JP5818398B2 - 逆子孫マッピング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生物、特に植物の形質をマッピングする方法に関する。
収量、ストレス耐性、代謝物質構成などの複雑な作物形質、およびヘテロシスや結合能力などの関連現象は、それらの量的な遺伝特性と環境との強い相互作用に起因するため、研究するのは困難である。さらに、それらによって生じるこのような特色/現象の遺伝子特性は、多くの場合、複雑でほぼ量的であり、かつ多遺伝子性である。これは、結果として生じる表現型が、異なる遺伝子座によりコード化された異なる対立遺伝子の相互作用に起因していることを意味している。
量的形質に関与する個別座の特性を示す試みは、それぞれの個別座が、量的形質に関与する他の座の存在の有無に関わらず、測定可能な総合効果への関与を有する場合には成功している。この場合、これらはそれぞれQTL(量的形質遺伝子座)と呼ばれ、付加的な性質があり、簡単なメンデル方法を受け継いでいる。
QTLマッピングに関するのいくつかの方法は、広範に説明されているが、これらの方法の大部分は、表現型が多数のヘテロ接合座の相互作用によって引き起こされる場合、特にそのような座が互いに依存している場合には失敗する。これは、2以上の特異座には、特定の形質の発現が同時に存在する必要があることを意味している。2つの座のどちらかの必要な対立遺伝子座が存在しない場合には、表現型形質は発現しない。このそれぞれの必要な対立遺伝子座は、ホモ接合性形成でもヘテロ接合性形成でも発現し得る。特定の形質に応じて、異なる座の遺伝子構成が必要である。例えば、測定可能な効果は、2以上の座がヘテロ接合状態で存在する場合にのみ得ることができ、いずれかの座がホモ接合性の場合には効果を得ることができない。この場合、そのような座が相互依存していると言うことができる。
前述のように、収量やストレス耐性などの複雑な形質は、高い産業重要性があるため、これらの複雑な形質に関連した分子マーカーのようなツールを有することは、非常に望ましいことであり、異なった作物におけるそのような形質の育種効率の向上を図ることができる。
近年の品種改良は、通常、AFLP(増幅断片長多型)、RAPD´s(ランダム増幅多型DNA)、SSR´s(単純反復配列)、SNP´s(一塩基多型)などの遺伝子(分子)マーカー技術を使用している(例えば、非特許文献1を参照)。
分子マーカーは、形質が発現しない発育段階においても、特定の形質の存在を示すことができる診断ツールとして、非常に望ましいものである。さらに、分子マーカーは、環境条件に左右されない。
一例として、分子マーカー(例えば、SNP(一塩基多型)形式、またはアガロースあるいはポリアクリルアミドゲル上のDNAバンドに関連する形式)は、熟したフルーツのコショウ色の要因となる遺伝子に遺伝的に関係のあるものを見つけることができる。苗から採取されたDNAサンプルは、その植物の果実の最終的な色を断定するのに用いられる。したがって、この場合、いわゆる特定のDNA配列の存在と特定の形質の存在との間には、直接関係が存在している。
実質的に、同様の手段は、多くの多遺伝性形質に当てはまる(例えば、非特許文献2を参照)。後者の場合、例えば耐病性、ストレス抵抗性、ビタミンの生成などのあらゆる形質は、1以上の座によって制御される。個別座の関与およびその関連するDNAマーカーは測定可能であり、かつ、異なる座の合計およびそれらの各DNAマーカーは、表現型の上で(ある程度までの)特定の形質を生じると考えられる。この概念は、量的な遺伝形質を説明するために、メンデル遺伝学を血縁者間の相関関係の初期統計学的アプローチに関連付けたアール・エー・・フィッシャーの古典派的な研究に由来している(非特許文献3を参照)。
組み換えによる真核生物染色体マッピングは、当業者にとっては周知の技術である(非特許文献4を参照)。
分離形質のマッピング、例えばQTL−マッピング(QTL:量的形質遺伝子座)は、技術問題や組み換えにもっぱら依存するわけではなく、同じく重要となるのは、各表現型についての正確な観測、または質的あるいは量的な評価である。この点において、複雑な形質や効果をマッピングする場合、当業者は、重要な形質を分離して単一のF1植物から得られる倍加半数体系統群(DH)または組み換え近交系統群(RIL)を使用している。
倍加半数体系統は、植物体再生および染色体倍加によって、半数体F1植物配偶子から直接得られる。RILは、高い近交系統であり、例えば各植物が1つの種子を次世代に供給する数世代わたって近親交配を経て、F2で始まっている単粒系統法(SSD)によって得られる。
また別の方法として、いわゆる準同質遺伝子系統(NIL)が使用されている。NILは、小さいDNA断片が異なるホモ接合性系統である。それらは、通常、戻し交配から派生するが、分離RILからも得ることができる(非特許文献5を参照)。
DH系統、RILおよびNILは、現代の遺伝学および遺伝子マッピングに大いに貢献した。このような純系統の利点は、個別植物レベルで古典的なF2マッピング群を分離するのに比べて、系統間の表現型変異(系統間変異)が容易に記録されるという事実にある。当然、純系統の有用性は、遺伝的に同一の純系統植物の複製で説明される環境の影響と同様、ますます重要である。これは、単一のものとは対照的に、遺伝子と環境の相互作用の生成物である各F2植物表現型を複製しない。
系統間のヘテロシスや結合能力などの複雑な効果の解明は、現代の遺伝学および品種改良のための最も大きな挑戦の1つである。ヘテロシスについては、いくつかの仮説が定格されている(例えば、非特許文献6を参照)。ヘテロシスについてのいわゆる歴史的な説明は、『超優性』と優性である。超優性は、対立遺伝子の相互作用が交配種に生じ、ヘテロ接合性クラスがいずれのホモ接合性クラスよりも良く機能する、という理論を示している。優勢は、1つの親の準最適な劣性対立遺伝子が他方の親の優性対立遺伝子によって相補される状況を示している。優性で説明されるヘテロシスの効果は、理論上、ホモ接合状態で決定するが、超優性で説明される効果では、これが不可能であるということは明らかである。近年、ヘテロシスに関する2つの競合する単一遺伝子座の説明は不十分であり、また、上位性効果(例えば座間の相互作用)は、ヘテロシスの遺伝子基礎として大きな役割を果たしていることが明確になった(非特許文献7を参照)。
前述のように、組み換え近交系統群(RIL)および倍加半数体(DH)群などのホモ接合性の個体を備えた、従来より使用されているマッピング集団の構造は、ある座における特異的効果のマッピングには、容易に適用することができない。この不利点は、試験器でこれらの群を交配し、子(次世代)の交配種の表現型を評価することによって克服されていた。しかしながら、このアプローチは、3つの不利点を有する。第1に、このアプローチは、さらなる労力、スペース、および時間を必要とする。その上、このアプローチは、少なくとも1つの追加試験器が使用されない限り、座のヘテロ接合状態を、生じ得る2つの同型状態のうちの1つのみと比較する。結局、このアプローチは、ヘテロ接合座と遺伝的背景との相互作用(すなわち、ヘテロ接合性に起因する特異的効果を伴う遺伝子的相互作用)を完全に評価するというわけではない。
チャルコスセット他およびレバイ他(非特許文献8を参照)によって提案された総当り交配集団の使用は、後者の2つの不利点の一部は克服するが、さらに多くの労力とスペースを必要とする。
F2−および戻し交配集団は、ある座におけるヘテロ接合状態の特異的効果のマッピングを評価するのに適用することができる。しかしながら、集団サイズによって制限された統計モデル内で生じ得る母数空間によって、限られた遺伝子相互作用だけがF2ベースのQTLマッピングで許容される。戻し交配集団は、それらを生成するためにより多くの時間および労力を必要とし、ある座におけるヘテロ接合状態の効果は、生じ得る他の座との相互作用を考慮にすることなく、反復親の遺伝的背景に関して推定されるだけである。
集団をもっとよくマッピングするための時間、スペース、および労力に要する多大な投資を避けるための別のアプローチとして、連鎖不均衡マッピングがある(非特許文献9,10を参照)。この方法は、亜種や遺伝子銀行原簿などの既存の遺伝子材料を使用する。この材料が、十分なヘテロ接合性、例えば交配種のマッピングセットであるならば、ヘテロ接合体座の特異的効果を推定することができる。しかしながら、一般に、LDマッピング方法は、上位性効果を考慮しておらず、原簿全体における異なる遺伝的背景に起因する統計ノイズ中で付加的に機能しているQTLを検出するためには、多大な原簿を要する(非特許文献11を参照)。
2以上の座の対立遺伝子組織の組み合わせに依存する形質は、同定またはマッピングするのが非常に困難である。集団遺伝学では、この数座間における相互作用は、『エピスタシス』と呼ばれている。この場合、ある座の関与は、別の対立遺伝子(3番目の座や4番目の座など)の組織だけで測定することができる。
簡単な理論の上では、二量体がわずかに異なる(ヘテロ接合体における2つの対立遺伝子座を除く1つの座)場合に、触媒作用がより効果的である特異遺伝子(1つの座)によってコード化されたホモ二量体酵素を推測することができるので、例えば、より効果的な触媒部位が形成される。この場合、AA´は、AAまたはA´A´に比べて、触媒作用に優れている。それに加えて、生合成経路では、『A』遺伝子(遺伝的構成物の如何に関わらず)によってコード化されたこの酵素が、カスケードにおいて特定酵素の上流または下流である別の酵素の触媒作用に依存する可能性が高い。酵素『A』がより効果的である場合、『A』コード化された酵素を供給する基質に制限が全くなければ、この能率増進が効果的に実行されるだけであることを、容易に理解することができる。この場合、A酵素によって使用される基質は、同じ法則が該当する(2つの対立遺伝子によって改良されたホモ二量体酵素)別の酵素(B)によって供給され、そして、その組み合わせによってのみ改良を得られる。この場合、AA´/BB´は、AA/BB´またはAA´/BB、および両方のヘテロ接合状態が欠如している他の全ての組み合わせよりも優れている。
他方では、経路出力がAを制御しているステップによってそれ以上制限されないが、Aの下流酵素が律速段階を構成するという場合には、Aの異なる対立遺伝子の効果を測定することができないので、Aの下流酵素の原因となる座は、Aに対して優位である。
ヘテロ接合体の個体がホモ接合性の個体に対して優性であるという例として、鎌状赤血球貧血がよく知られている。ホモ接合性の個体において明らかに有害である対立遺伝子座の存続に対する調査は、ヘテロ接合性の個体において対立遺伝子座が小さくはあるが重要なマラリア致死型に対する抵抗を与える、という発見を導いた。自然淘汰は、ヘテロ接合状態によって生じたマラリア抵抗体に対するホモ接合性の有害効果の平衡を保たせる対立遺伝子座集団をもたらした。
優性のヘテロ接合性およびエピスタシスが同時に存在し、かつ、ホモ二量体について説明した効果がヘテロ多量体にも有効であることは明白である。
要するに、これは、それ自身の1つの特異座の関与を容易に測定または視覚化することができないことを意味している。なぜなら、少なくとも個別座の関与の一部は、非付加的であり、かつ1以上の対立遺伝子状態に相互作用している。したがって、上位性形質のQTLマッピングは、一般的に座の間の加算性を想定している伝統的方法では容易に行うことができない。これらの方法における座間相互作用の混合は、このために使用される遺伝子モデルの高パラメータ化が原因で、しばしば統計的なパラメータ推定およびQTL検出の低出力に関する問題を生じる。
この問題を解決しようとする別の方法は、総当り交配集団で適用されるQTL−X遺伝的背景マッピング(非特許文献12を参照)、および複数の関連する近交系交配で適用されるQTL−X集団マッピング(非特許文献13を参照)である。また、この方法の後者は、他の集団構造に適用することができることを述べている。
上位性相互作用の検出を目的とした興味深い集団構造が、異種近交母集団(HIF)である(非特許文献14,15を参照)。その理由として、その「複数の他の条件が同じならば」という特性、すなわち、そのファミリーが多くの有力な候補であるサブ集団を含み、それらのそれぞれに、1つのQTLのみが他のQTLに対する特異ホモ接合性背景で隔離される、ということがある。
HIF集団の創出は、非常に面倒である。それは、単粒系統の数世代を採取するものであり、時間および労力を要することを意味している。HIF集団が完成するまでには、選択された集団の親は、もはや最新ではないかもしれない。世代時間を減数させる設備または場所は、高い出費を要する。また、2つの両親だけのQTL対立遺伝子座がマッピングされるという事実を考慮した場合、商業育種目的のためにそのような集団に投資するのは、あまり価値がないことである。
エピスタシスが存在する場合のQTLマッピングに対するより実践的なアプローチは、特許文献1に開示されている。QTLが進行中の育種プログラムにある背景では、そのQTLの位置と効果が再帰的に監視される。連鎖不均衡マッピング(以下を参照)のように、あらゆる特異集団構造は適用されず、またQTLの位置の変化と効果は、紛れもない事実として受け入れられる。この方法の主たる欠点は、分析されなければならない原簿数が多いことと、上位性効果を照明するためのマッピング力の欠如である。換言すれば、遺伝的背景における特異座が変化中のQTLと相互作用することについてマッピングされない。
QTL分析における上位性効果を避けるためのより基本的な方法は、戻し交配集団を用いることである。この方法では、QTL効果は、ほぼ一定の遺伝的背景、すなわち再帰的な親のもので分析される。ほとんどの戻し交配集団型(例えば、戻し交配近交系またはBIL’s)は、1以上の戻し交配世代がより一定の遺伝的背景を生成するために含まれている通常のマッピング集団の類似体として判断される。
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上記事情に鑑みて、本発明の目的は、上述された欠点を有していない生物、特に植物の形質マッピングの方法を提供することにある。
本発明は、異常な減数分裂の特異類から生じる配偶子を利用し、そのような配偶子から再生された生物の子孫を表現型化することによって、複雑な形質をコード化する座を容易にマッピングすることができる、という研究成果に基づいている。
本発明に係る方法(ここでは、『逆子孫マッピング』または『RPM』という)は、細胞、特に胞子の利用に基づいている。この胞子は、減数分裂の2番目の部分における異常性により形成されることから第2分裂復元またはSDRと呼ばれ、結果的にこれらの胞子は、半数体である正常な胞子とは対照的に2倍体である。このような胞子は、SDR−0胞子と呼ばれ、そこから再生された植物は、SDR−0植物である。
第2分裂復元は、前記非減数胞子/配偶子の上位類の一例にすぎない。ヴェイルレックス・アール(Veilleux R, (1985) Plant Breeding Reviews 3, 253-288)は、非減数配偶子が形成されるメカニズムについて説明し、作物植物における非減数配偶子の発生リストを提供している。当時、主に2つの異なる非減数配偶子の類、すなわち第2分裂復元(SDR)と第1分裂復元(FDR)が認識されていた。近年、非減数配偶子の第3類が不定減数分裂復元(IMR)と名付けられて公開された(Lim K et al. (2001) Theor. Appl. Genet. 103: 219-230)。本発明の目的については、SDRのみ関連している。SDRが自然で広範な現象であることを示す別の刊行物としては、リム・ケイ他(Lim K et al. (2004) Breeding Science 54: 13-18)がある。
減数分裂I間の交配により、SDR−0胞子の染色体は、異種であるセグメントを有するかもしれない。本発明に係る文脈では、ヘテロ接合性は、交配開始植物の遺伝子の対立遺伝子座が多型であることを意味し、一方、ホモ接合性は、遺伝子の対立遺伝子座が同一であることを意味している。
SDRを介して作り出された胞子が再生される場合、2倍体植物は、正常な減数分裂および自殖(F2世代)を介して得られた植物と比べて、平均的なヘテロ接合性の減数レベルで得られる。平均的に、SDR事象は、60%のホモ接合性(100%のヘテロ接合性交配植物から開始)を含んでいるが、これはFDR事象の20%に該当する、ということが推定される。実際のレベルは、特定のSDR事象の間に生じる動原体および交配の数と位置関係に依存する。
SDR−0植物において、ヘテロ接合性セグメントに配された座だけが分離可能である。分離は次の世代で生じ、SDR−1と名付けられる。SDR−1世代における特異表現型を作り出す遺伝子型は、SDR−0世代における遺伝子型とは異なる。しかしながら、SDR−1世代における表現型の分離は、SDR−0植物がある程度ヘテロ接合性であった場合にのみ生じ得る。これは、SDR−1世代では分離表現型に関与する座を位置付けるためには、ヘテロ接合性である座のSDR−0世代を判断することで十分である、ということを意味している。各SDR−0植物における交配切断点の同定および位置特定は、SDR−1子孫における特定の表現型形質の分離に関与する座の位置を予測し、結果としてマッピングする。
したがって、本発明は、生物、特に植物の形質をマッピングする方法に関するものであり、a)それぞれが第2分裂復元によりもたらされる非減数細胞の集団、特に非減数胞子の集団の一部から生じるSDR−0生物、特に植物の集団を提供するステップと、b)前記各SDR−0生物のSDR−1子孫集団を生成するステップと、c)前記各SDR−1子孫集団における分離形質を同定するために前記SDR−1子孫集団を表現型化するステップと、d)分離形質を示す子孫がSDR−1子孫集団に存在している場合に、その対応するSDR−0生物を遺伝子型化するとともに、前記SDR−1子孫集団で確認される前記分離形質の発生に関連しているヘテロ接合性染色体領域を同定するために、前記SDR−0生物の遺伝子型と他のSDR−0生物の遺伝子型とを比較するステップとを含んでいる。
具体的な実施例では、それぞれがSDR−0集団の植物を生じる非減数細胞の集団は、サイズ、質量またはDNA含量に基づいて細胞、特に胞子の集団を分類するとともに、非減数細胞の集団の要素として増大したサイズ、質量またはDNA含量を有する細胞、特に胞子を選択することによって得られる。細胞、特に胞子は、フローサイトメータ、遠心分離機、手動微動操作装置、またはあらゆる他の分類手段によって分類される。
SDR−1子孫集団を表現型化することは、当業者に知られているどんな方法でも実行することができ、具体的には、目視観測手段またはイオン、転写物、タンパク質、代謝物質、あるいは各SDR−1生物のそれらの組み合わせの内容および/または構成を分析する手段によって行われる。イオン、転写物、タンパク質、代謝物質の内容および/または構成をマッピングする作業は、例えば、イオノミクス、トランスクリプトミクス、プロテオミクス、メタボロミクス、あるいはそれらの組み合わせなどの技術で実行される。
SDR−1子孫集団の表現型化後、分離されたSDR−1子孫集団をもたらすSDR−0生物は、遺伝子型化される。当業者に知られているどんな方法でも、遺伝子型化を行うことができる。好ましい実施形態では、SDR−0生物の遺伝子型化は、核酸ポリモフィズムを明らかにする方法手段によって実行される。そのようなポリモフィズムを明らかにする技術は、AFLP、RFLP、SNP、SFP、SSR、RAPDなど、多くのものが知られている。この分子マーカー技術のリストは、一例として示すだけのものであり、本発明を限定するものではない。
好ましくは、SDR−1子孫集団の生成は、変動条件、具体的には変動環境条件の下で有利に実行される。異なった環境条件は、実験室条件および現場条件から選択される。その上、いずれの条件も、気象条件に対して変更することができる。このように、表現型上で一定条件下でのみ現れる形質を見つけ出し、マッピングすることは可能である。
さらなる実施形態では、同じ形質は、異なる遺伝的背景でマッピングされる。このように、別の遺伝的背景では現れない、1つの遺伝的背景で相互作用する座を見つけることは可能である。
本発明は新規な開始集団と周知のQTLマッピングの組み合わせを実際に提供する。この開始集団ヘテロ接合のレベル他の集団よりはるかに低いから、分析に要する生物数は,既存の技術よりはるかに少ない。さらに、本発明の最も基本的な実施形態では、マッピングされる特徴に対して分離したSDR−1子孫集団をもたらすSDR−0生物のみが、そのSDR−1子孫集団が当該特徴を分離していないSDR−0生物との対比において、遺伝子型を同定される必要がある。その結果、形質に関与する座は、分離したSDR−1子孫集団のSDR−0生物に存在するヘテロ接合性の染色体断片内に位置している。
減数分裂メカニズムは、多くの異常型を含んでいることについて、かなり詳細に説明され、これらは、とりわけ、第1分裂復元またはFDR、および第2分裂復元またはSDRと呼ばれている。両方の減数分裂型は、それぞれ、第1または第2減数細胞分裂に起因する2倍体配偶子構成をもたらす。SDRは、胞子/配偶子における両方の姉妹染色分体の存在をもたらし、この姉妹染色分体は、それらの領域以外のそれらの遺伝的構成物に関して同一であり、減数分裂組み換えの結果としてヘテロ接合性である(すなわち、SDR−0胞子を供与するドナー植物では、ヘテロ接合性であった)。
染色体腕につき単一交配である場合には、染色体の遠心端(すなわち、交差ポイントからテロマー(短鎖重合体)に向かって)は、ヘテロ接合性になり、一方、動原体を含んでいる交差ポイントに近接した染色体領域は、ホモ接合性になる。
減数分裂Iの間の独立染色体を再分類するため、SDR事象の染色体のホモ接合性領域は、父性または母性の遺伝性の染色体から得られた遺伝子情報を含み、これにより、SDR集団は、非常に多種である。それにもかかわらず、ヘテロ接合性のRILあるいはHIFの一部、およびヘテロ接合性の戻し交配近交系(BIL)の一部と類似している系統を含む集団として、SDR集団を説明することができ、後者は、両方の親背景に遺伝子移入する。
SDR胞子/配偶子の発生は、本質的によく知られており、いくつかの種に説明されている(例えば、以下を参照:Ki-Byung Lim et al. (2004) Breeding Science 54: 13-18; Veilleux R. (1985) Plant Breeding Reviews 3, 253-288; Bastiaanssen H. (1997) Marker assisted elucidation of the origin of 2N-gametes in diploid potato (PhD thesis) ISBN 90-5485-759-5 (This thesis also includes references for many crops(この論文も多くの作物の参照を含んでいる))。
これまで、複雑な座を、当業者に知られている方法で見つけることは、ほとんど不可能であった。本発明は、分離座のゲノム全体を走査可能にするマッピング集団を作るという、全くあたらしい方法を教示している。単一遺伝子の形質にも系統分類学を適用することができるので、座のタイプは、多遺伝子形質に制限されない。
本発明は、相互依存および/または上位性の相互作用を有する座をマッピングする、新規で驚くほど簡単な方法を提供する。さらに、この方法は、2座のみに限定されるものではなく、系統内分離が測定もしくは観測可能であれば、相互作用する多数の座に適用することができる。
系統内変動は、よく知られているように、ホモ接合性系統全体の間で生じ、一方、系統内変動は、その系の親では残留ヘテロ接合性の分離のために、限定数の表現形質が系統内の個々の植物の間で異なる状況を参照している。
本発明によれば、SDR−0植物と呼ばれる第2減数分裂を除外した胞子から再生された植物は、非常に複雑なものを含む形質をマッピングするための特異的物質を備え、これらの形質は、多様な対立遺伝子配列における多遺伝子座の存在およびヘテロシスなどの効果に依存する。
SDR型の非減数胞子の同定、富化または誘導の組み合わせ、植物(SDR−0)における上記胞子の次再生、SDR−0植物の分子特性化(残留ヘテロ接合性染色体セグメントの同定)、およびSDR−1世代における形質または効果に関わらず分離される上記セグメントの相互関係/関連性、ならびに異なるヘテロ接合性のSDR−0系統とそれらの分離パターンとによる比較は、多遺伝子性であるか否かに関係なく、相互作用の有無を問わずに全ての座のマッピングおよび同定を可能にする。
個別SDR−0植物における交差区分点の同定位置特定は、SDR−1子孫における特異表現型形質の分離に起因する座の位置を予測し、結果としてマッピングする。また、精細マッピングは、再生SDR−0植物の数、および遺伝子地図のサイズに依存して自動的に生じる。
図1は、完全ヘテロ接合性交配種の4組の染色体に関する正常な減数分裂の発生を示す(『対応倍加半数体』という)。ここでは、図示される交配は、1セット毎に、2つの親染色体と2つの組み換え染色体をもたらしている。異なる染色体セットは、各々異なる同族体の組み合わせのため、多くの異なる胞子/配偶子を生成することができる。図1では、2つの候補のみ図示されている。
倍加半数体(DH)植物は、そのような『胞子』から発生する。倍加半数体の生成は、既知の技術である(Doubled haploid production in crop plants, Ed: M. Maluszynski, K. Kasha, B. Forster and I. Szarejko. Kluwer Academic publishers, Dordrecht/Boston/ London, (2003) ISBN 1-4020-1544-5)。
図2は、図1のように、同じ交配種の減数分裂を示すものであるが、第2分裂が生じない状態(すなわち、第2分裂非減数の場合)を示している。この特殊な場合では、2倍体胞子が形成されるが、自発的または誘発的な染色体倍加が2倍体胞子の発生を引き起こした図1とは対照的に、第2減数分裂の欠如によって引き起こされる。両図において、4つの染色体対が図示され、かつ、各同族体は明暗で示され、暗いロッドは、そのロッド上の黒丸が動原体を表す構造になっている。
倍加半数体植物と2倍体SDR植物とのコア差は、SDR植物における染色体のヘテロ接合性セグメントによって明確に確認され、一方、DH植物は、完全にホモ接合性である。
この理論の上では、DHの抽出元である半数体胞子を生成する、またはSDR−0胞子を生成する開始植物(ドナー植物交配種AB)は、それぞれ、完全にヘテロ接合性である同種の染色体を含んでいる。これは、それらの染色体によって媒介された遺伝子の全対立遺伝子が異なることを意味している。しかしながら、実際には、これは有り得ないので、このケースは、最も極端なヘテロ接合状態を例示している。
また、SDRの場合においてホモ接合座とヘテロ接合座の比率を測定することは、同種染色体の非姉妹染色分体が交配に起因してどの程度交換されるか、ということであることは、図2から明確である。各染色体腕の交配範囲の限界は、動原体の位置によって決まる。当然、染色体の他端からの交配も生じ得ることであり、この場合も動原体次第である。染色体に媒介された遺伝子の全対立遺伝子が多型であることを意味する、100%ヘテロ接合性の植物から開始することは、極端な状況である。実際には、この状況は起こり難いので、開始植物のヘテロ接合性の割合は、平均的に低くなる。
また、図2において、RILとBILに類似しているSDR植物の発生に注意する必要がある。BIL類似の場合には、動原体は、完全に同一の原型親、すなわちAまたはBの子孫である(図1を参照)。
染色体数が自発的に倍加される正常な減数分裂事象に由来する半数体胞子から、あるいは化学物質によって再生された植物は、DH−0と名付けられる。第1再生体が、第2減数分裂を欠いた減数分裂事象から生じる胞子に由来する場合、植物は、SDR−0と呼ばれる。
自己受粉した場合、DH−0植物は、遺伝的に100%同一で、全対立遺伝子に完全に固定された子孫(DH−I)をもたらす。したがって、DH−0植物に形成される胞子(配偶子)が再び減数分裂および組み換えを受けても、遺伝子再配列は起こらない。これは、分離を全く行うことができないため、この『純系統』と呼ばれるものが不死化であることを意味している。
しかしながら、この純系統は、低温や高温などの異なる条件下、または、例えば異なる気候区分で発育する場合に、異なる様相を示すことができる。観測することができる差異は、環境変異に起因するものであり、系統の全ての『要素』に有効である。異なるDH−0植物の子孫である異なるDH−1系統植物の間の差異は、遺伝子の基礎を有し、かつ、『系統内』変異として示される。
SDRの場合には、異なる実態がSDR−1世代で観測される。図3Aと図3Bは、図2のSDR−0事象3から再生された植物で生じる胞子/配偶子の構成を示す。組み換えおよび合成を経由して、一式の染色体組み合わせが生じ、染色体の数が増えるにつれて、明らかに組み合わせの数が増えることは、図3から明白である。両方の近交親のうちの1つの(一部ヘテロ接合性の)BIL類似がわかる確率は、染色体の数をxとすると、(1/2)x−1である。特定の(一部ヘテロ接合性の)BIL類似がわかる確率は、(1/2)である。表現型上で観測可能な最大変化は、ヘテロ接合性の程度に依存し、また、発生した組み換えの程度にも依存する。全く組み換えが行われない起こりそうにない状況、あるいはホモ接合性のみの状態では、SDR−0再生体は、遺伝子型上および表現型上においてともに、倍加半数体(DH−0)と同等である。
図4は、組み換えが生じる範囲のみが異なる理論上の個別SDR−0を示す。形質または効果に関する分離がSDR−0のCに関するSDR−1世代では見られ、AおよびBのケースには見られない場合、分離に関与する染色体領域がBとCの交配位置の間に配されている、ということになる。分子マーカーの有用性と利用可能なSDR−0植物の数によって、分離表現型に関与する座を、非常に正確にマッピングし、かつ周知の分子マーカーに関連付けることができる。
本発明のこの方法は、ここでは『逆子孫マッピング』と呼ばれる。この方法の特有の特徴は、QTLマッピングを実行するのに、親株のマッピング集団から植物子孫の子孫内分離情報を用いていることである。従来のマッピングでしばしば使用される子孫手段の使用とは対照的に、この方法は、子孫変化を利用する。それは、親の対立遺伝子に関係なく、特定の染色体位置がヘテロ接合性である個体とこの位置がホモ接合性である個体との対比を使用している。従来の方法では、2つのホモ接合状態における対比に重点を置いて、染色体位置の全3つの対立遺伝子状態(ホモ接合性親(AA)、ヘテロ接合性親(AB)、ホモ接合性親(BB))における対比を利用する。
別の実施形態では、逆子孫マッピングは、QTL検出の出力を増大化させる通常の系統内マッピング方法と組み合わせることができる。
さらに別の実施形態では、生じ得る3つの対立遺伝子状態が各SDR−0個体についてモデル化される場合、個別SDR−1植物表現型は、一般混合モデルアプローチ(Jansen RC (1992) Theor. Appl. Genet. 85: 252-260)に使用され得る。
別の方法として、高度な検定統計量を得るために、SDR−1系統変化の使用、例えば、通常の尤度比で増殖する系統内マッピング用の付加尤度比を計算することが可能である。
また別の実施形態では、SDR−1系統における分離の有無に関するスコアを単に使用することができる。またこの場合も、追加尤度比が計算される。
上述の例では、本発明に係る系統内使用および系統内分離を、QTLマッピングに関する別の技術に組み合わせる他の可能性について考慮していない。
逆子孫マッピングの方法が最適に機能する特異状態がある。好ましい実施形態では、QTLがマッピングすべき形質は、SDR−1系統の一部のみ、好ましく50%と80%との間で分離されている。これは、集団内で多数のQTLが分離している特定の多遺伝子形質には、下位レベルのヘテロ接合性が必要であることを意味している。これは、必要であれば、HIFの場合またはSDRの場合における更なる近親交配によって達成され、各SDR−0個体が新しいSDR−0植物を生成するのに使用されるSDRの第2ラウンドによって、SDR−0と呼ばれる集団がもたらされる。集団のサイズは、ヘテロ接合状態における全体のゲノムをさらに示すのに十分な大きさであることに注意すべきである。
本発明によると、SDR−0に基づく逆子孫マッピング(RPM)は、表現型を記録する際の倍加半数体系統の理想特性と、個々のヘテロ接合座の効果および他のヘテロ接合性またはホモ接合性の座との相互作用を評価する可能性とを組み合わせている。
前述のとおり、SDR系は、開始要素におけるヘテロ接合性の結果として、それらがヘテロ接合性であるそれらの染色体領域のDH系統と異なり、それらのヘテロ接合性セグメントにおける組み替えに起因している。これは、他の全てのセグメントに関し、SDR系統がDH系統に類似していることを意味している。また、これは、系統中の表現型レベルにおいて、限られた数の特性についてのみ、分離が観測されることを意味している。いずれにしろ、特異座のヘテロ接合性を必要とする表現型の類が、記録される。例えば、特異形質を測定する座がSDR−0世代においてヘテロ接合性である場合には、それによって、配偶子構成の第2ラウンドにおける組み換え位置に依存する1:2:1(AA:Aa:aa)の従来のメンデル分離が得られるかもしれない。Aa表現型がAAおよびaaと異なる場合でも、それを記録することができる。
ある遺伝子座が速な成長をするためにヘテロ接合状態になければならないような理論的なケースでは、ヘテロ接合状態にこの遺伝子座を有するSDR−0植物に由来するSDR−1系統は、組換えの第2ラウンドがSDR−0植物の組換え位置を変更しなかったのなら急速な成長対通常の成長1:1の分離を示すであろう。これは、DH−1系統の間に生じる『系統内変化』とは対照的に、SDR−0系統における『系統内変化』の適用を明確に示す例である。
さらに、理論的な『急成長』特性に関する分離は、SDR−0世代におけるヘテロ接合性セグメントの存在によって説明される。したがって、SDR−1世代の表現型上で起こる事象について説明およびマッピングすることで、SDR−0世代を遺伝学的に十分に分析することができる。
また、本発明の方法の能力は、独立している座間の相互作用が調査されるという事実によって、立証される。一例として、植物は、関連する形質を示すために、1つの座がホモ接合劣性(aa)であり、一方、他の2つの座がヘテロ接合性である、という点から考察される。この場合、SDR−0世代がAAであったなら、関連する形質に対して分離は生じないだろう。しかし、SDR−0世代がaaであったなら、形質は、他の座に対して分離するかもしれない。また、特に形質が環境にも依存しているのであれば、このようないわゆる上位性効果は、研究するのが困難である。
DH集団の表現系記録の利点は、系統の分離の欠如DH植物のヘテロ接合の欠如によ無効にされる。しかしながら、F2−集団は、形質の所望の分離を示すだろうが、異なる遺伝的背景を有する各F2個体が提供される場合には、分析は全ゲノムが分離するという事実により妨げられる。これは上位性QTL効果を検出する能力を減少させる大き統計上の背景ノイズを作っている。それに加えて、F2植物は大きい環境の誤差を導入する一度表現型決定をされ得るのみである。異なった環境におけるDH系統を複製し、そして、表現型差違を数回記録する可能性は、信頼性のあるQLTマッピングにとって大きな利点である。
本発明に係る方法についても同様である。十分な種子が異なった状態における同じSDR−1世代をテストするために、SDR−0系統列から生成される場合、ホモ接合状態で関与する座だけではなく、ヘテロ接合状態において異なる状態で機能する座についても記録することができる。さらに、ヘテロ接合性かホモ接合性であるかに関わらず、座の間における上位性相互作用について記録することが可能であり、質的または量的な形質をコード化する単一遺伝子座についても当然可能である。これは、既存の技術より明らかに優れている。
当業者に知られているように、染色体上の地図距離は、センチモルガン(cM)で表される。100センチモルガン間隔では、平均1個の交配が染色分体単位で現れる(Van den Berg J et al., (1997) pp.334-396 in: Plant molecular biology - a laboratory manual, Ed. M. Clark, Springer Verlag, Berlin)。これは、動原体から1cMに位置する形質のマッピングを見ている場合に、その動原体から1cMまでに染色分体交換を有するものが、50の組み換え中に1つあることを意味している。もちろん、これは、動原体のいずれの側にも適用される。
表1は、QTLマッピングに関する特定の集団型の使用について、利点と欠点を集約したものである。それらの大部分は、既に前述されており、そうでないものについては、この表で言及されている。他の集団と比較すると、SDRに基づく集団を作成するには、著しく良い結果の見込みとともに、制限された時間と入力が要求されことは、表から明らかである。このように、SDRアプローチは、倍加半数体(DH)集団の利点、すなわち限られたコストにおける迅速な個体数の推移を、異種近交母集団(HIF)のQTLマッピングの可能性、すなわち信頼性のある表現型化、それらのヘテロ接合性および上位性効果を含むQTLの優れた検出能力、および精細マッピングの見込みを組み合わせている。
表1は、QTLマッピングに関するいくつかの集団型を作成および使用するのに必要な取り組み、および起こり得る結果についての概要を示すものである。
[作用(コスト/時間 フレーム)]
:非常に制限、**:制限、***:平均、****:大きい、*****:非常に大きい
[結果(ヘテロ接合体に関するQTL効果の評価以外を対象)]
−−:非常に乏しい、−:乏しい、=:並、+:適度、++:良好、+++:非常に良好
[結果(ヘテロ接合体に関するQTL効果の評価のみを対象)]
−:不可能、=:可能、+:良好
BCx:戻し交配のx周期後の戻し交配集団
RIL:組み換え近交系統
HIF:ヘテロ接合性近交母集団
DH:倍加半数体系統
SDR:第2分裂復元派生系統
Figure 0005818398
チャン・エックス他(Zhang X et al. (2002) Journal of Horticultural Science & Biotechnology 78(1), 84-88)は、コショウにおいて、植物を11°Cで48時間さらすことによって、SDR2n配偶子(花粉)の頻度が1%から10.5%まで増加される、ということを判明した。SDR発生率の最大値は、81.3%まで測定された。SDR事象の数およびSDR−0配偶子の数を増加させるために、この方法を本発明に用いることができる。
SDRの自然的な発生または環境ストレスによるSDR−0事象数の増加の誘導に加えて、減数分裂における第2細胞分裂にかかわる遺伝子機能の干渉を許容する、異なった遺伝子アプローチが提供される。この干渉は、突然変異生成か遺伝子組み換えのいずれかのうちに生じる。遺伝子組み換えアプローチは、SDR型の2倍体胞子に至る減数分裂の第2分裂を変更するDNA断片の安定または一時的な導入を目的としている。変更は、減数分裂過程、特に第2細胞分裂にかかわる遺伝因子の干渉を通じて生じる。この干渉は、転写後遺伝子抑制(PTGS)に基づく、特異遺伝子発現のダウン・レギュレーションを通じて確立される。PTGSは、リボ核酸干渉(RNAi)またはウィルス誘発遺伝子制御(VIGS)を通じて達成される。この技術は、最新技術において周知である。
また、別のアプローチでは、干渉は、SDRに至る減数分裂の第2分裂で優性マイナス効果を働くタンパク質の過剰発現を通じて確立される。
したがって、本発明の第1実施形態では、非減数SDR−0細胞の集団は、平均以上の第2分裂復元を示すために選択された生物から生成される。また別の方法として、SDR−0細胞の集団は、平均以上の第2分裂復元を示すために遺伝子組み換えされた生物から生成される。遺伝子組み換えは、一時的なものであり、また、遺伝要素のゲノムへの安定した取り込みにより、その生物における第2分裂復元事象の数を増加させている。
また、更なる実施形態では、非減数SDR−0細胞の集団は、平均以上の第2分裂復元を示すために環境ストレスにさらされた生物から生成される。環境ストレスに関する例は、熱応力、NO、亜酸化窒素NO、またはそれらの組み合わせである。
さらに、本発明は、a)それぞれが第2分裂復元、特に非減数胞子の集団によりもたらされる非減数細胞の集団の一部から現れるSDR−0生物、特に植物の集団を提供するステップ、および、b)これらのSDR−0生物の各SDR−1子孫集団を生成するステップとによって得られるマッピング集団の使用に関し、1種における1以上の形質をマッピングする。
採用されるアプローチの如何にかかわらず、標的遺伝子は、分子レベルで知られている必要がある。ジャガイモ(pcpc,osos,fcfc)およびトウモロコシ(細長型)に関して、多くの劣性突然変異体が説明されており、それらは減数分裂のSDR型をもたらす。これらの具体例において突然変異した遺伝子は、分子レベルではまだ特定されていない。しかし、それらはまだクローン化されていないが、分子抑制技術を用いる標的種においてSDRを達成するための優れた候補である。本発明は、逆子孫マッピングの一般的な原理に関連し、ドナー生物においてSDRを引き起すことが可能な全ての実施形態が説明されるわけではない、という事実は、本発明には関連しない。
シロイヌナズナで説明され、突然変異により異常な減数分裂をもたらすDUET(Venkata Reddy et al. (2003) Development 130, 5975-5987)やCYC1;2(Wang et al. (2004) Plant Physiology 136, 4127-4135)のような遺伝子において、別の手段を見つけることができる。これらの突然変異における2倍体減数分裂生成は、SDRのようであり、このことから、DUETおよびCYC1;2は、他の植物種におけるそれらの機能的相同体と同様、SDR減数分裂をもたらす候補標的遺伝子である。
別の候補標的遺伝子は、不活性化により減数分裂後に細胞分裂の欠如をもたらす四分胞子/スタッド(Yang et al. (2003) Plant J. 34, 229-240)である。四分胞子/スタッド変異体の小胞子の2倍体再生は、SDRに類似している場合がある。
2n胞子または配偶子の発生は、雄性配偶体に限定されず、これが雌性配偶体のレベルで起こるという証拠も存在する。ザゴルチェヴァ・エル(1976年)は、キュウリにおける大胞子形成および大配偶子形成の偏移の発生を報告した(参照:Zagorcheva L (1976) Genetics and Plant Breeding 9(5) pp386-399)。
また、欧州特許出願0374755号に係るキュウリの半数体および倍加半数体の生成において、発明者は、期待倍加半数体において、所定の割合が、半数体大胞子に基づいているのではなく、非減数大胞子(2n)基づいているということを、AFLP分析(欧州特許出願0534858号で実行)を用いることによって発見した。このことは、図5,6および7に示されている。
図5は、キュウリにおける典型的なF2系統のAFLPパターンを示す。全ての横線は、1つの個体植物を表している。全ての垂直柱は、連鎖群を表している。薄灰色セグメントは、ヘテロ接合性領域を表し、一方、黒色および暗い領域は、ホモ接合性領域を表している。
図6は、キュウリにおける典型的なDH系統のAFLP分析を示す。全ての横線は、1つの個体植物を表している。全ての垂直柱は、連鎖群を表している。黒く暗い領域のみが存在し、予想どおり、DH分析では、薄灰色セグメントは存在していない。
図7は、キュウリにおける典型的なSDR−0植物のAFLP分析を示す。全ての横線は、1つの個体植物を表している。全ての垂直柱は、連鎖群を表している。薄灰色セグメントは、ヘテロ接合性領域を表し、一方、黒く暗い領域は、ホモ接合性領域を表している。これらの図の対比から、これらの植物のヘテロ接合性は、普通のF2よりはるかに低い、ということがわかる。
すなわち、これらの図は、当初推定された倍加半数体(図7)が、真性倍加半数体(図6)では定義上生じ得ないヘテロ接合性セクタをまだ含んでいることを示している。比較用として、図5は、典型的なF2集団のAFLP分析を示している。
開始要素のポリモフィズム量に応じて、1または非常に限られた数のヘテロ接合性セグメント含む非減数胞子/配偶子およびそれらの植物を得ることができる。このような場合に、SDR−1世代における分離形質とヘテロ接合性セグメントの位置との間に因果関係があるならば、SDR−0植物において、マッピングは非常に簡単であり、かつ、当業者に周知である方法によってヘテロ接合性セグメントのサイズをさらに減らすために、精細マッピングを行うことができる。
SDR配偶子を得るために、多くの異なるアプローチを用いることができる。多くの種では、2倍体配偶子は、雄性および雌性のいずれ側でも自発的に生成され、比応力条件によって増強される。再生は、雄核発生、雌性発生またはとげ授粉による単為生殖を通じて生じる。最適化は、2倍体花粉を用いた授粉および子の倍数性レベルの測定によって行われる。
SDR減数分裂細胞が雄性減数分裂を介して生成される場合、フローサイトメトリーおよび蛍光活性化分類を介して、2倍体細胞を富化することが可能である。このような技術は、当業者によく知られており、過去に小胞子で適用されている(例えば、以下を参照:Deslauriers C et al. (1991) Biochem. Biophys. Acta 1091, 165-172)。しかし、これらの技術は、本発明のマッピング方法においては今のところ用いられていない。
減数胞子または花粉は、それらの半数体ピアより大きい。驚いたことに、2n胞子がn胞子と物理的に異なるという単なる事実は、フローサイトメトリーを介して2n胞子を特異的に富化することを可能にする。図8は、(2倍体(2n)胞子をもたらす)4倍体植物のブロッコリー小胞子が、(半数体(n)胞子をもたらす)2倍体植物の小胞子に混入された実験の結果を示す。ここで、大きい胞子が2nである。
したがって、それのさらなる側面によれば、本発明は、SDR細胞に関する細胞、特に胞子または配偶子の集団を富化する方法を提供し、サイズ、質量またはDNA含量に基づいて、細胞、特に胞子または配偶子の集団を分類すること、および、非減数細胞、特に胞子または配偶子としてサイズ、質量またはDNA含量が増大する細胞、特に胞子または配偶子を選択することを含んでいる。具体的な実施形態では、本発明は、SDR胞子または配偶子について、胞子または配偶子の集団を富化する方法を提供し、該方法は、分類装置、特に蛍光活性化細胞選別装置(FACS)によって、胞子または配偶子の集団の要素を分類することを含んでいる。
したがって、本発明は、多遺伝子形質または効果をマッピングする目的のために、量的な形質または効果をマッピングするために、相互依存している座をマッピングするために、上位性相互作用を示す座をマッピングするために、それぞれの能力を組み合わせ、ヘテロシスとしての効果をマッピングするために、ならびに、モノまたはオリゴ遺伝子形質をマッピングするために、SDRまたはSDR類似非減数胞子から再生された植物およびそれらの子孫の使用に関する。
ここで、本発明は、特に植物について言及して説明されているが、その技術は植物に限定されず、菌類や動物のような他の生物について形質をマッピングするのに使用することもできる。
『非減数』という用語がこの出願で使用される場合、胞子または配偶子などの『非減数生殖細胞』が意図される。
本発明は、以下の実施例においてさらに説明されるが、それらは決して本発明を限定するものではない。
「伸長体(Elongatel)導入手段によるトウモロコシのSDR生物の生成」
トウモロコシのゲノムにおける核酸の混入は、通常的な手法であり、かつ、これを達成する方法は、例えば欧州特許801134号、米国特許5,489,520号で説明されている。欧州特許出願97114654.3号は、DSM6009トウモロコシ原形質体の農業バクテリア転換を教示している。
伸長体(Barell, PJ and Grossniklaus, U., (2005) Plant J. 43, 309-320)では、第2減数分裂の削除をもたらす減数分裂を阻害する核酸配列が、上記特許公報で説明された転換方法を用いてトウモロコシに混入された。これにより、異常胞子が得られた。形成されるSDR胞子の頻度は、遺伝子組み換え核酸配列の統合に係る異なるゲノム部位の結果により、独立した形質転換細胞の間でしばしば異なっていた。
SDR事象の結果として生成された小胞子または大胞子は、染色体の2倍体セットを含んでいる。これらの2倍体小胞子または大胞子は、SDR−0再生体を生成するための開始要素である。トウモロコシにおける半数体は、通常、小胞子から得られた(以下、参照:Pescitelli S and Petolino J, (1988) Plant Cell Reports 7: 441-444. Coumans M et al., (1989) Plant Cell Reports 7: 618-621. Pescitelli S et al., (1989) Plant Cell Reports 7: 673-676. Buter B, (1997) In vitro haploid production in maize. In: In Vitro Haploid Production in Higher plants, vol 4, 37-71. Kluwer Academic Publishers. Eds. S Jain, S Sopory & R Veilleux)。
また別の方法では、半数体トウモロコシ植物は、半数体誘導因子を自然的および人口的に受粉した後に得られた。この場合、ロタレンコ・ヴイ(Rotarenco V (2002) Maize Genetics Cooperation News Letter 76: 16)によれば、半数体胚を含む種子が得られた。
また、DHトウモロコシ植物を生成する上記手法は、SDR−0細胞からSDR−0トウモロコシ胚を生成するのに適用され、その形成は、ゲノムに伸長体を混入することによって引き起こされた。
好ましくは、SDR−0穀粒の胚乳レベルで母性および父性のゲノム間の適性バランスを得るために、誘導因子系統は、4倍体授粉媒介者として用いられる。
「低温または亜酸化窒素ガス処理によるトウモロコシのSDR−0生物の生成」
SDR胞子の頻度は、トウモロコシ植物の低温処理、またはカトウ・エーおよびバーチラー(Kato, A and Birchler, JA (2006) J. Hered. 1, 39-44)で説明されるような亜酸化窒素ガスを適用することによって高められた。
低温または亜酸化窒素処理を適用した結果、各大胞子中の多数の小胞子は、いずれかのSDR型で生成される。胞子集団は、SDR小胞子が正常の半数体小胞子に比べてサイズが大きいという事実に基づいて、フローサイトメトリーまたは蛍光活性化細胞分類を用いることにより、SDR小胞子の存在について富化された。SDR事象の結果として生成された小胞子または大胞子は、2倍体セットを含んでいる。これらの2倍体小胞子または大胞子は、SDR−0再生体を生成するための開始要素である。トウモロコシの半数体は、通常、実施例1で説明されたように、小胞子から得られた。
また、半数体トウモロコシ植物は、いわゆる半数体誘導因子を自然的または人工的に受粉した後に得られた。この場合、ロタレンコ・ヴイ(Rotarenco V(2002)、上記参照)によれば、半数体胚を含む種子が得られた。
DHトウモロコシ植物を生成する上記手順は、SDR−0細胞からSDR−0トウモロコシ植物を生成するのに適用され、その形成は、この実施例で明示された処理によって引き起こされた。
実施例1で前述したように、好ましい使用は、胚乳レベルで母性および父性ゲノムのバランスをとるために、4倍体授粉媒介者として、いわゆる半数体誘導因子が使用される。
「SDR−0生物の同定および特性マッピング」
実施例1および2のSDR−0トウモロコシ植物は、部分的にヘテロ接合性であるためにSDRにはならないが、ホモ接合性動原体領域を有するDH植物(または、FDR(第1分裂復元)植物)と区別される。実施例5で説明されるようなキュウリに関するAFLPマッピングを用いた際に、SDRにならなかったDH−0トウモロコシ植物は、ヘテロ接合性領域を持たないAFLPマーカーパターンを示し、一方、SDRになったDHトウモロコシ植物は、AFLPマーカーパターンでヘテロ接合性領域を示す。その後、マップ構築および統計分析は、キュウリに関する実施例5で説明されるように実行される。
「SDR−1マッピング集団の分析およびトウモロコシの形質の精細マッピング」
ゲノムにヘテロ接合性領域を有するSDR−0植物の各子孫は、一定の条件下で観測され、かつ、分離形質を示す子孫は、分離する形質によって分類された。特異形質に関して分離されるSDR−1子孫をもたらすSDR−0植物は、互いとその形質に関して分離されない系統とを比較される。SDR−1世代における分離は、SDR−0のゲノムのヘテロ接合性セグメントと関係がある。これは、従来のQTL分析によって、最隣接マーカーと形質座の最尤間隔を測定するために照合された。SDR−1世代における分離に関与する座の精細マッピングは、ペレマン・ジェイ他(Peleman, J et al. (1995) Genetics 171:1341-1352)に基づいて行われた。
「キュウリSDR−0植物のマッピングのためのヘテロ接合性セグメントの生成および識別」
1.倍加半数体およびSDR−0植物
倍加半数体およびSDR−0植物は、2つのホモ接合性(純性)キュウリ系統の間の交配から生じるF1から再生された。全ての個体DHおよびSDR−0植物は、AFLP手段によって、遺伝子表現型で分析された。
倍加半数体およびSDR−0植物の生成は、欧州特許0374755号に基づいて行われた。
2.AFLP分析
DH−0およびSDR−0植物についてのAFLP分析は、ボス・ピー他(Vos P et al. (1995) Nucleic acids Research 23(21): 4407-4414)で説明されるように行われた。
データは、AFLPマーカーの相互優性評点が可能なQuantar・Pro(Keygene, Wageningen, The
Netherlands)で処理および分析された。
3.マップ構築および統計分析遺伝子マップは、コンピュータ・パッケージであるJoinMap(登録商標)バージョン2.0(Stam, P., (1993) Plant J. 3: 739-744)を用いて計算された。
4.分離特性
分離を見込める特性を以下に示す。
・頂部分割
・葉のサイズ
・成長速度
・ノードあたりの果実数
・ノード間長さ
・花のサイズ
・果実のサイズ
・果実の色
5.結果
図10は、SDR−0およびDH−0植物についてのAFLP分析結果を示す。全ての個々の線は、各SDR−0植物の単一のDH−0植物を表している。全てのコラムは、連鎖群を表してる。DH系統とヘテロ接合性セグメント(薄灰色領域)を有する系統とを明確に区別して分類することができる。したがって、上記形質のSDR−1世代における分離は、ヘテロ接合性セグメントに関連している。
6.精細マッピング
SDR−1世代における分離に関与する座の精細マッピングは、ペレマン・ジェイ他(Peleman J et al. (2005) Genetics 171: 1341-1352)に基づいて行われる。
「シシトウにおける非減数胞子/配偶子の形成の増進」
減数胞子/配偶子形成の頻度を増加させるために、ちょうどチャン・エックス他(2002年、上記参照)で説明されるように、誘導因子として低温ストレスが適用された。
この目的のために、前減数分裂花芽を備え、23°Cで発育するシシトウの顕花植物が、11°Cに2日間さらされた。この低温衝撃の後に、芽が採取され、かつ、解剖用の鉗子およびメスを用いて葯を開くことにより、花粉が抽出された。その後、花粉は、実質的に顕微鏡のスライド・ガラス上に移され、1滴のアセトカルミンを用いて生存染色された。スライド・カバーは、光顕微鏡を用いて調査される検査液の上に置かれた。
対照物として、23°Cで育てられたシシトウから花粉が採取された。図9は、花粉の形態の代表例を示すものであり、図9Aが寒冷処理植物から採取されたものであるのに対し、図9Bは対照植物から採取されたものである。図に示すように、非減数胞子から生じ得る大きいサイズ標示である花粉の数は、寒冷処理植物で顕著に増加している。この部分的な例では、寒冷処理により拡大した胞子のパーセンテージが最大で25まで上昇することが推定された。以上のように、熱応力による非減数胞子の形成の増進は、大いに実現可能である。
完全ヘテロ接合性交配種の4組の染色体に関する正常な減数分裂の発生を示す。 完全ヘテロ接合性交配種の4組の染色体に関する正常な減数分裂の発生を示す。 交配種の減数分裂を示すものであり、第2分裂が生じない状態(すなわち、第2分裂非減数の場合)を示す。 図2のSDR−0事象3から再生された植物において生じる胞子/配偶子の構成を示す。 図2のSDR−0事象3から再生された植物において生じる胞子/配偶子の構成を示す。 図2のSDR−0事象3から再生された植物において生じる胞子/配偶子の構成を示す。 図2のSDR−0事象3から再生された植物において生じる胞子/配偶子の構成を示す。 図2のSDR−0事象3から再生された植物において生じる胞子/配偶子の構成を示す。 図2のSDR−0事象3から再生された植物において生じる胞子/配偶子の構成を示す。 組み換えが生じる範囲が異なる理論上の個別SDR−0を示す。 キュウリにおける典型的なF2系統のAFLPパターンを示す。 キュウリにおける典型的なDH系統のAFLP分析を示す。 キュウリにおける典型的なSDR−0植物のAFLP分析を示す。 4倍体植物のブロッコリー小胞子が、2倍体植物の小胞子に混入された実験の結果を示す。 寒冷処理植物から採取された花粉の形態の代表例を示す。 対照植物から採取された花粉の形態の代表例を示す。 SDR−0およびDH−0植物についてのAFLP分析結果を示す。

Claims (14)

  1. 植物の形質をマッピングする逆子孫マッピング方法であって、
    a)第2分裂復元(SDR)によりもたらされる非減数細胞の集団の一部からそれぞれ生じるSDR−0植物の集団を提供するステップと、
    b)前記各SDR−0植物のSDR−1子孫集団を生成するステップと、
    c)前記各SDR−1子孫集団内における分離形質を同定するために前記SDR−1子孫集団を表現型解析するステップと、
    d)分離形質を示す子孫がSDR−1子孫集団に存在している場合に、その対応するSDR−0植物を分子マーカーで遺伝子型解析するとともに、前記SDR−1子孫集団で同定される前記分離形質の発生に関連しているヘテロ接合性染色体領域に位置する核酸多型同定するために、前記SDR−0植物の遺伝子型と、そのSDR−1子孫集団が前記形質の分離を示さないSDR−0植物の遺伝子型とを比較するステップと、
    e)SDR−1子孫における特定の表現型形質の分離に関与する位置をマッピングするために、各SDR−0植物における交差切断点を同定しおよび位置特定するステップと
    を含むことを特徴とする逆子孫マッピング方法。
  2. 前記非減数細胞の集団が、非減数胞子の集団である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記SDR−0集団の植物をそれぞれ生じる前記非減数細胞の集団が、サイズ、質量またはDNA含量に基づいて細胞の集団を分類するとともに、前記非減数細胞の集団の一部として、増大したサイズ、質量またはDNA含量を有する細胞を選択することによって得られる請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記細胞が、胞子である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記細胞が、フローサイトメータ、遠心分離機、または手動微動操作装置によって分類される請求項3または4に記載の方法。
  6. 前記SDR−1子孫集団の表現型解析が、目視観測手段によって行われる、または、各SDR−1植物におけるイオン、転写物、タンパク質、代謝物質、あるいはそれらの組み合わせの内容および/または構成を分析することによって行われる、請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
  7. 表現型解析が、イオノミクス、トランスクリプトミクス、プロテオミクス、メタボロミクス、あるいはそれらの組み合わせの手段によって行われる請求項6に記載の方法。
  8. 前記SDR−0植物の遺伝子型解析が、核酸多型を明らかにする方法手段によって行われる請求項1ないし7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記核酸多型を明らかにする方法が、AFLP、RFLP、SNP、SFP、SSR、RAPDから選択される請求項8に記載の方法。
  10. 前記SDR−1子孫集団の生成が、変動条件の下で行われる請求項1ないし9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記変動条件が、変動環境条件である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記変動環境条件が、実験室条件および現場条件から選択され、かつ、前記両タイプの条件は、気象条件に対して変動される請求項11に記載の方法
  13. 1種における1以上の形質をマッピングするためのマッピング集団の使用であって、前記マッピング集団は、第2分裂復元によりもたらされる非減数細胞の集団の一部からそれぞれ生じるSDR−0植物の集団の各々のSDR−1子孫集団からなる、使用。
  14. 前記非減数細胞の集団が、非減数胞子の集団である、請求項13に記載の使用
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