JP5790107B2 - 塗布物乾燥装置及び記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布物乾燥装置及び記録装置に関するものである。
近年、グラビア印刷方式やフレキソ印刷方式等の製版を必要とする印刷方式に比べて、高速、簡便かつ安価に画像を記録することができる画像記録装置として、インクジェット記録方式による画像記録装置、すなわち、インクジェット記録装置が広く普及している。
インクジェット記録装置は、記録ヘッドから記録媒体に対してインクを吐出して着弾させることにより記録媒体上に画像を記録する方式が採用されているため、記録媒体として紙や布帛等のほか、従来の画像記録方式では記録が困難であった樹脂フィルムや金属等のインク吸収性に乏しい記録媒体に対しても画像記録を行うことができる。
これらの記録媒体は、通常、プラテンと呼ばれる支持板上を搬送され、その上方の記録ヘッドから吐出されたインクによって記録が行われる。このようなインクジェット記録装置として、記録媒体に噴射したインクを乾燥させるために複数の加熱工程を実行するものが知られている。
例えば、記録媒体を支持する支持体の裏面側にヒーターを設けておき(例えば、特許文献1)、該ヒーターによって支持体を加熱することによって記録媒体上に吐出されたインクの乾燥を促進させる第1次加熱工程と、支持加熱工程である程度加熱された記録媒体を乾燥装置内で加熱乾燥させる第2次加熱工程とを実行することによって、インクの浸透乾燥や蒸発乾燥を促進させる手法が採用されている。
特開2000−225696号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
第1次加熱工程と第2次加熱工程とでそれぞれ異なる熱源を採用しているため、結果的に大きな電力を要することとなり、省電力化の妨げになっている。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、省電力化で熱的な応答性に優れ、効果的に乾燥むらの発生を抑制できる塗布物乾燥装置及び記録装置を提供することを目的とする。
本発明の塗布物乾燥装置は、基材の表面に塗布された塗布物を乾燥させる塗布物乾燥装置において、前記塗布物が塗布された前記基材を第1温度で加熱する第1次加熱部と、前記第1次加熱部よりも前記基材の搬送方向下流側に配置され、前記第1次加熱部で加熱された前記基材を前記第1温度より高い第2温度で加熱する第2次加熱部と、前記第2次加熱部の排気を前記第2温度から前記第1温度に調整して、基材加熱用気体として前記第1次加熱部に供給する排気供給部と、を備え、前記第1次加熱部は、前記基材を支持する支持体の支持面に対して前記基材を吸着保持させる吸着機能を備えることを特徴とする。
本発明では、第1次加熱部において塗布物が塗布された基材が第1温度で加熱されることにより塗布物の乾燥が促進され、第2次加熱部において、先の第1次加熱部で加熱された基材を第2温度で加熱することによって基材上の塗布物を完全に乾燥させるようになっている。ここで、第2次加熱部の排気を第2温度から第1温度に温度調整して基材加熱用気体として第1次加熱部に供給する排気供給部を備えたことにより、第2次加熱部で利用した高温の気体を基材加熱用気体として再利用することが可能である。第1次加熱部及び第2次加熱部の熱源を共通にすることで、各加熱部にそれぞれ異なる熱源を設ける必要がなくなり、省電力化が可能になる。よって、省電力であっても熱的な応答性(温度変動の応答性)に優れた塗布物乾燥装置が得られる。
また、排気供給部は、外気を給気する吸気部を有し、前記排気と前記外気とを混合することで前記第1次加熱部に供給する前記加熱用気体の温度調整を行う構成としてもよい。
これによれば、時間経過による温度低下を待つよりも短時間で第2温度から第1温度まで気体の温度を低下させることができ、効率よく基材加熱用気体を生成することができる。
また、前記支持体が、前記基材を前記第1温度で加熱する機能を有し、少なくとも前記支持体及び前記排気供給部の温度を測定する温度センサーと、前記温度センサーによる結果に応じて前記排気供給部を制御する制御部と、を備える構成としてもよい。
これによれば、温度センサーによる測定結果に応じて、排気供給部から第1次加熱部へ供給する基材加熱用気体の温度調整を行うことによって、基材を第1温度に効率よく温度調整することができる。
また、前記第2次加熱部からの前記排気を前記第1次加熱部へと供給する排気供給系に、風量を調整するためのダンパ機構が設けられている構成としてもよい。
これによれば、第1次加熱部で必要な加熱用気体の風量よりも第2次加熱部から第1次加熱部への排気量の方が多い場合には、ダンパ機構によって第2次加熱部から排気された気体の一部を外部へ逃がすなどして、前記排気供給の風量を調整する。つまり、第2次加熱部(排気供給部)から第1次加熱部へ供給される供給量と、第1次加熱部から外部へ排出される排気量とを一定にすることによって、第1次加熱部で基材を加熱する温度を第1温度に維持することができる。
また、前記第1次加熱部は、前記支持体の前記支持面から裏面に貫通する複数の吸引孔を介して前記支持体の裏面側に配置された圧力室内に外気を吸引する吸引装置を有しており、前記吸引装置の吸引作用によって前記排気を前記第1次加熱部に吸引する構成としてもよい。
これによれば、吸引装置の作用により、支持体の吸引孔を介して外気を吸引することにより、圧力室内に負圧が発生して基材に対する吸着力を付与することができるようになっている。本発明ではこの吸引装置によって第2次加熱部からの排気を第1次加熱部に吸引させることができるようになっているため、吸引装置を少なくとも一つ設ければ良い。よって、第2次加熱部に必ずしも排気を流出させる装置を設ける必要がなくなるので、設備投資費用を抑えることができる。
また、前記第2次加熱部から前記第1次加熱部に供給される供給量と、前記第1次加熱部から外部に排出される排気量とが同じである構成としてもよい。
これによれば、第1次加熱部に対して一定の温度の基材加熱用気体を供給することができ、支持体の温度を第1温度に維持することができる。
本発明の記録装置は、基材に塗布物を塗布することで記録を行う記録ヘッドと、上記の塗布物乾燥装置と、を備えたことを特徴とする。
これによれば、基材に塗布された塗布物を省電力で効率よく乾燥することのできる塗布物乾燥装置を備えているので、全体の消費電力を削減することができる。
これにより、乾燥むらの発生を抑制できて高い記録品質を確保することが可能である。
実施形態のプリンターの概略構成を示す図。 プリンターにおいて印刷を実行する印刷領域を示す平面図。 第1次乾燥部、第2次乾燥部及び排気供給部の関係をそれぞれ示す図。 インクジェットプリンターの機能ブロック図。 載置板の変形例を示す部分断面図。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
以下、本発明の記録装置の実施の形態について説明する。
なお、以下の実施の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
図1は、本実施形態のプリンターの概略構成を示す図である。図2は、プリンターにおいて印刷を実行する印刷領域を示す平面図である。
本発明の記録装置にかかるインクジェットプリンター11は、被記録媒体に対して吐出された液体を乾燥させて定着させるために加熱処理を2段階に分けて実行する。
プリンター(記録装置)11は、印刷方式として、複数の記録ヘッド36から被記録媒体としての連続紙(基材)12上に塗布物としての液体を噴射するインクジェット方式を採用したものであり、ロール状に巻回された長尺状の連続紙12を順次繰り出しつつ印刷処理を行い、印刷後の連続紙12を再びロール状に巻回する。
なお、本実施形態では、水平面内における連続紙12の幅方向をX方向、X方向と直交する連続紙12の搬送方向をY方向、鉛直方向をZ方向とするXYZ直交座標系を設定している。
インクジェットプリンター11は、印刷処理を実行する本体部14と、本体部14に対して連続紙12を供給する繰り出し部13と、本体部14から排出される連続紙12を巻き取る巻き取り部15と、を備えている。また、印刷処理が施された連続紙12に対して加熱処理(第1次加熱処理)を施す第1次加熱部1と、第1次加熱処理が施された連続紙12に対して更なる加熱処理(第2次加熱処理)を施す第2次加熱部2と、第2次加熱部2からの排気を第1次加熱部1へと供給する排気供給部(排気供給系)3と、を有する塗布物乾燥装置100をさらに備えている。
本体部14は本体ケース16を備えており、繰り出し部13は本体ケース16の搬送方向上流側(−Y側)に設置され、巻き取り部15は本体ケース16の搬送方向下流側(+Y側)に設置されている。本体ケース16の搬送方向上流側(−Y側)の側壁16Aに設けられた媒体供給部16aに繰り出し部13が接続される一方、搬送方向下流側(+Y側)の側壁16Bに設けられた媒体排出部16bに巻き取り部15が接続されている。
繰り出し部13は、本体ケース16の側壁16Aの下部に取り付けられた支持板(支持部)17と、支持板17に設けられた巻き軸18と、本体ケース16の媒体供給部16aに接続された繰り出し台19と、繰り出し台19の先端に設けられた中継ローラー20とを備えている。巻き軸18には、ロール体120が回転可能に支持されている。ロール体120は、紙管(軸部)70の軸周りに長尺状の連続紙12をロール状に巻回させてなり、円筒形状の紙管70の内側に巻き軸18が挿入された状態で支持される。
そして、巻き軸18(ロール体120)から繰り出された連続紙12は中継ローラー20に巻き掛けられて繰り出し台19の上面に転換され、繰り出し台19の上面に沿って媒体供給部16aへ搬送される。
巻き取り部15は、巻き取りフレーム41と、巻き取りフレーム41に設けられた中継ローラー42及び巻き取り駆動軸43とを備えている。媒体排出部16bから排出される連続紙12は中継ローラー42に巻き掛けられて巻き取り駆動軸43に案内され、巻き取り駆動軸43の回転駆動によりロール状に巻き取られる。
本体部14の本体ケース16内には、板状の基台21が水平に設置され、基台21により本体ケース内が2つの空間に区画されている。基台21より上側の空間が連続紙12に印刷処理を施すとともに第1次加熱処理を施す第1次加熱室22Aであり、下側の空間が連続紙12に第2次加熱処理を施す第2次加熱室22Bである。
第1次加熱室22Aには、基台21上に固定されたプラテン(支持体)28と、プラテン28の上方に設けられた記録ヘッド(記録処理部)36と、記録ヘッド36を支持するキャリッジ35aと、キャリッジ35aを支持する2本のガイド軸35(図2参照)と、バルブユニット37とが設けられている。2本のガイド軸35は搬送方向(Y方向)に沿って互いに平行に配置され、キャリッジ35aが搬送方向に往復移動可能に構成されている。
プラテン28は、図1および図2に示すように、上面が開口した箱状の支持台28aと、支持台28aの開口に取り付けられた載置板28bと、を有する。支持台28aは基台21上に固定されており、支持台28aと載置板28bとにより囲まれた内部が負圧室31とされている。載置板28bの支持面(媒体支持面)PL(図2)に連続紙12が載置される。
載置板28bには、吸引ファン(吸引装置)29が接続されている。吸引ファン29により負圧室31内を吸引することで、載置板28bに形成された多数の吸引孔(図示略)を介して連続紙12に吸引力を作用させ、連続紙12を載置板28bの支持面PLに吸着させて平坦化することができる。
プラテン28には、負圧室31内の圧力を検出する圧力検出センサー(図示せず)が接続されている。圧力検出センサーは、負圧室31内の空気圧を測定し、その検出結果により吸引ファン29の駆動が調整され、連続紙12に対する吸着が制御される。
また、プラテン28は、連続紙12を加熱する機能を有しており、記録実行に伴い、プラテン28に吸着された連続紙12の表面に着弾したインク(塗布物)の乾燥を促進させる(第1次加熱処理)。本発明に係る第1次加熱部1はプラテン28を含んで構成される。プラテン28の温度は、載置板28bに接続された温度センサー57によって測定され、測定結果がコントローラー44へと出力される。このため、プラテン28の温度変化をリアルタイムに監視できるようになっている。本実施形態において、連続紙12に対して施される第1次加熱処理に適した温度はプラテン28(載置板28b)の温度は45℃(第2温度)である。
本実施形態におけるプラテン28の載置板28bは、厚さ25mmのアルミニウム板からなる。
プラテン28の搬送方向上流側(−Y側)には、複数の搬送ローラーを含む供給搬送系(搬送装置)が設けられている。供給搬送系は、ロール体120を回転可能に支持する巻き軸18と、プラテン28近傍の第1次加熱室22A内に設けられた第1搬送ローラー対25と、本体ケース16の下段側の空間に設けられた中継ローラー24と、媒体供給部16a近傍に設けられた中継ローラー23とを含む。
本実施形態における供給搬送系は、プラテン28上に連続紙12を所定範囲ずつ間欠的に搬送する。
第1搬送ローラー対25は、第1駆動ローラー25aと、第1従動ローラー25bとからなる。第1駆動ローラー25aには、図2に示すように、第1搬送モーター26と、第1エンコーダ26Eとが連結されている。
供給搬送系において、繰り出し部13から媒体供給部16aを介して本体ケース16内に搬入された連続紙12は、中継ローラー23、24を経由して第1駆動ローラー25aに下方から巻き掛けられ、第1搬送ローラー対25にニップされる。そして、第1搬送モーター26により駆動される第1駆動ローラー25aの回転に伴って、第1搬送ローラー対25からプラテン28の支持面PL上に水平に繰り出される。
一方、プラテン28の搬送方向下流側(+Y側)には、複数の搬送ローラーを含む排出搬送系が設けられている。排出搬送系は、プラテン28に対して第1搬送ローラー対25と反対側に設けられた第2搬送ローラー対33と、本体ケース16の下段側の第2次加熱室22Bに設けられた中継ローラー39a〜39dと、媒体排出部16b近傍に設けられた送り出しローラー40とを含む。
第2搬送ローラー対33は、第2駆動ローラー33aと、第2従動ローラー33bとからなる。第2駆動ローラー33aには、図2に示すように、第2搬送モーター34と、第2エンコーダ34Eとが連結されている。なお、第2従動ローラー33bは、連続紙12の印刷面側(上面側)に配置されるため、印刷された画像の損傷を回避するために、連続紙12の幅方向(X方向)の端縁部にのみ当接する構成としてもよい。
排出搬送系において、連続紙12をニップした第2搬送ローラー対33は、第2搬送モーター34により駆動される第2駆動ローラー33aの回転に伴ってプラテン28上から連続紙12を搬出する。第2搬送ローラー対33から繰り出された連続紙12は、中継ローラー39aを経由して加熱装置10に搬送される。
加熱装置10には、連続紙12に対して乾燥用に加熱した空気(乾燥用気体;以下、熱風と称する)を供給する気体供給装置8が接続されており、連続紙12の表面に着弾したインクを完全に乾燥させる(第2次加熱処理)。本発明に係る第2次乾燥部は加熱装置10を含んで構成される。
加熱装置10で第2次乾燥処理が行われた連続紙12は、中継ローラー39b〜39dを経由して送り出しローラー40へ搬送され、送り出しローラー40により媒体排出部16bを介して巻き取り部15へ繰り出される。
複数の記録ヘッド36は、ヘッド取付板36aを介してキャリッジ35aに取り付けられている。ヘッド取付板36aはキャリッジ35a上で媒体幅方向(X方向)に移動可能に構成されている。ヘッド取付板36aはキャリッジ35aに接続されたヘッド位置制御部35bにより位置制御可能であり、ヘッド取付板36aを媒体幅方向(X方向)に移動させることで、複数の記録ヘッド36を一体的に改行動作させることができる。記録ヘッド36は、ヘッド取付板36a上において、隣り合う記録ヘッド36が媒体搬送方向(Y方向)で互い違いに2段になるように、媒体幅方向に一定間隔に並べて配置されている。
なお、ヘッド位置制御部35bは、記録ヘッド36の媒体幅方向(X方向)の位置制御とともに、キャリッジ35aの媒体搬送方向(Y方向;ヘッド走査方向)の位置制御を行い、連続紙12上の所望の位置に記録ヘッド36を配置することができる。
複数の記録ヘッド36は、それぞれ図示しないインク供給チューブを介してバルブユニット37と接続されている。バルブユニット37は第1次加熱室22A内における本体ケース16の内壁に設けられており、図示しないインクタンク(インク貯留部)と接続されている。バルブユニット37は、インクタンクから供給されるインクを一時貯留しつつ記録ヘッド36に供給する。
記録ヘッド36の下面(ノズル形成面)には、多数のインク吐出ノズルが媒体幅方向(X方向)に列設されている。記録ヘッド36はバルブユニット37から供給されるインクをインク吐出ノズルからプラテン28上の連続紙12に向けて噴射し、印刷を行う。
なお、記録ヘッド36は、複数のインク吐出ノズル列を有していてもよい。この場合には、4色や6色のカラー印刷を行う際に、それぞれのインク吐出ノズル列に色種毎にインクを割り当てれば、1つの記録ヘッド36で複数色のインクの噴射が可能となる。
第1次加熱室22Aにおいて、プラテン28上の領域が、インク吐出ノズルからのインク噴射により連続紙12に対して印刷が行われる印刷領域Rである。連続紙12は、上述した供給搬送系及び排出搬送系により間欠的に搬送される。具体的には、印刷領域Rに相当する長さの連続紙12が印刷を行う毎にプラテン28上にロードされ、印刷処理後に排出搬送系へ送出される。
第1次加熱室22A内に延在するガイド軸35は、図1及び図2に示すように、印刷領域Rよりも媒体搬送方向の外側にまで延びている。これにより、キャリッジ35aは印刷領域Rの外側の領域まで移動可能とされている。印刷領域Rの媒体搬送方向上流側(−Y側)に第1メンテナンス領域R1が設けられ、媒体搬送方向下流側(+Y側)に第2メンテナンス領域R2が設けられている。
第1メンテナンス領域R1には、メンテナンスユニット60が設けられている。メンテナンスユニット60は、例えば、個々の記録ヘッド36に対応して設けられたキャップ部材及びワイピング部材と、キャップ部材に接続されキャップ部材内部を吸引する吸引装置とを備えた構成である。
第2メンテナンス領域R2には、メンテナンスユニットなどは設けられておらず、作業者の手や腕を挿入可能な作業空間とされている。第2メンテナンス領域R2にキャリッジ35aを配置することで上記作業空間内に記録ヘッド36のノズル形成面を露出させることができ、作業者によるノズル形成面の清拭や記録ヘッド36の交換作業などが可能となる。
図3は、第1次乾燥部、第2次乾燥部及び排気供給部の関係をそれぞれ示す図である。
本実施形態のインクジェットプリンター11は、第2次加熱部において利用した乾燥用気体を第1次加熱部において再利用する。この際、第1加熱処理と第2次加熱処理とで使用する気体温度に差があるため、第2次加熱部からの排気温度を第1次加熱処理用に温調させる必要がある。この温調制御が排気供給部3において行われる。
第1次加熱部1は、上記したプラテン28と、プラテン28に接続された吸引ファン29とを含む。吸引ファン29は、載置板28bに形成された多数の吸引孔27を介して外気を吸引することで支持面PL上に連続紙12を吸着保持させる機能を有するとともに、第2次加熱部2からの排気を第1次加熱部1へと供給する供給手段としても用いられ、加熱装置10から排気された気体をプラテン28内に導入して載置板28bを所定の温度に加熱する機能を有する。連続紙12に対して施される第1加熱処理の温度は載置板28bの温度に寄与する。上述したように本実施形態では載置板28bが45℃に加熱され、印刷処理中はこの温度で保持される。
第2次加熱部2は、加熱装置10と気体供給装置8とを備えており、加熱装置10の筐体63内に形成された乾燥空間64内に、搬送方向に沿って搬送された連続紙12がXY平面に平行な状態で配置される。
気体供給装置8は、例えば、軸流ファン(不図示)によって給気した外気をヒーター(不図示)によって加熱してその熱風を乾燥空間64に向けて供給するもので、筐体63における搬送方向上流側に接続されている。気体供給装置8から乾燥空間64内に供給された熱風は+X方向から−X方向に向けて流動し、筐体63における搬送方向下流側に接続された排気供給流路71へ排出される。
なお、気体供給装置8から供給される熱風によって、乾燥空間64内に配置された連続紙12のインクを効果的に乾燥させることができれば、加熱装置10に対する気体供給装置8と排気供給流路71との接続位置関係は上記したものに限らない。
気体供給装置8から導入される熱風の温度は、連続紙12に対して施される第2次加熱処理に適した温度(インクを完全に乾燥させる温度)であって、インクや連続紙12(被記録媒体)の種類等に応じて設定される。本実施形態では75℃(第1温度)に設定されている。ここで、気体供給装置8から加熱装置10への熱風の供給量は一定である。
排気供給部3は、加熱装置10に接続された排気供給流路71と、排気供給流路71から導入された加熱装置10から排気された気体W1をプラテン加熱用気体(加熱用気体)W2として温度調整して第1次加熱部1へと供給する温度調整部72と、を備えている。
排気供給流路71には、加熱装置10から高温の熱風が排気、導入される。廃熱温度は75℃近傍であり、このままでは第1次加熱部1へと供給することができない。温度調整部72は後述するように加熱装置10から排気供給流路71を通して排気された気体W1を吸気部74を通して取り込んだ外気W3と混合させて温調する。このため、プラテンの加熱温度は加熱装置からの排気W1よりも低く、且つ外気W3よりも高い温度に設定されている。本実施形態においては、プラテンの加熱温度は45度(第2温度)に設定されている。
温度調整部72は、加熱装置10からの排気温度(75℃)を第1次加熱温度(45℃)まで低下させる温調制御を行う。具体的には、吸気部74に設けられた不図示のバルブを開いて、混合部73内に導入した常温(約18〜29℃)の外気を加熱装置10からの排気(75℃)と混合させて温調し、45℃のプラテン加熱用気体として第1次加熱部1へ供給する。なお、吸気部74には導入する外気量を調整するため不図示のバルブが備えられているが、バルブ以外の機構で外気吸引量を調整しても構わない。
排気供給部3では、排気供給流路71、温度調整部72の混合部73、吸気部74のそれぞれに温度センサー57が接続されており、加熱装置10からの排気温度、給気する外気温度をそれぞれ測定し、これらをプラテン加熱用気体の温度に反映させるようになっている。
排気供給系には、温度調整部72からの気体供給量を調整するためのダンパ機構75が設けられている。加熱装置10からの排気量が第1次加熱処理に必要な風量(温度調整部72からの供給量)よりも多くなる場合は、ダンパ機構75を介して外部へ排気される。温度調整部72からプラテン28へ供給される気体の風量と、プラテン28から外部へ排出される風量とを一定にすることで、プラテン28を所定の温度に維持することが可能である。
次に、図4はインクジェットプリンターの機能ブロック図である。
図4に示すように、インクジェットプリンター11は、装置全体の駆動状態を制御するコントローラー(制御部)44を備えている。コントローラー44は、中央処理装置となるCPU45、ROM46、及びRAM47を備えている。ROM46には、印刷処理及び搬送処理に関する処理ルーチンのプログラム等が記憶されている。また、RAM47は、CPU45における演算結果の一時記憶領域や、外部入力装置48から入力される印刷データ等の一時記憶領域として使用される。
コントローラー44には、ヘッドドライバー49、第1搬送モータードライバー(第1モーター制御部)50、第2搬送モータードライバー(第2モーター制御部)52、吸引ファンモータードライバー54、トルク検出センサー53、圧力検出センサー32、外部入力装置48、加熱ドライバー55、温度センサー57及び排気供給部3が接続されている。
ヘッドドライバー49には、複数の記録ヘッド36、及びヘッド位置制御部35bが接続されている。コントローラー44は、印刷処理において、外部入力装置48から入力された印刷データをRAM47から読み出し、読み出した印刷データをヘッドドライバー49に送信する。ヘッドドライバー49は、コントローラー44から受信した印刷データに基づいて記録ヘッド36及びヘッド位置制御部35bを駆動し、記録ヘッド36の連続紙12上の位置を制御しつつ記録ヘッド36のインク吐出ノズルからインク滴を噴射させ、連続紙12上に画像を形成する。
第1搬送モータードライバー50は、第1搬送モーター26に連結された第1エンコーダ26Eから出力されるカウント信号に基づいて第1搬送モーター26の回転量を検出し、第1搬送モーター26の回転量をフィードバック制御する。すなわち、第1搬送モータードライバー50は、コントローラー44から入力された所定の搬送長さに達するまで、第1搬送モーター26により第1駆動ローラー25aを回転駆動し、第1搬送ローラー対25から連続紙12をプラテン28上に繰り出す。
一方、第2搬送モータードライバー52は、コントローラー44から入力される制御信号に基づいて、第2搬送モーター34をトルク制御により駆動する。本実施形態では、コントローラー44に第2搬送モーター34のトルクを検出するトルク検出センサー53が接続されており、コントローラー44は、トルク検出センサー53から出力される第2搬送モーター34のトルクの検出結果に基づいて、第2搬送モータードライバー52を介して第2搬送モーター34のトルクをフィードバック制御する。これにより、第2搬送モーター34のトルクに基づいた所定の張力が、第2駆動ローラー33aを介して連続紙12に付与される。
なお、一般に、モーターは、トルクと電流とがほぼ比例関係を持つため、モーターの回転速度が一定であれば、モーターの負荷に応じて電流の大きさが決定する。すなわち、ローラーにかかる負荷に応じて、モーターの駆動に必要な電流の大きさが決定される。したがって、モーターを流れる電流の大きさを検出することにより、モーターに荷重される負荷の大きさを検出することができる。
吸引ファンモータードライバー54は、コントローラー44から入力される制御信号に基づいて、吸引ファン29の回転軸に連結された吸引ファンモーター30を駆動制御する。吸引ファンモーター30の駆動力により吸引ファン29を所定の速度で回転させることで、回転速度に基づいた所定の吸引力で負圧室31内を減圧することができる。その結果、連続紙12に対して、負圧室31内の負圧が載置板28bに設けられた多数の吸入孔(図示略)を介してプラテン28の支持面PLに対する吸着力として作用する。
加熱ドライバー55は、コントローラー44から入力される制御信号に基づいて、プラテンヒーター56を駆動制御する。プラテン28の温度は、載置板28bに接続された温度センサー57によって測定され、その結果がコントローラー44へと出力される。
温度センサー57は、プラテン28および排気供給部3に接続されており、それぞれの結果をコントローラー44へと出力する。コントローラー44は、温度センサー57において測定されたプラテン28の温度測定結果に基づいて排気供給部3を駆動制御する。
排気供給部3は、コントローラー44から入力される制御信号に基づいて、第2次加熱部2からの排気をプラテン加熱用の気体(以下、加熱用気体と称する。)としてプラテン28へ供給する際、この加熱用気体の供給量や気体温度等を調整する。
このようにして、インクジェットプリンター11の動作状態や連続紙12に応じて、画像形成動作時には、プラテン28がインクの1次乾燥に適した温度(45℃)に適宜設定されて保持され、加熱装置10がインクの2次乾燥に適した温度(75℃)に適宜設定されて保持される。
また、画像形成動作時以外の動作状態では、プラテン28への加熱用気体の供給を停止し、または画像形成動作開始時の立ち上がり時間を考慮した温度(画像形成時よりも低い温度)でプラテン28の温度を維持する。
次に、インクジェットプリンターの作用について説明する。
まず、コントローラー44は、第1次加熱部1及び第2次加熱部2を駆動してウォーミングアップを実行する。
具体的に、コントローラー44は気体供給装置8を駆動して加熱装置10内に所定温度(75℃)の熱風を供給するとともに、吸引ファン29を駆動して加熱装置10内に供給された熱風を排気供給流路71へ流出させる。コントローラー44が吸引ファンモータードライバー54に対して制御信号を送信すると、吸引ファンモーター30の回転駆動に伴って吸引ファン29が回転駆動を開始して、負圧室31、温度調整部72、排気供給流路71内に順次負圧が生成される。その結果、加熱装置10内に供給された熱風が排気供給流路71、温度調整部72へと順次導入され、温度調整部72において生成された加熱用気体W2としてさらに負圧室31へと導入されることになる。
このとき、温度調整部72は、コントローラー44からの信号に基づいて、加熱装置10からの排気温度が45℃に低下するよう外気W3を適量混合させて温調し、加熱用気体W2を生成する。具体的に、コントローラー44は、温度センサー57からの測定結果に基づいて排気供給流路71内に排気された気体の温度と外気の温度とを比較して、混合部73へ導入する外気量、すなわち排気と混合させる混合量を調整する。
温度調整部72によって温調された気体がプラテン28の負圧室31内に供給されることによって載置板28bが45℃まで加熱される。載置板28bの温度は温度センサー57によって測定され、その結果に基づいて排気供給部3の駆動を制御する。
載置板28bは、25mm程度の厚さを有しているため設定温度まで加熱するには時間がかかるが、一旦設定温度に達した後は、吸引ファン29の出力を一定にすることで保持することができる。
このようにして印刷前のウォーミングアップを実行する。
ウォーミングアップ終了後、コントローラー44は印刷処理を開始する。
連続紙12に対する印刷に用いられる印刷データが外部入力装置48からRAM47に対して入力され、かかる印刷データがヘッドドライバー49を介して記録ヘッド36に入力されると、コントローラー44は搬送処理及び印刷処理第に関するプログラムを実行する。
まず、第1搬送モーター26及び第2搬送モーター34を駆動して連続紙12を繰り出し、プラテン28上に載置させる。次にコントローラー44は、吸引ファンモータードライバー54に対して制御信号を送信して吸引ファン29の回転量をウォーミングアップ時よりも低下させる。その結果、プラテン28の支持面PL上の連続紙12に対して負圧室31内から載置板28bに形成された吸引孔27を介して吸着力が作用して、支持面PL上に吸着保持される。このとき連続紙12に作用する吸着力は、印刷処理中、プラテン28上に連続紙12を良好に吸着保持させることのできる吸着力であるとともに、連続紙12の搬送を妨げることのない吸着力である。連続紙12は、吸引ファン29の吸引力とほぼ等しい吸着力でプラテン28の支持面PL上に吸着されるため、コントローラー44は上記した吸着力を実現すべく、吸引ファン29の回転量を制御する。このときプラテン28は所定温度まで加熱された状態であるため、吸引ファン29の吸引量を低下させたとしても、所望のプラテン温度を維持するには十分な量の加熱用気体が温度調整部72から負圧室31内に供給される。
これに伴い、コントローラー44は、加熱装置10からの排気量とプラテン28への気体供給量との兼ね合いから、ダンパ機構75や吸気部74に設けられた不図示のバルブを駆動して、温度調整部72に導入する排気量や排気と混合させる外気量を調整し、プラテン28へ供給する気体の温度調整を行う。
その後、キャリッジモーターを駆動して、キャリッジ35aが連続紙12の印刷領域Rを左右方向(Y方向)に1往復移動しながら記録ヘッド36の各ノズル開口(不図示)からプラテン28上に支持された連続紙12に向かってインクを噴射することで印刷が行われる。連続紙12上に塗布されたインクは、所定温度に加熱されたプラテン28上に載置されている間(印刷処理中)、あるいはプラテン28上を通過する過程で乾燥される(第1次乾燥処理)。このとき、コントローラー44は第1搬送モーター26及び第2搬送モーター34の駆動を所定の印刷処理時間だけ停止させて連続紙12の搬送を停止し、印刷完了後、第1搬送モーター26及び第2搬送モーター34を所定の搬送時間駆動して、第1搬送ローラー対25および第2搬送ローラー対33により1回の印刷長さ分の連続紙12を下流側の加熱装置10へと搬送する。
上流側から搬送されてきた連続紙12は加熱装置10内の乾燥空間64に配置され、気体供給装置8から供給される熱風に晒されることにより、連続紙12上に塗布されたインクの乾燥がより促進され、インクの完全な乾燥を図る(第2次乾燥処理)。このようにして、第1次乾燥処理で仮乾燥状態であったインクを、第2次乾燥処理において完全に乾燥させる。
第2次乾燥処理の実行中、上流側ではプラテン28上に載置された連続紙12に対して次の印刷処理が実行されている。ウォーミングアップ後、吸引ファン29は一定の出力で駆動されているため、プラテン28内に供給される加熱用気体の供給量も一定であり、これによってプラテン温度が45℃に維持されている。上述したように、加熱されたプラテン28の温度を所定温度に維持するために加熱装置10からの排気が利用されている。
このように、本実施形態では、連続紙12に吐出されたインクを乾燥させるために、第1次加熱処理と第2次加熱処理とを実行しており、それぞれに対応する第1次加熱部1と第2次加熱部2とを備えているが、熱源としては、1つの気体供給装置8だけで各加熱部に対応できる構成となっている。
従来では、加熱装置10に熱風を供給する気体供給装置8とは別にプラテン28を加熱するヒーターが用いられており、プラテン28と加熱装置10とにそれぞれ異なる熱源が設けられていた。例えば、プラテンヒーターの消費エネルギーは1.1kW、気体供給装置8の消費エネルギーは3.5kWであり、各熱源を駆動するには多くのエネルギーが必要になるため省電力化の妨げになっていた。
これに対して本実施形態では、加熱装置10の排気をプラテン28の加熱に利用する構成になっているので、1つの熱源(気体供給装置8)だけ具備すればよい。
また、本実施形態では、第1次加熱処理の温度(45℃)が第2次加熱処理の温度(75℃)よりも低く設定されていることから、第2次加熱処理からの廃熱を利用することが可能である。加熱装置10から排出された排気をプラテン28へ供給するまでに時間経過に伴って排気温度が低下することが考えられるため、第1次加熱処理の温度が第2次加熱処理の温度よりも同じ場合や高い温度が必要になる場合には第2次加熱処理の排気を利用することができない。加熱装置10からの排気温度を維持あるいはそれよりも高温にするための熱源や熱量が必要になってしまう。これでは省電力化の実現が困難になってしまうが、本実施形態であれば、プラテン加熱温度は加熱装置の温度よりも低く設定されているため、時間経過に伴う排気温度の低下は問題にならず、第1次加熱処理に有効的に利用することが可能となっている。これにより、省電力化を実現することができる。
また、本実施形態では、吸引ファン29を駆動することによりプラテン28上に載置された連続紙12に対して吸着力を作用させ、支持面PLに吸着保持させているが、このプラテン28に接続された吸引ファン29の吸引力を利用して、加熱装置10内から熱風を排気させてプラテン28まで導入するようになっているので、加熱装置10からプラテン28までの排気供給系に気体を流動させるための装置を設置する必要がなくなる。これにより部品点数の増加に伴うコスト増を防止できる。
しかしながら、吸引ファン29だけに限らず、排気供給系にも1つあるいは複数のファンを設けても構わない。
また、プラテン28の板厚が厚いほど熱容量が大きくなる。このため、プラテン28の全体が温まるまで時間がかかるが、一度所定の温度に達すると安定した熱供給が可能になる。微妙な温度調整は、プラテン28の厚みをダンパとすることでしっかりと温度を担保することができる。なお、プラテン28の質量に応じて熱容量が変化するので、プラテン28の設定温度に応じて機構設計する。
このように、第1次加熱処理および第2次加熱処理を実行して連続紙12上に吐出されたインクを乾燥、定着させることにより、良好な印刷品質を確保することができる。また、インクの乾燥がより促進されることで印刷処理が迅速に行えるようになる。
また、加熱装置10からの排気に外気を混合させることによって、時間経過に伴う温度低下を待つよりも短時間で排気温度を低下させることができるので、所望の温度のプラテン加熱用気体を効率よく生成することが可能である。
また、排気供給流路71上にはダンパ機構75が設けられており、加熱装置10から排気された風量が第1次加熱処理に必要な風量よりも多い場合には、ダンパ機構75を介して排気された気体の一部を外部へ逃がすことにより、排気供給系の風量を調整することができ、一定の供給量を担保できる。
また、加熱装置10からの排気の流動が吸引ファン29の作用によって促されるようになっているため、排気供給系にファン等を必ずしも設ける必要がなくなり、設備投資費用を抑えることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、図5に示すように、載置板28bの裏面28c側に凹凸を設けて加熱用気体に晒される面積を増加させる構成にしても良い。これにより載置板28bの温度を効率よく上昇させることができる。
また、吸引ファン29によって負圧室31内から外部へ排出された加温気体が、加熱装置10に接続された気体供給装置8に取り込まれる構成になっていても良い。
先の実施形態では、気体供給装置8が外部から取り込んだ常温(18〜29℃)の外気を所定温度(75℃)まで加熱しているが、プラテン28から排気された気体(45℃)を気体供給装置8で利用することで消費電力が少なくて済む。このように、第1次加熱部1、第2次加熱部2及び排気供給部3内において気体を循環させることにより、気体供給装置8の省電力化が可能になる。
また、上述の実施形態においては、記録装置として、インク等の液体を噴射する液体噴射装置を例にして説明したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置に適用することができる。液体噴射装置が噴射可能な液体は、機能材料の粒子が分散又は溶解されている液状体、ジェル状の流状体を含む。
また、上述した実施形態において、記録装置(液体噴射装置)から噴射される液体としては、インクのみならず、特定の用途に対応する液体を適用可能である。液体噴射装置に、その特定の用途に対応する液体を噴射可能な噴射ヘッドを設け、その噴射ヘッドから特定の用途に対応する液体を噴射して、その液体を所定の物体に付着させることによって、所定のデバイスを製造可能である。例えば、液体噴射装置は、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、及び面発光ディスプレイ(FED)の製造等に用いられる電極材、色材等の材料を所定の分散媒(溶媒)に分散(溶解)した液体(液状体)を噴射する液体噴射装置に適用可能である。
また、液体噴射装置としては、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
1…第1次加熱部、2…第2次加熱部、3…排気供給部、3…排気供給部(排気供給系)、11…プリンター(記録装置)、12…連続紙(基材)、27…吸引孔、28…プラテン(支持体)、29…吸引ファン(吸引装置)、36…記録ヘッド、44…コントローラー(制御部)、57…温度センサー、74…吸気部、75…ダンパ機構、PL…支持面、W1…気体、W2…プラテン加熱用気体(加熱用気体)、100…塗布物乾燥装置

Claims (7)

  1. 基材の表面に塗布された塗布物を乾燥させる塗布物乾燥装置において、
    前記塗布物が塗布された前記基材を第1温度で加熱する第1次加熱部と、
    前記第1次加熱部よりも前記基材の搬送方向下流側に配置され、前記第1次加熱部で加熱された前記基材を前記第1温度より高い第2温度で加熱する第2次加熱部と、
    前記第2次加熱部の排気を前記第2温度から前記第1温度に調整して、基材加熱用気体として前記第1次加熱部に供給する排気供給部と、を備え、
    前記第1次加熱部は、前記基材を支持する支持体の支持面に対して前記基材を吸着保持させる吸着機能を備える
    ことを特徴とする塗布物乾燥装置。
  2. 前記排気供給部は、外気を給気する吸気部を有し、
    前記排気と前記外気とを混合することで前記第1次加熱部に供給する前記加熱用気体の温度調整を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の塗布物乾燥装置。
  3. 前記支持体が、前記基材を前記第1温度で加熱する機能を有し、
    少なくとも前記支持体及び前記排気供給部の温度を測定する温度センサーと、
    前記温度センサーによる結果に応じて、前記排気供給部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布物乾燥装置。
  4. 前記第2次加熱部からの前記排気を前記第1次加熱部へと供給する前記排気供給に、前記加熱用気体の供給風量を調整するためのダンパ機構が設けられている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の塗布物乾燥装置。
  5. 前記第1次加熱部は、前記支持体の前記支持面から裏面に貫通する複数の吸引孔を介して前記支持体の裏面側に配置された圧力室内に外気を吸引する吸引装置を有しており、
    前記吸引装置の吸引作用によって前記排気を前記第1次加熱部に吸引する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の塗布物乾燥装置。
  6. 前記第2次加熱部から前記第1次加熱部に供給される供給量と、前記第1次加熱部から外部に排出される排気量とが同じである
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の塗布物乾燥装置。
  7. 基材に塗布物を塗布することで記録を行う記録ヘッドと、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の塗布物乾燥装置と、を備えたことを特徴とする記録装置。
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