JP5815843B2 - 画像処理装置、画像処理管理装置、端末装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、画像処理管理装置、端末装置及び画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理管理装置、端末装置及び画像処理方法に関する。
従来から、移動体の現在位置等の基点から、当該移動体が到達可能な範囲(以下、単に「到達可能範囲」という)の表示について、様々な技術が提案されている。こうした提案技術としては、当該基点から所定の時間以内での到達可能範囲を表示する技術(特許文献1参照:以下、「従来例1」という)や、当該基点から初期保有エネルギ量での到達可能範囲を表示する技術(特許文献2参照:以下、「従来例2」という)がある。
ここで、従来例1の技術では、基点位置から到達可能な複数の地点の抽出に際して、所要時間の上限を所定の時間としつつ、ダイクストラ法等の手法を用いて、当該複数の地点までの経路を探索するようになっている。すなわち、基点位置から到達可能な複数の地点までの経路のうち、所要時間が最小となる経路を探索し、探索された経路に沿った移動時間が所定の時間以内の地点を到達可能な地点として抽出するようになっている。
こうして到達可能な地点が抽出されると、地図情報により特定可能な複数の領域それぞれが、抽出された地点を少なくとも1つ含むか否かを判定することによって、当該複数の領域それぞれに到達可能か否かを判定する。かかる判定の結果に基づいて、到達可能範囲を表示するようになっている。
特開2007−298744号公報 特開2010−127678号公報
ところで、現在地点である第1の地点から移動体が初期保有エネルギ量により到達可能範囲を確認した後に、当該到達可能範囲内にある第2の地点へ移動する予定を定めた場合に、当該第2の地点から保有エネルギ量を補充せずに、当該第2の地点へ移動した後の到達可能範囲を知ることができれば、利用者にとって大いに利便性が高まる。
このようにして利用者の利便性を高めるためには、(i)第1の地点から第2の地点への移動時のエネルギ消費量の推定量の算出と、(ii)第2の地点への到達時のエネルギ残量による第2の地点からの到達可能範囲の算出とが、更に必要となる。これらのうち、(i)第1の地点から第2の地点への移動時のエネルギ消費量の推定量は、従来例2の技術に従来例1における経路探索を適用して行う、初期保有エネルギ量による第1の地点からの到達可能範囲の導出の過程での算出結果を利用することが考えられる。また、(ii)第2の地点に到達時のエネルギ残量による第2の地点からの到達可能範囲の算出を精度良く行うには、従来例2の技術に従来例1における経路探索を適用することが考えられる。
しかしながら、上記(ii)の算出を精度良く行うには、初期保有エネルギ量による第1の地点からの到達可能範囲の算出とは別途に、ダイクストラ法等の手法を用いた経路探索を行うことになるので、第2の地点からの到達可能範囲の算出に多大な時間を要することになってしまう。このため、初期保有エネルギ量による移動に際して、第1の地点から第2の地点へ移動した後に更に移動する場合の到達可能範囲を表示するためには、多大な時間を要することになる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、移動体が、初期保有エネルギ量により、第1の地点から第2の地点に移動した後、更に移動する場合の到達可能範囲を迅速に表示させるための処理を実行する画像処理装置、画像処理管理装置、端末装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、第1の観点からすると、地図情報により特定される複数の領域を用いて移動体の到達可能範囲に関する情報を処理する画像処理装置であって、前記移動体が、現在地点である第1の地点から前記複数の領域それぞれまで移動したときのエネルギ消費量の推定値を、前記複数の領域それぞれに対応づけて記録する記録部と;前記移動体が前記第1の地点から第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記複数の領域それぞれまで移動するときのエネルギ消費量を、前記複数の領域間の位置関係、及び、前記記録部に記録された前記複数の領域それぞれに対応するエネルギ消費量の推定値に基づき推定する推定部と;前記推定部による推定結果、及び、前記移動体が前記第1の地点で保有する初期保有エネルギ量に基づいて、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を表示部に表示させる表示制御部と;を備えることを特徴とする画像処理装置である。
本発明は、第2の観点からすると、地図情報により特定される複数の領域を用いて移動体の到達可能範囲に関する情報を処理する画像処理装置であって、前記移動体が、現在地点である第1の地点から前記複数の領域それぞれまで移動したときのエネルギ消費量の推定値を、前記複数の領域それぞれに対応づけて記録する記録部と;前記記録部に記録されているエネルギ消費量の推定値、及び、前記移動体が前記第1の地点で保有する初期保有エネルギ量に基づいて、前記移動体が前記第1の地点から第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を表示部に表示させる表示制御部と;を備え、前記表示制御部は、前記記録部に記録されているエネルギ消費量の推定値が前記初期保有エネルギ量以下である領域を、第1到達可能領域として求め、前記第2の地点が属する領域に対応して前記記録部に記録されているエネルギ消費量を、前記初期保有エネルギ量から差し引いた値以下のエネルギ消費量の推定値が前記記録部に記録されている領域を第2到達可能領域として求め、前記第2到達可能領域が形成する領域形状を、前記第1の地点から前記第2の地点に向う方向へ、前記第1の地点と前記第2の地点との距離の平行移動を行った場合に、前記複数の領域のうちで前記平行移動後の領域形状内の領域を、第3到達可能領域として求め、前記第1到達可能領域であり、かつ、前記第3到達可能領域である領域を、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記第2の地点から移動する場合の最終到達可能領域として求め、前記最終到達可能領域に基づいて、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を表示部に表示させる、ことを特徴とする画像処理装置である。
本発明は、第3の観点からすると、地図情報により特定される複数の領域を用いて移動体の到達可能範囲に関する情報を処理する画像処理管理装置であって、前記移動体の現在地点である第1の地点、及び、前記移動体が現在地点で保有する初期保有エネルギ量を受信する受信部と;前記移動体が、前記第1の地点から前記複数の領域それぞれまで移動したときのエネルギ消費量の推定値を、前記複数の領域それぞれに対応づけて記録する記録部と;前記移動体が前記第1の地点から第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記複数の領域それぞれまで移動するときのエネルギ消費量を、前記複数の領域間の位置関係、及び、前記記録部に記録された前記複数の領域それぞれに対応するエネルギ消費量の推定値に基づき推定する推定部と;前記推定部による推定結果、及び、前記移動体が現在地点で保有する初期保有エネルギ量に基づき、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を送信する送信部と;を備えることを特徴とする画像処理管理装置である。
本発明は、第4の観点からすると、地図情報により特定される複数の領域を用いて移動体の到達可能範囲に関する情報を処理する端末装置であって、前記移動体の現在地点である第1の地点、及び、前記移動体が現在地点で保有する初期保有エネルギ量を送信する送信部と;前記初期保有エネルギ量と、前記移動体が前記第1の地点から前記複数の領域それぞれまで移動したときのエネルギ消費量の推定値の記録情報と、前記移動体が前記第1の地点から第2の地点へ移動するときの前記複数の領域間の位置関係と、に基づいて算出された前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を受信する受信部と;前記受信部により受信された到達可能範囲に関する情報を表示部に表示させる出力部と;を備えることを特徴とする端末装置である。
本発明は、第5の観点からすると、記録部と、推定部と、表示制御部とを備え、地図情報により特定される複数の領域を用いて移動体の到達可能範囲に関する情報を処理する画像処理装置において使用される画像処理方法であって、現在地点である第1の地点から前記複数の領域それぞれまで前記移動体が移動したときのエネルギ消費量の推定値を、前記推定部が、前記複数の領域それぞれに対応づけて前記記録部に格納する記録工程と;前記移動体が前記第1の地点から第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記複数の領域それぞれまで移動するときのエネルギ消費量を、前記推定部が、前記複数の領域間の位置関係、及び、前記記録工程において記録された前記複数の領域それぞれに対応するエネルギ消費量の推定値に基づき推定する推定工程と;前記推定工程における推定結果、及び、前記移動体が前記第1の地点で保有する初期保有エネルギ量に基づいて、前記表示制御部が、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を表示部に表示させる表示制御工程と;を備えることを特徴とする画像処理方法である。
本発明の第1実施形態に係る画像処理装置の概略的な構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る端末装置及び画像処理管理装置の概略的な構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る画像処理装置の概略的な構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施例に係るナビゲーション装置の概略的な構成を示すブロック図である。 図4のナビゲーション装置による到達可能範囲に関する情報の表示処理を説明するためのフローチャートである。 図5のBIF情報の算出処理を説明するためのフローチャートである。 第2の地点を経由せず、かつ、空調装置を動作させずに移動をする際に、初期保有エネルギ量で到達可能なノードの探索結果の例を示す図である。 BIF情報の内容を説明するための図である。 図5のEIF情報の算出処理を説明するためのフローチャートである。 図9の第2の地点対応処理を説明するためのフローチャートである。 EIF情報の内容を説明するための図である。 図5の到達可能範囲に関する情報の表示データの生成処理を説明するためのフローチャートである。 到達可能範囲に関する情報の表示例を示す図(その1)である。 到達可能範囲に関する情報の表示例を示す図(その2)である。 到達可能範囲に関する情報の表示例を示す図(その3)である。 到達可能範囲に関する情報の表示例を示す図(その4)である。 到達可能範囲に関する情報の表示例を示す図(その5)である。 到達可能範囲に関する情報の表示例を示す図(その6)である。 本発明の第2実施例に係る端末装置及びサーバ装置の位置付けを説明するためのブロック図である。 図19の端末装置の構成を説明するためのブロック図である。 図19のサーバ装置の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の第3実施例に係るナビゲーション装置による到達可能範囲に関する情報の表示処理を説明するためのフローチャートである。 図22のEIF情報の算出処理を説明するためのフローチャートである。 図23の第2の地点対応処理を説明するためのフローチャートである。 図22の到達可能範囲に関する情報の表示データの生成処理を説明するためのフローチャートである。 図25の到達可能フラグの第2設定処理を説明するためのフローチャートである。 図25の到達可能フラグの設定処理で抽出される領域を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態を、図1を参照して説明する。
<構成>
図1には、第1実施形態に係る画像処理装置700の概略的な構成が示されている。この図1に示されるように、画像処理装置700は、電気エネルギを駆動用のエネルギとする移動体MV内に配置される。
本第1実施形態では、移動体MVには、蓄電池910と、ECU(Electronic Control Unit)920とが装備されている。さらに、移動体MVには、空調装置990が装備されている。また、移動体MVには、表示部770が配置されている。なお、移動体MVには、電気エネルギを動作エネルギとする装備品である電装品が、空調装置990以外にも装備可能であるが、本第1実施形態では、代表的に空調装置990の装備を想定するようにしている。
上記の蓄電池910には、移動体MVの駆動用エネルギが蓄えられる。かかる駆動用エネルギを利用して移動体MVが移動する。
上記のECU920は、移動体MVの状態を検出する各種のセンサによる検出結果を収集する。そして、ECU920は、収集された検出結果に基づいて、移動体MVの走行の制御に有用な様々なパラメータ値を逐次導出しつつ、移動体MVの走行の制御や管理を行う。
本第1実施形態では、ECU920より導出されるパラメータ値には、蓄電池910のエネルギ残量の現在値(以下、単に「エネルギ残量」という)が含まれている。そして、ECU920は、蓄電池910のエネルギ残量を、例えばCAN(Controller Area Network)等など通信プロトコルによって動作する車内通信網を介して、画像処理装置700へ送る。
上記の空調装置990は、移動体MV内の空間(例えば、移動体MVが車両である場合には、車室内空間)の温度等を調整する。この空調装置990の動作エネルギは、蓄電池910から供給されるようになっている。
上記の表示部770は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスを備えて構成される。この表示部770は、画像処理装置700から送られた表示データを受ける。そして、表示部770は、当該表示データに対応する画像を表示する。
画像処理装置700は、入力部710と、位置検出部720と、取得部730とを備えている。また、画像処理装置700は、記録部740と、推定部750と、表示制御部760とを備えている。
上記の入力部710は、キーボード等を備えて構成される。この入力部710に対して、利用者が、到達可能範囲の表示命令の入力を行うと、当該到達可能範囲の表示命令が取得部730へ送られる。ここで、到達可能範囲の表示命令では、現在地点(第1の地点)からの移動に際して、経由することを想定する第2の地点の指定、第1の地点から第2の地点への移動に際しての迂回経路の指定、及び、空調装置990の動作の有無の指定を含むことができるようになっている。なお、当該迂回経路の指定は、第2の地点を指定した場合に行うことができるようになっている。
上記の位置検出部720は、移動体MVの現在地点の位置(現在位置)を逐次検出する。そして、位置検出部720は、検出された現在位置を取得部730へ送る。
上記の取得部730は、入力部710から送られた到達可能範囲の表示命令、及び、位置検出部720から送られた現在位置を取得する。こうして取得された到達可能範囲の表示命令及び現在位置は、推定部750及び表示制御部760へ送られる。
また、取得部730は、ECU920から送られたエネルギ残量を取得する。こうして取得されたエネルギ残量は、推定部750及び表示制御部760へ送られる。
上記の記録部740には、様々な情報が記録される。こうした情報には、地図情報、道路情報、移動体情報、移動エネルギ基礎情報(BIF情報)、移動エネルギ推定情報(EIF情報)等が含まれている。
地図情報には、道路の形状をリンクやノード(交差点等)で表す道路形状データ、建物、河川、地表面(フィーチャ)等を表す背景データが含まれている。また、道路情報には、法定速度、勾配、道路幅、信号の有無等、及び、これらによって分類される道路の種類である道路種別が含まれている。ここで、「道路種別」としては、一般国道、高速道路、一般道路、市街地等を通る細街路等がある。
また、移動体情報としては、移動体MVの重量、並びに、加速時及び減速時における消費エネルギ及び回収エネルギに関する情報、空調装置990の単位時間当たりのエネルギ消費量等が含まれている。ここで、空調装置990の単位時間当たりのエネルギ消費量としては、季節別の平均的な空調装置990の単位時間当たりのエネルギ消費量となっている。
なお、空調装置990の単位時間当たりのエネルギ消費量については、移動体MVにおける空調装置990の過去の使用時に得られた単位時間当たりのエネルギ消費量の実績から求めるようにしてもよいし、移動体MVと同型の他移動体における空調装置の過去の使用時に得られた単位時間当たりのエネルギ消費量の実績から求めるようにしてもよい。
BIF情報には、本第1実施形態では、空調装置990を動作させない場合に、現在地点から、地図情報により特定される複数の分割領域それぞれまで移動する際の推定エネルギ消費量が含まれるようになっている。また、EIF情報には、上述した到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する当該複数の分割領域それぞれまで移動する際に必要とされるエネルギ消費量の推定量が含まれるようになっている。
上記の推定部750は、計時機能を有しており、現時点の日付及び時刻を特定できるようになっている。この推定部750は、取得部730から送られた到達可能範囲の表示命令、現在位置及びエネルギ残量を受ける。当該到達可能範囲の表示命令を受けると、推定部750は、まず、記録部740内に記録された地図情報、道路情報及び移動体情報を参照して、BIF情報を算出する。そして、推定部750は、算出されたBIF情報を、算出時点の現在位置及びエネルギ残量と関連付けて記録部740内に格納する。
引き続き、推定部750は、到達可能範囲の表示命令における指定内容、記録部740内のBIF情報、及び、現時点の年月日に基づいて、EIF情報を算出する。そして、推定部750は、算出されたEIF情報を記録部740内に格納する。こうしてEIF情報を記録部740内に格納し、推定処理が終了すると、推定部750は、推定終了通知を表示制御部760へ送る。
なお、推定部750における処理の詳細については、後述する。
上記の表示制御部760は、取得部730から送られた到達可能範囲の表示命令、現在位置及びエネルギ残量を受ける。当該到達可能範囲の表示命令を受けると、表示制御部760は、推定部750からの推定終了通知を待つ。
この後、推定部750から送られた推定終了通知を受けると、表示制御部760は、現在位置、エネルギ残量の現在値である初期保有エネルギ量、及び、記録部740内のEIF情報に基づいて、到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲に関する情報を表示するためのデータを、表示データとして生成する。そして、表示制御部760は、生成された表示データを表示部770へ送る。
なお、表示制御部760における処理の詳細については、後述する。
<動作>
次に、上記のように構成された画像処理装置700の動作について、推定部750による処理、及び、表示制御部760による処理に主に着目して説明する。
なお、位置検出部720からは、検出された現在位置が取得部730へ逐次送られているものとする。また、ECU920からは、エネルギ残量が取得部730へ逐次送られているものとする。そして、取得部730は、当該現在位置及び当該エネルギ残量の現在値の取得し、取得結果を推定部750及び表示制御部760へ逐次送っているものとする。
この画像処理装置700では、入力部710に対して新たに到達可能範囲の表示命令が行われ、当該到達可能範囲の表示命令が入力部710から取得部730へ送られると、取得部730が当該新たな到達可能範囲の表示命令を取得する。そして、取得部730は、取得された到達可能範囲の表示命令を推定部750及び表示制御部760へ送る。この結果、推定部750による推定処理、及び、表示制御部760による表示制御処理が実行される。
《推定部750による推定処理》
取得部730から送られた到達可能範囲の表示命令を受けると、推定部750は、BIF情報の算出処理及びEIF情報の算出処理を順次実行する。
(1)BIF情報の算出処理
BIF情報の算出処理に際して、推定部750は、まず、記録部740に記録されているBIF情報が、現在位置を基準とし、かつ、現時点のエネルギ残量以上のエネルギ残量を基準として算出されたものであるか否かを判定することにより、記録部740に記録されているBIF情報の利用可能性を判定する。この判定の結果が肯定的であった場合には、推定部750は、BIF情報の算出処理を終了する。
一方、当該利用可能性の判定の結果が否定的であった場合には、推定部750は、新たなBIF情報を算出する。かかる新たなBIF情報の算出に際して、推定部750は、記録部740内の地図情報を参照して、移動体MVの現在地点から移動可能なリンク、これらのリンクにそれぞれ接続するノード、更に、これらのノードから移動可能なリンクを順に探索する。かかる探索に際して、推定部750は、新たな一のリンクを探索するごとに、記録部740内の道路情報及び移動体情報を参照し、当該新たな一のリンクにおける移動体MVの移動態様(例えば、法定速度による移動、加減速度の態様等)を推定する。引き続き、推定部750は、空調装置990を動作させずに、推定された移動態様で、移動体MVが当該新たな一のリンクを移動するためのエネルギ消費量を、所定の算出式を利用して算出する。かかる「所定の算出式」の一例としては、特許第4861534号で開示されているエネルギ消費量の推定式が挙げられる。そして、推定部750は、新たな一のリンクを探索するごとに、当該一のリンクが接続している経路の推定エネルギ消費量を累計し、推定エネルギ消費量の累計が最小となるように当該一のリンクに接続するノード及びそのノードに接続する複数のリンクを探索する。
すなわち、推定部750は、当該一のリンク及び他のリンクが同一のノードに接続されている場合、このノードに接続する複数のリンクのうち、移動体MVの現在地点から当該ノードまでの推定エネルギ消費量の累計の少ないリンクのエネルギ消費量を使って当該ノードまでのエネルギ消費量の累計を算出する。そして、推定部750は、探索されたノード及びリンクで構成される複数の経路において、それぞれ、推定エネルギ消費量の累計が、移動体MVの現時点のエネルギ残量である初期保有エネルギ量の範囲内にある全てのノードを移動体の到達可能地点として探索する。
なお、本第1実施形態においては、同一のノードに接続されている複数のリンクのうち、一のリンクの次に選択する他のリンクの重要度が、道路種別に基づいて当該一のリンクの重要度よりも低いと判断される場合には、当該他のリンクを、移動体MVのエネルギ消費量を算出する対象とするための候補から除いて探索を行うようになっている。また、本第1実施形態では、移動体MVの移動が一方通行の逆走となるリンク、時間規制や季節規制により通行禁止区間となるリンク等の移動体MVの移動が禁止されたリンクを、移動体MVのエネルギ消費量を算出する対象とするための候補から除いて探索を行うようになっている。
次に、推定部750は、推定エネルギ消費量が算出された全てのノードを含む範囲を、地図情報により特定可能な複数の分割領域に仮想的に分割する。本第1実施形態では、分割領域それぞれは、全てが同一形状の矩形の領域となっており、複数の分割領域は、メッシュ状で2次元的に配列されるようになっている。このため、以下の説明においては、複数の分割領域それぞれを、分割領域(j,k)(j=…,−1,0,1,…:k=…,−1,0,1,…)と記すものとする。ここで、分割領域(0,0)に現在地点が属するようになっている。
次いで、推定部750は、分割領域(j,k)に含まれているエネルギ消費量の累計を算出したノードを抽出する。引き続き、推定部750は、分割領域(j,k)ついて抽出されたノードに対応するエネルギ消費量の累計の平均値を算出することにより、移動体MVの現在地点から分割領域それぞれまで移動した場合における、空調装置990を動作させずに移動する際に必要となる推定エネルギ消費量を算出する。そして、推定部750は、その算出結果を、BIF情報として、記録部740に格納し、BIF情報の算出処理を終了する。
なお、以下の説明においては、BIF情報における分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量を「Ej,k」と記すものとする。また、現在位置を「P0,0」と記し、分割領域(i,j)の代表地点(例えば、分割領域(j,k)の中央地点)を「Pj,k」と記すものとする。ここで、現在位置P0,0は、分割領域(0,0)の代表地点となっているものとする。
(2)EIF情報の算出処理
BIF情報の算出処理を終了すると、推定部750は、到達可能範囲の表示命令における第2の地点、迂回経路の指定、及び、空調装置990の動作の有無の指定に対応するEIF情報を算出する。
(a1)第2の地点無、及び、空調装置990の動作無の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点無、及び、空調装置990の動作無が指定されている場合には、推定部750は、記録部740内のBIF情報における分割領域(j,k)に対応するエネルギ消費量Ej,kが、現在位置から当該分割領域(j,k)まで移動する際に必要なエネルギ消費量ECj,kであると推定する。そして、推定部750は、当該推定の結果を、EIF情報として、記録部740内に格納する。
(a2)第2の地点無、及び、空調装置990の動作有の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点無、及び、空調装置990の動作有が指定されている場合には、推定部750は、まず、現在地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまでの直線的な距離D1j,kを算出する。引き続き、推定部750は、記録部740内の地図情報及び道路情報を参照して、移動体MVが現在地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまで直線的に移動する際の平均車速VAj,kを算出する。
ここで、直線的な距離D1j,kの算出に際しては、直線距離(ユークリッド距離)を算出するアルゴリズムを用いるようにしてもよいし、又、画像距離の分野で一般的に利用されているマンハッタン距離(市街地距離)やチェビシェフ距離(チェス盤距離)等を算出するアルゴリズムを用いるようにしてもよい。本明細書においては、かかる「直線的な距離」の意味で、着目する地点から分割領域のそれぞれまでの「距離」との用語を用いるものとする。
次に、推定部750は、記録部740内の移動体情報における現時点の日付に対応する空調装置990の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。引き続き、推定部750は、次の(1)式により、移動体MVが現在地点P0,0から分割領域(j,k)まで移動したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kを算出する。
ECj,k=Ej,k+EK・D1j,k/VAj,k …(1)
こうして算出された推定エネルギ消費量ECj,kを、推定部750は、EIF情報として、記録部740内に格納する。
(a3)第2の地点有、迂回経路無、及び、空調装置990の動作無の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点有、迂回経路無、及び、空調装置990の動作無が指定されている場合には、推定部750は、第1の地点(現在地点)から、第2の地点までの移動が直線的な移動であると見なしたうえで、空調装置990を動作させない場合に対応するEIF情報を算出する。
なお、以下の説明においては、第2の地点は、分割領域(p,q)に属しているものとして、説明する。
かかるEIF情報の算出に際して、推定部750は、まず、第1の地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまでの距離D1j,kを算出する。引き続き、推定部750は、第2の地点Pp,qから分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまでの距離D2j,kを算出する。そして、推定部750は、次の(2)式により、移動体MVが第1の地点P0,0から第2の地点へ移動した後、更に分割領域(j,k)まで移動したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kを、推定エネルギ消費量E0,0を除いて、算出する。
ECj,k=((D1p,q+D2j,k)/D1j,k)・Ej,k …(2)
次に、推定部750は、推定エネルギ消費量E0,0を、次の(3)式により算出する。
EC0,0=(EC-1,0+EC1,0+EC0,-1+EC0,1)/4 …(3)
こうして算出された全ての推定エネルギ消費量ECj,k(j=…,−1,0,1,…:k=…,−1,0,1,…)を、推定部750は、EIF情報として、記録部740内に格納する。
なお、推定エネルギ消費量E0,0の算出に際して、上述した(3)式(4近傍平均)に代えて、以下の(3A)式(8近傍平均)を用いるようにしてもよい。
EC0,0=(EC-1,0+EC1,0+EC0,-1+EC0,1
+EC-1,1+EC1,1+EC1,-1+EC1,1)/8 …(3A)
(a4)第2の地点有、迂回経路無、及び、空調装置990の動作有の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点有、迂回経路無、及び、空調装置990の動作有が指定されている場合には、推定部750は、上述した(a3)と同様に、第1の地点から第2の地点までの移動が直線的な移動であると見なしたうえで、空調装置990を動作させる場合に対応するEIF情報を算出する。
かかるEIF情報の算出に際して、推定部750は、まず、上述した(a3)の場合と同様にして、距離D1j,k,D2j,kを算出する。引き続き、推定部750は、記録部740内の地図情報及び道路情報を参照して、移動体MVが第1の地点P0,0から第2の地点が属する分割領域(p,q)の代表地点Pp,qまで直線的に移動した後、更に分割領域(j,k)まで移動した際の平均車速VBj,kを算出する。また、推定部750は、記録部740内の移動体情報における現時点の日付に対応する空調装置990の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。
そして、推定部750は、次の(4)式により、移動体MVが第1の地点P0,0から第2の地点へ移動した後、更に分割領域(j,k)まで移動したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kを、推定エネルギ消費量E0,0を除いて、算出する。
ECj,k=((D1p,q+D2j,k)/D1j,k)・Ej,k
+EK・(D1p,q+D2j,k)/VBj,k …(4)
次に、推定部750は、推定エネルギ消費量E0,0を、上述した(3)式により算出する。こうして算出された全ての推定エネルギ消費量ECj,kを、推定部750は、EIF情報として、記録部740内に格納する。
(a5)第2の地点有、迂回経路有、及び、空調装置990の動作無の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点有、迂回経路有、及び、空調装置990の動作無が指定されている場合には、推定部750は、まず、上述した(a3),(a4)の場合と同様にして、距離D1j,k,D2j,kを算出する。引き続き、推定部750は、記録部740内の地図情報、道路情報及び移動体情報を参照して、指定された迂回経路を、空調装置990を動作させずに移動した際のエネルギ消費量EFを算出する。そして、推定部750は、次の(5)式により、移動体MVが第1の地点P0,0から第2の地点へ移動した後、更に分割領域(j,k)まで移動したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kを、推定エネルギ消費量E0,0を除いて、算出する。
ECj,k=EF+((D1p,q+D2j,k)/D1j,k)・Ej,k …(5)
次に、推定部750は、推定エネルギ消費量E0,0を、上述した(3)式により算出する。こうして算出された全ての推定エネルギ消費量ECj,kを、推定部750は、EIF情報として、記録部740内に格納する。
(a6)第2の地点有、迂回経路有、及び、空調装置990の動作有の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点有、迂回経路有、及び、空調装置990の動作有が指定されている場合には、推定部750は、まず、上述した(a3)〜(a5)の場合と同様にして、距離D1j,k,D2j,kを算出する。引き続き、推定部750は、(a2),(a4)の場合と同様にして、空調装置990を動作させて移動した際のエネルギ消費量EFを算出する。
次に、推定部750は、上述した(a4)の場合と同様にして、記録部740内の地図情報及び道路情報を参照して、移動体MVが第1の地点P0,0から第2の地点まで移動した際の平均車速VCj,k及び迂回経路の長さDFを算出する。また、推定部750は、記録部740内の移動体情報における現時点の日付に対応する空調装置990の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。
そして、次の(6)式により、移動体MVが第1の地点P0,0から第2の地点へ移動した後、更に分割領域(j,k)まで移動したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kを、推定エネルギ消費量E0,0を除いて、算出する。
ECj,k=EF+((D1p,q+D2j,k)/D1j,k)・Ej,k
+EK・(D1p,q+D2j,k)/VBj,k+EK・DF/VCj,k …(6)
次に、推定部750は、推定エネルギ消費量E0,0を、上述した(3)式により算出する。こうして算出された全ての推定エネルギ消費量ECj,kを、推定部750は、EIF情報として、記録部740内に格納する。
上記の(a1)〜(a6)のいずれかにより求められたEIF情報が記録部740内に格納すると、推定部750は、推定終了通知を表示制御部760へ送る。この結果、今回の到達可能範囲の表示命令に対応する推定部750による処理が終了する。
《表示制御部760による処理》
到達可能範囲の表示命令を受けると、表示制御部760は、推定部750から送られる推定終了通知を待つ。そして、推定部750から送られた推定終了通知を受けると、表示制御部760は、現在位置、エネルギ残量の現在値である初期保有エネルギ量、及び、記録部740内のEIF情報に基づいて、到達可能範囲の表示命令における指定内容に応じて、到達可能範囲に関する情報を表示するためのデータを、表示データとして生成する。
かかる表示データの生成に際して、表示制御部760は、まず、EIF情報におけるエネルギ消費量が初期保有エネルギ量以下となっている分割領域を抽出する。そして、表示制御部760は、抽出された分割領域については、到達可能フラグ値として「1」を付与する。また、表示制御部760は、抽出されなかった分割領域については、到達可能フラグ値として「0」を付与する。
次に、表示制御部760は、複数の分割領域の2次元配列に対応する到達可能フラグ値の2次元配列を2値化されたラスタデータとして扱い、画像処理分野で一般的なクロージング処理(膨張処理後に縮小処理を行う処理)又はオープニング処理(縮小処理後に膨張処理を行う処理)を施す。この結果、移動体MVの到達可能範囲に欠損点が生じないように、各分割領域に対応する到達可能フラグ値が再設定される。
次いで、表示制御部760は、到達可能フラグ値として「1」が付与された一の分割領域と、当該一の分割領域と隣り合う到達可能フラグ値として「0」が付与された他の分割領域との位置関係に基づいて、移動体MVの到達可能範囲の輪郭を抽出する。例えば、表示制御部760は、フリーマンのチェインコードの手法を用いて、移動体MVの到達可能範囲の輪郭を抽出する。
引き続き、表示制御部760は、抽出された輪郭に基づいて、到達可能範囲に関する情報を表示するための表示データを生成する。そして、表示制御部760は、生成された表示データを表示部770へ送る。この結果、表示部770の表示デバイスには、到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲の情報が表示され、利用者に提供される。
以上説明したように、本第1実施形態では、空調装置990を動作させない場合に、移動体MVが現在地点(第1の地点)から、地図情報で特定される複数の分割領域それぞれまで移動したときに消費するエネルギ消費量の推定値が、当該複数の分割領域それぞれに対応付けたBIF情報として、記録部740内に記録される。かかるBIF情報が記録部740内に記録されている場合に、経由地としての第2の地点が指定された到達可能範囲の表示命令を受けた場合に、推定部750は、BIF情報、複数の分割領域の相互の位置関係、及び、第2の地点の位置に基づいて、第1の地点から第2の地点まで移動した後、更に複数の分割領域それぞれまで移動したときに消費する当該複数の分割領域それぞれに対応するエネルギ消費量を推定し、EIF情報を作成する。そして、表示制御部760が、当該EIF情報、及び、エネルギ残量の現在量である初期保有エネルギ量に基づいて、到達可能範囲に関する情報を表示するためのデータを、表示データとして生成する。
したがって、本第1実施形態によれば、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定が変化した場合に、移動体MVの到達可能範囲に関する情報を、表示部770に迅速に表示させることができる。
また、本第1実施形態では、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、第1の地点から第2の地点までの移動に際しての迂回経路が指定された場合に、複数の分割領域それぞれへの移動の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において迂回経路の指定が変化した場合に、移動体MVの到達可能範囲に関する情報を、表示部770に迅速に表示させることができる。
また、本第1実施形態では、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、空調装置990の動作の有無の指定が変更された場合に、複数の分割領域それぞれへの移動の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において空調装置990の動作の有無の指定が変更され、空調装置990のエネルギの消費態様が変化した場合に、移動体MVの到達可能範囲に関する情報を、表示部770に迅速に表示させることができる。
<第1実施形態の変形>
上記の第1実施形態に対しては、様々な変形を行うことができる。
例えば、上記の第1実施形態では、画像処理装置700が、入力部710、位置検出部720、表示部770を備えるようにした。これに対し、これらの要素のうちで、共用可能な要素を他の装置が備えている場合には当該共用可能な要素を利用するようにし、画像処理装置の構成要素として、当該共用可能な要素を省略するようにしてもよい。
また、上記の第1実施形態では、エネルギ残量が、外部のECU920から画像処理装置700に報告されるものとした。これに対し、外部からエネルギ残量の報告を受けることが困難な場合には、エネルギ残量を検出するためのセンサ等を、画像処理装置が備える構成としてもよい。
また、上記の第1実施形態では、BIF情報の算出処理において、移動体MVが現在地点から各ノードまで移動する際のエネルギ消費量の推定量を、地図情報、道路情報及び移動体情報に基づいて算出するようにした。これに対し、移動体MVの移動の際の空気抵抗、路面抵抗等に関係する気象状況、渋滞状況に更に基づいて、移動体MVが現在地点から各ノードまで移動する際のエネルギ消費量の推定量を算出するようにしてもよい。
また、上記の第1実施形態では、移動体MVが現在位置から各ノードまで移動する際の所要時間を、平均車速を用いて算出し、当該算出された所要時間を用いて、(1)式、(4)式及び(6)式で表される推定エネルギ消費量ECj,kを算出するようにした。これに対して、ダイクストラ法による探索処理において求められた現在地から各ノードに到達するまでの所要時間Tj,kをBIF情報の一部として、エネルギ推定量Ej,kとともに保存し、当該保存された所要時間Tj,kを使用して、推定エネルギ消費量ECj,kを算出するようにしてもよい。
この場合には、(1)式における「D1j,k/VAj,k」に代えて、「Tj,k」を用いる。また、(4)式における「(D1p,q+D2j,k)/VBj,k」に代えて、「Tj,k・(D1p,q+D2j,k)/D1j,k」を用いる。さらに、(6)式における「DF/VCj,k」に代えて、「Tj,k・DF/D1j,k」を用いる。
また、上記の第1実施形態では、BIF情報の算出処理において、空調装置990を動作させずに移動する際に、初期保有エネルギ量の範囲内にある全てのノードを移動体の到達可能地点として探索した後に、エネルギ消費量が算出された全てのノードを含む範囲を、地図情報により特定可能な複数の分割領域に仮想的に分割するようにした。これに対し、空調装置990を動作させない場合に、初期保有エネルギ量により移動可能な最大距離を半径とし、現在地点を中心とする円に外接する矩形の領域を地図情報により特定可能な複数の分割領域に仮想的に分割するようにしてもよい。
この場合には、複数の分割領域への分割を行った後、当該複数の分割領域それぞれについて、少なくとも1つの代表的なノードを抽出する。そして、現在地点から、当該代表的なノードへ移動する際の最小エネルギ消費量の推定値を算出することにより、BIF情報の算出が算出されることになる。こうして算出されたBIF情報が、記録部に記録される。
この場合に、BIF情報に含まれるエネルギ消費量の推定値は、空調装置990を動作させる場合であってもよいし、空調装置990を動作させない場合であってもよい。そして、BIF情報の算出に際して想定した空調装置990の状態と、到達可能範囲の表示命令で指定された空調装置990の状態との差異、並びに、空調装置990により消費されるエネルギに関する情報に基づいて、移動体MVが現在地点から複数の分割領域それぞれまで移動したときにおける空調装置990のエネルギ消費量の推定値を算出する。
また、上記の第1実施形態では、所定の算出式により、ノード間のエネルギ消費量を算出するようにしたが、移動体MV又はプローブ情報により取得した他移動体の走行履歴による取得結果に基づいて、ノード間のエネルギ消費量を求めるようにしてもよい。
また、上記の第1実施形態では、移動体MVに搭載される装備品のうち、空調装置990の動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしたが、他の装備品の動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしてもよい。さらに、空調装置990を含む複数の装備品それぞれの動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしてもよい。
また、上記の第1実施形態では、電気エネルギを駆動用のエネルギとする移動体MVの到達可能範囲に関する情報の表示に本発明を適用したが、他のエネルギを駆動用のエネルギとする移動体の到達可能範囲の表示に本発明を適用してもよい。
なお、上記の第1実施形態の画像処理装置700の取得部730、推定部750及び表示制御部760を、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)等を備えた演算部としてのコンピュータとして構成し、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、取得部730、推定部750及び表示制御部760の処理を実行するようにしてもよい。このプログラムはハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を、図2を参照して説明する。
<構成>
図2には、第2実施形態に係る端末装置810及び画像処理管理装置820の概略的な構成が示されている。この図2に示されるように、端末装置810は、移動体MV内に配置されて動作するようになっている。また、画像処理管理装置820は、移動体MVの外に配置される。そして、端末装置810と画像処理管理装置820とは、ネットワーク850を介して、通信可能となっている。
なお、画像処理管理装置820は、端末装置810と同様に構成された他の端末装置とも通信可能となっているが、図2においては、端末装置810のみが代表的に示されている。
《端末装置810の構成》
図2に示されるように、端末装置810は、上述した第1実施形態の画像処理装置700(図1参照)と比べて、記録部740、推定部750及び表示制御部760を備えていない点、及び、送信部811、受信部812及び出力部813を備えている点が異なっている。以下、これらの相違点に主に着目して説明する。
上記の送信部811は、取得部730から送られた取得結果を受ける。そして、送信部811は、取得部730による取得結果を、ネットワーク850を介して、画像処理管理装置820へ送信する。
上記の受信部812は、画像処理管理装置820から、ネットワーク850を介して送られた到達可能範囲に関する情報の表示データを受信する。そして、受信部812は、当該受信した表示データを出力部813へ送る。
上記の出力部813は、受信部812から送られた到達可能範囲に関する情報の表示データを受ける。そして、出力部813は、当該表示データを表示部770へ送る。
《画像処理管理装置820の構成》
図2に示されるように、画像処理管理装置820は、記録部740と、推定部750とを備えている。また、画像処理管理装置820は、受信部821と、送信部822とを備えている。
上記の受信部821は、端末装置810から、ネットワーク850を介して送られた取得部730による取得結果を受信する。そして、受信部821は、当該受信した取得結果を推定部750及び送信部822へ送る。
上記の送信部822は、受信部821による受信結果を受ける。また、送信部822は、推定部750から送られた推定終了通知を受ける。この送信部822は、上述した第1実施形態における表示制御部760と同様にして、到達可能範囲に関する情報の表示データを生成する。そして、送信部822は、生成された表示データを、ネットワーク850を介して、端末装置810へ送信する。
以上のような端末装置810の構成及び画像処理管理装置820の構成では、取得部730による取得結果は、送信部811、ネットワーク850及び受信部821を介して、推定部750及び送信部822へ送られることになる。また、送信部822により生成された表示データは、ネットワーク850及び受信部812を介して、出力部813へ送られることになる。
<動作>
次に、上記のように構成された端末装置810と画像処理管理装置820とが協働して実行する画像処理について説明する。なお、位置検出部720からは、検出された現在位置が取得部730へ逐次送られているものとする。また、ECU920からは、エネルギ残量の現在値が取得部730へ逐次送られているものとする。そして、取得部730は、当該現在位置及び当該エネルギ残量の現在値の取得し、取得結果を表示処理管理装置820の推定部750及び送信部822へ逐次送っているものとする。
端末装置810では、入力部710に対して新たに到達可能範囲の表示命令が行われ、当該到達可能範囲の表示命令が入力部710から取得部730へ送られると、取得部730が当該新たな到達可能範囲の表示命令を取得する。そして、取得部730は、取得された到達可能範囲の表示命令を、画像処理管理装置820の推定部750及び送信部822へ送る。
取得部730から送られた到達可能範囲の表示命令を受けた推定部750は、上述した第1実施形態の場合と同様にして、必要に応じてBIF情報を算出し、算出されたBIF情報を記録部740に格納した後、EIF情報の算出処理を順次実行する。そして、推定部750は、算出されたEIF情報を記録部740に格納した後、推定終了通知を送信部822へ送る。
推定部750から送られた推定終了通知を受けた送信部822は、上述した第1実施形態における表示制御部760と同様に、現在位置、エネルギ残量の現在値である初期保有エネルギ量、及び、記録部740内のEIF情報に基づいて、到達可能範囲に関する情報の表示データを生成する。そして、送信部822は、生成された表示データを端末装置810の出力部813へ送る。送信部822から送られた表示データを受けた出力部813は、当該表示データを表示部770へ送る。この結果、表示部770の表示デバイスには、到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲の情報が表示され、利用者に提供される。
以上説明したように、本第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、空調装置990を動作させない場合に、移動体MVが現在地点から、地図情報で特定される複数の分割領域それぞれまで移動したときに消費するエネルギ消費量の推定値が、当該複数の分割領域それぞれに対応付けたBIF情報として、画像処理管理装置820の記録部740内に記録される。かかるBIF情報が記録部740内に記録されている場合に、端末装置810の取得部730から送られた到達可能範囲の表示命令を受けると、画像処理管理装置820の推定部750は、経由地としての第2の地点が指定された到達可能範囲の表示命令を受けた場合に、BIF情報、複数の分割領域の相互の位置関係、及び、第2の地点の位置に基づいて、第1の地点から第2の地点まで移動した後、更に複数の分割領域それぞれまで移動したときに消費する当該複数の分割領域それぞれに対応するエネルギ消費量を推定し、EIF情報を作成する。そして、画像処理管理装置820の送信部822が、当該EIF情報、及び、エネルギ残量の現在量である初期保有エネルギ量に基づいて、到達可能範囲に関する情報を表示するためのデータを、表示データとして生成し、生成された表示データを、端末装置810の出力部813へ送る。引き続き、表示データを受けた出力部813は、当該表示データを表示部770へ送る。
したがって、本第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様に、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定が変化した場合に、移動体MVの到達可能範囲に関する情報を、表示部770に迅速に表示させることができる。
また、本第2実施形態では、第1実施形態と同様に、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、第1の地点から第2の地点までの移動に際しての迂回経路が指定された場合に、複数の分割領域それぞれへの移動の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において迂回経路の指定が変化した場合に、移動体MVの到達可能範囲に関する情報を、表示部770に迅速に表示させることができる。
また、本第2実施形態では、第1実施形態と同様に、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、空調装置990の動作の有無の指定が変更された場合に、複数の分割領域それぞれへの移動の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において空調装置990の動作の有無の指定が変更され、空調装置990のエネルギの消費態様が変化した場合に、移動体MVの到達可能範囲に関する情報を、表示部770に迅速に表示させることができる。
<第2実施形態の変形>
上記の第2実施形態に対しては、様々な変形を行うことができる。
例えば、上記の第2実施形態では、端末装置810が、入力部710、位置検出部720、表示部770を備えるようにした。これに対し、これらの要素のうちで、共用可能な要素を他の装置が備えている場合には当該共用可能な要素を利用するようにし、端末装置の構成要素として、当該共用可能な要素を省略するようにしてもよい。
また、上記の第2実施形態では、画像処理管理装置820が、記録部740を備えるようにした。これに対し、他の画像処理管理装置が備えている記録部を記録部740として利用可能な場合には、当該利用可能な記録部を利用するようにし、画像処理管理装置820の構成要素として、記録部740を省略するようにしてもよい。
また、上記の第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、エネルギ残量が、外部のECU920から端末装置810に報告されるものとした。これに対し、外部からエネルギ残量の報告を受けることが困難な場合には、エネルギ残量を検出するためのセンサ等を、端末装置が備える構成としてもよい。
また、上記の第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、BIF情報の算出処理において、移動体MVが現在地点から各ノードまで移動する際のエネルギ消費量の推定量を、地図情報、道路情報及び移動体情報に基づいて算出するようにした。これに対し、移動体MVの移動の際の空気抵抗、路面抵抗等に関係する気象状況、渋滞状況に更に基づいて、移動体MVが現在地点から各ノードまで移動する際のエネルギ消費量の推定量を算出するようにしてもよい。
また、上記の第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、ダイクストラ法による探索処理において求められた現在地から各ノードに到達するまでの所要時間Tj,kを利用して、推定エネルギ消費量ECj,kを算出するようにしてもよい。
また、上記の第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、BIF情報の算出処理において、空調装置990を動作させずに移動する際に、初期保有エネルギ量の範囲内にある全てのノードを移動体の到達可能地点として探索した後に、エネルギ消費量が算出された全てのノードを含む領域を、地図情報により特定可能な複数の分割領域に仮想的に分割するようにした。これに対し、空調装置990を動作させない場合に、初期保有エネルギ量により移動可能な最大距離を半径とし、現在地点を中心とする円に外接する矩形の領域について、地図情報により特定可能な複数の分割領域に仮想的に分割するようにしてもよい。
また、上記の第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、移動体MVに搭載される装備品のうち、空調装置990の動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにした。これに対し、空調装置990以外の装備品の動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしてもよい。さらに、空調装置990を含む複数の装備品それぞれの動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしてもよい。
また、上記の第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、所定の算出式により、ノード間のエネルギ消費量を算出するようにしたが、移動体MV又はプローブ情報により取得した他移動体の走行履歴による取得結果に基づいて、ノード間のエネルギ消費量を求めるようにしてもよい。
また、上記の第2実施形態では、電気エネルギを駆動用のエネルギとする移動体MVの到達可能範囲に関する情報の表示に本発明を適用したが、他のエネルギを駆動用のエネルギとする移動体の到達可能範囲の表示に本発明を適用してもよい。
なお、上記の第2実施形態の端末装置810の取得部730、及び、画像処理管理装置820の推定部750及び送信部822を、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)等を備えた演算部としてのコンピュータとして構成し、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、これらの要素の機能を実現するようにしてもよい。このプログラムはハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図3を参照して説明する。
<構成>
図3には、第3実施形態に係る画像処理装置700Bの概略的な構成が示されている。この図3に示されるように、画像処理装置700Bは、上述した第1実施形態の画像処理装置700と比べて、推定部750に代えて推定部750Bを備える点、及び、表示制御部760に代えて表示制御部760Bを備える点が異なっている。以下、これらの相違点に主に着目して説明する。
上記の推定部750Bは、EIF情報の算出処理が異なることを除いて、上述した推定部750と同様の処理を実行する。なお、推定部750BによるEIF情報の算出処理については、後述する。
上記の表示制御部760Bは、到達可能フラグ値の付与処理を除いて、上述した表示制御部760と同様の処理を実行する。なお、表示制御部760Bによる処理については、後述する。
<動作>
次に、上記のように構成された画像処理装置700Bの動作について、推定部750Bによる処理、及び、表示制御部760Bによる処理に主に着目して説明する。
なお、位置検出部720からは、検出された現在位置が取得部730へ逐次送られているものとする。また、ECU920からは、エネルギ残量が取得部730へ逐次送られているものとする。そして、取得部730は、当該現在位置及び当該エネルギ残量の現在値の取得し、取得結果を推定部750B及び表示制御部760Bへ逐次送っているものとする。
この画像処理装置700Bでは、上述した画像処理装置700と同様に、入力部710に対して新たに到達可能範囲の表示命令が行われ、当該到達可能範囲の表示命令が入力部710から取得部730へ送られると、取得部730が当該新たな到達可能範囲の表示命令を取得する。そして、取得部730は、取得された到達可能範囲の表示命令を推定部750B及び表示制御部760Bへ送る。この結果、推定部750Bによる推定処理、及び、表示制御部760Bによる表示制御処理が実行される。
《推定部750Bによる推定処理》
取得部730から送られた到達可能範囲の表示命令を受けると、推定部750Bは、まず、上述した推定部750の場合と同様にして、BIF情報の算出を行った後、BIF情報の算出に際して推定エネルギ消費量が算出された全てのノードを含む領域を、地図情報により特定可能な複数の分割領域(j,k)に仮想的に分割する。引き続き、推定部750Bは、到達可能範囲の表示命令における第2の地点の指定、迂回経路の指定、及び、空調装置990の動作の有無の指定に対応するEIF情報を、次の(b1)〜(b6)のようにして算出する。
(b1)第2の地点無、及び、空調装置990の動作無の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点無、及び、空調装置990の動作無が指定されている場合には、推定部750Bは、記録部740内のBIF情報における分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量Ej,kを、推定エネルギ消費量ECj,kとする。そして、推定部750Bは、当該エネルギ消費量ECj,kを、EIF情報として、記録部740内に格納する。
(b2)第2の地点無、及び、空調装置990の動作有の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点無、及び、空調装置990の動作有が指定されている場合には、推定部750Bは、まず、現在地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまでの距離D1j,kを算出する。引き続き、推定部750Bは、記録部740内の地図情報及び道路情報を参照して、移動体MVが現在地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまで直線的に移動する際の平均車速VAj,kを算出する。
次に、推定部750Bは、記録部740内の移動体情報における現時点の日付に対応する空調装置990の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。引き続き、推定部750Bは、次の(7)式により、移動体MVが現在地点P0,0から分割領域(j,k)まで移動したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kとして算出する。
ECj,k=Ej,k+EK・D1j,k/VAj,k …(7)
こうして算出された推定エネルギ消費量ECj,kを、推定部750Bは、EIF情報として、記録部740内に格納する。
(b3)第2の地点有、迂回経路無、及び、空調装置990の動作無の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点有、迂回経路無、及び、空調装置990の動作無が指定されている場合には、推定部750Bは、次の(8)式により、推定エネルギ消費量ECj,kを算出する。なお、以下の説明においては、第2の地点は、上述した第1実施形態の場合と同様に、分割領域(p,q)に属しているものとして、説明する。
ECj,k=Ej,k+Ep,q …(8)
こうして算出された推定エネルギ消費量ECj,kを、推定部750Bは、EIF情報として、記録部740内に格納する。
(b4)第2の地点有、迂回経路無、及び、空調装置990の動作有の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点有、迂回経路無、及び、空調装置990の動作有が指定されている場合には、推定部750Bは、上述した(b2)の場合と同様に、まず、現在地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまでの距離D1j,k、及び、移動体MVが現在地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまで直線的に移動する際の平均車速VAj,kを算出する。また、推定部750Bは、記録部740内の移動体情報における現時点の日付に対応する空調装置990の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。そして、推定部750Bは、次の(9)式により、推定エネルギ消費量ECj,kを算出する。
ECj,k=Ej,k+Ep,q+EK・D1j,k/VAj,k …(9)
こうして算出された推定エネルギ消費量ECj,kを、推定部750Bは、EIF情報として、記録部740内に格納する。
(b5)第2の地点有、迂回経路有、及び、空調装置990の動作無の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点有、迂回経路有、及び、空調装置990の動作無が指定されている場合には、推定部750Bは、まず、記録部740内の地図情報、道路情報及び移動体情報を参照して、指定された迂回経路を、空調装置990を動作させずに移動した際のエネルギ消費量EFを算出する。そして、推定部750Bは、次の(10)式により、推定エネルギ消費量ECj,kを算出する。
ECj,k=Ej,k+Ep,q+EF …(10)
こうして算出された推定エネルギ消費量ECj,kを、推定部750Bは、EIF情報として、記録部740内に格納する。
(b6)第2の地点有、迂回経路有、及び、空調装置990の動作有の場合
到達可能範囲の表示命令において第2の地点有、迂回経路有、及び、空調装置990の動作有が指定されている場合には、推定部750Bは、まず、上述した(b2),(b4)の場合と同様に、まず、現在地点P0,0との距離D1j,k、及び、移動体MVが現在地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまで直線的に移動する際の平均車速VAj,kを算出する。また、推定部750Bは、記録部740内の移動体情報における現時点の日付に対応する空調装置990の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。
さらに、推定部750Bは、上述した(b4)の場合と同様に、記録部740内の地図情報、道路情報及び移動体情報を参照して、指定された迂回経路を、空調装置990を動作させずに移動した際のエネルギ消費量EFを算出する。そして、推定部750Bは、次の(11)式により、推定エネルギ消費量ECj,kを算出する。
ECj,k=Ej,k+Ep,q+EF+EK・D1j,k/VAj,k …(11)
こうして算出された推定エネルギ消費量ECj,kを、推定部750Bは、EIF情報として、記録部740内に格納する。
上記の(b1)〜(b6)のいずれかにより、EIF情報が記録部740内に格納すると、推定部750Bは、推定終了通知を表示制御部760Bへ送る。この結果、今回の到達可能範囲の表示命令に対応する推定部750Bによる処理が終了する。
《表示制御部760Bによる処理》
到達可能範囲の表示命令を受けると、表示制御部760Bは、推定部750Bからの推定終了通知を待つ。そして、推定部750Bから送られた推定終了通知を受けると、表示制御部760Bは、現在位置、エネルギ残量の現在値である初期保有エネルギ量、及び、記録部740内のEIF情報に基づいて、到達可能範囲の表示命令における指定内容に応じて、到達可能範囲に関する情報を表示するためのデータを、表示データとして生成する。
かかる表示データの生成に際して、表示制御部760Bは、まず、EIF情報における推定エネルギ消費量ECj,kが、初期保有エネルギ量以下となっている第1種の到達可能分割領域を抽出する。こうして抽出された第1種の到達可能分割領域は、現在位置である第1の地点から第2の地点を経由した移動を行うか否かにかかわらず、初期保有エネルギ量で、第1の地点から到達可能な分割領域である。このため、第1種の到達可能分割領域の全てにより形成される第1領域形状の輪郭は、初期保有エネルギ量で、第1の地点からの到達可能範囲の外縁となっている。
次に、表示制御部760Bは、到達可能範囲の表示命令において第2の地点が指定されているか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合には、表示制御部760Bは、EIF情報における推定エネルギ消費量ECj,kが、初期保有エネルギ量以下となっている、第2種の到達可能分割領域を抽出する。
次いで、表示制御部760Bは、抽出された第2種の到達可能分割領域の全てにより形成される第2領域形状を、第1の地点から第2の地点に向う方向へ、第1の地点と第2の地点との距離の平行移動を行った場合に、平行移動後の領域形状内の分割領域を、第3種の到達可能分割領域として求める。ここで、第1の地点を中心とした場合における各方向における移動体MVにとっての移動環境の変化と、第2の地点を中心とした場合における各方向における移動体MVにとっての移動環境の変化とが近似している場合には、当該第3種の到達可能分割領域は、第1の地点から第2の地点への移動後の保有エネルギ量の推定値で、移動体MVが第2の地点から移動する際の到達可能な分割領域の良い近似となっている。
次に、表示制御部760Bは、第1種の到達可能分割領域であり、かつ、第3種の到達可能分割領域である分割領域を、移動体MVが第1の地点から第2の地点へ移動し、更に移動体MVが第2の地点から移動する場合の最終到達可能分割領域として求める。この最終到達可能分割領域は、第3種の到達可能分割領域から、第1の地点から第2の地点を経由した移動を行うか否かにかかわらず、初期保有エネルギ量で、第1の地点から到達できない分割領域が除かれたものとなっている。
なお、到達可能範囲の表示命令において第2の地点が指定されているか否かの判定の結果が否定的であった場合には、表示制御部760Bは、第1種の到達可能分割領域を、最終到達可能分割領域とする。
次いで、表示制御部760Bは、最終到達可能分割領域について、到達可能フラグ値として「1」を付与する。また、表示制御部760は、最終到達可能分割領域とはならなかった分割領域については、到達可能フラグ値として「0」を付与する。
以後、表示制御部760Bは、上述した表示制御部760の場合と同様にして、到達可能範囲に関する情報を表示するための表示データを生成する。そして、表示制御部760は、生成された表示データを表示部770へ送る。この結果、表示部770の表示デバイスには、到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲の情報が表示され、利用者に提供される。
以上説明したように、本第3実施形態では、空調装置990を動作させない場合に、移動体MVが現在地点(第1の地点)から、地図情報で特定される複数の分割領域それぞれまで移動したときに消費するエネルギ消費量の推定値が、当該複数の分割領域それぞれに対応付けたBIF情報として、記録部740内に記録される。かかるBIF情報が記録部740内に記録されている場合に、EIF情報を作成する。
かかるEIF情報の作成に際して、推定部750は、BIF情報、複数の分割領域の相互の位置関係、及び、第2の地点の位置に基づいて、第1の地点から第2の地点まで移動した後、更に移動する際の到達可能範囲を算出するために基礎となるEIF情報を作成する。そして、表示制御部760が、当該EIF情報、及び、エネルギ残量の現在量である初期保有エネルギ量に基づいて、到達可能範囲に関する情報を表示するためのデータを、表示データとして生成する。
したがって、本第3実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様に、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定が変化した場合に、移動体MVの到達可能範囲に関する情報を、表示部770に迅速に表示させることができる。
また、本第3実施形態では、第1実施形態と同様に、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、第1の地点から第2の地点までの移動に際しての迂回経路が指定された場合に、複数の分割領域それぞれへの移動の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において迂回経路の指定が変化した場合に、移動体MVの到達可能範囲に関する情報を、表示部770に迅速に表示させることができる。
また、本第3実施形態では、第1実施形態と同様に、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、空調装置990の動作の有無の指定が変更された場合に、複数の分割領域それぞれへの移動の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において空調装置990の動作の有無の指定が変更され、空調装置990のエネルギの消費態様が変化した場合に、移動体MVの到達可能範囲に関する情報を、表示部770に迅速に表示させることができる。
なお、第3実施形態に対しては、第1実施形態に対する変形と同様の変形を行うことができる。また、第3実施形態に対しては、第1実施形態から第2実施形態への変形と同様の変形を行うことができる。
以下、本発明の実施例を、図4〜図27を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施例]
まず、本発明の第1実施例を、図4〜図18を参照して説明する。
図4には、第1実施例に係る画像処理装置としてのナビゲーション装置100の概略的な構成が示されている。このナビゲーション装置100は、上述した第1実施形態の画像処理装置700(図1参照)の一態様となっている。
図4に示されるように、ナビゲーション装置100は、電気モータを駆動機構とし、道路上を走行する移動体MVとしての車両CR内に配置される。本第1実施例では、車両CRには、蓄電池210と、ECU220と、空調装置290とが装備されている。
上記の蓄電池210には、車両CRの駆動用エネルギが蓄えられる。かかる駆動用エネルギを利用して車両CRが走行する。この蓄電池210には、各所で開設されている充電施設、自宅等で駆動用エネルギを充電可能となっている。
上記のECU220は、車両CRの状態を検出する各種のセンサによる検出結果を収集する。そして、ECU220は、収集された検出結果に基づいて、車両CRの走行の制御に有用な様々なパラメータ値を逐次導出しつつ、車両CRの走行の制御や管理を行う。
本第1実施例では、ECU220により導出されるパラメータ値には、蓄電池210のエネルギ残量の現在値が含まれている。そして、ECU220は、CAN(Controller Area Network)等の通信プロトコルによって動作する車内通信網を利用して、蓄電池210のエネルギ残量の現在値をナビゲーション装置100へ送る。
上記の空調装置290は、車両CRの車室空間の温度、湿度等を調整する。この空調装置290の動作エネルギは、蓄電池210から供給されるようになっている。
図4に示されるように、ナビゲーション装置100は、制御ユニット110Aと、記録部740としての記憶ユニット120とを備えている。また、ナビゲーション装置100は、音出力ユニット130と、表示部770としての表示ユニット140と、入力部710としての入力ユニット150とを備えている。さらに、ナビゲーション装置100は、センサユニット160と、位置検出部720の一部としてのGPS(Global Positioning System)受信ユニット170と、無線通信ユニット180とを備えている。
上記の制御ユニット110Aは、ナビゲーション装置100の全体を統括制御する。この制御ユニット110Aについては、後述する。
上記の記憶ユニット120は、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置を備えて構成され、ナビゲーション装置100において利用される様々な情報データが記憶される。こうした情報データには、地図情報、道路情報、車両情報、BIF情報、EIF情報等が含まれている。
ここで、地図情報には、道路の形状をリンクやノード(交差点等)で表す道路形状データ、建物、河川、地表面(フィーチャ)等を表す背景データが含まれている。また、道路情報には、法定速度、勾配、道路幅、信号の有無等、及び、これらによって分類される道路の種類である道路種別が含まれている。ここで、「道路種別」としては、一般国道、高速道路、一般道路、市街地等を通る細街路等がある。
また、車両情報としては、車両CRの重量、並びに、加速時及び減速時における消費エネルギ及び回収エネルギに関する情報、空調装置290の単位時間当たりのエネルギ消費量等が含まれている。ここで、空調装置290の単位時間当たりのエネルギ消費量としては、季節別の平均的な空調装置290の単位時間当たりのエネルギ消費量となっている。
BIF情報には、本第1実施例では、空調装置290を動作させない場合に、BIF情報の算出時点における現在位置(すなわち、現在地点)から、地図情報に特定可能な複数の分割領域それぞれまで走行する際のエネルギ消費量が含まれるようになっている。また、EIF情報には、後述する到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する当該複数の分割領域それぞれまで走行する際に必要とされるエネルギ消費量が含まれるようになっている。
なお、BIF情報には、BIF情報の算出時点における現在位置の情報が含まれるようになっている。
上記の音出力ユニット130は、スピーカを備えて構成され、制御ユニット110Aから受信した音声データに対応する音声を出力する。この音出力ユニット130は、制御ユニット110Aによる制御のもとで、ナビゲーション処理に関する車両CRの進行方向、走行状況、交通状況等の案内音声を出力する。
上記の表示ユニット140は、液晶パネル等の表示デバイスを備えて構成され、制御ユニット110Aから受信した表示データに対応する画像を表示する。この表示ユニット140は、制御ユニット110Aによる制御のもとで、ナビゲーション処理に際して、地図情報、経路情報等の画像、ガイダンス情報等を表示する。また、表示ユニット140は、制御ユニット110Aによる制御のもとで、到達可能範囲に関する情報を表示する。
上記の入力ユニット150は、ナビゲーション装置100の本体部に設けられたキー部、及び/又はキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、表示ユニット140の表示デバイスに設けられたタッチパネルを用いることができる。なお、キー部を有する構成に代えて、又は併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。
この入力ユニット150を利用者が操作することにより、ナビゲーション装置100の動作内容の設定や動作命令が行われる。例えば、ナビゲーション処理におけるルート探索に関する目的地等の設定を、利用者が入力ユニット150を利用して行う。また、到達可能範囲の表示命令等の動作命令を、利用者が入力ユニット150を利用して行う。なお、到達可能範囲の表示命令には、現在地点(第1の地点)からの走行で経由することを想定する第2の地点の指定、第1の地点から第2の地点への走行に際しての迂回経路の指定、及び、空調装置290の動作の有無の指定を含むことができるようになっている。なお、当該迂回経路の指定は、第2の地点有を指定した場合に行うことができるようになっている。
上記のセンサユニット160は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサ、傾斜センサ等を備えて構成されている。センサユニット160が備える各種センサによる検出結果は、センサデータとして制御ユニット110Aへ送られる。
上記のGPS受信ユニット170は、複数のGPS衛星からの電波の受信結果に基づいて、車両CRの現在位置を算出する。また、GPS受信ユニット170は、GPS衛星から送出された日時情報に基づいて、現在時刻を計時する。これらの現在位置及び現在時刻に関する情報は、GPSデータとして制御ユニット110Aへ送られる。
上記の無線通信ユニット180は、制御ユニット110Aが、車外との通信を行う際のインターフェースとして機能する。かかる車外通信としては、公衆回線網や携帯電話網、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等を利用した通信が挙げられる。この無線通信ユニット180を利用して、車外の各種サーバと通信を行うことにより、制御ユニット110Aは、交通規制情報、渋滞情報、気象情報等を取得できるようになっている。
次に、上記の制御ユニット110Aについて説明する。この制御ユニット110Aは、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成されている。制御ユニット110Aが様々なプログラムを実行することにより、ナビゲーション装置100としての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した第1実施形態における位置検出部720の一部、取得部730、推定部750及び表示制御部760としての機能も含まれている。また、制御ユニット110Aは、計時機能を有しており、現時点の日付及び時刻を特定できるようになっている。
なお、制御ユニット110Aが実行するプログラムはハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
この制御ユニット110Aは、センサユニット160から送られたセンサデータ及びGPS受信ユニット170から受けたGPSデータに基づいて、記憶ユニット120中の地図情報等を適宜参照し、利用者へのナビゲーション情報の提供処理を行う。こうしたナビゲーション情報の提供処理には、(i)利用者が指定する地域の地図を表示ユニット140の表示デバイスに表示するための地図表示、(ii)車両CRが地図上のどこに位置するのか、また、どの方角に向かっているのかを算出するマップマッチング、(iii)車両CRが現在存在する位置から、利用者が指定する任意の位置である目的地までの経路検索が含まれている。また、当該ナビゲーション処理には、(iv)現時点でのエネルギ残量で到達可能な領域の範囲を算出し、表示ユニット140の表示デバイスに表示される処理、(v)設定された経路に沿って目的地まで運転するときの、目的地への到着予測時刻の算出、(vi)マップマッチング結果、算出された到着予測時刻、及び、進行すべき方向を提示するために行われる、表示ユニット140の表示デバイスへの案内表示のための制御、及び、音出力ユニット130のスピーカから音声案内を出力するための制御の処理が含まれる。
<動作>
次に、上記のように構成されたナビゲーション装置100の動作について、制御ユニット110Aが実行する到達可能範囲の表示に関連する処理に主に着目して説明する。
なお、センサユニット160からは、各種センサによる検出結果が、センサデータとして、制御ユニット110Aへ逐次送られているものとする。また、ECU220からは、エネルギ残量の現在値が制御ユニット110Aへ逐次送られているものとする。また、GPS受信ユニット170からは、現在位置及び現在時刻に関する情報が、GPSデータとして制御ユニット110Aへ逐次送られているものとする。
そして、制御ユニット110Aは、センサユニット160から送られたセンサデータ、及び、GPS受信ユニット170から送られたGPSデータに基づくマップマッチングを逐次行っているものとする。なお、制御ユニット110Aは、マップマッチングにより得られる地図上の位置を、車両CRの現在位置として採用するようになっている。
かかる動作環境のもとで、制御ユニット110Aにより到達可能範囲の情報の表示処理(以下、「到達可能範囲の表示処理」という)が実行される。この到達可能範囲の表示処理では、図5に示されるように、まず、ステップS11において、制御ユニット110Aが、入力ユニット150に対して新たに到達可能範囲の表示命令の入力が行われたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、ステップS11の処理が繰り返される。
入力ユニット150に対して新たに到達可能範囲の表示命令の入力が行われ、ステップS11における判定の結果が肯定的となると(ステップS11:Y)、処理はステップS12へ進む。このステップS12では、制御ユニット110Aが、現時点で記憶ユニット120に記憶されているBIF情報が利用可能か否かを判定する。かかる判定に際して、制御ユニット110Aは、新たに到達可能範囲の表示命令の入力が行われた時点の現在位置を基準とし、かつ、現時点のエネルギ残量以上のエネルギ残量を基準として算出されたものであるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS12:Y)には、処理は、後述するステップS14へ進む。
ステップS12における判定の結果が否定的であった場合(ステップS12:N)には、処理はステップS13へ進む。このステップS13では、制御ユニット110Aが、BIF情報の算出を行う。そして、制御ユニット110Aは、算出されたBIF情報を記憶ユニット120内に格納する。なお、BIF情報の算出処理については、後述する。
次に、ステップS14において、制御ユニット110Aが、記憶ユニット120内のBIF情報を参照しつつ、到達可能範囲の表示命令における第2の地点の指定、迂回経路の指定、及び、空調装置290の動作の有無の指定に対応するEIF情報を算出する。そして、制御ユニット110Aは、算出されたEIF情報を記憶ユニット120内に格納する。なお、EIF情報の算出処理については、後述する。
次いで、ステップS15において、制御ユニット110Aが、現在位置、エネルギ残量の現在値である初期保有エネルギ量、及び、記憶ユニット120内のEIF情報に基づいて、到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲に関する情報を表示するための表示データを生成する。なお、当該表示データの生成処理の詳細については、後述する。
次に、ステップS16において、制御ユニット110Aが、生成された表示データを表示ユニット140へ送る。この表示データを受けた表示ユニット140は、当該表示データに基づいて、到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲の情報を表示する。
この後、処理はステップS11へ戻る。そして、到達可能範囲の表示命令が入力ユニットに入力されるたびに、ステップS11〜S16の処理が繰り返され、当該到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲の情報が、表示ユニット140の表示デバイスに表示される。
《BIF情報の算出処理》
次に、上述したステップS13におけるBIF情報の算出処理について、説明する。
BIF情報の算出に際しては、図6に示されるように、まず、ステップS21において、制御ユニット110Aが、現在地点から走行可能なノードごとに、空調装置290を動作させないとした場合における現在地点からノードまでの走行に際して必要なエネルギ消費量を算出する。かかる算出に際して、制御ユニット110Aは、記憶ユニット120内の地図情報を参照して、車両CRの現在地点から走行可能なリンク、これらのリンクにそれぞれ接続するノード、これらのノードから走行可能なリンクを順に探索する。かかる探索に際して、制御ユニット110Aは、新たな一のリンクを探索するごとに、記憶ユニット120内の道路情報及び車両情報、並びに、取得された渋滞情報及び気象情報を参照し、当該新たな一のリンクにおける車両CRの走行態様(例えば、走行速度、加減速の態様、リンクの傾斜、空気抵抗等)を推定する。
引き続き、制御ユニット110Aは、空調装置290を動作させずに、推定された走行態様で、車両CRが当該新たな一のリンクを走行するためのエネルギ消費量を、所定の算出式を利用して算出する。そして、制御ユニット110Aは、新たな一のリンクを探索するごとに、当該一のリンクが接続している経路の推定エネルギ消費量を累計し、推定エネルギ消費量の累計が最小となるように当該一のリンクに接続するノード及びそのノードに接続する複数のリンクを探索する。
すなわち、制御ユニット110Aは、当該一のリンク及び他のリンクが同一のノードに接続されている場合、このノードに接続する複数のリンクのうち、車両CRの現在地点から当該ノードまでの推定エネルギ消費量の累計の少ないリンクの推定エネルギ消費量を使って当該ノードまでの推定エネルギ消費量の累計を算出する。そして、制御ユニット110Aは、探索されたノード及びリンクで構成される複数の経路において、それぞれ、空調装置290を動作させない場合に推定エネルギ消費量の累計が、車両CRの現時点のエネルギ残量である初期保有エネルギ量の範囲内にある全てのノードを車両CRの到達可能地点として抽出する。
なお、本第1実施例では、同一のノードに接続されている複数のリンクのうち、一のリンクの次に選択する他のリンクの重要度が、道路種別に基づいて当該一のリンクの重要度よりも低いと判断される場合には、当該他のリンクを、車両CRのエネルギ消費量を算出する対象とするための候補から除いて探索を行うようになっている。また、本第1実施例では、車両CRの走行が一方通行の逆走となるリンク、時間規制や季節規制により通行禁止区間となるリンク等の車両CRの走行が禁止されたリンクを、車両CRのエネルギ消費量を算出する対象とするための候補から除いて探索を行うようになっている。
次に、ステップS22において、制御ユニット110Aが、分割領域を設定する。かかる分割領域の設定に際して、制御ユニット110Aは、まず、ステップS21において探索された到達可能なノードの経度及び緯度における最大経度、最小経度、最大緯度及び最小緯度を特定する。引き続き、制御ユニット110Aは、車両CRの現在地点から最大経度、最小経度、最大緯度及び最小緯度のそれぞれまでの距離のうちで最大の距離を求める。
次いで、制御ユニット110Aは、求められた最大の距離の2倍の1/N(本第1実施例では、Nは奇数)を、分割領域の一辺の長さとして算出する。ここで、値Nは、求められた最大の距離の2倍を一辺とする領域全体を表示ユニット140の表示デバイスの予め定められた表示領域内に極力大きく表示させた場合に、分割領域の一辺の長さに対応するドット数が所定数Mに対応するように定められる。
そして、制御ユニット110Aは、上述のようにして求められた最大の距離の2倍を一辺とする領域を、N2個の分割領域に仮想的に分割する。なお、以下の説明においては、分割領域の配列が行列状となっていることから、分割領域それぞれを個別に表す場合には、分割領域(j,k)(j=−(N−1)/2,…,−1,0,1,(N−1)/2):k=−(N−1)/2,…,−1,0,1,(N−1)/2))と記すものとする。ここで、分割領域(0,0)が、車両CRの現在地点が含まれる分割領域となっている。
なお、以下の説明においては、BIF情報における分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量を「Ej,k」と記すものとする。また、現在位置を「P0,0」と記し、分割領域(i,j)の代表地点(例えば、分割領域(j,k)の中央地点)を「Pj,k」と記すものとする。ここで、現在位置P0,0は、分割領域(0,0)の代表地点となっているものとする。
次に、ステップS23において、制御ユニット110Aが、空調装置290を動作させない場合に、分割領域ごとに、車両CRが現在地点から分割領域(j,k)まで走行した場合における、空調装置290を動作させずに走行する際のエネルギ消費量Ej,kを算出する。本第1実施例では、制御ユニット110Aは、上述のステップS21で抽出されたノードのうちで分割領域(j,k)に属するノードに対応する推定エネルギ消費量の累計の平均値を算出することにより、エネルギ消費量Ej,kの算出を行う。
なお、上述のステップS21で抽出されたノードが1つもない分割領域については、エネルギ消費量Ej,kに関する有効な情報が存在しないことを、当該分割領域に関する情報とする。
次いで、ステップS24において、制御ユニット110Aが、算出されたエネルギ消費量Ej,k、及び、エネルギ消費量Ej,kについての有効な情報が存在しない場合にはそのことを、BIF情報として記憶ユニット120に格納する。こうしてBIF情報の記憶ユニット120への格納がなされると、ステップS13の処理が終了する。そして、処理は、上述した図5のステップS14へ進む。
なお、上述のステップS21において抽出されたノードの地図上の位置を示した例が、図7に示されている。また、上述のステップS24において格納されたBIF情報の内容の例が、図8に示されている。
《EIF情報の算出処理》
次に、上述したステップS14におけるEIF情報の算出処理について、説明する。
EIF情報の算出に際しては、図9に示されるように、まず、ステップS31において、制御ユニット110Aが、到達可能範囲の表示命令において第2の地点の指定がなされているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS31:N)には、処理はステップS32へ進む。
ステップS32では、制御ユニット110Aが、到達可能範囲の表示命令において、空調装置290の動作有の指定がなされているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS32:N)には、処理はステップS33へ進む。
ステップS33では、制御ユニット110Aが、第2の地点を経由せず、かつ、空調装置290を動作させずに走行する際のEIF情報の算出処理である第1算出処理を実行する。かかるEIF情報の第1算出処理では、制御ユニット110Aは、記憶ユニット120内のBIF情報におけるエネルギ消費量Ej,kが、到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する、分割領域(j,k)まで走行する際のエネルギ消費量ECj,kであると推定する。そして、処理は、後述するステップS36へ進む。
上述したステップS32における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS32:Y)には、処理はステップS34へ進む。このステップS34では、制御ユニット110Aが、第2の地点を経由せず、かつ、空調装置290を動作させつつ走行する際のEIF情報の算出処理である第2算出処理を実行する。
かかるEIF情報の第2算出処理では、制御ユニット110Aは、まず、記憶ユニット120内のBIF情報における分割領域(j,k)の代表地点Pj,kと、現在地点P0,0との距離D1j,kを算出する。引き続き、制御ユニット110Aは、記憶ユニット120内の地図情報及び道路情報を参照して、車両CRが現在地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまで直線的に走行する際の平均車速VAj,kを算出する。
次に、制御ユニット110Aは、記憶ユニット120内の車両情報における現時点の日付(季節)に対応する空調装置290の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。そして、制御ユニット110Aは、上述した(1)式により、車両CRが現在地点P0,0から分割領域(j,k)まで走行したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kとして算出する。そして、処理は、後述するステップS36へ進む。
上述したステップS31における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS31:Y)には、処理はステップS35へ進む。このステップS35では、制御ユニット110Aが、第2の地点対応処理を実行する。そして、ステップS35の処理が終了すると、処理はステップS36へ進む。
なお、ステップS35における第2の地点対応処理については、後述する。
ステップS36では、制御ユニット110Aが、算出されたエネルギ消費量ECj,kを、EIF情報として記憶ユニット120に格納する。こうしてEIF情報の記憶ユニット120への格納がなされると、ステップS14の処理が終了する。そして、処理は、上述した図5のステップS15へ進む。
《ステップS35における第2の地点対応処理》
なお、以下の説明においては、第2の地点は、分割領域(p,q)に属しているものとして、説明する。
ステップS35における第2の地点対応処理に際しては、図10に示されるように、まず、ステップS41において、制御ユニット110Aが、到達可能範囲の表示命令において迂回経路の指定がなされているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS41:N)には、処理はステップS42へ進む。
ステップS42では、制御ユニット110が、到達可能範囲の表示命令において空調装置290の動作有の指定がなされているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS42:N)には、処理はステップS43へ進む。
ステップS43では、制御ユニット110Aが、第2の地点を経由し、迂回経路を走行せず、かつ、空調装置290を動作させないで走行する際のEIF情報の算出処理である第3算出処理を実行する。かかるEIF情報の第3算出処理では、制御ユニット110Aは、まず、第1の地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまでの距離D1j,kを算出する。
次に、制御ユニット110Aは、第2の地点Pp,qから分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまでの距離D2j,kを算出する。そして、制御ユニット110Aは、上述した(2)式により、車両CRが第1の地点P0,0から第2の地点へ走行した後、更に分割領域(j,k)まで走行したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kを、推定エネルギ消費量E0,0を除いて、算出する。引き続き、制御ユニット110Aは、推定エネルギ消費量E0,0を、上述した(3)式により算出する。
ステップS43における推定エネルギ消費量ECj,k(j=…,−1,0,1,…:k=…,−1,0,1,…)の算出が終了すると、ステップS35の処理が終了する。そして、処理は、図9のステップS36へ進む。
上述したステップS42における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS42:Y)には、処理はステップS44へ進む。このステップS44では、第2の地点を経由し、迂回経路を走行せず、かつ、空調装置290を動作させながら走行する際のEIF情報の算出処理である第4算出処理を実行する。
かかるEIF情報の第4算出処理に際して、制御ユニット110Aは、まず、ステップS43の場合と同様にして、距離D1j,k,D2j,kを算出する。引き続き、制御ユニット110Aは、記憶ユニット120内の地図情報及び道路情報を参照して、車両CRが第1の地点P0,0から第2の地点が属する分割領域(p,q)の代表地点Pp,qまで直線的に走行した後、更に分割領域(j,k)まで走行した際の平均車速VBj,kを算出する。また、制御ユニット110Aは、記憶ユニット120内の車両情報における現時点の日付に対応する空調装置290の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。
そして、制御ユニット110Aは、上述した(4)式により、車両CRが第1の地点P0,0から第2の地点へ走行した後、更に分割領域(j,k)まで走行したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kを、推定エネルギ消費量E0,0を除いて、算出する。引き続き、制御ユニット110Aは、推定エネルギ消費量E0,0を、上述した(3)式により算出する。
ステップS44における推定エネルギ消費量ECj,kの算出が終了すると、ステップS35の処理が終了する。そして、処理は、図9のステップS36へ進む。
上述したステップS41における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS41:Y)には、処理はステップS45へ進む。このステップS45では、制御ユニット110が、到達可能範囲の表示命令において空調装置290の動作有の指定がなされているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS45:N)には、処理はステップS46へ進む。
ステップS46では、制御ユニット110Aが、第2の地点を経由し、迂回経路を走行し、かつ、空調装置290を動作させないで走行する際のEIF情報の算出処理である第5算出処理を実行する。かかるEIF情報の第5算出処理では、制御ユニット110Aは、まず、第1の地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまでの距離D1j,kを算出する。引き続き、制御ユニット110Aは、記憶ユニット120内の地図情報、道路情報及び車両情報を参照して、指定された迂回経路を、空調装置290を動作させずに走行した際のエネルギ消費量EFを算出する。
そして、制御ユニット110Aは、上述した(5)式により、車両CRが第1の地点P0,0から第2の地点へ走行した後、更に分割領域(j,k)まで走行したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kを、推定エネルギ消費量E0,0を除いて、算出する。引き続き、制御ユニット110Aは、推定エネルギ消費量E0,0を、上述した(3)式により算出する。
ステップS46おける推定エネルギ消費量ECj,kの算出が終了すると、ステップS35の処理が終了する。そして、処理は、図9のステップS36へ進む。
上述したステップS45における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS45:Y)には、処理はステップS47へ進む。このステップS47では、制御ユニット110Aが、第2の地点を経由し、迂回経路を走行し、かつ、空調装置290を動作させつつ走行する際のEIF情報の算出処理である第6算出処理を実行する。
かかるEIF情報の第6算出処理では、制御ユニット110Aは、まず、上述したステップS43,S46の場合と同様にして、距離D1j,k,D2j,kを算出する。引き続き、制御ユニット110Aは、ステップS44の場合と同様にして、空調装置290を動作させつつ走行した際のエネルギ消費量EFを算出する。
次に、制御ユニット110Aは、上述したステップS44の場合と同様にして、記憶ユニット120内の地図情報及び道路情報を参照して、車両CRが第1の地点P0,0から第2の地点まで走行した際の平均車速VCj,k及び迂回経路の長さDFを算出する。また、制御ユニット110Aは、記憶ユニット120内の車両情報における現時点の日付に対応する空調装置290の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。
そして、制御ユニット110Aは、上述した(6)式により、車両CRが第1の地点P0,0から第2の地点へ走行した後、更に分割領域(j,k)まで走行したときの当該分割領域(j,k)に対応する推定エネルギ消費量ECj,kを、推定エネルギ消費量E0,0を除いて、算出する。引き続き、制御ユニット110Aは、推定エネルギ消費量E0,0を、上述した(3)式により算出する。
ステップS47おける推定エネルギ消費量ECj,kの算出が終了すると、ステップS35の処理が終了する。そして、処理は、図9のステップS36へ進む。
なお、上述のEIF情報の第1〜第6算出処理では、BIF情報において有効な情報が存在しない旨が登録されている分割領域(j,k)については、エネルギ消費量Ej,kを、設定可能な最大値とするようになっている。
なお、上述のステップS36において格納されたEIF情報の内容の例が、図11に示されている。
《表示データの生成処理》
次に、上述したステップS15における表示データの生成処理について、説明する。
表示データの生成に際しては、図12に示されるように、まず、ステップS51において、制御ユニット110Aが、記憶ユニット120内のEIF情報を読み取る。引き続き、ステップS52において、制御ユニット110Aが、EIF情報におけるエネルギ消費量ECj,kが判定閾値以下となっている分割領域を抽出する。そして、制御ユニット110Aは、抽出された分割領域の到達可能フラグ値については、「1」を付与する。また、制御ユニット110Aは、抽出されなかった分割領域については、到達可能フラグ値として「0」を付与する。
次に、ステップS53において、制御ユニット110Aが、分割領域(j,k)の2次元配列に対応する到達可能フラグ値の2次元配列を2値化されたラスタデータとして扱い、所定回数のクロージング処理を施す。この結果、車両CRの到達可能範囲に欠損点が生じないように、分割領域(j,k)に対応する到達可能フラグ値が設定される。
次いで、ステップS54において、制御ユニット110Aが、到達可能フラグ値として「1」が付与された分割領域と、当該分割領域と隣り合う到達可能フラグ値として「0」が付与された他の分割領域との位置関係に基づいて、車両CRの到達可能範囲の輪郭を抽出する。本第1実施例では、制御ユニット110Aは、フリーマンのチェインコードの手法を用いて、車両CRの到達可能範囲の輪郭を抽出している。
次に、ステップS55において、制御ユニット110Aは、抽出された輪郭に基づいて、到達可能範囲に関する情報を表示するための表示データを生成する。表示データが生成されると、ステップS15の処理が終了する。そして、処理は、上述した図5のステップS16へ進む。
なお、上記のようにして生成された表示データに基づく表示例が、図13〜図18に示されている。ここで、図13には、到達可能範囲の表示命令において、第2の地点が指定されず、かつ、空調装置290の動作無が指定された場合の到達可能範囲の表示例が示されている。また、図14には、到達可能範囲の表示命令において、第2の地点が指定されず、かつ、空調装置290の動作有が指定された場合の到達可能範囲の表示例が示されている。
また、図15には、到達可能範囲の表示命令において、第2の地点が指定され、迂回経路が指定されず、かつ、空調装置290の動作無が指定された場合の到達可能範囲の表示例が示されている。また、図16には、到達可能範囲の表示命令において、第2の地点が指定され、迂回経路が指定されず、かつ、空調装置290の動作有が指定された場合の到達可能範囲の表示例が示されている。
さらに、図17には、到達可能範囲の表示命令において、第2の地点が指定され、迂回経路が指定され、かつ、空調装置290の動作無が指定された場合の到達可能範囲の表示例が示されている。また、図18には、到達可能範囲の表示命令において、第2の地点が指定され、迂回経路が指定され、かつ、空調装置290の動作有が指定された場合の到達可能範囲の表示例が示されている。
以上説明したように、本第1実施例では、空調装置290を動作させない場合に、車両CRが現在地点から、地図情報で特定される分割領域(j,k)まで走行したときに消費する推定エネルギ消費量Ej,kが、分割領域(j,k)それぞれに対応付けたBIF情報として、記憶ユニット120内に記憶される。かかるBIF情報が記憶ユニット120内に記憶されている場合に到達可能範囲の表示命令を受け、かつ、記憶ユニット120内のBIF情報が利用可能である場合には、制御ユニット110Aが、新たなBIF情報を作成することなく、EIF情報を作成する。
かかるEIF情報の算出に際して、制御ユニット110Aは、BIF情報、複数の分割領域の相互の位置関係、及び、第2の地点の位置に基づいて、第1の地点から第2の地点まで走行した後、更に複数の分割領域それぞれまで走行したときに消費する当該複数の分割領域それぞれに対応するエネルギ消費量を推定し、EIF情報を作成する。そして、制御ユニット110Aが、当該EIF情報、及び、エネルギ残量の現在量である初期保有エネルギ量に基づいて、到達可能範囲に関する情報を表示するためのデータを、表示データとして生成する。
したがって、本第1実施例によれば、BIF情報の算出後に実質的に走行せず、かつ、新たな充電も行わないで、第2の地点の指定が変化した場合に、車両CRの到達可能範囲に関する情報を、表示ユニット140の表示デバイスに迅速に表示させることができる。
また、本第1実施例では、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、第1の地点から第2の地点までの走行に際しての迂回経路が指定された場合に、複数の分割領域それぞれへの走行の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において迂回経路の指定が変化した場合に、車両CRの到達可能範囲に関する情報を、表示ユニット140の表示デバイスに迅速に表示させることができる。
また、本第1実施例では、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、空調装置290の動作の有無の指定が変更された場合に、複数の分割領域それぞれへの走行の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において空調装置290の動作の有無の指定が変更され、空調装置290のエネルギの消費態様が変化した場合に、車両CRの到達可能範囲に関する情報を、表示ユニット140の表示デバイスに迅速に表示させることができる。
<第1実施例の変形>
上記の第1実施例に対しては、様々な変形を行うことができる。
例えば、上記の第1実施例では、車両CRの到達可能範囲に欠損点が生じないように、分割領域(j,k)に対応する到達可能フラグ値を付与する際に、所定回数のクロージング処理を実行するようにした。これに対し、クロージング処理に代えてオープニング処理を採用するようにしてもよい。
また、上記の第1実施例では、到達可能範囲の輪郭抽出に際して、フリーマンのチェインコードの手法を用いるようにしたが、他の到達可能範囲の輪郭抽出の手法を用いるようにしてもよい。
また、上記の第1実施例では、センサユニット160を備えるようにしたが、ECU220から車速、加速度及び角速度を取得できる場合には、センサユニット160を省略することができる。
また、上記の第1実施例に対しては、上述した第1実施形態の場合と同様に様々な変形を行うことができる。
すなわち、上記の第1実施例では、ナビゲーション装置100が、記憶ユニット120、音出力ユニット130、表示ユニット140、入力ユニット150、GPS受信ユニット170を備えるようにした。これに対し、これらの要素のうちで、共用可能な要素を他の装置が備えている場合には当該共用可能な要素を利用するようにし、ナビゲーション装置の構成要素として、当該共用可能な要素を省略するようにしてもよい。
また、上記の第1実施例では、エネルギ残量が、外部のECU220からナビゲーション装置100に報告されるものとした。これに対し、外部からエネルギ残量の報告を受けることが困難な場合には、エネルギ残量を検出するためのセンサ等を、ナビゲーション装置が備える構成としてもよい。
また、上記の第1実施例では、BIF情報の算出処理において、車両CRが現在地点から各ノードまで移動する際のエネルギ消費量の推定量を、地図情報、道路情報及び車両情報に基づいて算出するようにした。これに対し、車両CRの移動の際の空気抵抗、路面抵抗等に関係する気象状況、渋滞状況に更に基づいて、車両CRが現在地点から各ノードまで走行する際のエネルギ消費量の推定量を算出するようにしてもよい。
また、上記の第1実施例では、移動体MVが現在位置から各ノードまで移動する際の所要時間を、平均車速を用いて算出し、当該算出された所要時間を用いて、(1)式、(4)式及び(6)式で表される推定エネルギ消費量ECj,kを算出するようにした。これに対して、ダイクストラ法による探索処理において求められた現在地から各ノードに到達するまでの所要時間Tj,kをBIF情報の一部として、エネルギ推定量Ej,kとともに保存し、当該保存された所要時間Tj,kを使用して、推定エネルギ消費量ECj,kを算出するようにしてもよい。
また、上記の第1実施例では、分割領域の設定に際して、探索された複数の到達可能なノードの経度及び緯度の中から最大経度、最小経度、最大緯度及び最小緯度を特定した後、車両CRの現在地点から最大経度、最小経度、最大緯度及び最小緯度のそれぞれまでの距離のうちで最大の距離に基づいて、分割領域の一辺の長さを求めるようにした。これに対し、最大緯度と最小緯度の差分および最大経度と最小経度の差分のうち大きい方の距離に基づいて、分割領域の一辺の長さを求めるようにしてもよい。
この場合には、例えば、車両の現在位置が半島の先端地点であるときに、到達可能範囲の表示に際して、到達可能でない範囲の表示領域が多くを占めることが防止され、到達可能範囲を表示領域の最適な位置で表示することが可能となる。なお、この場合には、表示領域の中心付近に車両の現在位置があるとは限らない。また、車両の現在位置が属する分割領域の中心位置が、車両の現在位置となるとは限らない。
また、上記の第1実施例では、BIF情報の算出処理において、空調装置290を動作させずに走行する際に、初期保有エネルギ量の範囲内にある全てのノードを車両の到達可能地点として探索した後に、エネルギ消費量が算出された全てのノードを含む領域を、地図情報により特定可能な複数の分割領域に仮想的に分割するようにした。これに対し、空調装置290を動作させない場合に、初期保有エネルギ量により走行可能な最大距離を半径とし、現在地点を中心とする円に外接する矩形の領域を地図情報により特定される複数の分割領域に仮想的に分割するようにしてもよい。
この場合には、複数の分割領域への分割を行った後、現在地点から、当該複数の分割領域それぞれの代表的な少なくとも1つのノードへ走行する際の最小エネルギ消費量の推定値を算出することにより、BIF情報の算出が算出されることになる。
この場合に、BIF情報に含まれるエネルギ消費量の推定値は、空調装置290を動作させる場合であってもよいし、空調装置290を動作させない場合であってよい。そして、BIF情報の算出に際して想定した空調装置290の状態と、到達可能範囲の表示命令で指定された空調装置290の状態との差異、記憶ユニット120に記録されている推定所要時間、並びに、空調装置290により消費されるエネルギに関する情報に基づいて、車両CRが現在地点から複数の分割領域それぞれまで走行したときにおける空調装置290のエネルギ消費量の推定値を算出する。
また、上記の第1実施例では、所定の算出式により、ノード間のエネルギ消費量及び所要時間を算出するようにしたが、車両CR又はプローブ情報により取得した他車の走行履歴による取得結果に基づいて、ノード間のエネルギ消費量及び所要時間を求めるようにしてもよい。
また、上記の第1実施例では、車両CRに搭載される装備品のうち、空調装置290の動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしたが、他の装備品の動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしてもよい。さらに、空調装置290を含む複数の装備品それぞれの動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしてもよい。
また、上記の第1実施例では、電気エネルギを駆動用のエネルギとする車両CRの到達可能範囲に関する情報の表示に本発明を適用したが、他のエネルギを駆動用のエネルギとする移動体の到達可能範囲の表示に本発明を適用してもよい。
[第2実施例]
次に、本発明の第2実施例を、図19〜図21を参照して説明する。この第2実施例は、上述した第2実施形態(図2参照)の一態様となっている。
<構成>
図19には、第2実施例に係る端末装置300、及び、サーバ装置400との配置位置の関係が示されている。なお、端末装置300は、第2実施形態における端末装置810の一態様であり、サーバ装置400は、第2実施形態における画像処理管理装置820の一態様である。
図19に示されるように、端末装置300は、車両CR内に配置されようになっている。この車両CRには、上述した第1実施例の場合と同様に、蓄電池210、ECU220及び空調装置290が装備されている。
サーバ装置400は、車両CRの外に配置される。そして、端末装置300とサーバ装置400とは、ネットワーク500を介して、通信可能となっている。
なお、サーバ装置400は、端末装置300と同様に構成された他の端末装置とも通信可能となっているが、図19においては、端末装置300のみが代表的に示されている。
《端末装置300の構成》
図20には、端末装置300の概略的な構成が示されている。この図20に示されるように、端末装置300は、上述した第1実施例のナビゲーション装置100と比べて、制御ユニット110Aに代えて制御ユニット110Bを備える点、記憶ユニット120に代えて記憶ユニット310を備える点、センサユニット160を備えていない点、送信部811及び受信部812としての無線通信ユニット320を更に備える点が異なっている。以下、これらの相違点に主に着目して説明する。
上記の制御ユニット110Bは、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成され、端末装置300の全体を統括制御する。この制御ユニット110Bが様々なプログラムを実行することにより、端末装置300としての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した第2実施形態における取得部730としての機能も含まれている。
制御ユニット110Bは、GPS受信ユニット170から受けたGPSデータを取得し、取得されたGPSデータに基づいて、現在位置及び現在時刻を特定する。そして、制御ユニット110Bは、無線通信ユニット320を利用し、特定された現在位置を、ネットワーク500を介してサーバ装置400へ送信する。
また、制御ユニット110Bは、ECU220から送られたエネルギ残量の現在値を取得する。そして、制御ユニット110Bは、無線通信ユニット320を利用し、取得されたエネルギ残量を、ネットワーク500を介してサーバ装置400へ送信する。
また、制御ユニット110Bは、入力ユニット150から送られた入力データを受ける。そして、当該入力データが、到達可能範囲の表示命令であった場合には、制御ユニット110Bは、無線通信ユニット320を利用し、当該到達可能範囲の表示命令を、ネットワーク500を介してサーバ装置400へ送信する。
さらに、制御ユニット110Bは、サーバ装置400から送信され、ネットワーク500を介して無線通信ユニット320が受信した表示データを受ける。そして、制御ユニット110Bは、受信した表示データを表示ユニット140へ送る。
上記の記憶ユニット310は、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置を備えて構成され、端末装置300において利用される様々な情報データが記憶される。記憶ユニット310には、制御ユニット110Bがアクセスできるようになっている。
上記の無線通信ユニット320は、制御ユニット110Bから送られた端末送信データを受ける。そして、無線通信ユニット320は、当該端末送信データを、ネットワーク500を介してサーバ装置400へ送信する。
また、無線通信ユニット320は、サーバ装置400からネットワーク500を介して送信されたサーバ送信データを受信する。そして、無線通信ユニット320は、当該サーバ送信データを制御ユニット110Bへ送る。
《サーバ装置400の構成》
図21には、サーバ装置400の概略的な構成が示されている。この図21に示されるように、サーバ装置400は、制御ユニット110Cと、記憶ユニット120と、受信部821及び送信部822の一部としての外部通信ユニット410とを備えている。
制御ユニット110Cは、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成され、サーバ装置400の全体を統括制御する。この制御ユニット110Cが様々なプログラムを実行することにより、サーバ装置400としての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した第2実施形態における推定部750及び送信部822の一部としての機能も含まれている。
なお、記憶ユニット120には、制御ユニット110Cがアクセスできるようになっている。
上記の外部通信ユニット410は、端末装置300からネットワーク500を介して送信された端末送信データを受信する。そして、外部通信ユニット410は、当該端末送信データを制御ユニット110Cへ送る。
また、外部通信ユニット410は、制御ユニット110Cから送られた表示データ等のサーバ送信データを受ける。そして、外部通信ユニット410は、当該サーバ送信データを、ネットワーク500を介して端末装置300へ送る。
以上のような端末装置300の構成及びサーバ装置400の構成では、制御ユニット110Bから出力された端末送信データは、無線通信ユニット320、ネットワーク500及び外部通信ユニット410を介して、制御ユニット110Cへ送られることになる。また、制御ユニット110Cから出力されたサーバ送信データは、外部通信ユニット410、ネットワーク500及び無線通信ユニット320を介して、制御ユニット110Bへ送られることになる。
<動作>
次に、上記のように構成された端末装置300とサーバ装置400とが協働して実行する到達可能範囲に関する情報の表示処理について説明する。
なお、ECU220からは、エネルギ残量が制御ユニット110Bへ逐次送られているものとする。また、GPS受信ユニット170からは、現在位置及び現在時刻に関する情報が、GPSデータとして制御ユニット110Bへ逐次送られているものとする。
端末装置300では、制御ユニット110Bは、ECU220から送られたエネルギ残量を受けるたびに、当該エネルギ残量をサーバ装置400の制御ユニット110Cへ送る。また、制御ユニット110Bは、GPS受信ユニット170から送られたGPSデータを受けるたびに、当該GPSデータを制御ユニット110Cへ送る。また、制御ユニット110Bは、入力ユニット150から送られた入力データとして、到達可能範囲の表示命令を受けると、当該到達可能範囲の表示命令を制御ユニット110Cへ送る。
制御ユニット110Bから送られた到達可能範囲の表示命令を受けた制御ユニット110Cは、上述した第1実施例における制御ユニット110Aが実行するステップS12〜S15(図5参照)の処理と同様の処理を実行し、表示データを生成する。そして、制御ユニット110Cは、生成された表示データを制御ユニット110Bへ送る。
制御ユニット110Cから送られた表示データを受けた制御ユニット110Bは、当該表示データを表示ユニット140へ送る。この結果、当該到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲の情報が、表示ユニット140の表示デバイスに表示される。
以上説明したように、本第2実施例では、空調装置290を動作させない場合に、車両CRが現在地点から、地図情報で特定される分割領域(j,k)まで走行したときに消費する推定エネルギ消費量Ej,kが、当該複数の分割領域それぞれに対応付けたBIF情報として、サーバ装置400の記憶ユニット120内に記憶される。また、新たな到達可能範囲の表示命令が入力されると、端末装置300の制御ユニット110Bが、当該新たな到達可能範囲の表示命令をサーバ装置400の制御ユニット110Cへ送る。
この到達可能範囲の表示命令を受けた制御ユニット110Cは、記憶ユニット120内のBIF情報が利用可能である場合には、経由地としての第2の地点が指定された到達可能範囲の表示命令を受けると、新たなBIF情報を作成することなく、EIF情報を作成する。かかるEIF情報の作成に際して、制御ユニット110Cは、BIF情報、複数の分割領域の相互の位置関係、及び、第2の地点の位置に基づいて、第1の地点から第2の地点まで走行した後、更に複数の分割領域それぞれまで走行したときに消費する当該複数の分割領域それぞれに対応するエネルギ消費量を推定し、EIF情報を作成する。そして、制御ユニット110Cが、当該EIF情報、及び、エネルギ残量の現在量である初期保有エネルギ量に基づいて、到達可能範囲に関する情報を表示するためのデータを、表示データとして生成する。
引き続き、制御ユニット110Cは、生成された表示データを制御ユニット110Bへ送る。そして、表示データを受けた制御ユニット110Bは、当該到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲に関する情報を、表示ユニット140の表示デバイスに表示させる。
したがって、本第2実施例によれば、上述した第1実施例と同様に、BIF情報の算出後に実質的に走行せず、かつ、新たな充電も行わないで、第2の地点の指定が変化した場合に、車両CRの到達可能範囲に関する情報を、表示ユニット140の表示デバイスに迅速に表示させることができる。
また、本第2実施例では、第1実施例と同様に、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、第1の地点から第2の地点までの走行に際しての迂回経路が指定された場合に、複数の分割領域それぞれへの走行の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において迂回経路の指定が変化した場合に、車両CRの到達可能範囲に関する情報を、表示ユニット140の表示デバイスに迅速に表示させることができる。
また、本第2実施例では、第1実施例と同様に、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、空調装置290の動作の有無の指定が変更された場合に、複数の分割領域それぞれへの走行の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において空調装置290の動作の有無の指定が変更され、空調装置290のエネルギの消費態様が変化した場合に、車両CRの到達可能範囲に関する情報を、表示ユニット140の表示デバイスに迅速に表示させることができる。
<第2実施例の変形>
上記の第2実施例に対しては、様々な変形を行うことができる。
例えば、上記の第2実施例では、車両CRの到達可能範囲に欠損点が生じないように、分割領域(j,k)に対応する到達可能フラグ値を付与する際に、所定回数のクロージング処理を実行するようにした。これに対し、第1実施例の場合と同様に、クロージング処理に代えてオープニング処理を採用するようにしてもよい。
また、上記の第2実施例では、到達可能範囲の輪郭抽出に際して、フリーマンのチェインコードの手法を用いるようにしたが、第1実施例の場合と同様に、他の到達可能範囲の輪郭抽出の手法を用いるようにしてもよい。
また、上記の第2実施例では、端末装置300がセンサユニット160を備えない構成としたが、第1実施例のナビゲーション装置100と同様に、センサユニット160を備える構成とし、ナビゲーション装置100と同様のマップマッチングを行うようにしてもよい。
また、ECU220から車速、加速度及び角速度を取得できる場合には、端末装置300がセンサユニット160を備える構成とすることなく、センサユニット160を備える場合と同等の処理を行うことができる。
上記の第2実施例に対しては、上述した第2実施形態の場合と同様に様々な変形を行うことができる。
すなわち、上記の第2実施例では、端末装置300が、音出力ユニット130、表示ユニット140、入力ユニット150、GPS受信ユニット170を備えるようにした。これに対し、これらの要素のうちで、共用可能な要素を、車両CR内に配置された他の装置が備えている場合には当該共用可能な要素を利用するようにし、端末装置の構成要素として、当該共用可能な要素を省略するようにしてもよい。
また、上記の第2実施例では、サーバ装置400が、記憶ユニット120を備えるようにした。これに対し、他のサーバ装置が備えている記憶ユニットを、記憶ユニット120として利用可能な場合には、当該利用可能な記憶ユニットを利用するようにし、サーバ装置400の構成要素として、記憶ユニット120を省略するようにしてもよい。
また、上記の第2実施例では、エネルギ残量が、外部のECU220から端末装置300に報告されるものとした。これに対し、外部からエネルギ残量の報告を受けることが困難な場合には、エネルギ残量を検出するためのセンサ等を、端末装置が備える構成としてもよい。
また、上記の第2実施例では、BIF情報の算出処理において、車両CRが現在地点から各ノードまで移動する際のエネルギ消費量の推定量を、地図情報、道路情報及び車両情報に基づいて算出するようにした。これに対し、車両CRの移動の際の空気抵抗、路面抵抗等に関係する気象状況、渋滞状況に更に基づいて、車両CRが現在地点から各ノードまで走行する際のエネルギ消費量の推定量を算出するようにしてもよい。
また、上記の第2実施例では、第1実施例の場合と同様に、ダイクストラ法による探索処理において求められた現在地から各ノードに到達するまでの所要時間Tj,kを利用して、推定エネルギ消費量ECj,kを算出するようにしてもよい。
また、上記の第2実施例では、分割領域の設定に際して、探索された複数の到達可能なノードの経度及び緯度の中から最大経度、最小経度、最大緯度及び最小緯度を特定した後、車両CRの現在地点から最大経度、最小経度、最大緯度及び最小緯度のそれぞれまでの距離のうちで最大の距離に基づいて、分割領域の一辺の長さを求めるようにした。これに対し、最大緯度と最小緯度の差分および最大経度と最小経度の差分のうち大きい方の距離に基づいて、分割領域の一辺の長さを求めるようにしてもよい。
この場合には、例えば、車両の現在位置が半島の先端地点であるときに、到達可能範囲の表示に際して、到達可能でない範囲の表示領域が多くを占めることが防止され、到達可能範囲を表示領域の最適な位置で表示することが可能となる。なお、この場合には、表示領域の中心付近に車両の現在位置があるとは限らない。また、車両の現在位置が属する分割領域の中心位置が、車両の現在位置となるとは限らない。
また、上記の第2実施例では、BIF情報の算出処理において、空調装置290を動作させずに走行する際に、初期保有エネルギ量の範囲内にある全てのノードを車両の到達可能地点として探索した後に、エネルギ消費量が算出された全てのノードを含む領域を、地図情報により特定可能な複数の分割領域に仮想的に分割するようにした。これに対し、空調装置290を動作させない場合に、初期保有エネルギ量により走行可能な最大距離を半径とし、現在地点を中心とする円に外接する矩形の領域を地図情報により特定される複数の分割領域に仮想的に分割するようにしてもよい。
また、上記の第2実施例では、所定の算出式により、ノード間のエネルギ消費量を算出するようにしたが、車両CR又はプローブ情報により取得した他車の走行履歴に基づいて、ノード間のエネルギ消費量を求めるようにしてもよい。
また、上記の第2実施例では、車両CRに搭載される装備品のうち、空調装置290の動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしたが、他の装備品の動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしてもよい。さらに、空調装置290を含む複数の装備品それぞれの動作の有無に応じた到達可能範囲の変化を表示するようにしてもよい。
また、上記の第2実施例では、電気エネルギを駆動用のエネルギとする車両CRの到達可能範囲に関する情報の表示に本発明を適用したが、他のエネルギを駆動用のエネルギとする移動体の到達可能範囲の表示に本発明を適用してもよい。
[第3実施例]
次に、本発明の第3実施例を、図22〜図27を参照して説明する。この第3実施例は、上述した第3実施形態(図3参照)の一態様となっている。
<構成>
本第3実施例に係るナビゲーション装置は、図示を省略するが、上述した第1実施例のナビゲーション装置100と比べて、制御ユニット110Aに代えて制御ユニット110Dを備えている点のみが異なっている。以下、この相違点に主に着目して説明する。なお、以下の説明においては、第3実施例に係るナビゲーション装置を、「ナビゲーション装置100D」と記すものとする。
上記の制御ユニット110Dは、上述した制御ユニット110Aと同様に、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成されている。制御ユニット110Dが様々なプログラムを実行することにより、ナビゲーション装置100Dとしての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した第1実施形態における位置検出部720の一部、取得部730、推定部750B及び表示制御部760Bとしての機能も含まれている。また、制御ユニット110Dは、計時機能を有しており、現時点の日付及び時刻を特定できるようになっている。
すなわち、制御ユニット110Dは、制御ユニット110Aと比べて、EIF情報の算出処理、及び、到達可能フラグ値の設定処理を除いて、同様の処理を実行する。
<動作>
次に、上記のように構成されたナビゲーション装置100Dの動作について、制御ユニット110Dが実行するEIF情報の算出処理、及び、到達可能フラグ値の設定処理に主に着目して説明する。
なお、センサユニット160からは、各種センサによる検出結果が、センサデータとして、制御ユニット110Dへ逐次送られているものとする。また、ECU220からは、エネルギ残量の現在値が制御ユニット110Dへ逐次送られているものとする。また、GPS受信ユニット170からは、現在位置及び現在時刻に関する情報が、GPSデータとして制御ユニット110Dへ逐次送られているものとする。
そして、制御ユニット110Dは、センサユニット160から送られたセンサデータ、及び、GPS受信ユニット170から送られたGPSデータに基づくマップマッチングを逐次行っているものとする。なお、制御ユニット110Dは、マップマッチングにより得られる地図上の位置を、車両CRの現在位置として採用するようになっている。
かかる動作環境のもとで、制御ユニット110Dにより到達可能範囲の表示処理が実行される。この到達可能範囲の表示処理では、図22に示されるように、制御ユニット110Dが、制御ユニット110Aの場合と同様に、ステップS11〜S13の処理を実行する。こうしたステップS11〜S13の処理の実行により、利用可能なBIF情報が記憶ユニット120内に用意されている状態で、処理はステップS14Bへ進む。
ステップS14Bでは、制御ユニット110Dが、記憶ユニット120内のBIF情報を参照しつつ、到達可能範囲の表示命令における第2の地点の指定、迂回経路の指定、及び、空調装置290の動作の有無の指定に対応するEIF情報を算出する。そして、制御ユニット110Dは、算出されたEIF情報を記憶ユニット120内に格納する。なお、EIF情報の算出処理については、後述する。
次いで、ステップS15Bにおいて、制御ユニット110Dが、現在位置、エネルギ残量の現在値である初期保有エネルギ量、及び、記憶ユニット120内のEIF情報に基づいて、到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲に関する情報を表示するための表示データを生成する。なお、当該表示データの生成処理の詳細については、後述する。
次に、ステップS16において、制御ユニット110Dが、制御ユニット110Aの場合と同様に、生成された表示データを表示ユニット140へ送る。この表示データを受けた表示ユニット140は、当該表示データに基づいて、到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲の情報を表示する。
この後、処理はステップS11へ戻る。そして、到達可能範囲の表示命令が入力ユニットに入力されるたびに、ステップS11〜S16の処理が繰り返され、当該到達可能範囲の表示命令における指定内容に対応する到達可能範囲の情報が、表示ユニット140の表示デバイスに表示される。
《EIF情報の算出処理》
次に、上述したステップS14BにおけるEIF情報の算出処理について、説明する。
かかるステップS14BにおけるEIF情報の算出に際しては、図23に示されるように、まず、ステップS31において、制御ユニット110Dが、第1実施例の制御ユニット110Aの場合と同様に、到達可能範囲の表示命令において第2の地点の指定がなされているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS31:N)には、制御ユニット110Aの場合と同様に、ステップS32〜S34,S36の処理が実行される。そして、ステップS14Bの処理が終了し、処理は、上述した図22のステップS15Bへ進む。
上述したステップS31における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS31:Y)には、処理はステップS35Bへ進む。このステップS35Bでは、制御ユニット110Dが、第2の地点対応処理を実行する。なお、ステップS35における第2の地点対応処理については、後述する。
ステップS35Bの処理が終了すると、処理は、上述したステップS36へ進む。そして、ステップS36の処理が終了すると、ステップS14Bの処理が終了し、処理は、上述した図22のステップS15Bへ進む。
《ステップS35Bにおける第2の地点対応処理》
なお、以下の説明においては、第2の地点は、分割領域(p,q)に属しているものとして、説明する。
ステップS35Bにおける第2の地点対応処理に際しては、図24に示されるように、まず、ステップS41において、制御ユニット110Dが、第1実施例の制御ユニット110Aの場合と同様に、到達可能範囲の表示命令において迂回経路の指定がなされているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS41:N)には、処理はステップS42へ進む。
ステップS42では、制御ユニット110Dが、制御ユニット110Aの場合と同様に、到達可能範囲の表示命令において空調装置290の動作有の指定がなされているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS42:N)には、処理はステップS43Bへ進む。
ステップS43Bでは、制御ユニット110Dが、第2の地点を経由し、迂回経路を走行せず、かつ、空調装置290を動作させないで走行する際のEIF情報の算出処理である第3算出処理を実行する。かかるEIF情報の第3算出処理では、制御ユニット110Dは、上述した(8)式により、推定エネルギ消費量ECj,kを算出する。
ステップS43Bにおける推定エネルギ消費量ECj,kの算出が終了すると、ステップS35Bの処理が終了する。そして、処理は、図23のステップS36へ進む。
上述したステップS42における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS42:Y)には、処理はステップS44Bへ進む。このステップS44Bでは、第2の地点を経由し、迂回経路を走行せず、かつ、空調装置290を動作させながら走行する場合に対応するEIF情報の算出処理である第4算出処理を実行する。
かかるEIF情報の第4算出処理に際して、制御ユニット110Dは、まず、上述したステップS34の場合と同様に、距離D1j,k、及び、車両CRが現在地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまで直線的に走行する際の平均車速VAj,kを算出する。また、制御ユニット110Dは、記憶ユニット120内の車両情報における現時点の日付に対応する空調装置290の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。そして、制御ユニット110Dは、上述した(9)式により、推定エネルギ消費量ECj,kを算出する。
ステップS44Bにおける推定エネルギ消費量ECj,kの算出が終了すると、ステップS35Bの処理が終了する。そして、処理は、図23のステップS36へ進む。
上述したステップS41における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS41:Y)には、処理はステップS45へ進む。このステップS45では、制御ユニット110Dが、第1実施例の制御ユニット110Aと同様にして、到達可能範囲の表示命令において空調装置290の動作有の指定がなされているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS45:N)には、処理はステップS46Bへ進む。
ステップS46Bでは、制御ユニット110Dが、第2の地点を経由し、迂回経路を走行し、かつ、空調装置290を動作させないで走行する場合に対応するEIF情報の算出処理である第5算出処理を実行する。かかるEIF情報の第5算出処理では、制御ユニット110Dは、まず、記憶ユニット120内の地図情報、道路情報及び車両情報を参照して、指定された迂回経路を、空調装置290を動作させずに走行した際のエネルギ消費量EFを算出する。そして、制御ユニット110Dは、上述した(10)式により、推定エネルギ消費量ECj,kを算出する。
ステップS46Bにおける推定エネルギ消費量ECj,kの算出が終了すると、ステップS35Bの処理が終了する。そして、処理は、図23のステップS36へ進む。
上述したステップS45における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS45:Y)には、処理はステップS47Bへ進む。このステップS47Bでは、制御ユニット110Dが、第2の地点を経由し、迂回経路を走行し、かつ、空調装置290を動作させつつ走行する場合に対応するEIF情報の算出処理である第6算出処理を実行する。
かかるEIF情報の第6算出処理では、制御ユニット110Dは、まず、上述したステップS34,S44Bの場合と同様に、まず、距離D1j,k、及び、車両CRが現在地点P0,0から分割領域(j,k)の代表地点Pj,kまで直線的に走行する際の平均車速VAj,kを算出する。また、制御ユニット110Dは、記憶ユニット120内の車両情報における現時点の日付に対応する空調装置290の単位時間当たりのエネルギ消費量EKを読み取る。
さらに、制御ユニット110Dは、上述したステップS44Bの場合と同様に、記憶ユニット120内の地図情報、道路情報及び車両情報を参照して、指定された迂回経路を、空調装置290を動作させつつ走行した際のエネルギ消費量EFを算出する。そして、制御ユニット110Dは、上述した(11)式により、推定エネルギ消費量ECj,kを算出する。
ステップS47Bにおける推定エネルギ消費量ECj,kの算出が終了すると、ステップS35Bの処理が終了する。そして、処理は、図23のステップS36へ進む。
なお、上述のEIF情報の第1〜第6算出処理では、BIF情報において有効な情報が存在しない旨が登録されている分割領域(j,k)については、制御ユニット110Dは、エネルギ消費量Ej,kを、設定可能な最大値とするようになっている。
《表示データの生成処理》
次に、上述した図22のステップS15Bにおける表示データの生成処理について、説明する。
表示データの生成に際しては、図25に示されるように、まず、ステップS61において、制御ユニット110Dが、記憶ユニット120内のEIF情報を読み取る。引き続き、ステップS62において、制御ユニット110Dが、到達可能範囲の表示命令において、第2の地点の指定がされているか否かを判定する。
ステップS62における判定の結果が否定的であった場合(ステップS62:N)には、処理はステップS63へ進む。このステップS63では、制御ユニット110Dが、上述した第1実施例におけるステップS52と同様の処理である到達可能フラグの第1設定処理を行って、分割領域(j,k)の到達可能フラグ値を設定する。
以後、ステップS65〜S67において、制御ユニット110Dが、上述した第1実施形態におけるステップS53〜S55と同様の処理を実行し、表示データを生成する。この後、ステップS15Bの処理が終了し、処理は、上述した図22のステップS16へ進む。
上述したステップS62における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS62:N)には、処理はステップS64へ進む。このステップS64では、制御ユニット110Dが、到達可能フラグの第2設定処理を行って、分割領域(j,k)の到達可能フラグ値を設定する。
かかる到達可能フラグの第2設定処理に際しては、図26に示されるように、ステップS71において、制御ユニット110Dが、EIF情報における推定エネルギ消費量ECj,kが、初期保有エネルギ量以下となっている分割領域を、第1種の到達可能分割領域として抽出する(図27(A)及び図27(B)参照:なお、図27(B)においては、第1種の到達可能分割領域が斜線ハッチで示されている)。こうして抽出された第1種の到達可能分割領域は、現在位置である第1の地点から第2の地点を経由した走行を行うか否かにかかわらず、初期保有エネルギ量で、第1の地点から到達可能な分割領域である。このため、第1種の到達可能分割領域の全てにより形成される第1領域形状の輪郭は、初期保有エネルギ量で、第1の地点からの到達可能範囲の外縁となっている。
次に、ステップS72において、制御ユニット110Dが、EIF情報における推定エネルギ消費量ECj,kが、初期保有エネルギ量以下となっている分割領域を、第2種の到達可能分割領域として抽出する(図27(A)及び図27(C)参照)。なお、図27(C)においては、第2種の到達可能分割領域が斜線ハッチで示され、第1種の到達可能分割領域の全てにより形成される領域の外縁が破線で示されている。
次いで、ステップS73において、制御ユニット110Dが、抽出された第2種の到達可能分割領域の全てにより形成される第2領域形状を、第1の地点から第2の地点に向う方向へ、第1の地点と第2の地点との距離の平行移動を行った場合に、平行移動後の領域形状内の分割領域を、第3種の到達可能分割領域として抽出する(図27(C)及び図27(D)参照)。なお、図27(D)においては、第3種の到達可能分割領域であった領域が斜線ハッチで示され、第1種の到達可能分割領域の全てにより形成される領域の外縁が破線で示されている。
なお、第1の地点を中心とした場合における各方向における車両CRにとっての走行環境の変化と、第2の地点を中心とした場合における各方向における車両CRにとっての走行環境の変化とが近似している場合には、当該第3種の到達可能分割領域は、第1の地点から第2の地点への走行後の保有エネルギ量の推定値で、車両CRが第2の地点から走行する際の到達可能な分割領域の良い近似となっておる。
次に、ステップS74において、制御ユニット110Dが、第1種の到達可能分割領域であり、かつ、第3種の到達可能分割領域である分割領域を、車両CRが第1の地点から第2の地点へ走行し、更に車両CRが第2の地点から走行する場合の最終到達可能分割領域として抽出する(図27(B),(D),(E)参照)。この最終到達可能分割領域は、第3種の到達可能分割領域から、第1の地点から第2の地点を経由した走行を行うか否かにかかわらず、初期保有エネルギ量で、第1の地点から到達できない分割領域が除かれたものとなっている。
次に、ステップS75において、制御ユニット110Dが、最終到達可能分割領域について、到達可能フラグ値として「1」を付与する。また、制御ユニット110Dは、最終到達可能分割領域とはならなかった分割領域については、到達可能フラグ値として「0」を付与する。
こうして分割領域(j,k)に対する到達可能フラグ値の付与が終了すると、ステップS64の処理が終了する。そして、処理は、上述した図25のステップS65へ進む。
以上説明したように、本第1実施例では、空調装置290を動作させない場合に、車両CRが現在地点から、地図情報で特定される分割領域(j,k)まで走行したときに消費する推定エネルギ消費量Ej,kが、分割領域(j,k)それぞれに対応付けたBIF情報として、記憶ユニット120内に記憶される。かかるBIF情報が記憶ユニット120内に記憶されている場合に到達可能範囲の表示命令を受け、かつ、記憶ユニット120内のBIF情報が利用可能である場合には、制御ユニット110Dは、新たにBIF情報を作成することなく、EIF情報を作成する。
かかるEIF情報の作成に際して、制御ユニット110Dは、BIF情報、複数の分割領域の相互の位置関係、及び、第2の地点の位置に基づいて、第1の地点から第2の地点まで走行した後、更に複数の分割領域それぞれまで走行する際の到達可能範囲を算出するために基礎となるEIF情報を作成する。そして、制御ユニット110Dが、当該EIF情報、及び、エネルギ残量の現在量である初期保有エネルギ量に基づいて、到達可能範囲に関する情報を表示するためのデータを、表示データとして生成する。
したがって、本第3実施例によれば、上述した第1実施例と同様に、BIF情報の算出後に実質的に走行せず、かつ、新たな充電も行わないで、第2の地点の指定が変化した場合に、車両CRの到達可能範囲に関する情報を、表示ユニット140の表示デバイスに迅速に表示させることができる。
また、本第3実施例では、第1実施例と同様に、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、第1の地点から第2の地点までの走行に際しての迂回経路が指定された場合に、複数の分割領域それぞれへの走行の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において迂回経路の指定が変化した場合に、車両CRの到達可能範囲に関する情報を、表示ユニット140の表示デバイスに迅速に表示させることができる。
また、本第3実施例では、第1実施例と同様に、BIF情報の算出後において、第2の地点の指定に加えて、空調装置290の動作の有無の指定が変更された場合に、複数の分割領域それぞれへの走行の際の推定エネルギ消費量を、ダイクストラ法等を用いずに算出する。このため、BIF情報の算出後において空調装置290の動作の有無の指定が変更され、空調装置290のエネルギの消費態様が変化した場合に、車両CRの到達可能範囲に関する情報を、表示ユニット140の表示デバイスに迅速に表示させることができる。
なお、第3実施例に対しては、第1実施例に対する変形と同様の変形を行うことができる。また、第3実施例に対しては、第1実施例から第2実施例への変形と同様の変形を行うことができる。

Claims (9)

  1. 地図情報により特定される複数の領域を用いて移動体の到達可能範囲に関する情報を処理する画像処理装置であって、
    前記移動体が、現在地点である第1の地点から前記複数の領域それぞれまで移動したときのエネルギ消費量の推定値を、前記複数の領域それぞれに対応づけて記録する記録部と;
    前記移動体が前記第1の地点から第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記複数の領域それぞれまで移動するときのエネルギ消費量を、前記複数の領域間の位置関係、及び、前記記録部に記録された前記複数の領域それぞれに対応するエネルギ消費量の推定値に基づき推定する推定部と;
    前記推定部による推定結果、及び、前記移動体が前記第1の地点で保有する初期保有エネルギ量に基づいて、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を表示部に表示させる表示制御部と;
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記推定部は、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記複数の領域それぞれまで移動するときのエネルギ消費量を、前記第1の地点から前記第2の地点までの移動距離、前記第1の地点から前記複数の領域それぞれまでの直線的移動距離、及び、前記第2の地点から前記複数の領域それぞれまでの直線的移動距離、並びに、前記記録部に記録された前記複数の領域それぞれに対応するエネルギ消費量の推定値に基づき推定する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記推定部は、前記第1の地点から前記第2の地点までの移動が最短距離移動であることが想定される場合には、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記複数の領域それぞれまで移動するときのエネルギ消費量を、前記第1の地点から前記第2の地点までの直線的移動距離、前記第1の地点から前記複数の領域それぞれまでの直線的移動距離、及び、前記第2の地点から前記複数の領域それぞれまでの直線的移動距離、並びに、前記記録部に記録された前記複数の領域それぞれに対応するエネルギ消費量の推定値に基づき推定する、ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記推定部は、前記第1の地点から前記第2の地点までの移動が迂回経路を経由することが想定される場合には、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記複数の領域それぞれまで移動するときのエネルギ消費量を、前記第1の地点から前記第2の地点までの直線的移動距離、前記第1の地点から前記複数の領域それぞれまでの直線的移動距離、前記第2の地点から前記複数の領域それぞれまでの直線的移動距離、及び、前記迂回経路の推定長さ、並びに、前記記録部に記録された前記複数の領域それぞれに対応するエネルギ消費量の推定値に基づき推定する、ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記推定部は、前記移動体が装備する装備品がエネルギ消費をすることが想定される場合には、前記移動体の単位走行距離当たりの前記装備品のエネルギ消費量の推定値に更に基づいて、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記複数の領域それぞれまで移動するときのエネルギ消費量を推定する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 地図情報により特定される複数の領域を用いて移動体の到達可能範囲に関する情報を処理する画像処理装置であって、
    前記移動体が、現在地点である第1の地点から前記複数の領域それぞれまで移動したときのエネルギ消費量の推定値を、前記複数の領域それぞれに対応づけて記録する記録部と;
    前記記録部に記録されているエネルギ消費量の推定値、及び、前記移動体が前記第1の地点で保有する初期保有エネルギ量に基づいて、前記移動体が前記第1の地点から第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を表示部に表示させる表示制御部と;を備え、
    前記表示制御部は、
    前記記録部に記録されているエネルギ消費量の推定値が前記初期保有エネルギ以下である領域を、第1到達可能領域として求め、
    前記第2の地点が属する領域に対応して前記記録部に記録されているエネルギ消費量を、前記初期保有エネルギ量から差し引いた値以下のエネルギ消費量の推定値が前記記録部に記録されている領域を第2到達可能領域として求め、
    前記第2到達可能領域が形成する領域形状を、前記第1の地点から前記第2の地点に向う方向へ、前記第1の地点と前記第2の地点との距離の平行移動を行った場合に、前記複数の領域のうちで前記平行移動後の領域形状内の領域を、第3到達可能領域として求め、
    前記第1到達可能領域であり、かつ、前記第3到達可能領域である領域を、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記第2の地点から移動する場合の最終到達可能領域として求め、
    前記最終到達可能領域に基づいて、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を表示部に表示させる、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  7. 地図情報により特定される複数の領域を用いて移動体の到達可能範囲に関する情報を処理する画像処理管理装置であって、
    前記移動体の現在地点である第1の地点、及び、前記移動体が現在地点で保有する初期保有エネルギ量を受信する受信部と;
    前記移動体が、前記第1の地点から前記複数の領域それぞれまで移動したときのエネルギ消費量の推定値を、前記複数の領域それぞれに対応づけて記録する記録部と;
    前記移動体が前記第1の地点から第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記複数の領域それぞれまで移動するときのエネルギ消費量を、前記複数の領域間の位置関係、及び、前記記録部に記録された前記複数の領域それぞれに対応するエネルギ消費量の推定値に基づき推定する推定部と;
    前記推定部による推定結果、及び、前記移動体が現在地点で保有する初期保有エネルギ量に基づき、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を送信する送信部と;
    を備えることを特徴とする画像処理管理装置。
  8. 地図情報により特定される複数の領域を用いて移動体の到達可能範囲に関する情報を処理する端末装置であって、
    前記移動体の現在地点である第1の地点、及び、前記移動体が現在地点で保有する初期保有エネルギ量を送信する送信部と;
    前記初期保有エネルギ量と、前記移動体が前記第1の地点から前記複数の領域それぞれまで移動したときのエネルギ消費量の推定値の記録情報と、前記移動体が前記第1の地点から第2の地点へ移動するときの前記複数の領域間の位置関係と、に基づいて算出された前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を受信する受信部と;
    前記受信部により受信された到達可能範囲に関する情報を表示部に表示させる出力部と;
    を備えることを特徴とする端末装置。
  9. 記録部と、推定部と、表示制御部とを備え、地図情報により特定される複数の領域を用いて移動体の到達可能範囲に関する情報を処理する画像処理装置において使用される画像処理方法であって、
    現在地点である第1の地点から前記複数の領域それぞれまで前記移動体が移動したときのエネルギ消費量の推定値を、前記推定部が、前記複数の領域それぞれに対応づけて前記記録部に格納する記録工程と;
    前記移動体が前記第1の地点から第2の地点へ移動し、更に前記移動体が前記複数の領域それぞれまで移動するときのエネルギ消費量を、前記推定部が、前記複数の領域間の位置関係、及び、前記記録工程において記録された前記複数の領域それぞれに対応するエネルギ消費量の推定値に基づき推定する推定工程と;
    前記推定工程における推定結果、及び、前記移動体が前記第1の地点で保有する初期保有エネルギ量に基づいて、前記表示制御部が、前記移動体が前記第1の地点から前記第2の地点へ移動した後の到達可能範囲に関する情報を表示部に表示させる表示制御工程と;
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
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