JP5802430B2 - カート装置 - Google Patents
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Description
これらの提案によれば、多人数の執務者が複数台のカート装置を用いて執務を行う場合や、カート装置に載置した状態で電子機器への充電を行いたい場合には、テーブル什器の天板をカート本体の進入空間に収容することによって、テーブル什器とカート装置とを平面視において重合させて配設することができる。これにより、カート装置を設置するための場所を小さくすることが可能となり、執務空間を有効に活用することが可能となる。
また、テーブル什器とカート装置とを重合させた場合においても、電子機器を載置したカート装置の天板がテーブル什器の天板よりも上方に配置されるため、重合状態でも電子機器を使用することができ、什器としての利便性を高いものとすることができる。
そこでなされた本発明の目的は、執務空間内における設置位置を最小限として執務空間内を有効に活用することが出来ると共に、安定的な構造で有りながら、執務者の使い勝手を良好とすることができるカート装置を提供することである。
本発明のカート装置は、床面上を走行可能な複数のキャスターが設けられたベース部、及び該ベース部から上方に向かって立設された支持基体を有する下部構造体と、該支持基体の上方に配された天板、及び前記支持基体に取り付けられ、前記天板を支持する天板支持部を有する上部構造体とを備え、前記天板支持部は、前記支持基体に側面視において片持ち状に取り付けられ、該支持基体から後方に向かうに従って上方へと配される第一支持部と、該第一支持部に側面視において片持ち状に支持されて前方へと配され、前記天板が取り付けられた第二支持部とを有し、前記天板及び第二支持部と前記第一支持部とに囲まれるようにして、前方、左方及び右方に連続して開口する前部空間が形成され、平面視して、前記上部構造体の重心位置は、前記下部構造体の前記支持基体の重心位置近傍に設定されていることを特徴とする。
また、天板と天板支持部を有する上部構造体の重心位置を、平面視して、下部構造体の前記支持基体の重心位置近傍に配置したので、カートの自立安定性および天板上での作業性を良好なものとすることができ、執務者の使い勝手を良好なものとすることができる。
これにより、カートの自立安定性および天板上での作業性をより良好なものとすることができ、執務者の使い勝手をさらに良好なものとすることができる。また、支持柱にその長さが伸縮することで天板を昇降させる昇降機構が備えられている場合に、昇降機構の動作を円滑なものとすることができる。
また、前記前部空間内で前記天板の下面に支持されて、所定位置に予め設定された設計重量の物品を載置可能な物品載置部を備え、前記上部構造体には、前記物品載置部及び該物品載置部に載置された前記物品も含まれ、前記上部構造体の重心位置が、平面視して、前記下部構造体の前記支持基体の重心位置近傍に設定されているのが好ましい。
このようにして、載置物を天板上に搭載したり、物品載置部に物品を載置した状態で、カートの自立安定性を良好なものとすることができる。
ここで、前記物品載置部には、予め設定された設計重量の前記物品としてバッテリ装置が搭載することができる。
これにより、カートの自立安定性を良好なものとしつつ、上記バッテリ装置を電源としてカート装置で機器の使用が可能となる。
また、支持基体は、上下に伸縮可能に設けることができる。
これにより、天板の高さを調整することが可能となる。
これにより、カート装置おいて高い位置にある操作部を操作したときに、カート装置が不安定になるのを防ぐことができる。
これにより、支持基体の重心位置に対する前記上部構造体の重心位置の位置ずれする方向において、カート装置の安定性を高めることができる。
また、天板と天板支持部を有する上部構造体の重心位置を、平面視して、下部構造体の前記支持基体の重心位置近傍に配置したので、カートの自立安定性および天板上での作業性を良好なものとすることができ、執務者の使い勝手を良好なものとすることができる。
なお、以下の説明において、天板40に対し、この天板40上で作業等を行う使用者が対向する側を後方、その反対側を前方とする。
また、各キャスター21は、それ自体が回転することにより床面上を走行可能となっている。各キャスター21は、支持基体取付部22に設けられた操作ペダル24により、その回転がロック・アンロックできるようになっている。
インナー支柱32は、アウター支柱31に対し、上下方向に昇降自在に設けられている。このインナー支柱32をアウター支柱31に対して昇降させるため、ガススプリング33が備えられている。ガススプリング33は、その下端がアウター支柱31に固定され、上端がインナー支柱32に固定されている。天板支持部50に設けられた操作レバー51を操作することによりガススプリング33の全長(高さ)が変化することで、インナー支柱32をアウター支柱31に対して昇降させ、支持基体30を伸縮駆動させて天板40を昇降可能としている。
なお、支持基体30を上下方向に伸縮させず、その長さを固定とする構成とすることも可能である。
さらに、天板40の前部には、上面41上の物品が落下するのを防ぐため、柵体42や上方に立ち上がる縁壁等を設けてもよい。
本実施形態では、第二支持アーム54は、第一支持アーム53の傾斜角度よりも大きな傾斜角度で後方に向けて傾斜して設けられている。
ここで、本実施形態においては、第一支持アーム53、第二支持アーム54、第三支持アーム55は、それぞれ左右対称な二本一対で設けられている。そして、第一支持アーム53、53は、平面視において基部52から上方に行くにしたがい、前後方向と直交する左右方向に互いに離間する、いわゆるV字状に延びるよう設けられ、第三支持アーム55は、天板40の両側部に平行となるよう設けられている。
また、支持基体30を上下方向に伸縮させることで、天板40の高さを、任意の位置に変更できるようになっている。
第一収容部60に什器天板100を収容することによって、カート装置10の天板40と什器天板100とを深く重合させることができる。これにより、執務区間内におけるカート装置10を設置するために占有する面積を最小限とすることができ、室内空間の有効利用を図ることができる。
ここで、天板40が左右両側に設けられた第二支持アーム54、54に取り付けられていることにより、天板40を安定的に支持することができる。そして、第二支持アーム54、54は支持基体30に取り付けられて左右両側へと広がるように設けられた第一支持アーム53、53に支持されていることで、支持基体30の構造に関係なく、左右両側で天板40を安定的に支持することができる。このため、支持基体30を、最小限の部材寸法として天板40下の空間を有効に利用することができる。
また、傾斜している第一支持アーム53、53において、第一収容部60に臨む側のカバー56に、デスクやカウンタ等の什器天板100を突き当てることで、什器天板100の第一収容部60の前方から後方への挿入寸法を規制することもできる。
また、重心位置G1は、平面視して、支持基体30のなるべく近傍の位置、特に好ましくは支持基体30の断面内の位置に設定する。このようにすることで、より安定性を高めることができるとともに、支持基体30を伸縮させて天板40を昇降させるときに支持基体30に偏荷重がかかりにくくなり、支持基体30の昇降動作を円滑に行える。
そして、予め設定された設計重量の載置物が天板40の予め設定される所定位置に載置された場合における、天板40上の載置物を含んだ上部構造体Aの重心位置G1が、平面視して、下部構造体Bの支持基体30の重心位置近傍となるように設定する。ここで、載置物が載置される所定位置としては、天板40の中央、すなわち平面視して天板40の図心となる位置に設定するものとしても良いし、当該中央よりも前方となる位置に設定するものとしても良い。
この場合も、バッテリ装置71を上部構造体Aに含むものとして重心位置G1を設定するのが好ましい。
なお、物品収容部70には、言うまでもなく、バッテリ装置71以外の、各種電子機器等を収容することもできるし、通常の引き出し等を備えることもできる。
例えば、図7に示すように、ノートブック型のパーソナルコンピュータ装置110や、図8に示すように、タッチパネル式のコンピュータ装置111等を設置してカート装置10を利用することもできる。
図9に示すように、天板40上に、パーソナルコンピュータ装置のモニター120、キーボード121を載置することもできる。その場合、パーソナルコンピュータ装置の本体122は、支持基体30のアウター支柱31に固定して設置することもできる。
これら収容容器130や収容トレー131を支持基体30に取り付けるには、図2(c)に示すように、支持基体30のアウター支柱31の表面に、上下方向に間隔を隔てて複数の係止孔34aを形成しておき、この係止孔34aに、収容容器130や収容トレー131に設けた図示しないフック等を係止すればよい。
なお、本発明のカート装置は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、天板支持部50は、図2に示したような構成に限らず、以下に示すような変形例が考えられる。
図13(a)に示すように、側面視において基部52から後方に向けて片持ち状に設けられる第一支持アーム53、53を、斜め上方ではなく、ほぼ水平方向に延ばして設けることもできる。このようにすると、天板40と第一支持アーム53、53との間のスペースの上下方向の寸法が大きく確保でき、ここに物品収容部70を設ける場合に、その収容容積を拡大することが可能となる。
ここで、図13(b)、(d)に示したように、連結部材59は適宜省略することもできる。
また、デスクやカウンタ等の什器天板100が、第二支持アーム54や連結部材59を保持した使用者の手に当たらないよう、第一支持アーム53に、上方に突出するストッパ63を設けるのが好ましい。このストッパ63は、天板40の下面または第三支持アーム55の下面に下方に突出するよう設けてもよい。
図16のような変形例においても、上部構造体Aの重心位置G1が、支持基体30の重心位置G2の近傍に配置されていることで、同様に安定性を高めることができる。また、支持基体30は、単数でなく、複数、例えば左右方向に対をなして設けられていても良い。この場合にも、複数の支持基体を合わせて重心位置G2を特定し、当該重心位置G2に上部構造体Aの重心位置G1が近傍に配置されていることで同様の効果を奏する。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、適宜組み合わせたり、他の構成に適宜変更することが可能である。
20 ベース部
21 キャスター
22 支持基体取付部
23 ベースアーム
24 操作ペダル
30 支持基体
31 アウター支柱
32 インナー支柱
33 ガススプリング
34a 係止孔
40 天板
40a 後端部
40b 前端
41 上面
42 柵体
50 天板支持部
51 操作レバー
52 基部
53 第一支持アーム(第一支持部)
53a 溝
54 第二支持アーム
55 第三支持アーム(第二支持部)
56 カバー
57 連結ロッド
58 サポートプレート
59 連結部材
60 第一収容部(前部空間)
62 第二収容部
63 ストッパ
70 物品収容部
71 バッテリ装置
80 連結具
100 什器天板
110 パーソナルコンピュータ装置
111 コンピュータ装置
120 モニター
121 キーボード
122 本体
130 収容容器
131 収容トレー
150 壁体
200 運搬カート
A 上部構造体
B 下部構造体
Claims (8)
- 床面上を走行可能な複数のキャスターが設けられたベース部、及び該ベース部から上方に向かって立設された支持基体を有する下部構造体と、
該支持基体の上方に配された天板、及び前記支持基体に取り付けられ、前記天板を支持する天板支持部を有する上部構造体とを備え、
前記天板支持部は、前記支持基体に側面視において片持ち状に取り付けられ、該支持基体から後方に向かうに従って上方へと配される第一支持部と、
該第一支持部に側面視において片持ち状に支持されて前方へと配され、前記天板が取り付けられた第二支持部とを有し、
前記天板及び第二支持部と前記第一支持部とに囲まれるようにして、前方、左方及び右方に連続して開口する前部空間が形成され、
平面視して、前記上部構造体の重心位置は、前記下部構造体の前記支持基体の重心位置近傍に設定されていることを特徴とするカート装置。 - 請求項1に記載のカート装置において、
前記支持基体は、柱状の1つの部材で、前記キャスターが配される床面に対して垂直となるようにして前記ベース部から立設された支持柱であり、
平面視して、前記上部構造体の重心位置は、前記支持柱の断面内に配されていることを特徴とするカート装置。 - 請求項1または請求項2に記載のカート装置において、
前記上部構造体は、前記天板上の所定位置に載置される予め設定された設計重量の載置物を含み、
前記上部構造体の重心位置が、平面視して、前記下部構造体の前記支持基体の重心位置近傍に設定されていることを特徴とするカート装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカート装置において、
前記前部空間内で前記天板の下面に支持されて、所定位置に予め設定された設計重量の物品を載置可能な物品載置部を備え、
前記上部構造体には、前記物品載置部及び該物品載置部に載置された前記物品も含まれ、
前記上部構造体の重心位置が、平面視して、前記下部構造体の前記支持基体の重心位置近傍に設定されていることを特徴とするカート装置。 - 請求項4に記載のカート装置において、
前記物品載置部には、予め設定された設計重量の前記物品としてバッテリ装置が搭載されていることを特徴とするカート装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のカート装置において、
前記支持基体は、上下に伸縮可能に設けられていることを特徴とするカート装置。 - 請求項6に記載のカート装置において、
前記支持基体を上下に伸縮調整するための操作部を備え、
該操作部は、平面視して、前記支持基体の重心位置近傍に設けられていることを特徴とするカート装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のカート装置において、
ベース部は、平面視して、前記支持基体の重心位置に対する前記上部構造体の重心位置の位置ずれする方向である重心ずれ方向における第一の幅寸法が、前記重心ずれ方向の直交する方向における第二の幅寸法に対して大きく設定されていることを特徴とするカート装置。
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