JP5795062B2 - 名目用量応答プロファイルに基づくコンクリートのレオロジーを調整する方法 - Google Patents

名目用量応答プロファイルに基づくコンクリートのレオロジーを調整する方法 Download PDF

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Description

本出願は、その開示が、参照することにより、本明細書に引用されたこととされる、2012年、6月23日出願の米国特許出願第12/821,451号明細書の優先権を主張する。
本発明はコンクリートの製造に関し、またより具体的には、名目用量応答プロファイル(a nominal dosage response profile)によって計算されたレオロジー修正剤の追加用量により、生コン(ready−mix)トラックまたは固定ミキサー中のコンクリートのレオロジー特性を調整する方法に関する。
油圧を測定することにより、ドラムにかかるトルクをモニターすることによるような、混合ドラムを回転するために要するエネルギーをモニターするためのセンサーを使用することにより、生コンの配達トラック中のコンクリートの「スランプ(slump)」または流動性を制御することは既知である(例えば、特許文献1、2参照)。
混合ドラムの回転をモニターするために、例えば、油圧駆動装置および/または回転速度センサーに連結された油圧センサーを使用することができる。コンクリートのスランプのモニターは、コンクリートミックスを含む混合トラック上の油圧センサーおよび/または電気センサーから得られる出力または値を校正し、そしてこれらを標準のスランプコーン試験を使用して得られたスランプ値と相関させる方法を伴う。標準のスランプコーン試験においては、新鮮なコンクリートを含む12−インチの先端を切り取った円錐を取り去って、コンクリートを落下させ、またコンクリートの垂直高度落下を測定する(例えばASTM C143−05)。この既知のスランプ値をもつコンクリートをドラムミキサー中に添加し、その結果センサーからの出力として得られる油圧値または電気的値は、メモリー部位中に保存され、またその後コンピューター処理ユニット(CPU)により関連付けられることができる。
消費者に対するコンクリートの配達中に、コンクリートは、水和、蒸発およびその他の因子の結果として経時的に硬化し、またセンサーは、これを混合ドラムを回転するために要する増加した油圧または電気エネルギーとして感知する。オンボードCPUは1基以上のセンサーから得た検出エネルギー値を比較し、またこれをメモリーに保存した値に比較する。センサーとCPUが、コンクリートが硬化し始めていることを感知すると、理論的には、CPUがコンクリート中に水またはその他の液体(例えば、化学分散剤)を注入して、スランプを所望の値に回復させるように、計量装置またはポンプ装置を起動するように引き金を引くことができる。
長い間、効率的な方法でコンクリートに水または化学混入剤(chemical admixture)を添加する、または言い換えると、添加誤差および長たらしい試行錯誤を回避しながら、標的のレオロジー値を達成するのに要する正確な量の混入剤を添加する能力を得ることが所望されてきた。高度に精巧なセンサーとCPUを使用することができれば、正確で効率的な方法が必然的に見いだせるであろうと推定されてきた。しかし、それらのすべての進歩している精巧なハードウェアにも拘わらず、先行技術のセンサー混合システムは、それらが制御する混合物のばらつきを免れないままである。
Zandberg等の特許文献2は、スランプの読み取り値を、インラインのCPUに
情報を入力することにより生コントラック中でモニターすることができ、またこのような情報がバッチの水量、粒状物質の成分の量、砂の水分含量、時間、「名目上の(nominated)」スランプ、およびその他の因子(段落8、3〜14行参照)を含むことができることを公開した(特許文献2参照)。しかし、これらのどの因子を含むべきか、またはそれらをどのように評価すべきかが、Zandberg等により特に説明されなかった。該特許は、このような情報はメモリー中に保存することができるので、CPUは、入力された情報から、所望のスランプに到達するために要する必要な液体成分を計算することができると述べた。あるいはまた、必要な液体成分は、「前以て計算され」、またその他の情報とともにCPU中に入力されることができると説明された(段落8、15〜22行)。該特許は更に、メモリーは「一連の可能なミックス」に関連した「照合表」中に情報を保存してき、そして従って、「特定のミックスタイプおよび特定のスランプ値および特定量のミックス成分に対して、該システムはミックスに対する既知の値に対して、センサーによる測定値を比較して、添加される液体成分の、手動による、または自動的な調整を提供することができるであろう」と述べた(段落8欄、29〜36行)。
その目的は、他の場合には、コンクリートミックスを配達されるよりもむしろ返却することが必要な、「液体成分の過剰供給を伴わない、混合の最大化」を可能にすることであるとの繰り返しにも拘わらず、Zandberg等は、どんな因子が「照合表」中に含まれるべきかを明記しなかった。また彼らは、添加されるべき液体成分の用量を計算する正確な方法をも示さなかった。
同様に、Hines等の特許文献3および4(MBT Holdings/BASF)は、1晩、同日(配達の)または長い運搬作業期間中のいずれかに、コンクリートを安定化するための混入剤分配システムを開示した(特許文献3、4参照)。これらのそれぞれの方法で、混入剤用量はコンピューターでアクセス可能なメモリー内に配置された「内部表」に基づいて計算することができた(例えば、特許文献3の、段落9の4〜30行、段落9の42〜52行、段落10の7〜20行および更に128、138および148における図2A参照)。しかし、このような内部の図または表上に含むことを要求される「変数」または条件の数は、むしろ膨大であるように見えた。これらの変数は、ミキサー中のコンクリートの量、その温度、コンクリート中のセメントのタイプ、コンクリートが配達トラック中で移動中の時間量、必要な水の量およびその他の因子を含んだ。バッチマンまたは運転手がコンピューター中への入力用に選択されたデータに応じて、自分自身の特別の表または照合表を作成することができ、また、ソフトウェアのプロヴァイダーが、運転手またはバッチマンに「データ表または照合表中にはないと考えられる因子の用量を補わせる」調整をすることができることが示唆された(例えば、特許文献3の段落9〜10、更に特許文献4の段落9〜10参照)。更に、混入剤を添加する意図が、スランプまたはその他のレオロジー値よりむしろ、セメントの水和を制御することであったことが強調されるべきである。
特許文献5において、Sostaric等(RS Solutions LLC)は、水または化学添加剤を使用して生コン配達車中のコンクリートを調整するシステムを開示した(特許文献5参照)。このシステムは、スランプを計算するための温度、圧力、回転(速度、エネルギー)および勾配/加速度、のような様々なパラメーターを検出するセンサーを含んだ(例えば図4C、0071〜0072節、参照)。例えば、該システムは混合ドラムの表面温度のみならずまた、積荷(load)温度を測定するセンサーを含むことができた。該システムはまた、「加速/減速/傾き」を測定するセンサーを含むことができた。該システムは、振動および湿度と気圧のような環境のパラメーターを測定するセンサーすら含むことができた(段落0132を参照)。更に、該システムは、システムにより使用されるセンサーの測定出力に基づいて、水またはその他の添加剤を自動的に添加するであろう。
建設現場へのその配達中にセメントの様々な態様を測定するために設置されている、増加しているセンサーにより示唆されるように、益々増加していくパラメーターを測定するための増加した技術的な精巧度にも拘わらず、本発明者には、先行技術の最近の状態が、どのパラメーターを考慮し、また照合表中に含まなければならないか、またはどのパラメーターが化学添加剤の添加用量を計算するのに最も重要であるかについての明確な指針を提供するとは考えられない。
コンクリート中に正確で効率的な化学混入剤の添加を達成することは、大部分は、レオロジーに対する添加された化学混入剤の効果が、コンクリート成分の割合(例えば水対セメントの比率)、特徴(例えばセメントの粉末度)、および状態(例えば温度)並びに積荷の履歴(年齢、温度プロファイル、等)により、レオロジーに対する水の効果より大きく変えられる事実により、困難であると推定される。これらの因子は、1日、1週間、1カ月、等の経過にわたりバッチ処理されたコンクリートの異なる積荷の経過中に変化するようである。例えば、コンクリートの温度は外界温度が上昇するに従って、1日のうちで、各バッチごとに上昇する可能性がある。セメントの異なる配達物は化学成分および粉末度が変わる可能性がある。
スランプを単に調整するよりむしろ、コンクリートのその他のレオロジー特性を調整することが所望される。レオロジーは、物質の流動性および変形の科学を取り扱う。コンクリートのレオロジーは他の因子の中でも、スランプ、スランプのフロー、降伏応力、塑性粘度、見かけの粘度、チクソトロピー、またはフロー・テーブル試験によって規定されることができる。従って、1種以上のこのようなコンクリートのレオロジーのパラメーターを調整するための化学混入剤の適当な用量を選択することが本発明の目的である。
以上を考慮して、本発明者は、混合ドラムおよびその他の混合装置中のコンクリートのレオロジー特性を調整するための、現在の実施に使用されるものより、使用するために、より効率的で実際的な新規の方法が必要であると考える。
米国特許第4,008,093号明細書 米国特許第5,713,663号明細書 米国特許第6,042,258号明細書 米国特許第6,042,259号明細書 米国特許出願公開第2009/0037026号明細書
発明の要約
コンクリートミックス中への添加の精度を達成し、また過剰添加を回避する問題に対する先行技術のアプローチの欠点および増加する技術的複雑性を克服する点において、本発明は、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の用量が、名目用量応答(NDR)プロファイルを使用して計算される方法を提供し、その方法は、驚くべきことには、各バッチ準備または配達の開始時に、パラメーターの照合表中への時間のかかる複雑化および、従って、多数のパラメーターの入力を必要としない。
用量応答曲線は、レオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ(例えば、水、化学混入剤、またはそれらの組み合わせ)の、コンクリートのレオロジー、強度、又は特徴に係る用量に関するもので、レオロジー、強度、又は特徴はレオロジー修正剤の効果によって修正される。この用量応答曲線は明瞭さと便利のため、そしてCPUプログラム
作成の容易性のために多数の様式のうちの一つに表すことができる。例えば、スランプを修正する化学混入剤の用量応答曲線は、コンクリートのスランプに対して添加される用量の関数としての化学混入剤の用量として表すことができる。あるいはまた、それは、1増加単位だけ(例えば、1インチだけスランプを変えるために要する混入剤の用量)スランプを変化させるために要する化学混入剤の用量の変化として表すことができるであろう。
後に、コンクリート生産中に適量を選択するために使用することができるある特定のセットの条件下で、与えられたセットの物質に対して用量応答曲線を確立することは一般的である。この曲線は本明細書では名目用量応答(NDR)曲線と呼ばれるであろう。用量応答曲線は多数の変数(物質の特性、温度、等)の関数であるので、所望の反応を達成するために、すべての関連変数を考慮する用量応答曲線を開発し、照合表等を使用してCPUをプログラムし、すべての関連変数を測定し、そしてレオロジー修正剤(例えば、化学混入剤)の正確な用量を選択することは実際的でないほど複雑であろう。これらの変数を明白には考慮に入れる必要なしに、変化する外部の変数に適するように、名目用量応答曲線を効率的にまた正確にアップデートする方法を提供することが本発明の目的である。従って、名目用量応答曲線が作成され、また次に、適合する制御方法により調整される。
本発明は、異なるパラメーター(例えば、温度、ミックスのデザイン、水レベル、水和レベル、湿度、異なるトラック)をもつコンクリートミックスが、振幅が変わるが、しかし、その他の点ではそれらの用量応答曲線が交差しない点で類似した振舞いをする「用量応答」プロファイルを示すという驚くべき発見から生じる。本明細書で使用される「用量応答」の考え方は、添加された用量の関数として、レオロジー(スランプ、スランプのフロー、また降伏応力のような)に対する特定のレオロジー修正剤またレオロジー修正剤の組み合わせ物の効果を意味する、または表すこととする。
この予期されなかった用量応答の振舞いは図1に例示されており、即ち、ポリカルボキシレートセメント分散混入剤のようなレオロジー修正剤が混入された異なるコンクリートミックスが類似した用量応答曲線を示し、スランプが用量の関数(コンクリート1立方ヤード当たりの混入剤のオンス)で示され、それはスランプを1単位変化させる(例えば2インチのスランプから3インチのスランプへ、3インチのスランプから4インチのスランプへ、等)のに必要な用量である。名目用量応答(NDR)プロファイルの計算は、基本的に図2に示され、そこで、少なくとも2本のプロファイル曲線(便宜的な参照のために「最大用量」と「最少用量」とラベルされた)が一つのNDRプロファイルを提供すると考えられる。
用量応答曲線(図1)の交差しない振舞いの意味は、本発明者を、少なくとも2本の曲線(例えば、図2)を使用することが好適であり、また精度の見地から、複数の曲線(例えば、図1)を使用することがより好適であるが、唯一のデータセットから得た一つの曲線に基づいてさえもNDRプロファイルの使用によって、コンクリートのレオロジーを調整することができるという実際的理解に導いた。ここでNDRプロファイルは、唯一のパラメーター−すなわち、実際の混入剤の性能を反映している比率のみを評価することにより調整することができ、また名目用量応答曲線により予測することができる。従って、実際の混入剤の性能に基づいて名目用量応答曲線をアップデートするための、適応的制御法が達成される。混入剤の各用量は、同荷重のコンクリート中への混入剤の以前の添加量からの評価ファクターにより調整された名目用量応答曲線を使用することにより選択される。従って、選択される用量は、これらのパラメーターを明白に測定し、調整する必要なしに、コンクリート積荷と関連する実際の条件に対して調整される。このような場合、積荷内の添加剤の第2の、またその後の各用量は、第1の用量より著しくより正確であるようである。これが、コンクリートの積荷中の混入剤の以前の性能が考慮されない、長々しい試行錯誤の過程を省く。
更に、以前の積荷からの混入剤の性能のデータに基づいて名目用量応答曲線を調整することが可能であろう。
先行技術の方法は、コンクリートミックスの経験的振舞いが、水また化学混入剤の使用により補償(compensate)されることができることを示唆してきたが、今日まで、この補償がいかにして実施されるかは教示または示唆されて来なかった。コンクリートミックスのレオロジーが、コンクリートの量(荷幅(load size))および標的のレオロジー値(例えば、スランプ、スランプのフロー、または降伏応力)のみをコンピュータープロセッサーユニット(CPU)中に入力し、また実際のレオロジーをNDRに比較し、実際のレオロジーを標的のレオロジーに変えるために必要だと(理論的に)考えられる百分率の、化学混入剤の名目用量を添加し、レオロジー値の結果的変化を測定し、そしてその百分率の名目用量を使用して理論的に得られたであろうNDR値にこれを比較し、そして次に、第1の百分率の添加の結果として測定された偏りを考慮するその後の用量を添加することにより、レオロジーを調整することにより、調整することができることは、本発明の驚くべき態様である。従って、本発明は、温度、ミックスのデザイン、湿度およびその他の因子のような多数のパラメーターを考慮する必要なしに、その方法に取り込まれる「学習」工程を考慮に入れる。
かくして、セメント質組成物を含むミキサーを操作するために必要なエネルギーが測定され、また名目のレオロジー値と相関され、そしてそのレオロジーを修正するためにレオロジー修正剤がセメント質組成物中に添加される、ミキサー中の水和性セメント質組成物のレオロジーを制御するための本発明の代表的な方法は、
(a)特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を含む、または含むことが意図される、水和性セメント質組成物の標的のレオロジー値(TRV)および荷幅をコンピュータープロセッサーユニット(CPU)中に入力し;そして
(b)ミキサー内に含まれる水和性セメント質組成物の現在のレオロジー値(CRV)を得て;
(c)CPUの使用により、工程(b)で得た現在のレオロジー値を、CPUにアクセス可能なメモリーに保存した名目用量応答(NDR)プロファイルに対して比較し[ここで前記NDRは、そこで特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の様々な用量および、レオロジー値(スランプ、スランプのフロー、または降伏応力のような)に対するそれらの関連効果が検索可能に保存されている、少なくとも一つのデータセットに基づく]、そして、獲得されたCRVを工程(a)で明記されたTRVに変更するために必要な、前記の特定のレオロジー修正剤または特定のレオロジー修正剤の組み合わせ物の名目用量を決定し;
(d)前記の獲得されたCRVを工程(a)で特定された前記のTRVに変更するために必要な、工程(c)で決定された名目用量に基づき、5%〜99%から選択または前以て選択された百分率の、前記の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を、ミキサー中の水和性セメント質組成物に添加し;
(e)工程(d)で選択または前以て選択された名目用量百分率値の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物が水和セメント質組成物に添加され均一に混合された後、その後の水和セメント質組成物のCRVを得、工程(d)で選択または前以て選択された用量を、工程(b)から工程(e)までのレオロジー変化と同じ変化に対応するNDRプロフィルに従う用量と比較し、NDRプロフィルからの用量を調整するための評価ファクター(scaling factor)(SF)を決定し、ここで、SFは、工程(d)から得られる実際の用量を、NDRプロフィルで示される、レオロジー値において同じ変化を達成する名目用量で除した値と定義される;そして
(f)水和セメント質組成物中に、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を混合する工程、ここで、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤
の組み合わせ物の量は、SFに、工程(e)で測定された現在のCRVを工程(a)で特定されたTRVに変換するとNDRプロフィルによって示されている用量を乗じて算出された量である;
を含んでなる。
スランプのような標的のレオロジー値が前記の工程の完了時に到達されない(それは、温度または湿度の変化のような多数の因子によることができる)場合は、工程(e)と(f)を必要なだけ繰り返すことができる。更に、コンクリートのレオロジーは経時的に変化する。レオロジー値が特定の量だけ低下する度に、レオロジー修正剤(例えば、化学混入剤)を添加してレオロジー値を回復しなければならない。工程(e)から(f)はレオロジー値を調整するために繰り返すことができる。
発明の好適な方法において、NDRプロファイルは少なくとも2つの用量応答曲線値の平均(例えば、図2参照)、また、より好適には、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を試験する工程から得た複数の用量応答曲線値の平均(例えば、図3参照)に基づいて計算される。
更なる代表的実施形態において、システムCPUは学習モードを採るようにプログラムすることができ、そこでバッチの履歴がNDRプロファイル中に取り込まれることができ、次にそれはCPUアクセス可能なメモリー中に保存され、そして/または、用量が更に正確にされ得るように評価ファクターを再規定することができる。言い換えると、コンクリートミックスの配達作業中に添加されるレオロジー修正剤の用量により影響を受けるレオロジー値の変化は、名目用量応答(NDR)曲線または評価ファクター中に取り込まれ、それにより、NDR曲線または評価ファクター(SF)が修正され;そしてその後の、1回以上のコンクリートミックスの配達作業におけるレオロジー値の変化は、修正されたNDR曲線または修正されたSFに基づいて変更される。
代表的なレオロジー修正剤は、水、化学混入剤(例えば、ポリカルボキシレート減水剤、ナフタレンスルホネート・ホルムアルデヒド縮合物減水剤、メラミンスルホネート・ホルムアルデヒド縮合物減水剤、リグノスルホネート減水剤、または、ウェランガム(welan gum)またはセルロース誘導体のようなヒドロコロイド粘度修正混入物)、あるいはそれらの混合物を含む。好適なものは、コンクリート分野で超可塑剤(superplasticizer)(またはいわゆる高域減水剤(high range water−reducing agent))として一般に使用されるポリカルボキシレートセメント分散剤のような化学混入剤である。名目用量応答(NDR)プロファイルを作成するために以前に試みられたものと同様なレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物が使用されている限り、コンクリートミックスのデザイン、水またはセメントの量、または水/セメントの比率、砂利の選択または組成、水和の程度のようなその他の変数は、必ずしもCPU中に入力される必要はなく、選択肢の一つに留まる。粘度修正混入剤は主として、コンクリートの粘度に影響を与えるが、その他の特性には比較的弱い影響をもつ。
本発明の更なる利点および特徴物は、以下に説明されることができる。
本発明の更なる利点および特徴物は、添付図と一緒に、好適な実施形態の以下の詳細な説明がされる時、より容易に理解されることができる。
図1は、それにより特定のレオロジー修正剤(例えば、ポリカルボキシレート減水剤のような化学混入剤)の効果が、水平軸に沿って示される、コンクリートのスランプにおいて測定され、その量が、垂直軸に沿って示される1単位だけコンクリートのスランプを減少するのに要する1立法ヤード当りのオンスによって測定される、レオロジー修正剤の用量に対して測定される、様々なコンクリートミックスの、複数の用量応答曲線(プロファイル)のグラフ表示である。 図2は、特定のレオロジー修正剤の少なくとも2本の用量応答曲線(説明のために最少および最大とラベルされた)が、コンクリートミックスのレオロジーに対する自動化制御のために本発明の代表的方法に使用される名目用量応答プロファイルとして働くことができる、平均用量応答プロファイルを計算するために使用されるもう一つのグラフである。 図3は、本発明の代表的方法が使用される時に、理論的(または名目の)スランプの変化が、実際のスランプの変化に対してプロットされるグラフ表示である。
好適な実施形態の詳細な説明
本明細書で使用される用語「セメント質」は、水と混合されると、微細な砂利(例えば、砂)、粗い砂利(例えば、砕石または小石)またはそれらの混合物を一緒に保持するための結合剤として働くポートランドセメントおよび/またはポートランドセメント代用物を含んでなる物質を表す。
「水和性」または水硬性(hydraulic)と考えられるセメント質物質は、水との化学反応により硬化するものである。
このようなセメント質物質は更に、飛灰(fly ash)、顆粒化高炉スラグ、石灰石または天然のポゾランを含むことができ、それらはポートランドセメントと組み合わせることができるか、または水和性特性を著しくは減少せずに、ポートランドセメントの一部と置き換えまたは代用するために使用することができる。「モルタル」は、砂のような微細な砂利を有するセメントまたはセメント質混合物を表し、他方「コンクリート」は、より正確には、砕石または小石のような粗い砂利をも含むモルタルを表す。
用語「セメント質物質」の使用は、コンクリートが回転混合ドラムをもつ生コントラックによりもっとも一般に提供されるので、用語「コンクリート」と互換性に使用することができる。本明細書で使用される用語「コンクリート」は、本発明が、セメントまたはセメント代用物(例えば、ポゾラン)またはモルタルのみを含む物質を配達するために使用することができるという事実を必ずしも排除はしない。
コンクリートミックスのような水和性セメント質物質は典型的には、1種以上のレオロジー修正剤を含み、それらは水単独または、減水剤または、「超可塑剤」と呼ばれる高域減水剤、粘度修正剤、腐食抑制剤、収縮低下混入剤、固化促進剤、固化遅延剤、空気捕捉剤、脱空気剤、顔料、着色剤、塑性収縮抑制または構造的強化のための繊維、等のような化学混入剤を含むことができる。
従って用語「レオロジー修正剤」は水、化学混入剤またはそれらの混合物を意味し、含むと理解されるであろう。多くの場合、化学混入剤調合物は、例えば、分散剤と水を含むであろう。レオロジー修正剤は1種以上のセメント分散剤(例えば、ポリカルボキシレート減水剤)、脱空気剤または脱空気剤の組み合わせ物、およびその他の添加剤を十分含むことができるであろう。
背景の部門で述べたように、混合ドラムを回転するためのエネルギーを測定するための、油圧および/または電気センサー、回転速度を測定するための速度センサー、大気温度
並びにミックスの温度をモニターするための温度センサーのようなスランプ制御モニターおよび制御装置および分配装置、並びにセンサーからの信号をモニターし、分散装置を起動するためのコンピューター処理ユニット(CPU)をもつコンクリート配達混合トラックが、今日まで該産業で比較的周知である。例えば、ワイアレス通信システムと接続して使用することができるこのようなスランプ制御システムは、米国特許第5,713,663号、米国特許第6,484,079号、米国特許出願第09/845,660号(米国特許出願公開第2002/0015354A1)、米国特許出願第10/599,130号(米国特許出願公開第2007/018636A1)、米国特許出願第11/764,832号(米国特許出願公開第2008/0316856号)、米国特許出願第11/834,002号(米国特許出願公開第2009/0037026号明細書)および国際公開出願第2009/126138号パンフレットに開示されている。コンクリートミックスの様々な物理的特性をモニターするためのセンサーと組み合わせた、ワイアレス通信を使用する、モニターおよび制御の更なる代表的システムは、Coffeeの米国特許第6,611,755号明細書に教示されている。これらの教示並びに前記の背景の項で以前に考察された特許参照物は、参照することにより本明細書に明白に引用されたこととされる。
本発明中に使用を推定される代表的混合ドラムは、前記のような生コン配達トラック上、または混合プラントでみられる固定ミキサー上に、回転のために通常設置されるものであることができる。このような混合ドラムは、それが混合ドラムと一緒に回転し、またミックス内に含まれる砂利を含むコンクリートミックスを混合する働きをするように、少なくとも1枚の混合ブレードがその上に取り付けられている内面をもつことができる。
本発明の多数の代表的実施形態は、本明細書に開示される本発明に照らして明白であると考えられる僅かな修正を伴う、市販の自動化コンクリートミックスモニター装置を使用して実施することができると考えられる。このようなミックスのモニター装置は、Grace Construction Products,Cambridge,Massachusettsから、そしてまた、RS Solutions LLC,West Chester,Ohioから、VERIFI(登録商標)の商品名で入手できる。
前記の概要の項に以前に説明されたように、セメント質組成物を含む前記のミキサーを操作するために必要なエネルギーが測定され、また名目のレオロジー値と相関され、そして特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物が、そのレオロジーを修正するためにセメント質組成物中に添加される、ミキサー中の水和性セメント質組成物のレオロジーを制御するための本発明の代表的な方法は、以下の工程を含んでなる:
(a)特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を含む、または含むことが意図される、水和性セメント質組成物の標的のレオロジー値(TRV)および荷幅をコンピュータープロセッサーユニット(CPU)中に入力し;そして
(b)ミキサー内に含まれる水和性セメント質組成物の現在のレオロジー値(CRV)を得て;
(c)CPUの使用により、工程(b)で得た現在のレオロジー値を、CPUにアクセス可能なメモリーに保存した名目用量応答(NDR)プロファイルに対して比較し、ここで、前記NDRは、そこで特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の様々な用量およびレオロジー値に対するそれらの相関効果(例えば、スランプ、スランプのフロー、または降伏応力)が検索可能に保存されている、少なくとも一つのデータセットに基づく、そして、獲得されたCRVを、工程(a)で明記されたTRVに変更するために必要な前記の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の名目用量を決定し;
(d)前記の獲得されたCRVを工程(a)で明記された前記のTRVに変更するために必要な、工程(c)で決定された名目用量に基づき、5%〜99%から選択または前以
て選択された百分率の、前記の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を、ミキサー中の水和性セメント質組成物に添加し;
(e)工程(d)で選択または前以て選択された、名目用量百分率値の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物が、前記の水和性セメント質組成物中に添加され均一に混合された後、その後の水和性セメント質組成物のCRVを得;工程(d)で選択または前以て選択された用量を、工程(b)から工程(e)までのレオロジー値と同じ変化に対応するNDRプロファイルに従う用量と比較し、NDRプロファイルからの用量を調整するための評価ファクター(SF)を決定し、ここで、SFは、工程(d)から得られる実際の用量を、NDRプロファイルで示される、レオロジー値において同じ変化を達成する名目用量で除した値と定義される;および
(f)水和セメント質組成物中に、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を混合する工程、ここで、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の量は、SFに、工程(e)で測定された現在のCRVを工程(a)で特定されたTRVに変換するとNDRプロフィルによって示されている用量を乗じて算出された量である。
工程(a)に記載されたように、代表的方法の第1の工程は、コンピュータープロセッサーユニット(CPU)中に、2種の情報のみ:ミキサー中に入れられる予定の、特定の水和性セメント質組成物の標的レオロジー値(TRV)および荷幅、を入力することが必要である。これらの2つのデータポイントの入力は、生コンプラントのバッチマスターにより、トラックの運転手により、または建設現場の職長により実施されることができる。実際、この入力は、コンクリート配達を管理する誰にでも実施されることができ、また温度、湿度およびその他の選択できる因子のようなその他のパラメーターの入力を必要としない。
標的のレオロジー値(TRV)は、単位値におけるその測定が通常使用されるあらゆるレオロジー因子、例えば:スランプ(通常、長さの単位、例えばインチ、によって測定される);スランプフロー(長さ、例えばインチ)、降伏応力(通常、応力によって測定される、例えば、平方インチ当りのポンドまたはパスカル);粘度(パスカル.秒);流量(長さ);およびチクソトロピー(パスカル/秒)であることができる。荷幅(load
size)は、すべての成分を含むバッチのコンクリートの総重量または容積(例えば、立法ヤード)によってCPU中に入力することができる。TRVがスランプによって規定される時は、スランプの測定を以下の標準:ASTM C 143−05、AASHTO T 119、またはEN 12350−2に従って実施することができる。TRVがスランプフローによって規定される時は、この測定はASTM C 1611−05に従って実施することができる。TRVがフローテーブル試験によって規定される時は、これはDIN EN 12350−5に従って実施することができる。
工程(a)に述べられたレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物は、調整されている、すなわち、それらの荷幅が工程(a)でCPU中に入力され、またその現在のレオロジー値(CRV)が工程(b)で得られる、コンクリート中のみならずまた、工程(c)中で述べられた名目用量応答(NDR)プロファイルを提供する1以上のデータセットを作成するために使用されるコンクリート中に存在する、水、1種以上の化学混入剤またはそれらの混合物を意味し、また表す。コンクリート中への添加に対するように、NDRプロファイルに対して同一のまたは同様な、1種以上のレオロジー修正剤を使用することは、校正(すなわち、NDRプロファイルの作成)の目的に重要である。
本発明の方法における使用に適する好適な「化学混入剤」は、コンクリート産業に一般に使用される減水剤および超可塑剤を含む。これらの中で好適なものは、(ポリ)カルボン酸および/または塩の群および(ポリ)オキシアルキレンの群(本明細書では「ポリカ
ルボキシレート・ポリマー」と呼ばれる)を含むセメント分散ポリマーである。
従って、この用語が工程(a)で使用されるように、例えば「レオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物」は、順次、コンクリートのレオロジーに影響をもつことができる空気捕捉剤またはその他の混入剤とともに使用することができる1種以上のポリカルボキシレート・ポリマーのような、1種以上の有効成分を表すことができる。1種以上の有効成分の濃度は非常に重要である。特定の有効成分を1種以上の化学混入剤調合物に添加する、またはそれから省く場合は、その他の名目用量応答(NDR)プロファイルを確立し、使用する必要があるかも知れない。分散ポリマーはレオロジーに影響を与えるように見られるであろうし、また「有効成分」であるように思われるであろうため、同一のポリマーがNDRプロファイルに使用されることは好適であり;それらの量および/または性状により、それらがレオロジーに多大な影響をもちそうな場合には、この同じ理由が空気捕捉および/または放出成分のようなその他の成分にも適用される。
本発明の一つの利点は、それが自己補整的(self−correcting)であることであるので、セメント分散ポリマーが異なる場合、およびその他の有効成分がその性状および量において異なる可能性がある場合でも、高い精度を達成することが可能であるかも知れない。しかし、本発明の方法を使用する時には、同一のレオロジー修正剤、またはレオロジー修正剤の同一の組み合わせ物を使用して開始し、またそれらの濃度のあらゆる相異を補償することが好適である。
代表的方法の工程(b)において、この第2の工程は、システムが、ミキサー内に含まれる水和性セメント質組成物の現在のレオロジー値(CRV)を決定することを要求する。これは、それが後の工程に対する参照ポイントを提供するために、CPUアクセス可能なメモリー中に保存される。
代表的方法の工程(c)において、CPUは、工程(b)で得られた現在のレオロジー値(CRV)をCPUアクセス可能なメモリー中に保存された名目用量応答(NDR)プロファイルと比較する。前記のように、このNDRプロファイルは、そこでレオロジー(例えば、スランプ、スランプフロー、降伏応力、等)に対する、特定の、1種以上のレオロジー修正剤の様々な用量の効果が測定される、少なくとも一つのデータセットに基づく。本発明の方法は、そこでレオロジーに対するレオロジー修正剤の効果が相関される、一つのデータセットを使用して作業することができるが、少なくとも2つのデータセットを使用して作成されるNDRプロファイルを使用することが好適であり、そして複数のデータセットを使用して作成されるNDRプロファイルを使用することが最も好適である。
例えば、図2は、2本の用量応答曲線(最少および最大と表示)を表し、それによりコンクリート配合物のスランプ(インチ)は、1単位だけスランプを変更するため(例えば、2インチから3インチへのように、スランプを1インチ変更するため)に要する特定のレオロジー修正剤(スランプ修正コンクリート添加剤)の量に対してプロットされる。次に名目用量応答プロファイル(または曲線)を2本の用量応答曲線(最少および最大)の平均として採用される。
より好適な例として、図1は、その平均が配達作業中の対照として使用することができる名目用量応答(NDR)プロファイルを提供する複数の用量応答曲線を表す。
工程(d)において、CPUは、工程(b)で決定された現在のレオロジー値(CRV)を工程(a)で入力された標的のレオロジー値(TRV)に変更するために、選択または前以て選択された百分率の、NDRプロファイルにより決定されるであろう1種以上のレオロジー修正剤の理想的量を使用して、ミキサー中の水和性セメント質組成物に添加す
るようにプログラムされる。その百分率は理想的(または名目)量の50%〜95%であるかも知れず、またより好適には約50%〜90%であり、そして最も好適には50%〜80%であろう。一般に、確信が得られるまで、この第1の用量にはこれらの範囲の比較的低い百分率が好適である。
工程(e)において、CPUは、工程(d)で処方された名目用量の百分率の特定のレオロジー修正剤(例えば化学混入剤)が水和セメント質組成物に添加され均一に混合された後、その後の水和セメント質組成物の現在のレオロジー値(CRV)を得るようにプログラムされるであろう。CPUは、工程(d)で選択または前以て選択された百分率の用量に対するレオロジー値の名目(または理論的)効果を現在のレオロジー値(CRV)と比較し、その後NDRプロフィルからの用量を調整するための評価ファクター(scaling factor)(SF)を決定し、ここで、SFは、工程(d)から得られる実際の用量を、NDRプロフィルで示される、レオロジー値において同じ変化を達成する名目用量で除した値と定義される。
工程(f)において、CPUは、水和セメント質組成物中に、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を混合するようにプログラムされるであろう。ここで、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の量は、工程(e)で算出された評価ファクター(SF)に、工程(e)で測定された現在のCRVを工程(a)で特定されたTRVに変換するために理論的に必要であるとNDRプロフィルに従って示されている量を乗じて算出された量である。
工程(e)と(f)は、現在のレオロジー値(CRV)が前以て決められた量だけ標的レオロジー値(TRV)より少ない、または多い場合はいつでも繰り返すことができる。これは、例えば、CRVとTRV間の相異が前以て決められた量を超える時に、この工程を繰り返すようにCPUをプログラムすることにより自動的に実施することができる。CRVとTRV間の相異が前以て決められた量より少ない場合は、CPUは、コンクリートミックスが放出され、また注入される用意ができていることを運転手に示す警告の引き金を引くようにプログラムすることができる。
前記のように、本発明の好適な方法は、図2に示されるように、特定の、1種以上のレオロジー修正剤に対する少なくとも2セットの用量反復曲線の平均から、そしてより好適には、図1に示されるように、特定の、1種以上の化学混入剤に対する複数の用量応答曲線の平均から誘導される、名目用量応答(NDR)プロファイルの使用を伴う。図1の用量応答曲線はとりわけ、変動する曲線の振幅により、コンクリートミックスのデザイン、温度、水和の度合い、水/セメントの比率、および砂利の量のような様々なパラメーターがバッチ毎に僅かに変動する(またはかなり変動する)かも知れないことを示唆する。更に、様々な用量応答曲線が交差しない事実は、これらの用量応答曲線の平均が、ある値から次の値に(例えば、2インチのスランプから、例えば5インチに)レオロジー値(例えば、スランプ)を変えるために要する1種以上のレオロジー修正剤の量の計算によって同様な振舞いをもつであろうために、本発明者に、これらのその他の様々なパラメーターが、名目用量応答(NDR)プロファイルを確立するために必ずしも一定に維持される必要はなかったことを理解させた。
従って、本発明の代表的方法は、少なくとも一つの不均一なパラメーターをもつ、複数のデータセットの使用を含む、名目用量応答(NDR)プロファイルを含む。このパラメーターは、例えばコンクリートミックスのデザイン、反応の温度、セメント水和の度合い、水/セメントの比率、および砂利の量またはセメント/砂利の比率であることができる。これらは、NDRプロファイルを作成するデータセット中で、バッチ毎に変動するかも知れない(例えば、図1参照)。
従って、本発明の更なる代表的方法は、少なくとも2種の不均一なパラメーターおよび、更に2種を超える不均一なパラメーター(例えば、異なるコンクリートミックスのデザイン、コンクリートミックスの成分の原料、温度、水和、水/セメントの比率、異なる砂利の量または比率、およびコンクリートミックスのデザイン)をもつデータセットから誘導される名目用量応答(NDR)プロファイルの使用を含んでなる。NDRプロファイル設定のため、また現在のレオロジー値を獲得するために使用される、特定の、1種以上のレオロジー修正剤(例えば、水および/またはコンクリート混入剤または化学混入剤の組み合わせ物)が同一であるかまた実質的に同様である限り、用量応答曲線の勾配の振舞いは、あるレオロジー値の単位から次の単位にわたり同様である。実際、2種のレオロジー修正剤の、その組成が異なるが、性能が同様である場合でも、両者のために同一のNDRプロファイルを使用することは可能であるかも知れない。
本発明の更なる代表的実施形態において、レオロジーの変化をモニターする方法は、各タイプのレオロジー修正剤がそれ自体の評価ファクター(SF)、名目用量応答プロファイルまたは双方をもつ、1種を超えるタイプのレオロジー修正剤(または化学混入剤)の使用を伴うことができる。例えば、粘度修正混入剤を含む高範囲の減水剤(high range water reducer);高範囲の減水剤(normal range
water reducer)を含む通常範囲の減水剤;固化促進剤、固化遅延剤、またはそれらの組み合わせ物を含む減水剤;チクソトロピー修正添加剤を含む高範囲の減水剤;等のような化学添加剤の組み合わせ物に対するNDRプロファイルを確立することができる。
まだ更なる代表的実施形態において、本発明の方法は、1種を超えるレオロジー標的が特定され、またそれが同一のコンクリートミックスの配達作業内で満たされることができるように修正されることができる。例えば、移動中(バッチ作業またはプラント作業から現場へ)および配置中(ミックスが注入される現場にトラックが到着後)のスランプの標的のような複数のレオロジー標的を使用することができる。その他の例として、コンクリートミックスが同一の配達作業/工程内で達成しなければならない、そして同時にスランプフローおよび塑性粘度のような2種のレオロジー標的を規定することができる。言い換えると、スランプフロー(取出されたスランプコーンからのコンクリートの延展により特徴を示される)を修正するために1種のレオロジー修正剤またはその組み合わせ物(例えば、添加剤包装体)をもち、また塑性粘度(ずり速度で除した剪断応力により特徴を示される)を修正するための、もう一つのレオロジー修正剤またはその組み合わせ物をもつことが可能である。
更なる代表的実施形態において、評価ファクターは、一定の荷重またはミックスのデザインにおけるすべての用量応答の加重平均として計算される。言い換えると、様々な評価ファクターが誘導される一連の配達作業において、現在の配達作業に使用される評価ファクターは、計算されたすべての評価ファクターの平均を基にすることができるが、主として、最も最近の配達作業から得たデータに基づくことができる。
本発明は、本明細書では限られた数の実施形態を使用して説明されるが、これらの特定の実施形態は、他の方法で説明され、本明細書に請求されるような本発明の範囲を限定する意図はもたれない。説明された実施形態からの修正物および変更物が存在する。より具体的には、以下の実施例は、請求される発明の一実施形態の特定の表示として与えられる。本発明は実施例中に示される特定の詳細に限定されないことを理解されなければならない。実施例並びに明細書の残りの部分中の、すべての部および百分率は、別に特記されない限り重量による。
更に、特定のセットの特性、測定の単位、状態、物理的状態または百分率を表すもののような、明細書または請求項中に引用されたあらゆる数の範囲は、参照することにより本明細書に明白に文字通り引用されることが意図され、またはその他の場合には、あらゆる数が、そのように引用されたあらゆる範囲内の数のあらゆるサブセットを含むこのような範囲内に入ることが意図される。例えば、下限RLおよび上限RUをもつ数値範囲が開示される時はいつも、その範囲内に入るあらゆる数Rが明確に開示される。とりわけ、その範囲内の以下の数Rは明確に開示される:R=RL+k(RU−RL)、ここでkは1%の増加を伴う、1%〜100%にわたる変数であり、例えば、kは1%、2%、3%、4%、5%…50%、51%、52%、...95%、96%、97%、98%、99%、または100%である。更に、前記に計算されたようにRのあらゆる2個の値により表されるあらゆる数値範囲もまた、明確に開示される。
コンクリート混合物を、どんな化学添加剤をも添加せずに実験室のミキサー内で製造した。ASTM C143−05に従って、サンプルを取り出し、それらをスランプコーン中に入れることにより、スランプを測定した。この試験を実施した時、第1の混合物を廃棄した。その直後に、同一のコンクリートミックスのデザインをもつもう一つのコンクリート混合物を同一実験室ミキサー中で製造したが、今度は化学添加剤(ポリカルボキシレート減水剤)とともに製造し、また同一の標準コーン試験を使用して再度スランプを測定した。この試験を実施した時に、混合物を廃棄した。同一のコンクリートミックスのデザインおよび同一の混合因子(例えば、温度、セメントのタイプ、空気と水の量、水/セメント比率、等)の、しかし、それぞれポリカルボキシレート・ポリマーの減水剤の添加量においてのみ変動した、複数の、更なる一連のコンクリート混合物も、また、実験室のミキサー中で製造した。減水剤の添加量を除いて、すべての他の変数は一定に維持された。各一連の混合物をスランプコーン試験後に廃棄した。
前記のコンクリートミックスのデータは、図1に示した1本のプロット・ラインとして示される。
前記の方法を反復するが、各反復に対して混合因子の一つが変更され、他方すべての他の混合因子が一定に維持された。変更された混合因子は、材料の温度、セメントの量およびタイプ、微細な砂利のタイプ、粗い砂利のタイプ、コンクリート中の空気の量、水の量および水対セメントの比率:を含んだ。
様々な混合因子を含むこれらのコンクリートミックスのデータは、また、図1に示した様々なラインとしてプロットされる。
驚くべきことには、発明者は、図1に示した用量応答曲線が交差しないことを発見した。従って、本発明者は、コンクリートミックスのスランプが、あらゆる曲線の動態または、すべてのこのような用量応答曲線の平均を参照することにより調整されることができ、またこのような曲線または複数の曲線の動態が、現在時の生産作業中の名目または参照用量応答曲線として役立つことができるであろうことを発見した。
図2は、「最少」、「最大」および平均の用量応答曲線を示す図1の簡略化バージョンである。図2に示した平均用量応答曲線は、現在時の生産作業中の名目用量応答曲線として役立つことができる。
本発明の代表的方法は、VERIFIの商品名で市販の、OhioのRS Solutions LLCにより提供される、自動化モニターおよび添加システムをもつコンクリ
ートミックスのトラックを使用して現場で試験した。このモニターシステムは、油圧およびミックスドラムの速度に基づいてスランプを測定することができた。このシステムはまた、フェンダー上に設置された小型の化学薬品の貯蔵タンクからミックスドラム中に液体形の化学添加剤を注入することができた(背景の項に記載された米国特許公開第2009/0037026号明細書,Sostaric等も参照される)。
数カ月にわたり、コンクリートミックスのトラック中で様々なコンクリートミックスを調製した。この試験の前に、実施例1で前記の方法と同様に、名目用量応答プロファイルを得て、これを、対照または「名目」対照用量(NDR)プロファイルとして使用した。
多数の試験を、異なるコンクリートミックス配達作業のための、本発明の代表的方法を使用して実施し、そこでNDRが、混合ドラム中で調製された各一連のコンクリートミックスのサンプルに対して、自動化モニターおよび添加システムのコンピューター処理ユニットにより使用された。次の数週間にわたりドラム中で製造されたミックスは、温度、原料、混合の割合(例えば、水/セメントの比率、水/砂利の比率、微細な砂利/粗い砂利の比率、等)について天然の変化を経験した。
減水添加剤(ポリカルボン酸基剤の)の量を以前の要約の項に記載された本発明の方法に従って添加した。
図3に示すように、該方法の使用は、名目用量応答(NDR)曲線が対照として使用された時に予測された変化に非常に近似の、コンクリートミックスのスランプ変化をもたらした。前記の要約の項の方法の工程(a)〜(f)を参照されたい。NDR曲線が最初に適用されると、次に、評価ファクター(SF)を開発するために添加剤の次の添加に対して使用され、そのスランプの変化が使用される。図3は、実際の測定されたスランプの変化値(点により示される)が、理論的スランプ変化値に密接に合致することを示す。
本発明の原理、好適な実施形態および作業モードが以上の明細に説明されてきた。しかし、ここで保護されることが意図される本発明は、限定的であるよりむしろ説明的であるとみなすべきであるので、開示される特定の形態に限定されるものと解釈するべきでない。当業者は、本発明の精神から逸脱せずに、修正および変更を実施することができる。

Claims (18)

  1. 回転ミキサー中の水和性セメント質組成物のレオロジーを制御する方法において、セメント質組成物を含む上記ミキサーを操作するために必要なエネルギーが測定され、そして名目レオロジー値と相関される、またレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物がセメント質組成物中に添加されてそのレオロジーを修正する方法であって
    水和性セメント質組成物を混合するための回転ミキサー、および、水和性セメント質組成物のスランプをモニターし上記回転ミキサー中の水和性セメント質組成物中への1のもしくは複数の化学混入剤の添加量を調節するためのコンピュータープロセッサーユニット(CPU)を有するトラックを準備し
    (a)特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を含む、上記トラックの回転ミキサー中の水和性セメント質組成物の、標的レオロジー値(TRV)およびコンクリート荷の量(load size)を上記CPU中に入力し;そして
    (b)上記トラックの回転ミキサー内に含まれる水和性セメント質組成物の現在のレオロジー値(CRV)を得て;
    (c)CPUの使用により、工程(b)で得た現在のレオロジー値を、CPUにアクセス可能なメモリーに保存した名目用量応答(NDR)プロファイルに対して比較し、ここで前記NDRは、そこで特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の様々な用量、およびレオロジー値に対するそれらの相関効果が検索可能に保存されている、少なくとも一つのデータセットに基づき、そして、獲得されたCRVを、工程(a)で特定されたTRVに変更するために必要な、前記の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の名目用量を決定し;
    (d)前記の獲得されたCRVを、工程(a)で特定された前記のTRVに変更するために必要な、工程(c)で決定された名目用量に基づく、5%〜99%から選択または前以て選択された百分率の、前記の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を、上記トラックの回転ミキサー中の水和性セメント質組成物に添加し;
    (e)工程(d)で選択または前以て選択された名目用量百分率値の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物が水和セメント質組成物に添加され均一に混合された後、その後の上記トラックの回転ミキサー中の水和セメント質組成物のCRVを得
    (f)工程(d)で選択または前以て選択された用量を、工程(b)から工程(e)までのレオロジー変化と同じ変化に対応するNDRプロフィルに従う用量と比較し、NDRプロフィルからの用量を調整するための評価ファクター(scaling factor)(SF)を決定し、ここで、SFは、工程(d)で決定されてコンクリートに添加される用量を、NDRプロフィルで示される、レオロジー値において同じ変化を達成する名目用量で除した値と定義される;そして
    )水和セメント質組成物中に、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を混合する工程、ここで、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の量は、SFに、工程(e)で測定された現在のCRVを工程(a)で特定されたTRVに変換するとNDRプロフィルによって示されている用量を乗じて算出された量である;
    で特徴づけられる方法。
  2. CRVが、前以て決められた量だけTRVより少ない、または多い場合はいつも、工程(e)および(f)を反復される、請求項1の方法。
  3. 工程(c)に説明されたNDRプロファイルが、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物に対する、少なくとも2セットの用量応答曲線の平均として誘導される、請求項1の方法。
  4. 工程(c)に説明されたNDRプロファイルが、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物に対する、複数の用量応答曲線の平均として誘導される、請求項1の方法。
  5. 前記NDRプロファイルにおいて、少なくとも2本の用量応答曲線が、コンクリートミックスのデザイン、コンクリートミックスの成分材料、温度、水和度、水/セメントの比率、および砂利の量から選択される少なくとも一つの不均一なパラメーターを含む、請求項4の方法。
  6. 前記NDRプロファイルにおいて、少なくとも2本の用量応答曲線が、コンクリートミックスのデザイン、コンクリートミックスの成分の材料、温度、水和度、水/セメントの比率、および砂利の量から選択される少なくとも2つの不均一なパラメーターを含む、請求項5の方法。
  7. 特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物が、水、少なくとも1種のセメント分散剤、またはそれらの混合物を含んでなる、請求項4の方法。
  8. 少なくとも1種のレオロジー修正剤がセメント分散剤である、請求項7の方法。
  9. セメント分散剤が、リグノスルホネート、ナフタレン・スルホネート、メラミン・スルホネート、ポリカルボキシレート、またはそれらの混合物である、請求項8の方法。
  10. セメント分散剤がポリカルボキシレートポリマーである、請求項8の方法。
  11. レオロジー値が、標準の12−インチのスランプコーンのスランプと相関されるスランプである、請求項1の方法
  12. レオロジー値がスランプフローである、請求項1の方法
  13. レオロジー値が降伏応力である、請求項1の方法
  14. レオロジー値がチクソトロピーである、請求項1の方法
  15. レオロジー値が塑性粘度である、請求項1の方法
  16. レオロジー値がフローテーブルのスプレッド(spread)である、請求項1の方法
  17. コンクリートミックスの配達作業中に添加された用量によりもたらされたレオロジー値の変化が、前記名目用量応答(NDR)曲線または評価ファクター中に取り込まれ、それにより前記NDR曲線または評価ファクター(SF)が修正され;そして前記の修正されたNDR曲線または前記の修正されたSFに基づいて、同一の、またはその後のコンクリートミックス配達作業におけるその後のレオロジー値の変化がもたらされる、請求項1の方法
  18. コンクリ−ト配達トラックの回転ミキサー中の水和性セメント質組成物のレオロジーを制御する方法において、セメント質組成物を含む上記回転ミキサーを操作するために必要なエネルギーが測定され、そして名目レオロジー値と相関される、またレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物がセメント質組成物中に添加されてそのレオロジーを修正する方法であって、
    (a)特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を含む、上記トラックの回転ミキサー中に装填された水和性セメント質組成物の、標的レオロジー値(TRV)およびコンクリート荷の量をコンピュータープロセッサーユニット(CPU)中に入力し;そして
    (b)上記トラックの回転ミキサー内に含まれる水和性セメント質組成物の現在のレオロジー値(CRV)を得て;
    (c)CPUの使用により、工程(b)で得た現在のレオロジー値を、CPUにアクセス可能なメモリーに保存した名目用量応答(NDR)プロファイルに対して比較し、ここで前記NDRは、そこで特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の様々な用量、およびレオロジー値に対するそれらの相関効果が検索可能に保存されている、少なくとも一つのデータセットに基づき、そして、獲得されたCRVを、工程(a)で特定されたTRVに変更するために必要な、前記の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の名目用量を決定し、
    NDRプロファイルが、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物に対する、複数の用量応答曲線の平均であり、複数の用量応答曲線のうちの少なくとも2本の用量応答曲線が、コンクリートミックスのデザイン、コンクリートミックスの成分の材料、温度、水和度、水/セメントの比率、および砂利の量から選択される少なくとも一つの不均一なパラメーターを含む;
    (d)前記の獲得されたCRVを、工程(a)で特定された前記のTRVに変更するために必要な、工程(c)で決定された名目用量に基づく、5%〜99%から選択または前以て選択された百分率の、前記の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を、上記トラックの回転ミキサー中の水和性セメント質組成物に添加し;
    (e)工程(d)で選択または前以て選択された名目用量百分率値の特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物が水和セメント質組成物に添加され均一に混合された後、その後の水和セメント質組成物のCRVを得、
    (f)工程(d)で選択または前以て選択された用量を、工程(b)から工程(e)までのレオロジー変化と同じ変化に対応するNDRプロフィルに従う用量と比較し、NDRプロフィルからの用量を調整するための評価ファクター(scaling factor)(SF)を決定し、ここで、SFは、工程(d)で決定されてコンクリートに添加される用量を、NDRプロフィルで示される、レオロジー値において同じ変化を達成する名目用量で除した値と定義される;そして
    (g)水和セメント質組成物中に、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物を混合する工程、ここで、特定のレオロジー修正剤またはレオロジー修正剤の組み合わせ物の量は、SFに、工程(e)で測定された現在のCRVを工程(a)で特定されたTRVに変換するとNDRプロフィルによって示されている用量を乗じて算出された量である;
    で特徴づけられる方法。
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