JP2012062822A - 過給式エンジンの排気再循環システム - Google Patents

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Abstract


【課題】エンジンの吸気流量の少ない領域においても排気ガスの再循環量を向上できる過給式エンジンの排気再循環システムを提供する。
【解決手段】コンプレッサ4のハウジング41には、排気還流通路(排気導入口41d)に接続される排気導入通路43aを形成する第1通路43と、吸入口41aから吐出口41bへの過給還流通路44dを形成する第2通路44とを備え、この第2通路44には排気導入通路43aを過給還流通路44dに連通させる合流部45を形成し、この合流部45で過給還流通路44dを流れる過給還流によって排気導入通路43aからの排気ガスが吸引される構成を採用した。この結果、ホイール42の吐出側の過給の一部を有効活用して、排気ガスの再循環量を増加することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車のごとき車両に搭載され、エンジンへの吸気をコンプレッサにより過給するとともに、エンジンの排気の一部をエンジンの吸入通路に還流させる過給式エンジンの排気再循環システムに関する。
(従来の技術)
従来よりこの種の排気再循環システムは、種々な構成のものが実用に供されてきたが、過給機として、タービンによりコンプレッサが駆動されるターボチャージャーを備え、エンジンの排気ガスの一部をコンプレッサの上流側に還流させるシステムが、その代表例として知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかるシステムを図5に基づき概説すれば、エンジン1の吸気側1aと排気側1bとに接続されたターボチャージャー(過給機)2は、エンジン1から矢印Aのごとく排出される排気ガスによってタービン3が駆動され、これに直結されたコンプレッサ(遠心式送風機)4が、矢印Bのごとく新気を、吸入・圧縮し、エンジン1への吸気として供給(過給)する。
一方、エンジン1の排気ガスの一部を吸気に還流させる排気還流装置10は、タービン3の下流側とコンプレッサ4の上流側とを結ぶ排気還流通路10a(所謂低圧排気還流通路)と、この通路10aの流量制御をする制御弁10bとを備えており、エンジン1の運転状態に応じて制御弁10bにより制御された必要量の排気ガスが、排気還流通路10aを経由して、コンプレッサ4の上流側に還流される構成となっている。
なお、排気再循環方式としては、タービン3の上流側とエンジン1の吸気側1a(例えばコンプレッサ4の上流側)とを結ぶ排気還流通路(所謂高圧排気還流通路)を備えるタイプのものや、この高圧用と前述の低圧用との両方の排気還流通路を備え、エンジン1の運転状態に応じて低圧用と高圧用とを使い分けるタイプのものもある。
(従来技術の問題点)
上述のシステムは、いずれも、排気ガスをエンジン1の吸気に再循環させるために、排気ガスの吸気側への吸い出しエネルギーとしてコンプレッサ4の吸引力を活用できることから各種エンジンに有用されている。ところが、一般的には、エンジン1の排気性状を向上させる効果的な手法として、エンジン1の吸気流量が少ない領域(少流量域)において排気還流装置10によって還流させる排気ガスの量(再循環量)を増加させることが知られており、この少流量域を如何にカバーするかが、この種システムにおける当業者の課題となっている。
特に近年、自動車に対する排気ガス規制は、ますます強化される傾向にあり、この排気再循環システムは排気ガス中のNOx濃度を低下させる有力な手段であることから、より一層の高性能化が待望されている。
しかも、自動車に搭載する各種機器、とりわけエンジン周りに装着するシステムには、小型、軽量、安価であることが必達条件となっており、上記排気再循環システムにおいても、かかる条件を満足する高性能化手段の開発が要求されている。
その一策として、コンプレッサの上流側への排気ガス導入構造を種々工夫することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この構造は、図5において、コンプレッサ4の上流側に、吸気流に沿うように破線で示すごとき管状部材30を配設し、この管状部材30に排気還流通路10aの下流側端を開口させ、コンプレッサ4の吸入空気流をより積極的に活用しようとする試みであるが、エンジン1の吸気流量が少ない少流量域をカバーし切れていないのが実情である。
なお、上述の問題点は、ターボチャージャー2の事例について詳説したが、コンプレッサ4をタービン3の代わりにモータ等の他の駆動源で駆動するスーパーチャージャーを搭載した過給式エンジンの排気再循環システムにおいても、全く同様の問題を抱えている。
本発明者は、かかる問題を究明すべく、種々の実験・研究を重ねたところ、コンプレッサの過給作用をも積極的に活用して、エンジンの吸気流量の少ない領域における排気ガスの再循環量を向上させることを見出した。
特開2007−154675号公報 特開2009−24692号公報
本発明は、上記の究明結果に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、コンプレッサのハウジングに、出口部から入口部へ過給を戻す過給還流通路を設けて、この通路を流れる過給還流により再循環排気ガスを強制的に吸引させることにより、エンジンの吸気流量の少ない領域においても排気ガスの再循環量を向上できる過給式エンジンの排気再循環システムを提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、コンプレッサのハウジングには、排気還流通路に接続される排気導入通路を形成する第1通路と、出口部から入口部への過給還流通路を形成する第2通路とを備え、この第2通路には排気導入通路を過給還流通路に連通させる合流部を形成し、この合流部で過給還流通路を流れる過給還流によって排気導入通路からの排気ガスが吸引される構成を採用した。
かかる構成によれば、過給還流は、過給還流通路を、出口部側の高圧領域から入口部側の低圧領域へと勢いよく流れるため、この過給還流によって排気導入通路からの排気ガスを強制的にかつ良好に吸引することができる。したがって、排気ガスの再循環量を増大することができる。
請求項2に記載の発明によれば、第1通路は、コンプレッサのホイールの回転軸を中心として上流側から下流側に向かって曲率半径および有効流通断面積が漸減する渦巻状をなしている。
このような構成にすることにより、排気ガスを排気導入通路へ誘導する際の圧損を少なくし、排気ガスを良好かつ円滑に合流部へと導入することができる。
請求項3に記載の発明によれば、ハウジングは、第2通路が複数の過給還流通路で構成されており、この複数の過給還流通路には、それぞれ独立して合流部が形成されている。
かかる構成によれば、過給還流量を効率よく分散でき、より多くの排気ガスを過給還流に吸引させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、第2通路をなす複数の過給還流通路は、ホイールの回転軸を中心とした環状領域において周方向に相互に間隔を置いて配置されており、各上流側端がハウジングの出口部に、各下流側端がハウジングの入口部に、それぞれ周方向に相互に間隔を置いて開口している。
かかる構成によれば、第2通路の上流側、下流側を、それぞれホイールの吐出側、吸入側の全周にわたって配置するため、過給還流をホイールの全周から効率よく取り込むことができ、圧損も少なくすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、第2通路は、合流部より上流側に絞りを備えており、第2通路における、絞りの上流側の有効流通断面積をT1、絞りの下流側の有効流通断面積をT2としたとき、下記(1)式を満足する。
T1>T2 …………(1)
このような構成にすることにより、合流部における過給還流の流速を稼ぐことができ、過給還流による排気ガスの吸引効果を向上することができる。
請求項6に記載の発明によれば、合流部において、第2通路側の有効流通断面積をT3、排気導入通路側の有効流通断面積をT4としたとき、下記(2)式を満足する。
T3>T4 …………(2)
このような構成にすることにより、過給還流が合流部から排気導入通路を介して排気還流通路へ逆流するのを防ぐことができる。
請求項7に記載の発明によれば、合流部における、排気導入通路と過給還流通路との流れ方向の合流角度をθとしたとき、下記(3)式を満足する。
0<θ<90°…………(3)
かかる構成によれば、過給還流が排気導入通路を介して排気還流通路へ逆流するのを防ぐことができるほか、合流圧損を小さくすることもできる。
請求項8に記載の発明によれば、コンプレッサは、エンジンの排気で駆動される排気タービンに連結されてターボチャージャーを構成している。
本発明の排気再循環システムを搭載した過給式エンジンとして、ターボチャージャー式の過給機を備えたエンジンの全体構成を示す模式図である。 本発明の実施例1における排気再循環システムの中枢をなすコンプレッサの主要部の模式的縦断面図である。 図2におけるX部を拡大して示す部分縦断面図である(実施例1)。 本発明の排気再循環システムの別の例として、コンプレッサの主要部を、図2におけるY−Y線に相当する断面部分で示す模式的横断面図である(実施例2)。 従来の排気再循環システムを示す模式的縦断面図である。
本発明を実施するための最良の形態は、エンジンの吸気流量が少ない領域における排気ガスの再循環量を向上するという課題を、コンプレッサのハウジングに、その出口部から入口部に向かって過給の一部を還流させる通路を設け、この通路を流れる過給還流により再循環排気ガスを強制的に吸引させる構成にすることで実現した。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
[実施例1]
図1ないし図3は、本発明の実施例1を説明するためのもので、まず、図1に基づいて排気再循環システムを搭載した過給式エンジンの全体構成を概説したのち、図2および図3に基づいて本発明の排気再循環システムについて詳説する。
(全体構成の説明)
図1において、過給式エンジンとしては、ディーゼルエンジン(圧縮着火内燃機関、以下、単にエンジンと略称する。)1を備えている。エンジン1は、自動車のごとき車両に搭載され、その動力源をなすものであって、直列4気筒型として例示してあるが、本発明では、気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。
エンジン1の各気筒には、燃料を筒内に直接噴射する燃料インジェクタ11が設置されている。各気筒の燃料インジェクタ11は、共通のコモンレール12に接続されている。図示しない燃料タンク内の燃料は、サプライポンプ13によって所定の燃圧まで加圧されて、コモンレール12内に蓄えられ、コモンレール12から各気筒の燃料インジェクタ11に供給される。
エンジン1の各気筒から排出される排気ガスは、排気マニホールド14により集合されて排気通路15に流出する。本実施形態のエンジン1は、過給機として、排気ガスのエネルギーによって過給を行うターボチャージャー2を備えている。ターボチャージャー2は、排気ガスのエネルギーによって回転するタービン3と、このタービン3に駆動されて回転するコンプレッサ4とを具備している。タービン3は、排気通路15の途中に配置されており、コンプレッサ4は、吸気通路16の途中に配置されている。
タービン3の下流側の排気通路15には、NOx触媒装置5が設置されている。エンジン1の排気ガス中に含まれるNOxを、このNOx触媒装置5によって捕捉し吸蔵することができる。
エンジン1の吸気通路16の入口付近には、エアクリーナ6が設けられている。また、エアクリーナ6の下流でコンプレッサ4との間には、吸入空気量を検出するエアフローメータ7および空気絞り弁8が設置されている。
コンプレッサ4の下流側の吸気通路16には、インタークーラ9が設置されている。エアクリーナ6を通って吸入された空気(新気)は、ターボチャージャー2のコンプレッサ4で圧縮された後、インタークーラ9で冷却される。インタークーラ9を通過した新気は、吸気マニホールド17を通って、各気筒内に過給吸気として流入する。
また、エンジン1は、排気ガスの一部を吸気通路16に還流させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)を行うための排気還流装置10を備えている。特に、本実施形態の排気還流装置10は、所謂低圧EGRを行うための排気還流通路10aと、この通路10aによる排気還流量(EGR量)を制御するための制御弁10bとから構成されている。
排気還流通路10aは、タービン3より下流側(図1の構成では、NOx触媒装置5の下流側)の排気通路15と、コンプレッサ4の上流側の吸気通路16(後で詳述するが、特にコンプレッサ4の入口部)とを接続している。この排気還流通路10aの途中には、制御弁10bが設けられている。したがって、排気還流量は、制御弁10bの開度を調整することにより、任意に制御することができる。例えば、制御弁10bの開度を大きくすることにより、排気還流量を増大させることができる。
なお、ECU20は、エアフローメータ7やアクセル開度センサ21等の各センサの出力に基づき、所定のプログラムに従って各アクチュエータを作動させることにより、エンジン1の運転状態を制御する周知の構成である。
(本発明の排気再循環システムの説明)
本発明の排気再循環システムは、前述した排気還流通路10aの下流側(吸気通路16側端)とコンプレッサ4の入口部との接続に特徴を有しており、その要部詳細について図2をも参照しながら説明する。
コンプレッサ4は、ハウジング41とホイール(インペラ)42とを主要構成部品とする遠心式送風機構造として構成されている。ハウジング41は、入口部をなす吸入口41aおよび出口部をなす吐出口41bを具備し、その両者間を結ぶ通路41cにホイール42が回転自在に収納されている。ホイール42の回転軸42aは、軸受42bにてハウジング41に支承され、タービン3に連結されている。このホイール42の回転により、矢印Bのごとく新気が、吸入口41aより吸入・圧縮され、吐出口41bから過給として吐出される。
また、ハウジング41は、排気還流通路10aの下流側(吸気通路16側)に接続される排気導入口41dを備えている。
さらに、ハウジング41には、大別すると2系統の通路として、第1通路43および第2通路44が配設されている。
一方の第1通路43は、断面形状が円形で回転軸42aを中心とする周方向に延展する円弧状をなしており、その一端(上流側端)が排気導入口41dに連結されて、排気導入通路43aを形成している。
他方の第2通路44は、全体として円形の断面形状を有しており、大径孔部44a、小径孔部44bおよびこの両孔部44a、44bを滑らかに連結し、絞りをなすテーパ孔部44cから構成されている。この第2通路44は、大径孔部44aがハウジング41の吐出口41b側に、小径孔部44bがハウジング41の吸入口41a側にそれぞれ開口しており、この通路44全体で、ハウジング41の吸入口41a側と吐出口41b側とを結び、吐出口41bから吸入口41aへ過給の一部を戻す過給還流通路44dを形成している。
そして、第1通路43と第2通路44との関係は、第2通路44が、第1通路43の内側(回転軸42a側)でこの通路43を横切るようにして、配置されている。第2通路44には、小径孔部44bに位置させて合流部45が形成されている。この合流部45には、第1通路43の排気導入通路43aと第2通路44の過給還流通路44dとを連通させる連通路45aが設けられている。この連通路45aと過給還流通路44dとは、両者の流れ方向α、βが鋭角に合流するように配置されている。
しかして、本発明の特徴部分(上記図2に示した部分)における各部の緒言について、図3を参照しながら、考察を加えることとする。
(a)第2通路44において、テーパ孔部(絞り)44cの上流側と下流側との関係は、上流側をなす大径孔部44aの有効流通断面積をT1、絞り44cの下流側をなす小径孔部44bの有効流通断面積をT2とすると、下記(1)式を満足している。
T1>T2 …………(1)
(b)第2通路44の合流部45において、第2通路44側と排気導入通路43a側との関係は、第2通路44側をなす小径孔部44bの有効流通断面積をT3(本実施形態ではテーパ孔部(絞り)44cの下流側の有効流通断面積T2と同じ)、排気導入通路43a側をなす連通路45aの有効流通断面積をT4としたとき、下記(2)式を満足している。
T3>T4 …………(2)
(c)第2通路44の合流部45において、排気導入通路43aと過給還流通路44dとの流れ方向の合流角度(本実施形態では連通路45aの流れ方向αと小径孔部44bの流れ方向βとの合流角度)をθとしたとき、下記(3)式を満足している。
0<θ<90°…………(3)
なお、有効流通断面積とは、流れ方向α、βに対し、垂直な面の通路面積をいい、合流角度とは、流れ方向αの軸線と流れ方向βの軸線とが交差する角度をいう。
図3において、P1は第1通路43(排気導入通路43a)に導入される排気ガスの圧力、P2はハウジング41の吐出側の圧力、P3はハウジング41の吸入側の圧力を、それぞれ示す。
(実施例1の背景)
排気ガスの一部をコンプレッサ4の上流側に還流させる排気再循環システムにおいては、コンプレッサ4が、図2に示す矢印Bのごとく新気を吸入する吸引力を活用して、排気還流通路10aからの排気ガスを吸引することを基本としているが、還流する排気ガス自体所定圧P1を有するものの、エンジン1の吸気流量の少ない領域においては、コンプレッサ4の吸入空気も少量となる。つまり、コンプレッサ4の吸引力もそれだけ小さくなるわけで、排気還流通路10aからコンプレッサ4によって吸い出される排気ガスの再循環量も必然的に減少してしまい、エンジン1の排気性状をより一層向上させるには障害となっていた。
(実施例1の特徴)
上記の不具合を解決するために、実施例1では、コンプレッサ4のハウジング41に、コンプレッサ4にて圧縮された新気(過給)を活用するための2系統の通路(第1通路43、第2通路44)を備えている。
第1通路43(排気導入通路43a)には、排気導入口41dから所定圧P1の排気ガスが導入される。
一方、第2通路44(過給還流通路44d)は、上流側がコンプレッサ4の吐出口41b側、つまり高い圧力P2を有する高圧領域に開口し、下流側がコンプレッサ4の吸入口41a側、つまり低い圧力P3を有する低圧領域に開口しているため、ホイール42により圧縮された過給の一部が勢いよく、大径孔部44aから小径孔部44bへと流れる。この過給還流の流れβにより、合流部45において、圧力降下現象が生じるため、過給還流通路44d内の排気ガスが、矢印αのごとく連通路45aから小径孔部44bへと強制的に吸引され、過給還流とともにホイール42の上流側に供給(排気還流)される。
かくして、排気再循環量の増強を図ることができる。
特に、上記(a)項の(1)式を満足していると、テーパ孔部44cによる絞り作用により、小径孔部44bの流速が加速されるため、上記吸引効果が増大する。
また、上記(c)項の(3)式を満足していると、両者の流れ方向α、βが同じ向きになるため、連通路45aから円滑に吸引され、合流圧損を小さくすることができる。
かくして、排気再循環量の一層の増強を図ることができる。
なお、上記(b)項の(2)式、上記(c)項の(3)式を満足していると、合流部45において、過給還流が第2通路44(特に小径孔部44b)側から第1通路43(特に連通路45a)側へ逆流するのを防ぐことができる。
以上実施例1について詳述したが、本発明において、コンプレッサ4の入口部、出口部とは、ハウジング41の通路41cにおける、ホイール42の吸入側から吸入口41aまでの領域を入口部、ホイール42の吐出側から吐出口41bまでの領域を出口部といい、第2通路44の一端、他端をそれぞれ前記入口部、出口部に開口させることにより、ホイール42の吸入力、吐出力を最大限に活用できるような、第2通路44の配置とすることができる。
また、コンプレッサ4の過給還流を活用する構造は、上述の実施例1に限定されることなく、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々変更することができるものであり、その態様例の一部について説明する。
第2通路44は、全長にわたって同一孔径を有する、或いは上流側から下流側に向かって縮径するテーパを有する単一孔構造とし、テーパ孔部(絞り)44cを省略することもできる。
第1通路43、第2通路44、連通路45aは、いずれも断面形状を真円としたが、楕円等の長円形状や幅の狭いスリット形状にすることもできる。
第1通路43は、円弧状配置に代えて、コンプレッサ4のホイール42の回転軸42aを中心として上流側から下流側に向かって曲率半径および有効流通断面積が漸減する渦巻状配置としてもよい。これにより、排気ガスを排気還流通路10aから第1通路43(排気導入通路43a)へ誘導する際の圧損を少なくし、排気ガスを渦巻き流として良好かつ円滑に合流部45へと導入することができる。
第2通路44を、複数の過給還流通路44dで構成し、この複数の過給還流通路44dには、それぞれ独立して合流部45を形成してもよい。これにより、過給還流量を各過給還流通路44dに効率よく分散できるため、より多くの排気ガスを過給還流に吸引させることができる。
第2通路44を複数の過給還流通路44dで構成する場合、各過給還流通路44dは、ホイール42の回転軸42aを中心とした環状領域において周方向に相互に間隔を置いて配置するとよい。つまり、各上流側端がハウジング41の出口部に、各下流側端がハウジング41の入口部に、それぞれ周方向に相互に間隔を置いて開口させることで、ホイール42の全周から過給還流を得ることができる。
[実施例2]
次に、上記態様において、(イ)の第1通路43を渦巻状配置とする構造と、(ロ)の第2通路44を複数の過給還流通路44dで構成し、各通路44dにそれぞれ独立して合流部45を形成する構造との効果的な組合わせ例を、本発明の実施例2として、図4を参照しながら説明する。
図4は、本発明の実施例2の中枢をなすコンプレッサ4の主要部を、図2におけるY−Y線に相当する横断面部分で示すものである。
コンプレッサ4のハウジング41には、一本の第1通路43が設けられている。この第1通路43は、ホイール42の回転軸42aを中心として上流側から下流側に向かって曲率半径および有効流通断面積が漸減する渦巻状の排気導入通路43aを形成しており、最大径の入口側が排気導入口41dに接続される。
また、ハウジング41には、第1通路43の内側に、複数(図示例では4個)の過給還流通路44dで構成される第2通路44が設けられている。この複数の過給還流通路44dは、各通路44dの断面形状が円弧状の矩形孔をなしており、この矩形孔は径方向の寸法が周方向の寸法より短い扁平形状をなしている。
そして、各過給還流通路44dがホイール42の回転軸42aを中心とした環状領域において周方向に相互に間隔を置いて配置されている。つまり、各過給還流通路44dの上流側端がハウジング41の出口部(図2の吐出口41b側に相当)に、下流側端がハウジング41の入口部(図2の吸入口41a側相当)に、それぞれ周方向に相互に間隔を置いて開口しており、ホイール42の吐出側、吸入側の全周を取り囲む配置となっている。
さらに、各過給還流通路44dには、それぞれ独立して合流部45が形成されている。この4個の各合流部45には、第1通路43と連通させる連通路45aがそれぞれ設けられている。各連通路45aは、軸方向の幅が狭いスリット状をなしており、かつその周方向の断面形状は過給還流通路44dの断面形状と同様な形状をしている。ただし、第1通路43の渦巻き流γが各連通路45aへの分岐流γ1〜γ4となる流れが円滑になるように、各連通路45aおよび各過給還流通路44dの流れを受ける壁面46は、湾曲面に形成されているのが好ましい。
上記実施例2の構成によれば、排気導入口41dからの排気ガスは、圧損の少ない渦巻き流γとなって第1通路43(排気導入通路43a)へ流入し、流れに沿って配列された各連通路45aに順次分岐流γ1〜γ4として良好かつ円滑に導入される。
一方、第2通路44は、4個の過給還流通路44dがホイール42の全周を取り囲んでいるため、ホイール42の回転により、過給の一部がホイール42の吐出側の全周から各過給還流通路44dに効率よく取り込まれていく。そして、各合流部45では、各過給還流通路44dを流れる過給還流に、各連通路45aからの排気ガスが吸引される。
かくして、より多くの排気ガスを過給還流に吸引させ、所望の排気再循環量を確保することができる。
[変形例]
上述の実施例では、過給式のエンジン1としてディーゼルエンジン(圧縮着火内燃機関)への適用例について詳述したが、ガソリンエンジン(火花点火内燃機関)にも適用できることは勿論である。また、排気循環装置も、タービン3の上流側から排気ガスを再循環させる所謂高圧排気還流通路を備えるタイプのものや、この高圧用と上記実施例の低圧用との両方の排気還流通路を備え、エンジンの運転状態に応じて低圧用と高圧用とを使い分けるタイプのものにも、同様に適用することができる。
さらに、過給機としては、コンプレッサ4をタービン3の代わりにモータ等の他の駆動源で駆動するスーパーチャージャーであっても、適用することができる。
1 エンジン
2 ターボチャージャー
3 タービン
4 コンプレッサ
10 排気還流装置
10a 排気還流通路
10b 制御弁
15 排気通路
16 吸気通路
41 ハウジング
41a 吸入口(入口部)
41b 吐出口(出口部)
41c 通路
42 ホイール
42a 回転軸
43 第1通路
43a 排気導入通路
44 第2通路
44a 大径孔部
44b 小径孔部
44c テーパ状孔部(絞り)
44d 過給還流通路
45 合流部

Claims (8)

  1. エンジンの吸気通路に接続される入口部および出口部を具備するハウジングと、このハウジング内において前記入口部と前記出口部とを結ぶ通路に回転自在に収納されるホイールとを有し、このホイールの回転によって前記エンジンへの吸気を前記入口部から吸入し圧縮して前記出口部へ吐出するコンプレッサと、
    前記エンジンの排気通路と前記吸気通路とを結ぶ排気還流通路を有し、前記エンジンの排気の一部を前記吸気通路に還流させる排気還流装置と、
    を備える過給式エンジンの排気再循環システムにおいて、
    前記ハウジングは、前記排気還流通路の前記吸気通路側に接続されて、排気導入通路を形成する第1通路と、一端が前記入口部に、他端が前記出口部にそれぞれ開口して、前記出口部から前記入口部への過給還流通路を形成する第2通路とを備えており、
    前記第2通路には、前記排気導入通路を前記過給還流通路に連通させる合流部が形成されており、
    この合流部で前記過給還流通路を流れる過給還流に前記排気導入通路からの排気が吸引されることを特徴とする過給式エンジンの排気再循環システム。
  2. 請求項1に記載の過給式エンジンの排気再循環システムにおいて、
    前記第1通路は、前記ホイールの回転軸を中心として上流側から下流側に向かって曲率半径および有効流通断面積が漸減する渦巻状をなしていることを特徴とする過給式エンジンの排気再循環システム。
  3. 請求項1または2に記載の過給式エンジンの排気再循環システムにおいて、
    前記ハウジングは、前記第2通路が複数の過給還流通路で構成されており、
    この複数の過給還流通路には、それぞれ独立して前記合流部が形成されていることを特徴とする過給式エンジンの排気再循環システム。
  4. 請求項3に記載の過給式エンジンの排気再循環システムにおいて、
    前記第2通路をなす複数の過給還流通路は、前記ホイールの回転軸を中心とした環状領域において周方向に相互に間隔を置いて配置されており、各上流側端が前記ハウジングの出口部に、各下流側端が前記ハウジングの入口部に、それぞれ周方向に相互に間隔を置いて開口していることを特徴とする過給式エンジンの排気再循環システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の過給式エンジンの排気再循環システムにおいて、
    前記第2通路は、前記合流部より上流側に絞りを備えており、
    前記第2通路における、前記絞りの上流側の有効流通断面積をT1、前記絞りの下流側の有効流通断面積をT2としたとき、
    T1>T2 …………(1)
    上記(1)式を満足することを特徴とする過給式エンジンの排気再循環システム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の過給式エンジンの排気再循環システムにおいて、
    前記合流部における、第2通路側の有効流通断面積をT3、排気導入通路側の有効流通断面積をT4としたとき、
    T3>T4 …………(2)
    上記(2)式を満足することを特徴とする過給式エンジンの排気再循環システム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の過給式エンジンの排気再循環システムにおいて、
    前記合流部における、前記排気導入通路と前記過給還流通路との流れ方向の合流角度をθとしたとき、
    0<θ<90°…………(3)
    上記(3)式を満足することを特徴とする過給式エンジンの排気再循環システム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の過給式エンジンの排気再循環システムにおいて、
    前記コンプレッサは、前記エンジンの排気で駆動される排気タービンに連結されてターボチャージャーを構成していることを特徴とする過給式エンジンの排気再循環システム。

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