添付図面を参照して、本発明による携帯端末、ファイル配信システム、ファイル配信方法、およびファイル配信プログラムを実施するための形態を以下に説明する。
(本発明の第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態は、アクセス回線として携帯電話網と無線LANとの2種類の回線を利用する。
図1を参照すると、本実施形態に係るファイル配信システムは、携帯端末1と、配信装置2と、移動体基地局3と、アクセスポイント4と、インターネット5を含む。
配信装置2は、通信部21、制御部22、及びファイル蓄積部23を備える。
ファイル蓄積部23は、ハードディスクやフラッシュメモリ(不揮発性メモリ)であり、管理テーブル231、及びファイル232が記録される。図1ではファイル蓄積部23に記録されているファイルを1つしか示していないが、ファイル数はこれに限られるものではない。
管理テーブル231は、ファイル蓄積部23に蓄積されているファイル毎のエントリを有している。また、各エントリは、ファイル名、サイズ、配信開始日、配信終了日、配信時間帯、回線種別、および取得状況で構成される。なお、必要に応じて、各エントリの項目は、省略される項目があっても、他に追加される項目があってもよい。また、以下の説明では管理テーブル231に記録されている情報をまとめてポリシーと呼ぶ場合がある。
図2は管理テーブル231の内容例を示す図である。同図を参照すると、各エントリは、ファイル名2311、サイズ2312、配信開始日2313、配信終了日2314、配信時間帯2315、回線種別2316で構成される。なお管理テーブル231の各エントリは、配信装置2の管理者が、ファイル蓄積部23にファイル232を登録する際に、ファイル232の登録とあわせて設定してもよいし、ファイル232の登録をもとに、制御部22が自動的にファイル名2311やサイズ2312などを登録してもよい。更に、サイズ2312が入力されることで、既定の閾値を基準に配信時間帯2315や回線種別2316が決定されて入力されてもよい。また、ファイル232は、動画ファイル、静止画ファイル、アプリケーションファイルなどの各種ファイルである。
ファイル名2311は、ファイルを一意に識別するためのIDである。あるファイルに対して、配信時間帯と回線種別との組み合わせが複数存在する場合は、管理テーブル231上に同じファイル名のエントリを複数作成しても良い。
サイズ2312は、当該エントリに係るファイルのファイルサイズ(kbytes)を示す。
配信開始日2313は、当該エントリに係るファイルの配信開始日を示す。ここに設定された配信開始日より前は、携帯端末1からポリシー要求が送られてきても、配信装置2は当該エントリに係るポリシーは返信しない。
配信終了日2314は、当該エントリに係るファイルの配信終了日を示す。ここに設定された配信終了日より後は、携帯端末1からポリシー要求が送られてきても、配信装置2は当該エントリに関するポリシーを返答しない。
配信時間帯2315は、当該エントリに係るファイルを配信可能な時間帯を示す。なお、配信時間帯2315にANYが設定されているファイルは、配信時間帯に関しては制限のないファイルである。ここで、サイズが大きいファイルは、配信時間帯を通信量が少ない夜間に設定することが望ましい。
回線種別2316は、当該エントリに係るファイルを配信可能なアクセス回線の種別を示す。パラメータとしては、アクセスポイント4を経由するアクセス回線(WLAN;無線LAN)、移動体基地局3を経由するアクセス回線 (Packet;携帯電話網)、回線種別を問わない(ANY)がある。ここで、一般的に無線LANの方が携帯電話網よりも空いている帯域が多いため、サイズの大きなファイルは、回線種別として無線LAN(WLAN)を設定することが望ましい。
通信部21は、インターネット5と通信を行い、制御部21がインターネット5を通じて携帯端末1等と通信できるようにする。
制御部22は、携帯端末1から通信部21を通じて届くポリシー要求に応じて、管理テーブル231の内容を返信する。また、携帯端末1から通信部21を通じて届くファイル要求に応じて、ファイル蓄積部23から該当するファイルの本体を取り出し、通信部21を通じて配信する。なお、ファイル要求が携帯電話網を介して送られてきた場合は、ファイルを携帯電話網を介して配信し、ファイル要求が無線LANを介して送られてきた場合は、ファイルを無線LANを介して配信する。
配信装置2は、コンピュータによって実現可能であり、コンピュータによって実現する場合は、例えば、次のようにする。コンピュータを通信部21および制御部22として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に通信部21および制御部22を実現する。
次に、携帯端末1について説明する。携帯端末1は、制御部11、タイマー/時計部12、パケット通信部13、無線LAN通信部14、ファイル蓄積部15、表示部16、および入力部17を備える。携帯端末1の具体例として、スマートフォン(高機能携帯電話機)やタブレット端末が挙げられる。
ファイル蓄積部15は、ハードディスクやフラッシュメモリ(不揮発性メモリ)であり、管理テーブル151、およびファイル152が記録される。なお、図1ではファイル蓄積部15に記録されているファイル152を1つしか示していないが、ファイル数はこれに限られるものではない。また、ファイル152は、動画ファイル、静止画ファイル、アプリケーションなどの各種ファイルである。
管理テーブル151は、配信装置2が配信対象にしているファイル毎のエントリを有する。各エントリは、ファイル名、サイズ、配信開始日、配信終了日、配信時間帯、回線種別、取得状況で構成される。なお、必要に応じて、各エントリの項目は、省略される項目があっても、他に追加される項目があってもよい。また、以下の説明では、管理テーブル151に記録されている情報をまとめてポリシーと呼ぶ場合がある。
図3は、管理テーブル151の内容例を示す図である。同図を参照すると、管理テーブル151の各エントリは、ファイル名1511、サイズ1512、配信開始日1513、配信終了日1514、配信時間帯1515、回線種別1516、および取得状況1517で構成される。
ファイル名1511は、ファイル151を一意に識別するためのIDである。あるファイルに対して、配信時間帯および回線種別との組が複数存在する場合は、管理テーブル151上に同じファイル名のエントリを複数作成しても良い。
サイズ1512は、当該エントリに係るファイルのファイルサイズ(kbytes)を表す。
配信開始日1513は、当該エントリに係るファイルの配信開始日を示す。前述したように配信装置2は、携帯端末1からポリシー要求が送られてきても、配信開始日前のファイルに係るポリシーは返信しないので、配信開始日になっていないファイルに関するエントリが管理テーブル151上に作成されることはない。
配信終了日1514は、当該エントリに係るファイルの配信終了日を示す。なお、配信終了日を過ぎたファイルに関するエントリは削除される。
配信時間帯1515は、当該エントリに係るファイルを配信可能な時間帯を示す。なお、配信時間帯1515にANYが設定されているファイルは、配信時間帯については制限がないファイルである。
回線種別1516は、当該エントリに係るファイルを転送可能なアクセス回線の種別を示す。パラメータとしては、無線LAN通信部を用いた転送(WLAN)、パケット通信部を用いた転送(Packet)、回線種別を問わないANYがある。
取得状況1517は、当該エントリに係るファイルの取得状況を示す。「0」は未取得、「1」は取得済、「2」は取得不要すなわち当該ファイルを別エントリのポリシーを用いて既に取得済であることを示す。
制御部11は、ポリシー要求処理手段111と、ファイル要求処理手段112と、一覧表示処理手段113と、再生処理手段114とを備えている。上記各手段111〜114は、スマートフォンやタブレット端末にインストールしたアプリケーション(アプリ)をCPU(中央処理装置)で実行することにより実現される。
ポリシー要求処理手段111は、タイマー/時計12から一定間隔などの既定時間ごとに起動され、パケット通信部13または無線LAN通信部14を通じて配信装置2からポリシーを受信してファイル蓄積部15に記録する。また、ポリシー要求処理手段111は、ポリシーをファイル蓄積部15に記録した後、ファイル要求処理手段112を起動する。なお、ポリシー要求処理手段11は、パケット通信部13を経由してインターネット5に接続するアクセス回線(携帯電話網)、および無線LAN通信部14を経由してインターネット5に接続するアクセス回線(無線LAN)の双方を経由してインターネット5と通信可能な場合は、無線LAN通信部14を経由して、携帯電話網のみで通信可能な場合はパケット通信部13を経由して、無線LANのみで通信可能な場合は無線LAN通信部14を経由して通信する(既定の接続条件と呼ぶ。ただし、携帯電話網と無線LANの両方とも通信不可の場合は通信しない)。
ファイル要求処理手段112は、ポリシー要求処理手段111またはタイマー/時計12から起動され、ファイル蓄積部15に格納されているポリシー、現在時刻、および現在接続中もしくは接続可能なアクセス回線種別(例えば、ポリシー要求処理手段111などが通信に利用したアクセス回線にまだ接続中なら、その接続しているアクセス回線、現在未接続なら、既定の接続条件により利用することが決定されたアクセス回線)に基づいてファイルをダウンロードするか否かを決定する。そして、ファイルをダウンロードすると決定した場合は、現在接続中のアクセス回線が存在する場合は、そのアクセスを使用してファイルをダウンロードし、現在接続中のアクセス回線が存在しない場合は、既定の接続条件によって決定した回線種別のアクセス回線を使用してファイルをダウンロードする。
ここで、アクセス回線として携帯電話網および無線LANの双方を利用可能な場合、ポリシー要求処理手段111及びファイル要求処理手段112が無線LANを利用するのは、無線LANは携帯電話網に比較して、空いている帯域が広く、通信速度が速いからである。つまり、無線LANを利用した方が、アクセス回線がボトルネックになり難いからである。
一覧表示処理手段113は、入力部17を通じたユーザ操作により起動し、ファイル蓄積部15に蓄積されているファイルの一覧を表示部16に表示する。
再生処理手段114は、表示部16に表示されているファイルの一覧を用いてユーザが選択したファイルを再生する。
タイマー/時計部12は、ファイル要求処理手段112の時刻取得要求に応答して現在の年月日時分秒を返答する時計動作と、ポリシー要求処理手段111またはファイル要求処理手段112から渡された再スケジューリング要求に含まれている時間が経過したとき、ポリシー要求処理手段111またはファイル要求処理手段112を起動するタイマー動作を行う。また、現在の年月日時分秒は、NTP(Network Time Protocol)等を用いて、常に正確に保たれているものとする。
パケット通信部13は、移動体基地局3と通信を行い、ポリシー要求処理手段111およびファイル要求処理手段112がインターネット5を通じて配信装置2等と通信できるようにする。また、パケット通信部13は、ポリシー要求処理手段111から問い合わせに応答して、移動体基地局3との接続状況、電界強度等を検出し、これらを回答する。
無線LAN通信部14は、アクセスポイント4と通信を行い、ポリシー要求処理手段111およびファイル要求処理手段112がインターネット5を通じて配信装置2等と通信できるようにする。無線LAN通信部14は、ポリシー要求処理手段111からの問い合わせに応答して、アクセスポイント4との接続状況、電界強度等を検出し、これらを回答する。
表示部16は、制御部11から指示された内容を表示する部位であり、LCD等により実現される。入力部17と組み合わせて、タッチパッドにしても良い。
入力部17は、ユーザ操作を制御部11に伝達する部位であり、キー入力部などにより実現される。表示部16と組み合わせて、タッチパッドにしても良い。
移動体基地局3は、携帯端末1とインターネット5を、携帯電話網(HSPA、EDGE、LTEなど)を通じて接続する。
アクセスポイント4は、携帯端末1とインターネット5を、無線LANを通じて接続する。アクセスポイント4は、家庭、オフィス、ホテル、カフェ、電柱などに設置され、数m〜数百mをサービスエリアにする電波を受発信する。なお、無線LANは携帯電話網に比較して、利用可能なエリアが限定される。
インターネット5は、IPアドレスで指定した宛先に、パケット単位でデータを転送できるネットワークである。
次に、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。
先ず、ポリシー要求処理手段111の動作を図4の流れ図を参照して説明する。
ポリシー要求処理手段111は、タイマー/時計部12から起動されると、無線LAN通信部14にアクセスポイント4と接続可能か否かを問い合わせ、接続可能な場合は無線LAN通信部14を介して配信装置2へポリシー要求を送信する。アクセスポイント4と接続不可能な場合は、パケット通信部13に移動体基地局3と接続可能か否かを問い合わせ、接続可能な場合は、パケット通信部14を介して配信装置2へポリシー要求を送信する(ステップS41)。
配信装置2の制御部22は、携帯端末1からポリシー要求が送られてくると、管理テーブル231に記録されているポリシーを携帯端末1へ送信する。制御部22は、配信開始日時前のファイルに関するポリシーは、携帯端末1へ送信しない。
携帯端末1内のポリシー要求処理手段111は、配信手段2から送られてきたポリシーを受信し、管理テーブル151に記録する(ステップS42)。なお、ポリシー要求をパケット通信部13を介して送信した場合は、パケット通信部13でポリシーが受信される。また、ポリシー要求を無線LAN通信部14を介して送信した場合は、無線LAN通信部でポリシーが受信される。
次いで、ポリシー要求手段111は、ステップS42で記録したポリシーに基づきファイル本体を受信するため、ファイル要求処理112を起動する(ステップS43)。
その後、ポリシー要求処理手段111は、一定時間毎などの既定時間毎(例えば、12時間毎)、或いは午前9時と午後1時などの予め定められた時刻毎にポリシー要求処理を実行するため、タイマー/時計部12に対して、上記一定時間を含む再スケジューリング要求を渡す(ステップS44)。これにより、タイマー/時計部12は、上記一定時間後にポリシー要求処理手段111を起動し、ポリシー要求処理手段111は、前述した処理と同様の処理を行う。
次に、図5の流れ図を参照してファイル要求処理手段112の動作を説明する。ファイル要求処理手段112は、ポリシー要求処理手段111、またはタイマー/時計部12から起動されると、ファイル蓄積部15内の管理テーブル151の内容を読み込む(ステップS501)。
次いで、ファイル要求処理手段112は、ステップS501で読み込んだ管理テーブル151のエントリを1つ選択し、選択したエントリの取得状況が「0」(未取得)であるか否かを判定する(ステップS502、S504)。
そして、取得状況が「0」以外の場合(ステップS504がNo)は、ステップS502に戻って、次のエントリを選択する。これに対して、取得状況が「0」の場合(ステップS504がYes)は、ステップS502で選択したエントリに設定されているファイル名のファイルがファイル蓄積部15に格納されているか否かを判定する(ステップS505)。より具体的には、上記選択したエントリに設定されているファイル名と同一のファイル名が設定され、且つ取得状況が「1」になっているか否かに基づいて、上記ファイル名のファイルがファイル蓄積部15に格納されているか否かを判定する。
そして、既に取得していると判定した場合(ステップS505がYes)は、ステップS502で選択したエントリ中の取得状況1517を「0」から「2」(取得不要)に変更した後(ステップS511)、再びステップS502の処理を行う。これに対して、取得していないと判定した場合(ステップS505がNo)は、先ず、タイマー/時計部12に対して時刻取得要求を出力し、次いで、上記時刻取得要求に応答してタイマー/時計部12から渡された現在時刻がステップS502で選択されたエントリにおける配信時間帯1515の範囲内であるか否かを判定する(ステップS506)。
そして、範囲外である場合(ステップS506がNo)は、ステップS502に戻って次のエントリを選択する。これに対して、範囲内である場合(ステップS506がYes)は、ステップS507に進む。
ステップS507では、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との接続状況を問い合わせ、現在接続中のアクセス回線が存在する場合はその回線種別がステップS502で選択されたエントリにおける回線種別1516に合致するか否かを確認し、現在接続中のアクセス回線が存在しない場合は既定の接続条件により決定される回線種別がステップS502で選択されたエントリにおける回線種別1516に合致するか否かを確認する(ステップS507)。
そして、合致しない場合(ステップS507がNo)は、ステップS502に戻って次のエントリを選択する。これに対して、合致する場合(ステップS507がYes)は、現在選択しているエントリ中のファイル名1511を含んだファイル要求を配信装置2へ送信する(ステップS508)。その際、接続中のアクセス回線が存在する場合は、そのアクセス回線を介してファイル要求を配信装置2へ送信し、接続中のアクセス回線が存在しない場合は、ステップS507にて、既定の接続条件に基づいて、決定した回線種別のアクセス回線を介してファイル要求を配信装置2へ送信する。これにより、配信装置2の制御部22は、ファイル蓄積部23から該当するファイル本体を取り出し、携帯端末1へ送信する。
ファイル要求処理手段112はステップS507で確認した現在接続中のアクセス回線を介して、配信装置2から送られてきたファイルを受信し、ファイル蓄積部15に蓄積する(ステップS509)。そして、ファイルの取得に失敗した場合(ステップS509がNo)は、ステップS502に戻って次のエントリを選択する。これに対して、ファイルの取得に成功した場合(ステップS509がYes)は、現在選択中のエントリの取得状況を「0」から「1」(取得済み)に変更し(ステップS510)、その後、ステップS502の処理を行う。
そして、全エントリを選択すると(ステップS503がYes)、ファイル要求処理手段112は、取得状況1517が「0」(未取得)になっているエントリが存在するか否かを判定する(ステップS512)。そして、取得状況=「0」のエントリが存在しない場合(ステップS512がNo)は、ファイル要求処理手段112は、直ちにその処理を終了する。これに対して、取得状況=「0」のエントリが存在する場合(ステップS512がYes)は、一定時間後(例えば30分後)に再びファイル取得を試みるため、タイマー/時計部12に対して上記一定時間を含む再スケジューリング要求を渡し(ステップS513)、その後処理を終了する。これにより、タイマー/時計部12は、上記一定時間後にファイル要求処理手段112を起動し、ファイル要求処理手段112は、前述した処理と同様の処理を行う。
次に、図6の流れ図を参照して一覧表示処理手段113の動作について説明する。
ユーザは、表示部16にファイル一覧画面を表示する場合、入力部17を通じて一覧表示処理手段113を起動する。
一覧表示処理手段113は、起動されると、先ず、ファイル蓄積部15内の管理テーブル151の内容を読み込む(ステップS61)。
その後、ステップS61で読み込んだ管理テーブル151のエントリの1つを選択し、選択したエントリの取得状況1517が「2」(取得不要)であるか否かを判定する(ステップS62、S64)。
そして、取得状況1517が「2」である場合(ステップS64がYes)は、ステップS62に戻って、次のエントリを選択する。これに対して、取得状況1517が「2」以外の場合(ステップS64がNo)は、タイマー/時計部12に対して時刻取得要求を渡し、この要求に応答してタイマー/時計部12から送られてきた現在年月日がステップ62で選択されたエントリにおける配信終了日1514より前であるか否かを判定する(ステップS65)。
そして、現在年月日が配信終了日以降であった場合(ステップS65がNo)は、当該エントリに係るファイルおよび管理テーブル151内の当該エントリを削除する(ステップS66)。その後、上記削除したファイルと同一のファイル名が設定され、且つ所得状況が「2」のエントリが存在するか否かを調べる(ステップS67)。そして、そのようなエントリが存在する場合は削除し(ステップS67がYes、S68)、ステップS62に戻る。
これに対して、配信終了日当日を含めて、配信終了日より前である場合(ステップS65がYes)は、当該エントリに記載されたファイル名、配信終了日、および状態を、ファイル一覧画面161に表示し(ステップS69)、その後、ステップS62の処理を行う。なお当該エントリの取得状況が1(取得済)であった場合は、状態1613には「再生可能」の表示を行う。当該エントリの取得状況が0(未取得)であった場合は、状態1613には「未取得」の表示を行う。
図7は、ファイル一覧画面161の一例を示す図である。ファイル一覧画面161は、ファイル蓄積部15に記録されているファイル毎のエントリを有し、各エントリは、ファイル名1611、配信終了日1612、および状態1613で構成される。
ファイル名1611は、ファイルを一意に識別するためのIDである。今回の例ではファイル名のみ表示しているが、説明、コメント、ファイル種別(動画・静止画、アプリケーションなど)を同時に表示しても良い。
配信終了日1614は、当該ファイルの配信終了日を示す。ここに記載された配信終了日より後は、ファイル一覧画面161に表示されなくなる。
状態1613は、当該ファイルの取得状況を示す。取得状況1517において取得済みであれば再生可能の表示となり、未取得であれば未取得と表示する。取得不要の場合は、ファイル一覧画面161に表示されない。ユーザが再生可能のエントリをタップすると、再生処理手段114が起動して当該ファイルの再生が行われる。
以下、本実施形態に係るファイル配信方法を具体的に説明する。
(ポリシー要求処理手段111の処理)
先ず、ポリシー要求処理手段111が行う処理について説明する。
ここで、配信装置2のファイル蓄積部23には、管理テーブル231の各エントリに係るファイルが既に格納されており、管理テーブル231は図2の例に示すとおりに設定されているものとする。携帯端末1の管理テーブル151には、何も設定されておらず、ファイル蓄積部15には、現時点ではファイルが格納されていないものとする。ポリシー要求処理手段111は、12時間毎にタイマー/時計部12から起動されるようになっているとする。また、ファイル要求処理手段112は、ポリシー不一致のため、ファイルを所得できなかった場合は、30分後にタイマー/時計部12から起動されるようになっているとする。この時点では、携帯端末1は、アクセスポイント4のエリア外に存在し、移動体基地局3を通じた通信のみによりインターネット5と接続されているものとする。また現在日時は2013年3月3日午前1時45分であるものとする。
図8を参照すると、携帯端末1のポリシー要求処理手段111は、タイマー/時計部12から起動されると、パケット通信部13および無線LAN通信部14とインターネット5との間の通信状態を確認する。この時点ではパケット通信部13を通じた通信のみ可能であることから、パケット通信部13、移動体基地局3、インターネット5、通信部21を通じて、配信装置2内の制御部22に対して、ポリシー要求を送信する(図4のステップS41)。
これにより、配信装置2内の制御部22は、管理テーブル231を参照し、管理テーブル231に記載のエントリのうち、配信開始日以降かつ配信終了日以前のエントリを抽出して返答する。ここでは現在日時が「2013年3月3日午前1時45分」であるため、autumn.zipを除くエントリ、すなわち管理テーブル231における上から4件のエントリを抽出し、ポリシー要求処理手段111に回答する。
ポリシー要求処理手段111は、制御部22からポリシーを受信し、管理テーブル151に格納する(ステップS42)。この結果、管理テーブル151は、取得状況を除き図3の例に示す内容が設定される。取得状況については、全てに0(未取得)が設定される。
ポリシー要求処理手段111は、受信したポリシーに基づきファイル本体を受信するため、ファイル要求処理手段112を起動する(ステップS43)。また、ポリシー要求処理手段111は、自手段111を12時間ごとに起動するため、タイマー/時計部12に対して再スケジューリング要求を渡し、12時間後(2013年3月3日午後1時45分頃)に自手段111を起動するよう要求する(ステップS44)。以上の処理により、図8におけるポリシー要求処理手段111の処理が完了する。
(ファイル要求処理手段112の1回目の処理)
制御部11内のファイル要求処理手段112は、ポリシー要求処理手段111から起動されると、ファイル蓄積部15内の管理テーブル151を読み込む(図5のステップS501)。この結果、取得状況を除き図3の例に示す内容を得る。但し、この時点では、取得状況1517は、全エントリで「0」になっている。
ファイル要求処理手段112は、読み込んだ管理テーブル151のエントリを順に選択し、評価する(ステップS502)。先ず、上から1行目のエントリに関して、取得状況1517に着目すると「0」(未取得)が設定されていることから、次に同一ファイルが取得済みか否かの評価を行う(ステップS504、S505)。ここで、1行目のエントリのファイル名winter.movのファイルが蓄積済か否かを評価するが、まだ格納されていない(未取得である)ため、1行目のエントリに関する評価を継続する。
ファイル要求処理手段112は、タイマー/時計部12に対して時刻取得要求を渡し、その結果2013年3月3日午前1時45分と言う回答を得る。この時刻は、1行目のエントリに記載の配信時間帯(午前2時から午前6時)から外れるため、時刻条件不一致となり、1行目のエントリに関する評価を中断し、2行目のエントリについての評価に移る(ステップS506、S502)。
ファイル要求処理手段112は、上から2行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「0」(未取得)が設定されていることから、次に同一ファイルが取得済みか否かの評価を行う。ここで、2行目のエントリに記載されているファイル名winter.movがファイルとして蓄積済か否かを評価するが、まだ格納されていない(未取得である)ため、2行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS504、S505)。
ファイル要求処理手段112は、タイマー/時計部12に時刻取得要求を渡し、その結果2013年3月3日午前1時45分と言う回答を得る。この時刻は、2行目のエントリに記載の配信時間帯(いつでも取得可能;ANY)に合致する為、2行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS506)。
ファイル要求処理手段112は、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との間の接続状況を問い合わせる。この結果、現在はパケット通信により接続中との回答を得る。この結果は、2行目のエントリに記載の回線種別(WLAN)と合致しない為、回線条件不一致となり、2行目のエントリに関する評価を中断し、3行目のエントリについての評価に移る(ステップS507、S502)。
ファイル要求処理手段112は、上から3行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「0」(未取得)が設定されていることから、次に同一ファイルが取得済みか否かの評価を行う。ここで、3行目のエントリに記載されているファイル名spring.jpgがファイル152として蓄積済か否かを評価するが、まだ格納されていない(未取得である)ため、3行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS504、S505)。
ファイル要求処理手段112は、タイマー/時計部12時刻取得要求を渡し、その結果2013年3月3日午前1時45分と言う回答を得る。この時刻は、3行目のエントリに記載の配信時間帯(いつでも取得可能;ANY)に合致する為、3行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS506)。
ファイル要求処理手段112は、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との間の接続状況を問い合わせる。この結果、現在はパケット通信により接続中との回答を得る。この結果は、3行目のエントリに記載の回線種別(ANY)と合致する為、3行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS507)。
ファイル要求処理手段112は、パケット通信部13、移動体基地局3、インターネット5、通信部21を通じて、配信装置2内の制御部22に対して、ファイル要求を送信し、ファイル名「spring.jpg」のファイルを要求する(ステップS508)。
これにより、配信装置2内の制御部22は、ファイル蓄積部23からファイル名「spring.jpg」のファイルを取り出し、通信部21、インターネット5、移動体基地局3、パケット通信部13を通じて、携帯端末1に転送する。
ファイル要求処理手段112は、制御部22からファイル名「spring.jpg」のファイルを受信し、ファイル蓄積部15に記録する(ステップS509がYes)。
ファイル要求処理手段112は、ファイル名「spring.jpg」のファイルの受信および取得が完了したことから、3行目のエントリにおける取得状況を「1」(取得済)に変更し、管理テーブル151を更新する。これにより、3行目のエントリに関する評価が完了したので、次に4行目のエントリについての評価に移る(ステップS510、S502)。
ファイル要求処理手段112は、上から4行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「0」(未取得)が設定されていることから、次に同一ファイルが取得済みか否かの評価を行う。ここで、4行目のエントリに記載されているファイル名summer.apkがファイル152として蓄積済か否かを評価するが、まだ格納されていない(未取得である)ため、4行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS504、S505)。
ファイル要求処理手段112は、タイマー/時計部12に時刻取得要求を渡し、その結果2013年3月3日午前1時46分と言う回答を得る。この時刻は、4行目のエントリに記載の配信時間帯(いつでも取得可能;ANY)に合致する為、4行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS506)。
ファイル要求処理手段112は、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との間の接続状況を問い合わせる。この結果、現在はパケット通信により接続中との回答を得る。この結果は、4行目のエントリに記載の回線種別(WLAN)と合致しない為、回線条件不一致となり、4行目のエントリに関する評価を中断する(ステップS507)。
ファイル要求処理手段112は、管理テーブル151の全てのエントリのチェックが完了したため、最後に再び1行目のエントリから順に取得状況を確認する。この結果、3行目のspring.jpg以外のエントリには0(未取得)が設定されていることから、30分後(2013年3月3日午前2時16分)にファイル要求処理112を起動するよう、タイマー/時計部12に再スケジューリング要求を渡す(ステップS512、S513)。
以上の動作により、図8におけるファイル要求処理手段112による1回目の処理が完了する。
(ファイル要求処理手段112の2回目の処理)
ファイル要求処理手段112は、タイマー/時計部12により、2013年3月3日午前2時16分に起動される。
これにより、ファイル要求処理手段112は、ファイル蓄積部15内の管理テーブル151を読み込む。この結果、取得状況を除き図3の例に示す内容を得る。取得状況については、3行目のspring.jpgのみ「1」、その他エントリについては「0」を得る(ステップS501)。
ファイル要求処理手段112は、読み込んだ管理テーブルのエントリを順に評価する。まず、上から1行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「0」(未取得)が設定されていることから、次に同一ファイルが取得済みか否かの評価を行う。ここで、1行目のエントリに記載されているファイル名winter.movがファイル152として蓄積済か否かを評価するが、まだ格納されていない(未取得である)ため、1行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS501、S502、S504、S505)。
ファイル要求処理手段112は、タイマー/時計部12に時刻取得要求を渡し、その結果2013年3月3日午前2時16分と言う回答を得る。この時刻は、1行目のエントリ中の配信時間帯(午前2時から午前6時)に合致する為、1行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS506)。
ファイル要求処理手段112は、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との間の接続状況を問い合わせる。この結果、現在はパケット通信により接続中との回答を得る。この結果は、1行目のエントリに記載の回線種別(ANY)と合致する為、1行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS507)。
ファイル要求処理手段112は、パケット通信部13、移動体基地局3、インターネット5、通信部21を通じて、配信装置2内の制御部22に対して、ファイル要求を送信し、ファイル名「winter.mov」のファイルを要求する(ステップS508)。
これにより、配信装置2内の制御部22は、ファイル232からファイル名「winter.mov」のファイルを取り出し、通信部21、インターネット5、移動体基地局3、パケット通信部13を通じて、携帯端末1に配信する。
携帯端末1内のファイル要求処理手段112は、制御部22からファイル名「winter.mov」のファイルを受信し、ファイル蓄積部15に記録する(ステップS509)。
ファイル要求処理手段112は、ファイル名「winter.mov」のファイルの受信および取得が完了したことから、1行目のエントリにおける取得状況を「1」(取得済)に変更し、管理テーブル151を更新する。これにより、1行目のエントリに関する評価が完了したので、次に2行目のエントリについての評価に移る(ステップS510、S502)。
ファイル要求処理手段112は、上から2行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「0」(未取得)が設定されていることから、次に同一ファイルが取得済みか否かの評価を行う。ここで、2行目のエントリに記載されているファイル名winter.movがファイル152として蓄積済か否かを評価する(ステップS504、S505)。ここでは既に蓄積済みであることから、2行目のエントリにおける取得状況を「2」(取得不要)に変更し、管理テーブル151を更新する。これにより、2行目のエントリに関する評価が完了したので、次に3行目のエントリについての評価に移る(ステップS511、S502)。
ファイル要求処理手段112は、3行目のエントリは、既に取得状況が「1」(取得済)であるため、4行目のエントリについての評価に移る(ステップS504、S502)。上から4行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「0」(未取得)が設定されていることから、次に同一ファイルが取得済みか否かの評価を行う。ここで、4行目のエントリに記載されているファイル名summer.apkがファイル152として蓄積済か否かを評価するが、まだ格納されていない(未取得である)ため、4行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS504、S505)。
ファイル要求処理手段112は、タイマー/時計部12に時刻取得要求を渡し、その結果2013年3月3日午前2時16分と言う回答を得る。この時刻は、4行目のエントリ中の配信時間帯(いつでも取得可能)に合致する為、4行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS506)。
ファイル要求処理手段112は、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との間の接続状況を問い合わせる。この結果、現在はパケット通信により接続中との回答を得る。この結果は、4行目のエントリに記載の回線種別(WLAN)と合致しない為、回線条件不一致となり、4行目のエントリに関する評価を中断する(ステップS507)。
ファイル要求処理手段112は、管理テーブル151の全てのエントリのチェックが完了したため、最後に再び1行目のエントリから順に取得状況を確認する(ステップS503、S512)。この結果、4行目のsummer.apkに0(未取得)が設定されていることから、タイマー/時計部12に再スケジューリング要求を渡し、30分後(2013年3月3日午前2時46分)に自手段111を起動するよう要求する(ステップS513)。
上記のように、ファイル要求処理手段112による処理は、全てのエントリの取得状況が0(未取得)以外になるまで、30分おきに継続される。
以上の動作により、図8におけるファイル要求処理手段112の2回目の処理が完了する。
(一覧表示処理手段113および再生処理手段114の処理)
図9を参照して、携帯端末1におけるファイル一覧表示処理手段113および再生処理手段114が行う処理について説明する。
ここで、携帯端末1の管理テーブル151は、図3の例に示す設定が行われており、ファイル蓄積部15には、ファイル名「winter.mov」「spring.jpg」が保管されているものとする。この時点では、携帯端末1はアクセスポイント4のエリア外に存在し、移動体基地局3を通じた通信のみによりインターネット5と接続されているものとする。また現在日時は2013年3月3日午前7時45分であるものとする。
ユーザが、入力部17に対して、ファイル一覧画面表示操作(スリープ解除操作など)を行うことにより、一覧表示処理手段113が起動される。
一覧表示処理手段113は、ファイル蓄積部15内の管理テーブル151を読み込む。この結果、図3の例に示す内容を得る(図6のステップS61)。
一覧表示処理手段113は、読み込んだ管理テーブル151のエントリを順に評価する。まず上から1行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「1」(取得済)が設定されていることから、1行目のエントリに関する処理を継続する(ステップS64)。
一覧表示処理手段113は、タイマー/時計部12に対し時刻取得要求を渡し、その結果2013年3月3日と言う回答を得る。この年月日は、1行目のエントリに記載の配信終了日(2013年3月15日)より前であるため、一覧表示処理手段113は、1行目のエントリに記載されたファイル名(Winter.mov)、配信終了日(2013年3月15日)を、ファイル一覧画面161に表示する(ステップS65、S67)。ここで、当該エントリの取得状況が1(取得済)であるので、状態には「再生可能」の表示を行う。これで、1行目のエントリに関する評価を完了し、2行目のエントリについての評価に移る(ステップS62)。
一覧表示処理手段113は、上から2行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「2」(取得不要)が設定されていることから、2行目のエントリに関する処理を終了し、3行目のエントリについての評価に移る(ステップS64、S62)。
一覧表示処理手段113は、上から3行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「1」(取得済)が設定されていることから、3行目のエントリに関する処理を継続する(ステップS64)。
一覧表示処理手段113は、タイマー/時計12の時計に現在の年月日を問い合わせ、この結果2013年3月3日と言う回答を得る。この年月日は、3行目のエントリに記載の配信終了日(2013年3月16日)より前であるため、一覧表示処理手段113は、3行目のエントリに記載されたファイル名(spring.jpg)、配信終了日(2013年3月16日)を、ファイル一覧画面161に表示する(ステップS65、S69)。ここで、当該エントリの取得状況が「1」(取得済)であるので、状態には「再生可能」の表示を行う。これで、3行目のエントリに関する評価を完了し、4行目のエントリについての評価に移る(ステップS62)。
一覧表示処理手段113は、上から4行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「0」(未取得)が設定されていることから、4行目のエントリに関する処理を継続する(ステップS64)。
一覧表示処理手段113は、タイマー/時計部12に時刻取得要求を渡し、その結果2013年3月3日と言う回答を得る。この年月日は、4行目のエントリに記載の配信終了日(2013年3月17日)より前であるため、一覧表示処理手段113は、4行目のエントリに記載されたファイル名(Summer.apk)、配信終了日(2013年3月17日)を、ファイル一覧画面161に表示する(ステップS65、S69)。ここで、当該エントリの取得状況が「0」(未取得)であるので、状態には「未取得」の表示を行う。これで、4行目のエントリに関する評価を完了する。
一覧表示処理手段113は、管理テーブル151に記載の全てのエントリのチェックが完了したため(ステップS63)、一覧表示処理を終了する。この結果、図7の例に示すファイル一覧画面161が表示される。
以上の動作により、図9に示した一覧表示処理手段113の処理が完了する。
(再生処理手段114の処理)
表示部16に図7に示すファイル一覧表示画面161が表示されている間に、ユーザがWinter.movを選択し、入力部17から再生指示を入力する。
これにより、再生処理手段114は、ファイル蓄積部15からファイル名「winter.mov」のファイルを取り出し、表示部16に表示する。
以上の動作により、図9に示した再生処理手段114の処理が完了する。
[第1の実施形態の効果]
本実施の形態によれば、配信装置と複数の携帯端末とを接続する携帯電話網(第1の通信網)および無線LAN(第2の通信網)にファイルの配信に係るトラフィックが集中するのを防止することができる。
その理由は、各々の携帯端末は、配信装置に無線LAN経由で接続し、無線LAN経由よる接続が困難なエリアに存在する場合には携帯電話網経由で配信装置に接続し、かつ、配信装置との接続に使用している通信網の種別と管理テーブル中のファイルの配信に使用する通信網の種別の比較結果に応じて、配信装置に対するファイルの配信要求可否を制御するためである。
[本発明の第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態におけるファイル受信タイミング決定条件に加えて、画面スリープ状態、ファイル蓄積部15の空き容量、電池残量、CPU使用率、電界強度、配信装置2へのRound Trip Time(RTT;往復遅延時間)、携帯端末1の現在位置、携帯端末1の姿勢といった携帯端末1の状態を加味し、ファイル受信タイミングを決定するものである。
図10を参照すると、本実施形態に係るファイル配信システムは、第1の実施形態におけるファイル配信システムと比較して、携帯端末1の制御部11において、ファイル要求処理手段112の代わりにファイル要求処理手段112Aを備え、さらにセンサー18が追加されている点において異なる。
センサー18は、ファイル要求処理手段112Aからの要求に応じて携帯端末1の現在位置を検出して返答するGPSセンサーと、ファイル要求処理手段112Aからの要求に応じて携帯端末1の姿勢(Yaw、Pitch、Roll)を検出して返答するジャイロセンサーの機能を併せ持つセンサーである。
ファイル要求処理手段112Aは、ポリシー要求処理手段111またはタイマー/時計部12から起動される。そして、ファイル蓄積部15に格納されているポリシー、パケット通信部13において取得した移動体基地局3の電界強度およびインターネット5との通信状態、無線LAN通信部14において取得したアクセスポイント4の電界強度およびインターネット5との通信状態、表示部16における画面スリープ状態、ファイル蓄積部15の空き容量、センサー18で検出した携帯端末1の現在位置(例えば、緯度経度)および姿勢、制御部11で管理している携帯端末1の電池残量・CPU使用率・配信装置2へのRTT、その他各種の携帯端末1の状態に応じ、パケット通信部13または無線LAN通信部14を通じて配信装置2からファイルを受信してファイル蓄積部15に蓄積する。
なお、ファイル要求処理手段112Aは、第1の実施形態におけるファイル要求処理手段112と同様に、携帯端末1にインストールしたアプリケーション(アプリ)をCPUで実行することにより実現される。
図11は、ファイル要求処理手段112Aの動作を示す流れ図である。ファイル要求処理手段112Aは、本発明の第1の実施形態におけるファイル要求処理112と比較して、回線条件合致の判定処理(ステップS507)とファイル要求の送信処理(ステップS508)の間に、その他条件合致の判定処理(ステップS110)が追加されている点において異なる。
ステップS110では、無線LAN通信部14において取得したアクセスポイント4の電界強度およびインターネット5との通信状態、表示部16における画面スリープ状態、ファイル蓄積部15の空き容量、センサー18で検出した携帯端末1の現在位置および姿勢、制御部11で管理している携帯端末1の電池残量・CPU使用率・配信装置2へのRTTを調査し、条件に合致する場合はステップS508に進み、合致しない場合はステップS502に戻って次の未取得のエントリを選択する。
図12は、ファイル要求処理手段112AがステップS110で実行する動作の詳細を示す流れ図であり、以下同図を参照してステップS110でファイル要求処理手段112Aが行う動作を詳しく説明する。
ステップS111では、ファイル要求処理手段112Aは、表示部16に画面スリープ状態を問い合わせる。そして、スリープ中である場合はステップS112に進み、スリープ中ではない場合は、ユーザが何らかの操作を行っている可能性が高く、ファイルをダウンロードすると、ユーザが行っている操作に悪影響を与えたり、ダウンロードに失敗する恐れがあるので、ステップS502に戻り、ダウンロードが行われないようにする。また、スリープ中であるか否かの確認を行わないようユーザにより設定されていた場合も、ステップS112に進む。
ステップS112では、ファイル要求処理手段112Aは、蓄積部15に空き容量を問い合わせる。そして、空き容量が受信しようとしているファイルのファイルサイズより大きい場合はステップS113に進み、ファイルサイズ以下の場合はダウンロード中にエラーが発生する可能性が高い為、ステップS502に戻り、ダウンロードが行われないようにする。また、空き容量の確認を行わないようユーザにより設定されていた場合も、ステップS113に進む。
ステップS113では、ファイル要求処理手段112Aは、制御部11において管理している携帯端末1の電池残量を確認する。電池残量が設定された残量閾値より多い場合はステップS114に進み、残量閾値以下である場合は、ファイル受信中に電池残量が低下してダウンロードを完了できなくなる可能性がある為、ステップS502に戻り、ダウンロードが行われないようにする。また、電池残量の確認を行わないようユーザにより設定されていた場合も、ステップS114に進む。なお、上記残量閾値は固定的なものであっても良いし、ダウンロードするファイルサイズに応じて変化するものであってもよい。
ステップS114では、ファイル要求処理手段112Aは、制御部11において管理している携帯端末1のCPU使用率を確認する。そして、CPU使用率が設定された使用率閾値より小さい場合はステップS115に進み、使用率閾値以上である場合は、ファイル受信中にCPU使用率が上昇してダウンロードを完了できなくなる可能性がある為、ステップS502に戻り、ダウンロードが行われないようにする。また、CPU使用率の確認を行わないようユーザにより設定されていた場合も、ステップS115に進む。
ステップS115では、ファイル要求処理手段112Aは、インターネット5との通信に現在利用しているアクセス回線との通信部(パケット通信部13もしくは無線LAN通信部14のいずれか)に対して、移動体基地局3もしくはアクセスポイント4の電界強度を問い合わせる。ここで、電界強度が設定された強度閾値よりも大きい場合はステップS116に進み、強度閾値以下である場合は、正常にファイルを受信できない可能性がある為、ステップS502に戻り、ダウンロードが行われないようにする。また、電界強度の確認を行わないようユーザにより設定されていた場合も、ステップS116進む。なお、電界強度の測定結果は、BSSIDや回線種別ごとに管理し、もし設定された期間(例えば数十秒間)の間に、通信に利用する回線種別やBSSIDが変更になった場合はステップS502へ戻る。
ステップS116では、ファイル要求処理手段112Aは、制御部11において管理している携帯端末1から配信装置2へのRTTを確認する。そして、予め設定された期間(例えば数十秒間)のRTTがすべて設定されたRTT閾値よりも小さい場合はステップS117に進み、RTT閾値以上である場合は、正常にファイルを受信できない可能性がある為、ステップS502に戻り、ダウンロードが行われないようにする。また、RTTの確認を行わないようユーザにより設定されていた場合も、ステップS502に進む。なお、RTTの測定結果は、BSSIDや回線種別ごとに管理し、もし設定された期間(例えば数十秒間)の間に、通信に利用する回線種別やBSSIDが変更になった場合はステップS502に戻る。
ステップS117では、ファイル要求処理手段112Aは、センサー18で検出された携帯端末1の現在位置に基づいて、予め設定された期間(例えば数十秒間)における携帯端末1の移動距離を求める。そして、求めた移動距離が予め定められている距離閾値よりも小さい場合はステップS118に進み、距離閾値以上である場合は、移動中で正常にファイルを受信できない可能性がある為、ステップS502に戻り、ダウンロードが行われないようにする。また、位置の確認を行わないようユーザにより設定されていた場合も、ステップS118に進む。なお、測位はセンサー18のGPSを用いるだけでなく、無線LAN通信部14から得られるアクセスポイントのID(BSSID・ESSID)を用いて行っても良い。
ステップS118では、ファイル要求処理手段112Aは、センサー18で検出された携帯端末1の姿勢に基づいて、予め定められた期間(例えば数十秒間)における携帯端末1の姿勢の変化量を求める。そして、求めた変化量が姿勢閾値よりも小さい場合は、ステップS508に進み、姿勢閾値以上の場合は、ユーザ操作中もしくは移動中のために正常にファイルを受信できない可能性がある為、ステップS502に戻り、ダウンロードが行われないようにする。また、姿勢の確認を行わないようユーザにより設定されていた場合も、ステップS508へ進む。
[第2の実施形態の効果]
本実施形態によれば、配信装置から指示される配信時間帯およびアクセス回線の種別に加えて、携帯端末1の状態(接続中または現在接続可能な回線種別、スリープ状態、ファイル蓄積部の空き容量、電池残量、CPU使用率、電界強度、配信装置2へのRoundTripTime、端末が存在する場所の緯度経度、姿勢)を加味し、ファイルをダウンロードするタイミングを決定するようにしているので、ファイルのダウンロードに失敗する危険性を少なくすることができる。その結果、ファイルの再送回数が減り、アクセス回線の混雑を緩和することがでる。
[本発明の第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態に対して、取得確認ダイアログ162を追加し、さらにポリシー要求時に取得を希望するファイルのファイル名を含んだ速達ポリシー要求を送信することで、ファイル受信タイミングの決定において、配信装置2から指示される配信タイミングおよび携帯端末1の状態に加えて、ユーザの意思を反映可能にするものである。これにより、ユーザの在宅中や在社中など、通信状態が安定しているタイミングでユーザにファイル取得を指示させることで、移動による通信エラー発生を抑制し、回線利用効率を上げることができる。
図13を参照すると、本発明の第3の実施形態に係るファイル配信システムは、第1の実施形態におけるファイル配信システムと比較して、携帯端末1の処理部11において、速達ポリシー要求手段115が追加されている点において異なる。
速達ポリシー要求手段115は、ユーザによってファイル一覧画面161(図7参照)のエントリに内の、状態1613が「未取得」のエントリが選択された場合、図14に示す取得確認ダイアログ162を表示部16に表示する。図14に示すように、取得確認ダイアログ162は、今すぐ取得ボタン1621、およびキャンセルボタン1622を有している。また、取得確認ダイアログ162にはファイルを取得するか否かを問い合わせるメッセージが表示される。いますぐ取得ボタン1621は、配信装置2から配信されるポリシーや携帯端末1の状態に関わらず、配信装置2から直ちにファイルを取得するようユーザが指示を行う為のボタンである。キャンセルボタン1622は、取得確認ダイアログ162の表示を中止し、ファイル一覧画面161に戻るためのボタンである。
また、速達ポリシー要求手段115は、いますぐ取得ボタン1621がユーザによって操作された場合、ユーザによって選択された上記エントリに設定されているファイル名を含んだ速達ポリシー要求を、パケット通信部13または無線LAN通信部14を通じて配信装置2に送信し、この要求に応答して配信装置2から送られてくる上記ファイル名のファイルに関するポリシーに従って管理テーブル151を更新する。
次に、本実施形態の動作について説明する。なお、速達ポリシー要求手段115に関する動作以外は第1の実施形態と同様であるので、ここでは速達ポリシー要求手段115に関する動作だけを説明する。
ユーザは、ファイル一覧画面161において、状態1613が「未取得」になっているファイルの取得を希望する場合、上記ファイルのファイル名が設定されているエントリを選択する。
速達ポリシー要求手段115は、状態1613が「未取得」になっているエントリが選択されると、図15の流れ図に示すように、表示部16に取得確認ダイアログ162を表示する(ステップS151)。ユーザは、ファイルの取得を希望する場合には、いますぐ取得ボタン1621を操作し、ファイル一覧画面161に戻る場合は、キャンセルボタン1622を操作する。
速達ポリシー要求手段115は、キャンセルボタン1622が操作された場合(ステップS152がNo)は、表示部16にファイル一覧画面161を表示する。これに対して、いますぐ取得ボタン1621が操作された場合(ステップS152がYes)は、ユーザが配信を希望するファイルのファイル名(ユーザが選択したエントリに設定されているファイル名)を含んだ速達ポリシー要求を配信装置2へ送信する。その際、無線LANが利用可能な場合は無線LAN通信部14を経由し、無線LANが利用できない場合はパケット通信部13を経由して速達ポリシー要求を送信する(ステップS153)。
配信装置2内の制御部22は、速達ポリシー要求を受信すると、管理テーブル231のエントリ中から、上記速達ポリシー中のファイル名が設定されたエントリを探し出す。該当するエントリが1つ以上ある場合は、そのエントリに設定されているファイル名2311、サイズ2312、配信開始日2313、および配信終了日2314と、配信時間帯=ANY、回線種別=ANYとを含むポリシーを携帯端末1へ送信する。つまり、配信時間帯と回線種別を、管理テーブル231の内容によらずANYとしたポリシーを携帯端末1へ送信する。
速達ポリシー要求手段115は、ポリシーを受信すると、速達ポリシー要求に含ませたファイル名と同一ファイル名が設定されているエントリの内容を、今回受信したポリシーに従って更新する(ステップS154)。
その後、速達ポリシー要求手段115は、ステップS154で管理テーブル151に記録したポリシーに基づきファイル本体を受信するため、ファイル要求処理手段112を起動する(ステップS155)。以上で速達ポリシー115の処理を終了する。
[第3の実施形態の効果]
本実施形態によれば、移動による通信エラー発生を抑制し、回線利用効率を上げることができる。その理由は、取得確認ダイアログ162を追加し、さらにファイル名を指定した速達ポリシー要求115を追加することで、ファイル受信タイミングの決定において、配信装置から指示される配信時間帯および携帯端末1の状態に加えてユーザの意思を反映可能にし、ユーザの在宅中や在社中など、通信状態が安定しているタイミングでユーザにファイル取得を指示させることができるからである。
[本発明の第4の実施形態]
第1〜第3の実施形態では、配信装置から携帯端末にファイルをダウンロードする場合の構成および動作について述べたが、第4の実施形態では逆に、携帯端末から配信装置にファイルをアップロードする場合の構成および動作について述べる。
第4の実施形態は、配信装置から指示される送信タイミングに加えて、携帯端末が自身の状態を加味し、ファイル送信タイミングを決定可能にするものである。
図16を参照すると、本実施形態に係るファイル配信システムは、第1の実施形態における図1に示す構成と比較して、携帯端末1の代わりに、携帯端末6が設置されている点において異なる。
送信端末6は、第1の実施形態における携帯端末1と比較して、制御部11の代わりに制御部61を有し、ファイル蓄積部15の代わりにファイル蓄積部65を有する点において異なる。
ファイル蓄積部65は、ハードディスクやフラッシュメモリ(不揮発性メモリ)であり、管理テーブル651およびファイル652が記録される。なお、図16ではファイルを1つしか図示していないが、ファイル数はこれに限られるものではない。
図17は、管理テーブル651の構成を示す図である。管理テーブル651は、図3に示すファイル管理テーブル151と比較して、取得状況1517の代わりに送信状況6517を有する点において異なる。送信状況6517は、当該エントリに記載されたファイルの転送状況を示す。「0」は未送信、「1」は送信済、「2」は送信不要、すなわち当該ファイルを別エントリのポリシーを用いて既に送信済であることを示す。管理テーブル651の各エントリは、携帯端末6の管理者が、ファイル蓄積部65にファイル652を登録する際に、ファイル652の登録とあわせて設定する。
制御部61は、送信要求処理手段611と、ファイル送信処理手段612とを備える。送信要求処理手段611、ファイル送信処理手段612は、具体的には、スマートフォンやタブレット端末にインストールしたアプリケーション(アプリ)をCPUで実行することにより実現する。
送信要求処理手段611は、タイマー/時計部12から一定間隔ごとに起動され、パケット通信部13または無線LAN通信部14を通じて配信装置2に対してファイル蓄積部65に格納されているファイルのアップロードを要求する。要求の結果として、配信装置2から送信ポリシーを受信し、ファイル蓄積部65に格納する。
ファイル送信処理手段612は、送信要求処理手段611またはタイマー/時計部12から起動され、管理テーブル651に設定されているポリシー、および現在接続中または現在接続可能な回線種別に応じて、ファイル蓄積部15に蓄積されているファイルをパケット通信部13または無線LAN通信部14を通じて配信装置2に対して送信する。
次に、本実施形態の動作について説明する。図18は、携帯端末6の処理部61における送信要求処理手段611の動作を示す流れ図である。
送信要求処理手段611は、タイマー/時計部12から起動されると、管理テーブル651の内容を読み込む(ステップS181)。
送信要求処理手段611は、無線LANが利用可能な場合は無線LAN通信部14を経由して、管理テーブル651の内容を含んだ送信要求を送信し、無線LANが利用できない場合はパケット通信部13を経由して、送信要求を送信する(ステップS182)。この時点では、配信時間帯6515および回線種別6516には何も設定されていない。
配信装置2内の制御部22は、送信要求を受信すると、配信時間帯6515に送信を受付できる時間帯を設定し、さらに回線種別6516に送信を受付できる回線種別を記載し、送信要求処理手段611にポリシーを返答する。
送信要求処理手段611は、制御部22から受信したポリシーで、管理テーブル651に記載の内容を更新する(ステップS183)。
送信要求処理手段611は、管理テーブル651に記録したポリシーに基づきファイル本体を送信するため、ファイル送信処理手段612を起動する(ステップS184)。
その後、送信要求処理手段611は、送信要求処理を一定時間毎(例えば12時間毎)に実行するため、タイマー/時計部12に対して、上記一定時間を含む再スケジューリング要求を渡す(ステップS185)。これにより、タイマー/時計部12は、上記一定時間後に送信要求処理手段611を起動し、送信要求処理手段611は、前述した処理と同様の処理を行う。
次に、図19の流れ図を参照してファイル送信処理手段612の動作を説明する。ファイル送信処理手段612は、送信要求処理手段611、またはタイマー/時計部12から起動されると、ファイル蓄積部65内の管理テーブル651の内容を読み込む(ステップS1901)。
次いで、ファイル送信処理手段612は、ステップS1901で読み込んだ管理テーブル651のエントリを1つ選択し、選択したエントリの送信状況が「0」(未送信)であるか否かを判定する(ステップS1902、S1904)。
そして、送信状況が「0」以外の場合(ステップS1904がNo)は、ステップS1902に戻って、次のエントリを選択する。これに対して、送信状況が「0」の場合(ステップS1904がYes)は、ステップS1902で選択したエントリに設定されているファイル名のファイルを送信済みか否かを判定する(ステップS1905)。
そして、既に送信していると判定した場合(ステップS1905がYes)は、ステップS1902で選択したエントリ中の送信状況6517を「0」から「2」(送信不要)に変更した後、再びステップS1902の処理を行う。これに対して、送信していないと判定した場合(ステップS1905がNo)は、先ず、タイマー/時計部12に対して時刻取得要求を出力し、次いで、上記時刻取得要求に応答してタイマー/時計部12から渡された現在時刻がステップS1902で選択されたエントリにおける配信時間帯6515の範囲内であるか否かを判定する(ステップS1906)。
そして、範囲外である場合(ステップS1906がNo)は、ステップS1902に戻って次のエントリを選択する。これに対して、範囲内である場合(ステップS1906がYes)は、ステップS1907に進む。
ステップS1907では、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との接続状況を問い合わせ、現在接続中のアクセス回線が存在する場合はその回線種別がステップS1902で選択されたエントリにおける回線種別6516に合致するか否かを確認し、現在接続中のアクセス回線が存在しない場合は既定の接続条件によって決まる回線種別がステップS1902で選択されたエントリにおける回線種別6516に合致するか否かを確認する(ステップS1907)。
そして、合致しない場合(ステップS1907がNo)は、ステップS1902に戻って次のエントリを選択する。これに対して、合致する場合(ステップS1907がYes)は、現在接続中のアクセス回線が存在する場合は、そのアクセス回線を通じて、現在接続中のアクセス回線が存在しない場合は、既定の接続条件に基づいて決定した回線種別のアクセス回線を介して、現在選択しているエントリに設定されているファイル名6511のファイルを配信装置2へ送信する(ステップS1908)。
ファイル送信処理手段612は、ファイルの送信に失敗した場合(ステップS1909がNo)は、ステップS1902に戻り、成功した場合(ステップS1909がYes)は、現在選択中のエントリの送信状況を「0」から「1」(送信済)に変更し(ステップS1910)、その後、ステップS1902の処理を行う。
そして、全エントリを選択すると(ステップS1903がYes)、ファイル送信処理手段612は、送信状況6517が「0」(未送信)になっているエントリが存在するか否かを判定する(ステップS1912)。そして、送信状況=「0」のエントリが存在しない場合(ステップS1912がNo)は、ファイル送信処理手段612は、直ちにその処理を終了する。これに対して、送信状況=「0」のエントリが存在する場合(ステップS1912がYes)は、一定時間後(例えば30分後)に再びファイルの送信を試みるため、タイマー/時計部12に対して上記一定時間を含む再スケジューリング要求を渡し(ステップS1913)、その後処理を終了する。これにより、タイマー/時計部12は、上記一定時間後にファイル送信処理手段612を起動し、ファイル送信処理手段612は、前述した処理と同様の処理を行う。
以下、図16〜図20を参照して、本実施形態に係るファイル配信方法を具体的に説明する。
(送信要求処理手段611の処理)
先ず、送信要求処理手段611が行う処理について説明する。
ここで、送信装置6のファイル蓄積部65には、管理テーブル651の各エントリに係るファイルが既に格納されており、管理テーブル651は、配信時間帯6515、回線種別6516、送信状況6517を除いて、図17の例に示すとおりに設定されているものとする。配信時間帯6515および回線種別6516は、この時点では空欄(null)であるとする。また送信状況6517は、全て「0」(未送信)に設定されているものとする。送信要求処理手段611は、12時間ごとにタイマー/時計部12から起動されるようになっているとする。また、ファイル送信処理手段612は、ポリシー不一致のためファイルを送信できなかった場合は、30分後にタイマー/時計部12から起動されるようになっているとする。この時点では、携帯端末6はアクセスポイント4のエリア外に存在し、移動体基地局3を通じた通信のみによりインターネット5と接続されているものとする。また現在日時は2013年3月3日午前1時45分であるものとする。また、配信装置2の管理テーブル231には、何も設定されておらず、ファイル蓄積部23にはファイルが格納されていないものとする。
図20を参照すると、携帯端末6内の送信要求処理手段611は、タイマー/時計部12から起動されると、管理テーブル651の内容を含んだ送信要求を配信装置へ送信する。現時点では、パケット通信部13を通じた通信のみ可能であることから、パケット通信部13、移動体基地局3、インターネット5、通信部21を通じて、配信装置2内の制御部22に対して、管理テーブル231の内容を送信する。
配信装置2内の制御部22は、制御部61から送信された送信要求に対して、送信可能時間帯および回線種別のポリシーを設定し、制御部61に回答する。
送信要求処理手段611は、制御部22からポリシー回答を受信し、管理テーブル651に格納する。この結果、管理テーブル651は、送信状況を除き図17の例に示す内容が設定される。送信状況については、全てに「0」(未送信)が設定される。
送信要求処理手段611は、受信したポリシーに基づきファイル本体を送信するため、ファイル送信処理手段612を起動する。また、送信要求処理手段611は自身を12時間ごとに起動するため、タイマー/時計部12に対して再スケジューリング要求を渡す。以上が送信要求処理手段611の動作である。
(ファイル送信処理手段612の1回目の処理)
ファイル送信処理手段612は、送信要求処理手段611から起動されると、ファイル蓄積部65内の管理テーブル651を読み込む(図19のステップS1901)。この結果、送信状況を除き図17の例に示す内容を得る。送信状況については、全てに「0」(未送信)を得る。
ファイル送信処理手段612は、読み込んだ管理テーブルのエントリを順に評価する。まず上から1行目のエントリに関して、送信状況に着目すると「0」(未送信)が設定されていることから、次に同一ファイルが送信済か否かの評価を行う。ここで、1行目のエントリに記載されているファイル名winter.movが送信済か否かを評価するが、まだ送信されていないため、1行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1905)。
ファイル送信処理手段612、タイマー/時計部12に現在時刻を問い合わせ、この結果2013年3月3日午前1時45分と言う回答を得る。この時刻は、1行目のエントリ中の送信時間帯(午前2時から午前6時)から外れるため、時刻条件不一致となり、1行目のエントリに関する評価を中断し、2行目のエントリについての評価に移る(ステップS1906)。
ファイル送信処理手段612は、上から2行目のエントリに関して、送信状況に着目すると「0」(未送信)が設定されていることから、次に同一ファイルが送信済みか否かの評価を行う。ここで、2行目のエントリに記載されているファイル名「spring.jpg」のファイルが送信済か否かを評価するが、まだ送信されていないため、2行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1904、S1905)。
ファイル送信処理手段612は、タイマー/時計部12に現在時刻を問い合わせ、この結果2013年3月3日午前1時45分と言う回答を得る。この時刻は、2行目のエントリ中の配信時間帯(いつでも取得可能)に合致する為、2行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1906)。
ファイル送信処理手段612は、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との接続状況を問い合わせる。この結果、現在はパケット通信により接続中との回答を得る。この結果は、2行目のエントリに記載の回線種別(ANY)と合致する為、2行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1907)。
ファイル送信処理手段612は、ファイル蓄積部65からファイル名「spring.jpg」のファイルを取り出し、パケット通信部13、移動体基地局3、インターネット5、通信部21を通じて、配信装置2へ送信する(ステップS1908)。これにより、配信装置2の制御部22は、ファイル名「spring.jpg」のファイルをファイル蓄積部23に格納する。
ファイル送信処理手段612は、ファイルの送信が完了したことから、2行目のエントリにおける送信状況を「1」(送信済)に変更し、管理テーブル651を更新する。これにより、2行目のエントリに関する評価が完了したので、次に3行目のエントリについての評価に移る(ステップS1910、S1902)。
ファイル送信処理手段612は、上から3行目のエントリに関して、取得状況に着目すると「0」(未送信)が設定されていることから、次に同一ファイルが送信済みか否かの評価を行う。ここで、3行目のエントリに記載されているファイル名「summer.apk」のファイルがファイル送信済か否かを評価するが、未送信であるため、3行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1904、S1905)。
ファイル送信処理手段612は、タイマー/時計部12に現在時刻を問い合わせ、この結果2013年3月3日午前1時46分と言う回答を得る。この時刻は、3行目のエントリに記載の配信時間帯(いつでも取得可能)に合致する為、3行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1906)。
ファイル送信処理手段612は、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との接続状況を問い合わせる。この結果、現在はパケット通信により接続中との回答を得る。この結果は、3行目のエントリに記載の回線種別(WLAN)と合致しない為、回線条件不一致となり、3行目のエントリに関する評価を中断する(ステップS1907)。
ファイル送信処理手段612は、管理テーブル651の全てのエントリのチェックが完了したため、最後に再び1行目のエントリから順に送信状況を確認する。この結果、2行目のspring.jpg以外のエントリには「0」(未送信)が設定されていることから、30分後(2013年3月3日午前2時16分)にファイル送信処理612を起動するよう、タイマー/時計12に設定を行い、処理を終了する(ステップS1912、S1913)
以上の動作により、図19における1回目のファイル送信処理が完了する。
(ファイル送信処理手段612の2回目の処理)
ファイル送信処理手段612は、2013年3月3日午前2時16分に、タイマー/時計部12から起動される。
ファイル送信処理手段612は、ファイル蓄積部65内の管理テーブル651を読み込む。この結果、送信状況を除き図17の例に示す内容を得る。送信状況については、2行目のspring.jpgのみ「1」、その他エントリについては「0」を得る(ステップS1901)。
ファイル送信処理手段612は、読み込んだ管理テーブル651のエントリを順に評価する。まず上から1行目のエントリに関して、送信状況に着目すると「0」(未送信)が設定されていることから、次に同一ファイルが送信済みか否かの評価を行う。ここで、1行目のエントリに記載されているファイル名「winter.mov」のファイルが送信済か否かを評価するが、まだ送信されていないため、1行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1904、S1905)。
制御部61は、タイマー/時計12の時計に現在時刻を問い合わせ、この結果2013年3月3日午前2時16分と言う回答を得る。この時刻は、1行目のエントリに記載の送信時間帯(午前2時から午前6時)に合致する為、1行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1906)。
ファイル送信処理手段612は、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との接続状況を問い合わせる。この結果、現在はパケット通信により接続中との回答を得る。この結果は、1行目のエントリに記載の回線種別(ANY)と合致する為、1行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1907)。
ファイル送信処理手段612は、ファイル蓄積部65からファイル名「winter.mov」のファイルを取り出し、パケット通信部13、移動体基地局3、インターネット5、通信部21を通じて、配信装置2へ送信する(ステップS1908)。
配信装置2内の制御部22は、制御部61からファイル名「winter.mov」のファイルを受信すると、ファイル蓄積部23に記録する。
ファイル送信処理手段612は、ファイルの送信が完了したことから、1行目のエントリにおける取得状況を「1」(送信済)に変更し、管理テーブル651を更新する。これにより、1行目のエントリに関する評価が完了したので、次に2行目のエントリについての評価に移る(ステップS1909、S1910、S1902)。
ファイル送信処理手段612は、2行目のエントリは、既に送信状況が「1」(送信済)であるため、3行目のエントリについての評価に移る。上から3行目のエントリに関して、送信状況に着目すると「0」(未送信)が設定されていることから、次に同一ファイルが送信済みか否かの評価を行う。ここで、3行目のエントリに記載されているファイル名「summer.apk」のファイルが送信済か否かを評価するが、未送信であるため、3行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1904、S1905)。
制御部61は、タイマー/時計12の時計に現在時刻を問い合わせ、この結果2013年3月3日午前2時16分と言う回答を得る。この時刻は、4行目のエントリに記載の配信時間帯(いつでも取得可能)に合致する為、3行目のエントリに関する評価を継続する(ステップS1906)。
ファイル送信処理手段612は、パケット通信部13および無線LAN通信部14にインターネット5との接続状況を問い合わせる。この結果、現在はパケット通信により接続中との回答を得る。この結果は、3行目のエントリに記載の回線種別(WLAN)と合致しない為、回線条件不一致となり、3行目のエントリに関する評価を中断する(ステップS1907)。
ファイル送信処理手段612は、管理テーブル651全てのエントリのチェックが完了したため、最後に再び1行目のエントリから順に取得状況を確認する。この結果、3行目のsummer.apkに「0」(未取得)が設定されていることから、30分後(2013年3月3日午前2時46分)にファイル送信処理612を起動するよう、タイマー/時計12に設定を行い、処理を終了する(ステップS1912、S1913)。
上記のように、ファイル送信処理手段612は、全てのエントリの送信状況が「0」(未送信)以外になるまで、30分おきに上述した処理を行う。
以上の動作により、図20における2回目のファイル送信処理手段612の処理が完了する。
本実施形態によれば、配信装置から指示される配信時間帯に加えて、接続中のアクセス回線の種別も考慮してファイルをアップロードするタイミングを決定するようにしているので、アクセス回線の混雑を緩和することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。上記実施形態を相互に組み合わせることも可能である。
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
第1の通信網を通じて配信装置と通信する第1の通信部と、
前記第1の通信網と異なる第2の通信網を通じて前記配信装置と通信する第2の通信部と、
前記配信装置が配信するファイルの配信に使用する前記通信網の種別を記述した管理テーブルを記憶する記憶部と、
現在使用中または使用可能な前記通信網の種別と、前記記憶部に記憶されている前記管理テーブル中の前記ファイルの配信に使用する前記通信網の種別との比較結果に応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御する制御部とを備えることを特徴とする携帯端末。
(付記2)
付記項1記載の携帯端末において、
前記管理テーブルには、前記配信装置が配信するファイルの配信に使用する前記通信網の種別に加え、前記ファイルを配信することが可能な時間帯が記述され、
前記制御部は、現在時刻が前記管理テーブルに記述されている前記時間帯に含まれるか否かを判定し、該判定結果と前記比較結果とに応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御することを特徴とする携帯端末。
(付記3)
付記1記載の携帯端末において、
前記管理テーブルには、配信対象ファイル毎に、そのファイルの配信に使用する前記通信網の種別と、そのファイルを取得済みか否かを示す取得状況とが記述され、
前記制御部は、ユーザによって取得状況が未取得のファイルが選択されたとき、該選択されたファイルを取得するか否かを前記ユーザに問い合わせる確認画面を表示し、該確認画面を用いて前記ユーザが前記ファイルの取得を指示した場合は、前記管理テーブルに記述されている、前記選択されたファイルの配信に使用する通信網の種別を前記第1の通信網および前記第2の通信網に変更することを特徴とする携帯端末。
(付記4)
付記1記載の携帯端末において、
前記制御部は、自携帯端末が移動中か否かを判定し、該判定結果と前記比較結果とに応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御することを特徴とする携帯端末。
(付記5)
付記1記載の携帯端末において、
前記制御部は、ユーザが自携帯端末を操作中であるか否かを判定し、該判定結果と前記比較結果とに応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御することを特徴とする携帯端末。
(付記6)
付記1記載の携帯端末において、
前記配信装置から取得したファイルが蓄積されるファイル蓄積部を備え、且つ、
前記制御部は、前記ファイル空き容量が前記配信装置からダウンロードするファイルのサイズよりも小さいか否かを判定し、該判定結果と前記比較結果とに応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御することを特徴とする携帯端末。
(付記7)
付記1記載の携帯端末において、
自携帯端末の電源となる電池を備え、且つ、
前記制御部は、前記電池の残量が残量閾値よりも少ないか否かを判定し、該判定結果と前記比較結果とに応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御することを特徴とする携帯端末。
(付記8)
付記1記載の携帯端末において、
前記制御部は、前記第1または前記第2の通信網の電界強度が強度閾値を超えるか否かを判定し、該判定結果と前記比較結果とに応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御することを特徴とする携帯端末。
(付記9)
付記1記載の携帯端末において、
前記制御部は、自携帯端末と前記配信装置との往復遅延時間が閾値を超えるか否かを判定し、該判定結果と前記比較結果とに応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御することを特徴とする携帯端末。
(付記10)
第1の通信網を通じて配信装置と通信する第1の通信部と、
前記第1の通信網と異なる第2の通信網を通じて前記配信装置と通信する第2の通信部と、
前記配信装置へファイルをアップロードする際に使用する前記通信網の種別を記述した管理テーブルを記憶する記憶部と、
現在使用中または使用可能な前記通信網の種別と、前記記憶部に記憶されている前記管理テーブル中の前記ファイルのアップロードに使用する前記通信網の種別との比較結果に応じて、前記配信装置に前記ファイルをアップロードするか否かを制御する制御部とを備えたことを特徴とする携帯端末。
(付記11)
付記1乃至10の何れか1付記に記載の携帯端末において、
前記第1の通信網は、携帯電話網であり、
前記第2の通信網は、無線LANであることを特徴とする携帯端末。
(付記12)
携帯端末と配信装置とを備え、
前記携帯端末は、
第1の通信網を通じて配信装置と通信する第1の通信部と、
前記第1の通信網と異なる第2の通信網を通じて前記配信装置と通信する第2の通信部と、
前記配信装置が配信するファイルの配信に使用する前記通信網の種別を記述した管理テーブルを記憶する記憶部と、
現在使用中または使用可能な前記通信網の種別と、前記記憶部に記憶されている前記管理テーブル中の前記ファイルの配信に使用する前記通信網の種別との比較結果に応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御する端末側制御部とを備え、
前記配信装置は、
前記第1の通信網を通じて前記携帯端末から前記ファイルの配信が要求された場合は、前記ファイルを前記第1の通信網を通じて前記携帯端末に配信し、前記第2の通信網を通じて前記携帯端末から前記ファイルの配信が要求された場合は、前記ファイルを前記第2の通信網を通じて前記携帯端末に配信する装置側制御部を備えることを特徴とするファイル配信システム。
(付記13)
第1の通信網を通じて配信装置と通信する第1の通信部と、前記第1の通信網と異なる第2の通信網を通じて前記配信装置と通信する第2の通信部と、前記配信装置が配信するファイルの配信に使用する前記通信網の種別を記述した管理テーブルを記憶する記憶部と、制御部とを備えたコンピュータが実行するファイル配信方法であって、
前記制御部が、現在使用中または使用可能な前記通信網の種別と、前記記憶部に記憶されている前記管理テーブル中の前記ファイルの配信に使用する前記通信網の種別との比較結果に応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御することを特徴とするファイル配信方法。
(付記14)
第1の通信網を通じて配信装置と通信する第1の通信部と、前記第1の通信網と異なる第2の通信網を通じて前記配信装置と通信する第2の通信部と、前記配信装置が配信するファイルの配信に使用する前記通信網の種別を記述した管理テーブルを記憶する記憶部と、制御部とを備えたコンピュータを、
現在使用中または使用可能な前記通信網の種別と、前記記憶部に記憶されている前記管理テーブル中の前記ファイルの配信に使用する前記通信網の種別との比較結果に応じて、前記配信装置に対する前記ファイルの配信要求可否を制御する制御部として機能させるためのプログラム。