JP5821138B2 - ヒマワリの内茎繊維を利用したコレステロール排出促進剤及び中性脂肪排出促進剤 - Google Patents

ヒマワリの内茎繊維を利用したコレステロール排出促進剤及び中性脂肪排出促進剤 Download PDF

Info

Publication number
JP5821138B2
JP5821138B2 JP2013551499A JP2013551499A JP5821138B2 JP 5821138 B2 JP5821138 B2 JP 5821138B2 JP 2013551499 A JP2013551499 A JP 2013551499A JP 2013551499 A JP2013551499 A JP 2013551499A JP 5821138 B2 JP5821138 B2 JP 5821138B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sunflower
fiber
cholesterol
neutral fat
inner stem
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013551499A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013099364A1 (ja
Inventor
善雄 高村
善雄 高村
勝 工
勝 工
睦行 渡辺
睦行 渡辺
麻菜 藤本
麻菜 藤本
亜子 岡野
亜子 岡野
順子 櫻井
順子 櫻井
岡田 吉弘
吉弘 岡田
永井 利治
利治 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MOTTAINAI BIOMASS RESEARCH CORPORATION
Original Assignee
MOTTAINAI BIOMASS RESEARCH CORPORATION
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MOTTAINAI BIOMASS RESEARCH CORPORATION filed Critical MOTTAINAI BIOMASS RESEARCH CORPORATION
Priority to JP2013551499A priority Critical patent/JP5821138B2/ja
Publication of JPWO2013099364A1 publication Critical patent/JPWO2013099364A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5821138B2 publication Critical patent/JP5821138B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K36/00Medicinal preparations of undetermined constitution containing material from algae, lichens, fungi or plants, or derivatives thereof, e.g. traditional herbal medicines
    • A61K36/18Magnoliophyta (angiosperms)
    • A61K36/185Magnoliopsida (dicotyledons)
    • A61K36/28Asteraceae or Compositae (Aster or Sunflower family), e.g. chamomile, feverfew, yarrow or echinacea
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A21BAKING; EDIBLE DOUGHS
    • A21DTREATMENT, e.g. PRESERVATION, OF FLOUR OR DOUGH, e.g. BY ADDITION OF MATERIALS; BAKING; BAKERY PRODUCTS; PRESERVATION THEREOF
    • A21D2/00Treatment of flour or dough by adding materials thereto before or during baking
    • A21D2/08Treatment of flour or dough by adding materials thereto before or during baking by adding organic substances
    • A21D2/36Vegetable material
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/10Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
    • A23L33/105Plant extracts, their artificial duplicates or their derivatives
    • A23L33/11Plant sterols or derivatives thereof, e.g. phytosterols
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/20Reducing nutritive value; Dietetic products with reduced nutritive value
    • A23L33/21Addition of substantially indigestible substances, e.g. dietary fibres
    • A23L33/22Comminuted fibrous parts of plants, e.g. bagasse or pulp
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/20Reducing nutritive value; Dietetic products with reduced nutritive value
    • A23L33/21Addition of substantially indigestible substances, e.g. dietary fibres
    • A23L33/24Cellulose or derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/04Anorexiants; Antiobesity agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/06Antihyperlipidemics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs

Description

本発明は、ヒマワリの内茎繊維を利用して体内のコレステロール及び中性脂肪に対して優れた体外排出効果を発揮する物質を提供する。
食物繊維は、整腸効果があるとして認知されており、多く食することが奨められているが、無味な上パサパサしていることが原因して、1日5〜10gを食することは極めて困難である。その結果食物繊維不足で便秘症の人(特に女性)が多く、薬品あるいは浣腸に頼っているが、腹痛、習慣性等の問題があった。
食物繊維の供給源としては木材からの結晶セルロースを主体に、穀類、豆類、果物、種子などの植物性食品であるが、具体的には小麦、米、とうもろこし等で、大麦、ライ麦、キビ、モロコシ等も含まれる。
一方、ヒマワリの種子は植物油原料として、ロシア周辺の欧州で多く栽培され、Oil World誌の統計によると2006/2007年で29.84百万トン、ヒマワリ油で11,171トンが生産されている。
日本では小規模だが、北海道北竜町、宮城県大崎市、茨城県行方市、兵庫県南光町、鳥取県斐川町などでヒマワリ油の販売を行っており、観賞用を含めるとほぼ日本全域にヒマワリの栽培が見られ、又、容易に栽培のできる作物である。バイオデイーゼルの原料としても一部試験生産がされているが、ヒマワリの収量は200kg/10アールと低く、農業収益が期待できないため普及ができていない。
しかしながら、ヒマワリの茎はその殆どが堆肥として畑に漉きこまれており、ごく一部油吸着材として使われているケースが東南アジアであるだけで、茎の乾燥重量も種子部の約1/3であるため、バイオマス資源としてもあまり注目されていない部位である。
ヒマワリについて特許文献を調査してみると、特開2005−60366号公報(特許文献1)には、「セイヨウネズ、・・・ヒマワリ・・・ニワヤナギから選ばれる植物又はその抽出物を有効成分とする脂肪分解促進剤。」が記載されている。また、特開2009−242432号公報(特許文献2)にも「トゲナシ、・・・ヒマワリ、・・・ニワヤナギから選ばれる植物又はその抽出物を有効成分とする脂肪分解促進剤。」が記載されている。そして、両文献ともヒマワリについては、種子を利用することが好ましいと記載されている。
また、特表2002−504359号公報(特許文献3)には、コレステロールを低減させる脂肪混合物の製造方法が記載され、油の一種としてヒマワリ油を使用することが記載されている。更に、特開2006−22068号公報(特許文献4)には血清脂質代謝改善用栄養組成物の発明が記載されており、バイオレイックヒマワリ油を使用することが記載されている。
特表2006−517222号公報(特許文献5)には、コレステロール及びトリグリセリドの減少で使用するための、ジアシルグリセロール及びフィトステロールエステルを富化させた油が記載され、ヒマワリ油が例示されている。
特開2005−060366号公報 特開2009−242432号公報 特表2002−504359号公報 特開2006−022068号公報 特表2006−517222号公報 特開2010−116344号公報
本発明は、体内のコレステロール及び中性脂肪の体外排出を促進することによって優れた痩身効果を発揮する、安全かつ低廉なコレステロール排出促進物質及び中性脂肪排出促進物質の開発を課題とする。
本発明者等は、上記の課題を解決する為に鋭意努力した結果、ヒマワリの茎を分離装置により、図5に示す表皮のラインド部分と内茎繊維(ピス)とを分離し、真空乾燥装置により、あるいは通常の乾燥システム(天日、熱風乾燥など)で乾燥された固体部を粉砕して利用することにより上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は
(1)ヒマワリの茎から分離された内茎繊維を主成分として含有することを特徴とするコレステロール及び/又は中性脂肪排出促進剤、
(2)ヒマワリの茎から分離された内茎繊維を主成分とする食品、
(3)ヒマワリの茎から分離された内茎繊維を主成分とするサプリメント、
(4)ヒマワリの茎を外茎部(ラインド)と内茎繊維(ピス)とに分離した後、内茎繊維を乾燥し粉砕する工程からなるコレステロール及び/又は中性脂肪排出促進剤の製造方法
である。
尚、本発明でいう内茎繊維(ピス Pith)とは、ケインセパレータなどで外皮と分離した芯部の水分、養分の通り道でもある柔繊維のことであるが、植物の茎を表面、外皮、厚壁組織、維管束、髄に分けた場合、維管束と髄を粉砕したものの総称である。
本発明者はヒマワリの茎部にも脂質が存在することを紙パルプの試験で発見し、特に内茎部(ピス)には種子に最終的に貯まる油脂類、あるいはその原料が茎の内部を通って運ばれていることに注目し、その親油性の機能に、食品原料としての痩身効果が期待できると判断し、実験を重ねたものである。その一部として、先に草木内実繊維を含有する腸内老廃物除去機能を有する経口投与剤及び食品について出願(特開2010−116344号公報:特許文献6)をしている。
地球上に多くある成長の早い植物の茎部利用はその70−90%近くを占める水分の乾燥コストが高く、結果粉砕コストも高くなり、砂糖を多く含む、さとうきび、スイートソルガムが茎を産業として栽培しているにすぎない。しかし糖分が期待できないヒマワリに於いても、ケインセパレータにより外皮と内茎部(ピス)に分離し、内茎部を、真空乾燥装置、あるいは通常の乾燥システム(天日、熱風乾燥など)により、粉砕に適した水分率(好ましくは8%以下)に乾燥された内茎部(ピス)の親油性を活用し、痩身効果を有する食品として利用することができることを見出した。
更にヒマワリは農薬を使わない農産物であるので、その茎のピス部は植物水だけである利点を生かして、乾燥工程において蒸留装置(真空乾燥ユニット)を使うことにより、従来、蒸散して捨てていた植物水を分離して浸透性の高い液体製品として化粧品、飲料水などの有価商品として活用し、ピス、ラインド、ヒマワリ水による茎の綜合利用の可能性を見出した。
ヒマワリから内茎繊維を取り出すには、図6に示すようなケインセパレーションシステム(米国AmClyde社製、米国特許第3690358号)等の分離装置により表皮のラインド部分と内部組織のピス(Pith)とを分離し、その後、真空乾燥ユニット((株)F・E・C社製)で固液分離し、粉砕を容易にする水分率、15%以下、好ましくは8%以下まで乾燥した固体部は、衝撃式粉砕機等の粉砕装置により粉砕する。
このようにして得られた内茎繊維を食品として用いれば、コレステロールや中性脂肪排出促進の他、保油性、保水性、繋ぎ効果等多種の効果が得られる。例えば、パンに入れると伸びを押えながらソフトで柔らかな食感を与え、クッキーではしっとり感が得られている。その他、サプリメント、サプリメント賦形剤、シリアル、ボーロ、アイスクリーム等にも添加することができる。
本発明によると、ヒマワリの内茎繊維から得られた食物繊維は、食品に対して約20%まで、サプリメントの賦形剤としては約90%まで含有させることができる。従来の食物繊維は食味の点から高々食品に対しては3%程度が限界であり、それに比して本発明は顕著に大量の食物繊維を含有させることができるので、コレステロール及び/又は中性脂肪排出等の改善に飛躍的な効果を発揮し、ひいては痩身効果を高めることができる。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2011-287233号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
本発明により、コレステロール及び/又は中性脂肪排出等の改善に飛躍的な効果を発揮し、ひいては痩身効果を高めることができる。
ヒマワリ内茎繊維による体重減少の結果を示す図。 ヒマワリ内茎繊維による白色脂肪組織の減少を示す図。 ヒマワリ内茎繊維によるトリグリセリドの減少を示す図。 ヒマワリ内茎繊維によるコレステロールの減少を示す図。 ヒマワリの断面を示す図。 ケインセパレータを示す図。
本発明を具体的に説明するために、以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(ヒマワリ内茎繊維の製造方法)
1.ヒマワリの茎をケインセパレータ(三菱製紙(株)製)に全茎のまま供給した。
2.分離装置に供給されたヒマワリの茎は、半分に割られた後、内茎部(ピス)を回転刃により削ぎ落された。
3.含水率50〜90%の内茎部(ピス)を真空乾燥システムにより真空圧−95〜−98kPa(F・E・C社製)で固液分離を行った結果、粉砕に最も適した水分率8%以下の固体部と、植物水としての液体を分離することができた。
4.水分率8%以下に分離された内茎部は容易に、通常のハンマーミル、サイクロンミルなどで、粉砕機を選ばずに125ミクロン以下の微粉砕が可能となり、パンなどとの配合が可能な粒子の粉砕物を得ることが可能になった。
5.分離された植物水は植物のバイオフィルターを通して吸い上げられた水分で、クラスターが小さく、吸収性の良い、飲料、化粧品への応用が可能となった。
[実施例2]
ヒマワリ内茎繊維粉末を小麦粉に対して5%、10%入れてミニ食パンを焼いた。
パンの配合は次の通りである。
1)国産強力粉100に対し、ヒマワリピスファイバー5、砂糖2、塩1.2、無塩バター4、天然酵母6、水67
2)国産強力粉100に対し、ヒマワリピスファイバー10、砂糖2、塩1.2、無塩バター4、天然酵母6、水67
上記の食パンを試食した結果、通常の食パンに比し、いずれの場合も薄い焼色をしておりソフトで柔らかな食感になった。おから、ふすまなどを入れた場合は3%以上でパサパサとした紙のような食感になってしまうのに対し、ヒマワリ内茎繊維粉末を含有したパンでは、他の材料との親和性も良く、粉比10%入れてもソフトな食感のパンが製造することができた。
従って、ヒマワリピスファイバーを入れることにより、食感が良くなり、コレステロールや中性脂肪の排出を促進でき、痩身効果を高めることができる。
[実施例3](クッキー)
ヒマワリ内茎繊維粉末を含有するクッキーを、その含有量を変えて2種類製造し、比較を行った。
薄力粉100に対し
砂糖 30
無塩バター 50
全卵 7.5
のクッキーベースに、ヒマワリ内茎繊維粉末を5、10(粉比5%、10%)を配合、2種類のクッキーを作った。
上記の配合について賞味評価をしたところ、いずれもファイバーの入っていない通常のクッキーと同様のパサパサしない舌触りが確認できた。通常の結晶セルロース、ふすま、おからなどでは3%入れてもパサパサして美味しくないのに対して、他の材料との親和性も良く、痩身効果のある高濃度ファイバー菓子の製造も可能であることが分かった。
[実施例4] サプリメント
(丸剤)
ヒマワリピス内茎繊維粉末 40mg
さとうきびピス 38mg
含みつ糖 106mg
寒梅粉 16mg
の配合で200mgの丸剤を試作した。その結果、加水がし易く、繋ぎ効果が強いので、容易に丸く捏ねることができた。
(顆粒)
ヒマワリピス内茎繊維粉末 50%
含みつ糖 50%
メッシュサイズ 30メッシュ、スクリーン0.8mm
フワフワしたヒマワリピスにバインダーとして含みつ糖(ブランド名生なり糖)を使うことにより、美味しく50%の配合を可能にした。
[実施例5]
(ヒマワリのステロール類の組成比)
(方法)
ヒマワリ(外茎部分)、ヒマワリ(内茎繊維部分)及びヒマワリ(種子部分)をそれぞれ50gをフードプロセッサーで破砕し、クロロホルム-メタノール(2:1,v/v)混液300mLを加え、マグネティックスターラで撹拌して抽出した。抽出液を濾別し、残渣を用いて同様の抽出操作を2回繰り返した。抽出液を集めて減圧下で溶媒を留去し、重量を測定し全脂質の重量とした。また、その一部をガスクロマトグラフィー分析に供し、脂質クラス組成を求めた。その結果を表1にまとめた。
Figure 0005821138
表1から、ヒマワリの「内茎繊維部分(ピス)」は、「外茎部分」に比べて、「スチグマステロール」の含有率が高いこと、およびヒマワリの「種子部分」にはステロール類の成分が殆ど含まれていないことが分かる。
すなわち、先行の特許文献1、2、3、4、5に記載の発明は、いずれもヒマワリの種子を用いたものであるから、ステロール類はシトステロールがごく少量含まれているにすぎず、本発明のヒマワリの「内茎繊維部分(ピス)」を用いたものと比較して、ステロール類の組成比が全く異なっている。
植物性ステロールである、カンペステロール、スチグマステロール、シトステロールは動物の血中には入りにくい性質を有し、又動物性ステロールであるコレステロールと分子構造が類似しているため、コレステロールを吸着して排出してくれる効果があることは知られていることから、ヒマワリ内茎繊維はヒマワリの外茎部分や種子に比してコレステロールをより多く吸着して排出してくれるという効果を奏することができる。又、ステロールの持つ、養分を運ぶキャリア機能について、種子では必要がないためステロール類が含まれず、養分を運ぶ必要のある茎ではステロール類が多いことも証明された。
[実施例6]
(さとうきびピス、コウリャン、ヒマワリ内茎繊維粉末の吸油性比較試験)
(方法)
50mL遠沈管に試料粉末1.0gとハイオレイックサフラワー油20mLを入れ、1分間振とうして混合した後、1000gで3分間遠心分離した。分離した油を回収し、体積を測定した。
(結果)
吸油性の比較
Figure 0005821138
上記方法により吸油性の比較試験を行った結果、「ヒマワリの内茎繊維粉末」は、さとうきびピス、コウリャン、VITACELと比較して、ハイオレイックサフラワー油を2−3倍吸着したことから、ヒマワリの内茎繊維粉末は非常に親油性が高いということができる。なお、VITACELは、ドイツ製結晶セルロースであって、実施例7以降でコントロールとして使用されているセルロースパウダーと同じく99%以上セルロースである。
[実施例7]
マウスの脂質20%の高脂肪食、AIN93G(米国国立栄養研究所1993発表のマウス・ラット用の栄養研究の為の標準精製飼料組成)餌にヒマワリの内茎繊維(ピス)粉末(125ミクロン以下)を食物繊維部(67.4g/100g)が5%と10%となるように配合し、比較用としてマウスの試験用に通常使用されているセルロースパウダー(オリエンタル酵母工業製結晶セルロース)を同様5%、10%配合し、4種類 4群x6匹で3週間この餌を与え続けたのち、その体重差を計った。
AIN−93G 配合 %
カゼイン 20.0
L−シスチン 0.3
コーンスターチ 39.7486(34.7486)
α-コーンスターチ 13.2
シュークロース 10.0
大豆油 7.0
セルロースパウダー 5.0(10.0)
AIN-ミネラル混合 3.5
AIN-ビタミン混合 1.0
重酒石鹸コリン 0.25
第三ブリルヒドロキノン 0.0014
上記の配合の内、()内はセルロースパウダーを高濃度の10%にした飼料の配合である。
セルロースパウダーとヒマワリの内茎繊維(ピス)との構成を比較してみると、セルロースパウダーは99%以上セルロースで構成されているのに対し、ヒマワリの内茎繊維(ピス)は、次のような構成になっている(日本食品分析センターの分析)。
セルロース 35g/100g
ヘミセルロース 9g/100g
リグニン 1.8g/100g
食物繊維 67.4g/100g
灰分 12.4g/100g
脂質 0.8g/100g
この構成をみると、特に親水性のヘミセルロース、親油性の脂質(植物性ステロール類など)が含まれていることが特徴的であることが分かる。
本実施例において使用したマウスは健常マウスC57−B2/6Jであり、20%脂質配合の高脂肪食、AIN93G(米国国立栄養研究所1993発表のマウス・ラット用の栄養研究の為の標準精製飼料組成)餌を用い、この餌に
1)コントロール1群 6匹 結晶セルロースパウダー 5%配合
2)ヒマワリ1群 6匹 ヒマワリ内茎繊維パウダーの食物繊維部(67.4g/100g)を5%配合
3)コントロール2群 6匹 結晶セルロースパウダー 10%配合
4)ヒマワリ2群 6匹 ヒマワリ内茎繊維パウダーの食物繊維部(67.4g/100g)を10%配合
上記の試験の結果を下記及び図1として示す。
○体重(g)
Figure 0005821138
結果として有意差(P値:群間の平均値の差が生じる確率を100分率であらわしたもの。P値が0.05の時は、偶然生じる確率が5%と言うことになり、この確率が5%より小さい時「有意差あり」と判断する。)にはならなかったが、10%配合のヒマワリ2がコントロール2のセルロースパウダーより体重の減少が見られ、P値も0.066と有意差に近いものであった。
一般的に体重の減少試験は結果が出にくいと言われており、痩せても、身体が弱ったりすることが多かったが、今回のヒマワリ2群は全く健康で、食欲、尿の量、動きなどが変わらなかった。
又、糞は結晶セルロース配合が黄色で大きいのに対し、ヒマワリ内茎繊維粉末配合は茶黒ずんで、結晶セルロースに比較して半分ぐらいの大きさで全体量はヒマワリの方が約10%多かった。結晶セルロースにもファイバーとしての、排泄効果はあるが、ヒマワリには油分だけでなく、水溶性老廃物と脂溶性老廃物も排泄する効果があり、腸内洗浄に画期的効果があることが観測できた。
[実施例8]
実施例7と同様、4群に分けたマウスの白色脂肪組織を3週間後解剖して白色脂肪組織の分析を行った。
○白色脂肪組織(g)
Figure 0005821138
上記の数値及び図2から明らかなように、
1)5%配合のコントロール1群とヒマワリ1群では有意差まではいかないが、ヒマワリ2群(P値0.139)に白色脂肪組織の減少が見られた。
2)10%配合のコントロール1群とヒマワリ1群では有意差であるP値0.01128まで白色脂肪組織の減少が見られた。
3)結晶セルロース(コントロール)に比べて、ヒマワリでははるかに大きな脂肪組織の縮小効果(痩身効果)が得られた。
[実施例9]
実施例7、8の結果により、10%配合に痩身効果が出ていることから、中性脂肪の大半を占める血中トリグリセライドの減少効果を分析した。
○トリグリセリド(mg/dl)
Figure 0005821138
上記の数値及び図3より、結晶セルロースに比較してP値0.0000993という大きな排出効果の有意差がみられた。
[実施例10]
コレステロールについて実施例7、8、9と同様の試験で血中コレステロールの計測を行った。
○コレステロール(mg/dl)
Figure 0005821138
上記の数値及び図4より明らかなように、5%配合群でヒマワリにP値0.030という有意差が得られた。
[実施例11]
実施例7で行った、マウスの糞中のトリグリセリド、コレステロールの量を測定し、排泄量を計測した。1日の餌の平均摂取量は2500mgで、その内20%がトリグリセリド500mgである。
Figure 0005821138
表2から明らかなように、ヒマワリ内茎繊維(ピス)を配合した場合とセルロースパウダーを配合した場合とを比較してみると、ヒマワリ内茎繊維(ピス)を配合した場合の方が、トリグリセリド体内吸収率が低いことから、中性脂肪の大半を占めるトリグリセリドの排泄量を多くしていることが証明された。
Figure 0005821138
また、表3から明らかなように、はヒマワリ内茎繊維(ピス)を配合した場合とセルロースパウダーを配合した場合とを比較すると、ヒマワリ内茎繊維(ピス)を配合した場合の方がコレステロールの体外への排泄量を多くしていることが証明された。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。

Claims (3)

  1. ヒマワリの茎から分離された親油性の内茎繊維粉末を主成分として含有することを特徴とするコレステロール及び/又は中性脂肪排出促進剤。
  2. 請求項1記載のコレステロール及び/又は中性脂肪排出促進剤を含有した食品。
  3. 請求項1記載のコレステロール及び/又は中性脂肪排出促進剤を含有したサプリメント。
JP2013551499A 2011-12-28 2012-09-11 ヒマワリの内茎繊維を利用したコレステロール排出促進剤及び中性脂肪排出促進剤 Active JP5821138B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013551499A JP5821138B2 (ja) 2011-12-28 2012-09-11 ヒマワリの内茎繊維を利用したコレステロール排出促進剤及び中性脂肪排出促進剤

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011287233 2011-12-28
JP2011287233 2011-12-28
JP2013551499A JP5821138B2 (ja) 2011-12-28 2012-09-11 ヒマワリの内茎繊維を利用したコレステロール排出促進剤及び中性脂肪排出促進剤
PCT/JP2012/073173 WO2013099364A1 (ja) 2011-12-28 2012-09-11 ヒマワリの内茎繊維を利用したコレステロール排出促進剤及び中性脂肪排出促進剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013099364A1 JPWO2013099364A1 (ja) 2015-04-30
JP5821138B2 true JP5821138B2 (ja) 2015-11-24

Family

ID=48696871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013551499A Active JP5821138B2 (ja) 2011-12-28 2012-09-11 ヒマワリの内茎繊維を利用したコレステロール排出促進剤及び中性脂肪排出促進剤

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20140377388A1 (ja)
JP (1) JP5821138B2 (ja)
CA (1) CA2873517A1 (ja)
WO (1) WO2013099364A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3023011B1 (en) * 2013-06-24 2017-05-31 Mottainai Biomass Research Corporation Natural binder derived from lipophilic pith fibers (ground stem or stalk internal fibers) separated from sunflower stems or stalks for processed foods and processed foods containing the same.
DE102015201386A1 (de) * 2015-01-27 2016-07-28 Spc Sunflower Plastic Compound Gmbh Verfahren zur Herstellung eines Spritzgussproduktes, entsprechendes Spritzgussprodukt sowie Verwendung speziell zubereiteter Sonnenblumenschalenfasern als Additiv
JP2018008903A (ja) * 2016-07-14 2018-01-18 共栄化学工業株式会社 痩身用組成物

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6030309A (ja) * 1983-07-07 1985-02-15 Ota Shoji リグノセルロ−ス材料から複合製品を製造する方法
JPH07111873A (ja) * 1993-10-19 1995-05-02 Hachiro Yoshizawa 向日葵入り麺及びその製造方法
JPH08127538A (ja) * 1994-10-31 1996-05-21 Masakiyo Takahashi 糖尿病治療薬
JP2010116344A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Okinawa Satoukibi Kino Kenkyusho:Kk 草木内実繊維を含有する腸内老廃物除去機能を有する経口投与剤及び食品

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013099364A1 (ja) 2013-07-04
JPWO2013099364A1 (ja) 2015-04-30
US20140377388A1 (en) 2014-12-25
CA2873517A1 (en) 2013-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Gokavi et al. Chemical composition of garden cress (Lepidium sativum) seeds and its fractions and use of bran as a functional ingredient
US20080193590A1 (en) Highly refined cellulose neutraceutical compostions and methods of use
Chau et al. Effects of the insoluble fiber derived from Passiflora edulis seed on plasma and hepatic lipids and fecal output
US6814998B1 (en) Soybean embryo fat/oil and process for producing soybean material with high embryo concentration
Carr et al. Food components that reduce cholesterol absorption
CN101142979A (zh) 高品质不溶性植物膳食纤维微粉及其制法和用途
Mohdaly Tiger nut (Cyperus esculentus L.) oil
TWI389697B (zh) Improve the composition of lipid metabolism
WO2006132042A1 (ja) 食薬栄養末と油脂
JP5821138B2 (ja) ヒマワリの内茎繊維を利用したコレステロール排出促進剤及び中性脂肪排出促進剤
Tufail et al. Functional and nutraceutical scenario of flaxseed and sesame
Goyal et al. Therapeutic potential of flaxseed
WO2009116264A1 (ja) 健康機能成分を吸着・濃縮した乾燥脱脂穀類糠、該糠から調製した健康機能成分の濃縮物、及びそれらの製造方法
KR100865513B1 (ko) 강화약쑥 알코올 추출물을 포함하는 비만의 예방 및 치료용 조성물
JP2008063332A (ja) 未成熟柿果実粉末組成物とその製造方法
KR20050047053A (ko) 현미 및 각종영양재료를 주제로한 식사대용식품
KR100828068B1 (ko) 푸코잔틴 또는 이를 함유하는 해조류 추출물을 포함하는,고지혈증의 예방 또는 치료용 조성물
WO2001087075A1 (en) Bakery product containing large quantity of oil-seeds
Sharmin et al. Effect of ethanol extract of glycine max (soy bean) On serum lipid profile of fat-fed hyperlipidemic rats
JP2008088131A (ja) 抗コレステロール組成物
JPH01252271A (ja) 脂質代謝改善機能を有する食品
JP7213510B1 (ja) 胆汁酸ミセル吸着剤、胆汁酸吸着剤、胆汁酸ミセル開裂剤及び脂肪吸収抑制剤
Kumari et al. Value added egg muffins incorporating full fat rice bran (10 and 20%) and flax seeds (10%)
JP2010105948A (ja) 脂肪肝抑制剤
Yadav et al. Rice (Oryza sativa) Bran

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150917

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5821138

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250