JP5806014B2 - センサ端末、センサネットワークシステム及びセンサ端末制御方法 - Google Patents
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Description
近年の半導体製造技術は微細化の一途をたどり、半導体製造装置を設置するクリーンルーム内の清浄度の向上およびその維持への要求が高まっている。このため、クリーンルーム内に設置する製造装置や空調機器に対し、発塵量の低減を目的とした開発が進められている。同時に、発塵の主因の一つである作業者数の低減を行い、クリーンルーム内の無人化及び自動化を進めている。このため、クリーンルーム内の清浄度監視を作業者が行うのではなく、クリーンルーム内の清浄度情報をセンサが自動的に取得し、その情報を無線通信で送信する。そして、その情報は基地局を介して監視用コンピュータに受信され、その情報を元に監視用コンピュータが空調装置等の運転制御する構成が特許文献1に開示されている。
かかる特徴によれば、センサ端末の周囲環境をフローセンサが検知し、どのような周囲環境で空気流制御装置を起動するもしくは駆動状況を変更するかセンサ端末内部で判断し、必要な場合にのみ空気流制御装置を起動することができる。このため、必要と判断されると即時に空気流を生成することが可能となり、周囲環境を管理できる。また、起動判断をセンサ端末自体が行うため、センサ端末において起動判断に要する通信作業が発生しない。このため、センサ端末の消費電力を抑え、バッテリー交換頻度を低減することが可能となる。
かかる特徴によれば、検知データを取得していない期間の電力消費がないため、バッテリー寿命を長くでき、バッテリー交換頻度を低減することが可能となる。
本発明のセンサ端末の第4の特徴は、本発明の第3の特徴に記載のセンサ端末において、制御部は、空気流検知データが所定値に対し変動した時に、起動制御部を介して空気流制御装置を起動することを要旨とする。
かかる特徴によれば、周囲環境の変動をフローセンサが検知し、周囲環境の変動情報を元に、必要な場合に必要な空気流分だけ空気流制御装置を起動させることができる。このため、周囲環境の変動によって、必要な量の空気流のみが生成できる。また、不必要な場合は、空気流制御装置は起動しないため、空気流制御装置は元より、センサ端末の電力消費がない。このため、センサ端末のバッテリー寿命を長くでき、バッテリー交換頻度を低減することが可能となる。
かかる特徴によれば、周囲環境の空気流が所定範囲となれば、この環境変化をフローセンサが検知し、空気流制御装置を起動し、周囲環境の空気流を所定範囲にする空気流を生成する。このため、周囲環境の空気流を常に一定範囲になるよう制御することが可能となる。
かかる特徴によれば、懸念される方向への空気流を検知すると、空気流制御装置が懸念方向への空気流を阻害する空気流を生成する。このため、発生してほしくない空気流を抑制することが可能となる。
かかる特徴によれば、センサ端末周囲の環境をフローセンサが検知し、周囲環境で周囲環境検知センサを起動するかを判断し、必要な場合にのみ周囲環境検知センサを起動することができる。このため、必要な周囲環境を検知しそこなうことがなくなる。また、不必要な周囲環境検知センサは起動しないため、電力消費がなく、バッテリー寿命を長くでき、バッテリー交換頻度を低減することが可能となる。
かかる特徴によれば、センサ端末単独で周囲環境情報を取得し、空気流制御装置の駆動により周囲環境を管理できる。
かかる特徴によれば、検知データに基づいて駆動した空気流制御装置を、一定時間後に停止できる。このため、周囲環境が所定状況に達した後、空気流制御装置を停止できるため、電力消費を低減できる。
かかる特徴によれば、センサ端末の周囲環境をフローセンサが検知し、どのような周囲環境で空気流制御装置を起動するかセンサ端末内部で判断し、必要な場合にのみ空気流制御装置を起動することができる。このため、周囲環境が変動すると同時に空気流を生成することが可能となり、周囲環境を管理できる。また、外部装置は、センサ端末の判断情報のみを通信するため、センサ端末との通信回数が少なく、センサ端末の消費電力を抑え、バッテリー交換頻度を低減することが可能となる。
かかる特徴によれば、空気流検知データを取得していない期間の電力消費がないため、センサ端末のバッテリー寿命を長くでき、バッテリー交換頻度を低減することが可能となる。
かかる特徴によれば、周囲環境の変動をフローセンサが検知し、周囲環境の変動情報を元に、必要な場合にだけ空気流制御装置を起動させることができる。このため、周囲環境の変動によって、必要な量の空気流のみが生成できる。また、不必要な場合は、空気流制御装置は起動しないため、電力消費がなく、バッテリー寿命を長くでき、バッテリー交換頻度を低減することが可能となる。
かかる特徴によれば、外部装置はどのセンサ端末からの通信かを容易に判断できる。このため、効率的な情報処理が可能となる。本発明のセンサ端末制御方法の特徴は、フローセンサが周囲環境の変化に基づいて駆動し、周囲環境の空気流の方向及び流速を空気流検知データとして取得する空気流検知データ取得ステップと、空気流検知データに応じて、空気流制御装置に電力を供給するとともに制御信号を送信し、空気流を生成する周囲環境管理ステップと、空気流検知データと空気流制御装置の駆動情報とを送信することを要旨とする。
かかる特徴によれば、センサ端末の周囲環境をフローセンサが検知し、どのような周囲環境で空気流制御装置を起動するもしくは駆動状況を変更するかセンサ端末内部で判断し、必要な場合にのみ空気流制御装置を起動することができる。このため、必要と判断されると即時に空気流を生成することが可能となり、周囲環境を管理できる。また、起動判断をセンサ端末自体が行うため、センサ端末において起動判断に要する通信作業が発生しない。このため、センサ端末の消費電力を抑え、バッテリー交換頻度を低減することが可能となる。
以下、本発明に係る第1の実施形態を、図1から図5を参照して説明する。なお、本実施形態に係るセンサネットワークシステム1000は、半導体製造を行うクリーンルーム内の空気清浄度を監視及び管理に用いるシステムである。
(全体構成)
図1は、本実施形態に係るセンサネットワークシステム1000の構成を示す。センサネットワークシステム1000は、センサネットワーク1及び外部装置2と、センサネットワーク1と外部装置2相互を接続する通信回線3からなる。
なお、図1では、通信制御装置4と外部装置2とは別に設け、通信回線3で結ぶ構成を示したが、通信制御装置4に外部装置2の機能を付加して同一装置としてもよい。
また、図1では外部装置2と接続されるセンサネットワーク1は単数であるが、複数のセンサネットワーク1が存在する構成も可能である。
センサネットワーク1におけるセンサ端末5および空気流制御装置521の構成について、以下に詳細に示す。図2に、センサ端末5および空気流制御装置521の構成を詳細に示す。
センサ端末5は、フローセンサ511、空気流制御装置521の起動制御部522、CPU541、記憶部542、無線通信用IC561、アンテナ562、バッテリー57を有する。また、空気流制御装置521はセンサ端末5の外部に設置され、センサ端末5内部に設けられた起動制御部522と空気流制御装置521間で信号送受信できるよう接続されている。
空気流制御装置521の起動制御部522は、空気流制御装置521の起動や稼動状態を制御する。
記憶部542は、センサ端末IDやフローセンサ511が取得した空気流検知データ、CPU541が用いる各種プログラムが格納されている。
バッテリー57は、空気流制御装置521及びアンテナ562をのぞく他の構成に接続され、電力供給を行う。
この空気流制御装置521の駆動は、センサ端末5内部に設けられた起動制御部522からの制御により行う。なお、起動制御部522から空気流制御装置521への信号送信は、無線通信もしくは有線通信どちらでもよい。
次に、センサネットワーク1における通信制御装置4の構成について説明する。図3に、通信制御装置4の構成を示す。
通信制御装置4は、CPU441、記憶部442、無線通信用IC461、アンテナ462、外部装置2との通信用インターフェース49、を有する。
CPU441は、無線通信用IC461を経て受信した各センサ端末5からのデータ処理、外部装置2に接続される通信用インターフェース49に対するデータ送受信制御、記憶部442へのデータ読み書き等を制御する。
通信インターフェース49は、通信回線3を経て、外部装置2と通信制御装置4との間でデータ送受信を行う。
次に、外部装置2の構成について説明する。図4に、外部装置2の構成を示す。
外部装置2は、センサネットワーク1から送信されるデータの各種処理を行うための装置であり、例えば、通信機能を備えたコンピュータによって構成される。
外部装置2は、CPU241、記憶部242、通信制御装置4との通信用インターフェース29からなり、加えて、入力部281、表示部282を備えている。
CPU241は通信用インターフェース29で送受信されるデータの各種処理を行う。同時に、CPU241は、その演算機能に基づいて、通信制御装置4や各センサ端末5への指示制御を行うことができる。CPU241と接続された記憶部242はCPU241における各種処理を行うための各種プログラムやデータを記憶している。
上記構成により、外部装置2は、センサネットワーク1からの空気流検知データに応じて、ユーザに対する情報提供や各種情報処理を行うものであるが、外部装置2の構成は、図4に示す構造に限られるものではない。例えば、外部装置2として、各種ポータブル電子機器や携帯電話機等を採用してもよい。
次に、本実施の形態にかかるセンサネットワークシステム1000の動作について説明する。なお、センサネットワークシステム1000の基本動作を図5に示す。このフローチャートの説明では、センサ端末5のフローセンサ511が空気流検知データを検出の有無に応じた動作を一回の動作として説明するが、本実施形態では、このような動作が常時行われている。
CPU541は空気流検知データをもとに、空気流制御装置521を起動するか判断する(S3)。
起動しない場合、フローセンサ511から次の空気流検知データの送信を待つ。
このとき、空気流検知データ及び空気流制御装置521の起動情報を、CPU541から、通信制御装置4、外部装置2の順に送信される(S6)。外部装置2は受信情報を記憶部242に格納し、必要に応じて表示部282に表示する。
以上が基本的なセンサネットワークシステム1000の動作である。
次に、クリーンルームの空気中塵埃量管理システム、特にクリーンルームの戸口付近の塵埃量を重点的に低減するセンサ端末およびセンサネットワークシステムの動作の詳細な動作を以下に示す。
なお、ここでは、フローセンサ511は待機消費電力のないフローセンサを用いる。例えば、風力発電もしくは風速計のように空気流を受けて自己発電する方式、空気流を受けると電気接点がクローズになり電流が流れる方式等のフローセンサを利用できる。また、空気流制御装置521はファンの回転によって、一定方向に送風する送風機で構成する。
まず、センサ端末5のフローセンサ511は常時動作している。フローセンサ511が周囲の空気流を検知すると、CPU541に空気流の方向及び空気流速についての検知データを送信する。
空気流検知データが室内から室外への方向もしくは所定値以下の場合、CPU541は、次の空気流検知データを待つ。
以上が、クリーンルーム内の空気中塵埃量管理システムに応用した場合のセンサネットワークシステム1000の動作である。
さらに、終始、空気流制御装置を起動し続けるセンサ端末5については、起動情報送信を一定回数、連続して繰り返すと、外部装置2の表示装置にセンサ端末5の動作確認やセンサ端末5の適切な位置への移動指示等の情報が表示される。
また、クリーンルームの空調管理システムにも応用できる。
ここでは、空気流制御装置521はクリーンルーム内の上方から下方へ定常的に空気流を発生させる空調機とする。
常時起動かつ、待機消費電力なしもしくは待機消費電力が非常に小さいフローセンサ511が周囲の空気流の変化を検知すると、まず、CPU541に空気流の流速についての空気流検知データを送信する。
ここで、受信した空気流の流速が増加する変化であれば、ダウンフローの流量を小さくする。このため、空気流制御装置521を低稼働状態にする制御信号を、CPU541は起動制御装置522を介して送信する。
同時に、CPU541は、空気流検知データ及び空気流制御装置521の稼動情報を、通信制御装置4を介して外部装置2へと送信する。外部装置2は、受信したこれらの情報を記憶部242に格納し、必要に応じて表示部282に表示する。
以上が、クリーンルーム内の空調管理システムの動作である。
以下、本発明に係る第2の実施形態のセンサネットワークシステムについて説明する。第1の実施形態と同一箇所については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態は、クリーンルーム内でチャンバー開閉によるガス漏洩の監視及び換気を行うセンサネットワークシステムである。センサネットワークシステムの構成は、第1の実施形態の構成と同様である。
第1の実施形態と同様に、常時起動しているフローセンサ511が周囲の空気流を検知すると、まず、CPU541に空気流の方向及び空気流速についてのデータを送信する。
次に、CPU541は、空気流検知データから周囲環境検知センサ512を起動するか判断する。
以下、本発明に係る第3の実施形態のセンサネットワークシステムについて説明する。第1及び第2の実施形態と同一箇所については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態は、クリーンルーム内の空中を浮遊する塵埃量を監視するシステムである。センサネットワークシステム1000cの構成を図7に、センサ端末5cの構成を図8に示す。
第1及び第2の実施形態と同様に、常時起動しているフローセンサ511が周囲の空気流を検知すると、まず、CPU541に空気流の方向及び空気流速についての空気流検知データを送信する。
次に、CPU541は、空気流の方向及び空気流速についての空気流検知データから起動する周囲環境検知センサ512を起動するか判断する。
1 センサネットワーク
2 外部装置
3 通信回線
4 通信制御装置
5 センサ端末
441 CPU
452 記憶部
461 無線通信用IC
471 電源IC
472 有線
462 アンテナ
511 フローセンサ
512 周囲環境検知センサ
521 空気流制御装置
522 起動制御装置
541 CPU
542 記憶部
561 無線通信用IC
562 アンテナ
57 バッテリー
Claims (14)
- 周囲環境を検知データとして検知し、前記検知データを外部へ送信するセンサ端末であって、
前記周囲環境に空気流を生成する空気流制御装置の起動あるいは駆動状況を変更する起動制御部と、
前記起動制御部に比べ低消費電力で駆動し、前記周囲環境の前記空気流の方向及び流速の少なくともいずれか一方を空気流検知データとして取得するフローセンサと、
前記空気流検知データに応じて、前記空気流制御装置の起動制御部を制御する制御部とを備えることを特徴とするセンサ端末。 - 前記フローセンサは、前記周囲環境の変化に基づいて発電し、駆動することを特徴とする請求項1に記載のセンサ端末。
- 前記制御部は、前記空気流検知データが所定値に対し変動した時に、前記起動制御部を介して前記空気流制御装置の駆動状況を変更することを特徴とする請求項1に記載のセンサ端末。
- 前記制御部は、前記空気流検知データが前記所定値に対し変動した時に、前記起動制御部を介して前記空気流制御装置を起動することを特徴とする請求項3に記載のセンサ端末。
- 前記空気流検知データの前記所定値に対する変動は、前記空気流検知データが予め定められた所定範囲から脱する変動であり、
前記駆動状況の変更は、前記周囲環境の前記空気流の流速及び方向を前記所定範囲に戻すことを特徴とする請求項3に記載のセンサ端末。 - 前記空気流検知データの前記所定値に対する変動は、前記空気流検知データに含まれる前記空気流の方向が、予め定められた方向への変動であることを特徴とする請求項4に記載のセンサ端末。
- 前記空気流検知データに応じて、前記制御部により起動し、前記周囲環境の情報を取得する周囲環境検知センサを備えることを特徴とする請求項1に記載のセンサ端末。
- 前記空気流制御装置を内部に備えることを特徴とする請求項1に記載のセンサ端末。
- 前記空気流制御装置が起動した一定時間経過後、前記空気流検知データが所定範囲内である場合に、前記制御部が前記起動制御部を介して前記空気流制御装置を停止することを特徴とする請求項1に記載のセンサ端末。
- センサ端末と、通信制御装置とを備え、
前記センサ端末は、
センサ部と、
空気流制御装置部と、
前記センサ部の動作を制御する制御部と、
前記センサ部の情報を送信する通信部とを備え、
前記センサ部は、
前記空気流制御装置部に比べ低消費電力で駆動し、周囲の空気流の方向もしくは流速の少なくともいずれか一方を空気流検知データとして取得するフローセンサを備え、
前記制御部は、
前記空気流検知データに応じて、前記空気流制御装置部の起動を制御し、
前記通信制御装置は、
前記センサ端末から送信された情報を受信することを特徴とするセンサネットワークシステム。 - 前記フローセンサは、周囲の環境の変化に基づいて発電し、駆動することを特徴とする請求項10に記載のセンサネットワークシステム。
- 前記制御部は、前記空気流検知データが所定値に対し変動した時に、前記空気流制御装置部を起動することを特徴とする請求項10に記載のセンサネットワークシステム。
- 前記センサ端末は複数あり、
複数の前記センサ端末は、それぞれ固有の識別データを有し、
前記通信部は、前記センサ部の情報とともに、前記識別データを送信することを特徴とする請求項10に記載のセンサネットワークシステム。 - フローセンサが周囲環境の変化に基づいて駆動し、前記周囲環境の空気流の方向及び流速を空気流検知データとして取得する空気流検知データ取得ステップと、
前記空気流検知データに応じて、空気流制御装置に電力を供給するとともに制御信号を送信し、空気流を生成する周囲環境管理ステップと、
前記空気流検知データと前記空気流制御装置の駆動情報とを送信することを特徴とするセンサ端末制御方法。
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JP2011143077A JP5806014B2 (ja) | 2011-06-28 | 2011-06-28 | センサ端末、センサネットワークシステム及びセンサ端末制御方法 |
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KR20180069249A (ko) * | 2016-12-15 | 2018-06-25 | 주식회사 시스웍 | 수율 향상을 위한 클린룸 기류의 방향 및 세기의 모니터링 방법과 기류제어장치 |
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KR101880426B1 (ko) * | 2016-12-15 | 2018-07-27 | 주식회사 시스웍 | 수율 향상을 위한 클린룸 기류의 방향 및 세기의 모니터링 방법과 기류제어장치 |
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