JP5814148B2 - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンとトルクコンバータとの間にダンパ装置を備える車両用動力伝達装置に関し、特にそのダンパ装置に備えられた軸受を小型化する技術に関するものである。
特許文献1乃至3には、エンジンとトルクコンバータとの間にダンパ装置を備えた車両用動力伝達装置が記載されている。
上記のような車両用動力伝達装置の一種に、例えば図4に示すような車両用動力伝達装置100が考えられる。この車両用動力伝達装置100は、エンジンのクランク軸102にドライブプレート104を介して連結されたダンパ入力部材106と、トルクコンバータ108のフロントカバー108aに連結されてダンパ入力部材106と相対回転可能に設けられたダンパ出力部材110と、そのダンパ出力部材110とダンパ入力部材106との間に配設されてダンパ出力部材110とダンパ入力部材106との相対回転変位に応じて弾性変形させられる弾性部材112とを有するダンパ装置114が備えられている。
ダンパ装置114において、ダンパ出力部材110は、軸受116を介してダンパ入力部材106により相対回転可能に支持されている。軸受116の外輪116aは、ダンパ出力部材110の内周部110aの内周面110bにて支持され、軸受116の内輪116bは、ダンパ入力部材106の内周部106aの外周面106bにて支持されている。
特開2010−255753号公報 特開2010−144835号公報 特開平04−171340号公報
ところで、軸受116は、ダンパ装置114の外周側に配置されるほど大型化し、製造コスト、質量やイナーシャが大きくなるので、軸受116をできるだけダンパ装置114の内周側に配置させようとするものである。しかしながら、車両用動力伝達装置100において、ダンパ装置114の内周側にはスペースが少なく、例えば軸受116をダンパ装置114の内周側に配置させようとするとダンパ入力部材106の内周部106aがフロントカバー108aに当接してしまうので、軸受116が、充分に内周側の配置とできず未だ大型化してしまうという問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、軸受を小型化させる車両用動力伝達装置を提供することにある。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、(a) エンジンのクランク軸にドライブプレートを介して連結されたダンパ入力部材と、トルクコンバータのフロントカバーに連結されてそのダンパ入力部材と相対回転可能に設けられたダンパ出力部材と、そのダンパ出力部材とそのダンパ入力部材との間に配設されてそのダンパ出力部材とそのダンパ入力部材との相対回転変位に応じて弾性変形させられる弾性部材とを有するダンパ装置を、前記エンジンと前記トルクコンバータとの間に配設した車両用動力伝達装置であって、(b) 前記ダンパ入力部材は、軸受を介して前記フロントカバーにより相対回転可能に支持されており、(c) 前記軸受の外輪は、前記ダンパ入力部材の内周部にて支持され、(d) 前記軸受の内輪は、前記フロントカバーの内周部にて支持され、(e) 前記フロントカバーと前記ダンパ出力部材とは、前記軸受よりも外周側で固定されている。
本発明の車両用動力伝達装置によれば、前記ダンパ入力部材は、軸受を介して前記フロントカバーにより相対回転可能に支持されており、前記軸受の外輪は、前記ダンパ入力部材の内周部にて支持され、前記軸受の内輪は、前記フロントカバーの内周部にて支持され、前記フロントカバーと前記ダンパ出力部材とは、前記軸受よりも外周側で固定されている。このため、前記軸受の外輪が前記ダンパ入力部材の内周部の内周面に支持されているので、前記ダンパ入力部材の内周部の外周面に内輪を支持させた軸受に比較して、前記軸受の位置を前記ダンパ装置の内周側に好適に配置させられ、前記軸受が一層小径化する。このため、前記軸受が小型となるとともに質量およびイナーシャが小さくなる。
ここで、好適には、前記フロントカバーの内周部は、前記クランク軸の軸端に接近する方向に凸設されており、前記ダンパ入力部材の内周部には、前記軸受の外輪が嵌め付けられた内周面が設けられ、前記フロントカバーの内周部には、前記軸受の内輪が嵌め付けられた外周面が設けられ、前記軸受の内輪および外輪の少なくとも一方は、カシメにて軸方向に固定されている。このため、前記軸受の内輪および外輪を固定することで、前記トルクコンバータの前記ダンパ装置に対する軸方向の移動を規制することができる。
また、好適には、前記フロントカバーの内周部には、そのフロントカバーを局所的に変形させることにより前記外周面が形成されている。このため、部品点数を増加させることなく前記軸受の内輪が前記フロントカバーの内周部に好適に嵌め付けられる。
また、好適には、前記フロントカバーの内周部には、前記外周面を有する環状の支持部材が溶接されている。このため、前記支持部材の外周面の幅を前記軸受の内輪の幅と同等とすることができるので、前記軸受の内輪が前記フロントカバーの内周部に確実に嵌め付けられる。
また、好適には、前記内周面および前記外周面は、前記ダンパ出力部材の板厚中心において径方向において重なる位置に設けられている。このため、前記ダンパ装置をそのダンパ装置の重心位置に近い位置で前記軸受によって好適に支持することができる。
また、好適には、前記軸受の内輪の内周面に、前記フロントカバーの内周部と係合する凹部が設けられている。このため、前記フロントカバーの内周部に前記軸受の内輪が好適にカシメ固定される。
本発明が適用された車両用動力伝達装置の構成を説明する断面図である。 本発明の他の実施例の車両用動力伝達装置の構成を説明する断面図であり、図1に対応する図である。 本発明の他の実施例の車両用動力伝達装置の構成を説明する断面図であり、その車両用動力伝達装置の一部を拡大する拡大図である。 軸受を充分に内周側の配置とできずに未だ大型化してしまう車両用動力伝達装置の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は理解を容易とするために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、ダンパ装置10を備えた本発明の一実施例の車両用動力伝達装置12の構成を説明する断面図である。この図1によれば、ダンパ装置10は、図示しないエンジンとトルクコンバータ14との間に配設されている。
トルクコンバータ14は、ポンプ翼車16、タービン翼車18、ロックアップクラッチ20、一方向クラッチ22、およびステータ翼車24を備え、駆動源として機能するエンジンのクランク軸26から入力されるトルクを増幅し、トルクコンバータ14の出力軸として機能する変速機の入力軸28から出力する。
ポンプ翼車16は、円盤状のフロントシェル(フロントカバー)16aおよびリヤシェル16bから成り、エンジンのクランク軸26とダンパ装置10を介して連結されてそのクランク軸26と同じ回転数で軸心C1まわりに回転させられるポンプシェル16cと、リヤシェル16bの外周部内側に周方向に重なるように複数枚配設されているポンプブレード16dとを備えている。タービン翼車18は、入力軸28の軸端部にスプライン嵌合され且つ摺動リング16eを介してフロントシェル16aに相対回転可能に当接させられた円盤状のハブ部18aと、そのハブ部18aの中央から突設されて入力軸28の軸端部にスプライン嵌合された円筒軸部18bと、ハブ部18aの外周部においてポンプブレード16dに対向するように周方向に重なるように複数枚固定されたタービンブレード18cとを備え、入力軸28と共に軸心C1まわりに回転するように設けられている。ステータ翼車24は、ポンプ翼車16のポンプブレード16dとタービン翼車18のタービンブレード18cとの間に位置するステータブレード24dが外周部に形成された円板部24aと、円板部24aの内周部に形成され、一方向クラッチ22が嵌め入れられた円筒部24bとを備え、車両用動力伝達装置12を収容する図示しないハウジングに固定された非回転部材である円筒状固定軸30により、一方向クラッチ22を介して軸心C1まわりに回転可能に支持されている。フロント側の第1スラストベアリング32がステータ翼車24とタービン翼車18のハブ部18aとの間に介在させられるとともに、リヤ側の第2スラストベアリング34がステータ翼車24とリヤシェル16bとの間に介在させられているため、ステータ翼車24の軸心C1方向の位置が定められている。また、フロントシェル16aの内周部16gには、略円板形状のセンタピース33が溶接により一体的に固定されており、センタピース33がクランク軸26のトルクコンバータ14側の軸端部に形成された嵌合穴26aに嵌め入れられていることによってフロントシェル16aの回転軸心が芯出しされている。
ポンプ翼車16のポンプシェル16cの出力側すなわち変速機側を構成するリヤシェル16bの外周部および入力側すなわちエンジン側を構成するフロントシェル16aの外周部16fは、その出力側すなわち変速機側へ突き出すようにオフセットさせられている。このため、リヤシェル16bの内周部は入力側へ凹んだ凹状とされており、油圧ポンプ35のポンプボデー35aの先端部を受け入れている。すなわち、そのポンプボデー35aの先端部は、リヤシェル16bの外周部と径方向において重なっている。これにより、スペース効率が高められ、トルクコンバータ14の軸心C1方向の寸法が短縮されている。
このため、変速機側へ突き出すリヤシェル16bの外周部の内壁面に配設されているポンプ翼車16のポンプブレード16dも出力側へオフセットさせられているため、ステータ翼車24のステータブレード24dおよびタービン翼車18のタービンブレード18cも、ポンプ翼車16のポンプブレード16dと一定の相対位置関係を維持しつつ、同様に出力側すなわち変速機側へオフセットさせられている。本実施例では、ステータ翼車24の円板部24aがその外周部が円筒部24bよりも変速機側に位置する円錐形状に形成されることにより、ステータ翼車24のステータブレード24dが、一方向クラッチ22に対して径方向において重ならないように出力側へオフセットさせられている。また、タービン翼車18のハブ部18aは、その外周部が一方向クラッチ22と径方向に重なる円錐形状に形成されることにより、タービン翼車18のタービンブレード18cが一方向クラッチ22に対して径方向において一部は重ならないが一部重なるように、出力側へオフセットさせられている。
ロックアップクラッチ20は、入力軸28の軸端部に相対回転不能に嵌合されたタービン翼車18のハブ部18aの中央から突設された円筒軸部18bの外周面に中心部が摺動可能に嵌合され、且つタービン翼車18のタービンシェル18dから突設された係合突起18eと相対回転不能に係合した円板状のピストン20aと、そのピストン20aの外周部、または、フロントシェル16aの内側のうちその外周部に対向する部分に固着され、タービン翼車18とポンプ翼車16とを摩擦力によって直接的に相互に連結する環状の摩擦材20bとを備えている。前述のように、ポンプ翼車16のポンプシェル16cの入力側すなわちエンジン側を構成するフロントシェル16aの外周部16fは、出力側すなわち変速機側へ突き出すようにオフセットさせられているため、ピストン20aの外周部も同様に出力側すなわち変速機側へ突き出すようにオフセットさせられて、フロントシェル16aやタービン翼車18との干渉が防止されるようになっている。このように、ロックアップクラッチ20のピストン20aおよびフロントシェル16aの外周部16fは、ロックアップクラッチ20のピストン20aの外周部およびそれに固着された摩擦材20bが一方向クラッチ22と径方向において重なるように、出力側へオフセットされている。また、フロントシェル16aの内周部16gは、エンジンのクランク軸26のトルクコンバータ14側の軸端に接近する方向に凸設されている。
ダンパ装置10は、図1に示すように、エンジンのクランク軸26にドライブプレート37を介して連結されたダンパシェル(ダンパ入力部材)36と、トルクコンバータ14のフロントシェル16aに連結されてダンパシェル36と相対回転可能に設けられたドリブンプレート(ダンパ出力部材)38と、そのドリブンプレート38とダンパシェル36との間に配設されてドリブンプレート38とダンパシェル36との相対回転変位に応じて弾性変形させられるダンパスプリング(弾性部材)40とを有している。なお、ダンパスプリング40は、図1に示すように、ダンパ装置10の周方向に長手状となるようにコイル状に巻回され且つ相互に同心に構成された2種類の大径ダンパスプリング40aおよび小径ダンパスプリング40bから構成されているものである。ダンパ装置10は、ドリブンプレート38とダンパシェル36との間の回転位相のずれに応じて大径ダンパスプリング40aおよび小径ダンパスプリング40bがダンパ装置10の周方向すなわちその長手方向に圧縮されることで、エンジンから伝達されるトルクの脈動が吸収されるようになっている。
ダンパシェル36には、図1に示すように、フロントシェル16aの内周部16gにシール付軸受44(軸受)を介して支持された内周部36aと、大径ダンパスプリング40aおよび小径ダンパスプリング40bを受容してダンパ装置10の内周側に開口する空間42が形成された外周部36bとが備えられている。ダンパシェル36は、シール付軸受44を介してフロントシェル16aにより相対回転可能に支持されている。また、円板形状のドライブプレート37において、ドライブプレート37の内周部37aが第1ボルト46によってエンジンのクランク軸26に固定されており、ドライブプレート37の外周部37bがダンパシェル36の外周部36bに固定されている。なお、図示しないが、ドライブプレート37の外周部37bに凹凸がありその凹凸にダンパシェル36の外周部36bの一部が嵌合しており、ドライブプレート37の外周部37bとダンパシェル36の外周部36bとがボルトで締結されている。
ドリブンプレート38には、ダンパシェル36の外周部36bの空間42内に収容されて大径ダンパスプリング40aおよび小径ダンパスプリング40bを介してダンパシェル36からのトルクが伝達される外周部38aと、第2ボルト48によって円環状のセットリング50を介してトルクコンバータ14のフロントシェル16aに固定される内周部38bとが備えられている。図1に示すように、ドリブンプレート38の外周部38aには、大径ダンパスプリング40aおよび小径ダンパスプリング40bを受け入れる外周側に開いた切欠38cがその外周部38aの複数箇所に等間隔で形成されている。なお、円環状のセットリング50は、例えば溶接によってフロントシェル16aの外周部16fと内周部16gとの間に一体的に固定されている。
ダンパシェル36内の空間42は、大径ダンパスプリング40aおよび小径ダンパスプリング40bの外周を覆うようにして受け入れるためのダンパ装置10の周方向に伸びるその周方向の複数箇所に等間隔で形成された円柱状空間とそれら複数の円柱状空間をダンパ装置10の周方向に連通させる連通空間とから成るスプリング収容空間Sと、少なくとも大径ダンパスプリング40aの径よりも小さな軸心C1方向の開口幅を有して上記連通空間が内周側に開口する内周側開口Kとを備えている。ドリブンプレート38の外周部38aはその内周側開口K内に差し入れられており、ドリブンプレート38の両面において図示しないリベットによって固着された一対のばね鋼製のシール部材52が内周側開口Kを封止している。また、スプリング収容空間S内には、例えばグリスのような潤滑剤が封入されている。
ダンパーシェル36の大径ダンパスプリング40aおよび小径ダンパスプリング40bよりも外周側に位置する外周部36bには、図示されていないエンジン始動用電動機のピニオンギヤと噛み合う環状のリングギヤ54が例えは溶接によって一体的に固定されている。
ダンパーシェル36の内周部36aと外周部36bとの間には、第2ボルト48の軸心C2方向に円形状に貫通した複数個の貫通穴36cが形成されている。これら貫通穴36cは、第2ボルト48を挿通させて、その第2ボルト48をセットリング50に締め付けるためのものである。
ダンパシェル36の内周部36aには、内周部36aからトルクコンバータ14側に円筒形状に突き出る円筒部36dが形成されており、その円筒部36dの内周面36eにシール付軸受44のアウターレース(外輪)44aが嵌め付けられている。なお、図1に示すように、円筒部36dの先端部がカシメられることにより、シール付軸受44のアウターレース44aは、そのカシメにて軸心C1方向に固定されている。
フロントシェル16aの内周部16gには、その内周部16gを局所的に略円筒形状に変形させることにより外周面16hが形成されており、内周部16gの外周面16hにシール付軸受44のインナーレース(内輪)44bが嵌め付けられている。なお、図1では、内周部16gの外周面16hにシール付軸受44が圧入されている。
このため、シール付軸受44のアウターレース44aは、ダンパシェル36の内周部36aにて支持され、シール付軸受44のインナーレース44bは、フロントシェル16aの内周部16gにて支持されている。シール付軸受44は、スラスト方向およびラジアル方向の荷重を受け持つものである。
図1に示すように、ダンパシェル36の円筒部36dの内周面36eおよびフロントシェル16aの内周部16gの外周面16hは、ドリブンプレート38の板厚中心において径方向において重なる位置に設けられている。すなわち、ダンパシェル36の円筒部36dの内周面36eおよびフロントシェル16aの内周部16gの外周面16hは、ダンパ装置10の重心を含む軸心C1に垂直な面Aに位置している。なお、図1では、ダンパ装置10の重心を含む面Aを2点差線で仮想的に示している。ここで、ダンパ装置10の重心とは、軸心C1上に位置する質量中心だけでなく、軸心C1上のダンパスプリング40の幾何的中心位置またはドリブンプレート38の板厚中心位置であってよい。
本実施例の車両用動力伝達装置12によれば、ダンパシェル36は、シール付軸受44を介してフロントシェル16aにより相対回転可能に支持されており、シール付軸受44のアウターレース44aは、ダンパシェル36の内周部36aにて支持され、シール付軸受44のインナーレース44bは、フロントシェル16aの内周部16gにて支持されている。このため、シール付軸受44のアウターレース44aがダンパシェル36の内周部36aの内周面36eに支持されているので、ダンパ入力部材106の内周部106aの外周面106bに内輪116bを支持させた軸受116に比較して、シール付軸受44の位置をダンパ装置10の内周側に好適に配置させられ、シール付軸受44が一層小径化する。このため、シール付軸受44が小型となるとともに質量およびイナーシャが小さくなる。
また、本実施例の車両用動力伝達装置12によれば、フロントシェル16aの内周部16gは、クランク軸26のトルクコンバータ14側の軸端に接近する方向に凸設されており、ダンパシェル36の内周部36aには、シール付軸受44のアウターレース44aが嵌め付けられた内周面36eが設けられ、フロントシェル16aの内周部16gには、シール付軸受44のインナーレース44bが嵌め付けられた外周面16hが設けられ、シール付軸受44のアウターレース44aは、カシメにて軸心C1方向に固定されている。このため、シール付軸受44のアウターレース44aおよびインナーレース44bを固定することで、トルクコンバータ14のダンパ装置10に対する軸心C1方向の移動を規制することができる。
また、本実施例の車両用動力伝達装置12によれば、フロントシェル16aの内周部16gには、その内周部16gを局所的に略円筒形状に変形させることにより外周面16hが形成されている。このため、部品点数を増加させることなくシール付軸受44のインナーレース44bがフロントシェル16aの内周部16gに好適に嵌め付けられる。
また、本実施例の車両用動力伝達装置12によれば、ダンパシェル36の円筒部36dの内周面36eおよびフロントシェル16aの内周部16gの外周面16hは、ドリブンプレート38の板厚中心において径方向において重なる位置に設けられている。このため、ダンパ装置10をそのダンパ装置10の重心位置に近い位置でシール付軸受44によって好適に支持することができる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において実施例相互間で共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図2に示す車両用動力伝達装置56は、フロントシェル16aの内周部16gに環状の支持部材58が溶接によって一体的に固定されており、シール付軸受44のインナーレース44bが支持部材58およびフロントシェル16aの内周部16gによって支持されている点で実施例1の車両用動力伝達装置12と相違し、それ以外は略同様に構成されている。なお、ダンパシェル36は、実施例1と同様にシール付軸受44を介してフロントシェル16aにより相対回転可能に支持されている。
支持部材58の外周部には、その外周部からエンジン側に円筒形状に突き出た円筒部58aが形成されており、その円筒部58aの外周面58bにシール付軸受44のインナーレース44bが嵌め付けられている。なお、図2に示すように、円筒部58aの先端部がカシメられることにより、シール付軸受44のインナーレース44bは、そのカシメにて軸心C1方向に固定されている。また、フロントシェル16aの内周部16gが局所的に変形させることによって形成された外周面16iと支持部材58の円筒部58aの外周面58bとの幅の和は、シール付軸受44のインナーレース44bの幅と同等である。
支持部材58の円筒部58aの外周面58bは、ダンパシェル36の円筒部36dの内周面36eとドリブンプレート38の板厚中心において径方向において重なる位置に設けられている。すなわち、支持部材58の円筒部58aの外周面58bは、ダンパ装置10の重心を含む軸心C1に垂直な面Aに位置している。
本実施例の車両用動力伝達装置56によれば、フロントシェル16aの内周部16gには、外周面58bを有する環状の支持部材58が溶接されている。このため、フロントシェル16aの内周部16gの外周面16iと支持部材58の円筒部58aの外周面58bとの幅の和をシール付軸受44のインナーレース44bの幅と同等とすることができるので、シール付軸受44のインナーレース44bがフロントシェル16aの内周部16gに確実に嵌め付けられる。
図3に示す車両用動力伝達装置60は、実施例2の車両用動力伝達装置56に比較して、シール付軸受44においてインナーレース44bの内周面にカシメられた際にフロントシェル16aの内周部16gと間接的に係合するように凹んだ凹部44cが形成されている点で相違し、それ以外は略同様に構成されている。なお、インナーレース44の凹部44cは、インナーレース44の円周方向において連続する断面が略台形状の円周方向溝である。
図3に示す車両用動力伝達装置60は、実施例2と同様にフロントシェル16aの内周部16gに環状の支持部材62が溶接によって一体的に固定されている。支持部材62の外周部には、その外周部からエンジン側に円筒形状に突き出た円筒部62aが形成されており、その円筒部62aの外周面62bにシール付軸受44のインナーレース44bが嵌め付けられている。
図3に示すように、フロントシェル16aの内周部46gに一体的に固定された支持部材62の円筒部62aの先端部がカシメられることにより、その円筒部62aの先端部の肉がインナーレース44bの凹部44cに食い込んで、インナーレース44bがフロントシェル16aの内周部46gに固定される。なお、支持部材62の円筒部62aの外周面62bは、ダンパ装置10の重心を含む軸心C1に垂直な面Aに位置している。
本実施例の車両用動力伝達装置62によれば、シール付軸受44のインナーレース44bの内周面には、凹部44cが形成されている。このため、フロントシェル16aの内周部46gに一体的に固定された支持部材62の円筒部62aの先端部がカシメられることにより、フロントシェル16aの内周部16gにシール付軸受44のインナーレース44bが好適にカシメ固定される。また、カシメられた後の円筒部62aの先端部を実施例2の円筒部58aの先端部に比較して好適にフロントシェル16a側に配置させることができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
本実施例において、車両用動力伝達装置12では、シール付軸受44のアウターレース44aだけがカシメにて軸心C1方向に固定され、車両用動力伝達装置56では、シール付軸受44のアウターレース44aおよびインナーレース44bがカシメにて軸心C1方向に固定されていた。しかしながら、シール付軸受44のインナーレース44bだけがカシメにて軸心C1方向に固定されても良い。
また、本実施例の車両用動力伝達装置56において、フロントシェル16aの内周部16gに形成された外周面16iと支持部材58の円筒部58aの外周面58bとの幅の和は、シール付軸受44のインナーレース44bの幅と同等であった。しかしながら、例えば、フロントシェル16aの内周部16gに外周面16iを形成させずに、支持部材58の円筒部58aの外周面58bの幅をシール付軸受44のインナーレース44bの幅と同等にしても良い。
また、本実施例の車両用動力伝達装置62において、フロントシェル16aの内周部16gに支持部材62が一体的に固定されていたが、例えば、フロントシェル16aの内周部16gの一部をエンジンのクランク軸26側に突き出させて支持部材62に代わる突部を形成しても良い。すなわち、その突部の先端部がカシメられることにより、その突部の先端部の肉がインナーレース44bの凹部44cに食い込んでフロントシェル16aの内周部16gが直接凹部44cに係合し、インナーレース44bがフロントシェル16aの内周部16gに固定される。
また、本実施例の車両用動力伝達装置62において、インナーレース44bの凹部44cは、インナーレース44の円周方向において連続する断面が略台形状の円周方向溝であったが、インナーレース44bの凹部44cは、これに限定されるものではない。例えば、インナーレース44bの内周面に一つ以上の凹みを形成させたものを凹部44cとしても良い。また、凹部44cの断面形状は、本実施例の形状に限定されるものではなく種々変更しても良い。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ダンパ装置
12、56、60:車両用動力伝達装置
14:トルクコンバータ
16a:フロントシェル(フロントカバー)
16g:内周部
16h:外周面
26:クランク軸
36:ダンパシェル(ダンパ入力部材)
36a:内周部
36e:内周面
37:ドライブプレート
38:ドリブンプレート(ダンパ出力部材)
40:ダンパスプリング(弾性部材)
44:シール付軸受(軸受)
44a:アウターレース(外輪)
44b:インナーレース(内輪)
44c:凹部
58:支持部材
58b:外周面

Claims (6)

  1. エンジンのクランク軸にドライブプレートを介して連結されたダンパ入力部材と、トルクコンバータのフロントカバーに連結されて該ダンパ入力部材と相対回転可能に設けられたダンパ出力部材と、該ダンパ出力部材と該ダンパ入力部材との間に配設されて該ダンパ出力部材と該ダンパ入力部材との相対回転変位に応じて弾性変形させられる弾性部材とを有するダンパ装置を、前記エンジンと前記トルクコンバータとの間に配設した車両用動力伝達装置であって、
    前記ダンパ入力部材は、軸受を介して前記フロントカバーにより相対回転可能に支持されており、
    前記軸受の外輪は、前記ダンパ入力部材の内周部にて支持され、
    前記軸受の内輪は、前記フロントカバーの内周部にて支持され
    前記フロントカバーと前記ダンパ出力部材とは、前記軸受よりも外周側で固定されていることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 前記フロントカバーの内周部は、前記クランク軸の軸端に接近する方向に凸設されており、
    前記ダンパ入力部材の内周部には、前記軸受の外輪が嵌め付けられた内周面が設けられ、
    前記フロントカバーの内周部には、前記軸受の内輪が嵌め付けられた外周面が設けられ、
    前記軸受の内輪および外輪の少なくとも一方は、カシメにて軸方向に固定されている請求項1の車両用動力伝達装置。
  3. 前記フロントカバーの内周部には、該フロントカバーを局所的に変形させることにより前記外周面が形成されている請求項2の車両用動力伝達装置。
  4. 前記フロントカバーの内周部には、前記外周面を有する環状の支持部材が溶接されている請求項2の車両用動力伝達装置。
  5. 前記内周面および前記外周面は、前記ダンパ出力部材の板厚中心において径方向において重なる位置に設けられている請求項2乃至4のいずれか1の車両用動力伝達装置。
  6. 前記軸受の内輪の内周面に、前記フロントカバーの内周部と係合する凹部が設けられている請求項3の車両用動力伝達装置。
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