JP5818968B2 - エラストマー組成物のための新規カップリング剤 - Google Patents
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Description
− Nは、無機充填剤と物理的にかつ/または化学的に結合することができる官能基(官能基「N」)を表し、そのような結合は、ことによると、例えばカップリング剤のケイ素原子と無機充填剤の表面ヒドロキシル(OH)基(例えばそれがシリカである場合には表面シラノール)との間に確立され、
− Mは、例えば好適な原子または原子の群(例えば硫黄原子)を介してエラストマーと物理的にかつ/または化学的に結合することができる官能基(官能基「M」)を表し、
− Vは、「N」および「M」を接続させる(二価/炭化水素)基を表す]
を有する。
[式中、
*RはR6またはOR8であり、
*R1、R2、R3、R4、R5およびR6のそれぞれは、水素、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびアルケニル基から独立に選択され、かつ
*R7およびR8のそれぞれは、水素、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、アルケニル基、ならびにNa、LiおよびCaからなる群から選択される金属から独立に選択される]
を伴う無機充填剤の使用である。
− 異なる性質の式(I)の化合物の重合によって(例えば任意の他のモノマーなしに)取得可能なポリマー;あるいは
− 一つまたは複数の式(I)の化合物と式(I)に適合しない他のモノマーとの重合によって取得可能なポリマーであってよく、例えば、前記他のモノマーは、
− 例えば、イソプレン、ブタジエンおよび/またはイソブチレン等の共役ジエン化合物;
− 例えば、芳香族ビニル化合物、ビニル化合物、ビニルニトリル、アリル化合物、アリルエステル、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルであってよい、不飽和化合物、とりわけエチレン系(ethylenically)、アリル系(allylically)および/またはビニル系(vinylically)不飽和化合物
から選択される。
− 式(I)のモノマーのホモポリマーであって、好ましくは10未満、より好ましくは5未満の重合指数を有する前記ホモポリマー;または
− それぞれが式(I)に適合する別個のモノマーからなる混合物の重合によって形成されるコポリマーであって、好ましくは10未満、より好ましくは5未満の重合指数を有する前記ポリマー
であってよい。
− 式(I)の単一化合物;
− 場合により非重合形態の同じ式(I)の化合物と混合した、式(I)の単一化合物のホモポリマー;
− 二つ以上の式(I)の化合物の混合物;
− 少なくとも一つの非重合形態の式(I)の化合物と、少なくとも一つの重合形態の式(I)の化合物とを一緒にした混合物であって、該重合形態の化合物(複数可)は、該非重合形態中に存在する化合物(複数可)と同一または同一ではない
の形態で使用され得る。
[式中、
− R、R1、R2、R3、R4、R5およびR7は、上記で定義した通りであり;
− ポリマーの重合指数であるnは、20未満、例えば10未満、例えば1.2から7、とりわけ1.5から6であり;かつ
− RaおよびRbは、好ましくはHおよびアルキル基から選ばれる末端基である]
を有するポリマー(オリゴマー)である、少なくとも一つの重合形態の式(I)の化合物である、またはそれを含む。
[式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、独立に、水素、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはアルケニル基を表し;好ましくは、前記アルキル、アルケニルは1〜18個の炭素原子を含み、前記アリールは6〜18個の炭素原子を含み、前記アルカリル、アラルキルは7〜18個の炭素原子を含み、かつ前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルは3〜18個の炭素原子を含む]を含み得る。
式(I−1)または(II−1)
を有するα,β−もしくはβ,γ−不飽和ケトンまたはアルデヒドを、式
を有するホスフィン酸またはその誘導体と反応させて、上記で定義した通りの式(III)を有する化合物を取得するステップ
を含む方法によって調製され得る。
・ R1、R2、R3、R4、およびR5は、独立に、水素、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはアルケニル基を表し;好ましくは、前記アルキルおよびアルケニルは1〜24個の炭素原子を含み、前記アリールは6〜24個の炭素原子を含み、前記アルカリル、アラルキルは7〜24個の炭素原子を含み、かつ前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルは3〜24個の炭素原子を含み;より好ましくは、前記アルキルおよびアルケニルは1〜18個の炭素原子を含み、前記アリールは6〜18個の炭素原子を含み、前記アルカリル、アラルキルは7〜18個の炭素原子を含み、かつ前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルは3〜18個の炭素原子を含む。好ましくは、この実施形態によれば、R1および/またはR2は水素を表す。とりわけ、R1、R2およびR4は水素を表し得;または好ましくは、R3およびR5はメチルを表す。より好ましくは、R1、R2およびR4は水素を表し、かつR3、R5はメチルを表す。R1、R2、R3、R4およびR5の任意の二つは、一緒になって、好ましくは5、6、7および8員環から選択され得るシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基を形成し得る。
・ RはOR8であり、かつR7およびR8は、独立に、水素、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、アルケニル基、またはNa、Li、Caからなる群から選択される金属を表す。好ましくは、前記アルキルおよびアルケニルは1〜24個の炭素原子を含み、前記アリールは6〜24個の炭素原子を含み、前記アルカリル、アラルキルは7〜24個の炭素原子を含み、かつ前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルは3〜24個の炭素原子を含む;より好ましくは、前記アルキル、アルケニルは1〜18個の炭素原子を含み、前記アリールは6〜18個の炭素原子を含み、前記アルカリル、アラルキルは7〜18個の炭素原子を含み、かつ前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルは3〜18個の炭素原子を含む。好ましくは、この具体的な実施形態によれば、R7およびR8は水素を表す。別の実施形態において、R7およびR8は、一緒になって、好ましくは5、6、7および8員環から選択されるシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基を形成する。
[式中、nは、好ましくは19より低く、とりわけ9より低く、例えば0.2から6、例えば0.5から5(典型的には1から4、例えば1.5から3.5、例えば2.9に等しい)である]
に適合するものである。
構造
[R7およびR8は、式(I)において上記で定義した通りである]
を有する亜リン酸またはその誘導体と反応させるステップを含む方法によって調製され得る。
− 140から170m2/gのCTAB比表面および140から180m2/gのBET比表面、または
− 70から140m2/g、特に70から100m2/gのCTAB比表面および70から140m2/g、特に70から100m2/gのBET比表面、または
− 170から300m2/g、特に180から220m2/gのCTAB比表面および180から300m2/g、特に185から230m2/gのBET比表面
を有し得る。
FD=10×V/粒径分析器によって検出された懸濁液の光学密度(この光学密度はおよそ20である)。
機器:
− 目盛り付きpH計器(読取精度1/100e)
− 複合ガラス電極
− 200mlビーカー
− 100mlガラスシリンダー
− 精密天秤(0.01gまで)
5gのシリカを、ビーカー中、0.01g単位で秤量する。次いで、95mlの水(ガラスシリンダーで測定したもの)をシリカ粉末に添加する。そのようにして取得された懸濁液を10分間強くかき混ぜる(磁気撹拌)。次いでpHを測定する。
− 140から200m2/gの範囲のCTAB比表面積、
− 140から200m2/gの範囲のBET比表面積、
− ことによると、300ml/100g未満のDOP油取り込み、
− 超音波崩壊後、3μm未満の中位径φ50、および
− 10mlを超える超音波崩壊因子FD
を有し得る。
− 140から200m2/gの範囲の(comprised)CTAB比表面積、
− 最終的に、300ml/100g未満のDOP油取り込み、
− 175から275Åの間の直径を持つ細孔によって発生した細孔容積(V2)が、400Å以下の直径を持つ細孔によって発生した細孔容積(V1)の50%未満を表すような細孔分布、および
− 超音波崩壊後、5μm未満の中位径φ50
を有し得る。
− 140から200m2/gの範囲のCTAB比表面積、
− 最終的に、300ml/100g未満のDOP油取り込み、
− 175から275Åの間の直径を持つ細孔によって発生した細孔容積(V2)が、400Å以下の直径を持つ細孔によって発生した細孔容積(V1)の少なくとも50%、例えば50から60%の間を表すような細孔分布、および
− 超音波崩壊後、5μm未満の中位径φ50
を有し得る。
− 沈降反応は、次の通りに行われる:
(i)ケイ酸塩および電解質を含む初期基剤ストック(initial base stock)が形成され、前記初期基剤ストック中のケイ酸塩濃度(SiO2として表現される)は100g/lより低く、前記初期基剤ストック中の電解質濃度は17g/lより低く、
(ii)酸性化剤を前記基剤ストックに、少なくともおよそ7の反応混合物のpH値が取得されるまで添加し、
(iii)酸性化剤およびケイ酸塩を反応混合物に同時に添加する
− 24重量%以下の固体含有量を有する懸濁液を乾燥させ、
前記プロセスは、三つの下記の(a)、(b)または(c)の動作:
(a)段階(iii)の後に、少なくとも一つのアルミニウム化合物Aを反応混合物に添加し、次いで、または同時に、塩基性剤を添加する、
(b)段階(iii)の後、または段階(iii)の代わりに、ケイ酸塩およびアルミニウム化合物Aを反応混合物に同時に添加する、
(c)段階(iii)は、酸性化剤、ケイ酸塩および少なくとも一つのアルミニウム化合物Bを反応混合物に同時に添加することによって行われる
の一つを含む。
(a)段階(iii)の後、少なくとも一つのアルミニウム化合物Aおよび、次いでまたは同時に、塩基性剤を反応混合物に添加し、プロセスにおいて使用される分離は、好ましくは濾過およびこの濾過によって生じたケーキの崩壊を含み、次いで、前記崩壊を、好ましくは少なくとも一つのアルミニウム化合物Bの存在下で実施する、
(b)段階(iii)の後、または代わりに、ケイ酸塩および少なくとも一つのアルミニウム化合物Aを反応混合物に同時に添加し、プロセスにおいて使用される分離は、好ましくは濾過およびこの濾過によって生じたケーキの崩壊を含み、次いで、崩壊を、少なくとも一つのアルミニウム化合物Bの存在下で実施する、あるいは
(c)段階(iii)の間に、酸性化剤、ケイ酸塩および少なくとも一つのアルミニウム化合物Bを反応混合物に同時に添加し、プロセスにおいて使用される分離は、好ましくは濾過およびこの濾過によって生じたケーキの崩壊を含み、次いで、崩壊を、ことによると少なくとも一つのアルミニウム化合物Bの存在下で実施する
の一つを含む。
(iv)少なくとも一つのアルミニウム化合物Aを反応混合物に添加し(つまり、反応懸濁液またはスラリーを取得し)、
(v)好ましくは、6.5から10の間、特に7.2から8.6の間の反応混合物のpH値が取得されるまで、塩基性剤を反応混合物に添加し、
(vi)好ましくは、3から5の間、特に3.4から4.5の間の反応混合物のpH値が取得されるまで、酸性化剤を反応混合物に添加する。
− ビス−トリエトキシシリルプロピルジスルフィド(TESPD)
− ビス−トリエトキシシリルプロピルテトラスルフィド(TESPT)
− ビス−モノヒドロキシジメチルシリルプロピルテトラスルフィド
− ビス−モノエトキシジメチルシリルプロピルジスルフィド(MESPD)
− ビス−モノエトキシジメチルシリルプロピルテトラスルフィド(MESPT)
− ビス−モノエトキシジメチルシリルイソプロピルテトラスルフィド(MESiPrT)
等の硫化またはポリ硫化シランをことによると含有し得る。
(1)イソプレンまたは2−メチル−1,3−ブタジエンの単独重合によって取得される合成ポリイソプレン;
(2)イソプレンと、
(2.1)4から22個の炭素原子を含有するイソプレン以外の共役ジエンモノマー、例えば、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン(またはクロロプレン)、1−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン;
(2.2)8から20個の炭素原子を含有する芳香族ビニルモノマー、例えば、スチレン、オルト−、メタ−またはパラ−メチルスチレン、市販の混合物「ビニルトルエン」、パラ−tert−ブチルスチレン、メトキシ−スチレン、クロロスチレン、ビニルメシチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン;
(2.3)3から12個の炭素原子を含有するビニルニトリルモノマー、例えば、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリル;
(2.4)1から12個の炭素原子を含有する、アクリル酸またはメタクリル酸とアルカノールとから誘導されるアクリル酸エステルモノマー、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチルまたはメタクリル酸イソブチル;
(2.5)上述のモノマー(2.1)から(2.4)の数種の混合物;
から選ばれる一つまたは複数のエチレン系不飽和モノマーとの共重合によって取得される合成ポリイソプレンであって、
20から99重量%の間のイソプレン単位ならびに80から1重量%の間のジエン、芳香族ビニル、ビニルニトリルおよび/またはアクリル酸エステル単位を含有し、かつ、例えば、ポリ(イソプレン−ブタジエン)、ポリ(イソプレン−スチレン)およびポリ(イソプレン−ブタジエン−スチレン)からなるポリイソプレンコポリマー;
(3)天然ゴム;
(4)イソブテンおよびイソプレン(ブチルゴム)の共重合によって取得されるコポリマー、ならびにこれらのコポリマーのハロゲン化バージョン、特に塩素化または臭素化バージョン;
(5)上述のエラストマー(1)から(4)の数種の混合物;
(6)50重量%超(好ましくは99.5重量%未満、例えば70から99重量%)の上述のエラストマー(1)または(3)、および50重量%未満(好ましくは0.5重量%超、例えば1から30重量%)のイソプレンエラストマー以外の一つまたは複数のジエンエラストマーを含有する混合物
から選ばれる。
(1)合成ポリイソプレンホモポリマー;
(2)ポリ(イソプレン−ブタジエン)、ポリ(イソプレン−スチレン)およびポリ(イソプレン−ブタジエン−スチレン)からなる合成ポリイソプレンコポリマー;
(3)天然ゴム;
(4)ブチルゴム;
(5)上述のエラストマー(1)から(4)の混合物;
(6)50重量%超(好ましくは99.5重量%未満、例えば70から99重量%)の上述のエラストマー(1)または(3)、ならびに50重量%未満(好ましくは0.5重量%超、例えば1から30重量%)の、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリ(ブタジエン−スチレン)、ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)およびターポリマー(非共役エチレン−プロピレン−ジエンモノマー)からなる、イソプレンエラストマー以外のジエンエラストマーを含有する混合物
から選ばれる一つまたは複数のイソプレンエラストマーである。
10から200部、特に20から150部、例えば30から110部または30から75部の無機充填剤、好ましくは沈降シリカ;
1から20部、特に2から20部、例えば2から12部または2から10部の式(I)の共役ジエン化合物
を含み得る。
500mlのフラスコに、66gのH3PO2(水中50%)を添加し、49gのメシチルオキシドおよび100mlのトルエンを添加した。混合物を窒素下で24時間加熱還流した。31P NMRは、82.6%のH3PO2が反応し、6時間の水の共沸蒸留後、4−メチル−2,4−ペンタジエン−2−ホスフィン酸(PiDM)が他の微量不純物とともに68.5%選択性で取得されたことを示した。反応を24時間続けて、H3PO2の97.3%変換および4−メチル−2,4−ペンタジエン−2−ホスフィン酸(PiDM)への44.4%選択性を得た。反応混合物を室温まで冷却し、残った溶媒をロータリーエバポレータで除去した。残留物を200mlのジクロロメタンに溶解し、溶液を100mlの水で三回洗浄した。合わせたジクロロメタン相を無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を蒸発させて、46.5gの黄色粘性油を粗収率63.7%および純度71%PiDMで生み出した。
窒素下で保護した1Lの三口丸底フラスコに、107.8gのメシチルオキシド、132gのH3PO2(50%)および400mlのトルエンを投入した。この系を窒素でフラッシュし、加熱還流した。水をトルエンとの共沸混合物として留去した。すべてのH3PO2が消費されたことを31P NMRが示すまで、反応を20時間続けた。反応混合物を室温まで冷却し、400mlの水で洗浄し、次いで希釈したNaOH溶液で抽出した。次いで、水相を4N HClでpH1に酸性化し、50mlのジクロロメタンで逆抽出した。有機相を収集し、無水(anyhydrous)Na2SO4で乾燥させ、蒸発させて、68.5gの鮮黄色油を得た。31P NMRは、89.7モル%が粗収率46.9%のPiDMであることを示した。
ポリマーは、実施例2からの精製されたPiDMの室温での重合によって取得された。ポリマーをトルエンからの沈降によって単離した。このようにPiDM40gを100mlのトルエンに溶解した。0.1gのAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を、窒素雰囲気下、80℃で3時間かけて、三回に分けて投入した。同じ温度でさらに1時間撹拌した後、次いで沈降物を濾過し、乾燥させて、30gの淡黄色固体ポリマーを取得した。ポリマーを10%NaOH溶液中で2日間硬化させ、それにより水膨張ゲルに変化させてよい。
真空下、50℃で4時間乾燥させた10gの亜リン酸および14.2gのメシチルオキシドの混合異性体を、フラスコ中28℃で混合した。混合物は黒色に変化し、31P NMRは、亜リン酸の90%が反応したことを示した。次いで、24.7gの無水酢酸を45分間かけて混合しながらゆっくり添加し、その間、温度を約28℃に保った。混合物を48℃に4時間加熱した。PoDMおよびその無水物誘導体に対する86%選択性とともに、98%のH3PO3変換が観察された。
H3PO3を、真空下、50℃で約4時間乾燥させた。10gの乾燥H3PO3および12.43gのメシチルオキシドを、フラスコ中、28〜30℃で混合した。次いで、24.7gの無水酢酸を50分間かけて混合しながらゆっくり添加し、その間、反応温度を30℃未満に保った。混合物をこの温度で4時間撹拌し続けた。31P NMRは、H3PO3の81.2%変換ならびにPoDMおよびその無水物誘導体に対する86%選択性を示した。
一口100ml丸底フラスコに、10gの実施例5からのPoDmモノマーを添加した。モノマーを100℃に加熱し、5時間エージングさせた。エージングステップが完了したら、フラスコを室温に冷却した。1H NMRによる分析は、PoDMの87%がオリゴマー形態に変換されたことを明らかにした。
内部ミキサー(ブラベンダー(Brabender)−70ml)中で下記のゴム組成物を調製した。構成は、ゴム100重量部当たりの重量部(またはphr)で表現されている。表Iは組成を記すものである:
説明文:
(1)天然ゴムSMR5−CV60(サフィックアルカン(Safic−Alcan)供給)
(2)高度に分散性のシリカZ1165MP(ロディア(Rhodia)供給)
(3)カップリング剤:4−メチル−2,4−ペンタジエン−2−ホスフィン酸(PiDM)
(4)N−1,3−ジメチルブチル−N−フェニル−パラ−フェニレンジアミン(フレキシス(Flexsys)製サントフレックス(Santoflex)6−PPD)
(5)2,2,4−トリメチル−1H−キノリン(フレキシス製パーマナックス(Permanax)TQ)
(6)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド(ラインケミー(RheinChemie)製レノグラン(Rhenogran)CBS−80)
エラストマー性組成物を産生するためのプロセスは、二つの逐次段階で始まる。第一段階は、非生産的段階(NP)と呼ばれる高温での熱機械的ステップである。第二段階は、生産的段階(P)と呼ばれる、加硫パッケージ(硫黄、促進剤等)を導入するためのより低温(典型的には110℃未満)での熱機械的ステップである。
グリーン化合物に対して実験をする。表IIにおいて、レオロジー挙動に関するすべての結果は共通である。器具はMDR型(モンテック(Montech)製DMDR3000)であり、温度150℃で30分間、規格DIN53529に準拠する。
− 最小トルク(mT)、単位:dN.m、
− 最大トルク(MT)、単位:dN.m、
− スコーチ時間(ts2)、単位:分、これは、最小トルクについて2ポイントの増大を有する持続時間に関連している、
− 最適時間(t98)、単位:分、加硫の98%が完了した場合の持続時間。この持続時間は、ここではグリーンゴム化合物を加硫処理する(vulcanizate)ために使用される。
150℃および最適時間(t98)で加硫処理したエラストマー性組成物について測定をする。
動力学的特性を研究するために、規格ASTM D5992に準拠してメトラビブ(Metravib)VA3000分析器を使用する。
Claims (14)
- 下記の式(I)を有する化合物であって、場合により全体または一部が重合形態である式(I)の化合物:
[式中、
RはR6またはOR8であり、
R1、R2、R3、R4、R5およびR6のそれぞれは、水素、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびアルケニル基から独立に選択され、かつ
R7およびR8のそれぞれは、水素、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、アルケニル基、ならびにNaおよびLiからなる群から選択される金属から独立に選択されるか;
あるいは、
RはR 6 またはOR 8 であり、
R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 およびR 6 のそれぞれは、水素、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびアルケニル基から独立に選択され、かつ
R 7 およびR 8 の一方は、水素、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、アルケニル基、ならびにNaおよびLiからなる群から選択される金属から独立に選択され、R 7 およびR 8 の他方は、2つの式(I)毎にCaであるか;
あるいは、
RはOR 8 であり、
R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 およびR 6 のそれぞれは、水素、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびアルケニル基から独立に選択され、かつ
R 7 およびR 8 は一緒になってCaである]
及び無機充填剤の、エラストマー組成物における使用。 - 場合により全体または一部が重合形態である前記式(I)の化合物が、前記無機充填剤と前記エラストマーとの間のカップリング剤として使用される、請求項1に記載の使用。
- 前記エラストマー組成物が、少なくとも一つのイソプレンエラストマーを含む、請求項1または2に記載の使用。
- 前記式(I)の化合物のすべての部分が、20未満の重合指数を有するポリマーの形態である、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。
- RがR6である、請求項1から4のいずれか一項に記載の使用。
- RがOR8である、請求項1から4のいずれか一項に記載の使用。
- R1、R2およびR4がHである、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用。
- R3およびR5がメチルである、請求項1から7のいずれか一項に記載の使用。
- 前記無機充填剤が沈降シリカである、請求項1から8のいずれか一項に記載の使用。
- 前記無機充填剤が、アルミニウム含有沈降シリカである、請求項1から9のいずれか一項に記載の使用。
- アルミニウム含有沈降シリカが、0.5重量%を超えるアルミニウム含有量を有する、請求項10に記載の使用。
- (i)エラストマーと、(ii)無機充填剤と、(iii)請求項1に記載の式(I)を有する化合物であって、場合により全体または一部が重合形態である式(I)の化合物とを含む、組成物。
- 請求項12に記載の組成物をベースとする固体物品。
- タイヤである、請求項13に記載の個体物品。
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