JP5817994B2 - 内燃機関の吸気系構造 - Google Patents
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Description
そこで、吸気通路とEGR通路との接続部の下流にO2センサを設け、吸気の酸素濃度を検出し、吸気の酸素濃度よりEGR量を算出するようにしている(特許文献1)。
しかしながら、EGR通路より導入されるEGRガスは、質量を持ち慣性が働くので、吸気通路へ導入されると慣性による貫通力により、吸気通路を流通する吸入空気を横切って、EGR通路の接続部に対向する壁面に向かって流入し、吸気通路内でEGRガスの分布に偏りが生じる。このように、EGRガスの分布に偏りが生じると、下流に設けられたO2センサでは酸素濃度の誤検出が生じることとなり、精度良くEGR量を検出することができなく虞がある。そして、EGR量の検出精度の低下により、高精度にエンジンを制御することができなくなる虞がある。
また、請求項4の内燃機関の吸気系構造では、請求項2又は3において、前記流れ方向規制手段は、円弧状に形成されて外周面を前記導入部に向けて配置され、該流れ方向規制手段の吸気流れ方向の下流端部を前記導入部とオーバラップするように配設することを特徴とする。
また、請求項6の内燃機関の吸気系構造では、請求項5において、前記複数の突出部の吸気流れ方向の長さを、前記流れ方向規制手段の吸気流れ方向と略直交する方向の両側端に向かうにつれ、長くなるように形成することを特徴とする。
このように、吸気通路内に流れ方向規制手段を配設することで吸入空気が流れ方向規制手段の上流端に衝突して渦が発生し、当該渦により吸気通路に導入されるEGRガスと吸入空気との混合を更に促進することができる。また、排気再循環手段の導入部と流れ方向規制手段の少なくとも一部がオーバラップをするように流れ方向規制手段を配設することで、導入部より導入されるEGRガスは、流れ方向規制手段に衝突し、濃度検出手段に向かうように流れ方向を変更させることが可能となり、EGRガスが濃度検出手段と接触することなく直接内燃機関に吸入されることを防止することができる。
また、請求項3の発明によれば、流れ方向規制手段を薄板で形成し、流れ方向規制手段の下流端部を排気再循環手段の導入部とオーバラップするように配設しており、簡易な構成で渦による混合の促進と、EGRガスが内燃機関に直接吸入されることによる濃度検出手段でのEGRガス濃度の検出不良の防止とを実現させることができる。
また、請求項6の発明によれば、複数の突出部の吸気流れ方向の長さを流れ方向規制手段の両側端に向かうにつれ吸気流れ上流方向に長くなるように形成しており、流れ方向規制手段の幅方向中央部に向けて排気再循環手段の導入部からEGRガスを導入して、流れ方向規制手段によってEGRガスの流れを規制することで、EGRガスが流れ方向規制手段の両側端方向に集中して拡散することを防止し、EGRガスを均等に拡散させることが可能となり、吸入空気とEGRガスを均等に混合させることができる。
[第1実施例]
図1は、内燃機関の吸気系構造が適用されたエンジンの概略構成図である。また、図2は、本発明の第1実施例に係る図1のA部の拡大図である。図中黒塗り矢印は、EGRガスの流れを、白抜き矢印は、吸入空気の流れをそれぞれ示す。
エンジン1の各気筒には、上下摺動可能なピストン4が設けられている。そして、当該ピストン4は、コンロッド5を介してクランクシャフト6に連結されている。また、クランクシャフト6の一端部には回転速度を検出するクランク角センサ7と図示しないフライホイールが設けられている。
インテークポート8には、燃焼室3と当該インテークポート8との連通と遮断を行うインテークバルブ10が設けられている。また、エキゾーストポート9には、燃焼室3と当該エキゾーストポート9との連通と遮断とを行うエキゾーストバルブ11が設けられている。
インテークマニフォールド16の各気筒に吸入空気を分配するための分岐の上流部には、屈曲部16aが形成されている。そして、屈曲部16aには、酸素濃度を検出する空燃比センサ18が設けられている。また、屈曲部16aの下流には、燃焼室3に吸入される吸入空気の圧力を検出するブーストセンサ22と、該吸入空気の温度を検出する吸気温度センサ23とがインテークマニフォールド16内に突出するように設けられている。
案内板17は、薄板状に形成されている。そして、案内板17は、EGR通路30の導入口30a方向視で、案内板17の下流端17aの一部が当該導入口30aとオーバラップし、当該導入口30aと側面17bとが対峙するようにインテークマニフォールド16内を径方向に横断して配設されている。
エキゾーストポート9の下流には、各気筒から排出される排気をまとめるエキゾーストマニフォールド24と、ターボチャージャ13に排気を導入する図示しないタービンハウジングと、排気管25とが連通するように設けられている。
排気管25の酸化触媒26の下流でありディーゼルパティキュレートフィルタ27の上流と、ディーゼルパティキュレートフィルタ27の下流には、ディーゼルパティキュレートフィルタ27の前後での圧力を検出する圧力センサ28,29が排気管25内に突出するように設けられている。
一方、ECU40の出力側には、燃料噴射ノズル2及びEGRバルブ31が電気的に接続されている。
このように本発明の第1実施例に係る内燃機関の吸気系構造では、インテークマニフォールド16に屈曲部16aが形成され、そして屈曲部16aに空燃比センサ18を備えるようにしている。また、屈曲部16aの上流の屈曲部16aの外側となる方向にEGR通路30を接続し、EGRガスを導入口30aより導入している。そして、インテークマニフォールド16内には、導入口30a方向視で案内板17の下流端17aの一部が導入口30aとオーバラップするように薄板の案内板17を配設するようにしている。
また、導入口30aより導入されるEGRガスは、案内板17に衝突することで、下流の空燃比センサ18に向かうように流れ方向が変更されるので、EGRガスが空燃比センサ18に接触することなく、燃焼室3に吸入されることがないので、空燃比センサ18にて酸素濃度を更に正確に検出することができる。
[第2実施例]
以下、本発明の第2実施例に係る内燃機関の吸気系構造について説明する。
図3は、本発明の第2実施例に係る図1のA部の拡大図である。また、図4は、本発明の第2実施例に係る案内板の斜視図である。なお、図中黒塗り矢印及び太矢印は、EGRガスの流れを、白抜き矢印は、吸入空気の流れをそれぞれ示す。
従って、図3及び図4に示すように、第1実施例と同様にインテークマニフォールド16の上流より吸入された吸入空気は、案内板117の上流端に衝突して吸入空気の流れに乱れが発生することで、導入口30aより導入されるEGRガスとの混合が促進される。また、導入口30aより導入されるEGRガスが案内板117に設けられた複数の突起117bを通過することで、EGRガスの流れに乱れが発生する。そして、EGRガスの流れに乱れが発生することで、更にEGRガスと吸入空気との混合が促進される。
[第3実施例]
以下、本発明の第3実施例に係る内燃機関の吸気系構造について説明する。
図5は、本発明の第3実施例に係る図1のA部の拡大図である。また、図6は、本発明の第3実施例に係る案内板の斜視図である。なお、図中黒塗り矢印及び太矢印は、EGRガスの流れを、白抜き矢印は、吸入空気の流れをそれぞれ示す。
[第4実施例]
以下、本発明の第4実施例に係る内燃機関の吸気系構造について説明する。
図7は、本発明の第4実施例に係る図1のA部の拡大図である。また、図8は、本発明の第4実施例に係る案内板の斜視図であり、図9は、図8のB−B線における断面図である。なお、図中黒塗り矢印及び太矢印は、EGRガスの流れを、白抜き矢印は、吸入空気の流れをそれぞれ示す。
よって、屈曲部16aに設けられる空燃比センサ18にて酸素濃度を正確に検出することができ、当該酸素濃度に基づいて導入されるEGR量を正確に検出することができる。
[第5実施例]
以下、本発明の第5実施例に係る内燃機関の吸気系構造について説明する。
図10は、本発明の第5実施例に係る図1のA部の拡大図である。また、図11は、本発明の第5実施例に係る案内板の斜視図である。なお、図中黒塗り矢印及び太矢印は、EGRガスの流れを、白抜き矢印は、吸入空気の流れをそれぞれ示す。
8 インテークポート
16 インテークマニフォールド(吸気通路)
16a 屈曲部
16b 接続部
17,117,217,317,417 案内板(流れ方向規制手段)
18 空燃比センサ(濃度検出手段)
30 EGR通路(排気再循環手段)
30a 導入口(導入部)
40 ECU
Claims (7)
- 吸気通路にEGRガスを循環させる排気再循環手段を備える内燃機関の吸気系構造において、
前記吸気通路の一部が屈曲して形成された屈曲部と、
前記屈曲部より吸気流れ方向の下流であって、前記屈曲方向の外周側となる前記吸気通路に配設され、吸入空気中の前記EGRガスの濃度を検出する濃度検出手段と、
前記屈曲部より吸気流れ方向の上流であって、前記屈曲方向の外周側となる前記吸気通路に接続された前記排気再循環手段の導入部とを備えることを特徴とする内燃機関の吸気系構造。 - 前記導入部に対向し、少なくとも一部が前記導入部とオーバラップするように前記吸気通路内に前記EGRガスの流れを規制する流れ方向規制手段を配設することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の吸気系構造。
- 前記流れ方向規制手段を、該流れ方向規制手段の吸気流れ方向の下流端部が前記導入部とオーバラップするように配設することを特徴とする、請求項2に記載の内燃機関の吸気系構造。
- 前記流れ方向規制手段は、円弧状に形成されて外周面を前記導入部に向けて配置され、該流れ方向規制手段の吸気流れ方向の下流端部を前記導入部とオーバラップするように配設することを特徴とする、請求項2又は3に記載の内燃機関の吸気系構造。
- 前記流れ方向規制手段の前記下流端部には、前記導入部側に向けて突出する複数の突出部を設けることを特徴とする、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気系構造。
- 前記複数の突出部の吸気流れ方向の長さを、前記流れ方向規制手段の吸気流れ方向と略直交する方向の両側端に向かうにつれ、長くなるように形成することを特徴とする、請求項5に記載の内燃機関の吸気系構造。
- 前記流れ方向規制手段は、前記導入部とオーバラップするように配設され、
更に前記流れ方向規制手段には、前記導入部側に前記EGRガスを流通するEGRガス流通溝が形成され、
前記EGRガス流通溝は、前記流れ方向規制手段の中央部より前記流れ方向規制手段の吸気流れ方向と略直交する方向の両端部に向かうにつれ断面積が増加するように前記両端部に向け複数に分岐し、前記流れ方向規制手段の吸気流れ方向の下流端に向けて延びるように形成されることを特徴とする、請求項2に記載の内燃機関の吸気系構造。
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