以下、宅配情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における宅配情報処理システム10のブロック図である。
宅配情報処理システム10は、宅配情報処理装置1、顧客端末装置2、配達者端末装置3を備える。各装置は、無線や有線のネットワークや通信回線を介して情報の送受信が可能となるよう接続されている。なお、図1においては、説明のため、顧客端末装置2と配達者端末装置3とをそれぞれ一つずつ備えている場合の例を示しているが、これらはそれぞれ複数であっても良い。
宅配情報処理装置1は、配達者情報格納部101、配達予定情報格納部102、顧客位置情報格納部103、顧客位置情報受信部104、顧客情報格納部105、配達者位置情報格納部106、配達者位置情報受信部107、配達者位置判断部108、顧客位置判断部109、変更時間取得部110、変更時間送信部111を備える。
顧客端末装置2は、顧客位置情報取得部201、顧客位置情報送信部202を備える。
配達者端末装置3は、配達者位置情報取得部301、配達者位置情報送信部302、変更時間受信部303、変更時間出力部304を備える。
配達者情報格納部101には、配達者情報が格納される。配達者情報とは、宅配物の配達者の識別情報である配達者識別情報と、配達者の連絡先を示す情報である連絡先情報とを有する情報である。宅配物とは、宅配の対象となるものである。配達者は、例えば、宅配業者に所属する者、もしくは宅配業者と契約している実際の宅配物の配達を行う者である。配達者は複数人で構成されるチーム等と考えても良い。配達者識別情報は、配達者の名前や、社員番号等の識別情報である。配達者識別情報は、配達者の携帯電話番号や、配達者の携帯端末のメールアドレス等であってもよい。配達者情報格納部101は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
配達予定情報格納部102には、配達予定情報が格納される。配達予定情報は、配達者識別情報と、宅配物の配達先である顧客の識別情報である顧客識別情報とを有する情報である。また、配達予定情報は、更に、この顧客識別情報が示す顧客に対する配達予定時間を有していてもよい。ここで述べる顧客とは、例えば、宅配物の受取人となる顧客である。例えば、宅配の依頼等により配達先に指定された顧客(言い換えれば、受取人に指定された顧客)である。顧客は、通常は個人であるが、法人であってもよい。顧客識別情報は、顧客を識別可能な情報であれば、個人の氏名や、法人名等の顧客名であってもよいし、顧客に対して一意に割り当てられた番号や記号やこれらの組合せ等でもよい。また、顧客識別情報は、顧客のメールアドレスや電話番号等であっても良い。この顧客識別情報は、ここでは、配達先に指定された顧客の識別情報であるため、配達先顧客識別情報と考えても良い。配達予定時間とは、宅配物を配達する予定時間を示す情報である。配達予定時間は、例えば、宅配の依頼者が指定した時間や、宅配業者が設定した時間である。予定時間は、通常は時間帯である。例えば、配達予定時間とは、例えば、予定時間の開始時刻と終了時刻とを有する情報である。但し、予定時間は、一の時刻であってもよい。配達予定情報格納部102は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
顧客位置情報格納部103には、顧客位置管理情報が格納される。顧客位置管理情報は、顧客識別情報と、顧客位置情報とを有する情報である。顧客位置情報は、対応する顧客識別情報が示す顧客の位置に関する情報である。
顧客位置情報は、例えば、顧客の位置を示す情報である。ここでの位置は、通常は、地点であるが、領域であっても良い。顧客位置情報は、例えば顧客の位置を示す緯度及び経度で表される座標情報である。また、顧客位置情報は、顧客の位置を示すコードや、住所表示や領域の識別情報等であっても良い。顧客位置情報は、例えば顧客が所持している現在位置の位置情報を取得する装置等で取得した顧客の位置情報である。現在位置の位置情報を取得する装置とは、例えば携帯電話や、いわゆるスマートフォンや、ナビゲーション装置や、デジタルカメラや、ノート型コンピュータ等のコンピュータ等である。もしくは顧客が移動等に利用する自動車や二輪車等の移動手段に取り付けられている同様の装置等で取得した顧客の位置情報である。現在位置の位置情報を取得する装置は、例えばGPS受信機を備えた装置や、携帯電話の位置を検出するための構成や、RFIDタグの位置を検出するための構成等と同様の構成を備えた装置である。
また、顧客位置情報は、顧客が、宅配物の配達先(受取先)にいるか否かを示す情報であっても良い。具体的には、顧客が配達先から離れる際等に電子メール等を用いて送信した、配達先にいないことを示す情報であっても良いし、顧客が配達先から離れる際に、自宅や社屋等のセキュリティーシステムが宅配情報処理装置1に対して電子メール等を用いて送信する、顧客が配達先から離れたことを示す情報であっても良い。
顧客位置管理情報に含まれる顧客識別情報は、例えば、顧客位置情報を取得する装置等の図示しない記憶媒体等に予め格納されていた顧客位置管理情報である。顧客位置情報格納部103に、顧客位置管理情報が格納される過程等は問わない。例えば、入力デバイス等を介して入力された顧客位置管理情報が蓄積されても良いし、可搬型の記録媒体等から読み出された顧客位置管理情報が蓄積されても良い。この実施の形態においては、一例として、後述する顧客位置情報受信部104が一の外部の装置等からネットワークや通信回線等を介して受信した顧客識別情報と顧客位置情報とを有する顧客位置管理情報を、顧客位置情報格納部103に蓄積する場合を例に挙げて説明する。一の外部の装置は、例えば、顧客端末装置2である。ただし、一の外部の装置は、顧客端末装置2から、顧客位置情報と顧客識別情報とを受信した他の装置等であっても良い。
顧客位置情報格納部103には、例えば、取得順番と対応付けられた一の顧客の複数の顧客位置管理情報が格納されることが好ましい。即ち、顧客位置情報格納部103に格納されている一の顧客に対応付けられた顧客位置管理情報は、複数であることが好ましい。ここでの取得順番とは、図示しない外部の装置や、後述する顧客位置情報受信部104等が顧客位置管理情報を取得した順番である。顧客位置管理情報が顧客位置情報格納部103に蓄積された順番を取得順番と考えても良い。例えば、顧客位置管理情報の取得順番を示す番号等の情報がそれぞれ付与された顧客位置管理情報が顧客位置情報格納部103に格納されても良いし、顧客位置管理情報を発信した時刻等を示す情報とそれぞれ対応付けられた顧客位置管理情報が顧客位置情報格納部103に格納され、同時刻の順番を取得順番としても良い。また、顧客位置管理情報が、取得順番に沿って並べられて格納されても良い。ここでの格納は、一時記憶も含む概念である。顧客位置情報格納部103は、不揮発性の記録媒体や、揮発性の記録媒体で実現可能である。
顧客位置情報受信部104は、顧客位置管理情報を受信する。顧客位置情報受信部104は、例えば、一の外部の装置等からネットワークや通信回線等を介して、顧客識別情報と顧客位置情報とを有する顧客位置管理情報を受信する。一の外部の装置は、例えば、顧客端末装置2である。ただし、一の外部の装置は、顧客端末装置2から、顧客位置情報と顧客識別情報とを受信した他の装置等であっても良い。顧客位置情報受信部104は、受信した顧客位置管理情報を顧客位置情報格納部103に蓄積する。顧客位置情報受信部104は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。顧客位置情報受信部104は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
顧客情報格納部105には、顧客情報が格納される。顧客情報は、顧客識別情報と、この顧客識別情報が示す顧客に対する宅配物の配達先となる位置を示す情報である配達位置情報とを有する情報である。宅配物の配達先とは、例えば、顧客の住所や居所である。例えば、顧客が個人であれば、顧客の自宅である。配達位置情報は、例えば、緯度及び経度で示される座標情報である。また、ここでの配達位置情報は、地点を示すものであっても、領域を示すものであっても良い。例えば、配達位置情報は、一の座標を中心とした、半径が予め指定された距離である円形の領域や、辺の長さが予め指定された矩形の領域等であっても良い。なお、配置位置情報は、実空間上の位置を特定することが可能な情報であれば、住所を示すコードや、住所を都道府県名や市町村名や、番地名等の組合せで示した住所表記であっても良い。このような情報である場合、後述する処理においては、これらのコード等や住所表記に対応する座標を、適宜、いわゆるジオコーディング等の技術を用いて取得するようにすればよい。また、配達位置情報は、配達先となる位置を含む領域の識別情報等であっても良い。顧客情報格納部105は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
配達者位置情報格納部106には、配達者位置管理情報が格納される。配達者位置管理情報は、配達者識別情報と、この配達者識別情報が示す配達者の位置を示す情報である配達者位置情報とを有する情報である。配達者位置情報とは、配達者の位置を示す情報である。ここでの位置は、通常は、地点であるが、領域であっても良い。配達者位置情報は、例えば、配達者の位置を示す緯度及び経度で表される座標情報である。また、配達者位置情報は、配達者の位置を示すコードや、住所表示や領域の識別情報等であっても良い。配達者位置情報は、例えば、配達者が所持している現在位置の位置情報を取得する装置等で取得した顧客の位置情報である。もしくは配達者が配達時等に利用する自動車や二輪車等の移動手段に取り付けられている同様の装置や、宅配物を管理する情報端末等で取得した配達者の位置情報である。なお、ここでの現在位置の位置情報を取得する装置としては、上述した顧客の位置情報を取得した装置等と同様のものが利用可能である。現在位置の位置情報を取得する装置は、例えばGPS受信機を備えた装置や、携帯電話の位置を検出するための構成や、RFIDタグの位置を検出するための構成等と同様の構成を備えた装置である。配達者識別情報は、例えば、これらの配達者位置情報を取得する装置等を利用する配達者の配達者識別情報である。配達者識別情報は、例えば、配達者位置情報を取得する装置等の図示しない記憶媒体等に予め格納されている。配達者位置情報格納部106に、配達者位置管理情報が格納される過程等は問わない。例えば、入力デバイス等を介して入力された配達者位置管理情報が蓄積されても良いし、可搬型の記録媒体等から読み出された配達者位置管理情報が蓄積されても良い。この実施の形態においては、一例として、後述する配達者位置情報受信部107が一の外部の装置等からネットワークや通信回線等を介して受信した配達者位置管理情報を、配達者位置情報格納部106に蓄積する場合を例に挙げて説明する。一の外部の装置は、例えば、配達者端末装置3である。ただし、一の外部の装置は、配達者端末装置3から、配達者位置管理情報を受信した他の装置等であっても良い。
配達者位置情報格納部106には、取得順番が最新の配達者位置管理情報が検出可能となるように、配達者位置管理情報が格納されることが好ましい。例えば、配達者位置情報格納部106に、最新の配達者位置管理情報が格納される際に、常に、最新の配達者位置管理情報で、既存の配達者位置管理情報が更新されるようにしても良い。また、配達者位置情報格納部106に、例えば、取得順番と対応付けられた複数の配達者位置管理情報が格納されるようにしてもよい。ここでの取得順番とは、図示しない外部の装置や、後述する配達者位置情報受信部107等が配達者位置管理情報を取得した順番である。配達者位置管理情報が配達者位置情報格納部106に蓄積された順番を取得順番と考えても良い。例えば、取得順番を示す番号等の情報がそれぞれ付与された配達者位置管理情報が配達者位置情報格納部106に格納されても良いし、配達者位置管理情報を取得した時刻等を示す情報とそれぞれ対応付けられた配達者位置管理情報が配達者位置情報格納部106に格納されても良い。また、顧客位置管理情報が、取得順番に沿って並べられて格納されても良い。ここでの格納は、一時記憶も含む概念である。配達者位置情報格納部106は、不揮発性の記録媒体や、揮発性の記録媒体で実現可能である。
配達者位置情報受信部107は、配達者位置管理情報を受信する。配達者位置情報受信部107は、例えば、一の外部の装置等からネットワークや通信回線等を介して受信した配達者位置管理情報を受信する。一の外部の装置は、例えば、配達者端末装置3である。ただし、一の外部の装置は、配達者端末装置3から、配達者位置管理情報を受信した他の装置等であっても良い。配達者位置情報受信部107は、受信した配達者位置管理情報を配達者位置情報格納部106に蓄積する。配達者位置情報受信部107は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。配達者位置情報受信部107は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
配達者位置判断部108は、配達予定情報に含まれる配達者識別情報に対応する配達者位置情報が示す位置が、配達予定情報に含まれる顧客識別情報に対応する配達位置情報が示す位置に対して、予め指定された範囲内にあるか否かを判断する。
例えば、配達者位置判断部108は、配達者位置情報格納部106に格納されている配達者位置管理情報において、一の配達予定情報に含まれる配達者識別情報と一致する配達者識別情報を有する配達者位置管理情報を検出し、検出した配達者位置管理情報に含まれる配達者位置情報を、配達予定情報に含まれる配達者識別情報に対応する配達者位置情報として取得する。この場合の配達者位置情報は、一の配達者識別情報と対応付けられた最新の配達者位置情報であることが好ましい。
また、配達者位置判断部108は、上記と同じ一の配達予定情報に含まれる顧客識別情報と一致する顧客識別情報を有する顧客情報を検出し、検出した顧客情報に含まれる配達位置情報を、配達予定情報に含まれる顧客識別情報に対応する配達位置情報として取得する。
そして、配達者位置判断部108は、取得した配達者位置情報が示す位置が、取得した配達位置情報が示す位置に対して、予め指定された範囲内にあるか否かを判断する。
「配達位置情報が示す位置に対して、予め指定された範囲内にある」ということは、例えば、配達者位置情報が示す位置と配達位置情報が示す位置との距離が、予め指定された距離以内にあることであっても良いし、配達者位置情報が示す位置と配達位置情報が示す位置との間の移動時間が、予め指定された時間以内にあることであってもよい。ここでの移動時間は、例えば、配達者が利用する移動手段に応じた移動時間である。なお、この時間や距離については、二点間の道路を考慮したものであってもよいし、道路を考慮しないもの、例えば直線距離等であってもよい。配達者位置情報および配達位置情報が座標情報である場合、この座標間の距離を算出することで、直線距離を算出することが可能である。また、道路を考慮する場合、いわゆる経路探索等で、二点間の経路を探索して、探索した経路の距離や、移動時間を取得すればよい。なお、経路探索を行うためには、宅配情報処理装置1内に、経路探索を行うための構成を設けるか、経路探索を行う装置等と通信を行って、経路情報を取得する手段等を設けるようにすればよい。このような経路探索の技術はナビゲーション装置等の技術として公知であるので、ここでは、詳細な説明は省略する。配達者位置判断部108が「予め指定された範囲内にある」と判断したということは、宅配を行う配達者が、配達先の住所または居所に近づいている状況であると考えられる。
なお、「配達者位置情報が示す位置が、配達位置情報が示す位置に対して、予め指定された範囲内にある」か否かを判断する際に、配達位置情報と配達者位置情報とが示す位置が、同じエリア内、例えば、同じ市町村内や、同じ番地内に位置するか否かを判断しても良い。例えば、配達位置情報が示す住所と、配達者位置情報が示す住所等を取得して、これらの都道府県名、市町村名、および番地等が一致するか否かを判断し、一致する場合に、予め指定された範囲内にあると判断しても良い。また、エリアは、配達エリアであっても良い。
配達者位置判断部108は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。配達者位置判断部108の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
顧客位置判断部109は、配達予定情報に含まれる顧客識別情報に対応する顧客位置情報を用いて、この顧客識別情報が示す顧客が、この顧客に対応した宅配物の配達先となる位置である配達位置にいるか否かを判断する。
例えば、顧客位置情報が、顧客が配達位置にいるか否かを示す情報である場合、顧客位置判断部109は、顧客位置情報が、顧客が配達位置にいることを示す情報であるか否かを判断し、配達位置にいることを示す情報である場合に、配達位置にいると判断しても良い。
また、例えば、顧客位置情報が、顧客の位置を示す情報である場合、顧客位置判断部109は、配達予定情報に含まれる顧客位置情報が示す位置が、この配達予定情報に含まれる顧客識別情報に対応する配達位置情報が示す位置を示すか場合に、当該顧客識別情報が示す顧客が配達位置にいることを判断する。
具体例を挙げると、顧客位置判断部109は、顧客位置情報格納部103に格納されている顧客位置管理情報において、一の配達予定情報に含まれる顧客識別情報と一致する顧客識別情報を有する顧客位置管理情報を検出し、検出した顧客位置管理情報に含まれる顧客位置情報を、一の配達予定情報に含まれる顧客識別情報に対応する顧客位置情報として取得する。この場合の顧客位置情報は、一の顧客識別情報と対応付けられた最新の顧客位置情報であることが好ましい。
また、顧客位置判断部109は、顧客情報格納部105に格納されている顧客情報の中から、上記と同じ一の配達予定情報に含まれる顧客識別情報と一致する顧客識別情報を有する顧客情報を検出し、検出した顧客情報に含まれる配達位置情報を、配達予定情報に含まれる顧客識別情報が示す顧客に対応した配達位置情報として取得する。
そして、取得した顧客位置情報が示す位置が、取得した配達位置情報が示す位置を示すか否かを判断し、示す場合に、顧客が配達位置にいると判断する。「配達位置情報が示す位置を示す」ということは、例えば、配達位置情報が示す配達先となる位置と、顧客位置情報が示す位置とが一致する、あるいは重なることである。ただし、GPS受信機等が取得する顧客位置情報の誤差や、配達先となる建物等の敷地の広さ等を考慮して、顧客位置情報が示す位置と配達位置情報が示す位置との距離が、配達先を判断するための予め指定された閾値以下であれば、顧客位置情報が示す位置が、配達位置情報が示す位置を示すと判断するようにしても良い。二点間の距離が閾値以下であるか否かの判断処理は、上記の配達者位置判断部108の場合と同様である。なお、「顧客位置情報が示す位置が、配達位置情報が示す位置を示す」か否かを判断する際に、配達位置情報と顧客位置情報とが示す位置が、同じエリア内、例えば、同じ番地内に位置するか否かを判断しても良い。例えば、配達位置情報が示す住所と、顧客位置情報が示す住所等を取得して、これらの都道府県名、市町村名、および番地等が一致するか否かを判断し、一致する場合に、顧客位置情報が示す位置が、配達位置情報が示す位置を示すと判断してもよい。
また、顧客位置情報が、顧客の位置を示す情報であり、取得順番と対応付けられている場合において、顧客位置判断部109は、上記で配達先にいないと判断した一の顧客に対応した複数の顧客位置情報を用いて、顧客が、顧客に対応した配達位置に向かっているか否かを更に判断してもよい。ここでの顧客に対応した配達位置とは、配達先にいないと判断された顧客の顧客識別情報と対応付けられた配達位置情報が示す位置である。
顧客位置判断部109は、例えば、上記と同様に、配達先にいないと判断された顧客の顧客識別情報に対応する配達位置情報を取得する。また、配達先にいないと判断された顧客の顧客識別情報と一致する顧客識別情報を有する顧客位置管理情報を検出し、検出した顧客位置管理情報に含まれる複数の顧客位置情報を取得する。取得する複数の顧客位置情報は、例えば、取得順番が新しい複数の顧客位置情報である。そして、取得した複数の顧客位置情報を用いて、取得した配達位置情報が示す配達位置に向かっているか否かを判断する。配達位置に向かっているということは、例えば、自宅から外出している顧客が、帰宅途中であることである。配達位置に向かっているか否かは、どのように判断しても良い。
例えば、顧客位置判断部109は、一の顧客について取得した、取得順番が現在に近い2以上の予め指定された数の顧客位置情報のそれぞれが示す位置(例えば、座標)と、配置位置情報が示す位置(例えば、座標)との距離が、取得順が現在に近づくにつれて、順次減少しているか否かを判断し、順次減少している場合、配達位置に向かっていると判断しても良い。この2以上の顧客位置情報は、必ずしも連続した順番の顧客位置情報でなくても良い。あるいは、これらの複数の座標に対する距離と、取得順番との近似線を求め、この近似線が減少傾向である場合に配達位置に向かっていると判断してもよい。
また、例えば、取得順番が現在に最も近い一の顧客位置情報が示す位置を終点とし、取得順番がその一つ前の顧客位置情報が示す位置を起点とした、移動方向を示すベクトルを取得し、このベクトルが、配達位置方向を示す成分を有するか否かを判断し、成分を有する場合に、配達位置に向かっていると判断しても良い。配達位置を示す成分を有するか否かは、例えば、ここで取得したベクトルと、取得順番が現在に最も近い一の顧客位置情報が示す位置を始点とし、配達位置情報が示す位置を終点としたベクトルとのなす角度が、予め指定された角度であるか否かにより判断可能である。例えば、ベクトル同士がなす角度が、鋭角であれば、配達位置に向かっていると判断しても良い。また、取得順番が現在に近い複数の顧客位置情報について、同様に、それぞれ移動方向を示すベクトルを取得し、これらを合成したベクトルが、配達位置方向を示す成分を有するか否かを判断し、成分を有する場合に、配達位置に向かっていると判断しても良い。
なお、一の顧客の複数の顧客位置情報から、顧客が配達位置に向かう可能性が高いと考えられる場合も、ここでは、顧客が配達位置に向かっていると判断するようにしても良い。例えば、取得順番が現在に近い一の顧客についての複数の顧客位置情報が示す位置が、配達位置情報から予め指定された距離以内の位置にある場合、顧客が、近所に一時的に外出しているだけであって、すぐに配置位置に戻る可能性が高いと判断して、顧客が配達位置に向かっていると判断しても良い。この場合の予め指定された距離は、徒歩で、数分で戻れる程度の距離に設定することが好ましい。さらに、複数の顧客位置情報から上記と同様に取得された顧客の移動方向を示すベクトルの向きが、予め指定された頻度以上変化する場合等においても、顧客が、近所で所用を済ましていると考えて、すぐに配置位置に戻る可能性が高いと判断して、顧客が配達位置に向かっていると判断しても良い。ベクトルの向きの変化は、ベクトル間の角度で判断しても良いし、特定方向の成分の正負の変化で判断してもよい。
顧客位置判断部109は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。顧客位置判断部109の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
変更時間取得部110は、顧客位置判断部109が配達先にいないと判断した顧客に対する宅配物の配達予定時間である変更配達予定時間を取得する。変更時間取得部110が変更配達予定時間をどのように取得するかは問わない。
例えば、変更時間取得部110は、顧客位置判断部109が変更配達予定時間を取得する際、またはその前後の、現在時刻を図示しない時計等から取得し、取得した現在時刻を用いて、予め指定されたルールに従って、変更予定時刻を取得する。例えば、現在時刻に対して予め指定した時間だけ遅い時刻を示す変更配達予定時間、あるいはこの時刻を含む予め指定された長さの時間を示す変更配達予定時間を、現在時刻を用いて取得してもよい。また、予め指定されている複数の宅配物の配達が可能な時間帯の中から、現在時刻を含む時間帯よりも、所定数だけ遅い時間帯を変更配達予定時間として取得しても良い。
また、変更時間取得部110は、配達予定情報によって配達先にいないと判断された顧客の配達順番が、この顧客を担当する配達者と対応付けられている配達が完了していない残りの顧客の後の順番となるように、変更配達予定時間を取得しても良い。顧客を担当する配達者とは、配達予定情報によって、顧客と対応付けられている配達者である。例えば、残りの顧客一人にかかる配達時間を、予め指定された時間とした場合の、残りの顧客全員に配達を行った場合の時間を算出し、現在の時刻またはその前後の時刻から、この算出した時間だけ後の時刻、あるいは時間を、変更配達予定時間として取得しても良い。また、残りの顧客全員に対応する配達位置を巡回した場合の移動時間と、予め設定されている各顧客に対する対応の時間との合計を取得し、現在の時刻またはその前後の時刻から、この取得した時間だけ後の時刻、あるいは時間を、変更配達予定時間として取得しても良い。なお、顧客の配達位置を巡回した場合にかかる時間を取得する処理は、いわゆる経路探索の技術を用いることで取得可能である。経路探索の技術は公知技術であるので、ここでは説明は省略する。
また、変更時間取得部110は、顧客位置判断部109が配達先にいないと判断した顧客に対応する配達予定情報から配達予定時間を取得し、取得した配達予定時間よりも遅い時間を示す配達予定時間である変更配達予定時間を取得する。例えば、変更時間取得部110は、顧客位置判断部109が配達先にいないと判断した顧客の顧客識別情報と一致する顧客識別情報と対応付けられた配達予定時間を配達予定情報格納部102に格納されている配達予定情報から読み出し、この配達予定時間を変更した変更配達予定時間を取得する。変更時間取得部110は、配達予定時間をどのように変更して変更配達予定時間を取得しても良い。変更時間取得部110は、例えば、予め指定されたルールに応じて配達予定時間を変更する。例えば、配達予定時間が、予め用意された複数の時間帯の一つを示す場合、この時間帯よりも、予め指定された数だけ後の時間帯を、変更配達予定時間として取得する。例えば、宅配物が配達可能な時間帯が、「午前中」、「午後1時から午後3時まで」、「午後3時から午後6時まで」、「午後6時から午後8時まで」の、四つの時間帯に分割されており、配達先にいないと判断した顧客に対応する配達予定情報が、「午後1時から午後3時」であった場合、変更時間取得部110は、この時間帯よりも一つ遅い「午後3時から午後6時まで」の時間帯を示す変更配達予定時間を取得する。なお、後の時間帯がない場合、翌日の最初の時間帯を取得しても良い。また、配達予定時間が示す時間帯の開始時刻と終了時刻にそれぞれ予め指定された時間を加算した開始時刻と終了時刻とで定義される時間帯を示す変更配達予定時間を取得しても良い。なお、開始時刻に予め指定された時間を加算した時刻が、配達者が宅配物を配達可能な時間を超える場合(例えば、宅配の取り扱い時間を超える場合)においては、変更配達予定時間の開始時刻を、翌日の宅配物を配達可能な最初の時刻に設定しても良い。また、配達予定時間が、一の時刻を示す場合、この時刻に予め指定された時間を加算した時刻を示す変更配達予定時間を取得しても良い。この場合も、加算した時刻が、配達者が宅配物を配達可能な時間を超える場合においては、変更配達予定時間が示す時刻を、翌日の宅配物を配達可能な最初の時刻に設定しても良い。かかることは、他の場合においても同様である。
また、変更時間取得部110は、配達者位置判断部108が予め指定された範囲内にあると判断した場合に、顧客位置判断部109が配達位置にいないと判断した顧客に対応した変更配達予定時間を取得するようにしてもよい。例えば、配達者位置判断部108が、一の配達予定情報に含まれる顧客識別情報が示す顧客に対応する配達位置を予め指定された範囲内にあると判断し、かつ、顧客位置判断部109が、この一の配達予定情報に含まれる顧客情報が示す顧客が配達位置にいないと判断した場合に、変更時間取得部110は、この配達予定情報に含まれる顧客識別情報が示す顧客について変更配達予定時間を取得するようにしてもよい。
また、変更時間取得部110は、顧客位置判断部109が配達先にいないと判断し、かつ、配達位置に向かっていると判断しなかった場合に、顧客位置判断部109が配達位置にいないと判断した顧客に対応した変更配達予定時間を取得するようにしても良い。なお、向かっていると判断しない、ということは、向かっていないと判断することと考えても良い。
例えば、配達者位置判断部108が、一の配達予定情報に含まれる顧客識別情報が示す顧客に対応する配達位置を予め指定された範囲内にあると判断し、かつ、顧客位置判断部109が、この一の配達予定情報に含まれる顧客情報が示す顧客が配達位置にいないと判断し、かつ、顧客位置判断部109が、この顧客が配達位置に向かっていると判断しなかった場合に、変更時間取得部110は、この配達予定情報に含まれる顧客識別情報が示す顧客について変更配達予定時間を取得するようにしてもよい。
また、配達者位置判断部108は、配達予定情報が配達予定時間を有している場合、上記のいずれかの場合において、さらに、対応する配達予定時間、または対応する配達予定時間に対して予め指定された時間を直前に加えた時間が、現在の時刻を含む顧客についてのみ、変更配達予定時間を取得するようにしても良い。例えば、配達者位置判断部108または顧客位置判断部109が、一の配達予定情報に含まれる配達予定時間、または、その予定時間よりも予め指定された時間を直前に加えた時間内に、現在の時刻が含まれるか否かを判断し、含まれる場合にだけ、配達者位置判断部108や顧客位置判断部109が、上述したような判断を行うようにしても良い。また、配達者位置判断部108や顧客位置判断部109が、上述したような判断を行った後、一の配達予定情報に含まれる配達予定時間、または、その予定時間よりも予め指定された時間を直前に加えた時間内に、現在の時刻が含まれるか否かを判断し、含まれる場合にだけ、変更予定時間情報を取得しても良い。
変更時間取得部110は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。変更時間取得部110の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
変更時間送信部111は、顧客位置判断部109が配達位置にいないと判断した顧客に対応した連絡先情報を前記配達者情報から取得し、取得した連絡先情報が示す連絡先に、変更時間取得部110が取得した変更配達予定時間を送信する。例えば、変更時間送信部111は、顧客位置判断部109が配達位置にいないと判断した顧客に対応した配達者識別情報を配達予定情報から取得し、取得した配達予定情報と対応付けられた連絡先情報を、配達者情報から取得する。変更配達予定時間を送信するということは、ここでは、変更配達予定時間を含む情報を送信することであっても良い。変更時間送信部111は、通常、変更配達予定時間とともに、この変更配達予定時間に対応する顧客の顧客識別情報とを送信する。変更時間送信部111は、例えば、予め用意されたテンプレート情報等に変更配達予定時間等を配置することで、変更配達予定時間の通知用情報を生成し、これを送信する。配達者識別情報に対応する連絡先情報とは、配達者情報で配達者識別情報と対応付けられている連絡先情報である。例えば、連絡先情報がメールアドレスである場合、変更時間送信部111は、このメールアドレスに変更配達予定時間を送信する。
なお、変更時間送信部111は、変更時間取得部110が一の顧客について取得した変更配達予定時間を用いて、この顧客に対応する配達予定情報に格納されている配達予定時間を更新するようにしても良い。
また、変更時間送信部111は、一旦、変更配達予定時間を送信した顧客に対しては、同日中には、再度、変更配達予定時刻を送信する処理等を行わないようにしても良い。例えば、変更配達予定時間を送信した顧客の顧客識別情報に対して、送信済であることを示すフラグ情報を付与することで、送信済であるか否かを判断することが可能である。
変更時間送信部111は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。変更時間送信部111は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
顧客端末装置2は、例えば、ネットワークや通信回線等を介して宅配情報処理装置1との情報の送信が可能な、顧客が有する情報端末である。顧客端末装置2は、携帯電話やスマートフォン等の顧客が携帯あるいは携行可能な情報端末等であることが好ましい。もしくは顧客が移動等に利用する自動車や二輪車等の移動手段に取り付けられている装置等の同様の装置等であってもよい。例えば、この装置は、カーナビゲーション装置であっても良い。
顧客位置情報取得部201は、顧客の位置情報である顧客位置情報を取得する。ここでは、顧客位置情報取得部201は、例えば、顧客端末装置2の現在位置を示す位置情報を、この顧客端末装置2を携帯あるいは携行している顧客の顧客位置情報として取得する。現在位置を示す位置情報は、例えば、現在の緯度及び経度の情報である。例えば、顧客位置情報取得部201は、GPS受信機と同様の処理を行うことで、顧客位置情報を取得する。また、携帯電話やRFIDタグの位置検出を行う処理等と同様の処理により顧客位置情報を取得しても良い。また、その他の処理によって、顧客位置情報を取得しても良い。また、顧客位置情報取得部201が顧客位置情報を取得するタイミングやトリガー等は問わない。例えば、予め指定された一定または不定の周期で、顧客位置情報を取得しても良いし、宅配情報処理装置1等から顧客位置情報を取得する指示を受け付けた場合に、顧客位置情報を取得しても良い。顧客位置情報取得部201は、例えば、GPS受信機等で実現可能である。顧客位置情報取得部201は、さらに、加速度センサや地磁気センサ等を備えていても良い。また、RFIDタグや携帯電話の位置検出を行う処理部等と同様の構成等により実現してもよい。
顧客位置情報送信部202は、顧客端末装置2内の図示しない記憶媒体等に予め格納されている顧客識別情報を読み出して、この顧客識別情報と、顧客位置情報取得部201が取得した顧客位置情報とを有する顧客位置管理情報を、宅配情報処理装置1に送信する。顧客位置情報送信部202は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。顧客位置情報送信部202は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
配達者端末装置3は、例えば、ネットワークや通信回線等を介して宅配情報処理装置1への情報の送受信が可能な、配達者が有する情報端末である。配達者端末装置3は、携帯電話やスマートフォンや、配達物を管理するための装置等の、配達者が携帯あるいは携行可能な情報端末等であることが好ましい。もしくは配達者が移動等に利用する自動車や二輪車等の移動手段に取り付けられている情報処理端末等の同様の装置等であってもよい。例えば、この装置は、カーナビゲーション装置であっても良い。
配達者位置情報取得部301は、配達者の位置情報である配達者位置情報を取得する。ここでは、配達者位置情報取得部301は、例えば、配達者端末装置3の現在位置を示す位置情報を、この配達者端末装置3を携帯あるいは携行している配達者の配達者位置情報として取得する。配達者位置情報取得部301の構成や動作等は、顧客位置情報取得部201の構成や動作等と同様であるので、ここでは説明を省略する。
配達者位置情報送信部302は、配達者端末装置3内の図示しない記憶媒体等に予め格納されている配達者識別情報を読み出して、読み出した配達者識別情報と、配達者位置情報取得部301が取得した配達者位置情報とを有する配達者位置管理情報を宅配情報処理装置1に送信する。配達者位置情報送信部302の構成や動作等は、顧客位置情報送信部202の構成や動作等と同様であるので、ここでは説明を省略する。
変更時間受信部303は、宅配情報処理装置1から送信される変更配達予定時間を受信する。変更時間受信部303は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。変更時間受信部303は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
変更時間出力部304は、変更時間受信部303が受信した変更配達予定時間を出力する。ここで述べる出力とは、ディスプレイへの表示、プリンタによる紙等への印字、音出力、記録媒体への蓄積、外部の装置への送信等を含む概念である。変更時間出力部304は、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。変更時間出力部304は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
図2は、宅配情報処理システム10の宅配情報処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。以下、宅配情報処理装置1の動作について説明する。
(ステップS201)顧客位置情報受信部104は、顧客位置管理情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS202に進み、受信していない場合、ステップS203に進む。
(ステップS202)顧客位置情報受信部104は、ステップS201で受信した顧客位置管理情報を、顧客位置情報格納部103に蓄積する。例えば、受信した顧客位置管理情報を、受信した順番と対応付けて、顧客位置情報格納部103に蓄積する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS203)配達者位置情報受信部107は、配達者位置管理情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS204に進み、受信していない場合、ステップS205に進む。
(ステップS204)配達者位置情報受信部107は、ステップS203で受信した配達者位置管理情報を、配達者位置情報格納部106に蓄積する。例えば、受信した配達者位置管理情報を、受信した順番と対応付けて、配達者位置情報格納部106に蓄積する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS205)変更時間送信部111は、変更配達予定時間を送信するタイミングであるか否かを判断する。例えば、宅配情報処理装置1に電源が投入されてから予め指定された時間が経過した場合に、または、前回、変更配達予定時間を送信してから予め指定された時間が経過した場合に、変更配達予定時間を送信するタイミングであると判断する。タイミングであると判断した場合、ステップS206に進み、タイミングであると判断しなかった場合、ステップS201に戻る。
(ステップS206)配達者位置判断部108は、カウンターmに1を代入する。
(ステップS207)配達者位置判断部108は、配達予定情報格納部102に格納されている配達予定情報に、m番目の配達者識別情報があるか否かを判断する。ある場合、ステップS208に進み、ない場合、ステップS201に戻る。
(ステップS208)配達者位置判断部108は、カウンターnに1を代入する。
(ステップS209)配達者位置判断部108は、配達予定情報格納部102に格納されているm番目の配達者識別情報を有する配達予定情報の中に、n番目の配達予定情報があるか否かを判断する。ある場合、ステップS210に進み、ない場合、ステップS219に進む。
(ステップS210)配達者位置判断部108は、現在時刻を、図示しない時計等から取得し、m番目の配達者識別情報を有するn場目の配達予定情報に含まれる配達予定時間が現在時刻を含むか否かを判断する。含む場合、ステップS211に進み、含まない場合、ステップS213に進む。
(ステップS211)配達者位置判断部108は、m番目の配達者識別情報が示す配達者が、n番目の配達予定情報に含まれる顧客識別情報に対応する配達位置に対して、予め指定された範囲内にあるか否かを判断する。具体的には、配達者位置判断部108は、m番目の配達者識別情報を有するn場目の配達予定情報に含まれる配達者識別情報を読み出し、読み出した配達者識別情報と対応付けられた一の配達者位置情報(好ましくは、最新の配達者位置情報)を、配達者位置管理情報から取得する。また、同様に、m番目の配達者識別情報を有するn場目の配達予定情報に含まれる顧客識別情報を読み出し、読み出した顧客識別情報と対応付けられた一の配達位置情報を、顧客情報格納部105に予め格納されている顧客情報から取得する。そして、取得した配達者位置情報と、取得した配達位置情報とがそれぞれ示す位置(例えば座標)の間の距離を算出し、この距離が、予め指定されている閾値以下か否かを判断する。閾値以下である場合、配達者が配達位置に対して予め指定された範囲内にあると判断し、閾値以下でない場合、配達者が配達位置に対して予め指定された範囲内にないと判断する。配達者が配達位置に対して予め指定された範囲内にあると判断した場合、ステップS212に進み、配達者が配達位置に対して予め指定された範囲内にないと判断した場合、ステップS213に進む。
(ステップS212)顧客位置判断部109は、m番目の配達者識別情報を有するn場目の配達予定情報に含まれる顧客識別情報に対応する顧客位置情報が、この顧客識別情報に対応する配達位置を示すか否かを判断する。具体的には、顧客位置判断部109は、m番目の配達者識別情報を有するn場目の配達予定情報に含まれる顧客識別情報を読み出し、読み出した顧客識別情報と対応付けられた一の顧客位置情報(好ましくは、最新の顧客位置情報)を、顧客位置管理情報から取得する。そして、ここで取得した顧客位置情報が、ステップS211で取得した配達位置情報が示す位置(例えば座標)を示すか否かを判断する。例えば、顧客位置情報および配達位置情報が座標であり、その有効数字の桁数が大きい場合、実際の顧客の位置と、配達位置とが多少離れていても、顧客位置情報と配達位置情報とがそれぞれ示す座標が一致すると考えられることから、顧客位置情報が示す座標と配達位置情報とが一致するか否かを判断し、一致する場合、顧客位置情報が示す位置が配達位置を示すと判断し、一致しない場合、顧客位置情報が示す位置が配達位置を示さないと判断しても良い。また、例えば、顧客位置情報および配達位置情報が座標である場合、この座標間の距離を算出し、この距離が、予め指定されている閾値以下か否かを判断し、閾値以下である場合、顧客位置情報が示す位置が配達位置を示すと判断し、閾値以下でない場合、顧客位置情報が示す位置が配達位置を示さないと判断しても良い。顧客位置情報が配達位置を示す場合、ステップS213に進み、配達位置を示さない場合、ステップS214に進む。
(ステップS213)配達者位置判断部108は、カウンターnの値を1インクリメントする。そして、ステップS209に戻る。
(ステップS214)顧客位置判断部109は、m番目の配達者識別情報を有するn場目の配達予定情報に含まれる顧客識別情報に対応する複数の顧客位置情報を取得する。ここで取得する複数の顧客位置情報は、例えば、取得順番が新しい複数の顧客位置情報である。
(ステップS215)顧客位置判断部109は、ステップS214で取得した複数の顧客位置情報と、ステップS211で取得した配達位置情報とを用いて、顧客が配達位置に向かっているか否かを判断する。例えば、取得順番が最新の顧客位置情報と、取得順番がそのk個(kは1以上の整数)前の顧客位置情報とを取得し、最新の顧客位置情報と配達位置との距離が、n個前の顧客位置情報と配達位置との距離よりも短いか否かを判断し、短い場合に、配達位置に向かっていると判断し、短くない場合、向かっていないと判断しても良い。配達位置に向かっていると判断した場合、ステップS213に進み、向かっていないと判断した場合、ステップS216に進む。
(ステップS216)変更時間取得部110は、m番目の配達者識別情報を有するn場目の配達予定情報に含まれる顧客識別情報が示す顧客に対する変更配達予定時間を取得する。例えば、m番目の配達者識別情報を有するn場目の配達予定情報に含まれる配達予定時間よりも後の時間を示す配達予定時間を、変更配達予定時間として取得する。あるいは、現在時刻よりも予め指定された時間だけ後の時刻や時間を変更配達予定時間として取得する。
(ステップS217)変更時間送信部111は、m番目の配達者識別情報に対応する連絡先情報を、配達者情報格納部101に格納されている配達者情報から取得し、取得した連絡先情報が示す連絡先に、ステップS216で取得した変更配達予定時間と、m番目の配達者識別情報を有するn場目の配達予定情報に含まれる顧客識別情報とを送信する。
(ステップS218)変更時間送信部111は、m番目の配達者識別情報を有するn場目の配達予定情報に含まれる配達予定時間を、ステップS216で取得した変更配達予定時間で更新する。例えば、上書きする。そして、ステップS213に戻る。
(ステップS219)配達者位置判断部108は、カウンターnの値を1インクリメントする。そして、ステップS209を進む。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
つぎに、顧客端末装置2の動作の一例について簡単に説明すると、まず、顧客位置情報取得部201は、顧客位置情報を取得するタイミングであるか否かを繰り返し判断し、タイミングであれば、顧客位置情報を取得する。そして、取得した顧客位置情報と、顧客端末装置2が図示しない記憶媒体等に有する顧客識別情報とを、顧客位置情報送信部202が、宅配情報処理装置1に、ネットワーク等を介して送信する。顧客位置情報を取得するタイミングであるか否かは、例えば、最新の顧客情報を取得してから予め指定された時間が経過したか否か等により判断される。なお、顧客端末装置2の動作は、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
また、配達者端末装置3の動作の一例について簡単に説明すると、配達者位置情報取得部301は、配達者位置情報を取得するタイミングであるか否かを繰り返し判断し、タイミングであれば、配達者位置情報を取得する。そして、取得した配達者位置情報と、配達者端末装置3が図示しない記憶媒体等に有する配達者識別情報とを有する配達者位置管理情報を、配達者位置情報送信部302が、宅配情報処理装置1に、ネットワーク等を介して送信する。配達者位置情報を取得するタイミングであるか否かは、例えば、最新の配達者情報を取得してから予め指定された時間が経過したか否か等により判断される。また、変更時間受信部303も、宅配情報処理装置1から送信された変更配達予定時間を受信したか否かを繰り返し判断し、受信した場合、変更時間出力部304が、受信した変更配達予定時間を出力する。なお、配達者端末装置3の動作は、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
以下、本実施の形態における宅配情報処理システム10の具体的な動作について説明する。宅配情報処理システム10の概念図は図3である。ここでは、顧客端末装置2および配達者端末装置3が、GPS受信機を有する携帯電話である場合を例に挙げて説明する。ここでは、顧客識別情報として、顧客の携帯電話の電話番号を用いる場合を例に挙げて説明する。
まず、顧客が、宅配便を受取る場所である自宅において、顧客端末装置2のモニタ等に図示しない入力インターフェース等を表示させ、顧客識別情報を入力して、配達位置を登録するための送信ボタン等を押したとすると、顧客端末装置2の顧客位置情報取得部201が、現在位置の座標(緯度、経度)を取得する。そして、顧客位置情報送信部202がこの取得した座標を配達位置情報として、上記で入力された顧客識別情報とともに宅配情報処理装置1に送信する。また、顧客識別情報は、顧客端末装置2の図示しない記憶媒体等に蓄積される。
宅配情報処理装置1の図示しない受信部は、顧客端末装置2から送信される顧客識別情報と配達位置情報とを受信し、受信した顧客識別情報と配達位置情報とを有する顧客情報を、顧客情報格納部105に蓄積する。
図4は、顧客情報格納部105に格納されている顧客情報を管理する顧客情報管理表を示す図である。顧客情報管理表の各レコードが、各顧客情報を示している。顧客情報管理表は、「顧客ID」と「配達位置」という項目を有している。「顧客ID」は、上述した顧客識別情報であり、ここでは、顧客に対して一意に割り当てられた数字列であるとする。「配達位置」は、配達位置情報であり、ここでは、緯度及び経度で示される座標であるとする。
図5は、配達者情報格納部101に格納されている配達者情報を管理する配達者情報管理表である。配達者情報管理表は、「配達者ID」と、「連絡先」という項目を有している。「配達者ID」と配達者識別情報を示す。「連絡先」は、配達者識別情報が示す配達者の連絡先情報であり、配達者が保持する配達者端末のメールアドレスを示す。
図6は、配達予定情報格納部102に格納されている配達予定情報を管理する配達予定情報管理表である。配達予定情報管理表は、「配達者ID」、「顧客ID」、「配達予定時間」という項目を有している。「配達者ID」および「顧客ID」は、上記の「配達者ID」および「顧客ID」と同様である。「配達予定時間」は、配達予定時間を示しており、ここでは、1時間毎に区切られた時間帯の一つを、開始時刻と、終了時刻とで示している。配達予定情報は、ここでは一例として、宅配の依頼等に応じて宅配業者等が作成した情報であるとする。
顧客が携帯する顧客端末装置2の顧客位置情報取得部201は、例えば、予め指定された時間間隔ごとに、緯度と経度とで示される座標である顧客位置情報を取得する。そして、取得した顧客位置情報と、顧客端末装置2が有する顧客識別情報とを有する顧客位置管理情報を、宅配情報処理装置1に送信する。例えば、ここでは、一の顧客端末装置2が送信した最新の顧客位置管理情報が、顧客位置情報(x15,y15)と、顧客識別情報「78648353」とを有するものであったとする。なお、ここでは、x15やy15等の、文字列xまたは文字列yと数字との組みあわせは、経度および緯度を示す任意の値であるとする。
宅配情報処理装置1の顧客位置情報受信部104は、顧客端末装置2から送信される顧客位置管理情報を受信し、受信した時刻と対応付けて顧客位置情報格納部103に蓄積する。受信した時刻は、例えば、図示しない時計等から取得する。例えば、顧客識別情報「78648353」と顧客位置情報(x15,y15)とを有する最新の顧客位置管理情報を、「13時55分38秒」に受信したとすると、顧客識別情報「78648353」と顧客位置情報(x15,y15)とを有する最新の顧客位置管理情報を、受信した時刻「13時55分38秒」と対応付けて、顧客位置情報格納部103に蓄積する。
図7は、顧客位置情報格納部103に格納されている顧客位置管理情報を管理する顧客位置管理表である。「顧客ID」は上記と同様の顧客識別情報である。「顧客位置」は、緯度と経度で表される顧客位置情報である。「顧客受信時刻」は、顧客位置管理情報を受信した時刻を示す。
配達者が携帯する配達者端末装置3の配達者位置情報取得部301は、例えば、予め指定された時間間隔ごとに、緯度と経度とで示される座標である配達者位置情報を取得する。そして、取得した配達者位置情報と、配達者端末装置3が予め図示しない記憶媒体等に有している配達者識別情報とを有する配達者位置管理情報を、宅配情報処理装置1に送信する。
宅配情報処理装置1の配達者位置情報受信部107は、配達者端末装置3から送信される配達者位置管理情報を受信し、受信した時刻と対応付けて配達者位置情報格納部106に蓄積する。受信した時刻は、例えば、図示しない時計等から取得する。例えば、配達者識別情報「A001」と配達者位置情報(x55,y55)とを有する最新の顧客位置管理情報を、「13時56分12秒」に受信したとすると、顧客識別情報「A001」と顧客位置情報(x55,y55)とを有する最新の配達者位置管理情報を、受信した時刻「13時55分12秒」と対応付けて、配達者位置情報格納部106に蓄積する。
図8は、配達者位置情報格納部106に格納されている配達者位置管理情報を管理する配達者位置管理表である。「配達者ID」は、配達者端末装置3の図示しない記憶媒体等に予め格納されていた配達者識別情報である。「配達者位置」は、緯度と経度で表される配達者位置情報である。「配達者受信時刻」は、配達者位置管理情報を受信した時刻を示す。
ここで、宅配情報処理装置1の変更時間送信部111が、変更配達予定時間を送信するタイミングであるか否かを繰り返し判断しており、宅配情報を送信するための予め指定されたタイミングになったとする。
予め指定されたタイミングとなったため、宅配情報処理装置1の配達者位置判断部108は、まず、図6に示した配達予定情報管理表に含まれる「配達者ID」のうちの、一の「配達者ID」を読み出す。ここでは、例えば、配達予定情報管理表のレコードを「配達者ID」の文字列の順番でソートした場合の、重複を除いた一番目のレコードに含まれる「配達者ID」である「A001」を読み出す。
また、配達者位置判断部108は、図6に示した配達予定情報管理表から、「配達者ID」が「A001」であるレコードのうちの、一のレコードの「顧客ID」を読み出す。ここでは、上記でソートしたレコードのうちの、「配達者ID」が「A001」である一番目のレコードの「顧客ID」である「78648353」を読み出す。
また、配達者位置判断部108は、配達予定情報管理表の「配達者ID」が「A001」であり、かつ、「顧客ID」が「78648353」であるレコードから、「配達予定時間」の値である「14時から15時まで」を取得する。そして、取得した配達予定時間「14時から15時まで」の開始時間を五分間だけ前にずらした時間「13時55分から15時まで」を生成し、この時間に、時計等から取得した現在の時刻が含まれるか否かを判断する。ここでは、現在の時刻が、「13時56分55秒」であったとすると、現在の時刻が含まれると判断される。このため、以下に示すように、配達者位置情報が示す位置が、配達位置情報が示す配達位置から予め指定された範囲内にあるか否かの判断処理等を行う。なお、現在の時刻が含まれないと判断された場合、「配達者ID」が「A001」である二番目以降のレコードの「顧客ID」について、上記の判断処理が行われる。
図9は、顧客位置情報と配達者位置情報と配達位置情報とがそれぞれ示す位置の関係の一例を示す模式図であり、それぞれが示す位置を、地図上に示した図である。図において、地点91は、図4に示した顧客情報管理表の各レコードのうちの、「顧客番号」の値が「78648353」と一致するレコードにおける「配達位置」である座標(x1,y1)が示す地図上の位置である。地点92は、図7に示した顧客位置管理表の各レコードのうちの、「顧客番号」の値が「78648353」と一致するレコードにおける「顧客位置」である座標(x15,y15)が示す地図上の位置である。地点93は、図8に示した配達者位置管理表の各レコードのうちの、「配達者ID」の値が、「A001」と一致するレコードにおける「配達者位置」である座標(x55,y55)が示す地図上の位置である。
つぎに、配達者位置判断部108は、図8に示した配達者位置管理表から、「配達者ID」が、上記で読み出した配達者ID「A001」と一致するレコードを検出し、検出したレコードのうちの、「配達者受信時刻」が最新であるレコードから、「配達者位置」の値を取得する。ここでは、「配達者位置」として、座標(x55,y55)を取得する。この座標は、図9における地点93の座標である。
また、配達者位置判断部108は、図4に示した顧客情報管理表から、「顧客ID」の値が、上記で読み出した顧客ID「78648353」と一致するレコードを検出し、検出したレコードに含まれる「配達位置」である(x1,y1)を取得する。この座標は、図9における地点91の座標である。
そして、配達者位置判断部108は、上記で取得した地点93の座標(x55,y55)と地点91の座標(x1,y1)との直線距離L1を算出し、この距離L1が予め用意されている閾値T1以内であるか否かを判断する。ここでは、閾値T1以内であると判断されたとする。このため、配達者位置判断部108は、配達者位置情報が示す位置が、配達位置情報が示す配達位置から予め指定された範囲内にあると判断する。なお、予め指定された範囲内にないと判断された場合、「配達者ID」が「A001」である二番目以降のレコードの「顧客ID」について、上記の判断処理が行われる。
配達者位置判断部108により、配達者位置情報が示す位置が、配達位置情報が示す配達位置から予め指定された範囲内にあると判断されたため、顧客位置判断部109は、顧客位置情報がが、配達位置を示すか否かの判断処理を行う。
まず、顧客位置判断部109は、図7に示した顧客位置管理表から、「顧客ID」の値が上記の顧客ID「78648353」と一致するレコードを検出し、検出したレコードのうちの「顧客受信時刻」が最新であるレコードから、「顧客位置情報」を取得する。ここでは、「顧客位置情報」として、例えば、座標(x15,y15)が取得される。この座標は、図9における地点92の座標である。
また、顧客位置判断部109は、図4に示した顧客情報管理表から、「顧客ID」の値が、上記の顧客ID「78648353」と一致するレコードを検出し、検出したレコードに含まれる「配達位置」である(x1,y1)を取得する。この座標は、配達者位置判断部108が取得した地点91の座標と同じものである。なお、配達者位置判断部108が取得した座標をそのまま用いても良い。そして、取得した地点92の座標(x15,15)と、上記で取得した配達位置を示す地点91の座標(x1,y1)との間の距離L2を算出する。
そして、算出した値が、予め用意された閾値T2以下であるか否かを判断する。この閾値T2は、配達位置情報が示す位置を含む、宅配物の配達先となる敷地内に、配達先となる顧客がいるか否かを判断するための閾値である。具体的には,配達位置情報が示す地点周辺を配達先の敷地と判断して、顧客が敷地内にいるか否かを判断するための閾値である。この閾値T2と、上述した閾値T1との関係は、通常、T2<T1となる。ここでは、距離L2が閾値T2以内であったとすると、顧客位置判断部109は、顧客位置情報が配達位置を示すと判断する。なお、座標のx、y値の最初単位や、解像度、有効数字等によっては、閾値T2を用いる代わりに、地点92と地点91とが一致するか否かを判断するようにしても良い。
顧客位置判断部109により、顧客位置情報が配達位置を示すと判断されたことから、顧客が配達位置にいると判断されたこととなり、配達時間の変更が不要であるため、「配達者ID」が「A001」である二番目以降のレコードの「顧客ID」について、上記の判断処理が行われる。
図10は、図9に示した、顧客位置情報と配達者位置情報と配達位置情報とがそれぞれ示す位置の関係の一例を示す模式図の変形例を示す図である。
ここで、仮に、顧客位置情報が示す位置が、図10に示すような配達位置から十分離れた位置であり、距離L2が閾値T2以内でないと判断され、顧客位置判断部109は、顧客位置情報が配達位置を示さないと判断したとする。
この場合、顧客位置判断部109は、図7に示した顧客位置管理表から、「顧客ID」の値が、上記の顧客ID「78648353」と一致するレコードを検出し、検出したレコードのうちの「顧客受信時刻」が最新のものから数えて3番目までのレコードから、「顧客位置情報」をそれぞれ取得する。ここでは、「顧客位置情報」として、例えば、座標(x15,y15)、座標(x14,y14)、および座標(x13,y13)が取得される。これらの座標は、図9における地点95、地点96、地点97の座標であるとする。
この場合、顧客位置判断部109は、「顧客ID」が「78648353」である顧客が、この顧客に対応する配達位置を示す地点91に向かっているか否かを判断する。具体的には、上記で取得した地点91および地点95から地点97までの座標を用いて、地点91と地点95との距離L5、地点91と地点96との距離L6、および地点91と地点97との距離L7をそれぞれ算出する。そして、地点95から地点97のそれぞれについての距離L5からL7が、それぞれの地点に対応する「顧客受信時刻」の値が新しくなるにつれて短くなっているか否かを判断する。具体的には、距離L5>距離L6>距離L7の関係を満たすか否かを判断する。満たす場合、顧客位置判断部109は、顧客が配達位置に向かっていると判断し、配達時間の変更が不要であると判断し、「配達者ID」が「A001」である二番目以降のレコードの「顧客ID」について、上記の判断処理が行われる。上記の関係を満たさない場合、顧客位置判断部109は、顧客が配達位置に向かっていないと判断し、配達時間の変更が必要であると判断する。
ここでは、例えば、距離L5<距離L7であり、上記の関係を満たさなかったとする。このため、変更時間取得部110は、図6に示した配達予定情報格納部102に格納されている配達予定情報管理表から、「顧客ID」が「78648353」であるレコードを検出し、検出したレコードに含まれる「配達予定時間」である「14時から15時まで」を取得し、この「配達予定時間」の開始時刻と終了時刻とにそれぞれ予め指定された値である「1」を加算して変更配達予定時間である「15時から16時まで」を取得する。
変更時間送信部111は、図5に示した配達者情報管理表から、「配達者ID」が「A001」であるレコードを検出し、このレコードに含まれる連絡先情報、即ち、「連絡先」の値である「a001@abcd…」を取得する。そして、この値を宛先のメールアドレスに設定して、変更時間取得部110が取得した変更配達予定時間「15時から16時まで」と、顧客ID「78648353」とを有する電子メールを、「配達者ID」が「A001」である配達者が利用する配達者端末装置3に送信する。例えば、変更配達予定時間と、顧客IDとを、予め用意されたテンプレートに配置することで、送信する電子メールの情報を生成し、生成した電子メールを、「a001@abcd…」を宛先として送信する。
図11は、変更時間送信部111が送信する電子メールの表示例を示す図である。
また、変更時間送信部111は、取得した変更配達予定時間で、図6に示した配達予定情報管理表の「顧客ID」が「78648353」であるレコードの「配達予定時間」の値を更新する。これにより変更配達予定時間が、配達予定情報に反映される。
図12は、変更配達予定時間により更新された配達予定情報管理表を示す図である。
電子メールの宛先となる配達者端末装置3の変更時間受信部303は、変更時間送信部111が送信する電子メールを受信する。そして、受信した電子メールを変更時間出力部304が、モニタに表示する。なお、実際には、電子メールは、電子メールサーバ等を介して送受信されるが、ここでは電子メールサーバ等の構成は省略する。
配達者端末装置3のモニタに、図11に示すような電子メールが表示されることにより、顧客番号「78648353」に対応する顧客に対する配達予定時間が変更されたことを配達者が把握することができ、このようにして、顧客が不在である場合に、配達時間を自動的に変更することができるため、不在時に配達することを防いで、無駄な労力を削減し、配達時間の短縮化を図ることが可能となる。
なお、その後は、「配達者ID」が「A001」である二番目以降のレコードの「顧客ID」について、上記の判断処理が行われる。さらに、配達予定情報に含まれる配達者IDのうちの、「A001」以外の配達者IDについても上記の処理が行われる。
以上、本実施の形態によれば、顧客が配達位置にいるか否かを判断し、いない場合に変更配達予定時間を配達者に送信するようにしたことにより、適切に宅配時間の変更を行って、配達者に通知することができる。この結果、例えば、配達のための無駄な訪問を減らして、配達の効率化を図ることが可能となる。
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(情報送信部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態では、宅配情報処理装置がスタンドアロンである場合について説明したが、宅配情報処理装置は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりすることになる。
なお、上記各実施の形態における宅配情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、宅配物の配達者の識別情報である配達者識別情報と、配達者の連絡先を示す情報である連絡先情報とを有する配達者情報が格納される配達者情報格納部と、配達者識別情報と、宅配物の配達先である顧客の識別情報である顧客識別情報とを有する配達予定情報が格納される配達予定情報格納部と、顧客識別情報と、顧客の位置に関する情報である顧客位置情報とを有する顧客位置管理情報が格納される顧客位置情報格納部とにアクセス可能なコンピュータを、配達予定情報に含まれる顧客識別情報に対応する顧客位置情報を用いて、顧客識別情報が示す顧客が、顧客に対応した宅配物の配達先となる位置である配達位置にいるか否かを判断する顧客位置判断部と、顧客位置判断部が配達先にいないと判断した顧客に対する宅配物の配達予定時間である変更配達予定時間を取得する変更時間取得部と、顧客位置判断部が配達位置にいないと判断した顧客に対応した連絡先情報を前記配達者情報から取得し、連絡先情報が示す連絡先に、変更時間取得部が取得した変更配達予定時間を送信する変更時間送信部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図13は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による宅配情報処理装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図13において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図14は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図14において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による宅配情報処理装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による宅配情報処理装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。