JP5805284B2 - 冷蔵庫 - Google Patents
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Description
このような冷蔵庫において、庫内に収納物が多い状態で扉を開けて新たに収納物を投入すると、予め収納されていた収納物が妨げとなって冷却風が新たな収納物に届きにくくなり、新たな収納物がなかなか冷却されず品質が低下するおそれがあった。
そして、冷風吹出口と庫内温度センサとが近接して設置されている場合、庫内温度センサ付近の空気は冷えやすいことから、庫内が十分に冷却されていると判断されやすくなる。このため、新たな収納物が十分に冷えていないにもかかわらず、十分に冷却されていると判断されて冷風の吹き出しが抑制され、庫内室内の平均温度が高くなるおそれがあった。
また、冷風吹出口と庫内温度センサとが遠く離れて設置されている場合、庫内温度センサ付近の空気は冷えにくいことから、庫内が十分に冷却されていないと判断されやすくなる。このため、庫内は全般的に冷却されているにもかかわらず、冷風が連続して吹き出され、冷風吹出口付近の収納物が凍結する場合があった。
このような課題が存在するため、庫内室内の収納物を検出する技術が提案されている。
また、「1個または複数個有する冷蔵庫外内光センサ37aによって冷蔵庫内光センサの該当する周囲の庫内収納物を検知する。検知方法は庫内収納物などにより冷蔵庫内光センサa付近に庫内収納物などによって光を遮断して影が生じているか否かを冷蔵庫内光センサaによって判断することによって行われる」ことが考案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、第2の目的は、検知した収納物の量や位置に応じて、収納物を高品質な状態で保存することのできる冷蔵庫を得るものである。
(冷蔵庫100の構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫100の構成を示す図であり、図1(A)は上から見た場合の図、図1(B)は横から見た場合の図である。図1において、冷蔵庫100は、区画されて独立した複数の庫内室を備える。庫内室としては、最上部に設けられ扉11を備えた冷蔵室10と、冷蔵室10の下方に配置され引き出し扉31を備えた切替室30と、切替室30の下方に配置され引き出し扉33を備えた野菜室32と、野菜室32の下方に配置され引き出し扉35を備えた冷凍室34とを備える。扉11には、冷蔵庫100の各庫内室の冷却温度の設定を行う操作パネル、各庫内室の冷却状態などの各種情報を表示する表示パネル、各庫内室の冷却情報などの各種情報を音声出力する音声出力装置などを備えた正面パネル12を備える。
冷蔵庫100の背面側には、各庫内室を冷却するための冷却機構として、コンプレッサー21と、熱交換器22と、冷気送風ファン23と、背面冷風路24と、冷風吹出口25と、制御装置16とを備える。
制御装置16は、制御回路やその動作プログラムを格納した記憶装置などを備え、冷蔵庫100の動作を制御する。
コンプレッサー21、熱交換器22により作り出された冷気は、冷気送風ファン23によって送風され、背面冷風路24を通って、冷風吹出口25から各庫内室へと吹き出される。制御装置16は、コンプレッサー21の出力や冷気送風ファン23の送風量を制御することにより、各庫内室が設定された温度に維持されるよう制御する。なお、制御装置16、コンプレッサー21、熱交換器22、冷気送風ファン23、背面冷風路24、及び冷風吹出口25を、冷却機構20と総称する。
冷蔵室10は、扉11の開閉状態を検知する扉開閉検知スイッチ13と、扉11の内側に設けられたドアポケット14と、冷蔵室10内を複数に仕切る棚15a、15b(棚15と総称する場合がある)とを備える。そして、図1に示すように食品などの収納物18を収納可能となっている。
さらに、冷蔵室10は、1又は複数の光源1と、1又は複数の光センサ2と、冷蔵室10内の空気温度を検出する空気温度センサ3と、冷蔵室10内の空気を攪拌する庫内攪拌ファン4とを備える。
光源1は、蛍光灯、LED、エレクトロルミネッセンスなどの任意の光発生方式により光を発する。発する光の波長域としては、紫外、可視、赤外など、いずれの波長域であってもよい。本実施の形態1及び後述する実施の形態において、1又は複数の光源1の集合体全体が、本発明の光源部に相当する。
光センサ2は、光源1から発せられる光を検知する装置であり、フォトダイオード、光電子増倍管など、任意の方式のものを用いることができる。本実施の形態1及び後述する実施の形態において、1又は複数の光センサ2の集合体全体が、本発明の光センサ部に相当する。
図3は、本実施の形態1に係る冷蔵庫100の機能ブロック図である。図1、図2と同一の構成要素には同一の符号を付している。制御装置16は、扉開閉検知スイッチ13から扉11の開閉状態を取得するとともに空気温度センサ3から冷蔵室10内の空気温度を取得し、冷蔵室10内が設定された温度に維持されるよう、予め記憶されたプログラムにしたがって冷却機構20を制御する。なお、冷却機構20を制御するとは、コンプレッサー21の出力、冷気送風ファン23の送風量、冷風吹出口25の開閉度合いなど冷却機構20の構成要素の運転状態を制御することをいう。
また、制御装置16は、光源1を点灯制御して光センサ2が受光する受光強度に基づいて収納物18の収納状態を検出し、この結果に基づいて冷却機構20の制御を行う。
また、制御装置16は、各庫内室の冷却状態に関する情報や、故障に関する情報、検知した収納物に関する情報などを、正面パネル12、あるいは、光源1の点滅動作などにより出力する。例えば、光源1が複数設けられている場合には、扉11を開放した時に、収納物が過剰に存在している箇所の近傍に設けられている光源1を点滅させることができる。さらに、故障時には、光源1の照明強度や点滅周期を変えて点滅させて異常報知を行うこともできる。
図4は、冷蔵室10のメイン処理を示すフローチャートである。
扉開閉検知スイッチ13により扉11が所定時間以上開放されていることを検知すると(S101)、扉11が閉鎖されるまでの間は(S102のNo)、庫内視認用照明モードで動作する(S106)。庫内視認用照明モードでは、冷蔵室10内の照明用光源(図1には図示せず)を点灯させて、冷蔵室10内の視認性を高める。
扉11が閉鎖されると(S102のYes)、冷蔵室10内の収納物の量や位置を検知する収納物検知処理を行う(S103)。収納物検知処理の詳細は後述する。
そして、ステップS103で検出した収納物の量や位置と、空気温度センサ3による検出温度に基づいて、冷蔵室10内の冷却制御を行う(S104)。収納物が多いと判定された場合、新たに投入された未冷却の収納物に冷却風が供給されない状態となるのを回避するため、庫内室の冷気導入量を増やす、冷気温度を低下させる、庫内攪拌ファン4により庫内空気を攪拌する、などの処理を行う。このようにすることで、未冷却の収納物の冷却を促進することができる。また、収納物が少ないと判定された場合には、冷気導入量を少なくする省エネ運転を行う。このようにすることで、エネルギー消費量を削減することができる。冷蔵室10内の空気温度に加えて収納物の量や位置に関する情報を併せて用いて冷却制御を行うことにより、冷蔵室10内をより最適な冷却状態に維持することができる。
次に、図4のステップS103で示した収納物検知処理の詳細を説明する。
図5は、収納物検知処理を示すフローチャート、図6は収納物検知処理を説明する冷蔵室10内を横から見た模式図であり、光源1、光センサ2、棚15、収納物18、空気温度センサ3、及び光源1から光センサ2に至る光路を主に示している。図6(A)は収納物量が少ない場合、図6(B)は収納物量が多い場合を示している。
なお、図6では、光源1を、光源1j〜光源1mの符号により区別して表記し、光センサ2を、光センサ2a〜光センサ2cの符号により区別して表記している。
図6の例では、光源1jを天井に、光源1kを棚15aの下面に、光源1lを扉11に、光源1mを扉11側の底面に設けている。光センサ2はすべて背面冷風路24側の壁面に設けており、光センサ2aは天井と棚15aの間に、光センサ2bは棚15aと棚15bの間に、光センサ2cは棚15bと底面との間に位置する。空気温度センサ3は、背面冷風路24側の底面に設けられている。冷蔵室10への冷風吹出口25は、棚15aと天井との間であって光センサ2aの上方近くに位置している。
なお、図6において、光源1から光センサ2へと延びる実線矢印は光路を表しており、便宜的に、実線矢印1本を光強度1として説明する。破線矢印は、収納物や棚に反射して僅かに光センサ2で検知される光の光路を表しており、これを便宜上、光強度0.5として説明する。
次に、本実施の形態1に係る収納物検知処理の第1の例を、図5と図6を参照して説明する。
図5において、収納物検知処理を開始すると、制御装置16はすべての光源1j〜光源1mを点灯させる(S111)。そして、制御装置16は、光センサ2が受光強度に基づいて出力する出力値を取得して、冷蔵室10内の収納物を検知する(S112)。
図6(A)に示すように、棚15bに収納物18aが載置された状態を想定する。光源j〜光源1mのすべてを点灯させると、実線矢印で示すように光センサ2a〜光センサ2cに直接至る光路と、破線矢印S1、S2で示すように収納物18や棚15に反射して光センサ2に至る光路が生じる。各光センサの受光強度は、光センサ2a:3、2b:2.5、2c:1.5となり、総計は7である。
また、図6(B)に示すように、棚15a、棚15b、及び底面に収納物18a〜収納物18dが載置されて収納物量が多い状態を想定する。光源1j〜光源1mのすべてを点灯させると、各光センサの受光強度は、光センサ2a:0、2b:1.5、2c:0.5となり、総計は2である。
このように、収納物の量や位置に応じて光センサ2の受光強度が異なるので、収納物が存在しない状態での光センサ2の出力値と、収納物を収納した状態での出力値とを比較することによって、収納物の量を判断できる。例えば、受光強度が小さい場合は、光源1から光センサ2への光路が遮られている、すなわち、収納物量が存在する、と判断できる。
次に、本実施の形態1に係る収納物検知処理の第2の例を、図5と図6を参照して説明する。なお、ここで説明する第2の例では、制御装置16が本発明の光路形成手段に相当する。
前述の第1の例では、ステップS111ですべての光源1j〜光源1mを点灯させたが、この第2の例では、まず、光源1jのみを点灯させる(S111)。そして、光源1jを点灯させたときの光センサ2a〜光センサ2cの受光強度に基づいて、光源1jから光センサ2a〜光センサ2cに至る光路上の収納物を検知する(S112)。続けてステップS113でNoへ進み、光源1kのみを点灯させて(S111)、このときの光センサ2a〜光センサ2cの受光強度に基づいて、光源1b2から光センサ2a〜光センサ2cに至る光路上の収納物を検知する(S112)。同様にして、光源1l、光源1mのみを点灯させて収納物を検知する。すべての光源1j〜光源1mを順次点灯させて収納物の検知を行ったところで収納物検知処理を終了とし(S113)、すべての光源1j〜光源1mを消灯させて(S114)、処理を終了する。
また、最初にすべての光源1を点灯させた状態で光センサ2の出力値を得て、出力値の低い光センサ2をおおよそ特定した上で、その光センサ2へ至る光路を形成する光源1を所定のパターンで点灯させて収納物を検知してもよい。このようにすることで、精度よく収納物を検知することができるとともに、光源1を1つずつ点灯させる場合と比べて短時間で収納物を検知することができる。
次に、本実施の形態1に係る収納物検知処理の第3の例を、図6を参照して説明する。前述の第1の例及び第2の例では、各光センサ2が受光した光の受光強度に応じて収納物を検知していたが、ここで説明する第3の例では、各光センサ2の受光強度に重み付けを行った上で収納物量の判断を行う。
図7に示すように、光センサ2aの出力値に2倍の重み付けを加えた値と、光センサ2b、光センサ2cの出力値に基づいて、収納物の検知を行う。第1の例で前述したようにすべての光源1j〜光源1mを点灯させて収納物検知を行ってもよいし、第2の例で前述したように光源1j〜光源1mを順次点灯させて収納物検知を行ってもよい。
また、冷蔵室10の扉11を閉めた状態で収納物の検知を行うようにしたので、冷蔵室10の外光の影響がなく、収納物の検知精度を向上させることができる。
収納物の検知においては、複数の光源1を設けることによって本発明の光源部を構成し、光源部から光センサ2へと至る複数の光路を形成した。このように複数の光路を形成したため、広い範囲の収納物を検知でき、収納物の量や位置をより精度よく検知することができる。
本実施の形態2では、収納物検知に関する光源1と光センサ2の構成例を中心に説明する。本実施の形態2は、前述の実施の形態1に適用可能なものである。
図8は、本発明の実施の形態2に係る冷蔵室10aを横から見た場合の構成を示す図である。図8において、前述の実施の形態1と同様の構成要素には同様の符号を付している。また、図8では、光源1を光源1n〜光源1pの符号により区別して表記し、光センサ2を光センサ2d〜光センサ2fの符号により区別して表記している。また、図8では、冷蔵室10a内の冷風の流れを白抜きの矢印で概念的に示している。
光センサ2d〜光センサ2fは、光源1n〜光源1pの光路上であって背面冷風路24側の壁に設置されている。冷風吹出口25a〜冷風吹出口25cは棚15a、15bで仕切られた空間の上方に位置することから、光センサ2d、光センサ2e、光センサ2fはそれぞれ、冷風吹出口25a、冷風吹出口25b、冷風吹出口25cのごく近傍に設置されているといえる。
しかし、収納物18dのように背高のものである場合、収納物18dの上部には棚15bとの間に空間がほとんどない。このため、冷風吹出口25cから吹き出された冷気の流れが滞り、収納物18eのように扉11側に設置されたものを効果的に冷却することができない。
本実施の形態3では、収納物検知に関する光源1と光センサ2の構成例を中心に説明する。本実施の形態3は、前述の実施の形態1に適用可能なものである。また、本実施の形態3において前述の実施の形態1の構成要素と同一又は対応するものには、同一の符号を付している。
以下、光源1と光センサ2の3つの構成例を図9を参照して説明する。
光源1qは、天井方向から略垂直に下方に向かって光照射するようにして、天井に設置されている。棚15aの上面であって光源1qからの光が入射する位置には、反射板5aが設けられている。そして、光センサ2gは、反射板5aが反射した光源1qからの光を受光可能な位置に設けられている。
このように第1の構成例によれば冷風吹出口25aの前方の収納物の有無を検知できるので、収納物が冷風吹出口25aから吹き出される冷気の流れを妨げているか否かを検出できる。
光源1rは、扉11側から背面冷風路24側に向かって光を照射する向きで扉11側に設けられている。光源1rのほぼ正面であって背面冷風路24側の壁面には、光源1rからの光を反射させる反射板5bが設けられている。光センサ2hは、反射板5bが反射した光源1rからの光を受光可能な向きであって光源1rの近傍に設けられている。
このように第2の構成例によれば光源1rが照射した光を反射させる反射板5bを設けたので、光源1rと光センサ2hを同一基板上に設けることができる。このため、前述の実施の形態1と同様の効果を得ることができるほか、光源1rと光センサ2hへの電源などの配線を簡略化することができるという効果も得ることができる。
なお、この第2の構成例は、前述の実施の形態2と組み合わせて用いることも可能である。
光源1sは、背面冷風路24側の壁面に設けられ、背面冷風路24側から扉11側に向かって光が照射される。ここで、光源1sが照射する光は赤外光である。光センサ2iは扉11側に設けられ、光源1sからの光を受光可能な向きで設置されている。光センサ2iは光源1sから照射された光を受光するセンサであるとともに、収納物の輻射熱を検知可能な赤外線式の温度検知センサの機能も備えている。
また、光センサ2iは収納物の温度検知が可能な温度検知センサであって扉11側に設けられているので、扉11側に載置された収納物の温度を検出することができる。そして、光センサ2iが検出した収納物の温度情報を併せて用いて、制御装置16(図9には図示せず)が冷却制御を行う。
新たに庫内に収納される未冷却の収納物は、扉11側(冷風吹出口25cから離れた位置)に載置されることが多く、冷気が行き渡らない場合は冷却不良に陥ることがある。しかし、光センサ2iにより収納物の有無の検知と併せて温度検知も行うことで、冷却不良の収納物が存在するか否かを検出することができる。
なお、この第3の構成例は、前述の実施の形態2と組み合わせて用いることも可能である。
本実施の形態4では、光源1と光センサ2の構成例を説明する。本実施の形態4は、前述の実施の形態1、実施の形態2と組み合わせて用いることができるものである。また、本実施の形態4では、前述の実施の形態1の構成要素と同一又は対応するものには、同一の符号を付している。
本実施の形態5では、光源1の構成例を説明する。本実施の形態5に係る光源1は、前述の実施の形態1〜実施の形態4に適用可能なものである。また、本実施の形態5では、前述の実施の形態1の構成要素と同一又は対応するものには、同一の符号を付している。
光源1は、基板41にLED素子42が実装され、レンズ43で覆われたいわゆる砲弾型のLEDランプである。そして、変角機構44を設けた点に特徴を有する。変角機構44は、砲弾型のLEDランプ全体を、所定角度で首振り回転させて支持固定させる機構であり、本発明の回転機構に相当する。変角機構44によりLEDランプ全体の向きを変えることで、光源1の照射方向を変えることができる。
また、本実施の形態5では、いわゆる砲弾型のLEDランプを例に説明したが、いわゆる表面実装型のLEDランプを用いてもよく、その他の発光方式の光源を用いてもよい。
また、変角機構44の変角角度及び首振り・支持固定の動作を、制御装置16により制御可能とすれば、1つの光源1により複数の光路を形成できる。この場合は変角機構44と制御装置16が本発明の光路形成手段に相当する。
また、本実施の形態5では光源1を首振り可能に構成することにより光源1から光センサ2へ至る複数の光路を設けたが、光センサ2を首振り可能としてもよく、同様の効果を得ることができる。また、首振りのように縦方向に回転させるのみならず、横方向や斜め方向に回転させてもよい。
本実施の形態6では、光源1の構成例を説明する。本実施の形態6に係る光源1は、照射角度を変更可能に構成した点に特徴を有するものである。本実施の形態6で説明する光源1は、前述の実施の形態1〜実施の形態5に適用可能なものである。また、本実施の形態6では、前述の実施の形態1の構成要素と同一又は対応するものには、同一の符号を付している。
光源1は、基板41にLED素子42が実装され、カバー45で覆われたいわゆる表面実装型のLEDランプである。カバー45の表面は、光を反射するあるいは透過させない材料で構成されたスリットカバー46で覆われている。スリットカバー46は光を通過させることのできるスリット46aを有し、スリット46aの幅は変更可能に構成されている。また、スリットカバー46のスリット幅を変更するスリット幅変更機構47を備える。スリット幅変更機構47は、スリットカバー46のスリット46aの幅を所定幅に切り替え、固定するものであり、本発明の照射角度変更機構に相当する。
また、スリット幅変更機構47を制御装置16により制御可能とすれば、1つの光源1により複数の光路を形成できる。この場合は、スリット幅変更機構47と制御装置16が本発明の光路形成手段に相当する。
本実施の形態7では、光源1の構成例を説明する。本実施の形態7に係る光源1は、光源1の正面方向以外にも照射可能としたものであり、前述の実施の形態1〜実施の形態6に適用可能なものである。また、本実施の形態7では、前述の実施の形態1の構成要素と同一又は対応するものには、同一の符号を付している。
光源1は、基板41にLED素子42が実装され、カバー48で覆われたいわゆる表面実装型のLEDランプである。カバー48の表面は、光を反射するあるいは透過させない材料で構成され、スリット49aを有するスリットカバー49で覆われている。LED素子42から発せられた光は、スリット49aを介して外部に照射される。そして、スリット49aから照射された光を反射する反射板50と、反射板50の角度を切り替え・固定する変角機構51を備える。
さらに、変角機構51を制御装置16により制御可能として反射板50の角度を切り替え、図13の光センサ2jへ至る光路、光センサ2kへ至る光路など複数の光路を設けることもできる。この場合は変角機構51と制御装置16が本発明の光路形成手段に相当する。
本実施の形態8では、光源1の構成例を説明する。本実施の形態8で説明する光源1は、前述の実施の形態1〜実施の形態7に適用可能なものである。以下、光源1の2つの構成例を説明する。また、本実施の形態8では、前述の実施の形態1の構成要素と同一又は対応するものには、同一の符号を付している。
図14は、光源1の構成例を示す図であり、光源1を側方から見た場合の模式図である。図14で示す実線矢印P6〜P8は、光の照射方向を模式的に表したものである。
光源1は、基板41にLED素子42が実装され、カバー52で覆われたいわゆる表面実装型のLEDランプである。カバー52は、光を反射するあるいは透過させない材料で構成され、光を通過させる穴52aと光を通過させないマスク部52bが設けられている。なお、本構成例では、穴52aとマスク部52bを有するカバー52が、本発明の光分割部に相当する。
このように第1の構成例によれば、照射方向を特定可能な穴52aとマスク部52bを設けたので、LED素子42は単一の光源でありながら、複数の特定方向を照射することのできる光源1を得ることができる。また、穴52aを1つだけ設ければ、指向性の高い光源1を得ることができる。
図15は、光源1の構成例を示す図であり、光源1を側方から見た場合の模式図である。図15で示す実線矢印P9〜矢印P14は、光の照射方向を模式的に表したものである。
光源1は、基板41にLED素子42が実装され、レンズ53で覆われたいわゆる砲弾型のLEDランプである。レンズ53の内部は、樹脂が封入されていてもよいし、がらんどうでもよい。そして、レンズ53には所定のカットが施されていて、平面部53aと屈折部53bとを有する。なお、本構成例では、平面部53aと屈折部53bとを有するレンズ53が、本発明の光分割部に相当する。
このように第2の構成例によれば、レンズ53にカットを施して平面部53aと屈折部53bとを設けることにより、LED素子42は単一の光源でありながら、複数の特定方向を照射することのできる光源1を得ることができる。また、平面部53aを1箇所だけ設ければ、指向性の高い光源を得ることができる。
本実施の形態9は、前述の図4の冷却制御処理(図4のステップS104)の一例を説明するものであり、冷蔵室内における冷気の循環のし易さを判定して循環が滞っている場合にはそれを解消するための処理を行う。本実施の形態9は、前述の実施の形態1〜実施の形態8と組み合わせて用いることができるものである。また、本実施の形態9では、前述の実施の形態1の構成要素と同一又は対応するものには、同一の符号を付している。
そして、冷風吹出口25から吹き出された冷気は、収納物18aにより扉11側への循環が妨げられ、矢印Vに示すように冷蔵室10内の背面冷風路24側の隙間などを伝って底面方向に流れて空気温度センサ3に到達する。このように冷風吹出口25から吹き出された冷気は、冷蔵室10内を循環せずショートカットして空気温度センサ3に到達する。この結果、空気温度センサ3は、庫内全体を冷却していないために温度が低い状態のままである冷気Vの温度を検出することとなる。このように空気温度センサ3は低温状態を検出するから、この検出値を取得した制御装置16は、冷蔵室10内が十分に冷却されたものと判断して冷風停止運転を行うこととなる。
このとき、未冷却の収納物19が扉11側に収納されていると、冷風が行き渡らない上に冷風停止運転となるため、未冷却の収納物19は冷却不良となって品質が低下する可能性がある。
そこで、本実施の形態9では、収納物の検知結果と空気温度センサ3の検出温度に基づいて、冷蔵室10e内の冷却不良状態を予測した上でその冷却不良状態に応じて冷蔵室10内の冷却制御を行う。
収納物が過多状態である場合には、冷風吹出口25の付近に収納物があるか否か、判断する(S123)。冷風吹出口25の付近に収納物があるか否かは、例えば前述の実施の形態3の第1の構成例を用いて判断できる。
そこで、凍結回避・省エネ運転モードで冷却運転を行う(S127)。凍結回避・省エネ運転モードでは、冷風吹出口25近傍の収納物の凍結を回避するため、0度以上の冷風を風量を多くして送風するか、あるいは、冷気の送風を停止するとともに庫内攪拌ファン4を動作させて冷気循環を行う。
ここで、庫内攪拌ファン4は、空気を搬送可能な手段であればどのような形態でもよい。また、庫内攪拌ファン4の設置位置についても、攪拌効果が得られる箇所を冷蔵室10の構造等に応じて任意に定めることができる。
冷気がショートサイクルしていなければ(ステップS126のNo)、収納物が多い状態であるとしても冷蔵室10e内は冷気の流れが確保されているといえるので、庫内温度に応じた冷却制御運転を行う(S122)。
冷気がショートサイクルしている場合には(ステップS126のYes)、冷風吹出口25付近の収納物が凍るおそれがあるので、凍結回避・省エネ運転モードで冷却運転を行う(S127)。
そして、所定時間の間は、ステップS125からステップS127の処理を繰り返す(S128)。
故障であれば、冷蔵庫100の正面パネル12を用いてユーザーに故障を報知する(S130)。故障でない場合は、冷蔵室10内に収納物が多すぎるために冷却不良が生じていると判断し、詰めすぎであることを正面パネル12を用いてユーザーに報知する(S131)。
本実施の形態10は、前述の実施の形態1で説明した光源1の変形例に関するものであり、ここで説明する光源を光源1yと称することとする。
光源1yは、可視光を含む光を照射するものであり、冷蔵室10内の収納物を視認するための庫内照明用光源としても用いる。すなわち、前述の図4における庫内視認用照明モード(S106)で動作する際に、この収納物検知用の光源1yを点灯させるのである。
光源1yは、概ね扉11側に配置するとともに、その照射方向を背面冷風路24の方向に向ける。そして、光源1yから照射された光を受光可能とするため、光センサ2の受光部を概ね扉11側に向ける。これにより光源1yから光センサ2に至る光路を形成できる。そして、実施の形態1で前述したようにして収納物の検知を行うことができる。
Claims (5)
- 開閉可能な扉を有する庫内室と、
前記庫内室を冷却する冷却機構と、
前記庫内室内に光を照射する光源部と、
前記光源部により照射される光を検知可能な光センサ部と、
前記光源部に光を照射させ、前記光センサ部が検知した光検知情報に基づいて前記庫内室内の収納物の量を検出する制御部とを備え、
前記光源部は、前記庫内室の壁面に設けられ、
前記光センサ部は、前記庫内室の壁面に設けられ、
前記制御部は、
前記光源部を照射させ、前記照射させたときに前記光センサ部が検知した光検知情報に基づいて前記庫内室内の収納物の量を検出し、前記収納物の量に基づいて前記庫内室に吹き出される冷気量を制御し、前記庫内室内の収納物の量の変化を検出する
ことを特徴とする冷蔵庫。 - 前記制御部は、
前記収納物の量が少ないとき、前記冷却機構の冷却性能を低下させた省エネ運転を行い、
前記省エネ運転を行っているときに前記扉が開放され、前記扉が開放された後に前記扉が閉鎖されると、前記扉の開放時間に基づいて、前記庫内室に吹き出される冷気の吹き出し時間及び前記庫内室に吹き出される冷気量を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記制御部は、
前記光源部を光照射させ、前記照射させたときに前記光センサ部が検知した光検知情報に基づいて前記庫内室内の収納物の位置を検知する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷蔵庫。 - 前記庫内室内の空気温度を検知する温度検知センサを備え、
前記制御部は、
前記庫内室内の収納状態と、前記温度検知センサの検知温度と、に基づいて、前記冷却機構を制御する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記扉に設けられる正面パネルを備え、
前記制御部は、
前記庫内室の冷却状態に関する情報、故障に関する情報、及び前記庫内室内の収納物に関する情報のうち少なくとも一つの情報を、前記正面パネルに表示し又は前記光源部を点滅させて報知する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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