JP5803855B2 - 基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、パターンマスクの荒れを改善する基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体に関する。
半導体デバイスやLCD基板等の製造プロセスにおいては、基板例えば半導体ウエハ(以下「ウエハ」と呼称する)表面にレジスト液を塗布して露光した後、現像処理を行うことにより、ウエハ表面に所定のパターンマスクを形成することが行われている。この際、特許文献1に記載されているように、現像処理後のレジストパターンの表面には微細な凹凸が存在し、後の工程でエッチング処理を行うときに、この表面の凹凸がパターン線幅に悪影響を及ぼす場合があることが知られている。このため、レジストパターンのラフネス(LER:Line Edge Roughness)や、パターン線幅のばらつき(LWR:Line Width Roughness)を改善するスムージング処理が提案されている。
このスムージング処理は、処理容器内にレジストを溶解する溶剤蒸気の雰囲気を形成し、この雰囲気中にレジストパターンを曝して、レジストパターンの表層部を膨潤させることにより行われる。これにより、前記表層部が溶剤に溶解して平滑化され、パターン表面の荒れが改善されてパターン形状が修正される。
さらに特許文献2中では、レジストパターン形状の修正に加え、レジストパターンの面内均一性の向上を目的としたスムージング処理が提案されている。具体的には、上部に溶剤吐出ノズルが設けられた溶剤供給装置内に、レジストパターンが形成された現像処理後のウエハを搬入し、前記溶剤吐出ノズルからウエハの表面上に溶剤蒸気を吐出する。
これらの開示された技術は、パターン幅のばらつき防止を目的としている点で本発明と類似しているが、本発明の原理及び手法はこれらとは観点が異なる。
特許第4328667号 特許第4343018号
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、基板に形成されたパターンマスクの荒れを高い面内均一性を持って改善することができる技術を提供することにある。
本発明の基板処理装置は、
基板に形成され、溶剤に対して可溶なパターンマスクの荒れを改善する処理を行うための基板処理装置において、
処理容器と、
前記処理容器内に設けられ、前記パターンマスクが下面側になるように前記基板を保持するための基板保持部と、
前記基板保持部に保持された基板の下面と対向するように設けられ、その上面が開口すると共に溶剤を収容する溶剤収容部と、
前記溶剤収容部の上面を塞ぐための蓋体と、
前記蓋体を前記溶剤収容部の上面を塞ぐ位置と、前記基板の下方領域から退避する位置との間で移動させる移動機構と、を備えたことを特徴とする。
本発明の基板処理方法は、
基板に形成され、溶剤に対して可溶なパターンマスクの荒れを改善する処理を行う基板処理方法において、
処理容器内に前記パターンマスクが下面側になるように前記基板を保持する工程と、
前記基板保持部に保持された基板の下面と対向するように設けられ、その上面が開口した溶剤収容部に溶剤を収容する工程と、
蓋体により前記溶剤収容部の上面を塞ぐ工程と、
移動機構により前記蓋体を前記前記溶剤収容部の上面を塞ぐ位置と、前記基板の下方領域から退避する位置との間で移動させる工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の記憶媒体は、
基板に形成され、溶剤に対して可溶なパターンマスクの荒れを改善する処理を行うための基板処理装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上述の基板処理方法を実施するためのものであることを特徴とする。
本発明は、パターンマスクを下側に向けた基板に対向するように、その上面が開口する溶剤収容部を設けているので、溶剤の蒸発による上昇流により溶剤ガス(蒸気)がパターンマスクに供給される。このため基板の全面に亘ってパターンマスクは飽和蒸気雰囲気あるいはそれに近い濃度の溶剤ガス雰囲気に晒されるので、パターンマスクの荒れを高い面内均一性を持って改善することができる。
第1の実施形態におけるレジストパターン形成装置の概略を示す平面図である。 第1の実施形態におけるレジストパターン形成装置の概略を示す斜視図である。 第1の実施形態におけるレジストパターン形成装置の概略を示す側方断面図である。 第1の実施形態における棚ユニットの斜視図である。 第1の実施形態における搬送機構の概略を示す斜視図である。 第1の実施形態における第6ブロックB6のモジュール構成の概略図である。 第1の実施形態における反転モジュール内のウエハ反転機構の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態における基板処理装置の断面図である。 第1の実施形態における基板処理装置へのウエハ搬入時のウエハ、吸着アーム、及びウエハ保持ピンの位置関係を示す概略図である。 第1の実施形態における基板処理装置の横断平面図である。 前記基板処理装置による処理を示す工程図である。 前記基板処理装置による処理を示す工程図である。 前記基板処理装置による処理を示す工程図である。 前記基板処理装置による処理を示す工程図である。 前記基板処理装置による処理を示す工程図である。 前記基板処理装置による処理を示す工程図である。 前記基板処理装置による処理を示す工程図である。 レジストパターンの状態を示す模式図である。 第2の実施形態における基板処理装置の断面図である。 第2の実施形態における基板処理装置の横断平面図である。 第2の実施形態における基板処理装置における開口部及びシャッタの構造の説明図である。 第3の実施形態における搬送アーム機構の概略を示す説明図である。 第3の実施形態における第6ブロックB6内のアームの動作の説明図である。 第3の実施形態における第6ブロックB6内の現像モジュールにおけるアームの位置関係の説明図である。 第3の実施形態における第6ブロックB6内のアームの動作の説明図である。
[第1の実施形態]
本発明の基板処理装置(後述のスムージングモジュール10)を含む、塗布、現像装置8の全体構成について図1〜図3を参照しながら簡単に述べておく。塗布、現像装置8は、キャリアブロック8a、処理ブロック8b、インターフェースブロック8cを備え、インターフェースブロック8cには露光装置8dが接続されている。キャリアブロック8aは、載置部80上に載置された密閉型のキャリアCから第1受け渡しアーム82がウエハWを取り出して、当該ブロックに隣接配置された処理ブロック8bに受け渡すと共に、第1受け渡しアーム82によって処理ブロック8bにて処理された処理済のウエハWを受け取り、キャリアCに戻すように構成されている。
また処理ブロック8bには、キャリアブロック8a側に第1棚ユニット84が設けられ、第1棚ユニット84の近傍には、昇降自在な第2受け渡しアーム86が設けられている。一方インターフェースブロック8cには、第2棚ユニット85a及び第3棚ユニット85bが設けられ、第2棚ユニット85a及び第3棚ユニット85bの近傍には夫々、インターフェースアーム87a及び87bが設けられている。インターフェースアーム87a及び87bは、第2棚ユニット85a及び第3棚ユニット85bと露光装置8dとの間でウエハWの受け渡しを行う。露光装置8dは、インターフェースアーム87a及び87bから搬送されたウエハWに対して所定の露光処理を行う。ここで、前述した第1棚ユニット84、第2棚ユニット85a及び第3棚ユニット85bには複数の受け渡しユニットが設けられている。
続いて処理ブロック8bについて図2及び図3を用いて説明する。処理ブロック8bには、レジスト膜の下層側に形成されるボトム反射防止膜の形成処理を行うための第1、第2ブロック(BCT層)B1及びB2、レジスト液の塗布処理を行うための第3、第4ブロック(COT層)B3及びB4、及び現像処理を行うための第5、第6ブロック(DEV層)B5及びB6が設けられており、処理ブロック8bは下部から順に各ブロックを積層することにより構成されている。また各ブロックには、加熱部や冷却部等を積層することによって構成された棚ユニットUが設けられている。
第1ブロックB1及び第2ブロックB2は、ボトム反射防止膜を形成するための薬液をスピンコーティングにより塗布する塗布ユニットと、この塗布ユニットにて行われる処理の前処理及び後処理を行うための加熱、冷却系の熱系モジュール群と、塗布ユニットと熱系モジュール群との間に設けられ、これらの間でウエハWの受け渡しを行う搬送機構A1及びA2を備えている。
第3ブロックB3及び第4ブロックB4は、レジスト膜を形成するためのレジストをスピンコーティングにより塗布する塗布ユニットと、この塗布ユニットにて行われる処理の前処理及び後処理を行うための加熱、冷却系の熱系モジュール群と、塗布ユニットと熱系モジュール群との間に設けられ、これらの間でウエハWの受け渡しを行う搬送機構A3及びA4を備えている。
第5ブロックB5及び第6ブロックB6は、現像ユニット88が例えば2段に積層されており、この2段の現像ユニット88にウエハWを搬送するための搬送機構A5及びA6が設けられている。そして第6ブロックB6の棚ユニットUの一部に本実施形態のスムージングモジュール10が組み込まれ、B6の棚ユニットUの他の部分には露光処理後のウエハWに対して加熱処理を行うPEB1モジュール及び現像処理後のウエハWに対して加熱処理を行うPOST1モジュールが組み込まれている。第6ユニットB6の棚ユニットUの概略図を図4に示す。図4では便宜上モジュール89は2段で描画しているが、例えば3段設けられていてもよい。
次に、第6ユニットB6の搬送機構A6について図5を参照しながら説明する。搬送機構A6は、X方向に沿って延びるガイド74bに沿って移動自在なX移動部74aと、このX移動部74aに昇降自在に設けられた昇降台75と、この昇降台75に沿って鉛直軸周りに回転自在に設けられた回転台71と、を備えている。回転台71には、互いに独立して進退自在であり、ウエハW保持部分が馬蹄形の2本の搬送アーム72と、これら搬送アーム72の上方位置にて進退自在な吸着アーム73とが設けられている。吸着アーム73はアーム体73aと、後述の反転モジュール90により、表面、裏面が逆になるように反転されたウエハWの裏面を上方から例えば真空吸着する吸着パッド73bと、を有している。
続いて、反転モジュール90について概要を述べる。反転モジュール90は図6に示すように、現像ブロックB6の棚ユニットの例えば上段最右端の2個分が反転モジュール90一個分として構成される。反転モジュール90は、例えば図7に示すような反転機構を備えている。この反転機構は、基台61上に設けられた支柱62に、モータ63を介して反転用のアーム64aが設けられている。このアーム64は、モータ63により水平軸周りに回転できるように構成され、先端のウエハW保持部位であるU字部分は搬送機構A6の搬送アーム72の馬蹄形部分がその外側を上下に通過できる寸法に形成されており、またU字部分で囲まれる空間は、搬送機構A6の吸着アーム73が上下に通過できる寸法に設定されている。従って搬送アーム72からアーム74にウエハWが受け渡され、次いでアーム74が180度回転し、搬送機構A6の吸着アーム73が当該ウエハWを受けとることができる。
続いて、スムージングモジュール10について説明する。スムージングモジュール10の配置については、図6に示すように、反転モジュール90に隣接する例えば2個の棚モジュールをスムージングモジュール10として構成することができる。
スムージングモジュール10(基板処理装置)は図8に示すように外装体をなす処理容器2を備えており、図8の左右を前後と定義すると、処理容器2は前方側の処理室20aと後方側の待機室20bとに分割されている。処理室20a内には基板であるウエハWを、被処理面(レジストパターンが形成されている面)が下向きの状態で保持する保持部材31が設けられている。保持部材31は、基板の下面の周縁部を各々保持する、周方向に互いに離れた4個の下端部31cを備えている。各保持部材31は垂直に延びる垂直部分31bを備え、垂直部分31bの上端側が処理容器2の天板を貫通して共通の昇降機構31aにより昇降できるように構成されている。昇降機構31aは便宜上図8では模式的に記載してあるが、例えば処理容器2に隣接して配置される。
各保持部材31の垂直部分31bの下端部31cは、処理室20aの中央部側に向けてL字状に屈曲され、屈曲部分の先端部は、ウエハWの周縁をいわば線接触で保持するために処理室20aの中央部側に向けて低くなる傾斜面として形成されている。4個の保持部材31の下端部31cは、図9に示すように、搬送機構A6の吸着アーム73の搬入時に吸着アーム73と干渉しないように配置されている。
処理室20aの底部には、溶剤蒸発源27が設けられており、溶剤蒸発源27はその上面が開口すると共に、前記保持部材31に保持されたウエハWの下面と対向する溶剤収容部26と、この溶剤収容部26内に設けられ、溶剤が含浸された(毛細管現象により吸い上げられた)含浸部材28とを備えている。溶剤収容部26は例えば扁平な円筒体により構成され、内周面で囲まれる円形部分(上面開口)は、前記保持部材31に保持されたウエハWの有効領域(半導体集積回路の形成領域)と例えば同じ大きさかあるいはそれよりも広い大きさに設定されている。含浸部材28としては金属メッシュ体や不織布などを用いることができ、ウエハWの有効領域と例えば同じ大きさかあるいはそれよりも広い大きさに広げられており、含浸部材28の上面が溶剤の蒸発面に相当する。
溶剤収容部26の例えば底面には、溶剤供給路25aと溶剤排出路25bとが接続されており、溶剤収容部26内の溶剤が少なくなったときに溶剤供給源24から溶剤供給路25aを介して溶剤収容部26内に溶剤を補充供給することができ、また溶剤収容部26内の溶剤を例えば吸引ポンプなどの溶剤排出機構29により溶剤排出路25bを介して排出できるようになっている。
処理容器2内には、溶剤収容部26の上面開口を開閉するための蓋体51が、待機室20b内に設けられた移動機構54により待機室20b内と溶剤収容部26の上面開口を塞ぐ位置との間で移動自在に設けられている。蓋体51の上面には温調機構56が備え付けられている。移動機構54は蓋体51の後端部を支持し、当該蓋体51を昇降させるための昇降部52と、この昇降部52を、蓋体51が待機室20b内にて待機している位置と処理室20a内との間で移動できるように、前後方向にガイドするためのガイド機構53と、を備えている。従って蓋体51は移動機構54により前後、上下に移動できることになる。図8では、蓋体51が待機室20b内に待機され、溶剤収容部26の上面が開口していてここから溶剤蒸気が保持部材31上のウエハWに供給されている状態を示している。
蓋体51はこの例では溶剤収容部26の上縁のフランジ部に面接触して溶剤収容部26の上面部を塞ぎ、溶剤収容部26から溶剤ガスが処理雰囲気に流出しないように構成されている。また処理室20aと待機室20bとを区画する壁面41にはシャッタ23により開閉される搬送口42が形成され、蓋体51が待機室20b内にて待機しているときには搬送口42が閉じられている。蓋体51と溶剤収容部26との位置関係を図示した平面図(A−A’面)を図10に示す。
溶剤収容部26の側面には、当該溶剤収容部26内に不活性ガスを供給するガス供給路26aと、当該溶剤収容部内のガスを排出する排気路26bと、が接続されている。ガス供給路26a及び排気路26bの接続のレイアウトとしては、例えば上面から見たときに溶剤収容部26を構成する円筒体の前方側半円部分の複数箇所にガス供給路26aが接続されると共に、当該円筒体の後方側半円部分の複数箇所であって前記ガス供給路26aの接続部位に対して前後対称な複数箇所に排気路26bが接続される構成が挙げられる。このように構成して溶剤蒸発源27の上方にて不活性ガスの層流を形成することで、溶剤収容部26が蓋体51により閉じられているときに気密性が損なわれる場合があったとしても、溶剤ガスが処理室20aに流出することが抑えられる。
処理室20aの上部には、保持部材31に保持されているウエハWを加熱するための例えば抵抗発熱体を熱源とする、平面的に見たときにウエハWよりも少しサイズが大きい加熱機構33が設けられている。処理室20aの前面を形成する壁部43には、基板搬送機構A6の吸着アーム73により、被処理面が下向きなウエハWが搬入出されるための搬送口21が形成され、この搬送口21はシャッタ22により開閉される。
さらに、処理容器2内の換気機構について説明する。処理容器2は蓋体51が溶剤収容部26の開口部を塞いだ状態で、Nガスまたは空気(Dry Air)により処理室20a及び待機室20bをパージする機構を備えている。処理容器2の前方の壁面43内には、基板搬送口22より上側にNガスまたは空気を供給するためのパージガス供給路32a、下側にパージガス供給路32bがそれぞれ形成されている。パージガス供給路32a及び32bの吐出口は基板搬送口22の上下に設けられ、左右方向(図8の紙面手前から奥方向)に延びるスリット状の吐出口から処理室20a内へとNガスまたは空気を吐出する構造となっている。一方待機室20bの後方下部には排気管55aが設けられており、排気管55aの吸入口はパージガス供給路32a及び32bと同様にスリット状となっており、図8の紙面手前から奥方向へと延びている。
ここでスムージングモジュール10の配管系について簡単に説明すると、パージガスであるNガスまたは空気はパージガス供給源30から配管を通じ、パージガス供給路32a、32b及びガス供給路26aへと夫々バルブV1、V2及びV3を介して供給されている。また、排気路26b及び排気管55aは夫々バルブV4及びV5を介して排気機構55へと接続されている。
含浸部材28の直下には、溶剤揮発を促進するために温調機構28aが設けられていてもよい。また溶剤収容部26内には、溶剤の残量を検知し、含有溶剤量の不足を警告する液面センサが設けられていてもよい。更にまた、排気路26bには、排出ガス中の溶剤濃度を監視し、溶剤排出の終了のタイミングを検出するためのセンサが取り付けられていてもよい。また溶剤蒸発源27は、含浸部材28を用いずに溶剤収容部26内に溶剤が貯留されている構成としてもよい。
上述してきた塗布、現像装置8は、各搬送機構の動作、ウエハWへの露光処理及び現像処理、ウエハWへの薬液塗布、加熱及び冷却、保持部材31の昇降の際の昇降機構31aの作動、蓋体51を移動させる際の駆動機構54の作動、パージガス供給源30からのNガスまたは空気の供給、その他塗布、現像装置8に関する動作を制御するコンピュータからなる制御部100を備えている。そして制御部100には、ウエハWに目的の処理を行うために必要な制御について命令群が組まれたプログラムが、外部記憶媒体、例えばハードディスク、テープストレージ、コンパクトディスク、光磁気ディスク、メモリーカードなどを介して読み込まれ、当該基板処理装置全体の制御を行う。
次に上記塗布、現像装置8におけるウエハWの流れ全体について図1〜図5を参照しながら説明する。まずキャリアブロック8aから(図3参照)、ウエハWを第1受け渡しアーム82によって第1棚ユニット84の受け渡しユニットTRS1に順次搬送し、このウエハWを第1ブロックB1に搬入し、ボトム反射防止膜の塗布をし、続いてプリベークを行う。プリベークが行われたウエハWは第1受け渡しアーム82により、例えば第3ブロックB3に対応する受け渡しユニットTRS3に搬送し、第3ブロックB3へと搬入し、レジストの塗布を行う。続いてレジストが塗布されたウエハWに対して、加熱モジュールにおいて第1の加熱処理であるPAB(Post-application Bake)が行われる。その後ウエハWは、搬送機構A3により第1棚ユニット84の受け渡しユニットTRS3’に受け渡される。
受け渡しユニットTRS3’に受け渡されたウエハWは、インターフェースブロック8cのインターフェースアーム87aを介して露光装置8dへと搬送され、ここでウエハWに露光処理が行われた後、インターフェースアーム87aによりウエハWは第2棚ユニット85内の第6ブロックB6の受け渡しユニットTRS6’へと受け渡される。そしてウエハWは図3の搬送機構A6へと載置され、PEB1モジュールにおいてPEB(Post-exposure Bake)が行われた後、現像ユニット88へと搬送される。現像ユニット88でレジストパターンの現像が行われた後、ウエハWは搬送機構A6によって反転モジュール90へと搬入される。
反転モジュール90内に搬入されたウエハWは、この時点においてはレジストパターン形成面が上面である。このウエハWを、例えば本実施形態では上述した反転モジュール90内の反転機構でレジストパターン形成面が下面となるように反転させる。
そして被処理面が下を向いているウエハWの上面を、搬送機構A6の吸着アーム73により吸着保持して、スムージングモジュール10に搬入する。スムージングモジュール10にてウエハWのレジストパターンに対して後述の処理を行った後、A6の吸着アーム73により反転モジュール90に搬送し、ウエハWを元の向きに戻す。その後ウエハWは搬送機構A6の搬送アーム72により加熱や冷却のために別モジュールへと搬送される。
次に本発明の基板処理装置の実施形態に相当するスムージングモジュール10における、ウエハWのレジストパターンを溶剤で湿潤させる処理について、図8を用いて説明する。また、スムージングモジュール10の各部の動作を示す図11〜図17を併せて参照しながら説明する。
先ず図11に示すように吸着アーム73により、被処理面が下に向いたウエハWを搬送口22を介して処理室2内に搬入する。このとき、保持部材31の下端部31cはウエハWよりも低い位置(待機位置)にて待機している。またシャッタ23が開放され、搬送口42を通じて処理室20aと待機室20bとが連通している。そして蓋体51は図11に示すように搬送口42を跨いで溶剤収容部26上に載置されており、例えば含浸体として金属メッシュで形成された含浸部材28には、溶剤供給管25aから溶剤が供給される。供給された溶剤が毛細管現象で含浸部材28の表面全体に拡散することにより、蓋体51と溶剤収容部26との内部空間には溶剤蒸気が充満するようになっている。また蓋体51上の温調機構56は、蓋体51と溶剤収容部26とから構成される内部空間の溶剤蒸気が蓋体51表面で結露しないよう、含浸部材28表面より高温に熱せられている。
一方処理容器2における処理容器2の外壁も、基板処理時に処理室20a内に溶剤蒸気を放出する際に壁面で溶剤が結露しないよう、図示しない温調手段により、蓋体51の温調機構56と略等しい温度に熱せられている。また、処理室20a上部の加熱機構33は蓋体51の温調機構56よりもさらに高温に熱せられる。
ウエハWを搬入する前に、搬送口42を開口した上で、壁面43内のパージガス供給路32a及び32bからパージガスとしてのNガスまたは空気を導入し、処理室20a内の吐出口からNガスまたは空気を吐出する。処理室20a内に供給されたNガスまたは空気は後方側に流れ、待機室20bを介して、排気管55aからガスを排出する。この状態で基板搬送口22を開放して図11に示すように吸着アーム73を処理容器2内に搬入し、図12に示すように保持部材31を上昇させてウエハWを保持部材31の下端部31cに保持させる。そして図13に示すように吸着アーム73の吸着を解除してウエハWを保持部材31に受け渡す。次いで吸着アーム73を処理容器2内から搬出した後、図14に示すように、基板搬送口22を閉じる一方、保持部材31を上昇させてウエハWを加熱機構33に接近させ、例えば60℃まで加熱する。処理室20a内の雰囲気を処理容器2外部に漏洩させないために、シャッタ23は開放したまま、パージガス供給路32a及び32bからのNガスまたは空気の吐出及び排気管55aからの排気はこの時点においても続行する。
そして駆動機構54を駆動し、蓋体51を溶剤収容部26から上昇させ、処理室20a内から待機室20bへと素早く退避させ、シャッタ23を閉じる。基板搬送口22を閉じた後、パージガス供給路32a及び32bからのNガスまたは空気の吐出及び排気管55aからの排気を停止し、処理容器2内のNガスまたは空気の流れを停止させ、溶剤蒸発源27表面から溶剤蒸気を処理室20a内に充満させる。処理室20a内が溶剤雰囲気となり、ウエハWが目標温度に達したところで、ウエハWを載置した保持部材31を降下させ、レジストパターンを溶剤で膨潤させる手順に移る(図15)。
蓋体51が開いてウエハWが図15に示す処理位置まで下降した直後のウエハWの温度は例えば50℃に設定されており、時間の経過と共に降温するが、処理室20a内は密閉されており、かつ上部に加熱部が配置されているので、ウエハWの温度は、処理中は概ね50℃前後に維持される。また、このときのウエハWのレジストパターン形成面と溶剤蒸発源27表面との距離が例えば10mmとなるように保持部材31の高さ位置を設定し、ウエハWと溶剤蒸発面表面との間における溶剤蒸気の対流を抑える。ウエハWと溶剤蒸発面表面との間に溶剤蒸気の対流が起こると、対流による蒸気の流れによりレジストパターンに剪断応力が掛かり、レジストパターンの形状の崩壊などの現象が起こりやすくなるためである。このようにしてウエハWのレジストパターンを溶剤で膨潤させる。
蓋体51を開いた後、例えば30秒間経過後に、保持部材31を上昇させてウエハWを溶剤蒸発面から離間させ、加熱機構33で加熱する。また保持部材31を上昇させると同時に、シャッタ23を開口し、蓋体51を処理室20a内に進入させて溶剤収容部26を密閉し、溶剤蒸気の処理室20a内への蒸発を停止させる(図16)。蓋体51を閉じるタイミングは、レジストパターンの膨潤が進みすぎないように事前に実験により把握して決められる。
蓋体51を溶剤収容部26上に載置した後、シャッタ23を開放したまま、パージガス供給路32a及び32bからNガスまたは空気を処理容器2内に導入し、処理容器2内に残留している溶剤ガスを除去するため、Nガスまたは空気を処理容器2内へパージする。パージしたNガスまたは空気は待機室20b後部の排気管55aから排出する。なお、Nガスまたは空気のパージの際は、ウエハWと加熱機構33との間の溶剤雰囲気を除去するために、保持部材31ごとウエハWを一旦降下させてもよい。
処理容器2内がNガスまたは空気で置換された後、既述のウエハWの搬入動作と逆の動作を行うことによりウエハWを処理容器2内から搬出する(図17)。
こうしてスムージングモジュール10においてレジストパターン形成面に対する溶剤による処理が完了したウエハWは、搬送機構A6の吸着アーム73により反転モジュール90内に受け渡される。そして元の向きに戻されたウエハWは搬送機構A6の搬送アーム72に受け渡され、後段のモジュールへ搬送される。
上述の実施形態のスムージングモジュール10内の処理室20aにおいて、溶剤雰囲気下でのウエハW表面のレジストパターンに対する処理について、レジストパターン表面で起きている変化を図18に示す。
処理室20a内でのウエハW上のレジストパターン形成面に対する溶剤による処理時において、溶剤が溶剤蒸発源27表面から蒸発することにより処理室20a内へと充満し、処理室20a内に溶剤の蒸気雰囲気が形成される。
このとき、ウエハWは溶剤の露点温度よりも高く、溶剤の沸点よりも低い温度に調整されている。そのためレジストにより構成されたパターンマスク9の表面では、溶剤分子がレジストパターンに衝突し、図18(a)で示すように、パターン表面が溶剤により膨潤する。そしてウエハWの熱により、溶剤がパターン面から揮発していく現象が繰り返されている。この溶剤による膨潤と溶剤の揮発の繰り返しにより、図18(b)で示すように、パターンマスク9の表層部9aのみが溶剤を吸収して膨潤する。表層部9aにおいては溶剤によりレジスト膜を構成する分子が軟化、溶解して流動するが、内部に浸透する前に溶剤が揮発されるウエハ温度にしているためパターンマスク9内部への浸透は抑えられる。
そしてパターンマスク9の表層部9aのみが適度に膨潤されたところで、保持部材31を引き上げ、ウエハWを溶剤蒸発源27から離間させ、加熱機構33でウエハWを加熱する。それによって、ウエハWへ供給される溶剤蒸気の量が減少し、適度に膨潤した表層部9aに更に過剰な溶剤が供給されることが抑制されるので、パターンマスク9内部への溶剤の浸透がより抑えられる。このような処理の進行によって、図18(c)で示すように、パターンマスク9表面の凹凸の表面が平坦化され、ウエハWの面内においてパターン線幅のばらつきが低減される。
なお、溶剤蒸発源27から気化した溶剤が、ウエハW以外の箇所に付着し、結露することを防止するために、蓋体51の温度は溶剤蒸発源27の表面よりも高温であることが望ましい。また、蓋体51と処理容器2の外壁の温度は等しいことが望ましく、さらに処理容器2の外壁と加熱機構33の基板加熱面の温度は等しいか、あるいは加熱機構33の基板加熱面がより高温であることが望ましい。
また、処理容器2内をNガスまたは空気によりパージする際に、Nガスまたは空気の温度は、ウエハW表面での溶剤の結露を防止するためにウエハWと同程度の温度であることが望ましい。
本実施形態で用いられる溶剤としては例えば、アセトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、γブチルラクトン、ピリジン、キシレン、Nメチル2ピロリジノン(NMP)、乳酸エチル、2−ヘプタノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテル、アニソール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、m−クレゾール、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン等であり、レジスト膜の溶解作用を有する。
上述の実施形態によれば、レジストパターンの表面を下側に向けたウエハWに対向するように、その上面が開口している溶剤収容部26を設けているので、溶剤の蒸発による上昇流により溶剤ガスがレジストパターンの表面に供給される。このためウエハWの全面に亘ってレジストパターンの表面は飽和蒸気雰囲気あるいはそれに近い濃度のガス雰囲気に晒されるので、レジストパターンの表面の荒れを高い面内均一性を持って改善することができる。
ウエハWの被処理面と溶剤蒸発面(上記の例では含浸部材28の表面)との距離は10mm以下であることが望ましい。実際に前記距離を10mmにして実験を行っているが高い面内均一性をもってスムージング処理を行うことができた。なお、前記距離が6mmであるとより高い面内均一性が得られている。
さらに、面内均一性の高いスムージング処理を行うためには、溶剤蒸発源27の表面全体に瞬時に溶剤を広げる必要がある。溶剤蒸発源27における溶剤交換時の交換時間や、溶剤消費量の効率を考慮すると、できるだけ少量の薬液を含浸部材28全体に短時間で展開できる構造となっていることが望ましい。
上述の実施形態では溶剤を含浸する含浸素材としてステンレスやチタン等、溶剤によって腐食されない素材の金属メッシュ体を用いることができる。当該金属メッシュ体の具体的な例としては、目の細かさが1mm程度のメッシュ体を挙げることができる。このメッシュ体に溶剤を供給することにより、毛細管現象により、溶剤はメッシュの空隙を伝って全体に拡散される。また、溶剤蒸発源27としては例えば、凹凸のある気化プレート構造を用いてもよい。また、含浸素材を用いず、直接溶剤蒸発源27内に溶剤を展開し、揮発した溶剤を処理室20a内に充満させる構造としてもよい。
また、蓋体51に関しては、溶剤収容部26を覆う蓋を突き上げピン機構で上昇させて、処理室20a内と待機室20b内を自在に移動する搬出プレートを処理室20a内に進入させその上に蓋を載置し、待機室20bに退避させる構造としてもよい。
また、レジストパターンの溶剤による膨潤と乾燥が可能であれば、加熱面33または溶剤収容部26が相対的に離接するようにどちらか、または双方が上下する構成であってもよい。もしくは加熱機構33がない構成であってもよい。
さらに、スムージングモジュール10は定期的に溶剤蒸発源27の液面センサ(図示せず)で溶剤の量のチェックを行い、もし溶剤の量が不足している場合、溶剤供給管25aより溶剤の供給を行ってもよい。
[第2の実施形態]
上述の実施形態におけるスムージングモジュール10の処理容器2においては、ウエハWの載置及び昇降などの移動に昇降機構31aを利用した保持部材31を用いている。本実施形態においてはこれらの昇降機能の代替として、ウエハWとその保持部が処理容器内2a内においてスライドすることにより移動することを特徴としている。以下、図を用いながら順を追って説明する。なお、上述の実施形態および既出の図において説明済みの機構等については、同じ符号を振り説明を省略する。
図19に本実施形態の処理容器2aの縦断側面図を示す。処理容器2aは、壁面41により、搬送口21からウエハWが最初に搬入される待機室20eと、待機室20eからウエハWが搬入され基板処理を行う処理室20aとに2分割されている。図23の左方(搬入口21側)を処理容器2aの前方とすると、待機室20eは前方に、処理室20aは後方に存在し、壁面41には開口部42が設けられている。また、処理室20aの天井部分は待機室20eの天井部分より低くなるように形成されており、処理室20aの天井部分にはウエハWを加熱する加熱機構33が備え付けられている。
待機室20eの底面にはガイドレール53と駆動機構54が設けられ、ガイドレール53に沿って蓋体51が開口部43を通じて後方の処理室20a内の溶剤収容部26上の上方へと移動可能となるよう設けられている。処理室20a内に進入した蓋体51は溶剤収容部26の全体を覆い、溶剤蒸発源27を処理室20aの雰囲気と区画するために十分な大きさを有する。また蓋体51上には温調機構56が備え付けられている。
また、図19の紙面を手前とすると、処理容器2aの奥側の面には、待機室20eから処理室20aに亘って開口部43を通過するガイドレール37が設けられ、駆動部37aを介してウエハ保持プレート36が接続されている。ウエハ保持プレート36は開口部43を通じて溶剤収容部26の鉛直上方に移動可能となるように設けられている。ウエハ保持プレート36及びガイドレール37等の位置関係を図示した平面図(B−B’面)を図20に示す。図20は、図19のB−B’線に沿った横断平面図を示しているが、図の煩雑化を避けるために、蓋体51に関連する部位は省略してある。
また、開口部43、及び開口部43のシャッタ23aの形状、並びに動作を図21に示す。ガイドレール37は開口部43内を通過するため、開口部43に用いるシャッタ23aには、ガイドレール37の形状に合わせた切欠Gを形成している。そして開口部43を開口させるときは、シャッタ23aを図21(a)の状態から壁面41に沿って水平方向に移動させた後、壁面41に沿って図21(b)に示すように待機室20e底部へと降下させる。開口部43を閉じるときは逆の手順を行う。
この処理容器2aにおいても、処理室20a内を密閉してレジストパターンに対する処理を行うとき以外は、開口部43は開口されており、また、蓋体51は,開口部43を跨ぐ形で溶剤収容部26上へと載置されている。そしてパージガス供給路32a及び32bからパージガスが供給され、開口部43を通じて排気管55aから処理容器2a内の気体が排気機構55へと排出され、処理容器2a内の雰囲気が外部に漏洩しないようになっている。
処理容器2aでレジストパターンに対する処理を行うための手順について説明する。先ず上述の実施形態と同様に吸着アーム73により基板搬送口21からウエハWが処理容器内に搬送される。予め基板受け取り位置に移動済のウエハ保持プレート36が吸着アーム73からウエハWを受け取り、ウエハWはウエハ保持プレート36に例えば4箇所設けられている、保持部36a上に載置される。保持部36aは、第1の実施形態における保持部材31の下端部31cと同様に、ウエハWの周縁をいわば線接触で保持するように形成されている。ウエハ保持プレート36はウエハWを載置した状態で、駆動装置37aによりガイドレール37に沿って処理室20a内へと後退する。それと同時に、蓋体51が駆動機構54によりガイドレール53に沿って待機室20eへと前進する。ウエハWは処理室20a内へ搬入されると同時に、直上の加熱機構33により加熱が開始される。
この状態でパージガス供給路32a及び32bからのNガスまたは空気の供給及び排気管55aからの排気を停止し、シャッタ23aにより開口部43を閉鎖する。第1の実施形態と比較すると、ウエハWは処理室20a内に搬入された直後から、直上の加熱機構33で熱せられ、ウエハWが目標温度に達した時点でウエハWに対するレジストパターンの表面処理が開始される。
基板処理の際の基板温度の調節手段としては、加熱機構33の出力を調整するようにしてもよい。ウエハ保持プレート36が処理室20a内で昇降可能なようにガイドレール37に昇降を組み合わせ、ウエハWと加熱機構33との距離を調節可能にしてもよい。
基板処理が終了した後、開口部42を開放し、ウエハWを保持したウエハ保持プレート36を待機室20eへ前進させ、蓋体51を処理室20a内へ後退させ溶剤収容部26上に載置することで溶剤の蒸発を停止させる。そしてパージガス供給路32a及び32bからのNガスの通流を再開させ、処理容器2aがNガスまたは空気でパージされた時点で、既述のウエハWの搬入動作と逆の動作を行うことによりウエハWを処理容器2a内から搬出する。
この変形例の特徴としては、ウエハWの搬入出及び昇降などを行うための機構として、ピン昇降による駆動系を用いず、プレート機構により処理容器2a内で移動させていることが挙げられる。よって、処理空間外からピンが貫通することによる貫通部からの内部雰囲気の漏洩のリスクが小さくなる。
また、処理室20a内の加熱機構33の位置を低くし、ウエハWとの距離が小さい構造とできることも特徴の一つである。このためウエハWを処理室20a内に搬入してから、即座に基板の加熱を開始することができる。
本実施形態で用いられる溶剤についても、第1の実施形態と同様に、レジストに対する溶解作用を有する物質が選択される。
[第3の実施形態]
第1の実施形態ではウエハWを反転させるために専用のウエハ反転モジュール90を用いたが、スムージングモジュール10へ現像モジュールからウエハWを移動させる際、あるいはスムージングモジュール10から異なるモジュールへウエハWを移動させる際に、反転機能を有するアームにより反転を行っても同様の効果が得られる。
図22に反転機能を有するアーム(以下、反転アームと呼称する)を有した搬送機構A6の一例を図示する。当該搬送機構A6は、2本の反転アーム76、77を有し、反転アーム76(77)は伸縮可能なアーム部76a(77a)、吸着部76b(77b)及び駆動機構76c(77c)からなる。そして一方の反転アームがモジュール内に未処理のウエハWを搬入すると同時に、もう一方の反転アームが同一モジュール内から処理済のウエハWを搬出する。
ここでは説明を簡単にするために、図23に示すように反転アーム76のみを有した搬送機構A6を用いたウエハ反転の手順について説明する。
先ず搬送機構A6は現像ユニット88の現像モジュール内にウエハ搬送アーム72を挿入し、現像モジュール内でウエハWはウエハ搬送アーム72上に通常の向きで載置される。そしてウエハ搬送アーム72を後退させた後、図24で示すように、ウエハW下部からウエハW外周部を保持する3本の持ち上げピン78(図22では図示していない)によってウエハWをウエハ搬送アーム72から上昇させ、持ち上げピン78によりウエハWとウエハ搬送アーム72との間に生じた間隙に反転アーム76を挿入する。ウエハWの裏面は反転アーム76の吸着部76bに吸着され、この状態で搬送機構A6全体は現像モジュールから退避し、図23の位置に戻る。
搬送機構A6が図23の位置にあるときは、反転アーム76を回転させることはできない。ウエハ搬送アーム72などと衝突してしまうためである。そこでウエハWを反転させるため、反転アーム76がウエハWを保持した状態で、搬送機構A6を図25のように棚ユニットUの例えば端部(図25では左端)へと移動させる。そして回転台71を左に90度回転させ、反転アーム76が右方向へと延伸できるようにする。しかる後駆動機構76cにより反転アーム76だけを右方向へ移動し、他のアーム等と干渉しない位置で反転アーム76を回転させ、ウエハWの上下面を反転させる。
反転アーム76がウエハWを反転させた後、反転アーム76を通常の位置に戻し、回転台71を右へ90度回転させて反転アーム76がモジュールへウエハWを受け渡せる状態とする。そして反転アーム76からスムージングモジュール10へ、反転したウエハWの受け渡しを行う。スムージングモジュール10における処理容器2内への反転したウエハWの受け渡し手順は、第1の実施形態における吸着アーム73と保持部材31との間のウエハWの受け渡しと同様である。
実際には図22で示すとおり、搬送機構A6は2本の反転アーム76、77を有し、反転アーム76(77)がスムージングモジュール10内から処理済のウエハWを搬出すると同時に反転アーム77(76)は別の処理前ウエハWを同じモジュールに搬入する。
そして、第1の実施形態における処理容器2、あるいは第2の実施形態における処理容器2aと同様の基板処理装置にて、ウエハWのレジストパターンに対する処理が同様に行われる。
その後、スムージングモジュール10内からの反転したウエハWの搬出及び他モジュールへの搬入については、上述したウエハWのスムージングモジュール10内への搬入と逆の手順となる。
また、本実施形態のスムージングモジュール10の位置としては、現像ブロックB6の棚ユニットの例えば最端部の2個をスムージングモジュール10として構成することができる。
上述してきた各実施形態においては、溶剤蒸発源27において複数の溶剤を入れ替えることも可能である。手順としては、先ず蓋体51により溶剤蒸発源27を処理室20aと区画した上で、溶剤排出管25bを開成し、ガス供給路26aから不活性ガスを供給し、溶剤蒸発源27を乾燥させる。乾燥状況は、溶剤排出管25bに備え付けられたセンサによって検知できる。そして溶剤蒸発源27表面が乾燥したことを確認した後、別の溶剤を溶剤供給管25aから導入する。あるいは、溶剤蒸発源27は、溶剤の種類毎に専用の溶剤供給管及び溶剤排出管を備えるように構成されてもよい。
また、ウエハWを反転させる位置として、反転モジュール90及び反転アーム76(77)による方法を挙げたが、処理室20a内の空間に余裕がある場合は処理室内20aでウエハWを反転させてもよい。
また、加熱機構33は処理容器2及び2aの天井部分に配置されているが、レジストパターンの表面が溶剤蒸気に曝される前及び後にウエハWが加熱される構成であれば、加熱機構はどのような構成であってもよい。例えば処理容器2内にLED(発光ダイオード)を設けて、このLEDからウエハWに光エネルギーを照射して加熱を行ってもよい。また、Nガスまたは空気を処理容器内に供給し、処理容器内をパージする工程で、Nガスまたは空気に代えて、Nガス以外の不活性ガスを供給してもよい。
10 スムージングモジュール
2 処理容器
27 溶剤蒸発源
28 含浸部材
31 基板保持部材
33 加熱機構
51 蓋体
W ウエハ

Claims (18)

  1. 基板に形成され、溶剤に対して可溶なパターンマスクの荒れを改善する処理を行うための基板処理装置において、
    処理容器と、
    前記処理容器内に設けられ、前記パターンマスクが下面側になるように前記基板を保持するための基板保持部と、
    前記基板保持部に保持された基板の下面と対向するように設けられ、その上面が開口すると共に溶剤を収容する溶剤収容部と、
    前記溶剤収容部の上面を塞ぐための蓋体と、
    前記蓋体を溶剤収容部の上面を塞ぐ位置と、前記基板の下方領域から退避する位置との間で移動させる移動機構と、を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記パターンマスクが下面側になるように前記基板保持部に基板が保持された後、前記蓋体を退避させるように制御信号を出力する制御部を備えたことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記基板保持部に保持された基板を溶剤の露点温度よりも高い温度に加熱するための加熱部を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 前記溶剤収容部の溶剤蒸発面は、基板の有効領域と同じ広さかそれよりも広いことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 基板の下面に溶剤を供給するときには、前記溶剤収容部の溶剤蒸発面と基板の下面との距離は10mm以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 前記加熱部は、前記基板保持部により保持される基板よりも上方位置に設けられ、前記加熱部と前記基板保持部とは相対的に接離自在に設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  7. 前記基板保持部は、昇降自在に設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記基板保持部は、溶剤収容部と対向する位置と溶剤収容部の上方領域から外れた位置との間で横方向に移動自在に設けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記溶剤収容部には、溶剤が含浸される含浸部材が設けられ、前記溶剤収容部の溶剤蒸発面は当該含浸部材の上面であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  10. 基板に形成され、溶剤に対して可溶なパターンマスクの荒れを改善する処理を行う基板処理方法において、
    処理容器内に前記パターンマスクが下面側になるように前記基板を保持する工程と、
    前記基板保持部に保持された基板の下面と対向するように設けられ、その上面が開口した溶剤収容部に溶剤を収容する工程と、
    蓋体により前記溶剤収容部の上面を塞ぐ工程と、
    移動機構により前記蓋体を前記前記溶剤収容部の上面を塞ぐ位置と、前記基板の下方領域から退避する位置との間で移動させる工程と、
    を備えたことを特徴とする基板処理方法。
  11. 前記パターンマスクが下面側になるように前記基板保持部に基板が保持された後、前記蓋体を退避させる工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項10に記載の基板処理方法。
  12. 前記基板保持部に保持された基板を溶剤の露点温度よりも高い温度に加熱する工程を備えたことを特徴とする請求項10または11に記載の基板処理方法。
  13. 前記溶剤収容部の溶剤蒸発面と基板の下面との距離を10mm以下とし、前記基板の下面に溶剤を供給する工程を備えたことを特徴とする請求項10ないし12のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  14. 前記加熱部が、前記基板保持部により保持される基板より上方を、前記基板と相対的に自在に接離する工程を備えたことを特徴とする請求項10ないし13のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  15. 前記基板保持部が自在に昇降する工程を備えたことを特徴とする請求項10ないし14のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  16. 前記基板保持部が溶剤収容部と対向する位置と溶剤収容部の上方領域から外れた位置との間で横方向に自在に移動する工程を備えたことを特徴とする請求項10ないし15のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  17. 前記溶剤収容部に設けられた溶剤が含浸される含浸部材の上面から、溶剤を蒸発させる工程を備えたことを特徴とする請求項10ないし16のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  18. 基板に形成され、溶剤に対して可溶なパターンマスクの荒れを改善する処理を行うための基板処理装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、請求項10ないし17のいずれか一項に記載の基板処理方法を実施するためのものであることを特徴とする記憶媒体。
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