JP5794308B2 - アクリル酸系重合体の製造方法及びその用途 - Google Patents
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Description
さらに、その製造にあたっては、当然ながら反応時間の短縮化や生産性の向上等、効率の良い製造方法が望ましく、これに見合う製造方法として、従来のバッチ式による製造方法に加えて、連続的製造方法についても開発が進められている。
特許文献1には、金属の腐食及び/または水性系からのスケール沈積の抑制及び/または水性系中の粒子の分散の促進に有効な、新規なコテロマー化合物及びその製造方法が開示されている。
また、特許文献2及び3において出願人は、複数個の反応器よりなり少なくとも第1反応器は槽型反応器である連続反応装置を使用し、分子量分布の狭い低分子量のアクリル酸系重合体の製造方法を提案している。
さらに、特許文献6には、タンク及びその外部を循環する配管により構成される循環ラインを有する反応装置を用いて、分子量分布が狭い水溶性共重合体が高効率で得られる連続的製造方法が開示されている。
また、特許文献2及び3に記載の方法によれば、分子量分布が比較的狭いアクリル酸系重合体が得られる。しかしながら、当該重合体には分散剤等の用途には不向きな高分子量成分が少量含まれるため、これを用いた分散液の粘度が高い場合があり、分散性能のさらなる向上が望まれていた。
1.アクリル酸を必須構成成分とする単量体を連続的に重合させて得られるアクリル酸系重合体の連続製造方法であって、
上記アクリル酸系重合体は、全重合体のうち、分子量100000以上の重合体が占める割合が0.1質量%以下であり、
送液ポンプにより反応器の出口液に0.5〜2.5kJ/Lの機械的負荷を付与することを特徴とするアクリル酸系重合体の製造方法。
2.上記送液ポンプが、容積型回転ポンプであることを特徴とする上記1に記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
3.上記容積型回転ポンプの回転数を100〜450rpmの範囲で使用することを特徴とする上記2に記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
4.反応器として1基又は直列に設置した2基以上の連続槽型反応器を用いることを特徴とする上記1〜3のいずれか1項に記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
5.以下の式により算出される平均循環数が1〜10であることを特徴とする上記1〜4のいずれか1項に記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
(平均循環数)=(第1反応器の平均滞留時間)×(上記送液ポンプを経て第1反応器へ循環される流量)/(第1反応器の液量)
6.上記アクリル酸系重合体の重量平均分子量が1500〜30000であることを特徴とする上記1〜5のいずれか1項に記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
以下、本発明について詳しく説明する。尚、本願明細書においては、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を、(メタ)アクリル酸と表す。
ここで、反応器を1基のみ用いる場合の当該反応器、並びに直列に設置した2基以上の反応器を使用する場合の最初の反応器を「第1反応器」と称する。また、第1反応器の下流に引き続き反応器が設置されている場合はこれを「第2反応器」と称し、以降についても同様とする。反応器の数は、生産能力、設置場所及びコスト等を考慮して適宜設定される。
通常、重合反応により得られたアクリル酸系重合体には、分散剤等の用途には好適でない高分子量成分が少量含まれる。この高分子量成分の生成を抑制するには連鎖移動剤の使用が効果的であるが、多量の連鎖移動剤を使用した場合には分散性等の性能に悪影響を及ぼすため、使用量が制限される。本発明では、アクリル酸系重合体に適度な機械的負荷を掛けることにより、分子量の大きな高分子鎖が切断される。その結果得られたアクリル酸系重合体は、高分子量成分の含有率が少ないものとなるため、分散剤等の各種用途に好適に用いることが可能となる。
(平均循環数)=(第1反応器の平均滞留時間)×(上記送液ポンプを経て第1反応器へ循環される流量)/(第1反応器の液量)
上記の式から明らかな通り、平均循環数は反応液が第1反応器に滞留している間に上記送液ポンプによって機械的負荷を受ける平均回数に相当する。平均循環数が1未満では高分子量成分の切断効果が不十分となり、分散性等の性能が不足する場合がある。一方、10を超える場合は高分子鎖が過剰に切断され、適正な分子量の目的物を得難くなる。
アクリル酸以外の単量体(以下、「他の単量体」ともいう)としては、アクリル酸と共重合可能な単量体であれば、特に限定されない。具体的には、ラジカル重合性を有するビニル系単量体(重合性不飽和化合物)が挙げられる。上記ビニル系単量体としては、例えば、アクリル酸以外のエチレン性不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和カルボン酸の中和塩、(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物、芳香族ビニル化合物、酸無水物、アミノ基含有ビニル化合物、アミド基含有ビニル化合物、スルホン酸基含有ビニル化合物、ポリオキシアルキレン基含有ビニル化合物、アルコキシル基含有ビニル化合物、シアノ基含有ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、ビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物、共役ジエン等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのうち、得られる分散剤の物性(分散安定性、着色抑制等)の面から(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物、及び、ポリオキシアルキレン基含有ビニル化合物が好ましい。
ビニルエステル単量体としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
水溶液重合の際の重合溶媒には、水または水及び有機溶剤の混合液を使用することができる。水及び有機溶剤の混合液を使用する際の好ましい有機溶剤としては、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン等のケトン類が挙げられ、特に好ましくはイソプロピルアルコールである。
ラジカル重合開始剤として、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、過酸化水素等の水溶性過酸化物、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド等の油溶性の過酸化物、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記した過酸化物系のラジカル重合開始剤は1種類のみ使用しても又は2種以上を併用してもよい。
上記した過酸化物系のラジカル重合開始剤の中でも、重合反応の制御が行い易い点より過硫酸塩類やアゾ化合物が好ましく、特に好ましくは過硫酸塩類である。
上記ラジカル重合開始剤は、例えば水性媒体等に希釈して、前記単量体とは別の供給口から反応器に供給する。
ラジカル重合開始剤の使用割合は特に制限されないが、アクリル酸系重合体を構成する全単量体の合計重量に基づいて、0.1〜15重量%、特に0.5〜10重量%の割合で使用することが好ましい。この割合を0.1重量%以上にすることにより(共)重合率を向上させることができ、15重量%以下とすることにより、得られる重合体の安定性を向上させ、分散剤等に使用した際に性能に優れたものとなる。
又、場合によっては、重合開始剤として水溶性レドックス系重合開始剤を使用して製造してもよい。レドックス系重合開始剤としては、酸化剤(例えば上記した過酸化物)と、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウム等の還元剤や、鉄明礬、カリ明礬等の組合せを挙げることができる。
上記した連鎖移動剤は1種類のみ使用しても又は2種以上を併用しても良い。
上記した連鎖移動剤の中でも、分子量の制御が行い易い点から次亜リン酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウムおよびイソプロピルアルコールが好ましく、特に好ましくは次亜リン酸ナトリウムである。
上記連鎖移動剤は、前記単量体または重合開始剤と別の供給口から反応器に供給してもよいが、反応器に供給する直前に単量体と混合しても良い。その好ましい使用量は、単量体の量(モル数)に対して0.3〜50モル%であり、さらに好ましくは1.0〜25モル%である。
重合温度を60℃以上にすることで、重合反応が速く生産性に優れるものとなり、100℃以下とすることで、製品の着色を少なくすることができる。
又、反応は、加圧又は減圧下で行うことも可能であるが、加圧あるいは減圧反応用の設備にするためのコストが必要になるので、常圧で行うことが好ましい。
また、本発明においては、直列に設置した2基以上の反応器を使う場合、第1反応器において重合反応の90%以上を行うことが分子量分布の狭い重合体が得られる点で好ましく、そのためには用いる単量体の大半を第1反応器に供給することが好ましい。具体的には、用いる単量体の90%以上を第1反応器に供給することが好ましく、さらに好ましくは95%以上を第1反応器に供給することが好ましい。全単量体を第1反応器に供給しない場合、当然のことながら残余の単量体は第2反応器以降の反応器に供給する。なお、第2反応器以降の反応温度としては、20〜100℃が好ましく、さらに好ましくは30〜90℃である。
一方、分子量100000以上の分子量の高い重合体は、系の粘度を高めるのみならず、複数の分散質表面に吸着等することにより分散質粒子間を橋架けする場合があるため、分散にとって不適当な成分である。従って、上記のような高分子量成分はできる限り少ない方が好ましい。
また、各例において得られた重合体等の固形分濃度は、以下に記載の方法により測定した。
測定サンプル約1gを秤量(a)し、次いで、通風乾燥機155℃、30分間乾燥後の残分を測定(b)し、以下の式より算出した。測定には秤量ビンを使用した。その他の操作については、JIS K 0067−1992(化学製品の減量及び残分試験方法)に準拠した。
固形分(%)=(b/a)×100
図1に示すように、攪拌機を備えた槽型反応器を3基用意し、第1反応器、第2反応器、第3反応器の順に直列に配置し、原料組成物から反応生成物への流れはこの順になるように行った。各反応器には予め重量平均分子量6000、固形分40%のポリアクリル酸水溶液を2000L投入し、攪拌しながら液温を80℃に保持した。
第1反応器へ、60%アクリル酸水溶液を20kg/分、15%過硫酸ナトリウム水溶液を1.2kg/分、30%次亜リン酸ナトリウム水溶液を3.0kg/分で供給した。また、第1反応器から第2反応器への送液には容積型回転式ポンプを使用した。このポンプの吐出量は56L/分(反応液の比重1.1より61.6kg/分)、軸動力は1.3kW、機械的負荷は1.4kJ/L、歯車の回転数は240rpmであった。また、第1反応器には第2反応器への送液配管から分岐して第1反応器へ戻る循環ラインを設置した。
吐出液のうち、第2反応器へ24.2kg/分だけを供給し、残りの37.4kg/分の液は送液ポンプから循環ラインを経て第1反応器へ供給することにより、第1反応器の液量を2000Lに保持した。上記条件より計算される第1反応器における平均滞留時間は91分、平均循環数は1.5であった。
第2反応器では第1反応器と同温度を維持し、重合反応を継続した。また、第2反応器に供給される液と同量の24.2kg/分を第3反応器へ送液することにより反応器内の液量を2000Lに保った。
第3反応器では48%水酸化ナトリウム水溶液及び水を供給することにより、反応液のpHを7〜8、固形分を40%に調整し、反応器の液量を2000Lに保つように系外への排出を行った。
なお、第2及び第3反応器からの反応液の排出は、送液ポンプを用いることなく、自重により行った。
E1の重量平均分子量(Mw)をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。GPCの測定条件は、HLC8020システム(東ソー社製)を使用し、検出はRIで行い、カラムはG4000PW×1、G3000PW×1、G2500PW×1を連結して使用した。溶離液は0.1MNaCl+リン酸バッファー(pH7)とし、検量線はポリアクリル酸ナトリウム(創和科学社製)を用いて作成した。測定の結果、E1のMwは6000、分子量分画計算にて求めた分子量100000以上の含有量は0.004%であった。
E1を7g、イオン交換水340g及び重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製、商品名「No.A重炭」)1000gを円筒型容器へ投入し、軽く撹拌して均一になじませた。次いで、メディア(1mmφセラミックビーズ)2700gを上記円筒型容器に投入し、1000rpmで50分間攪拌することにより湿式粉砕を行った。150メッシュの濾布を通してスラリーを回収し、イオン交換水を添加して固形分を75%に調整した。このスラリーの湿式粉砕当日の粘度、及び25℃で7日間静置した後の粘度を、B型粘度計を用いて、25℃、60rpmの条件で測定した。湿式粉砕当日のスラリー粘度は160mPa・s、7日後の粘度は1400mPa・sであった。また、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置LA−910(堀場製作所社製)を用いてこのスラリーの1.32μmアンダー積算値を測定した結果、90%の値が得られた。
E1を10g、イオン交換水230g、軽質炭酸カルシウムの粉末770gを円筒型容器に投入し、4000rpmで10分間攪拌することにより分散スラリーを得た。このスラリーの分散直後の粘度、及び25℃で7日間静置した後の粘度を、B型粘度計を用いて、25℃、60rpmの条件で測定した。分散直後のスラリー粘度は300mPa・s、7日後の粘度は1200mPa・sであった。
大阪市内で採取した沖積粘性土からなる比重1.16、粘度940mPa・s、pH7.0に調整した泥水200gへE1を1.5g添加し、5分間攪拌した。攪拌直後の粘度をB型粘度計を用いて25℃、60rpmの条件で測定した結果、30mPa・sであった。
クレイ(三菱商事社、商品名「アマゾン88ノンプレディスパース」)1g、イオン交換水100g、及び13mgのE1を100mlメスシリンダーへ加え、マグネティックスターラーで10分間攪拌した。25℃で18時間静置した後、上澄み液を採取し380nmの吸光度を測定した。E1を用いた上澄み液の吸光度は1.2であった。
200mgCa/Lの塩化カルシウム溶液100mL、及び4M塩化カリウム溶液1mLに対し、E1を200mg−solidとなるように添加し、水酸化ナトリウムでpH5に調整した。30℃で10分間放置した後、カルシウムイオンメーター(株式会社堀場製作所製、D−53及びカルシウムイオン電極6583−10C)で溶液に残存するカルシウムイオン濃度を測定し、補足されたカルシウムイオンを算出した。E1に捕捉されたカルシウムイオンは420mgCaCO3/gであった。
50mgCa/Lの塩化カルシウム溶液100mLに対し、E1を200mg−solidとなるように添加し、水酸化ナトリウムでpH8.5に調整した。3%炭酸水素ナトリウム溶液を10g加え、70℃で3時間放置した。析出分を濾別し、濾液中のカルシウム濃度をEDTA滴定により求め、スケール抑制率を算出した。E1の炭酸カルシウムスケール抑制率は75%であった。
ドデシルベンゼンスルホン酸20%、珪酸ナトリウム10%、無水炭酸ナトリウム10%、無水硫酸ナトリウム40%及びE1を20%からなる洗剤組成物を調整した。攪拌式洗濯試験機へ名古屋市水1L及び洗剤組成物1gを添加し、10cm×10cmの人口汚染布(洗濯科学協会製)5枚を投入した。25℃で5分間洗浄後、5分間すすぎを行った。布を乾燥させた後、表面反射率計により布の表面反射率を測定し、以下の式より洗浄率を算出したところ、洗浄率55%の値が得られた。
洗浄率(%)=(RW−RS)/(R0−RS)×100
ここで、
RW:洗浄後の人口汚染布の表面反射率
RS:人口汚染布の表面反射率
R0:汚染前の白布の表面反射率
原料供給量やポンプ送液条件をはじめとする運転条件を表1の通りとする以外は実施例1と同様の操作によりアクリル酸系重合体水溶液E2〜E8を得た。得られた各重合体の物性値および評価結果についても表1に記載した。
原料供給量やポンプ送液条件をはじめとする運転条件を表2の通りとする以外は実施例1と同様の操作によりアクリル酸系重合体水溶液E9〜E16を得た。得られた各重合体の物性値および評価結果についても表2に記載した。
原料供給量やポンプ送液条件をはじめとする運転条件を表3の通りとする以外は実施例1と同様の操作によりアクリル酸系重合体水溶液E17〜E19を得た。得られた各重合体の物性値および評価結果についても表3に記載した。
原料供給量やポンプ送液条件をはじめとする運転条件を表4の通りとする以外は実施例1と同様の操作によりアクリル酸系重合体水溶液C1及びC2を得た。得られた各重合体の物性値および評価結果についても表4に記載した。
AA:アクリル酸
NPS:過硫酸ナトリウム
NHP:次亜リン酸ナトリウム
さらに、これら比較例で得られたアクリル酸系重合体C1及びC2は、各種実用性能評価においても十分な性能を示さなかった。
11 重合開始剤供給管
12 アクリル酸系単量体供給管
13 連鎖移動剤供給管
14 反応液排出管
15 ポンプ
16 攪拌機
17 攪拌機駆動用モータ
2 第2反応器
21 反応液供給管
22 重合開始剤供給管
23 反応液排出管
25 攪拌機
26 攪拌機駆動用モータ
3 第3反応器
31 反応液供給管
32 アルカリ供給管
33 重合体排出管
35 攪拌機
36 攪拌機駆動用モータ
4 充填容器
Claims (6)
- アクリル酸を必須構成成分とする単量体を連続的に重合させて得られるアクリル酸系重合体の連続製造方法であって、
前記アクリル酸系重合体は、全重合体のうち、分子量100000以上の重合体が占める割合が0.1質量%以下であり、
送液ポンプにより反応器の出口液に0.5〜2.5kJ/Lの機械的負荷を付与することを特徴とするアクリル酸系重合体の製造方法。 - 前記送液ポンプが、容積型回転ポンプであることを特徴とする請求項1に記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
- 前記容積型回転ポンプの回転数を100〜450rpmの範囲で使用することを特徴とする請求項2に記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
- 反応器として1基又は直列に設置した2基以上の連続槽型反応器を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
- 以下の式により算出される平均循環数が1〜10であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
(平均循環数)=(第1反応器の平均滞留時間)×(上記送液ポンプを経て第1反応器へ循環される流量)/(第1反応器の液量) - 前記アクリル酸系重合体の重量平均分子量が1500〜30000であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
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