JP5816687B2 - イオンビームを用いた有機材料の深層グラフト処理方法 - Google Patents
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Description
ポリマー材料を電子衝撃型又はガンマ放射線型の電離放射線にさらすことで、遊離基が生成される(イオン化反応)。当該遊離基は、架橋反応として知られる反応で結合することで、有機材料の原子間に新たな共有結合を生じさせることができる。また、当該遊離基を利用すれば、外部から、有機材料の原子を用いて、モノマーをグラフトすることもできる。遊離基は、ビニル型又はアクリル型の不飽和結合を有するモノマーと反応する。電子衝撃又はガンマ放射線による電離放射線を、照射装置と組み合わせて使用すれば、非常に異なった形式の支持体をグラフトすることができる。それら支持体とは、例えば、薄膜、テキスタイル面、コンパウンド充填顆粒(compound-filled granules)、医療機器である。グラフトが可能なビニル型、アリル型、アクリル型の不飽和結合を有するモノマーは、電離放射線を作用させれば、炭素鎖に結合することも可能であろう。モノマーが有する他の化学官能基(又はリガンド)によっては、支持体材料には、特定の特性(防腐特性、イオン交換特性、付着促進特性など)が永続的に与えられる。
ガンマ線を発生させるユニットは、技術的見地からも安全の見地からも、管理が極端に難しい。こうしたユニットは、ロッドの形をした放射性コバルト60線源から成り、当該ロッドは、厚み2m[メートル]の壁を備えたコンクリート製の遮蔽区画に密封されている。当該区画の中には、線源のストックを貯蔵するプールも収容されている。これは、「休止」状態にある線源からの生体保護を目的としている。「稼働」状態では、容器(別名トレイ)を運ぶ搬送機が、処理対象の物品を線源の周辺で移動させると共に、当該物品を搬送して区画に出し入れする。こうした複雑な構成のおかげで、放射線を確実に封じ込めながら、物品を停止させることなしに通過させることができる。線源のパワーは数百万キュリーに達する場合もある。
また、上とは別の、物理的な問題もある。これは、ガンマ放射線及び電子の過度の透過力に関連している(ガンマ放射線で数メートル、電子で数mm [ミリメートル])。ここまで大きな透過力は、有機材料のバルク特性を変化させることなく表面を処理する、という内容の作業には適していない。実際、エラストマの場合では、バルク弾性特性が失われたり剛性が増したりして、剛性のレベルが上がり、形状加工された表面(例えば、フロントガラス)に形を合わせることができなくなってしまう場合もあるが、こうした事態は望ましくない。
(a)イオン衝撃処理
・イオンビームのイオンは、ヘリウム(He)、ホウ素(B)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のイオンを構成要素として構成されるリストから選択され、
・イオン加速電圧は10kV[キロボルト]以上又は1000kV以下であり、
・有機材料の処理温度は当該有機材料の融解温度以下であり、
・単位面積あたりのイオン量は、1012ions/cm2から1018ions/cm2の範囲におさまるように選択され、イオン衝撃によって、次のステップでモノマーのグラフトに用いられる遊離基溜り(reservoir)を成す層が形成される。当該遊離基溜りは、数マイクロメートル程度の厚みの表面層を特徴とする。また、この遊離基溜りについては、必須ではないが、最表面層によって周囲の環境から隔絶してもよい。当該最表面層は、イオン衝撃によって完全に架橋されたものであって、基本的にアモルファス炭素によって構成される。最表面の当該アモルファス炭素層は、本質的に反応性が低く、遊離基溜りを周囲環境から守って安定させる作用を有し、また、有機材料の表面の硬度を高めるのに役立つ。
遊離基溜りに存在する分子にモノマーをグラフトさせる目的で慎重に選択された拡散温度において、表面から遊離基溜りに向けてモノマーを拡散させる処理。拡散温度は、以下の結果が得られるように選択しなければならない。
・処理厚み(安定化層+遊離基溜り)の中に存在する遊離基が活性化される。
・遊離基のメカニズムが促進され、その結果、溜りに存在する分子にモノマーがグラフトされる。
・環境温度に戻る過程で有機材料の特性が損なわれないことが保証される。
・疎水性モノマー:2- (perfluoro-3-methylbutyl) ethylmethacrylate、3- (perfluoro-3-methylbutyl)-2-hydroxypropyl methacrylate
・抗菌剤モノマー:dimethyloctyl ammonium ethylmethacrylate、bromide又はchloride、ethylene glycol methacrylate phosphate - silver ion complex
加速電圧及び単位面積あたりイオン量について、本発明に従って選択した範囲を用いれば、イオン衝撃による深層グラフトが可能となると共に、1マイクロメートル程度の厚みの処理が可能となる最適化実験条件を選択することができる、ということを発明者は確認した。
本発明の方法には、バルク特性(bulk property)を変えることなく1マイクロメートル程度の厚みにわたって、有機材料の表面特性を変化させることができる、という効果がある。
処理した領域の表面抵抗値(単位はΩ/□[オーム/平方])の計測はIEC規格60093に従って行う。
本発明の方法には、有機材料のバルク特性を変化させることなしに、厚く、それゆえに過酷な使用条件でも長期間効果を発揮できる、という疎水性又は抗菌性のバリアを生成する効果がある。実際的な利用法として、環境中の湿気を通さないようにプラスチック製のビンに処理を施せば、こうしたプラスチック製のビンは、ガラス製のビンの代わりに使用することができるであろう。また、別の例では、本発明の方法は、表面の硬さと優れた湿潤性(親水性)とを併せ持ち、水ベースのラッカーの使用に非常に適したエラストマを提供することができる、という効果を有する。
・単位面積あたりのイオン量を1013ions/cm2から5×1017ions/cm2の範囲とすること。
・ポリマー材料はポリマー、エラストマ、または樹脂のファミリーに属すること。
・イオン加速電圧を20kVから200kVの範囲とすること。
本発明に関する上記以外の特徴及び効果については、添付図面を参照しながら、非限定的な実施形に関する以下の詳細な説明を読むことで明らかになるであろう。
イオンビームはHe+、He2+イオンから成り、電流は5mA[ミリアンペア]であった。He+、He2+イオンの比率は、(He+/He2+)=10であった。引出・加速電圧は35kVとし、He+エネルギは35keV [キロ電子ボルト]、He2+エネルギは90keVであった。
ポリカーボネートの表面抵抗の経時変化を、IEC規格60093に従って実行した。すなわち、2つの電極を、一方は径dを有するディスクの形で、他方は内径Dを有して前記ディスクと中心が一致したリングの形で構成し、1分後にこれら電極の間の電気抵抗を計測した。電極をポリカーボネートの表面に置き、100V [ボルト]の電圧をかけた。Dは15mmとし、dは6mmとした。表面抵抗の計測は1015Ω/□未満の値についてのみ可能であった。
イオンビームは、電流が300μA[マイクロアンペア]、He+及びHe2+イオンから成り(比率:He+/He2+=10)、引出・加速電圧は35kVであった。He+エネルギは35keVであり、He2+のそれは90keVであった。処理対象サンプルをビームに対して移動させ、移動速度は80mm/秒であり、戻りの際に3mmずつ横方向にずらした。必要な処理量を達成するために、複数回移動させる形で処理を実行した。
グラフト処理条件は同一であった。すなわち、10重量%のアクリル酸溶液(CH2=CH−COOH)に24時間浸漬し、温度は40℃に保った。
この結果を下の表1にまとめた。
イオンビームは、電流が300μAであって、N+、N2+及びN3+イオンから成り(比率は、順番に60%、40%、10%)、引出・加速電圧は35kVであった。N+のエネルギは35keV、N2+のそれは90keV、N3+のそれは105keVであった。
処理対象サンプルをビームに対して移動速度は80mm/秒で移動させた。戻りの際に3mmずつ横方向にずらした。必要な処理量を達成するために、複数回移動させる形で処理を実行した。
・10容量%のアクリル酸溶液(CH2=CH−COOH)、温度は40℃に維持;
・10容量%のアクリル酸溶液(CH2=CH−COOH)、温度は60℃に維持。
N1×Eion(E1)=N2×Eion(E2)
この式において、
・N1は、イオン(1)の最大抵抗値ジャンプステップに関わるイオン量(単位面積あたりのイオンの数)である;
・E1はイオン(1)のエネルギである;
・Eion(E1)は、イオン(1)のポリマー中の軌跡の開始における電離エネルギである。このエネルギは、電離の形でイオン(1)がポリマーの電子に解放するエネルギに相当する;
・N2は、イオン(2)の最大抵抗値ジャンプステップに関わるイオン量(単位面積あたりのイオンの数)である;
・E2はイオン(2)のエネルギである;
・Eion(E2)は、イオン(2)のポリマー中の軌跡の開始における電離エネルギである。
本発明の方法は以下の効果によって特徴づけられる。
・溶液のモノマーのアクセスにとって最適量の遊離基溜まりの生成。プラズマ、電子ビーム、ガンマ放射線を用いる他のグラフト技術には、遊離基が深い位置で生成されるためにモノマーがアクセスできず、材料のバルク特性も劣化する、という不都合がある。
殺菌作用を有することが知られているイオン(例えば、銀イオン(Ag+)、銅イオン(Cu2+)、亜鉛イオン(Zn2+)など)を蓄積し、放出するグラフト層を生成するための実施形は、2つ存在する。どちらの実施形を選択するかは、基本的にコストによって決まる。ここで選択基準の例を挙げるとすれば、グラフトされるモノマーのコスト、そして、抗菌作用を得るために実行する必要のある手順の数である(浸漬する溶液は1種類か2種類か)。
・第1ステップでは、ポリマーにイオン衝撃が与えられ、そして当該ポリマーは、金属イオンとの間で弱結合(キレート化タイプ)を確立する能力のあるモノマーでグラフトされる。ここで挙げられる例はアクリル酸である。アクリル酸の水酸基の非結合電子対は、キレート化によって金属イオンを捕えることができる。
・長期間にわたって以下のような効果的な抗菌作用を保証すること。
−殺菌濃度閾値を上回っており、
−想定される用途にとって有意な期間にわたって効果を維持する。
・例えば、Ag+イオンを得るための貴金属の量を減らすことで、実施のコストを下げること。
発明者は、イオン衝撃のパラメータに基づいて金属イオン蓄積量に関する予測を立てるのに有用な公式を確立することを目的とした、金属イオンのグラフト及び蓄積のモデルを開発した。
このモデルには、以下の点がまとめられている。
−ポリマーを構成するモノマーは、それが持ちうる遊離基の数について均等なチャンスを有する。遊離基の数は最表面からイオンの軌跡の終わりまでの間で減少していく。
−これらの遊離基が安定化層に蓄積され、その数はグラフトの瞬間まで一定である。
・グラフト用のモノマーのグラフト処理は、ポリマーを構成するモノマーの大きさによって制限される。グラフトされるモノマーの大きさがポリマーを構成するモノマーの大きさに匹敵する場合、ポリマーを構成するモノマーに複数のモノマーをグラフトすることはできない。グラフトには以下の規則がある。すなわち、ポリマーを構成するモノマーにグラフトできるモノマーの数Ngは、Lp>Lgとした場合、(Lp/Lg)から(Lp/Lg)−1の範囲となる。ここで、Lgはグラフトされるモノマーの長さであり、Lpはポリマーを構成するモノマーの長さである。Lp<Lgとした場合、NgはLp/(Lg+1)に等しくなる。
Nion=(1/2).6.02×1023.Ep.(ρ/Mmol).K.A
・Nionは、蓄積及び放出することの可能な単位面積あたりの殺菌性イオンの数を示す。
・Ep:イオン衝撃及びグラフトの厚みを示す。この厚みは、イオンのエネルギ及び性質と、ポリマーの性質とによって決まり、TRIM&SRIMソフトウェアを用いて計算することができる。
・Mmol:ポリマーを構成するモノマーのモル重量を示す;
・K:ポリマーを構成するモノマー1つにつきグラフトされるモノマーの平均数を示す;
−Lp>Lgの場合、KはLp/LgからLp/Lg−1の範囲にあり、平均値は、K=(2×(Lp/Lg)−1)/2”で得られる。
−この数値Kは、実験によって精度を上げたり修正したりしてもよいし、更には実験から直接導き出してもよい。これを実現するには、RBS(Rutherford Back Scattering)として知られる技術を用いる。当該技術を用いれば、層ごとにスプレーを行うことで、質量分析によってスプレーされた元素の構成を導き出すことができる。例えば、グラフトされたアクリル酸の存在に起因する単位面積あたりの酸素原子の数を評価し、単位面積あたりのアクリル酸モノマーの数を導き出すことができる。先ず、アクリル酸モノマー1つにつき2つの酸素原子が必要であることが分かっており、次いで、これらの原子がポリマーから生じることはありえないことが分かっているからである。実験的な補正要因の適用によって、数値Kは修正することができる。
Cs=(Nion/Nat)×ρ
・Nionは単位面積あたりの蓄積、放出可能な殺菌性金属イオンの数を示す。
・ρは、殺菌性金属イオンの発生源である金属のバルク密度を示す。
この式を用いれば、ポリマーのグラフト層に蓄積され放出されるイオンの数の推定値を得ることができ、所定量の流体に関する殺菌効果を推計、予測することができる。
例えば以下の場合について考える。すなわち、安定化層と最適な遊離基溜まり(最大の抵抗値ジャンプステップ)が得られるように算出された異なる量の3種類のイオン、He、N、Arを用い、同じエネルギでイオン衝撃をPP(ポリプロピレン)に与え、イオン衝撃の後には、アクリル酸でグラフトが行われ、最終的に銀又は銅の溶液に浸漬される、という場合である。式のパラメータは以下の値で初期設定される。
・ポリマーのモノマーのモル重量:Mmol=42g [グラム](モノマー:CH2=CH−CH3)。
・ポリマーを構成するモノマー1つにつきグラフトされるモノマー数の推計値:K=0.5。グラフトされるモノマー(CH2=CH−COOH)のサイズは、ポリマー(CH2=CH−CH3)のモノマーのそれにほぼ匹敵する。
蓄積され放出される、殺菌性金属イオンの表面付着量を計算し、これを殺菌濃度閾値に関する知識と組み合わせて考えた場合、効果的な殺菌作用を備えることのできる流体量の予測が可能となる。
本発明の方法を用いれば、最適な特性(親水性、疎水性、抗菌性、金属イオン交換体)を有するグラフト層の形成が可能となるイオン衝撃パラメータを決定することができ、多くの実施条件を開放しておくことができる(グラフトすされるモノマーの溶液の性質、温度、濃度、そして、グラフトされた層に付着される金属イオン)。これら実施条件が影響を与えるのは化学反応速度の点(結果を得る速度)だけである。これらの条件は結果自体にはほとんど影響しない。これらの実施条件は業者の権限の範囲内であり、業者は、生産率、経済的コストその他とのすりあわせを行う事前のテストの間に、これら条件を調節しなければならない。一般論として、発明者の推奨するところでは、事前のテストには40℃を超えない温度の溶液を用いてグラフト前の遊離基の再結合を避け、同溶液の濃度は10容量%未満として、殺菌性イオンを用いたグラフト処理中又は付着処理中の溶液の均質性を高いものとするのがよい。
(1)処理されていない有機材料(曲線1)。本質的に強い絶縁性を有する。
(2)本発明の方法を用いて処理した同じ有機材料(曲線2)。最適な遊離基の最適化された溜まりを有する。このことは、期間(d)の後に見られる抵抗値ジャンプステップ(h)によって容易に確認される。この遅延は、環境中の酸素がアモルファス炭素層(1)を通って拡散するのに要する時間に対応している。この層(1)が厚いほど、遅延も長くなる。
横座標(T)は時間を表し、縦座標(R)は表面抵抗(単位はΩ/□)を表す。
図3は、実験で得られたポリカーボネートの表面抵抗の経時変化を、4種類の異なるヘリウム量について示している。ヘリウム量は、1015ions/cm2(曲線1)、2.5×1015ions/cm2(曲線2)、5×1015ions/cm2(曲線3)、2.5×1016ions/cm2(曲線4)である。抵抗の測定はIEC規格60093に従って行った。本方法で用いた抵抗測定法では、1015Ω/□以上の抵抗を計測することはできなかった。計測できなかった部分はグラフでは、1015Ω/□を超えた位置の範囲Nで示されている。横座標はサンプルが処理されてから表面抵抗が計測されるまでの時間を示し、単位は日数である。縦座標は表面抵抗の計測値を示し、単位はΩ/□である。ヘリウム量が1015ions/cm2の場合に対応する曲線1からは、本発明の方法を用いた処理の後、抵抗値は1ヵ月をかけて1.5×1016Ω/□から5×1012Ω/□へと約3桁下がり、その後突然、元の値である約1.5×1016Ω/□を回復したことが分かる。3桁の抵抗値ステップは、30日目あたりの段差の形で明らかに見て取ることができる。この抵抗値ステップは、空気中の酸素と迅速に結合する深層遊離基溜まりの存在を明らかにしている。いかなる特定の科学的理論にも拘束されるものではないが、この30日という期間は、環境中の酸素が拡散して、周囲環境と遊離基溜まりとの間に介在する最表面の比較的アモルファスな炭素の層を通過するのに要する時間を示しているはずである。それぞれ、2.5×1015ions/cm2、5×1015ions/cm2、2.5×1016ions/cm2のヘリウム量に対応する曲線2、3、4からは、120日超の期間、表面抵抗がほぼ1011Ω/□、5×109Ω/□、1.5×108Ω/□の値で安定していることが分かる。いかなる特定の科学的理論にも拘束されるものではないが、2.5×1015ions/cm2を上回る量を用いて得られる層は、非常に安定している。これは、極めてわずかな遊離基しか含まれていないためだと考えられる。これらの層は完全な架橋の賜物であり、これによって、アモルファス炭素原子の層が形成されることになる。表面抵抗の測定は、モノマーの最適な深層グラフトを可能にするイオン量(この例では1015ions/cm2)を特定する方法として効果的なものである。本発明の方法では、一般論として、抵抗値ジャンプステップが最大となる量を特定することを推奨する。この特定処理に要する時間を短縮するためには、サンプルの温度を高くすることで、環境中の酸素の拡散速度を上げるのがよいであろう。
・有機材料はイオンビームに対して0.1mm/sから1000mm/sの範囲の速度VDで移動させればよい。これにより、サンプルを移動させて、ビームよりも大きい寸法の領域を処理することが可能となる。移動速度は一定でもよいし可変でもよい。1つの実施形では有機材料を移動させて、イオンビームは動かさない。また、別の実施形では、イオンビームを有機材料上に走らせる。イオンビームを移動させながら、有機材料を移動させることも可能である。1つの実施形では、有機材料の同じ領域を速度VDで複数回(N)イオンビームの下を移動させる。こうすれば、N回の完了時には、当該領域が受けたイオン量の合計に相当するイオン量で有機材料の同一領域を処理することができる。また、留意すべき点として、有機材料の寸法が許す場合には、静止状態で1回又は複数回イオンの「フラッシュ」を発する、という形で処理ステップを実現できるかもしれない。
Claims (13)
- モノマーを有機材料の深層にグラフトする深層グラフト処理方法であって、当該深層グラフト処理方法は、連続して実行される2つの処理を含み、当該2つの処理とは、
(a)イオンビームを用いたイオン衝撃処理と、
(b)モノマーのグラフト処理と、であって、
(a)のイオン衝撃処理において、
・20nmから3000nmの範囲の厚みeradを有する層(1)の中に遊離基溜まりが形成され、
・0nmから3000nmの範囲の厚みestabを有する遊離基溜まり(1)と表面との間に介在する安定化層(2)が形成され、
イオンビームのイオンは、ヘリウム(He)、ホウ素(B)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のイオンを構成要素とするリストから選択され、
イオン加速電圧は10kV以上かつ1000kV以下であり、
有機材料の処理温度は当該有機材料の融解温度以下であり、
単位面積あたりのイオン量は、1012ions/cm2から1018ions/cm2の範囲におさまるように選択され、当該選択にあたっては、有機材料の表面抵抗率の経時変化の計測値を用いて最大の抵抗値ジャンプステップを生じさせるイオン量が特定されること、そして、
(b)のグラフト処理は、モノマー(M)を表面から安定化層(2)を経て遊離基溜まり(1)まで拡散させる処理から成ること、
を特徴とする深層グラフト処理方法。 - いずれかのイオンについて、遊離基溜まり(1)及び安定化層(2)の形成にあたっての単位面積あたりのイオン量を選択する処理は、実験データに基づいて実行され、当該実験データは、事前に得られたものであり、所定のエネルギにおける別種類のイオンについて、最大の抵抗値ジャンプステップを生じさせる単位面積あたりのイオン量を示すものであること、
を特徴とする請求項1に記載の深層グラフト処理方法。 - 単位面積あたりのイオン量が1013ions/cm2から5×1017ions/cm2の範囲にあること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の深層グラフト処理方法。 - イオン加速電圧が20kVから200kVの範囲にあること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の深層グラフト処理方法。 - (b)のグラフト処理は環境温度から有機材料の融解温度Tfまでの範囲にある温度で行われること、
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の深層グラフト処理方法。 - 選択されるモノマー(M)は、親水性、疎水性、抗菌性の特性の少なくとも1つを有すること、
を特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の深層グラフト処理方法。 - 所定のイオンについて、遊離基溜まり(1)に対応するグラフト層に溜まる殺菌性金属イオンの表面付着の生成に当たり、量(V)及び接触面域(S)を有する流体(4)における濃度が前記殺菌性金属イオンに特有な閾値殺菌濃度を上回ることが可能となるようエネルギを選択する処理が、立証済みのデータに基づいて実行され、
当該立証済みのデータは、処理の厚みと、ポリマーのバルク密度と、ポリマーを構成するモノマーのモル質量と、ポリマーを構成するモノマー1つにつきグラフトされるモノマーの数と、グラフトされたモノマーによって結合される殺菌性金属イオンの数とに基づいて、単位面積あたりの殺菌性金属イオンの数の変化を表すのに用いることが可能なものであること、
を特徴とする請求項6に記載の深層グラフト処理方法。 - 有機材料は、0.1mm/秒から1000mm/秒の範囲の速度VDで、イオンビームに対して移動可能であること、
を特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の深層グラフト処理方法。 - 有機材料の同一領域が、速度VDで複数のN本の経路を通る形でイオンビームの下を移動させられること、
を特徴とする請求項8に記載の深層グラフト処理方法。 - 有機材料は、ポリマー、エラストマ、及び樹脂からなる群から選択されること、
を特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の深層グラフト処理方法。 - モノマーを有機材料の深層にグラフトする深層グラフト処理により部品を製造する方法であって、当該深層グラフト処理は、連続して実行される2つの処理を含み、当該2つの処理とは、
(a)イオンビームを用いたイオン衝撃処理と、
(b)モノマーのグラフト処理と、であって、
(a)のイオン衝撃処理において、
・20nmから3000nmの範囲の厚みe rad を有する層(1)の中に遊離基溜まりが形成され、
・0nmから3000nmの範囲の厚みe stab を有する遊離基溜まり(1)と表面との間に介在する安定化層(2)が形成され、
イオンビームのイオンは、ヘリウム(He)、ホウ素(B)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のイオンを構成要素とするリストから選択され、
イオン加速電圧は10kV以上かつ1000kV以下であり、
有機材料の処理温度は当該有機材料の融解温度以下であり、
単位面積あたりのイオン量は、10 12 ions/cm 2 から10 18 ions/cm 2 の範囲におさまるように選択され、当該選択にあたっては、有機材料の表面抵抗率の経時変化の計測値を用いて最大の抵抗値ジャンプステップを生じさせるイオン量が特定されること、そして、
(b)のグラフト処理は、モノマー(M)を表面から安定化層(2)を経て遊離基溜まり(1)まで拡散させる処理から成り、
(b)のグラフト処理において、
前記モノマー(M)の少なくとも一部は、殺菌性金属イオンであり、
前記殺菌性金属イオンを、1000μg/cm 2 未満の表面付着量にて1又は複数の表面にしみ込ませる、
部品の製造方法。 - モノマーを有機材料の深層にグラフトする深層グラフト処理を含む部品の製造方法であって、当該深層グラフト処理は、連続して実行される2つの処理を含み、当該2つの処理とは、
(a)イオンビームを用いたイオン衝撃処理と、
(b)モノマーのグラフト処理と、であって、
(a)のイオン衝撃処理において、
・20nmから3000nmの範囲の厚みe rad を有する層(1)の中に遊離基溜まりが形成され、
・0nmから3000nmの範囲の厚みe stab を有する遊離基溜まり(1)と表面との間に介在する安定化層(2)が形成され、
イオンビームのイオンは、ヘリウム(He)、ホウ素(B)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のイオンを構成要素とするリストから選択され、
イオン加速電圧は10kV以上かつ1000kV以下であり、
有機材料の処理温度は当該有機材料の融解温度以下であり、
単位面積あたりのイオン量は、10 12 ions/cm 2 から10 18 ions/cm 2 の範囲におさまるように選択され、当該選択にあたっては、有機材料の表面抵抗率の経時変化の計測値を用いて最大の抵抗値ジャンプステップを生じさせるイオン量が特定されること、そして、
(b)のグラフト処理は、モノマー(M)を表面から安定化層(2)を経て遊離基溜まり(1)まで拡散させる処理から成り、
前記深層グラフト処理の後に、殺菌性金属イオンを含んだ溶液に浸漬させる浸漬処理を行うことで、当該殺菌性金属イオンを1000μg/cm 2 未満の表面付着量にて1又は複数の表面にしみ込ませる、
部品の製造方法。 - 医薬包装、石油探査用電線、ワイパーブレードから構成される一覧から選択されるソリッドな有機材料部品の処理を目的とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の深層グラフト処理方法の使用法。
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