JP5808206B2 - シャッター開閉機のブレーキ解放機構 - Google Patents

シャッター開閉機のブレーキ解放機構 Download PDF

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本発明は、シャッター開閉機のブレーキ解放機構に係り、詳しくは、シャッター開閉機から突出したブレーキ解放レバーに当接して、当該ブレーキ解放レバーを変位させて開閉機のブレーキを解放する機構に関するものである。
従来、電動シャッターの制御装置として、いわゆる危害防止用連動中継器が知られている。危害防止用連動中継器は、火災時には、火災検知に基づいて、自動閉鎖装置を介して、シャッターカーテンを自重降下させて火災の延焼を防止し、シャッターカーテン自重降下中に障害物を検知した場合には、避難時停止装置を介して、シャッターカーテンの自重降下を停止させる。
自動閉鎖装置は、開閉機のブレーキ解放レバーに当接して当該ブレーキ解放レバーを変位させることで開閉機のブレーキを解放するブレーキ解放体を備えており、通電作動型自動閉鎖装置では、自動閉鎖装置が通電されるとブレーキ解放体が移動してブレーキ解放レバーを変位させて開閉機のブレーキを解放するようになっている(特許文献1)。
自動閉鎖装置が作動する場合の多くは緊急時であることから、より確実に開閉機のブレーキを解放させる必要がある。また、開閉機には様々な形態があり、ブレーキ解放レバーの突出長や開閉機のケーシングの形状等は開閉機毎に異なり得るが、1種類の自動閉鎖装置で異なる開閉機に対応できることが望ましい。
特開2007−77719
本発明は、異なる形態(特に、シャッター開閉機のケーシングからのブレーキ解放レバーの突出長)を備えた複数種類のシャッター開閉機に適用した場合においても、より良好に安定してシャッター開閉機のブレーキ解放を行うブレーキ解放機構を提供することを目的とする。
本発明が採用したシャッター開閉機のブレーキ解放機構は、
シャッター開閉機への装着時に当該シャッター開閉機に近接する面部を有するケーシングと、
前記面部に形成されており、受け入れられるシャッター開閉機のブレーキ解放レバーの変位を許容する長さ寸法を備えた開口と、
前記ケーシング内に位置して、前記開口の長さ方向に移動可能に設けたブレーキ解放体と、を備え、
前記ブレーキ解放体は、前記開口内に突出する当接部を備え、当該当接部は、前記開口内に突出した状態で移動し、ケーシング外部から前記開口に受け入れられたブレーキ解放レバーに当接して、当該ブレーキ解放レバーを変位させてシャッター開閉機のブレーキを解放する、ものである。
1つの態様では、前記ブレーキ解放体の移動時に、前記当接部は、前記面部の厚さ内で前記開口内を移動する。
すなわち、前記開口は、ブレーキ解放体の移動時に、ブレーキ解放体の当接部が常に当該開口内に位置して移動できるような長さ寸法を備えている。
本発明に係るブレーキ解放体は、ケーシング面部の開口内に突出する当接部が前記開口に受け入れられたブレーキ解放レバーに当接して、当該ブレーキ解放レバーを変位させるので、シャッター開閉機のブレーキ解放レバーの突出長の長短にかかわらず、安定してより確実にブレーキ解放レバーを変位させることができる。したがって、1つのブレーキ解放機構で、異なる形態(特に、シャッター開閉機のケーシングからのブレーキ解放レバーの突出長)を備えた複数種類のシャッター開閉機に適用することが可能となる。
ブレーキ解放体の移動時に、当接部が、面部の厚さ内で開口内を移動するものでは、当接部が良好にブレーキ解放レバーに当接してこれを変位させるものでありながら、ブレーキ解放機構をシャッター開閉機に取り付ける時に、ブレーキ解放体の当接部がブレーキ解放機構のケーシングから突出して邪魔になるようなことがない。
電動シャッターの全体斜視図である。 制御装置の接続状態を示すブロック図である。 自動閉鎖装置の内部を示す平面図である。 図3に示す自動閉鎖装置を図3の下側から見た側面図である。 図3に示す自動閉鎖装置を図3の左側から見た側面図である。 自動閉鎖装置の内部を示す概略斜視図である。 図6に示す概略斜視図の内部を示す部分図である。 ブレーキ解放体を示す部品図である。 自動閉鎖装置のケーシングの第1部材を示す平面図である。 自動閉鎖装置の開閉機への取付状態を示す図である。 自動閉鎖装置の開閉機への取付状態を示す図である。
ブレーキ解放機構を内蔵した自動閉鎖装置を備えたシャッター装置の全体構成について説明する。図1において、電動シャッター1のシャッターカーテン2は、幅方向両端部が開口部両側に設けたガイドレール3、3に案内された状態で昇降し、開口部全閉姿勢では、シャッターカーテン2の下端の座板2aが着床した状態となり、開口部全開姿勢では、シャッターカーテン2が開口部上方の天井裏4の収納空間に設けた巻取シャフト(図示せず)に巻装されて収納された状態となる。天井裏4には、巻取シャフトと伝動連結された開閉機5が配置されており、開閉機5によって巻取シャフトを正逆回転させることで、シャッターカーテン2を昇降させて開口部を開閉する。
異なる形態の開閉機5を図10、図11にそれぞれ示す。開閉機5のケーシングの下方部位からブレーキ解放レバー50が垂下している。開閉機5のケーシング内には、電動モータ、減速機、調速機、ブレーキ部が収容されており、電動モータの回転が出力軸を介して巻取シャフトに伝達される。開閉機5の具体的な構成は当業者に良く知られているので、ケーシング内部の構成要素の図示は省略する。電動駆動時には、電動モータの回転が減速機を介して巻取シャフトに伝動されて、シャッターカーテン2が上下動して開口部を開閉する。通常時は、シャッターカーテン2の自重降下はブレーキ部によって規制されており、ケーシングから突出したブレーキ解放レバー50を所定の方向(図10、図11の矢印方向)に揺動させることで、ブレーキ部による軸部の回転規制が解除されると、シャッターカーテン2は調速機によって調速されながら自重で降下する。ブレーキ解放レバー50は、図示しないスプリングによってブレーキが復帰する方向に付勢されている。
図2に示すように、開閉機5には、シャッター制御盤5aと、シャッターカーテン2の全開状態及び全閉状態を検知するリミットスイッチ6と、煙感知器7の火災検知により出力される信号に基づいてシャッターカーテン2を自重降下させる自動閉鎖装置8が設けてある。ガイドレール3、3の側方に位置する壁9、9には防災盤10と手動操作部11が配設されている。開閉機5(シャッター制御盤5a)、リミットスイッチ6、自動閉鎖装置8、防災盤10および手動操作部11は、天井裏4に配設された制御装置(危害防止用連動中継器)12にコネクタケーブルを介してそれぞれ接続されており、制御装置12は、シャッター装置の各種開閉制御を司る。制御装置12は、手動操作部11からの操作によってシャッター制御盤5aを介して開閉機5を制御して、シャッターカーテン2の昇降及び停止を行う。さらに、制御装置12は、火災時には、煙検知器7、防災盤10からの信号に基づいて、自動閉鎖装置8のブレーキ解放機構を介して開閉機5のブレーキ解放レバー50を揺動させて、開閉機5のブレーキを解放し、シャッターカーテン2を自重降下させて火災の延焼を防止し、シャッターカーテン2の降下中に障害物を検知した場合には、次に述べるように、有線式の障害物検知によって、シャッターカーテン2の降下を停止させる。
シャッターカーテン2の最下端に設けた座板2aは、座板スイッチ2bを有しており、下降作動中のシャッターカーテン2の下方に障害物が存在する場合に、これを座板スイッチ2bへの当接で検出し、障害物検知信号を信号線2cによって制御装置12に送信し、シャッター制御盤を介して、シャッターカーテン2の下降を停止する。シャッターカーテン2が自重降下中の場合には、障害物検知信号に基づいて解放状態のブレーキが復帰する。障害物が取り除かれた後は、シャッターカーテン2は再び降下を開始する。なお、座板スイッチ2bに接続される信号線2cは、開口部上端に位置して取り付けられたコードリール13内に巻き取り方向への付勢力を保持して巻装されており、シャッターカーテン2の昇降駆動に伴って、信号線2cがコードリール13に巻き取られ、あるいは、繰り出されるようになっている。
制御装置12には、通常時の商用電源とは別に停電時の制御動作を確保するためにバッテリ電源14が内蔵されており、火災時に、停電で商用電源が遮断されるような緊急状態であっても、バッテリ電源14によって、火災検知信号に基づいて、自動閉鎖装置8を介して、シャッターカーテン2の下降を行えるようになっている。
シャッター装置の開閉制御において、防災盤10からの火災信号を制御装置(危害防止用連動中継器)12が受信すると、制御装置12が自動閉鎖モードとなって、制御装置12からの通電によって自動閉鎖装置8が作動し、自動閉鎖装置8のブレーキ解放機構によって開閉機5のブレーキ部を解放させてシャッターカーテン2が降下して防火区域を区画する。自動閉鎖装置8は、モータ80の回転に連動して作動する複数の機械要素によって開閉機5のブレーキ部を解放させ、ブレーキ解放後には、直ちにモータ80への通電を遮断する。
図3〜図6に示すように、自動閉鎖装置8は、箱型のケーシングを備えており、図示の態様では、ケーシングは、第1部材と、第2部材と、を組み合わせて形成されている。第1部材は、図9に示すように、面部8Aと、面部8Aの対向する端縁から面部8Aに対して垂直状に延びる側部8B、8Cと、を備え、第2部材は、面部8Dと、面部8Dの対向する端縁から面部8Dに対して垂直状に延びる側部8E、8Fと、を備え、面部8Aと面部8Dを対向させるように、第1部材に対して第2部材を被せて、箱型のケーシングが形成される。
自動閉鎖装置8のケーシング内には、以下の機械要素が設けられている。
第1の方向あるいは第2の方向に正逆回転可能なモータ軸を備えたモータ80;
モータ軸が第1の方向に回転した時にのみ当該モータ軸と回転伝達状態となる駆動軸を備え、モータ軸の第2の方向の回転により該回転伝達状態が解除されるように構成されたワンウェイクラッチ81;
ワンウェイクラッチ81の駆動軸と一体で回転するピニオン82;
ピニオン82と噛合され、ピニオン82の回転と共に往復動可能なラック83;
ブレーキを解放する方向あるいはブレーキを復帰させる方向に往復動可能であるブレーキ解放体84;
ラック83及びブレーキ解放体84の往復動を案内するための主軸85;
ブレーキ解放体84を挟んでそれぞれ主軸85に外装された2本の圧縮バネ(緩衝用スプリング86A、復帰用スプリング86B);
ブレーキ解放体84がブレーキ解放方向に移動してブレーキを解放した時にモータへの通電を遮断する手段(ブレーキ解放レバー解放後に入る3つのマイクロスイッチ87A、87B、87C)。
ブレーキ解放体84は、ブレーキを解放する方向とブレーキを復帰させる方向との間で、主軸85上を往復動自在であるスライダである。ブレーキ解放体84は、ラック83がブレーキ解放方向に移動することに伴ってラック83と一体でブレーキ解放方向に移動して、ブレーキ解放レバー50を押す。後述するように、ラック83の移動量が開閉機5のブレーキ解放に必要とされる量よりも大きいような場合には、ラック83がブレーキ解放方向に移動する一方、緩衝用スプリング86Aが縮むことで、ブレーキ解放体84のブレーキ解放方向への移動量が吸収される。ブレーキ解放体84は、復帰用スプリング86Bによって、ブレーキ復帰方向に移動する。
図6〜図8に示すように、ブレーキ解放体84は、立ち上がり状の第1片840、第2片841、第1片840と第2片841を連結する底片842と、から側面視コ字状ないU字状に形成されており、第1片840に設けた挿通孔8400及び第2片841に設けた挿通孔(図示せず)を介して主軸85上を往復動可能となっている。底辺842は、ケーシングの面部8Aに近接(ブレーキ解放体84のスライド時に接触して摺らない程度に接近)している。典型的な態様では、図10、図11に示すように、ブレーキ解放レバー50は開閉機5の下側に突出しており、自動閉鎖装置8は図6に示す態様を上下反対にした態様で開閉機5の下側に取り付けられている。したがって、ブレーキ解放体84は、ケーシングの面部8Aに沿って主軸85の長さ方向に延びる水平辺(842)と、水平辺(842)の長さ方向の一方の端部から水平辺(842)に対して垂直に延びる第1片(840)と、水平辺(842)の長さ方向の他方の端部から水平辺(842)に対して垂直に延びる第2片(841)と、からなると言い換えることができる。
図8に示すように、底辺842の第1片840寄りの部位および第1片840の基端側部位に切り込み8420a、8420b、8420cを入れて平面視長方形状の舌状片8420が形成されている。舌状片8420は、底辺842に対して底辺842の下面側(第1片840、第2片841と反対側)に折り曲げることで傾斜片として形成されており、舌状片8420の先端側が底辺842の下面(図8に示す態様において)よりも突出しており、舌状片8420の先端が、開閉機5のブレーキ解放レバー50に当接する当接部8421となっている。
ケーシングの第1部材の面部8Aには、ラック83及びブレーキ解放体84の移動方向に延びる長孔80aが形成されており、図示の態様では、長孔80aは主軸85に対向するように延びている。自動閉鎖装置8を開閉機5に取り付けた状態において、開閉機5のブレーキ部を解放するブレーキ解放レバー50が自動閉鎖装置8の外部から長孔80a内に延びており、ブレーキ解放レバー50の先端は自動閉鎖装置8のケーシング内に延出している。長孔80aは、長孔80aに受け入れられたブレーキ解放レバー50がブレーキ部を解放するための変位を許容する長さ寸法を備えている。
ブレーキ解放レバー50が、長孔80aの長さ方向にブレーキ解放方向(図6、図7では右方向)に移動することで開閉機5のブレーキが解放され、ブレーキ解放方向と反対のブレーキ復帰方向(図6、図7では左方向)に移動することで開閉機5のブレーキが復帰する。自動閉鎖装置8を開閉機5に取り付けた状態では、図10、図11に示すように、矢印方向にブレーキ解放レバー50が変位することでブレーキが解放される。ここで、ブレーキ解放レバー50の変位の態様は開閉機5の種類によって異なり得るものであり、ブレーキ解放レバー50の開閉機5からの突出長が変化する場合がある。例えば、図10に示すものでは、ブレーキ解放レバー50の回動ないし揺動に伴い突出長が矢印方向に短くなり、図11に示すものでは、ブレーキ解放レバー50の回動ないし揺動に伴い突出長が矢印方向に長くなる。
面部8Aに形成された長孔80aは、舌状片8420の先端側部位が常に長孔80a内に位置するように形成されている。すなわち、ブレーキ解放体84が主軸85上を往復動する時には、舌状片8420の先端側部位は長孔80a内に沿って移動するようになっている。図5において、ブレーキ解放体84は、長孔80aに対して左側に最も寄った位置にあるが、ブレーキ解放体84がこの位置にある時でも、舌状片8420の先端側部位が長孔80a内に位置している。したがって、長孔80aは、長孔80aに受け入れられたブレーキ解放レバー50がブレーキ部を解放するための変位を許容することに加えて、舌状片8420の先端側部位が常時長孔80a内に位置するような長さ寸法を備えている。
図示の態様では、図5、図8に示すように、舌状片8420の先端の当接部8421は、長孔80a内に位置しており、ケーシングの第1部材の面部8Aの板厚を越えて、長孔80aから外側に突出しないようになっている。したがって、自動閉鎖装置8を開閉機5に取り付ける時に、舌状片8420の先端側部位が自動閉鎖装置8のケーシングから突出して邪魔になるようなことがない。
自動閉鎖装置8は、ラック83の移動に伴ってブレーキ解放体84と共に移動するワイヤ固定用ブラケット89Bを備えている。必要に応じて、ブレーキ解放体84に代えて、ワイヤ固定用ブラケット89Bに端部を固定したブレーキ解放ワイヤ(図示せず)を引くことでブレーキ解放を行うような仕様とすることができる。
図7に示すように、主軸85は、第1固定部850と第2固定部851間に水平状に延びている。主軸85には、第1固定部850と第1片840との間に位置して復帰用スプリング86Bが、ラック83に一体形成された当接部852と第2片841との間に位置して緩衝用スプリング86Aが、それぞれ外装されている。
緩衝用スプリング86Aは、ラック83及びブレーキ解放体84と共に移動し、ブレーキ解放方向に移動するブレーキ解放体84の移動可能量が、開閉機のブレーキ解放レバーを解放するために必要な移動量よりも大きい場合に、緩衝用スプリング86Aが縮んでブレーキ解放体84の移動量を吸収する。こうすることで、ブレーキ解放体84の移動量を、開閉機5のブレーキ解放レバー50を解放するために必要なブレーキ解放レバー50の作動ストロークよりも大きく設定した場合であっても、緩衝用スプリング86Aが縮んでブレーキ解放体84の移動量を吸収するので、開閉機5のブレーキ解放レバー50が破損するようなことがない。したがって、1種類の自動閉鎖装置で作動ストロークが異なる複数の態様(例えば、1種類の開閉機のブレーキ解放をブレーキ解放体またはブレーキ解放ワイヤを用いて行う場合に、両者の移動ストロークが異なる場合、あるいは、作動ストロークが異なる複数の開閉機に適用する場合)に対応することができる。
復帰用スプリング86Bは、ブレーキ解放体84がブレーキ解放方向に移動することで、ブレーキを復帰させる方向への力を蓄積する。
叙上のように構成された自動閉鎖装置8において、ブレーキ解放信号によりモータ80が第1の方向に回転することで、モータ軸の回転がワンウェイクラッチ81の駆動軸に伝達されて、駆動軸の回転に伴ってピニオン82が回転し、ピニオン82の回転によって、ピニオン82と噛合しているラック83がブレーキ解放方向に直進移動することで、ブレーキ解放体84が主軸85に沿ってブレーキ解放方向に移動して、当接部8421が開閉機5のブレーキ解放レバー50を押して開閉機5のブレーキ解放を行う。
この時、ブレーキ解放体84の当接部8421は長孔80a内を移動することでブレーキ解放レバー50に当接して当該ブレーキ解放レバー50を変位させるので、ブレーキ解放レバー50の突出寸法が小さい場合であっても、あるいは/および、ブレーキ解放レバー50の変位に伴って突出寸法が変化するような場合であっても、ブレーキ解放レバー50に当たってこれを変位させることができ、開閉機5のブレーキ解放を良好に行うことができる。したがって、1種類の自動閉鎖装置(ブレーキ解放機構)で、ブレーキ解放レバーの突出寸法の異なる複数の開閉機に対応することができる。
3つのマイクロスイッチ87A、87B、87Cはリレー基板88に電気的に接続されており、ラック83の移動に伴ってブレーキ解放体84と共に移動するスイッチレバー89Aが接触することでスイッチが入る。ブレーキ解放体84が所定量移動すると、ブレーキ解放体84と一体で移動するスイッチレバー89Aとの接触によってマイクロスイッチ87Aが入ることで、制御装置(危害防止連動中継器)への出力が行われ、マイクロスイッチ87Bが入ることで、外部機器への出力が行われ、マイクロスイッチ87Cが入ることで、モータ80への通電が遮断される。
自動閉鎖装置8のモータ80への通電が遮断された状態において、ワンウェイクラッチ81の駆動軸がモータ80のモータ軸800と回転伝達状態にあり、かつ、モータ80(本実施形態においては、減速機付きモータ)の増速起動トルクが、復帰用スプリング86Bのバネ力及びブレーキ解放レバー50(開閉機に内蔵された図示しない復帰用スプリング)の復帰力に打ち勝って、ピニオン82の回転、ラック83の移動は規制されており、ブレーキ解放状態が保持される。
ブレーキ復帰信号によりモータ80が第2の方向に回転することで、モータ軸とワンウェイクラッチ81の駆動軸との回転伝達状態が解除されて、当該駆動軸がモータ軸から独立してフリーとなって回転可能となり、ブレーキ解放状態の保持状態の時に圧縮されていた復帰用スプリング86Bの力でブレーキ解放体84及びラック83が主軸に沿ってブレーキ復帰方向に押されて移動して、瞬時に元の位置に戻る。復帰スプリング(図示せず)によって、開閉機ブレーキ解放レバー50も復帰してブレーキが復帰する。
図面に基づいて自動閉鎖装置の構成を説明したが、本発明に係るブレーキ解放機構が適用される自動閉鎖装置の具体的な構成は図示のものに限定されるものではなく、例えば、特許文献1に開示された自動閉鎖装置等のスライド式のブレーキ解放体を備えた自動閉鎖装置に広く適用することができる。ブレーキ解放体を往復動させる移動手段についても、実施形態の構成に限定されるものではない。実施形態では、ブレーキ解放体84の底辺842を切り欠いて形成した舌状片8420から当接部8421を形成したが、底辺842の下面に別体の当接部を設けてもよい。また、本発明に係るブレーキ解放機構は、自動閉鎖装置の構成要素の一部として用いられるものに限定されるものではなく、例えば、手動でシャッターカーテンを自重降下させるための手段として適用してもよい。
本発明は、電動シャッターにおける自動閉鎖装置のブレーキ解放機構として利用することができる。
2 シャッターカーテン
5 開閉機
50 ブレーキ解放レバー
8 自動閉鎖装置
84 ブレーキ解放体
8420 舌状片
8421 当接部

Claims (1)

  1. シャッター開閉機への装着時に当該シャッター開閉機に近接する面部を有するケーシングと、
    前記面部に形成されており、受け入れられるシャッター開閉機のブレーキ解放レバーの変位を許容する長さ寸法を備えた開口と、
    前記ケーシング内に位置して、前記開口の長さ方向に移動可能に設けたブレーキ解放体と、を備え、
    前記ブレーキ解放体は、前記面部の内面に近接する部分と、前記部分から前記開口内に向かって傾斜状に延びる傾斜部分と、前記傾斜部分の先端から形成された当接部と、を備え、
    前記当接部は、前記面部の厚さ内で常に前記開口内に位置していると共に、前記面部の厚さを越えて前記開口から外側に突出することがなく、
    前記当接部は、前記ブレーキ解放体の移動時に、前記面部の厚さ内で前記開口内に位置した状態で当該開口の長さ方向に移動し、ケーシング外部から前記開口に受け入れられたブレーキ解放レバーに当接して、当該ブレーキ解放レバーを変位させてシャッター開閉機のブレーキを解放する、シャッター開閉機のブレーキ解放機構。
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