JP5817994B2 - 内燃機関の吸気系構造 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の吸気系構造に係り、特に、吸気の酸素濃度検出に関する。
従来より、自動車用エンジンでは、エンジンから排出される排気中の窒素酸化物(NOx)及びスモーク(煤)を低減するために排気を吸気へ再循環させる排気再循環(EGR)装置が設けられている。EGR装置は、大きく排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路とEGR通路を連通或いは遮断するEGRバルブとで構成されている。そして、このようなEGR装置を設け、吸気通路と排気通路に設けられた圧力センサにより吸気圧力と排気圧力とを検出し、当該圧力とEGRバルブの開度によって吸気に導入されるEGR量を算出し、所望のEGR量となるようにEGRバルブの開度を制御するようにしている。
しかしながら、EGR通路内に煤等が詰まるとEGR通路の内径が小さくなり、吸気圧力と排気圧力とEGRバルブの開度によるEGR量を算出すると、実際のEGR量と算出されたEGR量とでは大きく異なる虞がある。
そこで、吸気通路とEGR通路との接続部の下流にO2センサを設け、吸気の酸素濃度を検出し、吸気の酸素濃度よりEGR量を算出するようにしている(特許文献1)。
実開平1−93356号公報
このような上記特許文献1の技術では、吸気通路とEGR通路との接続部及びO2センサを吸気通路の直線部分に設けている。
しかしながら、EGR通路より導入されるEGRガスは、質量を持ち慣性が働くので、吸気通路へ導入されると慣性による貫通力により、吸気通路を流通する吸入空気を横切って、EGR通路の接続部に対向する壁面に向かって流入し、吸気通路内でEGRガスの分布に偏りが生じる。このように、EGRガスの分布に偏りが生じると、下流に設けられたO2センサでは酸素濃度の誤検出が生じることとなり、精度良くEGR量を検出することができなく虞がある。そして、EGR量の検出精度の低下により、高精度にエンジンを制御することができなくなる虞がある。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、EGR量を正確に検出することのできる内燃機関の吸気系構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の内燃機関の吸気系構造では、吸気通路にEGRガスを循環させる排気再循環手段を備える内燃機関の吸気系構造において、前記吸気通路の一部が屈曲して形成された屈曲部と、前記屈曲部より吸気流れ方向の下流であって、前記屈曲方向の外周側となる前記吸気通路に配設され、吸入空気中の前記EGRガスの濃度を検出する濃度検出手段と、前記屈曲部より吸気流れ方向の上流であって、前記屈曲方向の外周側となる前記吸気通路に接続された前記排気再循環手段の導入部とを備えることを特徴とする。
また、請求項2の内燃機関の吸気系構造では、請求項1において、前記導入部に対向し、少なくとも一部が前記導入部とオーバラップするように前記吸気通路内に前記EGRガスの流れを規制する流れ方向規制手段を配設することを特徴とする。
また、請求項の内燃機関の吸気系構造では、請求項において、前記流れ方向規制手段を、該流れ方向規制手段の吸気流れ方向の下流端部が前記導入部とオーバラップするように配設することを特徴とする。
また、請求項の内燃機関の吸気系構造では、請求項又はにおいて、前記流れ方向規制手段は、円弧状に形成されて外周面を前記導入部に向けて配置され、該流れ方向規制手段の吸気流れ方向の下流端部を前記導入部とオーバラップするように配設することを特徴とする。
また、請求項の内燃機関の吸気系構造では、請求項2乃至のいずれか1項において、前記流れ方向規制手段の前記下流端部には、前記導入部側に向けて突出する複数の突出部を設けることを特徴とする。
また、請求項の内燃機関の吸気系構造では、請求項において、前記複数の突出部の吸気流れ方向の長さを、前記流れ方向規制手段の吸気流れ方向と略直交する方向の両側端に向かうにつれ、長くなるように形成することを特徴とする。
また、請求項の内燃機関の吸気系構造では、請求項において、前記流れ方向規制手段は、前記導入部とオーバラップするように配設され、更に前記流れ方向規制手段には、前記導入部側に前記EGRガスを流通するEGRガス流通溝が形成され、前記EGRガス流通溝は、前記流れ方向規制手段の中央部より前記流れ方向規制手段の吸気流れ方向と略直交する方向の両端部に向かうにつれ断面積が増加するように前記両端部に向け複数に分岐し、前記流れ方向規制手段の吸気流れ方向の下流端に向けて延びるように形成されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、吸気通路には、屈曲部が形成され、屈曲部より下流の屈曲方向外周側に濃度検出手段を配設し、屈曲部より上流の屈曲方向外周側に排気再循環手段の導入部を接続するようにしている。吸気通路に屈曲部が形成されているので、吸入空気が屈曲部を通過する際に慣性により屈曲部の壁面に衝突し流れが乱れて、吸入空気とEGRガスとの混合を促進することができる。また、屈曲方向の外周側となる吸気通路の壁面よりEGRガスを導入することで、吸入空気の流れに最も乱れが生じている屈曲部の外周側にEGRガスを誘導しやすくなるため、混合をより促進することができる。
従って、屈曲部に配設される濃度検出手段にて均等に混合された吸入空気とEGRガスのEGRガス濃度を検出することができるので、EGR量を正確に検出することができる。このように、正確なEGR量の検出により内燃機関を高精度に制御することが可能となる
また、請求項の発明によれば、屈曲部に排気再循環手段の導入部が接続され、また導入部に対向するように、そして少なくとも一部が導入部とオーバラップするように吸気通路内に流れ方向規制手段を配設するようにしている。
このように、吸気通路内に流れ方向規制手段を配設することで吸入空気が流れ方向規制手段の上流端に衝突して渦が発生し、当該渦により吸気通路に導入されるEGRガスと吸入空気との混合を更に促進することができる。また、排気再循環手段の導入部と流れ方向規制手段の少なくとも一部がオーバラップをするように流れ方向規制手段を配設することで、導入部より導入されるEGRガスは、流れ方向規制手段に衝突し、濃度検出手段に向かうように流れ方向を変更させることが可能となり、EGRガスが濃度検出手段と接触することなく直接内燃機関に吸入されることを防止することができる。
従って、渦による混合の促進及びEGRガスが内燃機関に直接吸入されることによる濃度検出手段でのEGRガス濃度の検出不良を防止することができるのでEGR量を更に正確に検出することができる。
また、請求項の発明によれば、流れ方向規制手段を薄板で形成し、流れ方向規制手段の下流端部を排気再循環手段の導入部とオーバラップするように配設しており、簡易な構成で渦による混合の促進と、EGRガスが内燃機関に直接吸入されることによる濃度検出手段でのEGRガス濃度の検出不良の防止とを実現させることができる。
また、請求項の発明によれば、流れ方向規制手段を薄板で円弧状に形成して外周面が導入部に向けて配置され、排気再循環手段の導入部とオーバラップするように配設しており、流れ方向規制手段を円弧状に形成することで排気再循環手段の導入部より導入されたEGRガスを流れ方向規制手段の外周面に沿って吸気通路の周方向に分散させることが可能となり、吸入空気の全体にEGRガスを混合させることができる。
また、請求項の発明によれば、流れ方向規制手段の下流端部に排気再循環手段の導入部側に向けて突出する複数の突出部を設けており、流れ方向規制手段に衝突したEGRガスが突出部を通過する時に渦を発生させるので、当該渦の発生により吸入空気とEGRガスとを確実に混合させることできる。
また、請求項の発明によれば、複数の突出部の吸気流れ方向の長さを流れ方向規制手段の両側端に向かうにつれ吸気流れ上流方向に長くなるように形成しており、流れ方向規制手段の幅方向中央部に向けて排気再循環手段の導入部からEGRガスを導入して、流れ方向規制手段によってEGRガスの流れを規制することで、EGRガスが流れ方向規制手段の両側端方向に集中して拡散することを防止し、EGRガスを均等に拡散させることが可能となり、吸入空気とEGRガスを均等に混合させることができる。
また、請求項の発明によれば、流れ方向規制手段の排気再循環手段の導入部側に流れ方向規制手段の中央部より流れ方向規制手段の下流端に向け複数に分岐し、流れ方向規制手段の両側端部に向かうにつれ断面積が増加するEGRガス流通溝が形成されており、流れ方向規制手段の幅方向中央部に向けて排気再循環手段の導入部から導入されるEGRガスを流れ方向規制手段のEGRガス流通溝によって流れ方向規制手段の幅方向に均等に拡散させることができるので、吸入空気とEGRガスを確実に混合させることができる。
本発明に第1実施例に係る内燃機関の吸気系構造が適用されたエンジンの概略構成図である。 本発明の第1実施例に係る図1のA部の拡大図である。 本発明の第2実施例に係る図1のA部の拡大図である。 本発明の第2実施例に係る案内板の斜視図である。 本発明の第3実施例に係る図1のA部の拡大図である。 本発明の第3実施例に係る案内板の斜視図である。 本発明の第4実施例に係る図1のA部の拡大図である。 本発明の第4実施例に係る案内板の斜視図である。 図8のB−B線における断面図である。 本発明の第5実施例に係る図1のA部の拡大図である。 本発明の第5実施例に係る案内板の斜視図である。
以下、本発明の第1実施例の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1実施例]
図1は、内燃機関の吸気系構造が適用されたエンジンの概略構成図である。また、図2は、本発明の第1実施例に係る図1のA部の拡大図である。図中黒塗り矢印は、EGRガスの流れを、白抜き矢印は、吸入空気の流れをそれぞれ示す。
図1に示すように、エンジン(内燃機関)1は、多気筒の筒内直接噴射式内燃機関(例えばコモンレール式ディーゼルエンジン)であり、詳しくは、コモンレールに蓄圧された高圧燃料を各気筒の燃料噴射ノズル2に供給し、任意の噴射時期及び噴射量で当該燃料噴射ノズル2から各気筒の燃焼室3内に噴射可能な構成を成している。
エンジン1の各気筒には、上下摺動可能なピストン4が設けられている。そして、当該ピストン4は、コンロッド5を介してクランクシャフト6に連結されている。また、クランクシャフト6の一端部には回転速度を検出するクランク角センサ7と図示しないフライホイールが設けられている。
燃焼室3には、インテークポート8とエキゾーストポート9とが連通されている。
インテークポート8には、燃焼室3と当該インテークポート8との連通と遮断を行うインテークバルブ10が設けられている。また、エキゾーストポート9には、燃焼室3と当該エキゾーストポート9との連通と遮断とを行うエキゾーストバルブ11が設けられている。
インテークポート8の上流には、吸入した空気を各気筒に分配するインテークマニフォールド16が連通するように設けられている。
インテークマニフォールド16の各気筒に吸入空気を分配するための分岐の上流部には、屈曲部16aが形成されている。そして、屈曲部16aには、酸素濃度を検出する空燃比センサ18が設けられている。また、屈曲部16aの下流には、燃焼室3に吸入される吸入空気の圧力を検出するブーストセンサ22と、該吸入空気の温度を検出する吸気温度センサ23とがインテークマニフォールド16内に突出するように設けられている。
インテークマニフォールド16とエキゾーストマニフォールド24には、それぞれが連通するように排気の一部を吸気へ戻すEGR通路(排気再循環手段)30が設けられている。また、EGR通路30は、インテークマニフォールド16の屈曲部16aであって屈曲部16aの外側方向となる壁面に接続されている。また、EGR通路30には、排気が吸気に戻る量、即ちEGR量を調整するEGRバルブ(排気再循環手段)31と、吸気へ戻す排気を冷やすEGRクーラ(排気再循環手段)32とが設けられている。そして、冷却されたEGRガスは、EGR通路30の導入口(導入部)30aよりインテークマニフォールド16内に導入される。なお、ここで言うEGR通路30の屈曲部16aへの接続とは、EGRガスが導入口30aよりも吸気流れ方向の上流から流れ来る吸入空気と交差し、且つ導入口30aよりも吸気流れ方向の下流のインテークマニフォールド16に沿って導入されるように、インテークマニフォールド16の壁面に導入口30aを設けることを言う。
インテークマニフォールド16の屈曲部16aの上流であって、EGR通路30とインテークマニフォールド16との接続部16bの近傍には、EGR通路30の導入口30aより導入される排気(EGRガス)を屈曲部16aに導くための案内板(流れ方向規制手段)17が設けられている。
案内板17は、薄板状に形成されている。そして、案内板17は、EGR通路30の導入口30a方向視で、案内板17の下流端17aの一部が当該導入口30aとオーバラップし、当該導入口30aと側面17bとが対峙するようにインテークマニフォールド16内を径方向に横断して配設されている。
インテークマニフォールド16の上流には、最上流から吸入された新気中のゴミを取り除くエアークリーナ12、排気のエネルギを利用し吸入された新気を圧縮するターボチャージャ13の図示しないコンプレッサハウジングと、圧縮され高温となった新気を冷却するインタークーラ14と、新気の流量を調整する電子制御スロットルバルブ15とが吸気管19を介してインテークマニフォールド16に接続されている。また、電子制御スロットルバルブ15には、スロットルバルブの開き度合を検出するスロットルポジションセンサ20が備えられている。
エアークリーナ12の下流でありターボチャージャ13のコンプレッサハウジングの上流の吸気管19には、燃焼室3に吸入される新気の量を検出するエアーフローセンサ21が吸気管19内に突出するように設けられている。
エキゾーストポート9の下流には、各気筒から排出される排気をまとめるエキゾーストマニフォールド24と、ターボチャージャ13に排気を導入する図示しないタービンハウジングと、排気管25とが連通するように設けられている。
排気管25には、上流から順番に排気中の炭化水素(THC)或いは一酸化炭素(CO)等の被酸化成分を酸化する酸化触媒26と、排気中の黒鉛を主成分とする微粒子状物資(PM)を捕集し燃焼させるディーゼルパティキュレートフィルタ27とが連通するように設けられている。
排気管25の酸化触媒26の下流でありディーゼルパティキュレートフィルタ27の上流と、ディーゼルパティキュレートフィルタ27の下流には、ディーゼルパティキュレートフィルタ27の前後での圧力を検出する圧力センサ28,29が排気管25内に突出するように設けられている。
そして、燃料噴射ノズル2、クランク角センサ7、空燃比センサ18、スロットルポジションセンサ20、エアーフローセンサ21、ブーストセンサ22、吸気温度センサ23、圧力センサ28,29及びEGRバルブ31等の各種装置や各種センサ類は、エンジン1の総合的な制御を行うための制御装置であって入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、タイマ及び中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成される電子コントロールユニット(ECU)40と電気的に接続されており、当該ECU40は各種センサ類からの各情報に基づき各種装置を作動制御する。
ECU40の入力側には、クランク角センサ7、空燃比センサ18、スロットルポジションセンサ20、エアーフローセンサ21、ブーストセンサ22、吸気温度センサ23及び圧力センサ28,29等のセンサ類が電気的に接続されており、これら各種装置及び各種センサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU40の出力側には、燃料噴射ノズル2及びEGRバルブ31が電気的に接続されている。
これより、ECU40は、各センサの検出値に基づき、燃料噴射ノズル2からのプレ噴射、メイン噴射及びアフタ噴射の燃料噴射量、噴射時期及びEGRバルブ31の開度等を最適に制御し、エンジン1を高精度に制御する。
このように本発明の第1実施例に係る内燃機関の吸気系構造では、インテークマニフォールド16に屈曲部16aが形成され、そして屈曲部16aに空燃比センサ18を備えるようにしている。また、屈曲部16aの上流の屈曲部16aの外側となる方向にEGR通路30を接続し、EGRガスを導入口30aより導入している。そして、インテークマニフォールド16内には、導入口30a方向視で案内板17の下流端17aの一部が導入口30aとオーバラップするように薄板の案内板17を配設するようにしている。
従って、図2に示すように、インテークマニフォールド16の上流より吸入された吸入空気は、薄板の案内板17の上流端に衝突して吸入空気の流れに乱れが発生することで、簡易な構造で導入口30aより導入されるEGRガスとの混合を促進することができる。また、屈曲部16aでは、吸入空気及びEGRガス共に慣性により屈曲部16aを直進するように流れようとして屈曲部16aの壁面に衝突し流れが乱れることで、更に吸入空気とEGRガスの混合を促進することができる。
よって、吸入空気とEGRガスとの混合が十分に促進されるので、屈曲部16aに設けられる空燃比センサ18にて酸素濃度を正確に検出することができ、当該酸素濃度に基づいて導入されるEGR量を正確に検出することができる。即ち、正確なEGR量の検出によりエンジン1を高精度に制御することができる。
また、導入口30aより導入されるEGRガスは、案内板17に衝突することで、下流の空燃比センサ18に向かうように流れ方向が変更されるので、EGRガスが空燃比センサ18に接触することなく、燃焼室3に吸入されることがないので、空燃比センサ18にて酸素濃度を更に正確に検出することができる。
[第2実施例]
以下、本発明の第2実施例に係る内燃機関の吸気系構造について説明する。
第2実施例では、上記第1実施例に対して、案内板117の形状を変更しており、以下に上記第1実施例と異なる案内板117の形状に付いて説明する。
図3は、本発明の第2実施例に係る図1のA部の拡大図である。また、図4は、本発明の第2実施例に係る案内板の斜視図である。なお、図中黒塗り矢印及び太矢印は、EGRガスの流れを、白抜き矢印は、吸入空気の流れをそれぞれ示す。
案内板117は、第1実施例と同様に薄板状に形成されている。また、案内板117の吸気流れ方向下流となる側面端部117aには、三角形状の平板で形成され外側方向に突出する複数の突起117bが設けられている。そして、案内板117は、インテークマニフォールド16の屈曲部16aの上流であって、EGR通路30とインテークマニフォールド16との接続部16bの近傍に、EGR通路30の導入口30a方向視で案内板117の突起117bが当該導入口30aとオーバラップし、更に当該突起117bが導入口30a側となるように、インテークマニフォールド16内を径方向に横断して配設されている。
このように本発明の第2実施例に係る内燃機関の吸気系構造では、側面端部117aに三角形状の複数の突起117bを有する案内板117を、突起117bが導入口30a側となるように、そして導入口30aとオーバラップするようにインテークマニフォールド16内に配設するようにしている。
従って、図3及び図4に示すように、第1実施例と同様にインテークマニフォールド16の上流より吸入された吸入空気は、案内板117の上流端に衝突して吸入空気の流れに乱れが発生することで、導入口30aより導入されるEGRガスとの混合が促進される。また、導入口30aより導入されるEGRガスが案内板117に設けられた複数の突起117bを通過することで、EGRガスの流れに乱れが発生する。そして、EGRガスの流れに乱れが発生することで、更にEGRガスと吸入空気との混合が促進される。
よって、吸入空気とEGRガスとの混合が更に促進されるので、屈曲部16aに設けられる空燃比センサ18にて酸素濃度を正確に検出することができ、当該酸素濃度に基づいて導入されるEGR量を正確に検出することができる。
[第3実施例]
以下、本発明の第3実施例に係る内燃機関の吸気系構造について説明する。
第3実施例では、上記第1実施例に対して、案内板217の形状及び位置を変更しており、以下に上記第1実施例と異なる案内板217の形状及び位置に付いて説明する。
図5は、本発明の第3実施例に係る図1のA部の拡大図である。また、図6は、本発明の第3実施例に係る案内板の斜視図である。なお、図中黒塗り矢印及び太矢印は、EGRガスの流れを、白抜き矢印は、吸入空気の流れをそれぞれ示す。
案内板217は、薄板で円弧状に形成され、外周面を導入部に向けるように配置されている。そして、案内板217の外周部の吸気流れ方向下流となる外周端部217aには、三角形状の平板で形成され径方向に突出する複数の突起217bが設けられている。また、当該複数の突起217bの長さは、案内板217の中央部より両端に向かうにつれ、吸気流れ上流方向に向け長くなるように形成されている。そして、案内板217は、インテークマニフォールド16の屈曲部16aの上流であって、EGR通路30とインテークマニフォールド16との接続部16bの近傍に、EGR通路30の導入口30a方向視で、案内板217が当該導入口30aとオーバラップし、更に当該突起217bが導入口30a側となるように、インテークマニフォールド16内に配設されている。
このように本発明の第3実施例に係る内燃機関の吸気系構造では、外周端部217aに両端に向かうにつれ、吸気流れ上流方向に向け長くなるように形成される三角形状の複数の突起217bを有する円弧状に形成される案内板217を、突起217bが導入口30a側となるように、そして導入口30aとオーバラップするようにインテークマニフォールド16内に配設するようにしている。
従って、図5及び図6に示すように、導入口30aより導入されるEGRガスは、案内板217の外周に沿って拡散され、更に外周端部217aに設けられ両端に向かうにつれ、吸気流れ上流方向に長さがなくなる複数の突起217bにより、EGRガスの流れを規制することで、EGRガスが案内板217の両側端方向に集中して拡散することを防止することができる。
よって、吸入空気とEGRガスとを均等に混合することができるので、屈曲部16aに設けられる空燃比センサ18にて酸素濃度を正確に検出することができ、当該酸素濃度に基づいて導入されるEGR量を正確に検出することができる。
[第4実施例]
以下、本発明の第4実施例に係る内燃機関の吸気系構造について説明する。
第4実施例では、上記第2実施例に対して、案内板317にEGRガス流通路317cを追加しており、以下に上記第1実施例と異なる案内板317に付いて説明する。
図7は、本発明の第4実施例に係る図1のA部の拡大図である。また、図8は、本発明の第4実施例に係る案内板の斜視図であり、図9は、図8のB−B線における断面図である。なお、図中黒塗り矢印及び太矢印は、EGRガスの流れを、白抜き矢印は、吸入空気の流れをそれぞれ示す。
案内板317は、第1実施例と同様に薄板状に形成されている。また、第2実施例と同様に案内板317の吸気流れ方向下流となる側面端部317aには、三角形状の平板で形成され外側方向に突出する複数の突起317bが設けられている。更に案内板317には、インテークマニフォールド16内への配置時に導入口30aより導入されるEGRガスが案内板317に衝突する箇所に案内板317の表裏を吸気流れ上流方向から下流方向に向けて傾斜するように貫通するEGRガス流通路317cが形成されている。そして案内板317は、インテークマニフォールド16の屈曲部16aの上流であって、EGR通路30とインテークマニフォールド16との接続部16bの近傍で、突起117bが導入口30a側となるように、そして案内板317のEGRガス流通路317cが導入口30aより導入されるEGRガスが接触するようにインテークマニフォールド16内を径方向に横断して配設されている。
このように本発明の第4実施例に係る内燃機関の吸気系構造では、案内板317にインテークマニフォールド16内への配置時に導入口30aより導入されるEGRガスが衝突する箇所にEGRガス流通路317cを形成するようにしている。そして、案内板317のEGRガス流通路317cに導入口30aより導入されるEGRガスが接触するようにインテークマニフォールド16内に配設するようにしている。
従って、図7から図9に示すように、導入口30aより導入されるEGRガスの一部は、EGRガス流通路317cを通過して案内板317の裏面に排出されることで、案内板317の裏面を流れる吸入空気にもEGRガスを導入することができるので、吸入空気の全体にEGRガスを混合させることができる。
よって、屈曲部16aに設けられる空燃比センサ18にて酸素濃度を正確に検出することができ、当該酸素濃度に基づいて導入されるEGR量を正確に検出することができる。
[第5実施例]
以下、本発明の第5実施例に係る内燃機関の吸気系構造について説明する。
第5実施例では、上記第1実施例に対して、案内板417にガス流通溝317aを追加しており、以下に上記第1実施例と異なる案内板417に付いて説明する。
図10は、本発明の第5実施例に係る図1のA部の拡大図である。また、図11は、本発明の第5実施例に係る案内板の斜視図である。なお、図中黒塗り矢印及び太矢印は、EGRガスの流れを、白抜き矢印は、吸入空気の流れをそれぞれ示す。
案内板417は、第1実施例と同様に薄板状に形成されている。また、案内板417には、インテークマニフォールド16内への配置時に導入口30aより導入されるEGRガスが案内板417に衝突する箇所より、案内板417の幅方向の中央部及び両端部に吸気流れ下流方向に向けて分岐する複数の溝のEGRガス流通溝417aが形成されている。また、EGRガス流通溝417aは、中央部に形成される溝の断面積に対して両端部に形成される溝の断面積が大きくなるように形成されている。そして案内板417は、インテークマニフォールド16の屈曲部16aの上流であって、EGR通路30とインテークマニフォールド16との接続部16bの近傍に、案内板317のEGRガス流通溝417cが導入口30aより導入されるEGRガスが衝突するようにインテークマニフォールド16内を径方向に横断して配設されている。
このように本発明の第5実施例に係る内燃機関の吸気系構造では、案内板417にインテークマニフォールド16内への配置時に導入口30aより導入されるEGRガスが衝突する箇所より、案内板417の幅方向の中央部及び両端部に吸気流れ下流方向に向けて複数に分岐し、中央部に対し両端部の断面積が大きい複数の溝で構成されるEGRガス流通溝417aを形成するようにしている。そして、案内板417のEGRガス流通溝417aに導入口30aより導入されるEGRガスが衝突するようにインテークマニフォールド16内に配設するようにしている。
従って、図10及び図11に示すように、導入口30aより導入されるEGRガスは、EGRガス流通溝417aで中央部及び両端部にそれぞれ分配されて案内板417の下流に排出されることで、EGRガスを案内板417の幅方向に均等に拡散させることができるので、吸入空気とEGRガスを確実に混合させることができる。また、両端部の溝の断面積を中央部の溝の断面積に対して大きくすることで、流路が長いことによる流通抵抗の増加に伴うEGRガスの流量の低下を防止することができる。
よって、屈曲部16aに設けられる空燃比センサ18にて酸素濃度を正確に検出することができ、当該酸素濃度に基づいて導入されるEGR量を正確に検出することができる。
1 エンジン(内燃機関)
8 インテークポート
16 インテークマニフォールド(吸気通路)
16a 屈曲部
16b 接続部
17,117,217,317,417 案内板(流れ方向規制手段)
18 空燃比センサ(濃度検出手段)
30 EGR通路(排気再循環手段)
30a 導入口(導入部)
40 ECU

Claims (7)

  1. 吸気通路にEGRガスを循環させる排気再循環手段を備える内燃機関の吸気系構造において、
    前記吸気通路の一部が屈曲して形成された屈曲部と、
    前記屈曲部より吸気流れ方向の下流であって、前記屈曲方向の外周側となる前記吸気通路に配設され、吸入空気中の前記EGRガスの濃度を検出する濃度検出手段と、
    前記屈曲部より吸気流れ方向の上流であって、前記屈曲方向の外周側となる前記吸気通路に接続された前記排気再循環手段の導入部とを備えることを特徴とする内燃機関の吸気系構造。
  2. 前記導入部に対向し、少なくとも一部が前記導入部とオーバラップするように前記吸気通路内に前記EGRガスの流れを規制する流れ方向規制手段を配設することを特徴とする、請求項に記載の内燃機関の吸気系構造。
  3. 前記流れ方向規制手段を、該流れ方向規制手段の吸気流れ方向の下流端部が前記導入部とオーバラップするように配設することを特徴とする、請求項に記載の内燃機関の吸気系構造。
  4. 前記流れ方向規制手段は、円弧状に形成されて外周面を前記導入部に向けて配置され、該流れ方向規制手段の吸気流れ方向の下流端部を前記導入部とオーバラップするように配設することを特徴とする、請求項又はに記載の内燃機関の吸気系構造。
  5. 前記流れ方向規制手段の前記下流端部には、前記導入部側に向けて突出する複数の突出部を設けることを特徴とする、請求項2乃至のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気系構造。
  6. 前記複数の突出部の吸気流れ方向の長さを、前記流れ方向規制手段の吸気流れ方向と略直交する方向の両側端に向かうにつれ、長くなるように形成することを特徴とする、請求項に記載の内燃機関の吸気系構造。
  7. 前記流れ方向規制手段は、前記導入部とオーバラップするように配設され、
    更に前記流れ方向規制手段には、前記導入部側に前記EGRガスを流通するEGRガス流通溝が形成され、
    前記EGRガス流通溝は、前記流れ方向規制手段の中央部より前記流れ方向規制手段の吸気流れ方向と略直交する方向の両端部に向かうにつれ断面積が増加するように前記両端部に向け複数に分岐し、前記流れ方向規制手段の吸気流れ方向の下流端に向けて延びるように形成されることを特徴とする、請求項に記載の内燃機関の吸気系構造。
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