JP5794152B2 - デジタルホログラフィにおける像再生方法 - Google Patents

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Description

本願の発明は、光の干渉を利用することにより、物体の3次元情報をリアルタイムに得ることができるデジタルホログラフィに係り、特にノイズが除去された再生像を得ることができる像再生方法に関する。
従来の2次元画像処理では検出が困難な、物体の欠け、凹み、膨らみ、反りなどの欠陥の検出や機械振動の計測に必要となる3次元情報を記録・検出できる技術が必要とされている。さらに、例えば生体細胞のような動く物体について3次元情報をリアルタイムに取得したいというニーズもある。このような3次元情報を記録・検出できる技術としてホログラフィがあるが、従来は、高解像度写真乾板に3次元情報を記録し、それを現像・再生する過程が必要であり記録から再生まで長時間を要していた。このため、動く物体の3次元情報を得ることは困難であった。
一方、コンピュータの処理高速化、記憶装置の大容量化、CCDなどの撮像素子の高解像・高画素化など、近年におけるエレクトロニクス技術の進展は顕著である。このようなエレクトロニクス技術の進展をホログラフィに導入する提案がされており、その一つがデジタルホログラフィである。この技術は、干渉縞をCCDなどの撮像素子を用いて画像として記録し、その干渉縞の画像データ(ホログラムデータ)に対して光の回折現象に従った数値計算処理をコンピュータを用いて行うことで、物体の3次元像をデジタル情報として再生する技術である。
デジタルホログラフィには、1)現像処理が不要で、撮影現場で再生像が得られる、2)一つのホログラムデータについて任意の再生距離で再生像が得られる、3)ホログラムデータや再生データはデジタルデータであるため容易に伝送、複製できるなどの利点がある。これらの特徴を活かし、デジタルホログラフィ技術を用いて物体(流体、生体細胞を含む)や機械振動等の3次元計測を目指す研究が盛んになされている。
図12は、従来知られたデジタルホログラフィ装置の一例について示した概略図である。図12において、まずレーザのような光源4で生成された光は、空間フィルタ101を通りコリメートレンズ102により平行にされた後、ハーフミラー103に入射して二方向に分けられる。分けられた一方の光は、フルミラー104により反射され、物体Mに照射される。光照射された物体Mからの光(以下、物体光と呼ぶ)は、ハーフミラー106を透過して、デジタルカメラ107内の撮像素子(CCD,CMOSなど)に入射する。一方、ハーフミラー103により分けられた他方の光は、フルミラー108とハーフミラー106に反射し、参照光としてデジタルカメラ107内の撮像素子に入射する。物体光と参照光とは、撮像素子の撮像面で干渉し、この干渉縞が撮像されてホログラムデータとして撮像素子から出力される。
位相シフトホログラフィ法の場合は、フルミラー108にピエゾ素子(PZT)を設けて参照光の光路長を変化させる。これにより参照光の位相をシフトさせて複数位相でのホログラムを順次記録する。尚、物体光は、物体に反射した光の場合と物体を透過した光の場合とがあるが、この例では、物体Mは噴霧された燃料のような粒子群であり、粒子群を透過した光が物体光となっている。
コンピュータ109には、デジタルカメラ107内の撮像素子から出力されたホログラムデータが入力され、コンピュータ109は物体Mの像を再生する。ここで、コンピュータ109は通常のコンピュータと同様の構成を備える。即ち、全体を制御するCPU110が設けられており、CPU110に対しては、キーボードなどの入力手段111、プリンタ、表示装置などの出力手段112、外部との入出力インターフエース113、ハードディスク装置などの記憶装置114が接続されている。
記憶装置114には、各種プログラムが予め記憶されて実行可能となっている。プログラムには、ホログラムデータに対してフレネル変換等の計算処理を施して像を再生する画像処理プログラム115が含まれる。コンピュータ109は、出力されたホログラムデータに対して画像処理プログラム115を実行し、得られた再生像を出力手段112に出力する。記憶装置114には、ホログラムデータ116や、得られた再生像データ117も記憶される。
このようなデジタルホログラフィでは、得られる再生像には0次像や共役像が重なり、鮮明な再生像を得ることが困難であった。そこで、位相シフトホログラフィ法では、参照光の光路中のフルミラー108に、ピエゾ素子(PZT)などの圧電素子や空間光変調器(SLM)など光路長を変化させることができる素子を設けて、参照光の位相を例えば三段階以上に変化させて干渉縞パターンを得る。位相シフトホログラフィ法を用いたデジタルホログラフィ装置では、0次光や共役像が除去されることで鮮明な像が得られ、高精度な計測が可能である。しかしながら、参照光の位相を圧電素子等によって順次変えて干渉縞パターンを撮影するため、動く物体を撮影する用途に適用することは困難であった。
上述した位相シフト法はデジタルホログラフィにおいて鮮明な画像を得るための方法の一つであるが、鮮明な画像を得るための他の技術も幾つか提案されている。
例えば、特許文献1では、再生像の背景の部分について位相値を基準化し、物体像を表示している部分の位相を相対位相として物体像を再生することで像を鮮明化する技術が開示されている。
また、特許文献2では、再生計算を行う際に窓関数を用いてハレーションやスペックルノイズなどを低減させる技術が開示されている。
特開2007−263864号公報 特開2005−265441号公報
しかしながら、発明者の研究によると、デジタルホログラフィにおける像再生では、従来指摘されていないノイズの問題が存在しており、この問題のために撮像素子の利用効率が低下してしまうことが判明した。以下、この点について、図13を参照しながら説明する。図13は、デジタルホログラフィにおける従来の像再生の問題について示した概略図である。
デジタルホログラフィにおける像再生は、ホログラムデータが実際のホログラム(干渉縞)であると仮定した場合にそこに再生光を照射して得られる回折像を計算により求めるものである。したがって、得られる再生像のデータは、光波の状態を表した複素振幅分布のデータであり、実数分のデータと虚数分のデータとを含む。実数分のデータは、振幅即ち光の強度に関する情報(以下、強度情報)であり、虚数分のデータは、光の位相に関する情報(以下、位相情報)である。通常の光学的記録では、位相情報は消失してしまい、強度情報でのみしか表現できない。位相情報でも像を再生できることがデジタルホログラフィの大きな特徴であり、このため3次元で像を再生したり物体の奥行き情報を得たりするのに適したものとなっている。強度情報による像の再生と位相情報による像の再生では、ホログラムデータは一つでも再生像は若干異なったものとなる。物体の形状や性質によって異なるが、どちらかというと、強度情報による再生は、物体の2次元的な情報を得るのに適しており、位相情報による再生は、透明試料の透過率分布を観察する場合のように物体の奥行き情報を得るのに適している。
図13(1)は、ある物体を強度情報で再生した像を示し、図13(2)は位相情報で再生した像を示している。いずれの再生像においても、再生画面の枠の内側には、枠の形状に相似したパターンのノイズが観察される。
尚、本明細書では、「再生画面」という用語は、ホログラムデータに対して計算処理をすることで得られる画像全体を意味する用語として使用される。ホログラムデータは画像素子の出力であり、画像素子の撮像面の有効領域(以下、有効撮像領域という)は通常は方形であるので、ホログラムデータも方形の2次元空間領域における各点のデータである。したがって、ホログラムデータに対して計算処理を施して得られるデータも方形の2次元空間領域のデータであり、出力装置で出力すると図13に示すように全体としては方形の再生画面となる。この方形の再生画面の中に、目的とする物体の再生像が含まれることになる。
図13に示すように、再生画面には、方形の枠の内側に枠の形状に相似したノイズが現れるが、発明者の研究によると、このノイズは、特許文献1で指摘されたバックグラウンドノイズとも異なり、特許文献2で指摘されたハレーションノイズやスペックルノイズとも異なるものであり、従来指摘されていなかったものである。以下、本明細書において、このノイズを画面枠ノイズと呼ぶ。
図13に示すような画面枠ノイズは、トリミングにより除去できる。即ち、再生画像において中央部分のみを取り出すように領域を設定し、領域外のデータをオミットして出力装置に出力するようにすれば取り除ける。しかしながら、目的とする再生像が大きい場合は、再生像の部分までもオミットしてしまうことになりかねない。つまり、画面枠ノイズをトリミングにより除去する方法では、目的とする再生像は小さいものにしておかなければならない。
逆に言えば、画像素子の有効撮像領域を一杯いっぱいまで使いたいと思っても、画面枠ノイズの影響でそれができないということである。つまり、大きな撮像素子を使用して大きな物体の観察を行おうとしたり、撮像素子に物体光を拡大像として投影してより細かく物体を観察しようとしたりしても、画面枠ノイズの問題でそれらはできないということである。画面枠ノイズを除去しつつこれらを行うには、さらに大きな撮像素子を使用しなければならない。
このように、デジタルホログラフィでは、像再生時に生じる画面枠ノイズのため、撮像素子の利用効率が低下してしまう問題があり、本来使用できる有効撮像領域の一部が使用できない問題がある。本願発明は、第一にこのような課題を解決するためになされたものであり、画面枠ノイズを除去しつつ撮像素子の利用効率が低下しない像再生方法を提供することを目的としている。
本願発明は、第二の解決課題として、再生距離を変更した際に位相情報による再生像が明暗反転を繰り返してしまう問題を効果的に解決することを課題としている。以下、この点について説明する。
デジタルホログラフィでは、ホログラムは撮像素子から出力される数値データ(ホログラムデータ)であり、これに対して数値計算処理を施して像を再生する。数値計算は、キルヒホッフの回折積分式に従って行われる。つまり、ホログラムデータが実際のホログラム(干渉縞)であると仮定し、そこを通過(又は反射)した光の回折による像をキルヒホッフの回折積分式に従った計算式で求めるものである。この際、ホログラム面(ホログラムが存在すると仮想する面)と、像を再生すると仮想する面との距離(以下、再生距離と呼ぶ)は、計算の際の近似の仕方に影響してくる。再生距離が近い場合にはフレネル近似が適用され、遠い場合にはフラウンホーファー近似が適用される。
このようなデジタルホログラフィでは、再生距離を変更しながら再生を行う場合がある。これには幾つか理由があるが、一つには、物体から撮像素子までの距離(厳密には、物体光が出る点から撮像素子までの距離)を変えながら物体を観察する必要からである。例えば、生体試料のような透明な物体をデジタルホログラフィで観察する場合、表面の状態をデジタルホログラフィで像再生して観察する場合の他、物体の内部の任意の位置からの透過光又は反射光を物体光として捉えることで、内部の形状を像で再生することがある。このような場合、光軸方向における物体の位置を適宜変更すれば良いのであるが、位置をいちいち変更するのは面倒であるし、微小な距離だけ精度良く移動させるのが困難で、高価な機構が必要になってしまう問題がある。
一方、ホログラフィにおける像再生では、再生距離は、物体から記録面までの距離に依存する。例えば、参照光と再生光がともに平面波(平行光)で、波長や入射方向が同じ場合、再生距離は、物体から記録面までの距離に一致する。透過型の像再生であれば、記録面を挟んで物体と再生像とが等距離の対称位置となる。
したがって、デジタルホログラフィでは、像再生のための計算処理において再生距離を変更すれば、物体の位置を変更することなく奥行き方向(光軸方向)の異なる位置で物体を観察したことになり、奥行き方向において異なる位置の物体の像を得ることができることになる。
また、イメージホログラフィのように、物体と撮像素子の間にレンズを置いて物体を拡大又は縮小して撮像素子に投影しながらホログラムデータを得る場合、当然のことながらレンズを駆動して異なる位置にフォーカスしたり、オートフォーカスの機構を採用したりすることがある。この場合、撮像素子から得られる出力データに対して計算処理を行い、再生される像を見ながら、焦点位置を変えたり、ピントが合ったかどうかの判断をしたりしていくことなる。この際、レンズを駆動して焦点を変えるということは、光軸方向において異なる位置からの物体光を観察しようとしていることであるから、レンズの駆動に伴って再生距離も変えていくことになる。
発明者の研究によると、このようにデジタルホログラフィにおいて再生距離を変更しながら像再生を行う場合、変更が僅かな距離であれば、強度情報による再生像には大きな変化はないが、位相情報による再生像については、再生距離の僅かな変更に伴って像が明暗反転を繰り返すことが判明した。このため、観察がしづらかったり、フォーカシングのような操作がしづらかったりする問題がある。
本願発明の第二の目的は、このような位相情報での像再生における再生距離変更時の明暗反転の問題を解決することにある。
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、参照光と光照射された物体からの光である物体光との干渉縞であるホログラムを撮像することで得られたホログラムデータから物体の像を計算により再生するデジタルホログラフィにおける像再生方法であって、
再生距離を設定する再生距離設定ステップと、
前記ホログラムデータに対して、前記再生距離設定ステップで設定した再生距離に基づいて所定の像再生計算式に従って計算処理を施し、これによって前記ホログラムによる回折像の一次再生データを取得する一次再生ステップと、
前記再生距離ステップで設定された再生距離に基づいて補正用データを作成する補正用データ作成ステップと、
前記補正用データ作成ステップで作成された前記補正用データを前記一次再生ステップで取得された一次再生データから除去することで前記一次再生データを補正する補正ステップとを有しており、
前記再生距離は、ホログラムデータで表されるホログラムが存在すると仮想する面であるホログラム面と、物体の像を再生する仮想面である再生面との距離であり、
前記ホログラムデータについては、ホログラム面において当該ホログラムデータが分布している領域であるホログラムデータ領域が定義されており、
前記補正用データ作成ステップは、前記ホログラムデータ領域と同一の寸法及び形状の開口に対して再生用の光を照射した際に当該開口を通して得られる光について前記所定の像再生計算式と同一の計算式に従って計算処理を施し、これによって当該開口による回折像のデータを前記補正用データとして得るステップであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記補正用データ作成ステップは、前記開口の外側では値がゼロであり前記開口の内側では一定の値を有する白色開口データに対して前記所定の像再生計算式と同一の計算式に従って計算処理を施し、これによって前記補正用データを得るステップであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記一次再生データ及び前記補正用データは、前記再生面における光波の状態を示す複素振幅分布のデータであり、
前記補正ステップでは、前記一次再生データの複素振幅分布における各振幅と前記補正用データの複素振幅分布における各振幅との比を取り、その比の分布を強度情報での再生像データとするステップであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1、2又は3の構成において、前記一次再生データ及び前記補正用データは、前記再生面における光波の状態を示す複素振幅分布のデータであり、
前記補正ステップでは、前記一次再生データの複素振幅分布における各偏角と前記補正用データの複素振幅分布における各偏角との差分を取り、その差分の分布を位相情報での再生像データとするステップであるという構成を有する。
以下に説明する通り、本願の請求項1記載の発明によれば、補正用データで一次再生データが補正されるので、撮像素子の利用効率を低下させることなく画面枠ノイズを除去した像の再生が行えるという効果が得られる。
また、請求項2記載の発明によれば、上記効果に加え、白色開口データを用いるので、撮像工程が増える問題がないという効果が得られる。
また、請求項3記載の発明によれば、上記効果に加え、強度情報での像再生において、一次再生データの複素振幅分布における各振幅と補正用データの複素振幅分布における各振幅との比を取るので、コントラストの良いノイズ除去が行えるという効果が得られる。
また、請求項4記載の発明によれば、上記効果に加え、位相情報での像再生において、一次再生データの複素振幅分布における各偏角と補正用データの複素振幅分布における各偏角との差分を取るので、再生距離変更時の明暗反転の問題も同時に解決できるという効果が得られる。
本願発明の第一の実施形態に係る像再生方法の概略を示したブロック図である。 画面枠ノイズの発生原因について示した斜視概略図であり、(1)にはデジタルホログラフィにおける像再生の原理が概略的に示され、(2)には画面枠ノイズの原因となるナイフエッジ効果について概略的に示されている。 位相情報での像再生における再生距離変更時の明暗反転の問題を確認した実験結果を示す図であり、強度情報での再生結果が示されている。 位相情報での像再生における再生距離変更時の明暗反転の問題を確認した実験結果を示す図であり、位相情報での再生結果が示されている。 実施形態の方法における補正用データによる補正について模式的に示した図であり、強度情報での再生における補正を示す。 実施形態の方法における補正用データによる補正について模式的に示した図であり、位相情報での再生における補正を示す。 実施形態の方法の効果を確認した再生像の写真を示した図であり、強度情報での像再生における補正を示す。 実施形態の方法の効果を確認した再生像の写真を示した図であり、位相情報での像再生における補正を示す。 実施形態の方法を実行する再生プログラムの概略を示したフローチャートである。 実施形態の像再生方法を実施することができるデジタルホログラフィ装置の概略図である。 本願発明の第二の実施形態に係る像再生方法を示した概略図である。 従来知られたデジタルホログラフィ装置の一例について示した概略図である。 デジタルホログラフィにおける従来の像再生の問題について示した概略図であり、(1)はある物体を強度情報で再生した像を示し、(2)は位相情報で再生した像を示している。
次に、本願発明を実施するための形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、本願発明の第一の実施形態に係る像再生方法の概略を示したブロック図である。実施形態の方法は、撮像面で干渉する物体光と参照光との干渉縞であるホログラムを撮像素子で撮像することで得られたホログラムデータから物体の像を計算により再生するデジタルホログラフィにおける像再生方法である。図1に示すように、本実施形態の像再生方法は、再生距離設定ステップS1と、一次再生ステップS2と、補正用データ作成ステップS3と、補正ステップS4とを有している。
再生距離設定ステップS1は、ホログラムデータにより物体の像を再生するに際して再生距離を設定するステップである。
一次再生ステップS2は、ホログラムデータに対して、再生距離設定ステップS1で設定した再生距離に基づいて所定の像再生計算式に従って計算処理を施し、これによってホログラムによる回折像のデータ(一次再生データ)を取得するステップである。
補正用データ作成ステップS3は、再生距離設定ステップS1で設定された再生距離に基づいて補正用データを作成するステップである。
補正ステップS4は、補正用データ作成ステップS3で作成された補正用データにより一次再生データを補正するステップである。
図1に示すように、一次再生ステップS2と補正用データ作成ステップS3は、同一の像再生計算式に従って計算処理を行って回折像のデータを取得する。この際の像再生計算式には再生距離が変数として組み込まれており、その値が予め再生距離設定ステップS1で決められて像再生計算式に代入される。
また、図1に示すように、補正用データ作成ステップS3は、ホログラムデータの代わりに、後述する白色開口データに対して像再生計算処理を施して補正用データを得るステップである。白色開口データは、予め設定されたホログラムデータ領域に応じたデータとして用意される。
尚、図1に示すように、補正ステップS4を行った結果、強度情報での再生像データと位相情報での再生像データとが出力される。これらのデータにより、ディスプレイのような出力装置において各々再生像が得られる。強度情報での再生像データと位相情報での再生像データをさらに処理し、物体の3次元画像を得る場合もある。
本実施形態の像再生方法は、前述した画面枠ノイズを効果的に除去できることが大きな特徴点の一つとなっている。この構成は、画面枠ノイズについて鋭意研究した発明者の研究成果によるものである。各ステップS1〜S4のより具体的な説明の前に、画面枠ノイズの発生原因について、図2を使用して説明する。図2は、画面枠ノイズの発生原因について示した斜視概略図である。このうち、図2の(1)には、デジタルホログラフィにおける像再生の原理が概略的に示されており、図2の(2)には、画面枠ノイズの原因となるナイフエッジ効果について概略的に示されている。
デジタルホログラフィでは、上述したようにホログラムは撮像素子から出力される数値データ(ホログラムデータ)であり、これに対して計算処理を施して像を再生する。数値計算によって像を再生する場合、前述したようにホログラム面と再生面とを特定する必要がある。通常は、計算を簡単にするため、図2(1)に示すように再生面はホログラム面と平行な面とされる。
撮像素子から出力されるホログラムデータ1は、各素子における光強度の信号(光強度分布)である。したがって、図2(1)に示すように、ホログラムデータ1は、g(x、y)と定義できる。但し、前述したように、ホログラムデータ1は、物体光と参照光とによってできた干渉縞(図2(1)中に一部拡大して符号2で示す)であり、この干渉縞2のパターンがg(x,y)である。図2(1)に示すように、計算を簡単にするため、再生面はホログラム面とz軸を共通にしたXY平面とされる。ホログラム面と再生面との距離Rは、前述した再生距離である。
一例として、フーリエ変換を利用しフレネル回折の距離で再生する場合について説明する。rはホログラム面上の一点から再生面上の一点までの距離であるとする。x,yはホログラム面上の座標、X,Yを再生面上の座標である。
再生面での複素振幅分布は、キルヒホッフの回折積分の式に従い、式1のように表せる。

式1において、λは再生光の波長、kは波数である。式1に対し、式2に示すフレネル近似を適用して代入すると、式3が得られる。


式3において、積分をフーリエ変換であるとみなして変形すると、式4が得られる。

式4においてFのカッコ内はフーリエ変換であることを示す。xやyは、撮像面の各ピクセルからの出力値であり、離散フーリエ変換をすることでG(X,Y)が得られる。
式4からも解るように、データG(X,Y)は、再生面における各点の光情報を複素数の形式で表現したもの(複素振幅分布)である。強度情報で像を再生する場合には、各座標点のデータにおいて|A|を計算し、その分布をイメージ出力する。位相情報で像を再生する場合には、各座標点のデータにおいて、偏角φの大きさを計算し、その分布をイメージ出力する。
このように、デジタルホログラフィにおける像再生は、物体光と参照光との干渉によって形成される干渉縞を撮像素子によってホログラムデータとして記録し、ホログラムデータが実際のホログラム(干渉縞)であると仮定してそこに別の光(再生光)を入射させた場合にホログラムの干渉縞を通して得られる回折状態を計算により求めるものである。
しかしながら、光の回折は、ホログラムの干渉縞を透過した光において生じるのみではない。ホログラム自体が有限な領域に形成された干渉縞であるのだから、ホログラムの縁(エッジ)というのが存在する。その縁を通る光にも回折が生じる。発明者の研究によると、前述した画面枠ノイズは、このエッジにおける効果(いわゆるナイフエッジ効果)によるものであることが判った。
つまり、図2(1)に示すように、像再生のための計算では、ホログラムデータ1で表現される干渉縞2を通過した光の回折像を求めているのみならず、「縁」を通る光の回折像をも必然的に求めてしまうのである。ここでの「縁」というのは、ホログラムデータ1が有限な領域のデータであることによるものである。つまり、ホログラムデータg(x,y)は、−x≦x≦xにおけるデータであり、−y≦y≦yにおけるデータだからである。このように、画面枠ノイズは、回折積分の式によって像を求めるデジタルホログラフィの像再生において本質的なものであり、避けられないものであるとも言える。以下、説明の都合上、この−x≦x≦x、−y≦y≦yの領域をホログラムデータ領域と呼ぶ。
尚、ホログラムデータ領域は、ホログラム面においてホログラムデータ1が分布している領域であるから、撮像素子の有効撮像領域と通常は一致している。但し、有効撮像領域よりも少し狭い領域を意図的に使用する場合もあり、その場合には両者は一致しない。
本願の発明者は、上記のような画面枠ノイズの発生原因についての検討に基づき、画面枠ノイズを除去する優れた方法を想到するに至った。以下、この点について説明する。
図2(2)に示すように、ホログラムデータ領域と同一の寸法形状を有する開口3を観念する。例えば、板状の部材にホログラムデータ領域と同一の寸法形状を有する孔を開けたマスクのようなものを考えれば良い。この開口3に対し、像再生の際と全く同様に再生光を照射したと仮定し、全く同様の計算式により回折像を求める。この場合、単なる開口を通した光であるから、得られる回折像はナイフエッジ効果による回折像、即ち縁を通る光の回折によって生じた像のみとなる。このようにして得た回折像は、ホログラフィの再生像における画面枠ノイズそのものであり、この回折像の分のデータをホログラフィの再生像のデータから取り除いておけば、画面枠ノイズの存在しない再生像が得られることになる。
ホログラムデータ領域と同一の寸法形状を有する開口3に同様に再生光を照射したと仮定するというのは、数学的には、g(x,y)が−x≦x≦x及び−y≦y≦yにおいて一定の値constを持ち、その領域の外ではg(x,y)がゼロであることを前提して回折積分を計算することに他ならない。一定の値constは、当然であるが、ゼロより大きい値である。一定値constを白色光の強度であるとし、以下、このデータを白色開口データと呼ぶ。
実施形態の方法は、白色開口データに対してホログラムデータの場合と全く同様の計算処理を施して補正用データを作成し、これによって画面枠ノイズを除去する補正を行うものである。ノイズ除去に関しては、比を取るやり方や差分を取るやり方など、幾つかの方法があるが、本実施形態では、強度情報による像再生と位相情報による像再生のそれぞれについて最適化したやり方を採用している。以下、この点を具体的に説明する。
一次再生データは、前述したように、ホログラムデータに対してフレネルキルヒホッフの回折積分の公式を適用して得た複素振幅分布である。途中の計算を省略し、以下の式5で表現されるG(X,Y)を一次再生データとする。再生面の各座標点での光波の状態が、この複素振幅分布で表現されるとするものである。

また、白色開口データに対して全く同様の計算処理を施して得た補正用データの複素振幅分布が、以下の式6で表されるものとする。
従来の方法では、再生像をイメージデータとしてディスプレイ等に出力する際には、上記式5から各座標点における|A|を計算して出力することで強度情報での再生像とし、各座標点におけるφを計算して出力することで位相情報での再生像とする。しかしならが、本実施形態の方法では、補正用データから各座標点におけるAcを取り出し、各座標点における|A/Ac|を計算して強度情報での再生像とする。また、補正用データから各座標点のφcを取り出し、各座標点におけるφ−φcを計算して位相情報での再生像とするのである。
このように、本実施形態では、白色開口データに対して同様の計算処理を施して得た補正用の複素振幅分布によって一次再生データが補正されるので、画面枠ノイズが除去された再生像が出力される。この際、再生像のトリミングのような処理は不要であるので、画像素子の利用効率が低下してしまう問題はない。
上記補正において、強度情報での像再生における補正の際には振幅の比を取り、位相情報での像再生における補正に際しては偏角の差を取っているのは、理由がある。一般的には、比を取ってノイズを除去した方がノイズ除去のコントラストが良くなり、鮮明な像再生ができる。しかし、位相情報については、前述した第二の課題を解決する観点から、差分を取っている。差分を取って補正することで、画面枠ノイズの除去に加え、位相情報での像再生における再生距離変更時の明暗反転の問題が解決できるからである。以下、この点について、図3及び図4を使用して説明する。図3及び図4は、位相情報での像再生における再生距離変更時の明暗反転の問題を確認した実験結果を示す図である。
図3及び図4に結果を示す実験は、前述した白色開口データに対して式4に示すような計算処理を施した際、どのような再生像となるか確認したものである。この際、異なる幾つかの再生距離Rを設定し、それぞれの再生距離Rについて計算処理をして結果を求めた。尚、通常は、2次元又は3次元のイメージとして像は再生されるが、図3及び図4では、図示の簡略化と理解の容易化のため、結果を1次元で表示するとともに像をグラフ化して表示している。
図3及び図4に結果を示した実験の条件について説明すると、白色開口データとしては、実際の撮像素子の有効撮像領域を想定し、6.6mmの幅とした。また、再生光は波長632.8nmの平面波とし、第一の条件では再生距離は200mmとした。第二の条件では、再生距離を300nmだけ増加させ、他の条件は同じとした。300nmは、ほぼ1/2波長に相当する。
このうち、図3には、強度情報での再生結果が示されている。理解を容易にするため、第一の条件(再生距離R=200mm)の場合の再生結果と第二の条件(再生距離R=200mm+300nm)の場合の再生結果を横に並べて示している。また、図4には、位相情報での再生結果が示されている。図3及び図4ともに、横軸は再生面上の位置である。また、縦軸は、図3では光量(振幅の絶対値の2乗の値であるが、ここでは任意単位)、図4では位相(0〜2π)である。
図3及び図4に示すように、各再生結果では、値が波打つように変化している。この波打ちは、再生面の中央において小さく、周辺部において大きくなっている。容易に理解されるように、この波打ちはフレネル回折による像そのものである。そして、周辺部の大きな波打ちが、上記問題とされる画面枠ノイズを示す部分である。尚、波打ちは中央に行くに従って振幅が小さくなっており、周期も短くなっている。中央部の周期の短い画面枠ノイズは、通常は、像を再生する出力装置(例えばディスプレイなど)の解像度よりも周期が短いことが多く、振幅が小さいこともあってノイズとして問題になることは少ない。
図3の(1)と(2)とを比べると判るように、強度情報での再生結果では、波形は殆ど一緒であり、光量も殆ど一緒である。このことは、再生距離Rを300nm増加させても強度情報による再生像は殆ど変化しないことを意味する。変化しないとは、再生像の形状が変化してしまったり、像の明暗が変化してしまったりすることがないということである。
一方、図4に示すように、位相情報での再生結果では、第一の条件の場合も第二の条件の場合も、波形としては殆ど同じであるが、位相の値がオフセットされたように変化(シフト)してしまっている。即ち、第一の条件の場合は、(3/2)π程度の位相で値が振れているのに対し、第二の条件では、π/2を少し下回る程度の位相で値が振れている。このシフトが、上述した明暗の反転を示すものである。位相情報による像再生では、このような位相(偏角)の大きさを明暗に対応させて表示する。例えば、2πを一番明るくし、0を一番暗くするものとしてイメージ化すると、図4に示す例では、再生距離Rを300nm増加させただけでイメージは明から暗に急激に変化することになる。
実際の像再生では、図3及び図4に示すような波形に物体の像による波形が重畳されたものになるが、上記のように、再生距離を変更しながら像を再生すると、明暗が急激に変化する。背景が明暗を繰り返すので、像の観察がしづらい。
次に、実施形態の方法における補正用データによる補正について、図5及び図6を使用して模式的に説明する。図5及び図6は、実施形態の方法における補正用データによる補正について模式的に示した図である。図5は、強度情報での再生における補正を示し、図6は位相情報での再生における補正を示す。図5及び図6図において、横軸は図3及び図4と同様に再生面上の位置を示す。図5の縦軸は光量(任意単位)、図6の縦軸は位相を示す。図5及び図6は、同様に、計算処理を施した結果を1次元のグラフとして示したものである。
図5において、(1)は一次再生データによる再生結果を示し、(2)は補正用データによる再生結果を示し、(3)は補正後のデータによる再生結果を示す。補正用データによる再生結果は、白色開口データに対して同様の計算処理をして得た複素振幅分布から強度情報を取り出した結果である。また、補正後のデータとは、前述したように|A/Ac|として取り出した強度情報のデータである。尚、中央の振幅の大きな波形部分は、再生像の部分のデータを表しているが、模式的なものであり、実際の再生像のデータを示すものではない。
図5(1)と図5(3)とを比べるとわかるように、一次再生データでは周辺部において見られた画面枠ノイズは、補正後のデータでは消失している。補正後のデータは、画面枠ノイズと全く同じ波形を有する補正用データで比を取ったものであるためである。尚、図5(2)において、補正用データは、一次再生データに対して光量が小さい状態となっているが、これは、元データである白色開口データの値(前述したconstの値)による。どの程度に値を設定しても、画面枠ノイズの部分については、一次再生データと補正用データとは各座標点において同じ比を有しているので、比を取れば画面枠ノイズは消えてしまう。
また、図6において、(1)は一次再生データによる位相情報での再生結果及び補正用データによる位相情報での再生結果を示し、(2)は補正後のデータによる位相情報での再生結果を示す。補正後のデータとは、前述したようにφ−φcとして取り出した位相情報のデータである。
図6に示すように、位相情報による像再生においても、一次再生データでは周辺部において見られた画面枠ノイズは、補正後のデータでは消失している。画面枠ノイズと全く同じ波形を有する補正用データで差分を取っているためである。尚、図6(1)に示すように、補正用データは、一次再生データに対して位相差を持ったものとなっているが、これも元データである白色開口データの値(前述したconstの値)によるものである。どの程度に値を設定しても、画面枠ノイズの部分については一次再生データと補正用データとは各座標点において同じ位相差を持つので、差分を取れば画面枠ノイズは消えてしまう。
図6に示す位相情報での像再生において、再生距離を変更すると、(1)に示す一次再生データの波形は前述したようにシフトし、位相の平均値が変化する。しかし、(1)に示す補正用データの計算の際にも再生距離は全く同様に変更するから、補正用データも全く同様にシフトする。つまり、再生距離の変更の前後で、一次再生データと補正用データとの位相差は変化せず、保存される。再生距離を変化させても一次再生データと補正用データとの位相差が変化せずに保存されるということは、一次再生データから補正用データを差し引いた値が再生距離の変更に関わらず常に一定であるということを意味する。図6(2)で言うと、補正用データを差し引いた画面枠ノイズの部分は、フラットな波形となるが、この部分の位相値(ベース値)は、再生距離を変化させても変化しないということである。ベース値は、背景の部分の位相値であるから、従来見られた背景が明暗反転を繰り返してしまう問題が解決されるということである。
尚、図6(1)に示す位相情報での一次再生データと補正用データにおいて、強度情報と同様に比を取って画面枠ノイズを除去することは可能である。画面枠ノイズの部分では、位相情報においても、一次再生データの値と補正用データの値の比は各座標点において一定だからである。
しかし、比を取ってしまうと、画面枠ノイズは除去できても、明暗反転の問題は解決できない。というのは、再生距離を変更した場合、一次再生データと補正用データとの位相差は変化せずに保存されるが、その比の大きさについては、やはり周期的に変化してしまい、明暗反転が繰り返し現れてしまうからである。
このように、位相情報での像再生において、一次再生データと補正用データとの差分を取ることで、画面枠ノイズの除去に加え、再生距離を変更した場合の明暗反転の問題までも解決でき、一石二鳥的な効果がある。
尚、強度情報での像再生については、比を取らずに差分を取ることでも画面枠ノイズの除去は可能であるが、比を取った方がコントラストの良いノイズ除去ができる。
次に、上述した実施形態の方法の効果を実際の再生像に基づいて説明する。
図7及び図8は、実施形態の方法の効果を確認した再生像の写真を示した図である。このうち、図7は、強度情報での像再生における補正を示し、図8は位相情報での像再生における補正を示す。図13と同じものであるが、補正の効果をわかり易くするため、図7及び図8には、補正前の再生像が示されている。
図7(1)は、図13(1)と同様の図で、補正前の強度情報での再生像を示す図である。図7の(2)は、図7(1)に示す再生像について補正する際に用いた補正用データによる強度情報での再生像の図である。図7(3)は、図7(2)に示す補正用データを用いて補正した強度情報での再生像を示す図である。
図7(2)に示すように、補正用データによる強度情報での再生像は、画面枠ノイズのみが映し出されたものとなっている。このデータで補正した再生像は、図7(3)に示すように、画面枠ノイズが除去された状態で映し出されている。
図8(1)は、図13(2)と同様の図で、補正前の位相情報での再生像を示す図である。図8の(2)は、図8(1)に示す再生像について補正する際に用いた補正用データによる位相情報での再生像の図である。図8(3)は、図8(2)に示す補正用データを用いて補正した位相情報での再生像を示す図である。
図8(2)に示すように、補正用データによる位相情報での再生像も、画面枠ノイズのみが映し出されたものとなっており、このデータで補正した再生像は、図8(3)に示すように、画面枠ノイズが除去された状態で映し出されている。
このように、実施形態の方法によれば、強度情報での再生においても位相情報での再生においても画面枠ノイズが除去された状態で再生像を得ることができる。
次に、上記実施形態の方法を実施するより具体的な形態について説明する。
上記実施形態の方法は、実際には、コンピュータプログラム(以下、再生プログラムという)によって実行される。図9は、実施形態の方法を実行する再生プログラムの概略を示したフローチャートである。
前述したように、実施形態の方法は、白色開口データによって補正用データを作り、これによって一次再生データを補正する方法である。補正用データは、再生像を得る際と同じ条件で作るものであるから、計算式が変わったり、再生距離が変わったりした場合には、補正用データを作り直す必要がある。また、白色開口データは、ホログラムデータ領域と同一の寸法形状を有する開口に対して再生光を照射した際に得られると想定される光強度データであるから、ホログラムデータ領域が変更された場合、補正用データを作り直す必要がある。例えば撮像素子を変更したために有効撮像領域が変更になった場合、補正用データの作り直しを行う。通常は、再生のための計算式が変更されたり、撮像素子が変更されたりすることはないから、再生距離が変更されたかどうかだけのチェックをすることになる。
図9に示す再生プログラムもこのようなプログラムとなっており、まず、再生距離が変更されたかどうかが判断される。例えば、再生プログラムは再生距離を引数にして実行されるようになっており、前回の再生プログラムの実行の際の再生距離の値がメモリ等に記憶されて保持されている。再生プログラムはメモリ等から値を読み出し、再生距離が変更されたかどうか判断する。
再生距離が変更されていると判断すると、再生プログラムは、図9に示すように補正用データの作成と更新を行う。補正用データは、前述したように、ホログラムの像再生と同じ計算処理を白色開口データに対して行うことで作成される。この際、計算式は変わらないが、再生距離は変更されているので、その変更された再生距離を当てはめて計算を行う。この際に得られる補正用データは、式6で表される複素振幅分布のデータである。
尚、再生距離が変更されていない場合には、この処理はスキップされる。前回の再生で使用した補正用データはメモリ等に記憶されており、それを読み出して使用することになる。
次に、再生プログラムは、ホログラムデータに対して計算処理を施し、一次再生データを得る。この部分は、通常の像再生の場合と同じであるが、補正用データと同様に、再生距離が変更されている場合には変更された再生距離を計算式に当てはめて行う。一次再生データは、式5で表される複素振幅分布のデータである。
次に、再生プログラムは、一次再生データの補正と像表示用のデータの取り出しとを行う。即ち、一次再生データから強度情報を取り出した上で補正用データの強度情報で補正し、それを補正済みの強度情報での再生像データとしてメモリに記憶する。また、一次再生データから位相情報を取り出した上で補正用データの位相情報で補正し、それを補正済みの位相情報での再生像データとしてメモリに記憶する。強度情報の処理と位相情報の処理とは、順序が逆であっても良い。
このようにして、各々の再生像データをメモリに記憶すると、再生プログラムは終了である。メモリに記憶された再生プログラムは、必要に応じて読み出され、ディスプレイに表示されたり、プリンタでプリントアウトされたりする。さらに計算処理を行い、物体の3次元像を表示する場合もある。尚、上記再生プログラムにおいて、一次再生用データを作ってから補正用データを作るようにしても良い。
また、再生距離が変更されていない場合、補正用データから取り出される強度情報での再生像データや位相情報での再生像データは、前回の再生と同じものとなるので、それら補正用の再生像データをメモリ等に記憶しておき、読み出して利用するようにしても良い。このようにすると、補正用データを処理して補正用の再生像データを得るステップは省略できるので、好適である。
次に、実施形態の方法の実施に用いられる再生装置について、図10を参照しながら説明する。図10は、実施形態の像再生方法を実施することができるデジタルホログラフィ装置の概略図である。
再生装置は、ホログラムデータに対して計算処理を施すことで物体の像を再生する装置である。再生装置は、再生のみを行う装置として構成されることもあり得るが、通常は、デジタルホログラフィ装置の一部として構成される。図10に示す装置もそのような構成となっている。
図10に示すように、デジタルホログラフィ装置は、光源4からの光を物体Mに導いて照射する物体光用導光系5と、光照射によって物体Mから出射された物体光が入射する位置に配置された撮像素子6と、光源4からの光を参照光として撮像素子6に導く参照光導光系7と、物体光と参照光との干渉縞を撮像した撮像素子6からの出力データ(ホログラムデータ)を処理して再生像データを得るコンピュータ8等から構成されている。光の可干渉性を高めるため、レーザのような光源4からの光を分割して一方を物体Mに照射し、他方を参照光として撮像素子6に入射させる。
コンピュータ8には、前述した再生プログラムを含む幾つかのプログラムがインストールされている。そして、このコンピュータは、再生距離変更手段81を備えている。再生距離変更手段81は、最終的には、変更された再生距離を再生プログラムに渡すものであるが、幾つかの異なる構成があり得る。一つは、ディスプレイのような汎用ヒューマンインターフェースとソフトウェアを使って実現するもので、例えばディスプレイ上に再生距離入力用のアイコンを表示し、マウスで操作させて再生距離を指定させる構成が考えられる。アイコンとしては、例えばスクロールバーと同様のものが考えられる。ソフトウェアは、アイコンを介して入力された再生距離を数値データに変換し、再生プログラムに渡すようプログラミングされる。
別の構成として、再生距離を変更する専用の操作部(ハードウェア)を用意する構成も考えられる。操作部としては、例えば操作つまみやスライダが考えられる。操作部では、操作量に応じた信号が出力され、再生距離の数値データに変換されて再生プログラムに渡される。
尚、アイコンにしろ操作部にしろ、再生距離を変更する旨の操作が連続的に行われる場合、即ち、再生距離を連続的に変更しようとする操作が行われる場合がある。この場合、再生距離変更手段81は、操作量に従って逐次(とびとびの値で)再生距離を変更するよう再生プログラムに再生距離の値を渡す。スクロールバーのようなアイコンを使用する場合、例えばバーのマーカーが画面上で○○ドット(又は△△ミリ)動くたびに再生距離を□□nm(例えば100nm)変更するというように設定される。この再生距離変更の最小単位を、以下、最小変更単位と呼ぶ。操作部による変更の場合も同様で、操作量を電圧等の出力信号に変え、その出力信号の連続的変化を最小変更単位毎の変化に変換する。
例えば前述した透明な生体試料の観察の場合、ディスプレイに表示される再生像を見ながら、アイコン又は操作部を操作し、再生距離を連続的に変更する。これにより、最小変更単位毎に再生距離が変更され、そのたびに、一次再生データの計算、補正用データによる一次再生データの補正、補正済みの各再生像データによる像の表示が行われる。ディスプレイ上には、生体試料の内部から表面に向かって観察面が逐次移動することで変化する再生像が表示され、これにより内部構造の詳しい観察が行える。この際、前述したように、各再生像データは、補正用データで補正されているので、画面枠ノイズによって再生像が見づらくなったり、明暗反転が繰り返されて見づらくなってしまったりすることがない。また、画面枠ノイズがないので、画面枠ぎりぎりまで使って再生像を表示することでき、微小な生体試料を拡大して表示する際、より大きな再生像とすることができるので、好適である。
次に、本願発明の第二の実施形態の像再生方法について説明する。図11は、本願発明の第二の実施形態に係る像再生方法を示した概略図である。
第一の実施形態では、数値的に予め設定される白色開口データを用いて一次再生データの補正を行ったが、この第二の実施形態では、実際に撮像素子に光を入射させて得たデータで一次再生データを補正するようにしている。この際、撮像素子に至る光学系に存在する要因の影響で発生するノイズ(以下、バックグラウンドノイズという)も除去できるよう工夫している。
白色開口データは、前述したように撮像素子の有効撮像領域と同一の寸法形状を有する開口を通して光照射したと想定した際に当該開口から出射される光強度分布のデータである。この際、ホログラムデータを得る際に用いる光源及び光学系と同じものを使用して実際に撮像素子に光を入射させて補正用のデータを得るようにすれば、画面枠ノイズに加え、バックグラウンドノイズも除去できるメリットがある。図11に示す実施形態は、このような方法となっている。
具体的に説明すると、この実施形態の方法では、物体を透過した光と参照光との干渉縞でホログラムデータを得る場合(透過モード)と、物体に反射した光と参照光との干渉縞でホログラムデータを得る場合(反射モード)とで、異なる方法により補正用データを得る。透過モードの場合には、図11(1)に示すように、物体Mを光路から退避させ、物体Mが無い状態で同様に二つの光学系5,6で光を導いて撮像素子6に入射させる。二つの光は撮像素子6の撮像面で干渉し、干渉縞が撮像される。この干渉縞は、物体Mがないので、物体Mによる歪みのない干渉縞である。
また、反射モードでは、物体Mや撮像素子6の位置等が透過モードの場合と若干異なる。反射モードの場合、統合用のハーフミラー106の出射側に物体Mが置かれる。物体Mからの反射光は、ハーフミラー106に反射し、ハーフミラー106を透過する参照光と一緒になって撮像素子6に入射する光学系とされる。補正用データを得る際には、物体Mの代わりにミラー9を光軸に対して垂直に配置する。ミラー9は、平坦性が高く反射率がほぼ100%の高性能のものが用いられる。ミラー9に反射した光は、同様にハーフミラー106によって統合されて撮像素子6に入射し、干渉縞が撮像される。
補正用データの作成については、前述した第一の実施形態と同様である。即ち、上記のように物体Mが配置されていない状態で撮像を行った撮像素子6からの出力データについて、予め設定された再生距離に基づき、通常のホログラム再生の場合と全く同じ計算処理を施して補正用データを得る。補正用データによる補正も、前述した第一の実施形態の場合と同様である。振幅情報での像再生の際には、一次再生データと補正用データとの比を取って再生像データとし、位相情報での像再生の際には差分を取って再生像データとする。透過モードと反射モードとで、別々にホログラムデータの取得が行われるので、各モードにおいて別々に補正用データの作成を行い、別々にデータ補正が行われるのは勿論である。
図11から解るように、透過モードでは、物体Mがないことを除き、全く同様の光学系を経て光を入射させて補正用データを得る。反射モードの際も、物体Mがないこと及びミラー9を配置したことを除き、全く同様の光学系を経て光を入射させて補正用データを得る。したがって、通常の撮影の際に光学系に存在しているバックグラウンドノイズ要因(例えば、あるハーフミラーに付着した塵)は、補正用データ取得のための撮影の際にも存在するのであり、補正用データには、この要因により生じるノイズが通常の撮影によるデータ(一次再生データ)に同様に含まれることになる。したがって、補正用データで比を取ったり差分を取ったりして補正をすれば、このバックグラウンドノイズが再生像データから取り除かれることになる。
このように、第二の実施形態の方法によれば、画面枠ノイズに加えバックグラウンドノイズも除去した像再生が行えるので、より高画質の像再生が必要な場合に極めて適した方法となる。尚、この実施形態において、二つの光を入射させて干渉縞を撮像しなくても補正用データの作成は可能である。図11(1)(2)に示す各光学系において、例えば参照光のみが撮像素子6に入射するようにして撮影したデータから補正用データを得ることも可能である。しかしながら、この場合、物体光用導光系5にバックグラウンドノイズ要因が存在していると、この要因によるノイズは除去できないことになる。通常の撮影時となるべく同じ状態を再現する観点から、二つの導光系5,6の双方を使用して補正用データを得るのが好ましい。尚、バックグラウンドノイズ要因としては、塵のようなゴミの付着の他、光学素子の表面に存在する僅かな傷や欠け等があげられる。このような微小なノイズも、物体の表面状態や内部状態などを高解像度の像再生で詳しく調べる場合には問題になることがあり、これらノイズを除去できる本実施形態の方法は大きなメリットがある。
但し、第一の実施形態と比べると、補正用データの作成のために別途撮像工程が必要になってしまうという欠点はある。つまり、第一の実施形態の方法は、別途撮像工程が必要になることはないという点で、第二の実施形態に比べるとメリットがあると言える。尚、撮像素子に光照射した際に出力されるデータは、撮像素子の撮像面という開口からの光のデータと言えるものであり、ホログラムデータ領域は、撮像素子の有効撮像領域と等価であるとすることができるので、第二の実施形態の構成も、ホログラムデータ領域と同一の寸法形状の開口からの光により補正用データを得るものである。
尚、上記各実施形態において、位相シフト法を適用することも勿論可能である。位相シフト法では、参照光の位相をシフトさせながらホログラムデータを得るとともに、これら参照光の位相の異なる複数のホログラムデータを元に像を再生する。具体的には、複数のホログラムデータに対して加算等の処理を予め行い、その結果についてキルヒホッフの回折積分式に従った計算処理を行い、再生像のデータを得る。この再生像のデータについて、予め作成しておいた補正用データにより同様の補正を行えば、画面枠ノイズの無い像再生や位相情報での像再生における再生距離変更時の明暗反転の問題の無い像再生が行えることになる。
以上説明したように、本願発明は、デジタルホログラフィの像再生において、画面枠ノイズを除去したり、再生距離変更時の位相情報での像再生における明暗反転の問題が解決されたりする効果があり、著しい産業上利用可能性を有する。
1 ホログラムデータ
2 干渉縞
3 開口
4 光源
5 物体光用導光系
6 撮像素子
7 参照光用導光系
8 コンピュータ
81 再生距離変更手段
R 再生距離
M 物体

Claims (4)

  1. 参照光と光照射された物体からの光である物体光との干渉縞であるホログラムを撮像素子で撮像することで得られたホログラムデータから物体の像を計算により再生するデジタルホログラフィにおける像再生方法であって、
    再生距離を設定する再生距離設定ステップと、
    前記ホログラムデータに対して、前記再生距離設定ステップで設定した再生距離に基づいて所定の像再生計算式に従って計算処理を施し、これによって前記ホログラムによる回折像の一次再生データを取得する一次再生ステップと、
    前記再生距離ステップで設定された再生距離に基づいて補正用データを作成する補正用データ作成ステップと、
    前記補正用データ作成ステップで作成された前記補正用データを前記一次再生ステップで取得された一次再生データから除去することで前記一次再生データを補正する補正ステップとを有しており、
    前記再生距離は、ホログラムデータで表されるホログラムが存在すると仮想する面であるホログラム面と、物体の像を再生する仮想面である再生面との距離であり、
    前記ホログラムデータについては、ホログラム面において当該ホログラムデータが分布している領域であるホログラムデータ領域が定義されており、
    前記補正用データ作成ステップは、前記ホログラムデータ領域と同一の寸法及び形状の開口に対して再生用の光を照射した際に当該開口を通して得られる光について前記所定の像再生計算式と同一の計算式に従って計算処理を施し、これによって当該開口による回折像のデータを前記補正用データとして得るステップであることを特徴とするデジタルホログラフィにおける像再生方法。
  2. 前記補正用データ作成ステップは、前記開口の外側では値がゼロであり前記開口の内側では一定の値を有する白色開口データに対して前記所定の像再生計算式と同一の計算式に従って計算処理を施し、これによって前記補正用データを得るステップであることを特徴とする請求項1記載のデジタルホログラフィにおける像再生方法。
  3. 前記一次再生データ及び前記補正用データは、前記再生面における光波の状態を示す複素振幅分布のデータであり、
    前記補正ステップでは、前記一次再生データの複素振幅分布における各振幅と前記補正用データの複素振幅分布における各振幅との比を取り、その比の分布を強度情報での再生像データとするステップであることを特徴とする請求項1又は2記載のデジタルホログラフィにおける像再生方法。
  4. 前記一次再生データ及び前記補正用データは、前記再生面における光波の状態を示す複素振幅分布のデータであり、
    前記補正ステップでは、前記一次再生データの複素振幅分布における各偏角と前記補正用データの複素振幅分布における各偏角との差分を取り、その差分の分布を位相情報での再生像データとするステップであることを特徴とする請求項1、2又は3記載のデジタルホログラフィにおける像再生方法。
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