフェニル)-キノリン-4-カルバミド(フェニルキノロン、DPQ)、2,1,3-ベンゾキシアジアゾール-5-カルバミド(ベンゾフラザン、BF)、3-ヒドロキシ-2-キノキサリンカルバミド(ヒドロキシキノキサリン、HQ)、4-(ジメチルアミノ)アゾベンゼン-4'-スルホンアミド(DABSYL)、ロテノンイソオキサゾリン(Rot)、(E)-2-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-4-イル)フェノキシ)アセトアミド(ベンゾジアゼピン、BD)、7-(ジエチルアミノ)-2-オキソ-2H-クロメン-3-カルボン酸(クマリン343、CDO)、2-アセトアミド-4-メチル-5-チアゾールスルホンアミド(チアゾールスルホンアミド、TS)、及びp-メトキシフェニルピラゾポドフィルアミド(Podo)が含まれる。これらのハプテン類及びプローブにおけるそれらの使用は、それらの全体が出典明示によりここに援用される共有に係る米国特許出願公開第20080305497号、同20080268462号、及び同20080057513号に、さらに詳細に記載されている。
2.発色性検出試薬
本発明の方法は発色性検出試薬を利用する。発色性検出試薬は、酵素と、酵素の発色性基質を含有する。酵素は、発色性基質において作用し、有色の検出可能なシグナルを生成する。適切な酵素の例には、限定されるものではないが、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ又はβ-ラクタマーゼが含まれる。発色性検出アッセイに有用な酵素基質及び酵素基質系の特定の例には、限定されるものではないが、ジアミノベンジジン(DAB)、4-ニトロフェニルホスフェート(pNPP)、ナフトールホスフェート、ナフトールホスフェート/ファーストレッド(例えば、4-クロロ-2-メチルベンゼンジアゾニウム塩及びその変形、例えばファーストレッドKL/ナフトールAS-TR、ナフトールホスフェート/フクシン、ファーストブルーBB(4-(ベンゾイルアミノ)-2,5-ジエトキシベンゼンジアゾテトラクロロジンケート)/ ナフトールホスフェート(例えば、ナフトールAS-TRホスフェート(N-4-クロロ-2-メチルフェニル)3-(ホスホノキシ)ナフタレン-2-カルボキシアミド)、ブロモクロロインドリルホスフェート(BCIP)、BCIP/NBT(ニトロブルーテトラゾリウム)、BCIP/INT(p-ヨードニトロテトラゾリウム)、テトラメチルベンジジン(TMB)、2,2'-アジノ-ジ-[3-エチルベンゾチアゾリンスルホネート](ABTS)、o-ジアニシジン、4-クロロナフトール(4-CN)、ニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシド(ONPG)、o-フェニレンジアミン(OPD)、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-ガラクトピラノシド(X-Gal)、メチルウンベリフェリル-β-D-ガラクトピラノシド(MU-Gal)、p-ニトロフェニル-α-D-ガラクトピラノシド(PNP)、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-D-グルクロニド(X-Gluc)、及び3-アミノ-9-エチルカルバゾール(AEC)が含まれる。いくつかの好ましい実施態様では、酵素がアルカリホスファターゼである場合、発色性基質系はナフトールホスフェート/ファーストレッド(及びその変形、例えばファーストレッドKL/ナフトールAS-TR)、ナフトールホスフェート/フクシン、ナフトールホスフェート/ファーストブルーBB(4-(ベンゾイルアミノ)-2,5-ジエトキシベンゼンジアゾテトラクロロジンケート)、5-ブロモ,4-クロロ,3-インドリルホスフェート(BCIP)/ナフトールスルファート、BCIP/ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)、及びBCIP/p-ヨードニトロテトラゾリウム(INT)からなる群から選択される。他の適切なアルカリホスファターゼ基質は当該技術分野で知られており、限定されるものではないが、WarpRedTM、バルカンファーストレッド、フェランギ(Ferangi)ブルー、及びベクター(登録商標)ブルー、ブラック及びレッドが含まれる。特に好ましい実施態様では、ナフトールホスフェートのジアゾニウム塩は、発色性赤色検出システムに利用される。最も好ましい実施態様では、ファーストブルーBB及びナフトールホスフェート/ファーストレッド発色性検出システムが、同様の組織で利用され、よって、組織サンプルにおいて、2つの標的分子を検出する2色発色性アッセイが提供される。
いくつかの実施態様では、酵素は抗ハプテン抗体にコンジュゲートされる。これらの実施態様では、抗ハプテン抗体は、ハプテニル化核酸プローブに結合する。他の実施態様では、付加的な抗体が使用される。例えばいくつかの実施態様では、第1の抗体は、ウサギ、マウス又はヤギ抗ハプテン抗体であり、第2の抗体は、それぞれ酵素にコンジュゲートした抗ウサギ、抗マウス、又は抗ヤギ抗体である。適切なリンカー又は付着化学物質は、米国特許出願公開第2006/0246524号;同2006/0246523号、及び米国仮特許第60/739,794号に記載される。
本発明は、抗体の使用を制限しない。任意の適切な抗原結合タンパク質を利用することができる。適切な抗原結合分子の例には、限定されるものではないが、抗体、免疫グロブリン又は免疫グロブリン様分子(例えば、限定しないが、IgA、IgD、IgE、IgG及びIgM)、抗体断片、例えば当該技術分野で知られているF(ab')断片、Fab'断片、Fab'-SH断片、及びFab断片、組換え抗体断片(例えば、sFv断片、dsFv断片、二重特異性sFv断片、二重特異性dsFv断片、F(ab)'断片、単鎖Fvタンパク質(「scFv」)、ジスルフィド安定化Fvタンパク質(「dsFv」)、ダイアボディ、及びトリアボディ(当該技術分野で知られているもの)、及びラクダ抗体(例えば、米国特許第6015695号;同6005079−5874541号;同5840526号;同5800988号;及び同5759808号を参照)が含まれる。
3.標的
標的核酸分子は、任意の選択された核酸、例えばDNA又はRNAとすることができる。いくつかの実施態様では、標的核酸はスライドに固定された細胞において検出される。いくつかの実施態様では、標的核酸はスライドに固定された組織において検出される。
特定の実施態様では、標的配列は、ゲノム標的配列又はゲノムサブ配列、例えば真核生物ゲノム、例えばヒトゲノムからのものである。いくつかの実施態様では、標的核酸は細胞質RNAである。いくつかの実施態様では、標的核酸分子は、病原体、例えばウイルス、最近、又は細胞内寄生体、、例えばウイルスゲノムから選択される。いくつかの実施態様では、標的核酸配列はゲノム配列、例えば真核生物(例えば哺乳動物)又はウイルスのゲノム配列である。唯一の無反復DNAの少なくとも一部を含む、本質的に任意のゲノム標的配列に相当する標的核酸プローブを、生成させることができる。例えば、ゲノム標的配列は、真核生物ゲノム、例えば哺乳動物(例えばヒト)、真菌又は細胞内寄生体のゲノムの一部とすることができる。また、ゲノム標的配列はウイルス又は原核生物ゲノム(例えば細菌ゲノム)、又はその一部とすることもできる。特定の実施例において、ゲノム標的配列は、感染生物(例えば、ウイルス、細菌、真菌)に関連している。
いくつかの実施態様では、標的核酸分子は、病気に関連した(相関した、一般的には関与した)配列とすることができる。いくつかの実施態様では、病気又は病状に関連した標的配列は、ハイブリダイゼーションの検出は、病気又は病状に関連した情報(例えば、サンプルを得た被験者についての、診断又は予後情報)を推測するのに使用することができるように選択される。ある実施態様では、選択される標的核酸分子は、腫瘍性の病気(又は癌)に関連した標的核酸分子である。いくつかの実施態様では、ゲノム標的配列には、癌に関連した少なくとも1の遺伝子(例えば、HER2、c-Myc、N-Myc、Ab1、Bc12、Bc16、R1、p53、EGFR、TOP2A、MET、又は他のレセプター及び/又はシグナル伝達分子をコードする遺伝子等)、又は癌に関連した染色体領域が含まれる。いくつかの実施態様では、標的核酸配列は、癌に相関している、染色体構造異常、例えば転座、欠失、又は倍加(例えば遺伝子増幅又は多染色体性)に関連している可能性がある。いくつかの実施態様では、標的核酸配列は、少なくともいくつかの腫瘍性細胞において倍加又は欠失しているゲノム配列を含む。標的核酸配列は、実質的に、全体長において、少なくとも20塩基対長さ、少なくとも100塩基対長さ、少なくとも1000塩基対長さ、少なくとも50000、少なくとも100000、又は少なくとも250000塩基対の大きさで変化しうる。
標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)は、任意の数の塩基対に及ぶことができる。いくつかの実施態様では、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)は、少なくとも10000、少なくとも50000、少なくとも100000、少なくとも150000、少なくとも250000、又は少なくとも500000の塩基対長さ(例えば、100kb〜600kb、200kb〜500kb、又は300kb〜500kb)である。具体例において、標的核酸配列が真核生物ゲノム(例えば、哺乳動物ゲノム、特にヒトゲノム)からのものである場合、標的配列は、典型的には生物体のゲノムの小さな部分(又は単一染色体の小さな部分)(例えば、生物体のゲノムDNA(又は単一染色体)の20%未満、10%未満、5%未満、2%未満、又は1%未満)を表す。いくつかの例において、標的配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)が感染生物(例えばウイルス)からのものである場合、標的配列は、感染生物のゲノムの全て又はより大きな割合(例えば50%以上)を表すことができる。
特定の非限定例においては、腫瘍(例えば癌)に関連した標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)が選択される。多くの染色体異常(転座、他の再構成、倍加又は欠失を含む)が、腫瘍細胞、特に癌細胞、例えばB細胞及びT細胞白血病、リンパ腫、乳癌、結腸癌、胃癌、食道癌、神経性の癌において同定されている。よって、いくつかの例において、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)の少なくとも一部は、サンプル中の細胞の少なくともサブセットにおいて倍加又は欠失している。
癌遺伝子に関連した転座は、いくつかのヒト悪性腫瘍について知られている。例えば、染色体18q11.2のブレイクポイント領域に位置するSYT遺伝子に関与する染色体再構成は、滑膜軟組織腫瘍においては一般的である。t(18q11.2)転座は、例えば異なる標識を有するプローブを使用して同定することができ、第1のプローブは、SYT遺伝子から遠位的に伸長する標的核酸配列から生じる核酸分子を含み、第2のプローブは、SYT遺伝子に対して3'又は近接して伸長する標的核酸配列から生じる核酸を含む。これらの標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)に対応するプローブが、インサイツハイブリダイゼーション手順に使用される場合、SYT遺伝子領域にt(18q11.2)を欠く正常細胞は、2つの融合(近接近した2つの標識により生じる)シグナルを示し、SYTの2つの無傷コピーを反映する。t(18q11.2)を有する異常細胞は、単一の融合シグナルを示す。
腫瘍形質転換に関与する遺伝子倍加の多くの例が観察されており、開示されたプローブを使用するインサイツハイブリダイゼーションにより、細胞遺伝学的に検出することができる。一例において、選択された標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)は、一又は複数の悪性腫瘍(例えば、ヒト悪性腫瘍)において倍加した遺伝子(例えば、癌遺伝子)を含む。例えば、c-erbB2又はHER2/neuとしても公知のHER2は、細胞成長(代表的なヒトHER2ゲノム配列は、GENBANKTM受託番号NC_000017、ヌクレオチド35097919-35138441で提供されている)の調節における役割を担っている遺伝子である。遺伝子はチロシンキナーゼファミリーのメンバーである、185kdの膜貫通細胞表面レセプターをコードしている。HER2はヒトの乳癌、卵巣癌、胃癌及び他の癌において増幅している。よってHER2遺伝子(又はHER2遺伝子を含む染色体17の領域)は、ゲノム標的核酸配列として使用可能であり、HER2に対して特異的な結合領域を有する核酸分子を含むプローブが生成される。
他の例においては、悪性細胞において欠失(喪失)している腫瘍抑制遺伝子である標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)が選択される。例えば、染色体9p21に位置するp16領域(D9S1749、D9S1747、p16(INK4A)、p14(ARF)、D9S1748、p15(INK4B)、及びD9S1752)は、ある種の膀胱癌で欠失している。(例えば、SHGC57243、TP73、EGFL3、ABL2、ANGPTL1、及びSHGC-1322を含む)染色体1の短腕の遠位領域、及び(例えば、MAN2B1、ZNF443、ZNF44、CRX、GLTSCR2、及びGLTSCR1を含む)染色体19の動原体周囲領域(例えば、19p13-19q13)に含まれる染色体欠失は、中枢神経系のある種の固形腫瘍の特徴的分子特色である。
従って、いくつかの実施態様では、本発明は「ブレイクアパート」プローブセットを提供する。いくつかの実施態様では、ブレイクアパートプローブセットは、染色体転座に対する公知のブレイクポイントに一方の側でハイブリダイズする第1のプローブ、及び公知のブレイクポイントの他方の側でハイブリダイズする第2のプローブを含む。転座が検出可能なように、ブレイクアパートプローブセットの各プローブに対して、種々の発色性検出試薬が利用される。ブレイクアパートプローブセットの例には、限定されるものではないが、粘膜関連リンパ組織(MALT)、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、ETS-関連遺伝子(ERG)、及びアンドロゲン関連再構成パートナー様TMPRSS2(アンドロゲン調節前立腺特異的セリン2プロテアーゼ)で、前立腺癌を示唆するものが含まれる。
上述の例は、単に例証目的でのみ提供されるものであり、制限することを意図したものではない。腫瘍の形質転換及び/又は成長に相関する多くの他の細胞遺伝学的異常は、当業者には知られている。また、腫瘍の形質転換に相関しており、開示された方法において有用であり、開示されたプローブが調製可能な標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)には、EGFR遺伝子(7p12;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000007、ヌクレオチド55054219−55242525)、C-MYC遺伝子(8q24.21;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000008、ヌクレオチド128817498−128822856)、D5S271(5p15.2)、リポタンパク質リパーゼ(LPL)遺伝子(8p22;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000008、ヌクレオチド19841058−19869049)、RB1(13q14;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000013、ヌクレオチド47775912-47954023)、p53(17p13.1;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000017、相補鎖、ヌクレオチド7512464-7531642))、N-MYC(2p24;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000002、相補鎖、ヌクレオチド151835231−151854620)、CHOP(12q13;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000012、相補鎖、ヌクレオチド56196638−56200567)、FUS(16p11.2;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000016、ヌクレオチド31098954-31110601)、FKHR(13p14;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000013、相補鎖、ヌクレオチド40027817−40138734)、並びに例えば:ALK(2p23;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000002、相補鎖、ヌクレオチド29269144-29997936)、Ig重鎖、CCND1(11q13;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000011、ヌクレオチド69165054...69178423)、BCL2(18q21.3;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000018、相補鎖、ヌクレオチド58941559−59137593)、BCL6(3q27;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000003、相補鎖、ヌクレオチド188921859−188946169)、MALF1、AP1(1p32-p31;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000001、相補鎖、ヌクレオチド59019051−59022373)、TOP2A(17q21-q22;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000017、相補鎖、ヌクレオチド35798321−35827695)、TMPRSS(21q22.3;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000021、相補鎖、ヌクレオチド41758351−41801948)、ERG(21q22.3;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000021、相補鎖、ヌクレオチド38675671−38955488);ETV1(7p21.3;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000007、相補鎖、ヌクレオチド13897379−13995289)、EWS(22q12.2;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000022、ヌクレオチド27994271−28026505);FLI1(11q24.1-q24.3;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000011、ヌクレオチド128069199−128187521)、PAX3(2q35-q37;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000002、相補鎖、ヌクレオチド222772851−222871944)、PAX7(1p36.2-p36.12;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000001、ヌクレオチド18830087−18935219、PTEN(10q23.3;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000010、ヌクレオチド89613175-89716382)、AKT2(19q13.1-q13.2;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000019、相補鎖、ヌクレオチド45431556−45483036)、MYCL1(1p34.2;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000001、相補鎖、ヌクレオチド40133685-40140274)、REL(2p13-p12;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000002、ヌクレオチド60962256−61003682)、及びCSF1R(5q33-q35;例えば、GENBANKTM受託番号NC_000005、相補鎖、ヌクレオチド149413051−149473128)が含まれる。開示された標的核酸プローブ又は方法は、外来遺伝子の少なくとも任意の1つ(規定通りにはそれ以上)を含有するそれぞれのヒト染色体の領域を含む。例えば、いくつかの開示されたプローブ又は方法用の標的核酸配列は、外来遺伝子の任意の一つ、及び十分に付加的な近接ゲノム配列(遺伝子の5'、遺伝子の3'、又はその組合せにかかわりなく)を、全体で少なくとも100000塩基対(例えば、少なくとも250000、又は少なくとも500000塩基対)、又は全体で100000〜50000塩基対含む。
ある種の実施態様では、標的核酸分子に特異的なプローブを、染色体数の指標を提供する第2のプローブ、例えば染色体特異性(例えばセントロメア)プローブとの組合せでアッセイする(同一又は異なってはいるが、類似したサンプルにおいて)。例えば、少なくともHER2遺伝子を含有する染色体17の領域に特異的なプローブ(HER2プローブ)は、染色体17(17p11.1−q11.1)のセントロメアに位置するアルファサテライトDNAにハイブリダイズする染色体17(CEP17)プローブと組合せて使用することができる。CEP17プローブの包含により、相対コピー数のHER2遺伝子が測定できるようになる。例えば通常のサンプルは、2未満のHER2/CEP17比率であるが、HER2遺伝子が倍加されているサンプルは、2以上のHER2/CEP17比率を有するであろう。同様に、任意の他の選択されたゲノム標的配列の位置に対応するCEPセントロメアプローブも、同様(又は異なる)染色体における唯一の標的に対するプローブと組合せて使用することができる。
他の例において、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)は、病気又は病状と関連したウイルス又は他の微生物から選択される。細胞又は組織サンプルにおける、ウイルス-又は微生物-誘導性標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)は、生物体の存在の指標となる。例えば、プローブは、癌遺伝子又は病原体ウイルス、細菌又は細胞内寄生体(例えば、熱帯熱マラリア原虫及び他のマラリア種、リーシュマニア(種)、クリプトスポリジウム・パルバム、赤痢アメーバ、及びランブル鞭毛虫、並びにトキソプラズマ、エイメリア、タイレリア、及びバベシア種)のゲノムから選択することができる。
いくつかの例において、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)はウイルスゲノムである。例示的なウイルス及び対応するゲノム配列(GENBANKTM 括弧中の RefSeq受託番号)には、ヒトアデノウイルスA(NC_001460)、ヒトアデノウイルスB(NC_004001)、ヒトアデノウイルスC(NC_001405)、ヒトアデノウイルスD(NC_002067)、ヒトアデノウイルスE(NC_003266)、ヒトアデノウイルスF(NC_001454)、ヒトアストロウイルス(NC_001943)、ヒトBKポリオーマウイルス(V01109;GI:60851) ヒトボカウイルス(NC_007455)、ヒトコロナウイルス229E(NC_002645)、ヒトコロナウイルスHKU1(NC_006577)、ヒトコロナウイルスNL63(NC_005831)、ヒトコロナウイルスOC43(NC_005147)、ヒトエンテロウイルスA(NC_001612)、ヒトエンテロウイルスB(NC_001472)、ヒトエンテロウイルスC(NC_001428)、ヒトエンテロウイルスD(NC_001430)、ヒトエリスロウイルスV9(NC_004295)、ヒト泡沫状ウイルス(NC_001736)、ヒトヘルペスウイルス1(単純ヘルペスウイルス1型)(NC_001806)、ヒトヘルペスウイルス2(単純ヘルペスウイルス2型)(NC_001798)、ヒトヘルペスウイルス3(水痘帯状疱疹ウイルス)(NC_001348)、ヒトヘルペスウイルス4 1型(エプスタイン-バーウイルス1型)(NC_007605)、ヒトヘルペスウイルス4 2型(Eエプスタイン-バーウイルス2型)(NC_009334)、ヒトヘルペスウイルス5菌株AD169(NC_001347)、ヒトヘルペスウイルス5菌株メルリン(Merlin)菌株(NC_006273)、ヒトヘルペスウイルス6A(NC_001664)、ヒトヘルペスウイルス6B(NC_000898)、ヒトヘルペスウイルス7(NC_001716)、ヒトヘルペスウイルス8M型(NC_003409)、ヒトヘルペスウイルス8P型(NC_009333)、ヒト免疫不全ウイルス1(NC_001802)、ヒト免疫不全ウイルス2(NC_001722)、ヒト免疫不全ウイルス(NC_004148)、ヒトパピローマウイルス−1(NC_001356)、ヒトパピローマウイルス−18(NC._001357)、ヒトパピローマウイルス−2(NC_001352)、ヒトパピローマウイルス−54(NC_001676)、ヒトパピローマウイルス−61(NC_001694)、ヒトパピローマウイルス−cand90(NC_004104)、ヒトパピローマウイルスRTRX7(NC_004761)、ヒトパピローマウイルス10型(NC_001576)、ヒトパピローマウイルス101型(NC_008189)、ヒトパピローマウイルス103型(NC_008188)、ヒトパピローマウイルス107型(NC_009239)、ヒトパピローマウイルス16型(NC_001526)、ヒトパピローマウイルス24型(NC_001683)、ヒトパピローマウイルス26型(NC_001583)、ヒトパピローマウイルス32型(NC_001586)、ヒトパピローマウイルス34型(NC_001587)、ヒトパピローマウイルス4型(NC_001457)、ヒトパピローマウイルス41型(NC_001354)、ヒトパピローマウイルス48型(NC_001690)、ヒトパピローマウイルス49型(NC_001591)、ヒトパピローマウイルス5型(NC_001531)、ヒトパピローマウイルス50型(NC_001691)、ヒトパピローマウイルス53型(NC_001593)、ヒトパピローマウイルス60型(NC_001693)、ヒトパピローマウイルス63型(NC_001458)、ヒトパピローマウイルス6b型(NC_001355)、ヒトパピローマウイルス7型(NC_001595)、ヒトパピローマウイルス71型(NC_002644)、ヒトパピローマウイルス9型(NC_001596)、ヒトパピローマウイルス92型(NC_004500)、ヒトパピローマウイルス96型(NC_005134)、ヒトパラフルエンザウイルス1(NC_003461)、ヒトパラインフルエンザウイルス2(NC_003443)、ヒトパラインフルエンザウイルス3(NC_001796)、ヒトパレコウイルス(NC_001897)、ヒトパルボウイルス4(NC_007018)、ヒトパルボウイルスB19(NC_000883)、ヒト呼吸器多核体ウイルス(NC_001781)、ヒトライノウイルスA(NC_001617)、ヒトライノウイルスB(NC_001490)、ヒトスプマレトロウイルス(NC_001795)、ヒトT−リンパ球向性ウイルス1(NC_001436)、ヒトT−リンパ球向性ウイルス2(NC_001488)が含まれる。
ある種の例では、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)は、癌遺伝子ウイルス、例えばエプスタイン-バーウイルス(EBV)又はヒトパピローマウイルス(HPV、例えば、HPV16、HPV18)からのものである。他の例では、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)は病原体ウイルス、例えば呼吸器多核体ウイルス、肝炎ウイルス(例えば、C型肝炎ウイルス)、コロナウイルス(例えば、SARSウイルス)、アデノウイルス、ポリオーマウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、又は単純ヘルペスウイルス(HSV)からのものである。
4.サンプルを分析するための方法
いくつかの実施態様では、本発明は、サンプルの分析、ハイブリダイゼーション及びシグナルプロセシング及び検出のための方法を提供する。これらの方法は、特にサンプルに適用され、ここでブレイクアパートプローブセットが、サンプル中の遺伝子の再構成、例えばALK遺伝子の再構成を検出するために使用される。ブレイクアパートプローブセットは、一般的に、再構成に関連インサイツ例えばブレイクポイントに対してそれぞれ5'及び3'である、標的配列領域を指向する、少なくとも5'及び3'プローブセットを含む。いくつかの好ましい実施態様では、プローブは、それらが異なる色調の色素原、例えば青色及び赤色色素原又は色素原(例えば、青色又は赤色色素原)と銀(例えば、銀ISHを用いる)の組合せで検出されるように標識される。例として、非小細胞肺癌(NSCLC)においてALK再構成を使用すると、再構成されていない配列ALK遺伝子は、紫色のシグナル、又は場合によってはわずかに分離した赤色と青色のシグナルとして可視化される、赤色と青色の色素原の「融合シグナル」を示す。ALK遺伝子が再構成されている場合、赤色及び青色のシグナルは分離している。
ISH結果の臨床的使用は、好ましくは広いカットオフ範囲にわたる感度及び特異性により決定されるような、方法のロバスト性に依存し、ここでカットオフは、再構成が存在する場合のスコアである、サンプル内の細胞のパーセンテージである。本発明は、臨床サンプルに容易に適用され、自動化に適したロバスト試験を提供する。本発明の方法において、サンプル中の細胞は、融合シグナル又は異常シグナルを有する場合にスコア化される。好ましい実施態様では、融合シグナル以外の任意のシグナルの存在は、異常としてスコア化される。このような異常シグナルの例には、シグナルの分割、5'シグナルの損失、3'シグナルの損失、融合及び分割の組合せ等が含まれる。このシステムは、異常シグナルが別々に分類されるシステムと比較して、かなり単純である(例えば、Kwakら, N Eng J Med 363(18):1693-1703 (2010); Eunheeら, J. Thor. Onc. 6(3):459-465 (2011)を参照)。驚くべきことに、本発明の方法は、臨床サンプルからのRNA及びタンパク質発現データと比較して、広範囲のカットオフで100%特異性及び感度を提供する。
複数のALKインヒビターは、ALK再構成を用いた、NSCLCを処置するための癌用薬剤として開発されている。本発明の方法は、ALKインヒビターも用いた処置に適切な患者を同定するのに有用である。いくつかの実施態様では、5'及び3'ALKブレイクアパートプローブは、患者のサンプルにハイブリダイズし、例えば5'プローブ用に1色、3'プローブ用に1色生成する、発色性検出システムを用いて検出される。上述したように、サンプルは分析され、サンプル内の細胞が、正常な融合シグナル又は異常なシグナルを有する場合にスコア化され、ここで異常なシグナルは、正常な融合シグナル以外の任意のシグナルである。異常なシグナルを有し、細胞の約15%〜75%、20%〜60%、25%〜45%、及び27%〜38%からなる群から選択されるカットオフ範囲に入る異常なシグナルを有するサンプルは、ALK再構成に対してポジティブであるとスコア化される。いくつかの実施態様では、ポジティブサンプルが取られた患者は、ALKインヒビターを用いた処置の対象であると同定されている。いくつかの実施態様では、ALKインヒビターが患者に投与される。
実施例1
この実施例は、アルカリホスファターゼを変性させ、続く第1の発色性検出反応に必要な時間に関するデータを提供する。
抗DIG抗体+抗マウスAP抗体+ブロック+赤色検出
** ブロック+抗DNP抗体+抗ウサギAP抗体+赤色検出
実施例2
この実施例は、いくつかの異なる2色CISHプロトコルからのデータを提供する。データには、ブロック工程後、青色発色性沈殿物が残存していることが示されており(プロトコル1に対してプロトコル2を比較、参照)、37℃での付加的なブロック工程は、第1の検出システムからの有色沈積物に悪影響を及ぼさなかった。ブロック工程が使用される場合、青色及び赤色のISHシグナルの双方がはっきりと生成され(プロトコル6に対してプロトコル7を比較、参照)、近接近しているプローブは、紫色の組合せた色調を生じせしめた。
DIG標識5'ALKプローブ及びDNP標識3'ALKプローブの同時ハイブリダイゼーション
実施例3
ホルムアミドを用いた変性工程を、2色検出プロトコルにおいて、いくつかのプローブセットを使用した。図2は、ブロック工程が2つの異なる色調検出システム(紫色のISHシグナル中)で使用されない場合の、明視野ブレイクアパートインサイツハイブリダイゼーションの色調概略図(赤及び青)を示す写真を提供する。図3は、APベースの2色インサイツハイブリダイゼーションシグナルにおける、ブロック工程(すなわち、ホルムアミドを用いた処理)の影響を示す、例示的写真を提供する。図3は、ブロックが色調検出システム間で使用される場合に、バックグランド染色が大きく低下することをさらに例証する。
物質及び方法
ALK及びMALT1プローブの設計。ブレイクアパートアッセイを、ALK遺伝子座の配列を評価するように設計した。2つの無反復プローブを生成させ、ALK遺伝子の隣接セントロメア領域(770kb)及びテロメア領域(683kb)にハイブリダイズさせた。生物情報学的ツール(Human Genome Browser and Repeat Masker)を使用し、反復エレメントを除去した。プライマー3プログラム(http://primer3.sourceforge.net)を使用し、領域を横切る唯一の配列に対してプライマーを設計した。設計されたPCR断片及びプライマーを、ヒトゲノムに対する類似性について分析し、ヒトBLAT及びBlastntプログラムにより転写した(ワールドワイドウェブのgenome.ucsc.edu/cgi-bin/hgBlat)。他の領域に対する高度な類似性を示す断片を除外し、全てのPCR断片を、配列決定により検証した。5'ALKプローブ(全サイズ113kb)に対するPCR断片をライゲーションし、ランダム増幅させ、ジゴキシゲニン(DIG)にコンジュゲートしたdUTPを使用するニックトランスレーションにより標識した(Roche Applied Sciences, Indianapolis, IN)。同様に、3'ALKプローブ(全サイズ154kb)を、2,4 ジニトロフェニル(DNP)にコンジュゲートしたdCTPを使用するニックトランスレーションにより標識した(Ventana Medical Systems, Inc. Tucson, AZ)。
同じ技術を適用することにより、MALT1ブレイクアパートプローブを、MALT1遺伝子の公知のブレイクポイント領域に隣接する、693kbのテロメア領域(3'MALT1プローブ用の標的配列)、及び〜500kbのセントロメア領域(5'MALT1プローブ用の標的配列)をカバーするように設計した。反復枯渇した5'MALT1プローブ(全サイズ160kb)をDNPで、3'MALT1プローブ(全サイズ148kb)をDIGで、それぞれ標識した。
ALK及びMALT1プローブ特異性試験。5'及び3'ALKのDNAプローブの種子を、Vysisニックトランスレーションキット(Abbott Molecular Inc., Des Plaines, IL)を使用し、スペクトルグリーンdUTPを用いて個々に標識し、NucAwayスピンカラム(Ambion, Austin, TX)を使用して精製し、5'DIG標識ALKプローブ及び3'DNP標識ALKプローブと同様の緊縮性で処方した。Vysis CEP2スペクトルオレンジ標識プローブ(CEP2オレンジ色プローブ)(Abbott Molecular Inc., Des Plaines, IL)を使用し、5'ALKスペクトルグリーン標識プローブ(5'ALK緑色プローブ)及び/又は3'ALKスペクトルグリーン標識プローブ(3'ALK緑色プローブ)を評価するために、同容量のCEP2オレンジ色プローブと5'ALK緑色プローブ(又は3'ALK遺伝子プローブ)を、アルコール脱水後に、比較ゲノムハイブリダイゼーション中期御トロールスライド(Abbott Molecular Inc., Des Plaines, IL)に適用した。標的中期のプローブを84℃で同時変性させ、密封された加湿チャンバー(StatSpin, Inc., Westwood, MA)内にて、42℃で一晩ハイブリダイズさせた。2X SSCを用い、72℃で2分、緊縮洗浄を実施し、空気乾燥後にDAPI II(Abbott Molecular Inc.)でカバースライドをかけた。ALKプローブと同様、5'及び3'MALT1 DNAプローブの種子を、スペクトルグリーンdUTPで個々に標識し、ALKプローブと同様の方式で、Vysis CEP18スペクトルオレンジ(Abbott Molecular Inc.)プローブに対する、それらの共局在性を評価した。適切なフィルターを具備するZeiss Axioskop蛍光顕微鏡(Carl Zeiss MicroImaging, Inc., Thornwood, NY)を使用し、SPOT CCD顕微鏡デジタルカメラ(Diagnostic Instruments, Inc., Sterling Heighs, MI)にて写真を撮った。
コントロール及び試験臨床組織サンプル。常套的にプロセシングされ、ホルマリン固定され、パラフィン包埋された扁桃腺のサンプルを、共局在化した5'及び3'ALK又はMALT1プローブセットを可視化するための、ネガティブコントロールとして使用した。記録されたALCL及びMALTのリンパ腫のケースを、それぞれALK又はMALT1ba-ISHアッセイの性能試験により分析した。組織ブロックを4μmに切断し、荷電したガラススライド上に配した。
自動化された明視野ブレイクアパートインサイツハイブリダイゼーションプロトコル。明視野インサイツハイブリダイゼーションALK及びMALT1遺伝子のブレイクアパートアッセイについての、全ての最適化及び性能評価を、BenchMark(登録商標)XT自動化スライドプロセシングシステム(Ventana Medical Systems, Inc., Tucson, Arizona, United States)を用いて実施した。対比染色に対するベーキングからの全ての工程を、中断なしに実施可能なように、ba-ISH機器ソフトウェアを作製した。機器においてスライドを65℃で20分ベーキングし、その後Liquid CoverslipTM(Ventana)プライムドEZ PrepTM脱パラフィン工程を実施した。1xの反応用バッファーを用いた加熱処理(トリスベースのpH7.6バッファー、Ventana)と、ISHプロテアーゼ2又はISHプロテアーゼ3(Ventana)を用いた組織消化の組合せにより、DNA標的を回収した。5'及び3'ALK又はMALTプローブ(各15μg/ml)の混合物を、Ventanaハイブリダイゼーション用バッファーにおいて、ヒト胎盤DNA(2mg/ml)と共に処方した。プローブと標的DNAを85℃で20分同時変性させ、44℃で5時間ハイブリダイゼーションを実施した。緊縮洗浄工程を、2X SSC(Ventana)を用い、72℃で実施した。ALK及びMALT ba-ISH適用の双方にとっての、ISHシグナル検出のシーケンスを、青色検出、続いて赤色検出を用いて実施した(図1)。DIGハプテンをマウス抗DIG抗体で標識し、DIG抗体をAP-コンジュゲートしたヤギ抗マウス抗体と反応させ、AP酵素をファーストブルーで着色させた。ついで、AP酵素をハイブリダイゼーション用バッファーを用いて30分変性させた。2X SSCを用いてスライドを洗浄させた後、第2のISH検出を実施した。DNPハプテンをウサギ抗DNP抗体で標識し、DNP抗体をAPコンジュゲートしたヤギ抗ウサギ抗体と反応させ、AP酵素をファーストレッド検出で着色させた。全てのスライドを、ヘマトキシリンII(Ventana)及び青化試薬(Ventana)で対比染色した。対比染色されたスライドを、スライドを洗浄するために、DAWN(登録商標)(Proctor & Gamble Company, Cincinnati, OH)を含有する蒸留水ですすいだ。最後に、空気乾燥されたスライドに、Tissue-Tek(登録商標)フィルムカバースライド(Sakura Finetek Japan, Tokyo, Japan)をかけた。ba-ISHスライドを分析し、ニコンデジタルカメラDS-Fi1(Nikon)を具備するNikon ECLPSE 90i顕微鏡(Nikon Instruments Inc., Melville, NY)を用いて写真を撮った。
結果及び分析
ALK及びMALTプローブ特異性
5'及び3'ALKのDNAプローブの染色体2への局在化。スペクトルグリーン(5'ALK緑色プローブと3'ALK緑色プローブ)、及びVysis CEP2 スペクトルオレンジ(CEP2オレンジ色プローブ)でニックトランスレーションされた5'又は3'ALKのDNAプローブの同時ハイブリダイゼーションを、正常なリンパ球中期展伸において実施した(図6A及びB)。5'ALK緑色プローブとVysis CEP 2オレンジ色プローブを同じ染色体に局在化させると、予期するように、5'ALKプローブが染色体2の短(p)腕に検出された(図6A)。3'ALK緑色プローブ、及びVysis CEP 2オレンジ色プローブも、同じ染色体に局在化させると、3'ALKプローブが染色体2の短(p)腕にハイブリダイズした(図6B)。5'ALK緑色プローブ又は3'ALK緑色プローブのいずれかと、他の染色体とのクロス-ハイブリダイゼーションは、観察されなかった。よって、5'及び3'ALKプローブの、正常なリンパ球中期展伸における、標的配列に対する独立した特異性が示された。
5'及び3'MALT1のDNAプローブの染色体18への局在化。スペクトルグリーン(5'MALT1緑色プローブと3'MALT1緑色プローブ)、及びVysis CEP 18スペクトルオレンジ(CEP18オレンジ色プローブ)でニックトランスレーションされた5'又は3'MALT1のDNAプローブのハイブリダイゼーションを、正常なリンパ球中期展伸において実施した(図7C及びD)。5'MALT1緑色プローブとVysis CEP 18オレンジ色プローブを、染色体18の長(q)腕に局在化させた(図6C)。3'MALT1緑色プローブ、及びVysis CEP 18オレンジ色プローブも、染色体18の長(q)腕に局在化していることが示された。5'MALT1緑色プローブ又は3'MALT1緑色プローブのいずれかと、他の染色体とのクロス-ハイブリダイゼーションは、観察されなかった。よって、5'MALT1及び3'MALT1プローブの、染色体18における、標的配列に対する特異性が示された。
ALK及びMALT1明視野ブレイクアパートISH性能
扁桃腺における正常なALK及びMALT1遺伝子。ホルマリン固定され、パラフィン包埋された扁桃腺切片における各プローブの性能を確認するために、5'ALKプローブの青色検出(図8A)及び3'ALKプローブの赤色検出(図7B)を別々に実施した。1-2の青色又は赤色ドットは、正常の扁桃腺細胞において観察されるため、我々は、5'ALK及び3'ALKプローブが正しくDNA標的にハイブリダイズしており、APベースのISH検出を使用し、各標的に対して適切な感度が達成されていることを確認した。ALK ba-ISHが正常な扁桃腺切片で実施されている場合、5'ALKプローブ及び3'ALKプローブは同時局在化しており、紫色ドットとして、青色及び赤色ドットの重複が生じた(図7C)。よって、この観察により、5'及び3'ALKプローブの双方が、標的DNA配列に成功裏にハイブリダイズしていることが確認された。正常な扁桃腺細胞において、青色又は赤色のみのドットを示す、いくつかの細胞が存在することを記しておくべきである。全細胞におけるISHアッセイとは異なり、組織切片でのDNA ISHにおいて、多くの細胞は、組織切片内に部分的に現れるのみである。また、3'MALT1プローブに対する青色検出(図7D)及び5'MALT1プローブに対する赤色検出(図8E)を、正常な扁桃腺切片における各プローブのアッセイ性能を試験するために、別々に実施した。ALKプローブを用いて見られるように、正常な扁桃腺細胞の核には、1-2の青色又は赤色MALT1 ISHシグナルが存在した。よって、我々は、5'及び3'MALT1プローブが、自動化されたISHプロトコルを用いて正しい標的配列と認識し、各MALT1プローブハイブリダイゼーションに対する感度が十分であることを確認した。3'MALT1及び5'MALT1プローブは、ba-ISHにおいて共に試験され、アッセイでは、扁桃腺切片において青色と赤色とが重複した結果として、紫色ドットのシグナルが生じた(図8F)。ALK ba-ISHアッセイにおいては、青色又は赤色のISHシグナルのみを含む、正常な扁桃腺細胞が存在した。上述したように、この現象は、スライスされた組織切片における部分的細胞の故である。このことは、FISHベースの融合シグナル及びブレイクアパート/スプリット-シグナルアッセイ(Van Dongenら. 2005)における問題点である。融合シグナルISH及びブレイクアパートISHアッセイには、「擬陽性」及び「擬陰性」のバックグランドが常に存在するであろう。APベースのシグナルの組合せは、種々のブロック法を使用することにより、免疫組織化学適用において多重化しており(van der Loos and Teeling, 2008; Patersonら, 2008; Piriciら, 2009)、2つのISHアッセイ間の熱処理が効果的である。しかしながら、2つのプローブの混合物を使用する、明視野2色ISH適用について、2つのAP検出間の熱ブロック工程により、プローブと標的との間のハイブリダイゼーションが変性する。よって、我々は、別のブロック法を見つける必要がある。我々は、プローブとDNA標的との間の特異的ハイブリダイゼーションを保存しつつ、ハイブリダイゼーション用バッファーが、AP酵素用のブロック/変性試薬として有用であることを観察した。
リンパ腫における転座したALK及びMALT1遺伝子。ALK及びMALT1遺伝子に対する明視野ba-ISHを、それぞれ ALK+ALCL及びMALTリンパ腫のケースに適用した(図8)。紫色のドットに見える、重複した青色及び赤色のALK ISHシグナルが、ホルマリン固定され、パラフィン包埋されたALK+ALCL組織切片の正常なリンパ球で観察された(図8A)。単離された青色及び赤色のブレイクアパートISHシグナルがALK+リンパ腫細胞で見られ、無傷のALK遺伝子は、同様の細胞において、重複した青色及び赤色シグナルと伴い可視化された。よって、ALK転座は、光学顕微鏡を使用する、自動化された明視野ba-ISHを用いて示され、組織形態及びISHシグナルと相関している。正常な扁桃腺切片で観察されるように、5'及び3'MALT1ISHシグナルは、MALTリンパ腫のケースの正常なリンパ球の核において、紫色のドットとして見える(図8C)。しかしながら、別の5'及び3'MALT1 ISHシグナルは、それぞれ赤色及び青色ドットとしてはっきりと可視化され、MALTリンパ腫細胞において重複した5'及び3'MALT1 ISHシグナルも同様である(図8D)。ALK ba-ISHアッセイに使用される同様のba-ISH適用を、任意のプロトコル変更をすることなく、MALT1遺伝子の再構成を示すために、成功裏に使用した。
再構成した5'及び3'ALK又はMALT1領域の間の距離は一定ではなく、遺伝子のブレイクポイントの展伸性に依存する。各ケースの全てのリンパ腫細胞が同様の遺伝子の再配置パターンを示すことが明らかであるため、リンパ腫における遺伝子の再構成はランダム事象であるか、又はリンパ腫細胞の不均一性が存在すると推測される。ALK+ALCL間のリンパ腫細胞、及びMALTリンパ腫の大きさは、有意に異なっている。細胞が大きくなればなるほど、切片化からのブレイクアパートISHシグナルのトランケーションアーチファクト「擬陽性」の可能性が大きくなる。よって、ba-ISHスライドが読まれる場合、一方の単色ISHシグナルが:1)トランケーションアーチファクト、2)遺伝子欠失、又は3)遺伝子転座の故である場合、一方は注意深く考慮しなければならない。病理学者の間でスコア化される、高い一致率のブレイクアパートISHスライドが達成可能なように、単純なスコア化方法を開発しなければならない。また、2つの単色ISHシグナル間の距離をさらに分析することが、特定の病気に対する正確な遺伝子ブレイクアパート状態に必要である。
実施例4
まず、赤色検出を実施し、続いて青色検出を実施することを除き、実施例2の手順を繰り返した。結果を図9に与える。
実施例5
青色及び赤色検出工程の間に、変性のためのSDSを使用することを除き、実施例2の手順を繰り返した。結果は示さないが、不満足なものであった。
実施例6
この実施例は、ALK座位の5'-及び3'-領域にハイブリダイズする1対のプローブを使用して、NSCLCを煩っている患者からの、固定され包埋された肺腫瘍組織における、2色CISH及びSISH/CISHインサイツハイブリダイゼーションの評価を記載する。ALKの発現の増加に至るALK遺伝子再構成を検出するために、プローブを使用し、ALKインヒビター治療に対する反応性が高い可能性が示されている。2色CISH(青-赤)及びSISH/CISH(黒-赤)を、複製物に20の肺腫瘍組織が入った組織マイクロアレイにおいて実施し、そのうちの10は、ALK発現に対してポジティブであると予定しており、10は、IHC及び逆転写酵素PCR(RT-PCR)により、ALK発現に対してネガティブであると予定している。得られた染色された試料を明視野条件で評価し、5'-及び3'-ALKシグナルの数及び相対的位置について、試料毎に50の細胞を列挙した。2色CISHで染色されたアレイは、単一リーダーにより列挙され、複製物毎に1つの組織試料を評価し、次のISHパラメーターを測定した:
P1. 融合した5'-及び3'-ALKシグナルのみを有する細胞パーセント
P2. 融合及び分割した5'-及び3'-ALKシグナルの双方を有する細胞パーセント
P3. 分割した5'-及び3'-ALKシグナルのみを有する細胞パーセント
P4. 融合した5'-及び3'-ALKシグナル及び孤立した5'-シグナルの双方を有する細胞パーセント
P5. 融合した5'-及び3'-ALKシグナル及び孤立した3'-シグナルの双方を有する細胞パーセント
P6. 孤立した5'-ALKシグナルのみを有する細胞パーセント
P7. 孤立した3'-ALKシグナルのみを有する細胞パーセント
P8. 任意の非融合の5'-及び3'-ALKシグナルを有する細胞パーセント
P9. 任意の分割した5'-及び3'-ALKシグナル又は孤立した3'-シグナルを有する細胞パーセント
P10. 任意の分割した5'-及び3'-ALKシグナル又は孤立した5'-シグナルを有する細胞パーセント
P11. 任意の分割した5'-及び3'-ALKシグナルを有する細胞パーセント
0〜100%細胞のカットオフ値を各パラメーターに適用し、ALK再構成について、ISHによりポジティブ(パラメーター値≧カットオフ値)、又はISHによりネガティブ(パラメーター値<カットオフ値)として、各試料を分類した。カットオフ値にて、感度及び特異性をALKの再構成能力について算出し、IHC/RT-PCRにより測定されるようにして、ALK発現を同定した。4つの最も良好な実行パラメータについての受信機運用特性(ROC)曲線を図10にプロットした。各パラメーターに対するカットオフ値の最適範囲を同定するために、DFI=((1−感度)+(1−特異性))1/2であるDFI(理想値からの距離)を、ROCプロットにおける全ての点について、図11に対カットオフ値でプロットした(DFIの記載については、Heselmeyer-Haddadら.(2003) Am J Pathol, 163, 1405-1416を参照)。これらの図から、100%感度及び特異性(DFI=0)を提供する孤立した3'-シグナル又は任意の分割した5'-及び3'-ALKシグナルを有する細胞パーセント、及び任意の非融合の5'-及び3'-ALKシグナル(すなわち、任意の分割した又は孤立したシグナル)を有する細胞パーセントのみがわかる。図11から、これら2つのパラメーターの前者が、最も高いレベルの感度及び特異性を提供する最も広い範囲のカットオフ値により測定される場合、最もロバスト性のあるアッセイを提供することがわかる。前者のパラメーターについて、27〜38%の細胞のカットオフが、完全な性能(100%感度及び特異性、DFI=0)を提供し、非常に良好な性能は、27〜50%の細胞のカットオフ(DFI≦0.1)、及び27〜74%のカットオフ(DFI≦0.2)に見いだされた。
ついで、2色CISH及びSISH/CISHハイブリダイゼーションが、4人の病理学者により列挙され、各試料の複製物、及び評価されたパラメーターの数の双方の評価を拡大し、以下のように命名した:
P2: 任意の非融合シグナルを有する細胞%
P3: 対になった分割シグナルのみを有する(融合又は非対シグナルを有さない)細胞%
P4: 融合し対になった分割シグナルを有する(非対シグナルを有さない)細胞%
P5: 対になった分割シグナルを有し、融合シグナルを有する又は有さない(非対シグナルを有さない)細胞%
P6: 他の融合又は非対シグナルにかかわらず、対になった分割シグナルを有する細胞%
P7: 任意の非対5'-ALKシグナル(類)を有する細胞%
P8: 融合シグナル及び任意の非対5'-ALKシグナル(類)を有する細胞%
P9: 任意の非対3'-ALKシグナル(類)を有する細胞%
P10: 融合シグナル及び任意の非対3'-ALKシグナル(類)を有する細胞%
P11: >2の全5'-ALKシグナルを有する細胞%
P12: >2の全3'-ALKシグナルを有する細胞%
P13: >2の融合シグナルを有する細胞%
P14: >2の対になった分割シグナルを有する細胞%
P15: >1の非対5'-ALKシグナルを有する細胞%
P16: >1の非対3'-ALKシグナルを有する細胞%
P17: 対になった分割シグナル又は非対の5'-ALKシグナル(類)のみを有する(融合又は孤立した3'-ALKシグナルを有さない)細胞%
P18: 融合シグナル(類)及び対になった分割シグナル又は非対の5'シグナル(類)を有する(非対の3'シグナル(類)を有さない)細胞%
P19: 任意の対になった分割又は非対の5'シグナル(類)を有する(非対の3'シグナル(類)を有さない)細胞%
P20: 対になった分割シグナル又は非対の3'-ALKシグナル(類)のみを有する(融合又は孤立した5'-ALKシグナルを有さない)細胞%
P21: 融合シグナル(類)及び対になった分割シグナル又は非対の3'シグナル(類)を有する(非対の5'シグナル(類)を有さない)細胞%
P22: 任意の対になった分割シグナル又は非対の3'シグナル(類)を有する(非対の5'シグナル(類)を有さない)細胞%
P23: 平均の全5-ALKシグナル/細胞
P24: 平均の全3'-ALKシグナル/細胞
P25: 平均の融合シグナル/細胞
P26: 平均の対になった分割シグナル/細胞
P27: 平均の非対5'-ALKシグナル/細胞
P28: 平均の非対3'-ALKシグナル/細胞
P29: 平均の非融合5'-ALK/細胞
P30: 平均の非融合3'-ALK/細胞
P31: 平均の対になった分割+過度の5'-又は3'-ALK/細胞
第1の分析により、各試料の双方の複製において、4人の病理学者の組合せた結果を使用し、ROC曲線を作製した。病理学者の組合せでは、2色CISH又はSISH/CISHの染色した試料のいずれかで、100%感度及び特異性が達成されなかった。最も良好なパラメーター性能で測定されたように、また最初の単一リーダー研究で見出されたように、ROC曲線下の領域(AUC)を、各曲線について算出したところ、任意の非融合5'-及び3'-ALKシグナルを有する細胞パーセント(4-リーダー研究におけるP2)が、SISH/CISHの染色した試料において、AUC=0.833を有する最も良好な性能(最も高いAUC値)を提供した。このパラメーターにより、45〜66%のカットオフ値に見出される最も良好な性能を有する他のパラメーターと比較して、DFI対カットオフ曲線における広範囲の最低値が提供された。分割3'-及び5'-ALKシグナル、及び非対5'-又は3'-ALKシグナル/細胞の平均数の関連パラメーター(4-リーダー研究におけるP31)により、SISH/CISHの染色した試料での、4-リーダー研究におけるP2に近い、良好な性能(AUC=0.823)が提供された。一般的に、4-リーダーは、単一リーダーよりも2色CISH染色を列挙するのがより困難である。2色CISHシグナルの列挙に伴いよく知られていることは、4-リーダーについての問題である可能性があり、さらに訓練することで、それらの結果が改善されることが予期される。
上の明細書で述べた全ての刊行物及び特許は、ここでは出典明示により援用される。本発明の記載された方法及びシステムの様々な修正及び変形は、本発明の範疇及び趣意を逸脱することなく、当業者には明らかであろう。本発明は特定の好ましい実施態様に関連して記載したが、請求された本発明は、このような特定の実施態様に過度に限定されるべきではないと理解される。実際、この発明の分野の当業者にとって明らかな、本発明を実施するための記載の方法の種々の変形は、以下の請求の範囲の範疇に入ることを意図している。

Claims (14)

  1. サンプル中の核酸の検出方法であって、
    少なくとも第1及び第2核酸プローブを前記サンプル中の第1及び第2標的核酸にハイブリダイズさせ;
    酵素と第1発色性基質系を含み前記第1核酸プローブに特異的な第1発色性検出試薬に前記サンプルを接触させ、ここで、該接触は、前記酵素が前記第1発色性基質系に作用して検出可能な第1色素原を生じる条件下でなされ;
    ホルムアミド、アルキル置換アミド、尿素又は尿素系変性剤、チオ尿素、及び塩酸グアニジンからなる群から選択される変性剤を含む溶液で前記サンプルを処理し;
    酵素と第2発色性基質系を含み前記第2核酸プローブに特異的な第2発色性検出試薬に前記サンプルを接触させ、ここで、該接触は、前記酵素が前記第2発色性基質系に作用して検出可能な第2色素原を生じる条件下でなされ;及び
    第1及び第2の検出可能な色素原を検出する
    ことを含む方法。
  2. 前記第1核酸プローブが第1ハプテンを含み、前記第2核酸プローブが第2ハプテンを含み、場合によっては、前記第1ハプテンがDIGとDNPの一方であり、第2ハプテンがDIGとDNPの他方である請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1発色性基質系が、ファーストブルーBB又はナフトールホスフェート/ファーストレッドの一方であり、前記第2発色性基質系が、ファーストブルーBB/ナフトールホスフェート及びナフトールホスフェート/ファーストレッドの他方から選択される請求項1に記載の方法。
  4. 前記サンプルがスライドに固定された組織サンプルを含む請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1及び第2の検出可能な色素原が明視野顕微鏡によって検出される請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1核酸プローブに特異的な前記第1発色性検出試薬が、前記第1ハプテンに特異的な第1抗体と該第1ハプテンに特異的な該第1抗体に特異的な第2抗体をさらに含み、ここで前記第1ハプテンに特異的な前記第1抗体に特異的な前記第2抗体が酵素にコンジュゲートし、前記第2核酸プローブに特異的な前記第2発色性検出試薬が、前記第2ハプテンに特異的な第1抗体と前記第2ハプテンに特異的な前記第1抗体に特異的な第2抗体を更に含み、前記2ハプテンに特異的な前記第1抗体に特異的な前記第2抗体が酵素にコンジュゲートしている請求項2に記載の方法。
  7. 前記第1核酸プローブに特異的な前記第1発色性検出試薬が、前記第1ハプテンに特異的であり、酵素にコンジュゲートしている第1抗体と、前記第2ハプテンに特異的であり、酵素にコンジュゲートしている第2抗体をさらに含む請求項2に記載の方法。
  8. 前記酵素が、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ及びβ-ラクタマーゼからなる群から選択される請求項6又は7に記載の方法。
  9. ハイブリダイズ工程及び接触工程が自動化されている請求項1に記載の方法。
  10. 酵素と第1発色性基質系を含み第1核酸プローブに特異的な第1発色性検出試薬と;
    酵素と第2発色性基質系を含み第2核酸プローブに特異的な第2発色性検出試薬と;
    ホルムアミド、アルキル置換アミド、尿素又は尿素系変性剤、チオ尿素、及び塩酸グアニジンからなる群から選択される変性剤
    を含んでなる、請求項1〜9の何れか1項に記載の方法のためのキット。
  11. 前記第1及び第2発色性検出試薬中の前記酵素が同じ酵素である請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
  12. 前記酵素がアルカリホスファターゼである請求項11に記載の方法。
  13. 前記基質がアルカリホスファターゼ基質である請求項11又は12に記載の方法。
  14. 前記アルカリホスファターゼ基質が、ナフトールホスフェート/ファーストレッド、ファーストレッドKL/ナフトールAS-TR、ナフトールホスフェート/フクシン、ナフトールホスフェート/ファーストブルーBB(4-(ベンゾイルアミノ)-2,5-ジエトキシベンゼンジアゾテトラクロロジンケート)、5-ブロモ,4-クロロ,3-インドリルホスフェート(BCIP)/ナフトールホスフェート、BCIP/ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)、及びBCIP/p-ヨードニトロテトラゾリウム(INT)からなる群から選択される系である請求項13に記載の方法。
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