JP2015084979A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、超音波診断装置に関し、スペックルノイズによる血流速度の算出値の乱れを改善し血流速度を高精度に算出する。
【解決手段】 周波数もしくは周波数の変化軌跡が互いに異なる複数種類のパルス信号に応じた超音波ビームを送波し、複数種類のパルス信号に応じた、それぞれが超音波ビームを表わす複数種類の受信信号を生成し、複数種類の受信信号を互いに加算して加算受信信号を生成し、加算受信信号に基づいて血流速度を算出する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、被検体内に超音波ビームを送波し反射して戻ってきた超音波を受波して受信信号を得、その受信信号に基づいて、超音波のドプラ遷移に基づく、被検体内の被検体構成要素の動きを算出して表示する超音波診断装置に関する。
被検体、とりわけ人体の内部の画像を写し出す装置の1つとして、超音波を送受信して得た受信信号に基づいて画像を表示する超音波診断装置が知られている。その超音波診断装置には、通常、受信信号に基づいて被検体内の観察領域内の血流分布をカラー表示する機能が備えられている。
この超音波診断装置では、電圧印加を受けて振動して超音波を送波し、また超音波による振動を受けて電圧信号を発生する超音波振動子が多数個配列された超音波探触子を備えたプローブが使われる。このプローブの超音波探触子を被検体の体表に宛てがい、超音波探触子を構成している多数個の超音波振動子のそれぞれに、所定の遅延パターンに従ってそれぞれ遅延された、中心周波数fの複数のパルスからなるバースト波信号を印加する。すると、その超音波探触子から被検体内に、中心周波数fの、所定の深さ位置に焦点を結ぶ超音波ビームが所定の方向に送波される。そしてその反射超音波を、超音波探触子を構成する複数の超音波振動子のそれぞれでピックアップして複数の信号を得、それら複数の信号を所定の遅延パターンに従ってそれぞれ遅延させて互いに加算する。これにより、被検体内に延びる超音波ビームを表わす、RF信号としての受信信号が得られる。この超音波送受信が複数回繰り返され、その間の超音波のドプラ遷移による位相の変化Φ(t)が求められて、その位相の変化Φ(t)と中心周波数fとから、
Figure 2015084979
但し、Tは送受信の繰返し周期
Cは音速
(t)は超音波ビーム方向のドプラ速度(血流速度)
tは時刻
である。
が算出される。そして、観察領域内の各点の速度Vを、通常は体表に近づく向きの血流が赤、遠ざかる向きの血流が青で、かつVの大きさを色の輝度で表現する。この演算法は、複素自己相関法と呼ばれる。
特許文献1には、この複素自己相関法において、2つの周波数の超音波を送受信して位相差を補正する提案がなされている。
また、この複素自己相関法に代えて、時間領域の相互相関法(CCM)を採用することも提案されている。このCCMを採用すると、上記の複素自己相関法を採用したときのような、血流速度の算出可能速度範囲の制限を受けずに、高速な血流速度も算出可能である。
ただし、このCCMは計算量が膨大である。
特開平4−269949号公報 特願2001−286472号公報
上記の複素自己相関法、CCMのいずれを採用した場合も、血流による反射超音波を捉え、その反射超音波を表わす受信信号に基づいて血流速度を算出する演算法である。
ここで、血流による超音波の反射は、血液中の多数の赤血球等で発生するが、多数の赤血球等によるランダムな散乱反射により、いわゆるスペックルノイズが発生し、これにより弱め合う干渉が発生した点においては受信信号が弱まって、算出される位相の変化が激しく、分散が大きく、速度が正確に求められなくなるケースが頻繁に発生する。
上掲の特許文献1には、2つの周波数の超音波を送受信して位相差を補正する提案がなされている。しかながら、上記の(1)式に基づく血流速度V(t)を算出するには、中心周波数fで割り算する必要があるにも拘わらず、2つ存在する中心周波数をどのように使って血流速度を算出するのか不明である。また、2つの周波数の超音波を送受信して位相差を補正することによってスペックルノイズの影響による血流速度の算出値の乱れが解消されるかどうか不明である。
本発明は上記事情に鑑み、スペックルノイズによる血流速度の算出値の乱れを改善し血流速度を高精度に算出することができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の超音波診断装置は、
被検体内への超音波ビームの送波と被検体内で反射して戻ってきた超音波の受波とを担うプローブと、
上記プローブに、周波数もしくは周波数の変化軌跡が互いに異なる複数種類のパルス信号を送信して、そのプローブに、パルス信号に応じた超音波ビームを送波させる送信部と、
上記プローブでの超音波の受波を捉えて、複数種類のパルス信号に応じた、それぞれが超音波ビームを表わす複数種類の受信信号を生成する受信部と、
受信部で生成された複数種類の受信信号を互いに加算して加算受信信号を生成する加算部と、その加算部で生成された加算受信信号に基づいて血流速度を算出する算出部とを有する演算部と、
演算部で算出された血流速度の、観察領域内の分布を表示する表示部とを備えたことを特徴とする。
本発明の超音波診断装置には、周波数もしくは周波数の変化軌跡が互いに異なる複数種類のパルス信号に応じた複数種類の受信信号を互いに加算する加算部が備えられている。超音波の周波数が異なるとスペックルノイズの表われ方が異なり、超音波の周波数によって受信信号が弱められる箇所が異なる。
したがって複数種類の受信信号を互いに加算すると、受信信号の弱められる箇所がそれら複数種類の受信信号により互いに相殺された加算受信信号が得られる。本発明の超音波診断装置は、この加算受信信号を生成し、その加算受信信号に基づいて血流速度を算出するものであり、スペックルノイズの影響を受け難い高精度な血流速度が算出される。
ここで、上記本発明の超音波診断装置において、上記加算部が、受信部で生成された複数種類の受信信号を、被検体内の深さ方向に向かって異なる値に調整された重みで重み付け加算することにより加算受信信号を生成するものであることが好ましい。
本発明の超音波診断装置で得られる複数種類の受信信号は周波数もしくは周波数の変化軌跡が互いに異なる複数種類のパルス信号に基づくものである。超音波ビームはその周波数等によって被検体内を進む間の減衰率が異なる。そこで、上記のように重み付け加算をすることにより、その減衰率の相違が補われ、高精度な血流速度の算出が可能な加算受信信号を生成することができる。
また、本発明の超音波診断装置において、上記送信部は、プローブに、複数種類のパルス信号の種類に応じて被検体内の異なる深さに焦点を結ぶ超音波ビームを送波させるパルス信号を送信するものであることも好ましい態様である。
超音波はその周波数によってビーム径を細く絞るのに適した焦点の深さが異なる。これを利用し、周波数に応じて披検体内の異なる深さに焦点を結ばせることにより複数の超音波を総合したときの全体としての超音波ビームを狭めることができ、この点でもS/Nを向上させることができる。
また、本発明の超音波周波数装置において、上記送信部は、プローブへの、周波数が異なる複数種類のパルス信号の送信を、1種類のパルス信号について1回ずつ循環的に、複数サイクルに渡って繰り返すものであることが好ましい。
本発明の超音波診断装置において、上記送信部は1つのパルス信号内における周波数の変化軌跡が互いに異なる複数種類のチャープ信号からなるパルス信号を送信するものであることが好ましい。
チャープ信号には様々な周波数成分が含まれており、したがって複数種類のチャープ信号からなるパルス信号を送信することによりスペックルノイズの影響を一層効果的に抑えることができる。
ここで、上記複数種類のチャープ信号は、1つのパルス信号内において周波数が上昇した後下降する山形の周波数カーブを描く第1のチャープ信号と、1つのパルス信号内において周波数が下降した後上昇する谷形の周波数カーブを描く第2のチャープ信号とを含むものであってもよく、あるいは、上記複数種類のチャープ信号が、1つのパルス信号内において周波数が連続的に上昇する周波数カーブを描く第1のチャープ信号と、1つのパルス信号内において周波数が連続的に下降する周波数カーブを描く第2のチャープ信号とを含むものであってもよい。
また、本発明の超音波診断装置において、上記算出部は、血流速度を、2つの加算受信信号の、波形どうしが近似している領域のずれ量に基づいて算出するものであることが好ましい。
本発明の超音波診断装置で生成された加算受信信号は様々な周波数成分の集合体からなる。このため、複素自己相関法を採用しようとすると、中心周波数が一定に定まらず、上述の(1)式による血流速度の算出は困難であって、前掲の特許文献1と同じジレンマに陥る可能性がある。
CCMに代表されるような、2つの加算受信信号の波形どうしが近似している領域のずれ量に基づいて血流速度を算出する演算法を採用するとそのような矛盾が生じなくて済み、この点からも高精度な血流速度の算出に役立つ。
以上の本発明によれば、スペックルノイズによる血流速度の算出値の乱れが改善され、血流速度の高精度な算出が可能となる。
従来の一例としての超音波診断装置の構成を表わすブロック図である。 複数回(ここではN回)の超音波ビームを送波するときに送信部で生成されるパルス信号送信間隔の模式図である。 受信信号の一例とその受信信号に基づいて算出された血流速度を示した図である。 本発明の一実施形態としての超音波診断装置の構成を表わすブロック図である。 チャープ信号の一例を示した図である。 図4に示す超音波診断装置における送受信および演算処理の説明図である。 図6(B)に示す加算処理に採用される重みの一例を表わした図である。 受信信号(A)と、その受信信号から算出された代表振幅値および代表時刻(B)を示した図である。 受信信号からの代表振幅値および代表時刻の算出方法の説明図である。 (20)式に従う演算の説明図である。 シミレーション結果を示した図である。 チャープ信号の別例を示した図である。 中心周波数が異なるバースト波信号の一例を示した図である。 焦点を異ならせたときの超音波ビームの概略図である。 送信周波数fのみを採用したときの超音波ビーム形状のシミュレーション結果を示した図である。 2つの異なる送信周波数f,fを採用したときの超音波ビーム形状のシミュレーション結果を示した図である。 2つの送信周波数f,fを採用し、かつ別々の焦点を形成したときの超音波ビーム形状のシミュレーション結果を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
ここでは先ず、比較例として、従来の典型的な超音波診断装置について説明し、それに続いて、本発明の一実施形態の超音波診断装置を説明する。
図1は、従来の一例としての超音波診断装置の構成を表わすブロック図である。
この超音波診断装置1Aには、プローブ10と、送信部11と、受信部12と、制御部13が設けられている。
プローブ10には、多数の超音波振動子が配列された超音波探触子(不図示)が備えられている。その超音波探触子が、被検体としての人体の体表に宛がわれる。
送信部11はパルス信号を生成し、プローブ10の超音波探触子を構成する多数の超音波振動子それぞれに向けてパルス信号を送信する。このパルス信号は、一定の中心周波数fであって長さが複数長のバースト波信号、又は周波数の変化軌跡が異なるチャープ信号である。この生成されたパルス信号は、人体内の超音波ビームの延びる向き、およびその超音波ビームの焦点の深さに応じて定められる遅延パターンに従ってそれぞれ遅延されて、各超音波振動子に印加される。すると、それら多数の超音波振動子それぞれから超音波が送波され、それらの超音波の干渉作用により、所望の向きに延び、かつ所望の深さ位置に焦点を持つ超音波ビームが人体内に送り込まれる。人体内に送り込まれた超音波ビームは、その超音波ビームが人体内の浅い位置から深い位置へと進むに従って人体内の各深さ位置で反射されて超音波探触子に戻り、多数の超音波振動子のそれぞれで受波される。したがってこの受波により得られる信号は、時間軸が超音波探触子からの人体内の深さに対応している。
受信部12では、それら多数の超音波振動子での受波により、各超音波振動子で得られた信号を、これも人体内において超音波ビームの延びる向きや焦点の深さ等に応じた遅延パターンに従ってそれぞれ遅延させて互いに加算する。こうすることにより、人体内を所望の向きに延びる超音波ビームを表わす、RF(Radio Frequency)信号としての受信信号が生成される。この受信部12で生成された受信信号は、Bモード処理部14とMTIフィルタ15に入力される。
制御部13は、送信部11からのパルス信号の送信タイミングや、受信部12での受信タイミングを制御する。また制御部13は、この他にも、この超音波診断装置1Aの動作全体の制御を担っている。
表示部19にBモード像、すなわち人体内の超音波反射率分布に基づく画像を表示するときは、送信部11では、プローブ10から人体内に向けて、人体内の観察領域内において順次に向きの異なる超音波ビームが送波されるように、順次異なる遅延パターンに基づいて遅延させたパルス信号がプローブ10に送信される。受信部12でも同様に、その超音波ビームが送波された向きの超音波ビームが生成されるように遅延加算される。
受信部12でこのようにして得られた受信信号は、Bモード処理部14に入力されてBモード用の画像処理が施され、座標変換部17に入力される。
受信部12で得られる受信信号は、各超音波ビームに沿う深さ方向を時間軸とする信号である。これに対して、表示部19では、ラスタスキャンの向きに並ぶピクセルデータからなる画像信号に基づいて画像が表示される。そこで、座標変換部17では、Bモード処理部14から入力されてきた信号が表示部19での表示に適したピクセルデータの配列からなる信号に変換される。
この座標変換部17から出力された信号は画像合成部18に入力される。この画像合成部18では、Bモード像と人体内の血流を表わすカラードプラ画像を合成する。人体内の血流を表わすカラードプラ画像は、通常は、Bモード像に重ねて表示される。カラードプラ画像を表示することなく、Bモード像のみ表示することもある。
この画像合成部18で合成された画像は表示部19に入力され、図示しない表示画面上に画像が表示され、診断に供される。
また、人体内の血流を表わすカラードプラ画像を表示させるときは、上記のBモード像の生成に加えて以下の処理が行われる。
プローブ10からは人体内の同一の向きに延びる超音波ビームが複数回(例えば8回)送波され、かつプローブ10で受波されるように、送信部11によるパルス信号の遅延、受信部12での遅延加算が行われる。
この人体内の同一の向きへの送受信が、観察領域内に延びる超音波ビームの各向きそれぞれについて行われる。
このようにして得られた受信信号はMTIフィルタ15に入力される。MTIフィルタ15はハイパスフィルタの一種であり、ここでは血流のドプラ遷移に起因する成分が通過され、臓器等の動きに起因する成分がカットされる。
MTIフィルタ15を通過した後の受信信号は、カラードプラ処理部16に入力される。このカラードプラ処理部16では入力されてきた受信信号の複素自己相関が算出され、その複素自己相関から位相差が算出され、その位相差に基づいて血流速度等が算出される。この血流速度等は、超音波ビーム上の各点ごとに行われる。超音波ビームは観察領域内で順次向きを変えるため、観察領域内の2次元的な各点について血流速度等が算出される。この算出された血流速度等を表わすデータは座標変換部17に入力されて座標変換を受け、画像合成部18においてBモード像に重ねられる。そして表示部19でBモード像に重ねられた血流分布が表示される。この血流分布は、通常は、プローブ10の、体表に宛てがわれている超音波探触子に向かう向きの血流が赤、遠ざかる向きの血流が青で表示される。さらに血流の速度が、赤あるいは青の色の輝度で表示される。このようにして、観察領域内の血流分布が表示されて診断に供される。
以下、このカラードプラ処理部16での処理を説明する。
ここでは先ず、複素自己相関法による血流速度算出処理について説明する。
図2は、複数回(ここではN回)の超音波ビームを送波するときに送信部で生成されるパルス信号送受信間隔の模式図である。
ここでは、パルス信号1,2,…,N−1,NからなるN個のパルス信号が示されている。ここでは、パルス信号の繰返し周期をT、繰返し周波数をPRFと称する。T=1/PRFの関係にある。
送信部11でこの図2に模式的に示すパルス信号がプローブ10に同一の遅延パターンで送信されたときの受信部12で受信されさらにMTIフィルタ15を経由してカラードプラ処理部16に入力されてきた受信信号は、
Figure 2015084979
但し、S(n,t)はMTIフィルタからの出力信号
nは、送受信信号の番号であって、図2に示す、n=1,2,…,N−1,N
tは、各受信信号ごとの基準時刻からの時間
A(n,t)は、振幅
jθ(n,t)は、位相
jは、虚数単位
I(n,t)は、実部
Q(n,t)は、虚部
である。
カラードプラ処理部16では、この受信信号S(n,t)の複素自己相関
Figure 2015084979
但し、*は複素共役を表わす。
が算出される。この複素自己相関R(1,t)の実部Reと虚部Imは、以下の通りとなる。
Figure 2015084979
Figure 2015084979
カラードプラ処理部16では、さらにこの複素自己相関から位相差
Figure 2015084979
が算出される。
この位相差Φ(t)と、ドプラ角周波数ω(t)、ドプラ周波数f(t)は、
Figure 2015084979
Figure 2015084979
の関係にある。またドプラ定理
Figure 2015084979
但し、Cは音速である。
から分かるように、ドプラ周波数fは、送信の中心周波数fに比例する。これらの関係から、血流速度、すなわち超音波ビーム方向のドプラ速度、V(t)が、
Figure 2015084979
が算出される。
さらに、カラードプラ処理部16では、血流のパワーPower(t)、および分散Var(t)を算出することもできる。血流のパワーPower(t)、および分数Var(t)は、それぞれ
Figure 2015084979
Figure 2015084979
に従って算出される。
次に、時間領域の相互相関法(CCM)による血流速度算出処理について説明する。
上述の複素自己相関法の場合、(6)式で算出される位相差Φ(t)は、
Figure 2015084979
の制限を受ける。この制限により(10)式で算出される血流速度Vに関し、算出可能な最高速度が制限される。これに対し、CCMを採用すると、上記のような制限を受けず高速な血流速度も算出可能である。
このCCMでは、2つの受信信号を
Figure 2015084979
但し、mは、m番目の受信信号であることを表わし、nは、そのm番目の受信信号中 のn番目のサンプリングデータであることを表わす。
としたとき、自己相関演算
Figure 2015084979
但し、
Figure 2015084979
は、波形のセグメントの範囲、
Figure 2015084979
は、サーチ範囲、
Figure 2015084979
は、サーチ範囲内での最大の相関値を表わす。
に従って、最大相関値
Figure 2015084979
を満たす
Figure 2015084979
を求め、
Figure 2015084979
但し、
Figure 2015084979
は、サンプリング周期を表わす。
に従って時間シフト
Figure 2015084979
を求め、
Figure 2015084979
但し、
Figure 2015084979
は音速、
Figure 2015084979
は、送受信の繰返し周期を表わす。
に従って、速度
Figure 2015084979
を算出する。
この演算法を採用すれば、前述の複素自己相関法を採用したときのような制限を受けずに速度の算出が可能である。
ただし、このCCMも従来から知られている演算法であるが、速度の検出が信号振幅の強さに依存し、弱い信号に対する正しい速度検出率が低い。また、計算量も膨大であり演算に時間がかかる。
前掲の特許文献2には、信号振幅の差を用いて速度を求める最小自乗法として、上記の(14)式に代えて、
Figure 2015084979
但し、
Figure 2015084979
は、サーチ範囲内での最小誤差を表わす。
に従って、最小誤差
Figure 2015084979
を満たす
Figure 2015084979
を求め、その後、上記の(15),(16)式に従って速度
Figure 2015084979
を算出することが知られている。
(17)式を採用すると、(14)式を採用する場合と比べ、信号振幅の強さに依存せず、血流速度が精度良く検出できる。
ところで、複素自己相関法あるいは時間領域の相互相関法のいずれにおいても、血流速度は、血液中の多数の赤血球等で反射して戻ってきた超音波を捉えてその反射超音波を表わす受信信号に基づいて算出されるが、多数の赤血球等での散乱反射によりスペックルノイズが発生し、干渉によって受信信号が弱まる箇所が生じる。受信信号が弱まると、算出される位相差が激しく変動し、血流速度が正しく算出されないケースが頻繁に発生する。
図3は、受信信号の一例とその受信信号に基づいて算出された血流速度を示した図である。図3(A)、図3(B)のいずれについても、横軸は時間軸、すなわち人体の深さに対応する軸である。図3(A)の縦軸は受信信号の振幅、図3(B)の縦軸は血流速度である。
図3(A)には、2つの受信信号がほぼ重なるようにして示されている。ここでは、2つの受信信号どうしの区別は不要であり、振幅の大小のイメージで十分である。
図3(A)に示す受信信号には、受信信号が弱まった領域a,bが存在し、図3(B)に示す血流速度は、その領域a,bについて、特に領域aについて、大きく変動している。これは、スペックルノイズにより誤って算出された血流速度である。
以上の比較例としての超音波診断装置の説明を踏まえ、次に本発明の一実施形態の超音波診断装置について説明する。
図4は、本発明の一実施形態としての超音波診断装置の構成を表わすブロック図である。この図4において、図1に示す比較例としての超音波診断装置1Aの構成要素と同一の構成要素には、図1に付した符号と同一の符号を付して示す。またここでは、前述の比較例との相違点について説明する。
この図4に示す超音波診断装置1Bには、受信部12とMTIフィルタ15との間に、2つのバッファ20_1,20_2と加算部21が備えられている。
図5は、チャープ信号の一例を示した図である。横軸は時間t、縦軸は周波数である。送信部11では、例えばこの図5に示すような、周波数の変化軌跡が互いに異なる複数種類(この図5に示す例では2種類)のチャープ信号からなる複数種類のパルス信号が生成されてプローブ10に送信される。具体的には、この図5に示す例では、この図5(A)に示す、1つのパルス信号内において周波数が上昇した後下降する山形の周波数カーブを描く第1のチャープ信号S1と、図5(B)に示す、1つのパルス信号内において周波数が下降した後上昇する谷形の周波数カーブを描く第2のチャープ信号S2が生成される。
図6は、図4に示す超音波診断装置1Bにおける送受信および演算処理の説明図である。横軸は時刻tである。
図6(A)では、1回の送受信が縦1本の線で表わされている。ここでは、第1のチャープ信号S1からなるパルス信号の送信により得られる受信信号をR1、第2のチャープ信号S2からなるパルス信号の送信により得られる受信信号をR2とする。
このようにして2種類の受信信号R1,R2が得られると、次に図6(B)に示すように、隣接する2種類の受信信号R1,R2が互いに加算されて、図6(C)に示す加算受信信号Cが生成される。
ここでは、この加算受信信号Cに基づいて、血流速度Vが算出される。この送受信信号の繰返し周期をT(繰返し周波数をPRF)としたとき、血流速度は
Figure 2015084979
で表わされる。
ただし、Cは音速、τは、例えば前述のCCMを採用したときの(15)式であらわされる時間シフトである。
図7は、図6(B)に示す加算処理に採用される重みの一例を表わした図である。
横軸は時間軸である。この時間軸は被検体内の深さに対応している。縦軸は重みの値である。
図6に示す2種類の受信信号の加算にあたっては、
Figure 2015084979
に従って、被検体内の深さ方向に向かって異なる値に調整された重みで重み付け加算される。超音波ビームはその周波数によって被検体内を進む間の減衰率が異なるが、重み付け加算することにより、その減衰率の相違が補われた高精度な血流速度の算出が可能な加算受信信号を生成することができる。
図4に戻って説明を続ける。
受信部12で生成される2種類の受信信号S1,S2のうちの一方の受信信号S1は一方のバッファ20_1に一旦格納され、もう一方の受信信号S2は、もう一方のバッファ20_2に一旦格納される。これらの2つのバッファ20_1,20_2にそれぞれ格納された受信信号S1,S2は、加算部21に入力されて図7に示すように重み付け加算され、加算受信信号Cが生成される。その後の処理は図1に示す超音波診断装置1Aの場合と同様である。ただし、加算部21により生成された加算受信信号Cは複数の周波数の信号成分から成り立っている信号である。そこで、この超音波診断装置1Bのカラードプラ処理部16では、時間領域における最小自乗法による血流速度算出が行なわれる。時間領域における最小自乗法を用いた血流速度の算出法については前述したが、ここでは時間領域における最小自乗法のうち、計算量を低減することのできる新たな演算法について説明する。
ここでは、カラードプラ処理部16に入力されてきた受信信号Cを、
Figure 2015084979
但し、mは、m番目の受信信号であることを表わし、nは、そのm番目の受信信号中
のn番目のサンプリングデータであることを表わす。
とする。
図8は、受信信号(A)と、その受信信号から算出された代表振幅値および代表時刻(B)を示した図である。
図4に示すカラードプラ処理部16では、入力されてきた受信信号
Figure 2015084979
に基づいて、その受信信号の互いに隣接する2つのゼロクロス点に挟まれた半波形の代表振幅値および代表時刻を各半波形ごとに算出することにより、半波形ごとの代表振幅値
Figure 2015084979
および代表時刻
Figure 2015084979
但し、mは、m番目の受信信号であることを表わし、iは、そのm番目の受信信号中 のi番目の半波形であることを表わす。
が算出される。この算出にあたっては、本実施形態では、式
Figure 2015084979
Figure 2015084979
但し、
Figure 2015084979
は、半波形の、それぞれ開始点、終了点を表わし、
Figure 2015084979
は、受信信号のサンプリング周期を表わす。
が採用されており、これら(18),(19)式に従って算出される。
図9は、受信信号からの代表振幅値および代表時刻の算出方法の説明図である。
ここでは、図9(A)に実線で示した半波形についての代表振幅値および代表時刻を例に挙げて説明する。
ここで、半波形は、2つのゼロクロス点、すなわち、図9(A)の例では、n=nsの開始点からn=neの終了点に挟まれた部分の波形をいう。図9(A)にサンプリング周期
Figure 2015084979
間隔の縦線の長さが、サンプリングデータ
Figure 2015084979
である。
ここでは、(18)式に従って、そのサンプリングデータ
Figure 2015084979
を開始点n=nsから終了点n=neまで加算し、その加算値をこの半波形iの代表振幅値
Figure 2015084979
とする。
また、(19)式に従う、サンプリングデータ
Figure 2015084979
によって重み付けられた時刻を、この半波形iを代表する代表時刻
Figure 2015084979
とする。
すなわち、この演算法により、この半波形iのデータは、図4(B)に示すように、代表時刻
Figure 2015084979
における代表振幅値
Figure 2015084979
というデータに圧縮される。
図8(B)は、図8(A)に示す受信信号の各半波形について上記の演算を行い、各代表振幅値を対応する各代表時刻に配置したデータ列をあらわしている。
図4のカラードプラ処理部16では、受信信号(図8(A))から代表振幅値および代表時刻からなる圧縮データ(図8(B))を算出した後、次に、その算出された圧縮データを構成する代表振幅値
Figure 2015084979
を対応する代表時刻
Figure 2015084979
に並べたときの、波形どうしが近似している領域のずれ量に基づいて、人体内の血流速度が算出される。
この血流速度の算出にあたり、本実施形態のカラードプラ処理部16では、先ず、m番目とm+1番目の受信信号の代表振幅値
Figure 2015084979
を使い、
Figure 2015084979
但し、iは観測点、
Lは奇数であって、
Figure 2015084979
は、波形のセグメントの範囲、
Figure 2015084979
は、サーチ範囲、
Figure 2015084979
は、サーチ範囲内での最小誤差を表わす。
に従って、最小誤差
Figure 2015084979
を満たす
Figure 2015084979
を求める。さらに、
Figure 2015084979
に従って時間シフト
Figure 2015084979
を求める。そして、
Figure 2015084979
但し、
Figure 2015084979
は音速、
Figure 2015084979
は送受信の繰り返し周期を表わす。
に従って、血流の速度
Figure 2015084979
を算出する。
図10は、(20)式に従う演算の説明図である。
図10(A),(B)は、それぞれ、m番目、m+1番目の受信信号の代表振幅値を、各代表振幅値に対応する各代表時刻に並べた波形を示した図である。
ここでは、図10(A)に示す、m番目の受信信号から求めたデータ列の枠a内の波形と近似した波形を、図10(B)に示すm+1番目の受信信号から求めたデータ列の中から探索する。この枠a中の波形(データ列)は、近似した波形を探索するためのデータ列の1つのセグメントであり、ここでは、
Figure 2015084979
の幅の枠aが設定されている。この枠aの幅は、この中に代表振幅値が3又は5程度含まれる幅である。
図10(B)に示すデータ列においても、枠aと同じ幅の枠bが設定される。
そして、(20)式に従い、枠a内のセグメントと枠b内のセグメントの一致の程度が算出される。
誤差
Figure 2015084979
が小さいほど一致していることを意味している。上記の枠bを、サーチ範囲
Figure 2015084979
の中で順次移動させて、移動した各位置において、誤差
Figure 2015084979
が算出され、それらの中の最小誤差
Figure 2015084979
が得られる位置
Figure 2015084979
が検出される。このようにして、
Figure 2015084979
が検出されると、次に上記の(21)式に従って、時間シフト
Figure 2015084979
が算出され、(22)式に従って血流速度
Figure 2015084979
が算出される。
図11は、シミレーション結果を示した図である。
図11(A)は、カラードプラ処理部16に入力されてきた受信信号
Figure 2015084979
をそのまま使い、(17)式に示す最小自乗法で計算したときの血流速度を示している。
また図11(B)は、カラードプラ処理部16に入力されてきた受信信号
Figure 2015084979
から(18)式,(19)式に従って半波形ごとの代表振幅値と代表時刻を算出し、(20)式に示す最小自乗法で計算したときの血流速度を示している。
また、図11(A),(B)とも、左側の図(a)は一定の流速についてのシミュレーション結果、右側の図(b)は、血管壁付近の流れ速度が遅く、血管中心の速度が速い層流の場合のシミュレーション結果を示している。
ここでは、送信周波数f=2MHz、サンプリング周波数Fs=24MHzを採用している。
図11(A)と図11(B)を比較すると、血流速度の算出精度(縦軸)は、ほぼ同じである。更に、圧縮された代表時刻の間の血流速度を検出する必要がある場合、その代表時刻の隣接の二つの速度値の線形補間により高速に求めることが可能である。
一方、(17)式、(20)式に従って算出される、差の自乗和を求める計算量は、1回の計算(図5に示した1つの枠aと1つの枠bとの間での計算)につき、ほぼ1/6となり、また、サーチ範囲内で枠bを動かしながら行なう計算の繰返し回数も1/6となる。
尚、本実施形態では、半波形ごとの代表振幅値および代表時刻を、(18)式、(19)式に従って算出する例を示したが、代表振幅値および代表時刻を算出するための演算式は、(18)式、(19)式に限定されるものではない。例えば半波形ごとのサンプリングデータのピークの値を代表振幅値とし、そのピークのサンプリングデータのサンプリング時刻を代表時刻としてもよい。
図12は、チャープ信号の別例を示した図である。横軸は時間、縦軸は周波数(MHz)である。
図5には、1つのパルス信号内において周波数が上昇した後下降する山形の周波数カーブを描く第1のチャープ信号S1と、1つのパルス信号内において周波数が下降した後上昇する谷形の周波数カーブを描く第2のチャープ信号S2とペアが示されている。これに対し、この図12には、1つのパルス信号内において周波数が連続的に上昇する周波数カーブを描く第1のチャープ信号S1(図12(A))と、1つのバースト波信号内において周波数が連続的に下降する周波数カーブを描く第2のチャープ信号S2(図12(B))が示されている。
図5に示す2種類のチャープ信号からなる2種類のパルス信号に代えて、この図12に示す2種類のチャープ信号からなる2種類のバースト波信号を採用してもよい。
図13は、中心周波数が異なるバースト波信号の一例を示した図である。横軸は時間、縦軸は周波数(MHz)である。
図5,図12には、いずれも、チャープ信号が示されているが、本発明では、必ずしもチャープ信号からなるパルス信号を採用することには限定されない。
例えば、この図13には、中心周波数2MHzのバースト波信号(図13(A))と中心周波数4MHzのバースト波信号(図13(B))が示されている。
このように、中心周波数が互いに異なる複数のバースト波信号を採用してもよい。
これまでは、送波される超音波ビームの焦点については説明しなかったが、この焦点は、中心周波数が異なるバースト波、あるいは周波数の変化軌跡が異なるチャープ信号に基づく超音波ビームどうしで同一であってもよく、あるいは、人体内の深さ方向に互いに異ならせてもよい。
図14は、焦点を異ならせたときの超音波ビームの概略図である。
ここでは、送信周波数fの超音波ビームについては、従来の単一パルス信号を送信する場合の送信周波数fの超音波ビームの焦点よりも浅い位置に焦点が形成されている。一方、送信周波数fの超音波ビームについては、送信周波数fの超音波ビームの焦点よりも深い位置に焦点が形成されている。尚、全体の扇形の領域Dは観察領域Dを表わしており、点線Lは、超音波ビームの延びる向き、すなわち超音波の進行方向を表わしている。
図15は、送信周波数fのみを採用したときの超音波ビーム形状のシミュレーション結果を示した図である。ここでは、繰返し送信周波数f=3MHz,焦点距離=80mmが採用されている。ここでは、図15(A),図15(B)のいずれについても、超音波ビームの強度分布が等高線で表わされている。但し、図15(A)は斜視図的、図15(B)は平面的に表わされている。後述する図16、図17においても同様である。また(a)は、送信側の超音波ビーム、(b)は、受信側の超音波ビーム、(c)は、送受信双方を総合したときの超音波ビームである。また、どの図においても、xは超音波振動子の配列方向、zは深さ方向を表わしている。
図16は、2つの異なる送信周波数f,fを採用したときの超音波ビーム形状のシミュレーション結果を示した図である。ここでは、送信周波数f=2MHz、f=4MHzが採用されている。焦点距離はどちらの送信周波数f,fを用いた場合も80mmである。
図16(A)の送信側超音波ビームは、送信周波数fの超音波ビームと送信周波数fの超音波ビームを重ねたものである。図16(B)の受信側超音波ビーム、図16(C)の送受信双方を総合した超音波ビームについても同様である。
図15と図16を比較すると、2つの送信周波数f,fを採用した図16の場合の方が、単一の送信周波数fを採用した図15の場合よりも、焦点付近の音響パワーが強く、ビーム幅も狭まっていることが分かる。
図17は、2つの送信周波数f,fを採用し、かつ別々の焦点を形成したときの超音波ビーム形状のシミュレーション結果を示した図である。ここでは、図16の場合と同様、送信周波数f=2MHz、f=4MHzが採用されている。また、焦点に関しては送信周波数f=2MHzの超音波ビームについては焦点距離=60mm、送信周波数f=4MHzの超音波ビームについては、焦点距離=120mmとしている。
図17(A)は、図16(A)と同様、送信周波数fの送信側超音波ビームと送信周波数fの送信側超音波ビームを重ねて示したものである。図17(B)の受信側超音波ビーム、図17(C)の送受信双方を総合した超音波ビームなついても同様である。
図16と図17比較すると、図17の場合、送信周波数fの超音波ビームと送信周波数fの超音波ビームとで焦点を変えたことにより、観察領域全範囲内(特に遠距離)の音響パワーが強く、ビーム幅も狭まっている。これを採用すると、カラードプラ画像の分解能をさらに改善でき、全領域の血流検出精度も高めることができる。
尚、ここでは、2つの送信周波数f,fあるいは2種類のチャープ信号S1,S2からなる周波数が異なる2種類のパルス信号を採用した例について説明したが、フレームレートが充分速い場合は2種類のパルス信号に限られるものではなく、3種類以上のパルス信号を循環的に送信し、それにより得られる3種類以上の受信信号を互いに加算する構成としてもよい。
1A,1B 超音波診断装置
10 プローブ
11 通信部
12 受信部
13 制御部
14 Bモード処理
15 MTIフィルタ
16 カラードプラ処理部
17 座標変換部
18 画像合成部
19 表示部
20_1,20_2 バッファ
21 加算部

Claims (8)

  1. 被検体内への超音波ビームの送波と該被検体内で反射して戻ってきた超音波の受波とを担うプローブと、
    前記プローブに、周波数もしくは周波数の変化軌跡が互いに異なる複数種類のパルス信号を送信して、該プローブに、該パルス信号に応じた超音波ビームを送波させる送信部と、
    前記プローブでの超音波の受波を捉えて、前記複数種類のバースト波信号に応じた、それぞれが超音波ビームを表わす複数種類の受信信号を生成する受信部と、
    前記受信部で生成された前記複数種類の受信信号を互いに加算して加算受信信号を生成する加算部と、前記加算部で生成された加算受信信号に基づいて血流速度を算出する算出部とを有する演算部と、
    前記演算部で算出された血流速度の、観察領域内の分布を表示する表示部とを備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記加算部が、前記受信部で生成された前記複数種類の受信信号を、前記被検体内の深さ方向に向かって異なる値に調整された重みで重み付け加算することにより、前記加算受信信号を生成するものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記送信部は、前記プローブに、前記複数種類のパルス信号の種類に応じて被検体内の異なる深さに焦点を結ぶ超音波ビームを送波させるパルス信号を送信するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波診断装置。
  4. 前記送信部は、前記プローブへの、前記複数種類のパルス信号の送信を、1種類のパルス信号について1回ずつ循環的に、複数サイクルに渡って繰り返すものであることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の超音波診断装置。
  5. 前記算出部は、血流速度を、2つの前記加算受信信号の、波形どうしが近似している領域のずれ量に基づいて算出するものであることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載の超音波診断装置。
  6. 前記送信部が1つのパルス信号内における周波数の変化軌跡が互いに異なる複数種類のチャープ信号からなるパルス信号を送信するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波診断装置。
  7. 前記複数種類のチャープ信号が、1つのパルス信号内において周波数が上昇した後下降する山形の周波数カーブを描く第1のチャープ信号と、1つのパルス信号内において周波数が下降した後上昇する谷形の周波数カーブを描く第2のチャープ信号とを含むものであることを特徴とする請求項6記載の超音波診断装置。
  8. 前記複数種類のチャープ信号が、1つのパルス信号内において周波数が連続的に上昇する周波数カーブを描く第1のチャープ信号と、1つのパルス信号内において周波数が連続的に下降する周波数カーブを描く第2のチャープ信号とを含むものであることを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置。
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