JP5820978B2 - 電力変換回路 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧を変換する電力変換回路に関し、特に、双方向に電力を伝送するものに関する。
近年、負荷を蓄電池に接続して利用するケースが増えてきている。例えば、負荷や系統(商用電源を供給するライン)を蓄電池に接続させるケースや、HEV、PHEV、EVで使用される蓄電池を、電動モータに接続させるケースが増えてきている。
また蓄電池と負荷側における電圧の違いに対応するため、これらの間には、電圧を変換するコンバータ(電力変換回路)が設けられる。このようなコンバータの一例として、特許文献1には、昇降圧チョッパ回路を用いた昇降圧チョッパ装置が開示されている。
この昇降圧チョッパ装置によれば、低電圧側から高電圧側へ電力を伝送するときは昇圧がなされ、高電圧側から低電圧側へ電力を伝送するときは降圧がなされる。これにより、双方向への電力伝送が適切に行われるようになっている。なお昇降圧チョッパ回路によれば、昇圧比や降圧比は、スイッチング素子の通流率(デューティ比=スイッチ(スイッチング素子を含む)ONの時間/(スイッチONの時間+スイッチOFFの時間))を通じて制御することが可能である。
特開2007−267582号公報
ところで昇降圧チョッパ回路において、昇圧比をR1、降圧比をR2とすると、これらは次の式で表される。
R1=1/(1−α)
R2=α
但しαは、スイッチング素子のデューティ比を示す。また昇圧時におけるデューティ比と昇圧比の関係を表すグラフ、および降圧時におけるデューティ比と降圧比の関係を表すグラフを、図17に示す。
上式および図17から明らかな通り、昇圧比R1の増分とデューティ比αの増分との比(図17に示したグラフにおける、傾きに相当する)は、デューティ比が大きくなるに連れて著しく増大する。ここで高電圧側と低電圧側との電位差が大きい場合、低電圧側から高電圧側へ電力を伝送するにあたっては、昇圧比を高くする必要がある。しかし昇圧比を高くするために、デューティ比をあまりに大きくすると、例えばデューティ比αに対する昇圧比の変動幅が大きくなるため、αのズレに対する昇圧比の変動が大きくなり、昇圧動作の制御精度の低下を招くおそれがある。
なお高い昇圧比を確保するための方策としては、例えば、トランスを用いたフライバック方式、フォワード方式、もしくはプッシュプル方式を採用することが考えられる。しかし何れの場合にも、素子耐圧などの観点から、双方向への電力伝送は容易ではない。
そこで高い昇圧比を確保するための別の方策として、昇降圧チョッパ回路に、別の昇圧チョッパ回路を直列に接続したもの(便宜的に、「多段チョッパ回路」と称する)を利用することが考えられる。これにより、複数のチョッパ回路の各々をαの小さい領域で動作させることが出来、全体として、高い昇圧比での制御において制御精度の改善をする事が出来る。
なお降圧比R2の増分とデューティ比αの増分との比については、デューティ比の大きさに関わらずほぼ一定である。そのため、上述した多段チョッパ回路を利用する場合であっても、多くの場合は一部のチョッパ回路に降圧を行わせるだけで、降圧動作の制御精度を良好に維持することが可能である。
しかし多段チョッパ回路を利用する場合、高電圧側から低電圧側への電力伝送にあたっては、不使用(本願では、降圧チョッパ回路として実質的に動作させないという意)のチョッパ回路をも電力が通ることになり、その分の無駄な電力損失が発生する。電力の伝送効率の観点から、このような電力損失は出来るだけ低減されることが望ましい。
本発明は上述した問題に鑑み、双方向回路での電力損失を低減させることが可能となる電力変換回路の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる電力変換回路は、第1端と第2端との間に、
一端とグランドラインにコイルと第1のスイッチング素子とを順に接続し、ダイオードと
コンデンサとを他端を介して直列に接続した直列回路を第1のスイッチング素子に並列に
接続して成ると共に、前記ダイオードと並列に第2のスイッチング素子を接続して第1の
スイッチング素子のみを制御して前記一端に印加される電圧を昇圧して前記他端から出力
する昇圧動作と、第2のスイッチング素子のみを制御して前記他端に印加される電圧を降
圧して前記一端から出力する降圧動作とを成すチョッパ回路を複数前記一端と前記他端と
を順に直列につないで構成し、少なくとも昇圧動作をまたは降圧動作のいずれか一方の動
作の一部をバイパスするバイパスラインを備える構成とする。
本構成によれば、第2伝送動作を行うときに、第2回路を降圧回路として実質的に動作させないことで、電力損失を低減させることが可能となる。
上述した通り、本発明に係る電力変換回路によれば、双方向回路での電力損失を低減させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る双方向DCDCコンバータについての、使用形態の一例に関する説明図である。 本発明の第2実施形態に係る双方向DCDCコンバータの構成図である。 本発明の第2実施形態に係る電力伝送部の構成図である。 本発明の第2実施形態に係る各信号のタイミングチャートである。 パルス信号生成回路の構成図である。 本発明の第3実施形態に係る双方向DCDCコンバータの構成図である。 本発明の第3実施形態に係る電力伝送部の構成図である。 本発明の第3実施形態に係る各信号のタイミングチャートである。 本発明の第4実施形態に係る電力伝送部の構成図である。 バイパスラインが設けられる形態に関する説明図である。 バイパスラインが設けられる形態に関する説明図である。 バイパスラインが設けられる形態に関する説明図である。 バイパスラインが設けられる形態に関する説明図である。 バイパスラインが設けられる形態に関する説明図である。 バイパスラインが設けられる形態に関する説明図である。 バイパスラインに設けられるスイッチの形態に関する説明図である。 昇降圧チョッパ回路における、デューティ比と昇圧比または降圧比の関係を表すグラフである。
本発明の実施形態について、第1実施形態から第4実施形態の各々を例に挙げて、以下に説明する。
1.第1実施形態
まず第1実施形態について、双方向DCDCコンバータ(以下、「コンバータ1」と略記することがある)を挙げて説明する。コンバータ1は、電圧の異なる装置等の間、すなわち低電圧側と高電圧側の間に設けられて使用される。より具体的にはコンバータ1は、端子T1(第1端)と端子T2(第2端)が設けられており、端子T1が低電圧側に接続され、端子T2が高電圧側に接続される。一例としては、図1に示すように、端子T1が蓄電池に接続され、端子T2が、系統に繋がった双方向ACDCコンバータに接続される。
またコンバータ1は、より具体的には他の実施形態として詳細に説明するが、次のような構成となっている。コンバータ1は、端子T1と端子T2の間に複数のチョッパ回路を備えており、端子T1に入力された電力を昇圧させた上で端子T2から出力する第1伝送動作、および、端子T2に入力された電力を降圧させた上で端子T1から出力する第2伝送動作、を行う。
このように第1伝送動作や第2伝送動作がなされることにより、低電圧側と高電圧側の間で、双方向への電力伝送が適切に行われるようになっている。なおコンバータ1(後述する、主制御部12)は、低電圧側から高電圧側へ電力を伝送すべき期間(第1伝送動作を行うべき期間)の情報、および高電圧側から低電圧側へ電力を伝送すべき期間(第2伝送動作を行うべき期間)の情報を取得するようになっている。
また前記複数のチョッパ回路は、端子T1から端子T2へ向かう方向への昇圧動作、および、端子T2から端子T1へ向かう方向への降圧動作をするよう形成された第1回路と、端子T1から端子T2へ向かう方向への昇圧動作をするよう形成された第2回路と、の各々を少なくとも一つずつ含んでいる。そして第1伝送動作を行うときは、第1回路および第2回路が、第1端から第2端へ向かう方向への前記昇圧動作を行う。また第2伝送動作を行うときは、第1回路および第2回路が第2端から第1端へ向かう方向への前記降圧動作を行い、少なくとも第2回路の一つは、第2回路のみでは実質的に降圧動作を行わない。
このような構成となっているため、コンバータ1において、第2回路が双方向で昇降圧動作するように形成されている場合は、第2伝送動作を行うときに、第2回路に実質的に降圧動作を行わせない。そのため、第2回路は降圧動作した場合の出力を出力しないので、当該回路における降圧のためのスイッチング動作等による電力損失が回避され、その結果、コンバータ1は電力損失を低減させることが可能となっている。また、第2回路が端子T1から端子T2への単方向の昇圧動作をするように構成されている場合は、第1伝送動作を行うときに、効率改善が図られる場合がある。
第2回路に実質的に降圧動作を行わせないようにする形態の例は、後述する第2から第4実施形態の説明にて明らかとなる。なお第2および第4実施形態では、降圧回路をバイパスすることで降圧回路の入出力をショートさせる形態(形式的な降圧動作(スイッチング動作等)がなされていても、ショートされているために降圧動作とはならない場合を含む)が採用されている。また第3実施形態では、降圧回路のスイッチング素子を常時オンとする形態が採用されている。
2.第2実施形態
次に本発明の第2実施形態について、以下に説明する。
[双方向DCDCコンバータの構成等について]
図2は、コンバータ1の構成に関するブロック図である。本図に示すようにコンバータ1は、電力伝送部11、主制御部12、第1信号生成部13a、および第2信号生成部13bを備えている。また図3は、電力伝送部11の構成図(回路図)である。
電力伝送部11は、低電圧側に接続される端子T1と、高電圧側に接続される端子T2が設けられており、これらの端子間において、双方向に電力の伝送が可能となっている。また電力伝送部11においては、図3に示すように、複数個(ここでは一例として、2個とする)の昇降圧チョッパ回路(11a、11b)が直列に接続されている。
昇降圧チョッパ回路11aは、コイルL1、第1のスイッチング素子に相当するスイッチ
ング素子(IGBT)Q1、第2のスイッチング素子に相当するスイッチング素子(IG
BT)Q3、およびコンデンサC2が、それぞれ適切に接続されて形成されている。
より具体的には、コイルL1の一端は、スイッチング素子Q1のコレクタとスイッチング素子Q3のエミッタに接続されている。またスイッチング素子Q3のコレクタは、コンデンサC2の一端に接続されている。またスイッチング素子Q1のエミッタとコンデンサC2の他端は、グランドラインGND(通常、0Vに設定される)に接続されている。なお各スイッチング素子(Q1、Q3)におけるエミッタとコレクタは、ダイオード(アノードがエミッタ側となっている)を介して接続されている。なお、コイルL1の他端は端子T1に接続されている。
またスイッチング素子Q1のON/OFF(コレクタ−エミッタ間における導通と非導通)の切替は、後述する信号S1によって制御される。またスイッチング素子Q3のON/OFFの切替は、後述する信号S2によって制御される。
昇降圧チョッパ回路11aは、スイッチング素子Q3がOFFにされ、スイッチング素子Q1によるチョッピング(ON/OFFの高速切替による、電力の導通と遮断の繰返し)が行われるとき、コイルL1においてエネルギーの蓄積と放出を繰り返す。その結果、昇降圧チョッパ回路11aは、一端(端子T1の側)に入力された電力を昇圧させた上で、他端(昇降圧チョッパ回路11bの側)から出力する動作(昇圧動作)を行う。
一方、昇降圧チョッパ回路11aは、スイッチング素子Q1がOFFにされ、スイッチング素子Q3によるチョッピングが行われるとき、コイルL1においてエネルギーの蓄積と放出を繰り返す。その結果、昇降圧チョッパ回路11aは、一端(昇降圧チョッパ回路11bの側)に入力された電力を降圧させた上で、他端(端子T1の側)から出力する動作(降圧動作)を行う。
上述の説明から明らかなように、スイッチング素子Q1は昇圧用スイッチング素子に、スイッチング素子Q3は降圧用スイッチング素子に、それぞれ該当している。なお昇降圧チョッパ回路において、昇圧動作および降圧動作が可能であることは公知であるため、この点に関するより詳細な説明については省略する。
また昇降圧チョッパ回路11bは、コイルL2、第1のスイッチング素子に相当するスイ
ッチング素子(IGBT)Q2、第2のスイッチング素子に相当するスイッチング素子(
IGBT)Q4、およびコンデンサC3が、それぞれ適切に接続されて形成されている。
より具体的には、コイルL2の一端は、スイッチング素子Q2のコレクタとスイッチング素子Q4のエミッタに接続されている。またスイッチング素子Q4のコレクタは、コンデンサC3の一端に接続されている。またスイッチング素子Q2のエミッタとコンデンサC3の他端は、グランドラインGNDに接続されている。なお各スイッチング素子(Q2、Q4)におけるエミッタとコレクタは、ダイオード(アノードがエミッタ側となっている)を介して接続されている。なお、コイルL2の他端はスイッチング素子Q3のコレクタに接続され、スイッチング素子Q4のコレクタは端子T2にも接続されている。
なおスイッチング素子Q2のON/OFFの切替は、後述する信号S1’によって制御される。またスイッチング素子Q4のON/OFFの切替は、後述する信号S2’によって制御される。
昇降圧チョッパ回路11bは、スイッチング素子Q4がOFFにされ、スイッチング素子Q2によるチョッピングが行われるとき、コイルL2においてエネルギーの蓄積と放出を繰り返す。その結果、昇降圧チョッパ回路11bは、一端(昇降圧チョッパ回路11aの側)に入力された電力を昇圧させた上で、他端(端子T2の側)から出力する動作(昇圧動作)を行う。上述の説明から明らかなように、スイッチング素子Q2は昇圧用スイッチング素子に該当している。
そして更に、端子T1はコンデンサC1の一端に接続されており、コンデンサC1の他端はグランドラインGNDに接続されている。また端子T2とスイッチング素子Q4との間、およびコイルL2とスイッチング素子Q3との間には、それぞれ、バイパスラインBYPの一端と他端が接続されている。
すなわち昇降圧チョッパ回路11bと並列になるように、バイパスラインBYPが設けられている。バイパスラインBYPは、バイパスラインBYPの開閉を切替えるスイッチSWが設けられており、スイッチSWが閉じられたとき、両端間が導通した状態となる。
なおバイパスラインBYPは、電力の通過に伴う電力損失が極力小さくなるように配慮されている。バイパスラインBYPを電力が通過するときの電力損失は、昇降圧チョッパ回路11bを電力が通過するときの電力損失に比べて、大幅に小さくなっている。なおスイッチSWの開閉は、後述する信号S0によって制御される。
図2に戻り、主制御部12は、第1伝送動作を行うべき期間および第2伝送動作を行うべき期間の、何れの期間であるかに応じて、コンバータ1の各部を制御する。より具体的には、主制御部12は、信号S0を出力してスイッチSWの開閉を制御するとともに、各信号を生成させるように、第1信号生成回路13aおよび第2信号生成回路13bを制御する。
第1信号生成部13aは、主制御部12の指示に応じて信号S1および信号S1’を生成し、スイッチング素子Q1に信号S1を、スイッチング素子Q2に信号S1’を、それぞれ出力する。また第2信号生成部13bは、主制御部12の指示に応じて信号S2および信号S2’を生成し、スイッチング素子Q3に信号S2を、スイッチング素子Q4に信号S2’を、それぞれ出力する。各信号の状態については、改めて説明する。なお信号S1’は信号S1と同じであっても良い。また信号S2’は信号S2と同じであっても良い。
[双方向DCDCコンバータの動作等について]
次に、コンバータ1の動作についてより詳細に説明する。図4は、信号S0、信号S1および信号S2のタイミングチャートを表している。なお当該タイミングチャート(図8のものも同様)において、縦軸は電圧を表し、横軸は時間を表している。また信号S1’および信号S2’のタイミングチャートについては、それぞれ信号S1および信号S2のものと同等(デューティ比等は異なっていても構わない)であるため、ここでは省略する。本図に示すように第1信号生成部13aは、第1伝送動作を行うべき期間において、Hレベルの期間をON期間(スイッチング素子をONにする期間)としたパルス信号を、信号S1(デューティ比をα1とする)および信号S1’(デューティ比をα1’とする)として生成する。また第1信号生成部13aは、第2伝送動作を行うべき期間において、Lレベルに固定された信号を、信号S1および信号S1’として生成する。
一方、第2信号生成部13bは、第1伝送動作を行うべき期間において、Lレベルに固定された信号を、信号S2および信号S2’として生成する。また第2信号生成部13bは、第2伝送動作を行うべき期間において、Hレベルの期間をON期間としたパルス信号を、信号S2(デューティ比をα2とする)および信号S2’(デューティ比をα2’とする)として生成する。
また主制御部12は、第1伝送動作を行うべき期間においてはスイッチSWが開くように、第2伝送動作を行うべき期間においてはスイッチSWが閉じるように、信号S0を生成する。このように生成された各信号(S0、S1、S1’、S2、S2’)を受け、電力伝送部11は次のように動作する。
まず第1伝送動作を行うべき期間において、昇降圧チョッパ回路11aは、端子T1に入力された電力を昇降圧チョッパ回路11bへ伝送する昇圧動作を行う。また昇降圧チョッパ回路11bは、昇降圧チョッパ回路11aから入力された電力を端子T2へ伝送する昇圧動作を行う。なおこのとき、スイッチSWは開いているため、電力はバイパスラインBYPを通らない。これらの昇圧動作が並行してなされる結果、第1伝送動作が達成される。
第1伝送動作における昇圧比は、各昇降圧チョッパ回路(11a、11b)の昇圧動作における昇圧比の積で表される。なお第1伝送動作の実行時においては、端子T2から出力される出力電圧が目標電圧(例えば、系統の標準電圧)に近づくように、デューティ比α1およびα1’(昇圧比を決める要素)が調節される。
次に第2伝送動作を行うべき期間において、バイパスラインBYPは導通状態となるため、端子T2に入力された電力は、バイパスラインBYPを通って、昇降圧チョッパ回路11aへ伝送される。その結果、端子T2から昇降圧チョッパ回路11aへ電力を伝送するにあたり、当該電力が昇降圧チョッパ回路11bを通ると仮定した場合に比べ、電力の損失は大幅に低減される。
また昇降圧チョッパ回路11aは、バイパスラインBYPから入力された電力を端子T1へ伝送する降圧動作を行う。その結果、第2伝送動作が達成される。第2伝送動作の実行時においては、端子T1から出力する出力電圧が目標電圧(例えば、蓄電池の標準電圧)に近づくように、デューティ比α2(降圧比を決める要素)が調節される。
なお、出力電圧が目標電圧に近づくようにデューティ比を調節する手段としては、種々の手段が採用され得る。一例としては、図5に示すようなパルス信号生成回路20を設けることによって、上述したデューティ比の調整が可能となる。
図5に示すように、パルス信号生成回路20は、減算回路21、アンプ22、コンパレータ23、三角波生成回路24、およびドライバ25を備えている。減算回路21は、出力電圧が反転入力端子に、目標電圧が非反転入力端子に、それぞれ入力されるようになっている。
減算回路21から出力された信号はアンプ22によって増幅され、コンパレータ23の非反転入力端子に入力される。またコンパレータ23の反転入力端子には、三角波生成回路24によって生成された三角波が入力される。ドライバ25は、コンパレータ23から出力された信号に応じて、スイッチング素子を駆動するパルス信号を生成して出力する。
パルス信号生成回路20によれば、出力電圧が目標電圧より小さいときはデューティ比を増やすように、出力電圧が目標電圧より大きいときはデューティ比を減らすように、パルス信号が生成される。その結果、第1伝送動作の実行時(昇圧動作がなされるとき)、および第2伝送動作の実行時(降圧動作がなされるとき)において、出力電圧が目標電圧に近づくようにデューティ比を調節することが可能となる。
なおデューティ比の調整手法としては、その他の様々な形態を採用することが可能であり、例えば、三角波の代わりに鋸波が使用されるようにしても構わない。
[各チョッパ回路の役割について]
上述したように電力伝送部11には、チョッパ回路として、昇降圧チョッパ回路11aおよび昇降圧チョッパ回路11bが用いられている。そして昇降圧チョッパ回路11aは、第1実施形態の説明において言及した第1回路としての役割を果している。一方、昇降圧チョッパ回路11bは、第1実施形態の説明において言及した第2回路としての役割を果している。
コンバータ1は、第1伝送動作の実行時には、第1回路と第2回路の両方に昇圧動作を行わせる。そのためコンバータ1によれば、全体として高い昇圧比を確保しつつも、各回路のデューティ比の増大が出来るだけ抑えられ、昇圧動作の制御精度を良好に維持することが可能となっている。
またコンバータ1は、第2伝送動作の実行時には、電力が第2回路と並列であるバイパスラインBYPを通るようにしつつ、第1回路に降圧動作を行わせる。そのためコンバータ1によれば、第2回路をショートさせて電力の損失を低減させることが可能となっている。
また第1回路および第2回路の何れについても昇降圧チョッパ回路を用いる場合、コンバータ1の製造に際して、第1回路と第2回路の部品を共通化することが可能であり、製造効率の観点から有利となる。但し、第2回路として、降圧動作の機能を有していない一般的な昇圧チョッパ回路を用いても構わない。
3.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお第3実施形態の説明にあたっては、第2実施形態と異なる点に重点を置き、第2実施形態と同等の点については、説明を省略することがある。
図6は、コンバータ1の構成に関するブロック図である。本図に示すようにコンバータ1は、電力伝送部11、主制御部12、第1信号生成部13a、第2信号生成部13b、および第3信号生成部13cを備えている。また図7は、電力伝送部11の構成図である。
電力伝送部11は、低電圧側に設けられた端子T1と、高電圧側に設けられた端子T2が設けられており、これらの端子間において、双方向に電力の伝送が可能となっている。また電力伝送部11においては、複数個(ここでは一例として、2個とする)の昇降圧チョッパ回路(11a、11b)が直列に接続されている。これらの点は、第2実施形態の場合と同様である。但し本実施形態では、スイッチング素子Q4のON/OFFの切替は、後述する信号S3によって制御される。また第2実施形態では設けられていたバイパスラインBYPは、本実施形態では設けられていない。
主制御部12は、第1伝送動作を行うべき期間および第2伝送動作を行うべき期間の何れの期間であるかに応じて、各信号を生成させるように、第1信号生成回路13a、第2信号生成回路13b、および第3信号生成回路13cを制御する。
第1信号生成部13aは、主制御部12の指示に応じて信号S1および信号S1’を生成し、信号S1をスイッチング素子Q1に、信号S1’をスイッチング素子Q2にそれぞれ出力する。また第2信号生成部13bは、主制御部12の指示に応じて信号S2を生成し、スイッチング素子Q3に出力する。また第3信号生成部13cは、主制御部12の指示に応じて信号S3を生成し、スイッチング素子Q4に出力する。
次に、コンバータ1の動作についてより詳細に説明する。図8は、信号S1(信号S1’も同様)、信号S2および信号S3のタイミングチャートを表している。本図に示すように第1信号生成部13aは、第1伝送動作を行うべき期間において、Hレベルの期間をON期間としたパルス信号を、信号S1(デューティ比をα1とする)および信号S1’(デューティ比をα1’とする)として生成する。また第1信号生成部13aは、第2伝送動作を行うべき期間において、Lレベルに固定された信号を、信号S1および信号S1’として生成する。
第2信号生成部13bは、第1伝送動作を行うべき期間において、Lレベルに固定された信号を、信号S2として生成する。また第2信号生成部13bは、第2伝送動作を行うべき期間において、Hレベルの期間をON期間としたパルス信号(デューティ比をα2とする)を、信号S2として生成する。
第3信号生成部13cは、第1伝送動作を行うべき期間において、Lレベルに固定された信号を、信号S3として生成する。また第3信号生成部13cは、第2伝送動作を行うべき期間において、Hレベルに固定された信号を、信号S3として生成する。このように生成された各信号(S1、S1’、S2、S3)を受け、電力伝送部11は次のように動作する。
まず第1伝送動作を行うべき期間において、昇降圧チョッパ回路11aは、端子T1に入力された電力を昇降圧チョッパ回路11bへ伝送する昇圧動作を行う。また昇降圧チョッパ回路11bは、昇降圧チョッパ回路11aから入力された電力を端子T2へ伝送する昇圧動作を行う。これらの昇圧動作が並行してなされる結果、第1伝送動作が達成される。
第1伝送動作における昇圧比は、各昇降圧チョッパ回路(11a、11b)の昇圧動作における昇圧比の積で表される。なお第1伝送動作の実行時においては、端子T2から出力する出力電圧が目標電圧に近づくように、デューティ比α1およびα1’が調節される。
次に第2伝送動作を行うべき期間において、信号S3はHレベルに固定されるため、スイッチング素子Q4はONに固定される。この状態では、端子T2に入力された電力は、スイッチング素子Q4とコイルL2を通って、昇降圧チョッパ回路11aへ伝送される。
なおこのとき、スイッチング素子Q4はONに固定されるため、スイッチング損失による電力損失は発生しない。そのため、端子T2から昇降圧チョッパ回路11aへ電力を伝送するにあたり、スイッチング素子Q4がスイッチングを行うと仮定した場合に比べ、電力の損失は低減される。
また昇降圧チョッパ回路11aは、昇降圧チョッパ回路11bから入力された電力を端子T1へ伝送する降圧動作を行う。その結果、第2伝送動作が達成される。第2伝送動作の実行時においては、端子T1から出力する出力電圧が目標電圧に近づくように、デューティ比α2が調節される。
また以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、昇降圧チョッパ回路11aが第1回路としての役割を果しており、昇降圧チョッパ回路11bが第2回路としての役割を果している。また本実施形態のコンバータ1は、第2伝送動作の実行時において、第2回路の降圧用スイッチング素子をONに固定しつつ、第1回路に降圧動作を行わせる。そのため、第2回路のスイッチング動作に伴う電力の損失を低減させることが可能となっている。
なお本実施形態のコンバータ1は、第2実施形態のものに比べ、バイパスラインBYPを設ける必要が無いために、より簡潔な構成とすることが可能である。また必要に応じて信号S2と信号S3の出力先を変更することにより、昇降圧チョッパ回路11aを第2回路に変更することや、昇降圧チョッパ回路11bを第1回路に変更することも可能である。
4.第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお第4実施形態の説明にあたっては、第2実施形態と異なる点に重点を置き、第2実施形態と同等の点については、説明を省略することがある。
図9は、電力伝送部11の構成図である。本図に示すように電力伝送部11においては、複数個(ここでは一例として3個とするが、2個または4個以上であってもよい)の昇降圧チョッパ回路(11a、11b、11c)が直列に接続されている。なお昇降圧チョッパ回路(11a、11b)の構成については、第2実施形態の場合と同等である。但し本実施形態では、昇降圧チョッパ回路(11a、11b)は第2回路としての役割を果たす。
昇降圧チョッパ回路11cは、コイルL3、スイッチング素子(IGBT)Q5、スイッチング素子(IGBT)Q6、およびコンデンサC4が、それぞれ適切に接続されて形成されている。
より具体的には、コイルL3の一端は、スイッチング素子Q5のコレクタとスイッチング素子Q6のエミッタに接続されている。またスイッチング素子Q6のコレクタは、コンデンサC4の一端に接続されている。またスイッチング素子Q5のエミッタとコンデンサC4の他端は、グランドラインGNDに接続されている。なお各スイッチング素子(Q5、Q6)におけるエミッタとコレクタは、ダイオード(アノードがエミッタ側となっている)を介して接続されている。なお、コイルL3の他端はスイッチング素子Q4のコレクタに接続され、スイッチング素子Q6のコレクタは端子T2にも接続されている。
なおスイッチング素子Q5のON/OFFの切替は、信号S1”によって制御される。またスイッチング素子Q6のON/OFFの切替は、信号S2”によって制御される。信号S1”は、信号S1と同様にして生成される信号であり、信号S2”は、信号S2と同様にして生成される信号である。
昇降圧チョッパ回路11cは、スイッチング素子Q6がOFFにされ、スイッチング素子Q5によるチョッピングが行われるとき、コイルL3においてエネルギーの蓄積と放出を繰り返す。その結果、昇降圧チョッパ回路11cは、一端(昇降圧チョッパ回路11bの側)に入力された電力を昇圧させた上で、他端(端子T2の側)から出力する動作(昇圧動作)を行う。
一方、昇降圧チョッパ回路11cは、スイッチング素子Q5がOFFにされ、スイッチング素子Q6によるチョッピングが行われるとき、コイルL3においてエネルギーの蓄積と放出を繰り返す。その結果、昇降圧チョッパ回路11cは、一端(端子T2の側)に入力された電力を降圧させた上で、他端(昇降圧チョッパ回路11bの側)から出力する動作(降圧動作)を行う。
上述の説明から明らかなように、スイッチング素子Q5は昇圧用スイッチング素子に、スイッチング素子Q6は降圧用スイッチング素子に、それぞれ該当している。
また第2実施形態とは異なり、バイパスラインBYPの一端と他端は、スイッチング素子Q4のコレクタとコイルL3との間、およびスイッチング素子Q3のエミッタとコイルL1との間に、それぞれ接続されている。すなわち昇降圧チョッパ回路11bおよび昇降圧チョッパ回路11a(コイルL1の部分は除く)と並列になるように、バイパスラインBYPが設けられている。なおバイパスラインBYPは、コイルL1とは直列になっている。
バイパスラインBYPは、バイパスラインBYPの開閉を切替えるスイッチSWが設けられており、スイッチSWが閉じられたとき、両端間が導通した導通状態となる。スイッチSWの開閉は、信号S0によって制御される。
主制御部12は、第1伝送動作を行うべき期間においてはスイッチSWが開くように、第2伝送動作を行うべき期間においてはスイッチSWが閉じるように、信号S0を生成する。第1信号生成部13aは、主制御部12の指示に応じて信号S1、信号S1’および信号S1”を生成し、スイッチング素子Q1に信号S1を、スイッチング素子Q2に信号S1’を、スイッチング素子Q5に信号S1”を、それぞれ出力する。また第2信号生成部13bは、主制御部12の指示に応じて信号S2、信号S2’および信号S2”を生成し、スイッチング素子Q3に信号S2を、スイッチング素子Q4に信号S2’を、スイッチング素子Q6に信号S2”を、それぞれ出力する。信号S1”および信号S2”のタイミングチャートは、図4に示す信号S1および信号S2のものと同等(デューティ比等は異なっていても構わない)である。このように生成された各信号(S0〜S2、S1’S2’、S1”、S2”)を受け、電力伝送部11は次のように動作する。
まず第1伝送動作を行うべき期間において、昇降圧チョッパ回路11aは、端子T1に入力された電力を昇降圧チョッパ回路11bへ伝送する昇圧動作を行う。また昇降圧チョッパ回路11bは、昇降圧チョッパ回路11aから入力された電力を昇降圧チョッパ回路11cへ伝送する昇圧動作を行う。また昇降圧チョッパ回路11cは、昇降圧チョッパ回路11bから入力された電力を端子T2へ伝送する昇圧動作を行う。これらの昇圧動作が並行してなされる結果、第1伝送動作が達成される。
第1伝送動作における昇圧比は、各昇降圧チョッパ回路(11a〜11c)の昇圧動作における、それぞれの昇圧比の積で表される。なお第1伝送動作の実行時においては、端子T2から出力する出力電圧が目標電圧に近づくように、信号S1、信号S1’および信号S1”のデューティ比が調節される。
また第2伝送動作を行うべき期間において、昇降圧チョッパ回路11cは、端子T2に入力された電力を昇降圧チョッパ回路11bの側へ伝送する降圧動作を行う。なおこのとき、バイパスラインBYPは導通状態となっている。そのため、昇降圧チョッパ回路11cによる降圧動作のなされた電力は、バイパスラインBYPを通って、スイッチング素子Q3のコレクタとコイルL1との間へ伝送される。
その結果、昇降圧チョッパ回路11cからスイッチング素子Q3のコレクタとコイルL1との間へ電力を伝送するにあたり、昇降圧チョッパ回路11bとスイッチング素子Q3を当該電力が通ると仮定した場合に比べ、電力の損失は大幅に低減される。
バイパスラインBYPを通ってきた電力は、更にコイルL1を通って、端子T1へ伝送される。その結果、第2伝送動作が達成される。第2伝送動作の実行時においては、端子T1から出力する出力電圧が目標電圧に近づくように、信号S2”のデューティ比が調節される。
また以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、昇降圧チョッパ回路11cが第1回路としての役割を果しており、昇降圧チョッパ回路11aと昇降圧チョッパ回路11bは第2回路としての役割を果している。
またコンバータ1は、第2伝送動作の実行時には、第2回路(但し、コイルL1の部分を除く)と並列であるバイパスラインBYPを電力が通るようにしつつ、第1回路に降圧動作を行わせる。そのためコンバータ1によれば、第2回路のスイッチング動作に伴う電力の損失を低減させることが可能となっている。
またバイパスラインBYPは、昇降圧チョッパ回路11aについて、スイッチング素子Q3(降圧用スイッチング素子)とは並列であるが、コイルL1とは直列に設けられている。そのため第2伝送動作の実行時において、コイルL1は電力の伝送経路に含まれることになる。
その結果、本実施形態のコンバータ1によれば、第2伝送動作の実行時において、一つのスイッチング素子Q6の使用に対して、コイルL1とコイルL3の二つのコイルが使用される。これにより、一つのコイルのみが使用される場合(第2実施形態を参照)に比べて、出力電流のリップルを抑制することが可能となっている。
5.その他
上述した通り各実施形態のコンバータ1は、端子T1(第1端)と端子T2(第2端)の間に複数のチョッパ回路を備えており、端子T1に入力された電力を昇圧させた上で端子T2から出力する第1伝送動作、および、端子T2に入力された電力を降圧させた上で端子T1から出力する第2伝送動作、を行うようになっている。
なお複数のチョッパ回路は、第1端から第2端へ向かう方向への昇圧動作、および、第2端から第1端へ向かう方向への降圧動作をするよう形成された第1回路と、第1端から第2端へ向かう方向への昇圧動作をするよう形成された第2回路と、の各々を少なくとも一つずつ含んでいる。そして第1伝送動作を行うときは、第1回路および第2回路が、端子T1から端子T2へ向かう方向への前記昇圧動作を行い、第2伝送動作を行うときは、第1回路および第2回路が端子T2から端子T1へ向かう方向への降圧動作を行い、少なくとも第2回路の一つは、第2回路のみでは実質的に降圧動作を行わないようになっている。
なお第2実施形態および第4実施形態のコンバータ1は、複数のチョッパ回路における第2回路からなる回路の部分の全部または一部と並列に設けられたバイパスラインBYP(バイパス)を備え、第2伝送動作を行うときに、電力がバイパスラインBYPを通るようにすることで、第2回路が実質的に降圧動作を行わないようになっている。
なお、バイパスラインBYPが、第2回路からなる回路の部分の全部または一部と並列に設けられる形態としては、既に図3や図9に示したものの他、様々な形態が考えられる。例えば当該形態には、図10から図15に示すものも含まれる。
なお図10に示す回路は、第2実施形態のコンバータ1(図3を参照)において、昇降圧チョッパ回路11bを第1回路とし、昇降圧チョッパ回路11aを第2回路とし、バイパスラインBYPが第2回路と並列になるように改変したものである。すなわち当該回路は、第1回路と第2回路の位置が入れ替わった点を除き、図3に示す回路と同等の回路である。また図11に示す回路は、図10に示す回路において、バイパスラインBYPが第2回路のコイルと直列になるように改変したものである。また図12に示す回路は、図11に示す回路において、バイパスラインBYPが第1回路のコイルと並列になるように改変したものである。
また図13〜図15に示す回路は、それぞれ、図10〜図12に示した回路において、第2回路を降圧機能を有しない昇圧チョッパ回路11d(昇降圧チョッパ回路11aについて、スイッチング素子Q3を省略したものに相当)に改変したものである。図13〜図15に示す回路では、バイパスラインBYPは、第2回路が有しているダイオードD1(昇圧動作時に整流を行う、昇圧用整流素子)と並列になっている。図10〜図15の何れの回路においても、昇降圧チョッパ回路11bが第1回路であり、昇降圧チョッパ回路11a(または昇圧チョッパ回路11d)が第2回路である点は変わらない。
図3、図10、および図13に示した回路は、バイパスラインBYPが、全ての第2回路からなる回路の部分の全部と並列に設けられた例といえる。また図9、図11、図12、図14、および図15に示した回路は、バイパスラインBYPが、全ての第2回路からなる回路の部分の一部と並列に設けられた例といえる。なお図9、図11、図12、図14、および図15に示した回路における第2回路(図9での昇降圧チョッパ回路11bを除く)は、第2伝送動作の実行時において、第1回路のスイッチング動作に付随して降圧動作を行う(特にコイルが降圧動作に寄与する)が、第2回路のみでは実質的に降圧動作を行わない。
また第2実施形態および第4実施形態のコンバータ1(図10〜図12に示した回路を有するものも同様)は、第2回路は昇降圧チョッパ回路として形成されており、バイパスラインBYPは、第2回路の降圧用スイッチング素子と並列に設けられている。特に第4実施形態のコンバータ(図11および図12に示した回路を有するものも同様)では、バイパスラインBYPは、このバイパスラインBYPが降圧用スイッチング素子と並列に設けられている第2回路について、コイルとは直列に設けられている。
またバイパスラインBYPと並列な第2回路は、コンバータ1が有する複数のチョッパ回路の一部として、任意の位置に任意の個数だけ設けることが可能である。そしてこのような第2回路を複数設ける場合、これらの第2回路は連続(隣り合う状態)であっても良く、非連続であっても良い。なお非連続とする場合、スイッチSWを有するバイパスラインBYPは複数存在することになる。
また第3実施形態のコンバータにおいては、第2回路は昇降圧チョッパ回路として形成されており、第2伝送動作を行うときに、第2回路の降圧用スイッチング素子を導通状態に固定することで、第2回路に実質的に降圧動作を行わせないようにしている。
また第3実施形態では、導通状態に固定する降圧用スイッチング素子として、スイッチング素子Q4を選択しているが、これは一例であって、他のスイッチング素子を選択することも可能である。
また降圧用スイッチング素子を導通状態に固定する第2回路は、コンバータ1が有する複数のチョッパ回路の一部として、任意の位置に任意の個数だけ設けることが可能である。そしてこのような第2回路を複数設ける場合、これらの第2回路は連続(隣り合う状態)であっても良く、非連続であっても良い。またこのような第2回路を複数設ける場合は、導通状態に固定される降圧用スイッチング素子は複数存在することになる。
また本発明の実施形態について以上の通り説明したが、上述したものはその一例に過ぎない。本発明はその主旨を逸脱しない範囲において、様々な形態で実施され得る。当該実施形態に関する変形例としては、例えば次のようなものが挙げられる。
電力伝送部11において直列に接続される複数のチョッパ回路において、第1回路や第2回路の個数(直列数)については、特に限定されない。コンバータ1の設計方針などに応じて、任意の個数とすることが可能である。
また、バイパスラインBYPに設けられるスイッチSWは、種々の形態とすることが可能である。例えばスイッチSWとしては、リレースイッチを用いても良く、IGBTやFETといった半導体素子を用いても良い。但し半導体素子を用いる場合は、第1伝送動作が阻害されないよう、例えば図16に示すように、複数の半導体素子を向きを変えて接続する必要がある。また各スイッチング素子(Q1〜Q6)について、IGBTの代わりにFETなどが用いられても構わない。
また電力伝送部11において直列に接続される複数のチョッパ回路において、第1回路および第2回路をどの位置に(どのような順番で)配置するかについても、特に限定されない。但し、コンバータ1の設計方針によっては、以下に示す形態を採用することが考えられる。
まず各コイル(L1〜L3)については、一般的に、低電圧側に近いほど、定格電流の大きなものが用いられる(逆に言えば、高電圧側に近いほど定格電流の小さなものが用いられる)ことになる。また例えば第2実施形態では、第2回路のコイルは、第2伝送動作の実行時においてバイパスされるため、電力を通さずに済む。そのため、大きな電力を伝送可能とすることを重視する場合は、複数のチョッパ回路のうち、少なくとも端子T2に最も近いものを第2回路とするのが望ましい。これにより、定格電流の比較的小さいコイルが用いられないようにし、伝送可能な電力の上限値が小さくならないようにすることが可能となる。
また例えば第3実施形態では、仮に昇降圧チョッパ回路11a(端子T1に近い方)を第2回路とすると、コイルL1とコイルL2の両方を、降圧の動作に利用することが可能となる。そのため、昇降圧チョッパ回路11bを第2回路とした場合(コイルL1のみが降圧の動作に利用される)に比べ、出力電流のリップルを低減させることが可能となる。このようなことから、リップルの低減を重視する場合は、複数のチョッパ回路のうち、少なくとも端子T1に最も近いものを第2回路とするのが望ましい。
なお、第2回路に実質的に降圧動作を行わせないため、バイパスラインBYPを用いる実施形態において、少なくとも端子T1に最も近いものを第2回路とする場合、バイパスラインBYPは、少なくとも端子T1に最も近い第2回路と並列に設けられる。また少なくとも端子T2に最も近いものを第2回路とする場合、バイパスラインBYPは、少なくとも端子T2に最も近い第2回路と並列に設けられる。
また、第2回路に実質的に降圧動作を行わせないため、降圧用スイッチング素子を導通状態に固定する実施形態において、少なくとも端子T1に最も近いものを第2回路とする場合、少なくとも端子T1に最も近い第2回路の降圧用スイッチング素子が、導通状態に固定される。また少なくとも端子T2に最も近いものを第2回路とする場合、少なくとも端子T2に最も近い第2回路の降圧用スイッチング素子が、導通状態に固定される。
また本発明の利用分野は、これまでに挙げた実施形態には限定されない。本発明は、電圧を変換して双方向に電力を伝送する、様々な用途に利用することが可能である。特に、電圧の異なる装置や部品間において双方向に電力を伝送するための回路として、本発明は好適に利用される。
本発明は、電圧を変換する電力変換回路に利用することができる。
1 双方向DCDCコンバータ(電力変換回路)
11 電力伝送部
11a〜11c 昇降圧チョッパ回路
11d 昇圧チョッパ回路
12 主制御部
13a 第1信号生成部
13b 第2信号生成部
13c 第3信号生成部
BYP バイパスライン
C1〜C4 コンデンサ
D1 ダイオード(昇圧用整流素子)
GND グランドライン
L1〜L3 コイル
Q1〜Q6 スイッチング素子
S0〜S2、S1’、S2’、S1”、S2” 信号
SW スイッチ
T1 第1端(端子)
T2 第2端(端子)

Claims (3)

  1. 第1端と第2端との間に、一端とグランドラインにコイルと第1のスイッチング素子とを
    順に接続し、ダイオードとコンデンサとを他端を介して直列に接続した直列回路を第1の
    スイッチング素子に並列に接続して成ると共に、前記ダイオードと並列に第2のスイッチ
    ング素子を接続して第1のスイッチング素子のみを制御して前記一端に印加される電圧を
    昇圧して前記他端から出力する昇圧動作と、第2のスイッチング素子のみを制御して前記
    他端に印加される電圧を降圧して前記一端から出力する降圧動作とを成すチョッパ回路を
    複数前記一端と前記他端とを順に直列につないで構成し、少なくとも昇圧動作をまたは降
    圧動作のいずれか一方の動作の一部をバイパスするバイパスラインを備えることを特徴と
    する電力変換回路。
  2. バイパスラインには当該バイパスラインの開閉を切替えるスイッチを設けることを特徴
    とする請求項1に記載の電力変換回路。
  3. 第1端に最も近いチョッパ回路は第2のスイッチング素子を備えないことを特徴とする
    請求項2に記載の電力変換回路。
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