JP5787723B2 - 超伝導コイルの加熱処理装置及び加熱処理方法 - Google Patents
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Description
この方法では、大型のガス輻射熱処理炉に超伝導コイル全体を入れて熱処理する。この場合、超伝導コイルは、腐食性燃焼生成ガスから超伝導コイルを隔離するための間接加熱容器の内側に置いて、ガス輻射熱処理炉によって熱処理される。間接加熱容器は、超伝導コイルの全体を囲むように構成され、その内側には熱通過率を改善するためにArのような不活性ガスで満たす空間が設けられている。この熱処理方法において、熱の流れは次の通りである。即ち、間接加熱容器はガス輻射によって加熱され、超伝導コイルは、間接加熱容器からの固体輻射、あるいは不活性ガスを介した熱伝達により加熱される。この熱処理形態では、ガス輻射で間接加熱容器を加熱するものであるから、ガス輻射加熱に必要なガスの厚さを確保するためにはガス輻射熱処理炉と間接加熱容器の間の間隔を十分広くとる必要があり、ガス輻射熱処理炉全体が大型化する(例えば、特許文献1参照)。
ヒーターを用いた大型の輻射真空熱処理炉に超伝導コイル全体を入れて熱処理する。この場合、温度によって変化する輻射率を超伝導コイル全域に渡って制御する必要があるが、(1)のガス輻射法に比べて燃焼ガスによる腐食の問題はないので、間接加熱容器は必要ない。しかし、ヒーターは、超伝導コイルの加熱と熱処理炉からの熱損失を両方賄うものであるから、大型の超伝導コイルへ適用するためには、膨大なヒーター容量が必要になる(例えば、特許文献2参照)。
Q=−λS(dT/dx) (1)
但し、λ=λ(T):熱伝導率
ここで導体のある微小要素Δxを考えるとx+Δxの位置で伝熱した熱量ΔQは(1)式より次式で表される。
ΔQ=(d/dx)[−λS(dT/dx)]Δx (2)
さらに、抵抗内で発生する熱量Qiは定格電流Iより、
Qi=ρ(Δx/S)I2 (3)
但し、ρ=ρ(T):抵抗率
であり、ここでは定常状態を考えるため、熱のつりあいより、
ΔQ=Qi (4)
よって導体の温度Tは次のような1次元方程式で与えられることになる。
(d/dx)[λ(dT/dx)]+(ρI2/S2)=0 (5)
ディメンジョン(IL/S)を求めるために、(5)式の両辺にλ(dT/dx)を乗じて積分すると、
Tc :低温端温度
が得られる。積分定数Cは、低温端での境界条件、
T=Tc; Qc=λS(dT/dx)T=Tc (8)
より、次の値となる。
C=(Qc2/I2) (9)
すなわち(7)式は、
ρ=A0+A1T+A2T2
=(1.6×10−8)+(7.3×10−11)T+(−2.5×10−14)T2
λ=C0+C1T+C2T2+C3T3=
=(3.9×102)+(−8.9×10−2)T+(7.2×10−5)T2+(−2.0×10−8)T3
である。
(IL/S)opt=3.13×106(A/m)
となる。このディメンジョンを用いて、電流値1000Aの時のフレキシブルケーブル23からの超伝導15コイル側への入熱量を計算した値を、縦軸を熱量、横軸を温度とした図6のグラフに示す。図6のグラフに示されるように、温度が650℃のとき、超伝導コイル15側への入熱が略ゼロになっていることがわかる。これにより、フレキシブルケーブル23の発熱によって、超伝導コイル15側の温度を650℃に維持することが可能になる。したがって、電流導入部付近の超伝導コイル15の温度を、熱電対などを取り付けて制御する必要がない。
Claims (6)
- 超伝導素材金属に付着した潤滑材を除去するための環境温度を作り出す環境温度加熱構造体と、
前記環境温度加熱構造体の内部に設けられ、鋼製コンジット内に収納され巻線ユニット間導体接続部で分割された前記超伝導素材金属を収納する熱遮蔽構造体と、
前記超伝導素材金属及び前記鋼製コンジットに、前記巻線ユニット間導体接続部から通電を行い、前記超伝導素材金属を前記環境温度以上の超伝導体を創生するのに必要な温度に加熱する電源と、
を具備した超伝導コイルの加熱処理装置であって、
前記巻線ユニット間導体接続部から通電するための電流導入部が、
前記巻線ユニット間導体接続部を覆い、前記鋼製コンジットとの間を気密に閉塞された通電用チャンバーと、
前記環境温度加熱構造体の外側から内側へ通電可能とする電流導入端子と、
前記通電用チャンバーと前記電流導入端子とを電気的に接続するフレキシブルケーブルと、
を具備したことを特徴とする超伝導コイルの加熱処理装置。 - 請求項1記載の超伝導コイルの加熱処理装置であって、
前記フレキシブルケーブルが、前記超伝導素材金属を前記環境温度以上の超伝導体を創生するのに必要な温度で加熱する際に、当該フレキシブルケーブルから前記超伝導素材金属側への入熱が無い発熱量とされていることを特徴とする超伝導コイルの加熱処理装置。 - 請求項1又は2記載の超伝導コイルの加熱処理装置であって、
前記通電用チャンバー内にガスを導入するためのガス導入管と、前記鋼製コンジットに配設され、当該鋼製コンジット内に前記ガスを導入するためのガス導入孔とを具備したことを特徴とする超伝導コイルの加熱処理装置。 - 請求項3記載の超伝導コイルの加熱処理装置であって、
前記ガス導入管に、内部を流通するガスを加熱するための加熱機構が配設されていることを特徴とする超伝導コイルの加熱処理装置。 - 請求項1〜4いずれか1項記載の超伝導コイルの加熱処理装置であって、
前記通電用チャンバーに、温度制御機構を配設したことを特徴とする超伝導コイルの加熱処理装置。 - 超伝導素材金属に付着した潤滑材を除去するための環境温度を作り出す環境温度加熱構造体と、
前記環境温度加熱構造体の内部に設けられ、鋼製コンジット内に収納され巻線ユニット間導体接続部で分割された前記超伝導素材金属を収納する熱遮蔽構造体と、
前記超伝導素材金属及び前記鋼製コンジットに、前記巻線ユニット間導体接続部から通電を行い、前記超伝導素材金属を前記環境温度以上の超伝導体を創生するのに必要な温度に加熱する電源と、
を具備した超伝導コイルの加熱処理装置を用いた超伝導コイルの加熱処理方法であって、
前記巻線ユニット間導体接続部を覆い、前記鋼製コンジットとの間を気密に閉塞された通電用チャンバーと、
前記環境温度加熱構造体の外側から内側へ通電可能とする電流導入端子と、
前記通電用チャンバーと前記電流導入端子とを電気的に接続するフレキシブルケーブルと、
を具備した電流導入部によって、前記巻線ユニット間導体接続部から通電することを特徴とする超伝導コイルの加熱処理方法。
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JP2011237308A JP5787723B2 (ja) | 2011-10-28 | 2011-10-28 | 超伝導コイルの加熱処理装置及び加熱処理方法 |
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