JP5804563B2 - 井戸温泉熱交換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、源泉に向けて挿入される管状の密閉体と、源泉から温泉水を汲み上げて密閉体の外方に揚湯管を介して吐出するように密閉体内に配置される揚湯ポンプと、を備え、揚湯管内の温泉水と水管内の水との間で熱交換させる井戸温泉熱交換装置に関する。
従来、湧き出た源泉水(温泉水)を汲み上げて地上の源泉タンクに貯湯し、源泉タンクと第1ポンプとの間で循環させる第1循環管路と、一般水(水)を一次貯水槽に貯水し、一次貯水槽と第2ポンプとの間で循環させる第2循環管路と、第1循環管路内を循環する源泉水と第2循環管路内を循環する一般水との間で熱交換させる熱交換器と、を備える温泉熱回収装置(井戸温泉熱交換装置)がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−14750号公報(第3頁、第1図)
しかしながら、特許文献1に記載の井戸温泉熱交換装置にあっては、湧き出た源泉水(温泉水)を汲み上げて地上の源泉タンクに貯湯した上で、熱交換のために源泉タンクと第1ポンプとの間で熱交換器を介して循環させているために、源泉タンクにおいて湧き出た源泉水(温泉水)内の不溶性成分が空気中の酸素と反応することで析出・沈殿し、源泉タンクの内面及び温泉水が通る循環管路(熱交換器)の内周面にこれら不溶性成分の析出物・沈殿物が付着して源泉水の流れが遮られてしまうという問題があった。また、湧き出た源泉水を汲み上げて地上の源泉タンクに貯湯した温泉水は源泉水の温度より温度低下しているため有効な熱交換が得られないという問題もあった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、空気と触れることなく源泉水と一般水とを直接熱交換して温泉水内に析出物・沈殿物が生じることなく高温の源泉水と効率よく熱交換させることができる井戸温泉熱交換装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の井戸温泉熱交換装置は、
源泉に向けて挿入された管状の密閉体と、前記源泉から源泉水を汲み上げて前記密閉体の外方に揚湯管を介して吐出するように前記密閉体内に配置される揚湯ポンプと、を備え、前記源泉から揚湯ポンプまでに汲み上げられる源泉水と前記源泉水近傍まで挿入された水管内の真水との間で熱交換させる井戸温泉熱交換装置であって、
前記密閉体は、地上側から源泉に向けて上方ケーシング、中間ケーシング及び下方ケーシングで構成されており、上方ケーシング内には源泉水を汲み上げる揚湯ポンプと、汲み上げた源泉水を地上側に供給する揚水管とを囲繞する内ケーシングと、が設けられ、
前記水管は地上より上方ケーシングと内ケーシングの間を通り、中間ケーシング及び下方ケーシングを経て先端が源泉近傍まで延在する流入管と、該流入管の先端と連通接続し下方ケーシング、中間ケーシングを経て上方ケーシングと内ケーシングの間を通って地上まで延在する返出管とで構成され、前記中間ケーシングは上方ケーシングよりも長く、口径は縮径されていることを特徴としている。
この特徴によれば、流入管より送られ源泉近傍で折り返して返出管を介して地上に戻る水管内の真水は、前記揚湯ポンプにより汲み上げられる地底温度に近い高い温度の源泉水と常に熱交換できるので、地上部で熱交換するものと比較して高温の温水を得ることができる。また水管内の真水は源泉水と直接接触することなく密閉体内で熱交換するので、地上に設けた熱交換用の源泉タンクや熱交換器を使用する必要がなく、源泉タンクの内面及び熱交換器の内周面にこれら不溶性成分の析出物・沈殿物が付着する虞がない。更に温泉井戸内にて温水を作ることができるので、上屋等のスペースも必要としない。
本発明の井戸温泉熱交換装置は、
前記水管には水管内を流れる真水に旋回運動を与える旋回手段を備えていることを特徴としている。
この特徴によれば、水管内の真水が旋回手段により管内で旋回運動しながら移動するので、真水の温度の均一化が図れ、効率的に熱交換を行うことができる。
本発明の井戸温泉熱交換装置は、
前記流入管内の真水は貯水槽に貯水された真水を給水ポンプにより送水したものであって、前記返出管を介して貯湯槽に戻るように構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、短時間で貯湯槽内に所定温度の温水を得ることができる。
本発明の井戸温泉熱交換装置は、
記密閉体内の流入管と返出管は浮力パイプに固定されていることを特徴としている。
この特徴によれば、流入管と返出管の重量が浮力パイプにより軽減するので、水管の施工や補修時の操作が容易となる。
実施例における井戸温泉熱交換装置の要部を示す概略図である。 は井戸温泉熱交換装置の熱交換部及び揚水部の詳細図及び熱交換部先端の拡大図である。 (a)は図2の平面図及び、(b)は図2(a)のア−ア断面図である。 (a)は図2の熱交換部先端の拡大図のイ−イ断面図、(b)は浮力パイプの断面図である。 井戸温泉熱交換装置の揚水部及び貯槽部との関連詳細図である。 井戸温泉熱交換装置の変形例を示す概略図である。
本発明に係る井戸温泉熱交換装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係る井戸温泉熱交換装置につき、図1を参照して説明する。図1の符号Aは地表からの深度が1000mから1500mにおける地熱等により約30℃から150℃程度に熱せられた源泉部であって、揚水部Cによって汲み上げられた源泉部Aからの源泉水は地上の給湯設備等に供給される。
一方0℃から20℃程の真水は地上よりポンプにより水管を介して源泉部A近傍まで給水された後、折り返して再び地上まで戻って貯槽部Dに貯水される。そして揚水部Cと源泉部Aは密閉部Eによって囲繞されているために、揚水部Cが揚水ポンプにより運転されている間、常に源泉水が密閉部E内を通して汲み上げられており、源泉部A近傍まで延びた水管内の真水は、揚水部Cと源泉部Aとの間を流れる源泉水と熱交換部Bにおいて熱交換され温水となって貯槽部Dに戻って貯湯することが可能となる。貯槽部Dに貯湯された温水は、風呂、シャワー、融雪、床暖、温床、洗濯、あるいは養殖場、冬の温野菜園に運ばれ、用途に応じて使用される。
図2は井戸温泉熱交換装置の熱交換部B及び揚水部Cの詳細図であって、源泉部Aに向けて掘削機等で掘削された温泉井戸3に挿入される管状の密閉部Eは、外ケーシングとしての密閉体5と、該密閉体5内に配置され、源泉部Aから硫黄、カルシウム、珪素、鉄、マンガン等が溶解している高温の源泉水1を汲み上げる揚湯ポンプ7と、汲み上げられた源泉水1を地上の給湯設備等に供給するための揚水管9とを囲繞する内ケーシング11とで構成され、また密閉体5内には、地上よりポンプを用いて源泉部A近傍まで延び折り返して再び地上まで戻る真水を供給するための水管13が配置されている。
密閉体5は、上下寸法が本実施例では約1200から1300メートルと長寸に形成されており、温泉井戸3に挿入することによって下端部を源泉部A内に配置するとともに、源泉部Aからの源泉水1が汲み上げられる途中で空気に触れないよう密閉している。また、密閉体5の下端部には、密閉体5の内部と外部とに連通する源泉水1が流入可能な採温水口5aが複数形成されている。
水管13は地上より密閉体5の上方部を構成する上方ケーシング5−1と内ケーシング11の間を通り、更に熱交換部Bに延びて源泉部A近傍の採温水口5aまで延びる真水の送り出すための流入管13aと、この流入管11aの先端と連通接続すると共に折り返して熱交換部B、上方ケーシング5−1と内ケーシング11の間を通って密閉体5の外に延出して地上に配設した貯槽部Dに熱交換された真水の温水を移送する返出管13bから成る1本の管で構成されている。
揚湯ポンプ7と揚水管9から成る揚水部Cの外周を囲繞する内ケーシング11はおよそ口径が150mmφを有し、図3(a)にも示すように、この内ケーシング11の外側と上方ケーシング5−1との間に、口径が50mmφの流入管13aと同じく口径が50mmφの返出管13bが配置され、そして口径が300mmφの上方ケーシング5−1が約100メートルに亘り揚水部Cを囲繞するようにして温泉井戸3に挿入されている。
図2に示すように、上方ケーシング5−1の外部に延びた揚湯管9は逆止弁15、手動弁17を介して、給湯設備等に源泉水を直接送水する送水管19に接続していおり、また揚湯管9の最上端部には、揚湯管9内の空気を揚湯管9外に排出するとともに、揚湯管9内への空気の流入を防ぐ自動空気抜き弁21が設けられている。また内ケーシング11内における源泉水1の水面Hよりも上方には、内ケーシング11の外部と連通する図示していない空気抜き装置が接続され、この空気抜き装置により内ケーシング11内から空気を抜くことで内ケーシング11内の温泉水1の水面よりも上方を真空状態にし、内ケーシング11内の源泉水1が空気中の酸素と接触することを防止している。
また、内ケーシング11の上端部には、内ケーシング11内の源泉水1から生じる硫化水素や二酸化硫黄等の酸素を含まない嫌気を内ケーシング11外に排出する図示していない自動嫌気排出弁も設けられている。このため、内ケーシング11内における源泉水1から嫌気が生じても、随時この嫌気を自動嫌気排出弁から排出することで、内ケーシング11内における源泉水1の水面よりも上方に嫌気が圧縮された状態で充満することを防いでいる。
密閉体5の上方ケーシング5−1の下方に連続し熱交換部Bに構築される中間ケーシング5−2は流入管13aと返出管13bとを囲繞する約150mmφの口径に縮径されおよそ500メートルの長さをもって温泉井戸3に挿入されている。従って、図3(b)に示すように流入管13aと返出管13bは上方ケーシング5−1から中間ケーシング5−2に向かって内方に屈曲し、内ケーシング11の下部に貫通して固定された流入管13aと返出管13bとの屈曲部は、中間ケーシング5−2内を通り、更に下方に延びた下方ケーシング5−3内に挿入される。
下方ケーシング5−3は図2の拡大図で示す流入管13aと返出管13bが折り返されている位置までおよそ300メートル下方に延在している。そして下方ケーシング5−3の先端は採温水口5aが形成されたストレーナ23として更に200メートルから300メートル延びている。そして流入管13aと返出管13bの間には浮力パイプ10が固着されている。
浮力パイプ10は長さがおよそ5から10メートル有し、口径は流入管13aと返出管13bとほぼ同径であり、図4(a)に示すように、2本の浮力パイプ10が流入管13aと返出管13bの間に溶着によって固定されており、その溶着箇所は熱交換部Bの範囲において据付時の重さにより複数箇所設けられている。浮力パイプ10の両端部は、図4(b)に示すように、密閉されており、内部は所定圧力のエアーが封入されている。これにより流入管13a及び返出管13bの重量が浮力パイプにより軽減するので、水管の施工や補修時の操作が容易となる。
次に図2及び図3に基づき熱交換部Bの作用について説明する。地上側よりポンプを利用して流入管13aへ給水された真水は、手動弁23、逆止弁25を介し上部ケーシング5−1と内部ケーシング11の間、中間ケーシング5−2、下部ケーシング5−3に配設された流入管13a内を下降し、図2の一部拡大図で示したように先端部で円弧状に折り返されて流入管13aと連通接続した返出管13bへと流れる。そして下部ケーシング5−3、中間ケーシング5−2、上部ケーシング5−1と内部ケーシング11内に配置された返出管13b内を通って地上に戻される。
流入管13a内を下降した真水は熱交換部Bにおいて、揚湯ポンプ7の作動によって源泉部Aから汲み上げられた源泉水1により熱交換され温水となり、更に返出管13b内においてもこの熱交換されて、その後上部ケーシング5−1と内部ケーシング11の間に配置された返出管13bを通り地上に設けた逆止弁27、手動弁29を介し貯槽部Dに戻される。
揚湯ポンプ7の作動によって源泉部Aから源泉水1を汲み上げられると、源泉水1は採温水口5aより熱交換部Bを構成する下方ケーシング5−3、中間ケーシング5−2を通って揚水ポンプ7に吸い込まれ揚湯管9より送水管19へと移送されるため、熱交換部Bにおいて、真水は地底温度に近い高い温度の源泉水1と常に熱交換されるために、地上部で熱交換する従来の熱交換と比較して高温の温水を得ることができる。このように温泉井戸内にて温水を作ることができるので、上屋等のスペースを必要としない利点がある。また水管13を熱交換部Bまで延在させるだけで熱交換が可能であり、特段の熱交換器を設ける必要がない。
送水管19はステンレス、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)等温泉泉質により最も適した材質の配管が選定されるが、水管13は源泉水と混じり合うことがないので温泉泉質を考慮して材料を選定する必要がなく、ステンレス管、鋼管、又はチタン鋼管等を用いることができる。一方、地上部に露出した流入管13a、返出管13bの外周面には、熱損失を考慮してグラスウールやフェノールフォーム等の断熱材によって包まれた管体とすることが好ましい。
また水管13には真水1をパイプ内で旋回させるための旋回手段31が設けられている。この旋回手段31は水管13の内壁周方向に定間隔で設けられた複数の螺旋状のリブで構成されており、真水1が旋回手段31を通過すると旋回流が生じ、熱交換されて加温された真水の温度が均一になり、効率的に熱交換を行うことができる。なお旋回手段はパイプ内壁に設けた螺旋状のリブに代えて、水流で回転する水車のようなものをパイプ内に回転自在に取り付けたものを使用しても良い。
次に井戸温泉熱交換装置の揚水部C及び貯槽部Dとの関連構成について図5に基づき説明する。流入管13aへの給水は、貯水槽34に貯水された0℃から20℃ほどの真水を給水ポンプ41により汲み上げることにより行う。そして先に説明したように、流入管13aを介して揚水部Cの外周部、熱交換部Bを経て返出管13bより貯湯槽33に戻ってくる。
断熱材によって包まれた筐体から成る貯湯槽33は、日中に貯湯する常用貯湯槽33−1と夜間に貯湯する比較的高温の補助貯湯槽33−2とで構成され、常用貯湯槽33−1と補助貯湯槽33−2とには該槽の底面側と上面側の温度を検出する温度計35がそれぞれ設けられ熱交換部Bによって加温された真水は返出管13bより第1返出管13b−1を介して常用貯湯槽33−1に、若しくは第2返出管13b−2を介して補助貯湯槽33−2に、選択的に貯湯される。
第1返出管13b−1及び第2返出管13b−2にはそれぞれ手動調整弁36―1,36−2と電動弁38―1,28−2が設けられており、手動調整弁弁36―1,36−2の弁開度調整により水管13内を流れる真水の流速を調整して、第1返出管13b−1及び第2返出管13b−2を通って常用貯湯槽33−1または補助貯湯槽33−2に貯湯される温水の温度を調整することが可能である。
また、手動調整弁に替えて自動調整弁を用い、温度計35からの温度を入力信号として図示しない制御装置に取り入れ、該入力信号に基づき自動調整弁の弁開度を可変にすることで常用貯湯槽33−1あるいは補助貯湯槽33−2に貯水した温水を所定温度に保持することも可能である。
一般に、日中は温水の使用量が多いので、第1返出管13b−1に設けた手動調整弁36―1の弁開度を大きくしておき、43℃から45℃の湯水を常用貯湯槽33−1に貯湯して給湯ポンプ39により、風呂、シャワー、融雪、床暖、温床あるいは洗濯等に使用することができる。このときは第2返出管13b−2に設けた電動弁38−2は閉鎖しておく。夜間は温水の使用量が少ないので、手動調整弁36―2の弁開度を絞り、50℃から60℃程度或いはそれ以上の湯水を貯湯しておき、高温水として使用したり、使用量の多い日中の補給温水として使用することが可能である。このときは第1返出管13b−1に設けた電動弁38−1は閉鎖しておく。
図6に示しように、補助貯湯槽33−2に設けた給湯ポンプ39より高温水を需要箇所に送水する給湯管40を三方切換弁49を備えた補給管51に接続して、例えば温度低下してしまった補助貯湯槽33−2内の温水を急速加熱することもできる。
この場合、給湯管40より需要箇所に送水する流れを三方切換弁49により切り換えて補給管51に向かう流れとし、給湯ポンプ39の駆動により補助貯湯槽33−2内の温度低下した温水を流入管13a側に流れるようにする。その際補給管51から流入管13a側に向かう温水が貯水槽34に流れ込まないように給水ポンプ41から流入管13aに向かう流れのみ許容する逆止弁44を給水管13a−1に設けておく。
そして流入管13a側に流れた補助貯湯槽33−2からの温度低下した温水は熱交換部Bにて熱交換されて補助貯湯槽33−2に戻ることが可能となり、この流れのサーキュレーションを繰り返すことで、源泉の温度によって差はあるが、およそ30℃から85℃程度の比較的高温の温水が補助貯湯槽33−2に急速に蓄えられる。そして所要の高温水が得られたところで、三方切換弁49を元に戻して流入管13aと給湯ポンプ39との流れの接続を絶つ。
以上、本実施例における井戸温泉熱交換装置は、源泉に向けて挿入された管状の密閉体5と、源泉から源泉水1を汲み上げて密閉体5の外方に揚湯管9を介して吐出するように前記密閉体5内に配置される揚湯ポンプ7と、を備え、前記源泉から揚湯ポンプ7までに汲み上げられる源泉水1と前記源泉水近傍まで挿入された水管13内の真水との間で熱交換させる井戸温泉熱交換装置であって、水管13は地上より管状の密閉体5を通って先端が源泉近傍まで延在する流入管13aと、該流入管13aの先端と連通接続し前記密閉体5内を通って地上まで延在する返出管13bとで構成されているので、流入管13aより送られ源泉近傍で折り返して返出管13bを介して地上に戻る水管13内の真水は、揚湯ポンプ7により汲み上げられる地底温度に近い高い温度の源泉水1と常に熱交換できる。また水管13内の真体は源泉水1と直接接触することなく密閉体5内で熱交換するので、地上に設けた熱交換用の源泉タンクや熱交換器を使用する必要がなく、源泉タンクの内面及び熱交換器の内周面にこれら不溶性成分の析出物・沈殿物が付着する虞がない。更に温泉井戸内にて温水を作ることができるので、上屋等のスペースも必要としない。
また本実施例における井戸温泉熱交換装置は、水管13には水管13内を流れる真水に旋回運動を与える旋回手段31を備えているので、真水の温度の均一化が図れ、効率的に熱交換を行うことができる。
また本実施例における井戸温泉熱交換装置は、流入管13a内の真水は貯水槽34に貯水された真水を給水ポンプ41により送水したものであって、返出管13bを介して貯湯槽33に戻るように構成されているので、短時間で貯湯槽33内に所定温度の温水を得ることができる。
また本実施例における井戸温泉熱交換装置は、前記密閉体5内の流入管13aと返出管13bは浮力パイプ10に固定されているので、流入管13aと返出管13bの重量が浮力パイプ10により軽減でき、水管の施工や補修時の操作が容易となる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、旋回手段31の数や密閉体5の地中への挿入長さ配置は源泉水の温度や熱交換部Bの長さ等の条件によって適宜設定される。
また流入管及び返出管の口径は50mmφとしたが、特にこの口径に限定したものではなく、例えば30mmφや80mmφの口径のものを使用することもある。
また貯蔵槽33を常用貯湯槽33−1と補助貯湯槽33−2の二つで構成したが、常用貯湯槽33−1のみでも良いし、2つ以上複数の貯湯槽を設けるようにしても良い。
また浮力パイプ10は流入管13aと返出管13bとの間に2本用いた例で説明したが、その数は1本でも良いし、2本以上複数本用いることもでき、また溶着箇所は熱交換部Bの長さに応じて適宜間隔を置いて複数箇所溶着すれば良い。
また源泉水の温度が比較的高い、または水位(揚水部Cの水面H)が高い場合は、揚湯ポンプ7において揚水し、いつも新しい熱源ができることを利用して、例えば口径が300mmφで約100メートルに亘り揚水部Cを囲繞するようにしている上方ケーシング5−1内に、口径が50mmφの複数の流入管及び返出管をセットすることで、比較的多量の温水を容易に得ることができる。
1 温泉水
5 密閉体
7 揚湯ポンプ
9 揚湯管
10 浮力パイプ
13a 流入管(水管)
13b 返出管(水管)
31 旋回手段
33−1 常用貯湯槽
33−2 補助貯湯槽
41 給水ポンプ
51 補給管
A 温泉部
B 熱交換部
C 揚水部
D 貯槽部
E 密閉部

Claims (4)

  1. 源泉に向けて挿入された管状の密閉体と、前記源泉から源泉水を汲み上げて前記密閉体の外方に揚湯管を介して吐出するように前記密閉体内に配置される揚湯ポンプと、を備え、前記源泉から揚湯ポンプまでに汲み上げられる源泉水と前記源泉水近傍まで挿入された水管内の真水との間で熱交換させる井戸温泉熱交換装置であって、
    前記密閉体は、地上側から源泉に向けて上方ケーシング、中間ケーシング及び下方ケーシングで構成されており、上方ケーシング内には源泉水を汲み上げる揚湯ポンプと、汲み上げた源泉水を地上側に供給する揚水管とを囲繞する内ケーシングと、が設けられ、
    前記水管は地上より上方ケーシングと内ケーシングの間を通り、中間ケーシング及び下方ケーシングを経て先端が源泉近傍まで延在する流入管と、該流入管の先端と連通接続し下方ケーシング、中間ケーシングを経て上方ケーシングと内ケーシングの間を通って地上まで延在する返出管とで構成され、前記中間ケーシングは上方ケーシングよりも長く、口径は縮径されていることを特徴とする井戸温泉熱交換装置。
  2. 前記水管には水管内を流れる真水に旋回運動を与える旋回手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の井戸温泉熱交換装置。
  3. 前記流入管内の真水は貯水槽に貯水された真水を給水ポンプにより送水したものであって、前記返出管を介して貯湯槽に戻るように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の井戸温泉熱交換装置。
  4. 記密閉体内の流入管と返出管は浮力パイプに固定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の井戸温泉熱交換装置。
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