JP5789050B2 - 1h−テトラゾール誘導体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、1H−テトラゾール誘導体の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、アジド化合物とシアニド化合物をフローリアクター内で反応させる方法に関する。
本願は、2012年6月12日に、日本に出願された特願2012−132811号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
農園芸作物の病害に対して、多数の防除薬剤が提案されている。例えば、特許文献1には、有用植物体に対し優れた薬効を有するテトラゾイルオキシム誘導体が開示され、それを植物病害防除剤として使用することが提案されている。特許文献1に記載されているテトラゾイルオキシム誘導体の製造方法として、例えば、特許文献2には、下記一般式(P)で表される1−アルキル−5−ベンゾイル−1H−テトラゾール誘導体にヒドロキシルアミンを反応させて得られたテトラゾイルヒドロキシイミノ誘導体を原料として製造する方法が開示されている。
Figure 0005789050
一般式(P)中、A’は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、メタンスルホニル基、トリフルオロメチル基、アリール基、シアノ基又はニトロ基であり;nは、0〜5のいずれかの整数であり;Y’は、置換基を有していてもよいアルキル基である。
一般式(P)で表される1−アルキル−5−ベンゾイル−1H−テトラゾール誘導体の製造方法としては、テトラゾール環の置換基の位置制御が容易であるため、ベンゾイルシアニドとアルキルアジドを直接反応させて、付加環化反応によりテトラゾール環を形成させる反応が好ましい。
例えば、非特許文献1には、ベンゾイルシアニドとベンジルアジドをオートクレーブ中で60時間かけて反応させることにより、(1−ベンジル−1H−テトラゾール−5−イル)(フェニル)メタノンが合成できたことが報告されている。但し、前記方法は、原料として用いるアルキルアジドが、ベンジル基等の比較的炭素鎖の長い基である場合には問題ないが、メチルアジドのように低沸点であり、かつ爆発性の高い原料を用いる場合には、安全性の点から実施することは非常に困難である。さらに、充分な反応収率を得るためには、長時間の反応を要するという問題もある。
また、特許文献3には、メチルアジドとトシルシアニドを、防爆密閉されたオートクレーブ中で反応させ、1−メチル−5−トシル−1H−テトラゾールが合成できたことが報告されている。但し、前記方法では、反応性の高いトシルシアニドを原料としているために、80℃という比較的低温条件でも目的の反応物が得られており、より反応性が低いベンゾイルシアニドを用いた場合には反応効率は非常に低くなる。
さらに特許文献4には、メチルイソシアニド等のアルキルイソシアニドと、ベンゾイルクロリド等の酸ハロゲン化物とを反応させ、前記反応物とアジ化ナトリウムとを反応させることにより、一般式(P’)(一般式(P’)中、A’及びnは、一般式(P)と同じである。)で表される化合物が効率よく安全に合成できたことが報告されている。しかしながら、前記文献に記載の方法では、爆発性・毒性が懸念されているメチルイソシアニドを単離する必要がある。しかも、メチルイソシアニドは極悪臭物質であるため、前記方法の工業化は非常に困難である。
Figure 0005789050
その他、非特許文献2には、ベンジルシアニドとアジ化ナトリウムを、フローリアクター内で反応させ、テトラゾール環化反応を行ったことが報告されている。但し、前記文献には、原料としてベンゾイルシアニドやメチルアジドを用いた反応は開示されていない。
国際公開第2003/016303号 国際公開第2010/103783号 米国特許第4526978号明細書 国際公開第2011/110651号
Zachary et.al.,Angewandte Chemie International Edition,2002,vol.41(12),p.2113−2116. Gutmann et.al.,Angewandte Chemie International Edition,2010,vol.49(39),p.7101−7105.
本発明は、1H−テトラゾール誘導体を、アジド化合物とシアニド化合物を原料として、効率よく安全に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、反応容器としてフローリアクターを用いることにより、工業上安全にかつ効率よく、アジド化合物とシアニド化合物とを反応させて1位と5位に置換基を有する1H−テトラゾール誘導体を製造し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の1H−テトラゾール誘導体の製造方法等は下記[1]〜[6]である。
[1] 下記一般式(II)(一般式(II)中、Yは、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、置換基を有するシリル基、又は置換基を有するシリルアルキル基を表す。)で表されるアジド化合物と下記一般式(III)(一般式(III)中、Zは、−CO−、−SO−、又は−CR−(式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又は無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。)を表し、pは0又は1を表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表し、Rは、qが0の場合にアルキル基又は水素原子を表し、qが1の場合にアルキレン基又は水素原子を表し、Rは、無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。但し、pが0の場合、qは1であり、rが0の場合、qは1である。)で表されるシアニド化合物とを、フローリアクター内で反応させ、下記一般式(I)(一般式(I)中、Yは一般式(II)と同様であり、Z、R、R、p、q、及びrは一般式(III)と同様である。)で表される化合物を製造することを特徴とする、1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
Figure 0005789050
[2] 前記Yは、アルキル基を表す、前記[1]の1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
[3] 前記Rが、下記一般式(s1)(一般式(s1)中、Aは、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルキルスルホニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリール基、シアノ基、又はニトロ基を表し、nは、0〜5のいずれかの整数を表す。nが2以上のとき、A同士は互いに同一であっても、相異なっていてもよい。*は、一般式(III)においてpが1の場合にはRに結合し、pが0であり、かつrが1の場合にはZに結合し、p及びrが0の場合にはシアニド基の炭素原子に結合する。)で表される基である、前記[1]又は[2]の1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
Figure 0005789050
[4] 前記反応の反応温度が150〜250℃である、前記[1]〜[3]のいずれか一つの1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
[5] 前記反応の反応溶液が、前記一般式(III)で表されるシアニド化合物に対し、前記一般式(II)で表されるアジド化合物を1.4倍モル量以上含有する、前記[1]〜[4]のいずれかの1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
[6] 前記反応の反応溶液の溶媒が、トルエン又はN−メチルピロリドンである、前記[1]〜[5]のいずれかの1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
本発明の1H−テトラゾール誘導体の製造方法は、農薬をはじめとする各種薬剤の有効成分の合成原料として有用な1位と5位に置換基を有する1H−テトラゾール誘導体を、アジド化合物とシアニド化合物とを原料として一段階の方法で製造することができる。特に、フローリアクター内で反応を行うため、爆発性の高いアジド化合物を用いているにもかかわらず、工業上安全に、より短時間かつ高効率で製造することができる。
以下、本発明の好ましい例を説明するが、本発明はこれらの例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
本発明の1H−テトラゾール誘導体の製造方法(以下、「本発明の製造方法」ということがある。)は、アジド化合物とシアニド化合物とを、フローリアクター内で反応させ、下記一般式(I)で表される1H−テトラゾール誘導体を製造するための方法である。
Figure 0005789050
(一般式(II)及び(I)中、Yは、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、置換基を有するシリル基、又は置換基を有するシリルアルキル基を表す。一般式(III)及び(I)中、Zは、−CO−、−SO−、又は−CR−(式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又は無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。)を表し、pは0又は1を表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表し、Rは、qが0の場合にアルキル基又は水素原子を表し、qが1の場合にアルキレン基を表し、Rは、無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。但し、pが0の場合、qは1であり、rが0の場合、qは1である。)
本発明の製造方法においては、一般式(III)で表されるシアニド化合物のシアニド基に、一般式(II)で表されるアジド化合物のアジド基を付加し環化させる。これにより、テトラゾール骨格を有する化合物に置換基を導入する合成方法に比べて、1位と5位に置換基が導入された1H−テトラゾール誘導体を選択的かつ効率よく製造することができる。また、アジド化合物とシアニド化合物とをフローリアクター内で反応させることにより、爆発性の高いアジド化合物を原料とした場合でも、安全に、かつより短時間で目的の1H−テトラゾール誘導体を製造することができる。
[一般式(II)で表されるアジド化合物]
一般式(II)中、Yは、アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するアリール基、無置換の若しくは置換基を有するアリールアルキル基、置換基を有するシリル基、又は置換基を有するシリルアルキル基を表す。
Figure 0005789050
アルキル基としては、直鎖アルキル基であってもよく、分岐鎖アルキル基であってもよく、環状アルキル基であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜8の直鎖アルキル基、炭素数3〜8の分枝鎖アルキル基、又は炭素数3〜8の環状アルキル基であることが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
無置換の若しくは置換基を有するアリール基は、単環であってもよく、多環であってもよい。多環アリール基は、少なくとも一つの環が芳香環であれば、残りの環が飽和環、不飽和環又は芳香環のいずれであってもよい。一般式(II)中のYが置換基を有するアリール基の場合、前記置換基としては、化学的に許容されるものであれば特に限定されず、具体的には後記の(1)〜(85)に例示された置換基を挙げることができる。一般式(II)中のYとしては、アリール基のうち、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アズレニル基、インダニル基、又はテトラリニル基がより好ましく、フェニル基がさらに好ましい。
無置換の若しくは置換基を有するアリールアルキル基とは、アルキル基の少なくとも1の水素原子が、無置換の若しくは置換基を有するアリール基に置換されている基を意味する。アリール基に置換されているアルキル基は、直鎖アルキル基であってもよく、分岐鎖アルキル基であってもよく、環状アルキル基であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜8の直鎖アルキル基、炭素数3〜8の分枝鎖アルキル基、又は炭素数3〜8の環状アルキル基であることが好ましく、炭素数1〜8の直鎖アルキル基であることがより好ましい。また、アルキル基の置換基となるアリール基は、前記の無置換の若しくは置換基を有するアリール基と同様のものが挙げられる。一般式(II)中のYとしては、炭素数1〜8の直鎖アルキル基の1の水素原子が、無置換の若しくは置換基を有する炭素数6〜10のアリール基で置換された基であることが好ましく、炭素数1〜8の直鎖アルキル基の1の水素原子が無置換の若しくは置換基を有するフェニル基で置換された基であることがより好ましく、炭素数1〜8の直鎖アルキル基の1の水素原子が無置換のフェニル基で置換された基であることがさらに好ましく、ベンジル基がよりさらに好ましい。
置換基を有するシリル基は、シリル基の少なくとも1の水素原子が置換されている基である。前記置換基としては、化学的に許容されるものであれば特に限定されない。具体的には後記の(1)〜(85)に例示された置換基を挙げることができる。また、2又は3の水素原子が置換されている場合、置換基同士は互いに同一であっても、相異なっていてもよい。一般式(II)中のYとしては、1〜3の水素原子が同一又は相異なるアルキル基によって置換されたシリル基であることが好ましく、3つの水素原子が同一又は相異なるアルキル基によって置換されたシリル基であることがより好ましく、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、エチルジメチルシリル基、又はt−ブチルジメチルシリル基であることがさらに好ましく、トリメチルシリル基であることがよりさらに好ましい。
置換基を有するシリルアルキル基は、アルキル基の少なくとも1の水素原子が、置換基を有するシリル基に置換されている基である。シリル基に置換されているアルキル基は、直鎖アルキル基であってもよく、分岐鎖アルキル基であってもよく、環状アルキル基であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜8の直鎖アルキル基、炭素数3〜8の分枝鎖アルキル基、又は炭素数3〜8の環状アルキル基であることが好ましく、炭素数1〜8の直鎖アルキル基であることがより好ましい。また、アルキル基の置換基となるシリル基は、前記の置換基を有するシリル基と同様のものが挙げられる。一般式(II)中のYとしては、炭素数1〜8の直鎖アルキル基の1の水素原子が、置換基を有するシリル基で置換された基であることが好ましく、炭素数1〜8の直鎖アルキル基の1の水素原子が、1〜3の水素原子が同一又は相異なるアルキル基によって置換されたシリル基で置換された基であることがより好ましく、炭素数1〜3の直鎖アルキル基の1の水素原子が、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、エチルジメチルシリル基、又はt−ブチルジメチルシリル基で置換された基であることがさらに好ましく、トリメチルシリルメチル基であることがよりさらに好ましい。
一般式(II)で表されるアジド化合物としては、Yが、炭素数1〜8の直鎖アルキル基、炭素数3〜8の分枝鎖アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するフェニル基、又は無置換の若しくは置換基を有するベンジル基であるものが好ましく、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数3〜6の分枝鎖アルキル基、炭素数3〜6の環状アルキル基であるものがより好ましい。本発明の製造方法では、反応をフローリアクター内で行うため、低沸点ゆえに一般的に爆発性、毒性があるといわれている炭素数6以下の低級アルキルアジドを原料とした場合でも、安全にかつ効率よく1H−テトラゾール誘導体を製造することができる。中でも、一般式(II)で表されるアジド化合物としては、Yが、炭素数1〜3の直鎖アルキル基であるものがさらに好ましく、メチルアジドが特に好ましい。
一般式(II)で表されるアジド化合物は、公知の化合物から公知の化学反応を利用して合成することができる。例えば、一般式(II)で表されるアジド化合物のうち、メチルアジドは、80℃、塩基の存在下で、アジ化ナトリウムに硫酸ジメチルを滴下して反応させることにより合成することができる(例えば、Journal of Organic Chemistry,1990,vol.55,p.2304〜2306参照。)
[一般式(III)で表されるシアニド化合物]
一般式(III)中、Zは、−CO−、−SO−、又は−CR−を表し、pは0又は1を表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表し、Rは、qが0の場合にアルキル基又は水素原子を表し、qが1の場合にアルキレン基を表し、Rは、無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。但し、pが0の場合、qは1であり、rが0の場合、qは1である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又は無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。
Figure 0005789050
一般式(III)中、Zは、−CO−(カルボニル基)、−SO−(スルホニル基)、又は−CR−(式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又は無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。)を表し、rは0又は1を表す。但し、rが0の場合、qは必ず1である。Z中のR又はRがアルキル基の場合、前記アルキル基としては、前記一般式(II)中のYで挙げられたアルキル基と同様のものが挙げられる。また、Z中のR又はRが無置換の若しくは置換基を有するアリール基の場合、前記アリール基としては、前記一般式(II)中のYで挙げられた無置換の若しくは置換基を有するアリール基と同様のものが挙げられる。
一般式(III)中のZが−CR−である場合、具体的には、R及びRが共に水素原子であるメチレン基(−CH−)、R及びRのいずれか一方が水素原子であり、他方がアルキル基である基、R及びRのいずれか一方が水素原子であり、他方が無置換の若しくは置換基を有するアリール基である基、R及びRが互いに独立して、アルキル基、又は無置換の若しくは置換基を有するアリール基である基が挙げられる。
一般式(III)中のZとしては、具体的には、下記の2価基が挙げられる。
Figure 0005789050
一般式(III)中のZとしては、−CR−よりも、−CO−又は−SO−が好ましい。シアノ基が直接アルキル基やアルキルアリール基と結合したアルキルニトリルやベンジルシアニド誘導体と比べて、シアノ基とアルキル基等をカルボニル基又はスルホニル基を介して結合させたシアニド誘導体を原料とすることにより、効率よく反応が進行する。
また、一般的に、シアノ基に隣接する基がカルボニル基であるシアニド誘導体のほうが、シアノ基に隣接する基がスルホニル基であるシアニド誘導体よりも反応性が低い傾向がある。本発明の製造方法では、反応をフローリアクター内で行うため、シアノ基に隣接する基がカルボニル基であるシアニド誘導体を原料とした場合であっても、充分に高い反応効率で、かつより短時間で1H−テトラゾール誘導体を製造することができる。
一般式(III)中、qが0の場合、Rはアルキル基又は水素原子である。前記アルキル基としては、前記一般式(II)中のYで挙げられたものと同様のものが挙げられる。一般式(III)中のRとしては、炭素数1〜8の直鎖アルキル基、炭素数3〜8の分枝鎖アルキル基、又は炭素数3〜8の環状アルキル基であることが好ましい。
一般式(III)中、qが1の場合、Rはアルキレン基である。前記アルキレン基としては、直鎖アルキレン基であってもよく、分岐鎖アルキレン基であってもよく、環状アルキレン基であってもよい。前記アルキレン基としては、炭素数1〜8の直鎖アルキレン基、炭素数3〜8の分枝鎖アルキレン基、又は炭素数3〜8の環状アルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜6の直鎖アルキレン基、炭素数3〜6の分枝鎖アルキレン基、又は炭素数3〜6の環状アルキレン基であることが好ましい。具体的には、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基、n−ブチレン基、i−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−へキシレン基、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。中でも、qが1の場合の一般式(III)中のRとしては、炭素数1〜3の直鎖アルキレン基、又は炭素数3の分枝鎖アルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜3の直鎖アルキレン基であることがより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
一般式(III)で表されるシアニド化合物としては、[―(R)p―(R)q]は電子吸引性が高い基であることが、反応収率を高められる点から好ましい。このため、一般式(III)で表される化合物のうち、rが0の化合物とrが1の化合物のいずれにおいても、pが1であり、かつqが0である化合物よりも、pが0又は1であり、かつqが1である化合物が好ましく、pが0であり、かつqが1である化合物がより好ましい。
一般式(III)中、Rは、無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表し、qは、0又は1を表す。但し、pが0の場合、qは1である。前記アリール基としては、単環であってもよく、多環であってもよい。なお、多環アリール基は、少なくとも一つの環が芳香環であれば、残りの環が飽和環、不飽和環又は芳香環のいずれであってもよい。一般式(III)中のRが置換基を有するアリール基の場合、前記置換基としては、化学的に許容されるものであれば特に限定されず、具体的には後記の(1)〜(85)に例示された置換基を挙げることができる。
一般式(III)中のRとしては、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。具体的には、Rとしては、下記一般式(s1)で表される基であることが特に好ましい。
Figure 0005789050
(一般式(s1)中、Aは、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルキルスルホニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリール基、シアノ基、又はニトロ基を表し、nは、0〜5のいずれかの整数を表す。nが2以上のとき、A同士は互いに同一であっても、相異なっていてもよい。*は、一般式(III)において、pが1の場合にはRに結合し、pが0であり、かつrが1の場合にはZに結合し、p及びrが0の場合にはシアニド基の炭素原子に結合する。)
一般式(s1)中、nは0〜5のいずれかの整数、好ましくは0〜3のいずれかの整数、より好ましくは0である。なお、nが2以上のとき、A同士は互いに同一であっても、相異なっていてもよい。
一般式(s1)中、Aは、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルキルスルホニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリール基、シアノ基、又はニトロ基を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。アルキル基を構成する炭素の数は1〜8が好ましい。
ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3,3,3,2,2−ペンタフルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基等が挙げられる。
ハロアルキル基を構成する炭素の数は1〜8が好ましい。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。アルコキシ基を構成する炭素の数は1〜8が好ましい。
ハロアルコキシ基としては、2−クロロ−n−プロポキシ基、2,3−ジクロロブトキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。ハロアルコキシ基を構成する炭素の数は1〜8が好ましい。
アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、i−プロピルスルホニル基、t-ブチルスルホニル基等が挙げられる。アルキルスルホニル基を構成する炭素の数は1〜8が好ましい。
アリール基は、単環又は多環のアリール基を意味する。なお、多環アリール基は、少なくとも一つの環が芳香環であれば、残りの環が飽和環、不飽和環又は芳香環のいずれであってもよい。アリール基のうち、炭素数6〜10のアリール基が好ましい。
無置換のアリール基として具体的には、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アズレニル基、インダニル基、テトラリニル基等が挙げられる。
置換基を有するアリール基における「置換基」は、化学的に許容されるものであれば特に限定されない。具体的には、下記に例示する置換基を挙げることができる。
(1)フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;(2)メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等のアルキル基;(3)シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;(4)メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;(5)ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基等のアルケニル基;
(6)2−シクロプロペニル基、2−シクロペンテニル基、3−シクロヘキセニル基、4−シクロオクテニル基等のシクロアルケニル基;(7)ビニルオキシ基、アリルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;(8)エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基、2−メチル−3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−メチル−2−ブチニル基、2−メチル−3−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、1,1−ジメチル−2−ブチニル基等のアルキニル基;(9)エチニルオキシ基、プロパルギルオキシ基等のアルキニルオキシ基;(10)フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;
(11)フェノキシ基、1−ナフトキシ基等のアリールオキシ基;(12)ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;(13)ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアラルキルオキシ基;(14)ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、シクロヘキシルカルボニル基、フタロイル基等のアシル基;(15)メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;(16)カルボキシル基;(17)水酸基;(18)クロロメチル基、クロロエチル基、1,2−ジクロロ−n−プロピル基、1−フルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基等のハロアルキル基;(19)2−クロロ−n−プロポキシ基、2,3−ジクロロブトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のハロアルコキシ基;(20)2−クロロ−1−プロペニル基、2−フルオロ−1−ブテニル基等のハロアルケニル基;(21)4,4−ジクロロ−1−ブチニル基、4−フルオロ−1−ペンチニル基、5−ブロモ−2−ペンチニル基等のハロアルキニル基;
(22)2−クロロ−1−プロペニルオキシ基、3−ブロモ−2−ブテニルオキシ基等のハロアルケニルオキシ基;(23)3−クロロ−プロパルギル基、3−ヨード−プロパルギル基等のハロアルキニル基;(24)3−クロロ−プロパルギルオキシ基、3−ヨード−プロパルギルオキシ基等のハロアルキニルオキシ基;(25)4−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基等のハロアリール基;(26)4−フルオロフェノキシ基、4−クロロ−1−ナフトキシ基等のハロアリールオキシ基;(27)クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、4−クロロベンゾイル基等のハロゲン置換アシル基;(28)メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基;(29)メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、1−エトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基;(30)シアノ基;
(31)イソシアノ基;(32)ニトロ基;(33)イソシアナト基;(34)シアナト基;(35)アミノ基(NH基);(36)メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアルキルアミノ基;(37)アニリノ基、ナフチルアミノ基、アントラニルアミノ基等のアリールアミノ基;(38)ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基等のアラルキルアミノ基;(39)メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基、i−プロピルスルホニルアミノ基、n−ブチルスルホニルアミノ基等のアルキルスルホニルアミノ基;(40)フェニルスルホニルアミノ基等のアリールスルホニルアミノ基;
(41)ピラジニルスルホニルアミノ基等のヘテロアリールスルホニルアミノ基;(42)ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブチリルアミノ基、i−プロピルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等のアシルアミノ基;(43)メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基等のアルコキシカルボニルアミノ基;(44)フルオロメチルスルホニルアミノ基、クロロメチルスルホニルアミノ基、ブロモメチルスルホニルアミノ基、ジフルオロメチルスルホニルアミノ基、ジクロロメチルスルホニルアミノ基、1,1−ジフルオロエチルスルホニルアミノ基、トリフルオロメチルスルホニルアミノ基、2,2,2−トリフルオロエチルスルホニルアミノ基、ペンタフルオロエチルスルホニルアミノ基等のハロアルキルスルホニルアミノ基;(45)ビス(メチルスルホニル)アミノ基、ビス(エチルスルホニル)アミノ基、(エチルスルホニル)(メチルスルホニル)アミノ基、ビス(n−プロピルスルホニル)アミノ基、ビス(i−プロピルスルホニル)アミノ基、ビス(n−ブチルスルホニル)アミノ基、ビス(t−ブチルスルホニル)アミノ基等のビス(アルキルスルホニル)アミノ基;
(46)ビス(フルオロメチルスルホニル)アミノ基、ビス(クロロメチルスルホニル)アミノ基、ビス(ブロモメチルスルホニル)アミノ基、ビス(ジクロロメチルスルホニル)アミノ基、ビス(1,1−ジフルオロエチルスルホニル)アミノ基、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ基、ビス(2,2,2−トリフルオロエチルスルホニル)アミノ基、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)アミノ基等のビス(ハロアルキルスルホニル)アミノ基;(47)ヒドラジノ基、N’−フェニルヒドラジノ基、N’−メトキシカルボニルヒドラジノ基、N’−アセチルヒドラジノ基、N’−メチルヒドラジノ基等の無置換の若しくは置換基を有するヒドラジノ基;(48)アミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、N−フェニル−N−メチルアミノカルボニル基等の無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基;(49)ヒドラジノカルボニル基、N’−メチルヒドラジノカルボニル基、N’−フェニルヒドラジノカルボニル基等の無置換の若しくは置換基を有するヒドラジノカルボニル基;(50)N−メチルイミノメチル基、1−N−フェニルイミノエチル基、N−ヒドロキシイミノメチル基、N−メトキシイミノメチル基等の無置換の若しくは置換基を有するイミノアルキル基;
(51)チオール基;(52)イソチオシアナト基;(53)チオシアナト基;(54)メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基等のアルキルチオ基;(55)ビニルチオ基、アリルチオ基等のアルケニルチオ基;(56)エチニルチオ基、プロパルギルチオ基等のアルキニルチオ基;(57)フェニルチオ基、ナフチルチオ基等のアリールチオ基;(58)2−ピリジルチオ基、3−ピリダジルチオ基等のヘテロアリールチオ基;(59)ベンジルチオ基、フェネチルチオ基等のアラルキルチオ基;(60)2−ピリジルメチルチオ基、2−フリルメチルチオ基等のヘテロアリールアルキルチオ基;(61)メチルチオカルボニル基、エチルチオカルボニル基、n−プロピルチオカルボニル基、i−プロピルチオカルボニル基、n−ブチルチオカルボニル基、i−ブチルチオカルボニル基、s−ブチルチオカルボニル基、t−ブチルチオカルボニル基等のアルキルチオカルボニル基;
(62)メチルチオメチル基、1−メチルチオエチル基等のアルキルチオアルキル基;(63)フェニルチオメチル基、1−フェニルチオエチル基等のアリールチオアルキル基;(64)メチルチオメトキシ基、1−メチルチオエトキシ基等のアルキルチオアルコキシ基;(65)フェニルチオメトキシ基、1−フェニルチオエトキシ基等のアリールチオアルコキシ基;(66)メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、t−ブチルスルフィニル基等のアルキルスルフィニル基;(67)アリルスルフィニル基等のアルケニルスルフィニル基;(68)プロパルギルスルフィニル基等のアルキニルスルフィニル基;(69)フェニルスルフィニル基等のアリールスルフィニル基;(70)2−ピリジルスルフィニル基、3−ピリジルスルフィニル基等のヘテロアリールスルフィニル基;(71)ベンジルスルフィニル基、フェネチルスルフィニル基等のアラルキルスルフィニル基;(72)2−ピリジルメチルスルフィニル基、3−ピリジルメチルスルフィニル基等のヘテロアリールアルキルスルフィニル基;
(73)メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基等のアルキルスルホニル基;(74)アリルスルホニル基等のアルケニルスルホニル基;(75)プロパルギルスルホニル基等のアルキニルスルホニル基;(76)フェニルスルホニル基等のアリールスルホニル基;(77)2−ピリジルスルホニル基、3−ピリジルスルホニル基等のヘテロアリールスルホニル基;(78)ベンジルスルホニル基、フェネチルスルホニル基等のアラルキルスルホニル基;(79)2−ピリジルメチルスルホニル基、3−ピリジルメチルスルホニル基等のヘテロアリールアルキルスルホニル基;(80)フラン−2−イル基、フラン−3−イル基、チオフェン−2−イル基、チオフェン−3−イル基、ピロール−2−イル基、ピロール−3−イル基、オキサゾール−2−イル基、オキサゾール−4−イル基、オキサゾール−5−イル基、チアゾール−2−イル基、チアゾール−4−イル基、チアゾール−5−イル基、イソオキサゾール−3−イル基、イソオキサゾール−4−イル基、イソオキサゾール−5−イル基、イソチアゾール−3−イル基、イソチアゾール−4−イル基、イソチアゾール−5−イル基、イミダゾール−2−イル基、イミダソール−4−イル基、イミダゾール−5−イル基、ピラゾール−3−イル基、ピラゾール−4−イル基、ピラゾール−5−イル基、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、1,2,3−トリアゾール−4−イル基、1,2,4−トリアゾール−3−イル基、1,2,4−トリアゾール−5−イル基等の不飽和複素5員環基;
(81)ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基、5−クロロ−3−ピリジル基、3−トリフルオロメチル−2−ピリジル基、ピリダジン−3−イル基、ピリダジン−4−イル基、ピラジン−2−イル基、ピリミジン−5−イル基、1,3,5−トリアジン−2−イル基、1,2,4−トリアジン−3−イル基等の不飽和複素6員環基;(82)テトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロピラン−4−イル基、ピペリジン−3−イル基、ピロリジン−2−イル基、モルホリノ基、ピペリジノ基、N−メチルピペラジノ基、オキサゾリン−2−イル基等の飽和若しくは部分不飽和複素環基;(83)2−ピリジルオキシ基、3−イソオキサゾリルオキシ基等の複素環オキシ基;(84)2−ピリジルメチル基、3−ピリジルメチル等のヘテロアリールアルキル基;(85)2−ピリジルメトキシ基、3−ピリジルメトキシ等のヘテロアリールアルコキシ基。
これら(1)〜(85)に例示された置換基は、その中にさらに(1)〜(85)に例示された置換基を化学的に許容される範囲で有することができる。
置換基を有するアリール基として具体的には、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,4−メチレンジオキシフェニル基、4−トリフルオロメトキシフェニル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、4−エトキシフェニル基、4−メチルフェニル基等を挙げることができる。
一般式(s1)としては、これらの中でも、nが0〜3のいずれかの整数であり、かつAがハロゲン原子、アルキル基、又はアルコキシ基であるものが好ましく、nが0〜3のいずれかの整数であり、かつAがハロゲン原子であるものがより好ましく、nが0である化合物がさらに好ましい。
一般式(III)で表されるシアニド化合物としては、rが0又は1であり、pが0又は1であり、Rが炭素数1〜3の直鎖アルキレン基又は炭素数3の分枝鎖アルキレン基であり、qが1であり、Rが一般式(s1)で表される基である化合物が好ましく、下記一般式(III−1)〜(III−48)で表される化合物であることがより好ましく、下記一般式(III−1)〜(III−32)で表される化合物であることがさらに好ましく、下記一般式(III−1)、(III−9)、(III−17)、又は(III−25)で表される化合物であることがよりさらに好ましく、下記一般式(III−1)又は(III−9)で表される化合物であることが特に好ましい。一般式(III−1)〜(III−48)中、R’は炭素数1〜3の直鎖アルキレン基又は炭素数3の分枝鎖アルキレン基を表し、Xはハロゲン原子を表す。
Figure 0005789050
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一般式(III)で表されるシアニド化合物は、公知の化合物から公知の化学反応を利用して合成することができる。例えば、一般式(III)で表されるシアニド化合物のうち、Zがカルボニル基であり、pが0であり、qが1であり、rが1であり、Rが一般式(s1)で表される基である化合物(ベンゾイルシアニド誘導体)は、ベンゾイルハロリド誘導体とシアニド誘導体とを反応させることにより製造することができる。
[フローリアクター]
本発明の製造方法においては、一般式(III)で表されるシアニド化合物(以下、単に「シアニド化合物」ということがある。)と一般式(II)で表されるアジド化合物(以下、単に「アジド化合物」ということがある。)の反応容器として、フローリアクターを用いる。このため、アジド化合物のような分解性の高い化合物の反応においても、高温環境下で比較的安全に反応させることができる。
本発明の製造方法において用いられるフローリアクターは、原料導入口と生成物排出口と、これらを連通する流路とを備える。前記原料導入口から原料を供給し、前記流路内における反応によって得られた生成物を前記生成物排出口から取り出す。前記流路は、必要に応じて、導入路と、ミキサー部とリアクター部(滞留部)の少なくとも一方とを備えていてもよい。フローリアクターがミキサー部を備える場合、流路のうち、原料導入口とミキサー部を連通する部分を導入路といい、ミキサー部がない場合、原料導入口とリアクター部を連通する流路部分を導入路という。また、原料導入口は、通常、原料が充填された容器に接続されている。生成物排出口には、必要に応じて、生成物を貯蔵するための容器を接続してもよい。
ミキサー部は、複数の液体を拡散により混合させる機能を有する部位であり、複数の原料導入口から供給された溶液は、ミキサー部で合流する。また、リアクター部は、複数の原料化合物(本発明の製造方法においては、シアニド化合物とアジド化合物)から生成物を合成する反応が行われる部位である。ミキサー部とリアクター部の両方を備える場合、原料導入口側にミキサー部を設ける。予め、全ての原料化合物を混合した反応溶液を1の原料導入口から供給する場合、ミキサー部はなくてもよい。また、生成物を合成する反応に要する時間が短く、ミキサー部を通過するまでに反応が完了し得る場合には、リアクター部を設ける必要はない。
フローリアクターが複数の原料導入口及び導入路を備える場合、前記フローリアクターの流路の上流側は、導入路の数に応じて分岐された構成を有しており、さらに少なくとも1のミキサー部を備える。原料導入口及び導入路の数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。3以上の原料導入口及び導入路を有する場合、全ての導入路から供給された液体を1のミキサー部で合流させる構成であってもよく、2以上のミキサー部により、段階的に合流させてもよい。例えば、2の導入路から供給された液体を第1のミキサー部で合流させた後、前記ミキサー部から排出された混合液と残る導入路から導入された液体を第2のミキサー部で合流させることができる。
なお、原料の一部を、予めフローリアクターの流路内(例えば、ミキサー部)に仕込んでおき、残りの原料を1又は複数の原料導入口からそれぞれ供給してもよい。
前記フローリアクターの材質としては、特に制限はなく、耐熱性、耐圧性、耐溶剤性、及び加工容易性などの要求に応じて、適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレス鋼、チタン、銅、ニッケル、アルミニウム、シリコン、及びテフロン(登録商標)、PFA(パーフロロアルコキシ樹脂)などのフッ素樹脂、TFAA(トリフルオロアセトアミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)などが挙げられる。
また、材質は、全流路において実質的に同一であってもよく、導入路、ミキサー部、リアクター部のそれぞれで異なっていてもよい。
流路の断面形状は特に限定されるものではなく、正方形、長方形を含む矩形、三角形、五角形等を含む多角形状、星形状、半円形状、楕円状を含む円状などであってもよい。流路の断面形状は一定である必要はない。なお、「流路の断面」とは、流路の反応溶液等の流れ方向に対して垂直方向の断面を意味し、「断面積」は前記断面の面積を意味する。
流路の断面積や流路長は、特に限定されず、反応溶液の粘度や流速、反応温度、反応時間等を考慮して適宜調製される。流路の断面積が小さすぎると、圧力損失が高くなり、原料を供給し、反応溶液を流すことが困難になる。逆に大きすぎると、熱交換効率が低下し、温度分布等が生じるようになりフローリアクターの特長が減じる。流路の断面積は、全流路において実質的に同一面積であってもよく、導入路、ミキサー部、リアクター部のそれぞれで断面積が異なっていてもよい。前記フローリアクターが複数の導入路を有する場合には、それぞれの導入路の断面積は互いに異なっていてもよく、同じであってもよい。
ミキサー部は、複数の液体を拡散により混合させる機能、及び、反応熱を除熱する機能を有する。
ミキサー部内における液体の混合方式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、層流による混合、乱流による混合が挙げられる。
ミキサー部としては、複数の液体を混合可能な構造を備える限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、チーズ管、マイクロミキサー、分岐したチューブなどが挙げられる。ミキサー部の形状としては、導入路の数が2つである場合には、例えばT字型やY字型を用いることができ、導入路の数が3つである場合には、例えば十字型を用いることができる。
ミキサー部の断面積は、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、混合方式等を考慮して適宜調整することができる。複数の液体を拡散により混合させる機能、及び、反応熱を除熱する機能のいずれも良好に発揮し得ることから、ミキサー部は、断面形状が円状である場合、内径が約10μm〜約5cmであることが好ましい。また、ミキサー部の断面積は、導入路等の他の部分と同じであってもよいが、混合効率の点から、導入路よりも大きいほうが好ましい。
ミキサー部の流路長は、特に制限はなく、混合方式、各導入路から供給される液の種類や量、リアクター部の有無等を考慮して適宜調整することができる。例えば、断面形状が円状である場合、内径が約10μm〜約5cmであり、流路長を10cm〜50mとすることができる。
ミキサー部の流路長は、複数の導入路から導入された液体が拡散により混合されるために充分な長さがあることが好ましいが、別途リアクター部を設ける場合には、流路長はより短くてもよい。一方で、別途リアクター部を設けず、ミキサー部を通過した時点で反応が完了し生成物が得られるようにする場合には、ミキサー部の流路長は、最適反応時間を考慮して適宜調整することが好ましい。
リアクター部は、流路の長さを調節し、反応を行うための必要な時間を精密に制御(滞留時間制御)するための部位である。フローリアクターにおいては、反応時間は、全ての原料が混合された反応溶液の流路内の滞留時間に相当する。前記滞留時間は流路長に比例するため、流路長を調節することにより、反応時間が調節される。
リアクター部の流路の断面積、内径、外径、流路長、材質などの構成は、所望する反応に応じて適宜選択することができる。例えば、リアクター部の材質としては、特に制限はなく、前記フローリアクターの材質として例示したものを、好適に利用することができる。
ミキサー部、導入路及びリアクター部は、必要に応じてそれぞれ互いに接続する接続手段を備える。前記接続手段における接続方式としては、特に制限はなく、公知のチューブ接続方式の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ねじ込み式、ユニオン式、突合わせ溶接式、差込み溶接式、ソケット溶接式、フランジ式、食込み式、フレア式、メカニカル式などが挙げられる。
導入路、ミキサー部、リアクター部以外の構成としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記構成としては、例えば、送液に使用するポンプ、温度調整手段、反応促進手段、センサー、圧力調整バルブ、製造された化合物を貯蔵するためのタンクなどが挙げられる。
前記ポンプとしては、特に制限はなく、工業的に使用され得るものから適宜選択することができる。中でも、送液時に脈動を生じないものが好ましく、例えば、プランジャーポンプ、ギアーポンプ、ロータリーポンプ、ダイヤフラムポンプなどが挙げられる。
前記温度調整手段としては、特に制限はなく、反応温度に応じて適宜選択することができる。例えば、恒温槽、循環サーキュレーター、熱交換器などが挙げられる。
[アジド化合物とシアニド化合物の反応条件]
フローリアクター内の反応溶液(全ての原料が混合された後の溶液)の溶媒は、シアニド化合物とアジド化合物の両方が溶解し、かつシアニド化合物のシアニド基へのアジド化合物の付加環化反応を阻害しないものであれば、特に限定されるものではない。前記溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;アセトニトリル、プロピオンニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド、N−メチルピロリドン(NMP)等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;水;及びこれらの混合溶媒;等が挙げられる。また、これらの有機溶媒に、酢酸等の酸を添加したものであってもよい。本発明の製造方法においては、炭化水素系溶媒又はアミド系溶媒を用いることが好ましく、トルエン又はNMPを用いることがより好ましい。
フローリアクター内の反応溶液(全ての原料が混合された後の溶液)中のシアニド化合物とアジド化合物の含有量比は、目的の反応が進行し得る比であれば特に限定されるものではないが、反応溶液には、シアニド化合物に対して充分量のアジド化合物が含まれていることが好ましい。例えば、シアニド化合物に対し、アジド化合物の含有量は1.4倍モル量以上が好ましく、1.8倍モル量以上がより好ましく、2倍モル量以上がさらに好ましく、3倍モル量以上がよりさらに好ましく、4倍モル量以上が特に好ましい。
フローリアクター内の反応溶液(全ての原料が混合された後の溶液)の反応温度は、アジド化合物が分解する危険性を充分に抑えられる温度であれば特に限定されるものではない。例えば、150〜250℃で行うことが好ましく、150〜220℃で行うことがより好ましい。
以下、実施例で本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<メチルアジドの合成>
1Lの四つ口フラスコに、65.01g(1mol)のアジ化ナトリウムと159.2gの純水を添加し、29質量%のアジ化ナトリウム水溶液を調製した。前記四つ口フラスコに、さらに71.4gの28質量%の水酸化ナトリウム水溶液(50mol%)を添加し、80℃に加温した。液温を80℃に維持した状態で184.23gの硫酸ジメチル(146mol%)と14.3gの28質量%の水酸化ナトリウム水溶液(10mol%)を滴下し、さらに80℃、20分間反応させた。反応の完結はHPLCによって確認した。この結果、48.34gのメチルアジド(収率:84.7mol%)が得られた。このうち、44.32gのメチルアジドに32.27gのトルエンを添加し、54.3質量%のメチルアジド含有トルエン溶液が得られた。
<付加環化反応>
内径が1mm、流路長が34mのフローリアクターを用い、ベンゾイルシアニドと前記で得られたメチルアジドを原料として、表1に記載の条件で付加環化反応を行った。表1中、「R−CN(mol%)」は反応溶液中のベンゾイルシアニドの含有量を、「R−N3(mol%)」は反応溶液中のメチルアジドの含有量を、それぞれ示す。また、「濃度(L/mol)」は、原料であるシアニド化合物(R−CN)の仕込みモル数に対する溶媒量を示す。
Figure 0005789050
フローリアクターの生成物排出口から回収した反応溶液中の1−メチル−5−ベンゾイル−1H−テトラゾール(目的物)とベンゾイルシアニド(原料)の含有量を測定した。結果を表2に示す。この結果、全ての反応において、後記のオートクレーブを用いた比較例1の反応よりも、短時間、かつ非常に高い収率で1−メチル−5−ベンゾイル−1H−テトラゾールを得ることができた。
Figure 0005789050
[実施例2]
<メチルアジドの合成>
1Lの四つ口フラスコに、65.01g(1mol)のアジ化ナトリウムと160.3gの純水を添加し、29質量%のアジ化ナトリウム水溶液を調製した。前記四つ口フラスコに、さらに71.2gの28質量%の水酸化ナトリウム水溶液(50mol%)を添加し、80℃に加温した。液温を80℃に維持した状態で190.18gの硫酸ジメチル(151mol%)と14.67gの28質量%の水酸化ナトリウム水溶液(10mol%)を滴下し、さらに80℃、20分間反応させた。反応の完結はHPLCによって確認した。この結果、53.88gのメチルアジド(収率:94.2mol%)が得られた。さらに33.48gのN−メチルピロリドン(NMP)を添加し、61.7質量%のメチルアジド含有NMP溶液が得られた。
<付加環化反応>
内径が1mm、流路長が34mのフローリアクターを用い、ベンゾイルシアニドと前記で得られたメチルアジドを原料として、表3に記載の条件で付加環化反応を行った。表3中、「R−CN(mol%)」は反応溶液中のベンゾイルシアニドの含有量を、「R−N3(mol%)」は反応溶液中のメチルアジドの含有量を、それぞれ示す。また、「濃度(L/mol)」は、原料であるシアニド化合物(R−CN)の仕込みモル数に対する溶媒量を示す。
Figure 0005789050
フローリアクターの生成物排出口から回収した反応溶液中の1−メチル−5−ベンゾイル−1H−テトラゾール(目的物)とベンゾイルシアニド(原料)の含有量を測定した。結果を表4に示す。この結果、全ての反応において、後記のオートクレーブを用いた比較例1の反応よりも、短時間、かつ非常に高い収率で1−メチル−5−ベンゾイル−1H−テトラゾールを得ることができた。特に、反応溶液にベンゾイルシアニドに対し、メチルアジドを200mol%以上添加することにより、50mol%以上の収率で、1−メチル−5−ベンゾイル−1H−テトラゾールを得ることができた。
Figure 0005789050
[比較例1]
SUSオートクレーブを用いて、ベンゾイルシアニドと実施例1で合成したメチルアジドを原料として、表5に記載の条件で付加環化反応を行った。表5中、「R−CN(mol%)」及び「R−N3(mol%)」は表1と同じである。
反応終了後の反応溶液中の1−メチル−5−ベンゾイル−1H−テトラゾールとベンゾイルシアニドの含有量を測定した。測定結果を表5に示した。35時間という長時間の反応を行ったが、1−メチル−5−ベンゾイル−1H−テトラゾールの収率は2.4mol%でしかなかった。
Figure 0005789050
本発明は、アジド化合物とシアニド化合物から1H−テトラゾール誘導体を製造する方法を提供することができる。
本発明の製造方法により、農薬、医薬等の有効成分として有用なテトラゾイルオキシム誘導体の合成原料として有用な1位と5位に置換基を有する1H−テトラゾール誘導体を効率よく安全に製造できるため、本発明の製造方法は、農薬、医薬等の製造分野で利用可能である。

Claims (6)

  1. 下記一般式(II)
    Figure 0005789050
    (一般式(II)中、Yは、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、置換基を有するシリル基、又は置換基を有するシリルアルキル基を表す。)で表されるアジド化合物と下記一般式(III)
    Figure 0005789050
    (一般式(III)中、Zは、−CO−、−SO−、又は−CR−(式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又は無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。)を表し、pは0又は1を表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表し、Rは、qが0の場合にアルキル基又は水素原子を表し、qが1の場合にアルキレン基又は水素原子を表し、Rは、無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。但し、pが0の場合、qは1であり、rが0の場合、qは1である。)で表されるシアニド化合物とを、フローリアクター内で反応させ、下記一般式(I)
    Figure 0005789050
    (一般式(I)中、Yは一般式(II)と同様であり、Z、R、R、p、q、及びrは一般式(III)と同様である。)で表される化合物を製造することを特徴とする、1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
  2. 前記Yは、アルキル基を表す、請求項1に記載の1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
  3. 前記Rが、下記一般式(s1)
    Figure 0005789050
    (一般式(s1)中、Aは、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルキルスルホニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリール基、シアノ基、又はニトロ基を表し、nは、0〜5のいずれかの整数を表す。nが2以上のとき、A同士は互いに同一であっても、相異なっていてもよい。*は、一般式(III)において、pが1の場合にはRに結合し、pが0であり、かつrが1の場合にはZに結合し、p及びrが0の場合にはシアニド基の炭素原子に結合する。)で表される基である、請求項1又は2に記載の1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
  4. 前記反応の反応温度が150〜250℃である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
  5. 前記反応の反応溶液が、前記一般式(III)で表されるシアニド化合物に対し、前記一般式(II)で表されるアジド化合物を1.4倍モル量以上含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
  6. 前記反応の反応溶液の溶媒が、トルエン又はN−メチルピロリドンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の1H−テトラゾール誘導体の製造方法。
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