JP5797959B2 - 外装用シーリング材の耐用時間算定法 - Google Patents

外装用シーリング材の耐用時間算定法 Download PDF

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Description

本発明は、建築物等の外装に用いられる外装用シーリング材の耐用時間算定法に関するものである。
人口減少、少子高齢化、環境問題を背景に、住宅の長寿命化を確保する取り組みが多方面でなされている。代表的な取り組みの一つとして、長期優良住宅促進法が平成21年に施行された。その中で、住宅の耐用時間内で更新が必要な材料の、計画的な維持保全が求められている。
建築用シーリング材も計画的維持保全の対象となるが、従来の建築用シーリング材の評価方法では、実際の耐用時間を精度良く算定することは難しい。また、耐用時間を精度良く算定するためには、精度の高い劣化診断方法が要求されるが、従来の劣化診断方法では、精度良く測ることが難しい。
建築材料の耐用時間算定方法や劣化診断方法としては、例えば、日本シーリング工業会が発行する「改訂版 建築用シーリング材 −基礎と正しい使い方−」(平成14年3月版)の中の、「1.3.1 シーリング目地の耐用年数」で開示される技術がある。これは、10年を基本とした耐用時間に材料や被着体や施工等の要素を係数として加味して算定する方法である。
例えば、材料では、1成分形ポリウレタン系シーリング材は、材の種類でひとくくりとなっているが、1成分形ポリウレタン系シーリング材の範疇でも、配合材やウレタン樹脂の種類や量によって耐久性が大きく異なることが分かっている。(参考文献:日本建築学会大会学術講演梗概集 2009年 1025番「建築用シーリング材の耐候性に関する研究」穴沢松治、本橋健司)
つまり、従来の手法は簡便な耐用時間算定方法であるものの、精度が低いという問題がある。
また、劣化診断方法として特許文献1に開示される技術がある。しかし、特許文献1の技術では、
1.劣化を早期に発見する技術で、耐用時間との相関は開示されていない。
2.表層の形態観察や組成分析を行う方法であり、内部の情報はわからない。
といった問題がある。
つまり、特許文献1の技術は、劣化と耐用時間の関係が不明確なため、そのままでは耐用時間を測ることはできない。また、建築材料の表面の情報だけで材料全体の状態を推察するものであり、表面と内部の劣化に相関性が無い場合には適応できない。
例えば、陽光や雨風により外装用シーリング材の表層が内部に比べ著しく劣化が進行した場合、実際は十分な性能を保有していても、劣化が高く見積もられる場合がある。その場合は、正確な耐用時間を見積もることができず、経済的に不利となる可能性が高い。
反対に、被着体からの移行物質等により、内部が表層に比べて著しく劣化が進行した場合、劣化が低く見積もられる危険性がある。
特開2002−350326号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、上記不具合を少なくとも部分的に解消し得る外装用シーリング材の耐用時間の算定方法を提供することを目的とする。
特に、本発明は、精度の高いシーリング材の耐用時間算定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る外装用シーリング材の耐用時間の算定方法は、
(1)算定の対象となる外装用シーリング材と同一組成の複数の試料を、所定の促進劣化方法により促進劣化させるステップと、
(2)前記複数の試料について、化学的変化に基づく劣化度評価法によって、促進劣化時間tと劣化度dとの関係を求めるステップと、
(3)前記(2)のステップの結果に基づき、促進劣化時間tと劣化度dとの関係式を定めるステップと、
(4)前記関係式を用いて、予め設定された耐用限界における劣化度dに対応する促進劣化時間tを求めるステップと、
(5)前記劣化度評価法によって、実際の劣化時間Tにおける前記算定の対象となる外装用シーリング材の劣化度dを測定し、前記関係式を用いて劣化度dに対応する促進劣化時間tを求めるステップと、
(6)実際の劣化時間Tと促進劣化時間tより、促進劣化試験の促進倍率N(N=T/t)を求めるステップと、
(7)耐用限界における促進劣化時間tと促進倍率Nより、前記算定の対象となる外装用シーリング材の耐用時間T(T=t×N)を求めるステップと、
を含み、前記外装用シーリング材がポリエーテルを含有し、前記劣化度評価法が前記外装用シーリング材のポリエーテル部由来の熱分解生成物量の変化の測定によるものであり、
前記ポリエーテルを含有するシーリング材がポリエーテルトリオールを含有し、前記ポリエーテル部由来の熱分解生成物がジイソプロピルエーテルである
本発明の一態様では、前記劣化度評価法における化学的変化とは、時間の経過による外装用シーリング材の劣化の進行に伴って生成量が増加するかあるいは減少する物質の量の変化である。
本発明の一態様では、前記熱分解生成物量の変化の測定を、熱分解ガスクロマトグラフィーにより測定する。
本発明の一態様では、前記熱分解生成物量の変化の測定を、熱分解ガスクロマトグラフィーと質量分析法とにより測定する。
本発明の一態様では、前記促進劣化方法が、前記複数の試料を温度範囲70℃〜90℃、湿度範囲0〜10%RHの条件化におくことにより劣化を進行させることを特徴とする。
本発明によれば、精度の高い外装用シーリング材の耐用時間算定方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る劣化度評価方法を実施するために用いることができる熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析装置の概略図である。 耐用時間を算定するステップを劣化度と時間によるグラフに表した図である。 促進劣化試験前(0時間)の試料と、10000時間の促進劣化試験を実施した後の試料のパイログラム(保持時間:0分〜10分)を示す。図中、ピーク1はジイソプロピルエーテル、ピーク2は4−イソプロポキシ−2−ブタノンである。 促進劣化試験前(0時間)の試料と、2000時間、4000時間、6000時間、8000時間、および10000時間の促進劣化試験を実施した後の試料を、熱分解ガスクロマトグラフィーで測定し、試料中の全ピークの面積に対するジイソプロピルエーテルおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンの各ピークの面積比を算出し、促進劣化前を1とした場合のジイソプロピルエーテルおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンにおける各ピークの面積比の変化を示す。 促進劣化試験を行なった試料と同一組成のシーリング材を使用した竣工後5年、6年、11年、14年を経過した建物の南面から採取したシーリング材を熱分解ガスクロマトグラフィーで測定し、シーリング材試料中の全ピークの面積に対するジイソプロピルエーテルおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンの各ピークの面積比を算出し、劣化前を1とした場合のジイソプロピルエーテルおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンにおける各ピークの面積比の変化を示す。 図4と図5のジイソプロピルエーテルのデータを促進倍率を約16倍として同一のグラフに表した図である。
1 キャリアガス供給
2 試料注入部
3 熱分解装置
4 カラム
5 スプリッタ
6 ガスクロマトグラフ検出器
7 インターフェース
8 質量分析計
以下に、実施形態に基づいて、本発明に係る外装用シーリング材(以下、単にシーリング材とする)の耐用時間の算定方法について説明するが、これらの実施形態は本発明の理解を助けるために記載するものであって、本発明を記載された実施形態に限定するものではない。
本発明が対象とするシーリング材は、ポリエーテルを含有するシーリング材である。
本実施形態に係るシーリング材の耐用時間の算定方法は、下記のステップを含んでいる。
(1)算定の対象となるシーリング材と同一組成の複数の試料を、所定の促進劣化方法により促進劣化させるステップ。
(2)上記複数の試料について、化学的変化に基づく劣化度評価法によって、促進劣化時間tと劣化度dとの関係を求めるステップ。
(3)上記(2)のステップの結果に基づき、促進劣化時間tと劣化度dとの関係式を定めるステップ。
(4)上記関係式を用いて、予め設定された耐用限界における劣化度dに対応する促進劣化時間tを求めるステップ。
(5)上記劣化度評価法によって、実際の劣化時間Tにおける前記算定の対象となる外装用シーリング材の劣化度dを測定し、上記関係式を用いて劣化度dに対応する促進劣化時間tを求めるステップ。
(6)実際の劣化時間Tと促進劣化時間tより、促進劣化試験の促進倍率N(N=T/t)を求めるステップ。
(7)耐用限界における促進劣化時間tと促進倍率Nより、算定の対象となる外装用シーリング材の耐用時間T(T=t×N)を求めるステップ。
以下に、上記各ステップについて説明する。
(1)のステップでは、算定の対象となるシーリング材と同一組成の複数の試料を、所定の促進劣化方法により促進劣化させる。
出願人は、ポリエーテルを含有するシーリング材を主成分とするシーリング材について、該シーリング材を暴露する温度と湿度を適切にコントロールすることにより、屋外暴露による該シーリング材の劣化状態を正確に再現でき、屋外暴露による劣化との相関性が極めて高くなる促進劣化方法が得られることを見出している。
すなわち、ポリエーテルを含有するシーリング材は、ソフトセグメントのポリエーテル部分が熱酸化反応あるいは加水分解反応することが一般に知られているが、出願人は、その加水分解反応を可能な限り抑制し、適切な熱酸化反応を起こさせることが、屋外暴露によるシーリング材の劣化状態を再現するために特に重要であることを解明した。
係る条件を達成するには、シーリング材を、温度範囲70℃〜90℃、湿度範囲0〜10%RHの条件下に置けばよく、これにより、屋外暴露を短期間で再現することができることを知見した。ここで、温度が70℃以下では、劣化の促進性が低く試験に時間がかかる一方、温度が90℃以上では、熱酸化分解が激しく、屋外暴露の劣化状態を再現することができない。また、湿度が10%RH以上では、加水分解が激しく、屋外暴露の劣化状態を再現することができない。
さらに、出願人は、屋外暴露の劣化状態を正確に再現するためには、シーリング材表面にブリードアウトしてくる可塑剤や添加剤を効率的に除去し、シーリング材の表面状態を一定に保つ必要があることを見出した。これは、表面方向への可塑剤や添加剤の拡散速度を一定に保つ必要があるためである。シーリング材試料の表面状態を一定に保つために、シーリング材表面にブリードアウトしてくる可塑剤および添加剤を除去できる吸収体または吸着体を該表面に設けるのが好ましい。かかる吸収体または吸着体は、シーリング材の表面状態を一定に保って表面方向への可塑剤や添加剤の拡散速度を一定に保つ役割を果たすほか、促進劣化試験を行うための恒温恒湿槽における表面汚染を防ぐことができる。
上記吸収体または吸着体の持つべき性質は、可塑剤や添加剤を吸収すること、水蒸気を通すこと、試料と化学反応しないことである。よって、かかる吸収体または吸着体としては、セルロース系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系、ガラス繊維系、ポリフッ化ビニリデン系、ポリテトラフルオロエチレン系等の不織布、織物あるいは多孔質シート、ゼオライト系、シリカ系、アルミナ系、トバモライトのような無機系吸着剤、あるいは活性炭を用いることができる。
上記吸収体または吸着体の配設に際しては、試料との密着性を良くし可塑剤や添加剤の効率的な除去を可能にするために、吸収体または吸着体の上から加圧することが望ましい。かかる加圧の圧力としては、0.01〜1g/cmとすることが好ましい。0.01g/cm以下では、効率的に除去できない。一方、1g/cm以上では、シートの変形が起こり好ましくない。さらに、吸収体または吸着体を用いる際は、可塑剤や添加剤を効率的に除去するために、適宜吸収体または吸着体を交換することが好ましい。
以上、シーリング材表面に外装塗膜が設けられていない場合について説明したが、本促進劣化方法は、シーリング材表面に外装塗膜を設けた非直接暴露型シーリング材に対しても同様に適用できる。また、非直接暴露型シーリング材を本促進劣化方法で促進劣化させる場合、上記の吸収体または吸着体はあっても無くても良いが、試料表面から添加剤等のブリードアウト物を効率的に除去するためには、吸収体または吸着体を設ける方が好ましい。
上記(2)のステップでは、上記複数の試料について、化学的変化に基づく劣化度評価法によって、促進劣化時間tと劣化度dとの関係を求め、劣化度を定量化する。
上記劣化度評価法における化学的変化とは、時間の経過によるシーリング材の劣化の進行に伴って生成量が増加するかあるいは減少する物質の量の変化である。
出願人は、シーリング材の外観や物理的性状を評価する方法ではなく、シーリング材の特定の成分の組成の変化の度合い、具体的には、ポリエーテルを含むシーリング材のポリエーテル部由来の熱分解生成物を測定することにより、シーリング材の劣化度を推定することに成功した。
従来は、屋外の建物等のシーリング材に使われるシーリング材の多くは、3次元の架橋構造を有し、組成は極めて複雑であり、さらに多種類の添加剤等が配合されているので、劣化したシーリング材自体を分析して劣化度を評価することは極めて難しいと考えられていた。しかし、出願人は、鋭意研究の結果、ある熱分解条件に設定すると、シーリング材中に含まれる添加剤等によらず、ポリエーテル部に由来する特定の熱分解生成物が生じ、かつその熱分解生成物の量が、シーリング材の劣化に略比例して増加することを見出している。
上記劣化度評価法では、熱分解ガスクロマトグラフィーを用いて、ポリエーテル部由来の熱分解生成物の量、一例ではガスクロマトグラムの組成比を測定することにより、ポリエーテルを含有するシーリング材の劣化度を推定する。かかる方法によれば、劣化したポリエーテルを含有するシーリング材を、前処理を行なうことなく固体のままで直接に分析試料に供することができるため、精度の高い劣化度評価が可能になる。
さらに、熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析法(熱分解ガスクロマトグラフィーと質量分析とを連続して行う分析方法)により定性分析した後に、あるいはこれと同時に、定量分析を行なうことにより、ポリエーテルを含有するシーリング材を構成するモノマー成分と添加剤等の種類が分からなくても、正確な劣化度評価が可能になる。
ポリエーテルを含有するシーリング材は、通常、ポリエーテルを分子中に含んだ樹脂以外に可塑剤を含有しており、さらに熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、防藻剤、防かび剤、消泡剤、増粘剤、分散剤、充填剤、および顔料などを適宜含有している。
ポリエーテルを含有するシーリング材は、ポリエーテルを分子中に含んでいれば、ポリエーテルを主鎖中に含んでいてもペンダント鎖として含んでいても良いが、具体的には、シーリング材として汎用されているポリエーテル系ポリウレタン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリエーテル変性ポリサルファイド、特にポリエーテル系ポリウレタンが挙げられる。
以下、代表的なポリエーテル系ポリウレタンについて説明すると、これは、少なくとも二個以上のイソシアネート基を持つ硬化剤と少なくとも二個以上の水酸基を持つポリオール化合物との反応によって得られるものである。
1成分型ポリエーテル系ポリウレタンは、例えば、ジイソシアネートとポリエーテルジオールおよびポリトリオールとの反応によって得られるプレポリマーを原料として用い、空気中の水分と反応させることにより硬化せしめるものである。また2成分型ポリエーテル系ポリウレタンは、ジイソシアネートとポリエーテルジオールおよびポリトリオールとの反応によって得られるプレポリマーと硬化剤であるポリオールあるいはポリアミンとを反応させることによって硬化せしめるものである。
上述のイソシアネートの例としては、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートなどがある。
上述のポリオールは1分子あたり2個以上の水酸基を有するもので、数平均分子量としては、400〜7000の範囲であることが好ましい。ジオールとしては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシヘキサメチレングリコール、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体がある。トリオールとしては、ポリオキシエチレントリオール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシテトラメチレントリオール、ポリオキシヘキサメチレントリオールがある。また、トリオールとジオールとを適宜混合して使用することも好ましい。
可塑剤としては、フタル酸エステル系化合物、ポリエステル系あるいは脂肪族ポリウレタンのような高分子可塑剤を単独であるいは混合して用いることができる。熱安定剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物あるいはヒドロキシフェニルトリアジン系化合物、光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物が代表的なものである。
熱分解ガスクロマトグラフィー(PyGC)は、微量の試料を瞬間的に熱分解させ、その熱分解生成物をガスクロマトグラフへ導入・分離し、パイログラムを得る分離分析法である(可児浩、2002年北海道立工業試験場技術情報、第24巻4号11頁)。赤外分光分析など分光分析法や示差走査熱量測定など熱分析法では困難であった黒色のゴムのような試料やゴムや熱硬化性樹脂のように融点を持たない高分子にも、熱分解ガスクロマトグラフィーは適用できる。
質量分析法(MS)は、試料の質量電荷比(質量を電荷の数で割った値)を求めるときに使用される分析法である。本願発明の方法では、電子衝撃イオン化、化学イオン化、電界イオン化、あるいは高速原子衝撃イオン化法などが利用でき、単収束磁場偏向型、四重極型、イオントラップ型、二重収束型、あるいはイオンサイクロトロン型の質量分析計を用いることができるが、これらに限られるものではない。
ポリエーテルを含有するシーリング材の劣化度は、サンプリングした試料について、熱分解ガスクロマトグラフィーにより、ポリエーテルを含有するシーリング材のポリエーテル部由来の熱分解生成物のガスクロマトグラムの組成比を計算し、その数値の経時的変化を見ることにより評価する。ポリエーテルを含有するシーリング材の劣化に伴ってポリエーテル部由来の熱分解生成物の組成比が増加していく現象を利用して劣化度を推定するものである。
ここで、「ポリエーテルを含有するシーリング材のポリエーテル部由来の熱分解生成物の組成比」とは、ポリエーテルを含有するシーリング材を熱分解することによって生成する全熱分解物に対するポリエーテル部由来の特定の熱分解物の含有比を意味する。この含有比は、クロマトグラムのピーク面積比から推定することができる。
また、「ポリエーテル部由来の熱分解生成物」とは、ポリエーテル部が熱分解されて生成するアルコール、エーテル、ケトンである。ポリオールとしてポリオキシプロピレントリオールを使用した場合の熱分解生成物は、ジイソプロピルエーテル、4−イソプロポキシ−2−ブタノンである。特にジイソプロピルエーテルの場合は劣化に対する感度が高く、劣化度を判定する上で有利である。
上記方法では、ポリエーテルを含有するシーリング材の劣化度を評価するための試料は例えば数mgあればよく、少なくとも0.01mg程度あれば評価することができる。したがって、経年建物のシーリング材の劣化状況を診断する場合であっても、建物を傷つけることを最小限に抑えて、試料を容易に採取でき、例えば0.01〜1.0mgを精秤し、測定試料に供することができる。よって、また、0.3〜0.5mgの範囲で、毎回同量の試料とするのが、測定の再現性を高める上では好ましい。
また、シーリング材中には、通常、可塑剤の他、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、防藻剤、防かび剤、消泡剤、増粘剤、分散剤、充填剤、顔料などの種々の添加剤が含まれるが、それらが存在していてもシーリング材劣化度の評価には問題は無い。
また本発明の方法では、分析法として熱分解ガスクロマトグラフィーを用いるので、固体状態の試料においても高感度でかつ高精度の測定が可能となる。測定に際しては、試料を加熱して発生したガスをカラムで分離し、定性と定量を行なう。ここで、加熱温度はポリエーテルを含有するシーリング材の種類によって変えることができ、通常は400℃〜700℃が好ましく、400℃未満ではポリエーテルを含有するシーリング材の分解がほとんど起こらないので成分分析はできず、700℃より高い温度ではポリエーテルを含有するシーリング材や添加剤の分解が進みすぎて多量の不必要な成分が生成するために定量が困難となる。加熱条件は試料全体にわたって均一に0.1〜2秒という短時間で行なうことが好ましい。これは、加熱時間が長くなると副反応が起こり分解物とは異なる成分が生成するという問題点があるためである。また、加熱の際に昇温することによって、ポリエーテルを含有するシーリング材と添加剤を識別して分析を行なうこともできる。
試料を熱分解する方法としては、フィラメント型、誘導加熱型、あるいは加熱炉型の熱分解装置を使用するが、測定する試料により最適なものを選択すれば良い。ガスクロマトグラフ装置は、一般的な装置を用いれば良く、カラムの固定相は測定する試料によって選択すれば良い。検出器に関しては、水素炎イオン化検出器、熱伝導度検出器、あるいは電子捕獲検出器などがあり、必要に応じて選択することができる。
また、熱分解ガスクロマトグラフィーにより分離して得られた成分が不明な場合には、質量分析を行なうことにより、各成分の同定を行なうことができる。熱分解ガスクロマトグラフ装置と質量分析装置を直結した一連の装置を用いて、熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析法(PyGC−MS)質量分析を用いることが好ましい。
図1は熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析装置の概略図である。分析する試料は試料注入部2に投入される。熱分解装置3の温度が所定の値になった時に、投入された試料は熱分解装置3内に供給され、急速に加熱されて分解される。試料が加熱・分解されて発生したガスはキャリアガス1によってカラム4内に導入される。ガスクロマトグラフ分析を行う場合には、スプリッタ5を経て検出器6により分析される。質量分析が必要な場合には、スプリッタ5を経てインターフェース7に導入され、次いで質量分析計8に導入され、質量分析を行なう。熱分解部(熱分解装置3)には、フロンティアラボ社製ダブルショットパイロライザーPY−1020Dを用いることができる。ガスクロマトグラフ部(検出器6)には、Agilent社製P−6890を用いることができる。質量分析部(質量分析計8)には、JEOL社製AutoMass−IIを用いることができる。
係る熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析法では、試料の定性分析が可能で、ポリエーテルを含有するシーリング材の樹脂のみでなく、可塑剤、ヒンダードフェノールの熱安定剤、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)や紫外線吸収剤(UVA)のような添加剤の定性、定量が可能となる。したがって、劣化したポリエーテルを含有するシーリング材のヒンダードフェノールの熱安定剤、HALSやUVAの残量を知ることも可能であり、ポリエーテル含有高分子の劣化度の評価とともに、ヒンダードフェノールの熱安定剤、HALSやUVAの安定化効果もしくはこのような添加剤がポリエーテルを含有するシーリング材の耐候性に及ぼす効果を確認することができる。
上記(3)のステップでは、上記劣化度評価法の結果に基づき、促進劣化時間tと劣化度dとの関係式を定める。関係式は、複数の試料の促進劣化時間と劣化度との関係を用いて、最小二乗法等の回帰分析によって求める。
上記(4)のステップでは、上記関係式を用いて、予め任意に設定された耐用限界における劣化度d(限界劣化度)に対応する促進劣化時間t(限界劣化時間)を求める。
ここで、予め任意に設定された耐用限界とは、美観の喪失や防水性の低下などといった任意の条件に基づいて設定される。例えば、ある劣化度でシーリング材の防水性が著しく損なわれ交換が必要であることが分かっていれば、これを耐用限界として設定する。
上記関係式は、一次式に限られるものではないが、促進劣化時間tと劣化度dとの関係が図2に示すような直線(劣化直線)で表される場合もある。この劣化直線の傾きから、耐久性分類を得ることもできる。また、劣化が直線的に変化する場合、比較的築浅(数年程度)な建物の試料でも耐用時間が推定可能となる。
上記(5)のステップでは、築年数がわかる(実際の劣化時間T1がわかる)実際の建物から採取した、耐用時間算出の対象となるシーリング材について、上記劣化度評価法を用いて、実際の劣化時間Tにおける劣化度dを測定する。そして、上記関係式を用いて劣化度dに対応する促進劣化時間tを求める。
ここで、劣化度dを測定するシーリング材は、建物の南面から採取するのが好ましい。建物の南面は安定して日射が当るので、劣化が他の面より進行し、安全側の結果が得られるという利点がある。
上記(6)のステップでは、実際の劣化時間Tと上記関係式によって得られた促進劣化時間tより、促進劣化試験の促進倍率N(N=T/t)を求める。
上記(7)のステップでは、耐用限界における促進劣化時間tと促進倍率Nより、耐用時間算出の対象となるシーリング材の耐用時間T(T=t×N)を求める。
なお、耐用時間と実際のシーリング材の劣化時間(建物の築年数)の差から、シーリング材の余寿命を得ることもできる。
本実施形態に係る外装用シーリング材の耐用時間の算定方法は、1mg程度の微量で評価できるため建物ダメージを最小限に抑えることができる。また、定量に要する時間は、数時間と早いことが利点である。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
<シーリング材の作成>
重量平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオール10重量%と重量平均分子量2000のポリオキシプロピレングルコール50重量%とジ−2−エチルヘキシルフタレート29重量%を反応容器に入れ、110℃、50mmHgで2時間減圧脱水した。その後反応生成物を80℃に冷却し、4,4−ジフェニルメタンジイソシアナートを11重量%加えて攪拌した。80℃で30時間反応させ、イソシアナート含有ウレタンプレポリマーを得た。
上で得たイソシアナート含有ウレタンプレポリマー60重量%を、乾燥窒素ガスを封入した混練容器に入れ、さらに充填剤として、炭酸カルシウムを25重量%、シリカを5重量%、溶剤として、キシレンを10重量%加えて、攪拌装置中で混練してウレタン系シーリング組成物を得た。このようにして得たウレタン系シーリング組成物を厚さ2mmのシート状に作成し、23℃、相対湿度50%の中で4週間の養生を行った。
上記の試料から切り出した試験体を用いて、以下の試験を行った。
<促進劣化試験>
促進劣化試験として、作成したシートの両面を、油性成分を吸着する厚さ1mmのセルロース系不織布のシートで挟み、0.5g/cmで加圧し、恒温恒湿における暴露を実施した。また、このセルロース系不織布シートは、2000時間毎に交換した。促進劣化試験の条件は、温度80℃で湿度5%RHとし、促進劣化試験時間は、2000時間、4000時間、6000時間、8000時間、10000時間で実施した。それぞれの促進劣化試験を実施したシートは、試験経過後にそれぞれ、恒温恒湿槽から取り出して分析に供した。促進劣化試験実施前後のシートの内部(中心部近く)から0.5mgの分析用試料を得て、熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析に用いた。
<熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析>
熱分解は、熱分解装置(フロンティアラボ社製ダブルショットパイロライザーPY−1020D)を用いて、熱分解温度600℃で行った。ガスクロマトグラフィーで使用したカラムはDurabond DB−1(内径:0.25mm、長さ:30m、膜厚:0.25μm)であり、Agilent社製の検出器(P−6890)を使用した。温度条件は、50℃5分間保持、50℃から320℃へ昇温(昇温速度10℃/分)、320℃8分間保持で行った。質量分析は、JEOL社製AutoMass−IIを用いた。質量分析測定条件は、電子衝撃型イオン化法で、質量測定範囲:m/z=10〜700(m:質量、z:電荷)である。
促進劣化試験の実施前のシーリング材試料を熱分解ガスクロマトグラフィーにより分析し、パイログラムを得た(図3の0hr)。さらに、促進劣化試験の実施前のシーリング材試料について、ガスクロマトグラフで分離した各成分の質量分析スペクトルを取得することにより、各成分の定性を行なった。その結果、保持時間6.1分で、ジイソプロピルエーテルを検出し、6.3分で1,2,4−トリメチルシクロペンタン(当該シーリング材固有のピーク)を検出し、6.5分で、4−イソプロポキシ−2−ブタノンを検出した。また、保持時間の大きい部分で、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートとジ−2−エチルヘキシルフタレートを検出することができた。
また、前述の80℃5%RH、2000時間、4000時間、6000時間、8000時間、10000時間の促進劣化試験を実施したシーリング試料についても、上記と同様にして、熱分解ガスクロマトグラフィー分析を実施し、各試料についてパイログラムを得た(10000時間の促進劣化試験を実施したシーリング試料についてのみ図3に示す)。
促進劣化試験前(0時間)のシーリング材試料から得られたパイログラムと、各劣化試験時間の促進劣化試験を実施したシーリング材試料から得られたパイログラムを比較すると、促進劣化試験時間が増加するにつれてジイソプロピルエーテルおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンのピーク面積比は大きくなり、促進劣化試験時間との相関性が高かった。これに対して、1,2,4−トリメチルシクロペンタンについては、促進劣化試験時間とともに、面積比は小さくなり、相関性はあまり高くなかった。
促進劣化試験前(0時間)のシーリング材試料と、2000時間、4000時間、6000時間、8000時間、および10000時間の促進劣化試験を実施したシーリング材試料中の全ピークの面積に対するジイソプロピルエーテルおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンの各ピークの面積比を算出し、促進劣化前を1とした場合のジイソプロピルエーテルおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンの各ピーク面積の増減比を求め、図4に示した。この結果から分かるように、促進劣化試験時間が増加するとともに、ジイソプロピルエーテルおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンの増減比が大きくなった。すなわち、ジイソプロピルエーテルおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンの各ピーク面積の増減比の値から、シーリング材の劣化度を推定することが可能であることが分かった。
また、劣化初期から、促進劣化時間との相関性が良く、初期の劣化状況を把握することができることも分かった。特にジイソプロピルエーテルは劣化に対する感度が高く、劣化の指標としてより適していると考えられる。
実施例2
<実暴露塗膜の劣化度評価>
促進劣化試験を行なったものと同じ組成のシーリング材を使用した竣工後5年、6年、11年、14年を経過した建物の南面からシーリング材をサンプリングして、熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析に供した。上記と同様の分析を行い、シーリング材試料中の全ピークの面積に対するジイソプロピルエーテルおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンの各ピークの面積比を算出し、劣化前を1とした場合のジイソプロピルエーテルピークおよび4−イソプロポキシ−2−ブタノンの各ピーク面積の増減比を求め、図5に示した。この結果、実暴露試験においても、ピーク面積比は実暴露時間との相関性が良いことが分った。
また、図4と図5より、ジイソプロピルエーテルの場合は、促進劣化試験時間550時間が実暴露(現実の経年建物による暴露)のほぼ1年に相当し、4−イソプロポキシ−2−ブタノンの場合は、促進劣化試験時間610時間が実暴露(現実の経年建物による暴露)のほぼ1年に相当することが分かった。この結果、ポリエーテル部由来の熱分解生成物を定量することにより、正確に劣化度を評価でき、劣化診断にも適用できることが分った。
図6は、促進劣化方法によるシーリング材の促進劣化の劣化度と促進劣化時間(促進倍率:約16倍)の関係、並びに実際のシーリング材の経年劣化を示すグラフである。グラフ中の直線は、促進劣化方法による促進劣化の劣化度と促進劣化時間とから算出された関係を満たす直線である。
以上のように、本発明の外装用シーリング材の耐用時間の算定方法は、精度の高いシーリング材の耐用時間算定方法を提供することができる。
また、本発明に係る外装用シーリング材の耐用時間の算定方法は、建物のシーリング材のみならず車の窓ガラスを固定するシーリング材の評価にも適用することができる。

Claims (5)

  1. (1)算定の対象となる外装用シーリング材と同一組成の複数の試料を、所定の促進劣化方法により促進劣化させるステップと、
    (2)前記複数の試料について、化学的変化に基づく劣化度評価法によって、促進劣化時間tと劣化度dとの関係を求めるステップと、
    (3)前記(2)のステップの結果に基づき、促進劣化時間tと劣化度dとの関係式を定めるステップと、
    (4)前記関係式を用いて、予め設定された耐用限界における劣化度dに対応する促進劣化時間tを求めるステップと、
    (5)前記劣化度評価法によって、実際の劣化時間Tにおける前記算定の対象となる外装用シーリング材の劣化度dを測定し、前記関係式を用いて劣化度dに対応する促進劣化時間tを求めるステップと、
    (6)実際の劣化時間Tと促進劣化時間tより、促進劣化試験の促進倍率N(N=T/t)を求めるステップと、
    (7)耐用限界における促進劣化時間tと促進倍率Nより、前記算定の対象となる外装用シーリング材の耐用時間T(T=t×N)を求めるステップと、
    を含み、
    前記外装用シーリング材がポリエーテルを含有し、前記劣化度評価法が前記外装用シーリング材のポリエーテル部由来の熱分解生成物量の変化の測定によるものであり、
    前記ポリエーテルがポリエーテルトリオールを含有し、前記ポリエーテル部由来の熱分解生成物がジイソプロピルエーテルであることを特徴とする外装用シーリング材の耐用時間の算定方法。
  2. 前記劣化度評価法における化学的変化とは、時間の経過による外装用シーリング材の劣化の進行に伴って生成量が増加するかあるいは減少する物質の量の変化であることを特徴とする請求項1に記載の外装用シーリング材の耐用時間の算定方法。
  3. 前記熱分解生成物量の変化の測定を、熱分解ガスクロマトグラフィーにより測定することを特徴とする請求項又はに記載の外装用シーリング材の耐用時間の算定方法。
  4. 前記熱分解生成物量の変化の測定を、熱分解ガスクロマトグラフィーと質量分析法とにより測定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の外装用シーリング材の耐用時間の算定方法。
  5. 前記促進劣化方法が、前記シーリング材を温度範囲70℃〜90℃、湿度範囲0〜10%RHの条件化におくことによりシーリング材の劣化を進行させることを特徴とする請求項2ないしのいずれかに記載の外装用シーリング材の耐用時間の算定方法。
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