JP5816895B2 - 流体摩擦伝達力制限装置 - Google Patents
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Description
更に、当該方式はトルク容量が非常に大きい、例えば、外径ψ100mm、幅52mmで、ローラーがψ8×32mm、18本使用では、ローラー面圧が3.0GPaになるときの負荷トルクは、150kg−m、に達する。
従来の図9、の軌道輪の内輪は、円すいの小径側では肉厚が薄く、大径側で厚い、外輪はその逆で、そのため噛み合ったときのローラと接する軌道輪内部の引っ張りと圧縮応力が両端で異なり当然、両端で弾性変形量も異なる。
図5、に噛み合ったときのローラの面圧による緊迫力分布を示す。図5の94が、円すい軌道輪の両端で同じになるように、図1、の50、のように両端の肉厚を同じにする、同時に、軌道輪の中央部を53、のように減肉して、中央部の半径方向の剛性(ばね定数)を低くする、この手段によれば弾性が増し噛み合い時の衝撃、振動の吸収能力が大幅に増える。また軌道の中央が湾曲した凸面形状になり、ローラーは点接触に近く、無負荷のオーバラニングは差動スベリが殆ど消えてボールベアリング並みの高速回転ができる。
F=ラジアル荷重Pで生ずるスラスト分力97、に、スプラインの摩擦抵抗を加えた合計 > バネ56、の予圧と、トルク負荷時の吸い込み力のとき。又は、ラジアル荷重を押付けたときの負荷圏93、の反対側の無負荷圏にスキマ96、が出来るとき、に緩む。しかし円すい角が5°では図6のスラスト分力97、はPの9%で小さすぎる。そこで、実施例に示す図1、図2のような偶力112、にすると、図5、の90、91、の負荷の不釣合いと、スプライン62、のラジアルスキマの遊びで傾いて、円すい角度の拡大と同じ効果で緊迫力が緩む。
参考:軸受メーカーカタログの、円すいコロ軸受の弾性変形と適正予圧、に関する項に詳述されている。
また、軸方向の相対弾性変位距離が増える分トルクの微調節が容易になる。
即ち、単純な二個の円環とローラと保持器だけで、超高圧の閉じ込め油膜を作り、そのせん断抵抗と、塑性変形抵抗とで、トルクを伝達するもので、電磁、空圧、油圧などの付勢エネルギーを全く要しない省エネで、堅牢で高トルクを断続したり、調速ができる。しかも結合時の入力と出力軸間の回転差を吸収して、衝撃を吸収する。接続後は、入力側のトルク変動、トルク振動を共振を遮断する。
図1、の実施例は、入力軸51の片端の外径に、軸心に対して5°傾斜した母線が一葉双曲線で成る円すい面を設けて、その周上に保持器58、を被せて保持器のポケット穴を軸心に対して43、の如く8〜15°傾斜させて、その穴にローラーを挿入し、ローラの外周に円すいの内径面のカップ50を被せる。ローラーは、円すいころでも中空でも球面ころでも、更にコイルバネ式のタワミころでも良い。この状態で入力軸にトルクを負荷すると、スキュウしたローラー57が円すい面で噛み合いロックして外輪50と入力軸51が一体で回る。そのとき外輪50と内輪51は、径方向に弾性変形し、軸方向には相対変位する。内外輪の径方向の弾性変位量に差があると、介在するローラーのピッチ円寸法(保持器の径寸法)が変化するので、両者の径方向の変形量を揃える。軸方向変位は、スプライン62、のスライド摺接によって許容される。この状態で外輪50、のフランジ部42、の側面にインボリュート曲面を設けて、そこをレバー80、で押すと、スプイライン62、を支点に偶力が生じて、円周上のローラーの緊迫力が図5、の90,91のように不釣合いになるとともにスラスト荷重で噛み合いが解除される。レバー80、の付勢を除くと、バネで外輪50は元の位置に押されて締結になる。締結のとき入出力軸間に高速の回転差と、トルクが存在すると、力積で瞬間トルクは巨大化する。
ローラーは弾性変位分だけ斜面を転がって、図では外輪の小径側に1〜2mm抜け出す、同時に内輪1と入力側の内輪35も外輪から2〜4mm抜け出す。
内輪35、を左に回すと外輪3、から抜け出して空転する。
コイルバネ形状のローラーは軸受鋼線材をコイル状に巻き、熱処理し、通常ローラー同様に外径を研削加工する。
図2、は、図1の構成でタンデムに配置した中間軌道輪40、を浮動状態にして、これに外力Pの偶力でローラーの緊迫力を緩めて、調速、遮断の手段を示す。
図3、は図1の構成をドアの蝶番に内臓のドアクローザ等、揺動用途への実施例図4、は図2、をドアの蝶番に内臓するドアクローザ等、揺動用途への実施例。
図7、は図2、の実施例を、制御を高度化した実施例。
図8、は弾性ローラーの中空、コイルバネローラーの実施例。
例えばヘリコプターのオートローテーションのクラッチを当該発明に置き換えると、信頼性が向上し、又ハイブリッド車の動力配分振り分け装置、並びに4WD車の差動制限装置、速度可変の粘性流体継手、クルマの変速機の同期クラッチドアクローザ、緩降機などに用いる。
2、33、40・・・出力側外輪インタミディエイトカム
3・・・入力側外輪インタミディエイトカム
4・・・入力軸フランジ
5・・・ナット
6・・・連結ロッド
7、8・・・皿バネ
9・・・入力側ローラー
10・・・出力側ローラー
11・・・保持器押さえばね
13・・・止めフランジ14・・操作レバー
15・・・入力側保持器
17・・・スラスト軸受
32、33,34・・・締結部材
35・・・入力側内輪
36・・・シム
37、38・・・取り付けボルト穴
42・・・突起フランジ
43、44、80・・・スキュウ角
49・・・入力側保持器
50・・・外輪
51・・・回転軸
52・・・出力軸。固定軸
53・・・外輪中央部
55・・・内輪中央部
56・・・予圧バネ
57・・・ローラー
58・・・保持器
59・・・ロッド
60・・・カム
62・・・スプライン
63・・・止め輪
64・・・ガイドピン
66・・・ノックピン
67・・・軌道中央突部
69・・・ガイド溝
72・・・固定側(出力軸)外筒
73・・・入力側(入力軸)外筒
75・・・スプライン
76・・・アイドラー転走面
77・・・アイドラローラ
78・・・操作ロッド
80・・・操作レバー
91・・・負荷圏
96・・・ラジアルスキマ
98・・・ラジアル荷重
94・・・緊迫力(面圧)
97・・・スラスト分力
101・・・回転軸
102・・・アイドラー制御傾斜角
112・・・偶力負荷方向
113、114・・・弾性ローラー
Claims (1)
- 外径が円すいの内輪と内径が円すいの外輪の間に保持器手段で回転軸に対して傾斜(スキュウ)して転動するローラーを複数個介装して、一方向にトルクを負荷すると接点下にトルクに比例する圧力で油剤が閉じ込められて固化遷移し油膜の塑性変形抵抗若しくはせん断抵抗で内輪と外輪間でトルクが伝達される流体摩擦伝達力制限装置において、トルク負荷によって軌道間にローラーが均等に噛み合って生ずるローラーの緊迫力に対して、外力を与えて該緊迫力に不釣り合いをもたらして、円すい面上をスキュウしたローラーが公転することで該不釣り合いが全周に伝播して全体の該緊迫力が変化する原理を用いた、滑りの度合いを調節する流体摩擦伝達力制限装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011290704A JP5816895B2 (ja) | 2011-12-26 | 2011-12-26 | 流体摩擦伝達力制限装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011290704A JP5816895B2 (ja) | 2011-12-26 | 2011-12-26 | 流体摩擦伝達力制限装置 |
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JP5816895B2 true JP5816895B2 (ja) | 2015-11-18 |
Family
ID=48910767
Family Applications (1)
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JP2011290704A Active JP5816895B2 (ja) | 2011-12-26 | 2011-12-26 | 流体摩擦伝達力制限装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2011-12-26 JP JP2011290704A patent/JP5816895B2/ja active Active
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