JP5800739B2 - ピストンクーリングジェット - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンのピストンの背面にオイルを噴射することにより、ピストンを冷却するピストンクーリングジェットに関する。
ピストンクーリングジェットは、エンジンのシリンダブロックに取り付けられている。ピストンクーリングジェットは、シリンダブロックのメインオイルギャラリに連通している。メインオイルギャラリは、エンジンのオイル循環回路の一部を構成している。ピストンクーリングジェットには、油圧式バルブ機構が配置されている。
メインオイルギャラリのオイルの油圧が所定のしきい値以上になると、ピストンクーリングジェットの油圧式バルブ機構が開く。このため、メインオイルギャラリのオイルが、ピストンクーリングジェットにより、ピストンの背面に噴射される。当該噴射により、ピストンが冷却される。
ここで、エンジン始動後であってエンジンの暖機が完了しピストンが高温の場合は、ピストンクーリングジェットによりピストンを冷却する方が好ましい。しかしながら、エンジン始動後であってエンジンの暖機が未完了でピストンが低温の場合(以下、「冷間時」と称す。)は、ピストンを早期に昇温させる必要がある。このため、冷間時にピストンクーリングジェットを用いてピストンを冷却すると、ピストンの昇温を阻害してしまう。また、ピストンの背面に噴射されたオイルは、クランクシャフトに落下する。ここで、冷間時においては、オイルの油温が低い。このため、オイルの粘度が高い。したがって、粘度の高いオイルがクランクシャフトに落下することになり、クランクシャフトの回転抵抗(オイルに対する攪拌抵抗)が大きくなってしまう。このような理由から、冷間時においては、オイルを噴射しない方が好ましい。しかしながら、従来のピストンクーリングジェットの油圧式バルブ機構は、エンジンの温度ではなく、メインオイルギャラリの油圧に応じて開閉する。このため、冷間時においても、ピストンクーリングジェットが作動してしまう。
この点に鑑み、特許文献1には、油圧用バルブ機構部と、油温用バルブ機構部と、を備えるピストンクーリングジェットが開示されている。同文献のピストンクーリングジェットによると、油圧用バルブ機構部が、オイルの油圧に応じて、オイルの噴射状態を切り替える。また、油温用バルブ機構部が、オイルの油温に応じて、オイルの噴射状態を切り替える。
油温用バルブ機構部には、二つのコイルスプリングが使用されている。二つのコイルスプリングは、閉止部材を介して、オイルの流路方向に沿って直列に並んでいる。二つのコイルスプリングのうち、上方(上流側)のコイルスプリングは形状記憶合金製の形状記憶スプリングである。当該コイルスプリングの付勢力は、温度により変化する。二つのコイルスプリングのうち、下方(下流側)のコイルスプリングは、バイアススプリングである。
冷間時においては、バイアススプリングの方が、形状記憶スプリングよりも、付勢力が大きい。このため、オイルの流路が閉じている。したがって、オイルの噴射を停止することができる。
一方、エンジンの暖機完了後でピストンが高温の場合(以下、「温間時」と称す。)においては、形状記憶スプリングの方が、バイアススプリングよりも、付勢力が大きい。このため、オイルの流路が開いている。したがって、オイルの噴射を許容することができる。
特開2011−12650号公報
このように、特許文献1のピストンクーリングジェットによると、形状記憶スプリングの付勢力と、バイアススプリングの付勢力と、のバランスにより、流路を開閉している。このため、閉止部材を上下双方向に確実に作動させることができる。しかしながら、油温用バルブ機構部に合計二つのコイルスプリングが使用されているため、同文献記載のピストンクーリングジェットは、部品点数が多く、構造が複雑である。
本発明のピストンクーリングジェットは上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、冷間時におけるオイルの噴射を停止可能であって、構造が簡単なピストンクーリングジェットを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のピストンクーリングジェットは、オイルが流れる流路を有する本体と、該オイルの油温により付勢力が変化する形状記憶合金製の油温用付勢部材と、該油温用付勢部材に付勢され所定のストロークで該流路内を移動可能な油温感知弁と、を有する油温用バルブ機構部と、油圧用付勢部材と、該油圧用付勢部材に付勢され所定のストロークで該流路内を移動可能な油圧感知弁と、を有する油圧用バルブ機構部と、を備え、該油温感知弁は該油圧感知弁の上流側に離接可能に配置され、該油温感知弁と該油圧感知弁とは、ストローク方向が一致し、該油温用バルブ機構部と該油圧用バルブ機構部とは、該ストローク方向に対して交差する方向に並置され、冷間低圧時、該冷間低圧時よりも該オイルの油圧が高い冷間高圧時、該冷間低圧時よりも該油温が高い温間低圧時、該温間低圧時よりも該油圧が高い温間高圧時のうち、該冷間低圧時、該冷間高圧時、該温間低圧時においては、該油温感知弁と該油圧感知弁とが当接していることにより該流路を閉じ、該温間高圧時においては、該油温感知弁と該油圧感知弁とが離間していることにより該流路を開くことを特徴とする。
本発明のピストンクーリングジェットによると、主に、オイルの油圧による荷重と、油温用付勢部材の付勢力と、のバランスにより油温感知弁を駆動することができる。すなわち、バイアススプリングの代わりに、油圧を利用して、油温感知弁を駆動することができる。このため、バイアススプリングを配置する必要がない。したがって、油温用バルブ機構部、延いてはピストンクーリングジェットの部品点数を削減することができる。よって、ピストンクーリングジェットの構造を簡単にすることができる。
また、本発明のピストンクーリングジェットによると、油温感知弁と油圧感知弁とが離接することにより、オイルの流路が開閉される。このため、油温感知弁専用の弁座および油圧感知弁専用の弁座を、ピストンクーリングジェットに、別途、配置する場合と比較して、ピストンクーリングジェットの構造を簡単にすることができる。また、ピストンクーリングジェットのストローク方向の長さ(以下、「軸長」と称す。)を短くすることができる。
また、本発明のピストンクーリングジェットによると、冷間時(冷間低圧時、冷間高圧時)においては、油圧感知弁が油温感知弁に当接していることにより、流路を閉じることができる。このため、オイルの噴射を停止することができる。
一方、温間時(温間低圧時、温間高圧時)においては、油圧感知弁が油温感知弁に離接することにより、流路を開閉することができる。具体的には、温間低圧時においては、流路を閉じることにより、オイルの噴射を禁止することができる。また、温間高圧時においては、流路を開くことにより、オイルの噴射を許容することができる。
また、本発明のピストンクーリングジェットによると、冷間時から温間時に移行する際の温度上昇により、油温用付勢部材の付勢力を大きくすることができる。このため、油圧による荷重に抗して、油圧感知弁を移動させることができる。
また、本発明のピストンクーリングジェットによると、油温用付勢部材が形状記憶合金製である。このため、適切な形状回復温度(変態温度)を設定することにより、油温に応じて、確実に油温感知弁を作動させることができる。
また、前記特許文献1のピストンクーリングジェットの場合、油温用バルブ機構部と油圧用バルブ機構部とが直列に並んでいる。このため、軸長が長かった。これに対して、本発明のピストンクーリングジェットによると、油温用バルブ機構部と油圧用バルブ機構部とが並列に並んでいる。このため、ピストンクーリングジェットの軸長を短くすることができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記油圧による荷重を含み、前記油温感知弁に上流側から加わる押圧荷重を上流側第一荷重Fu1、前記油温用付勢部材の付勢力を含み、該油温感知弁に下流側から加わる押圧荷重を下流側第一荷重Fd1、該油圧による荷重を含み、前記油圧感知弁に上流側から加わる押圧荷重を上流側第二荷重Fu2、前記油圧用付勢部材の付勢力を含み、該油圧感知弁に下流側から加わる押圧荷重を下流側第二荷重Fd2として、前記冷間低圧時においては、Fd1<Fu1かつFd2>Fu2かつ(Fd1+Fd2)>(Fu1+Fu2)の関係が成立し、該油温感知弁および該油圧感知弁が各々の前記ストロークの上流端に位置し、該油温感知弁と該油圧感知弁とが当接していることにより前記流路を閉じ、前記冷間高圧時においては、Fd1<Fu1かつFd2>Fu2かつ(Fd1+Fd2)<(Fu1+Fu2)の関係が成立し、該油温感知弁および該油圧感知弁が各々の該ストロークの下流端に位置し、該油温感知弁と該油圧感知弁とが当接していることにより該流路を閉じ、前記温間低圧時においては、Fd1>Fu1かつFd2>Fu2の関係が成立し、該油温感知弁および該油圧感知弁が各々の該ストロークの上流端に位置し、該油温感知弁と該油圧感知弁とが当接していることにより該流路を閉じ、前記温間高圧時においては、Fd1>Fu1かつFd2<Fu2の関係が成立し、該油温感知弁が該ストロークの上流端に位置し、該油圧感知弁が該ストロークの下流端に位置し、該油温感知弁と該油圧感知弁とが離間していることにより該流路を開く、構成とする方がよい。
上流側第一荷重Fu1は、油温感知弁に上流側から加わる押圧荷重である。上流側第一荷重Fu1は、主にオイルの油圧による荷重である。下流側第一荷重Fd1は、油温感知弁に下流側から加わる押圧荷重である。下流側第一荷重Fd1は、主に油温用付勢部材の付勢力である。
上流側第二荷重Fu2は、油圧感知弁に上流側から加わる押圧荷重である。上流側第二荷重Fu2は、主にオイルの油圧による荷重である。下流側第二荷重Fd2は、油圧感知弁に下流側から加わる押圧荷重である。下流側第二荷重Fd2は、主に油圧用付勢部材の付勢力である。
本構成によると、冷間低圧時において、Fd1<Fu1かつFd2>Fu2の関係が成立している。このため、油温感知弁と油圧感知弁とが当接している。また、冷間低圧時において、(Fd1+Fd2)>(Fu1+Fu2)の関係が成立している。このため、油温感知弁および油圧感知弁が各々のストロークの上流端に位置している。
また、冷間高圧時において、Fd1<Fu1かつFd2>Fu2の関係が成立している。このため、油温感知弁と油圧感知弁とが当接している。また、冷間高圧時において、(Fd1+Fd2)<(Fu1+Fu2)の関係が成立している。このため、油温感知弁および油圧感知弁が各々のストロークの下流端に位置している。
また、温間低圧時においては、Fd1>Fu1かつFd2>Fu2の関係が成立している。このため、油温感知弁と油圧感知弁とが当接している。また、油温感知弁および油圧感知弁が各々のストロークの上流端に位置している。
また、温間高圧時においては、Fd1>Fu1かつFd2<Fu2の関係が成立している。このため、油温感知弁がストロークの上流端に位置している。並びに、油圧感知弁がストロークの下流端に位置している。したがって、油温感知弁と油圧感知弁とが離間している。このように、本構成によると、温間高圧時の場合に限って、流路を開くことができる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記油温感知弁の前記ストロークの上流端を直接的に規制し、前記油圧感知弁の前記ストロークの上流端を該油温感知弁を介して間接的に規制する上流端ストッパ部と、該油圧感知弁の該ストロークの下流端を直接的に規制し、該油温感知弁の該ストロークの下流端を該油圧感知弁を介して間接的に規制する下流端ストッパ部と、を備える構成とする方がよい。
本構成によると、油温感知弁のストロークおよび油圧感知弁のストロークを、簡単に設定することができる。また、油温感知弁専用の下流端ストッパ部および油圧感知弁専用の上流端ストッパ部を、ピストンクーリングジェットに、別途、配置する場合と比較して、ピストンクーリングジェットの構造を簡単にすることができる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記油温感知弁は、スリーブ弁であり、前記油圧感知弁は、該スリーブ弁の軸方向から見て、該スリーブ弁の径方向内側に配置され、該スリーブ弁に下流側から離接するボール弁である構成とする方がよい。本構成によると、流路を閉じるためのリング状のシール部を簡単に設定することができる。
(4−1)好ましくは、上記(4)の構成において、前記スリーブ弁と、該スリーブ弁が摺接する前記流路の内面と、の間には、前記オイルを前記油温用付勢部材に導入するリーク溝が配置されている構成とする方がよい。本構成によると、油温用付勢部材がオイルに接触することができる。このため、油温に対する油温用付勢部材の応答性が向上する。
本発明によると、冷間時におけるオイルの噴射を停止可能であって、構造が簡単なピストンクーリングジェットを提供することができる。
第一実施形態のピストンクーリングジェットの配置図である。 図1の枠II内の拡大図である。 同ピストンクーリングジェットの分解透過斜視図である。 同ピストンクーリングジェットの冷間低圧時、温間低圧時における軸方向部分断面図である。 同ピストンクーリングジェットの冷間高圧時における軸方向部分断面図である。 第二実施形態のピストンクーリングジェットの冷間高圧時における軸方向部分断面図である。 第三実施形態のピストンクーリングジェットの冷間高圧時における軸方向部分断面図である。
以下、本発明のピストンクーリングジェットの実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
[ピストンクーリングジェットの配置]
まず、本実施形態のピストンクーリングジェットの配置について説明する。図1に、本実施形態のピストンクーリングジェットの配置図を示す。図1に示すように、エンジン9は、シリンダブロック90と、ピストン91と、コンロッド92と、クランクシャフト93と、を備えている。ピストン91は、コンロッド92を介して、クランクシャフト93に接続されている。ピストン91は、シリンダブロック90内を、上下方向に往復動可能である。シリンダブロック90には、メインオイルギャラリ900が形成されている。メインオイルギャラリ900は、エンジン9のオイル循環回路の一部を構成している。ピストンクーリングジェット1は、シリンダブロック90に取り付けられている。なお、図1に示すピストンクーリングジェット1は、温間高圧時の状態である。図1に太線矢印で示すように、ピストンクーリングジェット1は、メインオイルギャラリ900内のオイルOを、ピストン91の背面(下面。燃焼室と反対側の面)に噴射可能である。
[ピストンクーリングジェットの構成]
次に、本実施形態のピストンクーリングジェットの構成について説明する。図2に、図1の枠II内の拡大図を示す。図3に、本実施形態のピストンクーリングジェットの分解透過斜視図を示す。図2、図3に示すように、ピストンクーリングジェット1は、本体2と、油温用バルブ機構部3と、油圧用バルブ機構部4と、上流端ストッパ部5と、スプリング座部材6と、ノズル7と、を備えている。
本体2は、鋼製であって、円筒状を呈している。本体2の上端は、図1に示すシリンダブロック90に固定されている。本体2の内部には、流路20が区画されている。流路20は、上下方向に延在している。流路20は、メインオイルギャラリ900と連通している。流路20の上端部付近には、下向きに拡径する段差部が設定されている。当該段差部には、上流端ストッパ部5が設定されている。
ノズル7は、鋼製であって、長軸筒状を呈している。ノズル7は、本体2の側周壁から、径方向外側に突設されている。図1に示すように、ノズル7の先端は、上方つまりピストン91の方向を向いている。ノズル7の内部には、流路70が区画されている。流路70の左端(上流端)は、本体2の流路20に接続されている。
スプリング座部材6は、鋼製であって、上向きの画鋲状を呈している。スプリング座部材6は、本体2の流路20の下端開口を封止している。スプリング座部材6は、下流端ストッパ部60と、油圧用座61と、油温用座62と、を備えている。下流端ストッパ部60は、スプリング座部材6の径方向中央に配置されている。上下方向(ストローク方向、軸方向、流路方向)から見て、油圧用座61は、下流端ストッパ部60の径方向外側にリング状に配置されている。上下方向から見て、油温用座62は、油圧用座61の径方向外側にリング状に配置されている。水平方向(ストローク方向に対して直交する方向、軸直方向、流路方向に対して直交する方向)から見て、油圧用座61は、下流端ストッパ部60の下方(下流側)に配置されている。水平方向から見て、油温用座62は、油圧用座61の下方に配置されている。
油温用バルブ機構部3は、油温用スプリング30と、スリーブ弁31と、を備えている。油温用スプリング30は、本発明の「油温用付勢部材」の概念に含まれる。スリーブ弁31は、円筒状を呈している。スリーブ弁31は、流路20内に収容されている。オイルOの油圧による荷重およびスリーブ弁31の自重は、スリーブ弁31に、下向きの上流側第一荷重Fu1を加えている。スリーブ弁31の下端部付近の外周面には、上向きに縮径する段差部が設定されている。図2に示すように、温間時においては、スリーブ弁31の段差部は、上流端ストッパ部5に当接している。
油温用スプリング30は、Ni−Ti系合金製のコイルスプリングである。油温用スプリング30の付勢力は、温度変化により変化する。油温用スプリング30の下端は、スプリング座部材6の油温用座62に弾接している。油温用スプリング30の上端は、スリーブ弁31に弾接している。油温用スプリング30は、スリーブ弁31に、上向きの下流側第一荷重Fd1を加えている。
スリーブ弁31は、上方から加わる上流側第一荷重Fu1と、下方から加わる下流側第一荷重Fd1と、のバランスに応じて、所定のストロークで上下方向に移動可能である。
油圧用バルブ機構部4は、油圧用スプリング40と、ボール弁41と、を備えている。油圧用スプリング40は、本発明の「油圧用付勢部材」の概念に含まれる。ボール弁41は、真球状を呈している。ボール弁41は、流路20内に収容されている。上下方向から見て、ボール弁41は、スリーブ弁31の径方向内側に配置されている。水平方向から見て、ボール弁41は、スリーブ弁31の下方に配置されている。オイルOの油圧による荷重およびボール弁41の自重は、スリーブ弁31の内部を介して、ボール弁41に、下向きの上流側第二荷重Fu2を加えている。ボール弁41の下端部は、スプリング座部材6の下流端ストッパ部60に離接可能である。
油圧用スプリング40は、ばね合金製のコイルスプリングである。油圧用スプリング40は、形状記憶合金製ではない。このため、油温用スプリング30と比較して、温度変化に対して付勢力が略一定である。油圧用スプリング40の下端は、スプリング座部材6の油圧用座61に弾接している。油圧用スプリング40の上端は、ボール弁41に弾接している。油圧用スプリング40は、ボール弁41に、上向きの下流側第二荷重Fd2を加えている。
ボール弁41は、上方から加わる上流側第二荷重Fu2と、下方から加わる下流側第二荷重Fd2と、のバランスに応じて、所定のストロークで上下方向に移動可能である。
ボール弁41の上端部は、スリーブ弁31の下端開口に対して、離接可能である。ボール弁41がスリーブ弁31に離接することにより、流路20が開閉される。すなわち、ボール弁41とスリーブ弁31のとの間には、流路20を閉じるための、リング状のシール部S(図3参照)を設定することができる。
[ピストンクーリングジェットの動き]
次に、本実施形態のピストンクーリングジェットの動きについて説明する。
{冷間時}
冷間時は、エンジン始動後であって、エンジンの暖機が未完了で、ピストンが低温の場合に対応する。
(冷間低圧時)
図4に、本実施形態のピストンクーリングジェットの冷間低圧時、温間低圧時における軸方向部分断面図を示す。冷間低圧時においては、メインオイルギャラリ900のオイルの油温は、油温用スプリング30の形状回復温度以下である。このため、下流側第一荷重Fd1が小さくなる。また、下流側第二荷重Fd2は、油圧用スプリング40のばね定数に依存している。このため、下流側第二荷重Fd2は略一定である。また、冷間低圧時においては、オイルの油圧が低くなる。したがって、上流側第一荷重Fu1、上流側第二荷重Fu2が小さくなる。
冷間低圧時においては、Fd1<Fu1かつFd2>Fu2かつ(Fd1+Fd2)>(Fu1+Fu2)の関係が成立している。スリーブ弁31は上流端ストッパ部5に当接している。すなわち、スリーブ弁31は、ストロークの上流端に位置している。ボール弁41は、スリーブ弁31に当接している。すなわち、ボール弁41は、ストロークの上流端に位置している。スリーブ弁31とボール弁41とは、当接している。このため、スリーブ弁31とボール弁41との間に、リング状のシール部Sが形成されている。したがって、流路20は閉じられている。よって、図1に示すように、オイルがピストン91に噴射されることはない。
(冷間高圧時)
図5に、本実施形態のピストンクーリングジェットの冷間高圧時における軸方向部分断面図を示す。冷間高圧時においては、メインオイルギャラリ900のオイルの油温は、油温用スプリング30の形状回復温度以下である。このため、下流側第一荷重Fd1が小さくなる。また、下流側第二荷重Fd2は、油圧用スプリング40のばね定数に依存している。このため、下流側第二荷重Fd2は略一定である。また、冷間高圧時においては、オイルの油温が低く、粘性が高い。このため、油圧が高くなる。したがって、上流側第一荷重Fu1、上流側第二荷重Fu2が大きくなる。
冷間高圧時においては、Fd1<Fu1かつFd2>Fu2かつ(Fd1+Fd2)<(Fu1+Fu2)の関係が成立している。ボール弁41は下流端ストッパ部60に当接している。すなわち、ボール弁41は、ストロークの下流端に位置している。スリーブ弁31は、ボール弁41に当接している。すなわち、スリーブ弁31は、ストロークの下流端に位置している。スリーブ弁31とボール弁41とは、当接している。このため、スリーブ弁31とボール弁41との間に、リング状のシール部Sが形成されている。したがって、流路20は閉じられている。よって、図1に示すように、オイルがピストン91に噴射されることはない。
{温間時}
温間時は、エンジンの暖機完了後でピストンが高温の場合に対応する。
(温間低圧時)
図4に示すように、温間低圧時においては、メインオイルギャラリ900のオイルの油温は、油温用スプリング30の形状回復温度を超える。このため、下流側第一荷重Fd1が大きくなる。また、下流側第二荷重Fd2は、油圧用スプリング40のばね定数に依存している。このため、下流側第二荷重Fd2は略一定である。また、温間低圧時においては、油圧が低くなる。このため、上流側第一荷重Fu1、上流側第二荷重Fu2が小さくなる。
温間低圧時においては、Fd1>Fu1かつFd2>Fu2の関係が成立している。スリーブ弁31は上流端ストッパ部5に当接している。すなわち、スリーブ弁31は、ストロークの上流端に位置している。ボール弁41は、スリーブ弁31に当接している。すなわち、ボール弁41は、ストロークの上流端に位置している。スリーブ弁31とボール弁41とは、当接している。このため、スリーブ弁31とボール弁41との間に、リング状のシール部Sが形成されている。したがって、流路20は閉じられている。よって、図1に示すように、オイルがピストン91に噴射されることはない。
(温間高圧時)
前出の図2は、同ピストンクーリングジェットの温間高圧時における軸方向断面図を示している。図2に示すように、温間高圧時においては、メインオイルギャラリ900のオイルの油温は、油温用スプリング30の形状回復温度を超える。このため、下流側第一荷重Fd1が大きくなる。また、下流側第二荷重Fd2は、油圧用スプリング40のばね定数に依存している。このため、下流側第二荷重Fd2は略一定である。また、温間高圧時においては、油圧が高くなる。このため、上流側第一荷重Fu1、上流側第二荷重Fu2が大きくなる。
温間高圧時においては、Fd1>Fu1かつFd2<Fu2の関係が成立している。スリーブ弁31は上流端ストッパ部5に当接している。すなわち、スリーブ弁31は、ストロークの上流端に位置している。ボール弁41は、下流端ストッパ部60に当接している。すなわち、ボール弁41は、ストロークの下流端に位置している。スリーブ弁31とボール弁41とは、上下方向に離間している。このため、流路20は開かれている。よって、図1に示すように、オイルがピストン91に噴射される。
{エンジン停止時、エンジン始動時}
温間時からエンジン9を停止すると、メインオイルギャラリ900からピストンクーリングジェット1に油圧による荷重が作用しなくなる。このため、上流側第一荷重Fu1および上流側第二荷重Fu2が0になる(スリーブ弁31、ボール弁41の自重を除く)。エンジン停止時においては、Fd1≒Fu1かつFd2>Fu2の関係が成立している。このため、スリーブ弁31が上流端ストッパ部5に当接した状態において、スリーブ弁31とボール弁41とは、当接している。すなわち、スリーブ弁31とボール弁41との間に、リング状のシール部Sが形成されている。したがって、流路20は閉じられている。よって、図1に示すように、オイルがピストン91に噴射されることはない。
ここで、油温用スプリング30は、伸張しやすいものの、収縮しにくい。このため、温度上昇時(例えば冷間時から温間時への移行時)においては、油温用スプリング30の温度が所定の形状回復温度を上回ることにより、油温用スプリング30を上下方向に伸張することができる。
しかしながら、温度下降時(例えば温間時からエンジン停止時への移行時)においては、油温用スプリング30の温度が所定の形状回復温度以下になっても、油温用スプリング30は上下方向に収縮しにくい。このため、エンジン停止時において、ピストンクーリングジェット1は、図4に示す状態を保っている。
エンジン停止の状態からエンジンを始動すると、瞬間的に、オイルOの油圧による荷重が、スリーブ弁31、ボール弁41に作用する。すなわち、上流側第一荷重Fu1、上流側第二荷重Fu2が瞬間的に大きくなる。このため、ピストンクーリングジェット1は、図4に示す状態から、図5に示す状態に切り替わる。
[作用効果]
次に、本実施形態のピストンクーリングジェットの作用効果について説明する。本実施形態のピストンクーリングジェット1によると、図3に示すように、油温用バルブ機構部3に、バイアススプリングを配置する必要がない。このため、油温用バルブ機構部3、延いてはピストンクーリングジェット1の部品点数を削減することができる。したがって、ピストンクーリングジェット1の構造を簡単にすることができる。
また、本実施形態のピストンクーリングジェットによると、図2、図4、図5に示すように、スリーブ弁31とボール弁41とが離接することにより、流路20が開閉される。このため、スリーブ弁31専用の弁座およびボール弁41専用の弁座を、ピストンクーリングジェット1に、別途、配置する場合と比較して、ピストンクーリングジェット1の構造を簡単にすることができる。また、ピストンクーリングジェット1の上下方向長さ(軸長)を短くすることができる。
また、本実施形態のピストンクーリングジェット1によると、冷間低圧時においては、図4に示すように、各々のストロークの上流端において、ボール弁41がスリーブ弁31に当接することにより、流路20を閉じることができる。このため、オイルOの噴射を停止することができる。
また、冷間高圧時においては、図5に示すように、各々のストロークの下流端において、ボール弁41がスリーブ弁31に当接することにより、流路20を閉じることができる。このため、オイルOの噴射を停止することができる。
また、温間低圧時においては、図4に示すように、各々のストロークの上流端において、ボール弁41がスリーブ弁31に当接することにより、流路20を閉じることができる。このため、オイルOの噴射を停止することができる。
また、温間高圧時においては、図2に示すように、ボール弁41とスリーブ弁31とが離間することにより、流路20を開くことができる。このため、オイルOの噴射を許容することができる。
また、本実施形態のピストンクーリングジェット1によると、図2に示すように、油温用バルブ機構部3と油圧用バルブ機構部4とが、水平方向(ストローク方向に対して交差する方向)に並置されている。このため、ピストンクーリングジェット1の上下方向長さを短くすることができる。
また、本実施形態のピストンクーリングジェット1によると、図4に示すように、上流端ストッパ部5は、スリーブ弁31のストロークの上流端を直接的に規制している。並びに、上流端ストッパ部5は、ボール弁41のストロークの上流端をスリーブ弁31を介して間接的に規制している。また、図5に示すように、下流端ストッパ部60は、ボール弁41のストロークの下流端を直接的に規制している。並びに、下流端ストッパ部60は、スリーブ弁31のストロークの下流端をボール弁41を介して間接的に規制している。このため、本実施形態のピストンクーリングジェット1によると、スリーブ弁31のストロークおよびボール弁41のストロークを、簡単に設定することができる。また、スリーブ弁31専用の下流端ストッパ部およびボール弁41専用の上流端ストッパ部を、ピストンクーリングジェット1に、別途、配置する場合と比較して、ピストンクーリングジェット1の構造を簡単にすることができる。
また、本実施形態のピストンクーリングジェット1によると、図3に示すように、油温用スプリング30は、形状記憶合金製である。このため、所定の形状回復温度超過の温度で、下流側第一荷重Fd1を大きくすることができる。したがって、適切な形状回復温度を設定することにより、油温に応じて、確実にスリーブ弁31を作動させることができる。
また、本実施形態のピストンクーリングジェット1によると、図4に示すように、上方または下方(スリーブ弁31の軸方向)から見て、ボール弁41とスリーブ弁31とが径方向内外に並置されている。このため、流路20を閉じるためのリング状のシール部Sを簡単に設定することができる。
また、本実施形態のピストンクーリングジェット1によると、図4、図5に示すように、エンジン停止時からエンジン始動時に移行する際、オイルの油圧による荷重を利用して、油温用スプリング30を圧縮している。すなわち、オイルの油圧による荷重を利用して、本来一方向性の油温用スプリング30に、双方向性を付与している。このため、バイアススプリングが不要である。
<第二実施形態>
本実施形態のピストンクーリングジェットと、第一実施形態のピストンクーリングジェットとの相違点は、シール部Sの形状のみである。ここでは、相違点についてのみ説明する。
図6に、本実施形態のピストンクーリングジェットの冷間高圧時における軸方向部分断面図を示す。なお、図5と対応する部位については、同じ符号で示す。図6に示すように、スリーブ弁31の下端開口には、部分裏球面状の座面31aが形成されている。座面31aとボール弁41の外周面とは、曲率が等しい。また、スリーブ弁31とボール弁41とが当接した状態において、座面31aとボール弁41の外周面とは、曲率中心が等しい。
本実施形態のピストンクーリングジェットと、第一実施形態のピストンクーリングジェットとは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。また本実施形態のピストンクーリングジェットによると、シール部Sが線状ではなく面状になる。このため、シール性が向上する。
<第三実施形態>
本実施形態のピストンクーリングジェットと、第一実施形態のピストンクーリングジェットとの相違点は、スリーブ弁の外周面に、リーク溝が形成されている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。
図7に、本実施形態のピストンクーリングジェットの冷間高圧時における軸方向部分断面図を示す。なお、図5と対応する部位については、同じ符号で示す。図7に示すように、スリーブ弁31の外周面には、上下二段に、複数のリーク溝31b、31cが凹設されている。複数のリーク溝31b、31cは、所定角度ずつ離間して配置されている。
本実施形態のピストンクーリングジェットと、第一実施形態のピストンクーリングジェットとは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。また、本実施形態のピストンクーリングジェットによると、冷間高圧時においては、リーク溝31b、31cを介して、オイルOが、メインオイルギャラリ900から油温用スプリング30に導入される。このため、油温用スプリング30にオイルOが直接的に接触する。したがって、オイルOの油温に対する、油温用スプリング30の応答性が向上する。
また、冷間低圧時、温間低圧時、温間高圧時においては、スリーブ弁31の段差部31dの上面は、上流端ストッパ部5の下面に当接している(前出図2、図4参照)。このため、冷間低圧時、温間低圧時、温間高圧時においては、リーク溝31bとリーク溝31cとの連通が遮断される。したがって、冷間低圧時、温間低圧時において(前出図4参照)、リーク溝31b、31cを介して、オイルOが、メインオイルギャラリから油温用スプリング30に導入されるのを防止することができる。言い換えると、ノズルからオイルOが漏出するのを防止することができる。
<その他>
以上、本発明のピストンクーリングジェットの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
上記実施形態のピストンクーリングジェット1においては、油温用スプリング30、油圧用スプリング40としてコイルスプリングを用いたが、板ばね、皿ばねなど、他のスプリングを用いてもよい。また、油圧用付勢部材として、エラストマー、ゴムなどの弾性体を用いてもよい。下流端ストッパ部60の形状は、平面状の他、円錐裏面状、部分裏球面状であってもよい。こうすると、下流端ストッパ部60に対する、ボール弁41の着座安定性が向上する。
油温用スプリング30の材質は特に限定しない。形状記憶合金であればよい。例えば、Cu−Zu−Al系合金、Fe−Mn−Si系合金などであってもよい、形状記憶合金の形状回復温度は、形状記憶合金に、V、Cr、Mn、Fe、Coなどの元素を、数%添加または置換することにより、設定することができる。油圧用スプリング40は、温度変化に対して、付勢力が略一定であればよい。油圧用スプリング40の材質は特に限定しない。通常のばね合金製であればよい。ノズル7、本体2、スプリング座部材6などの材質も特に限定しない。金属、樹脂などを適宜使用することができる。
下流側第一荷重Fd1、下流側第二荷重Fd2、上流側第一荷重Fu1、上流側第二荷重Fu2の内訳は特に限定しない。例えば、スリーブ弁31やボール弁41の自重、浮力などを含んでいてもよい。また、ピストンクーリングジェット1の設置方向により、下流側第一荷重Fd1、下流側第二荷重Fd2、上流側第一荷重Fu1、上流側第二荷重Fu2の内訳が変わってもよい。一例として、ピストンクーリングジェット1の設置方向が、第一実施形態と上下反対の場合、スリーブ弁31の自重は下流側第一荷重Fd1に、ボール弁41の自重は下流側第二荷重Fd2に、それぞれ含まれることになる。
第三実施形態のピストンクーリングジェット1においては、スリーブ弁31にリーク溝31b、31cを配置したが、流路20の内周面にリーク溝31b、31cを配置してもよい。また、スリーブ弁31の外周面にスプライン形状を付与することにより、リーク溝31b、31cを配置してもよい。また、スリーブ弁31を上下方向に貫通するリーク孔を配置してもよい。
1:ピストンクーリングジェット、2:本体、3:油温用バルブ機構部、4:油圧用バルブ機構部、5:上流端ストッパ部、6:スプリング座部材、7:ノズル、9:エンジン。
20:流路、30:油温用スプリング(油温用付勢部材)、31:スリーブ弁、31a:座面、31b:リーク溝、31c:リーク溝、31d:段差部、40:油圧用スプリング(油圧用付勢部材)、41:ボール弁、60:下流端ストッパ部、61:油圧用座、62:油温用座、70:流路、90:シリンダブロック、91:ピストン、92:コンロッド、93:クランクシャフト、900:メインオイルギャラリ。
Fd1:下流側第一荷重、Fd2:下流側第二荷重、Fu1:上流側第一荷重、Fu2:上流側第二荷重、O:オイル、S:シール部。

Claims (4)

  1. オイルが流れる流路を有する本体と、
    該オイルの油温により付勢力が変化する形状記憶合金製の油温用付勢部材と、該油温用付勢部材に付勢され所定のストロークで該流路内を移動可能な油温感知弁と、を有する油温用バルブ機構部と、
    油圧用付勢部材と、該油圧用付勢部材に付勢され所定のストロークで該流路内を移動可能な油圧感知弁と、を有する油圧用バルブ機構部と、
    を備え、
    該油温感知弁は該油圧感知弁の上流側に離接可能に配置され、
    該油温感知弁と該油圧感知弁とは、ストローク方向が一致し、
    該油温用付勢部材と該油圧用付勢部材とは軸心が一致すると共に、該油温用付勢部材の内側に該油圧用付勢部材が配置され、
    冷間低圧時、該冷間低圧時よりも該オイルの油圧が高い冷間高圧時、該冷間低圧時よりも該油温が高い温間低圧時、該温間低圧時よりも該油圧が高い温間高圧時のうち、
    該冷間低圧時、該冷間高圧時、該温間低圧時においては、該油温感知弁と該油圧感知弁とが当接していることにより該流路を閉じ、
    該温間高圧時においては、該油温感知弁と該油圧感知弁とが離間していることにより該流路を開くピストンクーリングジェット。
  2. 前記油圧による荷重を含み、前記油温感知弁に上流側から加わる押圧荷重を上流側第一荷重Fu1、
    前記油温用付勢部材の付勢力を含み、該油温感知弁に下流側から加わる押圧荷重を下流側第一荷重Fd1、
    該油圧による荷重を含み、前記油圧感知弁に上流側から加わる押圧荷重を上流側第二荷重Fu2
    前記油圧用付勢部材の付勢力を含み、該油圧感知弁に下流側から加わる押圧荷重を下流側第二荷重Fd2として、
    前記冷間低圧時においては、Fd1<Fu1かつFd2>Fu2かつ(Fd1+Fd2)>(Fu1+Fu2)の関係が成立し、該油温感知弁および該油圧感知弁が各々の前記ストロークの上流端に位置し、該油温感知弁と該油圧感知弁とが当接していることにより前記流路を閉じ、
    前記冷間高圧時においては、Fd1<Fu1かつFd2>Fu2かつ(Fd1+Fd2)<(Fu1+Fu2)の関係が成立し、該油温感知弁および該油圧感知弁が各々の該ストロークの下流端に位置し、該油温感知弁と該油圧感知弁とが当接していることにより該流路を閉じ、
    前記温間低圧時においては、Fd1>Fu1かつFd2>Fu2の関係が成立し、該油温感知弁および該油圧感知弁が各々の該ストロークの上流端に位置し、該油温感知弁と該油圧感知弁とが当接していることにより該流路を閉じ、
    前記温間高圧時においては、Fd1>Fu1かつFd2<Fu2の関係が成立し、該油温感知弁が該ストロークの上流端に位置し、該油圧感知弁が該ストロークの下流端に位置し、該油温感知弁と該油圧感知弁とが離間していることにより該流路を開く、
    請求項1に記載のピストンクーリングジェット。
  3. 前記油温感知弁の前記ストロークの上流端を直接的に規制し、前記油圧感知弁の前記ストロークの上流端を該油温感知弁を介して間接的に規制する上流端ストッパ部と、
    該油圧感知弁の該ストロークの下流端を直接的に規制し、該油温感知弁の該ストロークの下流端を該油圧感知弁を介して間接的に規制する下流端ストッパ部と、
    を備える請求項1または請求項2に記載のピストンクーリングジェット。
  4. 前記油温感知弁は、スリーブ弁であり、
    前記油圧感知弁は、該スリーブ弁の軸方向から見て、該スリーブ弁の径方向内側に配置され、該スリーブ弁に下流側から離接するボール弁である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のピストンクーリングジェット。
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