JP5797691B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技盤に対して移動可能に設けられる可動役物を用いて演出をおこなう遊技機に関する。
従来、遊技盤の遊技領域に打ち出した遊技球が特定の始動口に入賞すると、主制御部の制御により、始動入賞したタイミングにて取得した乱数が予め定められた大当たり乱数と一致するか否かの当たり判定をおこなうぱちんこ遊技機が広く使用されている。当たり判定の結果、大当たりであると判定された場合には、大当たりを示す図柄にて特別図柄を停止させて、遊技者にとって有利な遊技状態である大当たり遊技状態に移行させるようにしている。当たり判定をおこなう際には、特別図柄の変動時間を示す変動態様の判定もおこなわれる。
ぱちんこ遊技機には、主制御部による当たり判定や変動態様の判定結果を受けて、画像表示部等を用いて演出をおこなう演出制御部が設けられている。演出制御部は、所定の特別図柄の変動時にリーチ演出をおこなう。リーチ演出とは、たとえば3つの装飾図柄(第1装飾図柄、第2装飾図柄、第3装飾図柄)を変動させる場合、第1装飾図柄および第2装飾図柄を有効ライン上に関連性のある図柄(たとえば同一の図柄)で揃えた後に、第3装飾図柄のみを変動させ、演出時間を通常よりも長くして、大当たりへの期待を高めるようにした演出である。
演出制御部は、大当たりの場合には、第1装飾図柄および第2装飾図柄と関連性のある装飾図柄で第3装飾図柄を停止させる。一方、ハズレの場合には、第1装飾図柄および第2装飾図柄と関連性のない装飾図柄で第3装飾図柄を停止させる。
また、ぱちんこ遊技機は、リーチ演出のほかにも、大当たり抽選の抽選結果を示すまでに遊技者の期待感を高めて、遊技を楽しませるために、様々な演出をおこなっている。たとえば、リーチ演出を示唆する画像表示部による予告演出や、複数のランプを用いた点滅や点灯などによるランプ演出のほか、いわゆる、ギミックと称される役物(可動役物)を点灯させたり動作させたりすることによる役物演出をおこなうものも用いられている(たとえば、下記特許文献1参照。)。可動役物は、駆動モータと接続しており、当該駆動モータの駆動回転によって可動役物が退避した退避位置と、可動役物が進出した進出位置との間を移動可能にする。
近年のぱちんこ遊技機では、可動役物を用いた機械的な動作は遊技者に与えるインパクトが大きく、演出上、重大な役割を担っている。たとえば、可動役物を用いた演出は、大当たりに至る場合の前兆としておこなわれる演出であり、言い換えれば、期待度の高い演出の一つとなっている。
特開2007−319374号公報
可動役物を退避位置に戻した際、駆動モータ側の駆動ギアは、可動役物に接続する役物ギアを退避位置側に移動させる方向に噛み合った状態(以下「退避側歯合」という)となる。ここで、駆動ギアと役物ギアとの関係について、図19を用いて説明する。図19は、駆動ギアと役物ギアとの関係を示す説明図である。なお、図19においては、説明の便宜上二つのギアを用いて説明するが、実際には、多数のギアによって構成されている。
図19において、(a)は、進出時の状態であり、駆動ギア1901が右回りに回転しており、駆動ギア1901の回転力を役物ギア1902に伝達している状態を示している。(a)に示す状態は、駆動ギア1901が役物ギア1902を進出位置側に移動させる方向に噛み合った状態であり、以下では進出側歯合という。
(b)は、退避時の状態を示しており、駆動ギア1901が左回りに回転しており、駆動ギア1901の回転力が役物ギア1902に伝達している状態を示している。(b)に示す状態は、駆動ギア1901が役物ギア1902を退避位置側に移動させる方向に噛み合った状態であり、以下では退避側歯合という。可動役物を退避位置に戻したときには、退避側歯合となっている。
一般に、ギア類には、ギア同士が噛み込んで動かなくなることを防止するという観点から、適度な遊びが必要であり、図19に示す駆動ギア1901と役物ギア1902との間にも、遊びに相当する所定の間隙αが設けられている。
そのため、可動役物を進出動作させる際には、(b)に示す退避側歯合の状態から、(a)に示す進出側歯合の状態に移行した後に、つまり、所定の間隙α分進出側に回転させた後に、進出動作が開始することとなる。すなわち、上述した従来技術では、所定の間隙αにより、退避側歯合の状態から進出側歯合の状態に移行する際に、駆動ギア1901と役物ギア1902とが一瞬離れるため、進出動作開始時に、可動役物の動作が一瞬遅れ、可動役物が俊敏に動作しないといった問題があった。
本発明は、上記の従来技術による問題点を解消するため、進出動作開始時における役物の俊敏な動作を可能にし、役物演出の演出効果を向上させることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる遊技機は、回転自在な演出用の役物と、所定の条件が成立した場合に前記役物を用いた役物演出を実行する演出実行手段と、駆動回転する駆動ギアと当該駆動ギアに連結するとともに前記役物に接続する役物ギアとを具備した複数のギアからなり、当該複数のギア間に所定の間隙を有するギア機構と、前記演出実行手段によって前記役物演出が実行されるときに前記駆動ギアを駆動回転させ、前記ギア機構を介して、前記役物を所定の回転方向(以下「進出回転方向」という)に回転させながら退避位置から進出位置に移動させて前記役物を前記進出回転方向とは異なる退避回転方向に回転させながら前記進出位置から前記退避位置に戻すとともに、前記演出実行手段によって前記役物演出が実行されないときに前記役物を前記退避位置にて待機させる駆動手段と、を備え、前記ギア機構は、前記所定の間隙により、前記役物を退避位置に移動させる際に前記駆動ギアが前記役物ギアに対して一の方向から当接する第1状態、または前記役物を進出位置に移動させる際に前記駆動ギアが前記役物ギアに対して前記一の方向とは逆の方向から当接する第2状態、を取り得るものであり、前記役物の前記退避位置において、前記役物に対して、当接して前記退避回転方向への回転を促すことにより前記役物が進出する進出方向とは異なる退避方向に所定の力を作用させる規制部によって、前記ギア機構が前記第2状態で待機するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、進出動作開始時における役物の俊敏な動作を可能にし、役物演出の演出効果を向上させることができるという効果を奏する。
実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の一例を示す説明図である。 本実施の形態にかかる第1可動役物の構成例を示す斜視図である。 ストッパの配置を示す説明図である。 ストッパの構成を示す説明図である。 本実施の形態にかかる第1可動役物の移動機構を示す分解斜視図である。 本実施の形態にかかる第1可動役物の動作機構を示す分解斜視図である。 第1可動役物の動作を示す説明図(その1)である。 第1可動役物の動作を示す説明図(その2)である。 第1可動役物の退避時における動作の詳細を示す説明図である。 第1可動役物の動作時におけるギア機構の歯合状態を示す説明図である。 退避位置におけるギア機構の歯合状態を示す説明図である。 本実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の内部構成を示すブロック図である。 第1可動役物の進出時における駆動モータに対する制御を示す説明図である。 第1可動役物の進出時に用いられる駆動データの一例を示す説明図である。 本実施の形態にかかる第1可動役物の機能的構成を示すブロック図である。 メインタイマ割込処理の処理内容を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の処理内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の処理内容を示すフローチャートである。 演出タイマ割込処理の処理内容を示すフローチャートである。 コマンド受信処理の処理内容を示すフローチャートである。 変動演出パターン選択テーブルの一例を示す説明図である。 役物演出中処理の処理内容を示すフローチャートである。 ランプ制御処理の処理内容を示すフローチャートである。 駆動ギアと役物ギアとの関係を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる遊技機の好適な実施の形態を詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、本発明にかかる遊技機を、旧第一種に属するぱちんこ遊技機(いわゆる「デジパチ」)に適用した例である。
(ぱちんこ遊技機の基本構成)
まず、実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の基本構成について説明する。図1は、実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の一例を示す説明図である。図1に示すように、本実施の形態にかかるぱちんこ遊技機(本体)100は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、遊技球を発射する不図示の発射部が配置されている。
発射部の駆動によって発射された遊技球は、レール102によって遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下するようになっている。遊技領域103には、複数の釘(不図示)が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に向けて落下する。また、遊技領域103において遊技球の落下途中となる位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や各種入賞口(始動口や大入賞口など)が配設されている。
遊技盤101の略中央部分には、画像表示部104が配置されている。画像表示部104としては液晶表示器(LCD:Liquid Crystal Display)などが用いられる。画像表示部104の下方には、第1始動口105と、第2始動口106とが配設されている。第1始動口105、第2始動口106は、始動入賞させるための入賞口である。
第2始動口106の近傍には、普通電動役物(後述する普通図柄抽選の抽選結果に基づき動作する役物)としての電動チューリップ107が設けられている。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞し難くさせる閉状態(閉口された状態)と、閉状態よりも入賞しやすくさせる開状態(開放された状態)とを有する。これらの状態の制御は、電動チューリップ107が備えるソレノイドによっておこなわれる。
電動チューリップ107は、画像表示部104の左側および右下方に配設されたゲート108を遊技球が通過したことによりおこなわれる普通図柄抽選の抽選結果に基づいて開放される。ゲート108は、画像表示部104の左側および右下方(図示の位置)に限らず、遊技領域103内の任意の位置に配設してよい。
画像表示部104の右下方には、大入賞口109が設けられている。大入賞口109は、大当たり状態となったときに開放され、遊技球の入賞により所定個数(たとえば15個)の賞球を払い出すための入賞口である。
画像表示部104の側部や下方などには普通入賞口110が配設されている。普通入賞口110は、遊技球の入賞により所定個数(たとえば10個)の賞球を払い出すための入賞口である。普通入賞口110は、図示の位置に限らず、遊技領域103内の任意の位置に配設してよい。遊技領域103の最下部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
また、遊技盤101には、盤ランプ122が設けられ、演出内容に応じて点滅や点灯色などが制御される。遊技盤101の右下部分には、特別図柄が表示される特別図柄表示部112が配置されている。特別図柄表示部112は、第1特別図柄が表示される第1特別図柄表示部112aと、第2特別図柄が表示される第2特別図柄表示部112bとからなる。
ここで、第1特別図柄は、遊技球が第1始動口105へ入賞することによりおこなう大当たり抽選の抽選結果をあらわす図柄である。第2特別図柄は、遊技球が第2始動口106へ入賞することによりおこなう大当たり抽選の抽選結果をあらわす図柄である。これらの大当たり抽選で大当たりに当選した場合に、ぱちんこ遊技機100は大当たり遊技状態となる。
また、遊技盤101の右下部分には、普通図柄が表示される普通図柄表示部113が配置されている。ここで、普通図柄は、普通図柄抽選の抽選結果をあらわす図柄である。普通図柄抽選で当たりに当選した場合に、ぱちんこ遊技機100は、前述のように、所定期間、電動チューリップ107を開状態とする。特別図柄表示部112や普通図柄表示部113としては、7セグメントディスプレイなどを採用することができる。
特別図柄表示部112a,112bおよび普通図柄表示部113の下側には、特別図柄または普通図柄に対する保留球の数(以下「保留球数」という)を表示する保留球数表示部114が配置されている。たとえば、保留球数表示部114としてはLEDが用いられる。この保留球数表示部114としては、複数のLEDを備えるLED表示器などを採用することができる。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材115が設けられている。枠部材115は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有している。また、枠部材115は、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
枠部材115において遊技領域103の上側には、演出ライト部(枠ランプ)116が設けられている。演出ライト部116は、それぞれ複数のランプとモータ(不図示)とを有する。各ランプは、ぱちんこ遊技機100の正面にいる遊技者を照射する。また、各ランプは、モータの駆動により光の照射方向を上下方向・左右方向に変更することができる。また、各ランプは、ぱちんこ遊技機100の周囲を照射し、その照射位置がぱちんこ遊技機100を基準にして円をなすように、光の照射方向を回転させることもできる。
枠部材115の下部位置には、操作ハンドル117が配置されている。操作ハンドル117は、上記の発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル117は、上記の枠部材115と同様に、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
操作ハンドル117は、発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材118を備えている。発射指示部材118は、操作ハンドル117の外周部において、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられている。公知の技術であるため詳細な説明を省略するが、操作ハンドル117には、遊技者が発射指示部材118を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。これにより、発射部は、発射指示部材118が遊技者によって直接操作されているときに遊技球を発射させる。
枠部材115において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技者による操作を受け付ける演出ボタン119およびカーソルキー120が設けられている。演出ボタン119およびカーソルキー120は、ぱちんこ遊技機100において遊技者からの操作を受け付ける操作受付部を構成している。また、枠部材115の上部には、音声を出力するスピーカ121が組み込まれている。
画像表示部104の右側には、「銭」を象った第1可動役物131が配置されている。第1可動役物131は、駆動モータなどの駆動部を備え、画像表示部104の前面を移動自在にする。具体的には、第1可動役物131は、所定の演出時に画像表示部104の右側から左側に移動する。
図1では、所定の演出時ではない退避した状態を示している。また、退避位置における第1可動役物131の近傍にはストッパ150が設けられている。ストッパ150は、第1可動役物131に当接可能に設けられており、退避位置における第1可動役物131の位置決めをおこなう。第1可動役物131の詳細な構成については、図2などを用いて後述する。
画像表示部104の左側には、「提灯」を象った第2可動役物132が配置されている。第2可動役物132は、移動機構を備え、第1可動役物131の移動にともなって画像表示部104の前面に移動する。図1では、第2可動役物132が退避した状態を示している。第2可動役物132の詳細な構成については、説明を省略する。
また、画像表示部104の上部には、ぱちんこ遊技機100の機種をあらわす文字や図形等を表現した装飾部材134が配置されている。さらに、装飾部材134の背面には、所定の演出時に画像表示部104の前面に移動する第3可動役物133が設けられている。第3可動役物133は、駆動モータや駆動機構などを備えている。第3可動役物133の詳細な構成については、説明を省略する。
(ぱちんこ遊技機の基本動作)
つぎに、本実施の形態にかかるぱちんこ遊技機100の基本動作の一例について説明する。ぱちんこ遊技機100は、遊技球が第1始動口105や第2始動口106へ入賞すると、入賞した始動口に応じた大当たり抽選をおこなう。第1始動口105へ遊技球が入賞して大当たり抽選をおこなうと、ぱちんこ遊技機100は第1特別図柄表示部112aの第1特別図柄を変動表示する。第2始動口106へ遊技球が入賞して大当たり抽選をおこなうと、ぱちんこ遊技機100は第2特別図柄表示部112bの第2特別図柄を変動表示する。
上記のように特別図柄表示部112にて特別図柄の変動表示を開始すると、これに合わせて、画像表示部104にて3つの装飾図柄(演出用の図柄)の変動表示を開始する。その後、特別図柄の変動表示を開始して所定期間が経過したときには、ぱちんこ遊技機100は、変動表示開始時におこなった大当たり抽選の抽選結果を示す図柄で、変動表示中の特別図柄を停止表示する。また、これに合わせて、3つの装飾図柄を大当たり抽選の抽選結果を示す組み合わせで停止表示する。たとえば、大当たりを示す組み合わせとしては、3つの装飾図柄が同一図柄を示す組み合わせ、いわゆる「ゾロ目」などがある。
大当たりを示す図柄で特別図柄を停止表示すると、ぱちんこ遊技機100は、遊技状態を大当たり遊技状態として、当選した大当たりに応じたラウンド数分(たとえば15ラウンド)、大入賞口109を開放する。この開放中に、遊技球が大入賞口109へ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。
(第1可動役物の構成)
つぎに、図2−1〜図4を用いて、第1可動役物の構成について説明する。図2−1は、本実施の形態にかかる第1可動役物の構成例を示す斜視図である。図3は、本実施の形態にかかる第1可動役物の移動機構を示す分解斜視図である。図4は、本実施の形態にかかる第1可動役物の動作機構を示す分解斜視図である。第1可動役物131は、図1に示した画像表示部104の上方に設けられるものである。
図2−1において、「銭」を形取った楕円形状の装飾体201は、支持プレート202を介して、ガイドレール220に接続している。また、第1可動役物131は、駆動モータ211を有しており、この駆動モータ211の駆動回転によって、支持プレート202および装飾体201をガイドレール220に沿って移動させるようにしている。
ガイドレール220は、水平方向に、直線状に伸びる水平路221(図3参照)と、進行方向を切り替える切替路222と、徐々に緩やかな下り傾斜となる傾斜路223と、からなる。傾斜路223は、切替路222側に設けられる勾配が急な急斜路223aと、進出位置側に設けられる勾配が緩やかな緩斜路223bとからなる。
本実施の形態では、第1可動役物131は、ガイドレール220に沿って移動するものであり、すなわち、遊技者から見て、画像表示部104の右上側から左下側にかけて移動するものである。また、装飾体201は、正面から見て(図1参照)装飾体201の右側部分に重心Jが位置しているため、装飾体201は、退避位置において、たとえば直立した状態を保持しようとする。直立した状態とは、楕円状の装飾体201の長軸が鉛直方向を向く状態であり、具体的には、後述する図6の(b)および(c)の地点の状態である。
ここで、図2−2および図2−3を用いて、ストッパ150について説明する。図2−2は、ストッパの配置を示す説明図である。図2−3は、ストッパの構成を示す説明図である。装飾部材134(図1参照)の背面には、第3可動役物133が配置されている。第3可動役物133は、遊技盤101に固設される基部251と、基部251上に移動可能に設けられる複数の装飾体133aとからなる。複数の装飾体133aは、基部251に対して上下方向に移動可能になっている。また、基部251には、ストッパ150が設けられている。
図2−3に示すようにストッパ150は、樹脂やゴムなどから組成される緩衝部材150aと、緩衝部材150aに接合する支持部150bとからなる。支持部150bは、基部251にビス留めされている。図2−2に示すように、ストッパ150は、第1可動役物131の装飾体201に当接可能に設けられている。具体的には、ストッパ150は、装飾体201が最も退避した位置において、装飾体201に当接して、装飾体201をわずかに傾けた状態で位置決めする。
つぎに、図3に示す、移動機構200について説明する。移動機構200は、駆動モータ211の駆動回転により、ガイドレール220に沿って移動する機構である。駆動モータ211は、複数のギアからなるギア機構240を動作させる。ギア機構240は、後述する第1ギア機構301および第2ギア機構401(図4参照)である。
駆動モータ211は、取付カバー211aを介して、複数のギアからなる第1ギア機構301に連結されている。第1ギア機構301は、駆動ギア301aと、従動ギア301b,301cと、ラックギア301dとからなる。取付カバー211aは、ラック基部302に取り付けられる。ラック基部302には、他の部位に比べて表面が窪んだラック溝303が設けられている。
このラック溝303には、第1ギア機構301を構成するラックギア301dが移動可能に嵌め込まれる。ラックギア301dは、ラックギア301dの側面下方に、ローラ支持板313と、ローラ支持板313に取り付けられる下側ローラ314とを設けている。下側ローラ314は、ラック基部302に取り付けられるレール322上を転動する。
また、ラックギア301dの側面部の上方には、上側摺動片312が取り付けられる。上側摺動片312は、ラック基部302に取り付けられる挟持板321と、ラック基部302との間に摺動自在に配置される。ラック基部302の端部には、発光部と受光部とを有するフォトセンサ330が設けられている。上側摺動片312の一端には遮蔽板331が設けられ、フォトセンサ330によってラックギア301dの基準位置(原点)が検出されるようになっている。具体的には、基準位置では、遮蔽板331がフォトセンサ330の発光部と受光部との間に位置し、発光部からの発光を遮蔽するようになっている。
また、ラック基部302には、ガイドレール220が固設される。ガイドレール220は、上述したように、退避位置側に配置される水平路221と、進行方向を切り替える切替路222と、進出位置側に配置されて急な傾斜から徐々に緩やかな傾斜となる傾斜路223(急斜路223aおよび緩斜路223b)と、からなる。ガイドレール220には、図3において不図示の支持プレート202(図2参照)が摺動自在に取り付けられる。
このような移動機構200により、ガイドレール220に沿って装飾体201(図2参照)を移動させることができるようになっている。移動機構200は、ガイドレール220に沿って装飾体201(図2参照)を移動させるための部材であり、詳細には上述した、支持プレート202と、第1ギア機構301と、ラック基部302と、ラック溝303と、上側摺動片312と、ローラ支持板313と、レール322と、挟持板321と、下側ローラ314と、を有する。
つぎに、装飾体201を下方へ移動させる第1動作機構300について説明する。ラックギア301dの側面には、装飾体201を下方へ移動させるためのガイド部材340が取り付けられる。ガイド部材340には、第2ギア機構401を構成するラック歯401aが形成されている。
図4に示すように、第2ギア機構401は、ラック歯401aと、上部ギア401bと、中間ギア401cと、下部ギア401dとからなる。ラック歯401aには、上部ギア401bが歯合連結されている。上部ギア401bには中間ギア401cが歯合連結されている。さらに、中間ギア401cには下部ギア401dが歯合連結されている。
ギア401b〜401dは、回転することによってラック歯401aに沿って上下移動するようになっている。なお、中間ギア401cと下部ギア401dとが歯合連結している面は、上部ギア401bとラック歯401aとが歯合連結する面とずれており、すなわち、中間ギア401cと下部ギア401dとは、ラック歯401aに干渉しないようになっている。
詳細には、中間ギア401cの背面側には、上部ギア401bに歯合連結するとともに中間ギア401cと同軸上に設けられた不図示のギアが設けられている。このギアは、上部ギア401bよりも小径であり、ラック歯401aに干渉することなく、上部ギア401bの回転力を中間ギア401cに伝達する。
ガイド部材340は、支持プレート202と挟持板402とによって挟まれている。支持プレート202および挟持板402は、第2ギア機構401の回転にともなってガイド部材340に対して変位するようになっている。このような第1動作機構300の構成により、上部ギア401bの回転にともなって、支持プレート202上に設けられる装飾体201を下方へ移動させることができるようになっている。第1動作機構300は、詳細には、支持プレート202と、ガイド部材340と、第2ギア機構401と、挟持板402と、からなる。
つぎに、装飾体201を回転させる第2動作機構400について説明する。第2動作機構400において、第2ギア機構401は、下部に配置されている下部ギア401dが支持プレート202を介して回転支持部材412に連結している。回転支持部材412は、下部ギア401dと同軸上に設けられており、下部ギア401dの回転にともなって回転するようになっている。回転支持部材412は、装飾体201に接続されている。
装飾体201は、LED基板413と、LED素子が発した光を拡散させる拡散板414と、正面部415とを有している。回転支持部材412が回転すると、この回転にともなって、LED基板413と、拡散板414と、正面部415とが回転するようになっている。このような第2動作機構400の構成により、下部ギア401dの回転にともなって装飾体201を回転させることができるようになっている。第2動作機構400の構成は、詳細には、ガイド部材340と、第2ギア機構401と、回転支持部材412とからなる。
(第1可動役物の動作)
つぎに、図5−1および図5−2を用いて、第1可動役物131の動作について説明する。図5−1は、第1可動役物の動作を示す説明図(その1)である。図5−2は、第1可動役物の動作を示す説明図(その2)である。まず、初期位置である退避位置では、図5−1(a)に示す状態にある。
駆動モータ211が駆動回転すると、移動機構200(ラックギア301d)が図中左方向に移動を開始する。ラックギア301dが左方向に移動すると、支持プレート202は、ガイドレール220(水平路221)に沿って移動し、すなわち、水平成分のみを有して移動する。さらに、ラックギア301dが左方向に移動し、支持プレート202は、切替路222に到達し、すなわち、水平方向の成分および下方向の成分をもって移動する。
図5−1(b)および図5−2(c)に示すように、支持プレート202が下方向の成分をもって移動すると、支持プレート202に連結される第2ギア機構401は回転してラック歯401aに沿って下方へ移動する。また、第2ギア機構401の回転および下方への移動にともなって、第2ギア機構401に連結される回転支持部材412や装飾体201も回転しながら下方へ移動する。装飾体201は、たとえば右回りに回転しながら、下方へ移動する。
つまり、切替路222では、第1可動役物131の進行方向の切り替えや、第1動作機構300および第2動作機構400の動作の開始などにより、水平路221に比べて大きな駆動力が必要となる。また、切替路222を通過して、急斜路223aに進入すると、第1可動役物131は駆動モータ211の駆動力によらず、急傾斜において働く重力(自重)よって移動する。このとき、装飾体201の重心Jが下方に移動することによる回転力も加わって移動する。
そして、図5−2(c)に示すように緩斜路223bに進入すると、急斜路223aに比べて重力の働き(自重による加速)が弱くなり、また、装飾体201の重心Jが下方に移動することにより、駆動モータ211の駆動力によって移動する。さらに、図5−2(d)に示すように、第1第1可動役物131がさらに進出移動し、最も進出した進出位置に到達すると、ラックギア301dの左方向への移動、支持プレート202の下方への移動および回転支持部材412の回転が終了する。
進出位置において所定時間経過すると、駆動モータ211を逆転させることにより、退避位置に戻る。退避時には、進出時の動作とは逆の動作をおこなって、具体的には、図5−2(d)→図5−2(c)→図5−1(b)→図5−1(a)の動作をおこなって、第1可動役物131は退避位置に戻る。このとき装飾体201は、左回りに回転しながら退避位置に戻る。図5−1(a)の退避位置に戻す際には、装飾体201をストッパ150に当接させることにより、最も退避した位置からわずかに進出側に位置する退避位置で装飾体201が停止することとなる。
このように、本実施の形態では、ガイドレール220に沿って移動する移動機構200と、移動機構200の下方の成分を有する移動では移動機構200に対して下方へ移動する第1動作機構300と、第1動作機構300の下方への移動にともなって第1動作機構300に対して回転する第2動作機構400とを有している。
(第1可動役物の退避時における動作の詳細)
つぎに、図6を用いて、第1可動役物131の退避時における動作の詳細について説明する。図6は、第1可動役物の退避時における動作の詳細を示す説明図である。図6に示すように、第1可動役物131(装飾体201)は、ガイドレール220に沿って退避する。第1可動役物131が傾斜路223を退避側方向に移動する際には、第2動作機構400の動作により装飾体201は左回りに回転する(図中(a)の地点)。
そして、第1可動役物131が水平路221に到達すると、第2動作機構400が動作しなくなるため、装飾体201は回転せずに直立した状態で退避側方向に移動する(図中
(b)および(c)の地点)。そして、最も退避した退避位置に到達すると、装飾体201にストッパ150が当接することにより、装飾体201をさらに左方向に回転させた状態で停止する(図中(d)の地点)。
(ギア機構の歯合状態)
つぎに、図7−1および図7−2を用いて、ギア機構240(第1ギア機構301および第2ギア機構401)の歯合状態について説明する。図7−1は、第1可動役物の動作時におけるギア機構の歯合状態を示す説明図である。図7−2は、退避位置におけるギア機構の歯合状態を示す説明図である。なお、図7−1および図7−2においては、説明の便宜上3つのギア(駆動ギア701、中間ギア702、役物ギア703)を模式的に示して説明するが、実際には、図3や図4に示したように、多数のギアによって構成されている。
具体的には、駆動ギア701は、駆動ギア301aに相当する。また、役物ギア703は、最終的に装飾体201に接続するラックギア301dおよび下部ギア401dに相当する。中間ギア702は、駆動ギア301aと、ラックギア301dや下部ギア401dとの間に介在する、従動ギア301b,301c、ラック歯401a、上部ギア401bおよび中間ギア401cである。
一般に、ギア類には、ギア同士が噛み込んで動かなくなることを防止するという観点から、適度な遊びが必要であり、各ギア701〜703にはそれぞれ、遊びが設けられている。図7においては、この遊びを間隙αとして、簡略化している。この間隙αにより、ギアの歯合状態が切り替わることになる。
図7−1において、(a)は、第1可動役物131を進出させる際の状態を示しており、駆動ギア301aに相当する駆動ギア701がたとえば右回りに回転しており、駆動ギア701の回転力が中間ギア702および役物ギア703に伝達している状態を示している。(a)に示す状態は、駆動ギア701が中間ギア702および役物ギア703を進出位置側に移動させる方向に噛み合った状態である。この状態を進出側歯合という。このような回転により、第1可動役物131(装飾体201)は、進出時の回転方向(右回り)に回転する。
一方、(b)は、第1可動役物131を退避させる際の状態を示しており、駆動ギア701が左回りに回転しており、駆動ギア701の回転力が中間ギア702および役物ギア703に伝達している状態を示している。(b)に示す状態は、駆動ギア701が中間ギア702および役物ギア703を退避位置側に移動させる方向に噛み合った状態であり、退避側歯合という。このような回転により、第1可動役物131(装飾体201)は、退避時の回転方向(左回り)に回転する。この退避側歯合の場合と、(a)に示した進出側歯合の場合とでは、間隙αの生じる位置が異なっている。
図7−2の(c)は、第1可動役物131を退避方向に移動させる際に、ストッパ150に第1可動役物131を当接させた際の状態を示している。第1可動役物131がストッパ150に当接する箇所で、駆動ギア701を停止させたとすると、駆動ギア701が停止する一方、ストッパ150によって第1可動役物131が、さらに退避時の回転方向(左回り)に回転する。これにともなって、役物ギア703も左回りに回転する。
そして、役物ギア703が中間ギア702を逆転させることにより、間隙αの生じる位置が図7−1の(a)と同じ状態(進出側歯合)となる。つまり、ストッパ150が装飾体201に当接して、装飾体201を退避時の回転方向(左回り)に回転させることにより、退避位置では、第1可動役物131は進出側歯合の状態で待機することとなる。これにより、退避位置から第1可動役物131を進出移動させる際に、進出側歯合の状態から進出させることができるため、第1可動役物131を俊敏に動作させることができるようになっている。
(ぱちんこ遊技機の内部構成)
つぎに、本実施の形態にかかるぱちんこ遊技機100の内部構成について説明する。図8は、本実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の内部構成を示すブロック図である。図8に示すように、ぱちんこ遊技機100の制御部800は、ぱちんこ遊技機100における遊技の進行を制御する主制御部801と、ぱちんこ遊技機100がおこなう演出の演出内容を制御する演出制御部802と、ぱちんこ遊技機100がおこなう賞球の払い出しを制御する賞球制御部803とを備えている。以下にそれぞれの制御部について詳細に説明する。
(1.主制御部)
主制御部801は、CPU(Central Processing Unit)811と、ROM(Read Only Memory)812と、RAM(Random Access Memory)813と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。
CPU811は、ぱちんこ遊技機100の遊技の進行に関する各種プログラムを実行する。ROM812には、CPU811が上記の処理を実行するために必要となる各種プログラムや当該プログラム実行時に用いる各種テーブルなどが記憶されている。RAM813は、CPU811のワークエリアとして機能する。なお、CPU811が上記のプログラムを実行することによりRAM813に設定されたデータは、所定のタイミングで主制御部801に接続された各構成に対して送信される。
すなわち、主制御部801は、CPU811がRAM813をワークエリアとして使用しながら、ROM812に記憶された各種プログラムを実行することによって、ぱちんこ遊技機100の遊技の進行を制御するように機能する。たとえば、主制御部801は、主制御基板(公知の技術のため詳細な説明は省略する)によって実現される。
主制御部801には、遊技球を検出する検出手段として機能する各種スイッチ(SW)、大入賞口109などの電動役物を開閉動作させるためのソレノイド、上記の第1特別図柄表示部112a、第2特別図柄表示部112b、普通図柄表示部113、保留球数表示部114などが接続される。
具体的に、上記の各種SWとしては、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW821と、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW822と、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW823と、大入賞口109へ入賞した遊技球を検出する大入賞口SW824と、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW825とが主制御部801に接続される。
それぞれのSW(821〜825)による検出結果は主制御部801へ入力される。これらのSWには、近接スイッチなどを用いることができる。なお、普通入賞口SW825は、普通入賞口110の配置位置別に複数個設けてもよい。
また、上記のソレノイドとしては、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド831と、大入賞口109を開閉動作させる大入賞口ソレノイド832とが主制御部801に接続される。主制御部801は、それぞれのソレノイド(831,832)に対する駆動を制御する。たとえば、主制御部801は、普通図柄抽選の抽選結果に基づいて電動チューリップソレノイド831の駆動を、大当たり抽選の抽選結果に基づいて大入賞口ソレノイド832の駆動を、それぞれ制御する。
また、主制御部801は、大当たり抽選(第1大当たり抽選、第2大当たり抽選)、普通図柄抽選の抽選結果に基づいて、第1特別図柄表示部112a、第2特別図柄表示部112b、普通図柄表示部113の表示内容を制御する。たとえば、主制御部801は、第1大当たり抽選をおこなうと第1特別図柄表示部112aの第1特別図柄を変動表示させる。そして、所定期間経過後に、第1大当たり抽選の抽選結果を示す図柄にて第1特別図柄を停止表示させる。
同様に、主制御部801は、第2大当たり抽選をおこなうと第2特別図柄表示部112bの第2特別図柄を、普通図柄抽選をおこなうと普通図柄表示部113の普通図柄を、変動/停止表示させる。
さらに、主制御部801は、演出制御部802および賞球制御部803にも接続され、それぞれに対して各種コマンドを送信する。たとえば、主制御部801は、大当たり抽選をおこなうと、演出制御部802に対して変動開始コマンドを送信する。ここで、変動開始コマンドには、大当たり抽選の抽選結果(停止表示させる特別図柄の種類)、現在の遊技状態、大当たり抽選の抽選結果を示すまでに特別図柄を変動表示させる時間(以下「変動時間」という)などを示す情報が含まれている。
また、主制御部801は、各入賞口(始動口105,106、大入賞口109、普通入賞口110)へ入賞した遊技球を検出すると、賞球制御部803に対して賞球コマンドを送信する。ここで、賞球コマンドには、払い出させる賞球の個数などを示す情報が含まれている。
(2.演出制御部)
演出制御部802は、演出統括部802aと、画像・音声制御部802bと、ランプ制御部802cとによって構成され、ぱちんこ遊技機100がおこなう演出の演出内容を制御する機能を有する。ここで、演出統括部802aは、主制御部801から受信したコマンド(たとえば変動開始コマンド)に基づいて演出制御部802全体を統括する機能を有している。画像・音声制御部802bは、演出統括部802aからの指示に基づき、画像および音声の制御をおこなう機能を有している。ランプ制御部802cは、遊技盤101および枠部材115などに設けられたランプの点灯を制御する機能を有している。
(2−1.演出統括部)
まず、演出統括部802aの構成について説明する。演出統括部802aは、CPU841と、ROM842と、RAM843と、リアルタイムクロック(以下「RTC」という)844と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。
CPU841は、ぱちんこ遊技機100において演出をおこなう演出制御部802全体を統括するための各種プログラムを実行する。ROM842には、CPU841が上記の処理を実行するために必要となるプログラムなどが記憶されている。RAM843は、CPU841のワークエリアとして機能する。CPU841がプログラムを実行することによりRAM843にセットされたデータは、所定のタイミングで画像・音声制御部802bおよびランプ制御部802cに対して送信される。
すなわち、演出統括部802aは、CPU841がRAM843をワークエリアとして使用しながら、ROM842に記憶されたプログラムを実行することによって、演出制御部802全体を統括するように機能する。たとえば、演出統括部802aは、変動開始コマンドに基づいて、特別図柄の変動表示に合わせて実行する演出を決定し、画像・音声制御部802b、ランプ制御部802cに所定の処理を実行するように指示出力して、演出制御部802全体を統括する。
RTC844は、ぱちんこ遊技機100の電源が遮断されてもバックアップ電源(不図示)により計時動作を継続する。なお、RTC844は、演出統括部802aなど演出制御部802内に配置する例に限らず、主制御部801内に配置してもよい。また、演出統括部802aには演出ボタン119などが接続されている。演出ボタン119は、操作されたボタンやキーに対応する信号を演出統括部802aへ入力する。
(2−2.画像・音声制御部)
つぎに、画像・音声制御部802bの構成について説明する。画像・音声制御部802bは、CPU851と、ROM852と、RAM853と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。
CPU851は、画像表示部104の表示制御に関する処理や、スピーカ121からの音声出力に関する処理をおこなうためのプログラムを実行する。また、CPU851は、有効期間を設定するためのプログラムを実行する。ROM852には、上記の処理をおこなうためのプログラム、当該処理に必要となる背景画像・装飾図柄画像・キャラクタ画像などの画像データなどの演出用データが記憶されている。
RAM853は、CPU851のワークエリアとして機能するとともに、画像表示部104に表示させる画像の表示データやスピーカ121から出力させる音声データが一時的に格納される。たとえば、RAM853には、画像表示部104に表示させる画像をあらわす画像データが一時的に格納されるVRAM(Video RAM)などが含まれる。
すなわち、画像・音声制御部802bは、CPU851がRAM853をワークエリアとして使用しながら、ROM852に記憶されたプログラムを実行することによって、演出統括部802aからの指示に基づき、画像表示部104に表示させる画像や、スピーカ121から出力させる音声の制御をおこなうように機能する。
たとえば、CPU851は、演出統括部802aから指示された指示内容に基づいて、画像表示部104に表示する表示内容を制御する表示制御処理(不図示)、スピーカ121から出力される音声内容を制御する音声制御処理(不図示)などを実行する。このときには、CPU851は、処理に必要な画像データおよび音声データをROM852から読み出してRAM853に書き込む。
RAM853に書き込まれた背景画像や装飾図柄などの画像データは、画像・音声制御部802bに接続された画像表示部104に対して出力され、画像表示部104の表示画面上において重畳表示される。具体的には、画像を階層構造に重ねたレイヤを設定することにより、装飾図柄を背景画像よりも手前に見えるように表示させる。たとえば、下層のレイヤには背景画像を設定し、その上の階層に装飾図柄を設定したりすることにより、装飾図柄を、背景画像よりも手前に見えるように表示させる。レイヤの設定は、変動開始時や、変動中の所定のレイヤ設定タイミング時におこなわれる。
また、RAM853に書き込まれた音声データは、画像・音声制御部802bに接続されたスピーカ121に対して出力され、音声データに基づく音声がスピーカ121から出力される。
(2−3.ランプ制御部)
つぎに、ランプ制御部802cの構成について説明する。ランプ制御部802cは、CPU861と、ROM862と、RAM863と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU861は、演出ライト部116や盤ランプ122などのランプの点灯を制御したり、第1可動役物131や第3可動役物133の駆動を制御したりするための処理を実行する。
ROM862には、上記の処理を実行するために必要となる各種プログラム、当該処理に必要となるデータや、第1可動役物131や第3可動役物133を動作させるための駆動データなどが記憶されている。RAM863は、CPU861のワークエリアとして機能する。ランプ制御部802cは、演出ライト部(枠ランプ)116、第1可動役物131、第2可動役物132およびや第3可動役物133が有するランプ、盤ランプ122などに接続され、各種ランプの点灯を制御する。このほか、第1可動役物131,132の動作を制御する。
本実施の形態では、演出制御部802は、演出統括部802aと画像・音声制御部802bとランプ制御部802cとがそれぞれ異なる基板機能として設けられるが、これらは同じプリント基板上に組み込んで構成してもよい。ただし、同じプリント基板上に組み込まれた場合であってもそれぞれの機能は独立しているものとする。
(3.賞球制御部)
つぎに、賞球制御部803の構成について説明する。賞球制御部803は、CPU881と、ROM882と、RAM883と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU881は、払い出す賞球を制御する賞球制御処理を実行する。ROM882には、当該処理に必要となるプログラムなどが記憶されている。RAM883は、CPU881のワークエリアとして機能する。
また、賞球制御部803は、払出部(払出駆動モータ)891と、発射部892と、定位置検出SW893と、払出球検出SW894と、球有り検出SW895と、満タン検出SW896と接続される。
賞球制御部803は、払出部891に対して入賞時の賞球数を払い出す制御をおこなう。払出部891は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータからなる。具体的には、賞球制御部803は、払出部891に対して各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御をおこなう。
また、賞球制御部803は、発射部892に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部892は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部803は、発射部892のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を送り出す。
また、この賞球制御部803には、払い出す遊技球の状態を検出する各所の検出部が接続され、賞球のための払い出し状態を検出する。これらの検出部としては、定位置検出SW893、払出球検出SW894、球有り検出SW895、満タン検出SW896などがある。たとえば、賞球制御部803は、賞球制御基板によってその機能を実現する。
上記構成の主制御部801と、演出制御部802と、賞球制御部803は、それぞれ異なるプリント基板(主制御基板、演出制御基板、賞球制御基板)に設けられる。これに限らず、たとえば、賞球制御部803は、主制御部801と同一のプリント基板上に設けることもできる。
また、主制御部801には、盤用外部情報端子基板897が接続されており、主制御部801が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。賞球制御部803についても、枠用外部情報端子基板898が接続されており、賞球制御部803が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。
(進出時における駆動モータに対する制御)
つぎに、図9−1を用いて、第1可動役物131の進出時における駆動モータ211に対する制御について説明する。図9−1は、第1可動役物の進出時における駆動モータに対する制御を示す説明図である。図9−1の説明図910は、第1可動役物131の各変位におけるモータ回転速度(pps)を示したものである。
ここで、トルクとモータ回転速度とは、所定の相関関係を有するものであり、具体的には反比例するものである。図9−1では、説明の便宜上、横軸の変位に対応させてガイドレール220を模式的に記載している。なお、図9−1に示すガイドレール220は、ぱちんこ遊技機100の背面側から見た状態を示している。
本実施の形態では、説明図910に示すように、移動機構200により第1可動役物131を進出させる場合、直線状の水平路221を移動させるため、進出動作直後から、駆動モータ211をある程度の回転速度で回転させる。移動機構200により第1可動役物131が変位していくと、第1可動役物131は切替路222に到達する。
切替路222では、切替路222よりも手前の水平路221や後方の傾斜路223とは異なり、進出する方向への移動を妨げる力が作用する。具体的には、第1可動役物131が切替路222の上側摺動壁222aに当接して、上側摺動壁222aを押圧することによって余計な力がかかる。また、切替路222では、第1動作機構300および第2動作機構400によって第1可動役物131を動作させるための力もかかり始める。
具体的には、切替路222では、第1動作機構300が動作することにより第1可動役物131の鉛直方向への移動が開始される点でもある。また、鉛直方向への移動が開始されると、図5−1(b)および図5−2(a)に示したように、第2動作機構400の動作(第2ギア機構401の回転動作)にともになって、第2ギア機構401に連結される装飾体201が回転する。
つまり、切替路222では、第1可動役物131の移動による上側摺動壁222aを押圧する力のみならず、第2動作機構400によって装飾体201が回転しながら、第1動作機構300によって装飾体201が下方へ移動することによる力も必要になる。このように、切替路222では、水平路221における移動に比べて余計な力がかかる。
そこで、本実施の形態では、切替路222では、緩和曲線である正弦曲線に基づいて駆動モータ211の回転速度を増減させている。具体的には、この回転速度は、水平路221における移動速度(回転力)に基づく回転速度とし、すなわち、滑らかな動作を保てる程度の回転速度に落として、大きなトルクを得るようにしている。つまり、第1可動役物131の進出方向への移動を妨げる力が作用する切替路222において、緩和曲線に基づく駆動モータ211の回転速度とすることにより、第1可動役物131の滑らかな加速および減速を可能にしている。
なお、トルクをグラフとしてあらわすと、図9−1のグラフを、横軸を対称軸にして反転させたグラフとなり、具体的には、切替路222では上側に凸になるグラフとなる。本実施の形態においては、緩和曲線として正弦曲線に基づく回転速度の増減としているが、正弦曲線に限らず、たとえば、曲線が進むにつれてカーブの半径が徐々に小さくなるクロソイド曲線に基づく回転速度の増減としてもよい。
説明図910に示す曲線は、切替路222以外の箇所についても、領域Rの間は正弦曲線を用いて回転速度を増減させており、つまり、増加度合いおよび減少度合いは正弦曲線に近似するカーブとなっている。なお、切替路222では回転速度を落としているものの、この回転速度は、第1可動役物131が高速に動作しているため、遊技者が減速を視認できるほどの速度ではない。
切替路222を過ぎて急斜路223aに入ると、移動機構200の移動による上側摺動壁222aを押圧する力はかからなくなる。また、急傾斜となっているため、移動機構200に対して、重力(自重)による進出方向への推進力が働くこととなる。また、装飾体201の重心Jが下方に移動することによる回転力も推進力として働く。つまり、急斜路223aでは、駆動モータ211の駆動力によらず、第1可動役物131が高速に動作することとなる。
そのため、いわゆるバックラッシュが生じるおそれがある。ここでいうバックラッシュとは、第1可動役物131が駆動モータ211よりも速く動作することにより、各ギア(ギア機構240)間の力の伝達方向が変わって各ギアが逆転したりすることである。本実施の形態においては、急斜路223aでは、第1可動役物131の高速移動に合わせて、高速に駆動モータ211を回転させることにより、バックラッシュを抑止するようにしている。
(進出時における駆動データの一例)
つぎに、図9−2を用いて、第1可動役物131の進出時に用いられる駆動モータ211の駆動データの一例について説明する。図9−2は、第1可動役物の進出時に用いられる駆動データの一例を示す説明図である。図9−2に示す駆動データ920は、ステップ数(変位)と回転速度(パルス)との関係を示している。具体的に説明すると、たとえば、最初の50ステップは700ppsで回転し、つぎの4ステップは670ppsで回転し、さらにつぎの4ステップは671ppsで回転するようになっている。
駆動データ920は、ランプ制御部802cのROM862に記憶されている。符号xに示す間の駆動データは、水平路221のデータを示しており、ステップ数の増加にともなって、回転速度を急速に上げるようにしている。符号yに示す間の駆動データは、図9−1の切替路222のデータを示している。すなわち、回転速度を落とし、大きなトルクを得るようにしている。
切替路222では、第1可動役物131(装飾体201)が回転しながら下方へ移動を開始するための力も必要になっており、符号yに示す間の駆動データは、このような力や切替路222に至る直前の水平路221における回転速度を考慮したものとしている。なお、回転速度を落としているものの、この減速は、第1可動役物131が高速に動作しているため、遊技者が減速を視認できるほどの速度ではない。つまり、第1可動役物131が切替路222を通過できる程度の回転力を有した回転速度を保持しながら、水平路221から切替路222に至る際の第1可動役物131の移動速度の低下を極力抑え、滑らかな動作を可能にしている。
また、符号zに示す間の駆動データは、傾斜路223のデータを示している。符号z1は、急斜路223aのデータを示している。急斜路223aでは、第1可動役物131に推進力(重力および回転力)が作用するため、この推進力を考慮し、他の経路221,222,223bに比べてより高速に加速する値となっている。符号z2は、緩斜路223bのデータを示している。急斜路223aを通過した後の緩斜路223bでは、一定の回転速度(2600pps)となるまで、符号xに示す間の駆動データと同様に、ステップ数の増加にともなって、回転速度を上げるようにしている。
このような駆動データ920により、水平路221や傾斜路223では速い加速としながら、切替路222では駆動モータ211の回転速度を落として、切替路222を通過する際の動作を滑らかにしている。また、急斜路223aにおける装飾体201の高加速を考慮した駆動モータ211の回転速度としている。つまり、複雑な動作を高速におこなうようにしている。したがって、バックラッシュを防止しながら、第1可動役物131を俊敏に動作させることができ、インパクトのある演出をおこなうことができるようになっている。
(第1可動役物131の機能的構成)
つぎに、図10を用いて、本実施の形態にかかる第1可動役物131の機能的構成について説明する。図10は、本実施の形態にかかる第1可動役物の機能的構成を示すブロック図である。図10において、第1可動役物131は、装飾体201と、ギア機構301,401(図7−1のギア機構240)と、駆動モータ211と、切替部1001とを有している。装飾体201は、演出用の役物である。第1ギア機構301および第2ギア機構401は、図7に示した駆動ギア701と役物ギア703とを具備した複数のギア701〜703からなる。また、ギア機構301,401は、複数のギア701〜703間に所定の間隙αを有する。
ギア機構301,401は、所定の間隙αにより、第1状態としての退避側歯合(図7−1(b)参照)と、第2状態としての進出側歯合(図7−1(a)参照)とを取り得る。退避側歯合は、装飾体201を退避位置に移動させる際に駆動ギア701が役物ギア703に対して一の方向から当接する歯合状態である。また、進出側歯合は、装飾体201を進出位置に移動させる際に駆動ギア701が役物ギア703に対して一の方向とは逆の方向から当接する歯合状態である。なお、所定の間隙αにより、駆動ギア701と役物ギア703とが相互に作用しない非作用状態も取り得ることが可能になっている。
駆動モータ211は、本発明の駆動手段に相当し、駆動ギア701を駆動回転させ、ギア機構301,401を介して装飾体201を所定の退避位置および進出位置の間で移動させる。切替部1001は、所定の間隙αによって生じる複数のギア701〜703の状態を切り替える。具体的には、切替部1001は、装飾体201の退避位置において、ギア機構301,401を退避側歯合から進出側歯合へ切り替える。切替部1001としては、たとえば、駆動モータ211を制御して、装飾体201の退避位置において駆動ギア701を進出方向にわずかに回転させることにより、ギア機構301,401を退避側歯合から進出側歯合へ切り替えるものとしてもよい。
本実施の形態において、切替部1001は、規制部1002を有している。規制部1002は、退避位置にて装飾体201に対して退避方向への移動を促すように作用する。規制部1002は、退避位置において、ギア機構301,401を退避側歯合から進出側歯合へ切り替える。規制部1002としては、たとえば、バネなどの付勢部材によって、装飾体201の退避位置において、さらに装飾体201を退避方向へ移動させるように引っ張るようなものでもよい。
特に、ギア機構301,401は、移動機構200(図3参照)または回転機構としての第2動作機構400(図4参照)に含まれる。具体的には、第1ギア機構301は、駆動モータ211の駆動回転により装飾体201を進出位置および退避位置の間で移動させる移動機構200に含まれる。また、第2ギア機構401は、移動機構200による移動にともなって当該移動機構200に対して装飾体201を移動方向に応じた回転方向に回転させる第2動作機構400(回転機構)に含まれる。
移動方向に応じた回転方向とは、進出方向の移動時と退避方向の移動時とで、回転方向が異なるということである。第2動作機構400は、移動機構200が移動するとこれに追従して動作するものであり、すなわち、駆動モータ211による一の駆動力を元に動作する。
装飾体201は、移動機構200および第2動作機構400により、移動時に、進出方向へ移動する際の進出回転方向(右回り)または退避方向へ移動する際の退避回転方向(左回り)に、回転するものである。本実施の形態において、規制部1002は、ストッパ150である。ストッパ150は、退避位置にて装飾体201に接触して、退避回転方向への回転を促すものであり、退避位置において、ギア機構301,401を退避側歯合から進出側歯合へ切り替える。
また、装飾体201は、正面から見て(図1参照)装飾体201の右側部分に重心J(図5−1参照)が位置しているため、ストッパ150がなければ、装飾体201は、退避位置において、たとえば直立した状態を保持しようとする。このような装飾体201に対しても、ストッパ150によって、退避位置において装飾体201を左方向に回転させることにより、ギア機構301,401を退避側歯合から進出側歯合へ切り替えることができる。
また、装飾体201が退避位置にある場合、大型の画像表示部104が装飾体201によって隠れることを極力抑えたいという観点から、装飾体201を画像表示部104からより退避させることが望まれ、本実施の形態では、装飾体201をわずかに左回りに回転させることにより、画像表示部104を見やすくさせている。
また、装飾体201が直立した状態よりもわずかに左回りに回転させた方が直立した状態よりも見栄えもよい。そのため、本実施の形態においては、退避位置において装飾体201を左回りに回転させている。すなわち、ストッパ150は、退避側歯合から進出側歯合へ切り替えるためのものだけではなく、演出上の見栄えも向上させるものである。
ここで、役物併用演出時に装飾体201が水平路221を進出方向へ移動する際には、ストッパ150が解除され、装飾体201の重心Jが正面から見て右側部分に位置していることにより、装飾体201が右回りに回転して進出側歯合にあった歯合状態が退避側歯合の状態に遷移するおそれがある。本実施の形態においては、図9−2の駆動データ920に示したように、水平路221において装飾体201を高速に移動させるため、退避側歯合の状態になる前に、装飾体201が切替路222に到達し、すなわち、進出側歯合の状態から装飾体201が回転を開始できるようになっている。
(1.主制御部がおこなう処理)
つぎに、上述した動作を実現するためにぱちんこ遊技機100がおこなう詳細な処理の一例について説明する。まず、ぱちんこ遊技機100の主制御部801がおこなう処理について説明する。なお、以下に説明する主制御部801の各処理は、たとえば、主制御部801のCPU811がROM812に記憶されたプログラムを実行することによりおこなう。
(メインタイマ割込処理)
図11は、メインタイマ割込処理の処理内容を示すフローチャートである。主制御部801は、電源の供給が開始されると、起動処理や電源遮断監視処理などを含んだメイン制御処理(不図示)の実行を開始する。主制御部801は、電源が供給されている間、このメイン制御処理を継続的に実行している。主制御部801は、このメイン制御処理に対して、メインタイマ割込処理を所定周期(たとえば4ms)で割り込み実行する。
図11に示すように、メインタイマ割込処理において、主制御部801は、まず、主制御部801がおこなう各種抽選に用いる乱数の更新をおこなう乱数更新処理を実行する(ステップS1101)。主制御部801は、この乱数更新処理において、当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数などの更新をおこなう。
つぎに、主制御部801は、各種スイッチにより検出をおこなうスイッチ処理を実行する(ステップS1102)。このスイッチ処理において、主制御部801は、始動口(第1始動口105、第2始動口106)に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ処理(図12参照)、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ処理(詳細な説明および図示は省略)、大入賞口109に入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ処理(詳細な説明および図示は省略)、普通入賞口110に入賞した遊技球を検出する普通入賞口スイッチ処理(詳細な説明および図示は省略)などをおこなう。
つづいて、主制御部801は、特別図柄および普通図柄に関する図柄処理を実行する(ステップS1103)。ここで、図柄処理は、特別図柄に関する特別図柄処理(図13参照)と、普通図柄に関する普通図柄処理(詳細な説明および図示は省略)とを含む。特別図柄処理で、主制御部801は、大当たり抽選をおこなって特別図柄の表示制御をおこなう。普通図柄処理で、主制御部801は、普通図柄抽選をおこなって普通図柄の表示制御をおこなう。
つづいて、主制御部801は、大入賞口109および電動チューリップ107の動作制御に関する電動役物制御処理を実行する(ステップS1104)。ここで、電動役物制御処理は、大入賞口109の動作を制御する大入賞口処理(詳細な説明および図示は省略)と、電動チューリップ107の動作を制御する電動チューリップ処理(詳細な説明および図示は省略)とを含む。大入賞口処理で、主制御部801は、大当たり抽選の抽選結果に基づき大入賞口109の動作制御をおこなう。電動チューリップ処理で、主制御部801は、普通図柄抽選の抽選結果に基づき電動チューリップ107の動作制御をおこなう。
つづいて、主制御部801は、賞球の払い出し制御に関する賞球処理を実行する(ステップS1105)。賞球処理において、主制御部801は、大入賞口109や普通入賞口110に遊技球が入賞した際に所定個数の賞球を払い出すように賞球制御部803に指示する賞球コマンドを主制御部801のRAM813に設定する。
つづいて、主制御部801は、ステップS1101〜S1105の各処理によりRAM813に設定されたコマンドを賞球制御部803や演出制御部802などに対して出力する出力処理を実行し(ステップS1106)、メインタイマ割込処理を終了する。メインタイマ割込処理を終了すると、主制御部801はメイン制御処理へ戻る。
(始動口スイッチ処理)
つぎに、図12を用いて、メインタイマ割込処理のスイッチ処理(図11のステップS1102参照)に含まれる始動口スイッチ処理について説明する。図12は、始動口スイッチ処理の処理内容を示すフローチャートである。始動口スイッチ処理において、主制御部801は、まず、第1始動口SW821がONになったかを判定する(ステップS1201)。第1始動口SW821がONになっていなければ(ステップS1201:No)、ステップS1206へ移行する。
第1始動口SW821がONになっていれば(ステップS1201:Yes)、主制御部801は、第1始動口105に入賞した遊技球に対して取得された第1特図保留情報数U1が4未満であるか(U1<4)を判定する(ステップS1202)。第1特図保留情報数U1が4未満でなければ(ステップS1202:No)、すなわち、第1特図保留情報数U1が4以上であればステップS1206へ移行する。
第1特図保留情報数U1が4未満であれば(ステップS1202:Yes)、主制御部801は、第1特図保留情報数U1に「1」を加算した値を、新たな第1特図保留情報数U1の値とする(ステップS1203)。そして、当たり乱数などの各種乱数を特図保留情報として取得し、これをRAM813に記憶する(ステップS1204)。
この後、記憶した特図保留情報に基づいて事前判定処理をおこなう(ステップS1205)。事前判定処理は、特別図柄の変動開始前に、事前に当たり判定や変動パターン判定などをおこなう処理である。事前判定処理をおこなうと、つづいて、主制御部801は、第2始動口SW822がONになったかを判定する(ステップS1206)。第2始動口SW822がONになっていなければ(ステップS1206:No)、そのまま始動口スイッチ処理を終了する。
第2始動口SW822がONになっていれば(ステップS1206:Yes)、主制御部801は、第2始動口106に入賞した遊技球に対して取得された第2特図保留情報数U2が4未満であるか(U2<4)を判定する(ステップS1207)。第2特図保留情報数U2が4未満でなければ(ステップS1207:No)、すなわち、第2特図保留情報数U2が4以上であれば、そのまま始動口スイッチ処理を終了する。
第2特図保留情報数U2が4未満であれば(ステップS1207:Yes)、主制御部801は、第2特図保留情報数U2に「1」を加算した値を、新たな第2特図保留情報数U2の値とする(ステップS1208)。そして、当たり乱数などの各種乱数を特図保留情報として取得し、これをRAM813に記憶する(ステップS1209)。この後、記憶した特図保留情報に基づいて事前判定処理をおこない(ステップS1210)、始動口スイッチ処理を終了する。
(特別図柄処理)
つぎに、図13を用いて、メインタイマ割込処理の図柄処理(図11のステップS1103参照)に含まれる特別図柄処理について説明する。図13は、特別図柄処理の処理内容を示すフローチャートである。特別図柄処理において、主制御部801は、大当たり遊技状態であることを示す大当たり遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS1301)。大当たり遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS1301:Yes)、つまり、大当たり遊技状態であれば、特別図柄処理を終了する。
大当たり遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS1301:No)、特別図柄が変動中であるかを判定する(ステップS1302)。特別図柄が変動中であれば(ステップS1302:Yes)、ステップS1311へ移行する。特別図柄を変動中でなければ(ステップS1302:No)、第2始動口106に入賞した遊技球に対して取得された第2特図保留情報数U2が1以上であるかを判定する(ステップS1303)。
第2特図保留情報数U2が1以上であれば(U2≧1)(ステップS1303:Yes)、第2特図保留情報数U2から「1」を減算した値を、新たな第2特図保留情報数U2の値とし(ステップS1304)、ステップS1307へ移行する。第2特図保留情報数U2が1以上でなければ(ステップS1303:No)、第1始動口105に入賞した遊技球に対して取得された第1特図保留情報数U1が1以上であるかを判定する(ステップS1305)。
第1特図保留情報数U1が1以上であれば(U1≧1)(ステップS1305:Yes)、第1特図保留情報数U1から「1」を減算した値を、新たな第1特図保留情報数U1の値とし(ステップS1306)、ステップS1307へ移行する。第1特図保留情報数U1が1以上でなければ(ステップS1305:No)、特別図柄処理を終了する。
つづいて、主制御部801は、大当たり抽選処理をおこなって大当たり抽選の抽選結果を導出する(ステップS1307)。さらに、特図変動パターン判定処理をおこなって特図変動パターン判定の判定結果を導出する(ステップS1308)。そして、ステップS1307およびステップS1308の処理結果に基づき、特別図柄表示部112に特別図柄の変動表示を開始させる(ステップS1309)。
ステップS1309で特別図柄を変動させる際に、ステップS1307で第2始動口106に入賞した遊技球に対する大当たり抽選をおこなっていれば第2特別図柄表示部112bの第2特別図柄を変動させる。ステップS1308で第1始動口105に入賞した遊技球に対する大当たり抽選をおこなっていれば第1特別図柄表示部112aの第1特別図柄を変動させる。
つづいて、主制御部801は、変動開始コマンドをRAM813に設定する(ステップS1310)。ここで、設定される変動開始コマンドは、たとえば、ステップS1307でおこなった大当たり抽選の抽選結果や、ステップS1308でおこなった特図変動パターン判定の判定結果を示す情報を含むコマンドである。主制御部801は、出力処理(図11のステップS1106)を実行する際に、この変動開始コマンドを演出統括部802aに出力する。
つづいて、主制御部801は、特別図柄の変動を開始してから変動時間により定められた期間が経過したかを判定する(ステップS1311)。ステップS1311では、変動開始時に判定された特図変動パターンにより定められた変動時間に相当する期間が経過したかを判定する。変動時間が経過していなければ(ステップS1311:No)、特別図柄処理を終了する。
変動時間が経過していれば(ステップS1311:Yes)、主制御部801は、変動開始時におこなった大当たり抽選の抽選結果を示すように特別図柄を停止させて(ステップS1312)、変動停止コマンドをRAM813に設定する(ステップS1313)。ここで、設定される変動停止コマンドは、たとえば、変動開始時におこなった大当たり抽選の抽選結果や、特図変動パターン判定の判定結果を示す情報を含むコマンドとすることができる。
主制御部801は、出力処理(図11のステップS1106)を実行する際に、この変動停止コマンドを演出統括部802aに出力する。そして、時短遊技状態の残余回数や高確率遊技状態の残余回数に基づいて遊技状態の変更をおこなう停止中処理を実行し(ステップS1314)、特別図柄処理を終了する。
(2.演出統括部がおこなう処理)
つぎに、演出制御部802がおこなう処理について詳細に説明する。まず、演出制御部802の演出統括部802aがおこなう処理から説明する。なお、以下に説明する演出統括部802aがおこなう各処理は、たとえば、演出統括部802aのCPU841がROM842に記憶されたプログラムを実行することによりおこなう。
(演出タイマ割込処理)
図14は、演出タイマ割込処理の処理内容を示すフローチャートである。演出統括部802aは、起動中継続的に演出メイン処理(不図示)をおこなっており、この演出メイン処理に対して、図14に示す演出タイマ割込処理を、所定の周期(たとえば4ms)で割り込み実行する。
演出タイマ割込処理において、演出統括部802aは、まず、コマンド受信処理(図15参照)をおこなう(ステップS1401)。コマンド受信処理をおこなった後、第1可動役物131の動作を制御する役物演出中処理(図17参照)をおこなう(ステップS1402)。つづいて、演出ボタン119やカーソルキー120により遊技者からの操作を受け付けた際に操作コマンドを設定する操作受付処理をおこなう(ステップS1403)。
この後、コマンド出力処理をおこなう(ステップS1404)。コマンド出力処理では、コマンド受信処理、操作受付処理または可動役物演出中処理などによりRAM843に設定されたコマンドを、ランプ制御部802cや画像・音声制御部802bに対して出力する処理をおこなう。
(コマンド受信処理)
つぎに、図15を用いて、図14のステップS1401に示したコマンド受信処理について説明する。図15は、コマンド受信処理の処理内容を示すフローチャートである。コマンド受信処理において、演出統括部802aは、主制御部801から変動開始コマンドを受信したかを判定する(ステップS1501)。変動開始コマンドは、主制御部801の特別図柄処理において設定されるコマンドである(図13のステップS1310参照)。変動開始コマンドを受信していなければ(ステップS1501:No)、ステップS1504へ移行する。
変動開始コマンドを受信していれば(ステップS1501:Yes)、演出統括部802aは、実行する演出の演出内容を決定する演出決定処理をおこなう(ステップS1502)。演出決定処理では、図16を用いて後述する変動演出パターン選択テーブルを用いて、演出の選択をおこなう。
そして、変動演出開始コマンドをRAM843に設定する(ステップS1503)。この後、主制御部801から変動停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS1504)。変動停止コマンドは、主制御部801の特別図柄処理において設定されるコマンドである(図13のステップS1313参照)。
変動停止コマンドを受信していなければ(ステップS1504:No)、そのままコマンド受信処理を終了する。変動停止コマンドを受信していれば(ステップS1504:Yes)、実行中の演出を終了させるとともに演出モードの設定などをおこなう演出終了処理をおこなう(ステップS1505)。そして、変動演出終了コマンドをRAM843に設定し(ステップS1506)、コマンド受信処理を終了する。
(変動演出パターン選択テーブルの一例)
つぎに、図16を用いて、図15のステップS1502に示した演出決定処理において用いられる変動演出パターン選択テーブルの一例について説明する。図16は、変動演出パターン選択テーブルの一例を示す説明図である。図16において、変動演出パターン選択テーブル1600は、特図変動パターンと変動演出パターンとを対応づけたものである。演出内容は、説明の便宜上記載したものである。コマンド出力タイミングは、画像・音声制御部802bおよびランプ制御部802cへ、演出の切り替えを指示するためのコマンドを出力するタイミングである。
特図変動パターンは、特別図柄処理における特図変動パターン判定処理(図13のステップS1308参照)において、選択された特別図柄の変動パターンである。ハズレの場合、特図変動パターン判定処理では特図変動パターンHp1〜Hp3のうち、いずれか一つが選択される。
また、大当たりの場合、特図変動パターン判定処理では特図変動パターンHp4,Hp5のうち、いずれか一方が選択される。たとえば、特図変動パターンHp1の場合、ノーマルハズレ演出である変動演出パターンEp1が選択される。変動演出パターンEp1の場合、この演出内容を示すコマンドは、変動開始タイミングであるタイミングt0にのみ出力される。
また、たとえば、特図変動パターンHp3または特図変動パターンHp4の場合、スーパーリーチ(図中「SP」と記載)1の演出(変動演出パターンEp3または変動演出パターンEp4)がおこなわれる。変動演出パターンEp4の場合は、スーパーリーチ1とともに第1可動役物131を用いた演出がおこなわれる。第1可動役物131を用いる演出は、いわゆる「決め役物」と称される大当たり確定を示す演出となっている。
変動演出パターンEp4の場合、この演出内容を示すコマンドは、変動開始タイミングであるタイミングt0で出力されるほか、第1可動役物131を動作させるタイミングであるタイミングt11や第1可動役物131を退避させるタイミングt12でも出力される。タイミングt11,t12において、画像・音声制御部802bおよびランプ制御部802cへコマンドを出力することにより、画像・音声制御部802bとランプ制御部802cとを同期させた演出をおこなうことが可能になる。
同様に、たとえば、特図変動パターンHp5の場合、スーパーリーチ2の第1可動役物131を用いた大当たり確定演出である変動演出パターンEp5が選択される。変動演出パターンEp5の場合、この演出内容を示すコマンドは、変動開始タイミングであるタイミングt0で出力されるほか、第1可動役物131を動作させるタイミングであるタイミングt21や第1可動役物131を退避させるタイミングt22でも出力される。
(役物演出中処理)
つぎに、図17を用いて、図14のステップS1402に示した役物演出中処理について説明する。図17は、役物演出中処理の処理内容を示すフローチャートである。役物演出中処理において、演出統括部802aは、第1可動役物131の動作タイミングとなったか否かを判定する(ステップS1701)。第1可動役物131の動作タイミングとは、具体的には、第1可動役物131を動作させるタイミングであり、図16のコマンド出力タイミングt11,t12,t21,t22である。
第1可動役物131の動作タイミングではない場合(ステップS1701:No)、そのまま役物演出中処理を終了する。第1可動役物131の動作タイミングである場合(ステップS1701:Yes)、第1可動役物131を動作させるための動作コマンドをRAM843に設定し(ステップS1702)、役物演出中処理を終了する。
(3.ランプ制御部がおこなう処理)
つぎに、ランプ制御部802cがおこなう処理について詳細に説明する。なお、以下に説明するランプ制御部802cがおこなう各処理は、たとえば、ランプ制御部802cのCPU861がROM862に記憶されたプログラムを実行することによりおこなう。
(ランプ制御処理)
図18は、ランプ制御処理の処理内容を示すフローチャートである。ランプ制御部802cは、演出統括部802aから変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1801)。変動演出開始コマンドは、演出統括部802aがおこなうコマンド受信処理において設定されるコマンドである(図15のステップS1503参照)。変動演出開始コマンドを受信しない場合(ステップS1801:No)、ステップS1804に移行する。
変動演出開始コマンドを受信した場合(ステップS1801:Yes)、変動演出開始コマンドを解析する(ステップS1802)。そして、盤ランプ122や、可動役物131〜133が有するランプなどを点灯させるための点灯データをRAM863に設定する(ステップS1803)。この後、演出統括部802aから動作コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1804)。動作コマンドは、演出統括部802aがおこなう役物演出中処理において設定されるコマンドである(図17のステップS1702参照)。
動作コマンドを受信しない場合(ステップS1804:No)、そのままランプ制御処理を終了する。動作コマンドを受信した場合(ステップS1804:Yes)、動作コマンドを解析する(ステップS1805)。そして、解析結果を用いて、動作させる第1可動役物131に対応する駆動データをRAM863に設定し(ステップS1806)、ランプ制御処理を終了する。
ここで、ステップS1805における動作コマンドの解析の結果、第1可動役物131を動作させる場合、ステップS1806では第1可動役物131を動作させるための駆動データを設定する。第1可動役物131を動作させるための駆動データは、具体的には、図9−2に示した駆動データ920である。
以上、説明したように、本実施の形態では、装飾体201の退避位置において、ギア機構301,401を退避側歯合から進出側歯合へ切り替えるようにしたので、進出動作開始時における装飾体201の俊敏な動作を可能にし、役物演出の演出効果を向上させることができる。
また、本実施の形態では、退避位置にて装飾体201に対して退避方向への移動を促すように作用する規制部1002を用いるようにしたので、特殊な制御を要することなく、機械的に、ギア機構301,401を退避側歯合から進出側歯合へ切り替えることができる。
さらに、本実施の形態では、退避位置にて装飾体201に接触して、退避回転方向への回転(左回転)を促すように作用するストッパ150を用いるようにした。したがって、極めて簡単に、退避位置において、ギア機構301,401を退避側歯合から進出側歯合へ切り替えることができる。
また、本実施の形態においては、図9−2の駆動データ920に示したように、水平路221において装飾体201を高速に移動させるため、ストッパ150が解除されてから進出側歯合の状態になる前に、装飾体201を切替路222に到達させ、第2動作機構400により装飾体201を回転させるようした。したがって、切替路222に到達するまでに重心Jの回転力によって退避側歯合の状態に遷移することを抑止しながら、インパクトのある演出をおこなうことができる。
また、本実施の形態では、退避位置においてストッパ150が装飾体201に当接して、装飾体201をわずかに左回りに回転させるようにしたので、ギア機構301,401を退避側歯合から進出側歯合へ切り替えることができるだけでなく、大型の画像表示部104が装飾体201によって隠れることを極力抑えることができる。したがって、画像表示部104をより見やすくさせることができるとともに、退避状態における装飾体201の見栄えも向上させることができる。
本実施の形態では、ぱちんこ遊技機100に本発明を適用したが、これに限らず、回動式遊技機など他の遊技機にも本発明を適用することができる。
100 ぱちんこ遊技機
131 第1可動役物(役物)
150 ストッパ(切替部、規制部)
200 移動機構
201 装飾体(役物)
211 駆動モータ(駆動手段)
220 ガイドレール
221 水平路
222 切替路
223 傾斜路
223a 急斜路
223b 緩斜路
240 ギア機構(ギア機構)
300 第1動作機構
301 第1ギア機構(ギア機構)
301a 駆動ギア(ギア機構)
301b 従動ギア(ギア機構)
301c ラックギア(ギア機構)
400 第2動作機構(回転機構)
401 第2ギア機構(ギア機構)
401a ラック歯(ギア機構)
401b 上部ギア(ギア機構)
401c 中間ギア(ギア機構)
401d 下部ギア(ギア機構)
701 駆動ギア(ギア機構)
702 中間ギア(ギア機構)
703 役物ギア(ギア機構)
801 主制御部
802 演出制御部
802a 演出統括部
802b 画像・音声制御部
802c ランプ制御部
841 CPU
842 ROM
843 RAM
861 CPU
862 ROM
863 RAM
1001 切替部(切替手段)
1002 規制部

Claims (1)

  1. 回転自在な演出用の役物と、
    所定の条件が成立した場合に前記役物を用いた役物演出を実行する演出実行手段と、
    駆動回転する駆動ギアと当該駆動ギアに連結するとともに前記役物に接続する役物ギアとを具備した複数のギアからなり、当該複数のギア間に所定の間隙を有するギア機構と、
    前記演出実行手段によって前記役物演出が実行されるときに前記駆動ギアを駆動回転させ、前記ギア機構を介して前記役物を所定の回転方向(以下「進出回転方向」という)に回転させながら退避位置から進出位置に移動させて前記役物を前記進出回転方向とは異なる退避回転方向に回転させながら前記進出位置から前記退避位置に戻すとともに、前記演出実行手段によって前記役物演出が実行されないときに前記役物を前記退避位置にて待機させる駆動手段と、
    を備え、
    前記ギア機構は、前記所定の間隙により、前記役物を退避位置に移動させる際に前記駆動ギアが前記役物ギアに対して一の方向から当接する第1状態、または前記役物を進出位置に移動させる際に前記駆動ギアが前記役物ギアに対して前記一の方向とは逆の方向から当接する第2状態、を取り得るものであり、
    前記役物の前記退避位置において、前記役物に対して、当接して前記退避回転方向への回転を促すことにより前記役物が進出する進出方向とは異なる退避方向に所定の力を作用させる規制部によって、前記ギア機構が前記第2状態で待機するように構成されていることを特徴とする遊技機。
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