JP5820033B1 - 微粉砕焙じ茶葉含有豆乳飲料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献7には、香気成分である2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−3(2H)−フラノンを添加することによって豆乳の風味を阻害せずに豆乳臭をマスキングすることができることが開示されている。このように、風味改善剤や香料を添加する場合には、食品添加物として原材料名に記載する必要があり、消費者に敬遠される一因にもなりうる。
(1)焙じ茶葉を粉砕して微粉末とした微粉砕焙じ茶葉を添加することを特徴とする、容器詰豆乳飲料の加熱劣化臭抑制方法である。
(2)微粉砕焙じ茶葉であることを特徴とする容器詰豆乳飲料の加熱劣化臭抑制剤である。
(3)微粉砕焙じ茶葉を豆乳に添加した後加熱殺菌することを特徴とする、容器詰豆乳飲料の製造方法であり、詳しくは、微粉砕焙じ茶葉を0.07〜2.0重量%添加することを特徴とする前記豆乳飲料の製造方法である。
(4)微粉砕焙じ茶葉を含有することを特徴とする容器詰豆乳飲料であり、詳しくは、微粉砕焙じ茶葉が0.07〜2.0重量%含まれることを特徴とする前記豆乳飲料である。
本発明に用いる微粉砕焙じ茶葉は、焙じ茶を原料茶葉とする。市販の焙じ茶葉を用いてもよい。粉砕方法については所望の粒子径をもった粉末が得られれば特に限定されるものではなく、一般的に知られる粉砕機、例えば気流式粉砕機、機械式粉砕機、ボールミル、石臼等を用いて微粉末化すればよい。微粉砕焙じ茶葉の粒子径は特に規定されるものではないが、飲料特性向上の観点から、平均粒径が100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることが更に好ましい。
また、本発明の容器詰豆乳飲料には、微粉砕焙じ茶葉を用いるが、同時に、焙じ茶葉を温水又は熱水で抽出した焙じ茶抽出液および/または焙じ茶抽出物を配合しても良い。
例えば、レトルト殺菌、UHT(Ultra High Temperature)殺菌などが挙げられる。殺菌温度及び時間は、豆乳飲料の品質劣化又は生産性を鑑み、100〜150℃で行うことが好ましい。加熱時間は、殺菌温度によって異なり、殺菌温度を上げると時間は短くなり、豆乳飲料の品質が保持できる。例えば、レトルト殺菌では、豆乳含有飲料を缶に充填して密封し、レトルト殺菌機により、121〜124℃、4〜40分間の加熱条件で行われる。また、UHT殺菌では、プレート式熱交換器などを用いて、好ましくは100〜150℃、より好ましくは105〜140℃の温度で、1〜120秒の加熱条件が行われる。UHT殺菌された豆乳含有飲料は、PETボトルやアセプティック紙容器に無菌充填され、密栓される。
緑茶(秋冬番茶)を、ドラム焙煎機を用いて茶葉の品温が180℃に達するまで焙煎し、焙じ茶葉を得た。得られた焙じ茶葉をエアータグミル(ミクロパウテック(株)製)で粉砕した後、100メッシュの篩で未粉砕物や異物を除去し、平均粒径19.1μmの微粉砕焙じ茶葉を得た。粒子径の測定は、水を分散媒として、レーザー回折散乱式の粒度分布計(LMS−300((株)セイシン企業製)を用いて行い、体積基準での累積50%径を平均粒径として示した。
(参考例1)
市販の無調整豆乳(めいらく製 大豆固形分10%)80g、砂糖10gを基本組成とし、加水して総量を200gとした後、溶液を撹拌し豆乳調合液を調製した。
(実施例1)
上記基本組成に微粉砕焙じ茶葉1gを添加し、加水して総量を200gとした後、溶液を撹拌し、超音波処理で十分に分散させて豆乳調合液を調製した。
(比較例1)
微粉砕焙じ茶葉に使用した原料茶葉と同じ焙じ茶葉10重量部に対して、80℃の熱水200重量部を注いで8分間抽出し、No.28生産用濾紙(アドバンテック東洋株式会社)で固液分離を行い、焙じ茶抽出液を得た。基本組成に焙じ茶抽出液を110g添加して総量を200gとした後、溶液を撹拌し、豆乳調合液を調製した。
(比較例2)
微粉砕焙じ茶葉に使用した原料茶葉と同じ焙じ茶葉100gを常圧下100℃で水蒸気蒸留を行い、100gの焙じ茶アロマ(留出液)を得た。基本組成に焙じ茶アロマ5.5gを添加し、加水して総量を200gとした後、溶液を撹拌し、豆乳調合液を調製した。
(比較例3)
基本組成に抹茶(石臼挽き宇治抹茶)を1g添加し、加水して総量を200gとした後、溶液を撹拌し、超音波処理で十分に分散させて豆乳調合液を調製した。
(比較例4)
2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−3(2H)−フラノン(東京化成工業株式会社)の1ppbエタノール溶液を調製し、基本組成に終濃度が1pptとなるよう0.2g添加し、加水して総量を200gとした後、溶液を撹拌し、豆乳調合液を調製した。
実施例1及び参考例1の豆乳調合液を80℃に予備加熱して缶に充填し、レトルト殺菌機に入れ、100、105、110、115、120℃にそれぞれ達したところで缶を取り出した。得られた容器詰豆乳飲料は、冷却し、5名の専門パネルにより官能評価を行った。評価基準は以下に従い、採点結果(5名の平均)は表1に示した。
〈加熱劣化臭〉
+2;加熱劣化臭を全く感じない。
+1;加熱劣化臭をわずかに感じる。
0;加熱劣化臭を感じる。
−1;加熱劣化臭をかなり感じる。
−2;加熱劣化臭を著しく強く感じる。
実施例1および比較例1〜4で示した豆乳調合液を80℃に予備加熱して缶に充填し、121℃で10分間のレトルト殺菌処理を行った。得られた容器詰豆乳飲料は、冷却し、4名の専門パネルによって下記評価基準に従い官能評価を行った。コントロールには、参考例1(微粉砕茶葉無添加)を同様に殺菌処理して容器詰豆乳飲料としたものを用いた。
点数評価:
〈加熱劣化臭〉
下記に示した5段階の基準で採点し、平均点を算出した。
+2;加熱劣化臭を全く感じない。
+1;加熱劣化臭をわずかに感じる。
0;加熱劣化臭を感じる。
−1;加熱劣化臭をかなり感じる。
−2;加熱劣化臭を著しく強く感じる。
〈大豆由来の青臭さ〉
コントロールと比較して7段階で下記に従い点数評価し、平均点を算出した。
+3:青臭みが非常に弱い
+2:青臭みが弱い
+1:青臭みがやや弱い
0:コントロールと同等
−1:青臭みがやや強い
−2:青臭みが強い
−3:青臭みが非常に強い
〈後切れの良さ、コク・厚み〉
後切れの良さとは、後に残るベタツキ感が低減された、すっきりとした後味のことを示す。
コントロールと比較して7段階で下記に従い点数評価し、平均点を算出した。
+3:非常に優れる
+2:優れる
+1:やや優れる
0:コントロールと同等
−1:やや劣る
−2:劣る
−3:非常に劣る
〈総合評価〉
各サンプルの総合評価は、下記の基準に従って実施した。
◎:全項目の評点が1.0以上
○:全項目の評点が0.5以上、1.0未満
△:全項目の評点が0.0以上、0.5未満
×:いずれかの項目の評点に負の値を含む
比較例1の焙じ茶抽出液、比較例2の焙じ茶アロマの添加では、参考例1と比較して、一部の評価項目でわずかに効果はみられた。しかし、実施例1と比較した場合には、加熱劣化臭が残り、香りと味にもの足りなさや一体感のなさを感じさせるものであった。
豆乳飲料に公知の風味成分である抹茶を添加した比較例3、および焙じ茶の香りに寄与する香気成分を添加した比較例4では、実施例1と比較して十分な風味改善効果は得られなかった。
表3の処方に従って、微粉砕焙じ茶葉を終濃度0.0〜2.0重量%となるように添加した豆乳調合液を調製した。豆乳調合液は、80℃に予備加温して缶に充填し、121℃で10分間のレトルト殺菌処理を行い、冷却後、4名の専門パネルによる官能評価を行った。評価基準は試験例2と同様であり、参考例1をコントロールとした。官能評価の結果は表3に示した。
また、表3と同様に微粉砕焙じ茶葉を3.0重量%添加した豆乳飲料を調製したところ、加熱劣化臭は抑制されていたものの、ざらつきが強く飲用に適さなかった。
表4の処方に従って豆乳調合液を調製し、130℃、30秒のUHT殺菌処理後PETボトルに充填した。得られた豆乳飲料は、冷却後、専門パネル6名による官能評価を行った。評価基準は試験例1と同様であり、参考例2(微粉砕焙じ茶葉無添加)をコントロールとした。表4に示した通り、微粉砕焙じ茶葉を添加した豆乳飲料では、加熱劣化臭が抑制されていた。
Claims (5)
- 微粉砕焙じ茶葉を添加することを特徴とする、容器詰豆乳飲料の加熱劣化臭抑制方法。
- 微粉砕焙じ茶葉であることを特徴とする容器詰豆乳飲料の加熱劣化臭抑制剤。
- 微粉砕焙じ茶葉を添加した後加熱殺菌することを特徴とする容器詰豆乳飲料の製造方法。
- 微粉砕焙じ茶葉の添加量が0.07〜2.0重量%である請求項3記載の容器詰豆乳飲料の製造方法。
- 平均粒径が20μm以下である微粉砕焙じ茶葉の含有量が0.07〜2.0重量%である大豆固形分4%以上の容器詰豆乳飲料。
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---|---|---|---|---|
JP2003230365A (ja) * | 2002-02-08 | 2003-08-19 | Shin Mitsui Sugar Co Ltd | 調製豆乳または豆乳飲料 |
JP2008228639A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Tajimaya Shokuhin Kk | 配合豆腐 |
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2014
- 2014-08-19 JP JP2014166684A patent/JP5820033B1/ja active Active
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