JP5801956B2 - 伝播速度測定装置、伝播速度測定プログラム、及び伝播速度測定方法 - Google Patents

伝播速度測定装置、伝播速度測定プログラム、及び伝播速度測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、主として、超音波を利用して被測定体中の音速を測定する音速測定装置の構成に関する。
被測定体に超音波信号を送信するとともに、当該被測定体から返ってくる超音波信号を受信し、当該受信した超音波信号に基づいて被測定体内の音速を導出する音速測定装置が知られている。この種の音速測定装置は、例えば特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の音速測定装置は、複数の受波部を備えている。特許文献1は、被測定体内の音速を仮定し、各受波部への超音波が到達するまでの伝播時間を音速の仮定値に基づいて算出するとともに、各受波部が受信した受信信号を、前記伝播時間に対応する時間だけズラして、当該ズラした信号同士を積算した積算波形を求める構成を開示している。特許文献1は、音速の仮定値が正しかった場合には、ズラした信号同士のピークが強め合うため、積算波形を調べることにより音速の仮定値が正しいか否かを判断できるとしている。また、特許文献1は、各受波部が受信した受信信号のピークを厳密に検出する必要がないので、ノイズの影響を受けにくいとしている。
特開2010−246692号公報
しかしながら、本願発明者らが上記特許文献1の構成を詳細に検討したところ、以下のような課題があることを見いだした。
即ち、上記特許文献1の構成は、各受波部が受信した受信信号を、時間軸方向でシフトして積算する処理を行うものである。しかし、前記受信信号はデジタルの離散的データであるため、サンプリング周期よりも細かい間隔で時間軸方向に波形をシフトするためには、データ間を補間する処理を行う必要がある。時間領域におけるフーリエ補間法などの厳密な理論に基づくデータの補間を行った場合、処理時間がかかる。処理時間の短縮を優先して一次関数近似などの簡単な補間法を利用することも考えられるが、この場合は導出される音速の精度が低下する可能性がある。
また、上記特許文献1の構成は、受信信号同士を積算して積算波形を求める構成であるから、受信信号のデータ数が多くなると積算処理に必要な計算量が増大し、計算に時間が掛かるという問題がある。計算に時間がかかると、スムーズな音速測定ができなくなるため、当該音速測定装置のオペレータにとって心理的なストレスとなる。また、リアルタイム性に欠けるため、最適な測定部位を見つけることが困難であり、正確な音速測定ができなくなる可能性がある。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、計算量を抑えつつ信頼性を向上させた音速測定装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の伝播速度測定装置が提供される。即ち、この伝播速度測定装置は、送波部と、複数の受信部と、伝播経路設定部と、伝播時間算出部と、フーリエ変換部と、位相シフト部と、伝播速度導出部と、を備える。前記送波部は、被測定体に向けて信号を送信する。前記受信部は、前記被測定体からの信号を受信し、当該受信した信号に応じた受信信号を出力する。前記伝播経路設定部は、前記被測定体内での前記信号の伝播速度を設定して、前記送波部から送信された超音波が各受信部で受信されるまでの伝播経路を算出する。前記伝播時間算出部は、前記伝播経路に基づいて、前記送波部から送信された信号が各受信部で受信されるまでに掛かる伝播時間を算出する。前記フーリエ変換部は、各受信部が出力した前記受信信号をフーリエ変換してフーリエ変換データを生成する。前記位相シフト部は、各受信部についてのフーリエ変換データの位相を、前記伝播時間に応じて周波数領域でシフトさせる。前記伝播速度導出部は、前記位相シフト部がシフトさせたフーリエ変換データに基づいて、前記設定された伝播速度の妥当性を判断する。
受信した信号をフーリエ変換することで、信号の位相をシフトさせる処理を周波数領域で行うことができる。周波数領域では、信号の位相をシフトさせる処理は簡単な演算で実現可能であり、誤差の発生も殆ど無い。従って、上記の構成によれば、伝播速度の導出を精度良く行うことができる。
上記の伝播速度測定装置は、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この伝播速度測定装置は、前記位相シフト部が位相をシフトさせた各受信部のフーリエ変換データを周波数領域で積算して、積算フーリエ変換データを算出する積算処理部を備える。前記伝播速度導出部は、前記積算フーリエ変換データの信号強度に基づいて、前記設定された伝播速度の妥当性を判断する。
このように、積算フーリエ変換データの信号強度を見ることにより、設定された伝播速度の妥当性を判断できる。また、設定された伝播速度の妥当性を周波数領域で判断することで、逆フーリエ変換を行って時間領域に戻る必要がなく、計算負荷も少ない。
上記の伝播速度測定装置は、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この伝播速度測定装置は、IQ変調部と、ローパスフィルタ部を備える。前記IQ変調部は、前記受信部が受信した信号をIQ変調することによりI信号とQ信号を生成する。前記ローパスフィルタ部は、前記I信号と前記Q信号の高周波側の信号をカットする。前記フーリエ変換部は、前記I信号及び前記Q信号をフーリエ変換する。そして前記位相シフト部は、フーリエ変換された前記I信号及びQ信号の位相をシフトさせる。
このようにIQ変調を行うことにより、元の信号のスペクトルを低周波側に移動させることができるので、ローパスフィルタによって高周波をカットして必要な信号のみを残すことができる。そして、I信号とQ信号をフーリエ変換することにより、周波数領域で処理を行うことができる。
上記の伝播速度測定装置は、前記I信号及び前記Q信号のデシメーションを行うデシメーション処理部を備えることが好ましい。
即ち、I信号及びQ信号は、ローパスフィルタによって高周波がカットされているので、サンプリング周波数を落とすことが可能になる。そこで、デシメーションを行って、データ量の少ない軽い信号を生成することができる。これにより、位相シフト部による位相をシフトさせる処理と、積算処理部による積算処理を、軽い信号に対して行うことができるので、演算負荷を大幅に低減することができる。
上記の伝播速度測定装置において、前記積算処理部は、前記位相をシフトされたフーリエ変換済みの各受信部のI信号、及び前記位相をシフトされたフーリエ変換済みの各受信部のQ信号を、周波数領域で積算することが好ましい。
このように、周波数領域においてIQ形式の表現のままで波形を積算することにより、元の信号に戻すことなく伝播速度を求めることができる。これにより、サンプリング周波数を落とした状態のまま演算を行うことができ、計算負荷を小さくすることができる。
上記の伝播速度測定装置において、前記積算処理部は、前記位相をシフトされたフーリエ変換済みの各受信部のI信号、及び前記位相をシフトされたフーリエ変換済みの各受信部のQ信号に対して、それぞれの受信部に応じて振幅を補正する補正係数を乗じたうえで、積算することが好ましい。
このように、フーリエ変換済みのI信号及びQ信号を、受信部に応じて補正したうえで積算することにより、積算信号の信号強度を正確に評価することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の伝播速度測定プログラムが提供される。即ち、この伝播速度測定プログラムは、受信信号取得機能と、伝播経路設定機能と、伝播時間算出機能と、フーリエ変換機能と、位相シフト機能と、伝播速度導出機能と、をコンピュータに実現させる。前記受信信号取得機能では、送波部から被測定体に向けて送信されて当該被測定体から返ってきた信号を受信し、当該受信した信号に応じた受信信号を出力する複数の受信部からの前記受信信号を取得する。前記伝播経路設定機能では、前記被測定体内での前記信号の伝播速度を設定して、前記送波部から送信された信号が各受信部で受信されるまでの伝播経路を算出する。前記伝播時間算出機能では、前記伝播経路に基づいて、前記送波部から送信された超音波が各受信部で受信されるまでに掛かる伝播時間を算出する。前記フーリエ変換機能では、各受信部が出力した前記受信信号をフーリエ変換してフーリエ変換データを生成する。前記位相シフト機能は、各受信部についてのフーリエ変換データの位相を、前記伝播時間に応じて周波数領域でシフトさせる。前記伝播速度導出機能では、前記位相シフト機能でシフトさせたフーリエ変換データに基づいて、前記設定された伝播速度の妥当性を判断する。
本発明の第3の観点によれば、以下の伝播速度測定方法が提供される。即ち、この伝播速度測定方法は、受信信号取得工程と、伝播経路設定工程と、伝播時間算出工程と、フーリエ変換工程と、位相シフト工程と、伝播速度導出工程能と、を含む。前記受信信号取得工程では、送波部から被測定体に向けて送信されて当該被測定体から返ってきた信号を受信し、当該受信した信号に応じた受信信号を出力する複数の受信部からの受信信号を取得する。前記伝播経路設定工程では、前記被測定体内での前記信号の伝播速度を設定して、前記送波部から送信された超音波が各受信部で受信されるまでの伝播経路を算出する。前記伝播時間算出工程では、前記伝播経路に基づいて、前記送波部から送信された超音波が各受信部で受信されるまでに掛かる伝播時間を算出する。前記フーリエ変換工程では、各受信部が出力した前記受信信号をフーリエ変換してフーリエ変換データを生成する。前記位相シフト工程は、各受信部についてのフーリエ変換データの位相を、前記伝播時間に応じて周波数領域でシフトさせる。前記伝播速度導出工程では、前記位相シフト工程でシフトさせたフーリエ変換データに基づいて、前記設定された伝播速度の妥当性を判断する。
本発明の一実施形態に係る超音波診断装置のブロック図。 (a)骨に対して平面波を送信する様子を示す模式図。(b)骨の表面で反射波が生じた様子を示す模式図。 骨表面の形状を検出する処理を説明する図。 (a)骨に対して超音波ビームを送信する様子を説明する模式図。(b)各振動子に表面屈折波が受信される様子を示す模式図。 本実施形態に係る音速測定方法のフローチャート。
次に、発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る伝播速度測定装置としての超音波診断装置1のブロック図である。
本実施形態の超音波診断装置1は、人体を診断対象としており、特に骨を被測定体としている。本実施形態の超音波診断装置1は、骨から返ってきた超音波信号に基づいて、骨内での音速(超音波信号の伝播速度)を測定する音速測定装置としての機能を有している。骨内での音速を測定することにより、当該骨の強度(骨の健全性の指標)を導出することができる。
図1に示すように、超音波診断装置1は、超音波送受波器2と、装置本体3とから構成されている。
超音波送受波器2は、超音波の送波及び受波を行うものである。この超音波送受波器2は、測定部位の軟組織11の表面(皮膚)に当接する当接面2aと、振動子アレイ22を備えている。振動子アレイ22は、当接面2aに沿って、等間隔で1列に並んで配列された複数の振動子24からなっている。以下の説明において、振動子アレイ22において振動子24が並んでいる方向を、X軸方向と呼ぶ。
本実施形態で使用される振動子24としては、電気信号を与えられるとその表面が振動して超音波を発生させるとともに、その表面に超音波信号を受波すると、当該超音波信号に応じた電気信号(受信信号)を出力するものが採用されている。即ち、各振動子24は、送波部と受信部を兼ねているといえる。なお、複数の振動子24を区別する必要がある場合には、振動子が並んでいる順に添字を付けて、振動子241、振動子242、・・・振動子24n、・・・振動子24Nのように表記することがある。
装置本体3は、ケーブルによって超音波送受波器2と接続されており、当該超音波送受波器2との間で信号の送受信ができるように構成されている。この装置本体3は、送信回路31と、複数の受信回路33と、送受信分離部34と、演算部35と、表示部32と、を備えている。
送信回路31は、振動子アレイ22の各振動子24を振動させて超音波を発生させるための電気パルス信号を生成するとともに、この電気パルス信号を各振動子24に印加することができるように構成されている。電気パルス信号の中心周波数は、例えば1〜10MHz程度である。なお、電気パルス信号の代わりに、例えばチャープ信号を用いても良い。
電気パルスが印加された振動子24は、当該電気パルス信号に応じて振動する。これにより、振動子24において超音波を発生させることができる。送信回路31は、振動子アレイ22の複数の振動子24それぞれに対して任意のタイミングの電気パルス信号を印加することができるように構成されている。これにより、複数の振動子24から、一斉に、あるいは個別のタイミングで超音波を送波するように制御できる。
複数の受信回路33は、振動子アレイ22を構成する複数の振動子24にそれぞれ接続されている。各受信回路33は、振動子24が超音波を受波することにより出力する電気信号(受信信号)を受信し、当該電気信号に対して、増幅処理や、フィルタ処理、デジタル変換処理などを施したデジタルの受信信号を生成して演算部35に送信するように構成されている。なお、振動子24から直接出力される信号はアナログの波形信号であり、演算部35に送信される信号は信号処理されたデジタルの波形信号であるが、以下の説明では、特に断わらない限り、デジタルの波形とアナログの波形を区別せずに単に受信信号と呼ぶ。
送受信分離部34は、振動子アレイ22と、前記送信回路31及び前記受信回路33と、の間に接続されている。この送受信分離部34は、送信回路31から振動子アレイ22に送られる電気信号(電気パルス信号)が受信回路33に直接流れるのを防止するとともに、振動子アレイ22から受信回路33に送られる電気信号が送信回路31側に流れるのを防止するためのものである。
演算部35は、CPU、RAM、ROMなどのハードウェアを備えたコンピュータとして構成されている。また、前記ROMには、本発明の一実施形態に係る音速測定プログラム(伝播速度測定プログラム)などのソフトウェアが記憶されている。この音速測定プログラムを前記ハードウェアで実行することにより、演算部35において骨音速を算出するように構成されている。
続いて、本実施形態の超音波診断装置1の動作について説明する。
この超音波診断装置1によって診断を行う際、オペレータは、診断対象である人体表面(皮膚)に、超音波送受波器2の当接面2aを当接させた状態で、所定の測定開始操作を行う。当該測定開始操作が行われると、送信回路31は、振動子アレイ22の各振動子24に対して同じタイミングで電気パルス信号を印加することにより、振動子24が並ぶ方向(X軸方向)とは直交する方向に進行する平面波を、振動子アレイ22から体内に向けて送信する(図2(a))。振動子アレイ22から平面波が送信される方向を、Y軸方向とする。
振動子アレイ22から送信された平面波は、軟組織11中を進行し、骨10の表面で反射して反射波を発生させる(図2(b))。この反射波は、振動子アレイ22が備える複数の振動子24のうち、少なくとも一部の振動子24に受信される。各振動子24で受信された受信信号は、受信回路33でフィルタリング、サンプリング等適宜の処理を施されて、デジタルの波形データに変換される。受信回路33で生成された各振動子24のデジタルの受信信号は、演算部35に出力される。本実施形態の音速測定プログラムは、上記のように受信回路33から出力されたデジタルの受信信号を取得する受信信号取得機能を、演算部35に実現させるように構成されている。これにより、演算部35において、各振動子24が受信した受信信号の波形を処理可能になる。
本実施形態の音速測定プログラムは、各振動子24が受信した受信信号に基づいて骨10の表面形状を検出する形状検出機能を、演算部35に実現させるように構成されている。従って、演算部35は形状検出部40であるとも言える。
まず、形状検出部40は、複数の振動子24のうち、隣接する2つの振動子を振動子ペア25として特定する。ここで、図3に示すように、振動子24nと振動子24n+1からなる振動子ペア25に対して、Y軸に対してθaだけ角度を有する方向から反射波が到来したとする。2つの振動子24n,24n+1の間隔(X軸方向での距離)をWとすると、図3(b)から明らかなように、振動子ペア25の一方の振動子24nに到来する反射波は、他方の振動子24n+1よりもWsinθaだけ長い距離を伝播して受信されることになる。このため、2つの振動子には、
Δt=Wsinθa/SOSsoft
だけ時間差をもって反射波が受信される。なお、SOSsoftは軟組織11中の音速である。
形状検出部40は、振動子ペア25の2つの振動子24n,24n+1が反射波を受信した時間差Δtに基づいて、当該振動子ペア25に対する反射波の到来角度θaを求める。即ち、到来角度θaは、
θa=arc?sin(SOSsoftΔt/W)
によって求めることができる。なお、本実施形態では、軟組織11中の音速SOSsoftには経験値を用いている。ただしこれに限らず、軟組織11中の音速の実測値を用いても良い。
形状検出部40は、振動子ペア25が受信した反射波の到来角度θaと、平面波が送信されてから振動子ペア25に反射波が到達するまでに要した到達時間Taに基づいて、各振動子ペア25に到達した反射波の反射点Raを検出する。なお、到達時間Taは、振動子アレイ22によって平面波が送波されてから、振動子ペア25を構成する2つの振動子24n,24n+1それぞれに反射波が到達するまでの時間の平均値とすれば良い。振動子ペア25から反射点RaまでのX軸方向の距離をLx、Y軸方向の距離をLYとおく。図3(a)から明らかなように、反射波の伝播距離Lは、
L=LY+LY/cosθa
となる。一方、到達時間Taと軟組織11中の音速SOSsoftを用いると、
L=SOSsoft×Ta
であるから、反射点Raの位置は、
Y=SOSsoft×Ta×cosθa/(1+cosθa
X=LY×tanθa=SOSsoft×Ta×sinθa/(1+cosθa
で求めることができる。以上のようにして、形状検出部40は、平面波の到来角度θaと到達時間Taに基づいて、反射点Raの位置を算出することができる。
形状検出部40は、振動子アレイ22を構成する全ての振動子24について、振動子ペアを構成し、各振動子ペアについて同様に反射点Raを求める。そして形状検出部40は、上記のようにして求めた反射点を直線又は曲線で結ぶことにより、骨表面ラインを検出する。反射点は骨10表面上の点であるから、骨表面ラインは骨10の表面形状を表す。以上のようにして、形状検出部40によって骨10の表面形状(骨表面ライン)を得ることができる。
本実施形態の超音波診断装置1は、形状検出部40が求めた骨表面ラインに基づいて、骨音速を導出するように構成されている。
なお、骨表面ラインに基づいて骨音速を導出する手法の基本的な着想は、特許文献1に記載されている。そこで、本願発明の理解を助けるため、まずは特許文献1の基本的な着想について、本実施形態の超音波診断装置1の構成を利用しながら説明する。
上記で説明した形状検出部40による骨10の形状検出が終了すると、送信回路31は、骨10に対して、斜め方向の超音波ビームを送信する。例えば図4(a)に示すように、隣接する2つの振動子(図4の場合は振動子241、242)からタイミングをズラして超音波を送信することにより、Y軸方向に対して斜めとなる方向に超音波ビームを送信する。この場合、振動子241、242は、送信部を兼ねていると言うことができる。
骨10の表面に対して斜めに当たった超音波ビームは、当該骨10の表面で屈折して、骨10の中に入射する。骨10の中に入射した超音波は、骨10の中を、軟組織11中とは異なる音速で進行する。ここで、骨10の中の音速を、骨音速SOSboneとする。図4(b)に示すように、骨10の表面が湾曲している場合、当該骨10の表面近傍を進行した超音波は、再び骨10の表面で屈折して、軟組織11中に出射される。このように、骨10の中を進行して再び軟組織11中に出射する超音波を、表面屈折波と称する。表面屈折波は、振動子アレイ22を構成する振動子24の少なくとも一部に受信される。ここで、各振動子241,242…が受信した受信信号を、それそれs1(t),s2(t)…とする。各振動子24の受信信号s1(t),s2(t)…は、受信回路33においてサンプリングされ、デジタルの波形信号に変換される。
本実施形態の音速測定プログラムは、各振動子24への表面屈折波の伝播経路を仮定する(仮の伝播経路を設定する)伝播経路仮定機能(伝播経路設定機能)を、演算部35に実現させるように構成されている。従って、演算部35は、伝播経路仮定部(伝播経路設定部)41であるとも言える。
本実施形態の超音波診断装置1では、形状検出部40よって骨10の表面形状(骨表面ライン)を検出しているので、各振動子24に対する表面屈折波の伝播経路を、スネルの法則を適用することにより簡単に導出することができる。ここで、スネルの法則を適用するためには、骨10中の音速の値SOSboneと、軟組織11中の音速の値SOSsoftが必要である。前述のように、軟組織11中の音速SOSsoftは、経験値を利用することができる。しかし、骨音速SOSboneは、まさに超音波診断装置1が算出しようとしているものであるから、予めその値を知ることはできない。
そこで、伝播経路仮定部(伝播経路設定部)41は、骨音速SOSboneを仮定して(仮の骨音速を設定して)、伝播経路を算出するように構成されている。ここで、仮定した骨音速を、仮定音速SOSとする。伝播経路仮定部41は、設定した仮定音速SOSの値を用いてスネルの法則を適用することにより、各振動子24に対する表面屈折波の伝播経路を算出する。ここで算出された伝播経路は、骨音速SOSを仮定することにより求められた仮の伝播経路であるから、仮定伝播経路と呼ぶ。
また、本実施形態の音速測定プログラムは、各振動子24への表面屈折波の伝播時間の仮定値を算出する伝播時間算出機能を、演算部35に実現させるように構成されている。従って、演算部35は、仮定伝播時間算出部(伝播時間算出部)42であるとも言える。
仮定伝播時間算出部42は、送信部(振動子241、242)が超音波ビームを送信してから、各振動子24が表面屈折波を受信するまでに要する伝播時間を、前記仮定伝播経路に基づいて求めるように構成されている。このようにして求めた伝播時間は、仮定伝播経路及び仮定音速SOSに基づいて算出した仮の伝播時間であるから、以下の説明では仮定伝播時間と呼ぶ。ここで、n番目の振動子24nについての仮定伝播時間をtnとすると、この仮定伝播時間tnは、
n=(軟組織中を伝播する距離)×SOSsoft+(骨中を伝播する距離)×SOS
により求めることができる。なお、超音波が軟組織中を伝播する距離と、骨中を伝播する距離は、伝播経路仮定部41が算出した仮定伝播経路に基づいて求めることができる。
各振動子24が受信した表面屈折波は、送信部(振動子241、242)から超音波ビームが送信された後、前記伝播時間だけ経過した後に各振動子24で受信される。従って、各振動子24が受信した受信信号を、前記伝播時間に対応した時間だけ過去方向にシフトさせることにより、各振動子24が受信した表面屈折波の波形の位相を時間軸上で一致させることができると考えられる。
そこで、振動子241,242……それぞれの受信信号s1(t),s2(t)…を、時間領域で過去方向に仮定伝播時間tnだけシフトさせたうえで積算した積算信号Σs(t)を、以下の数式1で定義する。ここで、anは、n番目の振動子24nについてのTVG(時間軸振幅補正)の値である。
Figure 0005801956
位相が一致している信号同士を積算すると、波形同士が強めあって、積算信号Σsの信号強度は強くなる。一方、位相が一致していない信号同士を積算すると、波形同士が弱めあって、積算信号Σsの信号強度は弱くなる。上記の数式1の場合、各振動子24nについて仮定した仮定伝播時間tnが、実際の伝播時間に一致していたときに、各波形の位相が一致する。各振動子24nの仮定伝播時間tnは骨音速の仮定値(仮定音速SOS)に基づいて求めたものであるから、結局、仮定音速SOSが正しかった場合(仮定音速SOSが、実際の骨音速SOSboneに一致していた場合)に、積算される信号同士の位相が最も良く一致し、積算信号Σsの信号強度が最大になる。
以上が、特許文献1に開示された音速測定装置のおおまかな着想である。特許文献1が開示する音速測定装置は、仮定音速SOSを変化させながら上記の積算信号Σsを求めていき、SOSの値と積算信号Σsの信号強度との関係を求めるように構成されている。そして特許文献1に記載の音速測定装置は、積算信号Σsを最大化する仮定音速SOSを求め、当該仮定音速SOSを、骨音速の測定値としている。
続いて、上記特許文献1の構成の問題点を指摘する。
特許文献1の構成は、各振動子24nが受信した受信信号snを時間領域でシフトさせて積算するという構成であったため、以下の2つの問題点があった。
1つ目の問題点は、受信信号snはデジタルの離散的な波形データであるため、当該受信信号snを、サンプリング周期よりも短い間隔で時間軸方向にシフトさせようとすると、データの間を補間するなどの処理が必要になることである。時間領域におけるフーリエ補間法などの厳密な理論に基づく補間を行うと、処理時間がかかる。処理時間の短縮を優先させて一次関数近似などの簡単な補間法を採用することもできるが、一次関数近似でデータ間を補間することによって得られるデータは、あくまで近似的なものであり、誤差が発生することは避けられない。
2つ目の問題点は、各受信信号snのデータを1つずつ足し合わせて積算信号Σsを求める必要があるため、演算回数が多くなってリアルタイムな処理が難しくなるという点である。各受信信号snのデータ数は、受信信号snのサンプリング周波数に依存している。サンプリング周波数が高いほど、データの数が多くなり、計算負荷が増大する。計算負荷を減少させるために受信信号snのサンプリング周波数を低くすることも考えられるが、この場合は波形データの信頼性が低下してしまう。
本願発明者は上記問題点を詳細に検討した結果、「受信信号をシフトさせて積算する」という数式1の処理を周波数領域で行うことにより、上記の問題点を解消できることを見いだして、本願発明を完成させた。以下、本願発明の特徴的な構成について説明する。
数式1は、周波数領域では以下の数式2のようになる。なお、Sn(ω)は、受信信号sn(t)の周波数領域表現(受信信号sn(t)をフーリエ変換したもの)を表す。式2のΣSを、積算フーリエ変換データと呼ぶことにする。なお、記号jは虚数単位である。
Figure 0005801956
受信信号sn(t)を過去方向に伝播時間tnだけシフトさせるという数式1の処理は、周波数領域では、ejωtnを乗じるという簡単な処理によって実現することができる。これにより、時間領域で受信信号をシフトさせていたときのような、データの間を補間するという処理は不要になる。従って、データ間を補間することに起因する誤差の発生もなくなり、正確な音速導出が可能になる。つまり、受信信号の位相をシフトするという処理を周波数領域で行うことにより、上記1つ目の問題点を解消することができる。
また、ejωtnを乗じるという数式2の処理は、受信信号snのサンプリング周波数によらず一定の精度で行うことができる。即ち、上記の処理を周波数領域で行う場合、受信信号snのサンプリング周波数はそれほど高くなくても良い。このため、データの点数を少なくすることで演算回数を減らし、リアルタイムに処理を行うことが可能になる。また、ejωtnを乗じるという処理は、データの間を補間するという処理よりも簡単に実現可能であるので、この点でも演算負荷を低減させることができる。つまり、「受信信号をシフトさせて積算する」という処理を周波数領域で行うことにより、上記2つ目の問題点も解消できる。
続いて、本実施形態の超音波診断装置1における音速測定方法について、図5のフローチャートを参照しながら具体的に説明する。
まず、超音波診断装置1は、送信部(例えば振動子241、242)から、骨10に向けて、Y軸に対して斜めとなる方向に超音波ビームを送信する(ステップS101)。この超音波ビームは、骨10の表面で屈折して当該骨10の内部に入射し、再び骨表面で屈折して軟組織11中に出射され、振動子24に受信される(ステップS102、受信信号取得工程)。
ここで、各振動子241,242…が受信した受信信号を、それそれs1(t),s2(t)…とする。各振動子24の受信信号s1(t),s2(t)…は、受信回路33においてサンプリングされ、デジタルの波形信号に変換される。このときのサンプリング周波数を、fsHとする。
本実施形態の音速測定プログラムは、各振動子24が受信した受信信号をIQ変調するIQ変調機能を、演算部35に実現させるように構成されている。従って、演算部35は、IQ変調部44であるとも言うことができる。
IQ変調部44は、各振動子241,242…が受信した受信信号s1(t),s2(t)…に対して、公知のIQ変調を行うことにより、それぞれの受信信号についてのI信号及びQ信号を得る。良く知られているように、このIQ変調というのは、ある変調信号に対して、変調周波数の基準信号をミキシングすることによりI信号を、前記基準信号から位相が90°ズレた信号をミキシングすることによりQ信号を、それぞれ生成するものである。即ち、IQ変調部44は、以下の式により、各振動子24が受信した受信信号sn(t)をIQ変調して、I信号in(t)とQ信号qn(t)を生成する(ステップS103)。
Figure 0005801956
なお、上記数式3において、ω0は、送波部が骨10に向けて送信した超音波ビームの変調周波数f0の角周波数表現である(ω0=2πf0)。
良く知られているように、ある変調信号に対して、変調周波数の信号をミキシングすることにより、前記変調信号のスペクトルを低周波側に移動させることができる。即ち、IQ変調部44によって生成されたI信号とQ信号は、その信号スペクトルが低周波側に移動している。本実施形態の音速測定プログラムは、I信号及びQ信号にローパスフィルタ処理を行うローパスフィルタ機能を、演算部35に実現させるように構成されている。従って、演算部35はローパスフィルタ部45であると言うこともできる。有用な情報のスペクトルは低周波側に移動しているので、高周波側の信号をカットしたとしても、元の受信信号snが有していた情報は殆ど劣化しない。
ローパスフィルタ部45は、各振動子24のI信号in(t)及びQ信号qn(t)にローパスフィルタを適用することにより、変調周波数f0よりも高周波側をカットして、低周波側(ベースバンド)のスペクトルのみを残す(ステップS104)。
上記のようにI信号in(t)及びQ信号qn(t)の高周波側をカットすると、当該I信号in(t)及びQ信号qn(t)の情報を表現するために必要なナイキスト周波数が低くなるため、サンプリング周波数を低くすることが可能になる。そこで、本実施形態の音速測定プログラムは、高周波がカットされたI信号及びQ信号のデシメーションを行うデシメーション処理機能を、演算部35に実現させるように構成されている。従って、演算部35はデシメーション処理部46であると言うこともできる。
デシメーション処理部46は、ローパスフィルタ部45によって高周波がカットされた各振動子24のI信号in(t)及びQ信号qn(t)のデシメーションを行う(ステップS105)。なお、デシメーションとは、デジタル波形のサンプリング周波数を低くする処理を言う。時間領域でのデシメーションは、I信号in(t)及びQ信号qn(t)のデータを等間隔で間引くことにより、実現することができる。これにより、サンプリング周波数を落としたI信号in(t)及びQ信号qn(t)を生成することができる。なお、デシメーション後のサンプリング周波数をfsLとする。
デシメーションを行うことにより、I信号in(t)及びQ信号qn(t)のデータ数が少なくなり、軽いデータとなる。このように、データの数を削減することにより、これより後の工程でI信号in(t)及びQ信号qn(t)に対する演算回数が少なくなるので、計算負荷を大幅に削減できる。
ところで、数式2の演算を行うためには、受信信号sn(t)の周波数領域表現Sn(ω)が必要である。なお、受信信号sn(t)は、I信号in(t)及びQ信号qn(t)を用いると、以下の数式4によって表現することができる。
Figure 0005801956
しかしながら、本実施形態の超音波診断装置1では、I信号in(t)とQ信号qn(t)のデシメーションを行ってサンプリング周波数を低くしているので、元の受信信号sn(t)を再現するにはサンプリング周波数が低すぎる。即ち、本実施形態では、数式4によって元の受信信号sn(t)を十分に復元することができない。そこで、元の受信信号sn(t)の復元を行わずに(式4の演算を行わずに)、I信号in(t)とQ信号qn(t)による表現のままで、数式2と同等の演算を実現することを考える。
まず、各振動子24nの位相シフト済みフーリエ変換データsn(ω)を、以下の数式5によって定義する。なお、In(ω)はI信号in(t)の周波数領域表現、Qn(ω)はQ信号qn(t)の周波数領域表現である。また、補正係数αnは、各振動子24nで受信された信号の信号レベルを補正するための係数であり、各振動子24nのTVGの値や、当該振動子24nに対する表面屈折波の仮定伝播時間tnなどを考慮して決定される。
Figure 0005801956
また、各振動子24nの位相シフト済みフーリエ変換データsn(ω)を積算した積算フーリエ変換データΣSを、以下の数式6で定義する。このように、元の受信信号sn(t)の復元を行うことなく、周波数領域のI信号In(ω)とQ信号Qn(ω)に基づいて、積算フーリエ変換データΣSを算出できる。
Figure 0005801956
上記の数式6で定義された積算フーリエ変換データΣSは、数式1の積算信号Σsを周波数領域で表現したものであると考えることができる。既に説明したように、伝播経路仮定部41で仮定された仮定音速SOSが正しかった場合に、積算信号Σsの信号強度が最大になる。従って、当該積算信号Σsの周波数領域表現である積算フーリエ変換データΣSも、仮定音速SOSが正しかった場合には、その信号強度が最大になる。このように、積算フーリエ変換データΣSの信号強度は、仮定音速SOSの妥当性を周波数領域で判断するための指標であるといえる。
数式5及び数式6によって積算フーリエ変換データΣSを算出するために、本実施形態の超音波診断装置1は、各振動子24nのI信号in(t)及びQ信号qn(t)をフーリエ変換して、周波数領域表現In(ω)及びQn(ω)を求めるとともに、これに基づいて式5の位相シフト済みフーリエ変換データsn(ω)を求める。各振動子24nについての位相シフト済みフーリエ変換データsn(ω)が求まれば、これらを積算することにより、積算フーリエ変換データΣSを算出することができる。
以上の点をふまえて、本実施形態の超音波診断装置1による音速測定方法の続きを、再び図5のフローチャートを参照しながら説明する。
本実施形態の音速測定プログラムは、I信号及びQ信号をフーリエ変換するフーリエ変換機能を、演算部35に実現させるように構成されている。従って、演算部35はフーリエ変換部47であると言うこともできる。
フーリエ変換部47は、デシメーション処理部46によってデータ数を削減された各振動子24のI信号in(t)及びQ信号qn(t)を高速フーリエ変換(FFT)して、フーリエ変換データIn(ω)、Qn(ω)を生成する(ステップS106、フーリエ変換工程)。本実施形態では、I信号in(t)及びQ信号qn(t)はデシメーション処理部46によってサンプリング周波数を低くしているので、これをフーリエ変換して得られるフーリエ変換データIn(ω)、Qn(ω)も、データ数が少なくて軽いデータとなっている。
続いて、伝播経路仮定部41が、骨音速の仮定値である仮定音速SOSを設定する(ステップS107)とともに、当該仮定音速SOSに基づいて、各振動子24nへの表面屈折波の仮定伝播経路を算出する(ステップS108)。更に、仮定伝播時間算出部42が、上記仮定伝播経路に基づいて、各振動子24nへの表面屈折波の仮定伝播時間tnを算出する(ステップS109)。なお、骨音速を仮定して仮定伝播時間tnを算出する方法は既に説明したので、ここでは説明を省略する。
本実施形態の音速測定プログラムは、各振動子24nのフーリエ変換データIn(ω)、Qn(ω)の位相を仮定伝播時間tnに応じてシフトさせる位相シフト機能を、演算部35に実現させるように構成されている。従って、演算部35は、位相シフト部48であると言うこともできる。
周波数領域において、仮定伝播時間tnに応じて信号の位相をシフトさせるという処理は、ejωtnを乗じる処理によって実現できる。位相シフト部48は、各振動子24nのフーリエ変換データIn(ω)及びQn(ω)にejωtnを乗じて、位相シフト済みフーリエ変換データIn(ω)ejωtn、及びQn(ω)ejωtnを生成する(ステップS110、位相シフト工程)。前述のように、フーリエ変換データIn(ω),Qn(ω)は、データ数が少なくて軽いデータとなっているので、フーリエ変換データIn(ω),Qn(ω)の位相をシフトさせる処理に必要な演算回数は少なくて済み、計算負荷を低減できる。
なお、周波数領域であれば、信号の位相をシフトさせる処理(ejωtnを乗じる処理)は、フーリエ変換データIn(ω),Qn(ω)のサンプリング周期にかかわりなく、一定の精度で行うことができる。このように、本実施形態では、信号の位相をシフトさせる処理を周波数領域で行うので、デシメーションによりサンプリング周波数を低くしたI信号及びQ信号の位相をシフトさせる場合であっても、誤差が増大することはない。
また、本実施形態の音速測定プログラムは、位相シフト部48によって位相をシフトされたフーリエ変換データの振幅を補正する振幅補正機能を、演算部35に実現させるように構成されている。従って、演算部35は振幅補正部49であると言うことができる。振幅補正部49は、各振動子24nの位相シフト済みフーリエ変換データIn(ω)ejωtn、及びQn(ω)ejωtnに対して、補正係数αnを乗じることにより、振幅補正済みフーリエ変換データαnn(ω)ejωtn、及びαnn(ω)ejωtnを生成する(ステップS111)。これにより、各振動子24nのTVGの値と、当該振動子24nに対する表面屈折波の仮定伝播時間tn応じて、各振動子24nのフーリエ変換データIn(ω),Qn(ω)の振幅を補正できる。なお前述のように、フーリエ変換データIn(ω),Qn(ω)は、データ数が少なくて軽いデータとなっているので、フーリエ変換データIn(ω),Qn(ω)の振幅を補正するという処理に必要な演算回数は少なくて済み、計算負荷を低減できる。
本実施形態の音速測定プログラムは、各振動子の位相シフト済みフーリエ変換データsn(ω)を積算する積算処理機能を、演算部に実現させるように構成されている。従って、演算部35は積算処理部50であると言うこともできる。
まず積算処理部50は、振幅補正部49によって生成された各振動子24nの振幅補正済みフーリエ変換データαnn(ω)ejωtn及びαnn(ω)ejωtnを、数式5に代入することにより、各振動子24nの位相シフト済みフーリエ変換データsn(ω)を生成する。前述のように、フーリエ変換データIn(ω),Qn(ω)は、データ数が少なくて軽いデータとなっているので、この位相シフト済みフーリエ変換データsn(ω)も、データ数が少なくて軽いデータとなっている。
続いて積算処理部50は、各振動子24nの位相シフト済みフーリエ変換データsn(ω)を、周波数領域で積算することにより、数式6で定義された積算フーリエ変換データΣSを算出する(ステップS112)。前述のように、位相シフト済みフーリエ変換データsn(ω)はデータ数が少なくて軽いデータとなっているので、位相シフト済みフーリエ変換データsn(ω)同士を積算処理する際に必要な演算回数は少なくて済み、計算負荷を低減できる。
本実施形態の音速測定プログラムは、積算処理部50が求めた積算フーリエ変換データΣSに基づいて、仮定音速SOSの妥当性を判断して正しい音速を求める音速導出機能(伝播速度導出機能)を、演算部35に実現させるように構成されている。従って、演算部35は、音速導出部(伝播速度導出部)51であると言うこともできる。
音速導出部51は、積算処理部50が求めた積算フーリエ変換データΣSの信号強度を評価するように構成されている(ステップS113)。積算フーリエ変換データΣSの信号強度の評価方法としては、例えば、数式7で定義され強度評価値Vを求める方法が考えられる。数式7に示す強度評価値Vは、積算フーリエ変換データΣSの各角周波数におけるスペクトルの強度を、合計したものとなっている。なお、ドイツ文字のRは実数部を表す記号であり、ドイツ文字のIは虚数部を表す記号である。
Figure 0005801956
本実施形態の音速導出部51は、強度評価値Vを最大化する仮定音速SOSを求めるように構成されている。具体的には、音速導出部51は、仮定音速SOSを次々と変化させながら、強度評価値Vを求めるという処理を繰り返し行う(ステップS107からステップS114のループ)。これにより、仮定音速SOSと強度評価値Vとの関係が求まるので、強度評価値Vが最大になる仮定音速SOSを求めることができる。強度評価値Vが最大になったときの仮定音速SOSが、実際の骨音速を表している。音速導出部51は、強度評価値Vを最大化する仮定音速SOSを検出し、このときの仮定音速SOSを、音速の測定値として採用する(ステップS115、音速導出工程)。以上の処理により、骨10中での音速を導出できる。
積算フーリエ変換データΣSと強度評価値Vは、周波数領域のままで算出できる。これにより、逆フーリエ変換を行って時間領域に戻ることなく、仮定音速SOSの妥当性を判断できる。このように、本実施形態の構成は、音速を導出する際に、逆フーリエ変換によって時間領域に戻す処理が不要となっているので、計算負荷を低減できる。
以上で説明したように、本実施形態の超音波診断装置1は、送波部(振動子241、242)と、複数の振動子24と、伝播経路仮定部41と、仮定伝播時間算出部42と、フーリエ変換部47と、位相シフト部48と、音速導出部51と、を備えている。送波部は、骨10に向けて超音波を送信する。振動子24は、骨10からの超音波を受信し、当該受信した超音波に応じた受信信号を出力する。伝播経路仮定部41は、骨10内の音速を仮定して、送波部から送信された超音波が各振動子24で受信されるまでの伝播経路を算出する。仮定伝播時間算出部42は、前記伝播経路に基づいて、送波部から送信された超音波が各振動子24で受信されるまでに掛かる伝播時間を算出する。フーリエ変換部47は、各振動子24が出力した信号のI信号及びQ信号をフーリエ変換してフーリエ変換データを生成する。位相シフト部48は、各振動子24についてのフーリエ変換データの位相を、前記伝播時間に応じて周波数領域でシフトさせる。音速導出部51は、位相シフト部48がシフトさせたフーリエ変換データに基づいて、前記仮定された音速の妥当性を判断する。
受信した信号をフーリエ変換することで、信号の位相をシフトさせる処理を周波数領域で行うことができる。周波数領域では、信号の位相をシフトさせる処理は簡単な演算で実現可能であり、誤差の発生も殆ど無い。従って、本実施形態の構成によれば、精度の良い音速導出を行うことができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記実施形態において、デシメーション処理部46は、フーリエ変換を行う前に信号のデシメーションを行うように構成されている。しかし、フーリエ変換の後、位相シフト部48による位相のシフトを行う前にデシメーションを行っても良い。なお、フーリエ変換後の周波数領域でのデシメーションは、高周波領域のデータを削除することによって実現できる。
もっとも、IQ変調、ローパスフィルタ処理、及びデシメーションの処理は省略することもできる。即ち、本発明の第1の特徴は、周波数領域で信号の位相をシフトさせて積算することにあり、これによって、信号をシフトさせたときの誤差の発生を防止できる。従って、IQ変調等の処理は、必ずしも必須ではない。
上記実施形態では、振動子241,242から超音波ビームを骨10に向けて送信し、表面屈折波を発生させるものとした。しかしこれに限らず、特許文献1の図1等に記載されているように、超音波ビームを骨10に向けて送信するための専用の送波部を、振動子アレイ22とは別に設けても良い。
上記実施形態の超音波診断装置1は、音速測定プログラムを演算部35で実行することにより、音速測定装置としての各機能を実現するものとした。しかしこれに限らず、音速測定装置としての機能の一部又は全部を、専用のハードウェアによって実現するように構成しても良い。特に、IQ変調及びローパスフィルタ処理は、各振動子24が出力するアナログの波形に対して直接行うこともできる。この場合、アナログ波形のI信号とQ信号が生成されるので、受信回路は、振動子24それぞれのI信号とQ信号をサンプリングできるように構成しておく。このとき、I信号とQ信号はローパスフィルタによって高周波を除去されているので、受信回路におけるサンプリング周波数を低い値に設定しておくこともできる。この場合、サンプリングされたIQ信号は最初からデータ数が少ないので、デシメーション処理は省略できる。
積算フーリエ変換データΣSの信号強度を評価する方法は、上記の強度評価値Vに限らず、どのようなものでも良い。例えば、積算フーリエ変換データΣSに含まれる特定の角周波数ωのスペクトルの大きさを信号強度の評価に用い、当該特定の角周波数ωのスペクトルが最大になったときの仮定音速SOSを、音速の測定値として採用するように構成できる。
本発明の構成は、骨のエコー像を表示するための超音波診断装置に限らず、例えば、超音波を利用して地層や地中構造物を調査する超音波地質調査装置など、骨以外を被測定体とした装置に広く利用することができる。特に、上記実施形態の構成によれば、音速を導出する際の計算負荷が低減され、リアルタイムに音速を算出することも可能となる。従って、リアルタイム性が要求される現場、例えば船の移動中に音速の測定を行う海底地質調査などに、本発明の応用が期待できる。
また、本発明の伝播速度測定装置が送信する信号は、超音波信号に限らない。本実施形態の伝播速度測定装置は、例えば低周波信号による地層探査や、電磁波、X線等による非破壊検査などにも応用できる。
1 超音波診断装置(超音波画像処理装置)
2 送受波器
22 振動子アレイ
24 振動子(送波部、受信部)
35 演算部(コンピュータ)
40 形状検出部
41 伝播経路仮定部(伝播経路設定部)
42 仮定伝播時間算出部
44 IQ変調部
47 フーリエ変換部
48 位相シフト部
50 積算処理部
51 音速導出部(伝播速度導出部)

Claims (8)

  1. 被測定体に向けて信号を送信する送波部と、
    前記被測定体からの信号を受信し、当該受信した信号に応じた受信信号を出力する複数の受信部と、
    前記被測定体内での前記信号の伝播速度を設定して、前記送波部から送信された信号が各受信部で受信されるまでの伝播経路を算出する伝播経路設定部と、
    前記伝播経路に基づいて、前記送波部から送信された前記信号が各受信部で受信されるまでに掛かる伝播時間を算出する伝播時間算出部と、
    各受信部が出力した前記受信信号をフーリエ変換してフーリエ変換データを生成するフーリエ変換部と、
    各受信部についてのフーリエ変換データの位相を、前記伝播時間に応じて周波数領域でシフトさせる位相シフト部と、
    前記位相シフト部がシフトさせたフーリエ変換データに基づいて、前記設定された伝播速度の妥当性を判断する伝播速度導出部と、
    を備えることを特徴とする伝播速度測定装置。
  2. 請求項1に記載の伝播速度測定装置であって、
    前記位相シフト部が位相をシフトさせた各受信部のフーリエ変換データを周波数領域で積算して、積算フーリエ変換データを算出する積算処理部を備え、
    前記伝播速度導出部は、前記積算フーリエ変換データの信号強度に基づいて、前記設定された伝播速度の妥当性を判断することを特徴とする伝播速度測定装置。
  3. 請求項2に記載の伝播速度測定装置であって、
    前記受信部が受信した信号をIQ変調することによりI信号とQ信号を生成するIQ変調部と、
    前記I信号と前記Q信号の高周波側の信号をカットするローパスフィルタ部と、
    を備え、
    前記フーリエ変換部は、前記I信号及び前記Q信号をフーリエ変換し、
    前記位相シフト部は、フーリエ変換された前記I信号及びQ信号の位相をシフトさせることを特徴とする伝播速度測定装置。
  4. 請求項3に記載の伝播速度測定装置であって、
    前記I信号及び前記Q信号のデシメーションを行うデシメーション処理部を備えることを特徴とする伝播速度測定装置。
  5. 請求項3又は4に記載の伝播速度測定装置であって、
    前記積算処理部は、前記位相をシフトされたフーリエ変換済みの各受信部のI信号、及び前記位相をシフトされたフーリエ変換済みの各受信部のQ信号を、周波数領域で積算することを特徴とする伝播速度測定装置。
  6. 請求項2から5までの何れか一項に記載の伝播速度測定装置であって、
    前記積算処理部は、前記位相をシフトされたフーリエ変換済みの各受信部のI信号、及び前記位相をシフトされたフーリエ変換済みの各受信部のQ信号に対して、それぞれの受信部に応じて振幅を補正する補正係数を乗じたうえで、積算することを特徴とする伝播速度測定装置。
  7. 送波部から被測定体に向けて送信されて当該被測定体から返ってきた信号を受信し、当該受信した信号に応じた受信信号を出力する複数の受信部からの前記受信信号を取得する受信信号取得機能と、
    前記被測定体内での前記信号の伝播速度を設定して、前記送波部から送信された信号が各受信部で受信されるまでの伝播経路を算出する伝播経路設定機能と、
    前記伝播経路に基づいて、前記送波部から送信された信号が各受信部で受信されるまでに掛かる伝播時間を算出する伝播時間算出機能と、
    各受信部が出力した前記受信信号をフーリエ変換してフーリエ変換データを生成するフーリエ変換機能と、
    各受信部についてのフーリエ変換データの位相を、前記伝播時間に応じて周波数領域でシフトさせる位相シフト機能と、
    前記位相シフト機能でシフトさせたフーリエ変換データに基づいて、前記設定された伝播速度の妥当性を判断する伝播速度導出機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とする伝播速度測定プログラム。
  8. 送波部から被測定体に向けて送信されて当該被測定体から返ってきた信号を受信し、当該受信した信号に応じた受信信号を出力する複数の受信部からの前記受信信号を取得する受信信号取得工程と、
    前記被測定体内での前記信号の伝播速度を設定して、前記送波部から送信された信号が各受信部で受信されるまでの伝播経路を算出する伝播経路設定工程と、
    前記伝播経路に基づいて、前記送波部から送信された信号が各受信部で受信されるまでに掛かる伝播時間を算出する伝播時間算出工程と、
    各受信部が出力した前記受信信号をフーリエ変換してフーリエ変換データを生成するフーリエ変換工程と、
    各受信部についてのフーリエ変換データの位相を、前記伝播時間に応じて周波数領域でシフトさせる位相シフト工程と、
    前記位相シフト工程でシフトさせたフーリエ変換データに基づいて、前記設定された伝播速度の妥当性を判断する伝播速度導出工程と、
    を含むことを特徴とする伝播速度測定方法。
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