JP5810686B2 - ターボチャージャ - Google Patents
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Description
ターボチャージャの組み立て時には、コンプレッサハウジングと軸受ハウジングとの相対位置が適切な関係となるように組み立てられる。もっとも、組み立てられたターボチャージャを車両等に設置するときに、コンプレッサハウジングと軸受ハウジングとを相対的に回転させるような付勢力が加えられると、枠部及び嵌合部が円環状であることから、コンプレッサハウジングと軸受ハウジングとが相対的に回転する虞があった。また、ターボチャージャが車両等に設置された後にも、振動等によってコンプレッサハウジングと軸受ハウジングとが相対的に回転する虞があった。そして、コンプレッサハウジングと軸受ハウジングとの相対位置がずれてしまうと、ターボチャージャの性能低下や破損等の不具合を引き起こす虞があった。
本発明は、回転翼を収容するコンプレッサハウジングと、回転翼を回転自在に支持する軸受ハウジングとを有するターボチャージャであって、コンプレッサハウジングと軸受ハウジングとの間の、回転翼の軸周り方向での位置決めを行う位置決め部を有する、という構成を採用する。
本発明では、位置決め部によってコンプレッサハウジングと軸受ハウジングとが、回転翼の軸周り方向に関して位置決めされる。そのため、コンプレッサハウジングと軸受ハウジングとを相対的に回転させるような付勢力や振動等が加えられたとしても、コンプレッサハウジングと軸受ハウジングとが軸周り方向に関して互いに保持される。
本発明によれば、コンプレッサハウジングと軸受ハウジングとが回転翼の軸周り方向に関して互いに保持されることから、これらの部材を相対的に回転させるような付勢力や振動等が加えられたとしても、コンプレッサハウジングと軸受ハウジングとの相対的な回転を防止できるという効果がある。
図1は、本実施形態に係るターボチャージャ1の全体構成を示す断面図である。
ターボチャージャ1は、車両等に設けられ、内燃機関から排出される排気ガスの運動エネルギー等を用いて空気を圧縮し、圧縮された空気を内燃機関に供給することで内燃機関の性能を向上させるものである。ターボチャージャ1は、タービン部2と、軸受部3と、コンプレッサ部4とを有しており、タービン部2、軸受部3及びコンプレッサ部4は、前方より順次配置され一体的に設けられている。
タービンハウジング21は、タービン部2の外殻を構成する部材であって、その内部にはタービンインペラ22が設けられている。
タービンスクロール流路23は、タービンインペラ22を囲んで略環状に形成された流路であって、内燃機関の排気口と連通する不図示のガス導入口と接続され、その径方向内側の部分でタービンインペラ22の設置箇所と連通している。
タービン出口24は、前方に向けて開口する排気ガスの吐出口であって、タービンインペラ22の設置箇所と連通している。また、タービン出口24は、不図示の排気ガス浄化装置と接続している。
軸受ハウジング31の後側には、略円環状に形成された嵌合部33が設けられている。嵌合部33は、後述する枠部46との間での気密性を確保するためのシール部材34を有している。シール部材34は、弾性体からなるOリングであり、嵌合部33の外縁部に沿って配置されている。
コンプレッサインペラ42は、タービンインペラ22と同様の構成となっており、回転軸32の後端部に一体的に接続されている。すなわち、コンプレッサインペラ42は、コンプレッサハウジング41の内部に、回転軸32の軸周りで回転自在に設けられている。
コンプレッサ入口43は、後側に向けて開口する空気の導入口であって、不図示のエアクリーナと接続されている。また、コンプレッサ入口43は、コンプレッサインペラ42の設置箇所と連通している。
コンプレッサスクロール流路45は、コンプレッサインペラ42を囲んで略環状に形成された流路であって、その前端側でディフューザ流路44と連通している。また、コンプレッサスクロール流路45は、回転軸32の軸周り方向に関して漸次変化する形状となっており、不図示の空気吐出口と接続され、この空気吐出口は内燃機関の吸気口と接続されている。
図2は、図1における位置決め部5の拡大図である。
位置決め部5は、軸受ハウジング31とコンプレッサハウジング41との間の、コンプレッサインペラ42の軸周り方向での位置決めを行うためのものであって、孔部(第1凹部)51と、ピン部材(被保持部材)52と、凹部(第2凹部)53と、対向部(離脱防止部)54とを備えている。
ピン部材52は、略円柱状に形成された部材であって、孔部51に嵌入して枠部46と一体的に接続されている。ピン部材52の、孔部51と逆側の端面52aは、前後方向に関して、枠部46の前端部46aと、枠部46の嵌合部33と当接する面である当接面46bとの間に位置している。
まず、枠部46の孔部51に、ピン部材52を嵌入させる。なお、シール部材34は、嵌合部33に取り付けておく。
本実施形態によれば、コンプレッサハウジング41と軸受ハウジング31とがコンプレッサインペラ42の軸周り方向に関して互いに保持されることから、これらの部材を相対的に回転させるような付勢力や振動等が加えられたとしても、コンプレッサハウジング41と軸受ハウジング31との相対的な回転を防止できるという効果がある。
本実施形態に係るターボチャージャ1の構成を、図3及び図4を参照して説明する。
図3は、本実施形態における位置決め部5Aの構成を示す断面図である。図4は、コンプレッサハウジング41と環状部材55との位置関係を示す斜視図である。なお、図3及び図4において、第1の実施形態の構成要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図3に示すように、コンプレッサハウジング41は、第2環状部材48を有している。第2環状部材48は、コンプレッサインペラ42の中心軸C周りで略環状に形成され、コンプレッサインペラ42の翼部に近接し対向する位置に設けられている。第2環状部材48は、軸受ハウジング31との間にディフューザ流路44を形成し、且つコンプレッサスクロール流路45の一部を形成している。
位置決め部5Aは、軸受ハウジング31とコンプレッサハウジング41との間の、コンプレッサインペラ42の軸周り方向での位置決めを行うためのものである。位置決め部5Aは、環状部材55と、軸受側凸部56と、軸受側凹部33bと、コンプレッサ側凸部49(図4参照)と、コンプレッサ側凹部57(図4参照)とを備えている。
まず、コンプレッサハウジング41に第2環状部材48を一体的に接続させておく。
本実施形態によれば、第1の実施形態で得られる効果に加え、軸受ハウジング31とコンプレッサハウジング41とを連結するための複数の締結ボルト47の本数を削減できるという効果がある。
さらに、上記凸部が、コンプレッサハウジング41と軸受ハウジング31とが相対的にコンプレッサインペラ42の軸周り方向で回転すると、上記凹部(第3凹部)に係合して保持されるという構成としてもよい。
Claims (3)
- 回転翼を収容するコンプレッサハウジングと、前記回転翼を回転自在に支持する軸受ハウジングとを有するターボチャージャであって、
前記コンプレッサハウジングと前記軸受ハウジングとの間の、前記回転翼の軸周り方向での位置決めを行う位置決め部を有し、
前記コンプレッサハウジングと前記軸受ハウジングとの一方は、円環状に形成された枠部を有し、
前記コンプレッサハウジングと前記軸受ハウジングとの他方は、円環状に形成され前記枠部内に嵌合して設けられる嵌合部を有し、
前記位置決め部は、
前記枠部と前記嵌合部との接続部に設けられ且つ前記回転翼の中心軸周りで環状に形成された環状部材と、
前記環状部材と前記嵌合部との一方に設けられる第1凸部と、
前記環状部材と前記嵌合部との他方に設けられ且つ前記第1凸部を保持する第1凹部と、
前記環状部材と前記枠部との一方に設けられる第2凸部と、
前記環状部材と前記枠部との他方に設けられ且つ前記第2凸部を保持する第2凹部とを備え、
前記第1凸部及び前記第1凹部は、前記回転翼の中心軸周りで非等間隔に複数設けられていることを特徴とするターボチャージャ。 - 請求項1に記載のターボチャージャにおいて、
前記コンプレッサハウジングは、前記回転翼を囲んで環状に形成された環状流路を備え、
前記環状部材は、前記環状流路の一部を形成することを特徴とするターボチャージャ。 - 請求項2に記載のターボチャージャにおいて、
前記環状流路を形成する前記環状部材の流路形成面における、前記回転翼の中心軸を含む所定の面での断面形状が、円弧状に形成されていることを特徴とするターボチャージャ。
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Family Applications (1)
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