JPH07238354A - 核融合装置用部品の熱処理方法およびその熱処理装置並びにその超電導コイルの熱処理方法およびその熱処理装置並びにそのダイバータの熱処理方法およびその熱処理装置 - Google Patents
核融合装置用部品の熱処理方法およびその熱処理装置並びにその超電導コイルの熱処理方法およびその熱処理装置並びにそのダイバータの熱処理方法およびその熱処理装置Info
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- JPH07238354A JPH07238354A JP2930094A JP2930094A JPH07238354A JP H07238354 A JPH07238354 A JP H07238354A JP 2930094 A JP2930094 A JP 2930094A JP 2930094 A JP2930094 A JP 2930094A JP H07238354 A JPH07238354 A JP H07238354A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】均熱性に優れ所定の性能が得られる核融合装置
用部品の熱処理方法およびその熱処理装置を提供する。 【構成】核融合装置用部品を熱処理するに際し、熱処理
される核融合装置用部品(超電導コイル)3を、熱処理
容器1内でその部品の外部および内部から同時加熱する
ようになした。 【効果】大型核融合装置用部品においても内外部ともに
均熱性に優れる熱処理が可能となり、所望の性能を満足
する部品が製造可能となる。
用部品の熱処理方法およびその熱処理装置を提供する。 【構成】核融合装置用部品を熱処理するに際し、熱処理
される核融合装置用部品(超電導コイル)3を、熱処理
容器1内でその部品の外部および内部から同時加熱する
ようになした。 【効果】大型核融合装置用部品においても内外部ともに
均熱性に優れる熱処理が可能となり、所望の性能を満足
する部品が製造可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核融合装置用部品の熱処
理方法およびその熱処理装置並びにその超電導コイルの
熱処理方法およびその熱処理装置並びにそのダイバータ
の熱処理方法およびその熱処理装置の改良に関するもの
である。
理方法およびその熱処理装置並びにその超電導コイルの
熱処理方法およびその熱処理装置並びにそのダイバータ
の熱処理方法およびその熱処理装置の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】核融合装置に用いられる主部品の一つに
超電導コイルがある。この超電導コイルは、化合物系の
超電導素線を導体材料としており、その製造の一工程と
して、一定温度で、かつ一定時間高温熱処理が行なわ
れ、所定の化合物を化学反応によって生成させるさせる
ことが行なわれる。
超電導コイルがある。この超電導コイルは、化合物系の
超電導素線を導体材料としており、その製造の一工程と
して、一定温度で、かつ一定時間高温熱処理が行なわ
れ、所定の化合物を化学反応によって生成させるさせる
ことが行なわれる。
【0003】例えば、ニオブスズ系の超電導化合物を生
成する場合などには、600〜700度Cの高温条件の
もと、数百時間の連続熱処理を行い、所定の超電導性能
を満足する化合物を生成するようにしている。
成する場合などには、600〜700度Cの高温条件の
もと、数百時間の連続熱処理を行い、所定の超電導性能
を満足する化合物を生成するようにしている。
【0004】この熱処理工程において、その熱処理温度
および熱処理時間は各超電導線固有の値で異なり、この
熱処理条件を誤ると所定の性能を満足するものができな
い場合がある。このために厳密な温度管理及び厳密な時
間管理を行う必要がある。
および熱処理時間は各超電導線固有の値で異なり、この
熱処理条件を誤ると所定の性能を満足するものができな
い場合がある。このために厳密な温度管理及び厳密な時
間管理を行う必要がある。
【0005】従来一般に行われている超電導コイルの熱
処理方法は、図2にその熱処理状態が示されているよう
に、超電導コイル3が熱処理容器1の内部に配置され、
熱処理容器内に配置されている加熱装置2によって加熱
処理される。
処理方法は、図2にその熱処理状態が示されているよう
に、超電導コイル3が熱処理容器1の内部に配置され、
熱処理容器内に配置されている加熱装置2によって加熱
処理される。
【0006】熱処理容器1には、通常真空容器あるいは
圧力容器が用いられる。前者の真空容器は真空熱処理方
法の場合に用いられ、後者の圧力容器はアルゴンガス等
の超電導コイル材料に影響を及ぼさぬガス雰囲気で熱処
理が行われる場合に用いられる。いずれの熱処理方法を
用いるかは、熱処理する材料によって決定される。
圧力容器が用いられる。前者の真空容器は真空熱処理方
法の場合に用いられ、後者の圧力容器はアルゴンガス等
の超電導コイル材料に影響を及ぼさぬガス雰囲気で熱処
理が行われる場合に用いられる。いずれの熱処理方法を
用いるかは、熱処理する材料によって決定される。
【0007】熱処理容器1の内部に収納された超電導コ
イル3は、真空もしくは雰囲気ガスの環境のもとで加熱
されるわけであるが、この加熱は真空熱処理の場合は輻
射、雰囲気熱処理の場合は輻射と対流で行われる。
イル3は、真空もしくは雰囲気ガスの環境のもとで加熱
されるわけであるが、この加熱は真空熱処理の場合は輻
射、雰囲気熱処理の場合は輻射と対流で行われる。
【0008】またもう一つの超電導コイルの熱処理方法
としては、真空容器あるいは圧力容器の内部で、超電導
コイルに電流を流し、コイル内で発生するジュール熱に
よる加熱で熱処理する方法もある。
としては、真空容器あるいは圧力容器の内部で、超電導
コイルに電流を流し、コイル内で発生するジュール熱に
よる加熱で熱処理する方法もある。
【0009】いずれの方法で熱処理するかはそのときの
条件により選定されるが、このようにして加熱される場
合の加熱サイクルの概要が図3に示されている。図中の
実線が理想的な超電導コイルの加熱サイクル特性線であ
り、時刻t1からt2までが昇温工程、t2からt3ま
でが恒温熱処理工程、t3からt4までが冷却工程とな
る。
条件により選定されるが、このようにして加熱される場
合の加熱サイクルの概要が図3に示されている。図中の
実線が理想的な超電導コイルの加熱サイクル特性線であ
り、時刻t1からt2までが昇温工程、t2からt3ま
でが恒温熱処理工程、t3からt4までが冷却工程とな
る。
【0010】超電導コイルは、この特性線に沿って初期
温度T1から熱処理設定温度T2に加熱され、再び初期
温度T2にもどる温度履歴をうけ、その結果所定の超電
導性能を示すコイルとなる。
温度T1から熱処理設定温度T2に加熱され、再び初期
温度T2にもどる温度履歴をうけ、その結果所定の超電
導性能を示すコイルとなる。
【0011】なお、これら加熱に関連するものとしては
特開平2−199807号公報および特開平2−199
807号公報などが挙げられる。
特開平2−199807号公報および特開平2−199
807号公報などが挙げられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような熱処理方法
でも、たしかに小容量の超電導コイルでは特に大きな問
題もなく熱処理が可能であるが、しかしながら核融合装
置に用いられる磁場発生用超電導コイルのように容量の
大きなものともなると、熱容量も大きくなり、したがっ
て超電導コイル全体を均一に加熱することが難しい。
でも、たしかに小容量の超電導コイルでは特に大きな問
題もなく熱処理が可能であるが、しかしながら核融合装
置に用いられる磁場発生用超電導コイルのように容量の
大きなものともなると、熱容量も大きくなり、したがっ
て超電導コイル全体を均一に加熱することが難しい。
【0013】また、コイルが大型化すると、コイル材料
内部に付着した油や水分などの不純物および熱処理容器
内あるいはコイル内部に残留する空気を真空排気もしく
は雰囲気ガス置換することで除去することが困難とな
る。
内部に付着した油や水分などの不純物および熱処理容器
内あるいはコイル内部に残留する空気を真空排気もしく
は雰囲気ガス置換することで除去することが困難とな
る。
【0014】また、上記油や水分などの不純物および空
気中の酸素や水分は熱処理時に超電導導体およびその他
のコイル材料と酸化などの化学反応を起し、その結果所
定のコイルが得られない恐れがある。
気中の酸素や水分は熱処理時に超電導導体およびその他
のコイル材料と酸化などの化学反応を起し、その結果所
定のコイルが得られない恐れがある。
【0015】すなわち一般に熱処理工程においては、超
電導コイル(被熱処理物品)の形状・熱容量・材質およ
び熱処理炉の加熱原理に依存して、上記コイルの場所に
よって温度差が生ずる。勿論超電導コイルが小さく、熱
容量が小さい場合は外部からの加熱あるいは内部からの
加熱による熱処理であっても場所による温度差は小さ
く、許容範囲内での温度差のもとで熱処理が可能であ
る。すなわち前述した図3の実線P1に近似した熱サイ
クルとなる。また、コイル内部の付着物および熱処理装
置(これもコイル形状が小さいのでそれ相応の小さなも
のとなる)内の残留ガスの除去も容易である。
電導コイル(被熱処理物品)の形状・熱容量・材質およ
び熱処理炉の加熱原理に依存して、上記コイルの場所に
よって温度差が生ずる。勿論超電導コイルが小さく、熱
容量が小さい場合は外部からの加熱あるいは内部からの
加熱による熱処理であっても場所による温度差は小さ
く、許容範囲内での温度差のもとで熱処理が可能であ
る。すなわち前述した図3の実線P1に近似した熱サイ
クルとなる。また、コイル内部の付着物および熱処理装
置(これもコイル形状が小さいのでそれ相応の小さなも
のとなる)内の残留ガスの除去も容易である。
【0016】しかしながらコイルが大型化し熱容量が増
してくると、温度変化の時間的ずれ、加熱温度の場所に
よる差が著しくなり、適切な温度管理が困難となる。特
にコイルの受熱表面とコイル内部との温度差が許容範囲
を外れるおそれがあり、前述した図3の実線P1が受熱
表面の温度履歴であったとしても、コイル内部は同図中
点線P2のごとき温度履歴をとることになる。また、コ
イルおよび熱処理装置の不純物管理も困難となる。
してくると、温度変化の時間的ずれ、加熱温度の場所に
よる差が著しくなり、適切な温度管理が困難となる。特
にコイルの受熱表面とコイル内部との温度差が許容範囲
を外れるおそれがあり、前述した図3の実線P1が受熱
表面の温度履歴であったとしても、コイル内部は同図中
点線P2のごとき温度履歴をとることになる。また、コ
イルおよび熱処理装置の不純物管理も困難となる。
【0017】核融合装置の磁場発生用超電導コイルは、
近年大型化の一途をたどっており、この従来の熱処理炉
及び熱処理方法では所定の温度管理および不純物管理が
不可能となり、設計段階で計画したコイル性能を満足で
きない嫌いがあった。
近年大型化の一途をたどっており、この従来の熱処理炉
及び熱処理方法では所定の温度管理および不純物管理が
不可能となり、設計段階で計画したコイル性能を満足で
きない嫌いがあった。
【0018】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、均熱性に優れ所定の性能が得られ
るこの種核融合装置用部品の熱処理方法およびその熱処
理装置を提供するにある。
目的とするところは、均熱性に優れ所定の性能が得られ
るこの種核融合装置用部品の熱処理方法およびその熱処
理装置を提供するにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、熱処
理される核融合装置用部品を、熱処理容器内でその部品
の外部および内部から同時加熱するようになし、また、
必要に応じて雰囲気ガスをコイル内部に強制的に供給す
ることによって所期の目的を達成するようにしたもので
ある。
理される核融合装置用部品を、熱処理容器内でその部品
の外部および内部から同時加熱するようになし、また、
必要に応じて雰囲気ガスをコイル内部に強制的に供給す
ることによって所期の目的を達成するようにしたもので
ある。
【0020】
【作用】すなわちこのような熱処理方法であると、部品
が外部から加熱されると同時に部品内部からも加熱さ
れ、したがって、たとえ大型の部品で熱容量の大きなも
のであっても、熱処理温度の場所による差を許容温度以
下に管理することができ、均熱性に優れる。また、コイ
ル内部に不活性ガスなどを強制的に供給することによっ
て、油や水分また空気などをコイル外部、延いては熱処
理装置外部へと除去できることから所定の性能が得られ
るこの種核融合装置用部品を得ることができるのであ
る。
が外部から加熱されると同時に部品内部からも加熱さ
れ、したがって、たとえ大型の部品で熱容量の大きなも
のであっても、熱処理温度の場所による差を許容温度以
下に管理することができ、均熱性に優れる。また、コイ
ル内部に不活性ガスなどを強制的に供給することによっ
て、油や水分また空気などをコイル外部、延いては熱処
理装置外部へと除去できることから所定の性能が得られ
るこの種核融合装置用部品を得ることができるのであ
る。
【0021】
【実施例】以下図示した実施例に基づいて本発明を詳細
に説明する。図1には核融合装置用部品の一つである超
電導コイルの熱処理装置17の例が線図で示されてい
る。
に説明する。図1には核融合装置用部品の一つである超
電導コイルの熱処理装置17の例が線図で示されてい
る。
【0022】熱処理装置17は、主として超電導コイル
を収納する熱処理容器1、超電導コイルを外部から加熱
するコイル表面加熱装置2、それに超電導コイルを内部
から加熱するコイル内部加熱装置4から構成されてい
る。超電導コイル3は、熱処理容器1の内部でコイル表
面加熱装置2の中に配置されている。
を収納する熱処理容器1、超電導コイルを外部から加熱
するコイル表面加熱装置2、それに超電導コイルを内部
から加熱するコイル内部加熱装置4から構成されてい
る。超電導コイル3は、熱処理容器1の内部でコイル表
面加熱装置2の中に配置されている。
【0023】超電導コイル3は、導体端部15において
ジョイント10を備えており、このジョイント10を介
してコイル内部加熱装置4に接続されている。
ジョイント10を備えており、このジョイント10を介
してコイル内部加熱装置4に接続されている。
【0024】このコイル内部加熱装置4は、アルゴンガ
ス等の高温流体供給装置6および配管18からなり、所
定の温度に流体を加熱したのち強制冷却型超電導コイル
の導体内部の空間(コイル完成時には液体ヘリウムの循
環流路となるべき空間)に送り込み、コイルを導体を内
部から加熱する。
ス等の高温流体供給装置6および配管18からなり、所
定の温度に流体を加熱したのち強制冷却型超電導コイル
の導体内部の空間(コイル完成時には液体ヘリウムの循
環流路となるべき空間)に送り込み、コイルを導体を内
部から加熱する。
【0025】同様に図4に示す超電導コイルの熱処理装
置において、コイル表面加熱装置2によりコイルを外部
から加熱すると同時に、コイルの導体端部12にコイル
内部を直接加熱するコイル内部加熱装置4を設けて、コ
イルを導体内部から加熱するのである。
置において、コイル表面加熱装置2によりコイルを外部
から加熱すると同時に、コイルの導体端部12にコイル
内部を直接加熱するコイル内部加熱装置4を設けて、コ
イルを導体内部から加熱するのである。
【0026】また、コイル内部の油や水分、空気などの
不純物は上記高温流体によってコイル外部、延いては熱
処理装置外部へと強制的に除去されるので、所定の超電
導性能を有するコイルを製造できる。
不純物は上記高温流体によってコイル外部、延いては熱
処理装置外部へと強制的に除去されるので、所定の超電
導性能を有するコイルを製造できる。
【0027】このように超電導コイルの熱処理に際し、
コイル内部加熱装置4とコイル表面加熱装置2とは同時
に稼働せられ、この両者の同時稼働によって熱処理温度
の場所による差を抑制するのである。
コイル内部加熱装置4とコイル表面加熱装置2とは同時
に稼働せられ、この両者の同時稼働によって熱処理温度
の場所による差を抑制するのである。
【0028】この場合、コイル内部加熱装置4と超電導
コイル3との接続部を複数箇所設け、高温流体の供給箇
所を増加することによって、より均熱性に優れる熱処理
が可能となる。例えば、液体ヘリウム供給管等がコイル
に複数個取り付けてある場合(もしくは積極的に管を取
り付けて)、図5に示すようなマニホールド9を用いて
高温流体を供給するようにすれば熱処理の均熱性はより
向上する。また、上記マニホールドの利用は、コイル内
部不純物除去の促進も同時に促す。
コイル3との接続部を複数箇所設け、高温流体の供給箇
所を増加することによって、より均熱性に優れる熱処理
が可能となる。例えば、液体ヘリウム供給管等がコイル
に複数個取り付けてある場合(もしくは積極的に管を取
り付けて)、図5に示すようなマニホールド9を用いて
高温流体を供給するようにすれば熱処理の均熱性はより
向上する。また、上記マニホールドの利用は、コイル内
部不純物除去の促進も同時に促す。
【0029】また、図1の場合には、配管18が直接コ
イルの導体端部15に接続されている場合であるが、図
6に示されているように、配管の一部をコイル表面加熱
装置2の発熱面に取り付けるようになし、その後で導体
端部15と接続するようにしてもよい。この場合には、
流体加熱操作の一部もしくは全部をコイル表面加熱装置
2に兼ねさせることが可能であり、高温流体加熱装置6
の加熱条件を緩和することができ有効であろう。
イルの導体端部15に接続されている場合であるが、図
6に示されているように、配管の一部をコイル表面加熱
装置2の発熱面に取り付けるようになし、その後で導体
端部15と接続するようにしてもよい。この場合には、
流体加熱操作の一部もしくは全部をコイル表面加熱装置
2に兼ねさせることが可能であり、高温流体加熱装置6
の加熱条件を緩和することができ有効であろう。
【0030】また高温流体の流量あるいは温度をコイル
の場所に応じて制御するようにすると均熱性精度を高め
ることが可能であろう。
の場所に応じて制御するようにすると均熱性精度を高め
ることが可能であろう。
【0031】次に、本発明による他の実施例を図7を用
いて説明する。図において、超電導コイル3は通電加熱
装置7と接続されており、熱処理工程中、コイルは通電
加熱装置7から供給される電流により、抵抗発熱を起こ
す。本加熱装置7とコイル表面加熱装置2を同時に稼働
させることによって、前述した実施例同様、コイルの均
熱性を向上させることができる。
いて説明する。図において、超電導コイル3は通電加熱
装置7と接続されており、熱処理工程中、コイルは通電
加熱装置7から供給される電流により、抵抗発熱を起こ
す。本加熱装置7とコイル表面加熱装置2を同時に稼働
させることによって、前述した実施例同様、コイルの均
熱性を向上させることができる。
【0032】このように超電導コイルの熱処理において
超電導コイルを外部および内部から加熱することによ
り、その結果熱処理の均熱性が向上し、たとえ大型超電
導コイルの熱処理においても許容範囲内で温度管理が可
能となる。
超電導コイルを外部および内部から加熱することによ
り、その結果熱処理の均熱性が向上し、たとえ大型超電
導コイルの熱処理においても許容範囲内で温度管理が可
能となる。
【0033】以上は、核融合装置用部品の超電導コイル
の熱処理に関して実施例を述べたものであるが、本発明
は、超電導コイル同様、温度管理もしくは不純物管理が
厳しく、均熱性を必要とする他の部品の加熱処理一般に
関して適用可能である。
の熱処理に関して実施例を述べたものであるが、本発明
は、超電導コイル同様、温度管理もしくは不純物管理が
厳しく、均熱性を必要とする他の部品の加熱処理一般に
関して適用可能である。
【0034】例えば、図8は核融合装置用ダイバータの
構造を示したものであり、冷却管13にタイル14がロ
ウ接されており、上記ロウ接工程においても厳しい温度
管理および均熱性および不純物管理が要求されている。
構造を示したものであり、冷却管13にタイル14がロ
ウ接されており、上記ロウ接工程においても厳しい温度
管理および均熱性および不純物管理が要求されている。
【0035】従って、上記ダイバータのロウ接工程にお
いて図9に示すように冷却管端部に加熱装置19を接続
し、高温流体による加熱もしくは通電加熱を行えば、従
来と比較して均熱性および不純物の除去性能を向上する
ことができる。
いて図9に示すように冷却管端部に加熱装置19を接続
し、高温流体による加熱もしくは通電加熱を行えば、従
来と比較して均熱性および不純物の除去性能を向上する
ことができる。
【0036】本発明によって、大型超電導コイルにおい
ても均熱性に優れる熱処理工程が可能となり、従って所
定の超電導性能を満足する超電導コイルが製造可能とな
る。また、本発明によって、核融合装置用ダイバータの
ロウ接工程においても均熱性を向上することが可能とな
り、従ってロウ接部の接合信頼性の高いダイバータの製
造が可能となる。
ても均熱性に優れる熱処理工程が可能となり、従って所
定の超電導性能を満足する超電導コイルが製造可能とな
る。また、本発明によって、核融合装置用ダイバータの
ロウ接工程においても均熱性を向上することが可能とな
り、従ってロウ接部の接合信頼性の高いダイバータの製
造が可能となる。
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、部品が外部から加熱されると同時に部品内部からも
加熱され、したがって、たとえ大容量の核融合装置用部
品で熱容量の大きなものであっても、熱処理温度の場所
による差を許容温度以下に管理することができる。ま
た、部品内部に流体を強制的に供給することによって不
純物の除去を促進でき、所望の性能を有するこの種核融
合装置用部品を得ることができる。
ば、部品が外部から加熱されると同時に部品内部からも
加熱され、したがって、たとえ大容量の核融合装置用部
品で熱容量の大きなものであっても、熱処理温度の場所
による差を許容温度以下に管理することができる。ま
た、部品内部に流体を強制的に供給することによって不
純物の除去を促進でき、所望の性能を有するこの種核融
合装置用部品を得ることができる。
【図1】本発明の核融合装置用部品の熱処理装置の一実
施例を示す縦断側面図である。
施例を示す縦断側面図である。
【図2】従来の核融合装置用部品の熱処理装置を示す縦
断側面図である。
断側面図である。
【図3】熱処理における超電導コイルの温度履歴を示す
特性図である。
特性図である。
【図4】本発明の核融合装置用部品の熱処理装置の他の
実施例を示す縦断側面図である。
実施例を示す縦断側面図である。
【図5】本発明の核融合装置用部品の熱処理装置の他の
実施例を示す縦断側面図である。
実施例を示す縦断側面図である。
【図6】本発明の核融合装置用部品の熱処理装置の他の
実施例を示す縦断側面図である。
実施例を示す縦断側面図である。
【図7】本発明の核融合装置用部品の熱処理装置の他の
実施例を示す縦断側面図である。
実施例を示す縦断側面図である。
【図8】本発明の核融合装置用部品であるダイバータを
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図9】本発明の核融合装置用部品の熱処理装置の他の
実施例を示す縦断側面図である。
実施例を示す縦断側面図である。
1…熱処理容器、2…コイル表面加熱装置、3…超電導
コイル、4…コイル内部加熱装置、5…強制冷却型超電
導コイル、6…高温流体供給装置、7…通電加熱装置、
8…ガスボンベ、9…マニホールド、10…ジョイン
ト、11…配管、12…ダイバータ、13…ダイバータ
冷却管、14…タイル、15…導体端部、16…冷却管
端部、17…熱処理装置、18…高温流体供給用配管、
19…ダイバータ冷却管内部加熱装置。
コイル、4…コイル内部加熱装置、5…強制冷却型超電
導コイル、6…高温流体供給装置、7…通電加熱装置、
8…ガスボンベ、9…マニホールド、10…ジョイン
ト、11…配管、12…ダイバータ、13…ダイバータ
冷却管、14…タイル、15…導体端部、16…冷却管
端部、17…熱処理装置、18…高温流体供給用配管、
19…ダイバータ冷却管内部加熱装置。
フロントページの続き (72)発明者 須沢 紀子 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 伊藤 裕 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内
Claims (13)
- 【請求項1】 熱処理容器内に部品を収納し、熱処理容
器内で所定の温度で所定の時間部品を加熱処理し、所定
の性能を得るようになした核融合装置用部品の熱処理方
法において、 前記部品を、部品の外部および部品の内部から同時加熱
するようにしたことを特徴とする核融合装置用部品の熱
処理方法。 - 【請求項2】 熱処理容器内に部品を収納し、熱処理容
器内で所定の温度で所定の時間部品を加熱処理し、所定
の性能を得るようになした核融合装置用部品の熱処理方
法において、 前記部品を、その外部および内部から加熱するととも
に、得るべき性能加熱条件に合致するように前記内外か
らの加熱温度を制御するようにしたことを特徴とする核
融合装置用部品の熱処理方法。 - 【請求項3】 熱処理容器内に、導体内部に冷却媒体流
通路を有する超電導コイルを収納し、前記熱処理容器内
で所定の温度で所定の時間超電導コイルを加熱処理して
所定の超電導性能を得るようになした超電導コイルの熱
処理方法において、 前記超電導コイルを熱処理するに際し、前記超電導コイ
ルを加熱装置によりコイル外部より加熱するとともに、
超電導コイルの導体内部に、高温流体を流通させ、超電
導コイルを内外から加熱するするようにしたことを特徴
とする超電導コイルの熱処理方法。 - 【請求項4】 熱処理容器内に超電導コイルを収納し、
該熱処理容器内で超電導コイルを加熱処理し、所定の超
電導性能を有する超電導コイルを得るようになした超電
導コイルの熱処理方法において、 前記超電導コイルを熱処理するに際し、前記超電導コイ
ルを加熱装置によりコイル外部より加熱するとともに、
超電導コイルの導体に電流を流し、そのコイル内で発生
するジュール熱により超電導コイルを内部からも加熱す
るようにしたことを特徴とする超電導コイルの熱処理方
法。 - 【請求項5】 熱処理容器内に超電導コイルを収納し、
該熱処理容器内で超電導コイルを加熱処理し、所定の超
電導性能を有する超電導コイルを得るようになした超電
導コイルの熱処理方法において、 前記超電導コイルを熱処理するに際し、前記超電導コイ
ルを加熱装置によりコイル外部より加熱するとともに、
超電導コイルの導体に電流を流し、そのコイル導体内で
発生するジュール熱により超電導コイルを内部からも加
熱し、かつコイル全体が均熱化するようにその導体内の
電流値を制御するようにしたことを特徴とする超電導コ
イルの熱処理方法。 - 【請求項6】 超電導コイルを収納する熱処理容器と、
該熱処理容器内に配置されたコイル加熱装置とを備え、
前記コイル加熱装置により超電導コイルを加熱処理し、
所定の超電導性能を有する超電導コイルを得るようにな
した超電導コイルの熱処理装置において、 前記コイル加熱装置を、超電導コイルをコイル外部から
加熱する加熱装置と、超電導コイルをコイル内部から加
熱する加熱装置とにより形成するようにしたことを特徴
とする超電導コイルの熱処理装置。 - 【請求項7】 超電導コイルを収納する熱処理容器と、
該熱処理容器内に配置されたコイル加熱装置とを備え、
前記コイル加熱装置により超電導コイルを加熱処理し、
所定の超電導性能を有する超電導コイルを得るようにな
した超電導コイルの熱処理装置において、 前記コイル加熱装置を、超電導コイルをコイル外部から
加熱する加熱装置と、超電導コイルの導体に電流を流
し、そのコイル内で発生するジュール熱により超電導コ
イルを内部から加熱する通電加熱装置とにより形成する
ようにしたことを特徴とする超電導コイルの熱処理装
置。 - 【請求項8】 超電導コイルを収納する熱処理容器と、
該熱処理容器内に配置されたコイル加熱装置とを備え、
前記コイル加熱装置により超電導コイルを加熱処理し、
所定の超電導性能を有する超電導コイルを得るようにな
した超電導コイルの熱処理装置において、 前記コイル加熱装置を、超電導コイルをコイル外部から
加熱する加熱装置と、超電導コイルの導体の内部に高温
流体を流通させて超電導コイルを内部から加熱する加熱
装置とにより形成するようにしたことを特徴とする超電
導コイルの熱処理装置。 - 【請求項9】 超電導コイルを収納する熱処理容器と、
該熱処理容器の内部に配置され前記超電導コイルを加熱
する加熱装置とを備えた超電導コイルの熱処理装置にお
いて、 前記コイル加熱装置を、超電導コイルをコイル外表面か
ら加熱する外部加熱装置と、超電導コイルの内部に高温
流体を流通させてコイルを内部から加熱する内部加熱装
置とにより形成するとともに、この内部加熱装置のコイ
ルへの高温流体供給管を、前記外部加熱装置に熱的に伝
導可能に接触させて配置し、外部加熱装置から高温流体
の加熱が行われるように形成したことを特徴とする超電
導コイルの熱処理装置。 - 【請求項10】 熱処理容器およびダイバータ表面加熱
装置からなる核融合装置用ダイバータの熱処理装置にお
いて、 前記ダイバータに冷却管内部加熱装置を設けたことを特
徴とする核融合装置用ダイバータの熱処理装置。 - 【請求項11】 熱処理容器およびダイバータ表面加熱
装置からなる核融合装置用ダイバータのロウ接作業用熱
処理装置を用いて熱処理を行う核融合装置用ダイバータ
の熱処理方法において、 前記熱処理装置にダイバータの冷却管内部加熱装置を設
け、ダイバータを内外から加熱するようにしたことを特
徴とする核融合装置用ダイバータの熱処理方法。 - 【請求項12】 ダイバータ収納する熱処理容器と、該
熱処理容器内に配置されたダイバータ加熱装置とを備
え、前記ダイバータ加熱装置によりダイバータを加熱処
理し、所定の性能を有するロウ接部を得るようになした
ダイバータの熱処理装置において、 前記ダイバータ加熱装置を、ダイバータを外部から加熱
する加熱装置と、ダイバータの冷却管の内部に高温流体
を流通させてダイバータを内部から加熱する加熱装置と
により形成するようにしたことを特徴とするダイバータ
の熱処理装置。 - 【請求項13】 ダイバータを収納する熱処理容器と、
該熱処理容器内に配置されたダイバータ加熱装置とを備
え、前記ダイバータ加熱装置によりダイバータを加熱処
理し、所定の性能を有するダイバータを得るようになし
たダイバータの熱処理装置において、 前記ダイバータ加熱装置を、ダイバータを外部から加熱
する加熱装置と、ダイバータの冷却管に電流を流し、そ
の内部で発生するジュール熱によりダイバータを内部か
ら加熱する通電加熱装置とにより形成するようにしたこ
とを特徴とするダイバータの熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2930094A JPH07238354A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 核融合装置用部品の熱処理方法およびその熱処理装置並びにその超電導コイルの熱処理方法およびその熱処理装置並びにそのダイバータの熱処理方法およびその熱処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2930094A JPH07238354A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 核融合装置用部品の熱処理方法およびその熱処理装置並びにその超電導コイルの熱処理方法およびその熱処理装置並びにそのダイバータの熱処理方法およびその熱処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07238354A true JPH07238354A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12272390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2930094A Pending JPH07238354A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 核融合装置用部品の熱処理方法およびその熱処理装置並びにその超電導コイルの熱処理方法およびその熱処理装置並びにそのダイバータの熱処理方法およびその熱処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07238354A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006318979A (ja) * | 2005-05-10 | 2006-11-24 | Toshiba Corp | 超伝導コイルの加熱処理装置および加熱処理方法 |
JP2013098227A (ja) * | 2011-10-28 | 2013-05-20 | Toshiba Corp | 超伝導コイルの加熱処理装置及び加熱処理方法 |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP2930094A patent/JPH07238354A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006318979A (ja) * | 2005-05-10 | 2006-11-24 | Toshiba Corp | 超伝導コイルの加熱処理装置および加熱処理方法 |
JP4664731B2 (ja) * | 2005-05-10 | 2011-04-06 | 株式会社東芝 | 超伝導コイルの加熱処理装置および加熱処理方法 |
JP2013098227A (ja) * | 2011-10-28 | 2013-05-20 | Toshiba Corp | 超伝導コイルの加熱処理装置及び加熱処理方法 |
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