JP5812409B2 - チオフェンメチン化合物およびチオフェンメチン化合物からなる色素ならびに熱転写シート - Google Patents
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Description
このような熱転写方式において得られる画像は銀塩写真と同様に高画質なものが形成可能となっており、それにつれて、画像の光・熱・湿度などの因子による画質劣化防止への要求が極めて高くなってきており、画像保存性を改良するための種々の昇華性染料の開発が行われている。
R1およびR2は、それぞれ独立して、C1〜C4のアルキル基を表し、
R3は、水素原子またはハロゲン原子を表し、
R4は、C1〜C4のアルキル基を表す。)
本発明によるチオフェンメチン化合物は、感熱熱転写材料として有用である。例えば、上記式(I)で表されるチオフェンメチン化合物は、昇華型熱転写用のイエロー色素として使用でき、他の公知のマゼンタ色素、シアン色素、その他の色素等と組み合わせて、好適に使用できる。また、上記化合物からなるイエロー色素からなる染料層、およびマゼンタ、シアン、ブラック等色素からなる複数の染料層を面順次に基材上に設けて熱転写シートとすることができる。また、上記複数の染料層に加え転写性保護層を面順次に設けたもの等であってもよい。なお、さらに熱溶融性インキ層のブラックを設けてもよい。マゼンタ、シアン、ブラック等の昇華型熱転写用色素や熱溶融性色素としては、従来公知のものを使用することができる。
上記耐熱滑性層塗工液における溶剤としては、上述の染料インキにおける溶剤と同様のものを使用することができる。
0.98gの2−ジエチルアミノ−5−ホルミルチオフェン(5.3mmol)と、1.09gの3−エトキシ−1−フェニル−5−ピラゾロン(5.3mmol)と、0.41gの酢酸アンモニウム(5.3mmol)とを、7mlの2−プロパノール溶媒に加え、この混合物を加熱還流下で2時間撹拌した。次いで、2−プロパノールを濃縮除去した後、反応系に水30mlを加え、析出固体をろ取し、水洗した後、オーブン中で乾燥させることにより、1.55gの化合物1を得た。得られた化合物1を赤外吸収スペクトル分析装置および核磁気共鳴装置を用いて構造の特定を行った。IRスペクトルおよびプロトンNMRスペクトルの分析結果から、下記式で表されるチオフェンメチン化合物が得られていることを確認した。
出発物質である0.98gの2−ジエチルアミノ−5−ホルミルチオフェンに代えて、0.83gの2−ジメチルアミノ−5−ホルミルチオフェン(5.3mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、1.46gの化合物2を得た。得られた化合物2を実施例1と同様にして構造の同定を行ったところ、下記式で表されるチオフェンメチン化合物が得られていることを確認した。
出発物質である0.98gの2−ジエチルアミノ−5−ホルミルチオフェンに代えて、1.25gの4−ブロモ−2−ジメチルアミノ−5−ホルミルチオフェン(5.3mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、1.80gの化合物3を得た。得られた化合物3を実施例1と同様にして構造の同定を行ったところ、下記式で表されるチオフェンメチン化合物が得られていることを確認した。
特開平11−152420号公報の実施例に記載されている色素B18と同様の化合物を、特開平11−152420号公報の記載に基づいて合成し、下記式で表されるチオフェンメチン化合物4を得た。
上記で得られた化合物1を2.5部、ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、5%ワニス、積水化学工業株式会社製)70.0部、および、トルエン/メチルエチルケトン(質量比1:1)の溶媒27.5部を混合して、イエローインキ1を調製した。また、使用する染料化合物を化合物2〜4に変更した以外は、上記と同様にしてイエローインキ2〜4を調製した。
厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の面に、下記組成からなる耐熱滑性層形成用塗工液を、乾燥塗布量が1.0g/m2となるように塗布し、乾燥させて耐熱滑性層を形成した。なお、下記の配合量は質量基準である。次いで、PETフィルムの耐熱滑性層を形成した面とは反対側の面に、上記で得られたイエローインキをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.8g/m2となるように塗布し、80℃で2分間乾燥して染料層を形成した。
<耐熱活性層形成用塗工液>
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1、積水化学工業株式会社製)
13.6部
ポリイソシアネート硬化剤(タケネートD218、武田薬品工業株式会社製)
0.6部
リン酸エステル(プライサーフA208、第一工業製薬株式会社製) 0.8部
メチルエチルケトン(MEK) 42.5部
トルエン 42.5部
微細空隙層の39μm厚のミクロボイドフィルムの一方の面に、下記組成からなる接着剤層形成用塗工液を塗布し、乾燥させて接着剤層を形成した。次いで、後記する形成条件により、コート紙(186g/m2)の一方の面に裏面層を設けた支持体と、ミクロボイドフィルムとを、支持体の裏面層を設けた側と反対側の面と接着剤層とが重なるように貼り合わせた。
<接着剤層形成用塗工液>
多官能ポリオール(タケラックA−969V、三井化学株式会社製) 30.0部
イソシアネート(タケネートA−5、三井化学株式会社製) 10.0部
酢酸エチル 60.0部
<プライマー層形成用塗工液>
ポリエステルポリオール(アドコート、東洋モートン株式会社製) 15.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比2:1) 85.0部
<染料受容層形成用塗工液>
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインC、日信化学工業株式会社製)
(塩化ビニル/酢酸ビニル=87/13、数平均分子量31,000、ガラス転移温度70℃) 20.0部
カルボキシル変性シリコーン(X−22−3701E、信越化学工業株式会社製)
1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 79.0部
上記で得られた熱転写受像シートを被転写体として用いた。次いで、得られた熱転写シートのイエロー染料層と上記被転写体の染料受容面とを対向させて重ね合わせ、熱転写シートの裏面からサーマルヘッドを用いて熱転写記録を行い、印画エネルギーが等間隔となるイエローの階調画像を形成した。また、画像形成後オリンパス社製P−400プリンター専用リボンのオーバーコートを熱転写した。なお、印画条件は以下の通りとした。
サーマルヘッド:F3598(東芝ホクト電子株式会社製)
発熱体平均抵抗値:5176(Ω)
主走査方向印字密度:300dpi
副走査方向印字密度:300dpi
印字電力:0.12(W/dot)
1ライン周期:2(msec.)
パルスDuty:85%
印字開始温度:35.5(℃)
上記のようにして得られた各階調のイエロー画像のなかで最も高いエネルギーを与えて印画した箇所について、マクベス反射濃度計(RD−918、サカタインクス株式会社製)を用いて、反射濃度を測定した。また、分光光度計(GretagMacbeth Spectrolino、グレタグ社製)を用いて、白色基準を絶対値とし、D50光源、観測視野2°を濃度標準として、色度値L*、a*およびb*を測定した(L*、a*およびb*は、CIE1976L*a*b*表色系に基づくものであり、L*は明度を、a*及びb*は、知覚色度指数を表す)。次いで、得られた画像をキセノンウェザオメター(アトラス社製、Ci4000:ブラックパネル温度45℃、フィルター:内側:CIRA、外側:ソーダライム、試験機内30℃、30%、照射制御420nmの紫外線を1.2W/m2に固定)にて24時間照射(100kJ)を行い、照射前後の濃度変化(耐光性残存率(%)=試験後濃度/初期濃度×100)を求めた。ΔE*abは、照射前OD=1付近のΔE*ab=((照射後L*−照射前L*)2+(照射後a*−照射前a*)2+(照射後b*−照射前b*)2)1/2により確認した。なお、側色条件は以下の通りとした。
測色器:分光測定器SpectroLino(Gretag Macbeth社製)
光源:D65
視野角:2°
濃度測定用フィルター:ANSI Status A
Claims (6)
- 前記R1およびR2がいずれもC1またはC2のアルキル基である、請求項1に記載のチオフェンメチン化合物。
- 前記R3が水素原子または臭素原子である、請求項1または2に記載のチオフェンメチン化合物。
- 前記R4がエチル基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のチオフェンメチン化合物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のチオフェンメチン化合物からなる感熱転写記録用色素。
- イエロー染料層とマゼンタ染料層とシアン染料層とを少なくとも含んでなる熱転写シートであって、
前記イエロー染料層、マゼンタ染料層およびシアン染料層の各層は、基材上に、染料色素とバインダー樹脂とを含んでなる染料層が設けられたものであり、イエロー染料色素が請求項5に記載の色素である、熱転写シート。
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