JP5789187B2 - 転倒検出装置、転倒検出方法、情報処理装置及びプログラム - Google Patents
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Description
この特許文献1の転倒検出方法は、被検出者の特定位置に加速度センサーを装着し、被検出者が転倒したときの鉛直下向きの加速度を加速度センサーで検出し、その加速度が予め設定された基準加速度を超えたときに、被検出者の転倒を検出するようにしている。
また、入浴などの脱衣時には加速度センサーを装着することができないので、転倒を検出することができない。
そこで、本発明は、センサー装着の煩わしさ、センサーの装着忘れを解消し、被検出者の転倒を高精度に検出することができる転倒検出装置、転倒検出方法、情報処理装置及びプログラムを提供することを目的としている。
また、被検出者が転倒するときには、被検出者の体の部位が床に付くので、前記身体情報記憶部は、前記被検出者の体の部位の形状に関する情報を記憶していることが好ましい。この構成によれば、的確に被検出者の転倒を判断することが可能となる。
この構成によれば、被検出者が転倒するときには、真っ先に床に手を付くことが多いので、的確に被検出者の転倒を判断することが可能となる。
また、前記身体情報記憶部は、前記被検出者の、身長、膝から足首までの長さ、肘から手首までの長さ、及び、腰から膝までの長さの情報からなる群より選ばれた少なくとも一の情報を記憶していることが好ましい。
また、前記身体情報記憶部は、年齢及び性別に応じた身体の各部の平均寸法をデータベース化した身体情報であり、前記転倒検出部は、前記被検出者の年齢及び性別に対応した前記身体情報記憶部のデータを前記被検出者の身体情報とし、この身体情報と前記圧力分布検出部が検出した圧力分布情報とに基づいて前記被検出者の転倒を検出することが好ましい。
また、前記被検出者が転倒していることを外部に表示する転倒表示部を備えることが好ましい。
また、本発明は、被検出者が移動する床に配置され、二次元平面の圧力分布情報を検出する圧力分布検出部から出力される前記圧力分布情報を受信する圧力分布情報受信部と、前記被検出者の身体情報を記憶する身体情報記憶部から出力される前記身体情報を受信する身体情報受信部と、前記圧力分布情報及び前記身体情報に基づいて前記被検出者の転倒を検出する転倒検出部と、を備えていることを特徴とする情報処理装置を提案する。
また、本発明は、被検出者が移動する床に配置された圧力分布検出部から二次元平面の圧力分布情報を検出する圧力情報検出ステップと、前記圧力分布情報の検出値に基づいて圧力分布の形状を算出する圧力形状算出ステップと、前記圧力分布の形状と、身体情報記憶部が記憶されている前記被検出者の身体情報とを比較する比較ステップと、この比較ステップで前記圧力分布の形状と前記被検出者の身体情報とが近似している場合に転倒と判断する転倒判断ステップと、この転倒判断ステップが転倒と判断した場合に前記被検出者の転倒を外部に表示する転倒表示ステップとを備えた転倒検出方法を提案する。
また、本発明の転倒検出方法は、前記圧力情報検出ステップが複数の圧力分布を検出した場合に、夫々の圧力分布の重心を算出し、且つ、隣接する圧力分布の重心同士を結んだ直線距離を前記圧力分布の形状とする補間処理ステップを行うことが好ましい。
また、本発明は、コンピュータに、被検出者が移動する床に配置された圧力分布検出部から二次元平面の圧力分布情報を検出する圧力情報検出ステップと、前記圧力分布情報の検出値に基づいて圧力分布の形状を算出する圧力形状算出ステップと、前記圧力分布の形状と、身体情報記憶部が記憶されている前記被検出者の身体情報とを比較する比較ステップと、この比較ステップで前記圧力分布の形状と前記被検出者の身体情報とが近似している場合に転倒と判断する転倒判断ステップと、この転倒判断ステップが転倒と判断した場合に前記被検出者の転倒を外部に表示する転倒表示ステップと、を実行させるためのプログラムを提案する。
図1は、本発明に係る転倒検出システムを設置した部屋Rを示すものであり、この部屋Rの具体的な運用形態としては、例えば高齢者や障害者(以下、被検出者)Hが移動する居間、或いは被検出者Hが入浴する浴室である。
圧力分布検出部1の具体的な構成としては、例えば、静電容量の変化を利用したものやひずみゲージを利用した多数の圧力センサーを二次元平面的に多数配置して床を構成するものがある。また、他の圧力分布検出部1の構成として、床に感圧シートセンサーを敷設するものが考えられる。感圧シートセンサーとしては、例えば、一方の行電極側基材シート上に配置された複数の行電極と、他方の列電極側基材シート上に配置された複数の列電極を備え、その間に感圧抵抗素材を介在させて重ね一枚のシート状に形成したものが知られている。この感圧シートセンサーは、行電極と列電極の間の抵抗値が感圧抵抗素材の特性により両電極が交差する部分にかかる応力に応じた値を示すことになるので、各列電極と各行電極の間の抵抗値を順次測定すれば各交差位置における圧力を検知することができ、感圧シートセンサーの特定領域の圧力の大きさと位置情報すなわち圧力分布を検出することができる。
図2は、第1実施形態の転倒検出システムのブロック構成を示す図であり、圧力分布検出部1から入力した圧力分布情報と被検出者Hの身体情報に基づいて被検出者Hが転倒しているか否かを検出する主制御部10と、被検出者Hの身体情報を記憶する身体情報記憶部20と、被検出者Hの身体情報を身体情報記憶部20に追加入力、身体情報を変更、あるいは特定の身体情報を削除する身体情報入力部30と、被検出者Hが転倒していることを画像、音声等で表示する転倒表示部40と、を備えている。
また、主制御部10は、圧力分布検出部から出力される圧力分布情報を受信する圧力分布情報受信部と、身体情報記憶部から出力される身体情報を受信する身体情報受信部と、を備える。
身体情報記憶部20には、被検出者Hの身体情報が記憶されており、この身体情報記憶部20の身体情報は、身体情報入力部30の操作により、新たな情報が追加、身体情報の変更、特定の身体情報を削除することが可能とされている。
先ず、図3は、転倒検出システムのメインルーチンのフローチャートを示す図であり、ステップS10で転倒検出システムが起動すると、次のステップS11では、身体情報処理を実行する。
次のステップS12では、転倒判定処理を実行する。次のステップS13では、システムのメンテナンスなどのために、転倒検出システムの終了の要求があったか否かが判定される。
図3で示したステップST11の身体情報処理は、図4に示す処理を行う。
図4の身体情報処理は、ステップST20で処理を開始すると、次のステップST21では、身体情報入力部30において、身体情報の入力、変更、或いは削除の指令を行う。次のステップST22では、ステップST21で入力した身体情報を身体情報記憶部20に追加入力し、或いは、ステップST21で変更指令を出した身体情報に身体情報記憶部20のデータを書き換え、或いは、ステップST21で削除指令を出した身体情報を身体情報記憶部20のデータから削除する。
身体情報記憶部20に記憶されている被検出者Hの身体情報は、手のひらの面積IH1、手のひらの長さIH2、身長IH3、膝から足首までの長さIH4、肘から手首までの長さIH5、腰から膝までの長さIH6などである。
ここで、被検出者Hは、事故等により身体の一部が無くなる場合もあるので、上述した身体情報処理を行うことで、被検出者Hの身体情報を常に新しい情報とする。
図5の転倒判定処理は、ステップST31で処理を開始すると、次のステップST32では、圧力分布検出部1から入力した圧力分布情報を読み込む。
次のステップST33では、読み込んだ圧力分布情報の面積(圧力分布面積値)PDsを算出する。次のステップST34では、読み込んだ圧力分布情報の長手方向の長さ(圧力分布長さ)PDLを算出する。
次のステップST35では、読み込んだ圧力分布情報の補間処理(圧力分布情報補間処理)を行う。
次のステップST37では、圧力分布算出値(圧力分布面積値PDs、圧力分布長さPDL)に対して被検出者Hの身体情報が近似しているか否かが判定され、圧力分布算出値に対して被検出者Hの身体情報が近似していない場合には転倒判定処理を終了し、圧力分布算出値と被検出者Hの身体情報とが近似している場合には、次のステップST38に移行して「転倒」であると判断する。次の、ステップST39では、転倒表示部40に対して「転倒」の表示を行う。尚、「表示」とは、画面における表示や、音による警告等、外部に対して被検出者Hが転倒したこと示す情報の提示を含む。
先ず、被検出者Hが、部屋R内で転倒しない場合について説明する。
被検出者Hが部屋R内を歩いている場合には、圧力分布検出部1から入力する圧力分布情報は被験者Hの足の圧力分布情報であり(図5のステップST32)、足の圧力分布算出値(圧力分布面積値PDs、圧力分布長さPDL)を算出する(図5のステップST33,34)。この足の圧力分布算出値と被検出者Hの身体情報との比較を行っても(図5のステップST36)、足の圧力分布算出値に対して近似する被検出者Hの身体情報(手のひらの面積IH1、手のひらの長さIH2、身長IH3、膝から足首までの長さIH4、肘から手首までの長さIH5、腰から膝までの長さIH6)はなく、転倒とは判断しない(図5のステップST37からリターンに移行)。
また、被検出者Hが、車椅子に乗って部屋R内を移動している場合にも、車輪の圧力分布算出値に近似する被検出者Hの身体情報がないので、転倒とは判断しない。
さらに、部屋R内の被験者Hが、持っていた荷物を地面においた場合にも、荷物の圧力分布算出値に近似する被検出者Hの身体情報がないので、転倒とは判断しない。
被検出者Hが手をついて転倒した場合には、圧力分布検出部1から入力する圧力分布情報に基づいて、図7(a)に示す圧力分布面積値(手の圧力面積)PDs、圧力分布長さ(手の圧力分布長さ)PDLを算出する(図5のステップST33,34)。この手の圧力分布算出値と被検出者Hの身体情報との比較を行い(図5のステップST36)、手の圧力分布算出値に対して被検出者Hの身体情報(手のひらの面積IH1、手のひらの長さIH2)が近似するので、転倒と判断して表示する(図5のステップST37〜ステップST39に移行)。
この場合には、長手方向に連続する圧力分布PE3,PE5,PE7,PE9,PE11の重心G3,G5,G7,G9,G11を算出し、隣接する2つの重心の間を結んだ直線距離を、圧力分布長さPDL1,PDL2,PDL3,PDL4とし、これらの総和をPDLとする(図6の圧力分布情報補間処理(図5のステップST35))。そして、圧力分布長さPDL1,PDL2,PDL3,PDL4の総和PDLと被検出者Hの身体情報との比較を行い(図5のステップST36)、総和PDLに対して被検出者Hの身体情報(身長IH3)が近似するので、転倒と判断して表示する(図5のステップST37〜ステップST39に移行)。
この場合には、長手方向に連続する圧力分布PE3,PE5,PE7,PE9,PE11,PE14の重心G3,G5,G7,G9,G11,G14を算出し、隣接する2つの重心の間を結んだ直線 距離を、圧力分布長さPDL1,PDL2,PDL3,PDL4,PDL5とし、これらの総和をPDLとする(図6の圧力分布情報補間処理(図5のステップST35))。そして、圧力分布長さPDL1,PDL2,PDL3,PDL4,PDL5の総和PDLと被検出者Hの身体情報との比較を行い(図5のステップST36)、総和PDLに対して被検出者Hの身体情報(身長IH3)が近似するので、転倒と判断して表示する(図5のステップST37〜ステップST39に移行)。
この場合には、長圧力分布PE12,PE13の重心G12,G13を算出し、2つの重心の間を結んだ直線距離、圧力分布長さPDLとする(図6の圧力分布情報補間処理(図5のステップST35))。そして、圧力分布長さPDLと被検出者Hの身体情報との比較を行い(図5のステップST36)、圧力分布長さPDLに対して被検出者Hの身体情報の腰から膝までの長さIH6と膝から足首までの長さIH4とを足した値が近似するので、転倒と判断して表示する(図5のステップST37〜ステップST39に移行)。
本実施形態の転倒検出システムは、被検出者Hが転倒したという情報を、部屋Rの床に配置した二次元平面の圧力分布を計測する圧力分布検出部1から得るので、加速度センサーを身に付けている従来の転倒検出システムと比較して、センサー装着の煩わしさ、センサーの装着忘れを解消することができる。
さらに、図4に示した身体情報処理を行うことで、被検出者Hの身体情報を常に新しい情報としているので、さらに高精度に被検出者Hが転倒しているか否かを判断することができる。
図10は、第2実施形態の転倒検出システムのブロック構成を示す図であり、主制御部10と、年齢・性別に応じた身体情報を記憶している身体情報記憶部50と、被検出者Hの年齢及び性別を入力する年齢・性別入力部60と、転倒表示部40と、を備えている。
身体情報記憶部50の身体情報は、例えば、経済産業省のデータベース(http://www.meti.go.jp/press/20071001007/004_bessi.pdf)に記載されている主用寸法項目の年代別平均値を記憶したデータであり、図13から図15に示すように、年齢別、性別による身体の各部の寸法が記載されている(図13は2/9ページ、図14は4/9ページ、図15は5/9ページである)。
図11は、転倒検出システムのメインルーチンのフローチャートを示す図であり、ステップST10で転倒検出システムが起動すると、次のステップST40では、身体情報処理を実行する。
次のステップST12では、転倒判定処理を実行する。次のステップST13では、システムのメンテナンスなどのために、転倒検出システムの終了の要求があったか否かが判定される。
図11で示したステップST40の身体情報処理は、図12に示す処理を行う。
図12の身体情報処理は、ステップST41で処理を開始すると、次のステップST42では、年齢・性別入力部60において、被検出者Hの年齢・性別を入力する。次のステップST43では、身体情報記憶部50に記憶されているデータ(図13から図15に示すようなデータ)から被検出者Hの年齢・性別に対応した身体情報をピックアップする。
ここで、図11のステップST12の転倒判定処理は、図5と同様の処理である。
本実施形態の転倒検出システムによると、被検出者Hの年齢・性別を入力すると、身体情報記憶部50から被検出者Hの平均的な体の部位の形状を記憶した身体情報が得られ、この情報記憶部50の身体情報と、圧力分布検出部1から入力した圧力分布情報とを比較して被検出者Hが転倒しているか否かを判断ので、的確に被検出者Hが転倒しているか否かを判断することができる。
Claims (10)
- 被検出者が移動する床に配置され、二次元平面の圧力分布情報を検出する圧力分布検出部と、
前記被検出者の身体情報を記憶する身体情報記憶部と、
前記圧力分布検出部が検出した圧力分布情報及び前記身体情報記憶部が記憶する前記身体情報に基づいて前記被検出者の転倒を検出する転倒検出部と、
を備えていることを特徴とする転倒検出装置。 - 前記身体情報記憶部は、前記被検出者の体の部位の形状に関する情報を記憶していることを特徴とする請求項1に記載の転倒検出装置。
- 前記身体情報記憶部は、前記被検出者の手の形状に関する情報を記憶していることを特徴とする請求項1又は2に記載の転倒検出装置。
- 前記身体情報記憶部は、前記被検出者の、身長、膝から足首までの長さ、肘から手首までの長さ、及び、腰から膝までの長さの情報からなる群より選ばれた少なくとも一の情報を記憶していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の転倒検出装置。
- 前記身体情報記憶部は、年齢及び性別に応じた身体の各部の平均寸法をデータベース化した身体情報であり、
前記転倒検出部は、前記被検出者の年齢及び性別に対応した前記身体情報記憶部のデータを前記被検出者の身体情報とし、この身体情報と前記圧力分布検出部が検出した圧力分布情報とに基づいて前記被検出者の転倒を検出することを特徴とする請求項1記載の転倒検出装置。 - 前記被検出者が転倒していることを外部に表示する転倒表示部と、を備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の転倒検出装置。
- 被検出者が移動する床に配置され、二次元平面の圧力分布情報を検出する圧力分布検出部から出力される前記圧力分布情報を受信する圧力分布情報受信部と、
前記被検出者の身体情報を記憶する身体情報記憶部から出力される前記身体情報を受信する身体情報受信部と、
前記圧力分布情報及び前記身体情報に基づいて前記被検出者の転倒を検出する転倒検出部と、
を備えていることを特徴とする情報処理装置。 - 被検出者が移動する床に配置された圧力分布検出部から二次元平面の圧力分布情報を検出する圧力情報検出ステップと、
前記圧力分布情報の検出値に基づいて圧力分布の形状を算出する圧力形状算出ステップと、
前記圧力分布の形状と、身体情報記憶部が記憶されている前記被検出者の身体情報とを比較する比較ステップと、
この比較ステップで前記圧力分布の形状と前記被検出者の身体情報とが近似している場合に転倒と判断する転倒判断ステップと、
この転倒判断ステップが転倒と判断した場合に前記被検出者の転倒を外部に表示する転倒表示ステップと、
を備えていることを特徴とする転倒検出方法。 - 前記圧力情報検出ステップが複数の圧力分布を検出した場合に、夫々の圧力分布の重心を算出し、且つ、隣接する圧力分布の重心同士を結んだ直線距離を前記圧力分布の形状とする補間処理ステップを行うことを特徴とする請求項8記載の転倒検出方法。
- コンピュータに、
被検出者が移動する床に配置された圧力分布検出部から二次元平面の圧力分布情報を検出する圧力情報検出ステップと、
前記圧力分布情報の検出値に基づいて圧力分布の形状を算出する圧力形状算出ステップと、
前記圧力分布の形状と、身体情報記憶部が記憶されている前記被検出者の身体情報とを比較する比較ステップと、
この比較ステップで前記圧力分布の形状と前記被検出者の身体情報とが近似している場合に転倒と判断する転倒判断ステップと、
この転倒判断ステップが転倒と判断した場合に前記被検出者の転倒を外部に表示する転倒表示ステップと、
を実行させるためのプログラム。
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