JP5803695B2 - ワイヤーハーネス固定部材及び固定部材付きワイヤーハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤーハーネスに関する。
ワイヤーハーネスに関して、従来から様々な技術が提案されている。特許文献1及び2には、ワイヤーハーネスを車体等の取付対象物に固定するためのワイヤーハーネス固定部材が記載されている。また特許文献3には、ワイヤーハーネスをインナーパネルに設けられた開口部まで案内する技術が開示されている。
実開昭63−103078号公報 特開平10−285759号公報 特開2006−74941号公報
ワイヤーハーネスは、幹線から支線が分岐する分岐部を有することがある。ワイヤーハーネスの分岐部では、幹線の一部が支線として分岐していることから、ワイヤーハーネスの径が変化し、その結果、段差が発生する。分岐部に対して、ワイヤーハーネス固定部材を取り付ける際には、当該分岐部での段差のために、当該ワイヤーハーネス固定部材が取り付けにくくなることがある。
そこで、本発明は上述の点に鑑みて成されたものであり、ワイヤーハーネスの分岐部に対してワイヤーハーネス固定部材を取り付け易くすることが可能な技術を提供することを目的とする。
第1の態様に係るワイヤーハーネス固定部材は、ワイヤーハーネスを取付対象物に固定するためのワイヤーハーネス固定部材であって、ワイヤーハーネスが固定される板状固定部と、前記板状固定部における、前記ワイヤーハーネスが固定される側の第1主面に固定端が接続された板バネと、前記板状固定部における、前記第1主面とは反対側の第2主面上に設けられ、前記ワイヤーハーネスが固定される取付対象物の取付穴に係止するクリップ部と、前記板バネが前記クリップ部側とは反対側に湾曲するように当該板バネの自由端側端部が係止する係止溝とを備え、第1の態様に係るワイヤーハーネス固定部材であって、前記係止溝の側壁には嵌合凹部が設けられており、前記板バネの前記自由端側端部には前記嵌合凹部に嵌合する嵌合凸部が設けられている
の態様に係るワイヤーハーネス固定部材は、第1の態様に係るワイヤーハーネス固定部材であって、前記板バネの固定端側端部と前記板状固定部との前記係止溝側の境界部分には、当該固定端側端部で前記板バネが曲がり易くなるための第1溝が設けられている。
の態様に係るワイヤーハーネス固定部材は、第の態様に係るワイヤーハーネス固定部材であって、前記板バネの前記固定端側端部と前記板状固定部との前記係止溝側とは反対側の境界部分には、当該固定端側端部で前記板バネが曲がり易くなるための第2溝が設けられており、前記板バネは、前記固定端側端部から前記係止溝側とは反対側に折れ曲がることが可能となっている。
の態様に係るワイヤーハーネス固定部材は、第1乃至第の態様のいずれか一つに係るワイヤーハーネス固定部材であって、前記板バネの前記固定端及び前記係止溝の位置は、前記クリップ部の中心線から同じ側にずれている。
の態様に係るワイヤーハーネス固定部材は、第1乃至第の態様のいずれか一つに係るワイヤーハーネス固定部材であって、それぞれに前記板バネの前記自由端側端部が係止した際に当該板バネの湾曲高さが変化するような複数の係止溝が設けられている。
の態様に係る固定部材付きワイヤーハーネスは、第1乃至第の態様のいずれか一つに係るワイヤーハーネス固定部材と、前記ワイヤーハーネス固定部材が取り付けられたワイヤーハーネスとを備える。
第1乃至第の態様によれば、板バネの自由端側端部が係止溝に係止した状態で板状固定部にその第1主面側からワイヤーハーネスの分岐部が固定される場合には、当該板バネを、当該分岐部での段差を吸収するスペーサとして機能させることができる。したがって、ワイヤーハーネスの分岐部に対してワイヤーハーネス固定部材を取り付ける際に、当該分岐部での段差によって当該ワイヤーハーネス固定部材が傾くことを抑制することができる。よって、ワイヤーハーネスの分岐部に対してワイヤーハーネス固定部材を取り付け易くなる。
さらに、ワイヤーハーネス固定部材が傾いた状態でワイヤーハーネスの分岐部に対して取り付けられることが抑制されることから、当該ワイヤーハーネス固定部材のクリップ部を取付対象物の取付穴に対して差し込み易くなる。よって、ワイヤーハーネス固定部材を取付対象物に取り付ける際の作業性が向上する。
さらに、係止溝の側壁には嵌合凹部が設けられており、板バネの自由端側端部には当該嵌合凹部に嵌合する嵌合凸部が設けられているため、板バネの自由端側端部が係止溝から外れにくくなる。
特に第の態様によれば、板バネの固定端側端部と板状固定部との係止溝側の境界部分には、当該固定端側端部で板バネが曲がり易くなるための第1溝が設けられているため、板バネを湾曲させてその自由端側端部を係止溝に係止させる際に、板バネの固定端側端部にクラックが入ることを抑制することができる。
特に第の態様によれば、板バネがその固定端側端部から係止溝側とは反対側に折り曲げられた状態で、板状固定部に対して第1主面側からワイヤーハーネスを固定することができることから、ワイヤーハーネスにおける、段差の無い部分に対しても、ワイヤーハーネス固定部材をそれが傾くことを抑制しつつ取り付けることが可能となる。
特に第の態様によれば、板バネの固定端及び係止溝の位置は、クリップ部の中心線から同じ側にずれていることから、板バネの自由端側端部を係止溝に係止させた状態において、当該中心線がワイヤーハーネスの分岐部を通るように板状固定部に対して第1主面側から当該ワイヤーハーネスを固定することが可能となる。よって、ワイヤーハーネス固定部材を用いて、ワイヤーハーネスをその分岐部において取付対象物に固定することが可能となる。
特に第の態様によれば、それぞれに板バネの自由端側端部が係止した際に当該板バネの湾曲高さが変化するような複数の係止溝が設けられている。したがって、ワイヤーハーネスの分岐部での段差の大きさに応じて、板バネの自由端側端部を係止させる係止溝を変更することによって、板バネの湾曲高さを、ワイヤーハーネスの分岐部での段差の大きさに応じたものとすることができる。これにより、段差の大きさが異なる様々な分岐部に対して、ワイヤーハーネス固定部材をそれが傾くことを抑制しつつ取り付けることが可能となる。
ワイヤーハーネス固定部材を示す側面図である。 ワイヤーハーネス固定部材を示す底面図である。 ワイヤーハーネス固定部材の断面構造を示す図である。 ワイヤーハーネス固定部材の部分拡大図である。 板バネの自由端側端部が係止溝に係止している様子を示す図である。 板バネの自由端側端部が係止溝に係止している様子を示す図である。 板バネが固定端側端部から係止溝側とは反対側に折れ曲げられている様子を示す図である。 ワイヤーハーネス固定部材をワイヤーハーネスの分岐部に取り付けた様子を示す図である。 ワイヤーハーネス固定部材を用いてワイヤーハーネスを取付対象物に固定した様子を示す図である。 ワイヤーハーネス固定部材をワイヤーハーネスの分岐部に取り付けた様子を示す図である。 ワイヤーハーネス固定部材をワイヤーハーネスにおける段差の無い部分に取り付けた様子を示す図である。 ワイヤーハーネス固定部材をワイヤーハーネスにおける段差の無い部分に取り付けた様子を示す図である。 係止溝の側壁に嵌合凹部を設けた様子を示す図である。 板バネの自由端側端部に嵌合凸部を設けた様子を示す図である。 板バネの自由端側端部に嵌合凸部を設けた様子を示す図である。 係止溝の側壁の嵌合凹部と板バネの自由端側端部の嵌合凸部とが嵌合している様子を示す図である。 係止溝の側壁に嵌合凹部を設けた様子を示す図である。 板バネの自由端側端部に嵌合凸部を設けた様子を示す図である。 板バネの自由端側端部に嵌合凸部を設けた様子を示す図である。 係止溝の側壁の嵌合凹部と板バネの自由端側端部の嵌合凸部とが嵌合している様子を示す図である。
図1は実施の形態に係るワイヤーハーネス固定部材1を示す側面図である。図2は図1に示される矢視Aからワイヤーハーネス固定部材1を見た際の当該ワイヤーハーネス固定部材1を示す図である。図3は図1に示される矢視B−Bにおけるワイヤーハーネス固定部材1の断面構造を示す図である。図4は図1に示されるワイヤーハーネス固定部材1の部分Cを拡大して示す図である。ワイヤーハーネス固定部材1は、車体パネル等の取付対象物に対してワイヤーハーネスを固定するための部材である。
図1〜4に示されるように、ワイヤーハーネス固定部材1は、ワイヤーハーネスが固定される板状固定部2と、クリップ部3と、板バネ4と、複数の突起部5とを備えている。ワイヤーハーネス固定部材1は、例えば樹脂で形成されており、板状固定部2、クリップ部3、板バネ4及び複数の突起部5は一体成形されている。
板状固定部2は、一方向に長い板状の直方体であって、ワイヤーハーネスが固定される側の第1主面20と、当該第1主面20とは反対側の第2主面21とを有している。クリップ部3は、第2主面21上に設けられており、ワイヤーハーネスが固定される取付対象物の取付穴に係止する。
板バネ4は、一方向に長い板状の直方体をやや湾曲させた形状を成しており、その長手方向の一端40及び他端41がそれぞれ固定端及び自由端となっている。以後、板バネ4の長手方向の一端40及び他端41をそれぞれ「固定端40」及び「自由端41」と呼ぶ。
板バネ4の固定端40は板状固定部2の第1主面20に接続されている。板バネ4は、板状固定部2の第1主面20における、クリップ部3の中心線30(より詳細には、クリップ部3の高さ方向(突出方向)に沿った中心線30)よりも板状固定部2の長手方向の一端22側にずれた位置から、当該一端22側に向かって斜め下方向に延びている。そして、板バネ4では、自由端41が、板状固定部2の長手方向の一端22よりも少し外側まで達している。また、図2に示されるように、板バネ4の幅方向は、板状固定部2の幅方向と平行を成している。
複数の突起部5のそれぞれは、一方向に長い直方体を成している。複数の突起部5は、それらの長手方向が板状固定部2の幅方向と平行を成すように、当該板状固定部2の第1主面20上に間隔を空けて設けられている。複数の突起部5は、板状固定部2の第1主面20上において、当該板状固定部2の一端22から当該板状固定部2の長手方向の中心に向けて並べられている。そして、複数の突起部5のうち、板状固定部2の長手方向の中心に最も近い突起部5は、板バネ4の固定端40とは離れて配置されている。
本実施の形態では、複数の突起部5によって、板バネ4の自由端側端部42と係止する複数の係止溝6が形成されている。複数の突起部5では、間隔を空けて互いに隣り合う2つの突起部5の間が一つの係止溝6となっている。したがって、各突起部5において、係止溝6と接する側面は、当該係止溝6の側壁となっている。板バネ4の自由端側端部42は、当該板バネ4がクリップ部3側とは反対側に向かって湾曲するように各係止溝6と係止する。各係止溝6の長手方向は、板状固定部2の幅方向と平行を成している。複数の係止溝6は、板状固定部2の長手方向に沿って並んでいる。
また、本実施の形態では、板バネ4の自由端側端部42が、複数の係止溝6のそれぞれに係止すると、当該板バネ4の湾曲高さが異なるようになっている。つまり、ワイヤーハーネス固定部材1には、それぞれに板バネ4の自由端側端部42が係止した際に当該板バネ4の湾曲高さが変化するような複数の係止溝6が設けられている。板バネ4の自由端側端部42が係止する係止溝6の位置が、当該板バネ4の固定端40に近いほど、当該板バネ4の湾曲高さが大きくなるようになっている。
図5は、複数の係止溝6のうち、板バネ4の固定端40に最も遠い係止溝6に対して、板バネ4の自由端側端部42が係止している様子を示す図である。図6は、複数の係止溝6のうち、板バネ4の固定端40に対して2番目に近い係止溝6に対して、板バネ4の自由端側端部42が係止している様子を示す図である。図6に示される板バネ4は、図5に示される板バネ4よりも、固定端40により近い係止溝6に係止していることから、図6に示される板バネ4の湾曲高さhの方が、図5に示される板バネ4の湾曲高さhよりも大きくなっている。
また、本実施の形態では、図4に示されるように、板バネ4の固定端側端部(根本部分)43と板状固定部2との係止溝6側の境界部分には、当該固定端側端部43で板バネ4が曲がり易くなるための第1溝7が設けられている。言い換えれば、板バネ4の内側の第1主面44と板状固定部2の第1主面20との境界部分には、板バネ4がその固定端側端部43で曲がり易くなるための第1溝7が設けられている。第1溝7は、板状固定部2及び板バネ4の幅方向に沿って延在している。第1溝7のうち、板状固定部2に設けられている部分は、当該板状固定部2の幅方向の両端まで形成されている。
また、板バネ4の固定端側端部43と板状固定部2との係止溝6側とは反対側の境界部分には、当該固定端側端部43で板バネ4が曲がり易くなるための第2溝8が設けられている。言い換えれば、板バネ4の外側の第2主面45と板状固定部2の第1主面20との境界部分には、板バネ4がその固定端側端部43で曲がり易くなるための第2溝8が設けられている。第2溝8は、第1溝7と平行を成すように、板状固定部2及び板バネ4の幅方向に沿って延在している。第2溝8のうち、板状固定部2に設けられている部分は、当該板状固定部2の幅方向の両端まで形成されている。
第1溝7における、その延在方向に対して垂直な面での断面形状は、例えば、板バネ4における、その厚み方向での断面形状の第1主面44側の稜線(第1溝7の断面形状の稜線を除く)の仮想延長線71と、板状固定部2における、その厚み方向での断面形状の第1主面20側の稜線(第1溝7の断面形状の稜線を除く)の仮想延長線72とが交差する点70を中心とする円弧となっている。
また、第2溝8における、その延在方向に対して垂直な面での断面形状は、例えば、板バネ4における、その厚み方向での断面形状の第2主面45側の稜線(第2溝8の断面形状の稜線を除く)の仮想延長線81と、板状固定部2における、その厚み方向での断面形状の第1主面20側の稜線(第2溝8の断面形状の稜線を除く)の仮想延長線82とが交差する点80を中心とする円弧となっている。
このように、本実施の形態では、板バネ4の固定端側端部43と板状固定部2との係止溝6側の境界部分には、当該固定端側端部43で板バネ4が曲がり易くなるための第1溝7が設けられているため、板バネ4を湾曲させてその自由端側端部42を係止溝6に係止させる際に、板バネ4の固定端側端部43(板バネ4の根本部分)にクラックが入ることを抑制することができる。
また、本実施の形態では、第1溝7だけではなく、板バネ4の固定端側端部43と板状固定部2との係止溝6側とは反対側の境界部分には、当該固定端側端部43で板バネ4が曲がり易くなるための第2溝8が設けられているため、図7に示されるように、板バネ4は、その固定端側端部43から係止溝6側とは反対側に折り曲がることが可能となっている。
なお、図4の例では、第2溝8のうち、板バネ4に形成されている部分の断面形状は、板状固定部2に形成されている部分の断面形状と同様に円弧となっているが、円弧ではなく、板状固定部2の第1主面20に対して垂直な直線としても良い。
以上のような構造を有するワイヤーハーネス固定部材1を、ワイヤーハーネスにおける、幹線から支線が分岐する分岐部に対して取り付ける際には、板バネ4の自由端側端部42が係止溝6に係止した状態で板状固定部2にその第1主面20側からワイヤーハーネスの分岐部が固定される。
図8は、ワイヤーハーネス固定部材1をワイヤーハーネス9の分岐部90に取り付けた様子を示す図である。図8に示される固定部材付きワイヤーハーネス9では、ワイヤーハーネス固定部材1の板状固定部2とワイヤーハーネス9とに対して一緒にテープ10が巻き付けられることによって、ワイヤーハーネス9がテープ10によって板状固定部2に固定されている。
本実施の形態では、図8に示されるように、ワイヤーハーネス9における、分岐部90近傍の径が比較的大きい部分92に板状固定部2が当たり、かつワイヤーハーネス9における、分岐部90近傍の径が比較的小さい部分93に板バネ4が当たるように、板状固定部2に対して第1主面20側からワイヤーハーネス9の分岐部90が固定される。このとき、湾曲している板バネ4が分岐部90での段差91を吸収するスペーサとして機能する。したがって、ワイヤーハーネス固定部材1をワイヤーハーネス9の分岐部90に固定する際に、当該ワイヤーハーネス固定部材1が傾くことを抑制することができる。よって、ワイヤーハーネス固定部材1をワイヤーハーネス9の分岐部90に固定する作業、本例では、板状固定部2及びワイヤーハーネス9に対するテープ巻き作業が容易となる。
図9は、図8に示される固定部材付きワイヤーハーネス9を車体パネル11に固定した様子を示す図である。図9では、車体パネル11については取付穴110での断面構造が示されている。固定部材付きワイヤーハーネス9を車体パネル11に固定する際には、ワイヤーハーネス固定部材1のクリップ部3が、車体パネル11の取付穴110に対して差し込まれる。これにより、図9に示されるように、クリップ部3が取付穴110に係止するようになり、ワイヤーハーネス9が取付対象物である車体パネル11に固定される。図9の例では、ワイヤーハーネス9がその分岐部90において取付対象物(車体パネル11)に固定されるように、当該取付対象物の取付穴(取付穴110)に係止するクリップ部3がワイヤーハーネス9の分岐部90の真上に位置するように、言い換えれば、当該クリップ部3の中心線30が当該分岐部90を通るように、板状固定部2にワイヤーハーネス9が固定されている。
ここで、ワイヤーハーネス9に対してワイヤーハーネス固定部材1が傾いて取り付けられていると、ワイヤーハーネス固定部材1のクリップ部3を取付対象物の取付穴に差し込みにくくなる。本実施の形態では、係止溝6に対して湾曲した状態で係止する板バネ4の働きによって、ワイヤーハーネス9に対してワイヤーハーネス固定部材1が傾いて取り付けられることを抑制することができることから、ワイヤーハーネス固定部材1のクリップ部3を取付対象物の取付穴に差し込み易くなる。その結果、ワイヤーハーネス固定部材1を取付対象物に取り付ける際の作業性が向上する。
また、本実施の形態では、ワイヤーハーネス固定部材1が取り付けられる、ワイヤーハーネス9の分岐部90での段差91の大きさに応じて、板バネ4の湾曲高さを調整できるようになっている。つまり、ワイヤーハーネス9の分岐部90での段差91の大きさに応じて、板バネ4の自由端側端部42を係止させる係止溝6を変更することによって、板バネ4の湾曲高さを、ワイヤーハーネス9の分岐部90での段差91の大きさに応じたものとすることができる。これにより、段差91の大きさが異なる様々な分岐部90に対して、ワイヤーハーネス固定部材1をそれが傾くことを抑制しつつ取り付けることが可能となる。
図10は、図8に示される分岐部90での段差91よりも大きい段差91を有する分岐部90に対してワイヤーハーネス固定部材1が取り付けられた様子を示す図である。図10に示されるように、段差91が比較的大きい分岐部90に対して取り付けられるワイヤーハーネス固定部材1では、図8に示されるワイヤーハーネス固定部材1と比較して、板バネ4の固定端40により近い係止溝6に対して板バネ4の自由端側端部42が係止されており、板バネ4の湾曲高さが大きくなっている。これにより、比較的大きい段差91を有する分岐部90に対しても、ワイヤーハーネス固定部材1が傾いて取り付けられることを抑制することができる。
本実施の形態に係るワイヤーハーネス固定部材1が、ワイヤーハーネス9において、分岐部90以外の部分、つまり段差が無い部分に取り付けられる際には、板バネ4がその固定端側端部43から係止溝6側とは反対側に折り曲げられるようにして、板状固定部2に対して第1主面20側からワイヤーハーネス9が固定される。
図11は、ワイヤーハーネス9において段差が無い部分に対してワイヤーハーネス固定部材1が取り付けられた様子を示す図である。
ここで、仮に、板バネ4の自由端側端部42が係止溝6に係止した状態で、板状固定部2に対してワイヤーハーネス9において段差が無い部分が固定されるとすると、湾曲した板バネ4によって、ワイヤーハーネス固定部材1が大きく傾くことになる。その結果、ワイヤーハーネス固定部材1をワイヤーハーネス9に取り付けにくくなる。
これに対して、図11に示されるように、板バネ4の第2主面45が板状固定部2の第1主面20に接触するまで、板バネ4がその固定端側端部43から係止溝6側とは反対側に折り曲げられるようにして、板状固定部2に対して第1主面20側からワイヤーハーネス9が固定される場合には、ワイヤーハーネス9における、段差の無い部分に対しても、ワイヤーハーネス固定部材1をそれが傾くことを抑制しつつ取り付けることが可能となる。
なお、図11の例のように、板バネ4がその固定端側端部43から係止溝6側とは反対側に折り曲げられた状態において、板バネ4の第1主面44についての、板状固定部2の第1主面20からの高さと、突起部5の高さとが一致していない場合には、ワイヤーハーネス固定部材1が若干傾いた状態でワイヤーハーネス9に取り付けられることになる。
しかしながら、板バネ4の厚さ及び突起部5の高さの少なくとも一方を調整することによって、図12に示されるように、板バネ4がその固定端側端部43から係止溝6側とは反対側に折り曲げられた状態において、板バネ4の第1主面44についての、板状固定部2の第1主面20からの高さと、突起部5の高さとを一致させることができることから、ワイヤーハーネス9に取り付けられたワイヤーハーネス固定部材1の傾きを十分に小さくすることができる。
上記の例では、板状固定部2の第1主面20に複数の突起部5を設けることによって係止溝6を形成していたが、その代わりに、板状固定部2の第1主面20に対して第2主面21側に凹む溝状凹部を設けることによって係止溝6を形成しても良い。また上記の例では、複数の係止溝6を設けていたが、一つの係止溝6だけを設けても良い。
以上のように、本実施の形態に係るワイヤーハーネス固定部材1では、板バネ4が湾曲するようにその自由端側端部42が係止溝6に係止するようになっている。したがって、板バネ4の自由端側端部42が係止溝6に係止した状態で板状固定部2にその第1主面20側からワイヤーハーネス9の分岐部90が固定される場合には、当該板バネ4を、当該分岐部90での段差91を吸収するスペーサとして機能させることができる。したがって、ワイヤーハーネス9の分岐部90に対してワイヤーハーネス固定部材1を取り付ける際に、当該分岐部90での段差91によって当該ワイヤーハーネス固定部材1が傾くことを抑制することができる。よって、ワイヤーハーネス9の分岐部90に対してワイヤーハーネス固定部材1を取り付け易くなる。
さらに、ワイヤーハーネス固定部材1が傾いた状態でワイヤーハーネス9の分岐部90に対して取り付けられることが抑制されることから、当該ワイヤーハーネス固定部材1のクリップ部3を取付対象物の取付穴に対して差し込み易くなる。よって、ワイヤーハーネス固定部材1を取付対象物に取り付ける際の作業性が向上する。
また、本実施の形態のように、板バネ4の固定端40及び係止溝6の位置を、クリップ部3の中心線30から同じ側にずらすことによって、板バネ4の自由端側端部42を係止溝6に係止させた状態において、当該中心線30がワイヤーハーネス9の分岐部90を通るように板状固定部2に対して第1主面20側からワイヤーハーネス9を固定することが可能となる。よって、上述の図9に示されるように、ワイヤーハーネス固定部材1を用いて、ワイヤーハーネス9をその分岐部90において取付対象物に固定することが可能となる。
なお、係止溝6の側壁に嵌合凹部を設けて、板バネ4の自由端側端部42に当該嵌合凹部と嵌合する嵌合凸部を設けることによって、板バネ4の自由端側端部42が係止溝6から外れにくくしても良い。
図13は係止溝6の側壁、つまり当該係止溝6に接する突起部5の側面に対して嵌合凹部50を設けた様子を示す図である。図14,15は、板バネ4の自由端側端部42に対して、突起部5の嵌合凹部50に嵌合する嵌合凸部46を設けた様子を示す図である。図14,15は、板バネ4の平面図及び側面図をそれぞれ示している。そして、図16は、図14,15に示される板バネ4の自由端側端部42の嵌合凸部46が、図13に示される係止溝6の側壁の嵌合凹部50に対して嵌合している様子を示す図である。
図13に示される複数の突起部5では、一つの係止溝6を形成する、互いに隣り合う2つの突起部5のうち板バネ4の固定端40側の突起部5での当該一つの係止溝6に接する側面に嵌合凹部50が形成されている。また図14,15に示される板バネ4では、自由端側端部42において、第1主面44側に突出する嵌合凸部46が設けられている。
嵌合凸部46が設けられた自由端側端部42が係止溝6に対して挿入される際には、当該自由端側端部42は、当該係止溝6を構成する2つの突起部5のうち板バネ4の固定端40側の突起部5を当該固定端40側に少し傾けながら、当該係止溝6に挿入されていく。そして、自由端側端部42が係止溝6に挿入されると、当該係止溝6を構成する2つの突起部5のうち板バネ4の固定端40側の突起部5の嵌合凹部50と、当該自由端側端部42の嵌合凸部46とが嵌合するようになる。これにより、板バネ4の自由端側端部42が、係止溝6から外れにくい状態で当該係止溝6に係止する。
図17は係止溝6の側壁に対して嵌合凹部50を設けた様子の他の例を示す図である。図18,19は、板バネ4の自由端側端部42に対して、突起部5の嵌合凹部50に嵌合する嵌合凸部46を設けた様子の他の例を示す図である。図18,19は、板バネ4の平面図及び側面図をそれぞれ示している。そして、図20は、図18,19に示される板バネ4の自由端側端部42の嵌合凸部46が、図17に示される係止溝6の側壁の嵌合凹部50に対して嵌合している様子を示す図である。
図17に示される複数の突起部5では、一つの係止溝6を形成する、互いに隣り合う2つの突起部5のそれぞれにおいて、当該一つの係止溝6に接する側面に嵌合凹部50が形成されている。また図18,19に示される板バネ4では、自由端側端部42が球状となっている。これにより、自由端側端部42では、第1主面44側に突出する嵌合凸部46と、第2主面45側に突出する嵌合凸部46との2つの嵌合凸部46が設けられている。
2つの嵌合凸部46が設けられた自由端側端部42が係止溝6に挿入される際には、当該自由端側端部42は、当該係止溝6を構成する2つの突起部5のそれぞれを外側に少し傾けながら、当該係止溝6に挿入されていく。そして、自由端側端部42が係止溝6に挿入されると、当該係止溝6を構成する2つの突起部5の嵌合凹部50に対して、当該自由端側端部42の2つの嵌合凸部46がそれぞれ嵌合するようになる。これにより、板バネ4の自由端側端部42が、係止溝6からさらに外れにくい状態で当該係止溝6に係止する。
1 ワイヤーハーネス固定部材
2 板状固定部
3 クリップ部
4 板バネ
6 係止溝
7 第1溝
8 第2溝
9 ワイヤーハーネス
20 第1主面
21 第2主面
30 中心線
40 固定端
42 自由端側端部
43 固定端側端部
46 嵌合凸部
50 嵌合凹部

Claims (6)

  1. ワイヤーハーネスを取付対象物に固定するためのワイヤーハーネス固定部材であって、
    ワイヤーハーネスが固定される板状固定部と、
    前記板状固定部における、前記ワイヤーハーネスが固定される側の第1主面に固定端が接続された板バネと、
    前記板状固定部における、前記第1主面とは反対側の第2主面上に設けられ、前記ワイヤーハーネスが固定される取付対象物の取付穴に係止するクリップ部と、
    前記板バネが前記クリップ部側とは反対側に湾曲するように当該板バネの自由端側端部が係止する係止溝と
    を備え
    前記係止溝の側壁には嵌合凹部が設けられており、
    前記板バネの前記自由端側端部には前記嵌合凹部に嵌合する嵌合凸部が設けられている、ワイヤーハーネス固定部材。
  2. 請求項1に記載のワイヤーハーネス固定部材であって、
    前記板バネの固定端側端部と前記板状固定部との前記係止溝側の境界部分には、当該固定端側端部で前記板バネが曲がり易くなるための第1溝が設けられている、ワイヤーハーネス固定部材。
  3. 請求項に記載のワイヤーハーネス固定部材であって、
    前記板バネの前記固定端側端部と前記板状固定部との前記係止溝側とは反対側の境界部分には、当該固定端側端部で前記板バネが曲がり易くなるための第2溝が設けられており、
    前記板バネは、前記固定端側端部から前記係止溝側とは反対側に折れ曲がることが可能となっている、ワイヤーハーネス固定部材。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のワイヤーハーネス固定部材であって、
    前記板バネの前記固定端及び前記係止溝の位置は、前記クリップ部の中心線から同じ側にずれている、ワイヤーハーネス固定部材。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のワイヤーハーネス固定部材であって、
    それぞれに前記板バネの前記自由端側端部が係止した際に当該板バネの湾曲高さが変化するような複数の係止溝が設けられている、ワイヤーハーネス固定部材。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のワイヤーハーネス固定部材と、
    前記ワイヤーハーネス固定部材が取り付けられたワイヤーハーネスと
    を備える、固定部材付きワイヤーハーネス。
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