[実施形態1]
本発明の一実施形態について図1から図13に基づいて説明すると以下の通りである。
〔画像編集処理システムの概要〕
まず、本実施形態に係る画像編集処理システム300の概要について、図2に基づいて説明する。図2は、本実施形態に係る写真撮影プリント装置1の要部構成を示すブロック図である。同図に示すように、画像編集処理システム300は、写真撮影プリント装置(撮影画像編集装置)1と、複数の携帯端末(画像処理端末)100とを備える。
写真撮影プリント装置1は、ユーザの写真を撮影する機能(撮影機能)、撮影した写真に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる機能(編集機能)、編集された画像をユーザが所持する携帯端末100に送信する機能(送信機能)、および編集された画像をプリントする機能(プリント機能)を備えているものである。
なお、写真撮影プリント装置1は、撮影した画像をそのまま送信機能で送信したり、プリント機能でプリントしたりすることも可能であるが、以下では、説明の便宜上、送信機能およびプリント機能において、ユーザに編集された画像を取り扱うものとする。また、写真撮影プリント装置1は、これらの機能の全てを備えていなければならないわけではなく、例えばプリント機能が省かれた構成とすることも可能である。
そして、写真撮影プリント装置1は、ユーザから料金を徴収することによって、ゲームを開始して、上記のような機能を順にユーザに提供するようになっている。また、各機能に対して制限時間が設けられており、ユーザはこの制限時間内で各機能を利用することになる。各機能の提供が全て終了すると1ゲームが終了する。
また、送信機能は、写真撮影プリント装置1と、携帯端末100とが接続している近距離無線通信網200を用いて提供される。写真撮影プリント装置1と、携帯端末100とは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a/b/g/nなどに準拠した無線LAN(Local Area Network)モジュールやBluetooth(登録商標)モジュール、あるいは、赤外線を介しての通信を行うモジュールなどを備える通信部を有しており、互いに近距離無線通信網200を介して通信を行うことが可能になっている。
しかしながら、これに限られず、写真撮影プリント装置1と、携帯端末100とは有線接続により互いに通信を行うよう構成することも可能である。また、写真撮影プリント装置1に接続できる携帯端末100の数には、特に制限はない。また、写真撮影プリント装置1に、1つの携帯端末100しか接続できないように構成することも可能であり、設定によって接続数を変更することも可能である。
なお、赤外線を介しての通信等は指向性があるため、通信の際に受信側の赤外線受信部と送信側の赤外線送信部の向きをそろえなければならない。このように、通信の際に携帯端末100と、写真撮影プリント装置1との位置関係を考慮しなければならならず、ユーザにとって不便である。よって、近距離無線通信網200には、無指向性の通信規格のものを採用することが望ましく例えば、上記Bluetooth(登録商標)方式の通信規格を採用することが望ましい。
携帯端末100は、近距離無線通信網200を介して、写真撮影プリント装置1と接続されており、写真撮影プリント装置1における編集に参加するための機能を備えている。携帯端末100の例としては、携帯電話機、携帯ゲーム機およびPDA(Personal digital Assistant)等の機器が挙げられる。
このように、画像編集処理システム300は、写真撮影プリント装置1において編集機能を利用したり、携帯端末100から写真撮影プリント装置1における編集に参加したりできるように構成されている。
〔写真撮影プリント装置の外観〕
次に、写真撮影プリント装置1の外観構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、写真撮影プリント装置1の斜視図である。この写真撮影プリント装置1は、ユーザの写真を撮影する撮影部2と、撮影した写真(撮影画像)に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる編集部3と、ユーザが編集を行った写真(編集画像)をプリント紙に出力する印刷部4とを有している。
図3の(a)は写真撮影プリント装置1における撮影部2側からの外観を示し、図3の(b)は編集部3および印刷部4側からの外観を示している。また、本実施形態に係る写真撮影プリント装置1は図3の(a)および(b)に示すとおり、編集部3を2つ備える構造となっており、第1の編集部3aと第2の編集部3bとが対面に設置されている。
図4は、編集部3aの正面図である。編集部3aの構成について説明すると以下のとおりである。編集部3aは、ユーザが撮影部2による撮影処理を終了した後に、撮影画像に対して落書きなどの編集処理を実行するためのものであり、タッチパネル部31、タッチペン32、および、音声出力部33などで構成される。図示のように、編集部3aには、1つのタッチパネル部31に対し、2つのタッチペン32が設けられている。よって、編集部3aでは、1つのタッチパネル部31において、2人のユーザがそれぞれタッチペン32を用いて同時に編集処理を楽しむことができる。また、編集部3aの各部は、制御部10によって制御される。なお、編集部3aの対面には編集部3bが設けられている。また編集部3bの構成は、編集部3aと同様であるので、ここではその説明を省略する。
また、以下、編集部3aおよび編集部3bを区別せずにまとめて取り扱うときは編集部3と称する。編集部3の各部の詳細については後述する。
編集部3aおよび編集部3bは、それぞれ異なる2つのゲームにおいて得られた撮影画像を編集するよう構成されている。例えば、あるゲームにおいて得られた撮影画像は、編集部3aにおいて編集し、他のゲームにおいて得られた撮影画像は、編集部3bにおいて編集することになる。従って、2つのグループが同時に編集処理を行うことができる。しかしながら、これに限られず、編集部3aおよび編集部3bにおいて1つのゲームにおいて得られた撮影画像を編集できるよう構成してもよい。
図5は、印刷部4の正面図である。本実施形態では、編集部3aおよび編集部3bの側面に印刷部4を設けており、したがって、図5は、編集部3の側面を表している。また、前述の通り、編集部3aの対面には編集部3bが設けられている。
印刷部4は、ユーザが編集部3による編集処理を終了した後の編集画像をシール紙にプリントして、プリントしたシール紙を排出するものである。本実施形態では、編集部3側面に、プリント排出口44aおよび44bが設けられており、編集部3aにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44aから排出され、編集部3bにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44bから排出される。
上述のような構成の写真撮影プリント装置1において、ユーザは、まず撮影部2が備えられた撮影空間に入って撮影処理を実行し、その後、編集部3(編集部3aまたは編集部3b)が備えられた編集空間に移動して編集処理を実行し、印刷部4により撮影画像または編集画像のプリントされたシール紙を印刷空間にて受け取る、という流れでゲームの一連の処理を楽しむ。
以上のように、写真撮影プリント装置1は、撮影部2と編集部3とが別の空間に設けられている。よって、一組のユーザが編集部3において編集処理を行っている時でも、他のユーザが撮影処理を開始することが可能となっている。これにより、回転率を向上させることが可能である。
また、編集部3における編集処理には、基本的には制限時間が設けられている。これに対して、別の利用者が撮影処理に入るまで編集処理時間を無制限にし、他のユーザが撮影処理を開始した時点から、編集処理に制限時間を設けるようにしてもよい。
このように、編集部3を撮影部2よりも多く設けることで、ボトルネックとなっている編集処理に係る処理時間を分散し、回転率を向上させることが可能である。しかし、本発明の写真撮影プリント装置1は、上述の構成に限定されない。編集部3の設置位置は特に限定しないし、また、設置数も、編集部3を1つ設ける構成としてもよいし、設置場所が確保できれば、3つ以上の編集部3を設けるようにしてもよい。
〔写真撮影プリント装置の詳細〕
次に、再び図2を参照して、写真撮影プリント装置1のハードウェア構成について以下に説明する。図示のように、写真撮影プリント装置1は、撮影部2、編集部3、印刷部4、タイマー部5、通信部6、制御部10、および、記憶部50を備える構成である。
制御部10は、写真撮影プリント装置1が備える上述の各部の動作を統括的に制御するものである。図2に示すとおり、制御部10は、さらに内部に課金制御部11、撮影制御部(撮影機能提供手段)12、編集制御部(編集機能提供手段)13、印刷制御部14および通信制御部(編集機能提供手段)15を備える。
課金制御部11は、ユーザに対する課金処理の制御を行うものである。例えば、硬貨処理部21において、適正に料金を徴収できているかを検知する。課金制御部11の詳細については後述する。
撮影制御部12、編集制御部13および印刷制御部14は、それぞれ撮影部2、編集部3および印刷部4を統括的に制御するものである。これらの各制御部の具体的な動作については、後述の撮影部2、編集部3および印刷部4において説明するので、ここではその説明を省略する。
通信制御部15は、通信部6のネットワーク接続機能を制御するものである。例えば、近距離無線通信網200を介して、写真撮影プリント装置1から、携帯端末100に編集画像を送信するときの送信制御を行う。
なお、制御部10は、例えばPC(personal computer)ベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。
このプログラムは、例えばCD(compact disc)−ROM(read only memory)やDVD(Digital Versatile Disc)−ROMなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御部10がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。
写真撮影プリント装置1は、上記したハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成される記憶部50を備える。この記憶部50に記憶される内容としては、上記制御プログラム、OS(Operating System)プログラム、その他の各種プログラム、カメラ部23における動作設定値、撮影画像、編集画像の画像データ、および、写真撮影プリント装置1の近距離無線通信網200における装置識別情報などが挙げられる。
なお、この装置識別情報は、具体的には、近距離無線通信網200における写真撮影プリント装置1のアドレス情報をはじめとする近距離無線通信網200における通信に必要な設定情報が含まれている。
撮影部2は、撮影制御部12の制御に応じて撮影処理を実行するものであり、硬貨処理部21、照明部22、カメラ部23、撮影画像表示部24、カメラ画像表示部25、操作部26、および、カーテン部27により構成されている。なお、ここには図示しないが、撮影部2には、ユーザに或る動作を促すよう音声案内を行うための音声出力部が含まれていてもよい。
硬貨処理部21は、ユーザから料金の徴収を行う際の硬貨投入/返却処理を行うものである。所定の硬貨が投入されたと判定すると、課金制御部11に通知する。そして、課金制御部11は、硬貨処理部21からの通知を受け取ると、課金処理を行う。すなわち、課金制御部11は、硬貨処理部21からの通知をカウントし、ユーザが投入した金額に応じて、ユーザに対する各種動作を制御する。なお、これに限られず、硬貨処理部21を、いわゆる電子マネーに対応した課金処理部に変更して、電子マネーよる課金を行うことも可能である。
照明部22は、撮影時にストロボランプなどの写真閃光灯として機能するとともに、通常時の照明として機能するものである。本実施形態では、光源としてフラッシュランプを使用しているが、蛍光灯などのような連続光を発する光源を使用することもできる。また、フラッシュランプの近傍に蛍光灯などを補助光源として設けることもできる。連続光の光源や補助光源を使用することにより、撮影前のライブビュー画像から撮影時の写りを推測することができる。
カメラ部23は、主にユーザを被写体として写真撮影を行うものであり、例えばレンズ群、絞り、CCD(charge coupled device)撮像素子などを備えたデジタルカメラによって構成される。カメラ部23は、全身撮影とクローズアップ撮影との両方に対応できるように、例えば使用するレンズ群および絞りを切り替えられるような構成となっている。
撮影画像表示部24は、ユーザに対して撮影時におけるユーザインターフェイスを提供するものであり、各種画像や各種操作ボタン等を表示する。撮影画像表示部24は、例えば、液晶表示素子等のフラットパネルディスプレイやCRTなどの表面にタッチパネルが設けられて構成されている。カメラ部23が撮影した撮影画像を撮影画像表示部24に表示することにより、ユーザは、撮影画像を確認することができる。
操作部26は、写真撮影プリント装置1に対するゲームの操作をユーザが行うための指示信号を入力する入力デバイスである。本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体としたタッチパネルとして実現する。すなわち、撮影画像表示部24に、操作ボタンなどのGUI画面を表示する。撮影画像表示部24の表示画面がユーザの指(または、タッチペンなどのポインティングデバイス)により押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真撮影プリント装置1内部に入力される。
なお、本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体に設けたタッチパネルとして構成することとしたが、これに限定されず、操作部26を、例えば、テンキーや十字キーなどが設けられたリモコンや、キーボードなどの入力デバイスとして構成してもよい。
カメラ画像表示部25は、カメラ部23がとらえるリアルタイムの映像、すなわち、撮影前のライブビュー画像を表示するものである。カメラ画像表示部25にライブビュー画像を表示することにより、ユーザは前もって写りを確認して撮影に臨むことができる。
カーテン部27は、撮影画像の背景となるカーテンを提供するものである。カーテンは、さまざまな色や模様を施されたものが用意され、撮影時に、ユーザが自由に選択できたり、写真撮影プリント装置1が自動で選択したりする。これら複数のカーテンは、撮影空間の背面(撮影部2の対面)に重ねて配置されており(図3の(a)および(b))、撮影時には、選択されたカーテンが、被写体の背後に写るよう、最前面に設置される。選択されたカーテンの設置は、撮影制御部12がカーテン部を制御することにより実行してもよいし、ユーザ自身が手動で行う構成としてもよい。
また、本実施形態では、カーテン部27が複数のカーテンを提供する構成としたが、これに限定されない。カーテン部27で設置可能なカーテンを1種類としてもよい。この場合は、合成用の背景画像を複数種類用意して、編集工程においてユーザが所望する背景画像を合成するようにすれば、カーテンの種類が1つしかなくても、ユーザの多様な好みに対応することができる。
編集部3は、編集制御部13の制御に応じて編集処理を実行するものであり、タッチパネル部31、タッチペン32および非接触型IC(integrated circuit)リーダ/ライタ部36により構成されている。編集部3には、さらに、音声出力部33および赤外線通信部(図示せず)が含まれていてもよい。
タッチパネル部31は、ユーザにユーザインターフェイスを提供するものであり、編集画像表示部34および操作受付部35により構成される。編集画像表示部34は、編集処理における編集の対象となる編集画像(編集対象画像)等を表示するものである。操作受付部35は、タッチペンなどのポインティングデバイスを用いることにより入力されたユーザの指示信号を受け付けて、写真撮影プリント装置1内部に伝達するものである。
タッチペン32は、画像編集処理などにおいて、タッチパネル部31上で細かな操作入力をユーザが行うためのものであり、タッチパネル部31の近くに配備される。ユーザは、このタッチペン32をタッチパネル部31に接触または接近させることによって、処理の進行に応じて表示されるボタンを選択したり、落書きなどの画像描画を行ったりすることができる。
例えば、タッチパネル部31の画面がタッチペン32で押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真撮影プリント装置1の内部に入力される。これにより、ユーザは、撮影画像に落書きを施したり、スタンプを押したり、また、印刷の対象となる印刷対象画像を選択したりすることができる。編集部3における編集処理については、後ほど、詳細に説明する。
また、本実施形態では、1ゲームにつき2人のユーザが同時に画像を編集できるようにするために、編集部3aおよび3bのそれぞれにおいて、タッチペン32を2本配備している。つまり、1ユーザにつき、1つの画像を編集することができる。
なお、編集部3において、タッチペン32を、構成の簡略化のために、1本のみ配備することもできるし、3人以上のユーザのために、3本以上を配備することもできる。また、編集部3において、2本のタッチペン32で、1つの画像のみ編集できるように構成することも可能である。また、2本のタッチペン32に対して、タッチパネル部31を、1つ設けているが、これに限られることなく、2つのタッチパネル部31を設けて、一方のタッチペン32で、一方のタッチパネル部31の操作をし、他方のタッチペン32で、他方のタッチパネル部31の操作をするように構成することも可能である。
音声出力部33は、各種操作上のガイダンス音声や効果音などを出力するものであり、写真撮影プリント装置1の適所に配備される。この音声出力部33としては、例えばスピーカが用いられる。
非接触型ICリーダ/ライタ部36は、メモリ機能を有するICチップなどと通信し、そのICチップのメモリを読み出したり、書き込んだりするものである。本実施形態では携帯端末100がICチップを備えていることを想定している。このICチップには、編集画像の送信先である携帯端末100を特定するための端末識別情報や、携帯端末100の機種特性に関する特性情報が書き込まれている。この端末識別情報には、具体的には近距離無線通信網200における携帯端末100のアドレス情報をはじめとする近距離無線通信網200における通信に必要な設定情報が含まれている。そして、特性情報には、携帯端末100の画面サイズ、画質等の画面特性に関する情報が含まれている。
よって、非接触型ICリーダ/ライタ部36は、携帯端末100に備えられているICチップから携帯端末100の端末識別情報を読み出す役割を担っている。
非接触型ICリーダ/ライタ部36は、携帯端末100に備えられているICチップから読み出した端末識別情報を通信制御部15に出力する。
また、非接触型ICリーダ/ライタ部36は、通信先特定部151が記憶部50から読み出した装置識別情報を携帯端末100の非接触型IC部102に送信する役割も担っている。
なお、非接触型ICリーダ/ライタ部36は、タッチパネル部31の近傍に設けることもできるし、タッチパネル部31の背面に設けることもできる。なお、非接触型ICリーダ/ライタ部36を、接触型ICリーダ/ライタ部に変更することも可能である。
また、携帯端末100が接触型ICリーダ/ライタ部を備えている場合、装置識別情報を記憶した接触型ICを写真撮影プリント装置1に設け、当該装置識別情報を携帯端末が接触型ICリーダ/ライタに読み取らせるように構成してもよい。
印刷部4は、印刷制御部14の制御に応じて印刷対象として選択された撮影画像および/または編集画像を印刷することにより印刷処理を実行するものである。印刷部4は、プリンタ部42を有する構成であり、この印刷部4に対して、写真プリントの出力媒体となるシール紙142が、つづら折に連結されシール紙ユニット43として納入されるようになっている。
プリンタ部42は、出力すべき画像データが印刷制御部14から送られてくると、その画像データに基づいてシール紙142に印刷するものである。このプリンタ部42としては、例えば昇華型プリンタが用いられる。なお、昇華型プリンタを用いる場合には、シール紙142に加えて、昇華型用インクフィルムがセットとなって納入されることになる。
なお、印刷部4において、IDタグリーダ/ライタ部(図示せず)を設け、またシール紙ユニット43にIDタグを設けて、IDタグリーダ/ライタ部が、IDタグに各種IDタグ情報を書き込みおよび/または読み出すように構成してもよい。この場合、IDタグは、メモリ機能を有するICチップなどによって構成することができ、IDタグに記憶される上記IDタグ情報としては、固有ID、用紙枚数、用紙種類、および、インク固有の色情報(インクフィルムがセットとなっている場合)などが挙げられる。
なお、本実施形態では、シール紙142として、粘着シートおよび該粘着シートの粘着面に貼り付けられている剥離シートからなるシールシートを想定しているが、これに限定されない。シール紙142の代わりに、通常の紙状媒体である紙状シートを用いるように本発明の写真撮影プリント装置1を構成することもできる。
タイマー部5は、ある時点からの経過時間を計測するためのものである。タイマー部5が計測する経過時間を用いて、例えば、写真撮影プリント装置1の各処理における時間制限の制御を行ったりすることができる。タイマー部5が、時間を計測する手法としては、公知の技術を採用することができる。
通信部6は、携帯端末100などの外部装置とデータ通信を行うためのものである。具体的には、通信部6は、通信制御部15から受信した各種データを、近距離無線通信網200に適した信号形式に変換し、変換した信号を近距離無線通信網200に送信する。また、通信部6は、近距離無線通信網200から受信した信号を装置内部のデータ形式に変換した後、通信制御部15に送信する。
なお、以上の構成に加えて、ユーザが所持する携帯端末100が古い機種だった場合でも、編集画像のダウンロードができるように赤外線通信部を設けることも可能である。
〔写真シール作成ゲームの処理の流れ〕
次に、図6を用いて、写真シール作成ゲームの処理の流れについて説明する。図6は、写真撮影プリント装置における写真シール作成ゲームの処理の流れについて示したフローチャートである。
まず、ゲーム開始の受付処理を開始し、課金制御部11が、硬貨処理部21に、硬貨が投入されたか否かを判定する(S101)。このとき、例えば、課金制御部11は、編集制御部11を介して、撮影部2に設けられたモニタ、例えば、撮影画像表示部24に「コインを投入してね」というような、ユーザに硬貨投入を促すメッセージを表示するよう制御してもよい。
硬貨が投入されていないのであれば(S101においてNO)、撮影画像表示部24に待機状態を示すデモンストレーション画面が表示してもよい。当該デモンストレーション画面には、写真撮影プリント装置1のマシーン名称、略称、概略等の情報が含まれる。
撮影空間に進入したユーザによりコイン投入がなされ(S101においてYES)、硬貨処理部21において硬貨が回収され、課金制御部11において課金処理が終了すると、デモンストレーション画面を撮影処理用画面に切り替えて受付処理を完了する。
続いて、撮影制御部12は、操作部26を介して撮影操作を受け付けると、カメラ部により撮影処理を行う(S102)。撮影処理では、カメラ部23によって撮影空間で複数回の写真撮影が行われる。また、撮影に先立って、ユーザに撮影コースを選択させてもよい。この場合、ユーザに撮影コースを選択させるための画面を撮影画像表示部24に表示し、ユーザからの撮影コース選択の入力を受け付けるようにすればよい。ここで、コースとは、例えば、ノーマル撮影コース(ユーザが所望のカーテン(背景色)を選んで撮影)、おまかせ撮影コース(カーテンを自動で選択し撮影)、ポーズ撮影コース(ユーザがモデルサンプル画像(完成予想図)を選んでそれに基づいて撮影)などが挙げられ、ユーザが好きなコースを選択できるものとする。
また、撮影処理時には、カメラ画像表示部25において、ライブビューを表示し、ユーザが、ライブビュー表示パネルに表示されている自身の姿を視認しながら、写真撮影できるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、説明の便宜上、撮影画像全てを後の編集処理における編集処理対象とすることを想定しているがこれに限られない。撮影処理の後、撮影画像の中から編集処理対象とする画像、いわゆるキープ画像をユーザに選択させ、ここで選択された撮影画像を記憶部50に記憶するようにしてもよい。この場合、キープ画像をユーザに選択させる時間の分、編集処理の制限時間がより短くなるが、必要な画像だけ編集処理対象とすることができる。
また、撮影制御部12は、撮影処理の制限時間を、タイマー部5が計測する時間に基づいて制御する。
撮影が終了したら、編集制御部13が編集処理を開始する(S103)。具体的には、編集制御部13は、撮影画像表示部24が、ユーザに対し編集部3に移動する旨案内するよう制御する。この移動案内では、音声による案内を行ってもよい。
そして、編集部3では、先ほど撮影した撮影画像を編集画像表示部34に表示し、ユーザの操作を受け付け、落書きなどの編集処理を行う(S104)。この編集処理の詳細については、後ほど詳細に説明する。
編集処理が終わると、印刷制御部14が印刷部4を制御してシール印刷処理を行う(S105)。また、シール印刷処理に並行して、編集後処理の事後接客処理を編集部3において行う(S106)この事後接客処理には、例えば、従来の携帯端末に編集画像等を送信したり、ユーザにアンケート入力を促したり、ミニゲームを行ったりする処理が含まれる。
やがてシール印刷処理が完了し、プリント排出口に移動するようユーザを案内する(S107)。具体的には、編集部3の編集画像表示部34にプリント排出口に移動するように案内表示したり、編集部3の音声出力部33がユーザに対して、プリント排出口に移動するよう音声で案内したりする。続いて、プリント排出口からプリントしたシール紙を排出する(S108)。その後、ゲームは終了する。
〔編集処理の詳細〕
写真撮影プリント装置1は、自装置で編集している編集画像をいわゆるリアルタイムで携帯端末100に転送する。また、携帯端末100が編集画像を編集する機能を備えている場合、携帯端末100が編集した編集画像を返信するので、写真撮影プリント装置1は、返信されてくる返信画像を受け付ける。そして、写真撮影プリント装置1は、返信された返信画像を、自装置で編集している編集画像とマージする。すなわち、写真撮影プリント装置1は、自装置で編集している編集画像の内容に、返信された返信画像の編集内容を反映する。
以下において、このような写真撮影プリント装置1における編集処理について詳細に説明する。
〔写真撮影プリント装置の制御部の詳細〕
まず、図1を用いて、写真撮影プリント装置1における編集処理を実現するための制御部10および記憶部50の構成について以下に説明する。図1は、制御部10の要部構成についてさらに詳細に示したブロック図である。
既に説明したとおり、図1に示すように、制御部10は、内部に課金制御部11、撮影制御部12、編集制御部13、印刷制御部14および通信制御部15を備える構成であるが、以下では、編集制御部13および通信制御部15について詳細に説明する。
また、図1に示すように記憶部50は、撮影した撮影画像を記憶するための撮影画像記憶部51と、画像編集処理部131が編集した編集画像を記憶するための編集画像記憶部52を有する構成である。
編集制御部13は、さらに画像編集処理部131、編集検知部132および返信画像併合部133を有する構成である。
画像編集処理部131は、操作受付部35から伝達される指示信号を受け付けて、記憶部50から撮影画像を読み出して、読み出した撮影画像に各種の編集処理を施し編集画像を生成するものである。なお、画像編集処理部131は、編集処理を実行するたびに編集画像記憶部52の編集画像を更新して最新のものに保つ。
編集検知部132は、画像編集処理部131における編集処理を監視し、編集画像が編集処理において更新されたことを検知するものである。編集検知部132は、編集画像の更新を検知すると、その旨を通信制御部15が有する画像送信処理部152に通知する。
返信画像併合部133は、通信制御部15が有する返信画像受信部154から、返信画像を受信し、受信した返信画像を、該返信画像に対応する編集画像とマージするものである。返信画像併合部133のマージ処理は、具体的には、写真撮影プリント装置1および携帯端末100のそれぞれにおいて編集された内容を時系列順に編集画像に反映していく処理である。例えば、マージ処理では、編集画像および返信画像の更新日時を用いて上記反映処理を行う。
通信制御部15は、さらに通信先特定部151、画像送信処理部152、画像変換部153および返信画像受信部154を有する構成である。
通信先特定部151は、非接触型ICリーダ/ライタ部36が読み出した携帯端末100の端末識別情報を取得し、取得した端末識別情報から通信先である携帯端末100を特定するものである。また、その一方で、通信先特定部151は、携帯端末100を特定すると、装置識別情報を記憶部50から読み出して携帯端末100の非接触型IC部102
に送信する。
通信先特定部151が特定した通信先情報は、編集画像を送信すべき送信先を特定するために用いられる。また、携帯端末100が編集画像を編集する機能を備えている場合は、携帯端末100から返信画像を受信する際に、返信画像の送信元である携帯端末100を特定するためにも用いられる。
通信先特定部151は、通信先情報を、画像送信処理部152と、返信画像受信部154とに送信する。なお、通信先特定部151は、取得した端末識別情報を検証し、編集画像の送信が許可された送信先であるか否かを認証してもよい。
画像送信処理部152は、所定のタイミングで、編集画像記憶部52から編集画像を読み出し、読み出した編集画像を、通信先特定部151が特定した通信先に送信するものである。上記所定のタイミングとは、編集検知部132から、編集画像が更新された旨の通知を受け取った場合か、前に編集画像を通信先に送ってから一定の時間が経過したことを検知した場合である。あるいは、所定の時間間隔で送信を行ってもよい。この時間計測には、タイマー部5が計測する経過時間が用いられる。また、画像送信処理部152は、前に編集画像が更新されたときから一定の時間が経過したこと検知した場合に編集画像を送信するよう構成されていてもよく、この場合、編集検知部132を設けない構成とすることも可能である。
なお、本実施形態では、画像送信処理部152は、編集画像をそのまま送信先の携帯端末100に送信するのではなく、編集画像を携帯端末100において処理するのに適したデータ形式に変換するため画像変換部153を経由で送信を行う。
画像変換部153は、画像送信処理部152から編集画像を受信し、受信した編集画像を携帯端末100において処理するのに適したデータ形式に変換する一方で、携帯端末100から受信した返信画像を返信画像併合部133が処理するのに適したデータ形式に変換するものである。
具体的には、画像変換部153は、非接触型ICリーダ/ライタ部36が読み出した携帯端末100の特性情報を取得して、取得した特性情報により携帯端末100の画面サイズ、画質等の画面特性を特定する。そして、画像送信処理部152から受信した編集画像を、特定した画面特性に適合するように変換する。この変換処理では、編集画像を携帯端末100の画像サイズに合わせてリサイズしたり、画質にあわせて色数を調整したりする処理が行なわれる。画像送信処理部152は、このように変換した編集画像を、携帯端末100に転送する。
また、携帯端末100から受信した返信画像を、自装置の画面特性に適合するように変換する。自装置の画面特性については、例えば記憶部50に記憶されている設定情報から取得すればよい。このようにして、画像変換部153は、変換された返信画像を、返信画像受信部154経由で返信画像併合部133に転送する。
また、画像変換部153は、編集画像や返信画像に、編集の内容を示す情報が含まれている場合、この情報も適宜変換するように構成されている。
返信画像受信部154は、通信先特定部151が特定した通信先、すなわち編集画像の編集機能を備える携帯端末100から返信されてくる返信画像を、画像変換部153を介して受信するものである。返信画像受信部154は、受信した返信画像を返信画像併合部133に送信する。
〔携帯端末の詳細〕
次に、図7を用いて、携帯端末100の要部構成について説明する。図7は、携帯端末100の要部構成を示したブロック図である。同図に示とおり、携帯端末100は、制御部101、非接触型IC部102、通信部103、表示部104、操作部105、記憶部150を備える。
制御部101は、上述の各部の動作を統括的に制御するものであり、機能ブロックとして画像受信部111と、受信画像編集処理部112と、画像返信部113と、画像選択部114とを備えている。なお、上記機能ブロックとして示される各部は、CPU(central processing unit)が不図示のROM(read only memory)等の記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等に読み出して実行することで実現できる。すなわち、上記各部材、画像受信部111、受信画像編集処理部112、画像返信部113および画像選択部114は、上記CPUが上記記憶装置に格納されたプログラムを実行し、図示しない入出力回路などの周辺回路を制御することによって実現される機能ブロックである。なお、上記各部材の詳細については後述する。
非接触型IC部102は、メモリ機能を有するICチップにより構成される。このICチップには、近距離無線通信網200における携帯端末100の端末識別情報や、携帯端末100の機種特性に関する特性情報が書き込まれている。これらの情報は、写真撮影プリント装置1が備える非接触型ICリーダ/ライタ部36によって読み取ることができる。また、非接触型IC部102は、写真撮影プリント装置1から送信される装置識別情報を受信し制御部101に転送する。
なお、写真撮影プリント装置1が装置識別情報を記憶した接触型ICを備えている場合、携帯端末100に非接触型ICリーダ/ライタ部を設け、当該装置識別情報を非接触型ICリーダ/ライタ部によって読み取るように構成してもよい。
通信部103は、近距離無線通信網200を介して写真撮影プリント装置1と通信を行うためのものである。通信部103は、写真撮影プリント装置1から、編集画像を受信したり、自端末において編集した画像を返信画像として写真撮影プリント装置1に返信したりするために用いられる。
表示部104は、制御部101から画面データを受信し、受信した画面データを表示するためのものである。
操作部105は、携帯端末100のユーザから入力を受け付けるためのものである。操作部105は、具体的には、キーボードや、ボタン等の入力デバイスにより構成してもよいし、タッチパネルにより構成することもできる。
記憶部150は、各種データおよびプログラムを記憶するものである。この記憶部150に記憶される内容としては、制御部101の各部を実現するための制御プログラム、携帯端末100の各機能を稼動させるためのOS(Operating System)プログラム、その他の各種プログラム、写真撮影プリント装置1から受信した編集対象画像の画像データなどが挙げられる。
〔携帯端末の制御部の詳細〕
図7を参照しさらに携帯端末100が備える制御部101の各部について説明する。前述の通り、制御部101は、画像受信部111と、受信画像編集処理部112と、画像返信部113と、画像選択部114とを備え、これらの各部は、写真撮影プリント装置1に接続して編集処理を行うための編集処理用アプリケーションを構成する。また、写真撮影プリント装置1との各種通信を行う際には、制御部101は、非接触型IC部102から送信される装置識別情報を用いる。
画像受信部111は、写真撮影プリント装置1から送信される編集対象画像を、通信部103を介して受信するためのものである。画像受信部111は、受信した編集対象画像を表示部104に表示するとともに、受信画像編集処理部112に送信する。
受信画像編集処理部112は、画像受信部111から受信した編集対象画像を編集するためのものである。受信画像編集処理部112は、操作部105がユーザの編集操作を受け付けると、これに応じて編集対象画像に対し各種の編集処理を行う。
画像返信部113は、受信画像編集処理部112が、編集対象画像に対して編集を行ったことを検知して、受信画像編集処理部112から編集された編集対象画像を受信し、受信した編集対象画像を返信画像として、通信部103を介して写真撮影プリント装置1に返信するものである。
画像選択部114は、写真撮影プリント装置1が、自装置において編集中の編集対象画像を編集リストとして送信してくる場合に、写真撮影プリント装置1に送信してもらうべき編集対象画像を当該編集リストから選択するためのものである。
〔写真撮影プリント装置と、携帯端末との通信の確立方法について〕
ここで、写真撮影プリント装置と、携帯端末との間の通信の確立方法について説明する。写真撮影プリント装置と、携帯端末とは、編集画像および返信画像の送受信において通信を行うが、この通信は、ハンドオーバー(Handover)技術を用いて確立される。
ここで、ハンドオーバー技術とは、非接触型ICに記憶されている2次通信キャリアの通信接続情報を、2次通信キャリアによって通信を行う2つの通信端末間で互いに読み出して、読み出した通信接続情報に基づいて2次通信キャリアによるP2P接続を確立し、データ通信を行う技術である。2次通信キャリアとしては、主に無線通信方式が用いられる。すなわち、このハンドオーバー技術は、あらかじめ比較的近い距離で通信端末が互いの通信接続情報をやり取りしておけば、その後は通信端末間の距離がある程度離れても通信を行えるという点に特徴がある。
例えば、非接触型ICとしては、Felica(登録商標)を採用することができ、2次通信キャリアとしては、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、WUSBなどの方式を採用することができる。
本実施形態では、このハンドオーバー技術を用いて、編集部3が備える非接触型ICリーダ/ライタ部36において、携帯端末100と、写真撮影プリント装置1との間で各識別情報を交換し、当該各識別情報に基づいて近距離無線通信を確立し、その後、2者間で近距離無線通信網200を介した通信を行うことになる。本実施形態では、このような通信形態を採用しているが、これに限られず種々の通信形態を採用することが可能である。
〔編集画面について〕
次に、図8を用いて、編集部3における編集処理のインターフェースの一例について説明する。図8は、編集処理において編集画像表示部34に表示される画面の一例を示す図である。同図に示すように、編集画面60には、編集対象画像表示領域A1、編集ツール選択領域A2、編集ツール設定領域A3、消しゴムツール選択領域A4、編集対象画像選択領域A5、すすむ・もどる・おわりボタンA6、やりなおしボタンA7、および、残り時間表示領域A8が表示されている。
なお、この編集画面60では、2人のユーザが同時に編集処理を行うことが可能となるように、編集対象画像表示領域A1、編集ツール設定領域A3、消しゴムツール選択領域A4、すすむ・もどる・おわりボタンA6、および、最初からボタンA7が編集画面60の左右に分かれて2カ所に設けられている。
編集対象画像表示領域A1は、編集対象画像選択領域A5において編集対象画像として選択された撮影画像が表示されるとともに、この領域において画像の描画、貼り付けなどの編集処理が行われる。そして、編集画面60の中央より右側の編集対象画像表示領域A1Rには、編集画像61が編集対象画像として表示されており、編集画面60の中央より左側の編集対象画像表示領域A1Lには、編集画像62が編集対象画像として表示されている。つまり、2人のユーザがいた場合、一方のユーザは、編集画像61を編集し、他方のユーザは、編集画像62を編集することになる。
編集対象画像選択領域A5は、編集対象画像表示領域A1において編集対象とする編集対象画像を選択するための領域である。編集対象画像選択領域A5では、写真撮影プリント装置1において編集可能な編集画像を選択するためのサムネイル画像P1〜6が表示されている。このように、編集対象画像選択領域A5では、写真撮影プリント装置1において編集可能な編集画像からサムネイル画像が生成され、編集対象画像選択領域A5に表示される。
また、編集対象画像選択領域A5では、サムネイル画像P1〜P6に対応する編集画像が縦長の画像であるか、それとも横長の画像であるかを確認できるようにアイコン表示される。ここで、サムネイル画像P1、P3、P5、P6に対応する編集画像は、縦長の画像であり、サムネイル画像P2、P4に対応する編集画像は横長の画像である。
このように、編集対象画像選択領域A5では、編集対象画像表示領域A1Rで編集対象画像として選択されている画像が、サムネイル画像P4に対応する編集画像61であり、編集対象画像表示領域A1Lで編集対象画像として選択されている画像が、サムネイル画像P1に対応する編集画像62であることが表示されている。
そして、編集対象画像選択領域A5では、サムネイル画像P1に対応する編集画像62およびサムネイル画像P4に対応する編集画像62が編集対象画像として選択されている旨を示す「落書き中」マークが表示されている。
編集ツール選択領域A2は、編集処理で用いられる各種編集ツールの選択を受け付ける領域である。編集ツールとしては、ユーザのタッチペン等の操作に基づき任意の線画像を編集対象画像に書き込み合成が行える「ペン」ツールおよび「てがき」ツールなどの描画ツール、ユーザのタッチペン等の操作に基づき指定された編集対象画像の位置に所定の画像を貼り付ける「スタンプ」ツールおよび「コロコロ」ツール、編集対象画像全体もしくは一部に装飾的な合成用画像を貼り付ける「デコり」ツール、および、特殊な効果を有する「スペシャル」ツールなどが挙げられる。ここで選択されたツールの詳細な設定が編集ツール設定領域A3において行われる。
また、編集対象画像表示領域A1Lで編集されている編集画像62には、「ペンツール」による編集処理によって、ハート型の落書きT1が施されている。
消しゴムツール選択領域A4は、編集処理によって撮影画像に対して付加された合成用画像を消去する消しゴムツールの消去領域の大きさが選択される領域である。
すすむ・もどる・おわりボタンA6は、編集ツールや、消しゴムツールによって行った編集処理を、元に戻したり、やり直したり、編集処理自体を終了するための機能ボタンである。また、最初からボタンA7は、編集処理を最初からやり直すためのボタンである。そして、残り時間表示領域A8には、編集処理を行うことのできる残り時間が表示される。
また、編集対象画像表示領域A1Lの付近には、非接触型ICリーダ/ライタ部36が配置されており、ユーザが、携帯端末100を編集対象画像表示領域A1Lの上にかざすと、非接触型ICリーダ/ライタ部36が、携帯端末100が備える非接触型IC部102から特性情報および端末識別情報を読み出すとともに写真撮影プリント装置1の装置識別情報を送信する。これにより、写真撮影プリント装置1と、携帯端末100との間で前述のハンドオーバー技術を用いた通信が開始され、編集対象画像表示領域A1Lに表示されている編集画像62の送受信を2者間で行う。また、編集対象画像表示領域A1Rについても同様に非接触型ICリーダ/ライタ部36が配置されており、ユーザが、携帯端末100を編集対象画像表示領域A1Rの上にかざすと、編集対象画像表示領域A1Rに表示されている編集画像61の送受信を2者間で開始することができる。
〔編集処理について〕
続いて、図9を用いて、写真撮影プリント装置1における編集処理に携帯端末100が参加する場合の画面遷移の一例について説明する。図9は、写真撮影プリント装置1および携帯端末100において編集処理を行う場合の画面遷移の一例を示す図である。
図9の(a)、(b)、(c)は、写真撮影プリント装置1の編集画像表示部34に表示される編集画面の遷移を示し、図9の(d)、(e)、(f)は携帯端末100における編集画面の遷移を示している。なお、図9の(a)、(b)、(c)は、図8を用いて説明した編集画面60の中央部より左側の部分を示している。
まず、編集処理の開始とともに、写真撮影プリント装置1では、図9の(a)の編集画面60Lを表示する。そして、ユーザが、携帯端末100を編集画像62の上方にかざすと、写真撮影プリント装置1と、携帯端末100との間の通信接続がハンドオーバー技術により確立される。
続いて、編集画像62が携帯端末100向けに変換されて、写真撮影プリント装置1から携帯端末100に送信される。
携帯端末100では、写真撮影プリント装置1から送信された端末用編集画像62aを受信すると、図9の(d)に示すように、端末用編集画像62aを表示部104に表示する。端末用編集画像62aには、編集画像62と同様の編集内容、すなわちハート型の落書きT1aが施されている。また、表示部104には、携帯端末100側で編集を行うための編集アイコンB1が表示される。携帯端末100が備える操作部105に対してユーザが操作を行うことで、編集アイコンB1に提示されるスタンプアイコンを選択して、選択したアイコンに対応する合成用画像を端末用編集画像62aに追加することができる。
そして、図9の(b)に示すように、写真撮影プリント装置1において、編集画像62にさらに「たのしい」という文字の落書きT2が追加されると、この編集内容を含む編集画像62が変換されて携帯端末100に送信される。
携帯端末100では、写真撮影プリント装置1から送信された端末用編集画像62aを受信すると、図9の(e)に示すように、表示部104に端末用編集画像62aを表示する。端末用編集画像62aには、今度はハート型の落書きT1aおよび文字の落書きT2aが施されている。
ここで、図9の(f)に示すように、携帯端末100において、ユーザの編集操作により端末用編集画像62aに対してハート型スタンプT3aが追加されると、この編集内容を含む編集画像62aが送信される。
写真撮影プリント装置1は、編集画像62aを受信すると、編集画像62aを写真撮影プリント装置1向けに変換して編集画像表示部34に表示する。図9の(c)に示すように、編集画像表示部34において、ハート型スタンプT3を含む編集画像62が表示される。
〔編集処理のフローについて〕
次に、図10を用いて、写真撮影プリント装置1および携帯端末100の編集処理の流れについて説明する。図10は、写真撮影プリント装置1および携帯端末100の編集処理の流れについて示したフローチャートである。
まず、写真撮影プリント装置1の編集制御部13は、ユーザに編集する画像を選択させて編集対象画像を取得する(S201)。次に、編集制御部13は、シール紙に印刷する際のレイアウトをユーザに選択させる(S202)。ここで、編集制御部13は、編集画像表示部34に編集開始ボタンを表示して、当該編集開始ボタンが操作されたかを判定する(S203)。そして、編集開始ボタンが操作されたと判定すると(S203においてYES)、編集制御部13は編集画面60に編集画像を表示し、操作受付部35において編集操作入力の受付を開始する(S204)。
その一方で、携帯端末100では、編集処理用のアプリケーションを起動し、制御部101の各部を稼動状態にさせる(S301)。そして、ユーザがいずれかの編集対象画像表示領域A1に表示されている編集対象画像付近に携帯端末100をかざすと、写真撮影プリント装置1と、携帯端末100との間で、前述のハンドオーバー技術を用いた通信が開始される(S302)。
そして、写真撮影プリント装置1の画像送信処理部152が、携帯端末100をかざされた方の編集対象画像を携帯端末100に送信する(S205)。その一方で、携帯端末100の画像受信部111が、編集対象画像を受信して、受信した編集対象画像を表示部104に表示する(S303)。
続いて、写真撮影プリント装置1の画像編集処理部131が、編集対象画像に編集を施すと、画像送信処理部152が、編集対象画像の更新に応じて携帯端末100に更新された編集対象画像を送信する(S206)。その一方で、携帯端末100の画像受信部111が、更新された編集対象画像を受信して、受信した編集対象画像を表示部104に表示する(S304)。
ここで、携帯端末100において、受信画像編集処理部112が、受信した編集対象画像に編集を施すと、これに応じて画像返信部113が、編集が施された編集対象画像を返信画像として写真撮影プリント装置1に送信する(S305)。
続いて、写真撮影プリント装置1の返信画像受信部154が、携帯端末100から返信画像を受信すると、返信画像併合部133が、受信した返信画像と、編集している編集対象画像の編集内容をマージした画像を作成する。そして、編集画像表示部34においてマージされた編集対象画像が表示される(S207)。
その後、写真撮影プリント装置1では、編集画面上の終了ボタンが操作されたか否かを判定し(S208)、終了ボタンが操作されていなければ(S208においてNO)、編集終了時間までの時間を表示するとともに、当該編集終了時間までの時間を携帯端末100に通知する(S209)。そして、所定の時間が経過しているか否かを判定し(S210)、所定の時間が経過していなければ(S209においてNO)再びS204に戻って操作を受け付ける。
S208において、終了ボタンが操作されていると(S208においてYES)、写真撮影プリント装置1において編集処理が終了することを携帯端末100に通知して、編集操作入力の受付を終了する(S211)。
また、S210において所定の時間が経過していると(S210においてYES)編集操作入力の受付を終了する(S211)。
その一方で、携帯端末100においても、写真撮影プリント装置1において編集処理が終了することが通知されたか否かを判定し(S306)、上記の通知がされていなければ(S306においてNO)、写真撮影プリント装置1から編集終了時間までの時間を受信し、その時間を表示する(S307)。そして、所定の時間が経過しているか否かを判定し(S308)、所定の時間が経過していなければ(S308においてNO)再びS303に戻って操作を受け付ける。
S306において、終了ボタンが操作されていたか(S306においてYES)、また、S308において所定の時間が経過していると(S308においてYES)編集が終了した旨を表示部104に表示する。そして、編集処理用アプリケーションを終了し、編集処理を終了する(S310)。
以上のように本実施形態に係る写真撮影プリント装置1は、ユーザを撮影して画像を得る撮影機能を提供する撮影制御部12、撮影制御部12が提供する撮影機能により得られた画像を編集する編集機能を提供する編集制御部13および通信制御部15を備えている。そして、編集制御部13が、画像を編集するための上記ユーザによる操作を受け付け、受け付けた操作に応じて、画像を編集し、編集した画像を表示するための画像編集処理部131を備え、通信制御部15が、所定の時間間隔、および、画像編集処理部131による編集により画像が更新されたタイミングの少なくとも一方において、画像編集処理部131が編集している画像を、携帯端末100に対して送信する画像送信処理部152と、を備えている。
それゆえ、写真撮影プリント装置1が備える編集用インターフェースの数をこえる複数のユーザが、携帯端末100を用いて、編集の過程に参加することが可能となる。
〔変形例〕
以下において、図11〜13を用いて本実施形態の好ましい変形例について説明する。まず、図11を用いて、携帯端末100における編集対象画像の編集に制限をかける例について説明する。図11は、編集対象画像の編集処理の排他制御について示した図である。本実施形態において、編集画像62を、いくつかの領域に分割してそれぞれの領域について携帯端末100の編集を許可するか否かについての編集制限設定を行ってもよい。
例えば、画像送信処理部152において、編集画像62を携帯端末100に送る際に、図11に示すように編集画像62を4つの領域R1〜R4に分割して、領域R1を携帯端末100が編集可能な領域と設定し、また領域R2を携帯端末100が編集不可能な領域と設定し、設定した編集制限設定を編集画像62とともに、携帯端末100に送信するように構成することができる。
このような構成によると、携帯端末100の受信画像編集処理部112において、写真撮影プリント装置1から編集画像62とともに送信される編集制限設定を判別して携帯端末100での編集を制限することができる。
この場合、携帯端末100では、領域R1については編集可能であるが、領域R2については編集できない。
このように構成することで、写真撮影プリント装置1で編集を行っているユーザが、他のユーザに編集してほしくない領域を設定することができる。この結果、自分が編集している画像に、他のユーザが、自分が意図しない編集を行うことを防ぐことができる。
なお、領域の分割については、このような例に限られず任意のパターンで行うことができる。また、領域の分割や、編集制限設定を携帯端末100で行うようにしてもよい。
次に、図12を用いて、写真撮影プリント装置1において編集中の編集画像の編集リストを送信して、携帯端末100側で選択する場合について説明する。図12は、写真撮影プリント装置1および携帯端末100における編集処理の一例について示した図である。
図12の(a)は写真撮影プリント装置1において編集中の画面の一部である編集画面60Lを示している。ここで、写真撮影プリント装置1では、図8で示したように、編集画像61および62を編集しているものとする。
ユーザが携帯端末100を、編集画像62の表示領域の上方にかざすと、画像送信処理部152が、編集中の編集画像61に対応するサムネイル画像66および編集画像62に対応するサムネイル画像65を作成して、編集リストとして携帯端末100に送信する。
携帯端末100では、画像選択部114が、図12の(c)に示すように、受信した編集リストを表示する。図12の(c)に示すように、携帯端末100が備える表示部104において、編集画像61に対応するサムネイル画像66および編集画像62に対応するサムネイル画像65が表示される。また、編集リストの表示画面では、携帯端末100をかざしたほうの編集画像62に対応するサムネイル画像65が、デフォルトで選択されている。
ここで、携帯端末100において、ユーザが操作部105を操作して、「OK」ボタン67を選択すると、画像選択部114が、編集画像62を送信するよう写真撮影プリント装置1に要求する。
当該要求に応じて、写真撮影プリント装置1では、図12の(b)に示すように編集画像62を携帯端末100に送信するとともに、編集画面60Lに携帯端末100が接続している旨を示す接続アイコン64を表示する。
その後、図12の(d)に示すように、携帯端末100は、写真撮影プリント装置1から、編集画像62aを受信して表示部104に表示する。
このように写真撮影プリント装置1は、編集中の編集対象画像を一覧化した編集リストを携帯端末100に送信するので、携帯端末100において、写真撮影プリント装置1における編集対象画像を容易に把握できる。このような構成は、編集用インターフェースの数が多い場合は、所望の編集画像を編集している編集用インターフェースまでタッチしにいかなくても済み特に有効である。
具体的には、これまで説明した構成では、ユーザは、編集する編集画像を写真撮影プリント装置1において表示されている編集対象画像の表示領域のいずれかを選択してタッチしなければならなかった。また、例えば、写真撮影プリント装置1の編集対象画像表示領域A1R側にユーザがいる場合は、反対側の編集対象画像表示領域A1L側の編集画像にはタッチしにくい。
これに対し、図12を用いて説明した構成を採用すると、例えば、編集対象画像表示領域A1R側にユーザがいる場合でも、編集対象画像表示領域A1Rにタッチすれば、編集リストから、反対側の編集対象画像表示領域A1L側の編集画像を選択できる。このようにユーザがいる位置により編集対象画像にタッチしにくくなるということを防ぐことができる。なお、この場合、タッチを検知するための非接触型ICリーダ/ライタ部36を別の位置に配置することも可能であり、さらにユーザがタッチしやすい場所、例えば、編集画面60の外周、特に左右付近に配置することができる。
また、上述の構成では、非接触型ICリーダ/ライタ部36を左右の編集対象画像表示領域A1のそれぞれに設置する構成としたが、非接触型ICリーダ/ライタ部36を1つだけ設置してもよく、コストダウンが図れる。
次に、図13を用いて、編集を行うために写真撮影プリント装置1と通信している携帯端末100の接続を切断する例について説明する。図13は、写真撮影プリント装置1と通信している携帯端末100の接続を切断する処理の一例について説明した図である。
図13の(a)に示すように、編集を行うために携帯端末100が写真撮影プリント装置1と接続されている場合、編集制御部13は、編集画面60Lに携帯端末100が接続している旨を示す接続アイコン71を表示する。図13の(a)に示す例では、携帯端末100は、編集画像62を編集するために写真撮影プリント装置1に接続しており、編集画像62の付近に接続アイコン71が表示されている。
ここで、操作受付部35において、接続アイコン71の表示領域がタッチされたことを検知した場合、編集画像表示部34において「携帯の接続を切りますか?」という切断ダイアログ72を表示する。この切断ダイアログ72において、「OK」が選択された場合、通信制御部15は、編集画像62を編集している携帯端末100との接続を切断する。一方で、「やめる」が選択された場合は、切断ダイアログ72を閉じる。
なお、携帯端末100が写真撮影プリント装置1に接続してきたときに、自動的に切断ダイアログ72を表示させてもかまわない。また、切断ダイアログ72を表示させないで、接続アイコン71の表示領域がタッチされたことを検知した時点で、携帯端末100との切断/接続を切り替えるように構成してもかまわない。また、このとき接続アイコン71を携帯端末100との通信が切断している旨を示すアイコンに変更するようにしてもかまわない。
また、図13の(b)に示すように画像選択領域A5においてサムネイル画像P1〜P6の付近に携帯端末100が接続中である旨のタブ表示してもよい。この場合も、タブ表示領域がタッチされたことを検知して、上述のような切断ダイアログ74を表示してもよい。また、携帯端末100との通信を切断した場合、タブ表示および「携帯電話接続中」の表示は消してもよい。
また、画像選択領域A5において編集中の編集対象画像と異なる編集対象画像が選択された場合、これに伴い、携帯端末100も選択された編集対象画像を編集することが可能になるよう構成してもよい。
このように、携帯端末100との接続を写真撮影プリント装置1側で切断できるように構成することにより、誤操作や、ユーザの意に反してユーザのグループ以外の他人が編集に参加してくることを防ぐことができる。
以下において、さらに別の変形例について説明する。まず、本実施形態では、編集画像の送信時に、写真撮影プリント装置1側で、携帯端末100に適した画像形式に編集画像を変換しているが、これに限られず、携帯端末100側でこのような処理を行ってもよい。このように構成した場合、新しい型の携帯端末100が製造されても、写真撮影プリント装置1側において、その型の携帯端末100向けの変換処理機能を新たに追加しなくてもよいというメリットがある。
上述の構成では、写真撮影プリント装置1や携帯端末100に適した画像形式の編集画像を順次送信するようにしたが、1度編集画像を送信した後は、編集内容である合成用画像のみを送信するようにしてもよい。この場合、送信する合成用画像を写真撮影プリント装置1や携帯端末100に適した画像形式に変換して送信してもよいし、携帯端末100から写真撮影プリント装置1へ送信する合成用画像は携帯端末100で編集した合成用画像の大きさのまま(小さい合成用画像のまま)送信してもよい。このように、編集内容である合成用画像のみを送信する場合、送信画像データの容量が少なくてすむため、より送受信に時間がかからない。
また、写真撮影プリント装置1から携帯端末100に編集画像を送信する際、写真撮影プリント装置1で編集した編集画像の大きさのまま(大きい編集内容が合成された編集画像)送信してもよい。このように、受信画像データの容量が多くなるが、携帯端末100で編集画像を拡大せずに細かな編集を施すことができる。
また、以上の説明では特に触れなかったが、携帯端末100に送信するサムネイル画像を携帯端末100が処理するのに適したデータ形式に変換するようにしてもよい。
また、携帯端末100が、以上において説明した画像編集機能のみならず、画像保存機能を備えていてもよい。携帯端末100が、編集中の編集画像を任意のタイミングで保存できるように構成すれば、わざわざ編集処理終了後に編集画像を写真撮影プリント装置からダウンロードしなくてもよくなるというメリットがある。
また、上述の構成において、携帯端末100に画像保存機能が備わっている場合、編集画像を動画像や静止画像として保存するようにしてもよい。この場合、例えば、携帯端末100において、編集中画像を複数枚保存しておけば、保存した画像を順番に展開することにより簡易なアニメーション(いわゆるパラパラ漫画)として楽しむことができたり、後日編集工程を確認したりすることができる。
[実施形態2]
本発明の他の実施形態を図14〜図19に基づいて説明すると以下の通りである。
実施形態1では、写真撮影プリント装置1が編集中の編集対象画像のみ携帯端末100から編集可能な構成であった。これに対して、本実施形態では、写真撮影プリント装置1において編集可能なすべての編集画像を携帯端末100から編集可能に構成されている点で実施形態1と異なる。
このような構成は、実施形態1において説明した構成を次のように変更して実現できる。まず、写真撮影プリント装置1が、通信部6を介して携帯端末100と接続されたときに、画像送信処理部152が、写真撮影プリント装置1において編集可能なすべての編集画像を一覧化した編集リストを作成し、画像送信処理部152が、作成した編集リストを携帯端末100に送信する。
そして、携帯端末100では、写真撮影プリント装置1から受信した編集リストを画像選択部114が表示部104に表示させて、操作部105において編集リストに含まれる編集画像の選択を受け付ける。そして、編集リストから編集画像が選択されると、画像選択部114が、選択された編集画像の送信を写真撮影プリント装置1に要求する。
写真撮影プリント装置1の画像送信処理部152は、要求された編集画像を携帯端末100に送信する。
以上のような構成により、写真撮影プリント装置1において編集可能なすべての編集画像を携帯端末100から編集できるような構成が実現できる。以下において、このような構成の詳細について説明する。
まず、図14を用いて、携帯端末100が、写真撮影プリント装置1において編集可能なすべての編集画像を一覧化した編集リストから、編集画像を選択する場合について説明する。図14は、携帯端末100に編集リストから編集画像を選択させる場合について説明した図である。
まず、図14の(a)は、写真撮影プリント装置1において編集中の画面の一部である編集画面60Lを示している。ここで、写真撮影プリント装置1では、図8で示したように、サムネイル画像P4に対応する編集対象画像61およびサムネイル画像P1に対応する編集対象画像62を編集しているものとする。
ユーザが携帯端末100を編集画像62が表示されている領域の上方にかざすと、画像送信処理部152が、写真撮影プリント装置1において編集可能なすべての編集画像、すなわち、編集対象画像選択領域A5において選択できる編集画像のサムネイル画像P1〜P6を作成して、編集リストとして携帯端末100に送信する。
携帯端末100では、画像選択部114が、図14の(c)に示すように、受信した編集リストを表示する。この編集リストの表示では、サムネイル画像P1〜P6が表示され選択可能になっている。
ここで、ユーザが操作部105を操作してサムネイル画像P3を選択すると、画像選択部114は、選択されたサムネイル画像P3に対応する編集画像を送信するよう写真撮影プリント装置1に要求する。
当該要求に応じて、写真撮影プリント装置1では、サムネイル画像P3に対応する編集画像81を携帯端末100に送信するとともに、図14の(b)に示すように編集画面60Lに携帯端末100が接続している旨を示す接続アイコン75を表示する。
その後、図14の(d)に示すように、携帯端末100は、写真撮影プリント装置1から編集対象画像81を受信して表示部104に表示する。
続いて、図15を用いて、このような構成の変形例について説明する。図15は、写真撮影プリント装置1で編集している編集対象画像を排他制御する場合について説明した図である。
図15の(a)および(b)は、いずれも、写真撮影プリント装置1が、図8で示したように、サムネイル画像P4に対応する編集画像61およびサムネイル画像P1に対応する編集画像62が編集対象画像となっている場合について示している。
まず、図15の(a)では、サムネイル画像P1およびP4には、「シール機落書き中」というメッセージが表示されており、携帯端末100が選択できないようになっている。つまり、写真撮影プリント装置1が編集している編集対象画像は、携帯端末100において編集する画像として選択することができない。
このような動作は、例えば次のように構成することで実現できる。まず、画像送信処理部152が編集リストを作成する際に、画像編集処理部131が編集している編集対象画像を検知する。そして、画像送信処理部152が、検知した編集中の編集対象画像について、携帯端末100では選択できないことを示す制御情報を付加した編集リストを作成する。
図15の(a)に示す例では、サムネイル画像P4に対応する編集画像61およびサムネイル画像P1に対応する編集画像62が編集対象画像であるので、サムネイル画像P1およびP4に対応する編集画像が選択できないことを示す制御情報を編集リストに付加する。携帯端末100では、このような制御情報を読み取り携帯端末100では、サムネイル画像P1およびP4に対応する編集画像が選択できないように上記の表示および制御を行う。
このような構成により、写真撮影プリント装置1において編集中の編集対象画像が、携帯端末100では編集対象として選択できないようにすることができる。
次に、図15の(b)では、サムネイル画像P1およびP4が、編集リストに含まれておらず、携帯端末100において編集する画像として選択することができない。
このような動作は、画像送信処理部152が編集リストを作成する際に、画像編集処理部131が編集している編集対象画像を編集リストに含めないような構成とすることで実現可能である。あるいは、携帯端末100側で、編集できない画像については表示しないように制御してもよい。
続いて、図16および図17を用いて、写真撮影プリント装置1に、携帯端末100Aが接続して画像を編集しているときに、さらに携帯端末100Bが写真撮影プリント装置1に接続してきたときの動作について説明する。ここでは、携帯端末100Aおよび100Bは、これまで説明してきた携帯端末100と同様の構成を備えるものであるとする。
図16は、写真撮影プリント装置1、携帯端末100Aおよび携帯端末100Bが編集処理を行う場合の一例について説明した図である。また、図17は、その変形例を示す図である。
図16の(a)、(b)、(d)および(e)については、図14の(a)〜(d)および図15の(a)を用いて説明した動作と同様であるのでその説明を省略する。
つまり、図16の(a)、(b)、(d)および(e)は、1台の携帯端末100Aが、写真撮影プリント装置1から、サムネイル画像P3に対応する編集画像を取得する過程を表している。また、図16の(b)では、携帯端末100Aが接続している旨を示す接続アイコン75が表示されている。
ここで、さらにもう1台の携帯端末100Bが写真撮影プリント装置1に接続してくると、写真撮影プリント装置1は、再び編集リストを作成し携帯端末100Bに送信する。そして、図16の(f)に示すような、編集リストが携帯端末100Bに表示される。すなわち、写真撮影プリント装置1において編集されているサムネイル画像P1およびP4には、「シール機落書き中」と表示され、サムネイル画像P3には、「携帯接続中」と表示され、いずれも携帯端末100Bは選択することができない。
そこで、図16の(f)では、携帯端末100Bは、編集可能となっているサムネイル画像P5を選択して、サムネイル画像P5に対応する編集画像82を送信するよう写真撮影プリント装置1に要求する。
当該要求に応じて、写真撮影プリント装置1では、サムネイル画像P5に対応する編集画像82を携帯端末100に送信するとともに、図16の(c)に示すように編集画面60Lに携帯端末100Bが接続している旨を示す接続アイコン76を表示する。
その後、図16の(g)に示すように、携帯端末100Bは、写真撮影プリント装置1から編集対象画像82を受信して表示部104に表示する。
なお、図17に示すように、写真撮影プリント装置1から携帯端末100Bに送信する編集リストにおいて、携帯端末100Bが編集不可能な編集画像については表示しないようにすることも可能である。このような動作を実現する構成については図15を用いて説明済みであるのでここではその説明を省略する。また、排他制御を行わないような構成とすることも可能である。
また、写真撮影プリント装置1において編集可能なすべての編集画像が、すでに写真撮影プリント装置1または携帯端末100によって編集されてしまっている場合に、さらに別の携帯端末100が写真撮影プリント装置1に接続してきたときは、閲覧だけは許可するように制御してもよい。
続いて、図18および図19を用いて、写真撮影プリント装置1に複数台の携帯端末100が接続している場合に、写真撮影プリント装置1において携帯端末100の接続を切断する処理の一例について説明する。図18および図19は、写真撮影プリント装置1と通信している携帯端末100の接続を切断する処理の一例を示す図である。
またここでは、写真撮影プリント装置1に3台の携帯端末100が接続しており、サムネイル画像P1、P3、P5に対応する編集画像が携帯端末100によって編集されているものとする。
図18に示すように、編集制御部13は、編集画面60に、写真撮影プリント装置1に接続している携帯端末100が存在することを示す接続アイコン77を表示する。
ここで、操作受付部35において、接続アイコン71の表示領域がタッチされたことを検知した場合、編集画像表示部34において「携帯の接続を切りますか?」という切断ダイアログ78を表示する。
この切断ダイアログ78は、携帯端末100が、写真撮影プリント装置1において編集している編集対象画像以外の画像を編集していても表示される。そして、この切断ダイアログ78において、「OK」が選択された場合、通信制御部15は、写真撮影プリント装置1に接続しているすべての携帯端末100との接続を切断する。
また、図19に示すように、編集制御部13は、編集画面60に、写真撮影プリント装置1に接続している携帯端末100が有ることを示す接続アイコン77を表示する。
ここで、操作受付部35において、接続アイコン71の表示領域がタッチされたことを検知した場合、編集画像表示部34において「携帯に接続をされている画像です。接続を切る画像を選択してね?」という切断ダイアログ79を表示する。
この切断ダイアログ79では、携帯端末100が編集している編集画像に対応するサムネイル画像P1、P3、P5がアイコン表示される。そして、いずれかの編集画像が選択され「OK」が選択された場合、通信制御部15は、選択された編集画像を編集している携帯端末100との接続を切断する。
このように構成することで、誤操作や、ユーザの意に反してユーザのグループ以外の他人が編集に参加してくることを防ぐことができる。
また、上述の構成においても、非接触型ICリーダ/ライタ部36を左右の編集対象画像表示領域A1のそれぞれに設置する構成としていたが、非接触型ICリーダ/ライタ部36を1つだけ設置してもよく、コストダウンが図れる。
また、携帯端末100による編集処理の終了トリガーは、図10に示すS306やS308においてYESとなること以外に、写真撮影プリント装置1の編集処理時間の終了時に強制的に終了してもよく、この場合、携帯端末100へ写真撮影プリント装置1での編集が終了された旨を通知してもよい。
また、写真撮影プリント装置1に設置されている編集用インターフェースでの編集処理が終了してから所定のタイミングまでは、携帯端末100での編集処理を継続して行わせるようにしてもよい。この所定のタイミングは、例えば、写真撮影プリント装置1のゲームが終了した時、または、次の写真撮影プリント装置1を利用するユーザがゲームを開始した時、または、撮影処理を開始した時、または、撮影処理を終了した時、または、開始から所定時間が経過した時とすることができる。
この場合、印刷される写真シール紙には編集処理の内容が反映されないが、携帯端末100上では編集処理を継続して楽しむことができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、写真撮影プリント装置1および携帯端末100の各ブロック、特に写真撮影プリント装置1が備える課金制御部11、撮影制御部12、編集制御部13、印刷制御部14および通信制御部15ならびに携帯端末100が備える画像受信部111、受信画像編集処理部112、画像返信部113および画像選択部114は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、写真撮影プリント装置1および携帯端末100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである写真撮影プリント装置1および携帯端末100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記写真撮影プリント装置1および携帯端末100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM(登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、写真撮影プリント装置1および携帯端末100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。