JP5805377B2 - 列車無線システム - Google Patents
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Description
まず、実施例1について、図1〜図14を用いて説明する。
鉄道電気設備2とは、き電線圧縮部、張力調整装置、柱上変圧器など鉄道の運行に関するもので、鉄道沿線に設置される設備のことである。
列車1は線路の上を走行する車両のことで、実施例1では鉄道電気設備2の状態を収集するために定期的に走行するものとする。
端末無線装置3は鉄道電気設備2の付近に設置され、周期的に鉄道電気設備2の状態を計測する。また、集約無線装置4が通信可能距離内に存在する場合は、計測結果である計測データ603を含むデータパケット501を集約無線装置4へ無線伝送する。(データパケット501の構成は後述)
ここでアクティブモードとは、端末無線装置3の全ての機能が使用できる状態である。
ここでスリープモードとは、記録部202、計測部203、無線通信部205、センサ206を停止させることにより、電池の消耗を防ぐモードのことである。スリープモードであっても、制御部201とクロック204は動作するので、スリープ時間設定情報702に記載される時刻になり次第、アクティブモードへ遷移することが可能である。(スリープ時間設定情報702に関しては後述)
集約無線装置4は列車1に搭載され、端末無線装置3と通信可能である場合は、端末無線装置3が計測した計測データ603を含むデータパケット501を受信する。
既に記したとおり列車1には複数台の集約無線装置4が搭載されるが、集約無線装置4同士で通信可能エリアが重なる場合、パケットの衝突などによりデータ転送速度が低下する。本実施例では、集約無線装置4−aと集約無線装置4−bの離隔距離は、少なくとも端末無線装置3と集約無線装置4との通信可能距離より離隔することを前提とする。
データ処理装置5は、集約無線装置4が受信したデータパケット501を集約し、データベース402に記録する機能を有する。
図2は本実施例1の端末無線装置3の構成を示している。図2に示すとおり、端末無線装置3は、制御部201、記録部202、計測部203、クロック204、無線通信部205、センサ206から構成される。以下、制御部201、記録部202、計測部203、クロック204、無線通信部205、センサ206の各機能について記す。
端末無線装置3の制御部201は、記録部202、計測部203、クロック204、無線通信部205、センサ206を制御する機能を有する。制御部201の一連の動作については後述する。
記録部202は、無線局ID601、計測番号602と計測データ603を記録するためのものである。計測番号602と計測データ603は、集約無線装置4に伝送が完了するまで記録される。
ここで無線局ID601とは、端末無線装置3毎に一意で割り振られた識別番号である。集約無線装置4がデータパケット501を受信した際、無線局IDにより送信元を識別することが可能となる。
また計測番号602は、端末無線装置3が鉄道電気設備2の状態を計測する度に割り振られる識別番号である。端末無線装置3は、周期的に鉄道電気設備2の状態を計測するが、計測番号602により、いつ計測した計測データ603なのかを把握することができる。
また計測データ603とは、端末無線装置3がセンサ206を用いて計測した鉄道電気設備2の状態を含むデータである。
端末無線装置3の計測部203は、センサ206を用いて鉄道電気設備2の状態を計測する機能を有する。計測結果は計測データ603として、記録部202に保存される。
端末無線装置3のセンサ206は、鉄道電気設備2の状態を計測するために用いる。ここで記すセンサ206は、例えば温度センサであったり、変位センサであってもよく、即ち、鉄道電気設備2の種類により異なる。また図2では、利便上、センサ206を1つしか記載していないが、1台の端末無線装置3に複数個のセンサ206が接続されていても構わない。
端末無線装置3のクロック204は、鉄道電気設備2の状態を計測する時刻であるか判定するために用いられる。また、周期的にアクティブモードとスリープモードを繰り返す間欠動作を行なうためにも用いられる。
端末無線装置3の無線通信部205は、集約無線装置4の無線通信部305と無線パケット6の受け渡しを行なう機能を有する。ここで図5に示すとおり無線パケット6には、データ要求パケット500、データパケット501、ACK応答パケット502の3種類がある。以下、データ要求パケット500、データパケット501、ACK応答パケット502の詳細を記す。
ここでデータ要求パケット500とは、集約無線装置4の通信可能距離内に端末無線装置3の有無を確認するために、集約無線装置4が周期的に不特定の端末無線装置3に向けて送信するパケットである。データ要求パケット500を受信した端末無線装置3は、データ要求パケット500の送信元である集約無線装置4にデータパケット501を返答する。
ここでデータパケット501とは、端末無線装置3が計測した鉄道電気設備2の状態を集約無線装置4へ無線伝送するために用いられる。図6に図示すとおり、データパケット501は、無線局ID601と、計測番号602と、計測データ603から構成される。
ここでACK応答パケット502とは、集約無線装置4が正常にデータパケット501を受信したことを、送信元の端末無線装置3に通知するためのパケットである。図7に図示するとおり、ACK応答パケット502は、データパケット501を送信した端末無線装置3の無線局ID601、集約無線装置4-bの無線局ID701、スリープ時間設定情報702が記載される。
既に記したとおり本実施例1では、速度9で端末無線装置3と接近する方向(右方向)で列車1が進んでいる。したがって、端末無線装置3は最初に集約無線装置4−aと通信を行い、続けて集約無線装置4−bと通信を行なう。ここで端末無線装置3は、集約無線装置4-aと通信が不可となってから集約無線装置4-bと通信可能となるまで、どの集約無線装置とも通信することができないから、端末無線装置3はスリープモードへ遷移することにより電池の消耗を防ぐ。
図3は本実施例1の集約無線装置4の構成例を示している。図3に示すとおり、集約無線装置4は、制御部301、記録部302、入出力インタフェース303、クロック304、無線通信部305から構成される。以下、制御部301、記録部302、入出力インタフェース303、クロック304、無線通信部305の各機能について記す。
集約無線装置4の制御部301は、記録部302、入出力インタフェース303、クロック304、無線通信部305を制御する機能を有する。制御部301の一連の動作については後述する。
記録部302は、集約無線装置4がデータパケット501を受信した際、データパケット501に記載される無線局ID601、計測番号602、計測データ603を一時的に記録するためのものである。
集約無線装置4の入出力インタフェース303は、データ処理装置5にパケット受信通知信号800を送信し、さらに通知確認信号900を受信するために用いられる。
ここでパケット受信通知信号800とは、集約無線装置4がデータ処理装置5にデータパケット501を受信した旨を通知するための信号である。
ここでパケット受信通知信号900とは、データ処理装置5が集約無線装置4にパケット受信通知信号800を正常に受信した旨を通知するための信号である。
集約無線装置4のクロック304は、データパケット501の受信時刻を取得するために用いられる。
集約無線装置4の無線通信部305は、端末無線装置3の無線通信部205と無線パケット6の送受信を行なう機能を有する。
ケーブル7は、データ処理装置5にパケット受信通知信号800を送信し、さらにデータ処理装置5から通知確認信号900を受信するためのケーブルであり、有線であっても無線であっても構わない。
図4は、本実施例1のデータ処理装置5の構成例を示している。図4に示すとおり、データ処理装置5は、制御部401、データベース402、入出力インタフェース403、列車速度入手部404、入力部405、間欠周期推測部406から構成される。以下、制御部401、データベース402、入出力インタフェース403、列車速度入手部404、入力部405、間欠周期推測部406の各機能について記す。
データ処理装置5の制御部401は、データベース402、入出力インタフェース403、列車速度入手部404、入力部405、間欠周期推測部406を制御する機能を有する。制御部401の一連の動作については後述する。
データ処理装置5のデータベース402は、端末無線装置3が計測した計測データ603が蓄積される。また、計測データ603がどの端末無線装置3から、どのタイミングで計測された計測データ603であるか把握可能とするために、端末無線装置3の無線局ID601と計測番号602も合わせて蓄積される。
データ処理装置5の列車速度入手部404は、列車から列車速度9に関する情報(車速パルスなど)を入手する機能を有する。列車から列車速度9を入手できない場合は、GPS(Global Positioning System)などを用いて列車速度9を求めても良い。
データ処理装置5の間欠周期推測部406は、列車速度入手部404により取得した列車速度9と集約無線装置間距離8(集約無線装置4-aと集約無線装置4-bの間の距離)から、端末無線装置3が集約無線装置4-bと通信が不可となってから集約無線装置4-aと通信可能となるまでの時間(以下、スリープ時間設定情報702と記す)を推測する機能を有する。
スリープ時間Tの推測式例を式1に示す。
データ処理装置5の入出力インタフェース403は、集約無線装置4が通知したパケット受信通知信号800を受信する機能を有する。
データ処理装置5の入力部405は、ユーザが集約無線装置間距離8(集約無線装置4-aと集約無線装置4-bの間の距離)を入力するためのもので、キーボードなどや音声入力が用いられる。
ケーブル7は、集約無線装置4がデータ処理装置5にパケット受信通知信号800を通知するためのケーブルである。
図10は端末無線装置3の一連の動作について示している。これらの動作は、制御部201が、記録部202、計測部203、クロック204、無線通信部205、センサ206の各機能を制御することにより動作する。
制御部201は、クロック204から時刻情報を読み込み、鉄道電気設備2の状態を計測する時刻であるか判定する。ここで、予め決められた計測する時刻であると判定した場合、計測部203に計測指示を通知する。
計測部203は、センサ206を用いて鉄道電気設備2の状態を計測する。ここで計測結果は、計測データ603として記録部202に記録される。
制御部201は計測番号602の更新を行なう。計測番号602は、記録部202に記録される。
集約無線装置4-aが送信するデータ要求パケット500を受信したしたかどうか判定する。
データ要求パケット500を受信したと判定した場合は、データ要求パケット500から無線局IDを抽出し、送信元の集約無線装置4へデータパケット501を返答する。
集約無線装置4からACK応答パケット502を受信したかどうか判定する。ここでACK応答パケット502とは、集約無線装置4が正常にデータパケット501を受信したことを、送信元の端末無線装置3に通知するためのパケットである。
ACK応答パケット502を受信したと判定した場合は、続けて送る計測データ603があるかどうか判定する。続けて送る計測データ603がある場合は、集約無線装置4-aに向けてデータパケット501を送信する。
ACK応答パケット502に記載されるスリープ時間設定情報702を抽出する。
スリープ時間設定情報702を基に、スリープ時間を設定する。
スリープモードへ遷移する。
定期的にクロック204を参照し、アクティブモードへ遷移する時刻であるか判定する。
アクティブモードへ遷移する時刻であると判定した場合は、アクティブモードへ遷移する。
データパケット501の送信先を集約無線装置4−aから集約無線装置4−bへ変更する。
図11は本実施例1における集約無線装置4-aの一連の動作について示している。これらの動作は、制御部301が、記録部302、入出力インタフェース303、クロック304、無線通信部305を制御することにより動作する。
集約無線装置4-aの制御部301は、データ要求パケット500を送信する時刻であるかクロック304で判定する。
集約無線装置4-aの無線通信部305から、不特定の端末無線装置3に向けてデータ要求パケット500を送信する。
端末無線装置3からデータパケット501を受信したか判定する。
端末無線装置3からデータパケット501を受信した場合は、クロック304により受信時刻を取得する。受信時刻は、パケット受信時刻情報601として記録部302に記録される。
パケット受信通知信号800を生成した後、データ処理装置5にパケット受信通知信号800を通知する。
データ処理装置5から通知確認信号900を受信する。ここで、通知確認信号900とは、端末無線装置3の間欠動作の設定情報であるスリープ時間設定情報702が記載された信号である。
受信した通知確認信号900からスリープ時間設定情報702を抽出した後、ACK応答パケット502を生成する。無線通信部305から端末無線装置3に向けてACK応答パケット502を送信する。
図12は本実施例1におけるデータ処理装置5の一連の動作について示している。これらの動作は、制御部401が、データベース402、入出力インタフェース403、列車速度入手部404、入力部405、間欠周期推測部406の各機能を制御することにより動作する。
データ処理装置5は、集約無線装置4からパケット受信通知信号800の通知を受けるまで待機する。ここでパケット受信通知信号800とは、集約無線装置4がデータ処理装置5にデータパケット501を受信した旨を通知するための信号である。図6は、パケット受信通知信号800の構成を示している。図6に示すとおり、パケット受信通知信号800は、データパケット501の送信元である端末無線装置3の無線局ID601、計測番号602、計測データ603、パケット受信時刻情報601から構成される。
集約無線装置4からパケット受信通知信号800を受信した場合、パケット受信通知信号800の無線局ID601、計測番号602、計測データ603を抽出し、これらをデータベース402に蓄積する。
パケット受信通知信号800からパケット受信時刻情報601を抽出し、さらに列車速度入手部404から現時点の列車速度9を取得する。
スリープ時間設定情報702を記載した通知確認信号900を生成した後、集約無線装置4に送信する。
上記実施例1の構成では、図1に示すとおり集約無線装置4とデータ処理装置5が分離されているが、集約無線装置4内にデータ処理装置5の機能があっても良い。
上記実施例1の構成では、列車1に搭載する集約無線装置4−aと集約無線装置4−bの離隔距離を、少なくとも端末無線装置3と集約無線装置4との通信可能距離より離隔することにより集約無線装置同士のパケットの衝突を避けるようにした。また、最初に端末無線装置と集約無線装置4−aが通信を行なわせ、端末無線装置と集約無線装置4−aが通信を行なうことが不可能となった場合、続けて端末無線装置と集約無線装置4−bで通信することにより、より確実なデータ通信を行なうことが可能となった。
実施例2では、端末無線装置3に集約無線装置間距離8と列車速度9を伝達することにより、端末無線装置3自身が集約無線装置4-bと通信が不可となってから集約無線装置4-aと通信可能となるまでの時刻を推定する方法について記す。
端末無線装置3の構成を図13に示す。図13に示すとおり、端末無線装置3は、制御部201、記録部202、計測部203、クロック204、無線通信部205、センサ206、間欠周期推測部1301から構成される。記録部202、計測部203、クロック204、無線通信部205、センサ206に関しては、実施例1で記した機能と同様の機能であでるので説明を省略する。
制御部201は、記録部202、計測部203、クロック204、無線通信部205、センサ206、間欠周期推測部1301を制御する機能を有する。
間欠周期推測部1301は、ACK応答パケット1500に記載される列車速度情報1501、集約無線装置間距離情報1502から端末無線装置3のスリープ時間を決定する。(ACK応答パケット1500の詳細は後述)
間欠周期推測部1301は、列車速度9と集約無線装置間距離8(集約無線装置4-aと集約無線装置4-bの間の距離)から、集約無線装置4-aと通信が不可となってから集約無線装置4-bと通信可能となるまでの時刻を推測する機能を有する。ここでスリープ時間Tの推測式例は式1と同じである。
集約無線装置4は、上記実施例1で記したものと同一の構成であるから省略する。
データ処理装置5の構成を図14に示す。図14に示すとおりデータ処理装置5は、制御部401、データベース402、入出力インタフェース403、列車速度入手部404、入力部405から構成される。データ処理装置5は、制御部401、データベース402、入出力インタフェース403、列車速度入手部404、入力部405の各機能は、上記実施例1と同様であるので省略する。
集約無線装置4の通信可能距離内に端末無線措置3の有無を確認するために、周期的に集約無線装置4が端末無線装置3に向けて送信する。データ要求パケット500を受信した端末無線装置3は、データ要求パケット500の送信元である集約無線装置4にデータパケット501を返答する。データ要求パケット500の構成は、実施例1と同様であるため説明を省略する。
データパケット501は、端末無線装置3が計測した鉄道電気設備2の状態を集約無線装置4へ無線伝送するために用いられる。データパケット501の構成は、上記実施例1と同様であるため説明を省略する。
データパケット501を受信した集約無線装置4-aは、データ処理装置5へパケット受信通知信号800を通知する。パケット受信通知信号800の構成は、上記実施例1と同様であるため説明を省略する。
集約無線装置4-aが送信したパケット受信通知信号800を受信したデータ処理装置5は、計測データ603をデータベース402へ蓄積した後、集約無線装置4-aに通知確認信号1600を返答する。通知確認信号1600の構成を図16に示す。図16に示すとおり、通知確認信号1600は、端末無線装置3の無線局ID601、集約無線装置4-bの無線局ID701、列車速度情報1501、集約無線装置間距離情報1502から構成される。
通知確認信号1600を受信した集約無線装置4-aは、ACK応答パケット1500を端末無線装置へ伝達する。
図17は端末無線装置3の一連の動作について示している。これらの動作は、制御部201が、記録部202、計測部203、クロック204、無線通信部205、センサ206、間欠周期推測部1301の各機能を制御することにより行われる。
制御部201は、クロック204から時刻情報を読み込み、鉄道電気設備2の状態を計測する時刻であるか判定する。ここで、予め決められた計測する時刻であると判定した場合、計測部203に計測指示を通知する。
計測部203は、センサ206を用いて鉄道電気設備2の状態を計測する。ここで計測結果は、計測データ603として記録部202に記録される。
制御部201は計測番号602の更新を行なう。計測番号602は、記録部202に記録される。ここで計測番号602とは、端末無線装置3が鉄道電気設備2の状態を計測する度に割り振られる識別番号である。計測番号602により、いつ計測した計測データ603なのかを把握することができる。
集約無線装置4が送信するデータ要求パケット500を受信したしたかどうか判定する。
データ要求パケット500を受信したと判定した場合は、データ要求パケット500から集約無線装置4の無線局IDを抽出し、送信元の集約無線装置4へデータパケット501を返答する。
集約無線装置4からACK応答パケット1500を受信したかどうか判定する。
ACK応答パケット1500を受信したと判定した場合は、続けて送る計測データ603があるかどうか判定する。続けて送る計測データ603がある場合は、データパケット501を送信する。
ACK応答パケット1500に記載される列車速度情報1501、集約無線装置間距離情報1502を抽出する。
間欠周期推測部1301により、スリープ時間を推測する。ここで間欠周期推測部1301は、列車速度情報1501、集約無線装置間距離情報1502からスリープ時刻を推測する。
スリープ時間をセットする。
定期的にクロック204を参照し、アクティブモードへ遷移する時刻であるか判定する。
アクティブモードへ遷移する時刻であると判定した場合は、アクティブモードへ遷移する。
データパケット501の送信先を集約無線装置4−aから集約無線装置4−bへ変更する。
図18は本実施例2における集約無線装置4の一連の動作について示している。これらの動作は、制御部301が、記録部302、入出力インタフェース303、クロック304、無線通信部305を制御することにより行われる。
制御部301は、データ要求パケット500を送信する時刻であるかクロック304で判定する。
無線通信部305からデータ要求パケット500を送信する。
集約無線装置4と通信可能距離内に端末無線装置3がある場合、データ要求パケット500を受信した端末無線装置3はデータパケット501を返答する。そこで集約無線装置4は、端末無線装置3からデータパケット501を受信したか判定する。
端末無線装置3からデータパケット501を受信した場合は、クロック304により受信時刻を取得する。受信時刻は、パケット受信時刻情報601として記録部302に記録される。
パケット受信通知信号800を生成した後、データ処理装置5にパケット受信通知信号800を通知する。ここでパケット受信通知信号800とは、集約無線装置4がデータ処理装置5にデータパケット501を受信した旨を通知するための信号である。
データ処理装置5から通知確認信号1600を受信する。ここで、通知確認信号1600とは、端末無線装置3の間欠動作の設定情報であるスリープ時間設定情報702が記載された信号である。
受信した通知確認信号1600からスリープ時間設定情報702を抽出した後、ACK応答パケット502を生成する。無線通信部305から端末無線装置3に向けてACK応答パケット502を送信する。
図19は本実施例2におけるデータ処理装置5の一連の動作について示している。これらの動作は、制御部401が、データベース402、入出力インタフェース403、列車速度入手部404、入力部405、間欠周期推測部406の各機能を制御することにより動作する。
データ処理装置5は、集約無線装置4からパケット受信通知信号800の通知を受けるまで待機する。
集約無線装置4からパケット受信通知信号800を受信した場合、パケット受信通知信号800の無線局ID601、計測番号602、計測データ603を抽出し、データベース402に蓄積する。
通知確認信号1600を生成した後、集約無線装置4に送信する。
以上の実施例2の構成では、図1に示すとおり集約無線装置4とデータ処理装置5が分離されているが、しかしながら、本発明ではこれに限定されることなく、集約無線装置4内にデータ処理装置5の機能があっても良い。
603…計測データ、701…集約無線装置4-bの無線局ID、702…スリープ時間設定情報、800…パケット受信通知信号、801…パケット受信時刻情報、900…通知確認信号、1301…間欠周期算出部、1500…ACK応答パケット、1501…列車速度情報、1502…集約無線他装置間距離情報。
Claims (2)
- 車両の移動路に沿って設けられたセンサと接続されている端末無線装置と、車両に搭載する複数の集約無線装置とデータ処理装置とを備え、前記端末無線装置がセンサ計測したデータを前記集約無線装置のいずれかまたは全てに無線伝送するようになした列車無線システムにおいて、
前記端末無線装置は少なくとも、
センサを用いて鉄道電気設備の状態を計測する計測部と、
前記計測部で得られた計測データを含む無線パケットを前記集約無線装置に送信する無線部と、
計測時刻かどうかを判定するためのタイマーを備え、もって、前記端末無線装置は前記タイマーにより定期的なスリープ期間と起動期間の繰り返し動作が可能なようになし、
前記集約無線装置は少なくとも、
前記端末無線装置が起動期間に送信した前記無線パケットを受信する無線部と、前記集約無線装置と前記データ処理装置間でパケットデータの送受信を行なうインタフェースを備え、
前記データ処理装置は少なくとも、
前記集約無線装置と前記データ処理装置間で前記パケットデータの送受信を行なうインタフェースと、前記計測データを蓄積するデータベースを備え、もって、前記端末無線装置が送信する前記無線パケットを、列車の異なる位置に搭載した複数の前記集約無線装置で受信するようになし、
少なくとも、列車の異なる位置に第1の集約無線装置と第2の集約無線装置を搭載し、
前記第1の集約無線装置と前記第2の集約無線装置の設置間距離は、少なくとも前記集約無線装置と前記端末無線装置の通信可能距離より離隔したものであって、
列車走行時に前記端末無線装置が列車搭載の進行方向前部の前記第1または第2集約無線装置のいずれかと通信試行時に、前記端末無線装置と列車搭載の進行方向前部の前記第1または第2集約無線装置との通信が不成立の場合は、以後に、前記端末無線装置をスリープ期間を経て、スリープ状態からアクティブ状態に遷移させ、他の列車搭載進行方向後部の前記第1または第2集約無線装置と通信可能なようにして、前記端末無線装置から列車搭載のいずれかの前記集約無線装置へデータ送信を行なうことを特徴とする列車無線システム。 - 前記請求項1に記載の列車無線システムにおいて、
前記端末無線装置は、前記第1または第2集約無線装置との通信が不成立となった場合は、以後に、前記第1集約無線装置と前記第2集約無線装置の距離を列車速度で除した期間内に設定したスリープ期間を経て、スリープ状態からアクティブ状態に遷移させ、前記第1集約無線装置または第2集約無線装置との通信可能とすることを特徴とする列車無線システム。
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