JP5818473B2 - 鋼材の冷却制御方法及び連続圧延機 - Google Patents

鋼材の冷却制御方法及び連続圧延機 Download PDF

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Description

本発明は、鋼材の熱間仕上げ圧延後の冷却過程における冷却制御方法、及び当該冷却制御方法を採用した連続圧延機に関するものである。
薄鋼板等の圧延材(鋼材)は、加熱されたスラブを連続圧延機に導入して、複数の圧延スタンドで連続的に圧延することで製造されており、最終圧延スタンドの下流側には圧延材をコイル状に巻き取るための巻取機が設けられている。また、最終圧延スタンドと巻取機の間には、圧延材の温度を制御しつつ冷却を行う冷却装置が備えられている。冷却装置は複数の冷却帯からなり、この冷却帯は、冷却水の供給量を可変とするバルブを複数備えた冷却バンクが複数連なることで構成されている。
巻取機で巻き取られる直前の圧延材の温度は、一般に巻取温度と呼ばれていて、圧延材の強度や靭性等の材質特性を決定する非常に重要な要素である。このため、冷却装置は、圧延材の巻取温度を目標温度に一致させるべく、温度予測モデルに基づき、開状態にあるバルブの本数である開バルブ本数を決定する。この巻取温度の制御精度を向上させるために、温度予測モデルの高精度化の取組みが長年にわたって行われている。
ところで、鋼板は、冷却する際の温度履歴(温度推移線)が連続冷却変態線図(CCT線図)上のどの領域を通過するかにより、鋼材の組織が変化し、それによって鋼板の材質特性が決まる。そのため、巻取温度だけでなく、最終圧延スタンド出側から巻取機までの温度履歴も鋼材の材質特性を決定する重要な要素として制御の対象となる。
巻取温度や巻取機に至るまでの温度履歴を制御する方法としては、以下の特許文献に開示されている。
特許文献1には、圧延材の巻き取り温度制御方法が開示されている。この圧延材の巻き取り温度制御方法は、仕上げ圧延後の圧延材を水冷又は空冷により冷却することで、該圧延材の巻き取り温度を制御するものであって、前記空冷される圧延材に対しては空冷の伝熱計算を行い、前記水冷される圧延材に対しては水冷の伝熱計算を行って、前記圧延材の巻き取り温度の予測値を計算し、前記予測値を基に、巻き取り温度を制御することを特徴とする。
この技術によれば、圧延材に対する空冷の伝熱計算と水冷の伝熱計算とを行い且つ両方の冷却効果を明確に考慮した上で、巻き取り温度の制御を行うことができるとされている。
特許文献2には、熱間圧延における鋼板の冷却制御方法が開示されている。特許文献2に開示の冷却制御方法は、仕上圧延機出口における鋼板の温度および断面寸法を一定の時間または距離間隔ごとにサンプリング測定をし、該サンプリング点を冷却帯全域に追跡し、以後のサンプリング時刻における該サンプリング点の冷却帯上の位置および温度を鋼材速度および各冷却装置の注水パターンの実績値とから算出する。その上で、この冷却制御方法は、該算出位置および温度により該サンプリング点の仕上圧延機出側からの経過時間に対する温度降下および巻取温度計に到達する時点の温度を予測し、該予測温度と目標温度履歴あるいは目標巻取温度とに差があれば、所定の注水順に従い、該サンプリング点の位置より下流側にある各冷却装置の注水パターンを変更するものである。
この冷却制御方法において、鋼板の冷却開始前に予め設定した目標温度履歴における冷却時間の経過に対する変態発熱の変化、あるいは温度降下に対する変態発熱の変化を計算しておき、鋼板の冷却開始後各サンプリング点が目標温度履歴になるように注水パターンを調節するとともに、各サンプリング点の仕上圧延機出側からの経過時間に対する温度降下および巻取温度計に到達する時点の温度を予測するに際して、上記で計算した変態発熱を用いる。
この技術によれば、冷却帯における鋼板の変態発熱を正確に把握し、鋼板温度の推定精度を高めることによって、鋼板温度履歴および巻取温度の制御精度の向上を図り、目標値通りでかつ均一な機械特性を有する鋼板の製造が可能であるとされている。
特許文献3には、熱延鋼板の冷却制御方法が開示されている。特許文献3に開示の冷却制御方法は、仕上圧延後の熱延鋼板を巻取装置までの間に多数配置された水冷装置よりなる冷却帯により冷却して巻取るに当り、前記冷却帯の前半部分において、予め熱延鋼板のγ→α変態が完了するまでの水冷および空冷パターンおよび各冷却時間を設定し、予測した材料速度を用いて前記冷却帯上での前記水冷および空冷区間の各冷却時間が確保されるのに必要な各水冷装置の開閉パターンを決定する。その上で、この冷却制御方法は、前記冷却帯の後半部分において、予測巻取温度が目標巻取温度となるような水冷および空冷パターンおよび各冷却時間を算出し、この水冷および空冷区間の各冷却時間が確保されるのに必要な各水冷装置の開閉パターンを決定し、これら決定した水冷および空冷パターンおよび各冷却時間に従った水冷装置の開閉パターンが実現されるように冷却装置の応答遅れを考慮して指令出力し、熱延鋼板のγ→α変態が完了するまでの温度履歴および巻取温度を一定に保つようにすることを特徴とする。
この技術によれば、機械的特性を決定するα→γ変態までの温度履歴を一定とし、かつ巻取温度を一定とし得るため、所望のかつ均一な機械特性をもった鋼板を得ることができるとされている。
特開2007−301603号公報 特開平8−103809号公報 特開平6−238312号公報
最終圧延スタンドにより圧延された後、巻取機で巻き取られた圧延材は、コイル状に巻き取られる。このコイル状の鋼材すなわちコイルにおいて、その内周部(径内側)及び外周部(径外側)は、中途部(径中央部)とは異なって直接大気に接している。このため、コイルの径内側及び径外側は、径中央部よりも冷却速度が速くなってしまう。従って、たとえ巻取温度を一定に保つことができたとしても、巻き取り後のコイルにおいては、コイルの径内側及び径外側と径中央部とでは、異なる温度履歴を示す。
このように巻き取り後の温度履歴が異なると、いかに巻取温度を一定に制御したとしても、コイルの部位によって鋼材の材質特性が異なってしまう場合がある。つまり、巻き取り後のコイルの径内側(巻き出した鋼材の先端部)から径外側(巻き出した鋼材の尾端部)にわたって均一な材質特性の鋼材を得ることができなくなる。例えば、巻き出した鋼材の中央部はパーライト層の多い軟らかい組織となり、巻き出した鋼材の先端部及び尾端部では、ベーナイト層の多い硬い組織となる可能性が考えられる。
硬い組織や軟らかい組織が入り混じるなど鋼材の材質特性が均一とならなかった場合、次工程である冷間圧延工程において、鋼材長手方向における強度変動が要因で、一定速度での圧延が難しくなる。そのため、圧延速度を変化させざるを得なくなり、生産性が大きく低下するといった問題が発生する。冷間圧延工程において、一定速度での圧延を容易に進めるためには、鋼材の材質特性を、長手方向全体にわたって軟質化、少なくとも均一化する必要がある。
このように、鋼材の材質特性が長手方向で均一にならないといった問題を回避するためには、コイル状に巻き取った後の鋼材の温度履歴を考慮する必要がある。
しかしながら、前述した特許文献1〜3に開示の技術は、いずれも巻き取り前の鋼材の温度に着目して温度履歴や巻取温度を制御するものであって、コイルとして巻き取られた後にその径内側及び径外側が異なる温度履歴を示す鋼材に対して、長手方向全体にわたって軟質化、少なくとも均一化するために必要な巻取温度を設定することができない。つまり、特許文献1〜3に開示された技術によっては、巻き取られた鋼材の先端部及び尾端部では硬い特性となり、中央部は軟らかい特性となるという問題を解決することはできない。
上述の問題に鑑みて、本発明は、熱間圧延工程の次工程である冷間圧延工程における生産性向上のために、巻き取り後の鋼材組織の長手方向全体にわたる軟質化、あるいは均一化を実現することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、以下の技術的手段を採用した。
本発明に係る鋼材の冷却制御方法は、熱間圧延機によって圧延された鋼材を水冷した上でコイルへと巻き取る熱間圧延工程にて、コイルに巻き取る前の鋼材の温度である巻取温度を制御する冷却制御方法において、圧延後の鋼材の組織を長手方向に均一なものとするために、前記巻取温度を鋼材長手方向に沿って変更する巻取温度変更ステップを有することを特徴とする。
好ましくは、巻取温度変更ステップは、鋼材長手方向のいずれの部分における温度履歴も、鋼材の連続冷却変態線図において略同一の鋼材組織範囲を通過するように巻取温度を変更するとよい。
また、好ましくは、巻取温度変更ステップは、前記コイルの径内側の温度履歴と径外側との温度履歴が、コイルの径中央部の温度履歴と略同一の鋼材組織範囲を通過するように、前記鋼材の先端部分と尾端部分の巻取温度を変更するとよい。
さらに、好ましくは、巻取温度変更ステップは、コイルの径内側、径中央部及び径外側の温度履歴を実測により取得する「温度履歴取得ステップ」を有しており、この温度履歴取得ステップで得られたコイルの径内側と径外側との温度履歴が、温度履歴取得ステップで得られたコイルの径中央部の温度履歴と略同じとなるように、鋼材の先端部分と尾端部分の巻取温度を変更するとよい。
加えて、好ましくは、巻取温度変更ステップは、温度履歴取得ステップで得られたコイルの径内側又は径外側の温度履歴の終端温度と、温度履歴取得ステップで得られたコイルの径中央部の温度履歴の終端温度との差を算出し、算出された温度差を、鋼材の先端部分又は尾端部分に対する巻取温度の変更量とするとよい。
なお、本発明にかかる鋼材の冷却制御方法の最も好ましい形態は、熱間圧延機によって圧延された鋼材を水冷した上でコイルへと巻き取る熱間圧延工程にて、コイルに巻き取る前の鋼材の温度である巻取温度を制御する冷却制御方法において、圧延後の鋼材の組織を長手方向に均一なものとするために、前記巻取温度を鋼材長手方向に沿って変更する巻取温度変更ステップを有しており、前記巻取温度変更ステップは、前記コイルの径内側の温度履歴と径外側との温度履歴が、コイルの径中央部の温度履歴と略同一の鋼材組織範囲を通過するように、前記鋼材の先端部分と尾端部分の巻取温度を変更するものであって、前記巻取温度変更ステップは、前記鋼材の巻取り後の板温度を計測して温度履歴を取得し、取得した温度履歴を前記鋼材の鋼種の連続冷却変態線図にプロットし、取得した温度履歴がプロットされた前記連続冷却変態線図において、巻取り後の温度履歴がフェライト組織の範囲からパーライト組織の範囲を通過するように、鋼材の長手方向に沿って前記巻取温度を変更することを特徴とする。
本発明にかかる鋼材の冷却制御方法の最も好ましい他の形態は、熱間圧延機によって圧延された鋼材を水冷した上でコイルへと巻き取る熱間圧延工程にて、コイルに巻き取る前の鋼材の温度である巻取温度を制御する冷却制御方法において、圧延後の鋼材の組織を長手方向に均一なものとするために、前記巻取温度を鋼材長手方向に沿って変更する巻取温度変更ステップを有しており、前記巻取温度変更ステップは、前記コイルの径内側の温度履歴と径外側との温度履歴が、コイルの径中央部の温度履歴と略同一の鋼材組織範囲を通過するように、前記鋼材の先端部分と尾端部分の巻取温度を変更するものであって、前記巻取温度変更ステップは、コイルの径内側、径中央部及び径外側の温度履歴を取得する「温度履歴取得ステップ」を有しており、前記温度履歴取得ステップで得られたコイルの径内側と径外側との温度履歴が、前記温度履歴取得ステップで得られたコイルの径中央部の温度履歴と略同じであって、前記鋼材の鋼種の連続冷却変態線図において、巻取り後の温度履歴がフェライト組織の範囲からパーライト組織の範囲を通過するように、前記温度履歴取得ステップで得られたコイルの径内側又は径外側の温度履歴の終端温度と、温度履歴取得ステップで得られたコイルの径中央部の温度履歴の終端温度との差を算出し、算出された温度差を、鋼材の先端部分又は尾端部分に対する巻取温度の変更量とすることを特徴とする。
ここで、本発明に係る鋼材の冷却制御方法及び連続圧延機は、鋼材を熱間圧延する圧延スタンドと、前記圧延スタンドの下流側に配備されて圧延された鋼材を水冷する冷却装置と、前記冷却装置で冷却された鋼材を巻き取る巻取り装置と、上述したいずれかの冷却制御方法を実施することで鋼材の巻取温度を変更する巻取温度変更部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、熱間圧延工程の次工程である冷間圧延工程における生産性向上のために、巻き取り後の鋼材組織の長手方向全体にわたる軟質化、あるいは均一化を実現することができる。
本発明の実施形態による連続圧延機の概略構成を示す図である。 連続冷却変態線図における温度履歴の一般例を示す図である。 コイル状に巻き取られた鋼材に対する熱電対の配置を示す図である。 連続冷却変態線図における2つの温度履歴を示す図である。 連続冷却変態線図において、巻取温度を変更した場合の温度履歴を示す図である。 鋼材の最先端部から最尾端部までの巻取温度の変更例を示す図である。 鋼材の最先端部から最尾端部までの巻取温度のもう一つの変更例を示す図である。 本発明の実施形態による冷却制御方法のフローを示す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づき説明する。なお、以下の説明では、同一の構成要素には同一の符号を付している。また、同一の構成要素に関しては、名称も機能も同じである。したがって、同一のものについての詳細な説明は繰返さない。
以下、本発明の実施形態による鋼材の冷却制御方法及び連続圧延機を、薄鋼板の熱間連続圧延機1を例示して説明する。
薄鋼板等の鋼材Wは、加熱された元板やスラブを複数の圧延スタンド2が備えられた熱間連続圧延機1(以下、単に連続圧延機1という)に導入し、連続的に圧延することで製造される。複数の圧延スタンド2のうち、連続圧延機1の上流側に備えられた圧延スタンド2は粗圧延スタンドであり、下流側に備えられた圧延スタンド2は鋼材Wの板厚などを整える仕上げ圧延スタンドである。
仕上圧延スタンド2を出た鋼材Wは、鋼材Wの移送方向の下流側に配置された冷却装置3内を通りながら冷却され、巻取装置4で巻き取られる。
図1は、連続圧延機1の最終段に備えられた圧延スタンド2から冷却装置3、巻取装置4に至るまでの構成を示した図である。鋼材移送方向において、鋼材Wが移送されていく側(巻取装置4側)を下流側、その反対側(圧延スタンド2側)を上流側と呼ぶ。また、以下の説明において、連続圧延機1で圧延される帯状の鋼板(圧延材)を鋼材と呼び、この鋼材を巻き取ったものをコイルと呼ぶ。
圧延スタンド2は、一対のワークロール5,5を有すると共に、このワークロール5,5をバックアップする一対のバックアップロール6,6を備えている。ワークロール5の回転軸には、その回転数を計測し鋼材Wの移送速度である板速度を測定する出側板速度検出器(図示せず)が設けられている。
圧延スタンド2の出側には、鋼材Wの温度である板温度を計測する出側板温度計(図示せず)が配置されている。この出側板温度計は、鋼材Wからの熱放射量を基に板温度を計測する放射温度計である。出側板温度計の下流側には、γ線厚み計からなる出側板厚計(図示せず)が設置されている。
出側板厚計の下流側には、冷却装置3が備えられている。この冷却装置3は、鋼材Wの上下(表裏)面側に、鋼材Wの移送方向に連なるように配置された複数個(m=1〜N)の冷却バンク7を備えた構成となっている。
冷却バンク7には、鋼材Wに向けて冷却水(冷却材)を吹き付ける冷却ノズルが複数備えられ、各冷却ノズルには冷却材の流量をオン・オフ制御可能なバルブが設けられている。このバルブを開状態にすると冷却材が冷却ノズルから噴出するため、開状態のバルブ数(開バルブ本数)を変更することで、冷却ノズルから鋼材Wに吹き付けられる冷却材の全量が変わり、板温度の温度降下量が変化する。
冷却装置3の最下流側冷却バンク7からさらに下流側に配置された巻取装置4の直前には、放射温度計からなる巻取温度計8が設置されている。この巻取温度計8は、冷却バンク7を通過した鋼材Wの巻き取り直前の板温度(巻取温度)を計測するものである。
前述した出側板温度計及び出側板厚計からの実績値、すなわち圧延スタンド2出側の板温度及び板厚の各実績値は、冷却装置3を制御する制御部10に入力される。この制御部10には、巻取温度計8からの実績値、すなわち、鋼材Wの巻取温度も入力される。
制御部10は、圧延スタンド2を制御すると共に、鋼材Wの巻取温度が、予め実験などによって定められた目標巻取温度又は後述する巻取温度パターンとなるように冷却装置3を制御するものであって、巻取温度パターンデータベース11及びバルブパターン決定部12を有している。
巻取温度パターンデータベース11は、鋼材Wの長手方向に沿って前端部分から尾端部分にわたって巻取温度を変更する場合の変更パターン(巻取温度パターン)を、鋼種ごとに保持するものである。この巻取温度パターンは、制御部10の外に設けられた後述する巻取温度変更部14によって作成され、制御部10の巻取温度パターンデータベース11に格納される。
図6は、巻取温度パターンの一例を示しており、鋼材Wの先端部分と尾端部分の巻取温度が中央部分の巻取温度よりも高くなっている。
巻取温度パターンについては、後に詳しく説明する。
次に、バルブパターン決定部12は、冷却装置3によって冷却される鋼材Wの板温度を予測する温度予測モデルを備えている。バルブパターン決定部12は、温度予測モデルを用いて予測された鋼材Wの巻取温度と、鋼材Wに対して予め定められた目標巻取温度又は鋼材Wに対する巻取温度パターンとの差が所定の値以下となるように、各冷却バンク7における開バルブ本数の適切値を算出する処理を行う。
バルブパターン決定部12で算出された開バルブ本数の値は、バルブ開閉信号出力部13に送られる。バルブ開閉信号出力部13は、バルブパターン決定部12から送られた開バルブ本数の値に従って各冷却バンク7のバルブの開閉を行い、冷却装置3全体の冷却状態を変更する。
本実施形態において、制御部10はプロセスコンピュータで構成されており、バルブ開閉信号出力部13は、シーケンサやPLCなどで構成される。加えて、この制御部10には上位コンピュータ(図示せず)から各種データが転送可能となっている。
連続圧延機1の巻取温度変更部14は、制御部10とは別に備えられたものであって、その動作は連続圧延機1のプロセスと連動したものではない。つまり、巻取温度変更部14は、オフラインにおいて動作する。
巻取温度変更部14は、鋼材Wの鋼種ごとの連続冷却変態線図を保持するデータベース(CCTデータベース)と、鋼材Wがコイル状に巻き取られた後にコイル径内側、径中央部、及び径外側での実測によって作成された温度履歴を鋼種ごとに保持するデータベース(温度履歴データベース)と、を有している。
巻取温度変更部14は、鋼材Wに関する連続冷却変態線図と温度履歴とに基づいて、鋼材Wの目標巻取温度を変更して巻取温度パターンを作成し、作成された巻取温度パターンを制御部10の巻取温度パターンデータベース11に格納する。目標巻取温度を変更して巻取温度パターンを作成する方法については、温度履歴の作成方法を説明した後で述べる。
まず、温度履歴データベースに保持する温度履歴について説明する。
図2に示される連続冷却変態線図は、鋼材Wに関してオーステナイト組織からの変態に及ぼす冷却速度の影響を示すものであって、予めオフラインで作成され、巻取温度変更部14のCCTデータベースに格納されている。図2の連続冷却変態線図は、鋼材Wの温度を縦軸とし、冷却時間に相当する圧延後の経過時間を横軸として示されていて、鋼材Wの長手方向中央部の温度履歴の曲線が重ねて示されている。
図2に示す温度履歴は、鋼材Wの冷却速度を表現している。まず、鋼材Wが仕上圧延スタンド2を出た時間を開始時間として、仕上圧延スタンド2の出側温度が開始温度Tsとして示されている。この時点で、鋼板Wはオーステナイト単相である。
仕上圧延スタンド2を出た鋼材Wは、冷却装置3で冷却されて冷却速度が高くなり急速に板温度が低下する。冷却装置3での冷却中、温度履歴曲線の地点A1で、鋼材Wの組織がオーステナイト組織から軟らかい材質特性のフェライト組織(記号Fで表示)へと変態する。
フェライト組織に変態した鋼材Wは、冷却装置3を出たところで冷却速度が低くなって緩やかに冷却され、巻取装置4の直前で目標巻取温度Taとなってコイル状に巻き取られる。巻き取られた後は低い冷却速度で緩やかに板温度が低下し、温度履歴曲線の地点A2で、鋼材Wの組織がフェライト組織から軟らかい材質特性のパーライト組織(記号Pで表示)へと変態する。なお、図2において、記号Bは硬い材質特性のベーナイト組織の範囲(鋼材組織範囲)を示し、記号Mは同じく硬い材質特性のマルテンサイト組織の範囲(鋼材組織範囲)を示している。
鋼材Wの板温度は、その後も緩やかに低下するが、次工程である冷間圧延工程に送られる所定時間後には、板温度は終端温度Ttとなる。所定時間後における板温度が終端温度Ttであるため、鋼材Wはパーライト組織を保持したまま冷間圧延工程に送られることとなる。
ところで、図3に示すように鋼材Wがコイル状に巻き取られると、鋼材Wの先端部分がコイルの径方向内側(径内側)に、尾端部分がコイルの径方向外側(径外側)に位置し、鋼材Wの長手方向中央部は、コイルの径方向中央(径中央部)に位置することになる。
図から明らかなように、コイルの最も径内側(最内周部)と最も径外側(最外周部)は空気に触れるため、コイルの径内側と径外側の冷却速度は、空気に触れない径中央部の冷却速度よりも高くなる。よって、コイルの径内側と径外側の温度履歴は、図2に示す鋼材Wの長手方向中央部の温度履歴である径中央部の温度履歴とは異なる曲線となる。
図4を参照しながら、コイルの径内側と径外側の温度履歴について説明する。鋼材Wは、長手方向に沿って先端部分から尾端部分まで巻取装置4の直前で目標巻取温度Taとなるように冷却されて、巻取装置4でコイル状に巻き取られる。ここまでは、鋼材Wの先端部分、中央部分、尾端部分のいずれにおいても、ほぼ同じ温度履歴であり、例えばバルブパターン決定部12の温度予測モデルなどから導くことができる。しかし、コイル状に巻き取られた後は、先端部分、中央部分、尾端部分のそれぞれは、異なる温度履歴を示すことになる。
上述したように、鋼材Wの先端部分はコイルの径内側に位置し、尾端部分はコイルの径外側に位置する。これによって、コイルの径内側と径外側の冷却速度が径中央部の冷却速度よりも高くなるため、コイルの径内側と径外側の温度履歴は、図4に示すBパターンとなる。図4に示すAパターンは、コイルの径中央部の温度履歴であり、図2に示した温度履歴と同じである。
巻き取り直後において、Bパターンの温度履歴は、Aパターンの温度履歴よりも高い冷却速度を示している。そのため、Bパターンの板温度は、Aパターンの板温度よりも低下が速い。従って、Bパターンの温度履歴は、Aパターンのようにパーライト組織の範囲(鋼材組織範囲)を通ることなく、地点A3からベーナイト組織の範囲を通過している。つまり、このことは、コイルの径内側と径外側である鋼板Wの先端部分と尾端部分は、フェライト組織からベーナイト組織に変態することを示している。
図4を参照しながらさらに述べると、Aパターンの温度履歴を辿るコイルの径中央部が終端温度TtAとなった圧延後経過時間において、Bパターンの温度履歴はベーナイト組織の範囲にある。従って、コイルの径中央部はパーライト組織となり、径内側と径外側はベーナイト組織となっている。言い換えれば、鋼材Wは、先端部分と尾端部分がベーナイト組織で中央部分がパーライト組織となった、不均一な鋼材組織となっている。
次に、図3及び図8を参照しながら、温度履歴を作成する方法について、以下に説明する。
図3に示すように、巻き取り後のコイルの一方の端面上で、コイルの径方向に沿って径内側から径外側にわたって数カ所(図3では5カ所)に熱電対を設けてコイルの温度を実測する。熱電対が設けられた場所毎に、巻き取り後からの経過時間と、その経過時間における計測温度とを記録する。この記録に、バルブパターン決定部12の温度予測モデルなどから導かれた仕上圧延スタンド2の出側温度から巻取温度までの温度変化の記録を付加して曲線を作成することで、例えば図2に示したような開始温度Tsから目標巻取温度Taを経て終端温度Ttに至る温度履歴を得ることができる(図8のステップS1、温度履歴取得ステップ)。
1つのコイル(鋼材W)に関して、熱電対が設けられた各部位における温度履歴をそれぞれ得ることができるので、この方法によって、コイルの径内側の数カ所と、径外側の数カ所と、径中央部の数カ所の温度履歴を得ることができる。言い換えれば、鋼材Wの長手方向に沿って、先端部分(図3では2カ所)と、尾端部分(図3では2カ所)と、中央部分(図3では1カ所)の温度履歴を得ることができる。
空気に触れる最径内側と最径外側の冷却速度が高くなり、径中央部に近づくほど冷却速度が低くなる。従って、得られた各温度履歴における巻取温度Ta〜終端温度Ttの曲線は、それぞれ異なる冷却速度を示す形状となり、最径内側又は最径外側に対応する温度履歴の終端温度Ttが最も低くなり、径中央部に近づくほど対応する温度履歴の終端温度Ttが高くなることが予想できる(図4参照)。
コイルの温度は、熱電対を用いなくても赤外線サーモビューアを用いて実測することができる。例えば、赤外線サーモビューアを用いて巻き取り後の鋼材W全体の温度を計測する。その上で、鋼材Wの一方の端面上でコイルの径方向に沿って径内側から径外側にわたって、任意の間隔で定めた数カ所の部位における計測温度を、巻き取り後からの経過時間に対応づけて記録する。後は、熱電対を用いる場合と同様にして、温度を計測した各部位についての温度履歴を得ることができる。
巻取温度変更部14は、上記の手順で1鋼種につき複数作成された温度履歴を、鋼材Wの鋼種ごとに温度履歴データベースに格納して、温度履歴データベースを整備する。
続いて、巻取温度変更部14は、鋼種ごとの温度履歴を温度履歴データベースから取り出し、巻取温度パターンを作成する。
図4及び図5を参照し、コイルの径内側及び径外側と径中央部とで、温度履歴の曲線形状が大きく異なる場合における巻取温度パターンの作成方法について説明する。
巻取温度変更部14は、ある鋼種の鋼材Wに関して、当該鋼種の鋼材Wの温度履歴を温度履歴データベースから読み出し、予めオフラインで作成された(図8のステップS2)CCTデータベースに存在する当該鋼種の連続冷却変態線図上にプロットする。これによって、既に説明した図4のように温度履歴がプロットされた連続冷却変態線図が得られ、巻き取り後の鋼材Wの組織を予測することができる。(図8のステップS3)。
この場合、Aパターンを辿る温度履歴における所定時間経過後の終端温度TtAは、パーライト組織の範囲にあるが、Bパターンを辿る温度履歴における所定時間経過後の終端温度TtBは、ベーナイト組織の範囲にある。これは、鋼材Wが、先端部分と尾端部分で硬質のベーナイト組織となり中央部分で軟質のパーライト組織となった不均一な鋼材組織となってしまうことを示している。不均一な鋼材組織は、次工程である冷間圧延工程において、一定速度での圧延を困難にするなどの悪影響を及ぼす。そのため、巻取温度変更部14は、鋼材組織を均一化すべく、鋼材WにおいてBパターンを辿る温度履歴に対応する部位に対して目標巻取温度Taよりも高めの巻取温度を指定して、終端温度TtBを引き上げるような巻取温度パターンを作成する。
図5を参照して、Bパターンを辿る温度履歴に対応する部位に対して巻取温度を決定する方法について説明する。
図5に示すように、巻取温度変更部14は、Bパターンを辿る温度履歴の終端温度TtBとAパターンを辿る鋼材Wの中央部分の温度履歴の終端温度TtAの温度差分だけ目標巻取温度Taを高くして、Bパターンを辿る部位に対する巻取温度Tbとして設定する。言い換えると、図4におけるBパターンの目標巻取温度Taから終端温度TtBまでの温度履歴の曲線を、終端温度TtBと終端温度TtAの温度差分だけ上方にシフトすることとも言える。この温度履歴のシフトによって、図5に示す変更後のBパターンの温度履歴が得られ、この変更後のBパターンの温度履歴から巻取温度Tbを求めることができる。いずれにおいても、終端温度TtAと終端温度TtBは同じ温度となり、変更後のBパターンの温度履歴もパーライト組織の範囲を通過する。
この方法で、Bパターンを辿る温度履歴の1つ1つに対して巻取温度Tbを設定すると、鋼材Wの中央部分に近いほど、終端温度TtAと終端温度TtBの温度差が小さくなってゆくので、目標巻取温度Taと巻取温度Tbとの差も小さくなってゆく。
このように設定した巻取温度Tbのうち、例えば鋼材Wの最先端部に対する巻取温度Tbを鋼材Wの先端部分に適用すると共に、最尾端部に対する巻取温度Tbを鋼材Wの尾端部分に適用して、図6に示すような巻取温度パターンを作成することができる(図8のステップS4、巻取温度変更ステップ)。
図6に示す巻取温度パターンでは、鋼材Wの先端部分30mと尾端部分30mの巻取温度Tbのそれぞれが、鋼材Wの最先端部及び最尾端部に対する巻取温度Tbである約560℃の一定となっている。この巻取温度パターンでは、巻取温度Tb(約560℃)が適用される範囲が鋼材Wの先端部分30mと尾端部分30mであるが、これは、Bパターンの温度履歴を示した部位が、当該先端部分30mと尾端部分30mであったことを表している。これら先端部分と尾端部分を除いた鋼材Wの中央部分は、Aパターンの温度履歴を示しているので、巻取温度を変更せず目標巻取温度Taである約530℃のままとしている。
巻取温度変更部14は、鋼材Wの先端部分30mと尾端部分30mに巻取温度Tbを適用した巻取温度パターンを、当該鋼種の巻取温度パターンとして、制御部10の巻取温度パターンデータベース11に格納する。バルブパターン決定部12は、このように作成され、巻取温度パターンデータベース11に格納された巻取温度パターンに基づいて、鋼材Wに対する冷却制御を行う。
図6の巻取温度パターンでは、巻取温度Tbから目標巻取温度Taへの変更に示されるように、巻取温度を約560℃から約530℃へステップ状に一度で変更している。しかし、この巻取温度を連続的に変更する巻取温度パターンを作成することもできる。
図7は、巻取温度の変更を連続的に行う巻取温度パターンの一例であって、巻取温度Tbを、巻き取り後、空気に触れる鋼材Wの最先端部と最尾端部では約560℃と高くするが、鋼材Wの中央部分に近づくほど連続的に目標巻取温度Ta(約530℃)に近づけるようにしている。この巻取温度パターンに基づいて、鋼材Wに対する冷却制御を行ってもよい。
続いて、作成された巻取温度パターンを用いた鋼材Wの冷却制御について説明する。
制御部10の巻取温度パターンデータベース11は、上述の手順で作成された巻取温度パターンを、鋼材Wの鋼種ごとに保持している。
制御部10は、冷却装置3で冷却される鋼材Wの鋼種に対応する巻取温度パターンを、巻取温度パターンデータベース11から取り出す。
バルブパターン決定部12は、取り出された巻取温度パターンに従った鋼材Wの巻取温度となるように、鋼材Wの先端部から尾端部にかけて冷却装置3を通過する際の開バルブ本数を算出する。その後、バルブパターン決定部12は、算出した開バルブ本数をバルブ開閉信号出力部13に通知する。
バルブ開閉信号出力部13は、バルブパターン決定部12から通知された開バルブ本数の値に従って各冷却バンク7のバルブの開閉を行い、冷却装置3全体の冷却状態を変更する。
このように、鋼種ごとに作成された巻取温度パターンに従って鋼材Wを冷却することで、巻き取り後の鋼材Wの鋼材組織を長手方向に沿って均一化することができるとともに、パーライト組織として軟質化することができる。
ところで、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、動作条件や測定条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
例えば、上記実施形態では、鋼材Wの組織がフェライト組織又はパーライト組織で均一化されるように巻取温度を変更したが、硬質の鋼材Wが必要な場合は、巻取温度を下げてベーナイト組織で均一化してもよい。
1 熱間連続圧延機
2 圧延スタンド
3 冷却装置
4 巻取装置
5 ワークロール
6 バックアップロール
7 冷却バンク
8 巻取温度計
10 制御部
11 巻取温度パターンデータベース
12 バルブパターン決定部
13 バルブ開閉信号出力部
14 巻取温度変更部

Claims (3)

  1. 熱間圧延機によって圧延された鋼材を水冷した上でコイルへと巻き取る熱間圧延工程にて、コイルに巻き取る前の鋼材の温度である巻取温度を制御する冷却制御方法において、
    圧延後の鋼材の組織を長手方向に均一なものとするために、前記巻取温度を鋼材長手方向に沿って変更する巻取温度変更ステップを有しており、
    前記巻取温度変更ステップは、前記コイルの径内側の温度履歴と径外側との温度履歴が、コイルの径中央部の温度履歴と略同一の鋼材組織範囲を通過するように、前記鋼材の先端部分と尾端部分の巻取温度を変更するものであって、
    前記巻取温度変更ステップは、前記鋼材の巻取り後の板温度を計測して温度履歴を取得し、取得した温度履歴を前記鋼材の鋼種の連続冷却変態線図にプロットし、取得した温度履歴がプロットされた前記連続冷却変態線図において、巻取り後の温度履歴がフェライト組織の範囲からパーライト組織の範囲を通過するように、鋼材の長手方向に沿って前記巻取温度を変更する
    ことを特徴とする鋼材の冷却制御方法。
  2. 熱間圧延機によって圧延された鋼材を水冷した上でコイルへと巻き取る熱間圧延工程にて、コイルに巻き取る前の鋼材の温度である巻取温度を制御する冷却制御方法において、
    圧延後の鋼材の組織を長手方向に均一なものとするために、前記巻取温度を鋼材長手方向に沿って変更する巻取温度変更ステップを有しており、
    前記巻取温度変更ステップは、前記コイルの径内側の温度履歴と径外側との温度履歴が、コイルの径中央部の温度履歴と略同一の鋼材組織範囲を通過するように、前記鋼材の先端部分と尾端部分の巻取温度を変更するものであって、
    前記巻取温度変更ステップは、コイルの径内側、径中央部及び径外側の温度履歴を取得する「温度履歴取得ステップ」を有しており、前記温度履歴取得ステップで得られたコイルの径内側と径外側との温度履歴が、前記温度履歴取得ステップで得られたコイルの径中央部の温度履歴と略同じであって、前記鋼材の鋼種の連続冷却変態線図において、巻取り後の温度履歴がフェライト組織の範囲からパーライト組織の範囲を通過するように、前記温度履歴取得ステップで得られたコイルの径内側又は径外側の温度履歴の終端温度と、温度履歴取得ステップで得られたコイルの径中央部の温度履歴の終端温度との差を算出し、算出された温度差を、鋼材の先端部分又は尾端部分に対する巻取温度の変更量とする
    ことを特徴とする鋼材の冷却制御方法。
  3. 鋼材を熱間圧延する圧延スタンドと、
    前記圧延スタンドの下流側に配備されて圧延された鋼材を水冷する冷却装置と、
    前記冷却装置で冷却された鋼材を巻き取る巻取り装置と、
    請求項1又は2に記載の冷却制御方法を実施することで鋼材の巻取温度を変更する巻取温度変更部と、
    を備えることを特徴とする連続圧延機。
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