JP5811310B1 - 遮光性顔料組成物及びディスプレイ用遮光性部材 - Google Patents

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Abstract

高絶縁性、低誘電率でありかつ高い光学濃度を満足できる遮光性顔料組成物、該遮光性顔料組成物を含むディスプレイ用遮光性部材を提供することにある。ベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料とベンズイミダゾロン系顔料とカルバゾールジオキサジン系顔料を特定の割合で含有する顔料組成物をディスプレイ用遮光性部材に使用することにより、高い絶縁性を有し、誘電率が低く、高い光学濃度を有するため遮光性が高いディスプレイを提供することができる。

Description

本発明は、高絶縁性、低誘電率でありかつ光学濃度が高く、液晶表示素子の安定駆動が可能な遮光性顔料組成物および、該遮光性顔料組成物を用いたディスプレイ用遮光性部材に関する。
近年、液晶表示装置の分野において、カラーフィルタ基板とTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)アレイ基板を一体化させたカラーフィルタオンアレイ(COA)を導入した液晶パネルが注目を浴びている。カラーフィルタオンアレイを用いれば、上記二つの基板を用いた場合に行われる精密な位置合わせが不要となるとともに、カラーフィルタの赤、青、緑の各画素を限界にまで微細化することができるため、液晶パネルの高精細化が可能となる。
このようなカラーフィルタオンアレイ用の樹脂ブラックマトリクスについては、高い遮光性が必要とされるため、厚膜化が要求されている。しかし、樹脂ブラックマトリクスの膜厚が増大するにつれて、露光された部分での膜厚方向に対する架橋密度の差が拡大するため、高感度化を達成し良好な形状のブラックパターンを得ることが困難になる。また、高遮光化の手段として、遮光材を大量に使用することも試みられているが、遮光材としてカーボン等の導電性材料を使用した場合、ブラックマトリクスの比誘電率が高くなり体積抵抗が低下することにより、表示装置の信頼性を低下させるという問題があった。
このような欠点を解消するために、カーボンブラックに代えて、各有機顔料を黒色となる様に混合して得た黒色有機顔料組成物(有機ブラックマトリックス)を遮光材に用いる試みが最近活発に行われている。
特許文献1には、ベンズイミダゾロンジオキサジン顔料を含有した遮光性組成物をブラックマトリックスに使用することにより、高い遮光性を有することが記載されている。また、特許文献2には、黄色顔料、青色顔料、紫色顔料の組み合わせ、または、黄色顔料、赤色顔料及び青色顔料の組み合わせからなる擬似黒色化した混色有機顔料であることを特徴とした遮光膜形成用着色樹脂組成物が記載されている。さらに、特許文献3には、ある特定の比表面積を有する青色、黄色、赤色の各種有機顔料を混合したブラックマトリックス用有機顔料組成物、およびそれらからなるブラックマトリックス用感光性組成物が記載されている。
しかしながら、これら最近の試みでは、従来のカーボンブラックを使用したブラックマトリックスと比較して、まだOD(Optical Density)値が低く、実用に耐えうる遮光性を実現することが出来ないという問題があった。
特開2008−257204号公報
特開平9−302265号公報
特開2012−32697号公報
本発明が解決しようとする課題は、高絶縁性、低誘電率でありかつ高い光学濃度を満足できる遮光性顔料組成物、該遮光性顔料組成物を含むディスプレイ用遮光性部材を提供することにある。
本発明者らは、前記実状に鑑みて鋭意検討した結果、特定の構造を有するベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料とベンズイミダゾロン系顔料とカルバゾールジオキサジン系顔料を特定の割合で含有する遮光性顔料組成物をディスプレイ用遮光性部材に使用することにより、誘電率が低く、遮光性が高いことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、下記一般式(1)で示されるベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料を5〜80重量%、下記一般式(2)および一般式(3)の化学構造を含むベンズイミダゾロン系顔料を20〜50重量%含有し、さらに、少なくとも一つ以上の下記一般式(4)〜(6)の化学構造を含むカルバゾールジオキサジン系顔料を5〜80重量%含有することを特徴とする遮光性顔料組成物を提供する。
Figure 0005811310
(式中、R1〜R4はそれぞれ水素原子又は置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を示し、X1は水素原子又はハロゲン原子を示す)
Figure 0005811310
(式中、R〜Rは、それぞれ水素原子又はハロゲン原子又は置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を示す。)
Figure 0005811310
Figure 0005811310
Figure 0005811310
Figure 0005811310
(式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Rは、水素原子又は置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を示す。)
また、本発明は、前記ベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料がC.I.ピグメントブルー80である請求項1記載の遮光性顔料組成物を提供する。
また、本発明は、前記ベンズイミダゾロン系顔料がC.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ60、C.I.ピグメントオレンジ62、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ72の少なくとも一つから選ばれる有機顔料である請求項1記載の遮光性顔料組成物を提供する。
また、本発明は、前記カルバゾールジオキサジン系顔料がC.I.ピグメントバイオレット23である請求項1記載の遮光性顔料組成物を提供する。
また、本発明は、前記いずれかの遮光性顔料組成物を含有するディスプレイ用遮光性部材を提供する。
本発明の遮光性顔料組成物は、特定のベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料とベンズイミダゾロン系顔料とカルバゾールジオキサジン系顔料を特定の割合で使用することで、高絶縁性、低誘電率であり、光学濃度の高いディスプレイ用遮光性部材が容易に得られるという格別顕著な技術的効果を奏する。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の遮光性顔料組成物は、OD値を高くするため、つまり、可視光領域全体の光の吸収強度を高めるため、吸収強度のピーク波長の異なる顔料を組み合わせる必要がある。そこで、特定の構造を有するベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料とベンズイミダゾロン系顔料とカルバゾールジオキサジン系顔料を特定の割合で含有する遮光性顔料組成物、および該遮光性顔料組成物を含むディスプレイ用遮光性部材である。
本発明の遮光性顔料組成物のうち下記一般式(1)で示されるベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料を5〜80重量%を含有することを特徴とする。
Figure 0005811310
(式中、R1〜R4はそれぞれ水素原子又は置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を示し、X1は水素原子又はハロゲン原子を示す。)
ベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料としては、具体的には、C.I.ピグメントブルー80を挙げることができる。本願発明の顔料組成物中に含まれるベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料は、顔料組成物中の5〜80重量%、好ましくは25〜70重量%の量で含まれることにより、OD値が高く、結果として遮光性の高いディスプレイ用遮光性部材を得ることができる。
また、本発明の遮光性顔料組成物のうち、ベンズイミダゾロン系顔料としては、下記一般式系顔料(2)および一般式(3)の化学構造を含むベンズイミダゾロン系顔料であり、具体的には、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ60、C.I.ピグメントオレンジ62、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ72の少なくとも一つから選ばれる顔料である。本願発明の顔料組成物中に含まれるベンズイミダゾロン系顔料は、20〜50重量%、好ましくは20〜25重量%の重量で含有することにより、OD値が高く、結果として遮光性の高いディスプレイ用遮光性部材を得ることができる。
Figure 0005811310
(式中、R〜Rは、それぞれ水素原子又はハロゲン原子又は置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を示す。)
Figure 0005811310
下記一般式(2)および一般式(3)の化学構造を含むベンズイミダゾロン系顔料を20〜50重量%含有し、さらに、少なくとも一つ以上の下記一般式(4)〜(6)の化学構造を含むカルバゾールジオキサジン系顔料を5〜80重量%含有することを特徴とする遮光性顔料組成物。
また、本発明の遮光性顔料組成物のうち、カルバゾールジオキサジン系顔料としては、下記一般式(4)〜(6)の化学構造を含むカルバゾールジオキサジン系顔料であり、具体的には、C.I.ピグメントバイオレット23である。本発明の顔料組成物中に含まれるカルバゾールジオキサジン系顔料は、5〜80重量%、好ましくは10〜50重量%の重量で含有することにより、OD値が高く、結果として遮光性の高いディスプレイ用遮光性部材を得ることができる。
Figure 0005811310
Figure 0005811310
Figure 0005811310
(式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Rは、水素原子又は置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を示す。)。
本発明の遮光性顔料組成物は、一般式(1)で示されるベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料を5〜80重量%、一般式(2)および一般式(3)の化学構造を含むベンズイミダゾロン系顔料を20〜50重量%含有し、さらに、少なくとも一つ以上の一般式(4)〜(6)の化学構造を含むカルバゾールジオキサジン系顔料を5〜80重量%含有する遮光性顔料組成物としたことで、初めて最大のOD値を発揮することが明らかになったものである。特開2008−257204号公報により開示されるC.I.ピグメントブルー80またはC.I.ピグメントブルー80と「黄色、橙色、赤色又は茶色から選ばれた少なくとも1種の有機顔料」から構成されている顔料組成物とは異なり、本発明の遮光性顔料組成物により、従来技術と比較して最大のOD値が発揮されたものである。
さらに、本発明の遮光性顔料組成物にさらに他の有機顔料や無機顔料を可視領域の透過性のバランスを損なわないように混合しても良い。
ここで、ディスプレイとは、コンピュータ、テレビなどの機器から出力される静止画または動画の映像信号を表示する機器である。モニタともいい、プラズマディスプレイ(PDP)や液晶ディスプレイ(LCD)、ELディスプレイ(ELD)、電界放出ディスプレイ(FED)、クリスタルLEDディスプレイ(CLED)などがある。
また、本発明のディスプレイ用遮光性部材とは、可視光域または、ディスプレイにおけるバックライトのような発光部材からの発光を遮蔽するための材料である。具体的には、ブラックマトリクスや、TFT遮光膜、ブラックマスク、ブラックシール、ブラックカラムスペーサ、ELDにおける電界制限層などがある。
本発明の遮光性顔料組成物は、ディスプレイ用遮光性部材の仕様に合わせて、各有機顔料を単独に微細化して混合しても良いし、混合後微細化処理をしても構わない。
顔料の微細化の方法は、公知公用の方法であれば限定されるものではない。一般に、ソルベントソルトミリング法、硫酸溶解法、乾式磨砕法、有機溶媒および水による常圧および加圧による顔料化法、または、これらの組み合わせによる方法等を採用することができる。
本発明の有機顔料組成物と共に、有機色素誘導体を混在させても良く、有機色素誘導体は、スルホン酸基、フタルイミド基を有する又は、スルホン酸塩である有機色素誘導体であればいかなる化学構造を有していても良い。スルホン酸基、フタルイミド基を有する又は、スルホン酸塩である有機色素誘導体は、有機顔料をバインダおよび溶剤系において、分散性を向上するために添加する場合が多く、その効果は良く知られている。スルホン酸基の置換基数は、1分子あたり1〜4であり、好ましくは1〜2である。本発明の顔料組成物は、黒色系のため、如何なる有機色素誘導体を使用することができる。具体的にはアゾ構造、ベンツイミダゾロン構造、キナクリドン構造、ジケトピロロピロール構造、フタロシアニン構造、ジオキサジンバイオレット構造等があり、その中でも好ましいのが、銅フタロシアニンスルホン酸またはその塩、フタルイミドメチル銅フタロシアニン、キナクリドンスルホン酸またはその塩、フタルイミドメチルキナクリドンである。スルホン酸と塩を形成する金属は、Ca、Na、K、Mg、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等の一価又は二価の金属である。また、金属塩以外の塩を形成するもものとして、脂肪族アミン(NHR2、NH2R,[NR4]+(R:炭素1〜20のアルキル基))等の有機アミン塩がある。
有機色素誘導体は、有機顔料100部当たり、1〜20部の範囲で含有する。色相、生産性を考慮するとさらに、1〜15部の範囲で含有することが好ましい。有機色素を添加する時期は、本発明で実施している有機顔料を微細化する工程で添加しても構わないし、微細化工程後、有機顔料を洗浄し精製した後に添加しても構わない。しかし、スルホン酸基を有する又はその塩である有機色素誘導体による分散性効果の付与を考慮すると、微細化した後の有機顔料に処理することが好ましい。
有機色素誘導体の処理方法は、固体またはアルカリにより染料化し、酸性状態で有機顔料表面に吸着させる方法がある。固体の場合、微細化処理した有機顔料と水等の溶媒を含有したウェットケーキに添加する。アルカリによる有機色素誘導体の染料化は、通常pH8〜12で行われ、その後、微細化した有機顔料とスラリー中で混合、その後、系内を酸性、通常pH3〜5に調整し、有機顔料表面に有機色素誘導体を析出させる。また、本発明の遮光性顔料組成物を製造する上で、有機色素誘導体以外に各種添加剤を添加してもよい。具体的には、光又は熱硬化性樹脂、界面活性剤、分散剤、ロジン等をあげることができる。
本発明の顔料組成物と、樹脂系分散剤と有機溶剤から着色組成物を作成する。着色組成物の作成方法としては、別々に各色有機顔料、有機溶剤、分散剤を分散した着色組成物を混合しても良いし、全有機顔料を一度に有機溶剤、分散剤と分散させても良い。
これら顔料組成物を有機溶剤中に分散させる場合、分散性の向上、及び分散安定性の向上のために、樹脂系分散剤が併用される。この樹脂系分散剤は、有機顔料とアンカー部位と結合して、相溶性部分が分散媒に伸長して分散体を構成する機能を有するものであり、後記する感光性組成物の調製に用いるアルカリ可溶性樹脂や、光重合性モノマーとは、別種のものである。
樹脂系分散剤としては、高分子鎖を有するもの、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリオキシエチレングリコールジエステル、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。中でも、ポリエステル樹脂系分散剤及び/又はアクリル樹脂系分散剤が、分散性、耐熱性、耐光性の点で好ましい。
各種樹脂系分散剤の具体例としては、商品名で、アジスパー(味の素ファインテクノ社製)、EFKA(チバ(Ciba)社製)、Disperbik(ビックケミー社製)、ディスパロン(楠本化成社製)、SOLSPERSE(ルーブリゾール社製)、KP(信越化学工業社製)、ポリフロー(共栄社化学社製)等を挙げることができる。これらの分散剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用することができる。
樹脂系分散剤は、各色の有機顔料の合計の質量換算100部当たり、通常30〜60部、好ましくは38〜50部である。
着色組成物の調製には、有機溶剤が用いられる。
ここで用いられる有機溶剤としては、例えば、ジイソプロピルエーテル、ミネラルスピリット、n−ペンタン、アミルエーテル、エチルカプリレート、n−ヘキサン、ジエチルエーテル、イソプレン、エチルイソブチルエーテル、ブチルステアレート、n−オクタン、バルソル#2、アプコ#18ソルベント、ジイソブチレン、アミルアセテート、ブチルアセテート、アプコシンナー、ブチルエーテル、ジイソブチルケトン、メチルシクロヘキセン、メチルノニルケトン、プロピルエーテル、ドデカン、ソーカルソルベントNo.1及びNo.2、アミルホルメート、ジヘキシルエーテル、ジイソプロピルケトン、ソルベッソ#150、(n,sec,t−)酢酸ブチル、ヘキセン、シェルTS28 ソルベント、ブチルクロライド、エチルアミルケトン、エチルベンゾエート、アミルクロライド、エチレングリコールジエチルエーテル、エチルオルソホルメート、メトキシメチルペンタノン、メチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルイソブチレート、ベンゾニトリル、エチルプロピオネート、メチルセロソルブアセテート、メチルイソアミルケトン、n−アミルメチルケトン(2−ヘプタノン)、メチルイソブチルケトン、プロピルアセテート、アミルアセテート、アミルホルメート、ビシクロヘキシル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジペンテン、メトキシメチルペンタノール、メチルアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、プロピルプロピオネート、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、カルビトール、シクロヘキサノン、酢酸エチル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、ジグライム、エチレングリコールアセテート、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、トリプロピレングリコールメチルエーテル、3−等が挙げられる。
着色組成物を用いて、フォトリソグラフィー方式でブラックマトリックスを形成するための感光性組成物を調製する際には、低粘度で塗工性、作業性、吐出性に優れたものとするために、少なくとも、着色組成物に含有させる有機溶剤としてはn−アミルメチルケトン(2−ヘプタノン)を用いることが好ましい。
着色組成物を調製するために、有機溶剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用することができる。しかしながら、本発明の着色組成物において、有機溶剤は、各色の有機顔料の合計の質量換算100部当たり、通常300〜800部、好ましくは400〜600部用いることが好ましい。
着色組成物の調製に当たっては、必要に応じて、例えば各種の顔料誘導体等を併用することができる。顔料誘導体の置換基としては、例えばスルホン酸基、スルホンアミド基及びその4級塩、フタルイミドメチル基、ジアルキルアミノアルキル基、水酸基、カルボキシル基、アミド基等が顔料骨格に直接又はアルキル基、アリール基、複素環基等を介して結合したものが挙げられる。
着色組成物は、上記した各色の有機顔料組成物、樹脂系分散剤及び有機溶剤を撹拌混合することにより調製することができる。必要であれば、ビーズやロッド等の各種粉砕メディアの存在下、必要時間に亘って振とうを行い、当該メディアを濾過等により分散させることで、調製することもできる。
着色組成物は、従来公知の方法でディスプレイの構成部材であるカラーフィルタのブラックマトリックスやブラックマスク、液晶層のカラムスペーサーやブラックシール、TFT遮光膜、ELDにおける電界制限層、その他ディスプレイの遮光を必要とする部材に使用することができる。
カラーフィルタの代表的な製造方法は、フォトリソグラフィー法であり、ブラックマトリックスは、本発明の着色組成物から調製された後記する感光性組成物を、カラーフィルタ用の透明基板上に塗布し、加熱乾燥(プリベーク)した後、フォトマスクを介して紫外線を照射することでパターン露光を行って、ブラックマトリックス部に対応する箇所の光硬化性化合物を硬化させた後、未露光部分を現像液で現像し、非画素部を除去して画素部を透明基板に固着させる方法である。この方法で、感光性組成物の硬化着色皮膜からなるブラックマトリックス部が透明基板上に形成される。RGBの各画素部も、より比表面積の大きな各色の有機顔料から調製された感光性組成物から、上記の様にして同様に調製することができる。
後記する感光性組成物をガラス等の透明基板上に塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、スリットコート法、インクジェット法等が挙げられる。
透明基板に塗布した感光性組成物の塗膜の乾燥条件は、各成分の種類、配合割合等によっても異なるが、通常、50〜150℃で、1〜15分間程度である。この加熱処理を一般に「プリベーク」という。また、感光性組成物の光硬化に用いる光としては、200〜500nmの波長範囲の紫外線、あるいは可視光を使用するのが好ましい。この波長範囲の光を発する各種光源が使用出来る。
現像方法としては、例えば、液盛り法、ディッピング法、スプレー法等が挙げられる。感光性組成物の露光、現像の後に、ブラックマトリックス或いは必要な色の画素部が形成された透明基板は水洗いし乾燥させる。こうして得られたカラーフィルタは、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により、100〜280℃で、所定時間加熱処理(ポストベーク)することによって、着色塗膜中の揮発性成分を除去すると同時に、感光性組成物の硬化着色皮膜中に残存する未反応の光硬化性化合物が熱硬化し、カラーフィルタが完成する。
カラーフィルタのブラックマトリックス部を形成するための感光性組成物は、本発明の着色組成物と、アルカリ可溶性樹脂と、光重合性モノマーと、光重合開始剤とを必須成分とし、これらを混合することで調製することが出来る。
ブラックマトリックス部を形成する着色樹脂皮膜に、カラーフィルタの実生産で行われるベーキング等に耐え得る強靱性等が要求される場合には、前記感光性組成物を調製するに当たって、光重合性モノマーだけでなく、このアルカリ可溶性樹脂を併用することが不可欠である。アルカリ可溶性樹脂を併用する場合には、有機溶剤としては、それを溶解するものを使用するのが好ましい。
前記感光性組成物の製造方法としては、本発明の着色組成物を事前に調製してから、そこに、アルカリ可溶性樹脂と、光重合性モノマーと、光重合開始剤を加えて前記感光性組成物とする方法が一般的である。
感光性組成物の調製に使用するアルカリ可溶性樹脂としては、カルボキシル基又は酸性を呈する水酸基を含む樹脂、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、(メタ)アクリル酸アルキルエステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体等が挙げられる。尚、本発明において、(メタ)アクリルとの記載は、アクリルとメタクリルとを合わせた総称である。
なかでも、硬化皮膜の耐熱性をより高めるためには、イミド構造、スチレン及び(メタ)アクリル酸の各重合単位を含有するアルカリ可溶性樹脂を用いることが好ましい。
このアルカリ可溶性樹脂は、上記した、有機顔料とアンカー部位と結合して、相溶性部分が分散媒に伸長して分散体を構成する機能を有さないものであるが、一方で、アルカリに接触することで溶解する特徴を活かし、感光性組成物の未露光部分の除去の目的で専ら用いられる。
光重合性モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス〔(メタ)アクリロキシエトキシ〕ビスフェノールA、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等のような2官能モノマー、トリメチルロールプロパトントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の比較的分子量の小さな多官能モノマー、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート等の様な比較的分子量の大きな多官能モノマーが挙げられる。上記同様に、(メタ)アクリレートとの記載は、アクリレートとメタクリレートとを合わせた総称である。
なかでも、硬化皮膜の耐熱性をより高めるためには、四官能〜六官能の(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタノール、ベンゾイルパーオキサイド、2−クロロチオキサントン、1,3−ビス(4’−アジドベンザル)−2−プロパン、1,3−ビス(4−アジドベンザル)−2−プロパン−2’−スルホン酸、4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、エタノン,1−〔9−エチル−6−[2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル]−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)等が挙げられる。
しかしながら、本発明の感光性組成物は、黒色であるため、硬化性に優れる光重合開始剤を用いることが好ましい。
光透過率に影響を及ぼさないアルカリ可溶性樹脂と、光重合性モノマーを選択することにより、感光性組成物の硬化皮膜は、ブラックマトリックスに好適な、波長400〜800nmの範囲における最高光透過率が1%以下であり、波長800〜1100nmの近赤外線領域における光透過率80%とすることができる。
ブラックマトリックスの光透過率とは、ガラス基板等の透明基板上に形成された膜厚3μmのブラックマトリックス(硬化膜)について、樹脂ブラックマトリックスが形成されていない該基板を対照として、分光光度計により測定された光透過率をいう。
最高光透過率とは、特定の波長領域(範囲)における光透過率の中で最も大きな値を意味する。より詳しくは、特定の波長領域における光透過率曲線の最大値である。例えば、「波長400nm〜800nmの範囲における最高光透過率が1%以下である」とは、波長400nm〜800nmの範囲における光透過率曲線の最大値が1%以下であって、この範囲において光透過率が1%を超える領域がないことを意味する。
一方、「波長800nm〜1100nm」とは、いわゆる近赤外線領域を意味する。「波長800nm〜1100nmの近赤外線領域における光透過率が80%以上のブラックマトリックスとは、すなわち、近赤外線長領域においては光の吸収が小さく、光透過率が高いブラックマトリックスである。
近赤外線領域における光透過率が大きいほど、ブラックマトリックスは、発熱源であるTFT素子における発熱を発散しやすくなる。このため、TFT素子においてはオン電流やオフ電流の増加も少なく、熱暴走を起こし難くなる。
また、体積抵抗率が1×1013Ω・cm以上かつ誘電率5以下となるようにすれば、漏れ電流によるTFT素子(薄膜トランジスタからなるスイッチング素子)の短絡を低減することができ、TFT素子のスイッチングが正確に伝達され、液晶の駆動の乱れも低減することができる。
体積抵抗率とは、物質の絶縁性の尺度であり、単位体積あたりの電気抵抗である。体積抵抗率は、例えば、社団法人電気学会「電気学会大学講座 電気電子材料−基礎から試験法まで−」(株式会社オーム社、2006年、第223頁〜第230頁)等に記載されている手法により測定することができる。
誘電率とは、いわゆる比誘電率を意味し、物質の誘電率と真空の誘電率の比である。誘電率は、例えば、社団法人電気学会「電気学会大学講座 電気電子材料−基礎から試験法まで−」(株式会社オーム社、2006年、第233頁〜第243頁)等に記載されている手法により測定することができる。
この様な特性の本発明の感光性組成物は、本発明の着色組成物100部当たり、アルカリ可溶性樹脂と光重合性モノマーの合計が3〜20部、光重合性モノマー1部当たり0.05〜3部の光重合開始剤と、必要に応じて、さらに上記した着色組成物の調製に用いた有機溶剤を添加し、均一となる様に攪拌分散してブラックマトリックス部を形成するための感光性組成物を得ることが出来る。
フォトリソグラフィー方式でブラックマトリックスを形成させるには、本発明の感光性組成物を低粘度で塗工性、作業性に優れたものとするために、少なくとも、質量換算で不揮発分は5〜20%となるように調製することが好ましい。
現像液としては、公知慣用のアルカリ水溶液を使用することが出来る。特に前記感光性組成物には、アルカリ可溶性樹脂が含まれていることから、アルカリ水溶液での洗浄がブラックマトリックス部の形成に効果的である。本発明の感光性組成物の優れた耐熱性は、この様なアルカリ洗浄後に焼成を行なうカラーフィルタの製造方法において発揮される。
顔料分散法のうち、フォトリソグラフィー法によるブラックマトリックス部の製造方法について詳記したが、本発明の感光性組成物を使用して調製されたブラックマトリックス部は、その他の電着法、転写法、ミセル電解法、PVED(PhotovoltaicElectrodeposition)法等の方法で形成して、カラーフィルタを製造してもよい。
カラーフィルタは、赤色有機顔料、緑色有機顔料、青色有機顔料ならびに本発明の着色組成物を使用して得た各色の感光性組成物を使用し、平行な一対の透明電極間に液晶材料を封入し、透明電極を不連続な微細区間に分割すると共に、この透明電極上のブラックマトリックスにより格子状に区分けされた微細区間のそれぞれに、赤(R)、緑(G)および青(B)のいずれか1色から選ばれたカラーフィルタ着色画素部を交互にパターン状に設ける方法、あるいは基板上にカラーフィルタ着色画素部を形成した後、透明電極を設ける様にすることで得ることが出来る。
本発明の感光性組成物から得られるブラックマトリックス部は、上記した青色、黄色、赤色の各有機顔料が黒色となる様に含まれたものであり、一見すると、各色の感光性組成物を混合して黒色感光性組成物を調製した場合と、同様のブラックマトリックスが得られるかの様に思われるが、本発明では、感光性組成物とする以前の段階である着色組成物の調製時に、予め、各色の有機顔料が混合される結果、より均一な混合が達成され、より優れた特性のブラックマトリックスが得られる。
以下、実施例および比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例および比較例において、「部」および「%」は、いずれも質量基準である。
[実施例1]
<着色組成物の作製工程>
ピグメント・ブルー80(特開平11−335575号公報を基に合成、着色剤)3.75部、PV FASTORANGE H4GL(クラリアント社製ピグメント・オレンジ72、着色剤)3.75部、FASTOGEN SUPER VIOLET RN−SU−02(DIC社製ピグメント・バイオレット23、着色剤)7.5部、PB−821(味の素ファインテクノ株式会社製、ポリエステル樹脂系分散剤)4.5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート73.75部の混合物に0.2〜0.3mmφのジルコニアビーズを加え、ペイントコンディショナーで2時間分散し、着色組成物(A−1)を得た。
<感光性樹脂組成物の作製工程>
着色組成物(A−1)100部、アルカリ可溶性樹脂としてメタクリル酸/こはく酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)/N−フェニルマレイミド/スチレン/ベンジルメタクリレート共重合体(共重合質量比=25/10/30/20/15、Mw=12,000、Mn=6,500)5部、光重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート10部、光重合開始剤としてエタノン,1−〔9−エチル−6−[2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル]−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)を1部、および有機溶剤としてジプロピレングリコールジメチルエーテル25部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート25部、3−メトキシブチルアセテート75部、シクロヘキサノン50部を混合して、感光性樹脂組成物(X−1)を調製した。
<ブラックマトリックスの作製工程>
10cm角のガラス基板(日本電気硝子製カラーフィルタ用ガラス板「OA−10」)を信越化学製シランカップリング剤「KBM−603」の1%希釈液に3分間浸漬し、10秒間水洗して、エアーガンで水切り後、110℃のオーブンで5分間乾燥した。このガラス基板上に、上記にて調製した感光性樹脂組成物(X−1)を、スピンコーターを用いて塗布した。1分間真空乾燥後、ホットプレート上で90℃にて90秒間加熱乾燥し、乾燥膜厚約3.5μmの塗布膜を得た。その後、塗布膜側から、15μm幅の細線パターンマスクを介して画像露光を施すもの(パターン1)と、マスクを介さずに全面に露光を施すもの(パターン2)との2通りの露光を行った。露光条件は、それぞれ3kW高圧水銀灯を用い50mJ/cm2(i線基準)とした。次いで、0.05%の水酸化カリウムと0.08%のノニオン性界面活性剤(花王製「A−60」)を含有する水溶液よりなる現像液を用い、23℃において水圧0.15MPaのシャワー現像を施した後、純水にて現像を停止し、水洗スプレーにて洗浄しブラックマトリックス(B−1)を得た。なお、シャワー現像時間は、10〜120秒間の間で調整し、未露光の塗布膜が溶解除去される時間の1.5倍とした。
[実施例2]
実施例1のピグメント・ブルー80を10.5部、PV FASTORANGE H4GLを3部、FASTOGEN SUPER VIOLET RN−SU−02を1.5部に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−2)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−2)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−2)を調製した。
[実施例3]
実施例1のピグメント・ブルー80を4.5部、PV FASTORANGE H4GLを6.0部、FASTOGEN SUPER VIOLET RN−SU−02を4.5部に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−3)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−3)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−3)を調製した。
[実施例4]
実施例1のピグメント・ブルー80を1.5部、PV FASTORANGE H4GLを3部、FASTOGEN SUPER VIOLET RN−SU−02を10.5部に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−4)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−4)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−4)を調製した。
[実施例5]
実施例1のPV FASTORANGE H4GLをCROMOPHTAL ORANGE GP(Ciba Speciality社製ピグメントオレンジ64)に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−5)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−5)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−5)を調製した。
[実施例6]
実施例1のPV FASTORANGE H4GLをNOVOPERM ORANGE H5G 70(クラリアント社製ピグメントオレンジ62)に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−6)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−6)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−6)を調製した。
[実施例7]
実施例1のPV FASTORANGE H4GLをHOSTAPERM ORANGE HGL(クラリアント社製ピグメントオレンジ60)に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−7)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−7)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−7)を調製した。
[実施例8]
実施例1のPV FASTORANGE H4GLをSYMULER FAST ORANGE 4183H(DIC社製ピグメントオレンジ36)に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−8)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−8)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−8)を調製した。
(比較例1)
実施例1の着色剤をピグメント・ブルー80 15部に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−9)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−9)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−9)を調製した。
(比較例2)
実施例1の着色剤をPV FASTORANGE H4GL 15部に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−10)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−10)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−10)を調製した。
(比較例3)
実施例1の着色剤をFASTOGEN SUPER VIOLET RN−SU−02 15部に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−11)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−11)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−11)を調製した。
(比較例4)
実施例1の着色剤をピグメント・ブルー80 7.5部、PV FASTORANGE H4GL 7.5部に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−12)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−12)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−12)を調製した。
(比較例5)
実施例1の着色剤をピグメント・ブルー80 7.5部、FASTOGEN SUPER VIOLET RN−SU−02 7.5部に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−13)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−13)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−13)を調製した。
(比較例6)
実施例1の着色剤をPV FASTORANGE H4GL 7.5部、FASTOGEN SUPER VIOLET RN−SU−02 7.5部に変更した以外は、実施例1と同条件で着色組成物(A−14)を作製した。着色組成物(A−1)を着色組成物(A−14)に代える以外は、上記実施例1と同様の操作を行い、ブラックマトリックス(B−14)を調製した。
〈評価〉
実施例、比較例で作製したブラックマトリックスのOD値を、実施例1のOD値を100に換算して、表1に記載した。
Figure 0005811310
以上より、C.I.ピグメントブルー80のみからなる比較例1、または2種類の顔料からなる比較例4〜6と比較すると、本発明の顔料組成物から得られたブラックマトリックスは、従来よりもOD値が向上することが明らかとなった。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で示されるベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料を5〜80重量%、下記一般式(2)および一般式(3)の化学構造を含むベンズイミダゾロン系顔料を20〜50重量%含有し、さらに、少なくとも一つ以上の下記一般式(4)〜(6)の化学構造を含むカルバゾールジオキサジン系顔料を5〜80重量%含有することを特徴とする遮光性顔料組成物。
    Figure 0005811310
    (式中、R1〜R4はそれぞれ水素原子又は置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を示し、X1は水素原子又はハロゲン原子を示す。)
    Figure 0005811310
    (式中、R〜Rは、それぞれ水素原子又はハロゲン原子又は置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を示す。)
    Figure 0005811310
    Figure 0005811310
    Figure 0005811310
    Figure 0005811310
    (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Rは、水素原子又は置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を示す。)
  2. 前記ベンズイミダゾロンジオキサジン系顔料がC.I.ピグメントブルー80である請求項1記載の遮光性顔料組成物。
  3. 前記ベンズイミダゾロン系顔料がC.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ60、C.I.ピグメントオレンジ62、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ72の少なくとも一つから選ばれる有機顔料である請求項1記載の遮光性顔料組成物。
  4. 前記カルバゾールジオキサジン系顔料がC.I.ピグメントバイオレット23である請求項1記載の遮光性顔料組成物。
  5. 請求項1〜4いずれか一項記載の遮光性顔料組成物を含有するディスプレイ用遮光性部材。
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