JP5810514B2 - タグペプチド - Google Patents
タグペプチド Download PDFInfo
- Publication number
- JP5810514B2 JP5810514B2 JP2010259424A JP2010259424A JP5810514B2 JP 5810514 B2 JP5810514 B2 JP 5810514B2 JP 2010259424 A JP2010259424 A JP 2010259424A JP 2010259424 A JP2010259424 A JP 2010259424A JP 5810514 B2 JP5810514 B2 JP 5810514B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bnc
- antibody
- amino acid
- protein
- peptide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/575—Hormones
- C07K14/58—Atrial natriuretic factor complex; Atriopeptin; Atrial natriuretic peptide [ANP]; Cardionatrin; Cardiodilatin
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K1/00—General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
- C07K1/14—Extraction; Separation; Purification
- C07K1/16—Extraction; Separation; Purification by chromatography
- C07K1/22—Affinity chromatography or related techniques based upon selective absorption processes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2319/00—Fusion polypeptide
- C07K2319/40—Fusion polypeptide containing a tag for immunodetection, or an epitope for immunisation
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2333/00—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
- G01N2333/435—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans
- G01N2333/575—Hormones
- G01N2333/58—Atrial natriuretic factor complex; Atriopeptin; Atrial natriuretic peptide [ANP]; Brain natriuretic peptide [BNP, proBNP]; Cardionatrin; Cardiodilatin
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Biophysics (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Zoology (AREA)
- Endocrinology (AREA)
- Toxicology (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Cardiology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
(1)融合させるタンパク質に与える影響を少なくするためにアミノ酸の長さが短いこと、
(2)類似した配列が存在せず特異性が高いこと、
(3)ペプチドに対する親和性の高い物質が存在すること、
が要求される。そこで、前記要求を満たすペプチドを鋭意検討した結果、B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)のC末端側7アミノ酸(配列番号10、以下BNCと略する)がタグペプチドとして有用であることを見出した。
(1)アミノ酸の長さが短く、
(2)BNCと交差反応性を有する物質の存在が否定されており、
(3)親和性および特異性の高い物質が存在する、
ためタグペプチドとして有用である。
マルトース結合タンパク(MBP)のC末端側にタグペプチドを付加したタンパク質を発現可能な形質転換体を以下の方法で調製した。
(1)各タグペプチドをコードするオリゴヌクレオチド(相同鎖および相補鎖)をそれぞれ10μMとなるようにTEで希釈し、それらを混合後、95℃で5分間熱処理し、その後25℃まで徐々に冷却することで、アニーリングを行なった。なお、使用したオリゴヌクレオチドとして、FLAGタグ(配列番号1)の場合は配列番号12(相同鎖)および13(相補鎖)を、Mycタグ(配列番号2)の場合は配列番号14(相同鎖)および15(相補鎖)を、Hisタグ(配列番号3)の場合は配列番号16(相同鎖)および17(相補鎖)を、BNPのC末端側ペプチド(配列番号10、以降BNCと略する)の場合は配列番号18(相同鎖)および19(相補鎖)を、それぞれ用いた。
(2)(1)で得られた各タグペプチドをコードするオリゴヌクレオチド(二本鎖DNA)を、あらかじめBamHIとHindIIIで処理したpMAL−c4Xベクター(ニューイングランドレイブス社製)に挿入した。挿入方法は、制限酵素処理したpMAL−c4Xベクター67ngと(1)のオリゴヌクレオチド100ngに、DNAライゲーションキット(タカラバイオ社製)を4μL添加し、16℃で30分間ライゲーション反応を行なうことで挿入した。
(3)(2)で得られた、各タグペプチドをコードするオリゴヌクレオチドを挿入したpMAL−c4Xベクターで、定法に従い大腸菌(JM109株)を形質転換した。
実施例1で得られた形質転換体を、50μg/mLのアンピシリンを含むLB培地で培養し、600nmの濁度が0.5になった時点で終濃度1mMになるようにIPTG(イソプロピル−β−チオガラクトピラノシド)を添加後、さらに37℃で4時間培養した。その後大腸菌を集菌し、アミロースカラムを使ったアフィニティークロマトグラフィーにより、発現した各タグペプチドを付加したマルトース結合タンパク(MBP)を精製した。精製した前記タンパクのSDS−PAGE結果を図1に示す。
BNPのC末端側ペプチド(BNC)を認識する抗体を以下の方法で単離した。
(1)配列番号10のアミノ酸配列からなるBNC 20mgを、10mgのマレイミドで活性化した10mgのオボアルブミン(PIERCE社製)に、添付された説明書に従い結合させた。その後PBSで透析し、1mg/mLに調製した。
(2)(1)で調製したタンパク質とFCA(フロイント完全アジュバント)とを等量混合したエマルジョンを、100μL/匹でマウス腹腔内に注射した(1回目の免疫)。
(3)2回目以降は、FCAをFICA(フロイント不完全アジュバント)に変更したほかは、(2)と同様に毎週免疫を行ない、これを3回繰り返した。
(4)免疫後のマウスから脾臓B細胞を取り出し、ミエローマ細胞株とPEG法による細胞融合を行なった。
ウエスタンブロッティング法により、各タグペプチドを用いた検出感度比較を行なった。
(1)実施例2で精製した各タグペプチドを付加したMBP(濃度;2400fmol、800fmol、240fmol、80fmol、24fmol、8fmol、2.4fmol、0.8fmol)をSDS−PAGEにかけた。なお、試料量が少ない場合における非特異的な吸着によるロスを防止するために、精製した各タグペプチドを付加したMBPは、ミエローマ細胞をPBSで破砕した上清で希釈したものを用いた。具体的には、マウスミエローマ細胞(SP2/0)の4×107個を1mLのPBSに懸濁し、超音波で破砕後、15000rpmで10分間遠心分離した上清を使用した。
(2)各タグペプチドを付加したMBPを定法に従いPVDF膜に転写後、下記に示すウエスタンブロッティングを行なった。
(2−1)転写後のPVDF膜を、5%スキムミルクを含むTBS中で、4℃で一晩放置することによりブロッキングした。
(2−2)一次抗体(抗FLAG抗体:SIGMA社製(M2)、抗Myc抗体:和光純薬社製(9E10)、抗His抗体:Roche社製(1922416)、BNC認識抗体:BC2−7/BC23−11/BC25−2/BC25−32/BC30−62/BC30−73(実施例3で単離した抗体))を0.5μg/mLとなるように、5%スキムミルクを含むTBSで希釈した。
(2−3)室温で2時間反応し、TBS−T(TBS−Tween20)でPVDF膜を4回洗浄後、TBS−Tで50000倍に希釈したHRP(西洋ワサビペルオキシダーゼ)標識された抗マウス抗体(GEヘルスケア社製、NA931)を添加し、室温で2時間反応した。
(2−4)PVDF膜をTBS−Tで4回洗浄し、ECL Plus(GEヘルスケア社製、RPN2132)で発色させた。
ELISA法により、各タグペプチドを用いた検出感度比較を行なった。
(1)評価したい抗体(タグペプチド認識抗体)をELISAプレートに0.1μg/ウエルで固定化し、1%スキムミルクでブロッキングした。
(2)実施例2で精製した各タグペプチドを付加したMBPを添加し反応させた(濃度:24pmol/ウェル、2.4pmol/ウェル、240fmol/ウェル、24fmol/ウェル、2.4fmol/ウェル、0.24fmol/ウェル)。
(3)HRP標識された抗MBP抗体(ニューイングランドレイブス社製、E8038S)で、固相に捕捉された各タグペプチドを付加したMBPの量を測定した。
BNPのC末端側ペプチド(BNC)認識抗体と結合した、BNCを付加したペプチドの、pH変化による溶出を確認した。
(1)実施例3で得られたBNC認識抗体のうちの5種(BC2−7/BC23−11/BC25−2/BC30−62/BC30−73)を、96ウエルプレートにそれぞれ0.1μg固定化した。
(2)1%スキムミルクを含むPBSで十分にブロッキングした後、N末端にビオチンを導入した配列番号20(9番目から15番目のアミノ酸が配列番号10に記載のアミノ酸に相当)に記載のアミノ酸配列からなるオリゴペプチドを1μg添加し、反応させた。
(3)1時間反応後、pHが異なる緩衝液(PBS、100mM グリシン−塩酸緩衝液(pH1.5)、100mM グリシン−塩酸緩衝液(pH2.5)、100mM グリシン−塩酸緩衝液(pH3.0)、100mM グリシン−塩酸緩衝液(pH3.5))で3回洗浄した。
(4)アルカリホスファターゼで標識されたストレプトアビジンを反応させ、洗浄後p−ニトロフェニルリン酸(PNPP)を反応させ酵素活性を測定した。
BNPのC末端側ペプチド(BNC)認識抗体と結合した、BNCを付加したペプチドの、BNC添加による溶出を確認した。
(1)実施例3で得られたBNC認識抗体のうちの5種(BC2−7/BC23−11/BC25−2/BC30−62/BC30−73)を、96ウエルプレートにそれぞれ0.1μg固定化した。
(2)1%スキムミルクを含むPBSで十分にブロッキングした後、N末端にビオチンを導入した配列番号20に記載のアミノ酸配列からなるオリゴペプチドを1μg添加し、反応させた。
(3)1時間反応後、配列番号10に記載のアミノ酸配列からなるBNPのC末端側ペプチド(BNC)を含んだ溶液を100μL添加し(ペプチド濃度:1μg/mL、10μg/mL、100μg/mL)、反応させた。
(4)1時間反応後、十分に洗浄し、アルカリホスファターゼで標識されたストレプトアビジンを反応させた。
(5)洗浄後、PNPPを反応させ酵素活性を測定した。
配列番号10に記載のアミノ酸配列からなるBNPのC末端側ペプチド(BNC)をタグペプチドとして用い、タンパク質の精製を行なった。
(1)実施例1で得られたBNCを付加したMBPを発現する形質転換体(大腸菌)を、実施例2に記載の方法で培養後、超音波で破砕し、可溶性画分(ライセート)を得た。
(2)実施例3で得られたBNC認識抗体のうちの5種(BC2−7/BC23−11/BC25−2/BC30−62/BC30−73)を、NHSで活性化されたカラム(GEヘルスケア社製:NHS HP SpinTrap)に、商品添付の説明書に従い固定化することで、抗体固定化カラムを調製した。
(3)(2)の抗体固定化カラムに(1)の可溶性画分をロードすることで、BNCを付加したMBPを抗体固定化カラムに吸着させた。
(4)吸着したBNCを付加したMBPを100mM グリシン−塩酸緩衝液(pH2.5)で溶出した。なお、アミロースカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーによるBNCを付加したMBPの精製を比較例として行なった。
配列番号10に記載のアミノ酸配列からなるBNPのC末端側ペプチド(BNC)を免疫測定用途に用いた場合、検体中に存在するBNPの濃度によっては、前記BNPによりBNCと抗体との結合が競合的に阻害されるおそれがあった。そこで、BNP濃度によるBNCとBNC認識抗体との結合性の影響を検討した。
(1)BNCを共有結合した抗エストラジオール抗体(以下抗E2抗体と略する)を作製した。
(2)(1)で作製した抗E2抗体とSulfo−SMCC(PIERCE社製、22322)とを説明書に従い反応後、大過剰のBNCと反応させることで、BNCと共有結合した抗E2抗体を作製した(図7)。
(3)3μgのBNC認識抗体(BC23−11)を固定化した磁性ビーズに、(1)で作製した抗E2抗体を一定量反応させた。
(4)以下に示す3つの成分のうち、(b)と(c)とをそれぞれ50μL加えた中に、(a)を50μL添加することで反応を開始した。三つの成分は、
(a)BNC標識抗体(5ng/50μL)、
(b)エストラジオール標識アルカリホスファターゼ(0.05mA/50μL)、
および
(c)種々の濃度のBNPである。
(5)37℃で10分間反応後、十分に洗浄し、固相に残ったALPの酵素活性を定法により測定した。
配列番号10に記載のアミノ酸配列からなるBNPのC末端側ペプチド(BNC)を構成するアミノ酸のうちの一つを他のアミノ酸に置換したオリゴペプチド(以下、一置換BNC)の結合性能を評価するため、一置換BNCを結合させた抗体を調製した。
(1)遺伝子工学的手法で、重鎖(H鎖)C末端側に直接BNCが結合した遺伝子組み換え型抗エストラジオール抗体(以下、RaMoAb)を発現可能なベクターを調製した。
(2)(1)で調製したベクターのうち、RaMoAbのH鎖C末端側に結合させたBNCをコードするオリゴヌクレオチドに対し、KOD−PLUS−Mutagenesis Kit(東洋紡績社製)を用いて変異導入することで、H鎖C末端側に直接一置換BNCが結合したRaMoAbを発現可能なベクターを調製した(置換位置および置換アミノ酸の一覧を表1に示す)。
実施例10で培養上清中に発現したRaMoAb−mBNCの濃度は一定でないため,BNC一置換体の結合性能を正確に比較するには,RaMoAb−mBNCの濃度補正が必要である。そこで、ELISA法を用いて培養上清中のRaMoAb−mBNCの濃度を定量した。
(1)抗ウサギ抗体(ミリポア社製、AP132)をELISAプレートに0.1μg/ウエルで固定化し、1%スキムミルクでブロッキングした。
(2)実施例10で得られたRaMoAb−mBNCを含む培養上清を添加し反応させた。
(3)アルカリホスファターゼ(ALP)標識した抗ウサギ抗体(ミリポア社製、AP132A)で、固相に捕捉されたRaMoAb−mBNCの量を測定した。
(4)あらかじめ前記(1)から(3)に示すELISA法で種々の濃度のRaMoAb−BNCを測定したものを検量線とし、RaMoAb−mBNCの濃度を算出した。
実施例3で得られたBNC認識抗体のうち4種(BC2−7/BC23−11/BC30−62/BC30−73)について、アルカリホスファターゼキット(同仁化学社製、LK12)を用いて、キットに添付のプロトコールに従いALPを標識した。
まずRaMoAb−BNCの検量線を下記に示すELISA法を用いて作製した。
(1)エストラジオール標識BSA(シグマ社製:E5630)をELISAプレートに0.1μg/ウエルで固定化し、1%スキムミルクでブロッキングした。
(2)種々の濃度のRaMoAb−BNCを添加し反応させた。
(3)実施例12で調製したALP標識BNC認識抗体のうち、BC23−11にALPを標識したものを1000倍希釈し、固相に捕捉されたRaMoAb−BNCと反応させた。
(A)(1)から(3)の方法で種々の濃度のRaMoAb−BNCを添加したときのALP標識BNC認識抗体に由来する蛍光強度を測定し、
(B)RaMoAb−BNC濃度を横軸とし(A)で測定した蛍光強度を縦軸として、それぞれプロットすることでRaMoAb−BNCの検量線を作成する。
次に、
(C)実施例11に記載の方法で培養上清中のRaMoAb−mBNCの濃度を定量し、
(D)(1)から(3)の方法でRaMoAb−mBNCと結合したALP標識BNC認識抗体(前記抗体は(A)と同じ抗体)に由来する蛍光強度を測定し、
(E)(C)で定量した濃度を横軸とし(D)で測定した蛍光強度を縦軸としてプロットする。
その結果、(E)のプロット位置が(B)で作成した検量線より上方であれば結合性能が向上するアミノ酸置換であり、下方であれば結合性能が低下するアミノ酸置換であることがわかる(図10)。前記(A)から(E)に示す方法は、培養上清中のRaMoAb−mBNCの濃度が異なっていても,結合性能を評価することができる点で有用な方法である。
BNC認識抗体としてBC2−7を用いた場合(図11)、グルタミン酸(E)またはアスパラギン酸(D)に置換すると結合性能が向上したものの、その他のアミノ酸に置換すると結合性能が低下した。BNC認識抗体としてBC23−11を用いた場合(図18)、グルタミン酸(E)に置換した場合は結合性能に変化はなかったものの、アスパラギン酸(D)に置換すると結合性能が若干低下し、その他のアミノ酸に置換すると結合性能がほぼ消失した。BNC認識抗体としてBC30−73を用いた場合(図25)、グルタミン酸(E)またはアスパラギン酸(D)に置換すると結合性能が若干向上したものの,その他のアミノ酸に置換すると結合性能が低下した。
BNC認識抗体としてBC2−7を用いた場合(図12)、アルギニン(R)に置換した場合は結合性能に変化はなかったものの、その他のアミノ酸に置換することで結合性能が向上しており、特にアスパラギン酸(D)に置換すると効果的であった。BNC認識抗体としてBC23−11を用いた場合(図19)、アスパラギン酸(D)に置換した場合は結合性能が若干低下したものの、その他のアミノ酸については置換による結合性能への影響はなかった。BNC認識抗体としてBC30−73を用いた場合(図26)、アルギニン(R)に置換した場合は結合性能が低下したものの、その他のアミノ酸に置換することで結合性能が向上しており、特にアスパラギン酸(D)に置換すると効果的であった。
BNC認識抗体としてBC2−7を用いた場合(図13)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)またはプロリン(P)に置換することで結合性能が向上した。BNC認識抗体としてBC23−11を用いた場合(図20)、結合性能が向上するアミノ酸置換と変化しないアミノ酸置換と低下するアミノ酸置換とが一様に存在するが、アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、プロリン(P)またはスレオニン(T)に置換すると結合性能が特に向上した。BNC認識抗体としてBC30−73を用いた場合(図27)も、結合性能が向上するアミノ酸置換と変化しないアミノ酸置換と低下するアミノ酸置換とが一様に存在するが、アラニン(A)、アスパラギン酸(D)またはグルタミン酸(E)に置換すると結合性能が特に向上した。
BNC認識抗体としてBC2−7を用いた場合(図14)、フェニルアラニン(F)、プロリン(P)、アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)またはイソロイシン(I)に置換した場合は結合性能に変化がなかったものの、その他のアミノ酸に置換すると結合性能は低下した。BNC認識抗体としてBC23−11を用いた場合(図21)、結合性能が向上するアミノ酸置換と変化しないアミノ酸置換と低下するアミノ酸置換とが一様に存在するが、プロリン(P)、アスパラギン酸(D)またはグルタミン酸(E)に置換すると結合性能が特に向上した。BNC認識抗体としてBC30−73を用いた場合(図28)、他のアミノ酸への置換により結合性能がほぼ消失した。
BNC認識抗体としてBC2−7を用いた場合(図15)、プロリン(P)に置換した場合は結合性能に変化がなかったものの、その他のアミノ酸に置換すると結合性能は低下した。BNC認識抗体としてBC23−11を用いた場合(図22)、他のアミノ酸への置換により結合性能が低下またはほぼ消失した。一方、BNC認識抗体としてBC30−73を用いた場合(図29)、プロリン(P)に置換した場合は結合性能に変化がなかったものの、その他のアミノ酸に置換すると結合性能は向上した。
BNC認識抗体としてBC2−7を用いた場合(図16)、BC23−11を用いた場合(図23)、BC30−73を用いた場合(図30)、いずれにおいても他のアミノ酸への置換により結合性能が低下またはほぼ消失した。
BNC認識抗体としてBC2−7を用いた場合(図17)、BC23−11を用いた場合(図24)、BC30−73を用いた場合(図31)、いずれにおいても他のアミノ酸への置換により結合性能が消失した。
実施例13での検討により、配列番号10に記載のアミノ酸配列からなるBNCのうち1番目のシステイン(C)、2番目のリジン(K)または3番目のバリン(V)を、アスパラギン酸(D)またはグルタミン酸(E)(すなわち酸性アミノ酸)に置換することで、結合性能(親和性)が向上することが判明した。そこで、配列番号10に記載のアミノ酸配列からなるBNCのうち1番目のシステイン(C)から3番目のバリン(V)を、全てアスパラギン酸(D)に置換したオリゴペプチド(DDDLRRH、配列番号21)を作製し、実施例10、実施例11および実施例13と同様の方法で結合性能を評価した。なお、BNC認識抗体はBC30−73を使用している。
配列番号10記載のアミノ酸配列からなるBNCのうち、N末端側から1アミノ酸ずつ欠失させたものを調製し、前記オリゴペプチドの結合性能を評価した。
(1)実施例1および実施例2の方法に従い,マルトース結合タンパク(MBP)のC末端側にBNCのC末端から一個ずつアミノ酸を欠失させたオリゴペプチドを結合させた融合タンパク質を作製した。実際にMBPのC末端に結合させたペプチド配列は,KVLRRH(配列番号25)、VLRRH(配列番号26)およびLRRH(配列番号27)である。
(2)下記に示すELISA法で前記オリゴペプチドに対する反応性を評価した.
(2−1)精製タンパク質を0.1μg/ウエルから2倍希釈系列で固定化し、1%スキムミルクでブロッキングした。
(2−2)実施例12で得られたALP標識されたBNC認識抗体(BC2−7、BC30−73、BC30−62、BC23−11)を1000倍希釈して反応させ,固相に残ったALPの酵素活性を定法により測定した。
(A)1番目のシステインから3番目のバリンまでのアミノ酸のうちの一つ以上を酸性アミノ酸に置換したオリゴペプチド、または
(B)1番目のシステインから3番目のバリンまでのアミノ酸のうちの一つ以上を欠失させたオリゴペプチド、
であっても、前記高純度な精製および高感度な検出が可能である。
Claims (5)
- 配列番号10に記載のアミノ酸配列からなるオリゴペプチドのうち、1番目のシステインから3番目のバリンまでのアミノ酸のうちの一つ以上を酸性アミノ酸に置換した、タンパク質を精製・検出するのに有用なオリゴペプチド。
- 請求項1に記載のオリゴペプチドを付加したタンパク質と、前記ペプチドを認識する物質とを用いた、タンパク質の精製・検出方法。
- 前記タンパク質がC末端側に請求項1に記載のオリゴペプチドを付加したタンパク質であり、前記ペプチドを認識する物質が前記ペプチドを認識する抗体である、請求項2に記載の精製・検出方法。
- 前記タンパク質が、請求項1に記載のオリゴペプチドを遺伝子工学的に付加することで得られたタンパク質である、請求項2または3に記載の精製・検出方法。
- 前記タンパク質が、請求項1に記載のオリゴペプチドを化学的に付加することで得られたタンパク質である、請求項2または3に記載の精製・検出方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010259424A JP5810514B2 (ja) | 2009-12-07 | 2010-11-19 | タグペプチド |
PCT/JP2010/071846 WO2011071021A1 (ja) | 2009-12-07 | 2010-12-06 | タグペプチド |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009277382 | 2009-12-07 | ||
JP2009277382 | 2009-12-07 | ||
JP2010259424A JP5810514B2 (ja) | 2009-12-07 | 2010-11-19 | タグペプチド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011140483A JP2011140483A (ja) | 2011-07-21 |
JP5810514B2 true JP5810514B2 (ja) | 2015-11-11 |
Family
ID=44145566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010259424A Active JP5810514B2 (ja) | 2009-12-07 | 2010-11-19 | タグペプチド |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5810514B2 (ja) |
WO (1) | WO2011071021A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012140331A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Tosoh Corp | タグペプチド |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2665850B2 (ja) * | 1991-11-14 | 1997-10-22 | 塩野義製薬株式会社 | hBNPのC端を認識するモノクロ−ナル抗体 |
EP2292662B1 (en) * | 1996-03-04 | 2014-04-23 | Scios Inc. | Assay and reagents for quantifying hBNP |
JP5663834B2 (ja) * | 2008-03-14 | 2015-02-04 | 東ソー株式会社 | 遺伝子組換え抗体の製造方法 |
-
2010
- 2010-11-19 JP JP2010259424A patent/JP5810514B2/ja active Active
- 2010-12-06 WO PCT/JP2010/071846 patent/WO2011071021A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011140483A (ja) | 2011-07-21 |
WO2011071021A1 (ja) | 2011-06-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3978927A2 (en) | Methods and reagents for diagnosis of sars-cov-2 infection | |
Bottino et al. | Chagas disease-specific antigens: characterization of epitopes in CRA/FRA by synthetic peptide mapping and evaluation by ELISA-peptide assay | |
JP6889780B2 (ja) | 遺伝子バリアントを認識する抗体 | |
TR201806292T4 (tr) | Prokalsi̇toni̇ni̇n saptanmasi i̇çi̇n i̇mmünoloji̇k test | |
EP3027652A1 (en) | Anti-pla2r antibody and uses thereof | |
EP2488872B1 (en) | Methods for prrsv detection | |
WO2011139681A1 (en) | Assays for anti-drug antibodies in the presence of abundant endogenous protein counterpart of the drug | |
CA3083859A1 (en) | A method and products for the diagnosis of a seafood allergy | |
JP5252339B2 (ja) | Pad4及び抗pad4抗体の測定方法並びに関節リウマチの検出方法 | |
EP3649145B1 (en) | Improved rep protein for use in a diagnostic assay | |
JP5810514B2 (ja) | タグペプチド | |
EP2572197A1 (en) | Method and composition for the diagnosis and monitoring of inflammatory diseases | |
CN111051889B (zh) | 检测癌症的方法和检测试剂 | |
JP6122779B2 (ja) | 抗wt1抗体の測定方法 | |
JP2012140331A (ja) | タグペプチド | |
JP5093087B2 (ja) | ポリエチレングリコールおよび尿素による免疫反応増強方法 | |
Feng et al. | A novel affinity ligand for polystyrene surface from a phage display random library and its application in anti-HIV-1 ELISA system | |
JP2011122957A (ja) | 高特異的かつ高感度なタンパク質検出方法 | |
WO2019167128A1 (ja) | サンドイッチ型免疫測定法 | |
JP4961577B2 (ja) | アレルギーを診断するエピトープポリペプチド | |
US20200181207A1 (en) | Analytical and therapeutic methods and compositions, and uses thereof | |
WO2010123083A1 (ja) | マウス肝炎ウイルス由来ポリペプチドおよび/またはセンダイウイルス由来ポリペプチド、これらを用いたマウス肝炎ウイルス感染および/またはセンダイウイルス感染検査キット、ならびにマウス肝炎ウイルス感染および/またはセンダイウイルス感染の検出方法 | |
Lotufo et al. | Recombinant foot-and-mouth disease virus (FMDV) non-structural protein 3A fused to enhanced green fluorescent protein (EGFP) as a candidate probe to identify FMDV-infected cattle in serosurveys | |
JP6099393B2 (ja) | オートタキシンアイソフォーム特異的抗体および検出方法 | |
US20240280575A1 (en) | Compositions and Methods for the Detection of Mycoplasma |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131023 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150120 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150312 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20150313 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150818 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150831 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5810514 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |