JP5817525B2 - 眠気検知適用性判定装置、眠気検知適用性判定方法、プログラム - Google Patents

眠気検知適用性判定装置、眠気検知適用性判定方法、プログラム Download PDF

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Description

本明細書で議論される実施態様は、被験者の眠気を検知する技術に関するものである。
自動車交通事故の件数は年々減少しているものの、漫然運転などのヒューマンエラーが原因となる事故は寧ろ増加傾向にあることが報告されている。このため、漫然運転などの原因の1つとなる、自動車の運転者の眠気を事前に検知することによって重大事故を防ぐ試みが行われている。
運転者の眠気の判定に、各運転者の個々の特徴量を用いる技術が知られている。そのような技術のうちの1つとして、運転者毎に異なる心拍特徴量のピーク(RSA:Respiratory Sinus Arrhythmia(呼吸性洞性不整脈))を追跡するという技術が知られている。
国際公開第2008/065724号
前述した技術を用いて眠気の判定を行うためには、運転者から心拍特徴量を検出する必要がある。ところが、運転者によっては、検出対象の特徴量が出難い、あるいは、眠気が実際に生じているときにのみ特徴量が出るなど、特徴量が安定して出難い運転者も存在し、更には、特徴量が全く出ない運転者も存在することが実験によって判明した。このような運転者の眠気の検知を、前述した技術を用いて行うと、眠気の検知精度が低下する。このため、このような運転者が運転する自動車に、前述の技術を用いて眠気を検知するシステムを装備する場合には、その旨を事前に運転者へ説明しておく必要がある。
上述した問題に鑑み、本明細書で後述する眠気検知適用性判定装置は、心拍特徴量を用いる眠気検知システムの使用前に、そのシステムの被験者への適用性を簡便に判定できるようにする。
本明細書で後述する眠気検知適用性判定装置のひとつは、心拍信号を用いて眠気の検知を行う眠気検知システムの被験者への適用性を判定するものである。この眠気検知適用性判定装置に、取得部、検出部、算出部、判定部、及び出力部を備えるというものがある。ここで、取得部は、被験者の心拍信号を取得する。検出部は、この取得された心拍信号から被験者の心拍間隔を検出する。算出部は、この検出された心拍間隔についての時系列データから、所定の周期においての当該心拍間隔の時間変動の周期性の高さを算出する。判定部は、この算出された周期性の高さが、所定の閾値よりも高いか否かの判定を行う。そして、出力部は、この算出された周期性の高さが当該所定の閾値よりも高いと判定部が判定した場合には、当該眠気検知システムが当該被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、この算出された周期性の高さが当該所定の閾値よりも高くはないと判定部が判定した場合には、当該眠気検知システムでは当該被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する。
また、本明細書で後述する眠気検知適用性判定方法のひとつは、心拍信号を用いて眠気の検知を行う眠気検知システムの被験者への適用性を判定するものである。この眠気検知適用性判定方法は、まず、被験者の心拍信号を取得して記憶装置に記憶する。次に、この記憶装置に記憶されている心拍信号から被験者の心拍間隔を検出する。次に、この検出された心拍間隔についての時系列データから、所定の周期においての当該心拍間隔の時間変動の周期性の高さを算出する。次に、この算出された周期性の高さが、所定の閾値よりも高いか否かの判定を行う。そして、この算出された周期性の高さの判定において当該算出された周期性の高さが当該所定の閾値よりも高いと判定した場合には、当該眠気検知システムが当該被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、この算出された周期性の高さの判定において当該算出された周期性の高さが当該所定の閾値よりも高くはないと判定した場合には、当該眠気検知システムでは当該被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する。
また、本明細書で後述するプログラムのひとつ心拍信号を用いて眠気の検知を行う眠気検知システムの被験者への適用性の判定をコンピュータに行わせるためのものである。このプログラムは、以下の処理をコンピュータに実行させる。この処理は、まず、被験者の心拍信号を取得して記憶装置に記憶する。次に、この記憶装置に記憶されている心拍信号から被験者の心拍間隔を検出する。次に、この検出された心拍間隔についての時系列データから、所定の周期においての当該心拍間隔の時間変動の周期性の高さを算出する。次に、この算出された周期性の高さが、所定の閾値よりも高いか否かの判定を行う。そして、この算出された周期性の高さの判定において当該算出された周期性の高さが当該所定の閾値よりも高いと判定した場合には、当該眠気検知システムが当該被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、この算出された周期性の高さの判定において当該算出された周期性の高さが当該所定の閾値よりも高くはないと判定した場合には、当該眠気検知システムでは当該被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する。
本明細書で後述する眠気検知適用性判定装置によれば、心拍特徴量を用いる眠気検知システムの使用前に、被験者への適用性を簡便に判定することができる。
という効果を奏する。
眠気検知システムの一実施例の機能ブロック図である。 心拍信号の一例を表した図である。 心拍間隔データと心拍間隔変動データとを図解した図である。 周波数と心拍間隔の変動に対するスペクトル密度との関係を表した図である。 RSAの説明図である。 各極大周波数と各極大周波数に対応するスペクトル密度とを時系列で表した図である。 クラスタリングデータのデータ構造の一例である。 グラフ生成部が生成するグラフの一例である。 被験者の覚醒度の判定方法を説明するための説明図である。 ある被験者から取得した心電波形に基づいて作成されたグラフの第一の例である。 ある被験者から取得した心電波形に基づいて作成されたグラフの第二の例である。 ある被験者から取得した心電波形に基づいて作成されたグラフの第三の例である。 眠気検知適用性判定装置の一実施例の機能ブロック図である。 眠気検知適用性判定装置のハードウェア構成例である。 眠気検知適用性判定処理の処理内容を図解したフローチャートである。 眠気検知適用性判定装置の使用例の説明図である。 呼吸統制を実施する場合における、眠気検知システムによる被験者の眠気検知の適用性の判定の手順を図解したフローチャートである。
これより説明する眠気検知適用性判定装置の実施例は、心拍信号を用いて眠気を検知する眠気検知システムによって、被験者の眠気を適切に検知できるか否かの判定を行うものである。そこで、まず、この眠気検知システムの実施例について説明する。
まず図1について説明する。図1は、この眠気検知システムの一実施例の機能ブロック図である。
この眠気検知システム10は、被験者の心拍信号の振幅ピークの間隔を心拍間隔として検出して当該心拍間隔の変動に対するスペクトルを算出し、このスペクトルが極大となる周波数に基づいて、当該被験者の眠気の検知を行うというものである。
眠気検知システム10は、心拍検出部11、心拍間隔算出部12、スペクトル算出部13、ピーク周波数算出部14、ピーク周波数クラスタリング部15、眠気状態グラフ作成部16、覚醒度判定部17、及び判定結果出力部18を備えている。
心拍検出部11は、被験者の心拍信号の検出を行う。なお、心拍信号は、例えば、被験者に接触させた各電極に対して電圧を印加したときの、各電極の電位差から検出することができる。
図2は、心拍検出部11によって検出される心拍信号の一例を表している。心拍検出部11は、この心拍信号のデータを心拍間隔算出部12に出力する。
心拍間隔算出部12は、心拍検出部11より受け取った心拍信号のデータから心拍信号の振幅ピークを検出して、この振幅ピークの間隔を心拍間隔として算出し、算出された心拍間隔のデータをスペクトル算出部13に出力する。
図2に表されているように、心拍間隔算出部12は、心拍信号の振幅が閾値以上の大きさであるポイントR(すなわち、振幅ピークR)を検出して、検出されたポイントRの各々の時間間隔(R−Rインターバルに対する時間間隔)を算出する。
なお、振幅ピークの検出手法は上述の方法に検定されるものではなく、例えば、心拍信号の微分係数が正から負に変わるゼロクロス点を使う手法や、振幅波形についてパターンマッチングを行ってピークを検出する手法などを用いてもよい。
スペクトル算出部13は、心拍間隔データを用いて、心拍間隔の時間変動に対するスペクトル密度を算出する。
より具体的には、スペクトル算出部13は、まず、心拍間隔データを用いて、時間の進行に応じて変動する心拍間隔のデータ(心拍間隔変動データ)を生成する。
図3は、心拍間隔データと心拍間隔変動データとを図解した図である。
図3の上段及び下段のグラフにおいて、横軸は時間の進行を表している。また、上段の心拍間隔データのグラフの縦軸は心電の強さを表しており、下段の心拍間隔変動データのグラフの縦軸は心拍感覚を表している。
この下段の心拍間隔変動データのグラフを参照すると、心拍間隔は、時間の進行に応じて変動していることが分かる。
次に、スペクトル算出部13は、心拍間隔変動データを用いて、心拍間隔の変動に対するスペクトル密度を算出する。
図4は、周波数と心拍間隔の変動に対するスペクトル密度との関係の一例を表した図である。この図から分かるように、スペクトル密度は、複数の周波数で極大となる。このうち、約0.15ヘルツ以上でのスペクトル密度のピークは、前述したRSAによるもの、すなわち、脳の呼吸中枢からの干渉によって形成されるものである。また、約0.15ヘルツ以下でのスペクトル密度のピークは、MWSA(Mayer Wave related Sinus Arrhythmia(Mayer-Wave性洞性不整脈))によるもの、すなわち、血圧変動が反映されたものである。
RSAについて、図5を用いて説明する。
図5のグラフは、横軸が時間経過を表しており、縦軸が心電の強さを表している。この図5において、心拍間隔は、吸気時の間隔I1と呼気時の間隔I2との間でI1<I2の関係を有している。
RSAは、このような、吸気時には頻脈となり呼気時には徐脈となる生理的な不整脈のことをいう。眠気検知システム10は、このRSAに起因するスペクトル密度を特徴量として用い、このRSAに起因するスペクトル密度をピークを利用して、被験者の眠気の検知を行う。
なお、スペクトル算出部13が用いる、心拍間隔変動データからスペクトル密度を算出する手法は、周知の各種の手法のいずれを用いてもよい。ここでは、そのような手法のひとつとして、AR(Autoregressive)モデル(自己回帰モデル)を用いたスペクトル密度の算出手法について説明する。
ARモデルは、例えば、「生体信号処理の基礎」(佐藤俊輔・吉川昭・木竜徹共著、コロナ社、2004年)において説明されているように、ある時点の状態を過去の時系列データの線形和で表すモデルである。このARモデルは、フーリエ変換と比較して少ないデータ数でも明瞭な極大点が得られるという特徴がある。
時系列x(s)のp次のARモデルは、過去の値に対する重みであるAR係数a(m)及び誤差項e(s)を用いて、
によって表すことができる(理想的にはe(s)はホワイトノイズである)。
そして、pを同定次数、fsをサンプリング周波数、εpを同定誤差とし、
をk次のAR係数とすると、スペクトル密度PAR(f)は
によって表すことができる。スペクトル算出部13は、上記の[数3]式と心拍間隔変動データとを用いて、スペクトル密度データを算出する。
ピーク周波数算出部14は、スペクトル密度データを用いて、スペクトル密度が極大となる周波数(極大周波数)と、極大周波数に対応するスペクトル密度(極大スペクトル密度)とを算出する。
ピーク周波数算出部14は、
となる周波数fを極大周波数として算出し、この極大周波数を上記の[数3]式に代入して計算することによって、極大スペクトル密度を算出する。
図6は、各極大周波数と各極大周波数に対応するスペクトル密度とを時系列で表した図である。
例えば、スペクトル算出部13が10秒間隔でスペクトル密度データを算出している場合には、図5における時系列方向の点の間隔は10秒間隔となる。ピーク周波数算出部14は、極大周波数及び極大スペクトル密度のデータをピーク周波数クラスタリング部15に出力する。
ピーク周波数クラスタリング部15は、極大周波数及び極大スペクトル密度を複数のクラスタに分類して、不図示の記憶装置に記憶させる。
図7は、記憶装置が記憶するクラスタリングデータのデータ構造の一例である。
クラスタリングデータは、極大周波数が類似する(所定帯域に含まれる)極大周波数毎に各クラスタに分類されており、それぞれの極大周波数には極大スペクトル密度が対応付けられている。このクラスタリングデータは、計測開始後一定時間の極大周波数及び極大スペクトル密度のデータを取得して初期登録してもよい。あるいは、個人毎に予め作成されたデータベースから個人固有の極大周波数及び極大スペクトル密度のデータを基にして初期登録してもよい。
また、各クラスタには、各クラスタに代表周波数及び代表スペクトル密度が設定されている。代表周波数は、クラスタに含まれる極大周波数の代表値であり、代表スペクトル密度は、クラスタに含まれる極大スペクトル密度の代表値である。
ピーク周波数クラスタリング部15は、代表周波数を、クラスタに含まれる極大周波数の平均によって算出することができ、代表スペクトル密度も、クラスタに含まれる極大スペクトル密度の平均によって算出することができる。
ピーク周波数クラスタリング部15は、極大周波数のデータをピーク周波数算出部14から取得した場合に、取得した極大周波数と代表周波数とを比較する。そして、極大周波数と代表周波数との差が最小となるクラスタにこの極大周波数及び対応する極大スペクトル密度を登録する。なお、クラスタに登録可能な極大周波数の登録数の上限を超えた場合には、最も古い極大周波数のデータをクラスタリングデータから削除する。
眠気状態グラフ生成部16は、ピーク周波数クラスタリング部15から所定時間毎に代表周波数及び代表スペクトル密度(どのクラスタに対応する代表周波数及び代表スペクトル密度でもよい;図7参照)を取得する。そして、取得した代表周波数及び代表スペクトル密度の関係をスペクトル密度−周波数平面上にプロットしたグラフを生成する。
図8は、グラフ生成部16が生成するグラフの一例である。
図8のグラフから分かるように、時々刻々と代表周波数及び代表スペクトル密度との関係は変化しており、この関係の変化から、被験者の眠気を検知することができる。
図9は、被験者の覚醒度の判定方法を説明するための説明図である。
図9に表されているように、代表周波数及び代表スペクトル密度の関係が左上(周波数が低下し、かつ、スペクトル密度が上昇する方向)に移行する際に、被験者が覚醒状態から睡眠状態に移行していると判定することができる。
覚醒度判定部17は、ピーク周波数クラスタリング部15から代表周波数及び代表スペクトル密度(どのクラスタに対応する代表周波数及び代表スペクトル密度でもよい;図7参照)を取得する。そして、取得した代表周波数及び代表スペクトル密度の変動傾向から、被験者が覚醒状態か否かを判定する。
より具体的には、覚醒度判定部17は、まず、被験者に対する覚醒度の判定を開始した時点での代表周波数及び代表スペクトル密度を基準値とする。そして、その後に、この基準値と、ピーク周波数クラスタリング部15から取得した代表周波数及び代表スペクトル密度とを比較して被験者が覚醒状態であるか否かを判定する。
以下、基準値とした代表周波数及び代表スペクトル密度を、それぞれ「基準周波数」及び「基準スペクトル密度」とする。
覚醒度判定部17は、ここで、第1の判定処理と第2の判定処理とを実行する。ここで、第1の判定処理とは、基準周波数と代表周波数(ピーク周波数クラスタリング部によって新たに算出された代表周波数)とを比較する判定処理である。また、第2の判定処理とは、基準スペクトル密度と(ピーク周波数クラスタリング部によって新たに算出された)代表スペクトル密度とを比較する判定処理である。
覚醒度判定部17は、第1の判定処理において、基準周波数よりも代表周波数が閾値以上低下した場合に、被験者は覚醒状態ではないとの判定を行う。この第1の判定処理において判定された判定結果を第1の判定結果とする。
覚醒度判定部17は、第2の判定処理において、基準スペクトル密度よりも代表スペクトル密度が閾値以上上昇した場合に、被験者は覚醒状態ではないとの判定を行う。この第2の判定処理において判定された判定結果を第2の判定結果とする。
その後、覚醒度判定部17は、第1の判定結果及び第2の判定結果の双方において被験者が覚醒状態ではないと判定した場合には、覚醒度判定部17は、被験者が眠気を感じていると判定し、アラーム出力命令を判定結果出力部18に出力する。
判定結果出力部18は、各種の情報を出力するものであり、例えばモニタ(あるいはディスプレイ、タッチパネル)やスピーカなどによって構成される。判定結果出力部18は、覚醒度判定部17からアラーム出力命令を取得した場合には、モニタに警告画面を表示し、スピーカからアラームを出力する。
図1の眠気検知システム10は、以上のようにして、被験者の眠気の検知を行う。
次に、この眠気検知システム10によって、被験者の眠気を適切に検知できるか否かの判定を行う眠気検知適用性判定装置の実施例について説明する。
眠気検知システム10は、前述したように、被験者の心電波形から抽出したR−Rインターバルの変動に対するスペクトル密度分布における、RSAに起因するピークを利用して、被験者の眠気の検知を行う。従って、被験者の心電波形から抽出したR−Rインターバルの時系列データに、RSAによる周期性が認められれば、当該被験者には眠気検知システム10による眠気検知が適用可能であるといえる。
図10、図11、及び図12は、いずれも、ある被験者から取得した心電波形に基づいて作成されたグラフである。
図10、図11、及び図12の各図において、[A]のグラフは、R−Rインターバルの変動に対するスペクトル密度の時間変動を表している。このグラフにおいて、横軸は時間経過を表しており、縦軸は、心拍の変動周波数を表しており、黒色の濃さがスペクトル密度の高さを表している。
また、[B]のグラフは、R−Rインターバルの時間変動を表している。このグラフにおいて、横軸は時間経過を表しており、縦軸はR−Rインターバルの時間間隔を表している。
また、[C]のグラフは、R−Rインターバルの時系列データについての、周期と自己相関値の高さとの関係を表している。このグラフにおいて、横軸は周期を表しており、縦軸は自己相関値を表している。この自己相関値は、値が大きいほど相関が高いことを表している。なお、横軸の数値の単位は0.25秒であり、従って、グラフに描かれている、横軸の値が「12」である直線は、周期3秒を表している。
図10及び図11のうちの[A]のグラフを参照すると、0.3Hzから0.4Hzの付近の色が継続して濃くなっていることが分かる。これらは、R−Rインターバルの変動に対するスペクトル密度のピークが、この周波数付近に存在することを表している。このスペクトル密度のピークはRSAに起因して生じていると考えられる。従って、これらの被験者は眠気検知システム10による眠気検知が適用可能であると考えられる。
図10及び図11のうちの[B]のグラフを参照すれば、R−Rインターバルの時間変動に周期性があること自体は、このグラフからも推定することができるが、このグラフから時間変動の周期を推定することは困難である。これに対し、[C]のグラフを参照すれば、RSAに起因するR−Rインターバルの時間変動の周期(3〜4秒点度)の付近で、相関値が大きな値をとることが分かる。従って、このグラフからRSAによる周期性が認められる。
一方、 図12のうちの[A]のグラフを参照すると、0.3Hzから0.4Hzの付近に色の濃い部分は明瞭には認められない。これは、R−Rインターバルの変動に対するスペクトル密度のピークが、この周波数付近には存在しないことを表している。
従って、この被験者は、眠気検知システム10では被験者の眠気の適切な検知は難しいと考えられる。
図12では、[B]のグラフを参照しても、R−Rインターバルの時間変動に周期性があるとは推定すること自体が困難である。また、[C]のグラフを参照しても、RSAに起因するR−Rインターバルの時間変動の周期(3〜4秒点度)の付近の相関値は大きなものではない。従って、このグラフからもRSAによる周期性が認められる。
これより説明する眠気検知適用性判定装置は、被験者の心電波形についてのR−Rインターバルの時系列データに、所定の周期での周期性の高さを調べて、その周期性の高さと閾値とを比較する。ここで、周期性が閾値よりも高ければ、被験者の眠気を眠気検知システム10が適切に検知できると判定し、周期性が閾値よりも低ければ、眠気検知システム10では被験者の眠気を適切には検知できない場合があると判定する。
図13について説明する。図13は、眠気検知適用性判定装置の一実施例の機能ブロック図である。
眠気検知適用性判定装置20は、取得部21、検出部22、算出部23、判定部24、及び出力部25を備えている。
取得部21は、被験者の心拍信号を取得する。
検出部22は、取得部21が取得した心拍信号から被験者の心拍間隔を検出する。
算出部23は、検出部22が検出した被験者の心拍間隔についての時系列データから、所定の周期においての当該心拍間隔の時間変動の周期性の高さを算出する。
判定部24は、算出部23により算出された周期性の高さが、所定の閾値よりも高いか否かの判定を行う。
出力部25は、判定部24による判定の結果を出力する。
図13において、取得部21は心電センサ21−1及び記憶部21−2を備えており、検出部22はR波取得部22−1及びRRI取得部22−2を備えており、算出部23は周期性計算部23−1を備えている。
心電センサ21−1は、被験者の心拍を検出し、その心拍の様子を表している心拍信号を出力する。
記憶部21−2は、心電センサ21−1から出力される心拍信号を表している時系列データ(心拍信号データ)を蓄える。
R波取得部22−1は、記憶部21−2に蓄えられている心拍信号データを読み出して、心拍信号の振幅が閾値以上の大きさであるポイントR(すなわち、振幅ピークR)を検出する。
RRI(R−R Interval)取得部22−2は、検出されたポイントRの各々の時間間隔(R−Rインターバルに対する時間間隔)を算出する。
周期性計算部23−1は、RRI取得部22−2が算出したR−Rインターバルに対する時間間隔についての時系列データから、所定の周期においての自己相関を計算する。このとき、判定部24は、周期性計算部23−1が算出した自己相関値が、所定の自己相関閾値よりも高い相関を示しているか否かの判定を行うことによって、R−Rインターバルの時間変動の周期性の高さが所定の閾値よりも高いか否かの判定を行う。
次に、この眠気検知適用性判定装置20のハードウェア構成例について、図14を用いて説明する。
図14の構成例では、眠気検知適用性判定装置20は、コンピュータ30と、図13にも図示されている心電センサ21−1とを備えて構成されている。
コンピュータ30は、MPU31、ROM32、RAM33、ハードディスク装置34、入力装置35、出力装置36、インタフェース装置37、及び記録媒体駆動装置38を備えている。なお、これらの構成要素はバスライン39を介して接続されており、MPU31の管理の下で各種のデータを相互に授受することができる。
MPU(Micro Processing Unit)31は、コンピュータ30全体の動作を制御する演算処理装置である。
ROM(Read Only Memory)32は、所定の基本制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリである。MPU31は、この基本制御プログラムをコンピュータ30の起動時に読み出して実行することにより、コンピュータ30の各構成要素の動作制御が可能になる。
RAM(Random Access Memory)33は、MPU31が各種の制御プログラムを実行する際に、必要に応じて作業用記憶領域として使用する、随時書き込み読み出し可能な半導体メモリである。このRAM33は、図13の記憶部21−2としても機能する。
ハードディスク装置34は、MPU31によって実行される各種の制御プログラムや各種のデータを記憶しておく記憶装置である。MPU31は、ハードディスク装置34に記憶されている所定の制御プログラムを読み出して実行することにより、各種の制御処理を行えるようになる。
入力装置35は、例えばタッチパネルスイッチやキーボード装置であり、眠気検知適用性判定装置20の使用者等により操作されると、その操作内容に対応付けられている使用者からの各種情報の入力を取得し、取得した入力情報をMPU31に送付する。
出力装置36は例えば液晶ディスプレイやスピーカであり、MPU31から送付される表示データに応じた各種のテキストや画像の表示や、MPU31から送付される発音データに応じた各種の発音を行う。
インタフェース装置37には、コンピュータ30に接続される心電センサ21が接続されている。インタフェース装置37は、心電センサ21−1から出力される、アナログ信号である心拍信号を受け取って、デジタル信号である心拍信号データに変換してバスライン39に出力する。この心拍信号データはRAM33に記憶される。
記録媒体駆動装置38は、可搬型記録媒体40に記録されている各種の制御プログラムやデータの読み出しを行う装置である。MPU31は、可搬型記録媒体40に記録されている所定の制御プログラムを、記録媒体駆動装置28を介して読み出して実行することによって、後述する各種の制御処理を行うようにすることもできる。なお、可搬型記録媒体40としては、例えばCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)やDVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)規格のコネクタが備えられているフラッシュメモリなどがある。
このようなコンピュータ30を用いて眠気検知適用性判定装置20を構成するには、例えば、次に説明する眠気検知適用性判定処理をMPU31に行わせるための制御プログラムを作成する。作成された制御プログラムはハードディスク装置34若しくは可搬型記録媒体40に予め格納しておく。そして、MPU31に所定の指示を与えてこの制御プログラムを読み出させて実行させる。こうすることで、図14の構成により、図13の取得部21、検出部22、算出部23、判定部24、及び出力部25が各々有している機能の提供が可能となる。
図13の眠気検知適用性判定装置20は以上のように構成されている。
次に、眠気検知適用性判定装置20により行われる眠気検知適用性判定処理と、その処理手順とについて、図15を参照しながら説明する。図15は、眠気検知適用性判定処理の処理内容を図解したフローチャートである。
図15において、まず、S1では、心拍信号データ取得処理を取得部21が行う。この処理は、心電センサ21−1から出力される、被験者の心拍信号を受け取って、当該心拍信号を表している時系列データ(心拍信号データ)を記憶部21−2に記憶させる処理である。
次に、S2において、R波取得処理を検出部22のR波取得部22−1が行う。この処理は、S1の処理によって記憶部21−2に蓄えられている心拍信号データを読み出して、心拍信号の振幅が閾値以上の大きさであるポイントR(すなわち、振幅ピークR)を取得する処理である。
次に、S3において、RRI取得処理をRRI取得部22−2が行う。この処理は、S2の処理によって検出されたポイントRの各々の時間間隔(R−Rインターバルに対する時間間隔)を算出する処理である。
次に、S4では、ウィンドウ設定処理を算出部23の周期性計算部23−1が行う。この処理は、S1の処理によって記憶部21−2に蓄えられている心拍信号データを、所定の時間幅(例えば10秒間毎)のウィンドウで分割する処理である。
次に、S5では、周期性確認時間設定処理を周期性計算部23−1が行う。この処理は、S1の処理によって記憶部21−2に蓄えられている心拍信号データに対し、周期性の有無の判定の対象とする期間(例えば1分間)を、周期性確認時間として設定する処理である。
次に、S6では、ウィンドウ毎(ウィンドウにより分割された心拍信号データ毎)に、心拍信号データの所定の周期においての自己相関を計算する処理を周期性計算部23−1が行う。なお、この所定の周期としては、心拍間隔の変動に対するスペクトル密度分布において、RSAに起因するピークが生じる周波数の逆数が設定され、具体的には、例えば3秒から4秒程度の値が設定される。
次に、S7では、S6の処理により算出されたウィンドウ毎の自己相関値を、記憶部(図13では不図示)に記憶させて一時的に保持させる処理を周期性計算部23−1が行う。
次に、S8では、S5の処理により設定された周期性確認時間内の心拍信号データに対する、S6の処理によるウィンドウ毎の自己相関値の算出が終了したか否かを判定する処理を周期性計算部23−1が行う。周期性計算部23−1は、ここで、自己相関値の算出を全て終了したと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS9に処理を進める。一方、周期性計算部23−1は、ここで、自己相関値の算出が済んでいないものが残っていると判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S6へ処理を戻して、自己相関値の算出処理を更に行う。
次に、S9では、S7の処理によって保持されているウィンドウ毎の自己相関値を読み出して、全てのウィンドウでの自己相関値の加算平均値を算出する処理を周期性計算部23−1が行う。
次に、S10では、適用性判定処理を判定部24が行う。この処理は、S9の処理により算出された自己相関値の算術平均値が、所定の自己相関閾値よりも高い相関を示しているか否かの判定を行う。
次に、S11では、判定結果出力処理を出力部25が行う。この処理では、S10の処理による判定の結果として、自己相関値の算術平均値が所定の自己相関閾値よりも高い相関を示していたと判定した場合には、出力部25は、被験者の眠気を眠気検知システム10が適切に検知できるとの判定結果を出力する。一方、S10の処理による判定の結果として、自己相関値の算術平均値が自己相関閾値よりも高い相関を示してはいなかったと判定した場合には、出力部25は、眠気検知システム10では被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する。
以上のS11の処理が終了すると、この図15の眠気検知適用性判定処理が終了する。
図13の眠気検知適用性判定装置20は、以上のように動作することによって、図1の眠気検知システム10が被験者の眠気を適切に検知できるか否かの判定が行われる。
次に、この眠気検知適用性判定装置20の使用例について、図16を用いて説明する。
この使用例は、眠気検知システム10を装備した自動車の購入の検討時(S101)に、眠気検知システム10でドライバの眠気を適切に検知できるか否かの判定が、眠気検知適用性判定装置20を用いて実施される(S102)。そして、その判定結果がドライバに通知され(S103)、ドライバは、その通知を利用して、自動車の購入意思を最終決定する(S104)というものである。
なお、眠気検知適用性判定装置20を使用して、眠気検知システム10による被験者の眠気検知の適用性の判定を行う場合に、被験者に対して呼吸統制を行うようにしてもよい。呼吸統制は、例えばメトロノーム等を用いて、一定の周期のタイミングを被験者に知らせ、そのタイミングに合わせて呼吸を行うようにしてもらうことで、呼吸を比較的安定な状態に追い込むようにすることである。
被験者によっては、R−Rインターバルの時系列データに生じるRSAに起因する時間変動の周期性が、覚醒状態では認められずに睡眠状態では認められる場合があり、また、その逆の場合もある。これは、覚醒状態から睡眠状態への遷移において、呼吸は遅くなる(呼吸が減る)傾向があり、被験者によって、覚醒状態と睡眠状態とのどちらかにおいてのみ、上述の周期性が認められるためであると考えられる。従って、様々な周期のタイミングでの呼吸統制を実施しながら眠気検知システム10による被験者の眠気検知の適用性の判定を行い、その判定において呼吸統制の実施結果を加味することで、当該判定の精度の向上が期待できる。
図17のフローチャートは、呼吸統制を実施する場合における、眠気検知適用性判定装置20による、眠気検知システム10による被験者の眠気検知の適用性の判定の手順を表している。この場合には、まず、S111において、予め複数用意されている、呼吸統制における呼吸タイミングの周期パターン(例えば、2秒、3秒、4秒、…)のうちの1つの設定がメトロノーム等に対して行われる。そして、S112において、呼吸統制が開始されて被験者に呼吸を行ってもらい、その状態で、S113の眠気検知適用性判定処理(図15の処理)が眠気検知適用性判定装置20により行われる。その後、S114において、複数用意されていた、呼吸統制における呼吸タイミングの周期パターンの全てについて、眠気検知適用性判定処理を行ったか否かが判定される。ここで、呼吸タイミングの周期パターンの全てで眠気検知適用性判定処理を行ったと判定されたとき(判定結果がYesのとき)には、図17の手順が終了する。一方、呼吸タイミングの周期パターンに眠気検知適用性判定処理を行っていないものが残されていると判定されたとき(判定結果がNoのとき)には、S111に手順が戻り、残されていた周期パターンを設定した上での眠気検知適用性判定処理が行われる。
以上のように、眠気検知適用性判定装置20を使用して、眠気検知システム10による被験者の眠気検知の適用性の判定を行う場合に、呼吸統制を実施するようにしてもよい。
10 眠気検知システム
11 心拍検出部
12 心拍間隔算出部
13 スペクトル算出部
14 ピーク周波数算出部
15 ピーク周波数クラスタリング部
16 眠気状態グラフ作成部
17 覚醒度判定部
18 判定結果出力部
20 眠気検知適用性判定装置
21 取得部
21−1 心電センサ
21−2 記憶部
22 検出部
22−1 R波取得部
22−2 RRI取得部
23 算出部
23−1 周期性計算部
24 判定部
25 出力部
30 コンピュータ
31 MPU
32 ROM
33 RAM
34 ハードディスク装置
35 入力装置
36 出力装置
37 インタフェース装置
38 記録媒体駆動装置
39 バスライン
40 可搬型記録媒体

Claims (10)

  1. 心拍信号を用いて眠気の検知を行う眠気検知システムの被験者への適用性を判定する眠気検知適用性判定装置であって、
    被験者の心拍信号を取得する取得部、
    前記心拍信号から前記被験者の心拍間隔を検出する検出部、
    前記心拍間隔についての時系列データから、所定の周期においての該心拍間隔の時間変動の周期性の高さを算出する算出部、
    前記算出された周期性の高さが、所定の閾値よりも高いか否かの判定を行う判定部、及び
    前記算出された周期性の高さが前記所定の閾値よりも高いと前記判定部が判定した場合には、前記眠気検知システムが前記被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、前記算出された周期性の高さが前記所定の閾値よりも高くはないと前記判定部が判定した場合には、前記眠気検知システムでは前記被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する出力部
    を備えることを特徴とする眠気検知適用性判定装置。
  2. 前記算出部は、前記時系列データの前記所定の周期においての自己相関値を算出し、
    前記判定部は、前記算出された自己相関値が、所定の自己相関閾値よりも高い相関を示しているか否かの判定を行
    前記出力部は、前記算出された自己相関値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示していると前記判定部が判定した場合には、前記眠気検知システムが前記被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、前記算出された自己相関値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示してはいないと前記判定部が判定した場合には、前記眠気検知システムでは前記被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の眠気検知適用性判定装置。
  3. 前記算出部は、前記時系列データを所定の時間幅のウィンドウで分割して、該分割された時系列データ毎に前記所定の周期においての自己相関値を算出し、該算出された該分割された時系列データ毎の自己相関値の加算平均値を算出し、
    前記判定部は、前記算出された加算平均値が、前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示しているか否かの判定を行
    前記出力部は、前記算出された加算平均値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示していると前記判定部が判定した場合には、前記眠気検知システムが前記被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、前記算出された加算平均値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示してはいないと前記判定部が判定した場合には、前記眠気検知システムでは前記被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の眠気検知適用性判定装置。
  4. 心拍信号を用いて眠気の検知を行う眠気検知システムの被験者への適用性を判定する眠気検知適用性判定方法であって、
    被験者の心拍信号を取得して記憶装置に記憶し、
    前記記憶装置に記憶されている心拍信号から前記被験者の心拍間隔を検出し、
    前記検出された心拍間隔についての時系列データから、所定の周期においての該心拍間隔の時間変動の周期性の高さを算出し、
    前記算出された周期性の高さが、所定の閾値よりも高いか否かの判定を行い、
    前記算出された周期性の高さの判定において前記算出された周期性の高さが前記所定の閾値よりも高いと判定した場合には、前記眠気検知システムが前記被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、前記算出された周期性の高さの判定において前記算出された周期性の高さが前記所定の閾値よりも高くはないと判定した場合には、前記眠気検知システムでは前記被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する、
    ことを特徴とする眠気検知適用性判定方法。
  5. 前記周期性の高さの算出では、前記時系列データの前記所定の周期においての自己相関値を算出し、
    前記算出された周期性の高さの判定では、前記算出された自己相関値が、所定の自己相関閾値よりも高い相関を示しているか否かの判定を行
    前記判定結果の出力では、前記算出された周期性の高さの判定において前記算出された自己相関値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示していると判定した場合には、前記眠気検知システムが前記被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、前前記算出された周期性の高さの判定において記算出された自己相関値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示してはいないと判定した場合には、前記眠気検知システムでは前記被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の眠気検知適用性判定方法。
  6. 前記周期性の高さの算出では、前記時系列データを所定の時間幅のウィンドウで分割して、該分割された時系列データ毎に前記所定の周期においての自己相関値を算出し、該算出された該分割された時系列データ毎の自己相関値の加算平均値を算出し、
    前記算出された周期性の高さの判定では、前記算出された加算平均値が、前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示しているか否かの判定を行
    前記判定結果の出力では、前記算出された周期性の高さの判定において前記算出された加算平均値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示していると判定した場合には、前記眠気検知システムが前記被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、前記算出された周期性の高さの判定において前記算出された加算平均値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示してはいないと判定した場合には、前記眠気検知システムでは前記被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の眠気検知適用性判定方法。
  7. 前記心拍信号を取得するときに、前記被験者に対して呼吸統制を実施することを特徴とする請求項4から6のうちのいずれか一項に記載の眠気検知適用性判定方法。
  8. 心拍信号を用いて眠気の検知を行う眠気検知システムの被験者への適用性の判定をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、
    被験者の心拍信号を取得し、
    前記取得された心拍信号から前記被験者の心拍間隔を検出し、
    前記検出された心拍間隔についての時系列データから、所定の周期においての該心拍間隔の時間変動の周期性の高さを算出し、
    前記算出された周期性の高さが、所定の閾値よりも高いか否かの判定を行い、
    前記算出された周期性の高さの判定において前記算出された周期性の高さが前記所定の閾値よりも高いと判定した場合には、前記眠気検知システムが前記被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、前記算出された周期性の高さの判定において前記算出された周期性の高さが前記所定の閾値よりも高くはないと判定した場合には、前記眠気検知システムでは前記被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する、
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  9. 前記周期性の高さの算出では、前記時系列データの前記所定の周期においての自己相関値を算出し、
    前記算出された周期性の高さの判定では、前記算出された自己相関値が、所定の自己相関閾値よりも高い相関を示しているか否かの判定を行
    前記判定結果の出力では、前記算出された周期性の高さの判定において前記算出された自己相関値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示していると判定した場合には、前記眠気検知システムが前記被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、前前記算出された周期性の高さの判定において記算出された自己相関値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示してはいないと判定した場合には、前記眠気検知システムでは前記被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する、
    ことを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
  10. 前記周期性の高さの算出では、前記時系列データを所定の時間幅のウィンドウで分割して、該分割された時系列データ毎に前記所定の周期においての自己相関値を算出し、該算出された該分割された時系列データ毎の自己相関値の加算平均値を算出し、
    前記算出された周期性の高さの判定では、前記算出された加算平均値が、前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示しているか否かの判定を行
    前記判定結果の出力では、前記算出された周期性の高さの判定において前記算出された加算平均値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示していると判定した場合には、前記眠気検知システムが前記被験者の眠気を適切に検知できるとの判定結果を出力し、前記算出された周期性の高さの判定において前記算出された加算平均値が前記所定の自己相関閾値よりも高い相関を示してはいないと判定した場合には、前記眠気検知システムでは前記被験者の眠気を適切には検知できない場合があるとの判定結果を出力する、
    ことを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
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