以下に図面を参照して、遊技機の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(ぱちんこ遊技機の基本構成)
図1は、ぱちんこ遊技機の一例を示す図である。図1に示すぱちんこ遊技機100は、旧第1種に属するぱちんこ遊技機(いわゆる「デジパチ」)である。図1に示すように、ぱちんこ遊技機100は、遊技盤101を有する。遊技盤101の下部位置には、発射部116が配置されている。
発射部116の駆動によって発射された遊技球は、レール102に沿って上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、複数の釘が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に向けて落下する。また、遊技領域103において遊技球の落下途中となる位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や各種入賞口(始動口や大入賞口など)が配置されている。
遊技盤101のほぼ中央部分にはメイン液晶104が配置されている。また、メイン液晶104の両横には、それぞれサブ液晶114が配置されている。メイン液晶104およびサブ液晶114は、液晶表示器(LCD:Liquid Crystal Display)である。
サブ液晶114は、不図示の移動機構により、メイン液晶104の前面に移動し、退避することが可能である。図1に示す例では、サブ液晶114はメイン液晶104の前面から退避した位置にある。サブ液晶114は、所定の演出時に、メイン液晶104の前面に移動し、所定の画像を表示する。
メイン液晶104の下方には、第1始動口105と、第2始動口106とが配置されている。第1始動口105および第2始動口106は、図柄ゲームを開始させるための入賞口である。
第2始動口106の開口領域には、普通電動役物107が設けられている。普通電動役物107は、いわゆるベロと呼ばれるものであり、開状態と閉状態とをとる。普通電動役物107は、開状態において第2始動口106への入賞を促し、また、閉状態において第2始動口106への入賞を規制する。
普通電動役物107の開状態および閉状態の切替えは、普通電動役物107が備えるソレノイドによって行われる。なお、普通電動役物107は、ベロの態様に限らず、左右に開放するいわゆる電動チューリップでもよい。普通電動役物107は、普通図柄判定の判定結果に基づいて開放する。普通図柄判定の判定は、メイン液晶104の左側および右側に配置された各ゲート108のいずれかを遊技球が通過することによって行われる。
また、メイン液晶104の右下には上大入賞口109aが配置されている。上大入賞口109aの下方には、下大入賞口109bが配置されている。各大入賞口109a,109b(以下、適宜「大入賞口109」と記載)は、図柄ゲームによって当選した大当たりの種類に応じた開放態様で開放する。大入賞口109に遊技球が入賞すると、所定個数(例えば15個)の賞球が払い出される。
メイン液晶104の下方には普通入賞口110が配置されている。普通入賞口110に遊技球が入賞すると、所定個数(例えば10個)の賞球が払い出される。遊技領域103の最下部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
遊技盤101の左下部分には、遊技者に特別図柄などの遊技情報を明示する情報表示部112が設けられている。情報表示部112は、例えば、第1特別図柄や第2特別図柄を表示する。第1特別図柄は、遊技球が第1始動口105へ入賞することにより行われる図柄ゲーム中であることや、図柄ゲームの結果(大当たり判定結果)を表すものである。第2特別図柄は、遊技球が第2始動口106へ入賞することにより行われる図柄ゲーム中であることや、図柄ゲームの結果を表すものである。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材113が設けられている。枠部材113は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有している。また、枠部材113は、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
枠部材113において、遊技領域103の上側にはスピーカが組み込まれている。また、枠部材113において遊技領域103の上側部分には、演出ライト部(枠ランプ)115が設けられている。
枠部材113の下部位置には、発射部116が配置されている。発射部116は、操作ハンドル116aと、発射指示部材116bと、を有する。操作ハンドル116aには、遊技者が発射指示部材116bを直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。発射指示部材116bは、駆動して遊技球を発射させる。遊技者によって操作ハンドル116aが操作されると、操作された量(回転量)に応じて、発射指示部材116bが駆動して、遊技球を発射させることができる。
枠部材113において、遊技領域103の下側部分には、演出ボタン118および十字キー119が設けられている。演出ボタン118および十字キー119は、遊技者からの操作を受け付ける。
また、枠部材113において、遊技領域103の下側部分には、不図示の打球供給皿が設けられている。打球供給皿は、遊技球を収容するとともに、順次遊技球を発射部116へ送り出す。
また、遊技盤101上には、所定の演出時に動作する可動役物130(いわゆるギミック)が設けられている。可動役物130は、例えばベルの形状を有しており、不図示の移動機構により、所定の演出時に、ベルが図中の左右に揺動する。
(ぱちんこ遊技機の基本動作)
次に、本実施の形態のぱちんこ遊技機100の基本動作の一例について説明する。ぱちんこ遊技機100は、遊技球が第1始動口105または第2始動口106へ入賞すると、図柄ゲームを行う。ここで、図柄ゲームについて詳細に説明する。ぱちんこ遊技機100は、遊技球が第1始動口105または第2始動口106へ入賞すると、大当たり乱数を取得し、取得した大当たり乱数を用いて、大当たり判定を行う。遊技球が第1始動口105へ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は、大当たり判定を行って、第1特別図柄表示部112a(図2参照)に第1特別図柄を変動表示させる。変動表示の開始から所定期間経過すると、ぱちんこ遊技機100は、第1特別図柄表示部112aに大当たり判定の判定結果を示す図柄を停止表示させる。
遊技球が第2始動口106へ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は、大当たり判定を行って、第2特別図柄表示部112b(図2参照)に第2特別図柄を変動表示させる。変動表示の開始から所定期間経過すると、ぱちんこ遊技機100は、第2特別図柄表示部112bに大当たり判定の判定結果を示す図柄を停止表示させる。
ぱちんこ遊技機100は、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)を変動表示させると、それに同期させて、メイン液晶104上に3つの装飾図柄(例えば数字図柄や文字図柄)を変動表示させる。そして、ぱちんこ遊技機100は、特別図柄の停止表示に同期させて、装飾図柄を停止表示させる。例えば、ぱちんこ遊技機100は、大当たりを示す特別図柄を停止表示させる場合には、大当たりを示す組み合わせで装飾図柄を停止表示させる。
大当たりを示す組み合わせとは、関連性のある組み合わせであり、例えば、「7・7・7」などの同じ図柄の組み合わせや、「松・竹・梅」といった観念的に関係のある図柄の組み合わせである。大当たりを示す組み合わせで装飾図柄を停止表示させるときには、ぱちんこ遊技機100は、装飾図柄の停止表示に至るまでにリーチ演出などの遊技者に大当たりとなることを期待させる演出を行う。
リーチ演出は、例えば、複数の装飾図柄(第1装飾図柄、第2装飾図柄および第3装飾図柄)の一部(2つ)を同一または関連性のある図柄で停止表示させて、残りの一部(1つ)を、通常よりも長時間の変動表示とさせる特殊な演出である。大当たりの場合、ぱちんこ遊技機100は、リーチ演出において変動表示中の1つを停止表示中の2つと関連性のある装飾図柄で停止表示させる。
また、大当たり判定の結果がハズレである場合には、ぱちんこ遊技機100は、通常のハズレ変動(以下「通常ハズレ変動」という。)、または、ハズレとなるリーチ演出を行う。通常ハズレ変動では、例えば、第1装飾図柄の次に停止表示させる第2装飾図柄を、第1装飾図柄とは関連性のない図柄で停止表示させ、つまり、リーチ演出に発展することのない図柄で停止表示させる。
なお、リーチハズレを含むハズレの変動表示において停止表示した装飾図柄の出目(当たり以外の出目)をハズレ目という。また、ハズレとなるリーチ演出の場合、ぱちんこ遊技機100は、関連性のある図柄で停止表示中の2つの装飾図柄とは関連性のない装飾図柄で残りの1つを停止表示させる。
このように、第1始動口105または第2始動口106へ入賞することにより、大当たり判定を行って、当該大当たり判定の結果に基づいて図柄を変動表示させる一連の図柄ゲームが行われる。
また、特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口105または第2始動口106へ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は、所定数を上限に、大当たり判定を受ける権利(図柄ゲームの権利)を示す保留情報を記憶する。所定数とは、第1始動口105および第2始動口106のそれぞれについて、例えば4である。ぱちんこ遊技機100は、例えば、通常ハズレ変動では、保留情報の数(以下「保留数」という)に応じた変動時間、特別図柄を変動表示させる。
通常ハズレ変動における変動時間は、例えば、変動開始時における保留数が1以下の場合13秒、保留数が2の場合8秒、保留数が3以上の場合3秒、である。ぱちんこ遊技機100は、通常のハズレ変動では、ハズレ目で装飾図柄を停止表示する。ハズレを示す装飾図柄を停止表示させると、ぱちんこ遊技機100は、次の図柄ゲームを行う。すなわち、ぱちんこ遊技機100は、次の保留情報による大当たり判定を行って、再び装飾図柄を変動表示および停止表示させる。
図柄ゲームにおいて、大当たりに当選すると、ぱちんこ遊技機100は、大当たりを示す組み合わせで装飾図柄を停止表示させて、大当たり遊技状態に移行させる。ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態においては、当選した大当たりに応じたラウンド数分、大入賞口109(上大入賞口109aまたは下大入賞口109b)を開放させる。例えば、1ラウンドは、開放させた大入賞口109への所定個数(例えば10球)の入球があるまでの期間、または所定時間(例えば、長開放は29.5秒、短開放は0.5秒)が経過するまでの期間である。
大当たり遊技状態では、ぱちんこ遊技機100は、当選したラウンド数分、大入賞口109を開放させる。遊技球が開放中の大入賞口109へ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は、所定個数の賞球を払い出す。大当たり遊技状態では、例えば、遊技領域103のうちの右側の領域に遊技球が打ち出される、いわゆる右打ちによって遊技が行われ、右側領域に配置された上大入賞口109aまたは下大入賞口109b内に入賞させて遊技が行われる。
ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態においては、図柄ゲームを行わない。ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態を終了すると、再び、図柄ゲームを行うことが可能な状態へ復帰する。大当たり遊技状態を終了させた後の状態では、例えば、補助遊技状態(いわゆる時短遊技状態)などの特定の遊技状態となる。
(ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成)
図2は、ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成を示す図である。図2に示すように、ぱちんこ遊技機100の制御部200は、遊技の進行を制御する主制御部201と、演出内容を制御する演出制御部202と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部203と、を有する。以下にそれぞれの制御部の構成について詳細に説明する。
(1.主制御部)
主制御部201は、CPU(Central Processing Unit)211と、ROM(Read Only Memory)212と、RAM(Random Access Memory)213と、不図示の入出力インターフェース(I/O)と、を有する。
主制御部201は、CPU211がRAM213をワークエリアとして使用しながら、ROM212に記憶された各種プログラムを実行することによって、ぱちんこ遊技機100の遊技の進行を制御するように機能する。例えば、主制御部201は、大当たり判定や、普通図柄判定や、遊技状態の設定、などを行い、遊技の進行を制御する。主制御部201は、主制御基板によって実現される。
CPU211は、予めROM212に記憶された各種プログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行する。ROM212には、特図保留記憶プログラム、事前判定プログラム、大当たり判定プログラム、特図変動パターン選択プログラム、特図変動表示プログラム、普図保留記憶プログラム、普図当たり判定プログラム、普図変動パターン選択プログラム、普図変動表示プログラム、大入賞口制御プログラム、遊技状態設定プログラム、普通電動役物開放プログラム、などが記憶されている。
特図保留記憶プログラムは、第1始動口SW221によって遊技球が検出されると、当該検出時に取得した大当たり乱数や変動パターン乱数などの各種乱数を、大当たり判定を受ける権利を示す第1保留情報としてRAM213に記憶させる。また、特図保留記憶プログラムは、第2始動口SW222によって遊技球が検出されると、当該検出時に取得した各種乱数を、大当たり判定を受ける権利を示す第2保留情報としてRAM213に記憶させる。
大当たり判定プログラムは、第1保留情報および第2保留情報に対する特別遊技の判定である大当たり判定を行わせる。なお、特別図柄が変動表示していない客待ち状態中の始動入賞では保留情報を記憶させない構成とすることも可能である。この場合、大当たり判定プログラムは、第1始動口SW221または第2始動口SW222によって遊技球が検出された際に保留情報をRAM213に記憶させることなく、検出時に取得した大当たり乱数を用いて、大当たり判定を行わせればよい。
特図変動パターン選択プログラムは、大当たり判定結果に応じて、特別図柄の変動開始から変動停止までの変動態様(変動時間)を示した変動パターンを選択させる。特図変動パターン選択プログラムは、大当たり判定の結果がハズレの場合、保留数に応じて変動パターンを選択させる。例えば、大当たり判定の結果がハズレの場合、保留数が多いときには、変動時間の短い変動パターンを選択させる。特図変動表示プログラムは、特図変動パターン選択プログラムが実行されることによって選択された変動パターンを用いて特別図柄を変動表示および停止表示させる。
事前判定プログラムは、例えば始動入賞時に取得した各種乱数(保留情報)を用いて、特別図柄の変動表示前に大当たり判定を行わせる。事前判定プログラムによる判定結果は、各種乱数とともに保留情報としてRAM213に記憶される。
普図保留記憶プログラムは、ゲートSW223によって遊技球が検出されると、当該検出時に取得した各種乱数を、普通図柄判定を受ける権利を示す保留情報としてRAM213に記憶させる。普図当たり判定プログラムは、普通図柄判定を受ける権利を示す保留情報に基づいて、普図当たりの判定を行わせる。普図変動パターン選択プログラムは、普通図柄判定結果に応じて、普通図柄の変動開始から変動停止までの変動態様(変動時間)を示した変動パターンを選択させる。普図変動表示プログラムは、普図変動パターン選択プログラムが実行されることによって選択された変動パターンを用いて普通図柄を変動表示および停止表示させる。
大入賞口制御プログラムは、当選した大当たりに応じて、上大入賞口109aまたは下大入賞口109bを開放させる。遊技状態設定プログラムは、例えば、大当たりの種類(大当たり図柄)に応じて、大当たり終了後の遊技状態を、時短遊技状態や確変遊技状態などの補助遊技状態に設定させる。普通電動役物開放プログラムは、普通図柄当たり時に、当たりの内容に応じた開放態様で、普通電動役物107を開放させる。
また、主制御部201には、遊技球を検出する各種スイッチ(SW)、上大入賞口109aや下大入賞口109bなどの電動役物を開閉動作させるためのソレノイド、第1特別図柄表示部112a、第2特別図柄表示部112b、普通図柄表示部112c、保留表示部112d、右打ち表示部112e、などが接続される。
第1特別図柄表示部112aは、第1特別図柄を変動表示し、所定時間経過後に停止表示する。第2特別図柄表示部112bは、第2特別図柄を変動表示し、所定時間経過後に停止表示する。普通図柄表示部112cは、普通図柄を変動表示し、所定時間経過後に停止表示する。
保留表示部112dは、RAM213に記憶されている保留情報を表示する。保留情報は、第1始動口105への遊技球の入賞について4つ、第2始動口106への遊技球の入賞について4つ、ゲート108への遊技球の通過について4つを上限にそれぞれ記憶される。右打ち表示部112eは、右打ちによって遊技が進行される遊技状態(大当たり遊技状態や補助遊技状態)において、遊技者に右打ちを報知するために点灯する。
各種SWには、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW221と、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW222と、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW223と、上大入賞口109aへ入賞した遊技球を検出する上大入賞口SW224aと、下大入賞口109bへ入賞した遊技球を検出する下大入賞口SW224bと、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW225と、がある。
各種SW(221〜225)は、主制御部201に接続されており、それぞれ検出結果が主制御部201へ入力される。各種SW(221〜225)としては、近接スイッチなどが用いられる。なお、普通入賞口SW225は、普通入賞口110の配置位置別に複数個設けてもよい。
また、上述したソレノイドとしては、普通電動役物107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド231と、上大入賞口109aを開閉動作させる上大入賞口ソレノイド232aと、下大入賞口109bを開閉動作させる下大入賞口ソレノイド232bと、がある。主制御部201は、各ソレノイド(231,232a,232b)の駆動を制御する。
さらに、主制御部201は、演出統括部202aおよび賞球制御部203に接続され、それぞれに対して各種コマンドを出力する。例えば、主制御部201は、演出制御部202に対しては変動開始コマンド、変動停止コマンド、保留コマンド、などのコマンドを出力する。また、主制御部201は、賞球制御部203に対しては賞球コマンドを出力する。賞球コマンドには、払い出させる賞球の個数を示す情報などが含まれている。
(2.演出制御部)
演出制御部202は、演出統括部202aと、画像・音声制御部202bと、ランプ制御部202cと、を有する。演出制御部202は、ぱちんこ遊技機100の演出内容を制御する。演出統括部202aは、主制御部201から受信した各種コマンドに基づいて演出制御部202全体を統括する。
画像・音声制御部202bは、演出統括部202aからの指示内容を示す演出コマンドに基づいて、画像および音声の制御を行う。また、ランプ制御部202cは、演出統括部202aからの指示内容を示す演出コマンドに基づいて、遊技盤101および枠部材113などに設けられたランプの点灯を制御する。なお、画像・音声制御部202bについては、図3を用いて後述する。
(2−1.演出統括部)
まず、演出統括部202aの構成について説明する。演出統括部202aは、CPU241と、ROM242と、RAM243と、RTC(Real Time Clock)244と、不図示の入出力インターフェース(I/O)と、を有する。
CPU241は、予めROM242に記憶された各種プログラムに基づき、演出内容を決定する処理を実行する。ROM242には、CPU241が上述した処理を実行するために必要となる各種プログラムが記憶されている。RAM243は、CPU241のワークエリアとして機能する。CPU241が各種プログラムを実行することにより、所定のタイミングで各種の演出コマンドが画像・音声制御部202bおよびランプ制御部202cに対して出力される。
演出統括部202aは、CPU241がRAM243をワークエリアとして使用しながら、ROM242に記憶された、大当たり演出選択プログラム、変動演出選択プログラム、予告演出選択プログラム、保留表示プログラムなどの演出制御プログラムを実行することによって、演出制御部202全体を統括するように機能する。
大当たり演出選択プログラムは、大当たり中の演出内容を選択させるプログラムである。変動演出選択プログラムは、特別図柄の変動パターンに対応させて、装飾図柄を用いたリーチ演出などの変動演出の内容を選択させる。予告演出選択プログラムは、特別図柄の変動パターンに基づいて、予告演出を選択させる。予告演出は、例えば、ボタン演出、会話演出、ステップアップ演出、カットイン演出、キャラクタ演出、可動役物演出などである。ボタン演出は、遊技者からの演出ボタン118の操作により関連する後続の演出を行う演出である。会話演出、ステップアップ演出およびカットイン演出は、段階的に発展する演出であり、高段階に発展したときほど、大当たりに対する期待度が高くなる演出である。
キャラクタ演出は、例えば、キャラクタの出現や出現したキャラクタの色によって大当たりに対する期待度が異なる演出である。可動役物演出は、可動役物130を動作させる演出である。例えば、複数の可動役物130を備えた構成の場合、動作した可動役物130の種類数が多いときほど、大当たりの期待度が高くなり、また、特定の可動役物130が動作したときには、大当たりの期待度が高くなる演出である。
保留表示プログラムは、主制御部201の事前判定結果を含む保留情報を用いて、通常の保留表示である通常保留表示、または通常保留表示に比べて大当たりに対する期待度が高い特殊保留表示の表示形態で表示させる。
RTC244は、実時間を計時出力する。RTC244は、ぱちんこ遊技機100の電源が遮断されているときもバックアップ電源(不図示)により計時動作を継続する。また、演出統括部202aには、演出ボタン118が接続されており、遊技者から演出ボタン118が操作された旨を示す信号が入力される。また、演出統括部202aには、十字キー119が接続されており、遊技者によって選択されたキーに対応する信号が入力される。
(2−2.ランプ制御部)
次に、ランプ制御部202cの構成について説明する。ランプ制御部202cは、CPU261と、ROM262と、RAM263と、不図示の入出力インターフェース(I/O)と、を有する。CPU261は、ランプを点灯させる処理などを実行する。ROM262には、各種プログラム、ランプ点灯に用いる制御データなどが記憶されている。RAM263は、CPU261のワークエリアとして機能する。
ランプ制御部202cは、演出ライト部115と、盤ランプ264と、可動役物130と、に接続され、点灯制御するデータや動作制御するデータを出力する。これにより、ランプ制御部202cは、遊技盤101および枠部材113などに設けられたランプの点灯を制御したり、可動役物130の動作を制御したりする。
本実施の形態において、演出制御部202は、演出統括部202aと、画像・音声制御部202bと、ランプ制御部202cと、を用いて、それぞれ異なる基板によって実現されるものとしたが、これらは同じプリント基板上に組み込まれるものとしてもよい。ただし、同じプリント基板上に組み込まれた場合であっても、それぞれの機能は独立しているものとする。
(3.賞球制御部)
次に、賞球制御部203の構成について説明する。賞球制御部203は、CPU281と、ROM282と、RAM283と、不図示の入出力インターフェース(I/O)と、を有する。CPU281は、払い出す賞球を制御する賞球制御処理を実行する。ROM282には、賞球制御処理を行うためのプログラムなどが記憶されている。RAM283は、CPU281のワークエリアとして機能する。
また、賞球制御部203は、払出部(払出駆動モータ)291と、発射部116と、定位置検出SW293と、払出球検出SW294と、球有り検出SW295と、満タン検出SW296と、に接続される。
賞球制御部203は、払出部291に対して入賞時の賞球数を払い出す制御を行う。払出部291は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータを有する。具体的には、賞球制御部203は、払出部291に対して各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、上大入賞口109a、下大入賞口109b、普通入賞口110)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行う。
また、賞球制御部203は、発射部116に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部116は、遊技者による遊技操作を検出するセンサや、遊技球を発射させるソレノイドなどを有する。賞球制御部203は、発射部116のセンサにより遊技操作が検出されると、検出された遊技操作に対応してソレノイドを駆動させて遊技球を所定間隔で発射することにより、遊技球を遊技盤101の遊技領域103に送り出す。
また、賞球制御部203には、払い出す遊技球の状態を検出する各種の検出部が接続され、賞球のための払い出し状態を検出する。これらの検出部には、定位置検出SW293、払出球検出SW294、球有り検出SW295、満タン検出SW296、などがある。賞球制御部203は、例えば賞球制御基板によって、その機能を実現する。
また、主制御部201には、盤用外部情報端子基板297が接続されており、主制御部201が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。賞球制御部203には、枠用外部情報端子基板298が接続されており、賞球制御部203が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。
(4.画像・音声制御部)
次に、画像・音声制御部202bの構成について説明する。図3は、画像・音声制御部の構成を示すブロック図である。図3に示すように、画像・音声制御部202bは、CPU251と、ROM252と、RAM253と、VDP(Video Display Processor)254と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)255と、水晶発振器256と、VRAM(Video RAM)257と、音制御回路258と、RTC(Real Time Clock)260と、を有する。
CPU251は、画像や音声の生成および出力処理を実行する。ROM252には、画像や音声の生成および出力処理のためのプログラムが記憶されている。RAM253は、CPU251のワークエリアとして機能し、スピーカ270から出力させる音声データが一時的に格納される。
画像・音声制御部202bは、CPU251がRAM253をワークエリアとして使用しながら、ROM252に記憶された各種プログラムを実行することによって、演出統括部202aからの指示に基づいて画像および音声の制御を行うように機能する。
例えば、CPU251は、演出統括部202aから指示された指示内容に基づいて、背景画像表示処理、装飾図柄画像表示処理、キャラクタ画像表示処理、ボタン画像表示処理、通知画像の強調表示処理など各種画像処理と、各種画像に応じた音声を出力する音声処理と、を実行する。
CGROM255には、各種画像データ、各種音声データ、などが記憶されている。各種画像データは、例えば、背景画像、装飾図柄画像、キャラクタ画像、予告画像、保留画像、遊技に関する情報を通知するための通知画像などである。VDP254は、CPU251からの指示に基づいて、処理に必要な画像データをCGROM255から読み出して、メイン液晶104やサブ液晶114に表示する描画データを生成して、VRAM(Video RAM)257などの所定の記憶領域に書き込む。
VRAM257に書き込まれた背景画像や装飾図柄画像などの画像データは、画像・音声制御部202bに接続されたメイン液晶104やサブ液晶114に対して出力され、メイン液晶104やサブ液晶114の表示画面上において重畳表示される。例えば、装飾図柄画像は、背景画像よりも手前に見えるように表示される。なお、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合などには、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することにより、図柄画像を優先して表示する。また、詳細については後述するが、通知画像の強調表示処理においては、基本画像と強調画像とが重畳表示される。
水晶発振器256は、所定周期毎(例えば16.6msec毎)にパルス信号を生成する。VDP254は、水晶発振器256に接続され、水晶発振器256にて生成されたパルス信号を基準にして動作する。なお、CPU251は、水晶発振器256によって16.6msec毎にVDP254から発振される信号を用いて各種処理を行う。音制御回路258は、CPU251からの指示に基づいて、RAM253に書き込まれた音声データを制御して、スピーカ270から出力させる。
(画像・音声制御部の機能的構成の一例)
次に、図4を用いて、画像・音声制御部202bの機能的構成の一例について説明する。図4は、画像・音声制御部の機能的構成の一例を示す図である。図4に示すように、画像・音声制御部202bは、表示制御部400と、画像表示部401と、を有する。
画像表示部401は、メイン液晶104やサブ液晶114である。表示制御部400は、所定の演出時に、画像表示部401において遊技に関する情報を通知する通知画像を表示させて所定方向に移動させる動作表示(以下「第1動作表示」と称する)を行う。遊技に関する情報は、例えば、大当たりの種別を示す情報や、出玉に関する情報などである。通知画像は、図柄、文字、数字、記号、図形など、いずれの画像でもよい。
通知画像は、例えば、それまでの遊技の内容よりも遊技者にとって有利となることを通知する画像である。通知画像は、例えば、出玉の最も多い大当たり(いわゆるハイパーボーナス)であることを示す文字画像や、遊技球が払い出された遊技球数(出玉数)が所定数に達したことを示す文字画像および数字画像としてもよい。
また、通知画像は、例えば、大当たりが確定した後に、大当たりの種別を通知する再抽選結果の図柄画像としてもよい。再抽選とは、具体的には、装飾図柄をゾロ目で停止させて大当たりの確定を示した後に、所定の大当たり(例えば通常大当たり:「3」、「7」以外のゾロ目)または所定の大当たりよりも遊技者に有利な大当たり(例えば確変大当たり:「3」、「7」のゾロ目)のいずれであるかを通知する演出である。なお、再抽選において確変大当たりを通知する場合にのみ、再抽選結果の図柄画像を通知画像としてもよい。
所定の演出時は、通知画像を表示させる演出時であり、例えば、通知画像をハイパーボーナスの文字画像とした場合には、ハイパーボーナスの開始前の図柄の確定時としたり、ハイパーボーナスの大当たりオープニング時としたりすることができる。また、所定の演出時は、通知画像を、出玉数が所定数に達したことを示す文字画像および数字画像とした場合には、出玉数が所定数に達したときとすることができる。また、所定の演出時は、通知画像を再抽選結果の図柄画像とした場合には、再抽選結果を示す図柄の停止時とすることができる。
所定方向に移動させる動作表示とは、例えば、通知画像を表示画面に対して垂直方向に移動させる動作表示であり、表示画面の奥行き方向に移動させる動作表示である。所定方向に移動させる動作表示とは、例えば、通知画像を表示画面の手前側から奥側に移動させる動作表示としてもよいし、表示画面の奥側から手前側に移動させる動作表示としてもよい。また、所定方向に移動させる動作表示は、横方向や縦方向や斜め方向へ移動させる動作表示としてもよい。
また、表示制御部400は、第1動作表示の後に、通知画像を所定方向への移動とは異なる動作とする第2動作表示を行う。所定方向への移動とは異なる動作は、例えば画面中央で停止させる動作を含むが、これに限らず、例えば、所定方向の斜め方向に移動方向が変わるという動作も含む。また、第2動作表示は、よりリアルな動作を表現するために、通知画像の停止の後に停止の反動で、第1動作表示における所定方向の移動とは異なる方向(例えば逆方向)に移動させる動作(揺り戻しの動作)を含む動作表示としてもよい。
例えば、第1動作表示を、手前側から奥側に通知画像を移動させる動作表示とした場合、第2動作表示は、通知画像を奥側で停止させる動作を含む動作表示である。通知画像を奥側で停止させる動作表示においては、揺り戻しの動作として、通知画像の停止の反動で通知画像を手前側に移動させる動作を含む動作表示としてもよい。
また、第1動作表示を、奥側から手前側に通知画像を移動させる動作表示とした場合、第2動作表示は、例えば、通知画像を手前側で停止させる動作を含む動作表示とすればよい。第1動作表示を、横方向や縦方向や斜め方向へ通知画像を移動させる動作表示とした場合、第2動作表示は、例えば、それまでの通知画像の移動を停止させる動作を含む動作表示とすればよい。
また、表示制御部400は、第2動作表示の開始タイミングで、通知画像よりも大きく且つ通知画像よりも不透明度が低い強調画像を、通知画像に重ねる表示を行う。強調画像は、通知画像よりも大きければよく、例えば、通知画像を所定の倍率で拡大した画像である。ただし、強調画像は、これに限らず、通知画像と似通った画像でもよいし、通知画像の縦と横を異なる倍率で拡大した画像でもよい。
不透明度は、画像の不透明さを表した値であり、例えば「%」で表すことができる。通常の画像の場合、不透明度は100%である。不透明度が低いほど、画像は透明になる(薄くなる)。例えば、不透明度が0%とは、完全に透明な画像であり、つまり、画像が消去された状態に相当する。このように、強調画像は、通知画像を所定の倍率で拡大し、且つ、通知画像に透明化処理を施した画像である。
例えば、表示制御部400は、強調画像を通知画像よりも上位のレイヤに設定する。強調画像は不透明度が低いため、下位のレイヤに設定される通知画像を透かすことができる。
本実施の形態にかかる強調表示では、第2動作表示の開始タイミングで、通知画像と強調画像とを重ねる表示を行うため、第2動作表示の開始タイミングで、瞬間的に通知画像をぼかすことができる。これにより、エフェクト画像を得ることができ、インパクトのある強調表示を行うことができる。
また、表示制御部400は、強調画像を通知画像に重ねる表示を行った後に、強調画像、通知画像の順で、画像を消去させる表示を行う。例えば、表示制御部400は、強調画像を表示させる時間を、通知画像を表示させる時間よりも短くすればよい。また、表示制御部400は、強調画像を消す際に、不透明度を徐々に低くして、最終的に不透明度を0%にしてもよい。
このように、強調画像、通知画像、の順で画像を消すことにより、通知画像をぼかした後に、通知画像を鮮明にすることができ、インパクトのある強調表示を行うことができる。
また、表示制御部400は、第2動作表示の開始タイミングで、第1動作表示における所定方向の移動とは異なる方向に強調画像を移動させる表示を行う。第1動作表示における所定方向の移動とは異なる方向とは、例えば、所定方向の逆方向である。
このように、第1動作表示における所定方向の移動とは異なる方向に強調画像を移動させる表示を行うことにより、例えば、通知画像を停止表示させている場合でも、通知画像があたかも動いているかのように見せることができる。これにより、躍動感のあるエフェクト画像を得ることができる。
また、強調画像は、複数の画像を含み、例えば、通知画像よりも大きい第1強調画像と、第1強調画像よりも大きい第2強調画像と、を含む。例えば、第1強調画像および第2強調画像は、通知画像を拡大した画像である。また、第2強調画像の拡大率は、第1強調画像の拡大率よりも大きいものとする。第1強調画像と第2強調画像とを表示させるタイミングは、例えば同時とするが、通知画像に近い画像から順に、すなわち、第1強調画像、第2強調画像、の順としてもよい。
このように、第1強調画像と、第2強調画像とを通知画像に重ねて表示させることにより、通知画像のぼかし効果を高めることができ、よりインパクトのある画像を表示することができる。
また、表示制御部400は、第1強調画像の不透明度を通知画像よりも低くする。また、表示制御部400は、第2強調画像の不透明度を第1強調画像よりも低くする。第1強調画像の不透明度は、例えば50%である。また、第2強調画像の不透明度は、例えば25%である。
このように、第2強調画像の不透明度を第1強調画像の不透明度よりも低くすることにより、通知画像の外側部分に表示する強調画像のうち、外側ほど薄い画像にすることができる。これにより、通知画像のぼかし効果を高めることができ、よりインパクトのある画像を表示することができる。
また、表示制御部400は、第1強調画像および第2強調画像を通知画像に重ねて表示させた後に、第2強調画像、第1強調画像、通知画像の順で、画像を消去させる表示を行う。例えば、表示制御部400は、第2強調画像を表示させる時間を、第1強調画像を表示させる時間よりも短くする。また、表示制御部400は、第2強調画像を消す際に、不透明度を25%から0%に徐々に低くして、最終的に不透明度を0%にしてもよい。また、表示制御部400は、第1強調画像を消す際に、不透明度を50%から0%に徐々に低くして、最終的に不透明度を0%にしてもよい。
このように、第2強調画像、第1強調画像、通知画像、の順で画像を消すことにより、強調画像の外側部分(強調画像)の外側から徐々に強調画像を消すことができ、通知画像をより鮮明に見せることができ、インパクトのある強調表示を行うことができる。
上述した、表示制御部400は、画像・音声制御部202bのCPU251によって実現される。すなわち、CPU251がROM252に記憶されている各種プログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。
(通知画像の強調表示の一例)
次に、図5〜図7を用いて通知画像の強調表示の一例について説明する。まず、通知画像と強調画像(第1強調画像、第2強調画像)とを重ねる強調表示を説明する前に、通知画像および強調画像のそれぞれの画像について説明する。なお、ハイパーボーナスを示す「HYPER」の画像を通知画像とし、通知画像が手前側から奥側に移動(第1動作表示)して、奥側で停止(第2動作表示)する場合を例に挙げて説明する。
また、図5〜図7に示す、タイミングt1〜t8は、それぞれ同じタイミングを示すものとする。また、図5〜図7において、メイン液晶104の形状については、説明の便宜上、四角形で表す。
(通知画像の一例を示すタイミングチャート)
図5は、通知画像の一例を示すタイミングチャートである。図5に示すタイミングt1において、メイン液晶104には、通知画像500が表示されている。通知画像500は、不透明度100%である。タイミングt1では、「HYPER」の文字が、メイン液晶104に収まりきらない大きさで表示されている(図中(1))。
そして、タイミングt2では、タイミングt1よりも通知画像500が縮小して表示されている(図中(2))。タイミングt1からt2にかけて、通知画像500が手前側から奥側に移動するように、徐々に通知画像500が縮小される。タイミングt1からt2に示す、通知画像500の手前側から奥側への移動の表示は、第1動作表示である。
そして、タイミングt3では、さらに、タイミングt2よりも通知画像500が縮小して表示されている(図中(3))。タイミングt2からt3にかけて、通知画像500が手前側から奥側に移動するように、徐々に通知画像500が縮小される。タイミングt2からt3に示す、通知画像500の手前側から奥側への移動の表示は、第1動作表示である。タイミングt3では、通知画像500が奥側で一端停止表示される。タイミングt3における停止表示は、第2動作表示である。つまり、タイミングt3は、第2動作表示の開始タイミングである。
そして、タイミングt4では、タイミングt3で停止した通知画像500が、揺り戻しの如く、停止の反動で手前側に移動するように、タイミングt3よりも通知画像500が拡大して表示されている(図中(4))。なお、タイミングt4〜t6は、揺り戻しによる通知画像500の拡縮を示す。タイミングt3からt4にかけて、通知画像500が奥側から手前側に移動するように、徐々に通知画像500が拡大される。タイミングt4では、通知画像500は一端停止表示される。なお、タイミングt3からt4に示す、通知画像500の奥側から手前側への移動の表示は、第2動作表示である。
そして、タイミングt5では、タイミングt4で停止した通知画像500が、さらに揺り戻しにより、タイミングt4よりも通知画像500が縮小して表示されている(図中(5))。タイミングt4からt5にかけて、通知画像500が手前側から奥側に移動するように、徐々に通知画像500が縮小される。タイミングt5では、通知画像500は一端停止表示される。なお、タイミングt4からt5に示す、通知画像500の手前側から奥側への移動の表示は、第2動作表示である。
そして、タイミングt6では、タイミングt5で停止した通知画像500が、さらに揺り戻しにより、タイミングt5よりも通知画像500が拡大して表示されている(図中(6))。タイミングt5からt6にかけて、通知画像500が奥側から手前側に移動するように、徐々に通知画像500が拡大される。タイミングt6では、通知画像500は停止表示される。なお、タイミングt5からt6に示す、通知画像500の奥側から手前側への移動の表示は、第2動作表示である。
そして、タイミングt7では、タイミングt6における通知画像500の停止表示を保持する(図中(7))。さらに、タイミングt8は、ハイパーボーナスの確定を示す演出の終了タイミングであり、通知画像500が消去される(図中(0))。
(第1強調画像の一例を示すタイミングチャート)
図6−1は、第1強調画像の一例を示すタイミングチャートである。図6−1に示すように、タイミングt1およびt2においては、第1強調画像は表示されていない(図中(0))。タイミングt3になると、すなわち、通知画像500(図5参照)が停止表示される第2動作表示の開始タイミングになると、第1強調画像610が表示される(図中(13))。第1強調画像610は、タイミングt3における通知画像500(「HYPER」の文字)を拡大した画像である。また、第1強調画像610の不透明度は、50%である。
そして、タイミングt4では、タイミングt3よりも第1強調画像610が拡大して表示されている(図中(14))。タイミングt3からt4にかけて、第1強調画像610が奥側から手前側に移動するように、徐々に第1強調画像610が拡大される。
そして、タイミングt5,t6についても、同様に、それ以前のタイミングよりも第1強調画像610が拡大して表示される。具体的には、タイミングt5では、タイミングt4よりも第1強調画像610が拡大して表示されている(図中(15))。タイミングt4からt5にかけて、第1強調画像610が奥側から手前側に移動するように、徐々に第1強調画像610が拡大される。
また、タイミングt6では、タイミングt5よりも第1強調画像610が拡大して表示されている(図中(16))。タイミングt5からt6にかけて、第1強調画像610が奥側から手前側に移動するように、徐々に第1強調画像610が拡大される。
そして、タイミングt7以降では、第1強調画像610は消去される(図中(0))。つまり、第1強調画像610は、通知画像500(図5参照)よりも先に消去される。
(第2強調画像の一例を示すタイミングチャート)
図6−2は、第2強調画像の一例を示すタイミングチャートである。図6−2に示すように、タイミングt1およびt2においては、第2強調画像は表示されていない(図中(0))。タイミングt3になると、すなわち、通知画像500(図5参照)が停止表示される第2動作表示の開始タイミングになると、第2強調画像620が表示される(図中(23))。第2強調画像620は、タイミングt3における通知画像500(「HYPER」の文字)を拡大した画像であり、タイミングt3における第1強調画像610よりも拡大されている。また、第2強調画像620の不透明度は、25%である。
そして、タイミングt4では、タイミングt3よりも第2強調画像620が拡大して表示されている(図中(24))。タイミングt3からt4にかけて、第2強調画像620が奥側から手前側に移動するように、徐々に第2強調画像620が拡大される。
そして、タイミングt5では、タイミングt4よりも第2強調画像620が拡大して表示されている(図中(25))。タイミングt4からt5にかけて、第2強調画像620が奥側から手前側に移動するように、徐々に第2強調画像620が拡大される。そして、タイミングt6なると、第2強調画像620は消去される(図中(0))。つまり、第2強調画像620は、第1強調画像610(図6−1参照)よりも先に消去される。
(通知画像と強調画像とを重畳させた際の一例を示すタイミングチャート)
図7は、通知画像と強調画像とを重畳させた際の一例を示すタイミングチャートである。図7に示す本実施の形態にかかる通知画像500の強調表示は、図5の通知画像500と、図6−1の第1強調画像610と、図6−2の第2強調画像620と、を重ねて表示させることによって表される。
図7に示すタイミングt1では、メイン液晶104には、通知画像500(図5の(1)の画像)のみが表示されている。タイミングt2でも、メイン液晶104には、通知画像500(図5の(2)の画像)のみが表示されている。タイミングt3になると、通知画像500(図5の(3)の画像)と、第1強調画像610(図6−1の(13)の画像)と、第2強調画像620(図6−2の(23)の画像)とが重ねて表示される。例えば、最上位のレイヤに第2強調画像620が設定され、その下位のレイヤに第1強調画像610が設定され、さらにその下位のレイヤに通知画像500が設定される。
そして、タイミングt4になると、タイミングt3に比べていずれも拡大された、通知画像500(図5の(4)の画像)と、第1強調画像610(図6−1の(14)の画像)と、第2強調画像620(図6−2の(24)の画像)と、が表示される。そして、タイミングt5になると、タイミングt4に比べて、縮小された通知画像500(図5の(5)の画像)と、拡大された第1強調画像610(図6−1の(15)の画像)と第2強調画像620(図6−2の(25)の画像)とが表示される。
そして、タイミングt6になると、タイミングt5に比べていずれも拡大された、通知画像500(図5の(6)の画像)と、第1強調画像610(図6−1の(16)の画像)と、が表示され、第2強調画像620が消去される。そして、タイミングt7になると、第1強調画像610が消去され、通知画像500(図5の(7)の画像)のみが、タイミングt6と同じ大きさで表示される。そして、タイミングt8になると、通知画像500は消去される。
このように、第2動作表示の開始タイミングであるタイミングt3になると、瞬間的に通知画像500をぼかすことができるため、インパクトのある強調表示を行うことができる。
(強調表示の各タイミングにおいて各レイヤに設定される画像データの一例)
図8は、強調表示の各タイミングにおいて各レイヤに設定される画像データの一例を示す図である。図8に示す説明図820において、タイミングは、図5〜図7に示したタイミングt1〜t8である。また、説明図820において、レイヤは、例えば、上中下の3つがあり、各レイヤにそれぞれ画像データが設定される。上位のレイヤに設定される画像データほど手前に見えるように表示される。
なお、図8においては、強調表示に係るレイヤの設定のみについて説明することとし、例えば、レイヤには、通知画像のデータ、第1強調画像のデータおよび第2強調画像のデータの、3つの画像データが設定されるものとして説明する。ただし、レイヤの数は、3つに限らず、例えば、実際には8つあり、背景画像や他の画像の画像データも設定される。
図8において、例えば、タイミングt1〜タイミングt3(t3を含まない)では、上位レイヤに通知画像のデータのみが設定される。これにより、タイミングt1〜タイミングt3では、通知画像のみが表示される。
そして、タイミングt3〜t6(t6を含まない)では、上位レイヤに第2強調画像のデータが設定され、中位レイヤに第1強調画像のデータが設定され、下位レイヤに通知画像のデータが設定される。これにより、タイミングt3〜t6では、第2強調画像、第1強調画像および通知画像の3つの画像が表示される。なお、第2強調画像は、不透明度が低い(25%)ため、下の画像が透けて表示され、すなわち、中位レイヤの第1強調画像や下位レイヤの通知画像が透けて表示される。また、第1強調画像は、不透明度が低い(50%)ため、下の画像が透けて表示され、すなわち、下位レイヤの通知画像が透けて表示される。
そして、タイミングt6〜t7(t7を含まない)では、上位レイヤに第1強調画像のデータが設定され、中位レイヤに通知画像のデータが設定される。これにより、タイミングt6〜t7では、第1強調画像および通知画像の2つの画像が表示される。なお、第1強調画像は、不透明度が低い(50%)ため、下の画像が透けて表示され、すなわち、中位レイヤの通知画像が透けて表示される。
そして、タイミングt7〜t8(t8を含まない)では、上位レイヤに通知画像のデータのみが設定される。これにより、タイミングt7〜t8では、通知画像のみが表示される。そして、タイミングt8以降では、各レイヤに強調表示用の画像が設定されず、強調画像の表示を終了する。
(ぱちんこ遊技機が行う基本処理)
次に、ぱちんこ遊技機100が上述した動作を実現するために行う基本処理の内容について説明する。
(1.主制御部が行う基本処理)
まず、ぱちんこ遊技機100の主制御部201が行う基本処理について説明する。なお、以下に説明する主制御部201の各処理は、主制御部201のCPU211がROM212に記憶されたプログラムを実行することにより行う。まず、主制御部201が行うタイマ割込処理について説明する。
(タイマ割込処理)
図9は、主制御部が行うタイマ割込処理を示すフローチャートである。主制御部201は、電源の供給が開始されると、起動処理や電源遮断監視処理などを含んだメイン制御処理(不図示)の実行を開始する。主制御部201は、電源が供給されている間、このメイン制御処理を継続的に実行している。主制御部201は、このメイン制御処理に対して、タイマ割込処理を所定周期(例えば4ms)で割り込み実行する。
図9に示すタイマ割込処理において、主制御部201は、主制御部201が行う各種判定に用いる乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する(ステップS901)。次に、主制御部201は、この乱数更新処理において、当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、などの更新を行う。
そして、主制御部201は、各種スイッチにより検出を行うスイッチ処理を実行する(ステップS902)。このスイッチ処理において、主制御部201は、始動口(第1始動口105、第2始動口106)への遊技球の入賞を検出する始動口スイッチ処理(図10参照)、ゲート108への遊技球の通過を検出するゲートスイッチ処理(不図示)を行う。
また、この他にも、スイッチ処理には、上大入賞口109aへの遊技球の入賞を検出する上大入賞口スイッチ処理(不図示)または下大入賞口109bへの遊技球の入賞を検出する下大入賞口スイッチ処理(不図示)、普通入賞口110への遊技球の入賞を検出する普通入賞口スイッチ処理(不図示)などがある。主制御部201は、スイッチ処理において、各種スイッチによる検出結果を示すコマンドを演出統括部202aへ出力するためにRAM213に設定する。
次に、主制御部201は、特別図柄および普通図柄に関する図柄処理を実行する(ステップS903)。図柄処理には、特別図柄に関する特別図柄処理(図11参照)や、普通図柄に関する普通図柄処理(不図示)がある。主制御部201は、図柄処理において、各種判定結果を示すコマンドを演出統括部202aへ出力するためにRAM213に設定する。
次に、主制御部201は、各種電動役物の動作制御に関する電動役物制御処理を実行する(ステップS904)。電動役物制御処理には、普通電動役物107の動作を制御する不図示の普通電動役物制御処理(不図示)や、上大入賞口109aまたは下大入賞口109bの動作を制御する大入賞口処理(図12参照)などがある。主制御部201は、電動役物制御処理において、動作対象となる電動役物の動作タイミングを示すコマンドを演出統括部202aへ出力するためにRAM213に設定する。
そして、主制御部201は、賞球に関する賞球処理を実行する(ステップS905)。賞球処理において、主制御部201は、第1始動口105、第2始動口106、上大入賞口109a、下大入賞口109b、普通入賞口110、などへの遊技球の入賞により、所定個数の賞球の払い出しを指示するための賞球コマンドを賞球制御部203へ出力するためにRAM213に設定する。
そして、主制御部201は、ステップS901〜S905の各処理によりRAM213に設定されたコマンドを演出統括部202aなどに対して出力する出力処理を実行し(ステップS906)、タイマ割込処理を終了する。タイマ割込処理を終了すると、主制御部201はメイン処理へ戻る。
(始動口スイッチ処理)
図10は、主制御部が行う始動口スイッチ処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ処理は、スイッチ処理(図9のステップS902参照)に含まれる処理内容である。始動口スイッチ処理において、主制御部201は、第1始動口SW(スイッチ)221がONであるか否かを判定する(ステップS1001)。第1始動口SW221がOFFである場合(ステップS1001:No)、主制御部201は、ステップS1007へ移行する。
第1始動口SW221がONである場合(ステップS1001:Yes)、主制御部201は、第1始動口105に入賞した遊技球の保留数を示す第1保留数U1が4未満であるか(U1<4)否かを判定する(ステップS1002)。第1保留数U1が4未満ではない場合(ステップS1002:No)、すなわち、第1保留数U1が4以上である場合、主制御部201は、ステップS1007へ移行する。
第1保留数U1が4未満である場合(ステップS1002:Yes)、主制御部201は、第1保留数U1に「1」を加算し(ステップS1003)、各乱数カウンタのカウント値(乱数値)を含む保留情報を取得して、RAM213の保留情報記憶領域に記憶する(ステップS1004)。
次に、主制御部201は、記憶した保留情報に基づき、大当たり判定や変動パターン判定を事前に行う事前判定処理を実行する(ステップS1005)。そして、主制御部201は、事前判定結果を含む保留情報を示す保留コマンドをRAM213に設定する(ステップS1006)。次に、主制御部201は、第2始動口SW222がONであるか否かを判定する(ステップS1007)。第2始動口SW222がOFFである場合(ステップS1007:No)、主制御部201は、そのまま始動口スイッチ処理を終了する。
第2始動口SW222がONである場合(ステップS1007:Yes)、主制御部201は、第2始動口106に入賞した遊技球の保留数を示す第2保留数U2が4未満であるか(U2<4)否かを判定する(ステップS1008)。第2保留数U2が4未満ではない場合(ステップS1008:No)、すなわち、第2保留数U2が4以上である場合、主制御部201は、そのまま始動口スイッチ処理を終了する。
第2保留数U2が4未満である場合(ステップS1008:Yes)、主制御部201は、第2保留数U2に「1」を加算し(ステップS1009)、各乱数カウンタのカウント値(乱数値)を含む保留情報を取得して、RAM213の保留情報記憶領域に記憶する(ステップS1010)。
なお、主制御部201は、第2始動口106への入賞により取得された保留情報については、第1始動口105への入賞により取得された保留情報よりも変動順の優先順位が高くなるように記憶させる。
次に、主制御部201は、記憶した保留情報に基づき、大当たり判定や変動パターン判定を事前に行う事前判定処理を実行するとともに(ステップS1011)、事前判定結果を含む保留情報を示す保留コマンドをRAM213に設定し(ステップS1012)、始動口スイッチ処理を終了する。
(特別図柄処理)
図11は、主制御部が行う特別図柄処理を示すフローチャートである。特別図柄処理は、図柄処理(図9のステップS903参照)に含まれる処理内容である。特別図柄処理において、主制御部201は、特別遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS1101)。特別遊技は、例えば、大当たりや小当たりである。特別遊技フラグは、現在の遊技状態が、大当たり遊技状態または小当たり遊技状態であることを示すフラグである。
特別遊技フラグがONである場合(ステップS1101:Yes)、主制御部201は、特別図柄を変動表示させずに、そのまま特別図柄処理を終了する。特別遊技フラグがOFFである場合(ステップS1101:No)、主制御部201は、特別図柄が変動表示中であるか否かを判定する(ステップS1102)。特別図柄が変動表示中である場合(ステップS1102:Yes)、主制御部201は、ステップS1111へ移行する。
特別図柄が変動表示中ではない場合(ステップS1102:No)、主制御部201は、第2始動口106への入賞による第2保留数U2と第1始動口105への入賞による第1保留数U1とのうち、第2保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS1103)。第2保留数U2が「0」の場合(ステップS1103:No)、主制御部201は、第1保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS1104)。
第1保留数U1が「0」の場合(ステップS1104:No)、主制御部201は、特別図柄処理を終了する。第1保留数U1が「1」以上である場合(ステップS1104:Yes)、主制御部201は、第1保留数U1から「1」を減算し(ステップS1105)、ステップS1107へ移行する。
ステップS1103において、第2保留数U2が「1」以上である場合(ステップS1103:Yes)、主制御部201は、第2保留数U2から「1」を減算し(ステップS1106)、ステップS1107へ移行する。
例えば、第2始動口106への入賞による保留情報の大当たり判定では、第1始動口105への入賞による保留情報の大当たり判定よりも、遊技者にとって有利な大当たりの当選確率が高い。このため、ステップS1103〜S1106に示したように、第2始動口106への入賞による保留情報の変動表示が、第1始動口105への入賞による保留情報の変動表示よりも優先して行われる。
次に、主制御部201は、大当たり図柄判定を含む大当たり判定処理を実行する(ステップS1107)。さらに、主制御部201は、大当たり判定処理の判定結果を参照し、特別図柄の変動パターンの判定を行う変動パターン判定処理を実行する(ステップS1108)。大当たり判定処理および変動パターン判定処理における各判定結果は、各処理においてRAM213の判定結果記憶領域に記憶される。
次に、主制御部201は、判定された変動パターンに基づいて、第1特別図柄表示部112aまたは第2特別図柄表示部112bの特別図柄の変動表示を開始する(ステップS1109)。ステップS1109において、主制御部201は、第2始動口106への入賞による大当たり判定に基づいて特別図柄を変動表示させる場合は、第2特別図柄表示部112bの第2特別図柄を変動表示させる。また、ステップS1109において、主制御部201は、第1始動口105への入賞による大当たり判定に基づいて特別図柄を変動表示させる場合は、第1特別図柄表示部112aの第1特別図柄を変動表示させる。
次に、演出統括部202aに装飾図柄の変動表示を開始させるために、主制御部201は、変動開始コマンドをRAM213に設定する(ステップS1110)。ステップS1110で設定される変動開始コマンドには、ステップS1107の大当たり判定処理の判定結果やステップS1108の変動パターン判定処理によって選択された変動パターンを示す情報などが含まれる。また、ステップS1110で設定された変動開始コマンドは、図9のステップS906に示した出力処理の実行時に、演出制御部202に対して出力される。
次に、主制御部201は、特別図柄の変動表示の開始から変動時間(変動パターンが示す変動時間)が経過したか否かを判定する(ステップS1111)。変動表示の開始から変動時間が経過していない場合(ステップS1111:No)、主制御部201は、そのまま特別図柄処理を終了する。
変動表示の開始から変動時間が経過した場合(ステップS1111:Yes)、主制御部201は、第1特別図柄表示部112aまたは第2特別図柄表示部112bのいずれかにおいて変動表示中の特別図柄を停止させ(ステップS1112)、変動停止コマンドをRAM213に設定する(ステップS1113)。ステップS1113で設定された変動停止コマンドは、図9のステップS906に示した出力処理の実行時に、演出制御部202に対して出力される。次に、主制御部201は、特別図柄の停止中に行う停止中処理を実行して(ステップS1114)、特別図柄処理を終了する。
(大入賞口処理)
図12は、主制御部が行う大入賞口処理を示すフローチャートである。大入賞口処理は、電動役物制御処理(図9のステップS904参照)に含まれる処理内容である。大入賞口処理において、主制御部201は、大当たり遊技中または小当たり遊技中であることを示す特別遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS1201)。特別遊技フラグがOFFである場合(ステップS1201:No)、主制御部201は、そのまま大入賞口処理を終了する。
特別遊技フラグがONである場合(ステップS1201:Yes)、大入賞口109(上大入賞口109aまたは下大入賞口109b)を開放させる前の所定期間であるオープニング中であるか否かを判定する(ステップS1202)。オープニング中ではない場合(ステップS1202:No)、主制御部201は、オープニングが終了したか否かを判定する(ステップS1203)。オープニングが終了した場合(ステップS1203:Yes)、主制御部201は、ステップS1206に移行する。
オープニングが終了していない場合(ステップS1203:No)、すなわち、オープニング開始前である場合、主制御部201は、オープニングの期間や、大入賞口109の各ラウンドにおける動作や、エンディングの期間などを定めた動作パターンの設定を行い(ステップS1204)、ステップS1206に移行する。ステップS1204では、主制御部201は、不図示の大入賞口動作パターン設定テーブルを用いて、特別遊技における大入賞口109の動作パターンを設定する。
ステップS1202において、オープニング中である場合(ステップS1202:Yes)、主制御部201は、オープニング期間をカウントするオープニング処理を行って(ステップS1205)、ステップS1206へ移行する。
次に、主制御部201は、各ラウンドにおける大入賞口109の開放中であるか否かを判定する(ステップS1206)。各ラウンドにおける大入賞口109の開放中である場合(ステップS1206:Yes)、主制御部201は、各ラウンドにおいて入賞個数や開放期間をカウントする開放中処理を行って(ステップS1207)、ステップS1208へ移行する。
各ラウンドにおける大入賞口109の開放中ではない場合(ステップS1206:No)、主制御部201は、各ラウンド間のインターバル中であるか否かを判定する(ステップS1208)。インターバル中である場合(ステップS1208:Yes)、主制御部201は、インターバル期間のカウントやラウンド数を「1」加算させるインターバル処理を行って(ステップS1209)、ステップS1210へ移行する。
インターバル中ではない場合(ステップS1208:No)、主制御部201は、エンディング中であるか否かを判定する(ステップS1210)。エンディング中である場合(ステップS1210:Yes)、主制御部201は、エンディング期間のカウントや特別遊技後の遊技状態を設定するエンディング処理を行って(ステップS1211)、大入賞口処理を終了する。エンディング中ではない場合(ステップS1210:No)、主制御部201は、大入賞口処理を終了する。
(2.演出統括部が行う処理)
次に、演出制御部202の演出統括部202aが行う処理について説明する。以下に示す演出統括部202aが行う各処理は、例えば、演出統括部202aのCPU241がROM242に記憶されているプログラムを実行することによって行われるものである。
(演出タイマ割込処理)
図13は、演出統括部が行う演出タイマ割込処理を示すフローチャートである。演出統括部202aは、起動中継続的に所定のメイン演出制御処理(不図示)を行っており、このメイン演出制御処理に対して、図13に示す演出タイマ割込処理を、所定の周期(例えば4ms)で割り込み実行する。
演出タイマ割込処理において、演出統括部202aは、演出ボタン118や十字キー119が遊技者から操作を受け付けた際に、受け付けた旨のコマンドを設定する、操作受付処理を行う(ステップS1301)。そして、演出統括部202aは、コマンド受信処理(図14参照)を行う(ステップS1302)。
次に、演出統括部202aは、変動演出中に行う変動演出中処理を行う(ステップS1303)。そして、演出統括部202aは、コマンド送信処理を行って(ステップS1304)、演出タイマ割込処理を終了する。コマンド送信処理では、コマンド受信処理、操作受付処理、変動演出中処理などにおいてRAM243の各記憶領域に設定されるコマンドを、画像・音声制御部202bやランプ制御部202cに対して送信する処理を行う。演出統括部202aは、演出タイマ割込処理を終了すると、メイン演出制御処理に戻る。
(コマンド受信処理)
図14は、演出統括部が行うコマンド受信処理を示すフローチャートである。コマンド受信処理において、演出統括部202aは、主制御部201から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1401)。変動開始コマンドは、主制御部201の特別図柄処理において設定されるコマンドである(図11のステップS1110参照)。変動開始コマンドを受信していない場合(ステップS1401:No)、演出統括部202aは、ステップS1403へ移行する。
変動開始コマンドを受信した場合(ステップS1401:Yes)、演出統括部202aは、実行する演出の演出内容を決定する演出決定処理(図15参照)を行う(ステップS1402)。そして、演出統括部202aは、主制御部201から変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1403)。変動停止コマンドは、主制御部201の特別図柄処理において設定されるコマンドである(図11のステップS1113参照)。
変動停止コマンドを受信していない場合(ステップS1403:No)、演出統括部202aは、ステップS1405に移行する。変動停止コマンドを受信した場合(ステップS1403:Yes)、演出統括部202aは、実行中の変動演出を終了させるための演出終了処理を行う(ステップS1404)。
そして、演出統括部202aは、主制御部201からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1405)。オープニングコマンドは、特別遊技の開始を示すコマンドであり、大当たりや小当たりに当選した際の、主制御部201の停止中処理において設定されるコマンドである。オープニングコマンドを受信していない場合(ステップS1405:No)、演出統括部202aは、ステップS1407へ移行する。
オープニングコマンドを受信した場合(ステップS1405:Yes)、演出統括部202aは、大当たり遊技中や小当たり遊技中に行う演出を選択する当たり演出選択処理を行う(ステップS1406)。次に、演出統括部202aは、主制御部201からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1407)。エンディングコマンドは、主制御部201からエンディング開始時に送信されるコマンドである。エンディングコマンドを受信していない場合(ステップS1407:No)、演出統括部202aは、ステップS1409に移行する。
ステップS1407において、エンディングコマンドを受信した場合(ステップS1407:Yes)、演出統括部202aは、エンディング演出を選択するためのエンディング演出選択処理を行う(ステップS1408)。次に、演出統括部202aは、主制御部201から保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1409)。保留コマンドは、主制御部201の始動口SW処理(図10のステップS1006、ステップS1012参照)において設定されるコマンドである。
保留コマンドを受信していない場合(ステップS1409:No)、演出統括部202aは、コマンド受信処理を終了する。保留コマンドを受信した場合(ステップS1409:Yes)、演出統括部202aは、保留表示等を行うための保留コマンド受信処理を行い(ステップS1410)、コマンド受信処理を終了する。
(演出決定処理)
次に、図15を用いて、図14のステップS1402に示した演出決定処理について説明する。図15は、演出統括部が行う演出決定処理を示すフローチャートである。演出決定処理において、演出統括部202aは、コマンド受信処理において受信した変動開始コマンド(図14のステップS1401参照)を解析し(ステップS1501)、大当たり判定の判定結果、変動パターン判定の判定結果、遊技状態を示す情報などを取得する。
そして、演出統括部202aは、現在の保留数から「1」を減算した数値を新たな保留数とする保留数減算処理を行う(ステップS1502)。次に、演出統括部202aは、演出モードを示す演出モードテーブル(不図示)を用いて、現在の演出モードを示すモードフラグを参照する(ステップS1503)。そして、演出統括部202aは、変動演出パターンテーブル(不図示)を用いて、変動演出を示す変動演出パターンの選択を行う変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS1504)。
そして、演出統括部202aは、不図示の予告演出選択テーブルを用いて、ステップアップ演出やカットイン演出等の予告演出の選択を行う予告演出選択処理を行う(ステップS1505)。そして、演出統括部202aは、各種選択した演出を行うために、画像・音声制御部202bやランプ制御部202cに指示する変動演出開始コマンドをRAM243に設定し(ステップS1506)、演出決定処理を終了する。
(3.画像・音声制御部が行う処理)
次に、画像・音声制御部202bが行う処理について説明する。以下に示す画像・音声制御部202bが行う各処理は、例えば、画像・音声制御部202bのCPU251がROM252に記憶されているプログラムを実行することによって行われるものである。画像・音声制御部202bが行う各処理は、例えば、所定の周期(例えば33msec)で行われる。
(画像制御処理)
図16は、画像・音声制御部が行う画像制御処理を示すフローチャートである。図16において、画像・音声制御部202bは、演出統括部202aから演出コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1601)。演出コマンドとしては、例えば、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、オープニング演出コマンド、エンディング演出コマンド、保留演出コマンド、演出ボタンコマンド、強調表示コマンド、などがある。
ここで、強調表示コマンドは、例えば、出玉数が所定数に達した際に所定数を表示する演出時(例えば「5000発」や「10000発」を表示する演出時)など、通知画像の強調表示を行う時に、演出統括部202aから送信されるコマンドである。より具体的には、画像・音声制御部202bにおいて計測する出玉数が所定数に達すると、その旨を示す情報が画像・音声制御部202bから演出統括部202aへ送信される。そして、演出統括部202aの判断により強調表示を行う場合には、強調表示コマンドが演出統括部202aから画像・音声制御部202bおよびランプ制御部202cへ送信される。
また、ハイパーボーナスの確定を示す演出時や、再抽選において図柄画像を停止させる演出時などの強調表示を行う場合には、例えば、変動開始コマンドに強調表示を行う旨の情報が含まれる。
演出コマンドを受信しない場合(ステップS1601:No)、画像・音声制御部202bは、そのまま画像制御処理を終了する。演出コマンドを受信した場合(ステップS1601:Yes)、画像・音声制御部202bは、表示画像制御処理を行う(ステップS1602)。
ここで、表示画像制御処理について説明する。例えば、演出コマンドが変動演出開始コマンドである場合、表示画像制御処理では、変動演出開始コマンドに応じた変動画像データを選択する。また、例えば、演出コマンドが変動演出終了コマンドである場合、表示画像制御処理では、変動演出終了コマンドに応じた確定図柄画像データを選択する。
また、例えば、演出コマンドがオープニング演出コマンドである場合、表示画像制御処理では、オープニング画像データを選択する。また、例えば、演出コマンドがエンディング演出コマンドである場合、表示画像制御処理では、エンディング画像データを選択する。また、例えば、演出コマンドが保留演出コマンドである場合、表示画像制御処理では、保留演出コマンドに応じた保留画像データを選択する。
また、例えば、演出コマンドが強調表示コマンドである場合や、強調表示を行う旨を示す情報が含まれる変動演出開始コマンドである場合、例えば、強調表示を行う際に、重畳表示させる通知画像と強調画像との画像データを選択する。強調表示は、通知画像を第1動作表示させた後の第2動作表示の開始タイミングで、通知画像よりも大きく且つ通知画像よりも不透明度が低い強調画像を、通知画像に重ねる表示である。
強調表示を行うに際しては、例えば、画像・音声制御部202bが通知画像と第1強調画像と第2強調画像とを重畳表示させて画像を生成する制御を行う。例えば、画像・音声制御部202bは、強調表示を行うにあたり、図8に示したように、各タイミングに応じたレイヤの設定を行う。なお、画像・音声制御部202bは、強調表示を行うに際して、予め通知画像と強調画像とを重畳表示させた画像データを用意しておき、該画像データを再生させてもよい。
次に、画像・音声制御部202bは、演出画像データをRAM253に格納し(ステップS1603)、画像制御処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態では、通知画像を第1動作表示させた後の第2動作表示の開始タイミングで、通知画像よりも大きく且つ通知画像よりも不透明度が低い強調画像を通知画像に重ねる強調表示を行った。具体的には、「HYPER」の通知画像を画面奥側に移動させ(第1動作表示)、次に通知画像を停止させ(第2動作表示)、この停止タイミングで、通知画像よりも大きく且つ透明化処理した強調画像を通知画像に重ねる強調表示を行った。
このため、第2動作表示の開始タイミングで、瞬間的に通知画像をぼかすことができる。これにより、エフェクト画像を得ることができ、インパクトのある強調表示を行うことができる。したがって、通知画像が示す通知内容に対して、遊技者に鮮烈な印象を与えることができる。
また、本実施の形態では、強調画像を通知画像に重ねる表示を行った後に、強調画像、通知画像の順で、画像を消去させる表示を行うため、通知画像をぼかした後に、通知画像を鮮明にすることができ、インパクトのある強調表示を行うことができる。
また、本実施の形態では、第1動作表示における通知画像の移動方向とは逆方向に強調画像を移動させる表示を行うため、停止後の通知画像の動作を強調させることができる。これにより、躍動感のあるエフェクト画像を得ることができる。
また、本実施の形態では、強調画像は、通知画像よりも大きい第1強調画像と、第1強調画像よりも大きい第2強調画像と、を含む。これにより、通知画像のぼかし効果を高めることができ、よりインパクトのある強調表示を行うことができる。
また、本実施の形態では、第1強調画像の不透明度を通知画像よりも低くし、第2強調画像の不透明度を第1強調画像よりも低くした。これにより、通知画像の外側部分の強調画像のうち、外側ほど薄い画像にすることができる。このため、通知画像のぼかし効果をより高めることができ、よりインパクトのある強調表示を行うことができる。
また、第1強調画像および第2強調画像を前記通知画像に重ねる表示を行った後に、第2強調画像、第1強調画像、通知画像の順で、画像を消去させる表示を行う。これにより、強調画像の外側部分(強調画像)の外側から徐々に強調画像を消すことができ、通知画像をより鮮明に見せることができ、インパクトのある強調表示を行うことができる。
また、本実施の形態では、通知画像の停止の後に停止の反動で、第1動作表示における所定方向の移動とは逆方向に移動させる揺り戻しの動作を含む動作表示を行うようにしたので、よりリアルな動作を表現することができる。
なお、本実施の形態では、本発明の遊技機をぱちんこ遊技機100に適用した場合について説明したが、ぱちんこ遊技機100に限らず、例えばスロットマシンなど、画像表示部を有する他の遊技機に適用することも可能である。