JP5795208B2 - コンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造 - Google Patents

コンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造 Download PDF

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本発明は、コンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造に関する。
従来から、吹付けロックウールによって鉄骨柱を被覆する鉄骨柱の耐火被覆構造が知られている。また、耐火シートによって鉄骨柱を被覆する耐火被覆構造が知られている(例えば、特許文献1)。これらの耐火被覆構造では、火災時における鉄骨柱の温度上昇が抑制されるため、温度上昇に伴う鉄骨柱の強度低下と剛性低下が抑制される。柱鋼管にコンクリートが充填されたコンクリート充填鋼管柱においても同様の効果が得られる。一方、コンクリート充填鋼管柱は、柱管柱に局部座屈が発生し、それが原因で破壊に至る場合がある。上記耐火被覆をコンクリート充填鋼管柱に施すことで、局部座屈の発生を抑制することもできる。
特開2010−265605号公報
しかしながら、上記の耐火被覆構造では、吹付けロックウール等の耐火被覆材によってコンクリート充填鋼管柱をその全長に渡って一律に被覆するため、不経済となる。
本発明は、上記の事実を考慮し、材料コストを削減しつつ、柱鋼管の局部座屈を抑制することができるコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載のコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造は、水平部材が接合される上下の鋼管仕口部と、前記鋼管仕口部間に延びる鋼管本体部と、を有する柱鋼管と、前記鋼管本体部における軸方向中間部の耐火性能に対し、該鋼管本体部における軸方向の上端部及び下端部の耐火性能が高くなるように、前記鋼管本体部の外側面を被覆する耐火被覆手段と、を備え、前記耐火被覆手段が、前記鋼管本体部における前記上端部及び前記下端部をそれぞれ被覆する第1耐火被覆材を有し、前記第1耐火被覆材の被覆範囲の前記鋼管本体部の軸方向に沿った長さが、該鋼管本体部の幅以上とされている
請求項1に係るコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造によれば、耐火被覆手段によって、鋼管本体部における軸方向中間部の耐火性能に対し、鋼管本体部の軸方向の上端部及び下端部の耐火性能が高くなるように柱鋼管が被覆されている。これにより、火災時に鋼管本体部の上端部及び下端部の温度上昇が抑制される結果、これらの上端部及び下端部の局部座屈の発生が抑制される。
更に、耐火被覆手段によって、鋼管本体部をその全長に渡って一律に被覆する構成と比較して、耐火被覆手段の材料コストを削減することができる。
また、第1耐火被覆材被覆範囲の鋼管本体部の軸方向に沿った長さを鋼管本体部の幅以上としたことにより、材料コストを削減しつつ、鋼管本体部の上端部及び下端部の局部座屈の発生を抑制することができる。鋼管本体部の上端部及び下端部では、前述した第1耐火被覆材の被覆範囲内において局部座屈が発生し易いためである。
請求項に記載のコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造は、請求項に記載のコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造において、前記耐火被覆手段が、前記鋼管本体部の外側面を該鋼管本体部の全長に渡って被覆する第2耐火被覆材を有し、前記第1耐火被覆材が、前記第2耐火被覆材の上から前記鋼管本体部における前記上端部及び前記下端部の外側面を被覆する。
請求項に係るコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造によれば、第2耐火被覆材によって、第1耐火被覆材の上から鋼管本体部の軸方向の上端部及び下端部が被覆されている。これにより、鋼管本体部の上端部及び下端部の温度上昇が抑制される結果、これらの上端部及び下端部の局部座屈の発生が抑制される。
更に、第2耐火被覆材で被覆された既存の鋼管本体部の上端部及び下端部を第1耐火被覆材で更に被覆することにより、耐火性能を効率的に向上することができる。
本発明は、上記の構成としたので、材料コストを削減しつつ、柱鋼管の局部座屈を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造が適用されたコンクリート充填鋼管柱を示す縦断面図である。 図1の2−2線断面図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造が適用されたコンクリート充填鋼管柱の応力状態を示す図1に相当する縦断面図である。 一般的なコンクリート充填鋼管柱と梁で構成された架構を示す立面図であり、(A)は火災前の状態を示し、(B)は火災後の状態を示している。 一般的なコンクリート充填鋼管柱の耐火性能評価に用いられる実験評価モデルを示すモデル図であり、(A)は水平力を載荷する前の状態を示し、(B)は水平力が載荷された際のコンクリート充填鋼管柱の変形状態、及び応力状態を示し、(C)はコンクリート充填鋼管柱を構成する柱鋼管に局部座屈が発生した状態を示している。 本発明の一実施形態に係るコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造の変形例が適用されたコンクリート充填鋼管柱を示す図1に相当する縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造の変形例が適用されたコンクリート充填鋼管柱を示す図1に相当する縦断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係るコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造について説明する。なお、各図において適宜示される矢印Zは、本実施形態における柱鋼管の軸方向(上下方向)を示している。
図1には、本実施形態に係るコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造が適用されたコンクリート充填鋼管柱10が示されている。コンクリート充填鋼管柱10は、柱鋼管12と、柱鋼管12内に充填される充填コンクリート14と、耐火被覆手段(第2耐火被覆材)としての吹付けロックウール30と、耐火被覆手段(第1耐火被覆材)としての巻き付け耐火被覆材40と、を備えている。柱鋼管12は角形鋼管で構成されており、水平部材としての鉄骨梁16が接合される上下の鋼管仕口部12Aと、これらの鋼管仕口部12A間に延びる鋼管本体部12Bを有している。
鉄骨梁16はH形鋼で構成され、上下一対のフランジ部16Aとフランジ部16Aを繋ぐウェブ部16Bを有し、その端部が鋼管仕口部12Aの外側面に突き当てられて溶接されている。一方、鋼管仕口部12Aの内壁面には、上下一対の内ダイアフラム18が設けられている。各内ダイアフラム18は、鉄骨梁16のフランジ部16Aと連続するように設けられており、この内ダイアフラム18によって鋼管仕口部12Aが補強されている。また、各内ダイアフラム18の中央部には充填孔18Aが形成されており、これらの充填孔18Aを通して柱鋼管12内に充填コンクリート14が充填されるようになっている。
ここで、上下の鉄骨梁16の間にある鋼管本体部12Bは、耐火被覆手段としての吹付けロックウール30及び巻き付け耐火被覆材40によって耐火被覆されている。第2耐火被覆材としての吹付けロックウール30は、鋼管本体部12Bの略全長に渡って当該鋼管本体部12Bの外側面を被覆している。一方、第1耐火被覆材としての巻き付け耐火被覆材40はロックウール等をシート状に成形した巻き付け式の耐火被覆材で、吹付けロックウール30の上から軸方向端部としての鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLにそれぞれ巻き付けられ、ビス42によって固定されている。即ち、鋼管本体部12Bにおける軸方向中間部としての鋼管中間部12BMは吹付けロックウール30によって一層に耐火被覆される一方で、軸方向端部としての鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLは、吹付けロックウール30及び巻き付け耐火被覆材40によって2層に耐火被覆されている。これにより、鋼管中間部12BMの耐火性能に対し、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BL内の耐火性能が高くなるように、鋼管本体部12Bが耐火被覆されている。
なお、ここでいう耐火性能とは、鋼管本体部12Bが火災熱に晒されたときの荷重支持性能を表し、当該鋼管本体部12Bに構造耐力上の支障を与えるような変形、溶融、強度低下、剛性低下等の発生し難さの程度を示す。例えば、耐火性能が2時間(2時間耐火)とは、鋼管本体部12Bが火災熱に2時間晒されても、鋼管本体部12Bが溶融、焼失することなく、構造耐力上の支障を与えるような変形を生じることなく、柱が負担する荷重を保持し続けることを意味する。
また、鋼管本体部12Bの幅(柱せい)をD(図2参照)としたときに、巻き付け耐火被覆材40の被覆範囲の高さL(被覆範囲の鋼管本体部12Bの軸方向に沿った長さ)が、鋼管仕口部12Aから鋼管中間部12BMへ向って鋼管本体部12Bの幅Dの1.0倍以上とされている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図3に示されるように、例えば、火災時に鉄骨梁16が熱膨張によって軸方向(水平方向)へ伸張すると、鋼管仕口部12Aに水平力Fが作用し、鋼管本体部12Bに曲げモーメントMが発生する。この曲げモーメントMは、鋼管中間部12BMから鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLに向って徐々に大きくなる。一方、柱鋼管12は、火災時に熱膨張によって軸方向(矢印Z方向)へ伸張するが、温度上昇に伴う剛性の低下によって軸方向への伸張は徐々に小さくなり、ある温度に達すると軸方向への伸張変形は止まり、収縮変形に転じる。この状態で、鉄骨梁16から鋼管仕口部12Aへ水平力Fが作用すると、前述したように鋼管中間部12BMと比較して大きな曲げモーメントが発生する鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの圧縮側(矢印C側)側面に局部座屈Kが発生し易くなる。特に、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLが鋼管仕口部12Aを介して鉄骨梁16に剛接合されていて、かつ、鉄骨梁16の軸方向への伸張量が大きい場合は、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLに大きな曲率を伴う変形が生じる。この変形により鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの圧縮側(矢印C側)側面に大きな圧縮応力度が発生し、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLに局部座屈Kが生じる。
鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLに局部座屈が発生すると、コンクリート充填鋼管柱10の曲げ剛性は著しく低下する。コンクリート充填鋼管柱10に作用する軸力(鉛直荷重)Vが大きい場合は、局部座屈Kの発生後、曲げモーメントMによる変形が急激に進展し、局部座屈K側の充填コンクリート14に圧壊を生じる。この結果、コンクリート充填鋼管柱10は荷重支持能力を喪失し、脆性的に崩壊に至る場合がある。
この対策として本実施形態では、吹付けロックウール30及び巻き付け耐火被覆材40によって鋼管中間部12BM内の耐火性能に対し、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの耐火性能が高くなるように、鋼管本体部12Bが耐火被覆されている。これにより、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの温度上昇が抑制される結果、温度上昇に伴う鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの剛性低下が低減される。従って、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの局部座屈Kの発生が抑制される。
また、本実施形態に係るコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造では、鋼管本体部12Bの全長に渡って鋼管本体部12Bの外側面を吹付けロックウール30及び巻き付け耐火被覆材40によって2層に耐火被覆する構成と比較して、施工性の向上、工期短縮、及びコスト削減を図ることができる。
また、本実施形態に係るコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造は、コンクリートが充填されていない鋼管柱に適用可能することも可能である。
ここで、図4(A)には、一般的なコンクリート充填鋼管柱からなる柱100と梁102A,102Bとで構成された架構の一例が示されている。この架構内で、例えば図4(B)に示されるように火災104が発生すると、梁102Aが水平方向(矢印J方向)に伸び出すため、柱100に同図に示されるような変形が生じる。
また、図5(A)には、一般的なコンクリート充填鋼管柱からなる柱110の耐火性能評価に用いられる実験評価モデルが示されている。この実験評価モデルでは、加熱時に、図5(B)に示されるような変形状態、応力状態を示すことから、図4(B)に示される柱100の変形状態、応力状態を適切に模擬することができると言われている。そこで、図5(A)に示される実験評価モデルを用いて載荷加熱実験を行ったところ、以下に示す新たな知見が得られた。
即ち、加熱された柱110の柱上端部に生じる水平変位(水平力F)が大きい場合や柱110に生じる軸力Vが大きい場合は、図5(C)に示されるように、柱110を構成する柱鋼管の上端部及び下端部に局部座屈Kを生じることが確認された。また、加熱時間が比較的短く、柱110の充填コンクリートが十分耐力を残している状態であっても、柱110は前述した柱鋼管の局部座屈Kによって荷重支持能力を喪失し、崩壊することが確認された。
本実施形態におけるコンクリート充填鋼管柱10を例により具体的に説明すると、局部座屈Kに関しては以下のことが確認された。即ち、鋼管本体部12Bの幅をD(図2参照)としたときに、鋼管上端部12BUにおける局部座屈Kは、その上端から2Dまでの領域内で発生し易く、特に、上端からDの領域内で発生し易い。これと同様に、鋼管下端部12BLにおける局部座屈Kは、その下端から2Dまでの領域内で発生し易く、特に、下端からDの領域内で発生し易い。
従って、局部座屈Kの発生を抑制する観点からすると、巻き付け耐火被覆材40の被覆範囲の高さLはD以上が好ましく、2D以上がより好ましい。更に、施工性、材料コストを考慮すると、巻き付け耐火被覆材40の被覆範囲の高さLはD≦L≦2Dとすることが望ましい。これにより、巻き付け耐火被覆材40の材料コストを削減しつつ、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの局部座屈Kの発生を抑制することができる。
なお、前述した局部座屈Kによる破壊はこれまで実験で確認されなかった現象である。これまでは柱110の断面を小断面(例えば、300mm×300mm程度)で実施してきたが、前述した局部座屈Kが確認された実験では、柱110の断面を大面積(600mm×600mm)で実施している。柱鋼管の上端部及び下端部に発生する圧縮ひずみは、柱110の中立軸位置から柱鋼管までの距離に比例して大きくなる。断面が大きくなれば、柱鋼管に生じる圧縮ひずみもこれに比例して大きくなる。このため、火災によって大断面の柱(例えば、600mm×600mm以上)の柱上端部に大きな水平力が生じると、柱の上端部及び下端部には大きな圧縮ひずみが発生する。前述の実験では、柱鋼管に生じた圧縮ひずみが当該柱鋼管の局部座屈に対する許容圧縮ひずみを超過したために発生したものと考えられる。この圧縮ひずみは、長期軸力に起因する長期圧縮ひずみε1と、梁の伸長による強制変形(水平力F)に起因する圧縮ひずみε2と、同梁の伸長による付加曲げモーメントに起因する圧縮ひずみε3の和と考えることも可能である。
なお、本実施形態のように鋼管仕口部12Aの両側に鉄骨梁16が接合される構成では、各鉄骨梁16の伸長に伴って鋼管仕口部12Aの両側に反対向きの水平力が作用するため、これらの水平力が打ち消し合う。従って、前述した圧縮ひずみε2,ε3が小さくなり易い。一方、外周柱のように、鋼管仕口部12Aの片側にのみ鉄骨梁16が接合される構成では、上記圧縮ひずみε2,ε3が大きくなり易い。特に、鋼管仕口部12Aの片側に接合される鉄骨梁16の梁スパンが長くなると(例えば、10m程度以上)、火災時における鉄骨梁16の伸長量が増加し、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの水平変位(強制変形)が大きくなるため(例えば、柱の部材角1/50rad程度)、上記圧縮ひずみε2,ε3が過大となる可能性がある。本実施形態は、このように鋼管仕口部12Aの片側に、若しくは鋼管仕口部12Aに3方向から鉄骨梁16が接合されるコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆に適している。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、吹付けロックウール30及び巻き付け耐火被覆材40によって、鋼管本体部12Bの外側面を2層に耐火被覆したがこれに限らない。鋼管本体部12Bは、鋼管中間部12BMの耐火性能に対し、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの耐火性能が高くなるように耐火被覆されていれば良く、例えば、吹付けロックウール30と巻き付け耐火被覆材40との位置関係を入れ替えても良い。また、吹付けロックウール30及び巻き付け耐火被覆材40によって、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの外側面のみを耐火被覆しても良いし、図6に示されるように、例えば、吹付けロックウール30を省略し、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの外側面のみを巻き付け耐火被覆材40で被覆しても良い。また、図7に示されるように、例えば、吹付けロックウール30によって鋼管本体部12Bの外側面を略全長に渡って耐火被覆する場合、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの吹付けロックウール30の厚みt(被覆厚)を鋼管中間部12BMの吹付けロックウール30の厚みtよりも厚くしても良い。巻き付け耐火被覆材40についても同様である。これにより、鋼管中間部12BMの耐火性能に対し、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの耐火性能が高くなる。従って、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。更に、鋼管中間部12BMの耐火性能に対し、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの耐火性能が高くなるように鋼管本体部12Bを3層以上に耐火被覆することも可能である。
また、上記実施形態では、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの両方を巻き付け耐火被覆材40で被覆したが、鋼管上端部12BU及び鋼管下端部12BLの少なくとも一方が巻き付け耐火被覆材40で被覆されていれば良い。
更に、上記実施形態では、耐火被覆手段として吹付けロックウール30及び巻き付け耐火被覆材40を例に説明したが、例えば、吹付けロックウール以外の吹付け系耐火被覆材、ボード系耐火被覆材、耐火塗料等を用いても良いし、これらの耐火被覆手段を適宜組み合わせて用いても良い。なお、ここでいう吹付けロックウール以外の吹付け系耐火被覆材とは、湿式吹付けロックウール、石膏系の湿式吹付け耐火被覆、セラミック系の湿式耐火被覆等を意味する。また、ここでいうボード系耐火被覆材とは、例えば、石膏ボード(強化石膏ボードを含む)、繊維混入けい酸カルシウム板、モルタルボード、ロックウールボード、セラミックファイバーボード、PC板、ALCパネル、押し出し成形セメント板等を意味する。
また、上記実施形態では、内ダイアフラム18を用いた内ダイアフラム形式のコンクリート充填鋼管柱10を例に説明したが、上記実施形態は、通しダイアフラム形式や外ダイアフラム形式のコンクリート充填鋼管柱にも適用可能である。
また、柱鋼管12は、断面略正方形の角形鋼管に限らず、断面長方形の角形鋼管や丸形鋼管を用いても良い。なお、断面長方形の角形鋼管では、短辺の長さが鋼管本体部の幅Dに相当し、丸形鋼管では、その直径が鋼管本体部の幅Dに相当する。また、上記実施形態は、コンクリート充填鋼管柱に限らず、一般的な鋼管柱にも適用可能である。更に、上記実施形態では、水平部材として鉄骨梁16を例に説明したが、鉄骨梁16に替えてスラブ(例えば、RC床スラブやフラットスラブ)等でも良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
12 柱鋼管
12A 鋼管仕口部
12B 鋼管本体部
12BU 鋼管上端部
12BM 鋼管中間部
12BL 鋼管下端部
30 ロックウール(耐火被覆手段、第2耐火被覆材)
40 耐火被覆材(耐火被覆手段、第1耐火被覆材)

Claims (2)

  1. 水平部材が接合される上下の鋼管仕口部と、前記鋼管仕口部間に延びる鋼管本体部と、を有する柱鋼管と、
    前記鋼管本体部における軸方向中間部の耐火性能に対し、該鋼管本体部における軸方向の上端部及び下端部の耐火性能が高くなるように、前記鋼管本体部の外側面を被覆する耐火被覆手段と、
    を備え、
    前記耐火被覆手段が、前記鋼管本体部における前記上端部及び前記下端部をそれぞれ被覆する第1耐火被覆材を有し、
    前記第1耐火被覆材の被覆範囲の前記鋼管本体部の軸方向に沿った長さが、該鋼管本体部の幅以上とされているコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造。
  2. 前記耐火被覆手段が、前記鋼管本体部の外側面を該鋼管本体部の全長に渡って被覆する第2耐火被覆材を有し、
    前記第1耐火被覆材が、前記第2耐火被覆材の上から前記鋼管本体部における前記上端部及び前記下端部の外側面を被覆する請求項1に記載のコンクリート充填鋼管柱の耐火被覆構造。
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