JP5816724B2 - 車両のフード移動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歩行者がフロントフードに衝突する際の衝撃を吸収する車両のフード移動装置に関する。
走行中の車両が歩行者に衝突すると、歩行者は車体前部のフード上面に二次衝突する場合がある。このため、従来、車両への歩行者の衝突時に、車両前方のフードを跳ね上げて、歩行者がフードに衝突するときの衝撃を吸収することが行われている(特許文献1参照)。
ここで、車両に衝突した歩行者が受ける衝撃としては、フードへの二次衝突、フード上から路面に転落することにより受ける衝撃などがある。
そこで、歩行者がフード上から路面に転落しにくいようにするためのフード制御装置が開発されている(特許文献2参照)。この装置は、車両に歩行者が衝突すると、フードの前端部を跳ね上げて衝撃を吸収する空間を形成し、その後、フードの後部側を跳ね上げて歩行者がフード上に載ったときの衝撃を吸収する空間を形成し、さらに、フードの前端部をさらに跳ね上げてフードを後方側に傾斜させて歩行者がフード上から路面上に転落するのを防止する。
特開2007−1539号公報 特開2007−38955号公報
これら従来のフードを移動させる手段は、ガス圧や火薬の爆発を利用して伸縮させるシリンダが用いられているが、エンジンルーム内には多くに装備品が配設されているので、シリンダをエンジンルーム内に配置するスペースが限られる。
また、従来のものでは、シリンダを伸縮させてフードを移動させるものであるので、フードの移動が上下方向とそれにともなう傾斜のみに限定されてしまい、歩行者がフード上から路面上に転落するのを防ぐにはフードの移動が不十分な場合がある。また、歩行者の車両への衝突からフードへの二次衝突、フード上から路面への転落は、非常に短時間で発生するため、ガス圧によるシリンダの伸縮では応答性に課題がある。一方、応答性の高い火薬の爆発によるシリンダの伸縮では、フードの複雑な移動は困難である。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、フードを移動させる手段を省スペースでエンジンルーム内に設置することができ、応答性が高く、またフードの移動方向の自由度が高い車両のフード移動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、車体前部のフードが設けられた車両(実施の形態における自動車1)のフード移動装置であって、フードは、車体前部に移動可能に支持され、フードの前後方向に所定間隔を有して配設された複数の第1磁石と、車体前部の前後方向に所定間隔を有して配設された複数の第2磁石と、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があるか否かを検知する歩行者衝突検知手段(実施の形態における歩行者衝突検知装置40)とを備え、第1磁石と第2磁石は、フードがエンジンルームを覆った状態で対向するように所定間隔を有して配置され、歩行者衝突検知手段により、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があると検知されると、第1磁石及び第2磁石の磁力によって第2磁石に対して第1磁石を離反する方向又は接近する方向に移動させることにより、フードの後側を車体に対して上方へ移動させた後に、フードの前側を車体に対して上方又は下方へ移動させることを特徴とする(請求項1)。
また、上記目的を達成するために本発明は、車体前部のフードが設けられた車両(実施の形態における自動車1)のフード移動装置であって、フードは、車体前部に移動可能に支持され、フードの前後方向に所定間隔を有して配設された複数の第1磁石と、車体前部の前後方向に所定間隔を有して配設された複数の第2磁石と、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があるか否かを検知する歩行者衝突検知手段とを備え、第1磁石と第2磁石は、フードがエンジンルームを覆った状態で対向するように所定間隔を有して配置され、歩行者衝突検知手段により、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があると検知されると、フードの後側を車体に対して上方へ移動させると同時にフードの前側を車体に対して上方へ移動させた後にフードの後側を下方へ移動させるか、又は、フードの後側を車体に対して上方へ移動させた後にフードの前側を車体に対して上方へ移動させると同時にフードの後側を下方へ移動させることを特徴とする(請求項2)。
また本発明は、第1磁石及び第2磁石の少なくとも一方が電磁石であることを特徴とする(請求項)。
また本発明は、歩行者衝突検知手段により、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があると検知されると、第1磁石及び第2磁石のうち電磁石で構成されたものを励磁させてフードを移動させるフード移動制御手段(実施の形態におけるコントローラ50)を備えることを特徴とする(請求項)。
また本発明のフードは、その後側が車体前部に設けられたヒンジ機構を介してフードの前側が上下方向に回動自在に支持されるとともに、前記ヒンジ機構に前記第1磁石が設けられ、フード移動制御手段は、歩行者衝突検知手段により、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があると検知されると、第1磁石及び第2磁石のうち電磁石で構成されたものを励磁させて、ヒンジ機構とともにフードの後側を該フードの前側に対して上方へ移動させることを特徴とする(請求項)。
以上説明したように、本発明に係わる車両用フード移動装置によれば、上記特徴を有することで、フードを移動させる手段を省スペースでエンジンルーム内に設置することができ、応答性が高く、またフードの移動方向の自由度が高い車両のフード移動装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係わる車両のフード移動装置が設けられた車両前側の側面側説明図を示す。 車両のフード移動装置が設けられた車両前側の斜視図を示す。 車両のフードが開けられた状態の車両前側の斜視図を示す。 フードを移動させる移動装置の構造図を示す。 本発明の一実施の形態に係わる車両のフード移動装置のブロック図を示す。 車両のフード移動装置によって移動されるフードの移動方向を説明するための説明図を示す。 本発明の他の実施の形態に係わるフードを移動させるフード移動装置の構造図を示す。 本発明の他の実施の形態に係わるフードを移動させるフード移動装置の構造図を示す。 本発明の他の実施の形態に係わるフード移動装置の配置を説明するための説明図を示す。 本発明の他の実施の形態に係わるフード移動装置の他の配置を説明するための説明図を示す。 本発明の他の実施の形態に係わるフード移動装置の構造図を示す。
以下、本発明の車両のフード移動装置の好ましい実施の形態を図1から図11に基づいて説明する。先ず、図1、図2、図3を参照して、車両のフード移動装置が設けられる車両の前側について概説する。なお、本実施例では車両として自動車を例にして説明する。
自動車1の車体3の前側には、図1、図2、図3に示すように、エンジンルーム5が設けられ、このエンジンルーム5の上部はフード10によって覆われている。車体3の前端部にはフロントバンパ13が配設されている。このフロントバンパ13は、バンパフェース14と、その内側に配設されて車幅方向へ延びるバンパビーム15とを備えている。バンパビーム15は、図示しない車体フレームに固定されており、被衝突物(歩行者)が衝突した際には弾性により形状が戻る方向に反発するように形状、強度が設計されている。
フード10は、その後端部の車幅方向両側に設けられた一対のフードヒンジ11を介して車体3に開閉自在に支持されている。フードヒンジ11は、2つのリンク部材11a、11bを回動自在に連結するとともに、各リンク部材11a、11bの端部に固定板12が回動自在に接続されてなる。固定板12の一方はボルト等によって車体3に固定され、固定板12の他方はボルト等によってフード10の裏面に固定されている。このため、フード10の後側は2つのリンク部材11a、11bの回動によって上下方向に移動自在である。フードヒンジ11は、通常、折り畳まれた状態でフード10の後側を支持し、折り畳まれた状態の一方のリンク部材11aは破断ボルト12aを介して車体3に接続され、他方のリンク部材11bは破断ボルト12aを介してフード10に接続されている。破断ボルト12aは、後述するように衝突時又は衝突する虞があるときに後述する移動装置21による上方への附勢によって破断して、一対のリンク部材11a、11bの回動を自由にして、フード10の上方への移動を可能にする。フード10の前端部はフードロック装置17により車体側にロックされている。フードロック装置17は、フード側に設けられたロックストライカ17aと、車体側に回動自在に設けられロックストライカ17aを係止及び係止解除可能なラッチ(図示せず)と、ラッチを回動させてロックストライカ17aを強制的にロック解除する解除駆動部17bとを有してなる。
解除駆動部17bは、後述するコントローラ50からの指令に応じて電力が供給されて駆動するアクチュエータ(例えば、ソレノイド、モータ等)である。解除駆動部17bは電力が供給されるとラッチを回動させて、ロックストライカ17aのロック状態を解除する。従って、フード10は、折り畳まれた状態のフードヒンジ11を介して車体3に支持された状態で前部側から開口される。なお、図3では、説明の都合上、フード10は、この後端側を支点として前側が上方に開いた状態を示しているが、走行時は図2に示すようにフード10はエンジンルーム5を覆った状態であり、フードヒンジ11とフードロック装置17によって保持される。
次に、フード移動装置20の全体構成について図1〜図5を参照しながら説明する。フード移動装置20は、図1に示すように、フード10を移動させる移動装置21と、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があるか否かを検知する歩行者衝突検知装置40と、歩行者衝突検知装置40により、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があると検知されると、移動装置21によってフード10を車体3に対して移動させるコントローラ50とを有してなる。
移動装置21は、図2、図3に示すように、フード10の裏面の車幅方向両側に前後方向に所定間隔を有して配設された複数の第1磁石30と、エンジンルーム5の車幅方向両側に前後方向に所定間隔を有して配設された複数の第2磁石22とを有してなる。第1磁石30と第2磁石22はフード10がエンジンルーム5を覆った状態で対向するように配置されている。第1磁石30は永久磁石であり、第2磁石22は電磁石である。
第1磁石30と第2磁石22の構造について図4を参照しながら説明する。先ず、第2磁石22から説明する。第2磁石22は、図4に示すように、上方から下方に3段連続するように形成された円筒形の鉄芯23,24,25と、これらの鉄芯23,24,25のそれぞれの周囲に巻かれたコイル26,27,28とを有して形成され、鉄芯内の孔部23a,24a,25aが上下方向に向くようにエンジンルーム5内に設置されている。なお、説明の都合上、上部に配設された第2磁石22を第2磁石22aと記し、上下方向中間部に配設された第2磁石22を第2磁石22bと記し、下部に配設された第2磁石22を第2磁石22cと記す。コイル26,27,28はコントローラ(図1参照)に電気的に接続されて、電力が供給され又は電力供給が遮断される。第2磁石22の各コイル26,27,28に電力が供給されると、対応する鉄芯23、24,25の下端部がN極となり、上端部がS極になる。また、供給される電力の電流方向を変えると、鉄芯23,24,25の下端部がS極となり、上端部がN極になる。
第1磁石30は、鉄芯30aが棒状に延びた永久磁石であり、第2磁石22a,22b,22cの孔部23a,24a,25aに挿抜可能に挿入される。鉄芯30aの下部はN極に励磁され、鉄芯30aの中間部はS極に励磁されている。S極は、各第2磁石22a,22b,22cの上下方向の長さよりも僅かに大きい長さを有してN極の上方位置に配置されている。このため、第1磁石30の鉄芯30aが第2磁石22の孔部23a,24a,25aに挿入された状態で、第2磁石22cの下部に配設されたコイル28に電力が供給されると、この第2磁石22cの下側がN極に励磁され、上側がS極に励磁される。従って、第2磁石22cのN極と第1磁石30のN極間の磁力(反発力)及び第2磁石22cのS極と第1磁石30のS極間の磁力(反発力)によって、第1磁石30は引き上げられて第2磁石22b内に移動する。
また、第2磁石22cに電力が供給された状態で第2磁石22bのコイル27に電力を供給すると、第2磁石22bの鉄芯24の下部はN極に励磁され、鉄芯24の上部はS極に励磁される。この状態で第2磁石22cへの電力供給を遮断すると、第2磁石22cは非励磁状態となり、第2磁石22bのN極と第1磁石30のN極間の磁力(反発力)及び第2磁石22bのS極と第1磁石30のS極間の磁力(反発力)によって、第1磁石30はさらに引き上げられて第2磁石22a内に移動する。
一方、第1磁石30が引き上がられた状態で、第2磁石22bに前述した場合と逆方向の電流が流れるように第2磁石22bに電力を供給すると、第2磁石22bの下側がS極に励磁され、上側がN極に励磁される。従って、第2磁石22bのS極と第1磁石30のS極間の磁力(吸引力)、第2磁石22bのS極と第1磁石30のS極間の磁力(吸引力)及びフード10の重力によって、第1磁石30は下方へ移動して第2磁石22b内に移動する。同様に、第2磁石22bを励磁した状態で、第2磁石22cに前述した場合と逆方向の電流が流れるように第2磁石22cに電力を供給すると、第1磁石30の鉄芯30aは下方へ移動して、第1磁石30は第2磁石22c内に移動する。
つまり、第2磁石22b,22cのコイル27,28への電力供給を制御すると、第1磁石30の上下位置を調整することができる。このため、第2磁石22への電力供給を制御することで、第2磁石22に対して第1磁石30を離反する方向に移動させたり、接近させたりすることができる。従って、図3に示すフード10の前端部側に設けられたフードロック装置17によるフード10のロック状態を解除すると、移動装置21によってフード10を上下方向に移動させることができる。なお、説明の都合上、図3に示すように、エンジンルーム5の車幅方向左側の前部に配設された第2磁石22を第2磁石左前22Lfと記し、エンジンルーム5の車幅方向左側の前後方向中間部に配設された第2磁石22を第2磁石左中22Lsと記し、エンジンルーム5の車幅方向左側の後部に配設された第2磁石22を第2磁石左後22Lbと記す。また。エンジンルーム5の車幅方向右側の前部に配設された第2磁石22を第2磁石右前22Rfと記し、エンジンルーム5の車幅方向右側の前後方向中間部に配設された第2磁石22を第2磁石右中22Rsと記し、エンジンルーム5の車幅方向右側の後部に配設された第2磁石22を第2磁石右後22Rbと記す。
次に、衝突検知センサ及び衝突予測装置について図1及び図2を参照しながら説明する。衝突検知センサ41は、図1及び図2に示すように、バンパビーム15の前面に取り付けられて衝突荷重を電気信号に変換して出力する。衝突予測装置42は、車室6内のフロントガラス7の後面側の車幅方向中央部に配設されたカメラ43を備え、カメラ43によって撮影された車両前方の撮像画像から歩行者が衝突する虞があるか否かを予測して出力するように構成されている。
次に、コントローラ50について、図1、図5、図6を参照しながら説明する。コントローラ50は、図5に示すように、衝突検知センサ41及び衝突予測装置42からの検出信号に応じて第2磁石22及び解除駆動部17bに電力を供給し、又は電力供給を遮断する。具体的には。コントローラ50は、衝突検知センサ41からの衝突荷重に対応する電気信号を受け取ると、この電気信号が、歩行者の衝突時の衝突荷重であるか否かを判断し、衝突時の衝突荷重であると判断すると、解除駆動部17bに電力を供給してフードロック装置17によるフード10のロック状態を解除するとともに、第2磁石左後22Lb及び第2磁石右後22Rbのコイル28に電力を供給する。従って、図1に示すように、第2磁石左後22Lb及び第2磁石右後22Rbに挿入されていた第1磁石30が上方へ引き上げられて、リンク部材11a、11bに設けられた破断ボルト12aが破断してフードヒンジ11が折り畳まれた状態から上方へ延びて、フード10は前側が傾斜した状態になる。ここで、衝突時の衝突荷重の大きさに応じて、第2磁石22b,22cのコイル27,26に電力供給すると、傾き角度をさらに大きくした状態でフード10を前側に傾斜させることができる。
また、コントローラ50は、衝突予測装置42から歩行者が衝突する虞がある旨の検出信号を受け取ると、衝突検知センサ41からの場合と同様に、解除駆動部17bに電力を供給してフードロック装置17によるフード10のロック状態を解除するとともに、第2磁石左後22Lb及び第2磁石右後22Rbのコイル28に電力を供給すると、第2磁石左後22Lb及び第2磁石右後22Rbに挿入されていた第1磁石30が上方へ引き上げられて、リンク部材11a、11bに設けられた破断ボルト12aが破断してフードヒンジ11が折り畳まれた状態から上方へ延びて、フード10が前側に傾斜させた状態にする。なお、コントローラ50は、衝突予測装置42から歩行者が衝突する虞の度合いに応じて、フード10の傾き角度を調整する。フード10の傾き角度の調整は、衝突検知センサ41の場合に準じるので、その説明は省略する。なお、コントローラ50には衝突検知センサ41及び衝突予測装置42が接続されているが、コントローラ50は、少なくともいずれかの装置等から歩行者が衝突し又は衝突する虞がある旨の信号を受け取ると、前述したようにフード10を傾斜させる。
また、コントローラ50は、衝突検知センサ41からの衝突荷重に対応する電気信号を受け取り、又は衝突予測装置42から歩行者が衝突する虞がある旨の検出信号を受け取って、フード10の後側を上方へ移動させてフード10を前側に傾斜させると同時に又は後に、図6(a)に示すように、フード10の前側が上方へ移動するように第2磁石左前22Lf及び第2磁石右前22Rfのコイル28に電力を供給してもよい。このようにすると、歩行者がフード10上に載ったときの衝撃を吸収する空間45をフード10の下方に形成することができる。
また、コントローラ50は、衝突検知センサ41からの衝突荷重に対応する電気信号を受け取り、又は衝突予測装置42から歩行者が衝突する虞がある旨の検出信号を受け取って、フード10の後側を上方へ移動させてフード10を前側に傾斜させると同時に又は後に、図6(b)に示すように、フード10の前側が下方へ移動するように第2磁石左前22Lf及び第2磁石右前22Rfのコイル28への電力供給を遮断してもよい。このようにすると、歩行者がフロントガラス7側への移動時のフード10への衝撃を吸収する空間46をより多く確保することができる。
さらに、コントローラ50は、衝突検知センサ41からの衝突荷重に対応する電気信号を受け取り、又は衝突予測装置42から歩行者が衝突する虞がある旨の検出信号を受け取って、フード10の後側を上方へ移動させてフード10を前側に傾斜させると同時に又は後に、図6(c)に示すように、フード10の前側が上方へ移動し、且つフード10の後側が下方へ移動するように、第2磁石左前22Lf、第2磁石右前22Rf、第2磁石左後22Lb、第2磁石右後22Rbのコイル26,27,28への電力供給を制御してもよい。このようにすると、歩行者がフード10上に載ったときの衝撃を吸収する空間47を形成することができ、また歩行者がフード10上から路面上に転落する虞を小さくすることができる。
なお、コントローラ50は、フード10の傾きに応じて第2磁石左中22Ls及び第2磁石右中22Rsへの電力供給を制御する。
前述した実施例のフード移動装置20では、第2磁石22aは円筒状の鉄芯23にコイル26が巻かれ、鉄芯23の孔部23aに第1磁石30が挿入可能に構成されたものを示したが、フード移動装置70は、図7に示すように、第2磁石60を円柱状の鉄芯61としてこの鉄芯61にコイル62を巻き、第1磁石30の鉄芯30aに対向するように配置したものでもよい。この場合には、第1磁石30の鉄芯30aの上下方向長さは前述した鉄芯30a(図4参照)の場合よりも短くする。第2磁石60のコイル62に供給される電流の大きさをコントローラ50が制御することで、第2磁石60に対する第1磁石30の上下位置を調整することができる。なお、この構造は前述した実施例よりも簡素であるので、コストを安価にすることができる。また第1磁石30の下端部に、第2磁石60との衝突を緩和するための緩衝材63を設けても良い。
また、フード移動装置80は、図8に示すように、円柱状の鉄芯61にコイル62を巻いて電磁石を構成する第2磁石81を前後方向又は車幅方向に複数リニアに並べて第2磁石群82を構成し、並べられた複数の第2磁石81の上方に対向するように第1磁石83をフード10の裏面に設けて、第1磁石83及び第2磁石群82によってリニアモータを構成してもよい。この場合、第1磁石83は、対向する第2磁石81側に磁極がくるように構成される。本実施例では車両前側から後側に向かってN極、S極、N極・・・が配置されている。
第2磁石群82は、図9に示すように、エンジンルーム5の車幅方向両端部に前後方向に延びるように設置される。このように第2磁石群82を配置して、第2磁石81のフード側の鉄芯の磁極をN極又はS極になるように励磁の切替を制御すると、第2磁石81と第1磁石83のN極とS極の引き合う力と、N極同士・S極同士の反発する力によりフード10を前後方向に移動させることができる。なお、第1磁石81をフード10の裏面の前側及び後側にフード幅方向に延びるように設け、第2磁石群82を図10に示すように、第1磁石81に対向するようにエンジンルーム5の前側及び後側に設けてもよい。このようにして、第2磁石81のフード側の鉄芯の磁極をN極又はS極になるように励磁の切替を制御すると、第2磁石81と第1磁石83のN極とS極の引き合う力と、N極同士・S極同士の反発する力によりフード10を車幅方向に移動させることができる。
このように、フード移動装置20,70,80の移動装置21は、第1磁石及び第2磁石から構成され、またエンジンルームの周囲に複数配設されている。このため、各磁石の大きさを小さくすることができ、移動装置21を省スペースでエンジンルーム5内に設置することができる。また、第2磁石への電力の供給制御によって第1磁石が移動するので、フード10の移動に対する応答性を高めることができる。
なお、前述した実施例では、第2磁石22を電磁石としたが、永久磁石にしてもよい。この場合には、第1磁石30と第2磁石22との間に磁界を遮断する板部材(例えば、導電板)を挿入しておき、歩行者が衝突し又は衝突する虞があるときに板部材を取り除くような装置が必要になる。
また、前述した実施例では、フード10はフードヒンジ11とフードロック装置17によって支持されているが、フードヒンジ11とフードロックストライカは所定以上の剪断力が作用すると破断する破断ボルトを介して車体3又はフード10に取り付けられてもよい。このようにすると、歩行者が衝突すると、破断ボルトが破断してフード10が車体3に対して非接続状態となって、フード移動装置20,70,80によってフード10の移動が可能になる。
また、図11に示すように、フード10の後側にヒンジ機構35を設け、このヒンジ機構35の下部に第1磁石30を設け、この第1磁石30に対向するエンジンルーム5内に第2磁石22を設けてもよい。このようにすると、第2磁石22に電力を供給して第1磁石30を上方へ移動させると、フード10の前側を固定し、この固定したフード10の前側を支点としてフード10の後側を円周方向上側へ移動させることができる。このため、フード10の下方に空間部36が形成されてフード10の変形が容易になり、歩行者の衝撃をフード10で確実に吸収させることができる。
また、前述した実施例では、フード移動装置20によってフード10を移動させる場合を示したが、移動の対象を車両の側部ドア、後部ドア、天井にしてもよい。
1 自動車(車両)
3 車体
10 フード
20、70、80 フード移動装置
22 第2磁石
30 第1磁石
35 ヒンジ機構
40 歩行者衝突検知装置(歩行者衝突検知手段)
50 コントローラ(フード移動制御手段)

Claims (5)

  1. 車体前部のフードが設けられた車両のフード移動装置であって、
    前記フードは、前記車体前部に移動可能に支持され、
    前記フードの前後方向に所定間隔を有して配設された複数の第1磁石と、
    前記車体前部の前後方向に所定間隔を有して配設された複数の第2磁石と、
    車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があるか否かを検知する歩行者衝突検知手段とを備え、
    前記第1磁石と前記第2磁石は、前記フードがエンジンルームを覆った状態で対向するように所定間隔を有して配置され、
    前記歩行者衝突検知手段により、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があると検知されると、前記第1磁石及び前記第2磁石の磁力によって前記第2磁石に対して前記第1磁石を離反する方向又は接近する方向に移動させることにより、前記フードの後側を前記車体に対して上方へ移動させた後に、前記フードの前側を前記車体に対して上方又は下方へ移動させる
    ことを特徴とする車両のフード移動装置。
  2. 車体前部のフードが設けられた車両のフード移動装置であって、
    前記フードは、前記車体前部に移動可能に支持され、
    前記フードの前後方向に所定間隔を有して配設された複数の第1磁石と、
    前記車体前部の前後方向に所定間隔を有して配設された複数の第2磁石と、
    車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があるか否かを検知する歩行者衝突検知手段とを備え、
    前記第1磁石と前記第2磁石は、前記フードがエンジンルームを覆った状態で対向するように所定間隔を有して配置され、
    前記歩行者衝突検知手段により、前記車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があると検知されると、前記フードの後側を前記車体に対して上方へ移動させると同時に前記フードの前側を前記車体に対して上方へ移動させた後に前記フードの後側を下方へ移動させるか、又は、
    前記フードの後側を前記車体に対して上方へ移動させた後に前記フードの前側を前記車体に対して上方へ移動させると同時に前記フードの後側を下方へ移動させる
    ことを特徴とする車両のフード移動装置。
  3. 前記第1磁石及び前記第2磁石の少なくとも一方が電磁石である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両のフード移動装置。
  4. 前記歩行者衝突検知手段により、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があると検知されると、前記第1磁石及び前記第2磁石のうち前記電磁石で構成されたものを励磁させて前記フードを移動させるフード移動制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項に記載の車両のフード移動装置。
  5. 前記フードは、その後側が前記車体前部に設けられたヒンジ機構を介して前記フードの前側が上下方向に回動自在に支持されるとともに、前記ヒンジ機構に前記第1磁石が設けられ、
    記フード移動制御手段は、前記歩行者衝突検知手段により、車両に歩行者が衝突し、又は歩行者が衝突する虞があると検知されると、前記第1磁石及び前記第2磁石のうち前記電磁石で構成されたものを励磁させて、前記ヒンジ機構とともに前記フードの後側を該フードの前側に対して上方へ移動させる
    ことを特徴とする請求項に記載の車両のフード移動装置。
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