JP5820003B2 - 2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテートの殺生物組成物および使用方法 - Google Patents
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Description
本発明は、殺生物組成物、および、水性系および水を含有する系において微生物を制御するためのその使用方法に関する。組成物は、2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテートを第2の殺生剤とともに含む。
水性系物質は、しばしば、保存期間中および使用中の微生物分解および/または損傷からの保護を必要とする。防腐剤を用いて、水性物質中での微生物分解および/または損傷を制御する。しかし、これらは、高い使用濃度であっても、広範囲の微生物に亘る効果的な制御ができない場合がある。加えて、防腐剤は、しばしば、製品の高コストの成分である。種々の殺生剤の組合せを用いて、特定の最終使用環境において微生物の全体的な制御を与える場合があるが、種々の株の微生物に対して向上した活性を有する殺微生物剤の更なる組合せの必要性が存在する。環境的および経済的な利益のために、より低レベルの個別の殺微生物剤を利用する組合せの必要もまた存在する。
一側面において、本発明は、殺生物(すなわち防腐剤)組成物を提供する。組成物は、水性系または水を含有する系において微生物を制御するのに有用である。本発明の組成物は、2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテートを、殺生物オキサゾリジン;1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタン;およびトリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタンからなる群から選択される殺生物化合物とともに含む。
上記したように、本発明は、殺生物組成物および微生物の制御におけるこれらの使用方法を提供する。組成物は、2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテート(「ジメトキサン」)を、殺生物オキサゾリジン;1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタン;およびトリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタンからなる群から選択される殺生物化合物とともに含む。驚くべきことに、本明細書に記載するジメトキサンと他の殺生物化合物との組合せは、特定の質量比で、水性または水を含有する媒体における微生物制御に用いる場合に、相乗的であることを見出した。すなわち、組合せの物質は、個別の性能に基づいて他に予期されるのと比べて、改善された殺生物特性をもたらす。観察される相乗性は、許容できる殺生物特性を実現するために用いる低減された量の物質を可能にし、よって、環境的な影響および材料コストを潜在的に低減する。
概略.
殺生剤.以下の殺生剤をこれらの例で試験する。
Ca=4log10殺微生物を与える、抗微生物剤Aのみの最小濃度
Cb=4log10殺微生物を与える、抗微生物剤Bのみの最小濃度
CAおよびCB=必要な殺微生物(特定の例で特記がない限り4log10殺微生物)を与える、抗微生物剤AおよびBの組合せの濃度
塗料中のジメトキサン/オキサゾリジンの評価
この例では、2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテート(DMX)、4,4−ジメチルオキサゾリジン(DMO)、7−エチル−ビシクロオキサゾリジン(EBCO)、および、DMX/DMO、DMX/EBCOの組合せの抗微生物プロファイルを、市販(interior eggshell)の水系ラテックス塗料配合物(pH7.4)中で評価する。塗料配合物は、防腐剤効果評価の開始前に微生物汚染がないように評価する。
スピン仕上げエマルション中のジメトキサン/オキサゾリジンの評価
この例では、2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテート(DMX)、4,4−ジメチルオキサゾリジン(DMO)、1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリド(CTAC)、2−ヒドロキシメチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(TN)、およびDMX/DMO、DMX/CTAC、DMX/TNの組合せを、スピン仕上げエマルション中で評価する。スピン仕上げエマルションは、防腐剤効果評価の開始前に微生物汚染がないように評価する。スピン仕上げエマルションは、1部のスピン仕上げ油を9部の蒸留水に添加した後30分間混合することによって調製する。
本発明は以下の態様を有する。
[1] 2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテート;ならびに
殺生物オキサゾリジン;1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタン;およびトリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタンからなる群から選択される殺生物化合物;
を含む、組成物。
[2] 殺生物オキサゾリジンが、単環式オキサゾリジンである、上記[1]に記載の組成物。
[3] 殺生物オキサゾリジンが、4,4−ジメチルオキサゾリジン、N−メチル−1,3−オキサゾリジン、N−エチロール−1,3−オキサゾリジン、5−メチル−1,3−オキサゾリジン、4−エチル−4−ヒドロキシメチルオキサゾリジン、4−エチルオキサゾリジン、および4−メチル−4−エチルオキサゾリジン、またはこれらの2種以上の混合物である、上記[2]に記載の組成物。
[4] 殺生物オキサゾリジンが、二環式オキサゾリジンである、上記[1]に記載の組成物。
[5] 殺生物オキサゾリジンが、1−アザ−3,7−ビシクロ[3.3.0]オクタンであって任意にC 1 −C 6 アルキル、C 1 −C 6 アルコキシ、またはヒドロキシ(C 1 −C 6 アルキルで置換されているものである、上記[4]に記載の組成物。
[6] 殺生物オキサゾリジンが、7−エチルビシクロオキサゾリジン、5−ヒドロキシメトキシメチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、5−ヒドロキシメチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、5−ヒドロキシポリ(メチレンオキシメチル−1−アザ−ジオキサビシクロ(3.3.0)オクタン、1−アザ−3,7−ジオキサ−5−メチロール−(3.3.0)−ビシクロオクタン、またはこれらの2種以上の混合物である、上記[5]に記載の組成物。
[7] 殺生物オキサゾリジンが、ビスオキサゾリジンである、上記[1]に記載の組成物。
[8] 殺生物オキサゾリジンが、N,N−メチレンビス(5−メチル−オキサゾリジン)、ビス−(4,4’−テトラメチル−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−メタン、またはこれらの混合物である、上記[7]に記載の組成物。
[9] 殺生物オキサゾリジンが、ポリオキサゾリジンである、上記[1]に記載の組成物。
[10] 殺生物化合物が、1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンである、上記[1]に記載の組成物。
[11] 殺生物化合物が、トリス(ヒドロキシメチル)−ニトロメタンである、上記[1]に記載の組成物。
[12] 2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテートの、殺生物化合物に対する質量比が、約1000:1〜約1:1000である、上記[1]〜[11]に記載の組成物。
[13] 水性系または水を含有する系において微生物を制御する方法であって、上記[1]〜[12]のいずれかに記載の組成物で系を処理することを含む、方法。
[14] 水性系または水を含有する系が、塗料およびコーティング、水性エマルション、ラテックス、接着剤、インク、顔料分散物、家庭用および工業用のクリーナー、洗剤、食器用洗剤、ミネラルスラリーポリマーエマルション、コーキングおよび接着剤、テープジョイントコンパウンド、殺菌剤、消毒剤、スピン仕上げ;金属作動流体、構造物、パーソナルケア製品、テキスタイル流体,例えばスピン仕上げ、工業プロセス水(例えば、油田水、パルプおよび紙の水、冷却水)、油田機能性流体,例えば掘削汚水および破砕流体、ならびに燃料から選択される、上記[13]に記載の方法。
[15] 水性系または水を含有する系が、パーソナルケア、家庭用および工業用の製品、塗料およびコーティング、ならびにテキスタイル流体から選択される、上記[14]に記載の方法。
Claims (4)
- 2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテート;ならびに
2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテート対4,4−ジメチルオキサゾリジンの質量比13:1〜1:2での4,4−ジメチルオキサゾリジン、および
2,6−ジメチル−m−ジオキサン−4−オールアセテート対7−エチル−ビシクロオキサゾリジンの質量比7:1〜1:13での7−エチル−ビシクロオキサゾリジン
から成る群から選択される殺生物化合物;
を含む、組成物。 - 水性系または水を含有する系において微生物を制御する方法であって、請求項1に記載の組成物で系を処理することを含む、方法。
- 水性系または水を含有する系が、塗料およびコーティング、水性エマルション、ラテックス、接着剤、インク、顔料分散物、家庭用および工業用のクリーナー、洗剤、食器用洗剤、ミネラルスラリーポリマーエマルション、コーキングおよび接着剤、テープジョイントコンパウンド、殺菌剤、消毒剤、スピン仕上げ;金属作動流体、構造物、パーソナルケア製品、テキスタイル流体、工業プロセス水、油田機能性流体、ならびに燃料から選択される、請求項2に記載の方法。
- 水性系または水を含有する系が、パーソナルケア、家庭用および工業用の製品、塗料およびコーティング、ならびにテキスタイル流体から選択される、請求項3に記載の方法。
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