JP5809890B2 - イオンビーム装置 - Google Patents

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Description

本発明は、イオン顕微鏡およびイオンビーム加工観察装置などのイオンビーム装置、また、これらと電子顕微鏡との複合装置に関する。
電子を走査しながら試料に照射して、試料から放出される二次荷電粒子を検出すれば試料表面の構造を観察することができる。これは走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下SEMと略記)と呼ばれる。一方、イオンビームを用いて試料表面の構造を観察することができる。これは走査イオン顕微鏡(Scanning Ion Microscope、以下SIMと略記)と呼ばれる。イオンビームは電子ビームに比べて試料表面の情報に敏感である。電子ビームでは、電子の波としての性質が無視できず、回折効果により収差が発生するが、イオンビームは、電子に比べて重いため、回折効果による収差を無視することができる。
イオン顕微鏡ではイオン源としてガス電界電離イオン源が好適である。ガス電界電離イオン源は、エネルギー幅が狭いイオンビームを生成することができる。また、イオン発生源はサイズが小さいため、微細なイオンビームを生成することができる。
イオン顕微鏡では、高信号/ノイズ比で試料を観察するためには大きな電流密度のイオンビームを得る必要がある。そのためには、電界電離イオン源のイオン放射角電流密度を大きくする必要がある。イオン放射角電流密度を大きくするためには、エミッタチップ近傍のイオン材料ガス(イオン化ガス)の分子密度を大きくすればよい。
単位圧力あたりのガス分子密度はガスの温度に逆比例するので、エミッタチップ近傍のイオン化ガスの分子密度を大きくするには、エミッタチップを極低温に冷却し、エミッタチップ周辺のガスの温度を低温化すればよい。
また、エミッタチップ近傍のイオン化ガスの圧力を大きくすることでもエミッタチップ近傍のイオン化ガスの分子密度を大きくすることができる。通常エミッタチップ周辺のイオン化ガスの圧力は10-2〜10Pa程度である。さらにイオン化ガスの圧力を上げ、イオン材料ガスの圧力を約1Pa以上にすると、イオンビームが中性ガスと衝突して中性化し、イオン電流が低下してしまう。
また、イオン化ガスの圧力を上げることにより、電界電離イオン源内のガス分子の個数が多くなると、高温の真空容器壁に衝突して高温化したガス分子がエミッタチップに衝突する頻度が高くなる。そのため、エミッタチップの温度が上昇してイオン電流が低下する。これを防ぐため、電界電離イオン源では、エミッタチップ周辺を機械的に囲うガスイオン化室が設けられる。
特許文献1には、ガスイオン化室がイオン引出電極を利用してエミッタチップを囲むように構成され、かつイオン引出電極にイオン化ガスの導入口が設置される例が開示されている。
特開平7−240165号公報
しかし、特許文献1のように従来のガスイオン化室は、イオン引出電極を利用して構成され、かつ高電圧で浮いているイオン引出電極にイオン化ガスの導入口が設置されるため、ガス圧力の高いイオン化ガスの導入口近傍でグロー放電が起こる危険があった。したがって、グロー放電を避けるためにはガス圧を下げるしかなく、ガス導入圧を高めることでイオン電流を増やすことができないという課題があった。
上記課題を解決するため、イオンビーム装置のガス電界電離イオン源では、接地電位に保たれた構造体に設けられたガス導入口からイオン化ガスが供給されることを特徴とする。
上記構成により、ガス圧力のより高いイオン化ガスの導入口近傍が接地電位に保たれるので、イオン化ガス導入口近傍でのグロー放電を低減できる。したがって、ガス導入圧を高めてイオン化ガスの圧力を高くしてイオン電流を増やすことができ、高信号/ノイズ比で試料を観察することができる。
イオンビーム装置の第1の実施例の概略構成図である。 イオンビーム装置の第2の実施例の概略構成図である。 イオンビーム装置の第3の実施例の概略構成図である。 イオンビーム装置の第4の実施例の概略構成図である。 イオンビーム装置の第5の実施例の概略構成図である。 イオンビーム装置の第6の実施例の概略構成図である。 イオンビーム装置の第7の実施例の概略構成図である。 イオンビーム装置の第8の実施例の概略構成図である。 イオンビーム装置の第9の実施例の概略構成図である。 イオン化ガスの導入口の配置位置を説明する図である。
図1を参照してイオンビーム装置の第1の実施例を説明する。イオンビーム装置は、エミッタチップ1、引出電極2、加速・集束レンズ電極3、ガス供給配管4を有するイオン源室5と、イオン源室5を真空に排気するためのイオン源室真空排気用ポンプ9、イオン化ガスのガス源15、エミッタチップ1に電圧を供給する加速電源7、引出電極2に電圧を供給する引出電源8、試料室10、及び、試料室10を真空に排気するための試料室真空排気用ポンプ11を有する。イオン源室5と試料室10は、開口部18を介して繋がっている。ガス供給配管4はガス源15が接続されており、ガス導入口16を通してガスイオン化室6内部にガスを供給する。なお、ガス供給配管4とガス導入口16を合わせてガス導入部と呼ぶ。
ガス導入部によってエミッタチップ1の先端部と引出電極2の間の空間にガスが供給され、この空間でイオン化されたガスは引出電極2によってイオンビームを形成する。このときエミッタチップ1は陽極、引出電極2は陰極となる。また、図には記載していないが、エミッタチップ1およびその近傍を冷却するための冷却機構を有する。
エミッタチップ1は加速電源7により電圧が印加され、引出電極2は引出電源8により電圧が印加される。また、加速・集束レンズ電極3はイオンビーム装置の動作如何に関わらず接地電位に固定されている。加速・集束レンズ電極3はエミッタチップ1を囲むように構成されており、この加速・集束レンズ電極3により囲まれた空間がガスをイオン化するガスイオン化室6となっている。ガス供給配管4は、イオン化ガスの導入口が接地電位の加速・集束レンズ電極3に設けられるように配置される。
ガスイオン化室6に導入されるガスのガス圧は、ガスイオン化室6内部ではイオン化ガスの導入口近傍が最も高くなる。ガス圧を増やせばイオン電流も増えることは知られているが、従来は、電圧の印加される引出電極2、すなわち高電圧に浮いている部分、あるいはその近傍にイオン化ガスの導入口が設置されていた。このため、ガスイオン化室6のガス圧を高めていくとイオン化ガスの導入口近傍でグロー放電を起こしてしまい、イオン化ガスのガス圧を高めてイオン電流を増加させることが困難であった。絶縁筒の帯電やコンタミ等の付着、経年変化による絶縁性能の劣化によっても、ガス圧力の高いイオン化ガスの導入口近傍でグロー放電が起こる危険がある。しかし、本実施例では、このイオン化ガスの導入口が接地電位であるため、ガスイオン化室6に導入するガス圧を高くしても、イオン化ガスの導入口でグロー放電が発生することを抑制できる。したがって、本実施例のイオンビーム装置であればイオン化ガスのガス圧を高めてイオン電流を増加させることができる。
また、従来のガス電界電離イオン源では、イオン化室がイオン源室の壁または試料室壁を介して室温に接しており、高温の真空容器壁に衝突して高温化したガス分子がエミッタチップに衝突してエミッタチップの温度が上昇してしまいイオン電流が低下するという課題があった。しかし、本実施例の加速・集束レンズ電極3は、冷却しているエミッタチップ1への熱輻射による熱流入を低減する輻射シールドにもなっている。この加速・集束レンズ電極3はエミッタチップ1を囲むように設けられているので、イオン源室5の室温壁からエミッタチップ1への熱輻射による熱流入を効果的に低減することができる。また、加速・集束レンズ電極3をガスイオン化室6および輻射シールドとして利用しているため、装置の小型化にも貢献している。
イオン源室5でイオンビームが通る空間に着目すると、ガスイオン化室6に導入されたガスはエミッタチップ1でイオン化されて引出電極2により引き出された後、加速・集束レンズ電極3で加速および集束されてイオンビームとして開口部18を抜けて試料室10へ向かう。
ガスイオン化室内のガス圧を高くするとガスイオン化室に溜まったガスによってイオンビームが散乱されやすくなりイオンビーム電流が低下する。従来のイオンビーム装置ではこのビーム散乱をどのように低減するかという課題もあった。エミッタチップ1近傍のガス圧は、ガスを効率的にイオン化するためにガス圧が高い状態を維持するのがよい。一方で、イオン化されたガスからなるイオンビームが通過してゆく空間は、イオンビームがガスと衝突し散乱することを防ぐためにガス圧がより低い状態に維持するのがよい。
本実施例において、加速・集束レンズ電極開口部17はイオンビームの光軸上に設けられている。イオン源室5の圧力がガスイオン化室6の圧力より低く、ガスイオン化室6は加速・集束レンズ電極開口部17を除いて密閉構造となっているため、ガスイオン化室6に導入されたガスは加速・集束レンズ電極開口部17から差動排気される。これによってエミッタチップ1周囲のガス圧は高く、かつ、イオンビームが通る加速・集束レンズ電極開口部17近傍のガス圧は低い状態をつくる。したがってイオン化ガスによるイオンビームの散乱を低減することができる。
本実施例では、加速・集束レンズは加速・集束レンズ電極3の一枚のみであったが、加速・集束レンズは複数の電極で構成しても良い。複数の電極構成の場合は、ガスイオン化室6を構成しない加速・集束レンズ電極に電圧を印加して、例えば仮想的な像点位置を調整するようにしても良い。これは以降の実施例にも適用できる。
図2はイオンビーム装置の第2の実施例を説明する図である。本実施例では輻射シールドとなる加速・集束レンズ電極3がイオン源室5と上端で接続されている。ガスイオン化室6は接地電位の加速・集束レンズ電極3とイオン源室5の真空壁の一部で構成されている。エミッタチップ1を液体ヘリウム温度近傍まで冷却する場合には、第1の実施例のように輻射シールドを熱的に浮かせたうえでエミッタチップ1を囲うようにして、エミッタチップ1に入る熱輻射による熱流入を防止する必要があるが、エミッタチップ1の冷却温度が高温の場合には、第2の例のような簡易型輻射シールドでもよい。本実施例は構造が簡単になり、小型化できるというメリットがある。
図3はイオンビーム装置の第3の実施例を説明する図である。第1、第2の実施例では、加速・集束レンズ電極3がガスイオン化室6および輻射シールドとなっていたが、本実施例では、加速・集束レンズ電極3と輻射シールド12が別々に設けられている。すなわち、ガスイオン化室6は、輻射シールド12と引出電極2とで構成される。輻射シールド12にはイオン化ガスの導入口は接地電位の輻射シールド12に固定して設けられるので、接地電位にする必要がある。これによってガス圧を高くしたときにイオン化ガスの導入口付近でグロー放電を起こすことを防止している。一方、引出電極2はエミッタチップ1に対して陰極となるように電圧が印加される。したがって輻射シールド12と引出電極2は離間して設けられる必要がある。
また、引出電極2は、イオンを引き出すだけでなく、さらに熱絶縁して冷却することでイオン源室5の室温壁からエミッタチップ1への熱輻射を低減することもできる。
エミッタチップ1や引出電極2に印加する電圧が比較的低くて絶縁構造が単純な場合は、本実施例を使用することでガスを溜め込むガスイオン化室6を小型化できる。イオンビーム装置自体も小型化できるので、真空排気の効率や省エネの観点で有効である。
また、第1、第2の実施例ではガスイオン化室6の開口部が加速・集束レンズ電極3の開口部を兼ねていたため加速・集束レンズ電極3の開口部から差動排気することとした。これに対して本実施例では引出電極2がガスイオン化室6の一部を構成しているため、ガスイオン化室6に導入されたガスは引出電極2の開口部である引出電極開口部19を通して差動排気される。これによって、エミッタチップ1周囲のガス圧は高く、かつ、イオンビームが通る引出電極開口部のガス圧は低い状態をつくることができるので、ガスイオン化室6内のガス圧を高い状態に保ちつつ、イオン化ガスによるイオンビームの散乱を低減することができる。
図4はイオンビーム装置の第4の実施例を説明する図である。本実施例は第3の実施例の変形例であり、本実施例では第3の実施例に比べて、輻射シールド12がイオン源室5と上端で接続されている。本実施例のガスイオン化室6は輻射シールド12と引出電極2に加えてイオン源室5の一部から構成されている。エミッタチップ1の冷却温度が高い場合には、本実施例のような簡易型輻射シールドにしてもよい。これによって第3の実施例より構造が簡単になり、小型化できるというメリットがある。
図5はイオンビーム装置の第5の実施例を説明する図である。本実施例では、加速・集束レンズ電極3と輻射シールド12が一体型ではなく、別々に設けられている。本実施例のガスイオン化室6は加速・集束レンズ電極3と輻射シールド12から構成されている。加速・集束レンズ電極3の形状を複雑にする必要がある場合には、設計自由度を増やすために本実施例の構成がよい。加速・集束レンズ電極3および輻射シールド12は接地電位に維持されているので、輻射シールド12に設けられたガス導入口16の近傍は接地電位に保たれる。
加速・集束レンズ電極3はレンズ電極とイオン源室底面とで箱状態になっており、ガスイオン化室6の開口部は加速・集束レンズ電極開口部17と、これに空間的につながっている開口部18である。ガスイオン化室6に導入されたガスは、主にイオン源室5のイオン源真空排気用ポンプではなく、試料室10を介して試料室真空排気用ポンプで加速・集束レンズ電極開口部17および開口部18から差動排気される。導入ガスは希ガス、イオン源真空排気用ポンプ9は希ガスが排気できない非蒸発型ゲッターポンプとすることで希ガス以外の不純物ガスを優先的に排出し、導入した希ガスの純度を高くすることができる。さらに試料室真空排気用ポンプはターボ分子ポンプとすれば希ガスを満たしたガスイオン化室を差動排気できる。
図6はイオンビーム装置の第6の実施例を説明する図である。本実施例は第5の実施例の変形例であり、輻射シールド12がイオン源室5と上端で接続されている。すなわち、本実施例のガスイオン化室6は輻射シールド12と加速・集束レンズ電極3の一部に加えてイオン源室5の一部から構成されている。エミッタチップ1の冷却温度が高い場合には、本例のような簡易型輻射シールドにしてもよい。構造が簡単になり、小型化できるというメリットがある。
図7はイオンビーム装置の第7の実施例を説明する図である。本実施例は第1の実施例の変形例であり、第1の実施例のように加速・集束レンズ電極3がガスイオン化室6、輻射シールド12となっている。実施例5の構造では輻射シールド12と加速・集束レンズ電極3が離間して別々に設けられているため、ガスイオン化室6は加速・集束レンズ電極開口部17だけでなく、輻射シールド12と加速・集束レンズ電極3の隙間によっても外部とつながっている。これに対して、本実施例では加速・集束レンズ電極3を輻射シールド12と一体としているので、ガスイオン化室6内部のガスは加速・集束レンズ電極開口部17のみによって外部に排気されることになり、ガスイオン化室6の密閉度を上げることができる。
図8はイオンビーム装置の第8の実施例を説明する図である。本実施例は第7の実施例の変形例であり、加速・集束レンズ電極3がイオン源室5と上端で接続されている。本実施例のガスイオン化室6は加速・集束レンズ電極3とイオン源室5の一部から構成されている。また本実施例では加速・集束レンズ電極3が輻射シールド12となっている。エミッタチップ1の冷却温度が高い場合には、本実施例のような簡易型輻射シールドにしてもよい。これによって本実施例では実施例7の効果に加えて、構造が簡単になり、小型化できるというメリットがある。
図9はイオンビーム装置の第9の実施例を説明する図である。第1から第8の実施例では、ガス供給配管4およびイオン化ガスの導入口が側面部に設けられていたが、これらを上面に配置しても良い。当然、第1から第8の例に適用できる。
図10はイオン化ガスの導入口の配置位置を説明するものである。先にも述べたように、ガスイオン化室6内部で最もガス圧が高いのはイオン化ガスの導入口近傍である。前述の通り、エミッタチップ1近傍のガス圧は、ガスを効率的にイオン化するためにガス圧は高くしたいが、イオン化されたガスがイオンビームとなり通過してゆく空間は、イオン化ガスでイオンビームが散乱することを防ぐためにガス圧を低くしたい。
そこで、イオンが通過する光軸をZ軸20とし、エミッタチップ1からイオン化されたガスが引出電極2により引き出されて進む方向をZ軸20の正方向とすると、引出電極のエミッタチップ側の面である引出電極上面位置14に存在するZ軸20に垂直な平面を境界(Z=0の位置)として、マイナスZ側の空間にイオン化ガスの導入口を配置する。すなわち、ガス導入口16は、引出電極2のエミッタチップ側の面を含む平面よりエミッタチップ1側の空間に設けられる。これによって、ガス圧がガスイオン化室6の内部で最も高いガス導入口16はイオンビームが通過する空間から離れて設置されることになるので、ガスイオン化室6のガス圧を上げつつ、イオンビームの散乱を抑えることができる。
また、エミッタチップ1から引出電極2を経て差動排気をしている加速・集束レンズ電極開口部17へ、またはエミッタチップ1から差動排気をしている引出電極2の開口部へとガスの流れを確実に作りたい場合には、前述した境界平面(Z=0の位置)をエミッタチップ先端位置13を含み光軸に垂直な平面として、マイナスZ側の空間にイオン化ガスの導入口を配置してもよい。すなわち、ガス導入口16は、イオンビームの光軸と垂直であって前記エミッタチップの先端を含む平面よりエミッタチップ1側の空間に設けられる。
以上、図10を用いて説明したガス導入口の配置位置は第1から第9の実施例に適用できる。
本発明はガス電界電離イオン源を用いるイオンビーム装置であれば適用可能である。以上に説明したイオンビーム装置には、例えば走査イオン顕微鏡や、イオンビームを試料に照射して試料を透過したイオンを検出して試料内部の構造を反映した情報を得る、透過イオン顕微鏡と呼ばれる装置や、質量の重いイオン種を試料に照射してスパッタ作用により試料を加工する集束イオンビーム装置(Focused Ion Beam)が含まれる。更に、走査電子顕微鏡(SEM)と集束イオンビーム(FIB)の複合機FIB−SEM装置にも適用可能である。
1 エミッタチップ
2 引出電極
3 加速・集束レンズ電極
4 ガス供給配管
5 イオン源室
6 ガスイオン化室
7 加速電源
8 引出電源
9 イオン源真空排気用ポンプ
10 試料室
11 試料室真空排気用ポンプ
12 輻射シールド
13 エミッタチップ先端位置
14 引出電極上面位置
15 ガス源
16 ガス導入口
17 加速・集束レンズ電極開口部
18 開口部
19 引出電極開口部
20 Z軸

Claims (7)

  1. ガス電界電離イオン源から発生するイオンビームを試料に照射することで試料の観察または加工を行うイオンビーム装置において、
    前記ガス電界電離イオン源は、
    加速電源から電圧が供給されて陽極となるエミッタチップと、
    引出電源から電圧が供給されて陰極となる引出電極と、
    前記エミッタチップの先端部と前記引出電極の間の空間にガス導入口からガスを供給するガス導入部と、
    前記エミッタチップと前記引出電極とを収容し、前記ガスを排出する排気口を備えた真空容器とを有し、
    前記ガス導入口は、前記真空容器の中に設けられた接地電位の構造体に設けられていることを特徴とするイオンビーム装置。
  2. 請求項1に記載のイオンビーム装置であって、
    前記構造体は、前記イオンビームを加速、または集束するレンズ電極であることを特徴とするイオンビーム装置。
  3. 請求項1に記載のイオンビーム装置であって、
    前記構造体は、前記エミッタチップを囲むように設けられることを特徴とするイオンビーム装置。
  4. 請求項1に記載のイオンビーム装置であって、
    前記引出電極は前記エミッタチップと対向して設けられ、
    前記引出電極と前記構造体は、前記エミッタチップを囲むように設けられることを特徴とするイオンビーム装置。
  5. 請求項2に記載のイオンビーム装置であって、
    前記構造体は、前記エミッタチップを囲むように設けられ、かつ、前記イオンビームが通過する開口部を有し、
    前記ガスは、前記開口部を通して差動排気されることを特徴とするイオンビーム装置。
  6. 請求項1に記載のイオンビーム装置であって、
    前記ガス導入部のガス導入口は、前記イオンビームの光軸と垂直であって前記エミッタチップの先端を含む平面より前記エミッタチップ側に設けられることを特徴とするイオンビーム装置。
  7. 請求項1に記載のイオンビーム装置であって、
    前記ガス導入部のガス導入口は、前記引出電極の前記エミッタチップ側の面を含む平面より前記エミッタチップ側に設けられることを特徴とするイオンビーム装置。
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