JP2013520961A - 中期染色体の細胞遺伝学的解析 - Google Patents

中期染色体の細胞遺伝学的解析 Download PDF

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Abstract

本発明は、染色体を分析するための方法及びシステムに関し、特に、中期の染色体上での分染及びインサイツハイブリダイゼーションを同時に行うための方法及びシステムに関する。

Description

関連出願への相互参照
本発明は、2010年2月26日出願の保留中の米国仮特許出願第61/308675号に対する優先権を主張し、その内容はその全体がここに参照により援用される。
発明の分野
本発明は、染色体を分析するための方法及びシステムに関し、特に、中期の染色体上での分染及びインサイツハイブリダイゼーションを同時に行うための方法及びシステムに関する。
発明の背景
標準的な細胞遺伝学的研究は、細胞遺伝学者に、染色体数や構造の異常に関してゲノム全体を調査できるようにしている。核型は、真核生物種の特徴的な染色体補体である。核型は、染色体異常、細胞機能及び分類学的関連性の研究を含む幾つかの目的のために一般的に使用される。
核型分析は、通常、染色体の分染を伴う。染色体分染法のための幾つかの技術がある。G−分染は、トリプシンによる染色体の処理に続く、ギムザ染色で得られる。G−分染は、明と暗のバンドで交互に染色されている染色体をもたらす。明るい領域は、真性染色質で、早期複製、及びGCに富む傾向がある。暗い領域は、異質染色質で、後期複製、及びATに富む傾向がある。R−分染(逆分染)は、G−分染の逆である。暗い領域は真性染色質(GCに富む)で、明るい領域は異質染色質(ATに富む)である。その他の型の分染は、複製分染又は蛍光プラスギムザ(FPG)分染と呼ばれる。更に他の型の分染は、C−分染、Q−分染及び蛍光が分染を含む。
分子細胞遺伝学的手法もまた開発されている。分子細胞遺伝学的技術は、体質性異常や癌細胞における後天性変化の両方について、より正確で洗練された細胞遺伝学的診断を可能にしている。最も一般的に使用される分子細胞遺伝学的技術は、インサイツハイブリダイゼーション(ISH)であって、例えば、蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)及び比色インサイツハイブリダイゼーション(CISH)である。従来のISH技術において、検出可能な標識で標識された核酸プローブを変性分裂期染色体にハイブリダイズさせ、それによって標的核酸配列を接触させる。標的核酸配列は、次いで標識を検出することによって検出される。
幾つかの参考文献が、分染技術とISHとの組み合わせを開示している。例えば、Garson et al., Novel non-isotopic in situ hybridization technique detects small (1 kb) unique sequences in routinely G-banded human chromosomes: fine mapping of N-myc and B-NGF genes(新規な非同位体インサイツハイブリダイゼーション技術がGバンドヒト染色体の小さな(1kb)固有の配列をルーチン的に検出する:N-myc及びB-NGF遺伝子のファインマッピング), Nucl. Acids. Res. 15(12) 4761-70 (1987); Lemieux et al., A simple method for simultaneous R- or G- banding and fluorescence in situ hybridization of small single-copy genes(小さな単一複製遺伝子のR-又はG-分染及び蛍光インサイツハイブリダイゼーションのための簡単な方法), Cytogenet. Cell. Genetic 59(4):311-12 (1992); Shi et al., The mapping of transgenes by fluorescence in situ hybridization on G-banded mouse chromosomes(G縞マウスの染色体上の蛍光インサイツハイブリダイゼーションによる導入遺伝子のマッピング), Mamml. Genome 5:337-41 (1994); Boyle et al. Rapid physical mapping of cloned DNA on banded mouse chromosomes by fluorescence in situ hybridization(蛍光インサイツハイブリダイゼーションによる縞マウス染色体上のクローニングされたDNAの迅速な物理的マッピング), Genomics 12 106-15 (1992); Larremendy et al., Simultaneous detection of high resolution R-banding and fluorescence in situ hybridization signals after flurouracil induced cellular synchronization(フルオロウラシル誘導性細胞同期化後の高分解能R−分染シグナルと蛍光インサイツハイブリダイゼーションシグナルの同時検出), Hereditas 119:89-94 (1994); Schook, Gene Mapping Techniques and Applications(遺伝子マッピング技術と応用), 1991, Ch. 6, pg. 121-123; Bhatt et al., Nucleic Acids Research, 1988, Vol. 16, No. 9 3951-3961; Zhang et al., Chromosoma. 1990 Oct;99(6):436-9;及びSmit et al., Cytogenet Cell Genet 54:20-23 (1990)を参照。
しかしながら、これらの参考文献に記載された技術は効率的ではない。ISH及び染色が洗い流される前に、染色体分染が行われる。サンプルが画像化され、その後、ISHが行われる。次に、サンプルを再イメージ化し整列する必要がある。脱染色と複数の画像処理は、同一サンプルの染色体の染色体構造及び分子特性の両方を分析する実用性を制限する。
当技術分野で必要とされるものは、同一サンプル中の染色体の構造解析と染色体の分子解析の両方を行うための改善された方法及びシステムである。
本発明は、染色体を分析するための方法及びシステムに関し、特に、中期の染色体上での分染及びインサイツハイブリダイゼーションを同時に行うための方法及びシステムに関する。幾つかの実施態様において、本発明は、染色体を含むサンプルをインサイツで分析するための方法を提供し、その方法は、サンプルを、プローブが標的核酸にハイブリダイズするような条件下で、染色体の第一の標的核酸に特異的な少なくとも一つの第一のプローブと接触させ、サンプルを、インサイツハイブリダイゼーションアッセイの試薬と接触させ、染色体を分染させ分染した染色体を与え、そして同時に、分染及び標的核酸に特異的プローブのハイブリダイゼーションについて、分染した染色体を分析することを含み、ここで染色体上のプローブの存在はインサイツハイブリダイゼーションアッセイ試薬により示される。幾つかの実施態様において、分染は染色体のギムザ染色によって行われる。
幾つかの実施態様において、第一標的核酸に特異的な第一のプローブは、発色基質と反応する酵素に結合しており、インサイツハイブリダイゼーションアッセイ試薬は発色基質を含む。幾つかの実施態様において、第一の標的核酸に特異的な第一のプローブは、蛍光部分へとコンジュゲートしている。幾つかの実施態様において、発色基質と反応する酵素は、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ及びβ-ラクタマーゼから成る群から選択される。幾つかの実施態様において、発色基質は、ジアミノベンジジン(DAB)、4−ニトロフェニルリン酸(pNPP)、ファストレッド(fast red)、ブロモクロロインドリルリン酸(BCIP)、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)、BCIP/NBT、ファストレッド、APオレンジ、APブルー、テトラメチルベンジジン(TMB)、2,2'-アジノ-ジ[3−エチルベンゾチアゾリンスルホン酸](ABTS)、o−ジアニシジン、4ークロロナフトール(4−CN)、ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(ONPG)、o−フェニレンジアミン(OPD)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドイル−βーガラクトピラノシド(X−Gal)、メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトピラノシド(MU−Gal)、p−ニトロフェニル−α−D−ガラクトピラノシド(PNP)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドイル−βーD−グルクロニド(X−Gluc)、3−アミノ−9−エチルカルバゾール(AEC)、フクシン、ヨードニトロテトラゾリウム(INT)、テトラゾリウムブルー、及びテトラゾリウムバイオレッドを含む群から選択される。
幾つかの実施態様において、第一の標的核酸に特異的な第一のプローブは、ハプテンにコンジュゲートしており、インサイツハイブリダイゼーションアッセイ試薬は、ハプテンに結合する特異的結合試薬を含み、特異的結合試薬はシグナル発生部分を含む。幾つかの実施態様において、ハプテンは、ビオチン、2,4-ジニトロフェニル(DNP)、フルオレセイン誘導体、ジゴキシゲニン(DIG)、5-ニトロ-3-ピラゾールカルバミド(ニトロピラゾール、NP)、4,5,-ジメトキシ-2-ニトロシンナミド(ニトロシンナミド、NCA)、2-(3,4-ジメトキシフェニル)-キノリン-4-カルバミド(フェニルキノロン、DPQ)、2,1,3-ベンゾオキサジアゾール-5-カルバミド(ベンゾフラザン、BF)、3-ヒドロキシ-2-キノキサリンカルバミド(ヒドロキシキノキサリン、HQ)、4-(ジメチルアミノ)アゾベンゼン-4'-スルホンアミド(DABSYL)、ロテノンイソキサゾリン(Rot)、(E)-2-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-4-イル)フェノキシ(phenozy))アセトアミド(ベンゾジアゼピン、BD)、7-(ジエチルアミノ)-2-オキソ-2H-クロメン-3-カルボン酸(クマリン 343、CDO)、2-アセトアミド-4-メチル-5-チアゾールスルホンアミド(チアゾールスルホンアミド、TS)、及びp-メトキシフェニルピラゾポドフィルアミド(p-Mehtoxyphenylpyrazopodophyllamide)(Podo)からなる群から選択される。幾つかの実施態様において、特異的結合剤は、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ及びβ-ラクタマーゼから成る群から選択される酵素を含むシグナル発生部分にコンジュゲートしている。
幾つかの実施態様において、染色体を含むサンプルは、ハイブリダイゼーションの前に固定化されている。幾つかの実施態様において、染色体は、紫外線照射に対する曝露を含む架橋結合によって固定化されている。幾つかの実施態様において、染色体は、化学的架橋剤に対する曝露を含む架橋結合によって固定化されている。幾つかの実施態様において、化学的架橋剤は、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、スベルイミノ酸ジメチル、ジメチルアジピミデート、及びN−ヒドロキシスクシンイミドエステルからなる群から選択される。幾つかの実施態様において、染色体を含むサンプルは、ハイブリダイゼーションの前に酵素的に処理されている。幾つかの実施態様において、酵素処理は、トリプシン処理を含む。幾つかの実施態様において、分析は、光学顕微鏡でサンプルを見ることを含む。幾つかの実施態様において、分析は、光学顕微鏡でサンプルをコンピューター画像化することを含む。幾つかの実施態様において、サンプルは、基材上に固定された細胞を含む。幾つかの実施態様において、細胞は、組織切片における細胞である。幾つかの実施態様において、本方法は、染色体を含むサンプルを、プローブが標的核酸にハイブリダイズするような条件下で、染色体中の第二の標的核酸に特異的な少なくとも一つの第二のプローブと接触させ、第二のプローブを検出することを更に含む。
幾つかの実施態様において、本発明は、染色体を含むサンプルをインサイツで分析するための方法を提供し、その方法は、染色体を含むサンプルを架橋し、染色体を含むサンプルをトリプシンで処理し、そのサンプルを、プローブが標的核酸にハイブリダイズするような条件下で、染色体の第一の標的核酸に特異的な少なくとも一つの第一のプローブと接触させ、サンプルを、比色分析法の試薬と接触させ、染色体を分染させ分染した染色体を与え、そして同時に、分染及び標的核酸に特異的プローブのハイブリダイゼーションについて、分染した染色体を分析することを含み、ここで染色体上のプローブの存在は比色分析試薬により示される。
幾つかの実施態様において、本発明は、染色体を含むサンプルのインサイツ分析のための自動化システムを提供し、本システムは、染色体を含むサンプルの固定化に適合する基材、染色体の一つ又は複数の標的核酸に特異的な一つ又は複数のプローブ、プローブの検出のための比色アッセイ試薬、及び染色体を分染するためバンド試薬を含む。
幾つかの実施態様において、本発明は、染色体を含むサンプルのインサイツ分析のためのキットを提供し、本システムは、染色体の一つ又は複数の標的核酸に特異的な一つ又は複数のプローブ、プローブの検出のための比色アッセイ試薬、及び染色体を分染するためバンド試薬を含む。
図1a及び図1bは、ISH染色され分染されたサンプルの光学マイクロ写真である。
定義
特に説明がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を持つ。分子生物学の一般的な用語の定義は、オックスフォード大学出版局(Oxford University Press)により出版されたBenjamin Lewin, Genes VII, published by Oxford University Press, 1994 (ISBN 019879276X); Kendrew et al.(編)The Encyclopedia of Molecular Biology, published by Blackwell Science Ltd., 1994 (ISBN 0-632-02182-9);及びVCH出版社(VCH Publishers, Inc.)により出版された Robert A. Meyers (ed.), Molecular Biology and Biotechnology: a Comprehensive Desk Reference, 1995 (ISBN 1-56081-569-8)に見いだすことができる。
文脈が明確に示さない限り、単数形「a」、「an」および「the」は、複数の指示物を含む。同様に、単語「or」は、文脈が明確に示さない限り、「and」を含む。用語「複数」は、フレーズの「一以上」、つまり、二又はそれ以上と同義に用いられる。さらに、核酸又はポリペプチドについて与えられる、全ての塩基の大きさ又はアミノ酸の大きさ、及び全ての分子量又は分子量の値は、概算値であり、説明のために提供されることが理解されるべきである。用語「含む(comprises)」は「含む(includes)」を意味する。略語「例えば(e.g.)」は、ラテン語の例えば(exempli gratia)に由来し、本明細書では非限定的な例を示すために用いられる。略語「例えば(e.g.)」は、用語「例えば(for example)」と同義である。本明細書に記載されるものと類似又は同等な方法及び材料が、本開示の実施又は試験において使用可能であるが、適切な方法及び材料は以下に記載される。
本開示の様々な実施態様の総括を容易にするため、以下の特定用語の説明が与えられる。
核酸分子は、例えば、ワトソン-クリック塩基対、フーグスティーン塩基対、または逆フーグスティーン塩基対を形成することにより、鎖がお互いに結合(ハイブリダイズ)し、2つの分子が十分な数の相補性ヌクレオチドを共有し、安定な2本鎖又は3本鎖を形成する場合、別の核酸分子と「相補的である」と言われる。安定な結合は、核酸分子が、必要な条件下で標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)に検出可能に結合したままである場合に生じる。
相補性とは、一方の核酸分子(例えば標的核酸プローブ)の塩基が二番目の核酸分子(例えばゲノム標的核酸分子)の塩基と塩基対を形成する度合いである。相補性は便宜上パーセンテージにより、すなわち、2つの分子間又は2つの分子の特定領域又はドメイン内で塩基対を形成するヌクレオチドの割合いにより、記述される。
本開示において、「十分な相補性」とは、十分な数の塩基対が1つの核酸分子又はその領域と標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)との間に存在し、検出可能な結合を獲得することを意味する。結合条件の確立に関わる定性的及び定量的な検討事項の徹底した処置が、Beltz et al. Methods Enzymol. 100:266-285, 1983, and by Sambrook et al. (ed.), Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed., vol. 1-3, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989に与えられる。
用語「コンジュゲートする、連結する、結合する、又はリンクする」とは、一つの分子を別の分子に共有結合性にリンクして、より大きな分子を作ることを指す。例えば、二本のポリペプチドを一本の連続したポリペプチド分子にすること、又はハプテン又は他の分子を、例えばscFv抗体などのポリペプチドに共有結合すること。特定の文脈において、その用語は、抗体など特異的結合分子を量子ドットなどのシグナル発生部分に結合させるための参照が含まれる。結合は、化学的または組換え手段によりどちらかによる。「化学的手段」は、1つの分子を生成せしめるために2つの分子間で形成される共有結合があるような抗体部分とエフェクター分子との間の反応をさす。
用語「連結された」とは、第一の原子もしくは分子に適用する場合、第二の原子もしくは分子に「連結される」ことは、直接連結される及び間接的に連結されるの両方であることができる。二次抗体は、間接的連結の例を提供する。間接的連結の1つの具体例はウサギ抗ハプテン一次抗体であり、それはマウス抗ウサギIgG抗体により結合され、次にそれは検出可能な標識に共有結合されているヤギ抗マウスIgG抗体により結合される。
第一及び第二の核酸(例えば、結合領域と標的核酸配列)に関して「対応する」という用語は、その第一及び第二の核酸が、第一及び/又は第二の核酸の全配列の少なくとも一部分において実質的な配列同一性又は相補性を有することを示す。従って、もし結合領域が、標的核酸配列の少なくとも一部と(例えば、もしそれが少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、あるいは100%、同一又は相補的ならば)実質的な配列同一性または相補性を有する場合(例えば、逆相補性)、結合領域は、標的核酸配列に対応している。例えば、結合領域が、二本鎖標的核酸配列(例えば、ゲノム標的DNA配列)の一方の鎖に実質的な配列同一性を有している場合、又は結合領域が、一本鎖標的核酸配列(例えば、RNAまたはRNAウイルスゲノム)に実質的に相補的である場合、結合領域は、標的核酸配列に対応することができる。
「ゲノム」は生物の全遺伝子構成成分である。真核生物の場合には、ゲノムは、細胞の染色体の一倍体セットに含まれている。原核生物の場合には、ゲノムは単一の染色体に含まれ、場合によっては、エピソームなど1つまたは複数の染色体外遺伝的要素(例えば、プラスミド)に含まれる。ウイルスゲノムは、特定のウイルスに応じて、1つ以上の一本鎖または二本鎖DNA又はRNA分子の形を取ることができる。
用語 「ハプテン」は、典型的には抗体と特異的に結合することができる小分子であるが、典型的には担体分子との組み合わせ以外で免疫原性であることが実質的に不可能である分子を指す。
用語「単離された」とは、生物学的成分(例えば核酸分子、タンパク質、又は細胞)に関して、生物の細胞、又は生物それ自体において(そこでは他の染色体及び染色体外DNAやRNA、タンパク質及び細胞、及びオルガネラなどの成分が天然に生じる)、他の生物学的成分から実質的に分離又は精製されている生物学的成分を指す。「単離された」核酸分子は、標準的な精製方法で精製された核酸分子を含む。その用語はまた、増幅またはクローニングすることによって調製された核酸、並びに化学的に合成された核酸を包含する。
「標識」は、その分子の検出を容易にするために、直接的または間接的に別の分子にコンジュゲートした検出可能な化合物又は組成物である。特異的な、非限定的な標識の例として、蛍光及び蛍光発生部分、発色部分、ハプテン、アフィニティタグ、および放射性同位元素を含む。標識は直接的に検出可能(例えば、光学的に検出可能)であるか又は間接的に検出可能(例えば、同様に検出可能な1つまたは複数の追加の分子との相互作用を介して)である。本明細書で開示されるプローブの文脈において典型的な標識は以下に記載される。核酸を標識するための方法、様々な目的のために有用な標識の選択の指針は、例えば、 Sambrook and Russel, in Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 3rd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press (2001) 及びAusubel et al., in Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Associates and Wiley-Intersciences (1987,更新を含む)に議論されている。
用語「多重」は、複数の異なるコンジュゲートを用いて、所望されるように、サンプル中の複数の標的を実質的に同時か又は逐次に、検出されることを可能にする実施態様を指す。多重化とは、核酸、一般的には、DNA、RNA、ペプチド、タンパク質を、両方個別に、かつ任意の及び全ての組み合わせで、同定及び/又は定量することを含み得る。多重化とはまた、その解剖学的文脈において、細胞内の遺伝子、メッセンジャー及びタンパク質の2つ以上を検出することを含めることができる。
「核酸」とは、一本鎖又は2本鎖の何れかの形態のデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドポリマーで、他に限定されない限り、天然に存在するヌクレオチドと同様の方法で核酸にハイブリダイズする天然ヌクレオチドのアナログを包含する。用語「ヌクレオチド」は、限定されないが、糖に結合した塩基(ピリミジン、プリン又はそれらの合成アナログ)、又はペプチド核酸(PNA)にあるようなアミノ酸に結合した塩基を包含するモノマーを含む。ヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの1つのモノマーである。ヌクレオチド配列は、ポリヌクレオチドの塩基配列を意味する。
「プローブ」又は「核酸プローブ」とは、標的核酸分子(例えば、ゲノムの標的核酸分子)とハイブリダイズすることが可能で、かつ標的へハイブリダイズした場合に、直接的又は間接的のどちらかで検出されることが可能である核酸分子である。従って、プローブは、標的の核酸分子の検出、及び幾つかの例では、定量化を許容する。特定の実施例では、プローブは、標的核酸分子由来の結合領域を含み、標的核酸分子の少なくとも一部分に特異的にハイブリダイズすることが可能である複数の核酸分子を包含する。プローブは、「標識核酸プローブ」と呼ぶことができ、プローブが直接的又は間接的に検出可能な部分又は「標識」へ結合され、プローブを検出可能な状態にすることを意味している。
用語「量子ドット」は、量子閉じ込めに起因する大きさに依存する電子的および光学的特性を示すナノスケール粒子を指す。量子ドットは例えば半導体材料(例えばカドミウムセレニドおよび硫化鉛)から、および晶子(分子ビームエピタクシーを介して成長した)等から構成されてきた。種々の表面化学および蛍光特性を有する様々な量子ドットがインビトロジェンコーポレーション(Invitrogen Corporation)、ユージーン、オレゴン州から市販されている(例えば、米国特許第6815064号,同第6682596号および同第6649138号明細書を参照にされたい。その各々の特許は引用により本明細書に編入する)。また量子ドットはエビデントテクノロジーズ(Evident Technologies)(トロイ、ニューヨーク州)からも市販されている。他の量子ドットには、ZnSSe、ZnSeTe、ZnSTe、CdSSe、CdSeTe、ScSTe、HgSSe、HgSeTe、HgSTe、ZnCdS、ZnCdTe、ZnCdTe、ZnHgS、ZnHgSe、ZnHgTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、ZnCdSSe、ZnHgSSe、ZnCdSeTe、ZnHgSeTe、CdHgSSe、CdHgSeTe、InGaAs、GaAlAsおよびInGaN量子ドットのような合金量子ドットがある(合金量子ドットおよびその作成法は、例えば米国特許出願公開第2005/0012182号及び国際公開第2005/001889号に開示されている)。
「サンプル」は、被験者から得た、ゲノムDNA、RNA(mRNAを含む)、タンパク質、又はそれらの組合わせを含む生物学的標本である。例としては、限定されないが、染色体の調製物、末梢血、尿、唾液、組織生検、手術標本、骨髄、羊水のサンプル、および剖検材料が含まれる。一例において、サンプルはゲノムDNA又はRNAを含む。幾つかの例において、サンプルとは、例えば、顕微鏡スライドに置くことができる細胞遺伝学的調製物である。特定の例において、サンプルは直接使用されるか、または(例えば、ホルマリンを使用して)例えば固定することにより、使用する前に操作することができる。
用語 「シグナル発生部分」は、アッセイによって検出可能なシグナルを発生する組成物または分子を指す。
用語「特異的結合部分」は、結合ペアのメンバーを指す。特異的結合ペアは、それらが、別の分子への結合を実質的に排除してお互いに結合することを特徴とする分子のペアである(例えば、特異的結合ペアは、生物学的サンプル中の他の分子との結合ペアの2つのメンバーのどちらかについての結合定数よりも、少なくとも10−1より大きい、10−1より大きい、又は10−1より大きい結合定数を有し得る)。特異的結合部分の特定の例は、特異的結合タンパク質(例えば、抗体、レクチン、ストレプトアビジンなどのアビジン、プロテインA)、核酸配列、及びタンパク質−核酸を含む。特異的結合部分は、そうした特異的結合タンパク質が特異的に結合している分子(又はその一部)を含むことができる。
用語「特異的結合剤」は、シグナル発生部分にコンジュゲートした特異的結合部分を含む分子を指す。
「被検体」は、ヒトおよび非ヒト哺乳動物(例えば、獣医学的被検体)などの任意の多細胞脊椎動物生物を含む。
「標的の核酸配列又は分子」は、核酸分子の定義された領域又は特定の部分、例えば、ゲノム(例えば、目的の遺伝子を含む遺伝子又は哺乳動物のゲノムDNAなど)である。標的核酸配列が標的ゲノム配列である一例において、そのような標的は、(例えば、正常細胞内で)染色体上の位置により定義されることができ、例えば、細胞遺伝学的命名法に従い、染色体上の特定の位置を参照することにより;遺伝地図上の位置への参照により;仮想的又は集合したコンティグへの参照により;その特異的な配列または機能により;その遺伝子またはタンパク質名により;又はゲノムの他の遺伝子配列の中からそれを一意的に同定する任意の他の手段によって定義することができる。いくつかの例では、標的核酸配列は、哺乳類又はウイルスのゲノム配列である。別の例では、標的核酸配列は、RNA配列である。
いくつかの例では、標的核酸配列(例えばゲノム核酸配列)の変化は疾患又は病気と「関連する」。すなわち、標的核酸配列の検出は、疾患又は病気に関してサンプルの状態を推論するために使用することができる。例えば、標的核酸配列は2つ(又はそれ以上の)区別可能な形態で存在し得、第一の形態は疾患又は病気の非存在と関連し、第二(又は異なる)形態は疾患又は病気の存在と関連する。二つの異なる形態は、例えばポリヌクレオチド多型などによって、定性的に区別することができ、及び/又は二つの異なる形態は、例えば細胞内に存在する標的核酸配列のコピー数などによって、定量的に区別することができる。
発明の詳細な説明
本発明は、染色体を分析するための方法及びシステムに関し、特に、中期の染色体上での分染及びインサイツハイブリダイゼーションを同時に行うための方法及びシステムに関する。本発明は、染色体分染法とISHの両方の結果を例えば顕微鏡によって、同時に分析することができるような、染色体分染法及びISHのための方法及びシステムを提供する。これらの方法及びシステムは、染色体異常のより迅速な、より便利で、より正確な診断を可能とする。本システム及び方法はまた、核酸プローブの感度と特異性について、並びに、プローブの製造時の品質管理について試験するために使用することができる。
A.インサイツハイブリダイゼーション及び染色体分染法
本発明は、染色体調製物のISH及び分染のためのシステムと方法を提供する。本発明の技術は、多種多様なサンプルに使用でき得る。例えば、サンプルは、任意の真核生物由来の細胞又は組織であり得る。幾つかの好ましい実施態様において、細胞は、ヒト、又は、マウス、ラット、犬、猫、鳥、馬、ヤギ、牛や羊など研究、獣医学的又は商業的関心のある動物に由来する組織である。幾つかの実施態様において、サンプルは、顕微鏡スライドなどの固体基材上にマウントされる。幾つかの実施態様において、サンプルは、組織の断面である。他の実施態様において、サンプルは、生物から得られた細胞である。例えば、サンプルは、パラフィンに固定された断面、ホルマリン固定された組織、血液及び骨髄の塗抹標本、および直接固定された細胞もしくは他の核の分離物であって良い。幾つかの実施態様において、サンプルは、疾患又は障害を有すると疑われている被験体由来である。例えば、サンプルは、例えば微小欠失症候群、染色体転座、遺伝子増幅又は異数性症候群、腫瘍性疾患、又は病原体感染などの恒常的遺伝子異常を有する疑いのある被検体に由来し得る。幾つかの実施態様において、これらの技術は癌の診断および予後の両方について腫瘍細胞を特徴付けるためにしばしば使用されている。多数の染色体異常が、癌の発症と関連している(例えば、特定の骨髄性疾患に関連付けられてトリソミー8など異数性;慢性骨髄性白血病におけるBCR/ABL転位などの転座;及び悪性形質転換に関連付けられた特定の核酸配列の増幅)。本発明の技術は、これらの染色体異常を解析するために有用である。従って、幾つかの実施態様において、サンプルは、癌を有すると疑われているか、又は癌と診断された患者からのものである。幾つかの実施態様において、サンプルは、癌を有すると疑われるか又は癌を有する被験体からの組織又は細胞生検である。
サンプルは、好ましくは、ISH及び染色体分染法の前に処理される。幾つかの実施態様において、顕微鏡スライドなどの基材上に好ましくは与えられたサンプルは架橋される。サンプルは、任意の適切な手順により架橋され得る。架橋結合手順の実施例としては、限定されないが、サンプルが紫外線(UV)照射及び化学的架橋結合にさらされている、紫外線架橋毛結合を含む。幾つかの実施態様において、紫外線架橋結合の手順は、既定の期間及び既定のエネルギーにおいて、サンプルを紫外線照射に曝すことを含む。例えば、サンプルは、約10秒から約10分の一定時間、約50から約500mJ、好ましくは約150から250mJ、そして最も好ましくは約200mJで、UV照射に曝露され得る。商用システムが、UV架橋結合のために入手可能である。幾つかの実施態様において、Stratalinker2400(ストラタジーンモデル#C00518)が、UV架橋結合のために利用される。
適切な化学的架橋結合の手順の実施例としては、限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、スベルイミノ酸ジメチル、ジメチルアジピミデート、N−ヒドロキシスクシンイミドエステルなど、ホモ二官能性架橋剤及びヘテロ二官能性架橋剤の両方を含む、化学的架橋剤による処理を含む。
サンプルはまた、好ましくは、ISH及び染色体分染法の手順の前に酵素で処理される。幾つかの実施態様において、酵素処理は、プロテアーゼによる処理を含む。適切なプロテアーゼは、トリプシン、キモトリプシン、カルパイン、カスパーゼ、カテプシン、パパインなどが挙げられる。幾つかの実施態様において、サンプルは所定時間及び所定濃度の酵素で酵素的に処理される。幾つかの実施態様において、例えば、サンプルは、約0.05%から約2%の濃度のトリプシン含有溶液で、約1分から約20分処理される。
ISH及染色体分染法はその後、処理されたサンプルで行われる。幾つかの実施態様において、ISHは自動化された装置を用いて行われる。Ventana Medical Systems,Inc.は、米国特許第5650327号、第5654200号、第6296809号、第6352861号、第6827901号および第6943029号、及び米国特許出願公開第20030211630号及び第20040052685号を含む、自動化された分析を実行するためのシステムおよび方法を開示する数々の米国特許の譲受人であり、それらの各々が参照により本明細書に援用される。ISHの手順の特定の実施態様は、様々な自動化工程を使用して行うことができる。典型的な作業実施態様に関する更なる詳細は、実施例と商品パンフレットに記載されている。幾つかの実施態様において、自動化ISHシステムは、ベンタナベンチマーク(Ventana BenchMark)XTTM測定器である。本発明は、任意の特定のISH手順又は任意の特定型の標識化プローブの使用に限定されない。適切なISH手順は、限定されないが、蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)、発色インサイツハイブリダイゼーション(CISH)及び銀インサイツハイブリダイゼーション(SISH)を含む。
一般的に、相補的な核酸分子間のハイブリダイゼーションは、相補的なヌクレオチド単位間のワトソン-クリック型、フーグスティーン型または逆転フーグスティーン型水素結合??を含む水素結合を介して媒介される。例えば、アデニン及びチミンは、水素結合の形成を介してペアになる相補的核酸塩基である。本開示のプローブの特定の位置にあるヌクレオチド単位が、DNAまたはRNA分子(例えば、標的核酸配列)の同じ位置にあるヌクレオチド単位と水素結合することが可能である場合、オリゴヌクレオチドは、その位置でお互いに相補的である。プローブ及びDNA又はRNAは、各分子において十分な数の対応する位置が、互いに水素結合し、検出可能な結合を生成することができるヌクレオチド単位によって占有されている場合、互いに相補的である。プローブは、特異的にハイブリダイズ可能な、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)と100%相補的である必要はない。その配列が複雑な混合物中(例えば、全細胞DNA又はRNA)に存在する場合には、プローブが標的核酸配列に結合し、二重鎖を作り、又は標的核酸配列にのみハイブリダイズするか又は実質的にそれのみにハイブリダイズするために、十分な相補性が必要である。
インサイツハイブリダイゼーションは、標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的核酸配列)を含むサンプルを、中期または間期の染色体調製物(例えば、スライド上にマウントされた細胞または組織サンプルなど)の関連で、標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的核酸配列)に対して特異的にハイブリダイズできるか又は特異的であるプローブ(すなわち、標的核酸プローブ)に、接触させることを包含する。スライドは、例えば、パラフィン又は均一なハイブリダイゼーションを妨げる可能性がある他の材料を除去するために、必要に応じて前処理される。染色体サンプルおよびプローブの両方は、二本鎖核酸を変性させるため、例えば加熱により処理される。(適当なハイブリダイゼーション緩衝液中に調製された)プローブとサンプルは、ハイブリダイゼーションが起こることを可能にするため(典型的には平衡に達するまで)の条件下で十分な時間において混ぜ合わされる。染色体の調製物は、過剰な標的核酸プローブを除去するために洗浄され、染色体標的の特異的標識の検出が行われる。インサイツハイブリダイゼーションの方法の一般的な記述については、例えば米国特許第4888278号を参照。蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)、発色インサイツハイブリダイゼーション(CISH)及び銀ハイブリダイゼーションのための多数の手順が、当技術分野で知られている。例えば、FISHを実施するための方法は、米国特許第5447841号、同5472842号、同5427932号、及び例えば、Pinkel et al., Proc. Natl. Acad. Sci. 83:2934-2938, 1986; Pinkel et al., Proc. Natl. Acad. Sci. 85:9138-9142, 1988; 及びLichter et al., Proc. Natl. Acad. Sci. 85:9664-9668, 1988に記載される。CISHは、例えば、Tanner et al., Am. J. Pathol. 157:1467-1472, 2000及び米国特許第6942970号に記載される。更なる検出方法が、米国特許第6280929号に与えられている。 インサイツハイブリダイゼーションによって、ウイルスを検出するための典型的な手順は、Poddighe et al., J. Clin. Pathol. 49:M340-M344, 1996に見いだすことができる。
多数の試薬および検出方式が、感度、解像度、または他の望ましい特性を向上させるためにFISH、CISH、及びSISHの方法と併せて用いることができる。例えば、酵素、蛍光色素、又は量子ドットなどのシグナル発生を含む標的核酸プローブは、光学的に検出することができる。幾つかの実施態様において、標的核酸プローブは、検出可能な部分、例えば、ハプテン(例えば以下の非限定的例:ビオチン、ジゴキシゲニン、DNP、及び様々なオキサゾール、ピラゾール、トリアゾール、ニトロアリル(nitroaryls)、ベンゾフラザン、トリテルペン、尿素、チオ尿素、ロテニン、クマリン、クマリン系化合物、ポドフィロトキシン、ポドフィロトキシン系化合物、およびそれらの組み合わせ、及び特に、2,4-ジニトロフェニル(DNP)、ビオチン、フルオレセイン誘導体(FITC、TAMRA、テキサスレッドなど)、ジゴキシゲニン(DIG)、5-ニトロ-3-ピラゾールカルバミド(ニトロピラゾール、NP)、4,5,-ジメトキシ-2-ニトロシンナミド(ニトロシンナミド、NCA)、2-(3,4-ジメトキシフェニル)-キノリン-4-カルバミド(フェニルキノロン、DPQ)、2,1,3-ベンゾオキサジアゾール-5-カルバミド(ベンゾフラザン、BF)、3-ヒドロキシ-2-キノキサリンカルバミド(ヒドロキシキノキサリン、HQ)、4-(ジメチルアミノ)アゾベンゼン-4'-スルホンアミド(DABSYL)、ロテノンイソキサゾリン(Rot)、(E)-2-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-4-イル)フェノキシ(phenozy))アセトアミド(ベンゾジアゼピン、BD)、7-(ジエチルアミノ)-2-オキソ-2H-クロメン-3-カルボン酸(クマリン 343、CDO)、2-アセトアミド-4-メチル-5-チアゾールスルホンアミド(チアゾールスルホンアミド、TS)、及びp-メトキシフェニルピラゾポドフィルアミド(p-Mehtoxyphenylpyrazopodophyllamide)(Podo))、リガンド又は他の間接的検出可能部分で標識することができる。このような分子で標識した標的核酸プローブ(及びそれらが結合する標的核酸配列)は、サンプル(例えば、プローブが結合した細胞又は組織サンプル)を標識された特異的結合試薬、例えば、選択された検出可能な部分に特異的な抗体(又は受容体、又は他の特異的結合パートナー)と接触させることによって検出することができる。
標識された検出プローブ及び/又は標識された検出可能な部分/特異的結合剤ペアを適切に選択することにより、多重検出方式を作り出すことができ、1回のアッセイによって(例えば、単一の細胞又は組織サンプルに関して、又は複数の細胞又は組織サンプルに関して)、複数の標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的核酸配列)の検出を容易にすることが可能であることが当業者によって理解されるであろう。例えば、第一の標的核酸プローブに対応する第一の検出プローブは、ビオチンなどの第一のハプテンで標識することができ、第二の標的核酸配列に対応する第二の検出プローブは、DNPなどの第二のハプテンで標識することができる。プローブセットへの試料の暴露に続いて、結合したプローブは、サンプルを、第一の特異的結合剤(この場合、第一の酵素で標識されたアビジン)及び第二の特異的結合剤(この場合、第二の抗体で標識された抗DNP抗体、又は抗体断片)と接触させることにより検出することができる。更なるプローブ/結合剤のペアが、スペクトル的に異なるフルオロフォアを使用する多重検出方式に加えられる。直接的及び間接的な数多くの変法(一工程、二工程又はそれ以上)が想定されることが可能であり、その全てが本開示によるプローブ及びアッセイに関連して適している。
幾つかの実施態様において、標的核酸プローブに特異的である結合剤(抗体、例えば、一次抗体、レセプター又は他の結合剤など)は、蛍光性又は発色性の組成物を、蛍光性、着色された、或いはそうでなければ検出可能なシグナル(例えば、検出可能な色素原の発生はCISHである)へと変換することが可能な酵素へコンジュゲートしている。その酵素は、関連するプローブ又は検出試薬へリンカーを介して直接または間接的に結合することができる。適切な試薬の例(例えば、結合試薬)及び化学物質(例えば、リンカー及び結合化学物質)は、米国特許出願公開第2006/0246524号;同2006/0246523号及び米国特許出願第60/739794号に記載されている。シグナル発生部分として機能することができる適切な酵素は、限定されないが、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ、又はβ-ラクタマーゼが挙げられる。検出可能な標識が酵素を含む場合、色素原、蛍光発生化合物、又は発光性化合物が、酵素と組み合わせて使用??することができま、検出可能なシグナルを生成する(多くのそうした化合物が、例えば、インビトロジェン社、ユージーン、オレゴン州(Invitrogen Corporation, Eugene Oreg.)から市販されている)。発色化合物の特定の例としては、限定されるものではないが、ジアミノベンジジン(DAB)、4−ニトロフェニルリン酸(pNPP)、ファストレッド(fast red)、ブロモクロロインドリルリン酸(BCIP)、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)、BCIP/NBT、ファストレッド、APオレンジ、APブルー、テトラメチルベンジジン(TMB)、2,2'-アジノ-ジ[3−エチルベンゾチアゾリンスルホン酸](ABTS)、o−ジアニシジン、4ークロロナフトール(4−CN)、ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(ONPG)、o−フェニレンジアミン(OPD)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドイル−βーガラクトピラノシド(X−Gal)、メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトピラノシド(MU−Gal)、p−ニトロフェニル−α−D−ガラクトピラノシド(PNP)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドイル−βーD−グルクロニド(X−Gluc)、3−アミノ−9−エチルカルバゾール(AEC)、フクシン、ヨードニトロテトラゾリウム(INT)、テトラゾリウムブルー、及びテトラゾリウムバイオレッドを包含する。
幾つかの実施態様において、標的核酸プローブ又はその特異的結合剤は、FISHで使用するためのフルオロフォアによる標識されている。核酸分子又は抗原結合分子などのタンパク質に結合させる(例えば、化学的にコンジュゲートさせる)ことができる特定の蛍光色素は、限定されないが、以下を包含する;4-アセトアミド-4'-イソチオシアン酸スチルベン-2,2'-ジスルホン酸、アクリジン及びアクリジンイソチオシアネートなどのアクリジン及び誘導体、5-((2-アミノエチル)アミノナフタレン-1-スルホン酸(EDANS)、4-アミノ-N-[3-(ビニルスルホニル)フェニル]ナフタルイミド-3,5ジスルホン酸(ルシファーイエローVS)、N-(4-アニリノ-l-ナフチル)マレイミド;アントラニルアミド;ブリリアントイエロー、例えば、クマリン、7-アミノ-4-メチルクマリン(AMC、クマリン120)などのクマリン及び誘導体、7-アミノ-4-トリフルオロメチルクルアリン(7-amino-4-trifluoromethylcouluarin)(クマリン151);シアノシン;4',6-ジアミジノ-2-フェニリンドール(DAPI);5',5"-ジブロモピロガロール-スルホンフタレイン(ブロモピロガロールレッド);7-ジエチルアミノ-3-(4'-イソチオシアナトフェニル)-4-メチルクマリン;ジエチレントリアミンペンタアセテート;4,4'-ジイソチオシアナトジヒドロスチルベン-2,2'ジスルホン酸;4,4'-ジイソチオシアナトスチルベン-2,2'ジスルホン酸;5-[ジメチルアミノ]ナフタレン-l-スルホニルクロライド(DNS、塩化ダンシル);4-(4'-ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABCYL);4-ジメチルアミノフェニルアゾフェニル-4'-イソチオシアネート(DABITC);エオシンおよびエオシンイソチオシアネートなどのエオシンおよび誘導体;エリトロシンBおよびエリトロシンイソチオシアネートなどのエリトロシンおよび誘導体;エチジウム;5−カルボキシフルオレセイン(FAM)、5-(4,6-ジクロロトリアジン-2-イル)アミノフルオレセイン(DTAF)、2'7'-ジメトキシ-4'5'-ジクロロ-6-カルボキシフルオレセイン(JOE)、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、およびQFITC(XRITC)などのフルオレセインおよび誘導体;2′,7′-ジフルオロフルオレセイン(OREGON GREENTM;フルオレスカミン;IR144;IR1446;マラカイトグリーンイソチオシアナート;4‐メチルウンベリフェロン;オルト‐クレゾールフタレイン;ニトロチロシン;パラローザニリン;フェノールレッド;B−フィコエリスリン;o−フタルジアルデヒド;ピレン酪酸、1−ピレン酪酸スクシンイミジルなどのピレンおよび誘導体;リアクティブレッド4(シバクロン(商標)ブリリアントレッド3B−A);6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、6-カルボキシローダミン(R6G)などのローダミン及び誘導体;リサミンローダミンBスルホニルクロリド、ローダミン(Rhod)、ローダミンB、ローダミン123、ローダミンXイソチオシアネート、ローダミングリーン、スルホローダミンB、スルホローダミン101、スルホローダミン101の塩化スルホニル誘導体(テクサスレッド)、N,N,N',N'-テトラメチル-6-カルボキシローダミン(TAMRA);テトラメチルローダミン;テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC);リボフラビン;ロゾール酸およびテルビウムキレート誘導体。
他の適切なフルオロフォアは、約617nmで放射するチオール反応性ユウロピウムキレート (Heyduk and Heyduk, Analyt. Biochem. 248:216-27, 1997; J. Biol. Chem. 274:3315-22, 1999)、並びにGFP,Lissamine.TM、ジエチルアミノクマリン、フルオレセインクロロトリアジニル、ナフトフルオレセイン、4,7−ジクロロローダミン及びキサンテン(Leeらによる米国特許第5800,996号に記載された)及びそれらの誘導体を包含する。当業者に既知である他のフルオロフォア、例えば、Invitrogen Detection Technologies, Molecular Probes(ユージーン、オレゴン州)から入手可能なものもまた使用でき、色素のALEXA FLUORTM系(例えば、米国特許第5696157号、同6130101号、及び同6716979号に記載される)、色素のBODIPY系(ジピロメテンボロンジフルオリド色素(dipyrrometheneboron difluoride dyes)、例えば、米国特許第4774339号、同5187288号、同5248782号、同5274113号、同5338854号、同5451663号、及び同5433896号に記載される)、カスケードブルー(米国特許第5132432号に記載されるスルホン化ピレンのアミン反応性誘導体)、及びマリーナブルー(米国特許第5830912号)を包含する。
上記の蛍光色素に加えて、蛍光標識は、半導体ナノ結晶などの蛍光ナノ粒子が可能であり、例えば、QUANTUM DOTTM(例えば、QuantumDot Corp, Invitrogen Nanocrystal Technologies, ユージーン、オレゴン州から入手される;米国特許第6815064号;同6682596号;及び同6649138号も参照)。半導体ナノ結晶は、大きさに依存する光学的および/または電気的特性を有する微細な粒子である。半導体ナノ結晶は、一次エネルギー源で照射されている場合、エネルギーの二次電子放出は、半導体ナノ結晶で使用される半導体材料のバンドギャップに対応する周波数で発生する。この放出は、特定の波長または蛍光色の光として検出することができる。異なるスペクトル特性を持つ半導体ナノ結晶は、例えば、米国特許第6602671号に記載されている。半導体ナノ結晶は、様々な生体分子(dNTP及び/又は核酸を含む)、及び基質に対して、例えば、Bruchez et. al. (1998) Science 281:2013-6, Chan et al. (1998) Science 281; 及び米国特許第6274323号に記載された技術によって結合することができる。
様々な組成物の半導体ナノ結晶の形成は、例えば、米国特許第6927069号;同6914256号;同6855202号;同6709929号;同6689338号;同6500622号;同6306736号;同6225198号;同6207392号;同6114038号;同6048616号;同5990479号;同5690807号;同5571018号;同5505928号;同5262357号及び米国特許出願公開第2003/0165951号並びにPCT出願公開番号第99/26299号(1999年5月27日公開)に開示されている。半導体ナノ結晶の別個の集団を、その異なるスペクトル特性に基づいて識別可能であるように生成することができる。例えば、半導体ナノ結晶は、その組成、サイズまたはサイズおよび組成に基づいて異なる色の光を発するように生成することができる。例えば、サイズに基づいて異なる波長(565nm、655nm、705nm、又は800nmの発光波長)で発光する量子ドットは、本明細書に開示されたプローブにおいて蛍光標識として適しており、インビトロジェンから入手される。
サンプルは染色体分染法工程を受ける。幾つかの実施態様において、染色体はISH工程の後で分染される。幾つかの実施態様において、サンプルはギムザ染色で染色される。幾つかの実施態様において、サンプルは、適切なバッファー中に約0.5%から約10%のギムザを、好ましくは約4.0%のギムザを含む溶液と接触させる。適切なるバッファーは、例えば、Gurrバッファー(Gibco、カタログ番号#10582−013)を含む。サンプルは、サンプル中の染色体を染色するのに十分な時間、溶液中でインキュベートされる。適切な条件とは、例えば、約1分から約10分間、約20℃から約50℃でのでインキュベーションを含む。染色後、スライドは、好ましくは、濯がれ、例えば、顕微鏡による分析のための準備が整えられる。
標準的な光学顕微鏡は、上記CISH法(蛍光顕微鏡がFISHプロトコルで使用される)で利用される試薬とプローブの検出のための安価なツールである。幾つかの好ましい実施態様において、ISHと分染に続いて、サンプルの取込みと保管のために、顕微鏡にはコンピュータイメージングシステムが備えられている。従って、本発明は、中期染色体が、標的核酸プローブのハイブリダイゼーション及び直後のギムザ染色を可能にする方式で調製される、ISHと染色体の分染のための単純化された方法を提供する。幾つかの好ましい実施態様において、サンプルは架橋され、ISHの前にプロテアーゼ(例えばトリプシン)で処理され、そしてサンプルはISH後にギムザで染色される。好ましい実施態様において、両方のシグナル(プローブシグナル&分染)が、ただ一つの機器、例えば顕微鏡を用いて同時に検出することができる。
B.サンプル
本発明の手順が実行されるサンプルは、標的核酸分子を含んでいる。標的核酸分子は、DNA又はRNAなどの任意の選択された核酸であって良い。特定の実施態様では、標的配列は、例えばヒトゲノムなどの真核生物のゲノム由来のゲノム標的配列又はゲノムのサブシーケンスである。幾つかの実施態様において、標的核酸は、細胞質のRNAである。幾つかの実施態様において、標的核酸分子は、病原体、例えばウイルス、細菌、又は例えばウイルスゲノムに由来する細胞内寄生体から選択される。幾つかの実施態様において、標的核酸配列は、真核細胞(例えば、哺乳動物)又はウイルスゲノム配列などのゲノム配列である。固有の非反復DNAの少なくとも一部分を含有する、本質的に任意のゲノムの標的配列に対応する、標的核酸プローブを作成することができる。例えば、ゲノムの標的配列は、哺乳動物(例えば、ヒト)、真菌又は細胞内寄生体のゲノムなどの真核生物のゲノムの一部であって良い。あるいは、ゲノム標的配列は、ウイルス又は原核生物ゲノム(例えば、細菌ゲノムなど)、又はその一部とすることができる。特定の実施例において、ゲノム標的配列は、感染性の生物(例えば、ウイルス、細菌、真菌)に関連付けられている。
幾つかの実施態様において、標的核酸分子は、疾患に関連した(例えば、相関し、因果的に関与したなどの)配列とすることができる。幾つかの実施態様において、疾患や病気に関連した標的核酸が選択され、ハイブリダイゼーションによる検出を、疾患又は病気に関連する情報(サンプルが得られた患者の診断又は予後情報など)を推測するために用いることができる。所定の実施態様において、選択された標的核酸分子は、腫瘍性疾患(又は癌)に関連付けられた標的核酸分子である。幾つかの実施態様において、ゲノム標的配列は、癌に関連する少なくとも一つの少なくとも1つの遺伝子(例えば、HER2、c−Myc、N−Myc、Ab1、Bc12、Bc16、R1、p53、EGFR TOP2A、MET、又は他の受容体及び/又はシグナル伝達分子をコードする遺伝子等)、又は癌に関連した染色体領域を組み込むことができる。幾つかの実施態様において、標的核酸配列は、癌と相関している染色体の構造異常、例えば、転座、欠失、又は二重化(例えば、遺伝子増幅又はポリソミー)に関連付けることができる。幾つかの実施態様において、標的核酸配列は、少なくともいくつかの腫瘍細胞で二重化又は欠失しているゲノム配列を網羅している。標的核酸配列の大きさは実質的に変えることができ、例えば、少なくとも長さが20塩基対、少なくとも長さが100塩基対、少なくとも長さが1000塩基対、少なくとも全長が50000塩基対、少なくとも全長が100000塩基対、又は少なくとも全長が250000塩基対など。
標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的配列)は、任意の数の塩基対にまたがることができる。幾つかの実施態様において、標的核酸配列は、少なくとも1000塩基対に及ぶ。特定の実施例において、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)は、長さが少なくとも10000塩基対、少なくとも50000塩基対、少なくとも100000塩基対、少なくとも150000塩基対、少なくとも250000塩基対、又は少なくとも500000塩基対(例えば、100kbから600kb、200kbから500kb、又は300kbから500kb)である。実施例において、標的核酸配列が、真核生物のゲノム(例えば、哺乳動物のゲノム、例えば、ヒトゲノムなど)由来である場合、標的配列は、典型的には、生物のゲノムのごく一部(又は単一染色体の小さな部分)を表している(例えば、生物のゲノムDNA(又は単一染色体)の20%未満、10%未満、5%未満、2%未満、又は1%未満)。標的配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)が、感染性生物(ウイルスなど)に由来する幾つかの例では、標的配列は感染性生物のゲノムのより大きな割合(例えば50%以上)又は実に全てを表わすことができる。
特定の非限定的な例として、腫瘍(例えば、癌)に関連した標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的核酸配列)が選択される。多数の染色体異常(転座やその他の再配列、倍加又は欠失を含む)が新生物細胞、特に癌細胞(例えば、B細胞及びT細胞白血病、リンパ腫、乳癌、結腸癌、神経癌等)で同定されている。従って、幾つかの例において、サンプルの細胞の少なくともサブセットにおいて、標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的核酸配列)の少なくとも一部が倍加されるか又は削除される。
癌遺伝子が関与する転座は、いくつかのヒト悪性腫瘍について知られている。例えば、染色体18q11.2のブレークポイント領域に位置するSYT遺伝子が関与する染色体再配列は、滑膜肉腫、軟部組織腫瘍に共通している。T(18q11.2)転座は、例えば、異なる標識を持つプローブを使用して、同定することができる:第一のプローブは、SYT遺伝子から遠位方向に伸びる標的核酸配列から生成される核酸分子を含み、第二のプローブは3’又はSYT遺伝子の近位に伸びる標的核酸配列から生成される核酸が含まれる。これらの標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的核酸配列)が、インサイツハイブリダイゼーションの方法で使用される場合、SYT遺伝子領域でt(18q11.2)を欠く正常細胞は、SYTの2つのインタクトなコピーを反映する、2つの融合(近接する2つの標識により作成された)シグナルを示す。t(18q11.2)を持つ異常な細胞は単一の融合シグナルを示す。
腫瘍性形質転換に関与する遺伝子の倍加の多数の例が観察され、インサイツハイブリダイゼーションにより細胞遺伝学的に検出することができる。一実施例において、標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的核酸配列)は、一以上の悪性腫瘍(例えば、ヒト悪性腫瘍)において倍加された遺伝子(例えば、オンコジーン)を含むように選択される。例えば、HER2は、c−erbB2又はHER2/neuとしても知られ、細胞増殖の制御に役割を果たす遺伝子である(代表的なヒトHER2ゲノム配列は、GENBANKTM受入番号NC_000017、ヌクレオチド35097919−35138441に与えられる。)。その遺伝子はチロシンキナーゼファミリーのメンバーである185kdの膜貫通細胞表面レセプターをコードする。HER2は、ヒトの乳癌、卵巣癌、および他の癌で増幅される。従って、HER2遺伝子(あるいはそのHER2遺伝子を含む17番染色体の領域)を、HER2に特異的な結合領域を持つ核酸分子を含むプローブを生成するために、ゲノムの標的核酸配列として使用することができる。
他の実施例において、腫瘍抑制遺伝子であって、悪性腫瘍細胞で欠失した(失われた)標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的核酸配列)が選択される。例えば、染色体9p21に位置するp16領域(D9S1749、D9S1747、p16(INK4A)、p14(ARF)、D9S1748、p15(INK4B)、及びD9S1752を含む)が、特定の膀胱癌で欠失しいている。第1染色体短腕の遠位領域を含む染色体欠失(例えば、SHGC57243、TP73、EGFL3、ABL2、ANGPTL1、及びSHGC−1322を包含する)、及び19番染色体の動原体周辺領域(例えば、19p13−19q13)(例えば、MAN2B1、ZNF443、ZNF44、CRX、GLTSCR2、及びGLTSCR1を包含する)は、中枢神経系の所定の型の固形腫瘍の特徴的な分子構造である。
前述の例は例示の目的のためにのみ提供されており、限定を意図するものではない。腫瘍性形質転換及び/又は増殖と相関する他の多くの細胞遺伝学的異常は、当業者に知られている。標的核酸配列(例えばゲノム標的核酸配列)は、腫瘍性変性と相関し、開示の方法において実用的であり、そのために開示されたプローブを調製することができ、またEGFR遺伝子を含有し(7p12;例えば、GENBANKTM受入番号_NC_000007,ヌクレオチド55054219−55242525),C−MYC遺伝子(8q24.21;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000008,ヌクレオチド128817498−128822856),D5S271(5p15.2),リポ蛋白リパーゼ(LPL)遺伝子(8p22;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000008,ヌクレオチド19841058−19869049),RB1(13q14;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000013,ヌクレオチド47775912−47954023),p53(17p13.1;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000017,相補体,ヌクレオチド7512464−7531642)),N−MYC(2p24;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000002,相補体,ヌクレオチド151835231−151854620),CHOP(12q13;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000012,相補体,ヌクレオチド56196638−56200567),FUS(16p11.2;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000016,ヌクレオチド31098954−31110601),FKHR(13p14;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000013,相補体,ヌクレオチド40027817−40138734)ならびに例えば:ALK(2p23;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000002,相補体,ヌクレオチド29269144−29997936),Ig重鎖,CCND1(11q13;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000011,ヌクレオチド69165054...69178423),BCL2(18q21.3;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000018,相補体,ヌクレオチド58941559−59137593),BCL6(3q27;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000003,相補体,ヌクレオチド188921859−188946169),MALF1,AP1(1p32−p31;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000001,相補体,ヌクレオチド59019051−59022373),TOP2A(17q21−q22;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000017,相補体,ヌクレオチド35798321−35827695),TMPRSS(21q22.3;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000021,相補体,ヌクレオチド41758351−41801948),ERG(21q22.3;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000021,相補体,ヌクレオチド38675671−38955488);ETV1(7p21.3;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000007,相補体,ヌクレオチド13897379−13995289),EWS(22q12.2;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000022,ヌクレオチド27994271−28026505);FLI1(11q24.1−q24.3;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000011,ヌクレオチド128069199−128187521),PAX3(2q35−q37;例えば、GENBANKTM取得番NC_000002,相補体,ヌクレオチド222772851−222871944),PAX7(1p36.2−p36.12;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000001,ヌクレオチド18830087−18935219),PTEN(10q23.3;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000010,ヌクレオチド89613175−89716382),AKT2(19q13.1−q13.2;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000019,相補体,ヌクレオチド45431556−45483036),MYCL1(1p34.2;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000001,相補体,ヌクレオチド40133685−40140274),REL(2p13−p12;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000002,ヌクレオチド60962256−61003682)およびCSF1R(5q33−q35;例えば、GENBANKTM受入番号NC_000005,相補体,ヌクレオチド149413051−149473128)を含有する。開示された標的核酸プローブ又は方法は、上記の遺伝子の何れかの少なくとも何れか一つ(またはそれ以上、規定通りに)を含む、ヒト染色体のそれぞれの領域を含めることができる。例えば、一部開示されたプローブ又は方法についての標的核酸配列は、合計で少なくとも100000塩基対(例えば、少なくとも250000塩基対、又は少なくとも500000塩基対)又は100000塩基対と500000塩基対の間の合計において、上記の遺伝子及び十分な付加的な連続ゲノム配列(遺伝子の5’、遺伝子の3’又はその組合わせの何れであろうと)のいずれか1つを含む。
所定の実施態様において、標的核酸分子に対して特異的なプローブが(同じ又は異なるが類似のサンプル中で)染色体特異的(セントロメアなど)プローブなど染色体番号の指標を提供する第二のプローブと組み合わせて、アッセイされる。例えば、少なくともHER2遺伝子を含有する第17染色体の領域に対して特異的なプローブ(HER2プローブ)は、第17染色体のセントロメア(17p11.1−q11.1)に位置するアルファサテライトDNAにハイブリダイズするCEP17プローブと組み合わせて使用することができる。CEP 17プローブを包含することで、HER2遺伝子の相対的コピー数が決定されることが可能となる。例えば、正常なサンプルはHER2/CEP17の比が2未満であろうが、HER2遺伝子が倍加したサンプルはHER2/CEP17の比が2.0以上であろう。同様に、任意の他の選択されたゲノムの標的配列の位置に対応するCEPセントロメアプローブはまた、同一(又は別の)染色体上の一意的な標的に対するプローブと組み合わせて使用することができる。
他の実施例において、標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的核酸配列)が、疾患又は病気に関連付けられているウイルス又は他の微生物から選択される。細胞又は組織サンプル中のウイルス又は微生物由来の標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)の検出は、生物の存在を示す。例えばプローブは、発癌性または病原性ウイルス、バクテリアまたは細胞内寄生虫(例えば、熱帯熱マラリア原虫および他のマラリア原虫種、リーシュマニア(sp.)、クリプトスポリジウム、赤痢アメーバ及びランブル鞭毛虫、並びに、トキソプラズマ属、アイメリア属、タイレリア属およびバベシア属の種)から選択することができる。
幾つかの実施例において、標的核酸配列(例えばゲノムの標的核酸配列)は、ウイルスゲノムである。例示的なウイルスおよび相当するゲノム配列(GENBANKTM括弧内に参照配列受入番号記載)は、ヒトアデノウイルスA(NC_001460),ヒトアデノウイルスB(NC_004001),ヒトアデノウイルスC(NC_001405),ヒトアデノウイルスD(NC_002067),ヒトアデノウイルスE(NC_003266),ヒトアデノウイルスF(NC_001454),ヒトアストロウイルス(NC_001943),ヒトBKポリオーマウイルス(V01109;GI:60851)ヒトボカウイルス(NC_007455),ヒトコロナウイルス229E(NC_002645),ヒトコロナウイルスHKU1(NC_006577),ヒトコロナウイルスNL63(NC_005831),ヒトコロナウイルスOC43(NC_005147),ヒトエンテロウイルスA(NC_001612),ヒトエンテロウイルスB(NC_001472),ヒトエンテロウイルスC(NC_001428),ヒトエンテロウイルスD(NC_001430),ヒトエリスロウイルスV9(NC_004295),ヒト泡沫状ウイルス(NC_001736),ヒトヘルペスウイルス1(単純ヘルペスウイルス1型)(NC_001806),ヒトヘルペスウイルス2(単純ヘルペスウイルス2型)(NC_001798),ヒトヘルペスウイルス3(水痘帯状疱疹ウイルス)(NC_001348),ヒトヘルペスウイルス4の1型(エプスタインバーウイルス1型)(NC_007605),ヒトヘルペスウイルス4の2型(エプスタインバーウイルス2型)(NC_009334),ヒトヘルペスウイルス5病原菌AD169(NC_001347),ヒトヘルペスウイルス5病原菌Merlin Strain(NC_006273),ヒトヘルペスウイルス6A(NC_001664),ヒトヘルペスウイルス6B(NC_000898),ヒトヘルペスウイルス7(NC_001716),ヒトヘルペスウイルス8のM型(NC_003409),ヒトヘルペスウイルス8のP型(NC_009333),ヒト免疫不全ウイルス1(NC_001802),ヒト免疫不全ウイルス1(NC_001722),ヒトメタ肺炎ウイルス(NC_004148),ヒトパピロマウイルス−1(NC_001356),ヒトパピロマウイルス−18(NC_001357),ヒトパピロマウイルス−2(NC_001352),ヒトパピロマウイルス54(NC_001676),ヒトパピロマウイルス61(NC_001694),ヒトパピロマウイルス−cand90(NC_004104),ヒトパピロマウイルスRTRX7(NC_004761),ヒトパピロマウイルス10型(NC_001576),ヒトパピロマウイルス101型(NC_008189),ヒトパピロマウイルス103型(NC_008188),ヒトパピロマウイルス107型(NC_009239),ヒトパピロマウイルス16型(NC_001526),ヒトパピロマウイルス24型(NC_001683),ヒトパピロマウイルス26型(NC_001583),ヒトパピロマウイルス32型(NC_001586),ヒトパピロマウイルス34型(NC_001587),ヒトパピロマウイルス4型(NC_001457),ヒトパピロマウイルス41型(NC_001354),ヒトパピロマウイルス48型(NC_001690),ヒトパピロマウイルス49型(NC_001591),ヒトパピロマウイルス5型(NC_001531),ヒトパピロマウイルス50型(NC_001691),ヒトパピロマウイルス53型(NC_001593),ヒトパピロマウイルス60型(NC_001693),ヒトパピロマウイルス63型(NC_001458),ヒトパピロマウイルス6b型(NC_001355),ヒトパピロマウイルス7型(NC_001595),ヒトパピロマウイルス71型(NC_002644),ヒトパピロマウイルス9型(NC_001596),ヒトパピロマウイルス92型(NC_004500),ヒトパピロマウイルス96型(NC_005134),ヒトパラインフルエンザウイルス1(NC_003461),ヒトパラインフルエンザウイルス2(NC_003443),ヒトパラインフルエンザウイルス3(NC_001796),ヒトパレコウイルス(NC_001897),ヒトパレコウイルス4(NC_007018),ヒトパレコウイルスB19(NC_000883),呼吸系発疹ウイルス(NC_001781),ヒトライノウイルスA(NC_001617),ヒトライノウイルスB(NC_001490),ヒトスプマウイルス(NC_001795),ヒトT−リンパ向性ウイルス1(NC_001436),ヒトT−リンパ向性ウイルス2(NC_001488)を含有する。
特定の例において、標的核酸配列(例えば、ゲノムの標的核酸配列)は、発癌性ウイルス、例えばイプシュタイン−バーウイルス(EBV)またはヒトパピロマウイルス(HPV、例えばHPV16、HPV18)に由来する。他の実施例において、標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)は、病原性ウイルス、例えば呼吸器合胞体ウイルス、肝炎ウイルス(例えば、C型肝炎ウイルス)、コロナウイルス(例えば、SARSウイルス)、アデノウイルス、ポリオーマウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、または単純疱疹ウイルス(HSV)に由来する。
C.キットとシステム
幾つかの実施態様において、本発明は、少なくとも1つの標的核酸プローブ、ISHの検出のための試薬(すなわち、標識された特異的結合剤及び/又は発色化合物)、及びギムザ染色を含むISH及び染色体分染法のためのキットを提供する。例えば、CISHなどのインサイツハイブリダイゼーション手順のためのキットは、少なくとも一つの標的核酸プローブ、比色検出に適した酵素を含む少なくとも1つの特異的結合剤、及び比色検出で使用するための少なくとも1つの色原体を含む。幾つかの実施態様において、キットは、インサイツハイブリダイゼーションを行うための別の試薬、例えば、パラフィン前処理バッファー、プロテアーゼ及びプロテアーゼバッファー、インサイツハイブリダイゼーションを行うために他の試薬を含む、プレハイブリダイゼーションバッファー、ハイブリダイゼーションバッファー、洗浄バッファー、対比染色、封入剤、又はそれらの組み合わせなどを更に含む。幾つかの実施態様において、ISH及び染色体分染法のためのキットは、少なくとも一つの標的核酸プローブ、ISH検出のための試薬(すなわち、標識された特異的結合剤及び/又は発色化合物)、ギムザ染色、一つ以上の架橋剤、パラフィン前処理バッファー、プロテアーゼ及びプロテアーゼバッファー、プレハイブリダイゼーションバッファー、ハイブリダイゼーションバッファー、洗浄バッファー、対比染色、封入剤、又はそれらの組み合わせを含む。
キットには、必要に応じてさらに、ハイブリダイゼーションおよびプローブの信号を評価するための対照のスライドを含めることができる。
同様に、本発明は、ISH及び染色体分染法のための自動化システムを提供する。幾つかの好ましい実施態様において、ベンタナベンチマークXTTM装置は、上述したようにギムザ染色液のためのリザーバーとディスペンサーを含むように適合される。
実施例1
中期染色体(CGH分裂中期標的スライド(Metaphase Target Slides)、アボットモレキュラー(Abbott Molecular)、カタログ番号#30−806010)が、Stratalinker 2400(ストラタジーンモデル#C00518)で200mJのエネルギーレベルで紫外線架橋された。1%のトリプシン(シグマカタログ番号#1426)がスライドに添加され、そのスライドは室温で5秒間インキュベートされる。スライドは1×PBSで濯がれる。スライドはISH染色のため、ベンタナベンチマークXTの装置上に配置される。ISH染色が完了した後、スライドはdawn洗浄剤と脱イオン水で濯がれる。スライドをGurrバッファー(Gibco,カタログ番号#10582−013)で希釈された4%ギムザ(Gibco,カタログ番号#10092−03)で、室温で5分間染色する。スライドを光学顕微鏡で分析する。図1a及び1bは、Metプローブ(黒)及び第7染色体セントロメアプローブ(赤)でISH染色され、分染したサンプルの光学マイクロ写真である。
実施例2
中期染色体(CGH分裂中期標的スライド(Metaphase Target Slides)、アボットモレキュラー(Abbott Molecular)、カタログ番号#30−806010)が、Stratalinker 2400(ストラタジーンモデル#C00518)で200mJのエネルギーレベルで紫外線架橋された。スライドはISH染色のため、ベンタナベンチマークXTの装置上に配置される。0.01%のトリプシンが適用され、スライドは12分間インキュベートされる。トリプシン処理後、ISHは装置上で行われる。ギムザ(ベンタナカタログ番号#860−006)が装置を介して適用され、スライドは37℃で8分間インキュベートされる。スライドはDawnTM洗浄剤と脱イオン水で濯がれる。スライドを光学顕微鏡で分析する。
上記の明細書に記載されている全ての刊行物および特許は、参照により本明細書に援用される。本発明の記載された方法及びシステムの様々な変更及び変形は、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。本発明は特定の好ましい実施態様に関連して説明されてきたが、請求された発明が不当にそのような特定の実施態様に限定されるべきではないことを理解すべきである。実際に、関連する分野の当業者に明らかである本発明を実施するための記載された方法の様々な変更は、以下の特許請求の範囲内にあるものとする。
幾つかの実施態様において、染色体を含むサンプルは、ハイブリダイゼーションの前に固定化されている。幾つかの実施態様において、染色体は、紫外線照射に対する曝露を含む架橋結合によって固定化されている。幾つかの実施態様において、染色体は、化学的架橋剤に対する曝露を含む架橋結合によって固定化されている。幾つかの実施態様において、化学的架橋剤は、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、スベルイミノ酸ジメチル、アジプイミド酸ジメチル、及びN−ヒドロキシスクシンイミドエステルからなる群から選択される。幾つかの実施態様において、染色体を含むサンプルは、ハイブリダイゼーションの前に酵素的に処理されている。幾つかの実施態様において、酵素処理は、トリプシン処理を含む。幾つかの実施態様において、分析は、光学顕微鏡でサンプルを見ることを含む。幾つかの実施態様において、分析は、光学顕微鏡でサンプルをコンピューター画像化することを含む。幾つかの実施態様において、サンプルは、基材上に固定された細胞を含む。幾つかの実施態様において、細胞は、組織切片における細胞である。幾つかの実施態様において、本方法は、染色体を含むサンプルを、プローブが標的核酸にハイブリダイズするような条件下で、染色体中の第二の標的核酸に特異的な少なくとも一つの第二のプローブと接触させ、第二のプローブを検出することを更に含む。
適切な化学的架橋結合の手順の実施例としては、限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、スベルイミノ酸ジメチル、アジプイミド酸ジメチル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステルなど、ホモ二官能性架橋剤及びヘテロ二官能性架橋剤の両方を含む、化学的架橋剤による処理を含む。

Claims (23)

  1. 染色体を含むサンプルのインサイツ分析のための方法において、
    染色体を含む前記サンプルを、前記染色体中の第一の標的核酸に特異的な少なくとも第一のプローブと、該プローブが前記標的核酸にハイブリダイズするような条件下で、接触させ、
    前記サンプルをインサイツハイブリダイゼーションアッセイ試薬と接触させ、
    前記染色体を分染し分染した染色体を与え、及び
    分染及び前記標的核酸に特異的な前記プローブのハイブリダイゼーションについて、分染した染色体を同時に分析することを含み、前記染色体上の前記プローブの存在が前記インサイツハイブリダイゼーションアッセイ試薬により示される方法。
  2. 前記分染が前記染色体のギムザ染色により行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第一の標的核酸に特異的な前記第一のプローブが、発色基質と反応する酵素にコンジュゲートし、前記インサイツハイブリダイゼーションアッセイ試薬が発色基質を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第一の標的核酸に特異的な前記第一のプローブが、蛍光部分とコンジュゲートしている、請求項1に記載の方法。
  5. 発色基質と反応する前記酵素が、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ及びβ-ラクタマーゼからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  6. 発色基質が、ジアミノベンジジン(DAB)、4−ニトロフェニルリン酸(pNPP)、ファストレッド、ブロモクロロインドリルリン酸(BCIP)、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)、BCIP/NBT、ファストレッド、APオレンジ、APブルー、テトラメチルベンジジン(TMB)、2,2'-アジノ-ジ[3−エチルベンゾチアゾリンスルホン酸](ABTS)、o−ジアニシジン、4ークロロナフトール(4−CN)、ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(ONPG)、o−フェニレンジアミン(OPD)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドイル−βーガラクトピラノシド(X−Gal)、メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトピラノシド(MU−Gal)、p−ニトロフェニル−α−D−ガラクトピラノシド(PNP)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドイル−βーD−グルクロニド(X−Gluc)、3−アミノ−9−エチルカルバゾール(AEC)、フクシン、ヨードニトロテトラゾリウム(INT)、テトラゾリウムブルー、及びテトラゾリウムバイオレッドからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  7. 前記第一の標的核酸に特異的な前記第一のプローブが、ハプテンにコンジュゲートし、前記インサイツハイブリダイゼーションアッセイ試薬が、前記ハプテンに結合する特異的結合試薬を含み、前記特異的結合試薬がシグナル発生部分を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記ハプテンが、ビオチン、2,4-ジニトロフェニル(DNP)、フルオレセイン誘導体、ジゴキシゲニン(DIG)、5-ニトロ-3-ピラゾールカルバミド(ニトロピラゾール、NP)、4,5,-ジメトキシ-2-ニトロシンナミド(ニトロシンナミド、NCA)、2-(3,4-ジメトキシフェニル)-キノリン-4-カルバミド(フェニルキノロン、DPQ)、2,1,3-ベンゾオキサジアゾール-5-カルバミド(ベンゾフラザン、BF)、3-ヒドロキシ-2-キノキサリンカルバミド(ヒドロキシキノキサリン、HQ)、4-(ジメチルアミノ)アゾベンゼン-4'-スルホンアミド(DABSYL)、ロテノンイソキサゾリン(Rot)、(E)-2-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-4-イル)フェノキシ)アセトアミド(ベンゾジアゼピン、BD)、7-(ジエチルアミノ)-2-オキソ-2H-クロメン-3-カルボン酸(クマリン 343、CDO)、2-アセトアミド-4-メチル-5-チアゾールスルホンアミド(チアゾールスルホンアミド、TS)、及びp-メトキシフェニルピラゾポドフィルアミド(Podo)からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記特異的結合剤が、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ及びβ-ラクタマーゼからなる群から選択される酵素を含むシグナル発生部分にコンジュゲートする、請求項7に記載の方法。
  10. 染色体を含む前記サンプルが前記ハイブリダイゼーションの前に固定化される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記染色体が、紫外線への曝露を含む架橋結合により固定化される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記染色体が、化学的架橋剤への曝露を含む架橋結合により固定化される、請求項10に記載の方法。
  13. 前記化学的架橋剤が、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、スベルイミノ酸ジメチル、ジメチルアジピミデート、及びN−ヒドロキシスクシンイミドエステルからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 染色体を含む前記サンプルが前記ハイブリダイゼーション工程の前に酵素的に処理される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記酵素的処理がトリプシンによる処理を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記分析が、光学顕微鏡で前記サンプルを見ることを含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記分析が、光学顕微鏡で前記サンプルをコンピューター画像化することを含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記サンプルが、基材上に固定された細胞を含む、請求項1に記載の方法。
  19. 前記細胞が、組織切片中の細胞である、請求項17に記載の方法。
  20. 染色体を含む前記サンプルを、前記染色体中の第二の標的核酸に特異的な少なくとも一つの第二のプローブと、該プローブが前記標的核酸にハイブリダイズするような条件下で接触させることと、前記第二のプローブを検出することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  21. 染色体を含むサンプルのインサイツ分析のための方法において、
    染色体を含む前記サンプルを架橋結合し、
    染色体を含む前記サンプルをトリプシンで処理し、
    染色体を含む前記サンプルを、前記染色体中の標的核酸に特異的なプローブと、該プローブが前記標的核酸にハイブリダイズするような条件下で接触させ、
    前記サンプルを比色アッセイ試薬と接触させ、
    前記染色体を分染し分染した染色体を与え、及び
    分染及び前記標的核酸に特異的な前記プローブのハイブリダイゼーションについて、分染した染色体を同時に分析することを含み、前記染色体上の前記プローブの存在が前記比色アッセイ試薬により示される方法。
  22. 染色体を含むサンプルのインサイツ分析のための自動化システムにおいて、
    染色体を含むサンプルの固定化に適合する基材、
    前記染色体中の一以上の標的核酸に特異的な一以上のプローブ、
    前記プローブの検出のための比色アッセイ試薬、及び
    前記染色体の分染のための分染試薬
    を含むシステム。
  23. 染色体を含むサンプルのインサイツ分析のためのキットにおいて、前記システムが、
    前記染色体中の一以上の標的核酸に特異的な一以上のプローブ、
    前記プローブの検出のための比色アッセイ試薬、及び
    前記染色体の分染のための分染試薬
    を含むキット。
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