JP5822616B2 - ロータディスクの翼溝部の探傷装置及びロータディスクの翼溝部の探傷装置を用いた探傷方法 - Google Patents

ロータディスクの翼溝部の探傷装置及びロータディスクの翼溝部の探傷装置を用いた探傷方法 Download PDF

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Description

本発明は、蒸気タービンのタービンブレードの翼根部を収納するロータディスクの翼溝部に生じる応力腐食割れを、超音波を用いて検出するロータディスクの翼溝部の探傷装置、ロータディスクの翼溝部の探傷装置を用いた探傷方法及び探傷用プローブの接触確認方法に関する。
発電プラントにおける高・中圧蒸気タービンのロータは、高い温度条件で運転されるために、長期間使用されると、応力を受ける部位に応力腐食割れが発生することがある。この応力は、タービンブレードの翼根部が嵌合されているロータディスクの翼溝部の肩部に作用するため、当該肩部はタービンロータの余寿命を評価する上で重要な部位である。しかしながら、この翼溝部には翼根部が嵌合されているために、表面から見えない。そこで、従来から超音波を利用した応力腐食割れの非破壊検出方法が採用されてきた。例えば、特許文献1には、図11に示すように、ロータディスクの翼溝部を超音波により探傷する探傷装置が開示されている。この探傷装置は、探傷用プローブ12と、探傷用プローブ12をロータディスクの半径方向へ移動させる移動台13と、移動台13を支持する支持台11と、を備えている。ロータディスクの翼溝部を検査する場合には、探傷装置の支持台11をロータディスクの側面に密着するように配置し、探傷用プローブ12が支持台11から落下しないように探傷用プローブ12を手で押さえながら、支持台11をロータディスクに沿って走査させることによって応力腐食割れを検出している。
特開2009−186446号公報
しかしながら、上述した検査を手探傷で行うと、探傷用プローブの微細な位置の違いや傾きの違いによって検査結果が異なるため、応力腐食割れの大きさや高さ位置等を正確に検出することは非常に困難である。即ち応力腐食割れの検出精度が作業員の技量によって影響を受けるおそれがあるという問題点があった。
そこで、本発明は係る従来技術の問題点に鑑み、探傷用プローブが測定に最適な状態にあることを確認しながら、探傷作業を実施することで応力腐食割れを正確に検出可能なタービンロータの翼溝部の探傷装置、タービンロータの翼溝部の探傷装置を用いた探傷方法及び探傷用プローブの接触確認方法を提供する。
上述した問題を解決する本発明に係るロータディスクの翼溝部の探傷装置は、タービンブレードの翼根部を収納するロータディスクの翼溝部に生じる応力腐食割れを、超音波探傷プローブを前記ロータディスクの側部に接触させて検出するロータディスクの翼溝部の探傷装置であって、
前記翼溝部は、前記ロータディスクの外周端部において外方に向かって開口するとともに前記ロータディスクの径方向に対して斜めに形成された角部を有するように構成されており、
前記ロータディスクの側部上に配置された際に、前記角部に対して超音波の入射面が略平行になるように構成されたウェッジ上に設けられることにより、前記角部を検出する位置監視用プローブと、
前記翼溝部の前記応力腐食割れを検出する探傷用プローブと、
前記位置監視用プローブと前記探傷用プローブとを連結して、前記位置監視用プローブと前記探傷用プローブとの間を所定距離で一定に保つ連結手段と、を備え、
前記所定距離は、前記翼溝部の基準となる箇所から前記翼溝部の前記応力腐食割れの位置までの距離に基づいて決定されることを特徴とする。
上記ロータディスクの翼溝部の探傷装置によれば、位置監視用プローブと探傷用プローブとを連結する連結手段を備え、位置監視用プローブと連動して探傷用プローブが位置監視用プローブと同じ方向へ移動するように構成されているため、翼溝部の基準となる箇所を検出可能な位置に位置監視用プローブを設置することで、翼溝部の応力腐食割れの探傷に最適な位置に探傷用プローブを配置することができる。これにより、作業員の技量にかかわらず、応力腐食割れの大きさ、高さ位置等を正確に検出することができる。また、探傷用プローブの位置決めが容易になり、走査を短時間で実施することができる。
また前記探傷用プローブは、前記ロータディスクの側部上に配置された際に、超音波の入射面が前記位置監視用プローブにおける超音波の入射面と略平行になるように構成された第2のウェッジ上に設けられてもよい。
また、前記所定距離は、前記翼溝部の底面から前記翼溝部の側面の上端までの高さと同一であることとしてもよい。
このように、位置監視用プローブから探傷用プローブまでの距離と、翼溝部の底面から翼溝部の側面の上端までの距離を同一にすることで、探傷用プローブが正確に配置されていることを現場で容易に把握することができる。
また、前記探傷用プローブから発信された超音波の反射波を受信して、前記探傷用プローブと前記ロータディスクとの接触状況を確認する受信用プローブを更に備えることとしてもよい。
このように、受信用プローブを備えているため、探傷用プローブから発信された超音波の反射波を受信用プローブで受信することができる。そして、この反射波の強度によって、探傷用プローブがロータディスクに良好に接触しているか否かを判定することができる。これにより、探傷用プローブの接触不良をなくすことができる。また、探傷用プローブを応力腐食割れの探傷に最適な位置に配置することができることと相俟って、応力腐食割れ検知の精度を向上させることができる。
また、前記翼溝部の基準となる前記箇所で反射した超音波の反射波の強度が第1閾値よりも大きいか否かを判定する判定手段を更に備えていてもよい。
このように、翼溝部の基準となる箇所で反射した超音波の反射波が第1閾値よりも大きいか否かを判定手段で確認することで、位置監視用プローブを正確に所望の位置に設置することができる。
また、前記位置監視用プローブの超音波振動子の径を、前記探傷用プローブの超音波振動子の径よりも大きくしてもよい。
このように、位置監視用プローブの振動子の径は、探傷用プローブの振動子の径よりも大きいため、超音波の指向性を鋭くすることができる。これにより、ロータディスクの側面側から翼溝部の基準となる箇所を精度良く検出できる位置を限定することが可能となる。そして、この位置に位置監視用プローブを設置することで、連結手段で連結されている探傷用プローブを翼溝部の応力腐食割れの探傷に最適な位置に配置することができる。
また、前記位置監視用プローブから発信される超音波の波長を、前記探傷用プローブから発信される超音波の波長よりも短くしてもよい。
このように、位置監視用プローブから発信される超音波は、探傷用プローブから発信される超音波よりも波長が短いため、超音波の指向性を鋭くすることができる。これにより、ロータディスクの側面側から翼溝部の基準となる箇所を精度良く検出できる位置を限定することが可能となる。そして、この位置に位置監視用プローブを設置することで、連結手段で連結されている探傷用プローブを翼溝部の応力腐食割れの探傷に最適な位置に配置することができる。
また、本発明に係る応力腐食割れの探傷方法は、ロータディスクの翼溝部の基準となる箇所を検出する位置監視用プローブと、前記翼溝部の応力腐食割れを検出する探傷用プローブと、前記位置監視用プローブと前記探傷用プローブとを連結して、前記位置監視用プローブと前記探傷用プローブとの間を所定距離で一定に保つ連結手段と、を備え、前記位置監視用プローブは、前記ロータディスクの側部上に配置された際に、前記ロータディスクの外周端部において外方に向かって開口するとともに前記ロータディスクの径方向に対して斜めに形成された角部を有するように構成された翼溝部において、前記角部に対して超音波の入射面が略平行になるように構成されたウェッジ上に設けられた探傷装置を用いた応力腐食割れの探傷方法であって、
前記位置監視用プローブから超音波を発信するステップと、
前記位置監視用プローブから発信された超音波の反射波の強度と第1閾値とを比較して、前記位置監視用プローブの設置位置が正確か否かを判定するステップと、
前記反射波の強度が前記第1閾値以下の場合に、前記位置監視用プローブ及び前記探傷用プローブを移動させるステップと、を備えることを特徴とする。
上記探傷方法によれば、位置監視用プローブから発信された超音波の反射波の強度が第1閾値よりも大きいか否かを判定するステップを有するため、位置監視用プローブが翼溝部の基準となる箇所を検出可能な位置に設置されているか否かを確認することができる。具体的には、超音波の反射波の強度が第1閾値よりも大きい場合、位置監視用プローブは翼溝部の基準となる箇所を検出可能な位置に設置されている、即ち所望の位置に設置されていることを確認できる。一方、超音波の反射波の強度が第1閾値以下の場合、位置監視用プローブは翼溝部の基準となる箇所を検出可能な位置に設置されていない、即ち所望の位置に設置されていないことを確認できる。
また、位置監視用プローブが翼溝部の基準となる箇所を検出可能な位置に設置されていないときは、位置監視用プローブを移動させるステップを有するため、翼溝部の基準となる箇所を検出可能な位置に位置監視用プローブを設置することができる。
そして、位置監視用プローブが翼溝部の基準となる箇所を検出可能な位置に設置されているとき、位置監視用プローブに連結手段で連結されている探傷用プローブは翼溝部の応力腐食割れの探傷に最適な位置に配置されていることとなる。このため、その位置で超音波を発信することで、応力腐食割れの大きさ、高さ位置等を正確に計測することができる。したがって、作業員の技量にかかわらず、応力腐食割れの大きさ等を正確に検出することができる。また、探傷用プローブの位置決めが容易なので、走査を短時間で実施することができる。
また前記探傷用プローブは、前記ロータディスクの側部上に配置された際に、超音波の入射面が前記位置監視用プローブにおける超音波の入射面と略平行になるように構成された第2のウェッジ上に設けられていてもよい。
また、前記探傷装置は、前記探傷用プローブから発信された超音波の反射波を受信して、前記探傷用プローブと前記ロータディスクとの接触状況を確認する受信用プローブを更に備えており、
探傷用プローブから超音波を発信するステップと、
前記探傷用プローブから発信されて前記翼溝部の側面で反射した反射波を前記受信用プローブで受信し、当該反射波の強度と第2閾値とを比較して前記探傷用プローブと前記ロータディスクの側面との接触状態を確認するステップと、
前記反射波の強度が前記第2閾値以下の場合に、前記探傷用プローブと前記ロータディスクの接触状態を調整するステップと、を備えてもよい。
上記探傷方法によれば、探傷用プローブから発信された超音波の反射波の強度が第2閾値よりも大きいか否かを判定するステップを有するため、探傷用プローブがロータディスクの側面に十分に接触しているか否かを確認することができる。具体的には、受信用プローブで受信した超音波の反射波の強度が第2閾値よりも大きい場合、探傷用プローブはロータディスクの側面に十分に接触していることを確認できる。一方、超音波の反射波の強度が第2閾値以下の場合、探傷用プローブはロータディスクの側面に十分に接触していないことを確認できる。
また、探傷用プローブがロータディスクの側面に十分に接触していないときは、探傷用プローブとロータディスクとの接触状態を確認するステップを有するため、探傷用プローブをロータディスクの側面に十分に接触させることができる。
そして、探傷用プローブがロータディスクの側面に十分に接触しているとき、そのまま、探傷作業を継続することで、応力腐食割れの大きさ、高さ位置等を正確に計測することができる。
また、本発明に係る探傷用プローブの接触確認方法は、超音波を発信し、且つ当該超音波の反射波を受信してロータディスクの翼溝部の応力腐食割れを検出する探傷用プローブと、前記探傷用プローブから発信された超音波の反射波を受信する受信用プローブと、を備える探傷装置を用いて前記探傷用プローブと前記ロータディスクとの接触状態を確認する探傷用プローブの接触確認方法であって、
探傷用プローブから超音波を発信するステップと、
前記探傷用プローブから発信されて前記翼溝部の側面で反射した反射波を前記受信用プローブで受信し、当該反射波の強度と第2閾値とを比較して前記探傷用プローブと前記ロータディスクの側面との接触状態を確認するステップと、
前記反射波の強度が前記第2閾値以下の場合に、前記探傷用プローブと前記ロータディスクの接触状態を調整するステップと、を備える。
上記探傷用プローブの接触確認方法によれば、探傷用プローブから発信された超音波の反射波の強度が第2閾値よりも大きいか否かを判定するステップを有するため、探傷用プローブがロータディスクの側面に十分に接触しているか否かを確認することができる。具体的には、受信用プローブで受信した超音波の反射波の強度が第2閾値よりも大きい場合、探傷用プローブはロータディスクの側面に十分に接触していることを確認できる。一方、超音波の反射波の強度が第2閾値以下の場合、探傷用プローブはロータディスクの側面に十分に接触していないことを確認できる。
また、探傷用プローブがロータディスクの側面に十分に接触していないときは、探傷用プローブとロータディスクとの接触状態を確認するステップを有するため、探傷用プローブをロータディスクの側面に十分に接触させることができる。
本発明によれば、探傷用プローブが測定に最適な状態にあることを確認しながら、探傷作業を実施することで応力腐食割れを正確に検出可能なタービンロータの翼溝部の探傷装置及びこの装置を用いた探傷方法を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る探傷装置をロータディスクに設置した状態を示す斜視図である。 ロータディスクに探傷装置を設置した状態を拡大して示す側断面図である。 超音波の照射範囲を示す概念図である。 探傷装置を用いた応力腐食割れcの探傷フロー図である。 形状反射エコーの高さを示す図である。 本発明の第二実施形態に係る探傷装置をロータディスクに設置した状態を拡大して示す側断面図である。 探傷装置を用いた応力腐食割れcの探傷フロー図である。 受信用プローブを他の位置に設置した状態を示す側面図である。 本発明の第三実施形態に係る探傷装置をロータディスクに設置した状態を拡大して示す側断面図である。 探傷装置を用いた応力腐食割れcの探傷フロー図である。 従来のロータディスクの翼溝部の探傷装置の斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。なお、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の第一実施形態に係る探傷装置をロータディスクに設置した状態を示す斜視図である。また、図2は、ロータディスク1に探傷装置を設置した状態を拡大して示す側断面図である。
図1及び図2に示すように、ロータディスク1の外周端部には、全周にわたり外方に向かって開口した翼溝部2が設けられている。タービンブレード4の下部には一体に翼根部5が形成され、タービンブレード4の翼根部5がロータディスク1の翼溝部2に嵌合されることにより、複数のタービンブレード4がロータディスク1の外周端部に接続されている。
タービンブレード4の外周端には、タービンブレード4を所定枚数毎に連結するシュラウド6が設けられている。また、ロータディスク1には、翼溝部2に対面した位置に、ロータディスク1の周方向に沿って傾斜面からなる肩部3が形成されている。
発電プラントにおける高・中圧蒸気タービンは、高い温度条件で運転されるために、長期間使用されると、繰り返し応力を受ける部位には応力腐食割れcが発生することがある。この応力腐食割れcを探傷する探傷装置について以下で説明する。
また、本発明に係るロータディスク1の翼溝部2の探傷装置(以下、ロータディスク1の翼溝部2の探傷装置を単に探傷装置10という)は、翼溝部2の下側角部2aを検出するための位置監視用プローブ11と、亀裂等の応力腐食割れcを検出するための探傷用プローブ12と、位置監視用プローブ11と探傷用プローブ12とを連結する連結材13と、制御装置14と、を備えている。
位置監視用プローブ11及び探傷用プローブ12とロータディスク1との間には、それぞれウェッジ15が介在しており、位置監視用プローブ11及び探傷用プローブ12は、ウェッジ15によってロータディスク1の側面1aに対して斜めに設置されている。これにより、位置監視用プローブ11及び探傷用プローブ12は、ロータディスク1の側面1aに対して斜めに超音波を入射する。このとき、位置監視用プローブ11から発信される超音波の入射角度αが、ロータディスク1の側面1aに対して45度となるように位置監視用プローブ11を配置する。入射角度αを45度とすることにより、位置監視用プローブ11から発信された超音波が翼溝部2の下側角部2aで反射する反射エコー(以下、翼溝部2の下側角部2aで反射した反射エコーを形状反射エコーという)を最も効率良く受信することができる。
また、位置監視用プローブ11から照射された超音波は、ウェッジ15を介してロータディスク1に入射し、翼溝部2の下側角部2aで反射する。そして、形状反射エコーは、ロータディスク1からウェッジ15を介してそれぞれ位置監視用プローブ11に受信される。
位置監視用プローブ11は、形状反射エコーの高さが最も高くなる位置(以下、所望の位置という)、即ち翼溝部2の下側角部2aから下方へ45度の延長線上に設置されている。位置監視用プローブ11が所望の位置から上下方向に離間するにしたがって形状反射エコーの高さは低くなる。
また、探傷用プローブ12から照射された超音波は、ウェッジ15を介してロータディスク1に入射し、応力腐食割れcで反射する。そして、反射エコーは、ロータディスク1からウェッジ15を介して探傷用プローブ12に受信される。
連結材13は、一端が位置監視用プローブ11に、他端が探傷用プローブ12にそれぞれ接続されている。
連結材13と位置監視用プローブ11、連結材13と探傷用プローブ12は摺動可能に接続されている。これにより、傾斜角の異なる複数種のウェッジ15を用いた場合にも、各ウェッジ15に位置監視用プローブ11及び探傷用プローブ12をそれぞれ密着させることができる。
位置監視用プローブ11と探傷用プローブ12とは連結手段で連結されているため、位置監視用プローブ11と連動して探傷用プローブ12を位置監視用プローブ11と同じ方向へ移動させることができる。また、位置監視用プローブ11及び探傷用プローブ12を移動させる際に、位置監視用プローブ11と探傷用プローブ12との距離を一定に維持することができる。
本実施形態では、位置監視用プローブ11の超音波振動子から探傷用プローブ12の超音波振動子までの距離が、翼溝部2の溝の高さHと同一になるように、連結材13の長さが調整されている。これにより、位置監視用プローブ11を所望の位置に設置することにより、応力腐食割れcから反射する反射エコーの高さが最も高くなる位置に探傷用プローブ12を配置することができる。なお、本実施形態では、位置監視用プローブ11の超音波振動子から探傷用プローブ12の超音波振動子までの距離を、翼溝部2の溝の高さHと同一になる場合について説明したが、これに限定されるものでは無く、利用するウェッジ15の角度等によって適宜変更することできる。
図3は、超音波の照射範囲を示す概念図である。
図3に示すように、位置監視用プローブ11や探傷用プローブ12の超音波振動子16から発射された超音波の指向角θは、θ≒70λ/Dで表されることが知られている。θは波長λに比例し直径Dに反比例するので、指向性の良い超音波を照射させる場合には、高い周波数で大きい直径の超音波振動子16を用いる。
位置監視用プローブ11の超音波振動子16は、探傷用プローブ12の超音波振動子16よりも径の大きいものが用いられている。また、位置監視用プローブ11から発信される超音波は、探傷用プローブ12から発信される超音波よりも波長が短くなるように設定されている。これにより、位置監視用プローブ11は、翼溝部2の下側角部2aを精度良く検出することができる。
探傷装置10の制御装置14は、位置監視用プローブ11及び探傷用プローブ12をそれぞれ制御すると共に、反射エコーの強度を監視するためのものである。具体的には、制御装置14は、位置監視用プローブ11及び探傷用プローブ12に電気的信号を出力し、位置監視用プローブ11及び探傷用プローブ12から超音波を発信させる。
また、制御装置14は、位置監視用プローブ11で受信した形状反射エコーの強度に基づいて、当該形状反射エコーの高さBが予め設定された下限値の監視レベルEc(詳細は後述する)よりも大きいか否かを判定する。形状反射エコーの高さBが監視レベルEc以下の場合、警報を発する。また、監視レベルEc以下であると判定した回数Naをカウントする。例えば、形状反射エコーの高さBが監視レベルEc以下であると最初に判定された場合、回数Naは1となる。そして、位置監視用プローブ11の位置を移動させて位置調整をした後、再び測定したときに、形状反射エコーの高さBが監視レベルEc以下であると判定された場合、回数Naは2となる。ただし、形状反射エコーの高さBが監視レベルEc以下であると判定されて、位置監視用プローブ11の位置を移動させた後、再び測定したときに、形状反射エコーの高さBが監視レベルEcを超えた場合、回数Naはリセットされて0となる。
さらに、制御装置14は、探傷用プローブ12から出力された反射エコーの強度に基づいて、翼溝部2に存在する応力腐食割れcの大きさ、高さ位置等を検出する。
次に、上述した構成からなる探傷装置10を用いた応力腐食割れc位置の探傷方法について説明する。
図4は、探傷装置10を用いた応力腐食割れcの探傷フロー図である。
図4に示すように、まず、位置監視用プローブ11をロータディスク1の全周のうちの代表位置における側面1aに設置して、翼溝部2の下側角部2aによる形状反射エコーの高さを複数の代表位置にて複数回測定するとともに、形状反射エコーの最大値(以下、形状反射エコー最大レベルEmaxという)を取得する(ステップS10)。
次に、取得された複数の形状反射エコーの高さの分布が正規分布に従うと仮定し、監視レベルEcを設定する(ステップS12)。
監視レベルEcは、Ec=Emax×(1−ke)で算出される。ここで、keとは、形状反射エコーの高さ(B/B)のばらつき係数keである。このばらつき係数keは、信頼区間を95%と設定した場合、σを標準偏差とするとke=2σとなる。なお、ばらつき係数keは、この値に限定されるものではなく、設計等により適宜決定される。
位置監視用プローブ11で計測される形状反射エコーの高さが、図5に示すように、監視レベルEcを超えている場合、位置監視用プローブ11は所望の位置に設置されているものとする。
一方、位置監視用プローブ11で計測される形状反射エコーの高さが、監視レベルEc以下の場合、位置監視用プローブ11の位置は上記所望の位置からずれているものとする。詳細は後述するが、係る場合には、位置監視用プローブ11を上下に移動させて、所望の位置に位置監視用プローブ11を設置する。
次に、位置監視用プローブ11を移動させる回数の上限値Ncを設定する(ステップS14)。位置監視用プローブ11を設置した位置が所望の位置からずれていると、形状反射エコーの高さが、監視レベルEc以下となる。係る場合は、位置監視用プローブ11を所望の位置に設置させるべく、位置監視用プローブ11を上下方向に移動させる必要がある。このとき、位置監視用プローブ11が所望の位置に移動できたか否かを、位置監視用プローブ11から超音波を照射させて形状反射エコーの高さを確認することにより、判断する。位置監視用プローブ11を移動させて、その後、位置監視用プローブ11から超音波を照射して形状反射エコーの高さを確認するまでの一連の作業を1セットとして、これらの一連の作業を行う回数の上限値Ncを設定する。本実施形態においては、上限値Ncを10回としたが、この回数に限定されるものではなく、設計等により適宜決定すればよい。
次に、探傷用プローブ12をロータディスク1の側面1aに配置して、探傷作業を開始する(ステップS16)。まず、翼溝部2の下側角部2aに向かって位置監視用プローブ11から超音波を照射する。続いて、翼溝部2の下側角部2aで反射した形状反射エコーを受信する。
次に、形状反射エコーの高さ(B/B)が、監視レベルEcよりも大きいか否かを制御装置14が判定する(ステップS18)。
形状反射エコーの高さが監視レベルEcよりも大きいと判定された場合には、位置監視用プローブ11は、所定の位置に設置されている。係る場合は、続いて、探傷用プローブ12から超音波を照射して応力腐食割れcの大きさ、高さ位置を検出する。応力腐食割れcの大きさ等を検出したら、ロータディスク1の側面1aに沿って周方向へ探傷装置10を移動させる(ステップS20)。
ステップS18において、形状反射エコーの高さが監視レベルEc以下と判定された場合、位置監視用プローブ11を上下方向に移動させる(ステップS24)。
また、制御装置14が、監視レベルEc以下と判定された回数Naをカウントする(ステップS26)。続いて、監視レベルEc以下と判定された回数Naが、ステップS14で設定された上限値Ncよりも多いか否かを制御装置14が判定する(ステップS28)。
回数Naが上限値Ncよりも多い場合、所望の位置にこだわることなく、位置監視用プローブ11を上下方向に移動させた際に、形状反射エコーの高さが最も高くなる位置に位置監視用プローブ11を設置する(ステップS30)。複数回(本実施形態の場合は10回)以上計測しても形状反射エコーの高さが監視レベルEc以下となる場合、翼溝部2の下側角部2aが変形等している可能性があるためである。このときの計測位置をロータディスク1の側面1aにマーキングする(ステップS32)。
続いて、探傷用プローブ12から超音波を照射して応力腐食割れcの大きさ、高さ位置を検出する。
一方、ステップS28において、回数Naが上限値Nc以下の場合、再び、ステップS18を実施する。
上述した各ステップを実施して、ロータディスク1全周にわたって探傷装置10を走査(ステップS22)したら、探傷作業を終了する。
上述したように、本実施形態に係る探傷装置10によれば、位置監視用プローブ11と探傷用プローブ12とを連結する連結材13を備え、位置監視用プローブ11と連動して探傷用プローブ12が位置監視用プローブ11と同じ方向へ移動するように構成されているため、翼溝部2の下側角部2aの検出に最適な位置に位置監視用プローブ11を設置することで、翼溝部2の応力腐食割れcの探傷に最適な位置に探傷用プローブ12を配置することができる。これにより、作業員の技量にかかわらず、応力腐食割れcの大きさ、高さ位置等を正確に検出することができる。また、探傷用プローブ12の位置決めが容易になり、走査を短時間で実施することができる。
また、探傷装置10を用いてフェイズドアレイ法によって探傷作業を行った場合、応力腐食割れcによって生じるエコー以外に、形状反射エコーやロータディスク1の肌荒れ等によるノイズエコーも受信する。このため、形状反射エコーやノイズエコーを除去しなければならないが、探傷データの精度が優れているため、波形処理を行うことによって、応力腐食割れcによる反射エコーを精度良く検出することができる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。以下の説明において、上述した実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図6は、本発明の第二実施形態に係る探傷装置21をロータディスク1に設置した状態を拡大して示す側断面図である。
図6に示すように、探傷装置21は、探傷用プローブ12と、探傷用プローブ12から発信された超音波の反射波を受信して、探傷用プローブ12とロータディスク1との接触状況を確認するための受信用プローブ20と、制御装置14と、を備えている。
受信用プローブ20はロータディスク1の肩部3に設置されている。受信用プローブ20とロータディスク1との間には、ウェッジ15が介在している。
探傷用プローブ12から照射された超音波は、ウェッジ15を介してロータディスク1に入射し、翼溝部2の側面2bで反射した反射エコー(以下、翼溝部2の側面2bで反射した反射エコーを側面反射エコーという)は、ウェッジ15を介して受信用プローブ20に受信される。
受信用プローブ20は、側面反射エコーの高さが最も高くなる位置に設置されている。受信用プローブ20は、探傷用プローブ12に連結されていないので、任意の位置に設置することができる。
制御装置14は、受信用プローブ20で受信した側面反射エコーの強度に基づいて、当該側面反射エコーの高さが予め設定された監視レベルScよりも大きいか否かを判定する(詳細は後述する)。側面反射エコーの高さが監視レベルSc以下の場合、警報を発する。また、監視レベルSc以下であると判定した回数Nbをカウントする。例えば、側面反射エコーの高さが監視レベルSc以下であると最初に判定された場合、回数Nbは1となる。その後、探傷用プローブ12の接触状態確認後、再び測定したときに、側面反射エコーの高さが監視レベルSc以下であると判定された場合、回数Nbは2となる。ただし、側面反射エコーの高さが監視レベルSc以下であると判定された後、探傷用プローブ12の接触状態を確認して、再び測定したときに、側面反射エコーの高さが監視レベルScを超えた場合、回数Nbはリセットされて0となる。
次に、上述した構成からなる探傷装置21を用いた応力腐食割れc位置の探傷方法について説明する。
図7は、探傷装置21を用いた応力腐食割れcの探傷フロー図である。
図7に示すように、まず、探傷用プローブ12及び受信用プローブ20をそれぞれロータディスク1の側面1a、肩部3に設置して、探傷用プローブ12から超音波を発信するとともに、翼溝部2の側面2bで反射した側面反射エコーを受信用プローブ20で受信する。そして、側面反射エコーの高さを複数回測定するとともに、側面反射エコーの最大値(以下、側面反射エコー最大レベルSmaxという)を取得する(ステップS50)。
次に、取得された複数の側面反射エコーの高さの分布が正規分布に従うと仮定し、監視レベルScを設定する(ステップS52)。
監視レベルScは、Sc=Smax×(1−ks)で算出される。ここで、ksとは、側面反射エコーの高さのばらつき係数ksである。このばらつき係数ksは、信頼区間を95%と設定した場合、σを標準偏差とするとke=2σとなる。なお、ばらつき係数ksは、この値に限定されるものではなく、設計等により適宜決定される。
受信用プローブ20で計測される側面反射エコーの高さ(B/B)が、監視レベルScを超えている場合、探傷用プローブ12はロータディスク1の側面1aに良好に接触しているものとする。
一方、受信用プローブ20で計測される側面反射エコーの高さが、監視レベルSc以下の場合、探傷用プローブ12とロータディスク1の側面1aとの接触状態が不良である。係る場合には、探傷用プローブ12とウェッジ15との接触状態、ウェッジ15とロータディスク1の側面1aとの接触状態等を確認して、探傷用プローブ12の接触不良を解消する。
次に、探傷用プローブ12の接触状態を確認する回数の上限値Ncを設定する(ステップS54)。探傷用プローブ12が接触不良になると、側面反射エコーの高さが、監視レベルEc以下となる。係る場合は、探傷用プローブ12の接触不良を解消するために、探傷用プローブ12やウェッジ15を一旦、ロータディスク1の側面1aから離して、再び接触させる必要がある。このとき、探傷用プローブ12の接触状態が良好か否かを、探傷用プローブ12から超音波を照射させて側面反射エコーの高さを確認することにより、判断する。探傷用プローブ12及びウェッジ15を一旦、ロータディスク1の側面1aから離した後、再び接触させて、その後、探傷用プローブ12から超音波を照射して側面反射エコーの高さを確認するまでの一連の作業を1セットとして、これらの一連の作業を行う回数の上限値Ncを設定する。本実施形態においては、上限値Ncを10回としたが、この回数に限定されるものではなく、設計等により適宜決定すればよい。
次に、探傷作業を開始する(ステップS56)。まず、探傷用プローブ12から超音波を照射するとともに、応力腐食割れcから反射された反射エコーを探傷用プローブ12で受信する。また、翼溝部2の側面2bで反射した側面反射エコーを受信用プローブ20で受信する。
次に、側面反射エコーの高さ(B/B)が、監視レベルScよりも大きいか否かを制御装置14が判定する(ステップS58)。
側面反射エコーの高さが監視レベルScよりも大きいと判定された場合は、探傷用プローブ12とロータディスク1との接触状態は良好である。係る場合は、続いて、応力腐食割れcの大きさ、高さ位置を検出する。応力腐食割れcの大きさ等を検出した後、ロータディスク1の側面1aに沿って周方向へ探傷装置21を移動させる(ステップS60)。
ステップS58において、側面反射エコーの高さが監視レベルSc以下と判定された場合、探傷用プローブ12を側面1aから離して接触状態を確認する(ステップS64)。
また、制御装置14が、監視レベルSc以下と判定された回数Nbをカウントする(ステップS66)。続いて、監視レベルSc以下と判定された回数Nbが、ステップS54で設定された上限値Ncよりも多いか否かを制御装置14が判定する(ステップS68)。
回数Nbが上限値Ncよりも多い場合には、探傷用プローブ12をロータディスク1の側面1aに接触させた状態で側面反射エコーの高さが最も高くなる位置に位置監視用プローブ11を設置する(ステップS70)。複数回(本実施形態の場合は10回)計測しても側面反射エコーの高さが監視レベルSc以下となる場合、探傷用プローブ12のカップリングに不良の可能性があるためである。このときの計測位置をロータディスク1の側面1aにマーキングする(ステップS72)。
続いて、探傷用プローブ12から超音波を照射して応力腐食割れcの大きさ、高さ位置を検出する。
一方、ステップS68において、回数Nbが上限値Nc以下の場合、再び、ステップS58を実施する。
上述した各ステップを実施して、ロータディスク1全周にわたって探傷装置21を走査(ステップS62)したら、探傷作業を終了する。
なお、本実施形態においては、受信用プローブ20をロータディスク1の肩部3に配置する場合について説明したが、この位置に限定されるものではなく、図8に示すように、ロータディスク1の側面1aに配置してもよい。
上述したように本実施形態に係る探傷装置21によれば、探傷用プローブ12及び受信用プローブ20を備えているため、側面反射エコーを受信用プローブ20で受信することができる。そして、この側面反射エコーの高さによって、探傷用プローブ12がロータディスク1に良好に接触しているか否かを判定することができる。これにより、探傷用プローブ12の接触不良がなくなるため、作業員の技量にかかわらず、応力腐食割れcの大きさ、高さ位置等を正確に検出することができる。
次に、本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態は、第二実施形態の受信用プローブ20を第一実施形態の探傷装置30に追加したものである。
図9は、本発明の第三実施形態に係る探傷装置30をロータディスク1に設置した状態を拡大して示す側断面図である。
図9に示すように、探傷装置30は、位置監視用プローブ11と、探傷用プローブ12と、位置監視用プローブ11と探傷用プローブ12とを連結する連結材13と、受信用プローブ20と、制御装置14と、を備えている。位置監視用プローブ11及び探傷用プローブ12をロータディスク1の側面1aに設置して、受信用プローブ20をロータディスク1の肩部3に設置する。この探傷装置30を用いた応力腐食割れc位置の探傷方法について説明する。
図10は、探傷装置30を用いた応力腐食割れcの探傷フロー図である。
図10に示すように、まず、第一実施形態と同様に、ステップS10からステップS14までを実施する。また、第二実施形態と同様に、ステップS50からステップS54までを実施する。
次に、探傷作業を開始する(ステップS106)。まず、翼溝部2の下側角部2aに向かって位置監視用プローブ11から超音波を発信し、翼溝部2の下側角部2aで反射した形状反射エコーを受信する。
次に、第一実施形態と同様に、ステップS18を実施する。形状反射エコーの高さが監視レベルEcよりも大きいと判定された場合、位置監視用プローブ11は所定の位置に設置されている。係る場合は、応力腐食割れcに向かって探傷用プローブ12から超音波を照射するとともに、応力腐食割れcから反射された反射エコーを探傷用プローブ12で受信する。また、翼溝部2の側面2bで反射した側面反射エコーを受信用プローブ20で受信する。
次に、第二実施形態と同様に、ステップS58を実施する。側面反射エコーの高さが監視レベルScよりも大きいと判定された場合は、探傷用プローブ12とロータディスク1との接触状態は良好である。係る場合は、続いて、応力腐食割れcの大きさ、高さ位置を検出する。応力腐食割れcの大きさ等を検出したら、ロータディスク1の側面1aに沿って周方向へ探傷装置30を移動させる(ステップS110)。
一方、ステップS18において、形状反射エコーの高さが監視レベルEc以下と判定された場合、第一実施形態と同様に、ステップS24からステップS32を実施する。
また、ステップS58において、側面反射エコーの高さが監視レベルSc以下と判定された場合、第二実施形態と同様に、ステップS64からステップS72を実施する。
上述した各ステップを実施してロータディスク1全周にわたって探傷装置30を走査(ステップS112)したら、探傷作業を終了する。
上述したように、本実施形態に係る探傷装置30によれば、連結材13を備えているため、位置監視用プローブ11と連動して探傷用プローブ12を位置監視用プローブ11と同じ方向へ移動させることができる。したがって、翼溝部2の下側角部2aの検出に最適な位置に位置監視用プローブ11を設置することで、翼溝部2の応力腐食割れcの探傷に最適な位置に探傷用プローブ12を配置することができる。
また、受信用プローブ20を備えているため、側面反射エコーを受信用プローブ20で受信することができる。そして、この側面反射エコーの高さによって、探傷用プローブ12がロータディスク1に良好に接触しているか否かを判定することができる。これにより、探傷用プローブ12の接触不良がなくなる。
したがって、作業員の技量にかかわらず、応力腐食割れcの大きさ、高さ位置等を正確に検出することができる。
1 ロータディスク
1a 側面
2 翼溝部
2a 下側角部
2b 側面
3 肩部
4 タービンブレード
5 翼根部
6 シュラウド
10 探傷装置
11 位置監視用プローブ
12 探傷用プローブ
13 連結材
14 制御装置
15 ウェッジ
16 超音波振動子
20 受信用プローブ
21 探傷装置
30 探傷装置

Claims (10)

  1. タービンブレードの翼根部を収納するロータディスクの翼溝部に生じる応力腐食割れを、超音波探傷プローブを前記ロータディスクの側部に接触させて検出するロータディスクの翼溝部の探傷装置であって、
    前記翼溝部は、前記ロータディスクの外周端部において外方に向かって開口するとともに前記ロータディスクの径方向に対して斜めに形成された角部を有するように構成されており、
    前記ロータディスクの側部上に配置された際に、前記角部に対して超音波の入射面が略平行になるように構成されたウェッジ上に設けられることにより、前記角部を検出する位置監視用プローブと、
    前記翼溝部の前記応力腐食割れを検出する探傷用プローブと、
    前記位置監視用プローブと前記探傷用プローブとを連結して、前記位置監視用プローブと前記探傷用プローブとの間を所定距離で一定に保つ連結手段と、を備え、
    前記所定距離は、前記翼溝部の基準となる箇所から前記翼溝部の前記応力腐食割れの位置までの距離に基づいて決定されることを特徴とするロータディスクの翼溝部の探傷装置。
  2. 前記探傷用プローブは、前記ロータディスクの側部上に配置された際に、超音波の入射面が前記位置監視用プローブにおける超音波の入射面と略平行になるように構成された第2のウェッジ上に設けられることを特徴とする請求項1に記載のロータディスクの翼溝部の探傷装置。
  3. 前記所定距離は、前記翼溝部の底面から前記翼溝部の側面の上端までの高さと同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載のロータディスクの翼溝部の探傷装置。
  4. 前記探傷用プローブから発信された超音波の反射波を受信して、前記探傷用プローブと前記ロータディスクとの接触状況を確認する受信用プローブを更に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のロータディスクの翼溝部の探傷装置。
  5. 前記翼溝部の基準となる前記箇所で反射した超音波の反射波の強度が第1閾値よりも大きいか否かを判定する判定手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜のうち何れか一項に記載のロータディスクの翼溝部の探傷装置。
  6. 前記位置監視用プローブの超音波振動子の径を、前記探傷用プローブの超音波振動子の径よりも大きくすることを特徴とする請求項1〜のうち何れか一項に記載のロータディスクの翼溝部の探傷装置。
  7. 前記位置監視用プローブから発信される超音波の波長を、前記探傷用プローブから発信される超音波の波長よりも短くすることを特徴とする請求項1〜のうち何れか一項に記載の探傷装置。
  8. ロータディスクの翼溝部の基準となる箇所を検出する位置監視用プローブと、前記翼溝部の応力腐食割れを検出する探傷用プローブと、前記位置監視用プローブと前記探傷用プローブとを連結して、前記位置監視用プローブと前記探傷用プローブとの間を所定距離で一定に保つ連結手段と、を備え、前記位置監視用プローブは、前記ロータディスクの側部上に配置された際に、前記ロータディスクの外周端部において外方に向かって開口するとともに前記ロータディスクの径方向に対して斜めに形成された角部を有するように構成された翼溝部において、前記角部に対して超音波の入射面が略平行になるように構成されたウェッジ上に設けられた探傷装置を用いた応力腐食割れの探傷方法であって、
    前記位置監視用プローブから超音波を発信するステップと、
    前記位置監視用プローブから発信された超音波の反射波の強度と第1閾値とを比較して、前記位置監視用プローブの設置位置が正確か否かを判定するステップと、
    前記反射波の強度が前記第1閾値以下の場合に、前記位置監視用プローブ及び前記探傷用プローブを移動させるステップと、を備えることを特徴とするロータディスクの翼溝部の探傷装置を用いた応力腐食割れの探傷方法。
  9. 前記探傷用プローブは、前記ロータディスクの側部上に配置された際に、超音波の入射面が前記位置監視用プローブにおける超音波の入射面と略平行になるように構成された第2のウェッジ上に設けられることを特徴とする請求項8に記載のロータディスクの翼溝部の探傷装置を用いた応力腐食割れの探傷方法。
  10. 前記探傷装置は、前記探傷用プローブから発信された超音波の反射波を受信して、前記探傷用プローブと前記ロータディスクとの接触状況を確認する受信用プローブを更に備えており、
    探傷用プローブから超音波を発信するステップと、
    前記探傷用プローブから発信されて前記翼溝部の側面で反射した反射波を前記受信用プローブで受信し、当該反射波の強度と第2閾値とを比較して前記探傷用プローブと前記ロータディスクの側面との接触状態を確認するステップと、
    前記反射波の強度が前記第2閾値以下の場合に、前記探傷用プローブと前記ロータディスクの接触状態を調整するステップと、を備えることを特徴とする請求項8又は9に記載の応力腐食割れの探傷方法。
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